脱・地球温暖化:低炭素社会の実現に向けて

G8洞爺湖サミット記念 国際シンポジウム
「脱・地球温暖化:低炭素社会の実現に向けて」
を開催
2008年7月に開催された洞爺湖サミットを受け、低炭素社会の実現に向けた
産学官民の行動のあり方を議論するシンポジウムを9月9日にIETCと共同で開催しました。
G8洞爺湖サミット記念 国際シンポジウム
「脱・地球温暖化:低炭素社会の実現に向けて」
開催日時
2008年9月9日
(火)13:00∼17:00
開催場所
大阪国際交流センター 大ホール
参加者
約450名
主催 (財)
地球環境センター
(GEC)
、国連環境計画 技術・産業・経済局
国際環境技術センター
(UNEP DTIE IETC)
後援
IPCC副議長 デビッドソン氏の基調講演
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)副議長のデビッドソン氏は、
IPCC 第 4 次評価報告書等から得られた知見を紹介し、気候変動は単
なる環境問題ではなく開発の問題である、すなわち開発のあり方を変え
ることによって、気候変動を緩和することができるが、そのためには気候
変動と持続可能な開発の相乗効果を達成し、摩擦を回避することが必
要であると講演されました。
環境省大臣官房審議官の森谷氏は、洞爺湖サミットの成果と
「低炭素
社会づくり行動計画」について説明され、低炭素社会の実現には目標を
明確に立てて、
技術を普及させる仕組みを作ることが必要であると話され
ました。
(独)
国立環境研究所特別客員研究員の西岡氏は、
研究成果で
ある「低炭素社会に向けた12の方策」を紹介され、低炭素社会の達成
のため、需要側でのエネルギー消費の削減の必要性と可能性があること
を示されました。IETC 所長代理・副所長のチャンダック氏は、UNEPの
気候変動への対策や気候変動対策プログラムでの優先課題について
説明し、
また、UNEPの出版物『Kick the Habit』
を紹介されました。
環境省、外務省、大阪府、大阪市、
(社)
関西経済連合会、大阪商工会議所、
(社)
関西経済同友会、
地球環境関西フォーラム、
(財)
大阪国際交流センター
プログラム 【第1部 講演】
◎基調講演
「地球温暖化の現状報告と最新の知見∼低炭素社会のあり方とは」
……IPCC 副議長 オグンラデ・デビッドソン氏
◎講演
「G8洞爺湖サミットの成果と我が国の対応」
……環境省 大臣官房審議官 森谷賢氏
「低炭素社会の実現に向けた方策」
……
(独)
国立環境研究所 特別客員研究員 西岡秀三氏
「UNEPの気候変動に対する取り組み」
……UNEP DTIE IETC 所長代理・副所長 スーリヤ・チャンダック氏
【第2部 パネルディスカッション】
◎発表「低炭素社会に向けたアプローチ」
「エネルギー供給企業の観点から」
……大阪ガス
(株)技術戦略部長 出馬弘昭氏
「創エネ・省エネ型商品製造企業の観点から」
……シャープ
(株)執行役員・環境安全本部長 森本弘氏
「市民・NGOの観点から」
……
(特活)
気候ネットワーク 代表 浅岡美恵氏
◎パネルディスカッション
上記講演者及び発表者全員
(モデレーターは西岡秀三氏)
※本シンポジウムは、平成20年度独立行政法人環境再生
保全機構地球環境基金の助成を受けて開催しました。
詳しくは、GECウェブ
サイトをご覧ください。
CONTENTS
【巻頭特集】G8洞爺湖サミット記念 国際シンポジウムを開催 ………………… 1∼2
【IETC NEWS】
「イラク南部湿原環境管理支援プロジェクト評価会合」
を開催 …… 5
【CDM/JI】
【GEC PLAZA Corner】
「環境中の有害汚染物質対策コース」
を実施 …………… 6
2008年度「CDM/JI事業調査」
を実施 ……………………………………………… 2
COP14&COP/MOP4に参加 ……………………………………………………… 3
【GEC NEWS】中国江蘇省「大阪府産業廃棄物処理技術等研修」
を実施 ……… 4
【GEC/IETC NEWS】
「UNEPエコタウンプロジェクトワークショップ」に協力参加 …… 4
GEC Newsletter
No.35
February 2009
【UNEP親善大使】豪州を訪問 …………………………………………………… 7
【GEC短信】
「第34回鶴見区民まつり」
に参加 …………………………………………………… 8
EMS研修コーナー、
GEC友の会事務局コーナー …………………………………… 8
1
パネルディスカッションでは、エネルギー供給産業の立場から大阪ガス
レーターの西岡氏は、低炭素社会づくりは社会の仕組みの変更を伴う
(株)技術戦略部長の出馬氏が、創エネ・ 省エネ型商品製造企業の観
ことから摩擦が生じて時間がかかるため、低炭素社会づくりに向けた
点からシャープ
(株)
執行役員・環境安全本部長の森本氏が、
市民・NGO
方針を今から持って少しずつ社会を変えていく必要がある、と議論を
の観点から
(特活)
気候ネットワーク代表の浅岡氏がそれぞれの取り組み
総括され、低炭素社会に向けた日本の議論を大阪から発信することが
を発表され、続いて講演者及び発表者全員で議論を行いました。モデ
できました。
パネル発表
パネルディスカッション
会場の様子
1
2008年度「CDM/JI事業調査」
を実施
▼ 団体名
今年度も環境省から
「CDM/JI 事業調査」
を受託し、プ
ロジェクトの実現可能性調査を実施しました。2008 年 7月
10日∼ 25日に調査を行うCDM/JIプロジェクト案件を募集
し、39 団体 53 件の応募の中から、8月25日に23 の案件
を採択しました。
GECでは、調査期間中、有識者から成る委員会を設置
して調査団体にアドバイスを行うなど、調査案件が事業化
に向けて進展するよう進行管理を行いました。
詳しくは、GECウェブ
サイトをご覧ください。
コラム
(株)
日本総合研究所
廃
棄
物
管
理
インドネシア・西ジャワ州廃棄物処理プログラムCDM事業調査
鹿島建設
(株)
ベトナム・澱粉加工工場廃水処理及びエネルギー利用CDM
事業調査
大成建設
(株)
ベトナム・カントー市における都市ごみバイオガス発電CDM
事業調査
日本エヌ・ユー・エス
(株)
中国・安徽省における廃棄物発電システムを利用したCDM
事業調査
エヌ・ティ・ティジーピー・エコ
(株) ネパール・発酵槽導入プログラムCDM事業調査
(株)
前川製作所
個別の
開発
ニーズ
(株)
KRI
タイ・ピピドーン島における燃料電池を用いたバイオマス発電
システムCDM事業調査
(株)
スマートエナジー
マレーシア・サラワク州におけるパーム搾油残さなどを活用
したバイオマス発電CDM事業調査
東電環境エンジニアリング
(株) マレーシア・パームオイル廃液処理によるコベネフィッツCDM
事業調査
バ
イ
オ
マ
ス
利
用
住友林業
(株)
インドネシア・東ジャワ州における木質バイオマス発電CDM
事業調査
日本技術開発
(株)
フィリピン・精米工場における籾殻利用発電CDM事業調査
(株)
日本開発政策研究所
省
エ
ネ
温暖化対策
出典:
(社)
海外環境協力センター
『開発途上国の環境対策を実現するコベネ
フィット型温暖化対策・CDMの促進に向けて』
より
2
カンボジア・ナンヨウアブラギリ粗精製油の発電用代替燃料
利用CDM事業調査
シナネン
(株)
モザンビーク・バイオディーゼルCDM事業調査
みずほ情報総研
(株)
中国・河北省におけるコークス炉ガスによる直接還元鉄製造
CDM事業調査
持続可能な開発
環境
環境対策と温暖化
対策
対策に資する
ニーズ コベネフィット対策
タイ・オンサイト型キャッサバ粕利用エタノール製造プログラム
CDM事業調査
中央復建コンサルタンツ
(株) タイ・養豚場におけるバイオガス有効利用CDM事業調査
(株)
三菱総合研究所
国家全体の
開発ニーズ
シンガポール・下水汚泥焼却CDM事業調査
鹿島建設
(株)
「コベネフィットとは?」
地球温暖化対策(温室効果ガスの削減)
に加え、開発
ニーズにも貢献することです。特に開発途上国において
は、経済社会開発のニーズが高いが、
その開発を化石燃料
依存型ではなく、気候に配慮した形で達成することが、
コベ
ネフィットの実現です。単独の環境政策として温暖化対策
を実施するよりも、温暖化対策を含めた開発政策を実施す
ることが望まれます。環境省は、開発ニーズのうち、地球温
暖化対策以外の環境保全について、気候変動とともに対
策を講じてコベネフィットを実現する方向性を示しています。
CDMプロジェクトにおいてもコベネフィットの実現が期待
されています。本年度の「CDM/JI事業調査」については、
大気汚染・水質汚濁・廃棄物管理の問題などの公害対策
に寄与するコベネフィット実現度の高い案件を優先的に採
択しました。現在国際交渉が進められている2013年以降
の将来枠組では、
コベネフィット型CDMについても検討が
なされています。
▼ 調査名
パシフィックコンサルタンツ
(株) 中国・廃棄物処分場からのメタンガス排出抑制CDM事業調査
エ再
ネ生
ル可
ギ
ー能
イー・アンド・イー
ソリューションズ
(株)
中国・車両工場省電力CDM事業調査
中国・コークス工場廃ガス利用発電CDM事業調査
清水建設
(株)
シリア・アンモニア製造プラントのテールガスによるエネルギー
利用CDM事業調査
三菱UFJ証券
(株)
ベトナム・ホーチミン市電力送配電設備における高効率変圧
器技術移転に伴うCDM事業調査
三菱UFJ証券
(株)
ベトナム・太陽熱温水器普及CDM事業調査
中国電力
(株)
フィリピン・かんがい水路活用再生可能エネルギープログラム
CDM事業調査
No.35
February 2009
GEC Newsletter
2
「温暖化対策CDM/JI事業調査シンポジウム2008」
を開催
今年度も、環境省委託事業の一環として
「温暖化対策 CDM/JI 事業調査シンポジウ
うなど、CDM/JIに係る最新動向の報告を充
実させた内容としました。
ム2008」
を10月1日に東京の科学技術館にて、
10月3日に大阪歴史博物館にて、それぞれ開
催し、
東京会場では290 人、
大阪会場では130
人が参加しました。
今年度は、京都議定書第一約束期間後
を視野に入れ、
(財)地球環境戦略研究機関
(IGES)の平石尹彦氏が「コベネフィット実現
によるCDMの更なる推進」と題して講演を行
また、例年どおり、各会場において、前年度
にCDM/JI 実現可能性調査を実施した4 団
体から調査結果の報告を行い、
コメンテーター
と議論を行いました。これにより、プロジェクト
のスキーム、国連登録のための追加性の証明
など、プロジェクトの事業化に向けた多面的な
課題と解決方法について、参加者が理解でき
るようなシンポジウムとなりました。
GECウェブサイトに、配布
資料等を掲載しています。
大阪会場の様子
3
国連気候変動枠組条約第14回締約国会議(COP14)
、
京都議定書第4回締約国会合(COP/MOP4)
に参加
2008年12月1日∼12日にかけて、
ポーランド・ポズナンにて、COP14及びCOP/MOP4が開催されました。
GECは、COP14 及び COP/MOP4に参加
し、情報収集を行うとともに、会場内にブースを
出展して、環境省の委託を受けて実施してい
る「CDM/JI 事業調査」の紹介を行いました。
特に、
今年度重視している
「コベネフィット」
(P.2
コラム参照)の概念について、ポスターを通じ
て周知に努めました。
COP13 のバリ行動計画に基づき、COP15
において2013年以降の将来枠組について合
意する過程で開催された本会議は、その交
渉を進捗させることが目標でした。その点に
ついては 2009 年のスケジュール等について
一定の成果は見られましたが、今後一年間の
交渉プロセスで主導権を握るための各国間
での駆け引きがあったことも否めません。今
後の交渉の中で、国益を守りながら将来体制
における優位を勝ち取るための国家戦略と言
えるでしょう。
CDMに関しては、CDM 理事会で承認さ
れた有効化審査 ・ 検証マニュアル
(VVM)が
歓迎され、CDMプロジェクトの地域的偏在
の是正についての方法も検討されました。ま
た、二酸化炭素回収貯留(CCS)
プロジェクト
の CDM 適格性について、検討を行ってきた
SBSTA(科学的 ・ 技術的助言に関する補
助機関)では、日本などの先進国と中東産油
及させるためにCDMを利用すべきとして賛成
したものの、ブラジルや小島嶼国は技術的リ
スクと長期的な責任問題が解決されていない
として反対し、合意できませんでした。COP/
MOPでは、CCSプロジェクトをCDMに含め
ることの影響について、CDM 理事会が検討
し、COP/MOP5に報告することが決定され
ました。
将来枠組とCDMとの関係では、CDM 改
革についての議論が、特別作業部会と京都
議定書レビューの下で行われましたが、
いずれ
も具体的な成果を出すまでには至りませんで
した。この議論では、JIも検討対象となって
おり、今後も議論が継続され、将来枠組の下
で改善されたメカニズムとして位置づけられる
ことが期待されます。
詳しくは、GECウェブ
サイトをご覧ください。
諸国が有用な気候変動対策技術であり、普
COP14
4
大阪CDMネットワーク活動報告
「大阪カーボンカンファレンス&フェア2008」
を開催しました。
大 阪 CDMネットワークは、2008 年 11 月
26日∼ 28日にインテックス大阪で開催された
「ニューアース2008(地球温暖化対策と環
境ソリューション技術展および国際シンポジウ
ム)」において、「大阪カーボンカンファレンス
&フェア2008」をGECと共同で開催しました。
これは、関西圏における地球温暖化対策への
取り組みの活性化及びカーボンオフセットの普
及を目的として開催したもので、会場では「大
阪カーボンフェア2008」と題して、大阪 CDM
ネットワーク会員団体による地球温暖化対策、
カーボンオフセットに関するパネル展示等ととも
に、国際環境協力や京都メカニズムに関わる
団体によるブース展示が行われました。
また、11月28日には、「大阪カーボンカン
GEC Newsletter
No.35
ファレンス2008」
と題して、カーボンオフセットに
関するセミナーを開催しました。京都大学経
済研究所の一方井氏による基調講演では、地
球温暖化の進行や欧州、米国及び日本の気
候変動政策と排出量取引の最近の動向が説
明されました。また、国際協力銀行の宮部氏
は、排出権取引事業とカーボンオフセットの取り
組み事例について、
カーボン・オフセットフォーラ
ムの竹田氏は、カーボンオフセットの推進事業
について講演されました。また、
大阪CDMネッ
トワークからは、関西地域におけるカーボンオ
フセットの展開を目指した活動を発表しました。
そして、
オープンセッションでは、大阪 CDMネッ
トワークの取り組みについて、パネリストの方か
ら講評をいただいた後、カーボンオフセットの
February 2009
展望と課題について議論を行いました。
地球温暖化対策に関心のある企業等から
多数のご参加をいただき、積極的な情報交換
が行われました。
本ネットワークの概要については、
GECウェブサイトをご覧ください。
大阪カーボンカンファレンス2008
3
1
中国江蘇省「大阪府産業廃棄物処理技術等研修」
を実施 ∼中国江蘇省から研修員を受入∼
2008年9月に中国江蘇省で予備調査を実施するとともに、11月9日∼21日にかけて、
「大阪府産業廃棄物処理技術等研修」
を実施しました。
大阪府は、府内の民間事業者が有する廃
現地予備調査は、9月16日∼ 19日に、研
棄物処理・リサイクル技術の活用を通して、ア
修対象者・研修内容等のニーズを的確に把握
化、異臭を伴い、飲用が不可能となる状況が
発生しました。アオコの大量発生の要因には、
することを目的に行いました。調査では、江蘇
ジア各国の都市における廃棄物問題の取り
周辺の上海、蘇州、無錫等の人口の急増や、
省環境保護庁や研修員候補者を訪問し、研
組みを支援することを目的とした「アジア3R 技
耕地からの農薬、700を超える工場や鉱山か
術サポート事業」
を2006、2007 年度に実施し、 修ニーズを把握するとともに、近年、水面に発
らの産業排水による水質悪化があるという説
生したアオコを主な原因として、悪臭が問題に
その結果、中国江蘇省では金属めっき等の工
明を無錫市当局から受けました。
なっている太湖を訪問しました。太湖は、中国
場から排出される廃液による環境汚染が重要
現地予備調査の結果を踏まえて研修プログ
第 3の淡水湖で、面積は約 2,200km2(琵琶
課題であることが分かりました。
ラムを検討し、11月9日∼ 21日の日程で「大
この結果を受けて、大阪府は、2008 年度
阪府産業廃棄物処理技術等研修」を実施し
湖の約 3 倍)
であり、2007 年には、江蘇省無錫
に「大阪府産業廃棄物処理技術等研修」を
ました。最終日の研修評価会では、研修成果
市内で太湖を水源とする水道水の水質が悪
実施し、同省の環境行政職員等
を廃棄物対策にどう活用するか
を対象として工業廃液・汚泥に
について研修員から具体的な発
係る廃棄物処理・リサイクル技術
表があり、
高い評価を得て終了す
等の研修を行いました。そして、
ることができました。
GEC は 2006、2007 年度に大阪
GECは、
今後も引き続き大学・自
府から
「アジア3R 技術サポート事
治体等の国際協力事業への協力
業」の運営を受託した経験を生
を進めることで、アジア地域におけ
かして、現地予備調査と研修運 太湖湖畔(高汚染エリア:水面にアオコが 琵琶湖・淀川水質浄化共同実験センター
る循環型社会の実現に向けて貢
営を受託しました。
献してまいりたいと考えています。
広がり、
強い悪臭が漂う)
(Biyoセンター)
の見学
(滋賀)
2
ベトナム・ハロン湾環境改善プロジェクト
事業開始に向けた事前調査のため、2008年9月16日∼21日にベトナムを訪問しました。
GECと大阪府立大学の共同プロジェクト
「ベトナム・ハロン湾環境改善プロジェクト」は、
2007 年度の第 2 回 JICA 草の根技術協力事
業として内定し、2009 年の事業開始に向け
た準備として、2008 年 9 月16日∼ 21日にか
けて府立大学と共にベトナムを訪問し、事前調
査を行いました。
今回の調査では、現地においてスムーズな事
ハロン湾と水上生活者のコミュニティー
業開始を図るため、本プロジェクトの主たる関
係機関から事業実施に対する協力の同意を得
ること、また、ターゲットグループであるハロン湾
の住民(水上生活者と観光船業者)のプロジェ
クトに対する具体的なニーズ把握を主な目的と
しました。そして現地カウンターパートであるハ
ロン湾管理局の協力のもと、プロジェクト関係者
一同を集めた会議を9月19日に開催しました。
現地関係者との会議
本会議には、水上生活者や観光船業者の
代表者らをはじめ、住民組織の青年ユニオン
や女性ユニオン、ハロン湾管理局、クアンニン
省天然資源環境局等の行政機関、またNGO
組織であるマングローブ生態系研究センター、
ベトナム国立公園/保護地域協会など、プロ
ジェクト関係者約 20 名が参加し、本プロジェク
トの活動内容に関して多くの意見が活発に出
され、幅広いニーズの把握が
できました。
今後は本事業開始に向け
て、今回の調査で得た現地
の意見やニーズを事業活動
に反映するための最終調整
を行っていく予定です。
水上生活者へのインタビュー
1
「UNEPエコタウンプロジェクトワークショップ」に協力参加
UNEPと川 崎 市は 2006年 度 から連 携し
て本ワークショップに協力参加しました。
てエコタウンプロジェクトの推進を目的とした
ペナンからは、 社 会 経 済 環 境 研 究 所
「UNEPエコタウンプロジェクト会議」を毎年開
(SERI)所長のレオン・ユー・ワン氏と主任研
催しており、今年はエコタウン候補地のマレー
究員のコー・ハン・ティク氏の2 名がワークショッ
シア・ペナン市を対象としたワークショップを10
プに参加し、ペナンの「エコタウンコンセプト」
と
月20日に川崎市産業振興会館で開催しまし 「ペナン10ヵ年計画」について発表を行いま
た。本ワークショップの目的は、
ペナン市におけ
した。最終的にUNEPとSERI の間で、2009
るエコタウン施策開発計画の事業活動に関す
年 1月∼ 12月のペナン市におけるエコタウン
る具体的内容を決定するものであり、GECは、 活動計画の具体的な取り組みの内容が決定
IETCのエコタウンプロジェクト支援の一環とし
されました。
4
UNEPエコタウンプロジェクトワークショップ
No.35
February 2009
GEC Newsletter
2
3
「UNEP世界環境写真展」
を開催
「ニューアース2008」
「ワン・ワールド・フェスティバル」に参加
G8 洞爺湖サミット記念国際シンポジウムの開催に併せて、
IETCとGECは「UNEP 世界環境写真展 ∼気候変動∼」を
GECは、
2008 年 11月26日∼ 28日にインテックス大阪で開催された「ニューアー
大阪国際交流センターのギャラリーにて共同で開催しました。
ス2008」にIETCと共同でブースを出展しました。ブースでは、パンフレットを配布
これは、NPO 法人地球友の会の協力並びにキヤノン
(株)
の
協賛を得て開催したもので、UNEP がこれまでに実施した世
界環境フォトコンテスト「Focus on Your World」の優秀作品
の中から「気候変動」をテーマに約 40 点を選んで展示したほ
か、IETC 及び GECの紹介やその活動に関するパネルも併
せて展示しました。
当日は、
シンポジウム
の参加者や同セン
ターへの来場者が
数多く訪れ、
世界各
地で撮影された印
象的な環境写真に
興味深く見入ってい
ました。
UNEP世界環境写真展
したり、
パネルを掲示したりするなどして、
それぞれの事業内容を来場者に説明し、
GEC 及び IETC への理解促進に努めました。会場には、企業の方々が数多く訪
れており、GEC/IETCブースへも200 名以上の方々にお越しいただきました。
また、
12月20日∼ 21日には大阪国際交流センターで「ワン・ワールド・フェスティ
バル」が開催され、同じくGECとIETCは共同でブースを出展しました。ブースで
は、パンフレットの配布やパネル
の掲示を通して、それぞれの活
動を紹介するとともに、GECは
会場で実施されたクイズラリーに
も協力しました。当日は、約 350
名の幅 広い年 齢 層の方々に
GEC/IETCブースを訪 問して
いただき、環境や国際協力に関
する意識の高さが伺えました。 GEC/IETCブース(ワン・ワールド・フェスティバル)
1
「イラク南部湿原環境管理支援プロジェクト評価会合」
を開催
2008年9月3日、
イラク南部湿原環境管理支援プロジェクトに関する評価会合を京都市国際交流会館で開催しました。
UNEPは、2004 年から実施したイラク南部
湿原環境管理支援プロジェクトの成果を評価
するための会合を開催しました。
この会合には、
イラク・日本・イタリア各国政府の高官が出
席し、
本プロジェクトが成功したという認識
で一致しました。イラクのネルミーン・オス
マーン環境大臣は、会合の中で、
イラク環
境省は本プロジェクト、特に湿原の生態
系における環境上適正な技術(EST)
の
活用や政府職員の能力開発による成果
マーン環境大臣は、イラク復興の過程で環境
対策を強化できるようUNEP や国際社会によ
る変わらぬ支援を要請するとともに、
イラクの湿
に満足していると述べられました。
さらに、会合では、
イラクの環境問題や
持続可能な開発に関する今後の取り組
みについて提案が出されました。オス
イラク南部湿原環境管理支援プロジェクト評価会合/
オスマーン・イラク環境大臣
(右から2番目)
原管理及びその他の環境問題に対する継続
的な支援が早急に必要であると強調されまし
た。また、
イタリア政府は、
イラク南部湿原の世
界遺産への登録を通して、その管理体
制の構築を目指す UNEPと国連教育科
学文化機関
(UNESCO)
の共同プロジェ
クトへの支援を誓約しました。
また、オスマーン環境大臣は、日本の
環境省副大臣及び外務省副大臣を表
敬訪問するとともに、9月5日に東京で
開かれた記者会見にも出席されました。
本プロジェクト及びイラクのオスマーン環
境大臣の訪日はテレビやラジオ、新聞な
どで広く報道されました。
3
水の効率的利用に関するトレーニングマニュアルが完成
オランダ・デルフト工科大学とIETCが共同で制作していた水の効率的利用についてのマニュアル本『Every Drop Counts』
が2008年9月に完成しました。
この本は、都市と生活環境における水の効
率的利用及び持続可能な居住地開発に関す
る政策決定に焦点を当て作成されたもので、
様々な状況に応じた解決策の事例を取り上げ
ています。そして、持続可能な水の利用という
枠の中で、水の効率的利用に目を向けることに
よって、安全で十分な量の水の供給を最大化
かつ最適化するための方法や環境上適正な
技術(EST)の重要な役割の明確化に重点を
置いています。
また、この本は、都市と家庭における水の効
率的利用に対して適用できるESTとその特徴
GEC Newsletter
No.35
に関する包括的な概要を説明するとともに、読
者が、ESTを特定して適用するための計画
を立て、
そのESTの適用を通して公共機関内
の水利用政策に影響を与えられるようになる
ことを目的としています。そして、統合的水資
源管理(IWRM)のコンセプトに基づき、すべ
てのレベル
(地方、都市、国)及びすべての分
野(民間、産業、公共)
における関係者の能力
開発、意識向上といった状況を作り出す政治
的戦略、
手段を明示しています。
February 2009
IETCウェブサイトからダウン
ロードできます。
(英文のみ)
水の効率的利用に関するトレーニングマニュアル
『Every Drop Counts』
5
1
JICA集団研修「環境中の有害汚染物質対策コース」
を実施
2008年6月16日∼8月8日にかけて、
「環境中の有害汚染物質対策コース」
を実施しました。
本研修は、有害金属や有害化学物質につ
いての発生源対策から環境汚染対策までを
本コースは、大阪府環境農林水産総合研
究所と共同して、水俣市、富山市等多数の機
れることもありました。
水俣市に移動しての研修では、
水俣病の歴
総合的に習得し、有害金属等による環境汚染
の未然防止策を策定できる人材を養成するこ
とを目的としています。
関のご協力のもと、
日本の公害被害の経験や、
有害金属概論、
大気汚染・水質汚濁・土壌汚
染防止対策等の有害汚染物質対策全般に
ついて研修を行います。また、河川水の採水
や水質分析、廃棄物中の重金属の分析等の
実習や事例研究による討論を通して、実践的
な能力が身につけられるようになっています。
今回の研修には、5ヵ国(アルジェリア、エ
ルサルバドル、フィリピン、ベトナム、マケドニア)
から各 1 名、計 5 名の研修員が参加しました。
有害汚染物質対策の状況は各国で異なって
おり、講師からの情報だけでなく、研修員同士
の議論や交流を通して参考になる情報が得ら
史・原因や対策を学んだほか、『語り部』
の方
から生の声を聞く機会がありました。重度の
水俣病患者の激しい症状に、研修員は皆、驚
いていました。
JICA 研修では、研修で得た知識を帰国後
活用するため、自国の有害物質対策に係る課
題への対応方策をアクションプランにまとめ、研
修日程の最後に発表しています。本コースで
は、今年度から、研修の冒頭や発表会前に、
JICA 専門員による「アクションプラン作成指
導」の時間を設けました。
その結果、
研修員は、
より具体的な帰国後のプランを立案することが
できました。
分析実習の様子
2
JICA集団研修「大気汚染対策コース」
を実施
2008年9月24日∼12月12日にかけて、
今回で20回目となる
「大気汚染対策コース」
を実施しました。
約3ヵ月にわたり、
インド、中国、パキスタン、モ
ロッコの4ヵ国から5名の研修員を受け入れ、
「大気汚染対策コース」
を実施しました。
本コースは、主に大阪市における大気汚染
防止技術について、開発途上国の中核的技術
者を対象に技術移転することを目的として1989
石炭火力発電所の見学
年に設置されました。それから20年にわたり、
延べ 35ヵ国 173名の研修員が修了しました。
この間、大阪市環境局、環境科学研究所や
各大学の先生方、民間企業等の皆さんに多
大なるご協力をいただき、研修員は、講義や実
習、
見学を通して実践的な大気汚染防止技術
を習得しました。
これまで特に石炭使用施設の見学希望が
多くあったので、今回は 11月に広島県豊田
郡にある中国電力(株)大崎発電所(石炭火
力発電)を見学しました。日本では数少ない
PFBC(加圧流動床複合発電方式)を使用し
た発電所で、石灰石を使用して、火炉内で脱
硫し、硫黄酸化物の発生を低く抑えることな
ど、
特徴的な環境対策を学びました。
また、
広島市ごみ処理施設
(中工場)
を見学
した後、世界の都市が参加し、日本では唯一
広島市が参加している
「都市環境協定」
と、広
島市の進捗状況について、お話を伺いました。
この協定は、2005年にアメリカ・サンフランシス
コで開催された国連世界環境デーにおいて
採択されたもので、サンフランシスコ市長の呼
びかけに応じて、広島市は協定に参加しまし
た。研修員の中には、帰国後この協定に調印
するように働きかけたいというコメントを残して
いました。
本コースも20年を経て、見直しの時期がき
ており、長年の伝統を守るとともに、開発途上
国のニーズに対応すべく、新たなコースの設
計にかかる必要があると考えています。
3
JICA-GECネットワーク:アンケートを実施
JICA研修を修了した帰国研修員に対して、6ヵ月後・1年後アンケートを実施しました。
GECでは、JICA 研修を修了した研修員の
フォローアップを目的とした、海外研修員ネット
ワーク事業を展開しています。2007 年度から
は、新規の取り組みとして、帰国後の研修員の
活動を把握するため、6ヵ月後・1 年後アンケー
トを実施しています。このアンケートは、研修
員が自主的に回答するものですが、6ヵ月後
アンケートでは約 40%の回答率を得ています。
アンケートの内容としては、1)研修の良
かった点・悪かった点、2)帰国後に実施した
JICA 研修の成果に関する状況報告、3)アク
ションプランの実施状況及び進捗していない
場合の理由、4)興味のある環境テーマ、等が
あります。研修の良かった点・悪かった点に関
する回答の一例は右記のとおりです。
6
有害汚染物質を取り扱う様々な技術を学ぶ
ことができた。
(有害汚染対策コース)
● 様々な種類の燃料
(石炭・石油・ガス・バイオ
マス等)
を原因とする排出レベルを説明した
事例研究とそれに提供される制御システム
に関することを加えることが重要である。
(大
気汚染対策コース)
●
●
を行ったという結果が出ています。
こういった、帰国研修員からの率直な意見
を研修内容に反映していくことで、今後の研修
の向上につながっていくものと考えています。
今後も引き続きアンケートを実施し、継続した
ネットワークの更なる強化を目指していきます。
テーマが実践的なものであり、
日本で適用さ
れている環境保護政策や汚染問題をどの
ように解決してきたかは参加国にとって大い
に役立つ。
(中南米鉱工業コース)
様々なテーマを考慮し深めるためには、
範囲
が広く、
期間が短かった。
(青年研修コース)
帰国後の報告については、ほぼ 100%の研
修員が、
上司や同僚・政府機関や市民に報告
●
セブ島での現地ワークショップの様子
(2007年度)
No.35
February 2009
GEC Newsletter
加藤登紀子UNEP親善大使の活動報告
豪州を訪問 ∼種々の環境問題を抱える大陸・オーストラリア∼
UNEP親善大使である加藤登紀子さんが、2008年8月12日∼22日に
かけて、豪州
(ケアンズ、
ジロング、
メルボルン、
シドニー)
を訪問しました。
加藤親善大使は、
ケアンズの沖合約 30kmのサンゴ礁からなるグ
リーン島を訪問しました。ここは、
グレートバリアリーフの端に位置し、
島内にある施設は、島の植物生態系と淡水のレンズ効果を維持す
るため、建物に雨どいは設けず高床式に設計するなど、厳しい環
境規制が課せられています。
ここではグラスボートからの観察の後、
ウェットスーツに着替えて海底に潜り、サンゴ礁と熱帯魚、ヒトデ、ナ
マコなど様々な海の生き物を間近に見ることができました。自然の
美しさと、
この自然を守っていく大切さを実感しました。
ケアンズ近郊は、豪州でも唯一熱帯雨林が広がっている地域で
す。スカイレイル
(ロープウェイ)
からは広大な熱帯雨林が一望でき、
途中駅では、
様々な熱帯植物を身近に観察することができました。
その後、名古屋市と姉妹湿地提携を結んでいるジロングに移動
し、干潟を訪問しました。ここでは、コクチョウ、アジサシ、サギ、カモ
などの野鳥が観察されました。夏になれば、名古屋の藤前干潟で
育ったシギやチドリなどが飛来することが観測されるとのことで、遠く
日本との繋がりが感じられました。
メルボルンでは、
ビクトリア州持続可能環境省を表敬訪問し、
州内
の深刻な干ばつについて説明がありました。生態系の保全の観
点から、貯水池の水の一部を飲料水や灌漑用水として使用するこ
とを禁止し、「環境水(Environmental Water)
」として河川へ放
流するといった取り組みが開始されたことで、農家が水不足で大変
苦しんでいるとのことです。
旅の終わりには、シドニーに立
ち寄り、コンサートを行いました。
地元のミュージシャン2 人による
サクソフォンと民族楽器ディジュリ
ドゥによる共演も行われ、フィナー
レでは最高潮に達しました。
グリーン島
ジロングの干潟
N
インド洋
メルボルン
ケアンズ
シドニー
キャンベラ
メルボルン
ジロング
ラムサール
条約
湿地区域
加藤登紀子UNEP親善大使の所感から(一部抜粋)
オーストラリアはとにかく大きい。日本の20倍の大陸だ。そこに2,000
万人の人が住んでいるだけ。干ばつによる被害が 8 年も続いている
ということで、国土の70%は砂漠化してしまったと深刻に受け止めてい
たけれど、やっぱり余裕感があり、前年発足した新政権は、全面的に
環境政策を押し出しているだけに、
教えられることの多い旅となった。
200 年の歴史の若い国。経済発展を目指すどの国へ行っても
環境政策が後手にまわって、自然がズタズタになっているのを見て
きたこれまでの旅と違って、きちんと道筋の通った環境政策が実行
されている国の在り方を見る
加藤登紀子さんの所感全文を、
ことが出来た。
GECウェブサイトに掲載しています。
地元ミュージシャンとの共演
コラム
「豪州の環境問題」
豪州は、人口密度も低く、環境問題には無縁と思われがちですが、長
年、他の大陸から孤立していたことや、土壌が脆弱で降雨量が少ないこと
から、人間が持ち込んだ変化の影響を受けやすい地域と言われています。
18 世紀の後半に欧州人が持ち込んだ外来種の移入により、入植以前に
生息していた哺乳類の1 割は絶滅しました。また、農業開発により、土壌
開墾や灌漑システムの導入が進みましたが、同時に植物生態系の破壊が
進み、土壌の塩化が顕在化しました。さらに、放牧地における過剰飼育も
問題となっており、周期的に発生する干ばつと洪水の際に、土壌と地域経
済がともに大きな影響を受けるようになりました。最近、
特に深刻なのは水
不足の問題です。南部のシドニー、メルボルンといった主要都市では、厳
しい取水制限が敷かれています。連邦政府・州政府は様々な水資源対
策を講じているところですが、
厳しい状況は当面続くと予想されています。
エコアジア・シンポジウムにて講演
毎年、アジア太平洋諸国の環境担当大
臣が環境政策について意見交換するエコ
アジアが日本で開催されており、2008 年
は名古屋で開かれました。そのプレイベン
トとして、2008 年 9 月12日に名古屋市が
主催した環境シンポジウムにおいて、加藤
親善大使が基調講演を行い、パネルディス
カッションにも参加しました。基調講演では、
「土にいのちの花咲かそ」と題して、5月
GEC Newsletter
No.35
February 2009
に訪問した藤前干潟での感想や 8月に訪
問したジロング干潟の話の後、加藤親善大
使が自ら手掛けている米作りや畑仕事を
通して、種を蒔けば命が宿る
「土」のエネル
ギーの力強さや、モノを育てる喜びから自
然の大切さを学ぶことができること、荒れつ
つある里山を地域のネットワークを強化して
いくことで乗り越えて行くべき、等のメッセー
ジがありました。
パネルディスカッションに参加
7
GEC 短信
「外国人留学生向けエコ研究ツアー」に協力
●環境マネジメントシステム
(EMS)研修コースのご案内
【内部環境監査員養成コース】
EMSに必須である内部監査に焦点をあてた2日間のコースです。
ご要望に応じて研修内容をアレンジします。ISO14001認証取得を目指す企業・団体だけでなく、
環境マネジメントシステムについての入門研修としても、
ぜひご活用ください。
<研修コース例>
◎「EMS入門」 ◎「EMS構築事例」 ◎「ISO14001要求事項」
(各2時間)
◎「環境法規制解説」
(3時間)
◎「内部環境監査員養成コース」
(2日間)
など
(会場は、職場への出張形式、
またはGEC研修室にて開催)
各研修コースに関する詳しい内容等は下記までお問い合わせください。
TEL. 06-6915-4121 FAX. 06-6915-0181
大阪国際交流センターの主催、GECの後援により開催した
もので、GECは、環境問題に関するDVDを放映するととも
に、
「日本の四大公害について」
と題した講義を行いました。
【環境マネジメントシステム出張研修】
お問い合わせ先:事業部EMS研修担当 GECは、2008 年 8月28日に開催された「外国人留学生
向けエコ研究ツアー」の実施に協力しました。これは、
(財)
GECウェブサイトからの
お申し込みも受け付けています。
講義では、日本がどのようにして悲惨な公害を克服してきた
かということを一例として、様々な法体制の整備等について
紹介しました。その他、パナソニックセンター大阪では、パナ
ソニックグループの環境に対する取り組みや省エネ製品に
ついての説明を受け、また、パナソニックエコテクノロジーセ
ンターでは、家電リサイクルの現場を見学しました。参加し
た留学生たちは、企業の省エネ技術やリサイクル方法につ
いて学び、
環境意識の向上につながりました。
「第34回鶴見区民まつり」に参加
GECは、2008 年 9月14日に花博記念公園鶴見緑地で
GEC友の会事務局コーナー
◎第6回エコツアーを実施
2008年10月22日、
GEC友の会第6回エコツアーをGECとの共催により実施しました。
参加会員は20 名で、福井県おおい町の大飯発電所を見学して原子力発電の仕組み
と安全対策の理解を深めました。
最初に訪れた「エルガイアおおい」では、
“バーチャル見学ツアー”を体験しました。
CGで再現された映像により原子力発電所の内部を巡りながら、その仕組みや安全対
策等を学びました。次に、
大飯発電所に隣接する
「エル・パークおおい」では、
実際の原
子炉格納容器内を3 分の1のスケールで再現し、光と音と映像により仕組みと安全対策
の理解を深めました。
原子力発電所構内は巡回バスからの見学で、大飯発電所では加圧水型軽水炉 4
基で、関西電力の総発電量の約 25%を発電しています。構内に配置されたタービン建
屋、主変圧器、特高開閉所等は火力発電所と大差はありませんが、構内建屋で特徴的
なのは原子炉格納容器であり、緑と海
に囲まれた静かなエネルギー基地のシ
ンボルという印象を強く感じました。
見学後の意見交換会では、会員か
らの活発な質問・意見が出されました。
今回の取り組みで、原子力発電につい
ての理解を深めることができ、地球温暖
化防止とエネルギー問題を考える上で
有意義なツアーとなりました。
エル・パークおおいにて
入
会
受
付
GEC友の会は、本会の諸活動を通じて、広く地球環境問題への理解を深め、
またGECと会
員、会員同士の交流を深め、情報交換など互いに生かし高め合う関係を築くとともに、GECの
活動を支援・協力することにより、国際的な環境協力や環境ビジネスの推進等に寄与するこ
とを目的としています。主な活動として、
セミナー、
エコツアー等を実施しています。年会費は、
個人1口3,000円、学生1口1,000円、
詳しくは、GECウェブサイトをご覧ください。
法人1口10,000円です。
開催された「第 34回鶴見区民まつり」に参加しました。ブー
スでは、地元鶴見区のみなさんにGECの活動を知っていた
だくため、パンフレットの配布やパネルの掲示を行うとともに、
GEC 提供「エコ宣言」
も併せて行いました。これは、身近な
ところでできるエコな取り組みをみなさんに宣言してもらい、
毎日の生活の中で実践してもらおうというイベントで、約 170
名の方にご参加いただきました。そして、「お風呂の残り湯
を洗濯に使います」「買い物に行くときにはマイバッグを持
参します」など、数多くの環境にやさしい取り組みを宣言して
いただきました。
また、9月14日∼ 10月13日まで、
3次元仮想世界サービ
ス「セカンドライフ」内のGECブースでも同じく「エコ宣言」
を実施するとともに、GEC の活動を紹介する写真も展示し
ました。
「第15回技術企画委員会」を開催
2008 年 12月1日、第 15 回技術企画委員会を大阪ヒルト
ンホテルで開催しました。当日は9 名の委員の参加を得て、
2008 年度の事業概要及び 2009 年度事業計画案について
委員の方々の意見を伺った後、GEC の事業資金調達の
現状と今後の方針について議論いただきました。
今回は特に、委員会の後半に、
身近に迫った公益法人制
度改革とGECの対応状況について委員の方々に事務局か
ら説明を行い、
ご意見をいただきました。
2009年2月 第35号
次の皆様からご寄付をいただきました。誌面を借りて厚くお礼申し上げます。
報 告
2008年7月1日∼2008年12月31日までの寄付収受
法人
寄付金
シェリング・プラウ株式会社 様(¥264,900)
イーココロ会員 様(¥7,757)
GECでは、地球環境を保全する活動を継続するため、
皆さまからのご寄付をお願いしています。
[編集・発行]財団法人 地球環境センター
※GEC NEWSLETTER についてのご意見、
ご感想、
お問い合わせはGEC広報企画会議事務局
(事業部
企画調整担当)
までお願いします。
〒538‐0036 大阪市鶴見区緑地公園2番110号
Tel: 06-6915-4121 Fax: 06-6915-0181
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税法の規定により算出された額が寄付金控除の対象となります。
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No.35
February 2009
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