プレスリリース 2010年10月25日 CI日本プログラム 担当:磯部 電話:03-6911-6640 080-1022-5889 E メール:[email protected] COP10 でコスタリカの地域コミュニティと生物多様性保全に取り組む コーヒーを提供 トヨタ自動車株式会社、UCC 上島珈琲株式会社、コンサベーション・インターナショナルが協力 生物多様性条約第 10 回締約国会議(COP10)開催期間中の閣僚級会合において、コスタリカの生物多 様性保全に現地コミュニティと取り組むプロジェクトからのコーヒーが、会議中のコーヒーブレイクにて提 供されることになりました。このコーヒーは、国際環境 NGO・コンサベーション・インターナショナル(本部 米国・ヴァージニア。以下、CI)が、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)の支援により、コスタリカと パナマの国境地帯で取り組む活動から提供されるものです。トヨタ自動車が COP10 開催支援の一部とし て協力の上、UCC 上島珈琲株式会社がコーヒーの輸入、加工に協力しました。 COP10 閣僚級会合中に提供されるコーヒーは、中米最大の雲霧林「ラ・アミスタッド生物圏保護区」周辺で現 地コミュニティとともに生物多様性の保全に取り組むプロジェクトから提供されるものです。コスタリカとパナマ の国境地帯の同保護区の緩衝地帯では、農地への転換等により、森林の分断化が深刻です。このため、CIは 2009 年 1 月より、トヨタ自動車の実施する「トヨタ環境活動助成プログラム」の支援により、コスタリカとパナマ の国境地帯において主要な経済活動であるコーヒー生産を利用し、森や生物を守りながら、地元の人々の生 計向上を支援するプロジェクトに取り組んでいます。 CI は、世界40カ国以上で生物多様性保全に取り組んでいます。熱帯地方を中心とした世界のコーヒー生産 地は、生物多様性の保全上重要な「生物多様性ホットスポット」注1に重なる地域が多く、CI は現地コミュニティ とともに環境保全型のコーヒー農法に取り組むことで、環境保全と地域の持続可能な発展を目指しています。 2002 年より日本政府や CI が拠出している、生物多様性ホットスポットの保全と貧困削減への貢献を目指す 「クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF_)」注2は、ホットスポットで活動する団体等への支援 を実施しています。同基金は、「ラ・アミスタッド生物圏保護区」周辺におけるコーヒー生産を通じた生物多様性 保全戦略の立案も支援しています。 今回提供されるコーヒーは、CEPF によって構築された保全戦略に基づき、トヨタ自動車の支援により、地元コ ミュニティや生産者組合と共に、プロジェクトの対象地域を拡大した地域から提供されます。日本では、トヨタ自 動車とUCC上島珈琲株式会社という、異業種の2企業が協働した結果、COP10 への提供が実現しました。 CIは、ポスト 2010 年目標(新戦略計画)の課題として、条約が掲げる様々な目標に横断的に対応しながら、地 域のニーズに根差した途上国の持続可能な発展に貢献するプロジェクトの「実践」の重要性を訴えています。 コンサベーション・インターナショナル(CI)は、自然生態系と人とのかかわりを重視して環境問題を解決することを目的に設立された、民間非営利の国 際組織(NGO)です。人類が共有する自然遺産である生物多様性を保全し、人間社会と自然が調和して生きる道を具体的に示すために、世界の生物多様 性ホットスポット(生物多様性が豊かでありながら絶滅の危機に瀕する地域)で生物多様性保全活動を行っています。1997 年、旭硝子財団ブループラ ネット賞受賞。理事に、俳優・ハリソンフォード、インテル設立者・ゴードン・ムーアなど。世界 40 カ国以上で約 800 名のスタッフが生物多様性保 全に取り組んでいます。 コンサベーション・インターナショナル:〒163-1339 新宿区西新宿 6-5-1 新宿アイランドタワー39 階 TEL 03-6911-6640 <プロジェクトの現在までの成果> コスタリカ側18軒、パナマ側32軒の農家に対し、環境と人権に配慮したコーヒー生産方法の技術支 援を実施 現地コミュニティに対し、生態系サービスや絶滅危惧種の保全に関する環境教育を実施 参加者とのコンサルテーションに基づき、パナマ、コスタリカの国境にまたがる、小規模な生態系コリド ーの境界を設定 の上、植樹活動と森林保全を推進 コスタリカ側では10種の現地固有種を用いて1万 5 千本、パナマでは 1 万 2 千 5 百本の植樹を実施。 2010 年中、合計 5 万本の植樹達成を目標に取り組んでいる。コスタリカ、パナマ両国において、コーヒ ー生産者のリーダーの育成と女性組合への技術支援に取り組む 各参加農園内でのプロジェクト実施に関わる効果の調査 注1 生物多様性ホットスポット: 地球上 34 ヵ所のもっとも生物多様性が豊かでありながら、同時にもっとも危機に瀕している地域。地球の地表 面積のわずか 2.3%でありながら、ホットスポットには最も絶滅が危惧されている哺乳類、鳥類、両生類の 75%、全ての維管束植物の 50%、陸上 脊椎動物の 42%が生息している。 注2 クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF):地球環境ファシリティー(GEF)、日本政府、マッカーサー財団、世界銀行、フラン ス開発庁、CIが出資する共同基金で、生物多様性ホットスポットの保全活動を目的に、地元コミュニティ団体や市民団体などへの支援を実施し ている。 *ジャーナリストの方には、写真やより詳しい情報をご提供いたします。お問合せ下さい。 お問合せ先: コンサベーション・インターナショナル ジャパン E-mail: [email protected] URL: http://www.conservation.or.jp コンサベーション・インターナショナル(CI)は、自然生態系と人とのかかわりを重視して環境問題を解決することを目的に設立された、民間非営利の国 際組織(NGO)です。人類が共有する自然遺産である生物多様性を保全し、人間社会と自然が調和して生きる道を具体的に示すために、世界の生物多様 性ホットスポット(生物多様性が豊かでありながら絶滅の危機に瀕する地域)で生物多様性保全活動を行っています。1997 年、旭硝子財団ブループラ ネット賞受賞。理事に、俳優・ハリソンフォード、インテル設立者・ゴードン・ムーアなど。世界 40 カ国以上で約 800 名のスタッフが生物多様性保 全に取り組んでいます。 コンサベーション・インターナショナル:〒163-1339 新宿区西新宿 6-5-1 新宿アイランドタワー39 階 TEL 03-6911-6640
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