平 成 14 年 5 月 22 日 関西国際空港(株) 平成13年度決算の概要 (単位:百万円) 12年度決算① 13年度決算② 増 減 額 ( ② − ① ) 営業収益 航空系収入 119,383 ( ┌ 着陸料・停留料 ┐ │ 給油施設使用料 │ └P S F C 等┘ 非航空系収入 56,497 ) ( (47.3%) ( ┌ 土地・建物貸付料 ┐ │ 連絡橋道路通行料 │ └ 直営事業収入等 ┘ 営業費用 運営経費 111,149 ▲ 48,745 ) ( ▲ 8,234 7,752 ) (43.9%) 62,886 ) ( (52.7%) 62,403 ) ( ▲ 482 ) (56.1%) ( 93,176 58,158 ) ( 91,258 ▲ 56,861 ) ( ▲ 1,917 1,296 ) ( 35,017 ) ( 34,397 ) ( ▲ 620 ) 26,207 19,890 293 297 ┌売 上 原 価┐ │施 設 運 営 費│ └一 般 管 理 費 等┘ 減価償却費(A) 営業損益 営業外収益 営業外費用 支払利息 繰延資産償却(B) その他 ( ( ( 経常損益(C) ▲ 償却前損益(C+A+B) ▲ 6,316 3 42,193 41,244 ) ( 947 ) ( 1) ( 37,161 ▲ 36,298 ) ( ▲ 749 ) ( ▲ 114 ) ( 5,031 4,946 ) 197 ) 112 ) 15,691 16,973 ▲ 1,281 18,173 ▲ 2,100 20,273 ▲ 平成12年度の乗入便数の実績(旅客便、貨物便のみ)は、国際線93.4便/日、国内線72.2便/日。 平成13年度の乗入便数の実績(旅客便、貨物便のみ)は、国際線89.5便/日、国内線73.6便/日。 関 西 国 際 空 港 (株 )の 平 成 13年 度 決 算 の ポ イ ン ト 経常損益は、中間期までは順調に改善していたものの、テロの 影響が大きく、前年度を13億円下回る▲170億円となった 1.営業収益(前年度決算比82億円減) ・8月までは過去最高の発着回数であったものの、米国同時多発テロによる影響で 、 営業収益は大幅に減少した。 2.営業費用(前年度決算比19億円減) ・きめ細かな経営改善努力により、 運 営 経 費 は 過 去 最 低 となった。 ・前年度まで毎期増加していた減 価 償 却 費 は 、 当 期 よ り 減 少 に転じた。 3.営業外費用(前年度決算期比50億円減) ・有利子負債の償還時の減額借換えと金利低下により 、支払利息は大幅に減少した 。 償却前損益は前年度を21億円下回ったものの、 182億円の大幅な黒字を確保した ○ 償却前損益(現金収支)は開港2年目から黒字となっており、当期は過去最良の 前年度を下回ったものの、過去2番目に良い182億円の大幅な黒字を確保した。 (参考)当期の累積損失は1,901億円となっているが、減価償却費及び繰延資 産償却の累計額は2,669億円とこれを上回っており、累積ベースでみた 場合にも、償却前損益は768億円の黒字となっている。 有利子負債残高は、前年度に比べ240億円減少し、 開港後初めて1兆円を下回った ○ 償却前利益をもとに積極的に有利子負債の圧縮に努めた結果、当期の残高は開 港後初めて1兆円を下回る9,981億円となった。 営業利益推移表 中間 期末 300 268 262 244 250 229 200 215 199 172 151 150 146 133 H10 H11 157 149 H12 H13 101 96 100 (単位:億 円) 50 0 H7 H8 H9 経常損益推移表 H7 H8 H9 H10 H11 H12 (単位:億 円) H13 0 △ 97 △ 96 △ 110 △ 200 △ 41 △ 56 △ 100 △ 157 △ 164 △ 168 △ 234 △ 243 △ 300 △ 237 △ 300 中間 期末 △ 358 △ 400 △ 170 償却前損益推移表 (単位:億 円) 250 200 中間 期末 203 182 136 150 122 118 92 100 31 50 △ 30 0 78 82 H10 H11 124 57 2 △6 △ 50 H7 H8 H9 H12 H13 当期及び次期の業績の概要 当期におけるわが国経済は、期末に一部下げ止まりの兆しがみられたものの、期 中を通じて生産や設備投資が減少するなか、失業率はこれまでにない高水準で推移 し、個人消費が伸び悩むなど厳しい状況が続きました。 さらに、昨年9月11日に発生した米国同時多発テロは、世界を震撼させ、直後に は太平洋上空における飛行が禁止されるなど、航空業界は大きな痛手を受け、その 後もアフガニスタン情勢などの影響により、下半期は不安定な世界情勢が続きまし た。 このようななか、当期における空港の運営状況としましては、8月までは国際線 便数・旅客数ともに前期を上回りました。特に国際線便数につきましては、期初よ り毎月その月の記録を更新し、8月には1日103便と過去最高となりました。しか しながら、米国同時多発テロ事件の発生以降、国際線便数・旅客数ともに大きく落 ち込み、11月を底に回復傾向にはありますものの、期間の実績としては、国際線便 数は前期比96%、国際線旅客数は前期比85%にとどまりました。 発 着 回 数 一日当たり就航便数 (旅客便貨物便のみ 、 ) 航空旅客数 貨 物 量 国 際 線 6.7万回( 対前期比95 %) 国 内 線 5.4万回(対前期比102%) 合 計 12.1万回(対前期比 98%) 89.5便( 対前期比96 %) 73.6 便(対前期比102%) 163.1 便(対前期比 98%) 1,098万人( 対前期比85 %) 積込31.6万トン(対前期比76 %) 取卸43.2万トン(対前期比89 %) 777万人(対前期比101%) 3 .7万 トン( 対前期比87 %) 2.7万 トン( 対前期比83 %) 1,875万人(対前期比 91%) 発送 到着 81.2万トン(対前期比 83%) (注)表中の合計及び対前期比の数値は、端数処理の関係上、単純計算値とは一部一致しておりません。 当社といたしましては、テロ直後から空港内に最高レベルの保安体制を敷き、航 空機の安全運航に万全を期しました。あわせて、1日も早い需要回復のため、関西 に拠点のある各企業と共同して、旅行者数の減少が著しいハワイへの特別な旅行商 品を企画するなど、旅行の活性化に向けた取り組みを行い、また、経済界の協力の もと、社長以下全役員が分担して企業を訪問し、従前どおりの海外出張等の実施と 当空港の利用促進を要請するなど、最大限の努力を傾けてまいりました。 収入拡大につきましては、新規乗入れや増便を図るため、既に実施している着陸 料の営業割引に加え、昨年4月からは、関西経済界からの支援を受けて、国際線着 陸料をトン当たり210円引下げるとともに、海外・国内におけるエアポート・セー ルスを実施するなど、航空系収入の増収に積極的に取り組みました。一方、非航空 系収入につきましては、昨年4月からユニバーサル・スタジオ・ジャパン TMへのシ ャトルバス運行が実現したのをはじめ、7月から見学展望ホール料金を無料化し、 11月には、土・日・祝日に当空港とりんくうタウンの集客施設との間に、無料シャ トルバスの運行を開始するなど空港利用者の増加に努めました。また、直営免税店 の増床、連絡橋通行料と駐車場料金のセット割引クーポンの取扱窓口を、コンビニ エンスストアに拡大するなどの増収に向けた取り組みも推進しました。 さらに、経営改善につきましては、7月に、業務執行の効率化・迅速化と利用者 サービスの向上を図るため、事業、運用、施設整備の3本部制を導入したのをはじ め、組織のスリム化、人員の削減等の組織・体制の見直しや契約方式の見直し、一 般管理費の削減等による支出削減などに強力に取り組んでまいりました。 これらの結果、着陸料収入等からなる空港事業営業収益は105,737百万円、空港 事業営業利益は18,278百万円、また、線路使用料収入等からなる鉄道事業営業収益 は5,412百万円、鉄道事業営業利益は1,612百万円をそれぞれ計上している一方、支 払利息等の営業外費用を37,161百万円計上しているため、経常損失は16,973百万円 となり、当期損失は17,194百万円となっております。 次に、当期における建設工事につきましては、2期事業といたしまして、用地造 成は関西国際空港用地造成株式会社が主体となり、平成11年7月の現地工事着手以 来、鋭意地盤改良工事、護岸築造工事を進め、昨年11月には先行護岸が概成しまし た。これを受け、埋立部では、埋立(直投)工事を開始し、護岸部では、引き続き 捨石の投入、上部コンクリートの打設などの工事を実施してまいりました。また、 3月には1期島と2期島を結ぶ南側連絡誘導路部が陸地化するとともに、埋立に必 要な土砂2億5千万m 3のうち累計施工量が1億m3 を超えました。また、施設整備 は当社が主体となり、空港諸施設(給排水施設、航空灯火、給油施設)の調査、概 略設計を実施してまいりました。 2期事業の取り扱いにつきましては、昨年12月に財務大臣と国土交通大臣との間 で、平成14年度においては平成19年(西暦2007年)の平行滑走路の供用開始を目標 として引き続き工事を推進すること及び地元自治体・経済界でとりまとめられた事 業スキームの見直し案が正式に合意されました。特に、事業費総額の削減・段階的 施工と国、地方公共団体及び民間からの出資又は無利子貸付の従来通りの実施によ る事業スキームの見直しにより、収支採算性は大幅に改善する見通しとなっており ます。 一方、既存施設の能力増強及び改良事業といたしましては、第一輸出貨物ビルの 増築及び旅客ターミナルビル本館北免税店の増築を行いました。また、既存施設の 地下水対策のために、旅客ターミナルビル周辺地区及び給油タンク地区において止 水壁等の工事を実施し、さらに、異常気象時の越波対策のために護岸の嵩上工事等 を進めてまいりました。 なお、経営体制のあり方につきましては、昨年12月に特殊法人等整理合理化計画 にもとづき、空港の整備、保全及び機能改良については国が主体的に推進し、管理 運営については民営化するという上下分離方式を含め、民営化に向け平成14年中に 政府において結論を得ることとなりました。 次期の業績予想につきましては、更なる経営改善に努めることにより、営業収 益1,116億円、経常損失140億円、当期損失140億円をそれぞれ見込ん でおります。 比 較 貸 借 対 照 表 (資産の部) 期 別 科 目 金 ・ 預 金 売 掛 金 未 収 金 有 価 証 券 商品・材料・貯蔵品 前 払 費 用 その他の流動資産 貸 倒 引 当 金 固 定 資 産 空港事業固定資産 有形固定資産 無形固定資産 鉄道事業固定資産 有形固定資産 無形固定資産 各事業関連固定資産 有形固定資産 無形固定資産 建 設 投 仮 勘 資 定 等 子 会 社 株 式 その他の投資等 貸 倒 引 当 金 繰 延 資 産 新 株 発 行 費 社 債 発 行 費 社 債 発 行 差 金 資 当 期 (単位:百万円) 増 減 額 産 合 計 51,935 37,484 5,693 2,163 4,845 1,430 227 93 △ 3 1,545,210 1,194,221 1,187,328 6,893 85,905 85,903 1 6,344 6,337 6 256,972 1,765 1,367 416 △ 17 1,698 112 424 1,161 1,598,844 31,287 22,503 4,705 2,177 1,640 223 52 △ 15 1,584,428 1,164,934 1,159,051 5,883 83,432 83,432 0 6,214 6,208 5 328,163 1,682 1,367 371 △ 56 1,682 91 432 1,159 1,617,399 (負債・資本の部) 期 別 科 目 (平成13年3月31日現在) (平成14年3月31日現在) 流 動 資 産 現 前 期 △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ 20,647 14,981 988 14 4,845 209 4 41 11 39,217 29,287 28,277 1,010 2,472 2,471 1 129 129 0 71,191 83 44 39 15 21 7 2 18,554 (注) 1.記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。 2.有形固定資産の減価償却累計額 前期末 213,892百万円 当期末 246,730百万円 3.一株当たりの当期損失 1,422円49銭 買 掛 金 1年以内償還社債 1年以内返済長期借入金 未 払 払 金 費 用 未 払 法 人 税 等 預 り 金 前 受 金 賞 与 引 当 金 その他の流動負債 固 定 負 債 社 長 債 期 借 入 金 退 職 給 付 引 当 金 預 当 期 (単位:百万円) 増 減 額 (平成13年3月31日現在) (平成14年3月31日現在) 流 動 負 債 未 前 期 り 保 証 金 その他の固定負債 負 債 合 計 資 本 金 欠 損 金 当 期 未 処 理 損 失 (うち当期損失) 資 本 合 計 負 債 ・ 資 本 合 計 107,921 937 83,750 3,852 13,152 3,398 5 284 1,701 345 494 1,071,817 633,314 411,233 310 23,951 3,007 1,179,739 592,050 172,945 172,945 (15,785) 419,104 1,598,844 75,245 944 37,230 15,259 16,008 3,541 6 267 1,645 342 0 1,105,293 657,204 424,573 362 20,245 2,906 1,180,539 627,000 190,139 190,139 (17,194) 436,860 1,617,399 △ △ △ △ △ △ △ △ 32,676 6 46,520 11,406 2,855 142 0 17 55 2 493 33,476 23,890 13,340 52 3,705 100 799 34,950 17,194 17,194 1,409 17,755 18,554 比 較 損 益 計 算 書 (単位:百万円) 期 別 科 目 経 営 空 港 常 業 事 業 損 損 鉄 道 益 事 益 業 の 部 特 別 損 営 業 外 損 益 益 の 部 前 期 当 期 増 減 額 (H12.4.1∼H13.3.31) (H13.4.1∼H14.3.31) 空港事業営業収益 空 港 使 用 料 収 施 設 使 用 料 収 直 営 事 業 収 営 業 雑 収 空港事業営業費用 売 上 原 施 設 運 営 入 入 入 入 価 費 販売費及び一般管理費 減 価 償 却 費 空 港 事 業 営 業 利 益 鉄道事業営業収益 施 設 使 用 料 収 入 鉄道事業営業費用 施 設 運 営 費 一 般 管 理 費 減 価 償 却 費 鉄 道 事 業 営 業 利 益 全 事 業 営 業 利 益 営 業 外 収 益 受 取 利 息 その他の営業外収益 営 業 外 費 用 支 払 利 息 その他の営業外費用 経 常 損 失 特 別 利 益 寄 付 金 受 入 額 特 別 損 失 固 定 資 産 除 却 損 過年度退職給付引当金繰入額 税 引 前 当 期 損 法人税、住民税及び事業 当 期 損 前 期 繰 越 損 当 期 未 処 理 損 失 税 失 失 失 113,961 26,607 67,267 18,890 1,195 89,278 8,594 35,739 12,557 32,387 24,682 5,422 5,422 3,897 1,081 185 2,630 1,524 26,207 293 122 171 42,193 41,244 948 15,691 68 68 156 104 51 15,780 5 15,785 157,159 172,945 105,737 22,794 62,974 18,483 1,484 87,458 8,452 35,575 11,661 31,768 18,278 5,412 5,412 3,799 1,016 154 2,628 1,612 19,890 297 36 261 37,161 36,298 863 16,973 0 0 215 215 17,188 6 17,194 172,945 190,139 (注) 記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。 △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ 8,224 3,813 4,292 406 288 1,820 141 163 895 619 6,404 9 9 97 65 30 1 87 6,316 3 85 89 5,031 4,946 84 1,281 67 67 59 111 51 1,408 0 1,409 15,785 17,194
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