研究開発用 四重極質量分析コンポーネント Extrel CMS MAX/MXM

研究用 Extrel
四重極質量分析計 コンポーネント
Research Mass Spectrometry Components
四重極質量分析計
アプリケーションガイド
高質量分析(1)
高質量分析(2)
AG クラスタ
超高分解能分析
分子ビーム/プラズマ分析
SIMS(2次イオン質量分析)
プラズマモニタ
四重極質量分析計
コンポーネントガイド
1
イオナイザ / エネルギーフィルタ / イオンオプティクス
試料をマスフィルタに導入する前に、イオン化やエネルギー分析(フィルタリング)、イオ
ンビーム収束などを行う為のコンポーネントです。目的、用途に応じて様々なタイプが用意
されています。
 アキシャルビームイオナイザ
El(電子衝突)タイプの標準的なイオナイザです。
分子、イオンは軸方向に入射します。
 クロスビームディフレクタ / イオナイザ
アキシャルビームイオナイザの後段に、四重極
ディフレクタが取り付けられています。イオン
/ 非イオンの選別、エネルギー選別、ビーム軌
道の偏向(±90°)を行い、マスフィルタで
の分析精度の向上、汚染の防止に役立ちます。
 直接導入(クローズドタイプ)イオナイザ
比較的高圧の雰囲気からのガス導入を可能にす
るイオナイザで、検出限界も低くなります。2
組のフィラメントはイオン化室外に取り付けら
れているので、高圧雰囲気に曝されることがあ
りません。
 エネルギーフィルタ(ベッセルボックス)
マスフィルタに導入されるイオンのエネルギー
バンドを選別します。SIMSやFABに多く用いら
れます。前段にイオナイザを備えたタイプ(タン
デムイオナイザ / エネルギアナライザ)も用意さ
れています。
 アインツェルレンズ
イオンの加減速・引き込み用の静電レンズです。
一般的に、既にイオン化されている場からのイ
オンの引き込みに用いられます。また、分析管
部の延長用として用いることもできます。通常3
枚1組の構成となっていますが、用途に応じて増
減することが可能です。
 イオンディフレクタ/ エネルギーフィルタ
透過率の高い静電型のディフレクタで、印加電圧により
イオンビームを90°、180°、270°の方向に偏向し
ます。ディフレクタとしてだけでなく、エネルギーフィ
ルタとして用いることもできます。また、イオンビーム
を中性分子やフォトンから分離するのにも用いられ、ク
ラスター蒸着やイオン分光に最適です。
四重極質量分析計
コンポーネントガイド
2
 四重極マスフィルタ
四重極質量分析計のいわば中枢です。高度な設
計技術に基づいて高精度の加工・組立が、高透
過率・高分解能が得られます。プリフィルタ /
ポストフィルタの採用により、更に透過率が
アップしました。
各種RF/DC電源との組み合わせにより、他に
類をみない高質量(~16000amu)や高分解能
測定が可能です。さらに、超高分解能調整によ
りヘリウム(4.0026)と重水素(4.0282)
の分解などの測定が可能になります。マスフィ
ルタ径またはRF周波数が大きくなると、感度
やアバンダンス感度、分解能、イオン透過率が
向上します。逆に、マスフィルタ径またはRF
周波数が小さくなると、質量範囲が広がります。
SYSTEM
Wuadrupole
Mass Finter
MAX-16000 9.5mm (3/8 inch) Tri
MAX-4000 9.5mm (3/8 inch) Tri
MAX-4000HT 19.0mm (3/4 inch) Tri
MAX-2000 9.5mm (3/8 inch) Tri
MAX-1000 19.0mm (3/4 inch) Tri
MAX-500
9.5mm (3/8 inch) Tri
MAX-500HT 19.0mm (3/4 inch) Tri
MAX-120 19.0mm (3/4 inch) Tri
MAX-50
19.0mm (3/4 inch) Tri
四重極マスフィルタ
Operating
Frequency
Mass
Range
440 KHz
880 KHz
440 KHz
1.2 MHz
880 KHz
2.1 MHz
1.2 MHz
2.1 MHz
2.9 MHz
100-16000
10-4000
4-4000
2-2000
1-1000
1-500
1-500
1-120
0.5-50
 MS/MS用マスフィルタ
トリプル質量分析用のコンポーネントも用意され
ています。第1弾の四重極マスフィルタにより親
イオンを選別、第2弾のコリジョンセルで
CID(Collision Induced Dissociation 衝突誘
起解離)によりフラグメントイオンを生成、第3
弾の四重極マスフィルタにより分析します。コリ
ジョンセルの代わりにイオンガイドを用いて、光
解離などによりフラグメントイオンを生成するこ
ともできます。
 六重極(Hexapole) / 八重極(Octupole)
コリジョンセル
DICまたはコリジョンセル冷却に用いられるセ
ルです。ガスポートとベスペルでシールされた
入射レンズ・出射レンズが付属しています。
Relative
Resolution
Transmission (M/ΔM FWHM)
15%
20%
50%
25%
50%
30%
60%
65%
75%
1000
1200
1500
1500
1800
2000
2000
2500
3000
General
Sensitivity
(mA / Torr)
0.075
0.1
0.75
0.3
1
0.4
2
3
4
 六重極(Hexapole) / 八重極(Octupole)
イオンガイド
イオンガイドはイオンを効率良く運ぶために設計
されたコンポーネントです。イオンの輸送だけで
なく、圧力を下げる働きもあります。最高のイオ
ン透過効率が必要なときには八重極イオンガイド
が適しています。また、六重極イオンガイドは、
ESI(Electro Spray Ionization)のように、比較
的圧力の高い領域の後に使用すると高価がありま
す。
四重極質量分析計
コンポーネントガイド
 分析チャンバ取付け用フランジ
四重極質量分析計のマスフィルタを真空チャン
バにセットする為のフランジです。フランジ面
には、イオナイザ・マスフィルタへの各電源
ケーブルのフィードスルーコネクタと石英
ビューポートがついています。このビューポー
トは、チャンバ内部へのレーザ導入などに用い
ることも可能です。
真空側には、マルチプライヤ取付け用ブラケッ
ト、マルチプライヤのハウジングなどが付属し
ています。
3
 イオン検出用マルチプライヤ / プリアンプ
パルスカウント・アナログ検出兼用のマルチプ
ライヤ(電子増倍管)が標準です。正イオン専
用タイプと、バイアス回路の切り替えで正負両
イオン測定が可能なタイプがあります。プリア
ンプとセットで用います。マルチプライヤ入口
部にコンバージョンダイノードが取り付けられ
ていますので、ゲインの直線性が高く、またマ
ルチプライヤ内部の汚染が少ないので、長時間
にわたって安定した性能を発揮します。アナロ
タイプも用意しております。
マルチプライヤ仕様
107以上(バイアス3000V時)
ゲイン
106以上(アナログタイプ)
バイアス電圧
最大 3kV DC
ダイノード電圧
最大 5kV DC
 マスフィルタアセンブリ
品名
長さ
[mm]
イオナイザ
アキシャルビーム
48.6
(フラットアパーチャ)
アキシャルビーム
57.9
(コーン)
直接導入
38.9
マスフィルタハウジング
6mm径マスフィルタ
200.0
9.5mm径マスフィルタ
219.1
19mm径マスフィルタ
228.6
マルチプライヤハウジング
6インチフランジ用
138.4
8インチフランジ用
172.7
取付けフランジ仕様
RF電源用 2個
フィードスルー マルチプライヤ用 MHV 5個
イオナイザ用(10pin) 1個
ビューポート
1.33インチ径 石英ガラス製
直径 [mm]
電極含
本体
む最大
42.2
65.0
2.2
65.0
-
65.0
46.7
46.7
75.7
66.5
66.5
95.0
69.2
81.8
四重極質量分析計
コンポーネントガイド
4
新しいExtrelのQPSは、RF/DC電源、RF、及び
RAW POWER SUPPLYが一体化し、旧モデル
(150-QC)より高分解能、高安定駆動を実現して
います。
また、超高分解能測定も可能になり、同様に高質量領
域に関しても高感度な検出が可能となっております。
Intensity Ratio
 四重極(六重極、八重極) RF/DC & RF電源
60
10
 目的、用途に応じて最適な機種を選択
Intensity (mV)
Time(mins.)
正確な同位体比の高安定検出
希望の質量範囲を選択する際は、RF周波数以外にも四
重極サイズによっても変化します。また、質量範囲に
より分解能も異なります。
m/z
(例)
 高分解能で測定したい
=> RF周波数を上げる
 イオン透過率を上げたい => 19.0[mm]四重極に
 質量範囲を増やしたい
=> RF周波数を下げる
=> 9.5[mm]四重極に
希望に応じて最適な機種を選択することが出来ます。
超高分解能検出
 仕様




RF Power Supply
1.5m RF Cables
200 VCD 内部ポールバイアス電源
RF/DC & RF-only オペレーション
 温度
 湿度
 電源
290W
 設置
 RF出力電圧
 サイズ
15℃-40℃
0%-95%
100-240 VAC, 50/60Hz,
19.0インチ 電源ラック
最大3800V
高さ
8.750 インチ
幅
17.50 インチ
奥行
12.00 インチ
100
10000
m/z
高質領領域検出も高感度で検出
四重極質量分析計
コンポーネントガイド
5
 Merlinオートメーション・システム
四重極質量分析計システムをPCから総合的にコントロールし、データ収集を行う為のユニットです。
内部はモジュール構造になっており、アップグレードやカスタマイズにフレキシブルに対応します。
Marlinコントロールエレクトロニクスの構成と仕様
コントロールモジュール
通信機能
対応プリアンプ
DSPモジュール
Q1
SCANモジュール
TQMSモジュール
ベースボード
アナログ入力
パルスカウント入力
真空インターロック
制御機能
マスコマンド
ポールバイアス
分解能
Δ分解能
制御機能
アナログ I/O
デジタル I/O
イオンゲージ制御
リレー接点
Marlin⇔PC間通信制御
アナログプリアンプ
パルスカウントプリアンプ
(正イオン、正負イオン)
16bit ADC
10MHz パルスカウンタ
接点入出力
1台の四重極RF/DC電源を制御
16 bit 0-10V DC
16 bit ±5V DC
16 bit ±5V DC
12 bit ±5V DC
3台の四重極RF/DC電源を制御
12 bit ±10V DC
高速デジタル入力(1 bit, TTL)
ON/OFF/Degas/圧力読み取り
3個
電源モジュール
エミッション電源
フィラメントバイアス電源
標準構成
イオナイザオプティクス電源モジュール
最大構成
コンパーションダイノード電源モジュール DC電圧範囲
マルチプライヤ電源モジュール
DC電圧範囲
イオナイザフィラメント電源モジュール
Merlinソフトウェア主要機能
Windows7上で動作
動作環境
(日本語環境でも可)
コンフィギュレーション
分析計のシステム構成を記述・編集
エディタ
分析計各部のパラメータ設定
チューンコントロール
キャリブレーション
各部のモニタ
最大20種類のマスセグメントに
分割して測定
スペクトルスキャン
測定時間は0.1ms-100s
(任意に設定可能)
2次元または3次元表示
スペクトル表示
クロマトグラム表示
SIM (Selected Ion
最大20種類のマスセグメントに
Monitoring)モード
分割して測定
MS/MSシステム
タンデム質量分析
コントロール
トリプル質量分析の制御
50W
±200V
±100V×2、±400V×4
8個のレンズ電源ユニット搭載可能
±50V - ±5kV 負イオン計測対応
±100V - ±3kV 負イオン計測対応
Marlinコントロールエレクトロニクス
四重極質量分析計
システムガイド
 MAXシリーズ 質量分析システム
イオナイザ、マスフィルタ、マルチプライヤ、UHVフランジ、RF/DC電源、Marlinコントロール・データシステム、
PCを質量範囲に応じてあらかじめセットアップした標準システムです。更に、これらのシステムをベースに、各種コ
ンポーネントを組み合わせることで、研究目的に応じたカスタムシステムを構築することができます。
マスフィルタと電源の組み合わせによる質量範囲は、下表の通りです。
モデル
質量範囲
[amu]
MAX-16000 100-16000
MAX-4000
10-4000
MAX-4000HT
4-4000
MAX-2000
2-2000
MAX-1200
2-1200
MAX-1000
1-1000
MAX-800
2-800
MAX-500
1-500
MAX-500HT
1-500
MAX-300
1-300
MAX-120
1-120
MAX-50
0.5-50
マスフィルタ径
9.5[mm] 19[mm]
✔
✔
RF/DC電源
440kHz 880kHz 1.2MHz 1.2MHz 2.1MHz 2.9MHz
300W
300W
100W
300W
300W
300W
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
✔
 MAX300シリーズ プロセスガス四重極質量分析計
高感度、高分解能、高透過率の四重極分析の技術をプロセスガス分析装置の分野にシステム化したMAX300シリー
ズ。プロセスガス分析用オンラインモニターです。100%~10ppbの高感度なガス分析を、高速で分析することが
可能です。
MAX300-LG
Laboratory Gas Analyzer
日本輸入代理店
※
※
販売代理店
本紙の内容は2016年6月現在のものです。
本紙の記載事項は予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。