フランス香水の名門 キャロン 1 ―ファッションの流れと社会風俗― 2014.11.15 原 弘之輔 1 perfume とは(ラテン語 per fumum through perfum) 香を焚いて神にささげた 抽出法の進歩で洗練 「nez」調香師の想像力 生き方の表現 2 香水の5条件 A 美しい香り B 個性 C ハーモニー D 拡散性 E 持続性 3 現代香水の 3 つの系統 ①オートクチュール系 パリモードの天才デザイナーポールポワレ 1900年香水発表 ②プレタポルテ系 デザイナー香水 例ハナエモリ ③化粧品メーカー系レブロン 資生堂 4 天然香料と合成香料 ①植物性 花 葉 果実 種子 果皮 樹脂 茎 苔 ②動物性 アンバー カストリウム ムスク シベット 合成香料 ベンジルアセテート(ジャスミン) ゲラニオール(ローズ) 5 香りのタイプ ①フローラルノート シャネル19 ②グリーンノート ジョイ(ジャンパツウ) ③フローラルモッシイ ミスデオール ④オリエンタルノート オピウム(サンローラン) ⑤レザーノート スキャンダル(ランバン) ⑥アルデハイド系 キャレーシュ(エルメス) 6 賦香率と 変化する表情 ①香水 ②オードトアレ ③オーデコロン 7 フランスの代表香水 1912 ナルシスノワール(キャロン) 1916 ミツコ(ゲラン) 1921 N О 5(シャネル) 1922 クリスマスの夜(キャロン) 1926 NО 22(シャネル) 1927 アルページュ(ランバン) 1931 タブー(ダナ) 1933 夜間飛行(ゲラン) 1935 石の花(キャロン) ジョイ(パトウ) 2 1947 ミスディオール(ディオール) 1948 レールデュタン(ニナリッチ) 1956 ディオリッシモ(ディオール) 1958 カボシャール(グレー) 1960 マダムロシャス(ロシャス) 1961 キャレーシュ(エルメス) 1962 バラベルサイユ(ジャンデプレ) 1964 イグレック(サンローラン) 1966 フィジー(ギラロッシュ) 1970 リブゴーシュ(サンローラン) アンフィニ(キャロン) 1971 N О 19(シャネル) ジバンシーⅢ(ジバンシー) 8 1904 キャロン社 創立 エルネスト ダルトロフの時代 優れた nez(鼻) 1941没 マダムベルゴーの時代(ヴァンドーム広場 10 番地寛ぎの美容室誕生) 1962没 エルカンの時代 新時代を開く経営者 1964 年株式上場 1979退任 小さな香水店「magasin caron」とアスニエール駅駅長との出会い「parfums caron」誕生 科学者ダルトロフ 優れた調香師(香りの芸術家) ラペ通り 10 番地に研究所 天然香料と 合成香料との混合技術 キャロン香水のベースはジャスミンとローズ 南仏は香料の原産地 ラベンダーベースの「プールアンオーム」が大ヒット 「石の花」 「黒水仙」は映画にも キャロンの代表香水 1912 ナルシスノワール(黒水仙)1922 ヌイドノエル(クリスマスの夜) 1927 ベロージャ 1933 フルールドロカイユ(石の花) 1952 ムゲドボヌール(幸福の鈴蘭) 1970 アンフィ二(無限) 9 時代を映すファッション 19世紀末パリ万博機会に生活様式が近代化アールヌーボー 20世紀ベルエッポック(1914) バッスル(bustle 。 tournuve 腰当て)スタイルは姿を消してスリム&ロングの S カーブシルエット が全盛 例えばホッブル(hobbule)スカート(コカコーラ瓶) わが国では明治30年文明開化洋風化 和洋折衷スタイルハイカラシャツ 1920-30年フランス中心の装飾様式アールデコが全盛 モダンな工業技術が衣服にも普及 パリメトロ入り口の装飾が特徴 わが国では関東大震災で洋装化進む銀座モボ.モガハイカラスタイル大阪からは簡便室内着 アッパッパ流行 女性の洋装化のはしり 1942年 8ライン ドロップショルダー ウエスト フレアスカート テーマは「エレガンス」 ニュ-ルック 40年代ファッションの基調となる ラインの時代 ディオール全盛時代 3 戦後のファッション化時代始まる 国民服 標準服から更正服へと洋装化が進展する 洋裁学校ブーム ドレメ 文化 桑沢 山脇など ミシン化でプレタ全盛 1950年代 デオール全盛時代 Yラインなどラインの時代 オートクチュールが全盛 シャネルスーツは1955年 わが国では パリモード憧れ ヘップバーンファッション 太陽の季節若者ファッション 真知子 巻きマフラーが流行 1960年代 高度成長と反動から新しい価値観プレタ全盛 ファッションは多様化 カジュアル化 1964年東京オリンピック 新幹線 団塊世代の新しい文化 アイビースタイル ミニ みゆき族など 1970年代 オイルショック 自然回帰 人間らしさ シンプルライフ パリコレでは日本人デザイナーが注目 ケンゾー(ビックルック)イッセイ(デコンとラクテ) 環境保護が社会の関心に ファッションはフォークロア ニュウトラ コンサバ トレンチコート流行 1980年代 パリコレで日本人デザイナー川久保玲 山本耀司が注目 ニューヨークファッションが台頭 キャリアーウーマン服普及 ルイヴィトンバッグ流行 ストリートファッション原宿竹の子族が話題 時代は若者主導 1990年-2000年代 渋カジファッション ストリートファッションがファッションを引っ張る セレブファッション 「ユニクロ」が普及 これからどうなる日本のファッション… (参考) 「香水の本」新潮文庫 「香水」保育社 「香の30章」 国際商業出版 「名香とその人々」週刊粧業 「香りの専門誌 parfum」平田幸子 「香水の話」平田満男 「クリスチャンディオール」文化出版局 「男性フレグランス小事典」平田満男 「dictionnaire des parfums de france」 「the secret charm of a perfumed house」キャロン社
© Copyright 2024 Paperzz