平 成 12年 度 事 業 報 告 基本方針 (1) 会員のニーズに応え、建設技術水準及び地位の向上等を図るため、各種施策の実施に努めた。 (2) 行・財政改革、地方分権等、公共事業を取り巻く諸情勢下におけるこれからの建設技術者、建 設行政機構のあり方及び協会の果たすべき役割等について検討をすすめた。 (3) 公共事業の理解と円滑な実施を図るため、広く建設関係施策について広報を行った。また、全 建活動の積極的なPR及び地方協会との連携強化を図るため、ホームページを拡充しその活用を 図った。また、若い技術者の技術力向上及び業務上の諸課題解決のための方策について、新メデ ィア活用をした具体の方策や実施について検討を行った。 (4) 国土交通省設置に伴う本会組織について適切な対応を図った。 地方公共団体建設行政機構対策 地方公共団体の建設行政機構について引き続き検討を行った。 地方公共団体の建設行政機構の状況、業務の委託の状況等を調査し、とりまとめ結果を地方協 会に提供した。 処遇改善対策 都道府県の本庁及び出先機関、政令指定都市、市及び公社協会を対象に、建設関係職員の格付 状況及び専門職制度について調査し、とりまとめ結果を地方協会に提供した。技術研修の必要性 を関係方面に訴え、研修費が確保されるよう努めた。 公共事業の効率化及び円滑化 公共事業の効率的かつ円滑な執行を図るため、広く建設関係施策について、ホームページ等を 活用して広報普及に努めた。特に、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」 (「適正化法」)について、周知を図った。 入札・契約制度の改善、建設コストの縮減及び品質の確保・向上、災害・防災、積算、事業説 明など建設事業に係る諸課題について、講習会等により情報を提供した。 各地方公共団体が実施している「公共事業推進に係るイベント」等に関する情報等を収集し、 地方協会に提供した。 管理瑕疵事故の研究 管理瑕疵事件について相談のあった協会に対し、資料提供等を行った。また、地区連合会が実 施した管理瑕疵問題懇談会(東北地区連)に対し、助成を行った。 「公共事業及び公共施設にかかわる事故(民事事件)事例集」については、最近の事例を追加 し、改訂発行した。 −1− 調査・研究 「官公庁建設関係諸資料調査」、 「建設関係機構及び処遇の状況調査」等、事業推進に係る諸調 査を実施した。 研修事業 建設技術講習会14回、実地研修会3コース、海外研修2回をそれぞれ実施した。 研修への多くの参加が得られるよう、地方公共団体の長等への要請及び総会、事務局長会議等 の場を活用してPRに努めた。 特に、講習会においては、総合的なテーマである「建設事業の今後の推進について」等や「災 害実務」、「コスト縮減と工事積算」、「公共事業と環境問題」、「最新の建設技術」、「管理行政の 課題」等を取り上げたほか、「危機管理と工事の安全」、「発注者責任」等、重要な諸課題を研修 内容に取り上げた。また、開催地の協会の協力のもと、「特別講演」 、 「地域における技術苦労話」 及び「現場研修事業の紹介」を引き続き実施した。 実地研修会 は「明石海峡大橋・西瀬戸自動車道と四国の幹線道路整備事業」、 「道路計画と都市再開発(雲仙 普賢岳噴火災害復旧事業を含む)」及び「常陸那珂港・国営常陸海浜公園と関連自動車道」の3 コースで実施した。 若い技術者の技術力向上のため、新メディアを活用した研修資料の作成等について検討した。 本年度も50周年記念建設技術研究基金(以下50周年基金)の積立を行った。 研修等に対する助成の実施に向け具体的検討を行った。 文化事業 機関誌「月刊建設」については、建設技術の向上等に資するため、会員に適切な情報を提供す るとともに、引き続き地区連合会の協力を得て、会員及び地方協会の意見を反映した各地域の情 報も伝える双方向の機関誌となるよう努めた。 特に、「若手技術者向けの記事欄」をはじめとして若い会員向けの紙面の充実に努めた。 また、地区連合会及び地方協会が実施する文化事業に対する助成、ビデオフィルム等の貸出、 技術図書及び教養・育児図書の割引斡旋等を実施した。 表 彰 谷口賞、谷口功労賞、小沢賞、全建賞、21世紀の「人と建設技術」賞及び長期会員の表彰を 実施した。 各賞の表彰は通常総会時に実施するとともに、機関誌「月刊建設」8月号、冊子「表彰」及び ホームページにおいて顕彰した。 組織の強化 地方協会活動を支援するための助成制度を拡充した。 −2− 協会への理解を深めるため、地方公共団体に対する広報活動を展開した。 また、若手技術者を対象とした技術力向上方策について制度の実施に向け検討したほか、「月刊 建設」における「若手技術者向けの記事欄」の充実に努めた。 特別会員については、特別会員制度の周知を図るとともに、地方協会と連携し組織の強化に努 めた。 第13回海外視察団(夫人同伴)を組織強化事業の一環として実施した。 国土交通省設置に伴う本会地方協会組織の改編については、当該地方協会の意向を尊重し対応 した。 出版事業 「設計・コンサルタント業務等入札契約問題検討委員会中間とりまとめ」を新規発行した。ま た、 「土木構造物標準設計第1巻(側こう類・暗きょ類)」及び「土木構造物標準設計第2巻(擁 壁類)」を改定発行するとともに、「平成12年版 災害手帳」ほかを改訂発行した。 全国事務局長会議 全国事務局長会議は兵庫県において開催し、事務局長の研修と意見交換を行った。 1.地方公共団体建設行政機構対策 (1) 地方行・財政改革、地方分権、中央省庁の再編等の状況下における地方公共団体の建設行政 機構について検討し、適切な対応を図った。 (2) 地方公共団体の建設行政機構対策に資するため、本年度も建設関係行政機構等の調査を行い、 その結果を地方協会に提供した。 (3) 公益法人建設技術センターの実績を当該センターの協力のもとにまとめ、地方協会に提供し た。また、建設事業の円滑な実施に向け、情報交換等に努めた。 2.処遇改善対策 (1) 建設技術者のあり方、役割等について情報収集に努めた。 (2) 処遇改善対策に関連する重要な次の事項について調査し、その結果をとりまとめ、地方協会 に提供した。 ① 地方公共団体の本庁・出先機関及び政令指定都市、市及び公社協会を対象に、建設関係職 員のポスト・格付状況 ② 地方公共団体の専門職制度の実態(名称、等級、手当及び業務内容) ③ 新卒採用者の初任給・格付状況 ④ 国及び地方公共団体の各種手当の実態 (3) 公共事業の円滑かつ効率的な推進を図るため、技術開発・建設コストの合理的縮減・品質の 確保等が求められている動向を踏まえ、技術職員の研修費について関係方面に要請するなどそ −3− の確保に努めた。 3.公共事業の効率化及び円滑化 公共事業の効率的かつ円滑な執行に資するため、下記の施策を実施した。 (1) 公共事業への理解と円滑な実施に資するため、ホームページの活用を図り、建設関係施策に ついて、広報普及に努めた。 (2) 技術講習会や機関誌「月刊建設」において、入札・契約制度の改善、建設コストの縮減や品 質確保・向上、災害・防災、積算、事業説明及び技術開発など建設事業に係る諸課題を適時テ ーマに取り入れ、会員に周知を図った。 (3) 公共事業の効率的かつ円滑な執行に資するため、出版物の発行に努めるとともに、その利活 用を図った。 また、本会保有のビデオ等の活用を図った。 (4) 各地方公共団体が実施している「公共事業推進に係わるイベント」について調査し、各地方 協会に提供した。また、「公共事業の評価」や新たな事業手法の情報の収集に努めた。 (5) 「公共事業の効率的かつ円滑な執行に資するため、各地方協会に「建設 CALS/ECのご紹介」 ((財)日本建設情報総合センター発行)のCD‑ROMの配布や「公共工事の入札及び契約の適正 化の促進に関する法律のあらまし」(本会発行)の冊子を会員に配布した。 4.管理瑕疵事故の研究 (1) 管理瑕疵事件について、問い合わせのあった地方協会に対し、資料提供等の協力を行った。 (2) 「管理行政の課題」をテーマとした講習会を豊橋市(参加者数653名)において実施した。 (3) 会員の管理瑕疵事故の防止を図るため、東北地区連合会(参加者数228名)が主催する管 理瑕疵問題懇談会に対し助成を行った。 (4) 「最近の管理瑕疵事故(刑事編)実例集」及び「公共事業及び公共施設にかかる事故(民事 事件)事例集」を関係地方協会に配布した。 (5) 「公共事業及び公共施設にかかる事故(民事事件)事例集」について最近の事例を追加、改 訂発行し地方協会に提供した。また、「最近の管理瑕疵事故(刑事編)実例集」の改訂に向け、 管理瑕疵事故(刑事事件)事例の収集に努めた。 5.調査・研究 (1) 建設技術者、建設行政機構のあり方及び協会の果すべき役割等について検討を行った。 (2) 「建設関係機構及び処遇の状況調査」、 「官公庁建設関係諸資料調査」、 「地方協会の実態調査」 等の調査を実施し、地方協会に提供した。 6.研修事業 会員の一層の技術力向上のため、建設技術講習会14回、実地研修会3コースならびに海外研 −4− 修2回を実施した。 参加者総数は 10,803名(前年度 11,279名)であった。 (1) 建設技術講習会、研修会については、運輸省、建設省の「後援」 、開催地の地方公共団体に対 しては「共催・後援」となるよう努めた。また、地方公共団体の長等に本会研修事業に対する 一層の理解を得るとともに、本会、地区連合会及び地方協会の総会等の機会に参加を要請する など、参加促進に努めた。 特に、各行政機関の長、各地方協会等に対し、参加を文書で要請するとともに、本会研修事 業の目的や内容等の理解を得るためのリーフレットを作成し、その活用を図った。 また、ホームページを活用し、本会研修事業のPRに努めた。 (2) 建設行政上の重要な課題や最新の建設技術に係わる情報提供、及び実務上の技術研修のため の建設技術講習会においては、 「建設事業の今後の推進」、「災害実務」 、「分野毎の行政上の課 題」 、 「公共事業と環境問題」、 「最新の建設技術」等をテーマとして取り上げた。また、喫緊な 諸課題として、 「危機管理と工事の安全」 、 「建設リサイクル」、 「品質確保と発注者責任」等を 新たに取り入れた。 なお、「コスト縮減と工事積算」をテーマとした講習会には、本会発行の技術図書『わかりや すい土木工事積算』を別冊テキストとして活用した。 また、開催地の協会の協力を得て、「特別講演」、「地域における技術苦労話」及び「現場研修 事業の紹介」を取り入れ、また、ビデオプロジェクター等を活用し、研修の成果を高めるよう 努めた。 講習会参加者数は 9,787名(前年度10,007名)であった。 (3) 実地研修会は、「明石海峡大橋・西瀬戸自動車道と四国の幹線道路整備事業」、 「道路計画と都 市再開発(雲仙普賢岳噴火災害復旧事業を含む)」及び「常陸那珂港の整備・国営常陸海浜公 園と関連自動車道」の3コースとして実施した。 実地研修会参加者数は954名(前年度3コース 1,212名)であった。 (4) 海外研修については、2調査団を派遣した。 ① 「第28回欧州建設事業調査団」は、14名(前年度12名)の参加を得て、ヨーロッパ 6カ国5カ所に派遣した。 ② 「第17回ヨーロッパ公共施設調査団」については、48名(前年度48名)の参加を得 て、ヨーロッパ3カ国3カ所に派遣した。 (5) 若い技術者の技術力向上のため、新メディアを活用した研修資料の作成を進めた。 (6) 「50周年記念建設技術研究基金」の活用について、特に若い技術者や市町村会員を対象と した研修資料の作成に向け、具体の方策や実施について検討を行った。 (7) 合同研修委員会は、12年9月、東京都内において開催し、研修事業の一層の充実を図るた め、研修方針や研修テーマについて意見交換等を行った。 −5− 平成12年度講習会・実地研修会実施報告 年 月 12. 開 1日 404 6 北 海 道 (札幌市) 第431回 公共事業と環境問題 公共事業の実施にあたり、特に環境問題に係わる現状と課題及び環境創 造・保全等に関する政策や技術、地域対応等の課題について最新の情報を得る。 2日 1日 547 兵 庫 県 (神戸市) 第432回 道路行政の課題、港湾・漁港行政の課題(2会場) 道路行政、港湾・漁港行政に係わる課題として、事業評価システム、環境 の保全・景観、情報化、防災対策・危機管理等の最新の情報を得る。 2日 1日 776 福 島 県 (郡山市) 第433回 河川行政の課題・都市計画行政の課題(2会場) 河川行政、都市計画行政に係わる課題として、事業評価システム、災害と 危機管理、河川については環境保全、土石流対策等、都市計画については都 市の再生・再構築、都市景観と緑化、都市内交通問題等の最新の情報を得る。 2日 1日 696 宮 城 県 (仙台市) 第434回 コスト縮減と工事積算(土木・建築)(2会場) 公共土木工事、建築工事における積算及び労務・資材の積算方法など積算 の実務を学ぶとともに、積算基準の変更事項に関する情報を得る。また、公 共工事におけるコスト縮減等に係わる最新の情報を得る。 2日 1日 883 栃 木 県 (宇都宮市) 第435回 危機管理と工事の安全 豪雨、地震等の自然災害に係わる地域の危機管理や防災・災害対策の(成 功)事例を学ぶ。また、機能を確保し安全な土木構造物の構築に向け、計画、 設計、施工、工事管理(検査を含む)等における安全確保に係わる情報を得 る。 2日 1日 797 高 知 県 (高知市) 第436回 公共事業と地域(地域の活性化と地域対応) 活力と魅力ある地域づくりに向け、地域間の交流と連携、官民の協働、中 心市街地の活性化等について、地域の関係者による報告や討議を通じ、地域 づくりの様々な施策のあり方を学ぶ。 2日 1日 764 岐 阜 県 (岐阜市) 第437回 施工管理と工事検査 公共工事における発注者として会計検査の指摘事例等を踏まえ、施工管理 及び工事検査の技術(チェックポイント)等について習得する。 2日 1日 870 長 崎 県 (長崎市) 第438回 建設リサイクル 建設副産物などのリサイクルに係わる現状と課題、新たな法制度について 学ぶとともに、建設副産物の再利用に係わる技術や事例の最新の情報を得る。 2日 1日 820 長 野 県 (長野市) 第439回 建設事業の今後の推進 今後の建設事業の推進にあたり、社会資本整備のあり方、建設技術、環境 問題、国際化、事業評価システム、アカウンタビリティ向上等、建設行政に 係わる政策的課題や施策に関する最新の情報を得る。 2日 1日 648 鳥 取 県 (米子市) 第440回 品質確保と発注者責任 公共事業の品質確保及び効率的な執行、透明性の確保の観点から、発注者 の役割・立場、入札・契約方式、発注者の体制、企業評価と施工体制、マネ ジメントシステムなど発注者責任に関する各種情報を得る。 2日 1日 610 京 都 府 (京都市) 第441回 災害実務 公共土木施設災害復旧事業について、法制度、災害採択ルール及び復旧工 法・改良復旧事業などを学ぶ。 2日 1日 749 沖 縄 県 (那覇市) 第442回 最新の建設技術(基礎・地盤を含む) 各建設分野における最新の工法・材料等の技術、官・民における技術研究 開発動向及び特に基礎と地盤に係わる技術情報を得る。 2日 1日 569 愛 知 県 (豊橋市) 第443回 管理行政の課題 河川・港湾・道路・建築等公物の維持・管理に係わる現状と課題及び今後 のあり方について学ぶとともに、紛争事例、維持・管理に係わる新技術等の 情報を得る。 2日 1日 654 (ウェルカ ム21ぎふ) 11 (日蘭交流400 周年記念事業) 12 1 2 (豊橋市協会 設立30周年) 計 14 日 開 回 催 参加者数 地 長 崎 県 (島原市) 広 島 県 (広島市) 茨 城 県 (水戸市) 6 10 計 現場研修 参加者数 日 程 2日 10 13. 聴 講 日 程 第430回 上水道行政の課題・下水道行政の課題(2会場) 上下水道行政に係わる課題として、水質管理、環境ホルモン、下水の高度 処理、再利用等の最新の情報を得る。 9 (都市緑化 フェアー) 12. 回 数 と テ ー マ 石 川 県 (金沢市) 8 月 地 5 7 (兵庫県ジャパン フローラ) 13. 催 2 3 第30回実地研修会 日 程 9,787名 参加者数 ① 道路計画と都市再開発(雲仙普賢岳噴火災害復旧事業を含む) 3 日 235 ② 明石海峡大橋・西瀬戸自動車道と四国幹線道路整備事業 3 日 393 ③ 常陸那珂港の整備・国営常陸海浜公園と関連自動車道 2 日 326 コース 参加者数 −6− 954名 平成12年度海外研修事業実施報告 開催年月 研 修 事 業 名 参加人員 12年10月14日 第28回欧州建設事業調査団 〜10月28日 (オランダ・ドイツ・スイス・イタリア・ベルギー・フランス) 13年1月29日 第17回ヨーロッパ公共施設調査団 〜2月5日 (ドイツ・イタリア・フランス) 摘 要 14名 15日間 公式訪問5ヵ所 48名 8日間 公式訪問3ヵ所 2班編成 [第28回欧州建設事業調査団公式訪問先] 国 名 訪 問 先 調 査 内 容 1 オ ラ ン ダ アムステルダム市都市計画情報センター 都市内交通・都市景観に関する諸施策 2 ド イ ツ シュツットガルト市都市計画局 エコロジーに配慮した都市計画及び交通計画 3 ス イ ス チューリッヒ市建設局 市街地における小川改修事業(バッハコンセプト) 4 イ タ リ ア トリノ市建設局 歴史的環境ゾーン等の都市保全、都市再開発手法と交通計画 5 フ ラ ン ス ユーラリール社(リール市) 新駅周辺開発地 ユーラリール 計画及び交通計画 [第17回ヨーロッパ公共施設調査団公式訪問先] 国 名 訪 問 先 調 査 内 容 1 ド イ ツ バイエルン州建設局(ミュンヘン市) 街づくりと環境保全(景域計画・ビオトープ) 2 イ タ リ ア ジェノヴァ市都市計画局 3 フ ラ ン ス セルジー・ポントワーズ(パリ郊外) 環境に配慮した新都市計画 都市計画とジェノヴァ港再開発 7.文化事業 (1) 機関誌「月刊建設」 ○ 建設技術の向上、事業の円滑な推進等に資するため、会員の共通の課題を毎月特集テーマ として、建設事業、技術情報や地域情報の提供に努めた。 本年度は 1,230,800部(昨年度 1,245,900部)を発行した。 ○ 1月号には新春座談会として「これからの公共事業のあり方」を企画し掲載した。また、 平成13年1月6日の省庁再編に伴い「新省庁の概要」を特集として掲載した。 4月号は「新規採用技術職員の全建会員加入月間」として会員の声を掲載した。また、8 −7− 月号は平成11年度表彰関係の特集とした。 ○ 地区連の頁の活用のほか、地方協会の活動状況や会員の意見等を掲載し、会員及び地方協 会の意見を反映するなど双方向の情報媒体となるよう努めた。 ○ 「若手技術者向けの記事欄」など若い会員向けの記事・内容の充実に努めた。 ○ 1月号には、カラー頁を24頁とし、8月号には全建賞等受賞事業のカラーグラビア8頁 を掲載した。記事中には写真・図表を多く取り入れ、読みやすくなるよう努めた。また、全 建ホームページを通して、本誌目次や特集内容について提供した。 ○ 全国の地区編集委員との合同編集委員会を12年10月に開催し、編集方針、特集テーマ 等について意見交換等を行った。 特集テーマと地区連の頁 月 特 4 VOICE 5 集 テ ー マ (新採技術職員全建会員加入月間) 地区連の頁 近 畿 個性と魅力ある地域づくりに向けて 九 州 6 自然環境に配慮した社会資本整備 東 北 7 公共事業の効率化 北 陸 8 平成11年度表彰関係 9 災害に強い地域づくりを目指して 中 国 10 循環型社会における公共事業 中 部 11 次世代を担う建設技術 東 京 12 公共事業の円滑な推進 北 1 21世紀の公共事業 <新春座談会>これからの公共事業のあり方 2 社会資本の維持・管理 四 国 3 高度情報化時代の公共事業 関 東 海 道 (2) 文化事業助成 地区連合会及び地方協会の実施した文化事業392件に対し、17,394,800円(前年度384 件、17,118,500円)の助成を行った。 (3) 図書購入補助 会員に対し、技術図書出版社11社と提携し、技術図書の4割引(送本料サービス)の斡旋 を行い、延べ439名の会員より630冊(前年度461名、647冊)の利用があった。ま た、会員及び会員家族に対し教養・育児図書出版社3社と提携し、2割引(送本料サービス) の斡旋を行い、延べ20名の会員及び家族より50冊(前年度9名、28冊)の利用があった。 これらの内容及び図書目録については「月刊建設」に掲載した。 −8− (4) ビデオ及び映画フィルムライブラリー ビデオの貸出しを行い、延べ58協会171本(前年度57協会140本)の利用があった。 また、映画フィルムについては、延べ1協会3本の貸出し(前年度1協会2本)の利用があ った。 また、ホームページを通じて、ライブラリーリスト等の提供を行うとともに、新たにビデオ 「土木工事の施工計画と施工管理」(第4巻〜6巻)、「建築施工入門」の4本を購入し、また、 「安全で緑豊かな川を目指して〜一級河川余笹川流域整備計画〜」、「みどりと安全が戻って きた」を栃木県協会から寄贈を受け、ライブラリーの充実に努めた。 8.表 彰 平成11年度表彰は下記のとおりとし、通常総会時に表彰するとともに、機関誌「月刊建設」 8月号、冊子「表彰」及びホームページに登載し顕彰した。 (1) 谷口賞、谷口功労賞及び小沢賞 平成11年度谷口賞については、和里田義雄氏ならびに宮原諄氏に、谷口功労賞及び小沢賞 については、各地区連合会及び企画委員会より推薦された候補者について審査した結果、谷口 功労賞40名、小沢賞34名に授与した。 (2) 全建賞 平成11年度全建賞は、各地方協会より9部門203事業(前年度233事業)の推薦をう け、同賞審査委員会で審査の結果、55事業の実施機関に全建賞を授与した。市町村事業は、 7事業(前年度8事業)に授与した。 (3) 21世紀の「人と建設技術」賞 第5回21世紀の「人と建設技術」賞は、各地方協会より62事業(第4回50事業)の推 薦をうけ、同賞審査委員会で審査の結果、21事業の実施機関に授与した。なお、今回も有識 者による懇談会を設け、助言を受けた。 (4) 長期会員 平成11年度長期会員 2,374名に対し、表彰を行った。 9.組織の強化 これまでの活動実績を基礎に、協会活動の一層の推進を図るとともに、若手技術者等の技術力 向上及び業務上の諸課題解決のための方策について協会の果すべき役割等を新メディアの利用 も含め検討し、協会組織の維持・拡充を図るための活動を推進した。また、全建活動の広報及び 協会業務の円滑な実施及び本部と地方協会の連携強化に資するため、新メディア活用の充実に努 めた。 国土交通省設置に伴う本会組織について適切な対応を図った。 (1) 組織の拡充・強化 会員数の減少傾向が継続化したことに鑑み、協会組織の維持・拡充を図るための活動を積極 −9− 的に推進した。また、冊子「全建のしおり」及び「全建のご案内!」等の配布やスライド「協 会の歩み」を活用したPR活動を展開し組織の維持・拡充に努めた。 協会数及び会員数は、189協会、3協会増、平成11年度 101,752名から平成12年度 99,751名へと昨年度比 2,001名減となった(前年度 1,222名減少)。 また、全建活動の積極的なPRを図るためホームページの活用に努めた。 (2) 地方公共団体への広報 地方公共団体に対し、協会への一層の理解を得るため、講習会、地区連合会の会合、地方協 会総会等を利用して協会の広報活動に努めた。 (3) 地方協会活動の促進 地方協会活動を支援するための助成制度の拡充を行った。 本部及び各地方協会の活動状況等の情報を提供し、文化事業の助成等、積極的な協力を行っ た。 (4) 地方協会と本部の連携について 月一回発行している全建速報の内容等を充実し、地方協会と本部の連携手段としての役割を 強化した。 また、協会業務の円滑な実施及び地方協会と本部の連携強化を図るため、新メディアの活用 方策の充実に向け検討を行った。 (5) 国土交通省設置による本会組織の検討 平成13年1月の国土交通省の設置に伴う地方協会組織の改編については、当該地方協会の 意向を尊重し対応した。 (6) 本部機能等の検討 本部機能強化及び経費削減等を図るための事務所の効率化施策について検討を行った。 (7) 全建懇談会の開催 4地方協会の協力により、IT化による会員管理等地方協会業務の合理化について、検討を 進めた。 (8) 若い技術者等のための施策 50周年記念建設技術研究基金による若い技術者を対象とした研修事業等に対する助成制度 の検討を行った。 また、若い技術者を対象として、各種情報の提供及び新メディアを利用した研修資料の作成 を進めた。 (9) 女性会員について 女性会員については、地方協会における会員構成等をとりまとめ地方協会へ情報を提供した。 (10) 特別会員について 特別会員の制度の周知を図るとともに、2特別会員支会の実施した技術研鑽事業に助成を行 い、地方協会と連携し組織の強化を図った。 大阪府において特別会員支会の発足をみた。 −10− (11) 賛助会員について 賛助会員については、自主性を尊重した対応とした。 また、従来より実施している全建賞及び21世紀の「人と建設技術」賞の表彰に際して、事 業に参画した賛助会員に対して表彰を行った。 (12) 会員及び会員家族へのサービス 会員及び会員家族へのサービスとして、ホテルの宿泊割引、大手旅行業者の主催旅行の割引 ほか、教養図書・育児図書等の割引斡旋を実施した。なお、それらの内容については「月刊建 設」に掲載した。 (13) 海外視察団の編成 海外視察の機会を確保し見聞を広め、知識の習得・向上を図るとともに、会員相互の親睦及 び福利厚生に資するため、海外視察団(夫人同伴)を編成した。 平成12年度海外視察団実施報告 開 催 年 月 12年5月18日〜 5月27日 視 察 団 名 参 加 人 員 第13回海外視察団 (ヨーロッパ) 夫人同伴 7組 (14名) 摘 要 10日間 欧州3ヵ国 (14) 見舞い等の制度について 会員の死亡または重傷された会員及び風水害・地震・火山噴火の災害に対応した当該協会へ 見舞金の支給を行った。 また、会員の互助制度等についてアンケートを実施し情報収集に努めた。 10.出版事業 建設技術者の業務のより一層の効率化、技術力の向上に資するため、業務に関連する最新の行 政情報や建設技術に関する各種の図書を発行し、ホームページ等を活用し、地方協会の協力を得 てその普及に努めた。 また、CD‑ROM等多様化する新メディアへの対応について検討した。 (1) 新規及び改訂版 道路土工指針の改定及び土木構造物設計マニュアル(案)の策定に伴い「土木構造物標準設 計第1巻(側こう類・暗きょ類)」及び「土木構造物標準設計第2巻(擁壁類)」を改定発行し た。 新規図書として「設計・コンサルタント業務等入札契約問題検討委員会中間とりまとめ」を 発行した。 改訂図書として「土木構造物標準設計第1巻の手引き」、 「土木構造物標準設計第2巻の手引 き」、「平成12年版 災害手帳」、「平成12年版 わかりやすい土木工事積算」、「2001年 版 全建手帳」を改訂発行した。 なお、「五訂版 新しい入札・契約手続きの運用と留意事項」については、『公共工事の入札 及び契約の適正化の促進に関する法律』の制定に伴い、また、「改訂版 災害復旧問答集」は、 −11− 規程の見直し等により発行に至らなかった。 (2) 重 版 「新版 土木工事写真の手引き」、「土木構造物設計ガイドライン・土木構造物設計マニュア ル(案)」、「土木構造物標準設計第18〜20巻の手引き」、「土木工事安全施工技術指針」、 「土木工事安全施工技術指針の解説」、「水文観測」、「公共土木施設の災害申請工法のポイン ト」、 「公共土木工事検査の体系・技術・実際」及び「流量(浮子)観測野帳」の重版を行った。 (3) 工事の安全及び施工管理に関する技術講習会 工事の安全及び施工管理に関する講習会を本協会及び(社)全国土木施工管理技士会連合会 主催により全国11会場で開催した。なお、参考資料として「新版 土木工事写真の手引き」 を活用した。 (4) 土木構造物標準設計第1巻・第2巻説明会 土木構造物標準設計第1巻・第2巻の利用者を対象に改定事項、内容、利用方法等について の説明会を全国9会場で開催した。なお、月刊建設及びホームページに、「標準設計Q&A」 のコーナーを設け、聴講者の質問に対応した。 また、本年度発行の「土木構造物標準設計第1巻の手引き」、 「土木構造物標準設計第2巻の 手引き」を参考資料として活用した。 以上をまとめると次のとおりである。 〈新規発行〉 出 版 物 名 「設計・コンサルタント業務等入札契約問題検討委員会中間とりまと め」 部 数 11,000部 〈改訂発行〉 出 版 物 名 部 数 「土木構造物標準設計第1巻(側こう類・暗きょ類)」 7,000部 「土木構造物標準設計第2巻(擁壁類)」 7,000部 「土木構造物標準設計第1巻の手引き」 5,000部 「土木構造物標準設計第2巻の手引き」 5,000部 23,000部 「平成12年版 災害手帳」 「平成12年版 わかりやすい土木工事積算」 「2001年版 1,700部 8,600部 全建手帳」 −12− 〈重版〉 出 版 物 名 部 「新版 土木工事写真の手引き」 「土木構造物設計ガイドライン・土木構造物設計マニュアル(案)」 「土木構造物標準設計第18〜20巻の手引き」 「土木工事安全施工技術指針」 「土木工事安全施工技術指針の解説」 「水文観測」 「公共土木工事検査の体系・技術・実際」 「公共土木施設の災害申請工法のポイント」 「流量(浮子)観測野帳」 数 5,000部 3,000部 500部 500部 500部 300部 1,000部 1,000部 10,000部 工事の安全及び施工管理に関する技術講習会 回 数 開 催 日 地 区 名 1 8月23日(水) 関 東 2 9月 8日(金) 中 国 3 9月19日(火) 九 州 4 9月21日(木) 近 畿 5 10月13日(金) 中 国 6 10月23日(月) 北 陸 7 10月31日(火) 九 州 8 11月 6日(月) 東 北 9 11月10日(金) 北海道 10 11月21日(火) 〃 11 11月22日(水) 中 部 計 9地区 開催場所 東 京 広 島 福 岡 大 阪 倉 吉 新 潟 浦 添 仙 台 札 幌 帯 広 名古屋 11都市 参加人員 176名 231名 195名 182名 350名 128名 93名 228名 163名 120名 267名 2,133名 土木構造物標準設計第1巻・2巻説明会 回 数 開 催 日 1 10月25日(水) 2 10月31日(火) 3 11月 1日(水) 4 11月 8日(水) 5 11月 9日(木) 6 11月16日(木) 7 11月30日(木) 8 12月13日(水) 9 12月14日(木) 計 開催場所 東 京 名古屋 大 阪 仙 台 札 幌 高 松 新 潟 広 島 福 岡 9都市 参加人員 281名 178名 289名 235名 192名 135名 106名 200名 302名 1,918名 地 区 名 関 東 中 部 近 畿 東 北 北海道 四 国 北 陸 中 国 九 州 9地区 11.全国事務局長会議 第37回全国事務局長会議を兵庫県において開催し、研修と意見の交換を行った。 −13−
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