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weaning food book
一般社団法人 中野区医師会
中野区フリー活動栄養士会
目
次
●目次
●ごあいさつ
●離乳食ってなあに?
●離乳食の進行と食べ方の目安
●基本の進め方 ①②
●離乳食初期の進め方
●食品の使用時期
●離乳期に応じた調理形態
●おいしさを感じる時期
●野菜の摂り方
●おすすめレシピ①②
●離乳食を上手につくるコツ
●大人の食事から取り出す離乳食
●ベビーフード、フリージングの利用
●これだけは知っておきたい栄養素のこと
●具合が悪いときの食事
●食物アレルギー
●離乳食と食品衛生
●災害時の対応
1
1P
2P
3P
4P
5-6P
7-8P
9P
10P
11P
12P
13-14P
15P
16P
17P
18P
19P
20P
21P
22P
ごあいさつ
2008年5月から中野区医師会館で『子育て応援団』が始まりま
した。新装成った医師会館を多くの区民の皆さんに利用して頂け
れば、日本の将来を託す子どもたちの健やかな成長に地域の医師
会として何か役に立つことができないか、そんな思いからのスタ
ートでした。医師会会員による医学ミニ・レクチャー、絵本の読
み聞かせから始まった応援団ですが、参加したお母様から離乳食
のお話を入れてくださいというメッセージを頂き、早速、中野区
フリー活動栄養士会に協力をお願いし、応援団に離乳食のお話が
加わりました。子どもたちにとって離乳食との出会いは大切な出
来事です。その離乳食に戸惑いをお持ちのお母様やお父様に経験
豊富な栄養士さんからお話をいただける機会を得たことは大きな
喜びです。いつもすばらしい実践的な内容の離乳食のお話をして
くださいますので、その内容を記憶に止めて頂ければと本冊子
『離乳食BOOK』をお届けすることになりました。
子育ての合間に目を通していただければ幸いです。
一般社団法人 中野区医師会
山田 正興
2
離乳食ってなあに?
母乳やミルクで育ってきた赤ちゃんが、1年くらいかけて口の機能の
発達に合わせ、少しずつ固さや形のある食事に慣れていくプロセスの
こと で す 。赤 ち ゃ んが 、 いろ い ろ な 味や 食 感 を覚 え る ため に 、メ
ニューに変化をつけて食べる楽しさを体験させましょう。
離乳食は、良い食習慣の基礎作り、また、将来の食生活の自立に向け
ての第一歩です。赤ちゃんの成長発達の様子を見ながら、あせらず、
ゆっくりと進めていきましょう。
離 乳 食 はなぜ必要なの?
☆成長に伴い、乳汁だけでは発育に必要な栄養素が不
足してきます。
(エネルギー、たんぱく質、鉄、銅などのミネラル、
ビタミンが不足)
☆消化機能を発達させる。
口腔、胃、腸などの消化器官が発達して母乳以外の食べ物を
消化吸収する力が出てきます。
☆味覚を育てる。
甘味、塩辛味、酸味、苦味にうま味など、いろいろな味の体験
を通して、どんな味も抵抗なく食べられるようになり、好き
嫌いを防ぐことにもつながります。
☆大脳の発達を促す。
手や指を使うことは、大脳の働きを必要とします。
味、におい、舌触り、色彩などの刺激が大脳に届き、
精神の発達も促します。
☆乳児期以降の適正な食習慣の基礎をつくる。
3
4
離乳食の進行と食べ方の目安
☆赤ちゃんの食欲は日によって違い、個人によっても違いますので
時間や量の目安にこだわり過ぎないようにしましょう。
☆離乳食を先に食べさせ、母乳、育児用ミルクは、欲しがるだけ飲ませましょう。
離乳食
母乳または育児用ミルク
牛乳
6:00
10:00
14:00
18:00
22:00
6:00
10:00
14:00
18:00
22:00
7:00
12:00
15:00
18:00
7:00
12:00
15:00
18:00
5~6か月頃
7~8か月頃
9~11か月頃
12~18か月頃
間食
☆母乳は母親の食べたものによって味が変化します。
☆1回の哺乳でも最初は乳糖が多く、その後たんぱく質が増加し、
乳糖が減少していき、後半は脂肪が増加します。
5
基本の進め方①
★離乳食のすすめ具合や量には個人差があるので、発達に合わせて
すすめます
★成長に合わせて4期に分けてそれぞれの時期のポイントを紹介します
★赤ちゃんの食欲や成長の様子をみながら、食事の量を調整しましょう
★赤ちゃんが嫌がるときは無理強いしないようにしましょう
★初期は、飲み込みや舌ざわり、味に慣れることが目的です。
7~8か月頃から食事のリズムを大切に生活のリズムを整えて
いきましょう
5~6か月(ごっくん期)
離乳食の回数
開始後
(食後に母乳・
ミルクを足す)
約1か月間 :1日1回
それ以後 :1日2回
授乳の回数
・食後+母乳は赤ちゃんが欲しがる量
・ミルクは発育に合わせて量を決める
食事の目安
調理形態
なめらかにすりつぶした状態
(ポタージュ、ヨーグルト程度)
1回あたりの
目安量
手の動き
10倍がゆをすりつぶして、
・最初はひとさじから
・次に、すりつぶした野菜を追加していく
・慣れてきたら、豆腐や白身魚のつぶしたものを試
してみる
・赤ちゃん茶碗に2/3位食べられるようになったら
2回食へ
手のばし
指しゃぶり
6
基本の進め方②
注意の必要な食品
●はちみつ、黒砂糖
乳児ボツリヌス症予防のため、満1歳までは使いません。
●卵
卵白は卵黄よりもアレルギ-症状を起こしやすいので、最初は固ゆ
での卵黄から始め、様子を見て全卵に進みます。
●牛乳
飲用は1歳過ぎからにする。離乳食の材料としては1歳前でも使用
可能です。
7~8か月
(もぐもぐ期)
離乳食の回数
1日2回
(食後に母
いろいろな食品を増や
乳・ミルクを
して
足す)
・食後+母乳は赤ちゃ
んが欲しがる量
授乳の回数
・ミルクは成長に合わ
せて1日3回程度
食事の目安
調理形態
舌と上あごでつぶせる
固さ(豆腐程度)
穀類
7倍がゆ50~80g
→全がゆに
野菜・果物
1回あたりの 20~30g
魚 10~15g
目安量
肉 1~15g
豆腐 30~40g
卵 卵黄1~全卵1/3
乳製品 50~70g
手の動き
熊手型つかみ
9~11か月
(かみかみ期)
12~18か月
(ぱくぱく期)
1日3回
1日3回
主食・主菜・副菜を意 朝・昼・(おやつ)・
識して
夕
・食後+母乳は赤ちゃ
んが欲しがる量
1人1人の離乳の進行
の状態に応じて与える
・ミルクは1日2回
程度
歯ぐきでつぶせるくら
いの固さ(バナナ程
度)
穀類
全がゆ90~軟飯80g
歯ぐきでかめる固さ
(肉だんご程度)
野菜・果物
30~40g
魚 15g
肉 15g
豆腐 45g
卵 全卵1/2
乳製品 80g
野菜・果物
40~50g
魚 15~20g
肉 15~20g
豆腐 50~55g
卵 全卵1/2~2/3
乳製品 100g
親指と人差し指のつま
み食べ
スプーン、フォークが
持てる
コップから飲める
手づかみ食べ
穀類
軟飯90g~ご飯80g
7
離乳食初期の進め方
離乳食開始の目安
・首がすわって、しっかりしている。
・支えてあげると座れる。
・食物に興味を示す。
・スプーンなどを口に入れても、舌で出すことが少なくなる 。
食品
日
1~2
3~4
5~6
7~8
つぶしがゆ
1さじ
2さじ
3さじ
4さじ
じゃがいも
1さじ
9~10
2さじ
にんじん
ほうれん草
豆腐
・つぶしがゆ:10倍がゆの米つぶをていねいにつぶす。
・じゃがいも:ゆでて熱いうちにつぶし、ゆで汁でゆるめる。
・にんじん:大きめに切ってゆでてつぶす。
・ほうれん草:ゆでて、葉先のすじを取って縦横に切り、すりつぶす。
・豆腐:ゆでたものをすりつぶす。絹ごし豆腐の方がなめらかになる。
※ 調理形態は9Pをご覧ください。
8
新しい食品を与える時の注意点
1日1種類とし、1さじ与えることでその食品への、子どもの慣れやアレルギー
反応の有無が確認でき、異常がなければ1日ごとに1さじずつ増やしていきす。
子どもがよく食べるからといって一度に多く与えないようにしましょう。
食事時間は親子とも落ち着いて食事に専念できる時間で異常が起きた場合でも
受診しやすい午前中が望ましいです。
11~13
14~16
5さじ
17~19
20~21
22~24
6さじ
3さじ
25~27
28~30
7さじ
4さじ
8さじ
5さじ
1さじ
2さじ
3さじ
1さじ
2さじ
1さじ
おかゆ、軟飯の水加減
10倍がゆ
米
か
ら
ご
は
ん
か
ら
7倍がゆ
5倍がゆ(全がゆ)
軟
飯
米
:
水
米
:
水
米
:
水
米
:
水
1
:
10
1
:
7
1
:
5
1:2~3
1
:
5
1
:
3
1
:
2
1:0.5~1
9
離乳期に応じた調理形態
赤ちゃんの「食べる機能」の発達に合った固さ、
大きさにしましょう。
5~6か月頃
ごはん
じゃがいも
にんじん
ほうれん草
かぼちゃ
豆腐
白身魚
7~8か月頃
9~11か月頃 12~18か月頃
10
食品の使用時期
食
穀
類
野・果
菜
物
魚
介
類
肉
大
卵・豆
類
牛
乳
品
かゆ、(ご飯)
パン
じゃがいも
うどん
もち
そば
スパゲッティ
麩
野菜
きのこ類
にんにく、生姜
果物
白身魚
赤身魚
青背の魚
カキ
しらす干し
刺身
鶏肉
豚肉(赤身)
牛肉(赤身)
レバー
卵
豆腐
納豆
牛乳
プレーン
ヨーグルト
品 プロセスチーズ
カテージチーズ
乳・製
5~6か月
7~8か月
9~11か月
1~1歳半
〇
△
〇
〇
×
×
×
△
〇
×
×
〇
〇
×
×
×
△
×
×
×
×
×
×
〇
△
×
〇
〇
〇
〇
×
×
△
〇
〇
×
×
〇
〇
〇
×
△
〇
×
△
×
△
△
△
〇
〇
△
〇
〇
〇
〇
×
△
△
〇
〇
△
△
〇
〇
〇
〇
〇
〇
×
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
△
(〇)
〇
〇
〇
×
△
△
〇
〇
〇
△
〇
〇
〇
〇
〇
〇
×
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
〇
×
〇
×
〇
△
〇
〇
〇
11
おいしさを感じる時期
■5~6か月頃
素材のそのままの味やだし、スープなどのうま味が味つけに
■7~8か月頃
素材の味を活かす少量の調味料を使う
(大人の味つけの1/4位が目安)
■9~11か月頃
3回の食事を飽きないようにするために、味の幅を広げる
■12~18か月頃
離乳食~幼児食への準備(大人の味つけの1/2位が目安)
(適正な1日あたりの食塩目安量 0~5か月:0.3g、
6~11か月:1.5g、1~2歳:4g)
●調味料の塩分と使用してよい目安
(×・・NG、△・・少量ならOK、○・・OK)
月齢と使用の目安
調味料
小さじ1の
食塩量(g)
5~6 か月頃
7~8 か月頃
9~11 か月頃
12~18 か月頃
塩
しょうゆ
みそ
ソース
カレー粉
バター
マヨネーズ
ケチャップ
6.0g
0.9g
0.7g
0.5g
0.0g
0.1g
0.1g
0.2g
×
×
×
×
×
×
×
×
△
△
△
△
×
△
×
△
△
△
△
△
△
○
△
△
○
○
○
△
△
○
△
△
●油脂も上手に使いましょう
メリット
・腹持ちをよくする
・味にコクを出す
・脂溶性ビタミンの吸収を促す
・便秘の予防
デメリット
・消化器官の未発達な赤ちゃんには、
消化器官の負担になる
・とりすぎはカロリーのとりすぎをもたらし、
肥満や生活習慣病の原因になる
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野菜の摂り方
■野菜をおいしく食べる工夫
★いろいろな野菜の味や食感を経験させるために
(新鮮な旬の野菜はおいしい)
★食べやすいかたち(形態)にする。
・かたさ・・・発達に合わせた、かたさにする。
・大きさ・・・赤ちゃんの食べる能力に合わせた大きさにする。
繊維の多い食べにくい野菜は小さめにする。
・舌ざわり・・繊維のざらざら、ボソボソに敏感なのでとろみをつけたり
なめらかな素材に混ぜこむなどして舌ざわりやのどごしを
よくする。
■野菜の上手な調理法は?
★ゆでる(苦みなどアクが水にとけ出してすっきりした味になります)
水からゆでる・・・にんじん、大根、かぶ、かぼちゃなど。
煮たった湯に入れてゆでる・・・ほうれん草、小松菜、モロヘイヤ、
キャベツ、白菜、ブロッコリー、なすなど。
★蒸す(水蒸気にあてて.火を通すため、しっとり軟らかくなります)
・・・ブロッコリー、なす、かぼちゃ、など。
■野菜に含まれる主な栄養素は?
・ビタミン:カロテン・ビタミンC・葉酸
・ミネラル:カリウム・カルシウム・鉄
<まわりの大人がちゃんと食べましょう>
■大人の1日の野菜の摂取量(350g)
緑黄色野菜 120g
淡色野菜 230g
13
おすすめレシピ①
5~6か月(唇を閉じてごっくん)
最初は米がゆスプーン1杯からスタート。じゃがいも、にんじん、かぼちゃ、
かぶなど、アクの少ない野菜やいも類を少しずつためしてみます。
*ポイント:初めてのものは必ず1さじから。だしや素材のうま味を活かして。
◆にんじんがゆ
<材料>
*10倍がゆ・・40g
にんじん ・・10g
<作り方>
にんじんはゆでてすりつぶす。
器に10倍がゆを盛りにんじん
を合わせる。
*10倍がゆ
(米1:水10)
・米を洗い厚手のなべに入れ分量
の水を入れる。そのまま20~30
分おく。
・ふたをして弱火で50分~1時間
炊いて10分位蒸らす。
7~8か月(舌が上下に動いてもぐもぐ)
食べられる食材や量が増え、少しとろみをつけると食べやすくなります。
1日2回食となり、初めての食品は1回目に与えます。
*ポイント:舌と上あごでつぶせるよう、小さなやわらかい塊にして。
◆白身魚とにんじんのトロトロ煮
<材料>
白身魚・・15g
にんじん・・10g
*野菜スープ・・大さじ1
*水溶き片栗粉・・少々
<作り方>
*野菜スープ…にんじんのゆで汁
白身魚はゆでてほぐす。
にんじんはゆでて、こまかく刻む。
なべに①②を入れ野菜スープを加えて、 *水溶き片栗粉…
水溶き片栗粉を加えてトロミをつける。 片栗粉1:水2を良くまぜる。
おすすめレシピ②
9~11か月(上下左右に舌が動く)
この時期は、手づかみ食べができるようになります。
1日3回食となり、1日に必要な栄養量の50~60%を離乳食から
とるようになります。
*ポイント:食事のリズムを大切に、好き嫌いを作らないように工夫しま
しょう。
◆にんじん&大根スティック
<材料>
にんじん・・15g
大 根・・・15g
<作り方>
①にんじんと大根は大きめに切り、皮をむいてゆでる。
(大人の指でつぶせるくらいのかたさ)
②赤ちゃんが手で持ちやすい大きさに切る。
(手の中にかくれない長さ、えんぴつくらいの太さ)
12~18か月(歯ぐきで噛み自由自在に動く)
将来の食生活の基盤を作る大切な時期です。
いろいろな味や食感を経験し、何でも食べられるように、主食・主菜・
副菜をそろえた、うす味の和食がおすすめです。
1日3回の食事では、とりきれないエネルギーや栄養素を間食(おやつ)
で補います。
*ポイント:食育のスタート!! 家族そろって楽しい雰囲気の
食事をしましょう。
◆にんじん入りやきそば
<材料>
中華めん(焼きそば用)・・・ 80g
キャベツ・・・40g
にんじん・・・15g
ウスターソース・・.小さじ1強
サラダ油・・・・・小さじ1
<作り方>
キャベツは3㎝長さの細切りにする。にんじんはせん切りにしてゆでる。
フライパンにサラダ油を熱し、キャベツとにんじんを入れ炒める。
中華めんを加えて、さらに炒め、ウスターソースで味つけする。
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離乳食を上手につくるコツ
■和風のだしをベースにする
・昆布だし(水:2カップ 昆布:7cm角)
・かつお節だし(水:2カップ かつお節:8g)
■野菜スープを利用する
・キャベツ・にんじん・玉ねぎなど粗みじん切り
・ひたひたの水(2カップ位)を入れ弱火で10~15分煮立て、
アクをとり、あみでこす
(まとめて作り、製氷皿に入れ必要に応じて使う)
■調理テクニック
・刻む・・繊維を細かく断ち切る
肉はたたいて繊維を細かくする
キッチンばさみの活用
・ゆでる、煮る、蒸す・・・アクや臭みを取る
・つぶす・・身近にあるスプーンやフォーク、マッシャーで
・ほぐす・・すり鉢、竹串などで食べやすくする
・裏ごし・・軟らかくゆでた食材を裏ごす手間がかかるが、なめらか
な舌ざわりでおいしく食べられる。茶こしなどで手軽に
・すりおろす・・繊維が断ち切られ食べやすい
乾燥や冷凍状態でおろすこともできる
・しぼる・・果汁を茶こしやガーゼでしぼる
・のばす・・のみこみにくい食材をだし汁やスープでのばす
(ポタージュ状→ジャム状)
・とろみをつける・・まとまりのない食材にはとろみをつける
15
16
大人の食事から取り出す離乳食
大人の食事
5~6か月
7~8か月
9~11か月
12~18か月
ごはん
つぶしがゆ
軟らかめのかゆ
固めのかゆ
~軟飯
軟飯
鮭炒飯
にんじん入り
かゆ
鮭と野菜入り
かゆ
鮭の軟らか炒飯
ミニ炒飯
刺身盛り合わせ
白身魚を
トロトロに煮て
すりつぶす
刺身を細かく切
り薄味で煮る
刺身を細切りに
して薄味で煮る
刺身をソテーし
て食べやすい
形に
肉じゃが
じゃがいもを
ミルクでのばす
じゃがいもと
にんじんの
おかゆ
牛肉と野菜の
軟らか煮
ミニ肉じゃが
麻婆豆腐
にんじんのせ
豆腐ペースト
豆腐とにんじん
のスープ
豆腐とひき肉、
にんじんの
ケチャップ煮
ポテトサラダ
芋をすりおろし、
ポタージュ状に
ゆでてつぶし、
少量のバターを
加える
荒くつぶし、
少量のマヨネー
ズで和える
ポテトサラダ
具だくさんの
味噌汁
具を軟らかく煮
てすりつぶし、
上澄みで伸ばす
具を軟らかく
煮てつぶす
具を軟らかく
煮る
味噌汁を薄め、
具を食べやすい
大きさに切る
りんご
おろしりんご
煮てつぶす
煮る/生の薄切り
生のまま食べ
やすい大きさに
切る
主食
主菜
副菜
その他
薄味麻婆豆腐
(辛味を入れない)
☆家族で健康的な食生活を心がけましょう
離乳食は、家族の食事から取り分けて用意すると手軽になります。
家族の食事が適切な食材や味つけで調理されていることが大切です。
近年、家族の食生活が手作り料理よりも調理済みの市販品を利用す
る傾向があります。
市販の惣菜の中には、塩味、甘味、辛味、脂肪分の多いものもあり、
離乳食には適さない場合もあります。
離乳食づくりを機会に家族の食事を見直し、健康的な食生活につな
げていくようにしましょう。
ベビーフード、フリージング(冷凍)の利用
■栄養のバランスアップ!!
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■その他の使い方
・足りない栄養素をベビーフードで補う
・あと一品、というときのお助けに
(炭水化物・たんぱく質・ビタミン・ミネラル)・苦手な食材の克服に
■離乳食作りのスピードアップ!!
・下ごしらえをしてあるから便利
(湯を注ぐだけ・和えるだけ・加えるだけ
・のせるだけ)
■メニューの脱マンネリに
・日持ちがするので非常食として常備
・つくる時間のないとき、急いで離乳食を
食べさせたいとき
・外出時に持ち運びが手軽で安全
・ママの体調が悪いときのために
・子どもを預けたいときに持参
・新しいメニューの参考に
(食材・味付け・組み合わせ)
・味付けやなめらかさのお手本に
★表示をしっかり見ましょう★
原材料名・内容量・賞味期限・保存方法・栄養価表示・特長
つくり方・注意点など、役に立つ情報が満載です!!
<フリージング(冷凍)の注意点>
1. 十分に火を通してから冷まし、冷凍しましょう。
2. 1回分ずつラップなどで小分けにして、フリーザーパック
や容器に入れて保存しましょう。
3. 日付と食品名を記入しておきましょう。
4. 使用する際は、必ず加熱しましょう。
5. 再冷凍は細菌が増えるのでやめましょう。
6. 1~2週間以内に使いきれるようにしましょう。
7. 冷凍室は離乳食専用のコーナーを設け、大人のものと区別
すると安心です。
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これだけは知っておきたい栄養素のこと
「栄養バランスのよい食事」とは、たんぱく質、脂質、炭水化物の
バランスがとれ、ビタミンやミネラルも十分とれている食事のことです。
たんぱく質、脂質
炭水化物
主菜
卵、魚、肉
大豆製品
主食
ごはん、パン
麺、シリアル
ビタミン、ミネラル
食物繊維
副菜
野菜、きのこ
海草類
果物
牛乳
乳製品
☆炭水化物・・・熱や力となるエネルギーを作る。
脳にとって唯一のエネルギー源。
☆たんぱく質・・からだの骨や組織、筋肉などを作る。
成長期にある子どもは、からだを大きく
するために必要。
☆脂質・・・・・少量で多くのエネルギーが得られる。
脳の発育、ホルモンや細胞を作る。
☆ビタミン・・・からだの各機能を調整する。
脂溶性(ビタミンA、D,E,K)
水溶性(ビタミンB群、ビタミンC)
☆ミネラル・・・からだを作る材料になり、機能を守る。
カルシウム、カリウム、ナトリウム、
マグネシウム、鉄など。
具合の悪い時の食事
■食欲不振のとき(ミルクがゆ・バナナミルク)
・食べられるものを用意する。
・おっぱいやミルクを飲めるだけ飲ませる
■鼻水・鼻づまりのとき(かぼちゃのポタージュ)
・少しずつ水分補給を
・温かくてとろみのあるメニューを
・カロテンやビタミンCで粘膜を丈夫に
■嘔吐しているとき(おかゆ・豆腐のすり流し)
・少しずつ水分補給を(白湯や麦茶など)
・離乳食は症状が治まってから
■便秘のとき(バナナヨーグルト・にんじんがゆ)
・食物繊維の多い食品をとる
・水分を十分にとる
・適度に油分をとる
・生活のリズムをととのえて、マッサージも有効
■せきがでるとき(にんじんのポタージュ)
・水分補給が大切
・温かく、のどごしがよいものを
■熱があるとき(オレンジ/トマトジュース)
・しっかりと水分補給を
・離乳食は1つ前の段階にもどる
・ビタミン、ミネラルの補給を
■口内炎があるとき(レバーペースト・卵がゆ)
・刺激が少ないもので水分補給を
・しみない、固くないメニューを
■下痢のとき(豆腐のみぞれ煮・かぶの軟らか煮)
・水分補給を欠かさずに
・離乳食は1つ前の段階にもどる
・やわらかく、マイルドな味つけに
・食物繊維、油脂が多い食品は避けて
19
20
食物アレルギー
食物アレルギーは、食事をしたときに、身体が食物(に含まれるたんぱく質)を
異物として認識し、自分の身体を防御するために過敏な反応を起こすことです。
主な症状は「皮膚がかゆくなる」「じんましんがでる」「せきがでる」などです。
乳幼児期は、食物アレルギー発症の頻度が最も高い時期であり、栄養において重
要な卵、乳製品、小麦粉などが原因の食品となっています。
食物アレルギーを引き起こす恐れのある食品
表示義務
任意表示
卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生
あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、
キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、
大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、
やまいも、りんご、ゼラチン
(平成25年9月20日
厚生労働省通知)
◎離乳開始時には、でんぷん質性食品、野菜などのアレルギー性の低い
食物から開始し、次第に豆腐、白身魚、卵黄(固ゆでにしたもの)、
ヨーグルト、チーズと使用する食品を増やしていきましょう。
食物アレルギーの心配のある方は9か月以降にしましょう。
食物アレルギーへの対応の基本
★家族にアレルギー疾患の既往歴がある。または、すでに発症してい
る子どもの場合は医師に相談して予防や治療を行いましょう。
★アレルギー疾患の予防や治療を目的として、医師の指示を受けずに
食物除去を行うことは子どもの栄養障害を招き、成長、発達を損なう
恐れがあるので必ず医師の指示を受けるようにしましょう。
公益財団法人 日本アレルギー協会
http://www.jaanet.org/
離乳食と食品衛生
乳児は、からだの諸機能が未発達で、細菌に対する抵抗力が弱いです。
離乳食は水分が多く、薄味で、つぶしたり、刻んだりすることから、
細菌に汚染されやすくいたみやすいので衛生的に取り扱うことが重要です
★食中毒予防の3原則
①食物に細菌をつけない(清潔に調理する)
・手は、調理の前はもちろん、生ものに触れた時も石けんで、
ていねいに洗う。
・水洗いできる食品はよく洗う。
・食器は、シンプルで洗いやすく、汚れを見つけやすい薄い色がよい
・調理器具は、よく洗い、乾燥し清潔に扱う。
②細菌を増やさない(迅速に調理する)
・手際よく調理し、細菌の繁殖を防ぐ。
・作ったら、なるべく早く与え、食べ残しは与えない。
③細菌を殺す、または休眠させる (加熱と冷却)
・食品の中心温度が85℃以上になるように十分加熱する。
・電子レンジを使う場合、熱の伝わりにくい食品は時々かき混ぜる。
・ほとんどの食中毒菌は10℃以下では増殖できないので冷蔵庫
の内部温度管理に留意する。
しかし、冷蔵や冷凍しても、菌は死滅しないので、冷蔵庫や
冷凍庫の過信は禁物です。
少しでもあやしいと思ったら、食べずに思い切って捨てましょう!!
乳幼児に気をつけたい食中毒菌
サルモネラ菌、カンピロバクター、黄色ブドウ球菌、
ボツリヌス菌、病原性大腸菌(O-157を含む)、ノロウイルス
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震災時の対応
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いざという災害時に、赤ちゃんの命を守るために!!
第1ステージ 緊急時、持ち出すもの
おんぶひも(だっこひも)またはウエストポーチ(少し大きい子)
救急セット、除菌シート、母子手帳のコピー[出生状況と予防接種の頁]
第2ステージ 一度落ち着いてから持ち出すもの
水、ミルク、ほ乳瓶、離乳食セット(離乳食、スプーン)、おむつ、
おしりふき、着替え、タオル、おやつ、おもちゃ、笛等
余裕があれば
雨具、カイロ、歯磨きセット、大人の非常食
爪切り、ビニール袋、懐中電灯…
第3ステージ 長期避難生活のための備蓄(普段からストックしておく)
水、食品、ティッシュ、トイレットペーパー、おやつ、簡易トイレ…
家庭備蓄は(3日~1週間分)支援が届くまで。
アレルギーがある場合は多めに準備。
災害時の「食」確保のポイント
(時間の経過とともに「食」の状況は変わります)
☆水分を、十分にとりましょう。
授乳中のお母さんは母乳や赤ちゃんのためにしっかり取ります。
☆食べられる機会を逃がさない!
食べられる量を少しずつでも食べましょう。
災害時は、普段の食事回数や食事量は望めません。
☆お乳を吸えば、赤ちゃんも安心
一時的に母乳が出なくても、赤ちゃんはお母さんのお乳を吸っているだけ
で安心します。
☆普段慣れているもの、好きなもの、そのまま食べられるものを多めに用意
して順次使って買い足しておく。
☆生ものと十分に火が通っていない食べ物は絶対にあげないでくださいね。
中野区医師会「子育て応援団」
原則毎月第二木曜日午後1時30分から医師会館で開催!!
子育て応援団 離乳食BOOK
企画・発行
一般社団法人
会
長
初版2013年 不許複製
中野区医師会
山田 正興
〒164-8558 東京都中野区中野2-27-17
TEL 03-3384-1335 FAX 03-3384-1338
監
修
協
力
中野区医師会ホームページ
中野区フリー活動栄養士会
(株)母子保健事業団「授乳・離乳の支援ガイド実践の手引き」
(2008年版より一部転載)
http://www.nakano-med.or.jp/