slides - 一橋大学経済学研究科

.
..
Realized Stochastic volatility モデルの推定と拡張: 他尺度モデ
ルと多変量モデル
.
.
.
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石原庸博 †
† 一橋大学大学院経済学研究科
2014 年 9 月 24 日
CFEE 研究発表会
Ishihara (Univ of Hitotsubashi)
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2014 年 9 月 24 日
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Outline
...
1
導入.
日次収益率と実現ボラティリティの統計的モデリング
Realized Stochastic Volatility (RSV) モデル
...
2
一般化 RSV モデル
MCMC 法 (mixture sampler) を用いた Bayes 推定法
実証分析用の特殊ケース
データ分析例
例 1 暦効果
例 2 取引システムの変化 (構造変化)
多変量モデル
行列指数を用いた定式化
MCMC 法を用いた Bayes 推定法
...
3
データ分析例 (予測による比較)
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Introduction
• 収益率のモデル化・応用 (VaR, 資産価格付け, ボラティリティ予測)
日次収益率のモデル
.1. GARCH モデル
.2. SV モデル
.
.
実現ボラティリティ(RV) のモデル
.. ARFIMA モデル
1
.
...
2
unobserved component モデル
日次収益率と実現ボラティリティ(RV) の同時モデル
.. multiplicative error モデル (Engle and Galo (2006))
1
.
...
...
...
2
realized SV モデル (Takahashi, Omori, and Watanabe (2009))
3
realized GARCH モデル (Hansen, Huang, Shek(2012))
4
HEAVY モデル (Shephard and Sheppard (2012))
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Realized SV model
Takahashi, Omori, and Watanabe (2009)
rt = exp(ht /2)εt ,
log RMt = ξ + ψht + υt ,
(1)
ht+1 = µ + ϕ(ht − µ) + ηt ,
ここで
rt : t 日の日次収益率.
log RMt : rt の実現ボラティリティ測定値の対数値 (観測される変数).
ht : rt の対数ボラティリティであり観測できない潜在変数.
εt , ηt , υt は正規分布に従う誤差項.
υt は (εt , ηt ) と独立と仮定.
ψ = 1 とするのが通常
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Extensions of RSV
...
...
...
1
υt と εt の相関 (内生性) (Chaussé and Xu (2012)).
2
ψ , 1.
3
Realized Quarticity・重ね合わせ (superposition) モデルの導入
(Dobrev and Szerszen(2010)).
...
二つ以上の実現ボラティリティ測定値の導入と υt の相関 (Venter and
Jongh(2014)).
...
...
...
...
...
...
5
上記のものを合わせたモデル (Koopman and Scharth (2012)).
6
ht が ARFIMA に従うモデル (Shirota, Hizu, and Omori (2014) ).
7
εt に GH skew t 分布 (Takahashi, Omori, and Watanabe (2014) ).
8
ht がマルコフスイッチング AR モデル (Ishihara and Omori (2008)).
9
ht が smooth transition mean AR モデル (高橋 (2014)).
10
多変量モデル (Ishihara and Omori (2014), Kurose and Omori (2014)).
4
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Koopman and Scarth model
rt = exp(ht /2)εt ,
F(log RM jt ) = ξ j + ψ j F(ht ) + υ jt ,
p
∑
ht =
αit + µ
(2)
i=1
αt+1 = Φαt + ηt ,
log RM jt : j = 1, . . . , q 番目の実現ボラティリティ測定値.
F(·): 既知の関数
Φ: 対角行列
αt = (α1t , . . . , α pt )′ .
これを 2 か所,拡張する.
.. ht と log RM jt との対応でなく,αt の各成分と log RM jt を対応させる.
1
→ 異なった性質を持つ log RM jt を導入できる.
.. µ, ξ にそれぞれ共変量 (外生変数) を導入する.
2
→ 休日や取引システムの変化などに対応したバイアス調整ができる.
.
.
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Realized measure of volatility
実現ボラティリティ測定値として近年は以下のようなものがしばしば実
証分析では用いられている.
rt+ Mm , m = 1, . . . , M : t 日に観測される M 個中の収益率. 実現カーネル
(Realized kernel, RK , Barndorff-Neilsen, et.al. (2008))
RK = RAC M (0) + 2
H
∑
RAC M (h)
h=1
RAC M (h) =
M−h
∑
rt+ Mm rt+ m+h
M
m=1
メディアン RV (Median truncated RV, MedRV , Andersen et.al (2012))
MedRV =
( M ) M−1
∑
med(|rt+ m−1 |, |rt+ Mm |, |rt+ m+1 |)2
M
M
6 − 4 3 + π M − 2 m=2
π
√
ただし med(·) はメディアンを表す.
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Realized measure of volatility
RK はミクロ構造ノイズのある下で一致性や漸近混合正規性を持つ効率的
な推定量であるが日中のジャンプがある場合にはジャンプの二乗和の部
分を除去できない.
一方で MedRV は (有限個の) ジャンプがある下で,ジャンプの部分を除
いたボラティリティに対して一致性や漸近混合正規性を持つなどの良い
性質を持つことが知られている.
そこで RK , MedRV を両方とも導入し以下の様に RSV を定式化する.
rt = exp(ht /2)εt ,
ht = α1t + α2t
log(RK) = β ′x1 z x1t + α1t + α2t + α3t + υ1t
log(MedRV) = β ′x2 z x2t + α1t + ψ23 α3t + υ2t
αt+1 = Φαt + ηt ,
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Proposed model
rt = exp(ht /2)εt ,
ht = α1t + α2t
log(RK) = β ′x1 z x1t + α1t + α2t + α3t + υ1t
log(MedRV) = β ′x2 z x2t + α1t + ψ23 α3t + υ2t
αt+1 = Zαt+1 βα + Φ(αt − Zαt βα ) + ηt ,
背景となる仮定と解釈
.1. exp(ht ) は日中のジャンプによる変動を含んでいると仮定する
.. α1t : ジャンプを含まない潜在ボラティリティの成分
2
.. α2t : 日中のジャンプに由来する潜在ボラティリティの成分
3
.. α3t : 高頻度データの使用に由来する成分
4
.. ψ23 : α3t をミクロ構造ノイズの因子とみた場合の因子負荷量.
5
.
.
.
.
.
これはモデリングの一例として,他にも性質の異なる実現ボラティリ
ティ測定値と日次収益率を使ったモデリングが可能.
例: RV, BV, multi-power variation, realized quarticity
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Bayesian estimation
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Model formulation
一般的に以下の形式にできるモデルの推定方法を提案する.
rt = exp(ψr αt /2)εt
(3)
xt = Z xt β x + Ψαt + υt ,
(4)
αt+1 = Zα,t+1 βα + Φ(αt − Zαt βα ) + ηt


 εt 


 υt  ∼
ηt
αi1
i.i.d. N1+p+q (0, Σ) ,

 ′
∼ N βαi
zαi1 ,

′
 z x1t

 01×Kxi
Z xt = 
..

.

01×Kx1
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01×Kx2
′
z x2t
..
.
01×Kx2

σ2η 
 ,
1 − ϕ2i
...
...
..
.
...
01×Kxq
01×Kxq
..
.
′
z xqt
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(5)


 1 συ′ ση′ 


Σ =  συ Συ O  ,


ση O Ση




 ,


(Zαt も同様)
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Mixture sampler
log(rt2 ) = ψr αt + log(ε2t )
(6)
より log(ε2t ) の分布を混合正規分布で近似し,
(υt , ηt )| log(ε2t ) の分布を正規分布で近似する方法を Omori, Chib,
Shephard and Nakajima (2007) が提案している.
近似モデルに基づいて MCMC 法で生成し,元のモデルとの尤度比でリサ
ンプリング (もしくはリウェイティング) する方法を Mixture sampler と
いう.
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MCMC algorithm
...
...
...
β, θ, α, s を初期値として適当な値をとる.
...
...
4
θ|β, α, s, Y ∗n , d, Z n を生成する.(MH algorithm)
5
生成したパラメータを保存し 2 へ戻る.
1
2
3
s|β, θ, α, Y ∗n , d, Z n を生成する.(Gibbs sampler)
(β, α)|θ, s, Y ∗n , d, Z n を以下の二つに分けて生成する.
..1.
..2.
β|θ, s, Y ∗n , d, Z n を生成する.(Gibbs sampler)
α|β, θ, s, Y ∗n , d, Z n を生成する.(Simulation smoother)
特に β|θ, s, Y ∗n , d, Z n は Augmented Kalman filter を使うことで,α を積
分するために効率的なサンプリングが可能.
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Application 1
応用 1 暦効果の影響
データ: 日経平均の日次終値収益率,RK , MedRV (Oxford Mann Institute)
期間:2007 年 1 月 5 日から 2013 年 12 月 30 日
説明変数 Z xt , Zαt :
定数項, 月・火・木・金の曜日ダミー,2 月から 12 月までの月ダミー,休
日の前・後日ダミー, 休日の前後にその日数を導入の 20 種類の説明変数
を用いる.
収益率の平均に関しては最小二乗法で上の説明変数に回帰し残差を rt と
した.モデルとして
(1) モデル I: RK を使った RSV モデル (Takahashi et. al. のものに回帰部分
と εt と υ の相関を導入)
(2) モデル II: 先ほど提案した RK , MedRV 両方使ったモデル
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Estimation result 1: RSV I without calender effect
ϕ
ρη
ση
ρυ
συ
β x1
βα1
事後平均
0.952
-0.550
0.247
-0.311
0.458
-0.948
0.601
標準偏差
0.007
0.041
0.014
0.033
0.030
0.092
0.137
IF
9.6
9.9
19.7
4.2
3.8
1.1
1.1
Table: 暦効果なしの RSV モデル I の推定値: 事後平均,事後標準偏差,非効率性
因子 (IF)
日次終値収益率を使っているため β x1 は負に分布する.
ρυ は負に推定される (ただし ρυ より効果は小さい
その他は先行研究同様の結果.
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Estimation result 2: RSV II without calender effect
ϕ1
ϕ2
ϕ3
ρη1
ρη2
ρη3
ρυ1
ρυ2
ψ23
事後平均
0.956
0.959
0.177
-0.480
-0.015
-0.121
-0.459
-0.483
0.802
標準偏差
0.008
0.013
0.073
0.048
0.112
0.041
0.083
0.090
0.067
IF
13.9
19.0
16.6
11.3
22.9
8.3
4.5
4.0
3.3
β x1
β x2
βα1
ση1
ση2
ση3
συ1
συ2
事後平均
-0.942
-1.516
0.591
0.222
0.038
0.359
0.304
0.285
標準偏差
0.098
0.101
0.148
0.018
0.006
0.021
0.058
0.059
IF
1.0
1.0
1.0
25.5
32.2
13.0
4.3
3.8
Table: 暦効果なしの RSV モデル II の推定値: 事後平均,事後標準偏差,非効率
性因子 (IF)
識別のため,平均は α1t のみ βα1 とし,α2t , α3t はゼロとした.
log(MedRV) の平均バイアス β x2 は log(RK) の平均バイアス β x1 より小
さい.
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Estimation result 2: RSV II calender effect 1
βα
β x1 + βα
β x2 + βα
事後平均 IF 事後平均 IF 事後平均 IF
変数
[95%信用区間] [95%信用区間] [95%信用区間]
0.615
2.4
-0.254
1.0
-0.834
1.0
定数項
[ 0.100, 1.141] [-0.610, 0.096] [-1.177,-0.491]
-0.088
5.6
-0.013
0.9
-0.018
1.1
月曜
[-0.302, 0.120] [-0.092, 0.062] [-0.088, 0.052]
-0.250
6.3
0.007
0.9
0.012
0.9
火曜
[-0.472,-0.041] [-0.066, 0.083] [-0.053, 0.077]
0.099
5.7
0.057
0.9
0.024
1.2
木曜
[-0.112, 0.308] [-0.013, 0.130] [-0.039, 0.087]
0.054
6.4
0.108
1.1
0.084
0.9
金曜
[-0.165, 0.267] [ 0.031, 0.183] [ 0.015, 0.151]
火曜日は潜在ボラティリティのみに負の効果,金曜日には実現ボラティ
リティ測定値のみに正の効果が見られる.火曜効果は 90 年代以降のデー
タでの砂田 (1998), Tanizaki (2004) の Model 7 と同様.
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Estimation result 2: RSV II calender effect 2
変数
休日前
休日後
休日数前
休日数後
Ishihara (Univ of Hitotsubashi)
βα
事後平均 IF
[95%信用区間]
0.612
4.7
[ 0.180, 1.075]
0.004
6.6
[-0.600, 0.544]
-0.586
3.5
[-0.830,-0.325]
0.500
7.0
[ 0.180, 0.910]
β x1 + βα
事後平均 IF
[95%信用区間]
0.140
0.9
[-0.059, 0.345]
-0.153
0.9
[-0.350, 0.044]
-0.110
0.9
[-0.236, 0.019]
0.132
0.9
[ 0.012, 0.253]
RSVII
β x2 + βα
事後平均 IF
[95%信用区間]
0.205
1.1
[ 0.020, 0.392]
-0.182
1.0
[-0.357,-0.006]
-0.160
0.9
[-0.276,-0.052]
0.062
0.9
[-0.048, 0.169]
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Estimation result 2: RSV II calender effect 2
休みに関しての結果
.. 潜在ボラティリティについて,
1
.
...
2
...
3
..1.
..2.
休みの前日は休みが 2 日以上の場合に負の影響がある.
休みの後日は休みが 1 日でもあれば正の影響がある.
RK のボラティリティについて
..1.
..2.
休みが 1 日の場合には影響は見られない.
休みが 2 日以上あれば潜在ボラティリティと同様の結果
MedRV のボラティリティについて
..1.
..2.
休みの前日は 2 日以上の場合に負の影響がある.
休日の後日は休みが 1 日の場合には負の影響,2 日以上で効果が小さ
くなっていく
特に連休の前にはボラティリティが全体的に小さくなり,休みの後の日
はジャンプの影響が強いと考えられる.
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Estimated state plot
0.3
5
4
3
0.3
5
4
0.2
0.2
3
0.1
2
0.1
2
0.0
0.0
1
1
-0.1
0
-0.2
-1
-2
2007/01/01
2008/05/25
2009/10/17
2011/03/11
2012/08/02
-0.3
2007/01/01
-0.1
0
-0.2
-1
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
-2
2007/01/01
2012/09/11
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
2012/09/11
5
-0.3
2007/01/01
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
2012/09/11
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
2012/09/11
5
1.5
1.5
4
1.0
4
1.0
3
2
0.5
1
0.0
3
2
E
0.5
0.0
0
-0.5
1
0
-0.5
-1
-1
-1.0
-1.0
2007/01/01
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
2012/09/11
-2
2007/01/01
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
2012/09/11
2007/01/01
2008/06/04
2009/11/06
2011/04/10
2012/09/11
-2
2007/01/01
Figure: 左図: 暦効果なし, 右図:暦効果ありの RSV モデル II の状態変数 αt の事
∑
後平均のプロット.それぞれ左上: α1t , 右上: α2t , 左下: α2t , 右下: 3i=1 αit .
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Application 2
応用 2 取引システムの変化
データ: 日経平均の日次終値収益率,RK , MedRV (Oxford Mann Institute)
期間:2007 年 1 月 5 日から 2013 年 12 月 30 日
説明変数 Z xt , Zαt :
定数項, 火曜,金曜日ダミー,休日の前・後日の日数,
(i) アローヘッド導入 (2010 年 1 月 4 日) 以降に 1 をとるダミー変数
(ii) 昼休み短縮 (2011 年 11 月 21 日) 以降に 1 をとるダミー変数
収益率の平均に関しては最小二乗法で上の説明変数に回帰し残差を rt と
した.モデルとして
RK , MedRV 両方使ったモデルの結果を示す.
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Estimation result 2: RSV II calender effect 2
変数
定数項
アローヘッ
ド導入
昼休み短縮
βα
事後平均 IF
[95%信用区間]
0.846
1.1
[0.472, 1.238]
-0.241
1.7
[-0.765, 0.273]
-0.360
1.6
[-0.943, 0.216]
β x1
事後平均 IF
[95%信用区間]
-0.872
1.3
[-1.141, -0.613]
-0.245
1.5
[-0.594, 0.108]
0.132
1.6
[-0.252, 0.507]
β x2
事後平均 IF
[95%信用区間]
-1.462
1.3
[-1.733, -1.207]
-0.299
1.4
[-0.641, 0.055]
0.308
1.6
[-0.073, 0.687]
推定値は理論的に整合的 (アローヘッド導入によりバイアスが小さくな
り,昼休み短縮により下方バイアスが減少する) が,95% 区間を考えれば
調整の必要はないと考えられる.
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Dynamic correlation
多変量相関変動へのモデルの拡張
.
.. Rq 上への変換.
1
.
...
2
...
3
...
4
..1.
..2.
..3.
..4.
Fisher 変換 (bivariate) (Yu and Meyer (2006)).
より一般の変換 (bivariate) (Amisano and Casarin (2008))
コレスキー分解, (Tsay(2005), Asai, McAleer, and Yu(2006)).
行列指数変換 (Asai, McAleer, and Yu(2006)).
Wishart 過程
..1.
スケール行列のモデル化 (Philipov and Glickman (2006), Asai and So
(2010)).
.
2
.
. Wishart AR (Gourieroux, Jasiak, Sufana (2009)).
正定値 Lévy 過程.
..1.
..2.
Barndorff-Nielsen and Stelzer (2006).
非負定値 Lévy 過程で駆動される Orntein-Uhlembeck 過程 (Pigorsch
and Stelzer (2006)).
因子モデル (Chib, Nardari, and Shephard (2006)).
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MESV model
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Matrix exponential SV model with leverage effects
yt = (y1t , . . . , y pt )′ : p × 1, t 時点での収益率ベクトル,
exp(Ht ): p × p, yt の分散共分散行列,
(
yt
Ht+1
or
)
Ht
= exp
εt , t = 1, . . . , n,
2
= M + Φ̄ ⊙ (Ht − M) + Et , t = 1, . . . , n − 1,
ht+1 = µ + Φ(ht − µ) + ηt ,
t = 1, . . . , n − 1,
(7)
(8)
(9)
Ht , M, Φ̄, Et は対称,
ht = vech(Ht ), µ = vech(M), Φ = diag(vech(Φ̄)), ηt = vech(Et )
∞
∑
1
exp(Ht /2) ≡
(Ht /2) s ,
s!
s=0
)
)
(
(
I p Σεη
εt
.
∼ i.i.d. N p(p+3)/2 (0, Σ), Σ =
Σηε Σηη
ηt
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vech form MRSV model
xt := vech(Xt )
Xt = log RCt :実現共分散の行列対数.
(
yt
xt
)
Ht
= exp
εt ,
2
= ξ + ht + υt ,
t = 1, . . . , n,
(10)
t = 1, . . . , n,
(11)
ht+1 = µ + Φ(ht − µ) + ηt ,
(
εt
ηt
)
h1 ∼ Nq (µ, Σ0 ) ,
∼ i.i.d.N p+q (0, Σ),
t = 1, . . . , n − 1,
(
Σ=
I p Σεη
Σηε Σηη
(12)
)
,
υt ∼ i.i.d.Nq (0, Συυ ),
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Data set
...
データ Noureldin, Shephard and Sheppard (2011), ”Multivariate
High-Frequency-Based Volatility (HEAVY) Models”.
...
1:Bank of America, 2:J.P. Morgan, 3:IBM, 4:Micro Soft, 5:Exxon
Mobil. 日次収益率 (open to close) と実現共分散
...
...
RC via 5-min return with subsampling.
Period
1
2
3
4
1 Feb. 2 2001 から Dec. 31, 2006 (推定用 1486 日)
2 Jan. 2 2007 から Mar. 8, 2008 (prediction window300 日)
...
5
データセットからはリーマンショック前後を抜いている.e.g. for
Bank of America,
..1.
..2.
..3.
公的注入 ($ 250 million), Oct. 14, 2008.
Merrill Lynch & Co., Inc. 買収, Jan. 1, 2009.
決算 (純利益 $ 40 million), Jan. 16, 2009.
Merrill Lynch 負債 ($ 271 million) のため, 追加公的資金注入 ($ 200
million).
..4. $ 450 million 返済 Dec. 2, 2009.
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y plot
5
BAC
JPM
0
0
−10
Feb.2001 Sep.2002 Apr.2004 Nov.2005 Jun.2006
5
IBM
Feb.2001 Sep.2002 Apr.2004 Nov.2005 Jun.2006
5
0
MSFT
0
−5
Feb.2001 Sep.2002 Apr.2004 Nov.2005 Jun.2006
EXM
−5
Feb.2001 Sep.2002 Apr.2004 Nov.2005 Jun.2006
5.0
SPY
2.5
0
0.0
−5
−2.5
Feb.2001 Sep.2002 Apr.2004 Nov.2005 Jun.2006
Feb.2001 Sep.2002 Apr.2004 Nov.2005 Jun.2006
Figure: Daily returns of the series
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Prediction & Model selection
MRSV と MESV モデルのモデル比較
.. 予測
1
.
..1.
..2.
データセットが異なるので情報量基準などの使用は困難
予測の対称 (ボラティリティ) が観測できないのでその代理変数 (RM)
を使う.
.
3
.
Patton
(2006), Patton and Sheppard (2010) は代理変数の使用に対し
.
て頑健な損失関数を考えた.
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Prediction & Model selection
...
1
Patton (2006), Patton and Sheppard (2011)
Σ̂t : ボラティリティの代理変数,
Vt : 真のボラティリティ,
V̂t : ボラティリティの予測量,
Et [Σ̂t+T ] = Vt+T ならばモデル A, B に基づく予測量 V̂tA , V̂tB に対して
E[L(Σ̂t , V̂tA )] ≥ (≤)E[L(Σ̂t , V̂tB )]
⇔ E[L(Vt , V̂tA )] ≥ (≤)E[L(Vt , V̂tB )]
が成り立つ損失関数を調べた,今回はそのひとつである疑似尤度
損失
L(Σ̂t , V̂t ) = log |V̂t | + tr(Σ̂t V̂t−1 ) − Kt
を使用する.(Kt は V̂t に依存しない定数)
代理変数としては RMt を用いる.
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Prediction & Model selection
設定:
1 サンプルサイズ 1486 日
2 prediction window として 300 日 (Jan. 2 2007 から Mar. 8, 2008)
· forecast horizon T = 1, 5, 10, 22 で Rolling window(1 日, 1 週刊, 2 週
刊, 1 か月に対応).
· 予測量は事後予測分布の平均を使用
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Loss functions
Difference of losses between MRSV model and MESV model
Proxy predictand variables : exp(Xn+T ),
predictor: exp(Hn+T ) の事後予測分布の平均
Losses
T
T
1
5
10
22
Ishihara
MESV
MRSV
st.er. [95% interval] mean st.er. [95% interval]
1.74 [-11.00,-4.17] -9.52 2.03 [-13.52,-5.53]
1.37 [ -8.13,-2.74] -6.61 1.50 [ -9.48,-3.73]
1.13 [ -6.40,-1.96] -5.20 1.17 [ -7.50,-2.89]
0.89 [ -4.76,-1.26] -4.18 0.95 [ -6.06,-2.30]
T The difference of losses (MRSV−MESV)
mean st.er.
[95% interval]
1
-1.94 0.61
[-3.14,-0.74]
5
-1.17 0.31
[-1.77,-0.57]
10 -1.01 0.21
[-1.42,-0.61]
22 -1.17 0.14
[-1.44,-0.90]
Mean, standard error,
and 95% intervals.2014 年 9 月 24 日
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mean
-7.58
-5.47
-4.18
-3.01
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Summary and Future works
...
...
...
...
1
複数の種類の RM を用いた RSV モデルの拡張
2
応用. 暦効果, 構造変化
3
多変量モデル化
4
モデル比較.
MRSV の方が予測精度がよいことが示された.
Future work
.. モデル選択 (予測)
1
.2. 変数選択 (Stochastic variable search など)
.3. 拡張:
.
.
.
..1.
リスクプレミアム (歪度) の導入
rt = β′r zrt + γ exp(ht ) + exp(ht /2)εt
.
2
.
. rt の式への Jump の導入
..3. モデル比較.
..4. ベイズリスクを使った場合の代理変数にロバストな損失関数.
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