第1回小高区市街地整備検討委員会 会議メモ 平成26年7月2日(水) 小高区浮舟文化会館 研修室 15:00∼17:30 【出席委員】 玉川美智子委員、原啓寿委員、中村眞木委員、小林友子委員、初澤敏生委員 平田廣昭委員、小池秀明委員、山澤茂委員、志賀正幸委員、牧野良仁委員 牛来広委員、松本克己委員、大石公一委員、和田智行委員、上野久美委員 井島順子委員、井堀重信委員、浦令子委員、廣畑裕子委員 【市長】 桜井勝延市長 【事務局】 村田(小高区役所長) 渡部 (復興企画部長) 松本(小高区地域振興課長) 植松 (企画課長) 堀川(小高区地域振興課主幹) 涌井 (企画係長) 柚原(小高区産業建設課観光交流係長) 高橋 (企画課復興推進係長) 波多野(企画課復興推進係主査) 武山 (企画課復興推進係副主査) 高橋 (企画課復興推進係主事) 1、開会 2、市長あいさつ 3、委員紹介 4、委員長選出 事務局案により委員長に初澤委員、副委員長に平田委員を選出し承認を得る。 5、議事 (1)小高区市街地整備検討委員会の進め方について ・・・・事務局より検討委員会の進め方について説明・・・・ 委員長:第2回の視察日程及びその他の日程については決定事項ということか。 事務局:第2回の視察については受入先との調整がはじまっているため、決定とさせてい ただきたい。 委 員:なぜ八戸と十和田に行くのか理由を伺いたい。 事務局:資料3のとおり (2)小高区再生構想(案)について ・・・・事務局より検討委員会の進め方について説明・・・・ 委員長:スケジュール上では3回目で構想を決定するとあるがそれまでの協議ではどこを 重点的に協議すればよいのか説明願う。 事務局:コンセプトとして「過去から未来への交流」、 「目指すべきまちのあり方」、これら がいいのかどうかについて議論をしていただきたい。 それから、コアゾーンについては、そこにどういう機能を持たせた施設を作るか、規模・ 内容はどんなものにするのか、などについて議論していただきたい。 委員長:資料2の4∼6について先行して議論、ゾーニングについては提案を軸にし、ど んな機能を持たせるかについて議論していきたいと思う。 委員:いろいろ説明をしていただいたが、資料があるなら事前に配布してほしい。 今説明を受けた内容は、震災前の時点で話があって当たり前だと思う。小高という地域 が、避難指示区域に指定されたことによりみんなが涙を流しているのが現状。もう少し、 盛り上がるような中身にしてほしい。ゾーンが描かれているが、できればここに小高区全 域の地図を載せていただきたい。そうすれば、なにかしなくてはいけないものがみ見えて くると思う。我々区民としては、ゾーンにこだわって議論するのではなく、もっと大きな ところで議論していけたらなと思う。 委員長:もう少し大きなところとは。 委員:ここに掲げられていることは(震災とは関係無しに)普通に生活していても語るこ とのできる話である。あって当たり前である。ゾーンを示して「安心・安全ですよ」とい っても、それだけでは人は帰ってこない。この地域にしかない魅力、ここで暮らせば楽し いと思えるようなものを、見えるような形にしてもらわないと、若い人たちが帰ってこな い。若い人たちが帰ってこられるようなまちづくりをすることが絶対条件。 先程、(帰還推定人数が)6,000人という話があったが、違うのではないか。我々が 巷で語っているのは2,000人程度である。この2,000人というのは高齢者の方々 である。(これでは、地域の未来が見えないため)家族・子どもが帰ってきて小学校・中学 校・高校と質の高い勉強を受けられる教育施設がある場所だということ、またこの地域で しか学べないことがたくさんあるということを発信しながら、安心・安全を謳えるような まちづくりをしていただきたい。 事務局:全体的なものが見えないのではないかというご指摘であったが、現在、復興総合 計画について見直しているところであり、全体的な施策、子どもたちにどうやって戻って きてもらうか、居住環境をどうするか、教育環境をどうするかについては総合計画で協議 していく。 小高区のまちづくりについては、震災前にも話があってもよかったのではないかという ことだが、震災により甚大な被害を受けたがために希望をもてるようなまちづくりをしな くてはならないということである。市街地の被害を受けたエリアに、先行して施設整備を しながらやっていきたいという気持ちである。 全体的な土地利用や施策については、個別の施策が調整中なため8月末までに示せると 思う。子ども・農業・商業等の問題については、示せるようになり次第示していきたいと 思う。皆様には、市街地のコアゾーンについて先行して議論をお願いしたい。 委員:高速道路はH27年のGWに開通となる予定だが、小高のインターチェンジはどう いう状況なのか。コアゾーンを作るとなれば、人がどんどん入ってこられる状況を作らな ければならない。人の出会いを増やすためには、インターチェンジが必要だと思う。また、 病院や店舗がどれくらい入れるのかを8月∼9月のうちにある程度把握しておき、いいま ちづくりについて討論したらいいのではないか。 委員長:インターチェンジについて事務局より説明を。 事務局:インターチェンジについては、現在作ってほしいと要望しているところである。 福島県も現在作る方向で調整をしているが、まだ決定されていない状況である。要望の声 は大きいため、実現に向けて努力していきたい。 市長:国交省・復興庁に対し、何度も確認を行っている。当初、民主党時代に作るという 話をいただいた。だが、政権が代わり高速道路の開通時期は早くなったが、協議するとい う段階にとどまっているのが現状である。確定はされていない。福島県にも、楢葉と南相 馬にはインターチェンジを作ってほしいという要望をしてもらっている。しかし、楢葉は PAに決定。南相馬は鹿島にSAが決定し、整備に入っているが、我々としては小高区に も必要だと考えているので、確定まで強く要望していく。 事務局:予測人口について、昨年度の意向調査をもとに5∼6,000人という数字を出 しているが、今年も意向調査を実施している。8月中に意向が固まると思っている。今の ところはH25年度実施における数字で判断している。 病院については、入院機能はないが週3回小高病院が外来診療を行っている。他の病院 については人が戻らないと再開できないという現状があるので、それを踏まえて以前より 開業していた病院との調整を行っていく。地域医療は大切なものだと考えているので、人 口に見合う安心・安全を確保できる体制をつくっていく。 店舗については、今年から再開店舗について奨励金を交付している。今のところは4店 舗である。先日、ダイユーエイトと協議をし、社長命令で再開すると話があった。そうい う部分を周知しながら、再開に向けて努力していく。 市長:人口については確定した数字なんてものはない。私も時間を見つつ仮設住宅等を回 ってはいるが、住民のテンションが下がってきているのを感じる。そういうことから、特 例宿泊の早期実施を周知したところである。店舗の話もあったように、市街地整備は「見 える形」を造らないと、市民の皆さんの戻る意識が芽生えないと思ったことから設置した。 小高病院の再開については、1年前に私が独断で決定した。職員からは到底無理だと言わ れたが、前を向かないと進まないから、何が何でも開けさせるという思いで施設修繕をし、 週3回ではあるが診療を再開した。現在の店舗の再開は4店舗のみということだが、我々 としては最低でもコンビニは再開させたいとお願いしている。再開意思を示してもらって いるが、従業員の確保が困難。市職員を派遣するから再開してほしいとまで言っている。 そこまでやらないと人が集まらない。 市としては、なんでも挑戦の意味でやっていきたいと思っているので、市民の皆さんに しっかり議論していただきたいと思っている。 この検討委員会の中で、みんながやる気になれるようなものが出てきてほしいと思う。 その思いを事務局としてしっかり踏まえて、作り上げていただきたいと思うので、皆さん の忌憚のない意見をだしていただきたい。 (市長、公務のため退席) 委員:今何人かの話を聞いている中で、南相馬市の考え方や対応についての話が多かった と思う。最終的には将来のことを描けないと若い人たちが帰ってこないというなかで、も し可能であればこんなことがしたい、と言える場をつくり、行政がやること、民間がした いこと、中間にある共同でできること、地域外の人間が関われること場所を作っていけた らいいのではないか。 現在、案としてあり方等が挙げられており、これらは震災がなくても当たり前という声 もあったが、本当に必要なことがしっかり練ってあると思うし、ここからどう具体的な内 容にしていくかが肝だと思う。ただ、個別案件になってから、そもそもどうだったのか、 誰がやりたいのか、誰が担うのか、という話になってきてしまうと、ひとつの事業でも分 野ごとにバラバラになってしまうので、今日の資料を読んで、自分の意見を伝え、他の人 の意見を聞いたうえで、具体案を練っていくのが望ましいと思う。あくまで意見だが、今 後互いの意見を知る場を設けて頂けたらいいなと思う。 委員長:今の話は、24人の委員が集まって自由に討論する場なのか、それとも仮設集会 所等に出向いて、もっと幅広い意見を聞き入れ、考えていこうということなのか、それと も両方なのか。 委員:順序としては、まず委員同士で話しをすること。これをしないと、自分の現場に戻 った時に個の意見しか言えない。まず、皆が集まる場で皆の意見を聞き、その上で自分の 現場に戻り「こういう話をしたよ」 「こういう話を聞いてきたよ」といったうえで「皆はど う思う」と聞くことができればと思う。今はコンセプトという大まかな部分なので、具体 案に入る前には、大まかな部分について何を思っているのかをお互いに理解できれば、議 論が深まると思う。 委員長:決定する前に再度委員会を開くか、自由に討論できる場を設けるか、または両方 の場を設け、徹底的に話し合い、その後正規の委員会で決定に持っていくのがいいという ことか。 委員:スケジュールに関して、大幅に変えてということではないが、希望・提案というか、 今の話に対して皆さんはどう思っているかの意見を頂けたら有り難い。 委員:書類をもらうまでどんな会議なのか分からなかったが、集まってみると小高につい て考えている人たちの集まりだと分かった。小高の再生に向けて、どういう方向性で行く のか、小高にこんなものを作ったらいいのではないか、などについて各自持っているもの を出し合い、競い合いながらいい小高をつくるのがいいのではないかと思う。この議題で は、その他でしか議論できないので、議論ができる場が欲しい。 委員:この会議は、再生構想(案)をどうするかというものだと、なんとなくわかってき た。ただ、各分野の方々がいて、それぞれ語りたいことを心に持っているはず。それを言 葉にしてからでないと、会議は始まらない。 委員:本当にそのとおりで、ゾーニングに関して賛成・反対は誰にも言えないと思う。こ の案は市役所の方が考えに考え抜いて作成していただいたものに間違いはない。ただ、こ れでいいかと問うと、誰も何も言えず、お互いに顔を見合わせるだけである。なので、小 高の方たちが、来年4月に向けて、自分達が何をしたいのかをお互いが知らないと、 「これ でいいです」といった答えにはならない。ゾーンの広さだとか位置だとかを検討している 際に、自分たちはこうしたかったと言っても遡ることはできない。なので、ざっくばらん に話をする時間が必要かと思う。 委員長:私の不手際で申し訳ないのですが、先程から発言者が一部の方に偏っているので、 順にお考えをお聞かせいただきたい。 委員:最初に帰ってくるのは高齢者なので、高齢者に意見を聞いた方がいい。ゾーンがあ ってもいいが、1区のまわりはさびれていて寂しい。近くに中核となれる場所があれば戻 りやすい。お茶飲み場みたいなコミュニティの場があればいいと思う。 委員:2区にある危険家屋について取り壊し、公共施設に変えてほしい。除染後、校庭の 砂が飛ぶようになったので、人工芝を敷設するなどの対応をお願いしたい。学校中心とし た形で再建してほしい。 委員:帰ってこられない人たちの中に、何かあったら怖いという意見がある。街中は線量 が低いが大丈夫と言われても安心できない。原発の不安もある。街中に防災機能が備わっ ている施設があれば安心できるのではないか。(情報が集まる、炊き出し・水の提供、高齢 者の世話、防災マップ) 委員:帰ってくる人は、自分の家があるから帰ってくる。誰か帰る人がいれば、それにつ られて帰る人も増えてくる。コミュニティの維持が重要。若い人が戻ってくるのが理想だ が、帰ってくるまでに小高を支えることが重要。JR・病院・店舗・仕事や食事のできる 場が再開しないと人が帰ってこない。 委員:事業再開は厳しい。商業は再開事業がないと復興できない。コンパクトにしてでも 事業を再開したい。この地域で希望の光が見えるよう頑張りたい。市役所に支援を望みた い。 委員:電柱を地下に埋め、道路を広くし、アーケードの商店をつくり、店舗はテナントに し、賃借料は国・県・市で負担し、入った人が商売できる仕組みを作ってほしい。小高の 山全部に桜を植え、観光名所にする。早期の常磐線の再開も。道路にウォーキングコース 等をつくる。 委員:一番欲しい店舗はコンビニ。放射線を専門とする学校の設立。 委員:新事務所、葬祭場の新規建設、新事務所が完成次第、小高での営業再開。小高区で どのように営農再開するかは模索中。食用から非食用への切り替え。解除前に新事務所で の再開をする。 委員:戻るか決めていない人は、小高がどうなったら戻ってくるのか。除染は最低限のこ とだが、駅前通りの開業医の再開、交通手段のない高齢者の移動・買い物支援も必要。客 が来ないと店舗再開できないため、街を整備してから人を戻す。 委員:コアゾーンの目的は住民が戻ってくること、戻ってきて安心して暮らせることと考 える。まちづくりとしては、住民の必要なもの、安心して暮らせる環境を整えることが会 議の目的と考える。 委員:小高は課題先進地域になってしまったことで、ネガティブな受け止め方をしてしま うが、見方を変えると課題があるということは、価値があることだと思う。課題を価値に 替えることにより得られる人脈・コミュニティには価値がある。同じように考えている若 者は世の中にはたくさんおり、課題先進地域で成長を望む血気盛んな若者や挫折を経験し た若者のために、活躍できる受け皿を用意すれば人は流れてくる。 委員:人が戻ってから何かをするのではなく、戻ってくる環境を整え情報発信をすること で、戻りたいという気持ちを芽生えさせる。事務局より提案のある多世代交流センターが あればいいなと思っていたので、期待して協力していきたい。 委員:現在、春・夏・冬の長期休暇に大学生が児童・生徒の世話をしている。相双地区に は大学がないため、これまで児童・生徒が大学生と触れ合う機会がなかった。大学生との 交流を続け、学業支援を行ってもらい、学力が低下している現状から「小高に来れば学力 が上がり、大学にも行ける」といえるような地域にしてほしい。若い人の定着には、他の 地域から呼ぶことも重要。このような内容を南相馬チャンネルで発信し、多方面の方々と 話し合えるような地域にしてほしい。 委員:地震で家が全損したが、それでも小高に戻ってくる。まちづくりについても、これ からもっと勉強していく。 委員:私としては、小高区全体の再生計画があって、その中で市街地の整備案を出してい ただいた方が考えやすかった。また市街地だけでなく、その他の地域についても案を出し ていただきたい。 委員:コアゾーンについては素晴らしいと思うが、今の小高に必要なのは、現実的に感じ られるものである。H28年度から建設開始とあるが、もっと早くはできないのか。例え ば、チャレンジショップを実験的に行うとか。復興が見えることが重要なのである。 委員:商工会としては、来年3月までに商工会を建設する。病院・学校・仕事・店舗がな いから帰らないという現状ではあるが、商工会としては帰る人を応援していきたい。行政 と連携し、行政側で赤字補てんをしてでも店を出してもらうとか。商店街をアーケードで 覆うのもいいのではないかと思う。 委員長:基本コンセプトについてどうですか、目指すあり方はどうですかと伺っても意見 は出ないが、それぞれの思いはどうかと聞けば回答が返ってくる。 この調子でいくと第3回での決定は難しいのではないかと思う。第3回検討委員会にお いて市・商工会より調査結果説明を受けて検討のであろうと思うが、その日その場で決定 するのは難しいのでは。この日程のまま進めないとダメか。 事務局:最終日さえ合えば問題ない。 委員長:もう一回増えても問題ないか。 事務局:問題ない。 委員長:第3回での議論の状況を見て、回数を増やすかどうか決めることとする。 今意見をいただいた中で、目指すべきまちのあり方やコアゾーンの具体性について、い ろいろな方向性が示されてきた。今日の討論を整理するため時間をいただきたいと思う。 本日はたくさんの意見をいただいたところまでで、継続審議という形をとらせていただ きたい。 事務局まとめ(今後の日程) 7月 7日:関係書類発送(会議メモ含む) 7月11日:視察研修に係る事前質問票の締切 7月16日:検討委員会に係るご意見等の締切 7月23日:ご意見のとりまとめを発送 7月30日:第2回検討委員会 6、その他 第2回検討委員会の開催通知について月曜日に発出する旨連絡。その後視察までのスケ ジュールは上記のとおり。 7、閉会
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