細胞現象メカニズムを理解するためには、 その細胞内で起こる分子変化

28pmB114
1細胞 ダイ レク ト質量分析法 に よる細胞 内脂 質解析
○水野 初 1,2,植 田 俊樹 1,津山 尚宏 1,伊達 沙智子 2,原 田
(
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広島大院医歯薬 ,2理研 QBi
C)
隆範 1,升 島
努 J,2
【目的】細胞現象 メカニズムを理解す るためには、その細胞 内で起 こる分子変化
を リアル タイ ムで追跡す ることが重要である。我 々は ビデオ顕微鏡 に よる細胞 の
状態変化 の観察 と同時にその瞬間の細胞 内成分 を採取 し、そのまま質量分析 によ
る分子 同定 ・
検 出ができる 1細胞 ダイ レク トMSの開発 を行 ってきた。本研究では、
シグナル伝達 な ど細胞現象 の発現 と密接 な関わ り合 いを持つ脂質分子 について、
本方法 を用いた網羅的分析お よび細胞 内分布 について解析 した。
【
方法 】 ビデオ顕微鏡観察下で、分析対象 とす る細胞一つ を選択 し、細胞全体 ま
た は 細 胞 内 特 定 部 位 を 、 マ イ ク ロサ ク シ ョン に よ りナ ノ ス プ レー チ ップ
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X) 内に トラップ し、イオ ン化溶媒 を加 え電圧 を印加 して
細胞成分 をスプ レー ・
イオ ン化 させ 、高分解能質量分析計 (
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)にて検 出 ・同定 を行 った。検 出モー ドは測定対象分子の物性 に合
わせ てポジテ ィブ ・ネガテ ィブ両方 を用いた。得 られた ピー クは精密質量お よび
MS/
MSによ り同定 した。 さらに大量細胞 を用いた LCMS解析 も同時に行い、細
胞 内脂質分子の網羅的解析お よび同定 を行 った
【
結果 ・考察 】マ ス ト細胞モデル (
RBL2H3) を用 いた 1細胞脂質分析 の結果 、
ポジテ ィブイオ ンモー ドではホスファチジル コ リンやェ タノールア ミン、スフィ
ンゴ ミエ リンな どの リン脂質が検 出 された。 またネガテ ィブイオ ンモー ドではホ
スファチジルセ リン、イ ノシ トールや ホス フアチ ジン酸 な どが検 出 された。 これ
/
MS解析 によ り、それぞれ に特徴的なフラグメン トピー クが確認
らの ピー クは MS
できた。現在、 これ らリン脂質 の細胞 内分布や 、細胞種 ごとの脂質プ ロファイル
解析 を進 めている。
。