カリキュラムの特徴 多様な価値観に触れながら判断力を鍛え、 未知の問題を解決する。 学生のキャリア設計をサポート 将来を見据えた体系的な学びのプログラム 法学部では、 2年次の春までに法律学・政治学の基礎教育を終え、次に 法学部では、知的好奇心や将来の進路選択に応じて体系的かつ効率的 発展教育や専門ゼミがスタートするステップアップ方式を取っています。 に学べるよう、 法律学科には4つの履修モデルを、 政治学科には3つのコース できるだけ早い時期から自らのキャリア設計をしっかりと描いてほしいとい を設けています。 ただ漫然と学ぶのではなく、将来を意識しながら専門性を うのが法学部の考え。 キャリア設計のためのサポート体制も整えています。 身に付けていくことが目的です。 また、 プレゼンテーションやディベートを通して実践的な問題解決能力の 体得をめざす演習(ゼミ)や、原典を深く読み込む外国語教育など、高度 な専門性を支えるための教育にも力を注いでいます。 法学教育の新たな可能性に取り組む 「企業法務プロフェッショナル育成」 ワンランク上の専門性を磨くための大学院連携 即戦力の専門的スキルを身に付けたり、社会に出る前にワンランク上の専門 企業間の法的攻防や、 企業のコンプライアンス (法令遵守)問題が注目を集 性を養うために、 法学部では大学院との教育連携を重視しています。企業法 める現代において、法的知識・技能を持つ人材へのニーズが高まっていま 務・人事、 公務員、 ジャーナリストなどをめざす人は法学研究科、 法曹をめざす す。 「企業法務プロフェッショナル育成」プログラムの目的は、民間企業の中 人は司法研究科に進学し、 自らの価値をさらに高めて社会に巣立っています。 で法律を基軸に企業を支え、事業戦略を練り、 さらには経営政策まで支援 3年間で学部を卒業して本学の法学研究科や司法研究科(法科大学院) に する専門家を育成すること。特に、 実務家が講義を行う 「企業法務ベーシッ 進学する 「早期卒業制度」や、4年次を飛び越えて法学研究科や司法研究 ク」や、企業法務部門だけを対象とするインターンシップ科目の「リーガル・ 科(法科大学院) に進学する「飛び入学制度」を利用することもできます。 フィールドワーク」は、 他大学にはない同志社大学法学部だけの試みです。 「智識あり品行あり、 自ら立ち治る人民、 いわゆる一国の良心と も謂う可き人々」の育成を目指した新島襄は、1875(明治8)年 に同志社英学校を創設しました。1891(明治24)年には、法学 部の前身となる同志社政法学校を開設。現在では規模・質と 実務家による講義で現場の理解と 卒業後の進路選択をサポート もに全国屈指の教育機関として発展を遂げ、 社会の第一線で 政治や外交などの第一線で活躍している実務家の話を聴くことは、通常の 活躍する卒業生を脈々と輩出しています。 講義では得られない知識と刺激を与えてくれます。 これまで、大使など内外 法学部は、 法律学と政治学という2学科から成り立っています。 の外交官による外交問題の講義を行い、 また国際協力に携わる実務家や、 これらの学問が目標とするのは、現代社会に起こる様々な問 新聞社の海外特派員による講義を実施してきました。 こうした講義は、政策 題を学ぶことを通じて、多種多様な価値観を有する人々が幸 決定・実施の現場を理解するとともに、 卒業後に国際社会やマスコミで活躍 司法研究科 法学研究科 福な生活を送っていくための解決策を与えることです。 そして、 しようとする学生にとって、 大きな刺激になっています。 (法科大学院) (大学院) 優れた専門性を持つ スペシャリストへ 既存の知識では対処できない未知の問題を解決するには、 多 くの異なる価値観を実感し、 自分が拠って立つ判断基準を絶 も大切です。国内外からの来訪者が耐えない京都の地は、 そ リーガル・ フィールドワーク のための最適な環境であるといえるでしょう。 知の拠点として120余年の歴史と伝統をもつ同志社大学法学 部で学ぶならば、友人や師との素晴らしい出会いがきっとある 免許資格科目 大学院共通科目 えず問い続けながら、 自分固有の価値観を鍛えることが何より 将来のキャリアに直結する 専門性とリーガルマインドを養う 演習(ゼミ) 展開・発展科目 進路選択支援講座 ことでしょう。 その出会いこそが皆さんを大きく成長させ、 これか 副専攻科目 教養科目 基礎科目 らの人生の新たな可能性を生み出していくと確信しています。 履修モデル コース制 法学部長 佐伯 彰洋 法律学科 保健体育科目 外国語科目 政治学科 入門科目 幅広い教養を持つジェネラリストへ 3 同志社大学 法学部 同志社大学 法学部 FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY 4 法律学科 履修モデル 「リーガルマインド (法的な考え方)」の養成を重視する法律学科では、 入門科目→基礎科目→展開科目から成る 『ステップアップ方式』 を採用。 加えて、 キャリアに直結する学びを支える 『履修モデル』 を導入し、 実社会で活用できる能力を育んでいきます。 本的な法律分野を、幅広くかつ順序よく学修していくことが必要です。 このモ デルは、 そうした学生の道しるべとなることを意図しています。 企業の挑戦を支えたい 法曹三者をはじめとする法律専門職をめざすには、 憲法・民法・刑法などの基 法律の専門性を持って 弁護士として、 困ってる人の役に立ちたい 法曹モデル 企業法務モデル 民間企業で法律知識を活かして働きたいと思っている学生が対象。法曹の 中でも、企業法務を専門とした弁護士をめざす学生にも最適です。 「民法」 と 「商法」 を中心に、 企業に関連する法分野を学びます。 法律家になるには、条文を丸暗記するよりも、法的な知識をベースにし 「企業法務に強い」 ことが同志社大学法学部の特徴の1つです。 とくに て、 もの事を正確に認識する能力と課題を論理的かつ法的に思考する 法学部・法学研究科の「企業法務プロフェッショナル育成プログラム」 能力が必要であると考えます。多くの法曹を排出してきたこのモデルを が成功しており、 多数のOB・OGが大手企業の法務部で働いています。 道しるべとして、 そんな能力を身につけてください。 高杉 直 教授(専門分野:国際私法) 岡田 幸宏 教授(専門分野:民事手続法) 国家公務員、地方公務員などを目指す学生を対象としています。憲法・行政 激動する現代社会では、 これまで自明とされていた法律学の基本原理が揺ら いできています。 当モデルは、法制史学、法哲学・法思想史、法社会学などの 研究アプローチを紹介し、 未知の問題に対応できる判断力と柔軟性を育みます。 社会の形成や発展において法が果たす役割、 ある文化の中の法が異文化 法を中心に学び、各種の公務員試験合格につなげるモデルとなっています。 社会で活躍したい そして公務員になってから必要とされる知識を修得します。 基礎法学モデル リーガルマインドを活かし 行政法関連科目 (地方自治法、環境法など) を履修し、公務員になるために、 行政官として国や地方を 国家公務員、地方公務員などをめざす学生を対象としたモデルです。憲法、 支える業務に携わりたい 公務員モデル の社会に移植されるときに生じる問題など、法をめぐる興味の尽きない現実 同時に、主権者・住民に「パブリック・サーバント (公務員)」 として仕えるため 的かつ本質的な問題の数々を、歴史的理論的な関心から学ぶモデルです。 の心構えをしっかり身につけていただけることを期待します。 その過程を通して、 現代社会で要請される法律的素養が確実に習得できます。 太田 裕之 教授(専門分野:憲法) 西村 安博 教授(専門分野:日本法制史・日本法文化論) 人材養成に関する目的 リーガル・フィールドワーク 法律学科【履修モデル】 法学部から法科大学院へ ∼法曹をめざす君の夢をサポート∼ 法律学科は、法学について、体系的・ 専門的な知識の伝達と、実践的・双 法律学科では、学生一人ひとりが希望進路や興味に応じて選択履修するための 学部独自のインターンシップ (企業内研修) プログ 法学部では、法曹をめざし、法科大学院既修者入試や司法試験予備試験を受験する学生のため、答案練習を中心とした 「司法特講」 ガイドラインとして「履修モデル」 を用意しています。 ラムである 『リーガル・フィールドワーク』。このプロ を正課科目として開設しています。 また、本学法科大学院と連携し、学部と大学院での一体的・連続的な学習ができるよう設置された 「答 グラムでは、企業人と教員による個別指導を受け 案作成ゼミナール」 では、本学法科大学院の教員が直接、学部生を指導します。本学法科大学院へ進学することにより、最短で学部入 キャリアに直結する学びを支える 『履修モデル』 5 法曹 公務員 企業 法務 基礎 法学 方向的な教育をとおして、法学の専門 的知識と、 それを活用して法的問題の 妥当な解決を図る能力 (いわゆるリー ガルマインド) を身に付けて、法曹三 ながら、企業の法務部門に特化したインターンシッ 学から5年 (通常は6年) で司法試験受験資格が得られる 「早期卒業」制度もあります。 プを体験できる点が特徴です。 その他、法学部課外講座「法職講座」 では、本学出身の法曹の協力のもと、 ランチョンセミナー (ワンポイント講座) やJura-Café (茶話 務部門、公務員、法律専門職、研究 会) など、楽しくて、 日ごろの学習にも役立つ企画を多数用意し、受験生活をサポートしています。 (facebookページ 「同志社大学法学部 職などにおいて活躍する人材を育成 法職講座」 で情報配信中) することを目的とする。 詳しくはP9へ 者、企業の法務・知的財産・人事・総 同志社大学 法学部 同志社大学 法学部 FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY 6 Voice 政治学科 現代社会を動かす 政治の仕組みを解明する コース制 政治学科は、 最新の政治学研究の成果を取り入れた体系的なカリキュラム 『コース制』 を用意しています。2年次秋学期より、 「現代政治」 「歴史・思想」 「国際関係」の中から関心に沿ったコースを選択し、 専門知識を修得。 絶え間なく変動する国内外の政治を冷静に分析し、 21世紀のあるべき姿を 構想する確かな力を身に付けるための学びがここにあります。 政治学を深く学び、 公務員として社会に貢献したい 現代政治 コース 飯田 健 准教授 専門分野:政治行動論・政治学方法論 政党、 選挙、 行政、 地方自治、 有権者の政治意識などを学び、 現代政治のメカ ニズムを理解します。 コンピュータによるデータ分析にも力を入れています。 社会のあらゆる出来事が、 政治につながっている。 研究を通して「伝える力」 を身につけてほしい。 社会の秩序を作り出すのが政治という営みですが、 現代の社会は複雑で あるがゆえに、 政治の動態も複雑にならざるを得ないところがあります。現 現在、 日本国内で起こっている問題についてさまざまな観点から考察し、社会を動かして 政治学科に入学した理由を訪ねると、複数の学生が「色々なことについて学べそうだっ 代政治学のレンズを使って、 震災後の政治と人々の行動文法を、 じっくり いる政治の仕組みを学ぶ政治学科現代政治コース。飯田准教授のゼミでは、 「勉強」 で たから」 と答えます。ゼミ生のひとりは、 「 政治学や法学など多くの分野に絡めた研究が はなく 「研究」 をするのがモットーです。 「勉強というのは、 教科書に書かれているような知 できる政治学科を選びました。今は、数学的にデータを分析する講義を受けています。 と読み解いていきましょう。 森 裕城 教授(専門分野:政治過程論) によって、 時代の変動期にある"現代"をより深い視点から考察する目を養います。 今、世界が直面している民族紛争や難民問題など 「現在」の問題を考 えるうえで、 「過去」の歴史や思想を学ぶことには大きな意味があります。 歴史を学ぶとは、現在と過去との絶え間ない対話を通じて未来への指 針を得ることに他なりません。 公益事業に携わり人々の 日本・アジア・ヨーロッパの政治に関する歴史と思想の大きな流れを理解すること 暮らしをより豊かなものにしたい 歴史・思想 コース 識から学ぶこと。研究とは、 これまで誰にも分からなかった新しい知識を自分で作り出すこ 文系の学部ですが、科学的な手法と考え方を用いるところがとても面白い」 と目を輝か とです。私のゼミではまず、 問いを立てるところから始めています。 その問いが過去では説 せていました。 また、別の学生は、 ゼミに入ってから先輩のプレゼンテーションの内容に 明できないものであれば、 仮説を立ててみる。 この仮説は、 数学の証明問題と同じく論理 驚いたといいます。 「『なぜコンビニは都市部に乱立するのか?』 というテーマだったんです。 的でなければなりません。 さらに、 それが机上の空論になってしまわないよう、 厳密に立証 もともと政治が学びたくて入った学科ですが、 こうした研究もできるのであれば、将来 できる証拠を収集します。文書や政治家の発言、 コンピューターによるデータ分析など、 あ マーケティングや営業などの職に就いたとき役立ちそうだと思いました」。一方、 高校時 らゆる情報が仮説の裏付けとなります。論理と証拠がそろったら、 それをプレゼンテーショ 代には社会科系の授業が苦手だったり、 政治にまったく興味がなかったというゼミ生も。 ンで発表。 よくまとまっている学生には、 論文を発表するよう薦めています」。 しかし、政治学を学んでいるうちに興味がわき、今では何気ないニュースにも注目するよ 研究テーマは、学生自身が選びます。たとえば、安保法案反対のデモが非常に盛り上 うになったそうです。 「ニュースを見ていても、報道をただ鵜呑みにするのではなく、別の がった理由や、少年犯罪の発生率が都道府県によって異なる要因など。 「世の中で起 視点からも考えるようになりました。一見関係なさそうなこと同士がつながっていること こっていることは、 すべて政治に関係している」 と、 飯田准教授は語ります。 もあるので、 自分の引き出しを増やせるように、 さまざまな分野の講義を取るようにして また、 フィールドリサーチにも力を入れており、 年に一度はゼミ旅行も行っているとのこと。 います」。 「これまでに、国会議事堂や新聞社、SNSの企業などを見学しました。本やニュースで 力久 昌幸 教授(専門分野:現代イギリス政治) 日々変化する世界を見つめ、 国際社会に貢献したい 国際関係 コース 安全保障・国際機構・国際政治経済についての知識を深めるとともに、 アメリ カ・ヨーロッパ・中国・東南アジア・アフリカなどの政治を総合的に把握します。 研究をするうえで、苦労していることはないのでしょうか?今年論文を発表したというゼミ 知っていることでも、 実際にその場所を訪れると新しい刺激を受けるんです」。 生は、 「 文献の内容をまとめて発表するのとは違い、研究するときには自分で1から理 こうしたゼミでの学びを通して、 どのようなことが身につくのでしょうか? 論を構築しなければならないので、伝え方が難しいんです。研究の題材が変わるたびに 「自分の主張を、 他者に対して伝えられる能力。誰もが納得できる理論を組立て、証拠を 情報を集める方法も変わってくるので、 それも時間がかかります。でも、学者の名前や 集め、 シンプルに要点を掴んで説明するという研究のスキルは、 卒業後にも役立つと思い 制度を単に暗記することよりも、 自分でつくりあげていく研究はとてもやりがいがありま ます」。 すよ」 と、笑顔で語っていました。 実務家連続講義 政治や外交などの第一線で活躍している実務家の話を聴くことは、通常の 人材養成に関する目的 政治学科は、政治学について、体系 的・専門的な知識の伝達と、実践的・ 講義では得られない知識と刺激を与えてくれます。 世界の国々がさまざまに行動する理由を考えたことがありますか。国際 双方向的な教育をとおして、政治学の これまで、 大使など内外の外交官による外交問題の講義を行い、 また国際協 専門的知識と、問題発見・解決能力を 得られるでしょう。 また、 メディアやインターネットが伝える国際情勢の説 力に携わる実務家や、 新聞社の海外特派員による講義を実施してきました。 身に付けて、公務員、国際公務員、企 明についても、 本当にその通り動いているのかを考えていきます。 こうした講義は、 政策決定・実施の現場を理解するとともに、 卒業後に国際社 関係コースで学ぶことによって、 そのメカニズムや理屈を知る手がかりが 浅野 亮 教授(専門分野:中国政治) 7 興味をもったことは何でも研究のテーマになる。 知識の暗記よりも、 自分でつくりあげる過程が面白い。 業の企画・総務部門、 ジャーナリスト、 会やマスコミで活躍しようとする学生にとって、 大きな刺激になっています。 研究職などにおいて活躍する人材を 育成することを目的とする。 同志社大学 法学部 同志社大学 法学部 FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY 8 企業法務の プロフェッショナルを育成する リーガル・フィールドワーク スペシャリストに つながる道 民間 企業 法学研究科 研究者 資格 試験 時代の要請に応える 高度な専門性 新たな時代を築く 総合力 ジェネラリスト + スペシャリスト 公務員 産学共同の新型インターンシップ 豊かな総合力を備えたスペシャリストの養成 法学部独自のインターンシップ (企業内研修) プログラムである 『リー 同志社大学大学院法学研究科がめざすのは、高度な知識を持ちながら、豊か ガル・フィールドワーク』。 このプログラムでは、 企業人と教員による個 な総合力を有する人材の育成です。 そのために、多彩な専攻プログラムと最先 別指導を受けながら、企業の法務部門に特化したインターンシップ 端の施設・設備、 優秀かつ経験豊かな教授陣を整えています。 こうした万全の研 修了 修了 企業法務 プロフェッショナル を体験できる点が特徴です。参加学生は、 自ら設定した研究テーマ 改善点抽出 成果 新型イ 志向の ンター シップ リーガ フィー ル・ ルドワ ーク ステップアップ方式で実践的な科目を受講 『リーガル・フィールドワーク』 は、実務・就業体験を目的とした一般的なインターン エシッ クス 即したプログラムです。 プログラム参加学生は、1年次からステップアップ方式で実 3 企業法 務アド バンス 践的な科目を受講します。 これら教室で身に付けた知識をもとに、現場で追究すべ 2 中は、企業人と教員の個別指導を受けながら、現場で生まれる疑問の解決と知識 企業法 たしているか」 「 実社会で活躍する上で、 自分には何が必要なのか」 を肌で感じ、課 入学 企業法 務ベー シック 1 年生 務への 誘い 2 年生 企業 和文 企業で 実務 3 年生 の への 研 指導 修事前 契約 ・英文 書作成 法的解 即して 実 例に 導入 同志社大学 テーマ研究 を検討 決方法 企業法務教育に 関する研究会 専攻カリキュラム 企業 入学 法学研究科では「政治学」 「私法学」 「公法学」の3つの専攻を設け、 それぞれの分野で専門的な知識と能力を修得できるカリキュラムを導入。理論的学習のみなら ず、 実務家を交えたディスカッションなどを通して、 リサーチ能力とバランス感覚を備えた総合力・判断力のある人材の育成をめざします。 政治学専攻 私法学専攻 公法学専攻 「国際関係・地域研究」 「政治過程」 「政治史・政治思 私法学専攻では、 「民法」 「 商法」 「民事訴訟法」 「 国際 公法学専攻では、 「 憲法」 「 行政法」 「 刑法」 「 国際法」 と 想」の3つの分野について、近年の学問動向を反映し 私法」 といった私法系の科目や、 「 労働法」 「知的財産 いった公法系の科目や、 「 法哲学」 「法社会学」 「法制 た標準的な科目を設置しています。政治学のどの領域 法」 「経済法」 などの現代的な科目を設置しています。 史」 などの基礎法科目を設けています。 についても、深く専門的に研究することができます。ま 学習 た、1年次春学期の「政治学基礎」 では、政治学に関す る基本的な知識や研究論文の要件などについて学習 4 年生 基 幹 科目 3つの専攻で高度な理論や知識を体系的に修得 〈産学共同〉 プログラム開発 4 企業法 務 シップとは違い、 「 生きた法律の現場で課題を追究する」 という法学教育の目的に 題を解決へと導いていきます。 ケーススタディ ビジネス関連科目 役割は何か、 について肌で学んでいきます。 1 大学院特殊講義 など、 政治や法律のスペシャリストとして、 活躍の場が広がります。 で法律がどのように生かされるか、 法律の専門家として果たすべき の定着を図ります。学生たちはこの体験を通して、 「 現場で、法律がどんな役割を果 論文指導 文献研究 究環境が、専門的できめ細かな指導を実現。民間企業のほか、研究者、公務員 をもとに、 「生きた法律」が体験できる場でその課題を追究。実社会 き課題を見つけた上で、 『リーガル・フィールドワーク』 に参加。 フィールドワーク期間 リーガル・ フィールドワーク 5 産学共同のプログラム開発チーム します。学部で政治学を専攻した学生はもとより、専攻 しなかった学生でも、努力次第で大学院教育に適応で きるよう配慮されています。 私法学専攻・公法学専攻 共通 両専攻では、基幹科目に加え、 キャリア設計を踏まえた多様な科目を用意しています。例えば、資格試験受験に有益な判例研 究を内容とする科目 (「ケーススタディ民法1・2」 「ケーススタディ憲法」 など) や、企業法務スタッフにとって重要度の高いビジネ ス関連科目 (「ビジネス契約法」 「ビジネスと知的財産法」 「コーポレート・ファイナンス」 など) です。 これら科目の履修によって、将 来、志望する進路に進んだときに役立つ専門的な知識と洗練されたリーガルマインドの修得をサポートしていきます。 Voice Voice 責任ある仕事に携わった貴重な2週間 【研修先】株式会社カネカ(法務室) 「百聞は一見に如かず」の法務実務 研究生活を 支える充実 した環境 【研修先】塩野義製薬株式会社(法務部) 法学部 法律学科 法学部 法律学科 社員の方々に教育の一環として提供する資料『法律に関す 多くの規制がある医薬品業界では、法務部の社員が法律や る社内情報』 の改正に携わりました。初日に業務内容を伝えら 社会倫理に細かく気を配ると共に、社内での法教育を行って 政治学専攻 れたとき、 責任の重大さを感じて身が引き締まったことを覚えて います。研修では、 リスク管理の重要性や社内教育の難しさ・ 博士課程 (後期課程) います。2週間にわたる実務を通して、現場ではどのように法 面白さなど、 授業だけでは分からない多くのことを教えられました。 律が運用されているのかを知ると共に、 企業の一員として不可 法務の仕事を具体的にイメージしづらい学生にとって、 リーガ 欠なビジネス感覚が磨かれていくのを実感することができました。 ル・フィールドワークは実体験から学べる貴重なチャンスです。 現在の学びと仕事とのつながりを実感 すべての業務に通じる企業の価値観 【研修先】 キヤノン株式会社(知的財産法務本部・法務統括センター) 【研修先】株式会社奥村組(管理本部・人事総務部・人事課) 法学研究科 私法学専攻 博士課程(前期課程) 法学研究科 私法学専攻 博士課程(前期課程) 現場に流れる独特の空気を体感できるのが、 リーガル・フィール 人事総務部での労務管理を中心に、 他の部署でも契約書の審 ドワークの醍醐味。研修では法務と知的財産という2部門にお 査やコンプライアンスなどの業務を体験しました。 すべての仕事 いて多様な業務を経験しながら、 それぞれの部門の特徴を感 に共通していたのは、 人を大切にする社風が表れているということ。 じ取ることができました。大学・大学院での学びが多くの場面で 企業には独自の価値観があり、 それに基づいて行動しているの 活かされることを知ると同時に、 仕事に必要なのは法律知識だ だと知りました。 ビジネスを理解する新たな視点を得たことで、 法 けではないと肌で理解したことは、 私にとって大きな収穫です。 務の仕事についてより深く理解できたと思います。 私はよく、 共同研究室で過ごしていました。 発見の機会に 富んだ少人数 の講義 多くの院生が集まるこの場所は、個人が 研究に励む場であると同時に、知識や情 私法学専攻 くない研究生活において、仲間との出会 博士課程 (前期課程) 方自治体や市民団体、NGOなどもその重要な担い手であり、多様な国際交流が求められてい 人と人との繋がりを感じた」、 「社会人の方と一緒に働くことにより将来のキャリア設計の参考 ます。 そこで法学部では、 こうした多様な国際交流の場で活躍する人材を育てることを目標に、 になった」 などの感想を述べています。講義だけでは得られない実践的な学びが、 「 国際交流 「国際交流プロフェッショナル・プログラム」 を展開し、国際交流の専門家をめざす人たちのた プロフェッショナル・プログラム」の大きな特徴となっています。 す進路はさまざまですが、 どのような道に 研究を続けていくなかで必要なのは、幅 同志社大学大学院法学研究科は、 能力を トップクラスの研究者として活躍する先生 広い視野と向上心です。 もし明確な目標 ワンステージ上げることができる場所。大 進むとしても、 ここで養った能力は必ず役 方の丁寧かつ密な指導、他専攻や他大学 をもっているのであれば、 ぜひ本研究科へ 学では専門的な法律の知識の習得が中 に立つと確信しています。 とくに、人との の講義を履修できる自由なカリキュラム…。 の進学を考えてみてください。 ここに用意 心ですが、大学院ではさらに考えを説明す 出会いは貴重なもの。教授や先輩、異な 本研究科には、志のある院生が優れた成 されている充実した制度と環境を十分に ることも求められるので、論理的思考力が る分野を学ぶ同級生など、多くの人と積 果を残せるようにサポートする環境が整っ 活かして努力すれば、 きっと新たな知見が 養われます。 また、専攻している学科以外 極的に交流することで、 自分の可能性を ています。 得られると思います。 の科目も自由に受講することができ、 さまざ 大きく広げることができました。 法学・政治学に関する多彩な講義と演習科目、 仲間との 議論が 大きな刺激に ています。 社会で 必要とされる 人材になる 研究環境は非常に充実しており、 なかで も24時間利用できる共同研究室は貴重 な空間です。専攻や学年を問わず多くの 私法学専攻 「求めよ、 さらば与えられん」 とは聖書の一 ます。 このプログラムに参加した学生たちは 「国際交流の現場を体験することで国境を越えた 民間企業への就職や公務員、研究者な ど、大学院に在籍している人たちの目指 いは大きな励みとなりました。 公法学専攻 院生が集まるため、知識や情報を交換し いて議論したりと、多くの良い刺激を受け の執筆を通じて、計画性、 プレゼンテー ション能力、文章力、論理的思考力など、 社会人として役立つ能力も幅広く身につ けることができました。 さらに、一流の教授 博士課程 (前期課程) 合ったり、近年問題となっている事柄につ グローバル化の今日、政府や国際機関、外交官だけが国際交流を担うわけではありません。地 う少人数制の講義は、新たな発見の機会 に富んでいます。 報を交換する場でもあります。苦労も少な 博士課程 (前期課程) 国際交流プロフェッショナル・プログラム まな視点を身につけられるのも魅力のひ とつ。先生や学生同士で意見を交わし合 陣によるきめ細かい指導を受け、志の高 い院生と日々交流したことで、 自分とは異 「自分をもっと磨きたい」 という想いから進 なる考え方や価値観に触れ、多面的な視 節ですが、同志社大学法学研究科は私に ることができました。 学を決意し、非常に充実した時間を送るこ 点から物事を捉えられるようになったと感 とってまさにそのような場所でした。ここに もしかすると大学院進学に対して不安を とができました。 じています。 はさまざまな志をも持つ者が集まり、優秀な 抱えている方がいるかもしれません。私自 本研究科には学生のさまざまなキャリア設 本研究科は成長するチャンスに溢れてい 教授陣のもと高度な法知識や論理的思 身もそうでしたが、今では成長を実感して 計に配慮した科目が設置されているため、 ます。明確な目的意識と向上心を持って 考力を養えるカリキュラムを通して互いに います。叶えたい夢があるならば、 ぜひ勇 目指す進路で求められる専門的な知識を 進学すれば、社会から必要とされる人材 切磋琢磨し、各々の目標に向かって邁進し 気をもって第一歩を踏み出してください。 習得できます。 また、授業での発表や論文 により近付くことができるはずです。 めに、 国際交流基金などの関連団体でのインターンシップを中心に構成した科目を開設してい 9 同志社大学 法学部 同志社大学 法学部 FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY 10 次世代リーダー養成を目指す Voice ダブル・ディグリープログラム イギリスで 研究者にとって最高の トレーニングを是非 国境を越えて地球規模で発生するさまざまな問題に対して、 多面的に取り組み、 そして解決に貢献できる人材を さまざまな国の 学生と切磋琢磨した 1年間 シェフィールドプログラム参加者 成均館プログラム参加者 育てることをめざして、 「Prospective Leaders’Programmes: Innovation and Diversity in Learning」 という 独自の海外大学留学プログラムを実施しています。 このプログラムでは、 主に、 1) 外国のトップクラスの大学・大学院で法学・政治学を学ぶ機会を一人でも多くの日本 2013年9月から1年間、 韓国の成均館大学校国政管理大学院に留学しました。 グラムでは、主に国際法と国際政治を学びます。世界でもトップクラスの研究者 行政関係の大学院では韓国第1位といわれているだけあって、授業に臨む学 人学生に提供すること、 2)多くの国から留学生を同志社大学に迎え入れ、 多文化間交流を前提とした法学・政治学を学ぶ機会を として活躍する教授陣による最先端の事例を紹介する講義を聞くことができ、 生にも高い水準が求められます。宿題はもちろん予習も十分にしたうえで授業 創出することを目的としています。 同志社大学と海外提携大学にそれぞれ一定期間修学し、 所定の単位を取得したうえで全要件を 大変刺激を受けました。 を受ける毎日は、 多忙ながらも大変充実していました。 満たすと、 両大学からそれぞれ学位が授与される 「ダブル・ディグリープログラム」は、 その具体的な取組みのひとつです。 〈同志社大学〉 〈アリゾナ大学〉 3年 + 2年 全米で有効な司法試験受験資格が得られる Dual-Degree Program アリゾナプログラム Total 正規の学生として、 同志社大学法学部で3年、 アリゾナ大学James E. Rogers College of Law (ロースクール) で2年の履修指 5年 成績は、 中間と学期末の小論文のみで決定されます。英語で考えをまとめるの 留学中にとりわけ魅力を感じたのは、 インドネシアの大学とテレビ中継を結んだ は大変でしたが、今にして思うと修士論文の執筆に向けた最高のトレーニング 授業があること。 韓国・インドネシア両国の先生や生徒と意見を交わしたことにより、 でした。 また、 提出して終わりにしてしまうのではなく、 先生方からフィードバックを 視野が大きく広がりました。 いただいて自分の長所と短所を明確に把握できたことも、 このプログラムの大き また、 新興国の官僚と共に学ぶプログラムに参加したことも、 他に代えがたい経 な収穫です。 験になったと思います。 「国家の発展」 という高い志を抱く彼らの学習意欲に 学内には、多様なバックグラウンドを持つ学生が在籍しています。彼らとの交流 は、 目を見張るものがありました。 出会った官僚たちの出身国は、 西アジアや南ア を通して、 幅広い知識と世界観を身につけることができました。 この多様性は、 日 ジア、 中東、 アフリカの16カ国にも及びます。 今まで知らなかった国の状況や文化、 常生活だけでなく学問の場にも現れています。 日本では直面することのなかっ 諸外国からの日本に対するイメージなど、 彼らとの交流から学んだことは数えき た思考や問題の捉え方に触れる度に、国際法の面白さと難しさをより深く実感 れません。 しました。 授業だけでなく、 寮でもさまざまな国の学生と知り合いました。 中でもロシアからの 留学するにあたり、 言葉について不安に思っている人もいるかと思います。 しか 留学生であったルームメイトとは、 帰国した現在でも交流が続いています。 導を受けることにより、双方の大学から学位を取得(ダブル・ディグリー) することができるプログラムです。両大学卒業後には、 全 し、 日本人以外にも英語を母語としない学生が大勢いるので、 怖れることはあり 学生生活の1年間を海外で過ごすということに、 ためらいを感じる人も多いでしょう。 米で有効な司法試験受験資格も得られます。※取得できる学位:同志社大学‐学士(法学)、アリゾナ大学‐Juris Doctor Degree ません。苦労することはありますが、努力をすれば必ずそれ以上の実りが得ら 確かにリスクを伴う大きな決断ですが、 成均館のプログラムで得られるものには、 れるプログラムです。興味があれば、 ぜひチャレンジしてください。 それだけの価値があります。 勇気をもって、 新たな一歩を踏み出してください。 アリゾナ大学について プログラムの利点 アメリカの南西部、 メキシコと国境を接するアリゾナ州ツーソン市に本部を置く州立大学。州 第一の利点は、学位取得に必要な履修単位の一部を相互認定するため、2つの学位を取 最古の研究大学として名高く、 ロースクールには国内外で著名な教授陣が揃い、国内公立 得するための標準修業年限 (同志社大学4年+アリゾナ大学3年=7年) を、最大で2年短 大学ランキングでも常に上位に位置しています。直近の司法試験では、 初回受験者合格率 縮できることです。 が州平均を約18ポイント上回る83.6%を達成しました。 第二の利点は、Juris Doctorの学位を取得することにより、全米で有効な司法試験受験資 格を得られること。 この資格があれば、 職業選択の可能性を日本国内に限定することなく、 日 学生研究活動報告 国際商事模擬仲裁の世界大会に 出場 〈アリゾナ大学〉 2016年3月9日から12日にかけて香港で開催された 「アジ 同志社大学法学部のチームが、 2016年2月から3月にかけて 2015年11月21日・22日に開催された 「第14回インターカ S.J.D.プログラム ア太平洋国際人道法模擬裁判大会」に、同志社大学チー 香港・ウィーンで開催された国際商事模擬仲裁の世界大会 レッジエイト・ネゴシエーション・コンペティション」 に、 同志社大 ムが日本代表として出場。本大会は香港紅十字会と赤十 (William C. Vis International Commercial Arbitration 学から13名の学生が出場しました。本大会は、大学対抗の 字国際委員会が国際人道法の普及のために共催している Moot) 及び、 日本・上海・ブダペストで開催された練習大会に 形式で行われる交渉および仲裁のコンペティションです。日 もので、20の国と地域から24の大学が参加しました。 なかに 出場しました。 この大会では世界中から集まった法学部生と 本の15大学に加え、 オーストラリア、 香港、 シンガポールの大 は模擬裁判の伝統的強豪国が含まれており、世界レベルの ロースクール生が、架空の企業間の紛争を仲裁で解決すべ 学も参加しました。 さらに、第三の利点として、同志社大学とアリゾナ大学の学費が一部減免されることに 5年間を10期に分けて履修します。 Topics アジア太平洋国際人道法 模擬裁判大会 米双方に関わる法律業務などに広げることができます。 履修パターン 第14回インターカレッジエイト・ ネゴシエーション・コンペティション (INC) 加え、政法会 (同窓会組織) からの特別奨励金制度が用意されていることが挙げられます。 第1学年から第3学年の春学期までは同志社大学、続く第3学年の秋学期から第5学年の 〈同志社大学〉 春学期にかけてはアリゾナ大学において、 それぞれの大学の科目群を履修。第5学年の秋 司法研究科 (法科大学院) 法学研究科 学期には再び同志社大学に戻り、残りの科目群を完修させます。 LL.M.プログラム J.D.プログラム 卒業必要単位数 法学部 学 部(分野不問) 同志社大学での卒業必要単位数は128単位。 そのうち最大29単位までは、 アリゾナ大学 現在、 日本で法学部を卒業した学生がアメリカのロースクールに進学する場合には、1年間 模擬裁判大会と評価されています。 く、 企業の代理人に扮して口頭弁論を行います。 今回出題されたのは、 銀行および不動産業間の合弁事業に で履修した単位を認定します。 したがって29単位が認定された場合には、同志社大学での で学位を取得できるLL.M. (法学修士) プログラムが一般的です。 このプログラムでは米国 必要単位数は99単位となります。 同志社大学チームは、法学部科目である 「特殊講義 (国際 練習大会では、同志社大学が日本大会の英語部門にて おける契約トラブルに関する問題。取引のなかで両者間に紛 関連企業や各種機関で役立つ特定分野の法務知識を学ぶことができるものの、修了時に アリゾナ大学の修了必要単位数は88単位です (2016年3月現在) 。 そのうち最大29単位 人道法模擬裁判2015)」の受講者を中心に構成。2名の 1位、 日本語部門にて2位。 さらに上海大会では14位にラン 争が生じ、 対立しているというシチュエーションにおいて、 双方 は一部の州を除いてアメリカでの司法試験受験資格が与えられません。 学生が立派な弁論成績を残し、書面の部でも弁護側3位に クインし、 日本から参加したチームとしては最上位の成績を にとって最善となる解決策と、 将来さらに取引を発展させてい までは同志社大学での履修単位を認定するため、 すべて認められた場合、 アリゾナ大学で 一方J.D. (Juris Doctor) プログラムは、 アメリカの法律家として認められるための資質の基礎を の必要単位数は59単位となります。 つくるのに不可欠な教育課程。修了時には、 全米で有効な司法試験受験資格が与えられます。 その他のプログラム ダブル・ディグリープログラム以外にも法学部生を対象に単位互換プログラムを 実施しています。 このプログラムでは秋学期から1学期または1年間を選択して 11 2014年10月から1年間、 イギリスのシェフィールド大学に留学しました。 このプロ 詳細は次世代リーダー養成プログラムHP (http://law.doshisha.ac.jp/plp/) を 単位互換プログラム(2016年6月現在) ご覧ください。 派遣先 対象者 授業言語 カナダ モントリオール大学 Faculty of Law 法律学科3年次生以上 フランス語、 英語 収めました。 また、香港・ウィーンで行われた世界大会では、 くための可能性を、 交渉によって引き出し合いました。 世界に名を馳せる強豪校と対戦。国際的な舞台で日本が 学生たちは2ヶ月間の準備期間中、 ときには仲裁を担当する を舞台に戦える手応えは十分に感じられました。弁論・議論を 対等な立場で競うためには何が必要なのか、深く考える貴 弁護団員として契約書や準拠法となるUNIDROIT (国際商 英語で行ったことにより、 語学力も格段に進歩しています。 重な機会となりました。 事契約原則) と格闘し、 またときには交渉に臨むビジネスパー 他国の学生たちと同じ法を使いながら、同じ問題に取り組む この大会の仲裁人は、実務経験豊富な弁護士や大学教授 ソンとして情報収集と意見交換を行いながら、充実した学習 という体験を通して、参加した学生は国際人道法の普遍的 が務めています。彼らから今後を見据えたアドバイスを得られ を積み重ねてきました。残念ながら入賞は逃しましたが、 すで な価値を実感することができました。 たことも、参加した学生にとっては有意義な体験でした。 に来年度の大会に向けて準備を始めています。 大学院へ進学した場合は、 より豊富な海外留学プログラムが用意されています。 協定大学で学修し法律科目を中心とした単位取得を目的としています。 国 入賞しました。弁論と書面の成績を総合したジェネラルラウン ドでは、準々決勝進出まであと一歩届きませんでしたが、世界 また、 フェイスブック (https://www.facebook.com/doshishauniv.gradschllaw.plp) では参加学生からのレポートおよび各種ご案内等の情報発信を行っています。 同志社大学 法学部 同志社大学 法学部 FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY 12 法学部での学びを社会に活かす 就職実績 卒業生インタビュー 主な就職先(2015年度) 就職者の業種別比率(2015年度) メーカー ● 国家公務員 ● 毎日新聞社 ● 京セラ ● 三菱電機 ● 全日本空輸 ● 日本アイ・ビー・エム 地方公務員 ● トヨタ自動車 ● ● 野村證券 ● 日本生命保険 ● 西日本旅客鉄道 ● 伊藤忠商事 ● 日本銀行 ● ● 社会の第一線で活躍されている卒業生の方に、 学生時代の学びと現在のお仕事についてお話いただきました。 卒業生は、 そのリーガルマインドを生かし、多彩な業界で活躍しています。 ● 25.5 % 28.4 % 日本放送協会 男子 川崎重工業 本田技研工業 8.3 % 2.4% 5.9 % 5.0% 女子 10.2 % 流通 17.2 % 29.5 % 金融 マスコミ ・情報通信 教育・学習支援 11.5% 19.3 % 6.1% 29.5 % サービス 公共・その他 1.2% Voice 13 ゼミで培った多角的な視点が、 裁判所 私たちの暮らしに関わる政治。読者が 事務官としての公平性を支えています。 身近に感じられる記事を目指しています。 名古屋地方裁判所岡崎支部(平成28年3月現在) 朝日新聞社 東京本社報道局政治部 寺部 翔子さん 冨名腰 隆さん 2012年3月 法律学科 卒業 2000年3月 法学部政治学科 卒業 私は、現在、裁判員裁判を含む刑事裁判の事務を担当していて、裁判所書記 記者として、 日々の政治の動きを追いかけています。主な取材場所は、国会や 官を補助し、検察官や弁護士と公判の日程を調整したり、書類を作成したりと、 首相官邸、 中央省庁などですが、 もちろんそれに限りません。選挙があれば現 裁判に関わるさまざまな手続きを行う仕事をしています。 地に入って情勢取材もしますし、首脳会談で海外まで飛ぶこともあります。 法律職を志すきっかけとなったのは、 小学生の頃に学内で起こった暴力事件。 一見、遠い世界のように思うかもしれませんが、政治の出来事は私たちの暮ら 当時はどのような経緯をたどったのかよく理解できないままでしたが、 中学生に しに関係することばかりです。 どうすれば読者に身近に感じてもらえるかを常に なってそうした身の回りで起きた問題が法律によって解決しうるということを理 意識して、 記事を書いています。 解すると、 裁判が身近に感じられるようになり、 法律職への憧れも芽生えました。 大学で学んだことと現在の仕事内容は偶然、 関連が深いのですが、 むしろ今に 裁判とは、世の中で起きているさまざまな問題と向き合い、解決するためのもの 生きているのは「視点」 を養えたことです。 世の中の「なぜ」に対し、 仮説を立て、 です。 その裁判により近い立場で携わり、 運営を支えていきたいという思いから、 客観的なデータや自分で見聞きした情報をもとに真実に迫るプロセスは、 ゼミを 裁判所事務官という仕事に就きました。 ひとつひとつの仕事が国民の人権や財 通じて徹底的にたたき込まれました。 あらゆる仕事に必要なスキルだと感じてい 産に関わっているため大変な重責ですが、 それがやりがいでもあります。 ます。 「なぜ」は、一つ片付けてもどんどん出てくる。 やっかいだけど、活力の源 学生時代は主に会社法を研究するゼミに所属し、新聞記事などに取り上げら のような存在です。 れている事件を法的な視点から分析していました。 報道による一方的な見方だ 大学生活は、 興味や関心に長い時間を費やしてとことん取り組めるのも魅力です。 けでなく、 色々な方向から比較・検討するということを繰り返した結果、 物事の本 世界史が好きで、高校の頃から 「いつか自分の目で世界を見たい」 と望んでい 質を冷静に見つめるバランス感覚が培われたと思います。 た私は、 アルバイトでお金を稼ぎ40カ国以上を回りました。地球の裏側で同志 裁判所は、 常に公平中立の立場であるべき機関です。 それは職員も同じことで、 社出身の先輩と出会い、 助けてもらったこともありました。 対立する当事者のどちらか一方に偏ることなく、 適切に対応しなければなりません。 同志社大学には、本当に色々なものがあります。 ただ、 「希望」 と 「意欲」だけは ゼミで身につけた多角的な視点とバランス感覚を活かしながら、事務官として 事前には準備していません。 この二つを携えて、 思いっきり飛び込んでください。 の振る舞いに問題がないか、 日々さまざまな角度から振り返っています。 あなたを成長させてくれる、 素晴らしい環境が待っているはずです。 同志社大学 法学部 同志社大学 法学部 FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY FACULTY OF LAW DOSHISHA UNIVERSITY 14
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