転倒・転落事故を防ごう ~転倒による怪我の防止に向けて

1.はじめに
岐阜県不破郡垂井町
項
目
人
口
概
要
約2万9千人
4月 相川
岐阜県
世帯数
9,235世帯
面
積
57.14km
場
所
戦国ブームに沸く、関ヶ原町
の隣町に位置。 戦国BASARA等
2
南宮大社
でもお馴染み!
竹中 半兵衛
有名人
戦国時代を代表する軍師で織田信長の家臣、羽
柴(豊臣)秀吉の参謀として活躍。
南宮大社
観光地
大垣市
関ヶ原町
垂井町
竹中 半兵衛
金山彦命を主祭神に、旧国幣大社で美濃国一の
宮として、また全国の鉱山、金属業の総本宮と
して、今も深い崇敬を集めている。
現在の建物は関ヶ原の戦い(1600年)の兵火
により焼失したものを、春日の局の願いにより
三代将軍 徳川家光公が再建(1642年)。
江戸時代の神社建築の代表的な遺構18棟が国
の重要文化財に指定されている。
その他にも、町の中央部を流れる相川沿いには
樹齢50年以上のソメイヨシノが200本以上並
び、3月下旬から5月上旬頃までリサイクルで
集められた鯉のぼり350匹が優雅に舞う。
博愛会病院
法人紹介
博愛健康クラブ
博愛在宅介護支援センター
・訪問介護
・訪問看護
・在宅介護支
援センター
介護老人保健施設 あいかわ
はくあい内科クリニック
博愛長寿苑 美濃里
・ケアハウス
・グループホーム
・デイサービス
・高齢者向け優
良賃貸住宅
・特別養護老人
ホーム
博愛会病院を中心に、福祉複合施設等を兼ね備
え、より高度・より充実した保健・医療・介護
福祉サービスを提供し「健康で生きがいあふれ
る地域づくり」を目指しています。
施設・サークル紹介
介護老人保健施設 あいかわ
項 目
形 態
特 徴
内 容
入所サービス
リハビリ等を受けて頂き、家庭(在宅)復帰を目指します。
短期入所(療養介護)
サービス
ご家庭(ご家族)の介護負担軽減の為、短期的に入所して頂く事が
できます。
通所リハビリ
テーションサービス
ご自宅から通って充実したリハビリを受けて頂きます。
リハビリテーションを中心とした医療サービスや日常生活に必要な支援・介助
(食事・入浴・排泄・レクリエーション等)を行う施設です。
ボリューム サークル
項 目
概 要
所属部署
あいかわリハビリ科
平均リハビリ
実施者数
約80名/日
デイサービス:約40
デイサービス:約40名/
40名/1
名/1日、入所者:約40
日、入所者:約40名/
40名/1
名/1日
メンバー選定
サークル名
あいかわリハビリテーション科(理学療法士5
あいかわリハビリテーション科(理学療法士5名)、あいかわ安全管理委員会。
業務やサービスの幅を広げていくためにボリュームと命名しました。
2.テーマの選定と背景
法人運営方針、施設・部署目標
法人運営方針
的確で迅速な安全・安心な管理
体制を確立する。
施設目標
施設利用者の安全管理体制の充実
安全管理委員会目標
提出目標:インシデントレポート 80件以上
転倒アクシデント/月20
20件以下
20
開設以来の目標
スタッフの危機
意識向上
問題点の明確化
転倒の現状
ご家族のご意見
・痛みも無く命に別状は無いとはいえ痛々しい。
・すごく衰えてしまったように見え、悲しく思える。
・急に元気が無くなったように見える。
本人様の意見
・転んでしまって皆さんに迷惑をかけてしまった。
・なんでこんな怪我をしてしまったんだろう。
・処置はしてもらったけど怪我が治るのか心配。
なんとか
安心・安全に
過ごして頂き
たい!
スタッフの意見
・怪我を気にされている様子を見るとかわいそう。
・転倒されて身動きが取れない姿や助けを求めている姿
を目の当たりにするといたたまれない思いがする。
転倒対策の経緯
第21回QCサークル「日進月歩」における転倒対策
効果的な対策を
立案できず
テーマ
目標
転倒・転落を防ごう!
・転落アクシデント月4件以下
内容対策
・巡視の強化 ・啓発活動(転倒防止週間、ポスター作製) ・福祉用具の導入
効果確認
課題
20
17
転倒アクシデント増加
15 (目標達成できず)
・集計、チェック表、ポスター
作製など事務仕事の増大。
・厳しい身体拘束禁止規定に
よる対策の制約。
・マンパワーの有効活用が
されていない。
10
4
5
0
目標
結果
3.活動計画
目標
( 目標 ;
実施項目
担当者
実施;
実施
)
(平成
23 年)
6月 7月 8月 9月 10月
10月 11月
11月 12月
12月 1月 2月 3月 4月 5月
前回活動(データ収集期間
今回の活動期間
目 標
テーマの選定
山田
実 施
目 標
現状把握 と 目標設定
山田・宮野
実 施
目 標
要因分析
全員
実 施
目 標
対策の立案と実施
全員
実 施
目 標
効果の確認
全員
実 施
目 標
標準化 と 管理の定着
山田・藤田
実 施
目 標
反省 と 今後の課題
山田・下井
実 施
4.現状把握
転倒アクシデントレポート分析(1)
見守りが届きにくい
環境下での転倒が多い
時間別転倒数
時間別
18:00
~
翌8:00
59%
N=145
調査日:平成23年6月1日~12月31日(6カ月間)
調査対象:転倒アクシデント145件の集計
8:00~
12:00
14%
場所別転倒数
場所別
廊下 その他
5%
12%
12:00
~
18:00
27%
夜勤帯の発生
が多い
食堂
14%
居室
51%
トイレ
18%
N=145
居室での発生
が多い
調査日:平成23年6月1日~12月31日(6カ月間)
調査対象:転倒アクシデント145件の集計
転倒アクシデントレポート分析(2)
発生時の状況別
状況別転倒数
その他
3%
介助中
4%
実際、介助や見守りが無い
状況下での発生が圧倒的に多い。
介助・見守
り無し
92%
N=145
見守り中
1%
転倒アクシデントレポート分析(3)
調査日:平成23年6月1日~12月31日(6カ月間)
調査対象:転倒アクシデント145件の集計
動作別転倒数
動作別
その他
徘徊時 4%
8%
移乗動作時
29%
立ち上がり
・歩行開始時
34%
立ち上がり時や
歩行動作開始時
に転倒すること
が多い
N=145
車いす
ずり落ち
9%
ベッドや車イス
などへの移乗
動作時に転倒
することが多い
ベッド
ずり落ち
16%
転倒アクシデントレポート分析(4)
調査日:平成23年6月1日~12月31日(6カ月間)
調査対象:転倒アクシデント145件の集計
転倒による受傷の状況
月に1~2人は転倒に
より怪我をされている。
25
受傷,
1.6
転倒による打撲や裂傷
((((
転
倒 20
件
数
15
月
平
均
10
))))
無傷,
20.7
5
0
毎月ご利用者を危険な目に
合わせてしまっている
例:打撲
転倒アクシデントレポート分析(5)
調査日:平成23年6月1日~12月31日(6カ月間)
調査対象者:転倒アクシデント145件(転倒者37名)
の集計
認知障害指標(MMSテスト)と転倒回数
認知障害
認知障害指標
障害指標(MMSテスト)と転倒回数
指標(MMSテスト)と転倒回数
18
認知障害中~
重度(MMS15
点以下)で頻回
に転倒されてい
る。
16
14
12
転
倒 10
回 8
数
6
認知障害軽度(MMS20点
以上)で転倒を繰り返して
いるのは、脳・神経系難病
の入所者
4
2
0
0
5
重度
10転倒ハイリスク者が存在する
15
20
MMS(認知
MMS(認知障害
認知障害テスト
障害テスト)
テスト) 点数
25
30
軽度
転倒ハイリスク者の把握状況
・安全管理委員会や過去のQC活動で、転倒ハイリスク者のリストは作成され
ているが、現実には対象者の転倒が回避できていない!
ハイリスク者データ
転倒ハイリスク者に
対応できていない!!
5.目標設定
何を
いつまでに
転倒ハイリスク者の 平成24年1~3月
転倒による受傷を までに
どうする
0件に
0件にする
根拠
転倒による受傷者は、
転倒による受傷者は、
7カ月間で11名、
7カ月間で11名、月平均
で11名、月平均
1.6件発生している。
6.要因解析
施設の状況
スタッフの態勢
安全管理委員会
多様な症状
認知障害の
知識不足
誰がハイリスク者か
情報提示が不十分
データ分析で
ハイリスク者を
把握
アセスメント
評価項目が多い
夜間巡視を頻繁
に行っている
同時に複数の
仕事をこなさなけ
ればならない
介護度の高い
利用者の増大
4
夜間はスタッフ数
が少ない
転倒防止用具の
情報不足
転倒防止の
工夫が不足
2
ハイリスク者の情報を
共有できていない
見守り不足
個別対応
にも限界
センサーマット
が無い
多機能大規模
施設
用具の必要是非
検討が不十分
専門職視点の
アセスメント
医学的
管理が
必要な
利用者も
多い
危険回避の備品
他職種と情報交換
が少ない
多忙な業務
床マットの
不足
記録が多い
リハスタッフ
ミスが許されない
集中力を要する
業務が多い
他の業務に
追われて忙しい
パーキンソン病に
よる随意運動低下
片麻痺による起立・
方向転換困難
1
療養棟の事情がわからない
病態の把握不足
高次脳機能障害に
よる労作困難
小脳疾患による
平衡障害
眠前薬による
注意力低下
下剤・利尿剤に
よる頻回のトイレ
抗精神薬による
意識レベル低下
持久力の
低下
可動域制限
スタッフが来る
まで待てない
1
認知障害対応不足
病識が無い
徘徊
慢性・進行性
頻回歩行
改善しにくい
夜間せん妄
頻回のトイレ
安静による廃用症候群
痛み
反復継続する危険行動
欲求をコントロール
出来ない
介助を求め
られない
基礎疾患
動作意欲の低下
筋力低下
体に合った
車いすを全員に適
用することは
不可能
判断力・理解力の低下
投薬
脳・神経系疾患
恐怖心
3
注意された
ことを忘れる
転倒経験を
忘れる
コールの押し忘れ
元気だった頃の
記憶だけ覚えている
周辺症状
フットレストの
上げ忘れ
車イス操作
加齢
整形疾患
記憶障害
注意障害
ご利用者の特性
ブレーキの
かけ忘れ
転
倒
ハ
イ
リ
ス
ク
者
が
転
倒
し
受
傷
す
る
重要要因の検証
1
認知障害対応不足、病態の把握不足
現状把握より
・中度~重度認知障害や脳・神経系難病の入所者が転倒を繰り返している
実態が明らかになった。
認知障害度に応じた対策の
検討が必要
脳・神経系難病の入所者のADLに
応じた対策が必要
2
転倒防止の工夫が不足
現在の転倒対策グッズ
L字バー
頻回の見回りが必要
ベッドサイド用クッション
ベッドサイド用
床マット
・
車いすの対策が無い
・
危険を知らせる物が無い
畳部屋
3
見守り不足
時
刻
ュー
ス
ケ
ジ
6
起
床
・
朝
食
ル
ッ
ス
タ
フ
配
置
夜
勤
者
・
早
出
者
9
12
15
18
21
お
リ
昼
夕
や
ハ
食
食
消
スタッフが手薄で、見回りが充分でない
つ
ビ
・
・
灯
時間帯に転倒が起きている
・
リ
趣
自
・
自
・
味
由
就
由
入
活
時
寝
時
浴
動
間
間
遅
出
日
日
日
者
夜
勤
・
勤
勤
勤
者
者
者
夜
者
転倒が多いのはスタッフ 勤
者
が少ない時間帯
24
3
就
寝
就
寝
夜
勤
者
夜
勤
者
4
ハイリスク者の情報を共有できていない
全体データ
ハイリスク者データ
全体の集計データに比
べハイリスク者のデー
タが見にくく情報共有
できていない。
発生件数、発生場所、介護
状況がグラフ化され、過去
のデータと比較されている
ため、見やすい。
・集計の内容は全体データと同様だが、集計の
関係上、内容を数字に記号化されているため、
見にくい。
・障害のレベルや個別のアドバイスが無いため、
どう対応して良いか判断できない。
7.対策の立案
要因
1次対策
転倒者に対し
MMSテストを行う。
MMSテストを行う。
3次対策
安全管理委員会で報告し
転倒対策の助言をする。
◎
◎
◎
9
採
認知障害レベルに応じ
居室の変更、見守体制の
た見守り・環境設定を
強化を行う。
行う。
○
◎
◎
8
採
徘徊を知らせるブザーを作る。
◎
◎
△
7
採
転倒しても受傷部を保護する
ような福祉用具を導入する。
◎
○
○
7
採
全室への頻回な巡回や
過剰なチェックを控える。
△
○
○
5
採
活動対象を転倒ハイリスク者に
○
絞り徹底した見守り対策をとる。
○
○
6
採
○
○
7
採
転倒ハイリスク者に
対する有効な用具
の工夫。
療養棟業務の負担 転倒対策にリハ科が
を軽減する。
積極的に関わる。
情報共有
不足
4
転倒防止グッズ
の研究。
見守りりりり不足
3
認知障害対策を
重点的に行う。
転倒防止工夫
不足
2
認知障害対応
不足
転倒ハイリスク者者者者のののの転倒・・・・
受傷をををを防防防防ぐには
1
2次対策
取り
実現
効果
組み 合計 採否
性
易さ
ハイリスク者の
インシデント&アクシ 分析結果を安全管理委員会で
情報をスタッフ
デントから転倒者を 報告し対策検討資料を作成
全員が共有する。 分析する。
する。
◎
( 評価点 ◎;3点、○;2点、△;1点 )
対策の実施
何
を
1 MMS
MMSテストを
何
故
誰 が
転倒者の認知障害を把握してメンバー
転倒対策に生かすため
全員が
い つ
6月1日から
12月
12月30日まで
30日まで
どこで
療養棟
もしくは
リハ室で
山田が
9月1
9月1日から
3月30
3月30日まで
30日まで
リハビリ室で
ベッドサイドでの転倒ハイリス
ク者の立ち上がりや徘徊を察
知できるよう
2
転倒ハイリスク者に対し
実施する
車いす用の立ち
上がり感知ブ
ザーを作成・設置
する。
車いすでの転倒ハイリスク者
の立ち上がりや徘徊を察知
の立ち上がりや徘徊を察知
できるよう
できるよう
転倒防止グッズを
どのようにする
ベッドサイド用の
徘徊感知ブザー
を作成・設置する。
療養棟で
ヘッドガードの購
入を家族に
入を家族に
勧める。
勧める。
6月1日から
3月30
3月30日まで毎月
30日まで毎月
安全管理委
員会の転倒
対策チーム
で
チームを指揮し、
療養棟と連携し
て転倒防止に
て転倒防止に
努める。
努める。
6月1日から
3月30
3月30日まで毎月
30日まで毎月
「転倒ハイリスク
リハビリ室で 者分析表」を
者分析表」を
作成する。
作成する。
転倒での頭部への怪我を防 安全管理転倒 6月1日から
対策チームが 対策が必要とされた時
止するため
療養棟業務を援助するため
3 転倒防止対策を
リハビリテーションの分野から 全員が
転倒ハイリスク者の生活支援
を行うため
インシデント&アクシデン ハイリスク者の情報を
トから転倒ハイリスク者の スタッフ全員が
4 トから転倒ハイリスク者の
分析を
共有するために
下井
藤田が
対策の実施内容
市販品
車いす用立ち上がり感知ブザー作成①
見守っていても、いつ・どこで・どのような行動をされるか予測
困難な転倒ハイリスク者を、危険な時だけ知らせる装置が必要。
製作
サスペンダー
を襟元に装着
ブザーを車いすに設置
起立と同時に
マグネットが外れる
マグネットが外れると
ブザーが鳴る。
ピーピー
4
マグネットの
取りつけ
車いす用立ち上がり感知ブザーの作成②
完成品
製作方法
改造
3 サスペンダー
の取りつけ
市販のドア・窓
タイプ防犯ブザー
1
ポケットの作成
2
切り取って貼り
付ける
ポケットとクリップの
貼り付け
ポケットの裏面に本体とクリップを両面テープで張り付ける
本体
作成したポケット
クリップ
市販品(センサーマット)
ベッドサイド用離床感知ブザーの作成①
車いす用ブザーと違い、居室では大きな音をたてられない。
そこで離床した事を知らせる居室で音を鳴らさない装置が必要。
製作
ヒモ付きマグネットが
外れると送信
受信機
本体
ヒモ付きマグネット
REV100
携帯受信
チャイム
を使用。
ベッドサイド用離床感知ブザーの作成②
2
ジュラコンキャッチを
マグネットに取りつけ
完成品
製作方法
釣り糸
でマグ
ネットと
ヒモを
結ぶ
トラップタイプ
改造
REV60ドア窓
タイプを使用。
1
凸部分を瞬間
接着剤で貼り
付け
ジュラコンキャッチ
を本体に取りつけ
表面
側面
凹部分をネジ止めする
ベッドサイド用離床感知ブザーの作成③
人感センサータイプ
センサーが感知すると送信
受信機
REV40モー
ションセン
サーを使用。
REV100
携帯受信
チャイム
を使用。
5千円
安い
1万円
各ブザーの特徴と設置状況
ベッドサイド用ブザー
車いす用ブザー
・取りつけが簡単。どの車いすにも
装着可能。
・どこで立ち上がったか音でわかる。
・常時の見守りによる業務圧迫を軽減。
1千円
4台運用中!
5台運用中!
・携帯受信機を持ち歩いていれば、
他者の介助中にも危険を察知出来る。
・バイブレーションモードにより、
音を出さない。
・頻回の巡視による夜勤業務圧迫を
軽減。
ヘッドガードの導入(市販品)
プロテクターに
は見えません
カジュアルな帽子タイプ!
ヘッドガード導入の流れ
1、転倒分析より
転倒ハイリスク者に指定
2、安全管理委員会にて検討
3、家族の説明と同意
4、ヘッドガード導入
万が一の転倒時、頭部・顔面へ
の怪我を防止
実施体験
ご利用者の立場に
立った実証実験
スタッフ自ら使用・体感して、装置の有効性と抑制
に対する抵抗感について意見交換を実施。
検討
転倒による怪我
から入所者を守る
主旨を入所者や
ご家族に理解して
頂けるよう努める
事になりました。
転倒ハイリスク者分析表を作成(安全管理委員会で使用)
発生日
時
氏名
M・K
5
ホールで他の利用者に
頻繁に立ち上がるため口頭
ポカリゼリーを提供中、フットプレートに足を乗
での注意は困難。行動に予
立ち上がろうとして車 せたまま立ち上がった
測がつかず常に見守りが必
椅子ごとひっくり返った 様子。怪我は無かった。
要。
所を発見。
木村 美恵子
アクシデント
21:00~
18:00
18:00~
21:00
木村 美恵子
インシデント
12:00~
18:00
6
とうとして転倒した所
を訴えたが自制内だっ ため、転倒予測が困難。
を発見。
た。
8:00~
12:00
7
対策
5
4
3
2
1
0
9
8
分析
1ヵ月間の
インシデント・
幻覚を見たのか「ヘビ
他の利用者に眠剤を
がいた」と訴えていた 頻繁に立ち上がり転倒されアクシデント
個人ごとなので転倒ハイリスク者の
持って行く途中、気に
事から逃げようとして ているため気になり訪室し レポート内容を
なって訪室すると、ベッ
ベッドから降りて転倒 て発見する事が出来た。し
特定が容易になりました!
ドサイドで這いずって立
した様子。臀部に痛み かし、突発的に行動される 掲載
3/5
19:50
過去の転倒状
3/11
況から時間・
10:30
場所・動作
情報を掲載
状況
5
4
3
2
1
0
居室 トイレ 食堂
廊下 その他
転倒場所
転倒時間
6
4
4
3
2
1
2
0
移乗の失敗
0
車いす
ずり落ち
ベッドず
り落ち
立ち上が
り・歩行
徘徊
介助中
その他
固有のリスクや対応方法が
原因
日中は徹底した見守りを実施。インシデントが圧倒的に多い事から日中の見守りが行き届いているが居室での
わかりやすくなりました!
立ち上がりアクシデントが多い事から居室での対応を検討する必要あり。転倒時間は夕食後から入眠する間に
集中している。
リハビリ科から
対象者固有の
転倒予防の
対策、注意点
などを記載
8.効果の確認
調査日:平成24年1月1日~平成24年3月31日
(3カ月間)
調査対象:転倒アクシデント24件の集計
転倒受傷状況
25
転倒件数(月平均)
転倒受傷0件で
目標達成!
受傷、1.6
20
ご利用者の安全性が
高まった
15
10
受傷、0
無傷、20.7
5
月平均の転
倒数12.7
倒数12.7人
12.7人
減少!
0
対策前
無傷、8.0
対策後
波及効果
●療養棟とリハビリ科のコミュニケーションを図る事ができた。
療養棟とリハビリ科のコミュニケーションを図る事ができた。
●「安全管理委員会」
安全管理委員会」と連携する事で療養棟と協力してリハ
ビリ科の個別評価や個別対策が両輪となり問題点を
絞ったピンポイント対策を取る事ができた。
絞ったピンポイント対策を取る事ができた。療養棟業務
の省力化にもつながった。
の省力化にもつながった。
無形効果
認知障害の理解と対応の重要性を再認識
する事ができた。
認知障害が転倒原因に
大きく関わっていた事
を証明し対策を実施し
た事で、認知障害を理
解するスタッフが増え
た。
責任感
チーム
ワーク
5
4
3
2
1
0
対策前
問題意
識
対策後
積極性
QC手
法
9.標準化・管理・教育
何 を
何 故
誰が
転倒の危険を察知するために
標準化
車いす用立ち上がり感知
ブザーとベッドサイド用の
離床感知センサーを
見回り回数の軽減や
リハビリス
タッフが
いつ
どこで
どのように
する
認知障害検
査や過去の転 ご利用者の
倒歴を考慮し 車いすや
設置する
た上で必要と 居室で
判断した時に
見守り体制の軽減のため
あいかわ
転倒対策福祉用具(ヘッ 転倒した時に怪我を最小限に
安全管理
抑えるため
ドガードなど)を
委員会が
説明と同意
必要と判断さ
必要と判断さ
ご利用者に の元、身につ
れた時に
れた時に
けて頂く
管理
教育
ハイリスク者の「転倒分析 ハイリスク者の特徴を
周知するために
表」を
平成24
平成24年
24年
リハビリ科が
3月から
安全管理
委員会で
車いす用立ち上がり感知
ブザーとベッドサイド用の 作成、設置できるよう
離床感知センサーを
設置が必要と
リハビリ科が
療養棟で
なった時に
報告する
作成方法や
設置方法を
教える
10.反省と今後の課題
良 か っ た 点
テーマの選定
現状把握と目標設定
悪 か っ た 点
対象者を転倒「ハイリスク者」に絞ったため、
前回の対策を引き継ぎ、対策内容を一新して専門
最も人数が多い「ローリスク者」の対策が甘く
職の知識を生かしたテーマを選定する事が出来た。
なってしまった。
現状把握に7
現状把握に7ヶ月を要する事で、転倒の原因を認
ヶ月を要する事で、転倒の原因を認
知障害などに定義することができ、的確な目標を
知障害などに定義することができ、的確な目標を 調査はメンバーの負担が大きかった。
設定できた。
活動計画
活動期間が10
活動期間が10ヵ月間あり、正確なデータに基
10ヵ月間あり、正確なデータに基ずく
ヵ月間あり、正確なデータに基ずく 安全管理委員との連携したが活動計画のスケ
長期的な活動計画ができた。
ジュール調整が上手くいかないところもあった。
要因分析
認知障害や疾患の特徴を踏まえる事で予後を見据
認知障害や疾患の特徴を踏まえる事で予後を見据 安全管理委員との連携したがリハビリの意見を
一方的に盛り込むところもあった。
えた分析を行う事ができた。
対策の立案と実施
立ち上がり感知ブザーやベッドサイド用センサー、
転倒防止グッズなど、独自の対策を立案・実施で ブザー、センサー購入などの費用がかかった。
きた。
効果の確認
月平均の対比を行ったが、転倒の絶対数を減ら
対策期間は3
対策期間は3カ月であったが、効果を確認できた。
していく必要がある。
標準化と管理の定着
機器の作成・設置や転倒対策用品の導入を誰もが 機器の作成や設置方法はノウハウが必要である
ため、定着にはなお検討が必要。
行えるよう道筋を立てる事ができた。
今後の課題
転倒ローリスク者の対策も考案し、全体の転倒件数(アクシデント件数)を減らすことが大切であ
る。