第9回オールジャパン・ジュニア ダンススポーツカップ2014 in 仙台 ジャーマンオープン・インターナショナル ダンススポーツフェスティバル2014 秋 73 2014 No. 公益社団法人 ジャーマンオープン 観戦記 公益社団法人 日本ダンススポーツ連盟 選手強化部部長 水本泰弘 選手強化部は、 当連盟の競技力向上とそのための育成・ ・動き(ムーブメント)にスピードがある。 強化業務を担当する。強化指定選手を選定してナショナ ・踊りに力強さ(パワー)がある。魅せるもの(個性) ルチームを編成し、育成・強化策を立案、実施し、競技 がある。 力向上を図る。 という大変重い役目をいだいております。 その意味で、日本から出場したジュニア選手の中で、 今回、ジャーマンオープンへ足を運び、ナマで世界最大 初日10ダンスに出場した渡辺安登・石垣真衣組は、上記 級のダンススポーツ競技を目の当たりにしてきました。 の条件を全て充たしていて1次予選から目立っていまし 去 る8月12日 ∼ 16日 の5日 間 行 な わ れ た ジ ャ ー マ ン た。1 ヶ月程前から足を痛めていて、何とか医師の許可 オープンは初めて観戦しましたが、全てにおいて新鮮に を得ての出場で、万全な体調ではないものの、逆にそれ 感じ、素晴らしい大会だと深く感動しました。 が良かったのか無駄な力が抜けて、実に伸びやかに踊っ ジュブナイルⅠⅡ、ジュニアⅠⅡ、ユース、アダルト、 ていました。しかも周りが上手な国際大会の醍醐味かと シニアⅠⅡⅢⅣ、更にPD(プロ)やブギウギまで加え 思いますが、2次、3次と残る毎にどんどん良くなりまし ると40もの競技会が、朝8時から深夜0時過ぎまで、3か た。結局、準決、決勝まで勝ち残り、5位という成績を 所の会場で連日繰り広げられていることも驚きでした。 納め、過去最高記録を残しました。 競技会場をぐるぐる回り、応援・観戦するだけでも大変 しかも1位から4位は全てロシアでしたので、各国1組 でしたが、 世界にはこんなにも良い選手がいるものかと、 出場の今秋の10ダンス世界選手権では、いよいよ優勝争 質と量に圧倒された一方、今後の強化育成の方向性が明 いするのでは、と大いに期待がもてます。 確に理解出来た気がいたします。 ユース以上のどのクラスでも基本的に同じ条件の選手 今回、特に、ジュニアⅡの競技会を1次予選からずっ が勝ち残っていきましたが、更にその上で、足元(フッ と張り付いて観戦してみましたが、10ダンス、ラテン、 トワーク)が綺麗で、床にピタっと張り付いていてグラ スタンダードと、ヨーロッパ・ロシアを中心に中国、韓 グラしない。フットワーク含め、 体重移動、 バランスが、 国、日本などのアジア勢も加えワールドワイドに選手は 決勝へ、そして優勝を争う選手の条件かと思います。 どの競技も出場組数150以上いるのに明らかに劣ってい 最後に、競技会の雰囲気としては、司会(MC)が素晴 るとみられる選手が全くいない。ジャッジ目線で最初は らしく、使用する音楽が良いので、大変心地よく、選手 戸惑いましたが、曲が全て1分45秒とたっぷりあり、直 と観客が一体化して盛り上がり、それがまた選手の演技 に慣れてラウンドを重ねていくうち、勝ち残る選手の条 を引き立てていた。 メイン会場のベートーベンホールは、 件が、見えてきました。 毎晩最終予選から生バンドがボーカル付きで入り素晴ら ・リズム、タイミングが、バリエーションでも何でも、 しかった。まさに音楽があってのダンスである原点を深 いつもぴったりと合っている。 く思い知りました。 ●強化指定選手の主な戦績●(StはStandard部門 LaはLatin部門の略) •石原正幸・伊藤沙織組▶グランドスラムSt 4次(51位) •オレクシー グザー・太田吏圭子組▶グランドスラムSt 4次(81位) •小嶋みなと・盛田めぐみ組▶グランドスラムSt 2次(164位)/ライジングスター St 2次(115位) •久保田弓椰・蘭羅組▶グランドスラムSt 3次(109位)/ライジングスター St 4次(41位) •玉井征爾・岩澤桃子組▶ライジングスター St 1次(165位) ・La 2次(201位) /グランドスラムSt 2次(201位) ・La 1次(187位) •大西大晶・咲菜組▶ユースSt 2次(76位)・La 2次(152位)・10ダンス 2次(58位) •菅原一樹・ダリア チェチェル組▶ユースSt 2次(52位)・La 3次(84位)・10ダンス 2次(46位) •八谷和樹・三橋櫻組▶ユースSt 2次(78位)・La 3次(95位)・10ダンス 2次(57位)/ アダルトA La 4次(18位) •海老原拳人・タカギ ルナ組▶ユースSt 1次(121位)・La 1次(167位) •藤井創太・佐藤あみ組▶ジュニアⅡSt 2次(59位) ・La 準決(12位) ・10ダンス 2次(32位)/ユース10ダンス 2次(60位) •渡辺安登・石垣真衣組▶ジュニアⅡ St 4次(18位)・10ダンス 5位 •濱田琉光・中澤爽組▶ジュニアⅡ St 2次(69位) ・La 2次(81) ・10ダンス 2次(52位)/ユース10ダンス 2次(69位) •田沢拓都・徳野夏海組▶ジュニアⅡSt 1次(119位) ・La 1次(141位) ・10ダンス 1次(83位) /ユース10ダンス 1次(98位) •草場康司・利佳組▶シニアⅡ 4次(28位) シニアⅠA 6位 1 ブ ル ボン presents 第9回 オールジャパン・ジュニアダンススポーツ 7月27日(日)/仙台市青葉体育館 この大 会 は2006年 (平成18年) 8 月20日、 挨拶する溝口稔 ジュニア育成部長 開会宣言する佐々木啓 宮城県ダンススポーツ連盟会長 閉会挨拶する 村上喜一郎副会長 静岡市中央 体育館で第 1回がテク ニカルアド バイザーの ご来賓前列左から渡辺ひろし仙台市議会議員 /松良千廣常盤木学園理事長/斎藤建雄仙台 市体育協会会長 小林英夫先生や溝口稔競技本部長はじめ、 私立常盤木学園高等学校のフラダンス同好会 金子和弘静岡県DS連盟会長などの尽力でス ジュニア(15歳以下)スタンダード・ラテン部門 タート。現在は株式会社ブルボンの特別協賛 や公益財団法人日本オリンピック委員会、公 益財団法人日本体育協会、毎日新聞社など、 多くの後援をいただき開催されています。 今大会は仙台市での開催となり、七夕飾り が迎えてくれました。会場の入口に準備され たコーナーで短冊に願いを書き入れ、笹に付 ける子どもたちも見られました。開会宣言を 優勝 2位 渡辺安登・石垣真衣組 3位 藤井創太・佐藤あみ組 濱田琉衣・中澤麗組 ユース(18歳以下)ラテン部門 行った佐々木啓宮城県DS連盟会長は、大会 を振り返り、「皆様の協力を賜り大過なく終 えることができました。運営役員が“東日本 大震災時の全国からのご支援に感謝したい” という気持ちで選手をお迎えしたことと、あ わせて、復興の最中ですので“復興パワー” で取り組めたのが良かったと思います。選手 の皆様にとっても、東北・仙台での大会が、 良き夏の想い出るになっていただければ幸い です。今後も“ダンススポーツで人や街を元 気に”を合言葉に活動をしてまいります!」 優勝 2位 八谷和樹・三橋櫻組 菅原一樹・Daria Chechel組 3位 藤井創太・吉川あみ組(ユースSt 3位) と抱負を語りました。 午前中はスタンダード競技、午後はラテン ユース(18歳以下)スタンダード部門 競技が行われ、セレモニーでは、溝 口稔ジュニア育成部長は「この大会 も年々盛んになり日本のトップアス 優勝 大西大晶・大西咲菜組 2 2位 菅原一樹・Daria Chechel組 「仙台・宮城観光PRキャラクターむすび 丸くん」が大会に駆けつけました お菓子とお水が㈱ブルボンより提供されました カップ2014 in 仙台 リートの育成の大会としてレベルアップしている。こ れからもさらなる発展を期待します!」と挨拶。また、 来年の大会開催・神奈川県DS連 盟仲野巽会長へ引き継ぎ式 星に願いを! 短冊に書く女の子 引継式で来年開催県の神奈川県 DS連 盟 仲 野 巽 会 長 は 藤 沢 市 で 開催にされることを明らかにし ました。 この大会ではジュニア・ユー ス競技が、三笠宮杯、グランプ リ大会と共に国際大会派遣の選 考競技会となっています。その メイン競技であるジュニア区分 では、スタンダード、ラテン共 に渡辺安登・石垣真衣組が優勝、 藤井創大・佐藤あみ組が準優勝。 役員・スタッフ ユース部門ではスタンダードは ジュニアスタンダード2連覇の 大西大晶・大西咲菜組(富山県) が優勝、ラテンは八谷和樹・三 橋櫻組(千葉県)が優勝、菅原 一樹・ダリア・チェチェル組(東 ジュブナイル(12歳以下)スタンダード ジュブナイル(12歳以下)ラテン 女子高校生 スタンダード 女子高校生 ラテン 女子中学生 スタンダード 女子中学生 ラテン 小学生1 ∼ 3年 スタンダード 小学生1 ∼ 3年 ラテン(メレンゲ、サルサ) 京都)は両競技で共に惜しくも 準優勝となりました。 友情出演としてフラガールズ 甲子園(全国高等学校フラ競技 大会)優勝の実績を持ち、女子 サッカーでも有名な地元仙台市 の私立常盤木学園高等学校のフ ラダンス同好会による歓迎のフ ラダンスが披露されました。 今大会は、子供たちの真摯な 気持ちが現れた大変レベルの高 い競技会となりました。オール ジ ャ パ ン・ ジ ュ ニ ア ダ ン ス ス ポーツカップの来年が期待され ます。 小学生4 ∼ 6年 スタンダード 小学生4 ∼ 6年 ラテン(サンバ チャチャチャ) 小学生4 ∼ 6年 ラテン(メレンゲ、サルサ) 3 ★リズム体操の部 団体によるリズム体操の部門では、12チームが出場、 行ったレインボースマイルとやま (富山県) が優勝、 「ハッ 中学生以下の子どもたち12チームが出場、1周目は「規 ピー HAPPYクローバー」 (富山県)が惜しくも準優勝 程」と2週目は規程フィガーを基にアレンジした「自由」 となり、ベストマナー賞も受賞しました。 の総合で競われ、元気よく調和がとれ一体感ある演技を 優勝 レインボースマイルとやま(富山県) 仙台将監児童館(宮城県) 準優勝 東京 町田市ジュネス(東京都) ハッピーHAPPYクローバー(富山県) ボディーアート一関(岩手県) ジュニアダンススポーツ佐久(長野県) 新潟スマイルジュニア(新潟県) 4 D.T.Sジュニア相模原(東京都) からっ風の子チーム(群馬県) ひたちなか市ジュニアダンススポーツクラブ(茨城県) ジュニアダンススポーツせんだい(宮城県) 仙台南光台児童館(宮城県) ジュニア指導員・審判員コングレス(講習会) 大会の前日、7月26日(土) 、大会が行われる仙台市青 葉体育館においてジュニア指導員・審判員コングレス (講 習会)がJDSFジュニア指導部の主催で開催されました。 コングレスには宮城県を始めとする東北各県、東京、神 奈川、埼玉、茨城、長野、富山、静岡、さらに遠くは鹿 児島からも多数の方が参加しました。 前半は「ドラム音楽について」と題して東京音楽大学 講師の黒坂昇先生から、リズムとはきちっとステップを 踏むこと、上半身も動かして、裏を取るとより正確なリ 黒坂昇先生 講習会の風景 ズムになる。から始まり、リズムの撮り方を鐘や太鼓、 マラカスなどで実証しました。さらに「揉み手」は日本 独自、三三七拍子や三本締め、鼓の“よ∼ポン”は外人 にはない「和のもの」であると説明されていました。 後半はNPO法人日本サルサ協会の武永実花理事長、同 じく秋田幸子理事によるサルサのステップを、参加者一 同で体験しました。 5 世界に手が届いた!!! シニアⅢスタンダード世界選手権2度目のチャレンジ、 日本選手団7組の戦い 長野県ダンススポーツ連盟理事(相談役) 岡田 明義 WDSFシニアⅢスタンダード世界選手権 (World Championship) 2014年6月14日、スペインのマドリッド市でシニアⅢ スタンダード世界選手権が開催された。2013年度の日本 国内大会にて出場権を獲得したカップルの中から7組が世 界に挑んだ。世界の精鋭162組が14ヒートで朝の8時45分 から1次予選に挑戦し、60組が2次予選に進んだが、残 り102組はリダンスにまわり9ヒートに分かれ36組が2次 予選にアップされた。日本選手団はリダンスを勝ち抜いた 2組を含め全組が、96組で始まる2次予選に進んだ。惜 しくも4組がここで涙を飲んだ。残る3組のうち、石川組 と今井組は次の3 次予選までコマを 進めた。谷口組は ここもクリヤーし、 続 い て 5Round目 の準決勝も勝ち抜 いて見事決勝入り を果たした。優勝 したのはドイツの 結団式 カップルであった。ベネデットが予選の合間に付きっきり でこのカップルを指導していたのが印象的だった。谷口組 が昨年よりレベルアップした選手層の中、リベンジを果た すべく気迫あふれるパフォーマンスで6位に入賞したこと は快挙であり、日本シニアⅢのレベルが世界に通用してい る事を内外に知らしめる結果となった。昨年2月のアント ワープ大会への12組の日本ダンス界初の歴史に残る劇的 な挑戦は伝説に終わらず、この4月に開催されたシニアⅣ 世界選手権に8組の参戦を実現し3位を獲得する選手を生 み、まさに拡大の呼び水となったのである。 シニアⅢ・Ⅳ選手会の結束力 「シニアⅢ・Ⅳ選手会」は、発起人である東京の岩瀬純 夫さんを会長として2012年に3組でスタートした任意の 団体である。熟年シニア競技の環境整備や活動を応援しよ うとするシニアⅢ・Ⅳの現役選手達の集まりだ。シニアの 世界選手権に挑戦するための扉を拓き、日の丸を背負い ながら戦う仲間の結束を高め、競技会で出来うる全ての 協力体制を創り上げ、フ ロアーの上ではライバル 同士だが互いに励まし合 い、勝っても負けても我 が事のようにエールを贈 り合える素晴らしい仲間 達だ。 世界選手権の傾向 今回の世界選手権の出 場国はイタリア、 ドイツ、 フランス、スイス、フィ 岡田明義・祐子組(筆者) 入場行進 6位入賞 谷口主嘉・小夜子組 6 3次予選 石川誠一・美智子組 3次予選 今井正幸・由香組 濱崎義弘・千鶴組 街角ダンス・シニアの素敵な光景 マドリードのスペイン広場 結びに 一次予選から5種目で種目ごとにヒートが変わる中、出 遅れや早出、ケガなどもなく、全員が最後まで無事に乗り 切る事が出来た。早朝から始まった戦いも深夜の11時を 過ぎてようやく佳境を迎えた。谷口組の決勝進出は同じ日 選手権表彰式 ンランドなどのヨーロッパ勢に、ロシアとアメリカ、カナ ダの選手を加えた154組に、日本7組と香港1組のアジア 勢が加わった形となった。ベスト24を観るとイタリア11 組、ドイツ4組、スペインとフィンランドとフランス各2 組、日本、スイス、香港が各1組ずつであった。決勝の1 ∼7位に於いては上位から、ドイツ、フィンランド、フィ ンランド、イタリア、イタリア、日本、イタリアの順であ り、フィンランドから出場した5組のうち2組がそれぞれ 2位と3位に食い込んだ。 昨年と比較すると、平均してスピードや勢いが増した様 に思う。これは、緩急のあるフィガーを巧みに取り入れた 新しく魅力的なコリオグラフィーが、よりスポーティーに 仕立て上げられているためだろうか。脚も身体もよく使わ れており、今までのシニアⅢの感覚と少し違う。しかし日 本人選手が十分に戦って行ける事が証明され、明るい未来 を感じさせる。また、トレーニングキャンプの事が日本で も最近話題になり始めているが、国際的な動きに乗る事も 必要かもしれない。 本人として誇らしく、みんな我が事の様に喜び大応援団と なって声をからした。選手権の次の日にはWDSFオープ ンのシニアⅢスタンダードが開催され、イタリア勢の多い 116組の中、日本からは6組が出場し全員が予選を突破す る健闘を見せた。その中で谷口組が大きな優勝杯を手にし た。石川組も9位につけた。初日には世界選手権シニアⅡ ラテンも同時に開催され、日本代表4組が健闘した。結団 式や慰労会を共にしたが若いエネルギーをもらって気持ち が明るくなった。 私事だが、昨年の転倒事故に続き今回は、パートナーの 肩腱拘縮を抱えての不本意な戦いに大いに気を落としてい たが、選手権のあと南スペインを周遊した折、偶然に街の 広場で大勢の後期に近い高齢者達が楽しそうにダンスを 踊っている場面に出くわした。スペインやポルトガルでは 日常的なものらしい。その光景は、技術の向上だけを追い 続けてもがき苦しんでいる自分達に、もっと楽しめ、そし てかけがえのないパートナーと人生を共に歩んでいること を忘れるなと、優しく包み込むように語り掛けてくれてい る様であった。胸に迫るものがあった。 シニアⅢ世代の海外遠征は、責任の重い仕事や生活の調 整に加え体調や持病などの管理に悩ませられる事もある。 この大会に出場した7組は様々な思いをもって挑んだこと であろう。 貴重な体験から学ぶものも多かったに違いない。 最大の敵であり友でもある「老い」 。うまく付き合ってそ の年齢なりの最高の努力と最高のパフォーマンスができれ ば悔いはない。まだまだ成 長し続けるシニアⅢ。その 先にはⅣもある。日本人と して世界に挑むのではなく、 世界の中の日本人として成 長してゆけたらと思う。昨 年に続き今回の遠征が日本 の熟年選手達にとって新た 植村和正・澄子組 高橋修美・ひとみ組 に身近な夢、目標になった ら嬉しい。 優勝した選手 7 山梨県知事杯・甲府市長杯争奪 第29回山梨県ダンススポーツ大会 2014年8月24日 (日)/山梨県小瀬スポーツ公園武道館 根本節子審判長 木田喜久雄審判員 山崎幸明山梨県ダンス スポーツ連盟会長 講評を聞く選手達 NHKの連続テレビ小説「花子とアン」が放送されて いますが、主人公の花子さんは、小説「赤毛のアン」を 翻訳された山梨県出身の村岡花子さんがモデルです。ま お孫さん、東部学連の若月一世(慶應義塾大学3年) ・和 田華子 (東洋英和女学院大学3年) 組がB級ラテンに出場。 故郷に錦を飾るべく力強い踊りを披露しました。若月一 た、リニアモーターカーの開通も間近となり、大変注目 されている山梨県での大会です。山崎幸明山梨県DS連 盟会長は、 「昨年9月の“国民文化祭・やまなし ダン ススポーツフェスティバル”の各県DS連盟のご協力と 御礼、及び2月16日に予定されていた第29回山梨県ダン 世さんはDDD53号にも登場し、当時高校1年でD級ラテ ンに優勝。その後は受験勉強に専念、大学入学後は迷わ ず競技ダンス部に入部、実力も備え今後の成長も期待さ れる選手となりました。今回の出場は、数日前までクラ ブの合宿があり、もっぱら 下級生の教育指導にあたり ススポーツ大会が、災害救助法の適用を受けるほどの大 雪の為中止をせざるを得ない状況となり、大会出場申し 込みをされた皆様方、審判員、多くの関係者に多大なご 迷惑をおかけしましたことに、心よりお詫び申し上げま す。 」と、挨拶さ れました。山梨県DS連盟として、出 場申し込み者各自に申し込み料を返還され、選手の方達 からは感謝の言葉がありました。 競技はB級、C級、D級、シニアⅢB級、シニアⅣ、プ 自分たちの練習がほとんど出来ず、また、ルーティンも 新しいものに挑戦中のため思うように踊れなかったよう でした。優勝は、メリハリのき いたスケールの大きな踊 りを見せた石川雅敏・柴田磨美組 (東京都) に輝きました。 また、ジュニア選手の参加も増え、D級ラテンに出場 した森本敢太(中学3年) ・安富美佳(小学5年)組は、 カッ プルを組んで3 ヶ月、今回初めての競技会で見事優勝し レジュニアⅠのスタンダード、ラテン競技と、プレジュ ブナイル(メレンゲ、サルサ)で競われました。山梨県 体育功労賞を受賞(DDD53号に掲載)された山梨県DS 連盟常務理事で大会総務でもお馴染みの若月幸子さんの 注目を集めていました。このまま素直に伸びやかにダン スを続けて、世界を目指して欲しいです。 山梨県DS連盟広報部の活動が実を結んで、競技会の 様子はNHK甲府放送はお昼の時間帯に、またCATB甲 府町スタでテレビ放映されました。 優勝 B級スタンダード 準優勝 第3位 小池 修・成田十一子組(群馬県) 小熊保夫・会田方子組(埼玉県) 小林一隆・小林初美組(神奈川県) 準優勝 選手宣誓する若月一世・和田華子組 第3位 優勝 D級ラテン B級ラテン 優勝 石川雅敏・柴田磨美組(東京都) 8 若月一世・和田華子組(東部学連) 中野秀二・伊藤美代子組(東京都) 森本敢太・安富美佳組(山梨県) C級表彰式 スタンダード ラテン プレジュブナイルとプレジュニアの表彰式と役員 D級表彰式 スタンダード ラテン 子どもダンスうんどうも披露 ☆My Dream☆ 緊急手術を乗り越えて 第29回山梨県ダンススポーツ大会D級スタンダード、 シニアⅣスタンダード、同ラテン競技にチャレンジ! 横浜市ダンススポーツ連盟常務理事 荒井 巌 それは突然の出来事でした。ダンス競技会場内放 送で私の背番号の呼び出しがあり、パートナー(家 内)が不注意から更衣室で転倒したとのこと。 事故発生は平成25年9月29日のことでした。帝京 大学医学部付属病院での検査結果は脊髄損傷で、緊 急手術となりました。担当医師の説明は、今後の後 療は主にリハビリでした。リハビリ担当医師の献身 的な努力とご指導の結果、予想外に早い回復に一安 心。医師の説明ではダンススポーツで鍛えた強い体 力と正しい姿勢のおかげで順調な回復をみせている とのこと。一歩一歩の歩行がしっかりしているた め、ダンスによって培われた筋力が、回復に大きな 遺症問題や万が一の生死問題など、お先真っ暗な話 でしたが、長時間の手術は無事終了、一先ず安心し ま し た。 そ の 晩 遅 く、病院から一人で 横浜の自宅へ帰る自 影響を与えており、医師からも「ダンスを続けなさ い」とのアドバイスがあり、競技会に出場する目標 を持って練習を再開しました。 一度はダンスをやめる決心でしたが、始めると楽 しく、夢中になるのが私たち夫婦の悪い癖です。そ 分は惨めな気持ち一 杯でした。 「母さん 頑張れよ!」と心の 中で叫びながら、こ れでダンス人生は幕 ……、二度と家内と ダンスは出来ないと 思いました。 して以前よりダンスが楽しく、素晴らしい奥の深い 魅力あることを知りました。 復帰は26年3月、神奈川県大会の出場でした。そ の時の踊りは何も覚えていません。 無我夢中で踊り、 嬉しくて、曲が終わると感動が押し寄せて、夢を見 ているようでした。 今も家内は後遺症で手、腕のしびれで通院をして います。でも今はダンスをすることが一番楽しく、 入 院 は3週 間、 治 充実した素晴らしい時間を満喫しています! 9 世界トップの熱戦で WDSFジャー 今年も夏の真っ盛り、 2014年8月12日(火)∼ 8月16(土) ★準決勝は 第28回ジャーマンオープンが盛大に開催されました。す •GOC Junior II Latin…藤井創太&佐藤あみ組 12位 べての競技部門の世界のトップクラスがここに集結した •WDSF Open Senior IV Standard… といっても過言ではないかもしれません!したがって選 手数、観客数ともその数はものすごい! 林 伸男&民子組 準決勝 9位 ★さらに大健闘は •GOC Adult A Latin…八谷和樹&三橋櫻組 18位(150組中) ●総エントリー数…… 5,122組 全体的は今年の見所としては前回WDSF GrandSlam ●総観客数…………… 25,000人(5日間) Standar dで 優 勝 し た E m a n u e l V A R E L I / T a n i a ●出場参加国………… 58ケ国 K E H L E T 組が、今回よりプロに転向したのでMirko ●競技部門…………… 全部で39競技部門 GOZZOLI/Edita DANIUTE組、Benedetto FERRUGGIA/ Claudia KOEHLER組との三つ巴の熱戦! 日本からもたくさんの選手、応援・観戦の方がかけ なんと前回優勝でシード選手であるはずのMirko& つけ、審査員としてはJDSFより鵜飼慶司常務理事、 Editaは1次予選から踊り、会場が沸きました。決勝では JPBDAより篠田沙代子先生が担当しました。 予想通りの熱戦で、会場はもの凄い盛り上がり! 昨年からの変更点としては、今回より次の競技が加え 上記に続きWDSF GrandSlam Standardにて、ドイツ られました。 出身であり今回のプログラムの表紙にもなっているSimone •シニア・スタンダード部門において SEGATORI/Annette SUDOL組が見事初優勝なるか? WDSF Open Senior IV Standard その後を僅差で追うロシアのDmitry ZHARKOV/Olga •プロ・スタンダード部門において KULIKOVAとの熱戦はいかに? Master Class I Standard、Master Class II Standard 世界の強豪相手に日本選手も大活躍しました! 注目の結果は、見事ドイツ出身のSimone&Annetteが 優勝! また、東京オープンでは見られないWDSF GrandSlam ★決勝に入ったのは次の4部門! Latinの頂点に君臨するAniello LANGELLA/Khrystina •GOC Junior II 10−Dance…渡辺安登&石垣舞組 5位 MOSHENSKA組は連覇なるか? •GOC Senior II A Standard…谷口主嘉&小夜子組 優勝 結果はAniello&Khrystinaが優勝!やはり凄い!(今 石川誠一&美智子組 5位 年 の 東 京 オ ー プ ン で 優 勝、 前 回 今 大 会5位 のGabriele •GOC Senior I A Standard…草場康司&利佳組 6位 GOFFREDO/Anna MATUS組は体調不良で欠場、残念) •WDSF Open Senior III Standard… そして、アマラテンにおいて上記Aniello&Khrystina 渡辺安登&石垣舞組 10 谷口主嘉&小夜子組 決勝 4位 が2位だったころの優勝者Andrey Zaytsevが新しいパー 今井正幸&由香組 決勝 6位 トナーとプロに転向して参戦! WDSF PD Pro World 谷口主嘉&小夜子組 石川誠一&美智子組 今井正幸&由香組 藤井創太&佐藤あみ組 ますます盛り上がる! マンオープン! At シュツッツガルト(南ドイツ) Super Grand Prix Latinの頂点に君臨する Martino ZANIBELLATO/Michelle ABILDTRUP組との熱戦に 注目が集まりましたが、Martino&Michelle組が優勝、 Andrey&Elizavetaは2位でした。 WDSF GrandSlam、WDSF PD Professional World Super Grand Prix の部門では、決勝はソロ競技で行わ れ各選手が踊り終わるとすぐにリアルタイムで採点がス クリーンに表示されました。種目が終わるごとにその合 でした! 結果は次の通り。 1. Romania 2. Russia 3. Italy 4. Ukraine 5. Moldova 6. Germany 7. Denmark ジャーマンオープンは、今後もますます 盛り上がっていくと思われます! (JDSF 国際本部 堀ノ内基子) プロ部門 計点が表示され各時点での順位もわかるようになってい ます。採点を見守る選手の表情もかなりのアップでスク リーンに表示され、そのリアクションを観客が見ること ができる演出となっています。そして、決勝のダンスが 終わると必ず選手たちはパートナーをチェンジして踊り 出す!観客の盛り上がりは最高潮へ!これも主催者側か らのリクエストと思われるが、毎年ながら大会をいかに Mirko GOZZOLI / Edita DANIUTE組 盛り上げようとするオーガナイザーのHarry Körner氏 の熱意を感じることが出来ます。 そして、上記両部門のトップ選手によるショータイム も夜の競技も合間に組みこまれ、これも必見!競技とは Valeri, Emanuel / Kehlet, Tania組 また別の各トップ選手のエンタティナーとしての素晴ら しさをここで堪能することが出来、観客は大満足!トッ プ選手を追う若手選手にとっても、これを見るのはとて も参考になると思われます。 さらに、ジャーマンオープンのハイライトとも言え Benedetto FERRUGGIA / Claudia KOEHLER組 る《ユース選手によるチームマッチ》は、ティーンエイ ジャーの選手たちがエンタティナーとしての素養を競い 来年の日程は、2015年 8月11㈫∼8月15㈯です! 合うものでありますが、今年はますますそのレベルが アップされ、大変な盛り上がりでした。 ドイツチームは、今年優勝したサッカーと開催国で あったブラジルのサンバをコラボして、大変面白い演出 林 伸男&民子組 八谷和樹&三橋櫻組 Simone SEGATORI / Annette SUDOL組 Langella, Aniello / Moshenska, Khrystina組 アマ部門 Dmitry ZHARKOV / Olga KULIKOVA組 11 ジャーマンオープンでGrand SLAM LatinやWDSF Youth Open Standard などの審判員を務めた鵜飼慶司JDSF常務理事のコメントです。 「German Openを審判するのは6回目となりました。 今は世界的にPDA(携帯情報端末)も普及したこと、 1日でしたが、着席しての審判のため、疲れは感じま せんでした!」 操作方法も改善されたこと、などにより、審判にも余 裕ができスタンダード、ラテンともゆっくりと審判で *審判担当競技 きました。連日早朝から深夜までのハードな日程(*) 12日 Junior II 10 Dance 出場71組 、 に変わらないものの、体調管理はうまく調整できたと 13日 WDSF Youth Open Standard 出場167組、 思います。 14日 WDSF Grand SLAM Latin 今 年 はGrand SLAM Latinが 担 当 の 中 に あ り、 Judging System2.1がQuarter Final(準々決勝)から 出場333組 1予選 & 2予選 15日 WDSF Grand SLAM Latin 3予選、4予選、 使われ、着席しての審判。TQ(Technical Qualities 5予選、準々決勝、準決勝、決勝 テクニカルクオリティ) 、MM(Movement to Music 16日 Juvenile I Standard 出場31組、 音楽に対するムーヴメント) 、PS(Partnering Skill WDSF Senior I Latin 出場 80組 パートナリングスキル) 、CP(Choreography and Presentation振付と演出)それぞれの採点分担が自動 的に指示され、曲ごとに指示は変更されました。1分 40秒でそのヒート全ての組を採点し終えて送信しなけ ればならなかったのですが、審判作業としては、この Systemは簡単であり、順位は全く関係ないので平易 な方法と言えるでしょう。後から結果を見てみたが、 ほとんど割れていなかったのが印象に残ります。長い 審判を務める鵜飼JDSF常務理事(右から2人目) Junior II 10-Dance 第5位に輝いた 渡辺安登・石垣真衣組にインタビュー 共に中学3年生、14歳のカップルです。1次予選は137組がエント リーし朝8時半競技開始、最後のラテン決勝は夜の10時という長丁場 の戦い。渡辺安登選手はケガをおして出場。ケガの功名? 力が抜けて からか予選を通過する毎に調子が上がり決勝も見違えるようなダンスで 見事第5位に入賞しました。カップル組んで1年半の二人に感想等を聞 いてみました。 (聞き手は神宮周二JDSF広報部顧問) Q:同じ中学3年生で、歳も同じ14歳。好きなお勉 渡辺・石垣:うーん。厳しい時もあるけど、いつもや 強は? さしいです! 渡辺:数学です。 Q:将来はどうありたいですか? 石垣:私は社会科です。 渡辺:お金持ちにならなくても、普通の生活ができれ Q:スタンダードとラテンではどちらが好き? ばいいと思っています。 渡辺・石垣:スタンダードです。 石垣:お金もちになれればなりたいです(笑) 。 Q:スタンダードの中では何が好き? Q:好きな選手、尊敬する選手は? 渡辺・石垣:ワルツです。 渡辺・石垣:ビクター・フォン選手です。 Q:海外の競技会はどこに出場しましたか? 今回で Q:ケガの具合は大丈夫で 何回目? すか? 明日の競技は? 渡辺・石垣:5回目です。ブラックプール2回、ロン 渡辺・石垣:明日のジュニ ドンインター 1回、ジャーマンオープンは2回目です。 Ⅱラテンは欠場します。明 Q:イタリアのチームデイアブロのキャンプは? 後日のスタンダードは頑張 渡辺・石垣:参加してみたいです。 ります!! Q:コーチの宮岡光秋先生は厳しいですか? 12 インタビューに答える素顔の渡辺安登・石垣真衣組 宮岡光秋先生と渡辺安登・石垣真衣組 新発売! ジャーマンオープンで活躍した日本選手 海老原竜太・粕尾明日香組 大西大晶・大西咲菜組 菅原一樹・ダリア チェチェル組 オレクシー グザー・太田吏圭子組 長澤良典・長澤光枝組 坂井修・坂井順子組 二平幸一・二平八重子組 酒井誠・酒井多加子組 石原正幸・伊藤沙織組(ブルボン) 海老原拳人・タカギ ルナ組 久保田弓椰・久保田蘭羅組(札幌国際大学) 濱田瑠衣・中澤麗組 14 小嶋みなと・盛田めぐみ組 一ノ瀬初男・一ノ瀬光子組 シモーネ組に▶ スポットを当て たポスター WDSFカルロス・フライターク会長夫妻も観戦 大会実行委員長 溝口 稔 公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 理事・競技本部顧問 中部ブロックでのグランプリ大会は、1993年から昨年 まで21回開催して参りました。第1回は当時清水市の清 ンダード、ジュニア10ダンス、グランプリスタンダード 水マリンビルにて開催、1999年より会場を静岡市葵区の グランシップ大ホール「海」に移して、続けて開催して 参りました。本年はグランシップが補強工事を行うこと により大ホールが使用できなくなり、 浜松市 「浜松アリー ナ」で開催することになりました。初めて浜松アリーナ の広いメインアリーナでグランプリ開催ということで、 地元静岡県ダンススポーツ連盟西部支部の皆様が事前に 準決勝、決勝が行われて、各競技区分とも僅差の息詰ま る熱戦を繰り広げました。 ユーススタンダードは、予選から大西・大西組、菅原・ ダリア組が光っていましたが、菅原・ダリア組が大西・ 大西組を僅差でかわして優勝、 3位は八谷・三橋組でした。 ジュニア10ダンスは藤井創太・佐藤あみ組が10種目1 位のパーフェクトで圧勝しました。2位は田沢拓都・徳 野夏海組、3位は髙森祥司・林陽花組でした。藤井・佐 何回も会場の下見を行い、実行委員会を積み重ね綿密な 準備をしました。中でも観客動員には浜松の皆さまには 本当に熱心に動いてもらいました。この大会が浜松では めったに見られないハイレベルの大会であることを宣伝 し、多くのお客様が来ていただくように頑張りました。 藤組のオナーダンス、ジャイブのパフォーマンスは素晴 らしく、とても見る者を楽しませてくれました。 グランプリ決勝は、石原正幸・伊藤沙織組とオレク シー・グザー&太田吏圭子組の大接戦となり、ワルツで 僅かにリードした石原組、スローフォックストロットで そして7月20日を迎えました。 総エントリー 325組、出場カップル数は230組460人と 多くの精鋭が参集して、広い会場が活気づき、お客様も 朝から出足も良く、多くの皆様が観戦にいらしていただ けました。 その結果、今大会は、過去のグランプリin静岡の中で も、最もレベルが高くて、盛り上がった大会の一つにな りました。 は全くの同点であったが、その後、タンゴ、クイック、 ヴェニーズワルツと少しずつオレクシーを引き離して石 原組がグランプリin大阪の雪辱を果たし優勝しました。 2位はオレクシー組、3位、富山県所属ロシアのヴァンシ ラコフ・ロマン&セルミヤギナ・ヴィクトリア組、4位 に小嶋みなと・盛田めぐみ組、5位久保田弓椰・久保田 蘭羅組、6位山田恭平・秋山彩織組となりました。 その最大の理由は、ジュニア、ユース、グランプリに レベルの高いトップ選手が勢ぞろいし、まさにトップの 場を争う峻烈な戦いとなったことであり、おかげで大会 を見ごたえあるものにしてくれたものと思います。 午前中に全日本選手権ユースラテンを行いました。 ユースの1次予選が始まると、空気が一変し、緊迫した 雰囲気の中で、若い溌剌とした、はじけるような踊りが 爆発したようでした。それもそのはず、来年のモルドバ 開催の世界選手権ユースラテン日本代表選手の座がか かっている大会で、ジュニア時代から競い合った実力伯 仲のトップ選手が勢ぞろいしており、お互いに負けられ ない一戦です。決勝進出組の踊りは全選手、アダルトの ニーを行い、入場行進、大西大晶・大西咲菜組による選 手宣誓が行われました。以後、全日本選手権ユーススタ 余たった成果とそれぞれの分野で皆様が気を使っていた だいたことと、洩れのない準備などが実ったものと思い ます。 改めて、グランプリを盛り上げた多くの皆様に感謝申 し上げます。 翌日の静岡新聞に掲載された記事 それと比較して決して負けない素晴らしい踊りでした。 結果は八谷和樹・三橋櫻組が見事勝ち抜き優勝しました。 2位は藤井創太・吉川あみ組、3位は菅原一樹・ダリア チェ チェル組でした。 後半、ジュニア10ダンス、ユーススタンダード、グラ ンプリスタンダードが始まり、会場の熱気はますます過 熱、 ひいき選手への応援の掛け声も盛んになってきました。 各クラス別選手権の決勝が終わり、17時からセレモ 今回のグランプリin静岡は、近来ない見応えのある充 実した大会になったことは、出場して頂き、最高のパ フォーマンスを披露して頂いた選手の皆様、選手と同じ ように盛り上がった観客の皆様のお蔭と感謝申し上げま す。また、競技会の流れもおおむねスムースに流れ、観 客の皆様に大変快い感じであったと思います。 過去の大会運営から一つ一つ学習を積み重ねてきて20年 15 ブルースを踊ろう! ③ 「ブルースを踊ろう!」はいかがでしたか? 今回で最終回です。 ブルースは、老若男女を問わず、世界中多くの人々に親しまれているダンス、ブルースを解説 したいと思います。イギリスでは、スロー・リズム・ダンスとも呼ばれ、前後に歩く、足を閉じ るの二つの動作で踊れる易しいダンスです。場所をとらずに小さい動きで踊れるダンスですので、 家庭の中でも気軽に楽しんでください。 ⑤ ロック ロック(Rock=揺り動かす)という名称の通り、体を前後に揺さぶる だけのステップです。場所をとらないので、フロアが混んでいるとき によく使われる便利なステップです。 通常はクォーター・ターン・ツー・ライトからロックに入り、クォー ター・ターン・ツー・レフトにつなぎますが、ピボット・ターンにつない でいくことも可能です。 1(スロー) 男性 右足斜め後ろへ 女性 右足前へ (男性の足の中間へステップ) 3(クイック) 男性 左足、 小さく横少し 後ろへ引き寄せる 女性 右足、 小さく引き寄せる 2(スロー) 男性 右足へ体重を戻す 女性 左足へ体重を戻す 4(クイック) 男性 右足に体重を戻す 女性 左足に体重を戻す 女性 男性 2歩目 1歩目 4歩目 3歩目 コーナーを回るときのコツ クォーター・ターン・ツー・ライトで通常の90度に45度をプ ラスした135度回転します。コーナーで向きを変えるために、ピ ボット・ターンを使うときは、必ずこの大きな回転のクォーター・ ターン・ツー・ライトから入ります。そして、ピボット・ターンを 行った後、クォーター・ターン・ツー・レフトにつなげていきます。 リードのポイント ダンスを始めたばかりの間は、男性は女性に遠慮して、体を離 し、そ∼っとリードしがちです。でも、それでは女性にリードは伝 わらず、どんなステップを踏めばよいかわかりません。ブルース を踊る際には、男性は思い切りステップすることが大切です。そ のためには、背筋を伸ばし、下を向かず、正しい姿勢で前進、後退 をすれば、女性は迷わずステップすることができることを学んで ください。 16 ブルースのアマルガメーション(踊り方) ①クォーター・ターン・ツー・ライト ②クォーター・ターン・ツー・レフト ③クォーター・ターン・ツー・ライト ④ロック ⑤クォーター・ターン・ツー・レフト ⑥チェック・バック (リバース・ターン) ⑦クォーター・ターン・ツー・ライト ⑧ピボット・ターン ⑨②のクォーター・ターン・ツー・レフトに戻る コピーしてご活用ください! 『ストリートダンスコンテスト レジェンド東京 第4章』 この夏、日本が世界に誇るストリートダンス、圧巻の22作品結集! ダンスの技術を競いあう従来のバトルやコンテストと異なり、ダン スのムーブメントを創りあげる存在であるコリオグラファー(振 付師)の才能に着目。 「どれだけ観客を楽しませるダンス作品を創 りあげることができるか?」で競う、エンターテイメント型コンペ ティションとして2011年より開催されている大会。主催:フジ テレビ、Regend Tokyo 実行委員会/制作:DISK GARAGE / 企 画:SDM( フ リ ー マ ガ ジ ンSDM「STREET DANCE MAGAZINE」編集発行㈱ジャスト・ビー) 、チケットぴあ/後援: MIZUNO /協賛:JSDA(日本ストリートダンス協会)など。 下記は、JDSFから出席した渡辺英美マーケティング部長、日 比野秀彦関東甲信越ブロック総務部長、野口好子企画委員からのレ ポートです。 最優秀作品賞〝レジェンド〟 喜びのMemorable Momentのメンバー 山田専務理事が審査員賞に選出した 「Release of mind」 Memorable Momentによる「No War」の演技 〈受賞作 賞作品〉 ・最優秀作品 秀作品賞 賞〝レジェン 〝レジェンド〟 Memora Mem orable ble Momen ment作品「No War」 r」 ・準優秀作品 ・準優 秀作品賞 賞〝セミ・レ 〝セミ・レジェンド〟avecoo作 oo作品「阿部魁」 ・審査員長特 員長特別賞「ストリートダ ートダンスとしての しての視点」 視点」から Rennie Ha Harris KUJIME IME作品「Hiphop hop is…」 …」 ・審査員賞「国際ダ 国際ダンス競技とし 技としての視点」 点」から から 公益社団法人 団法人日本ダンススポーツ ポーツ連盟 山田淳 山田淳 SUN作品「Rel Release of mind ind」 7月27日(日) 、ここは、東京デイズーニーリゾート舞 浜アンフィシアター、午後1時。すでに入口から入場を待 ちわびるファンの長蛇の列。お客様の大半が男女とも若い 層。それは暑い、熱い1日の始まりでした。 今から始まるのは、日本最高峰のコリオグラファー(振 付師)の決戦であると同時に、若手ダンサーの育成、発掘 をねらった大イベントです。コリオグラファーの才能によ り、ストリートダンスを踊る楽しさから観る楽しさへとレ ベルアップして、どこまで観客・審査員を自分達の世界に 引き込めるかが勝負となります。 ダンススポーツと明らかに違うのは、1チーム数十名に よる群舞であることと、照明・音響・スモーク等舞台演出 されショーアップされている点です。 チーム毎に独自のテーマ・ストーリーを持ち、それをいか にダンスを通して表現しているか。厳しい予選を通過して全 国から勝ち上がったチームばかりなので、ダンス技術を超え て観客を引き込む説得力、艶やかさ、あるいは精神的な重々 しさ、奥の深い作品など、本当に楽しめる内容でした。 ダンススポーツのようなカップルによる高度なコミュニ ケーションという要素は少ないものの、こういうコリオグ ラフィーのアイディアはダンススポーツのフリースタイル や、 エキジビション演技で大いに参考になると思いました。 講評する山田専務理事 審査員は、各界を代表する多彩な11名。コロンビア大 学芸術分野名誉博士でコリオグラファーのRennie Harris 氏、ぴあ㈱コンテンツ事業局長の染谷誓一氏、㈱フジテレ ビジョン事業局長の宇津井隆氏、㈱よしもとアール・アン ド・シー常務取締役の内田久喜氏、㈱おちまさと事務所代 表取締役のおちまさと氏、宝塚歌劇団理事/演出家の小池 修一郎氏、㈱ティー・ツー・クリエイティブ代表取締役 /演出家の小林雄二氏、神奈川芸術文化財団チーフプロ デューサー崎山敦彦氏、シルクドソレイユのキャスティ ング・パートナー永利真弓氏、DAZZLE主宰コリオグラ ファー/演出家の長谷川達也氏、そして日本オリンピック 委員会に加盟する唯一のダンス組織として山田淳専務理事 が招聘されました。これに前日のオーディエンスによる投 票結果を審査員一人分として加算して行われる観客参加型 の方式です。 ストリートダンスと言っても、音楽表現の為にはジャズ ダンスの要素、バレーの要素など、あらゆる身体表現要素 が用いられており、ダンスの種類の垣根をはずして交流し ていこうというJDSFの方針と合致していると感じました。 当日の様子や受賞作品の詳細は、http://legend-tokyo. com/ に掲載されています。 17 ダンス・ダンス・ダンス 第73号(AUTUMN) 平成26年10月発行 ■ 発行人/山田 淳(公益社団法人日本ダンススポーツ連盟専務理事) ■ 編集長/神宮周二(公益社団法人日本ダンススポーツ連盟広報部) ■ 企 画/公益社団法人日本ダンススポーツ連盟広報部 ■発行所/公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 〒135-0063 東京都江東区有明3-4-2 有明センタービル1階 TEL.03-6457-1850 FAX.03-6457-1857 http://www.jdsf.or.jp ⓒ本誌の記事・写真の無断転載を禁じます。
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