ものつくり大学平成 22 年度青少年教育活動報告 92 報 告 Report ものつくり大学平成 22 年度青少年教育活動報告 原稿受付 2011 年 3 月 30 日 ものつくり大学紀要 第 2 号 (2011) 92~96 菅谷 諭(ものつくり大学紀要編集委員会) 本報告は,平成 22 年度にものつくり大学が行った主な青少年対外教育活動をまとめた. 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 トピックス 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 ものりか教室 小学生低学年 50 名,学生 TA;9 名 2011/1/8 行田市立行田西小学校工作室 ものつくり大学,神本武征, 菅谷諭, 大塚秀三 NPO 法人ふるさと創生クラブ「冬休みふるさと教室」 NPO 法人ふるさと創生クラブ冬休みふるさと子ども教室が平成 22 年 12 月 25 日から平成 23 年 1 月 8 日まで西小学校で開催された.ものりか教室は依頼を受けて 1 月 8 日(土)午後 1 時から午後 3 時まで,小学生 1-3 年生を対象に「ぶんぶんゴマ」の製作を指導した.小島泰成君をリーダー として学生 9 名がボランティアで参加した. 西小学校と NPO 法人ふるさと創生クラブは「ものつくり大学」の協力を歓迎してくれた.完成した 時の子どもたちの喜ぶ顔を見て大満足.将来のものつくり候補生となれば幸いである. ものりか教室の模様は地元テレビで放映された. 出張講義 高校生 約 40 名(埼玉県立本庄高校 2 年生) 2010/7/12 埼玉県立本庄高校 ものつくり大学建設技能工芸学科,教授,大島博明 入試課からの依頼 建築のできるまでを,教会建築の事例を通して解説した.模型の作り方や設計図の作り方から始 まり,建築工事の全プロセスを,スライドを使って解り易く説明した.トータルデザインの視点で,家 具設計や庭園設計のお話もした.建築デザインで大切なことや設計者に必要な資質についても お話した. 「建築を設計し,創る喜び」を理解してもらいたいと考え講義した.建築設計について,興味を持 ってもらえたと思う. コンクリートによるものづくり講座 小学生 のべ約 350 名,学生 TA;10 名 2010/7/24,10/30,10/31 ものつくり大学 ものつくり大学,建設技能工芸学科,准教授,澤本武博 行田市後援 まず,ビニール袋の中にセメント,水,砂,砂利を入れ,袋を揉むようにしてコンクリートを練り混ぜ る.そして,動物や乗り物の形をした枠の中にコンクリートを流し込む.特殊なセメントを使用する ため,約 15 分で枠からコンクリートを取り外すことができる.最後に,絵の具などで着色し,コンクリ ート製の置物の出来上がり. 身近な建設材料であるコンクリートについて,色々な形に出来ること,また固まる時に発熱するの で乾いて固まるのではなく化学反応で固まることを理解してもらう. The Bulletin of Institute of Technologists, No. 2 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 内容 意義,成果 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 内容 意義,成果 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 トピックス 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 トピックス 行田市立南小学校木工教室 小学校 5-6 年生 約 30 名 2010/6/6 行田市立南小学校 ものつくり大学建設技能工芸学科,講師,佐々木昌孝 5 枚の板を組み合わせた簡単な木製本立ての製作を小学生に体験してもらう企画.パーツの組 み合わせには釘を使い,側板の加工に鋸を使う.板材の角を落とす面取り仕上げにはサンドペー パーを使用する.工作時間は約 20〜30 分. ものづくりに対する興味と好奇心の向上に貢献し,本学への理解を深めさせるとともに,本学の持 つ知的財産の活用に寄与する. 行田市立泉小学校木工教室 小学校 4 年生 95 名 2010/6/25 行田市立泉小学校 ものつくり大学建設技能工芸学科,講師,佐々木昌孝 泉小学校では 4 年生の図工のカリキュラムに木工作を取り入れている.本教室は,大学が地域貢 献の一環として行っているもので,木工作にはじめてチャレンジする児童に向けて,釘打ち,鋸, 鉋を使った簡単な作業を体験してもらう内容となっている. 開学依頼継続して行っている地域貢献活動の一環.毎年の恒例行事として,泉小学校の児童も 楽しみにしてくれているようです. 自分のリズムでタンタン鍛金 小学生以上 20 名 20010/8/7,8(2 日間) 10:00-16:00 ものつくり大学 ものつくり大学製造技能工芸学科,教授,市川茂樹 行田市後援 おもしろものづくり教室 小学生以上を対象に銀の丸棒をかなずちで叩きながら少しづつ形にしていく.ことしもオリジナル なスプーンの制作がテーマである.道具はかなづちと当て金だけで最初に自分のイメージした形 をひたすら叩いて形にする.2日間を通じて工具使い方の技術や金属のかたさ・柔らかさを実践 で学ぶ.鍛金の技術を通して造るたのしさや達成感を味わって貰う. 行事が地域に浸透してきて,毎年楽しみにしてもらっている.アンケート結果から父兄の評判も非 常に良い.いずれ参加者の中から入学生が出てくることが期待できる. 大学 HP 掲載. 岩槻商業人形製作プロジェクト 高校生 生徒4名(岩槻商業生徒)教諭:天野孝志 学生5名 2010/8/6,7 10:00-15:00 ものつくり大学および岩槻商業高校 ものつくり大学製造技能工芸学科,准教授,松本宏行 高校および大学との共同製作 岩槻商業の3年生生徒が作成した人形イラスト案をもとにして,本学の学生(松本研究室)が3次 元 CAD でのデータやモックアップ作成を行った.さらに型を作成して複数人形を造形した.完成 品までの工程を生徒へ指導し,ものづくりの楽しさを学んでもらった. 岩槻における人形の伝統文化そしてものつくり大学におけるコンピュータを活用した新しいものづ くりとの融合が実を結び,ユニークな人形を形にすることができた.大学の学生が高校の生徒へも のづくりの指導をするという観点からも教育的効果は高い,意義あるものといえる. 大学 HP 掲載 93 ものつくり大学平成 22 年度青少年教育活動報告 94 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 内容 意義,成果 トピックス 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 トピックス 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 トピックス 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 高校生ものづくり体験学習(人工筋肉を用いた簡易ロボ ット製作実習) 高校生 5名 2010/8/21 9:30-16:30 ものつくり大学 ものつくり大学製造技能工芸学科,准教授,松本宏行 ロボットについての簡単な歴史・概説を行い,さらに広く使われているモータと最近注目されている 「人工筋肉」との比較および特徴について講義を行った.後半の実習では,大学院生(森田靖之) と共に人工筋肉を用いた簡易ロボット玩具の製作指導を行い,一人 1 台ずつ製作実演を行った. ロボットの基礎知識から最先端の人工筋肉までの基礎知識を理解してもらい,ほぼ全員,ロボット の完成・実演へたどりつけることができた.ロボットおよび人工筋肉に関心をもってもらい,意義あ る体験実習であったといえる. 大学 HP 掲載 マンガンカーレース 小学生 のべ約 150 名,学生 TA20 名 2009/10/23,24,30,31(4日間) 9:00-17:00 ものつくり大学 ものつくり大学製造技能工芸学科,准教授,菅谷諭 行田市後援,日本機械学会関東支部協力. 小学生にマンガン電池で動く車を作らせる.レースをさせ,上位入賞者を表彰することによって達 成感を味あわせ,ものづくりへの興味を持たせる.学生達には,レースのコースを作成することに より創造力,技術力を向上させる.さらに,小学生に作る指導をさせることにより,コミュニケーショ ン能力や指導力の向上を図る. 行事が地域に浸透してきて,毎年楽しみにしてもらっている.アンケート結果から父兄の評判も非 常に良い.いずれ参加者の中から入学生が出てくることが期待できる. 吹上駅コンコースポスター,大学 HP 掲載. 折り紙建築教室 小学生以上 延べ約 200 名 2010/10/30-31 ものつくり大学建築棟2F 大製図室 ものつくり大学,建設技能工芸学科,教授,八代克彦 学園祭の一環として 一枚のケント紙に折り目と切り目を入れて,さきたま古墳など地元行田の建築をつくることを最終 目標に,折り紙建築の仕組みや作り方の基本を指導した.あわせてものつくり大学の学生の優秀 作品なども展示. 子供から大人まで,自分で設計図を描き,2 次元の紙を 3 次元へと展開する醍醐味を体験する. 家族 3 代で一緒に挑戦する参加者が多く見られた. 「生き方調べ」日本の建設業の特質と職業 埼玉県立妻沼高校1年生 高校生 30 名 教員数名 2010/11/10 埼玉県立妻沼高校 ものつくり大学,建設技能工芸学科,教授,深井和宏 入試課からの依頼 「生き方調べ」の講演として依頼があり,建築家とゼネコンを例に日本の建設業の特性,現状を高 校生向けにわかりやすく講義した.ものつくり産業としての建設業の職業の幅の広さ,深さについ て理解を深めてもらった. 進路選択,職業選択の参考になったとのアンケート回答があり,さらにものつくり大学への関心を 喚起することが出来た. The Bulletin of Institute of Technologists, No. 2 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 内容 意義,成果 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 名称 対象 参加人数 開催日時 会場 責任者 備考 内容 意義,成果 トピックス 出張講義 高校生 10 名 2010/11/10 日本大学鶴が丘高等学校 ものつくり大学,製造技能工芸学科,講師,三井実 オーディオシステムや,電子楽器など,音と電気のかかわりについて,講義した.具体的には,デ ィジタルとは何か?スピーカやマイクの仕組み,A/D・D/A 変換の基礎,増幅の仕組み,電子楽 器の仕組みなどを説明した.また,実際に簡易型電子楽器(テルミンやシンセサイザ)や,スピー カのコーンに触れてもらった. 電子楽器や,スピーカのコーンなど,実際に触れたため,興味を持って聴く学生が多かった.参 加者全員が楽器やスピーカコーンを実際に手に取って観察していた.少しでも多くの参加者が, 本学への興味を持ってもらえることを期待している. 出張講義「デザインする眼-住まいづくりまで」 高校生 約40名(埼玉県立熊谷工業高校1年生) 2010/12/3 埼玉県立熊谷工業高校 ものつくり大学建設技能工芸学科,教授,藤原成曉 高校からの要請. キャリア教育の一環として県立高校教育活動総合支援事業の「スペシャリストに学ぶ」をテーマと した授業である.国の「地域産業の担い手育成プロジェクト」を活用した2時間程度の授業で,建 築を志す1年生を対象に「デザインする眼」と題して建築設計の実例のスライドを見ながら分かり 易く説明する. 半年あまり建築の基礎を学んできた高校生に対して,一口に「建築」と言ってもその仕事内容は 多岐にわたる.建物が出来上がっていく仕組みを知り,また完成する喜びの一端を感じて「近い 将来自分の進むべき道はどの辺りなのか」を考えるきっかけになればと思う.身の回りにある建築 を改めて見てみると,割と見ているようで見ていないことに気づかされる.そのための方法の一つ としてスケッチノートの実物を紹介,多くの生徒が興味を持ってくれたようである. 高校生体験学習 高校生 2 名(埼玉県立進修館高校 2 年生) 2011/1/6 ものつくり大学 ものつくり大学製造技能工芸学科,准教授,菅谷諭 高校からの依頼. 高校のインターンシップの一環として,大学の研究室での体験学習を行った.卒業研究の進め方 に関して説明を行い,卒業研究の一例として,光ディスクのレンズアクチュエータに関して,レー ザーなどを使用して,実験に取り組んでもらった.高校生は,実験を通じて光情報機器のしくみを 熱心に学習し,報告書にまとめた. 高校生に,大学の工学部へ進学することは,どのようなものなのかを具体的に理解してもらえた. 大学 HP 掲載. 95
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