ホール・劇場トイレの適正器具数の算定法について

器具数算定
ホール・劇場トイレの適正器具数の算定法について
はじめに
トイレの適正器具数を導き出すために通常、
空気調和・衛生工学会の「衛生器具の適正個数算定法(1)〜(8)」による算定方法が用いられます。
下に示した方法などで想定利用人員をもとめ、算定グラフの利用人数にあてはめることにより
「適正器
具数」を導き出すというものです。
劇場の場合、
「限定(集中)利用」の算定グラフを用います。
劇場の適正器具数(限定利用形)
男子大便器(占有時間 250s)
20
40
15
30
10
20
器 具 数︵ 個 ︶
器 具 数︵ 個 ︶
算定グラフの見方
女子大便器(占有時間 75s)
5
0
500
0
利用人員(人)
■利用人員
当算定図による適正器具数は、
トイレの設置場所ごとにそこで想定される利用人員を基準として決め
ます。利用人員の算定にあたっては、観客席の座席が限られている場合ではその、最大席数で考えるこ
とができます。
レベル1
レベル2
レベル3
利用人員(人)
120〔s〕
250〔s〕
400〔s〕
レベル1
レベル2
レベル3
1000
40〔s〕
75〔s〕
150〔s〕
女子洗面器(占有時間 20s)
15
10
器 具 数︵個︶
器 具 数︵個︶
15
10
5
■サービスレベル
500
0
20
0
サービスレベルとは、待ち時間に対する利用者の意識、評価などから3段階のレベルを設定した
ものです。
限定利用形の劇場については、待ち行列が発生することを前提に、その際起こり得る最大待ち時
間により、
レベル設定がされています。
0
1000
男子小便器(占有時間 30s)
最大席数より算出された想定人員を男女比率により男女それぞれの利用想定人員に分け、その人数
を算定グラフにあてはめることにより必要器具数を導き出します。男女比率については上演内容など
によっても異なるため注意を要します。
なお、対象面積内のトイレを2ヶ所以上に分散設置する場合には利用対象圏の重複を見込み、利用人
員を1割程度割り増して算定するのが望ましいとされています。
10
5
0
0
500
1000
利用人員(人)
0
500
レベル1
レベル2
レベル3
15〔s〕
30〔s〕
60〔s〕
1000
利用人員(人)
レベル1
レベル2
レベル3
10〔s〕
20〔s〕
40〔s〕
男子洗面器(占有時間 15s)
15
器 具 数︵ 個 ︶
レベル1・・・約80%の人が許容し得る最大待ち時間
レベル2・・・約50〜60%の人が許容できる最大待ち時間(標準的な器具数)
レベル3・・・約40%の人が許容し得る最大待ち時間
10
5
0
0
500
レベル1
レベル2
レベル3
1000
8〔s〕
15〔s〕
30〔s〕
空気調和・衛生工学会「衛生器具の適正個数算定法(1)〜(8)」
より抜粋
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