ニホンヤモリを指標とした都市居住地域における自然との

ニホンヤモリを指標とした都市居住地域における自然との共生に関する考察
-住民の印象による身近な野生動物の評価-
佛教大学 社会学部公共政策学科
水上 象吾
アブストラクト:
都市は生物の生息環境が乏しく、都市における自然との共生に関する関心は高まっている。国
土交通省は、生物多様性の保全を地域づくりのために取り組むべき重要な課題としてあげており、
環境省は自然とのふれあいを推進している。都市において野生生物や自然環境の存在は人々に望
まれる環境要素となっている一方で、実際には身近にあることで忌避される面もみられる。
本研究では、都市部の木造家屋地域に多く生息しているニホンヤモリを指標として、居住環境
の身近な生物に対する住民意識を把握する。民家やその周辺に生息するヤモリは古くから「家守」
とも書かれ、人と共存している生きものであるといえる。また、ペットとして親しまれることも
ある一方で、爬虫類として忌み嫌われることもある。
ニホンヤモリに対する住民の印象を把握し、好ましさへのかかわりを調べると共に、個人属性、
自然や生物に関する考え方、地域活動等による差異を調べる。
また、自然との共生社会や生物の多様性等に関する考え方等を自然への関心や理解としてとり
あげ、今後の都市居住環境での自然や生物生息環境の在り方を考察する。
A Study on Society symbiosis with Nature in Urban Residential Area as an
Environmental Indicator of Japanese Gecko : Evaluation of Wild Animal
Surrounding Living Environment based on Residents' Impression
Department of Public Policy, School of Sociology, Bukkyo University
Shogo MIZUKAMI
Abstract:
There are a few wildlife-living environments in urban area. Therefore, urban residents are
getting concerned about symbiosis with nature. Ministry of Land, Infrastructure and
Transport has considered conservation of biodiversity is as an important issue for regional
construction. Ministry of the Environment is pushing the contact with nature. Nature or wild
life is an environmental element desired in Urban. However, there is another side. In fact,
sometimes people avoid natural element.
The purpose of this study is to understand residents' consciousness concerning wildlife-living
in residential area. We'll focus on Japanese Gecko inhabit in urban wooden housing area, as
an index of natural wildlife element. Gecko lizard is written "protect house" by Kanji because
it inhabits around private house. It may be said that gecko lizard is living nature coexistent
with human. Gecko is a familiarity animal as a pet, however, it is sometimes hated as a
reptile.
It is attempted to research residents' impression for Japanese Gecko, relationship between
individual attribute and conscious for conservation of nature. Moreover, it is to clarify the
conscious of biodiversity and residents' comment for living nature. This paper presents a
consideration of symbiosis with nature in urban residential environment.
ニホンヤモリを指標とした都市居住地域における自然との共生に関する考察
-住民の印象による身近な野生動物の評価-
佛教大学 社会学部公共政策学科 水上 象吾
1.研究の背景と目的
現在、日本においては自然とのふれあい推進が環境基本計画に位置づけられ、自然への関心が高まって
いる。自然とのふれあいの推進では、自然公園における自然とのふれあいの場づくり、活動の推進、エコ
ツーリズムの推進などが具体的な施策としてあげており(環境省自然環境局)
[1]
、国土交通省による「自
然共生と生物多様性の保全」
[2]においては、自然環境の豊かな地域での対応だけでなく都市域での生物
多様性の保全も推進されている。人の生息空間となる都市居住環境の評価については、自然要素が住環境
の快適性を高めることが確認されており(原科他, 1990)
[3]
、都市における自然の存在が重要であること
が示される。生物多様性保全や自然との共生が今後の都市環境の課題であると考えられる。
代表的な自然要素の「緑」に関しては、緑化政策や保全が都市の基礎自治体において必須のものとなっ
ている。
各自治体は緑以外の生物種を対象とした調査も近年進めており両生爬虫類についても 37 種類の出
現を確認している例もある(立原他, 2006)
[4]
。調査の目的は現在残っている貴重な資源を保全していく
という意識を市民間に広めることであるものの、
多くの自治体では調査を行っていくことが困難でもあり、
都市部で動植物といった自然の保全に注力していくことには課題も多い。
ところで、都市居住環境に生息する野生動物の一例としてニホンヤモリ(Gekko japonicus)があげられ
る。ニホンヤモリは爬虫綱有鱗目ヤモリ科に属する夜行性の動物で、全長 10~12cm、日本において東北地
方の南部以南の本州、四国、九州、対馬、南西諸島のほか、中国大陸、台湾、朝鮮半島南部に分布してい
る。人家などの建造物周辺に生息し、夜間に昆虫類が集まる外灯近くの塀や屋内棟に照らされたガラス窓
に出現する。ヤモリは、ヒトが住居を構えとくに灯火を用いるようになってからヒトの住居にもすみつく
ようになり、灯火に集まる昆虫類を捕食し生態もしだいに夜行性に傾いていったと考えられている(
[1]
日本自然保護協会, 1994)
[5]
。
ヤモリの生息には、隠れ場所となる隙間の多い木造建築が必要であるため、とくに古い街並みが残され
ている地域ほど好適となると言われており、帰家性があり行動範囲は狭いことからも、ヤモリの分布状態
は町並みの質を知る指標生物の一つとして考えることができる(日本自然保護協会, 1994)
[5]
。ニホンヤ
モリの行動特性としては、夏場に人家付近にて出現頻度が高く、季節性と局所性がみられる(渡邉他, 2012)
[6]
。ニホンヤモリが活動できる摂氏温度は約 5℃前後と考えられ、9 月以降に気温低下とともに越冬場所
に移動することが知られている(久居, 1997[7]
、久居, 1998[8]
)
。平安時代以降に中国から持ち込まれ
た外来種である可能性が高いと考えられるが(NHK NEWS WEB「ニホンヤモリ 実は外来種か」2012)
[9]
、
古くから日本において人が集住している空間にて共に生息し、野外で容易に出会える身近な動物であると
いう点において、野生生物という自然と人とが共存している事例であると考えられる。
ヤモリは、人家に住む代表的な動物で害虫を捕食するため、漢字では家守、守宮などと書き、昔から親
しまれてきた。
ニホンヤモリを愛玩用ペットとして飼育する人もみられ
(Wikipedia
『ニホンヤモリ』
)[11]
、
飼育動物種に関しては、日本で爬虫類を飼っている人は 11.1%と中国や韓国にくらべ多い調査報告もある
(小林他, 2011)
[12]
。両生・爬虫類を飼う理由としては、
「吠えない」
、
「散歩が必要ない」
、
「他の人があ
まり飼ってない」
、
「狭いスペースで飼える」など(佐藤, 2005)
[13]の報告もあり、都市部で飼育するか
らこそメリットがある点も多いと考えられる。
一方、爬虫類として忌避する人も多く、澤木他(1994)
[14]によれば、居住環境での嫌いな生物の上位
に爬虫類のヘビがあげられており、斉藤他(2012)
[15]では、両生・爬虫類の中でもトカゲやカエルはヘ
ビと比較し好感度が高い結果も示されているものの、好きな野生動物に関するアンケートでは、両生・爬
[16]
。原科
虫類は哺乳類、鳥類と比べ好きな割合が低いという調査結果が示されている(安藤他, 2013)
他(1990)
[3]による報告では、生き物の発見率と快適環境評価との間に強い関連のあるものの、ヤモリ
1
の生息は居住環境の快適性と相関関係がみられないという結果も示されている。
ニホンヤモリを親しむ人も嫌忌する人も存在すると考えられ、好悪の点では両方の印象を持ち得る生物
と言える。一般に、
「緑」という自然要素のイメージはよい印象であり、特に都市部においては希求される
存在として都市域の基礎自治体でまちづくりの環境政策の一環となっている。ただし、実際には緑の存在
は、落葉の清掃負担、虫害や鳥害の発生、見通しの悪化、日当たり悪化、風通し悪化などの負の側面もあ
る。黒川(1991)
[17]が共生とは多義性をもった複雑な関係であるからこそ相互に関係し合うものとして
捉えなおす対象となり得、対立的関係と向かい合うことが共生の成立を為すと述べていることからも、都
市における人間と自然との共生を考えていくためには、社会的イメージのよい自然だけでなく、自然要素
の持つ実質的な負の側面についても人々の態度や考えを把握していく必要があると考える。
ニホンヤモリは、都市居住環境の指標生物でもあり、人々に好悪の両方の感情を与える自然要素である
ことから、
評価対象とすることで自然という存在に対し人々がどのような態度を示すかの実態を把握でき、
自然との共生のあり方について検討することができると考える。
これまで都市において生物の生息環境の側面を調査した研究は蓄積されてきてはいるものの(島田他,
1993[18]など)
、生態学的調査だけでは人々が望んでいる環境は必ずしも明らかにならず印象による評価
を生態学的評価とつなげる意義が示されていること(萩原他, 2009[19]
)からも、本研究においては、ニ
ホンヤモリに関する住民意識や印象を把握し、都市域における自然との共生について考察する。
2.研究の方法
2.1 調査対象地域
本研究の調査対象は京都市の北区と上京区にまたがる西陣地区とする。
西陣地区は、高密市街地のなかに社寺が点在する地域であり、織物等の地場産業による織屋建の特徴的
な町家が残る地区である。小浦(2012)
[20]によれば、木造建築の割合は京都市 24.3%に対し西陣地区は
76.5%と高いことが示されていることから、西陣地区は古き木造建築も多く残されており、ニホンヤモリ
が多く生息する可能性があると考えられる。
西陣織の中心地としての歴史的経緯から良好な地区イメージを有すると同時に都心部での職住が近接し
た居住地域となっている(花岡他, 2009)
[21]
。西陣と呼ばれる地区の定義については、範囲に明確な境
界はなく時代毎に範囲が変化してきため複数の定義が存在する。狭義には大宮通と今出川通との交差点を
中枢とし堀川以西を指し、広義では京都市内および愛宕郡、葛野郡の一部を包含することもあり見解が異
なる(松井, 1979)
[22]
。
本調査対象の西陣地区とは、室町通り以西、千本通り以東、鞍馬口通り以南、仲立売通り以北で囲まれ
た範囲とする。
2.2 調査方法
西陣地区の居住者を対象に、ニホンヤモリに関する印象や自然の共生に関する考え等を把握するためア
ンケート調査を行った。上記の西陣地区の範囲にて 2000 部の調査票を配布し、調査票回収結果は有効回収
数 497、有効回収率 24.9%となった。回答者の男女比(n=497)は男性 43.6%、女性 56.4%であり、年齢
層は、20 歳未満、20 歳代~70 歳代、80 歳以上まで 8 区分で回答を得ているが 30 歳代以下の回答者が少な
いため、統計分析においては回答数の少ない 30 歳代以下を一つのカテゴリにし 6 区分とした。
表 1 アンケート調査方法の概要
調査対象
調査数
配布回収の⽅法
配布期間
京都市⻄陣地区(北区・上京区)
2000票
ポスティングによる配布・郵送による回収
調査票配布:2015年1⽉13⽇〜14⽇
(回収期限2015年2⽉)
2
2.3 分析方法
アンケート調査のデータを用いて、まず、ニホンヤモリの出現場所や発見者の属性を把握する。また、
ニホンヤモリに対する印象の特徴や好ましさへのかかわりを因子分析、重回帰分析により検討する。好ま
しさにかかわる要因については、個人属性に加え、自然への関心、知識の差異や生物多様性保全への理解
などを検討する。
分析方法としては、カイ二乗検定、因子分析、重回帰分析、多重分類分析、相関分析を用いる。なお、
本文および要約統計表における有意水準の表示は、**P<.01, *P<.05 とし、数値は関係の強さを表す相関
係数 R と Cramer の V 係数である。
3.ニホンヤモリの確認場所と発見する住民の属性
本章では、ニホンヤモリが古い町並みの質を知る指標生物になり得るとの考えを踏まえ、木造建築や街
路の人通りの多さとニホンヤモリの確認場所との関係を調べる。また、どのような人がニホンヤモリを発
見しているのかについて属性の違いを考慮する。アンケートで得られた回答を基に分析する。
3.1 建物の構造、形態と街路の人通り
ニホンヤモリが確認されている自宅はどのような建物であるかを明らかにするため、質問文「昨夏、ご
自宅で外壁や窓ガラスなどに張り付いているヤモリを見かけましたか」に対する回答(図 1 参照)を把握
し、建物の構造や形態との関係を調べた。同様に、
「ご自宅のご近所(数軒となりの範囲)
」でヤモリを見
かけたか否かについても測定した。
覚えてい
ない
3.9%
よく見か
けた
6.2%
たまに見
かけた
30.9%
見かけな
かった
59.0%
図 1 昨夏の自宅におけるニホンヤモリの確認
建物の構造、形態や環境条件としては、①自宅が木造建築であるか否か、②戸建て集合住宅であるかの
違い、そして③街路の人通りの多少を検討した。①現在居住している「建物の構造」については、
「木造」
、
「鉄筋コンクリート・鉄骨造」
、
「わからない」
、
「その他」の選択肢にて回答を得た。②現在住まいの「住
居形態」は、
「戸建て住宅」
、
「集合住宅」
、
「その他」による回答を得た。③自宅前の街路の「人通りについ
ては、その程度を 5 段階にて回答を得た。これらの好悪区間の関係をカイ二乗分析にて調べた。
分析の結果、①「建物の構造」については、有意差が認められた(V=.182**)
。自宅が木造の住民ほど、
自宅にてニホンヤモリをよく見かけている傾向が認められる。
「近所でのヤモリの確認」については、自宅
の建物の構造とは有意な関係が示されなかった。
②「住居形態」については有意差が認められた(V=.225**)
。自宅が戸建ての住民は、集合住宅の人に比
べ、ニホンヤモリを自宅にてよく見かける傾向が認められる。
「近所でのヤモリの確認」についても有意差
が認められ(V=.171**)
、自宅が戸建ての住民は近所においてもニホンヤモリをよく見かけている傾向があ
る。このような結果が示された要因として、戸建て住宅は集合住宅と異なり木造が多いことが影響してい
ると推測される。そこで、
「建物の構造」と「住居形態」との関係についてカイ二乗分析を行ったところ、
有意な関係が認められた(V=.675**)
。戸建て住宅の 83.5%が木造であり、一方、集合住宅の 97.6%が鉄
筋コンクリート・鉄骨造などの非木造建築であることが示された(表 2 参照)
。
3
住
居
形
態
表 2 建物の構造と住居形態の関係
建物の構造
非木造(鉄筋コンク
木造
わからない
リート、鉄骨造など)
335
63
3
戸建て住宅
83.5%
15.7%
0.8%
2
81
0
集合住宅
2.4%
97.6%
0.0%
8
3
0
その他
72.7%
27.3%
0.0%
401
100%
83
100%
11
100%
495
したがって、自宅が戸建ての住民がニホンヤモリをよく見かける傾向は、戸建て住宅が木造建築である
ことが起因していると推察される。
③自宅前の街路の「人通りの多少」については、有意差が認められた(V=.102*)
。自宅前の人通りが少
ない方がニホンヤモリを見かける傾向がある。人が多く存在することはニホンヤモリの出現に影響し制約
要因となり得ると考えられる。自宅前の「人通りの多少」と「近所でのヤモリの確認」との関係について
は、有意差が認められなかった。自宅前と近所との数十メートル程度の距離は、街路の人通り等の環境条
件に違いがあると考えられる。
以上より、木造建築で人通りの少ない環境ほどニホンヤモリが多く出現していると考えられる。
既存文献により、指標生物となり得るニホンヤモリは、古い町並みの環境指標とされているが、木造建
築の新旧は影響するのだろうか。本調査では、建築物の築年数は把握できていないが、回答者の居住年数
の回答を得ているため、居住年数が長いほど古い建物に居住しているのではないかと想定し、代替的な項
目として、ニホンヤモリの確認との関係を調べる。
「居住年数」と「自宅にてヤモリの確認」は有意差が認められ(V=.140*)
、同様に、
「近所でのヤモリの
確認」についても有意差が認められた(V=.154*)
。居住年数が長い住民ほど見かけている傾向が示された。
ただし、居住年数が長い住民の住居は木造建てが多い可能性が残る。
「居住年数」と「建物の構造」で木造
か否かとの関係を調べたところ、有意差が認められた(V=.351**)
。
(%)
0
20
40
60
80
10 0
10年未満
居住年数
10~19年
20~29年
30~39年
40~49年
50年以上
木造
鉄筋・鉄骨
図 2 居住年数と建物の構造との関係
図 2 に示すように居住年数の長い住民の住居に木造建築が多い傾向がみられる。ただし、50 年以上居住
している人は 40~49 年よりも木造の割合が低い。
これは日本の住宅の建て替え年数が数十年と短いことを
考えると、50 年以上の住居は建て替えられた可能性もあると考えられる。
4
以上より、古い建物は木造が多いと考えられるため、
「建物の構造」を層にして「居住年数」と「自宅で
のヤモリの確認」との関係を二重クロス分析にて調べた。
その結果、有意な関係は認められなかった。居住年数が長く古い建築に居住していると想定される場合
でも、建物が木造でなければニホンヤモリを見かけることは少ないと考えられる。つまり、木造建てかど
うかがヤモリの出現を規定していると考えられる。当然、ニホンヤモリの生息には建物の構造が木造か否
かだけでなく、壁面の材質や庭などの緑環境やそれに伴う餌となる昆虫類の生態等も影響すると考えられ
るが、今回の分析からは古さの影響を明確にするには至らなかった。
3.2 ニホンヤモリを発見する住民の属性
本節では、どのような属性を持つ住民がニホンヤモリを見かけているのかについて明らかにする。①個
人属性の「性別・年齢」の違いに加え、②「地域での活動性」の違いを検討した。また、③「ヤモリとい
った自然やペットなどに対する関心・知識」の違いが影響する可能性が考えられるため、検討項目に加え
た。自宅、および、近所でニホンヤモリを見かけたかとの項目との関係をカイ二乗分析にて調べた。
分析の結果、①「性別と年齢」については、ヤモリの確認とは自宅、近所ともに有意差が認められなか
った。
②「地域での活動性」の違いについては、
「近所づきあい」と「町会・自治会活動」の頻度を項目として
取り上げた。
「近所づきあい」は、
『積極的にしている』から『ほとんどしていない』の 4 段階の選択肢に
て回答を得ており、ヤモリの確認とは有意差が示された。自宅での確認については、V=.170**であり、近
所での確認は、V=.134*との値になり、近所づきあいをよくしている人ほどヤモリをよく見かける傾向がみ
られた。
「町会・自治会活動」については、参加の程度を 4 段階の選択肢にて回答を把握しており、ヤモリ
の確認とは有意差が示された。自宅での確認については、V=.137**、近所での確認については V=.139**と
の値が示され、活動へよく参加している人ほどヤモリをよく見かける傾向がみられた。したがって、地域
での活動が多い住民は、住居周辺での外出の頻度も増えヤモリを目にする機会も増えると考えられる。
③「ヤモリといった自然やペットに対する関心・知識」については、2 つの項目を検討した。一つは、
質問文『ヤモリは、人家にいて昆虫やクモなどの害虫を食べてくれるので、漢字では「家守」
、あるいは「守
宮」などと書き、昔から親しまれてきました。あなたは、ヤモリの名が漢字で「家(宮)を守る」という
意味を持つことをご存知でしたか。
』との説明と質問に対する回答であり、自宅周辺でのヤモリの確認とは
有意な関係が認められた(自宅:V=.233**、近所:V=.142*)
。ヤモリの漢字の意味に関する知識を持つこ
ととヤモリを見かけていることとは関連することが明らかとなった。
もう一つの検討項目は、
「ペットの飼育に関する好み」であり、好ましさの回答を 4 段階にて把握したも
のである。自宅周辺でのヤモリの確認とは有意な関係が認められた(自宅:V=.142*、近所:V=.123*)
。ペ
ットの飼育が好きな人ほどヤモリをよく見かけている傾向がある。
以上より、ヤモリの確認に関しては住民の性別、年齢による違いはみられなかったが、地域での外出頻
度がヤモリを見かける機会を増やすことや、自然やペットなどへの関心の高さもヤモリの発見に関与し、
興味や関心が低いとヤモリに気づかない可能性があることが示唆された。
4.住民のニホンヤモリに対する好ましさ
4.1 ニホンヤモリの印象
本節では、
ニホンヤモリに関する住民の印象を把握し、
どのような構造を持つのかを検討すること加え、
印象の好ましさへのかかわりを調べる。
ニホンヤモリの生態や爬虫綱としての特徴を文献等より整理し、印象を表すのにふさわしいと考えられ
る 12 の形容詞対を選定し SD 法(Semantic Differential Method)により把握した。また、ニホンヤモリ
に対する好ましさの回答を得た(図 3 参照)
。
5
好ましく
ない
18.5%
好ましい
14.7%
やや好ま
しい
14.4%
あまり好
ましくな
い
22.3%
どちらと
もいえな
い
30.0%
図 3 ニホンヤモリの好ましさ
ニホンヤモリの印象構造を探るため因子分析(主成分法、バリマックス回転)を行い整理した(表 3 参
照)
。
表 3 ニホンヤモリの印象についての因子分析結果
因⼦1
家族的
.873
.863
.847
.781
.776
.770
.701
.523
-.035
.447
.228
45.9
45.9
尺度
親しみのある-親しみのない
楽しい-つまらない
かわいい-かわいくない
清潔な-不潔な
美しい-美しくない
上品な-野蛮な
温かい-冷たい
あわれな-にくらしい
鈍い-すばやい
臆病な-どう猛な
たくましい-弱々しい
寄与率(%)
累積寄与率(%)
因⼦2
⽀配的
.101
.147
.109
.065
-.011
.030
.134
.296
.887
.594
.176
12.0
57.9
因⼦3
野性的
.042
.054
.052
.006
.251
-.020
-.044
-.329
.251
-.449
.817
10.1
68.1
分析の結果、3 つの因子でヤモリの印象が構成されていると考えられた。
第 1 因子は、親しみ、楽しさやかわいさなどの尺度に対して負荷量が高く、動物に関して愛玩用ペット
などの持つ家族的な意味合いを示す因子であると解釈できる。家庭内という人工的な環境で飼い慣らされ
た雰囲気を持つと考えられる。
第 2 因子は、鈍さ、臆病さの尺度の負荷量が高く、野生の動物に比べて行動がゆったりとした家畜動物
の持つ特徴を表す印象に近いことから、人の手が加わって育てられたという意味で支配的で実用的な動物
の意味合いを示す因子であると解釈できる。
第 3 因子は、たくましさの尺度が高い負荷量を示した。野生動物の持つ自然界で生存する強さに関する
性質の印象を示すと考えられることから、野性的を意味する因子であると解釈した。
つぎに、因子分析の結果得られた 3 つの因子を独立変数とし、ニホンヤモリの好ましさを従属変数とす
る重回帰分析を行った(表 4 参照)
。
6
表 4 ニホンヤモリの好ましさを説明する重回帰モデル
従属変数
ニホンヤモリの好ましさ
n=410
独⽴変数
家族的(因⼦1)
⽀配的(因⼦2)
野性的(因⼦3)
定数
R=0.740
標準偏回帰係数
0.727
0.160
0.039
R2乗=0.547
t値
21.8
4.8
1.2
72.1
有意確率
**
**
n.s.
**
** P<0.01
その結果、決定係数 R2=0.547 のもと有意な関係が認められ、ニホンヤモリの好ましさを規定する要因
として説明することができる。各因子の説明力を標準偏回帰係数にみると、因子 1 の「家族的」は 0.727
であり、因子 2 の「支配的」の 0.160 と比べて高い数値が示された。因子 3 の「野性的」のかかわりは示
されなかった。
以上より、ニホンヤモリの好ましさは「家族的」
、
「支配的」の 2 つの因子で説明が可能であり、家族的
な印象が高いほど好ましく、支配的については管理・支配された動物の印象を持つほど好ましさが高いと
考えられる。
したがって、ペットや家畜のように馴致された二次的な自然の持つ性質が好ましさに影響するものと考
えられる。
「野性的」な印象は好ましさにかかわりがないことから、人間に対して利害等のかかわりが生じ
て初めて好感等の評価にかかわってくるのではないかと考えられる。このように動物の人間生活との位置
づけや動物観の類型のような考えが好ましさを規定する要因となり得る。
野生生物や自然に対する印象は、
動物観や自然観によっても異なってくると考えられる。
高柳他(1992)
[23]は、日本人の動物観を捉えるために動物に対する態度の類型化を行っている。日本
人の動物観としては、審美的態度がもっとも高く、ついで宿神論的態度と倫理的態度が高い。このことか
ら動物に対して心理的・情緒的態度が強いことが示される。また、自然主義的態度や生態学的態度などの
客観的・論理的態度は相対的に少なく、実用的態度や支配者的態度などの動物を即物的に扱おうとする態
度は少ないことが明らかにされている。これは Kellert,S.R によって分析されたアメリカの動物観の結
果との比較である。Kellert は、日本人の自然観の特徴としてつぎの点をあげている。
「管理され、限定化
され、高度に理想化された状況の自然を楽しむことを好む。
」
、
「特定の動植物や、特に価値のある風景-盆
栽、石庭、お茶などの文化的伝統を好むことに関係する。
」
、
「自然を愛しているのではなく、自然の人工的、
象徴的体験を愛している。
」等である。本分析結果においては、
「家族的」
、
「支配的」の因子がニホンヤモ
リの好ましさに関与していたが、これは人の手によって管理され人工化された自然の状態を好むことにつ
ながるのではないかと考えられる。
4.2 ニホンヤモリの好ましさと住民の属性
本節では、どのような住民がニホンヤモリに対する好ましさを感じているのかを調べるため、3.2と
同様に①個人属性の「性別、年齢」
、②「地域での活動性」の違い、③「ヤモリといった自然やペットに対
する関心・知識」の違い、等の項目をとりあげ、それらの関係をカイ二乗分析にて調べた。
分析の結果、①「性別と年齢」については、共にニホンヤモリの好ましさとの間に有意な関係が認めら
れた。若いほど好ましく感じている傾向があり(V=.170**)
、男性の方が女性に比べ好ましく感じている傾
向が認められる(V=.161*)
。
好ましさに関して性差がみられたが、既存研究においても動物に対する自分の手による背職行動(接触
可能度)については男女で有意差があるとの研究結果が示されている(塗師 1996)
[24]
。こうした性別に
よる違いは、動物や自然に触れた経験などが影響している可能性があり、海津他(1996)
[25]による自然
観察における動植物の認識構造に関する研究では、観察された動植物として、女子は野草が上位、男子は
鳥や採集活動と関わりがある虫が上位にあがり、性別により対象の違いが報告されている。また、生物と
接する機会がもたらされることで、生物を取り巻く環境に対する人々の意識を高めることにもつながると
の研究(堀川他, 2004)
[26]がある。対象の生物がコウモリの場合であるが、前田他(1998)
[27]では、
コウモリに対する人間の感情や好みを調べており、コウモリを見たことがある人はよい印象を持つことが
7
示されている。
見るという経験の違いを生むことから、
自然とのふれあい経験が性別により異なることで、
ニホンヤモリに対する好感度にも影響している可能性がある。
3.2 では自宅周辺でニホンヤモリを見かけるのかどうかについて分析したが、見かける行為と好ましさ
は関係する可能性がある。カイ二乗分析にて両項目の関係を調べたところ有意差が認められた(自宅での
確認:V=.256**、近所での確認:V=.200**)
。全体的には、ニホンヤモリが好ましいと考える人はよく見か
けている傾向がある。ただし、好ましくないとの回答者には、よく見かけるとの回答も多い。嫌いだから
こそ、それを避けるために気になってよく見かけている可能性もあると考えられる。
②「地域での活動性」の違いについては、
「近所づきあい」と「町会・自治会活動」を取り上げた。その
結果、両項目共にヤモリの好ましさとは有意差は認められなかった。地域での活動性と好ましさとは関係
しないと考えられる。
③「ヤモリといった自然やペットに対する関心・知識」については、
「ヤモリの漢字の意味に関する知識」
と「ペットの飼育に対する好み」の項目を取り上げた。その結果、両項目ともヤモリの好ましさとは有意
差が認められた(ヤモリの漢字の知識:V=.393**、ペットの飼育好み:V=.245**)
。動物や自然などに関す
る知識や関心を持つことは好ましさと関係があると考えられる。①の個人属性において、年齢と好ましさ
との間にはかかわりがみられたが、これは知識などの差異が影響している可能性がある。そこで、カイ二
乗分析にて、
「年齢」と「ヤモリの漢字の意味に関する知識」との関係を調べたところ有意差が認められ
(V=.169*)
、高齢の人ほど家守の漢字の意味を知らない割合が多いことが示された。
「年齢」と「ペットの
飼育に対する好み」との間にも有意な関係が認められ(V=.155*)
、若い人ほどペットの飼育が好きだとの
回答が多い傾向がみられた。したがって、ニホンヤモリの好ましさと年齢とに関係が認められた原因とし
ては、年齢によって動物や自然に関する関心や知識の差があることが影響しているのではないかと考えら
れる。
また、年齢によって動物観も異なると考えられる。内閣府世論調査の「動物愛護に関する世論調査」
[28]
によれば、ペットの安楽死処分を行う必要があるかどうかのアンケートに関して、年代による考えの違い
が示され、年齢が高い人ほど処分を認める傾向がみられる。人間と動物の位置づけに対する考え方、動物
に対する優越感、動物への接し方などが年代によって異なる可能性がある。中村(2006)
[29]は、日本人
の動物観について、近年、変化がみられるという。動物に対する態度類型のなかで、
「家族的思考」の得点
が延びており、ペットがますます我々に近くなっていることに関係があると述べている。
本論では 4.1 においてニホンヤモリの印象の構造を因子分析にて検討した。第 1 因子は「家族的」を意
味するものと解釈したが、その因子得点と回答者の年齢との関係を相関分析にて調べたところ、
「年齢」と
「家族的」因子は相関係数 R=.244**の有意な関係が示された。年齢が高いほど家族的な印象は弱くなる傾
向が明らかとなった。
高柳他(1992)
[23]の動物に対する態度の特性に関する研究においても、10 歳代、20 歳代は家族的態
度が高く否定的態度が低く、50 歳代、60 歳代では支配者的対度が高くなり家族的態度が低いことが示され
ている。本研究にてニホンヤモリの好ましさに関して年齢による違いがみられたことは関心や知識に加え
動物観の影響もあると考えられる。
4.3 自然に対する意識や態度と好ましさの関係
都市居住環境の身近な自然要素としてニホンヤモリの好ましさを検討した結果、自然とのふれあいに関
する興味、自然への関心や知識、動物観等が影響する可能性が示唆された。以上の結果を踏まえると、現
在においては、
「自然との共生」に関しては一般に多くの人が関心を示し得るが、実際に共生への理解や行
動を得るためには、①自然への興味や②関心だけでなく、自然に関して③知識があり、④行動が伴うこと
が必要であると考えられる。また、環境省は自然とのふれあいに関して、人間が自然生態系の構成要素の
一つであることを認識することが自然との共生への理解を深めることにつながると記していることからも、
⑤自然を守ることと人間生活への関係にはトレードオフの関係があること等の理解を得ること、そして⑥
自然観などが必要になってくるのではないだろうか。
本調査においても「自然と共生する社会についての関心」について回答を得ているが、関心がある傾向
の回答の合計は、84.6%にも及び多くの人は関心を示しているといえる(図 4 参照)
。
8
4.まったく関
心がない
0.4%
1. 非常に関
心がある
18.6%
3.あまり関
心がない
15.1%
2.ある程度
関心がある
66.0%
図 4 自然と共生する社会についての関心
しかし、
「生物多様性の保全のための取り組みについて」
、トレードオフの関係があることの意味を含め
た選択肢に対する回答では、人間生活の制約が伴う保全を選択する人の割合は、制約されない程度の保全
と比べて低い割合となる。
3.人間の生活
の豊かさや便
利さを確保する
ためには、多
種多様な生物
が生息できる
環境が失われ
てもやむを得な
い
6.9%
1. 人間の生活
がある程度制
約されても、多
種多様な生物
が生息できる
環境の保全を
優先する
26.6%
2.人間の生活
が制約されな
い程度に、多
種多様な生物
が生息できる
環境の保全を
すすめる
66.6%
図 5 生物多様性保全のための取り組みに対する考え
動物や自然に関して、どのような考えや態度を持つ人が、身近な居住環境の自然の指標であるニホンヤ
モリに好ましさを感じるのかを調べるため、上述した①~⑥の概念を規定する要因として取り上げる。具
体的な下位変数としては 4 章にて分析した項目を取り上げ、①『性別』
、②『自然共生社会への関心』
、③
『家守の意味』
、④『ヤモリを見る頻度』
、⑤『生物多様性保全の理解』
、⑥『年齢』とする。①興味につい
ては、4.2 において、動物に対する態度や興味の対象は性別の違いがあると考えられたため、性別の違い
を興味の差異とみなして下位変数として取り上げた。⑥自然観についても同様に、4.2 にて年齢による動
物観の違いが示唆されたため、自然観の違いをあらわす項目として下位変数にとりあげた。
9
表 5 ニホンヤモリの好ましさと自然に対する意識や態度との関係
モデル
概念
下位変数
偏相関⽐β
①興味
『性別』
n.s.
②関⼼
『⾃然共⽣社会への関⼼』
.190**
③知識
『家守の意味』
.266**
④⾏動
『ヤモリ⾒る頻度』
.264**
⑤理解
『⽣物多様性保全の理解』
.156**
⑥⾃然観
『年齢』
.219**
重相関係数
R2乗=.353**
相関係数
R=.594**
多重分類分析のF検定結果は、** P<0.01, n.s. 有意差なし
分析の結果、①興味については、4.2 では「ニホンヤモリの好ましさ」と「性別」との 2 変数の間に関
係がみられたものの、多項目を投入した多重分類分析の結果にはかかわりがみられなかった。他の変数を
介して影響を受ける等の疑似相関の可能性がある。他の概念、変数についてはかかわりが示され、自然に
関する②関心、③知識、④行動、⑤理解が伴うほど好ましさが強い傾向が示された。⑥自然観の概念は、
年齢を変数としており、若い人ほど好ましい傾向が示されたことから、親しみや身近で家族的な自然観が
高い人ほどヤモリを好ましく感じていると捉えられる。
5.考察
本研究は、ニホンヤモリに関する住民意識や印象を把握し、都市域における自然との共生について考察
した。居住環境の身近な野生動物であるニホンヤモリは、都市環境の指標生物であり、住民の自然に対す
る態度や考えを理解するために適当であると考えた。
分析の結果、ニホンヤモリは木造建ての住居にて多く出現していることが確認された。建て替え等によ
り古い木造住宅が減少している現在、居住環境の生物の保全に関しても検討していく必要がある。また、
ニホンヤモリを見かける住民の属性には、ヤモリに関する興味や好み等が関係していることが示された。
関心がない人は目が向かないと考えられることから、ヤモリや他の自然要素に関しても興味の喚起や知識
の提供等を行っていくことにより、自然との共生に関する態度が変化する可能性がある。
ニホンヤモリの好ましさには、住民の属性や自然に関する考え方などに加え動物観の捉え方による違い
もかかわっていることが示唆された。これらのことから、自然や動物に関する興味・関心や知識の違いだ
けでなく、自然とふれあう行動、深い理解や自然観等も含め、総合的な自然との関係を考えていく必要が
ある。
以上より、ニホンヤモリに対する意識や態度を都市住民の自然に対する実質的なかかわり方であるとみ
なすことで、自然との共生を基軸とした環境共生型まちづくりの具体的に推進に必要な啓発や人々の理解
を推進していくことが可能であると考えられる。
参考文献
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<http://web.archive.org/web/20120520083101/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120517/k100151826
11000.html> 2012 年 5 月参照
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