HPS がすべての子どものために提供すること

Hospital Play Specialist(以下、HPS)は、遊びを用
いて、医療環境をチャイルドフレンドリーなものにし、
病児や障がい児が医療とのかかわり経験を肯定的に捉
えられるようにするため、小児医療チームの一員として
働く専門職です。
HPS がすべての子どものために提供すること
HPS は・・・
*治療を受ける子どもたちに、遊びを提供し、日常生活を支援します
*治療を受ける子どもたちが、自分の受ける治療について理解できるよう、遊びを使って準備を
します(プレイ・プレパレーション)
*子どもたちが処置や検査のあいだに怖い思いをせず、痛みや不安が軽減されるよう、遊びを使っ
て支援します
*きょうだいや保護者も視野に入れた、遊びのプログラムを計画し、個別支援をおこないます
ぬいぐるみを使って、CT を受けるために医療者が伝え
たいこと、子どもが知りたいことを共有します。
HPS が遊びを用いて子どもの気持ちを逸らすこと(=ディストラクション・セラピー)
で、子どもは怖い思いをせずに、採血を終えることができます。
HPS と HPS がいる病院関係者のコメント
あいち小児保健医療総合センター
内科部長
藤田
直也
HPS と共に小児医療に取り組むようになり、子どもたちの医療への
NPO 法人ホスピタル・プレイ協会
、HPS・在宅部門スーパーバイザー
静岡市協働パイロット事業担当 HPS
中山
陽子
警戒が少なくなり、検査や治療に立ち向かおうとする気持ちが出てき
たり、検査や治療後にやり遂げた達成感の表情が見られたりするよう
私は、日頃より、どんな障害を持っている子ども達にも、子どもが出
になりました。家族から「子どもが病院に行くことを楽しみにしてい
来るだけ能動的に遊べるように考え、子どもが遊びたいと思う遊び
る」という言葉を聞くこともあります。HPS と協力することで、小
は、発想を変え、工夫し、子どもに提供出来るようにする事が HPS
児医療において「本当は必要なはずなのに今まで置き去りにされてき
としての役割と考えています。遊びを求めている子どもや家族に
た何か」を少しずつ満たすことが出来るようになるものと期待してい
HPS の専門性を発揮できる喜びを感じています。
ます。