定期監査(工事監査含む)結果報告書

平成26年度
定期監査(工事監査含む)結果報告書
平成27年3月24 日
牛 久 市 監 査 委 員
目
次
定期監査
1.監査期間及び実施日
2.監査執行者
3.監査方法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
4.提出を求めた関係書類
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
5.監査対象事務事業
6.監査結果
7.総括的講評
8.各部署別特記事項
1)市長公室
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
政策秘書課・行政経営課・人材育成課
2)総務部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
総務課・管財課・監理課・税務課・収納課
3)市民部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
市民活動課・総合窓口課・情報政策課・交通防災課
4)保健福祉部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
社会福祉課・児童福祉課・保育園課・高齢福祉課・健康管理課・
医療年金課
5)環境部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
環境政策課・廃棄物対策課
6)経済部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
農業政策課・商工観光課
6)建設部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
都市計画課・施設整備課・道路建設課・用地課・道路維持課・
緑化推進課
7)教育委員会事務局
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
教育総務課・指導課・児童クラブ課・生涯学習課・社会体育課・
中央図書館
8)事務局等
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
会計課・議会事務局・監査委員事務局・農業委員会事務局
9)学校・保育園
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
第二幼稚園・牛久小学校・牛久南中学校・下根保育園
工事監査結果報告書
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(資料)
工事監査に伴う技術調査業務委託報告書
12
平成26年度定期監査結果報告書
1.監査期間及び実施日
平成26年10月20日から平成27年2月13日
監
査
日
対
象
部
署
12月16日(火)
緑化推進課、道路建設課、道路維持課、用地課
12月17日(水)
都市計画課、施設整備課、会計課、議会事務局
12月18日(木)
環境政策課、廃棄物対策課、下根保育園、第二幼稚園
12月22日(月)
社会福祉課、高齢福祉課、健康管理課、医療年金課、農業委員会事
務局
12月24日(水)
児童福祉課、保育園課、商工観光課、牛久南中学校
12月25日(木)
農業政策課、牛久小学校
1月22日(木)
中央図書館、指導課、生涯学習課、市民活動課
1月23日(金)
情報政策課、交通防災課、総合窓口課、社会体育課
2月10日(火)
税務課、収納課、児童クラブ課、教育総務課
2月12日(木)
管財課、監理課、政策秘書課
2月13日(金)
人材育成課、行政経営課、総務課、監査委員事務局
2.監査執行者
監査委員
植
田
典
夫
監査委員
中
根
利兵衛
3.監査方法
地方自治法第199条第4項の規定に基づき、平成26年度の財務に関する事務の執行
及び経営に係る事業の管理が、それぞれ、適正、合理的かつ効率的であり、地方自治法第
2条第14項及び第15項の規定に則ってなされているかどうかについて、各部署に定期
監査調書及び関係書類の提出を求め、補助職員による事前監査を実施し、本監査には、担
当部長及び課長等の出席を求め、資料についての説明を受け、質疑応答により、行政監査
的要素を加味して実施した。
監査対象部署は前記の38部署(学校、幼稚園、保育園を除く)で、各部署が所管して
いる事務事業の中から、1ないし2事業を指定して監査を実施した。
- 1 -
4.提出を求めた関係書類
前記の部署には、定期監査調書のほかに平成25年度及び26年度の下記の関係書類の
提出を求めた。
1)保育園及び学校等を除いた部署に求めた資料
・出勤簿
・旅行命令簿
・出張復命書及び宿泊にかかる通知文書
・休暇カード
・振替・代休管理簿
・時間外勤務、休日勤務及び夜間勤務命令簿
・特殊勤務実績簿
・管理職員特別勤務実績簿
・一般職非常勤職員、嘱託職員、臨時職員等の任用から退職又は解雇までにかかる文書
・特別職で非常勤の者の選任又は委嘱にかかる文書
・監査対象事務事業にかかる文書(平成 26 年度分)
2)監査対象保育園に求めた資料
・出勤簿
・旅行命令簿(宿泊にかかる場合、出張復命書及び通知文書)
・休暇カード
・時間外勤務、休日勤務及び夜間勤務命令簿
・勤務を要しない時間の指定等
・自家用車出張承認申請書
・自家用車等記録簿
・保育事務日誌
・交通安全指導記録簿
・避難訓練簿
・消防計画
・保育園だより
・保育日誌(平成 25 年度のもの)
・週案、月案、指導計画及び保育計画
・月報
・集計表
・実施献立表
・栄養摂取状況
・備品台帳
・購入伺い簿
・給食物質受払い簿
・郵便切手受払簿
- 2 -
3)監査対象小・中学校等に求めた資料
・出勤簿
・旅行命令簿
・休暇カード
・時間外勤務、休日勤務及び夜間勤務命令簿
・振替代休管理簿
・管理備品契約書・検査調書
・管理備品購入・修理要望書
・廃棄管理備品申請書
・消防・防災計画
・消防用設備等点検結果報告書
・電気設備保安管理記録
・水質検査
・緊急時対策マニュアル
・防火管理者承認申請
・物品不用決議書処分調書
・教材廃棄承認申請書
・理科教育等教材備品廃棄申請書
・寄付台帳
・危機管理マニュアル
・児童事故
・教職員事故
・施設設備事故
・徴収金取扱要項、出納簿、決算書等
・郵便切手受払簿
・郵便葉書受払簿
・日誌(平成 25 年度のもの)
5.監査対象事務事業
監査の対象とした事務事業は下記のとおりである。
部
名
課
名
政策秘書課
市長公室
行政経営課
人材育成課
監
査
対
象
事
務
市長と副市長の秘書事務を行う
市長表彰を実施する
経営計画(予算・実施計画)を策定する
財政状況を公表する
庁内で研修をする
臨時職員や非常勤職員を任用する
- 3 -
事
業
名
総
務
総
務
課
管
財
課
監
理
課
税
務
課
収
納
課
部
市民活動課
総合窓口課
市
民
部
情報政策課
交通防災課
社会福祉課
児童福祉課
保育園課
保健福祉部
高齢福祉課
顧問弁護士の活用と訴訟に対応する
茨城県常住人口調査を実施する
公有財産を総括管理する
普通財産を維持管理する
入札参加資格者を管理する
過誤納金や予納金を還付する
軽自動車税を適正課税する
実態調査等により滞納者を管理し滞納処分する
牛久市民号を実施する
男女共同参画を推進する
総合案内を実施する
戸籍証明や住民票を交付する
ファイリングシステムの定着とレベルアップを図る
公共施設に公衆無線LANを整備する
防犯キャンペーンをする
あき家の適正管理を推進する
障害福祉サ-ビス費の審査を行う
地域活動支援センターの機能を拡充する
子育て短期支援事業を実施する
子ども・子育て支援事業計画に基づき子育て支援する
保育園への入園手続きをする
公立保育園を運営する
食の自立支援を提供する
うしく健康プラン21を推進する
健康管理課
医療年金課
環境政策課
環
境
部
廃
対
棄
策
物
課
予防接種健康被害調査委員会を設置する
国民健康保険税を賦課徴収する
特定健康診査・特定保健指導を実施する
飼い犬を登録し狂犬病を予防する
環境イベントを企画し開催する
環境美化を進めて不法投棄を防止する
ふれあい訪問収集を実施する
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農業政策課
経
済
青果市場を運営する
部
商工観光課
都市計画課
建
設
漫遊いばらき観光キャンペーンに参加する
公共交通の活性化について検討する
駅周辺環境を適正に管理する
建築確認や建築許可の受付に伴う指導をする
道路建設課
旧まちづくり交付金事業で水と緑の里山地区の市道を改良舗
装する
準用河川を維持管理する
用
地
課
道路維持課
緑化推進課
教育総務課
指
導
課
児
童
ク ラ ブ 課
生涯学習課
社会体育課
中央図書館
会
計
課
議会事務局
事務局等
企業を誘致し進出希望企業を審査する
施設整備課
部
教育委員会
事 務 局
耕作放棄地の拡大を防止する
公共道路施設用地を取得する
合併処理浄化槽の設置を助成する
下水道行政の企画調整をする
木質バイオマス推進事業を行う
公園の設備を保守点検する
大会出場を支援する
生徒の保健管理をする
適応指導教室(教育センターきぼうの広場)を管理する
中学生平和使節を派遣する
放課後子ども対策事業を実施する
青尐年の文化芸術活動を助成する
かっぱの里生涯学習センターを管理運営する
国民体育大会の開催を準備する
牛久運動公園プールを維持管理する
「としょかんまつり」を開催する
図書館講演会を開催する
市税の収納を管理する
議会だよりを発行する
正副議長の秘書事務を行う
監査委員
事 務 局
公平委員会を開催する
農業委員会
事 務 局
農地の利用調整を行ない優良農地を確保する
各会計の決算を審査する
農地基本台帳を管理する
- 5 -
6.監査結果
監査の結果は、どの部署においても、概ね適正に執行されていることが認められ、改善
を要求する〔指摘事項〕については、該当する案件はなかったが、次の「7.総括的講評」
に記述した事項、及び「8.各部署別特記事項」に記載した、〔意見〕については検討し、
対応を図られたい。
これ以外の軽微な事項については、事前監査において修正を促し、本監査時において、
口頭での指導や、修正の確認を行っているので、各部署別特記事項への記載は省略した。
7.総括的講評
1.服務について
1)勤務形態について
時間外勤務命令簿の記入がなく、一定の時間を過ぎても在庁している者等、これま
でも、講評の中で記述していることもあり、かなり尐なくなっている状況である。未
だに散見される者の大部分の理由は、「業務ではない」との説明ではあったが、管理
職はその実態をよく把握し、勤務内容が業務である場合は必要な措置を講ずるよう努
められたい。
2)服務関係文書について
ⅰ)出勤簿においては、依然として遅刻・早退等の備考欄の記入もれや、出張等、本
来の勤務地以外に勤務した場合等の未記入が見受けられたので、記入を徹底された
い。また、誰が見てもわかるように記入することに留意されたい。
ⅱ)旅行命令簿においても、備考欄の記入もれが見受けられた。大多数は公用車での
出張だが、尐数とはいえ、電車賃等の旅費が未精算となっているものが見受けられ
たので、備考欄に記入するとともに、旅費の精算も速やかに行われたい。
ⅲ)時間外勤務命令により、振替等が発生した場合は、速やかに、振替・代休管理簿
に記載することになっているが、記載漏れや、時間外勤務命令簿と整合していない
ものが見受けられたので、注意されたい。(指定日変更手続きに留意のこと。)
3)休暇について
週休日勤務の振替や、休日勤務の代休の取得については、これまでも、円滑なる取
得に努めるよう記述していることもあり、以前よりは取得されている状況である。限
られた人員体制の中ではあるが、管理職は、取得できない要因をよく分析し、課員等
の活力維持及び健康保持の面からも、計画的な取得に努められたい。
2.文書の取扱いについて
1)文書の収受について
送達された文書の収受については、受付印の押印又は収受番号の記入もれが散見さ
れたので、事務手続きを徹底されたい。尐なくとも、国・県及び他市町村から送付さ
れた発送番号付の文書については、受付処理をするよう統一されたい。
- 6 -
2)文書の管理について
非常勤職員の任用伺等、次年度に関する起案文書の年度管理を徹底されたい。3月
中に起案する文書は、次年度に関する案件であっても、
(継)扱いとなるので、注意さ
れたい。
3.その他
施設(学校等)ごとに、共通の物品を購入する場合には、数量等を把握し、購入先等
を調整することにより、単価の統一を図られたい。
8.各部署別特記事項
市長公室
政策秘書課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
行政経営課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
人材育成課
・所管の事務については、適正に執行されていたが、人事等所管課として、次の事項に
ついて検討されたい。
〔意見〕
振替・代休管理簿について、当該年中に振替休暇等が未取得になる場合は、発生した
職員の管理簿は継続文書となるが、その職員の管理簿のために、フォルダーが継続扱い
となることも、次年度のフォルダーに移し替えることも、ファイリングのルールに則っ
ていないので、次年分の管理簿の最初に、繰越分を転記する等、検討されたい。
また、非常勤職員に関する書類の取扱いについては、課によりバラツキがあるので、
統一した取扱いとなるよう指導を徹底されたい。特に、通勤届については、継続として
ファイリングするよう指導し、退職時には、人事担当課へ提出をお願いしているとのこ
とだが、再度周知されたい。
総務部
総
務
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
管
財
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
- 7 -
監
理
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
税
務
課
・所管の事務については、概ね適正に執行されていた。
〔意見〕
軽自動車税更生決議書が、9月以降未処理となっていたので、遅滞なく決裁し処理す
るよう徹底されたい。
収
納
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
市民部
市民活動課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
総合窓口課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
情報政策課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
交通防災課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
保健福祉部
社会福祉課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
児童福祉課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
保育園課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
高齢福祉課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
- 8 -
健康管理課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
医療年金課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
環境部
環境政策課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
廃棄物対策課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
経済部
農業政策課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
商工観光課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
建設部
都市計画課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
施設整備課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
道路建設課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
用
地
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
道路維持課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
緑化推進課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
- 9 -
教育委員会事務局
教育総務課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
指
導
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
児童クラブ課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
生涯学習課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
社会体育課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
中央図書館
・所管の事務については、適正に執行されていた。
事務局等
会
計
課
・所管の事務については、適正に執行されていた。
議会事務局
・所管の事務については、適正に執行されていた。
監査委員事務局
・所管の事務については、適正に執行されていた。
農業委員会事務局
・所管の事務については、適正に執行されていた。
学校・保育園等
第二幼稚園
・所管の事務については、適正に執行されていた。
牛久小学校
・所管の事務については、適正に執行されていた。
- 10 -
牛久南中学校
・所管の事務については、適正に執行されていた。
下根保育園
・所管の事務については、適正に執行されていた。
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平成26年度工事監査結果報告書
1.監査期間
平成27年2月2日から平成27年2月17日まで
2.監査執行者
監査委員
植
田
典
夫
監査委員
中
根
利兵衛
3.監査対象工事
25・26 国補街路第1号牛久駅東口駅前広場改修工事
4.監査方法
地方自治法第199条第4項の規定に基づき、市が執行する工事の設計及び施工などが
法令を遵守し、適正かつ効率的に執行されているかについて、工事監査調書及び関係書類
を補助職員に事前監査させ、本監査は、工事担当課長及び工事担当職員から説明を受けた
後、現地調査を実施した。
なお、工事監査の技術面については、専門性が要求されるので、特定非営利活動法人「地
域と行政を支える技術フォーラム」に委託して実施した。
5.提出を求めた関係書類
ⅰ)工事監査調書
ⅱ)監査対象工事の事業計画、設計委託業務及び工事に係る関係書類
6.監査結果
監査結果については、特定非営利活動法人「地域と行政を支える技術フォーラム」の担
当技術士から提出された別添の工事技術調査報告書のとおりである。
報告書「第3章
総合評価」にもあるとおり、今回の調査においては指摘に該当するよ
うな大きな問題点はなく良好であることを認めた。
引き続き公正、適正な事務の執行に努められ、社会基盤が確実な施工により整備される
ことを期待する。
- 13 -
- 14 -
まえがき
本 技 術 調 査 報 告 書 は 、「 25・ 26 国 補 街 路 第 1 号 牛 久 駅 東 口 駅 前 広 場 改 修 工 事 」
に関して、技術的側面から対象工事が適正に行われているか確認したもので、
工事監査の参考資料とするものである。
第 1章 調 査 概 要
1.1 調査目的
本調査は、計画、設計、積算、契約、施工の各段階において、専門技術的な
面から当該工事が適正に行われているかという観点を主眼とし、経済性・効率
性・有効性の観点にも留意し、調査を行い、工事監査の参考資料とすることを
目的とする。
1.2
調査実施日
平 成 27 年 2 月 17 日 ( 火 )
1.3
調査実施場所
書類審査 牛久市監査委員事務局
現地調査 牛久駅東口駅前広場現地
1.4
出席者
①関連部署
建設部都市計画課
課長
〃
課長補佐
〃
主任
②監査委員、監査委員事務局
代表監査委員
監査委員
監査委員事務局 局長
榎本 友好
淀川 欽市
小河原 晋
植田
中根
土井
典夫
利兵衛
清
〃
主査
相川 雅史
③工事請負業者
菊水・サトー建設株式会社 現場代理人
宇賀地 靖文
④担当技術士
特定非営利活動法人 地域と行政を支える技術フォーラム
技術士(建設部門)
佐藤 修
1
1. 5
日程
10 時 00 分 : 事 務 局 、 技 術 士 、 出 席 職 員 の 紹 介
代表監査委員挨拶
工事概要説明
技術士による調査
12 時 00 分 : 書 類 調 査 終 了
13 時 10 分 : 施 工 関 係 書 類 調 査 開 始
14 時 00 分 : 施 工 関 係 書 類 調 査 終 了
14 時 00 分 : 現 場 調 査 開 始
14 時 30 分 : 現 場 調 査 終 了 ・ 書 類 調 査 会 場 へ 移 動
15 時 30 分 : 講 評 ・ 質 疑 応 答
16 時 00 分 : 監 査 委 員 挨 拶 、 終 了
1.6
調査方法
技術調査は下記のとおり実施した。
①書類審査(午前)
a)担 当 課 に よ る 工 事 概 要 の 説 明
b)計 画 ・ 基 本 設 計 関 係
c)実 施 設 計 ・ 図 面 関 係
d)積 算 ・ 契 約 関 係
e)工 事 監 理 関 係
②施工関係書類審査及び現場調査(午後)
a)工 事 の 書 類 審 査
b)現 場 実 査
1.7
工事概要
① 工 事 件 名 : 25・ 26 国 補 街 路 第 1 号 牛 久 駅 東 口 駅 前 広 場 改 修 工 事
② 工事場所:牛久市中央 5 丁目地内
③ 主な工種
敷 地 造 成 工 (掘 削 、 敷 均 し 、 埋 戻 工 )
植 栽 工 (高 木 、 低 木 、 地 被 類 等 )
雨 水 排 水 設 備 工 (管 渠 、 集 水 桝 、 支 管 )
汚 水 排 水 設 備 工 (マ ン ホ ー ル )
街 路 整 備 工 (ブ ロ ッ ク 舗 装 、 点 字 ブ ロ ッ ク 等 )
施 設 整 備 工 (標 識 、 照 明 )
電 気 設 備 工 (エ コ ケ ー ブ ル 、 ポ リ エ チ レ ン 管 等 )
2
④ 契約
a) 請 負 者
菊水サトー建設株式会社
b) 契 約 日
平 成 26 年 10 月 1 日
c) 工 期
平 成 26 年 10 月 2 日 か ら 平 成 27 年 3 月 31 日
d) 契 約 金 額
69,660,000 円 ( 消 費 税 お よ び 地 方 消 費 税 を 含 む )
3
第2章
技術調査
2.1
事業経緯
牛久市にはJR常磐線牛久駅、ひたち野うしく駅の 2 駅が設置されて
いるが、ひたち野うしく駅周辺は若い世代が多く入ってきているのに対
して、牛久駅周辺地区はまちの活力がなくなっている。そのために牛久
駅周辺地区の活性化を図る起爆剤としてシャトーカミヤと連携した牛久
駅 東 口 整 備 の 準 備 を 進 め て き た 。 2011 年 に 策 定 さ れ た 「 都 市 計 画 マ ス タ
ープラン」に中心市街地(牛久駅周辺)の活性化促進策として、牛久駅
東口の再整備が位置づけられた。この過程で、市民まちづくりワークシ
ョップなど市民との協働による検討を積極的に進め、交通ターミナルと
しての駅前広場から牛久市の新たな活力の源となるような駅前広場地区
として計画の熟度を高めてきた。
2.2
設計条件の検討・協議
牛久駅東口改良の目的は、牛久駅利用者の安全で快適な移動が可能な
広場への転換と人々が集える環境空間の整備である。この点に専門家の
知見と市民・駅利用者の意見や提案を的確に取り込んで具体的な駅前広
場の設計図に落とし込んできた。
駅 前 広 場 面 積 は 「 駅 前 広 場 計 画 指 針 」 に 基 づ き 、 環 境 空 間 比 0.5、 駅
前 広 場 面 積 6,000 ㎡ と 算 定 さ れ た 。
現在の交通ターミナルは車道を横断する歩行者が多く安全な歩行環境
の面から問題を抱えていた。このことから、これまでの歩行者動線に沿
って南側に緑地と歩行者動線を移動し、交通ターミナルも路線バス、コ
ミュニティバス、企業等送迎バス、タクシー、一般車等の車両動線をで
きるだけ分離し、安全な交通広場となるよう変更された。
基本設計時の交通ターミナル設計案を、一般車同士の輻輳を避けるた
めロータリーを 2 線に分離し、待機バスの動線を考慮し東側に移動する
など車両の動線を変更することで、より安全で使いやすい交通ターミナ
ルへと変更した。
また環境空間についても、従来地元の活性化実行委員会がイベントで
利用していたものの、駅前広場と中央広場が分断しているなど利用しづ
らい形であったことから、交通ターミナルの変更とあわせて配置を見直
した。
こ の よ う な 変 更 に よ り 、よ り 安 全 で 快 適 な 駅 前 広 場 と な る だ け で な く 、
市民が集える新しい都心空間として再生することが期待される。
4
2.3
基本・実施設計
(1)駅前広場設計
①設計の進め方
設計は建設コンサルタントへの委託とともに、市民や専門家を含めた
デザイン会議により、市民の側から見た利用しやすさと魅力ある環境空
間の創造に努めている。
② 舗装の検討・設計
本工事における舗装は歩行空間のみであるが、本地区の魅力づけのた
めに、姉妹都市であるイタリアのトスカーナのレンガを使用することと
した。形状は国産レンガと若干異なるが、価格面でも国産レンガとあま
り変わらないことから採用することとした。
採用にあたっては曲げ・圧縮強度試験を実施し、国産インターロッキ
ングの基準強度を満たすことを確認したとの説明を受けた。
③ 樹種の検討・選定
広場部分の植栽は高木、低木から地被類まで様々な樹種が選定されて
いる。また、ケヤキ、サツキツツジなど地元に既に生育している樹種を
選定している。
④ 空間デザイン
空間デザインは、牛久市民の新たな憩の場となるようデザインの専門
家と市民によるデザイン会議を設置し、植栽空間のつくり方、サイン等
の検討を進めてきた。
⑤ 地下埋設物の確認
駅前広場は既に電線類等の地中化は終了しており、水道・下水道は既
存施設を活用し、既存管路に接続する設計となっている。
⑥ 維持管理面での配慮
完成後の歩道レンガの不陸が発生しないように敷き砂に変えて捨コン
を打つなど行っている。
⑦ 工事工期の設定
工 期 は 工 事 の 実 働 期 間 か ら 75 日 と 計 算 さ れ た が 、レ ン ガ の 手 配 や 輻 輳
す る 4 工 事( 土 木 2、建 築 2)間 の 調 整 の た め の 余 裕 を 見 込 ん で 半 年 間 の
工期とした。
⑧ 実施設計図
工事発注用図面の横断図に第Ⅱ期工事範囲が赤で図示されているが、
構造図に工事範囲外部分が斜線により対象工事でないことが示されてい
る 。発 注 図 面 と し て は 第 Ⅱ 期 工 事 の 対 象 の み 記 載 す る こ と が 適 切 で あ る 。
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(2)数量計算
数量計算は適切に算定されているが、交通誘導員や歩道のレンガ敷設
面積など算出方法が記載されていない箇所が見受けられた。数量計算書
の算出根拠など実施設計成果品の管理・検査に注意が必要である。
な お 、説 明 に よ り 交 通 誘 導 員 は 実 稼 働 日( 75 日 )×1 日 当 り 誘 導 員( 搬
入 1、誘 導 2)で あ る こ と の 説 明 を 受 け 、積 算 値 と 合 致 し て い る こ と を 確
認した。
2.4 積算・契約
(1)積算
積算については、実施設計で算出された数量に基づいて、工種別の内
訳書により単価と数量を乗じて、各工種別工事費を算出し、工事総括表
でそれらに茨城県積算基準に基づく共通仮設費、現場管理費、一般管理
費を加算して算出していることを確認した。
単価設定は、茨城県単価、建設物価・積算資料等、見積りの順に採用
しており、見積りによる場合は 3 社見積をとりその最低額を採用してい
るとの説明を受け、適正に単価設定がなされていると判断される。
(2)契約
一般競争入札による募集をした結果 3 社からの応札があり、落札率
95% で 落 札 し た 。 最 近 は 低 価 格 入 札 や 不 調 な ど の 事 態 は 発 生 し て い な
いとの追加説明があった。入札・契約は問題ないと判断される。
特記仕様書は第Ⅰ期工事分を含めた仕様が記載されているが、工事
図面と同様、第Ⅱ期工事分の仕様書として取りまとめることが適切で
ある。
2.5 工事監理
(1)監督体制と監理状況
本 工 事 の 施 工 に あ た っ て 、都 市 計 画 課 の 職 員 が 監 督 員 と し て 任 命 さ れ 、
また同課の職員 1 名の協力を得て工事監理にあたっている。
工事中は毎日現場で施工状況を確認している。
駅前広場改修工事は 4 工事が同時に進行していることから、監督員と
4 工事関係者が週 1 回定例会を設け、工事実施状況、工事予定、調整事
項等を協議し、円滑な工事を実施しているとの説明を受けた。
監督員と請負者とのコミュニケーションは週 1 回の定例会議と指示書、
打合せ記録によっており、情報の確認が適切になされていると判断され
る。
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(2)監理文書の提出・保管
工事監理として実施する必要のある特記仕様書記載の提出・受領文書
の確認を行った。
契 約 書 第 13 条 に 監 督 員 の 検 査 を 受 け て か ら 使 用 す べ き 材 料 に つ い て
の記載があるが、提出されたバス乗場サイン、歩道用照明の材料使用届
には承諾日が記載されておらず、提出日・承諾日とも記載し保管してお
くことを要望する。
2.6 施工
(1)施工計画書
施工計画書については、特記仕様書記載事項に関して、工事業者と
してどのように工事を実施するか記載されていることを確認した。
また、施工計画書に記載された事項が実際に履行されているかを下
記により確認した。
(2)工程管理
工程管理は計画と実績が記載された工程表により管理されている。
工 事 期 間 の 3/4 が 経 過 す る な か で 進 捗 率 が 50% と 低 い 状 況 に あ る が 、
他工事との調整等で若干の遅れが発生している。残工事は歩道のレン
ガ敷設が中心となり、この工種が工事全体の主要部分でもあることか
ら、工期内完成に向け努めるとの説明があった。レンガは既に現場サ
イ ト に 搬 入 さ れ て お り 、レ ン ガ 職 人 も 手 配 さ れ て い る と の こ と で あ る 。
(3)品質管理
セメントの品質管理については、太平洋セメントによるセメント試
験 が 工 事 契 約 前 の 平 成 26 年 11 月 に 実 施 さ れ て い る が 、 工 場 製 作 す る
コンクリート製品であるために、発注前に実施した試験結果である旨
の説明を受けた。
骨材のアルカリシリカ反応試験も(財)日本品質保証機構により発
注前に実施されているが、同様の理由である。
(4)出来形管理
本工事の出来形管理は基礎工の基準高を測定基準に則って計測され
ており、結果については完了検査時に提出するとの説明があった。
出来形管理は工事プロセスの状況を確認する重要な情報であり、逐
次整理・保存しておくことが望ましい。
本工事では特に歩道レンガの出来形の状況や完成後の維持が重要で
あるが、現時点でレンガ敷設後の平滑性をどのように確認するか未定
とのことであり、駅前広場供用後の維持管理面を含めて適切な管理基
準の検討を要請した。
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(5)安全管理
施工計画書に沿って安全管理を実施しているとの説明を受けた。
歩 道 照 明 の 基 礎 掘 削 は 1.8m で あ る が 、 掘 削 し た と こ ろ 自 立 し て お
り、地盤が安定していることを監督員・請負者で確認し、安全に基礎
工事が可能と判断し仮土止めなしで施工したとの説明があった。
また、通行者の安全確保のために警察との協議を踏まえ交通誘導員
を設置している。なお、労災事故等は発生していない。
(6)文書管理
監 督 員 へ の 提 出 文 書 、受 領 文 書 は フ ァ イ ル に 綴 じ て 保 管 し て い る が 、
わかりやすく整理しておくことが望ましい。
工事写真については、
「 建 設 工 事 必 携 」の 写 真 管 理 基 準 案 に 基 づ い て
撮影しており、工事終了時に市側に提出される予定である。
(7)環境対策
Ⅰ期工事期間の撤去工事実施時に振動に対する苦情があったが、Ⅱ
期工事では環境に関する苦情は発生していない。
(8)地元説明、コミュニケーション
地元説明会は地権者や周辺事業者に対して工事実施前に開催し、
通行者に対しては歩道沿いに張り紙で工事情報を提示するなど、地元
関係者とのコミュニケーションに努めている。
(9)現場関係表示
建設業の許可票、労働災害保険、施工体系図等が現場事務所の壁に
掲載されていることを確認した。
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第3章
総合評価
本技術調査を以下のように総括する。
(1)事業の実施状況の全般的評価
牛久駅東口駅前広場の計画・設計・積算段階では、都市計画課が交通
管理者、市民、専門家との連携により円滑に実施しており、工事段階で
は工事業者と連携して、安全に、周辺環境に留意して、必要な品質水準
を確保できるように監理が行われている。
(2)事業プロセス全体の整合性、合理性
事業全体を通しての整合性、合理性を確保するために様々な仕組みを
整えて事業を実施しているが、以下のような点に考慮・改善の余地があ
るものと考えられる。今後の検討・実施を提案する。
①発注図書のとりまとめ
工事発注図面がⅠ期、Ⅱ期工事全体の図面として作成されているが、
第Ⅱ期工事の対象外施設の構造図を削除するなどわかりやすい発注図
書の作成・編集を検討されたい。
②工事実施状況・結果の確認方法
工事の実施状況は、監督員による立会や書面での報告、検査結果報
告、撮影写真による報告など様々な手段により実施されている。
出来形、品質等の確認書類や写真は完成時に一括提出されるとの説
明を受けたが、適切な中間時点で発注者として確認することの必要性
や効果の検討を実施されたい。
(3)経済性、効率性、有効性からみた本事業の評価
駅前広場整備の経済性は、計画から工事までの各段階の条件や要因
によって左右されるので、それぞれの段階で十分な配慮をされたい。
①工事の経済性・効率性の評価
本駅前広場は既存の駅前広場内での再整備という空間的制約の中で
交 通 タ ー ミ ナ ル の ニ ー ズ を 充 足 さ せ る た め に 実 施 さ れ た 。そ の た め に 、
隣接するイズミヤ駐車場のとの連携により不足する一般車駐車場を補
い、公共施設の効果的・効率的な利用につながる取組みを行っており
評価される。
③工事の有効性の評価
本事業の有効性は駅前広場の完成後に目的とする安全で快適な交
通・環境空間が住民に提供され、地域商業の活性化や住民の憩いの機
会の増加など様々な間接・波及効果を生み出すことにより評価される
こととなる。そのために、駅前広場供用後も市民との協働により適切
な維持管理を実施されたい。
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むすび
本技術調査は、限られた期間と情報に基づいて実施されたものであり、
計画・設計・積算・契約・工事すべての状況を確認した訳ではない。
重 要 と 思 わ れ る 事 柄 を 設 計・施 工 関 係 図 書 や そ の 他 工 事 実 施 に 係 る 書 面 、
ヒアリング、現地で確認した結果について整理して提示したものである。
事業者として、今後も継続的・主体的に改良を積み重ねていくことを期
待する。
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