朝霞市庁舎施設耐震化事業プロポーザル 仕様書

朝霞市庁舎施設耐震化事業プロポーザル
仕様書
平成26年9月
朝霞市総務部財産管理課
目
次
1.概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
2.対象建物
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
3.耐震改修工事の要求水準
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
4.設計に関する要求水準
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
5.監理に関する要求水準
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
6.参考資料
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
7.連絡先
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
1.概要
(1) 適用
この仕様書(以下「本書」という。
)は、朝霞市庁舎施設耐震化事業(以下「本事業」という。
)に
適用します。本書は、本事業の要求水準を明らかにし、プロポーザル応募や設計、施工、工事監理の
際の指針となるものです。特に「★必須★」印を付けた項目については、必ず守るようにしてくださ
い。プロポーザルにおいて、必須項目が実現できていない技術提案は、原則として失格になりますの
でご注意ください。
(2) 要求水準の規定に関する考え方
①
性能発注
耐震改修工事は、具体的な工法の指定よりも、最終的に得られる性能がどの程度であるか、或いは
工事後の建物の使い勝手が大きく変化しないか等が重要です。従って本書では、一般的な工事発注に
みられるような詳細な工事内容の規定は行わず、最終的に得られる耐震性能や使い勝手と、そこに至
る工事過程で守っていただく条件を明らかにする「性能発注」の考え方を導入します。
性能発注では、工事の具体的な詳細仕様や部材等の仕様は個々には指定しません。全体と部分のバ
ランスを取ったうえで、要求水準を品質、価格、工期の面で満足するように技術提案を行ってくださ
い。
②
創意工夫
プロポーザルの技術提案では、要求水準をより良い形で実現できるように、積極的に創意工夫して
提案してください。本事業の目的に照らして必要かつ合理的であると判断できる場合は、本書に規定
されていない領域の事項や、必須でない要求水準の変更(基本的には、同等以上の成果をもたらすも
のに限ります。)も、費用や工期面で適切に評価することがあります。なお、この場合は、その費用
対効果を可能な範囲で(極力数値により表現して)明らかにするようにしてください。
(3) 提案内容の実施について
本事業においては、プロポーザルにおける技術提案内容によって事業者を選定することになるため、
実施段階において技術提案内容と異なる設計や施工をすることは、選定の公平性を損なうことになり
ます。従って、事前に予見できない不可抗力によるものを除き、基本的には技術提案内容に沿って設
計、施工するようにしてください。なお、詳細部分においては、創意工夫により同等以上の成果をも
たらす変更であれば、認めることがあります。
(4) プロポーザルに関係する書類・資料等
・朝霞市庁舎施設耐震化事業プロポーザル応募要領書
・朝霞市庁舎施設耐震化事業プロポーザル仕様書
・朝霞市庁舎施設耐震化事業プロポーザル応募書類様式
・朝霞市庁舎施設耐震化事業プロポーザル審査基準書
1
(本書)
2.対象建物
(1) 市庁舎の概要
朝霞市庁舎は、大別して以下の 3 棟に分けられます。これらの棟は、エキスパンションジョイント
(以下「EXP-J」という。
)により構造的に区切られており、別館は 1981 年以降のいわゆる新耐震基
準の建物であるため、本事業は、本館と議場棟の耐震性能を確保することを目的としています。
棟
階数
構造
建築面積
延床面積
建築年
備 考
本館
5F, B1F
RC
1,056.13 ㎡
5,839.70 ㎡
昭和 47 年
耐震化対象
議場棟
3F
RC
1,064.43 ㎡
1,506.60 ㎡
昭和 47 年
耐震化対象
別館
5F
S
613.41 ㎡
2,493.16 ㎡
平成 4 年
(対象外)
所在地
朝霞市本町一丁目 1 番 1 号
敷地面積
12,429.74 ㎡
用途地域
近隣商業地域(許容建蔽率 80%、許容容積率 200%)
、高さ制限 25m
(2) 建物の概要
①
本館
規模
X 方向 5 スパン、Y 方向 4 スパン
地上 5 階、地下 1 階、塔屋 2 階
19.47m
軒高
延床面積
5,839.70 ㎡
しゅん工
昭和 47 年 5 月
構造
鉄筋コンクリート造 耐力壁付ラーメン構造
地盤
第 2 種地盤
支持層
砂礫層
基礎地業
杭基礎
PHC パイル 14.0m
杭耐力
441kN/本(φ300)
、784kN/本(φ400)
、980kN/本(φ450)、
1225kN/本(φ500)
屋根
アスファルト防水、豆砂利コンクリート押さえ
外壁
モルタル下地マーブルクリート吹付け
特記事項
地下 1 階の西面、南面と北面の一部がドライエリアとして構築されており、建物の構
造的には地上 6 階に近くなっています。耐震診断は地上 6 階として計算しています。
②
議場棟
規模
X 方向 1 スパン、Y 方向 7 スパン
地上 3 階
軒高
8.67m
延床面積
1,506.60 ㎡
しゅん工
昭和 47 年 5 月
2
構造
鉄筋コンクリート造
X 方向:
RC 造ラーメン構造(2F~RF 梁はポストテンション梁)
Y 方向:
RC 造耐力壁付ラーメン構造
PHC パイル 17.0m
基礎地業
杭基礎
外壁
モルタル下地マーブルクリート吹付け/モルタル下地タイル貼りつけ
※その他は本館に同じ。
(3) 耐震診断の結果
①
使用材料
コンクリート設計強度: Fc = 20.6N/mm2
地下 1 階:20.6N/mm2、1 階:15.4N/mm2、2 階:15.9N/mm2、
圧縮強度試験の結果:
3 階:13.7N/mm2、4 階:14.4N/mm2、5 階:15.2N/mm2
(本館)
1 階:19.5N/mm2、2 階:18.8N/mm2
同(議場棟)
:
※圧縮強度試験は平成 20 年 8 月に実施した結果を示す。
柱主筋 種別:SD35、耐震診断用計算強度:392N/mm2
鋼材:
帯筋 種別:SR24、耐震診断用計算強度:294N/mm2
梁主筋 種別:SD35、耐震診断用計算強度:392N/mm2
肋筋 種別:SR24、耐震診断用計算強度:294N/mm2
種別:SR24、耐震診断用計算強度:294N/mm2
壁筋
PC 鋼材(議場棟):
②
BBRV 24-7φ(特 7.0)
診断結果(第 2 次診断)
・本館 (太い数字は、耐震強度が不足している箇所を示します。)
X 方向
Y 方向
L-R
方向
R-L
L-R
R-L
Is
CT・SD
Is
CT・SD
Is
CT・SD
Is
CT・SD
P2 階
2.592
2.653
2.592
2.653
1.841
1.884
1.594
1.631
P1 階
1.226
1.255
1.226
1.255
0.879
0.900
0.777
0.795
5階
0.389
0.398
0.384
0.393
0.519
0.531
0.521
0.533
4階
0.330
0.338
0.321
0.329
0.409
0.418
0.414
0.423
3階
0.296
0.303
0.287
0.293
0.378
0.387
0.382
0.391
2階
0.391
0.400
0.384
0.393
0.451
0.461
0.455
0.465
1階
0.265
0.339
0.264
0.338
0.499
0.510
0.500
0.512
B1 階
0.272
0.348
0.272
0.348
0.492
0.503
0.495
0.506
各階とも、変形能力に乏しい強度抵抗型の架構性状になっています。塔屋については必要十分
な強度を有し、補強の必要はありません。高架水槽は市水(水道水)用、井水(井戸水)用と
もにアンカーボルトの耐力が不足しています。高架水槽、受水槽ともに水槽自体の強度は不明
です。また、ブロック壁については、壁頂部のモルタル充填がされていない等で倒壊のおそれ
があるため、補強等の対策が必要です。
3
・議場棟 (太い数字は、耐震強度が不足している箇所を示します。)
X 方向
Y 方向
L-R
方向
R-L
L-R
R-L
Is
CT・SD
Is
CT・SD
Is
CT・SD
Is
CT・SD
3階
1.025
1.040
1.025
1.039
1.275
1.293
1.281
1.300
2階
0.817
0.829
0.804
0.816
0.676
0.686
0.674
0.684
1階
0.402
0.510
0.400
0.507
0.355
0.360
0.353
0.358
各階とも、変形能力に乏しい強度抵抗型の架構性状になっています。X 方向のスパン 14.5m の
大梁では、鉛直方向 1G の地震力に対し、せん断耐力を超える部材があるため、対策が必要で
す。議場の天井は、吊りボルトに振れ止めがなく、地震時に落下のおそれがあるため、補強が
必要です。
3.耐震改修工事の要求水準
(1) 耐震性能の要求水準
技術提案を作成される際には、既存の資料だけでなく、必要に応じて現地調査等も行い、建物や敷
地の利用状況や特性を十分に把握するようにしてください。また、実際の耐震改修設計に際しては、
十分な調査を行った上で設計するようにしてください。
なお、耐震改修工事の工法については、本館は免震による提案としてください。議場棟は工法の指
定はしませんので、要求水準を満足するような提案とするようにしてください。
①
業務継続性の要求水準
★必須★
市民の生命や財産を守るため、市庁舎は災害後にその能力を最大限に発揮できるようにする必要が
あります。このため、耐震安全性については、「大地震動後、構造体の大きな補修をすることなく建
築物を使用できることを目標とし、人命の安全確保に加えて機能確保が図られる」ようにしてくださ
い。建物の躯体に大きな損傷が見られず、電気設備、機械設備等は使用不能とならないようにしてく
ださい。
②
構造の検討に関する要求水準 ★必須★
柱・梁接合部にせん断破壊が生じると、建物は建替えを迫られることになります。庁舎の構造上の
特徴として、全般にスパンを大きく取っており、延べ床面積柱率(ac)や延べ床面積梁率(ag)が小さいこ
と等が原因で、柱・梁接合部のせん断破壊が比較的起きやすくなっています。
構造の検討にあたっては、上記の状況を考慮しつつ、3 次診断に準じた検討を加え、業務継続性を
損なうことのないようにしてください。
③
応答制御型耐震補強 ★必須★(本館は必須)(議場棟で応答制御型耐震補強を選択した場合)
技術提案において、免震工法や制震工法などの応答制御型耐震補強を選択した場合には、「既存鉄
筋コンクリート造建築物の免震・制震による耐震改修ガイドライン」(国土交通省住宅局建築指導課
監修・(一財)日本建築防災協会発行)に準拠して設計、施工を行うようにしてください。なお、本
館については免震工法で設計、施工するようにしてください。
4
ア
上部構造
時刻歴応答解析により耐震安全性を確認するようにしてください。解析にあたっては、少なくとも
以下に示す条件の地震動波形を用いてください。変形に対するクライテリア(層間変形角、部材角)
は既存部材の性能を適切に評価して設定するようにしてください。
・平成 12 年建設省告示第 1461 号(超高層建築物の構造耐力上の安全性を確かめるための構造
計算の基準を定める件)の規定による波形。位相特性は、一様乱数、海溝型地震、直下型地
震の 3 種でそれぞれ解析してください。
・朝霞市庁舎周辺の活断層分布や、過去の観測地震動波形を考慮した模擬地震波形。少なくと
も 3 種の波形で解析してください。
・過去の代表的な地震により観測された地震動波形。少なくとも 3 種の波形で解析してくださ
い。
イ
基礎構造
基礎構造の傾斜や損傷等により、上部構造の耐震安全性に影響を及ぼさないようなものとしてくだ
さい。
市で過去に実施した地盤調査のデータは必要に応じて開示しますが、追加調査が必要と思われる場
合には、その費用も予め見込んで提案してください。
④
強度・靭性増加型耐震補強 ★必須★(議場棟で強度・靭性増加型耐震補強を選択した場合)
ア
上部構造
技術提案において、強度・靭性増加型耐震補強を選択した場合には、構造体の耐震性の判定は、以
下の条件をすべて満足するものとします。
・各階の構造耐震判定指標(Is)が、0.75 以上であること。
・各階の保有水平耐力にかかわる指標が 1.25 以上であること。
イ
基礎構造
基礎構造の傾斜や損傷等により、上部構造の耐震安全性に影響を及ぼさないようなものとしてくだ
さい。
市で過去に実施した地盤調査のデータは必要に応じて開示しますが、追加調査が必要と思われる場
合には、その費用も予め見込んで提案してください。
⑤
認定、評定の取得 ★必須★
耐震改修計画については、所管行政庁(埼玉県)が指定する専門機関による評定を取得し、「建築
物の耐震改修の促進に関する法律(平成 7 年法律第 123 号)」に基づく所管行政庁の認定を取得して
ください。
なお、これらの認定、評定の取得に係る費用や期間は予め見込んで提案してください。
⑥
非構造部材および設備の耐震化 ★必須★
技術提案において、改修対象となる棟の非構造部材および設備について耐震改修が必要な部位があ
る場合は、その改修費用を予め提案に含むようにしてください。
ただし、議場棟内にある議場の天井は必ず耐震改修を行うものとして、その調査設計および施工費
用を予め見込んで提案してください。なお、議場の天井は、国土交通省の定義による「特定天井」に
5
は該当しません。改修工法は指定しませんが、強い揺れを受けた際に天井を構成する諸材料が落下し
ないことと、室内の見栄えが両立する工法を提案してください。
(2) 設計条件の要求水準
本事業を実施したのち、現在の市庁舎は少なくとも 20 年以上にわたって使用しつづけることにな
ります。建物を良好な状態に保ち、使い勝手を悪化させないことで、平時からその機能を十分に発揮
できるよう、技術提案にあたっては、以下の設計条件を満足するようにしてください。
①
使い勝手の維持 ★必須★
改修後においても、現在の庁舎が備える機能や使い勝手がおおむね維持されるようなものとしてく
ださい。やむを得ず変更する場合には、必ず代替策を提案するようにしてください。居室における採
光、通風や、家具配置の自由度を極力低下させることのないよう配慮してください。
現在、市庁舎は有効床面積が十分でなく、狭隘化が大きな課題になっています。このため、耐震補
強材等の設置により有効床面積が減少する割合が、本館と議場棟合計で概ね 5%を超える場合は、代
替措置(増築等)の提案を必ず入れるようにしてください。この費用は予め見込んで提案してくださ
い。ここでいう有効床面積は、床から天井まで障害物が存在しない空間の床面積とします。
なお、応答制御型耐震補強の導入に伴って既存構造体と一部を切り離す場合には、柱や梁の追加を
行うなど、強度を損ねることのないように十分検討を行ってください。
②
維持コストの縮減
建物が寿命を終えるまでのライフサイクルコストにおいて、今回の工事において新たに必要となる、
部材や部品等の交換、定期的な点検や補修などが極力少なくなるような提案としてください。
③
周辺環境との調和
耐震補強部材等の設置によって、建物内外の美観を損なわないように、かつ周辺環境との調和に配
慮するようにしてください。床、壁、天井などの仕上げ材を改修する場合は、意匠を考慮して改修範
囲を提案してください。なお、建物内外に耐震補強部材等が露出する場合は、必要に応じてコーナー
クッションなどの緩衝材の設置を行ってください。
④
付帯的に発生する関連工事 ★必須★
耐震改修工事に伴って、電気設備、電気通信設備、機械設備などを、一時的に移設したり一部を改
修または更新する必要がある場合には、必ずその設計・施工費用について予め見込んで提案してくだ
さい。
(3) 施工条件の要求水準
①
工期 ★必須★
工期は、しゅん工が平成 29 年 9 月末までとなるようにしてください。なお、この範囲内であって
も、施工の安全を確保しつつ可能な範囲で工期を短縮できるように努めてください。
6
②
施工期間中の建物継続使用 ★必須★
本事業は、施工期間中も建物を継続して使用する、いわゆる「居ながら施工」で実施します。従っ
て、基本的には施工に伴って使用不能になる居室が発生しないようにしてください。ただし、議場棟
においては、議会を開催していない期間は一時的に閉鎖または移転することができます。また、エキ
スパンションジョイント周辺部やブレースの施工などで、一時的な小規模移動を伴う計画としても構
いません。これらの移動先として、一部の会議室等を使用することができます。倉庫については、施
工スペース捻出などの都合で仮設建物に一時移転することも可とします。これらの一時移転に関する
経費は、予め見込んで提案するようにしてください。
③
施工期間中の動線確保
★必須★
本館のエレベータ 2 機については、
工事期間中もどちらか 1 機を使用できるように努めてください。
なお、やむを得ない場合は、一時的に本館の 2 機を同時に使用中止としても構いません。なお、いず
れの場合においても別館のエレベータ 1 機はつねに使用できるようにしてください。
工事期間中の人、物(台車等を用いた物品搬出入)などの動線は、経路変更しても構いませんが、
仮設通路の安全やバリアフリー対応に十分配慮するとともに、案内や誘導を適切に行うようにしてく
ださい。
④
施工に伴う騒音・振動の低減
ア
建物内の騒音・振動低減
★必須★
施工期間中も建物を継続使用するため、工法の工夫や防音対策の実施により、騒音や振動の低減に
十分配慮してください。やむを得ず騒音や振動が発生する工程に関しては、監督員と相談の上、施工
曜日や時間帯の調整などにより影響を低減するようにしてください。騒音レベルについては、施工期
間中、継続的に騒音計で測定して記録してください。
また同時に、粉塵や臭気による影響の低減にも努めてください。
イ
近隣への配慮
近隣への騒音や振動などの影響を低減するようにし、関係法令の基準を十分に確保できるようにし
てください。施工に伴って周辺家屋等に損傷などの影響が予想される場合には、必要に応じて家屋調
査等を行うようにしてください。実際に損傷などの影響が生じた場合には、受注者の責任において対
処してください。
市が工事説明会を開催する場合には、資料の準備や当日の説明など、その運営に協力してください。
また、近隣住民等から苦情が寄せられた場合には、誠意をもって対応するようにしてください。
ウ
議会期間中の工事規制
通常の施工は平日日中時間帯(8 時 30 分~17 時 15 分)に行う前提としてください。ただし、市
議会や市議会各委員会等の開催日には、大きな騒音や振動を伴う工事は行わないようにしてください。
市議会は通常、毎年 3 月、6 月、9 月、12 月と、それぞれ前月の最後の一週間程度の期間に開催され
ますが、これ以外に臨時に開催されることもあります。詳細日程と個別の施工内容については、監督
員と事前に十分調整を行うようにしてください。
7
⑤
駐車場の確保 ★必須★
市庁舎の駐車場は、一般来庁者用と公用車用に分かれています。一般来庁者用については、工事期
間中に一部を使用中止とすることができますが、駐車台数はつねに全体の 60%以上(概ね 60 台以上)
を確保するようにしてください。一般来庁者用駐車場の出口近傍には、電気自動車用の急速充電器が
設置されていますので、利用車両の出入りに支障のない仮設計画としてください。
また、公用車駐車場についても一部を使用中止とすることができますが、代替の駐車場所を確保す
る必要があることから、その期間と台数規模について技術提案書で提示してください。代替駐車場所
を設定する場合には、誘導や案内表示などで協力をお願いします。
駐輪場については、移設することも可能ですが、つねに駐輪が可能なように(完全閉鎖とならない
ように)してください。
⑥
安全の確保 ★必須★
市庁舎はその性格上、移動制約者を含め不特定多数の方が来庁されます。来庁者や職員、近隣住民
や周辺道路の通行者(市庁舎敷地内を通勤通学の経路として利用している方もいます)などの安全を
十分確保するとともに、適切な誘導や案内により通行に支障のないようにしてください。
作業関係者については、様々な手法、教育、巡回点検等を適切に組み合わせ、ゼロ災害となるよう
に積極的に安全確保してください。
⑦
その他条件 ★必須★
施工に伴い発生する産業廃棄物は、関係法令に従い適切に処理してください。また、発生土につい
ては処理計画を策定する必要があることから、設計の初期段階で概算土量を算出するようにしてくだ
さい。
施工に際して現況を改変した箇所は、監督員と相談のうえ、現況どおりに復旧するようにしてくだ
さい。
施工に必要となる電力および水は、仮設で引き込むことを基本とし、構内の設備を有償にて使用す
ることもできます。特に電力の使用にあたっては、使用機器とブレーカの容量を十分確認し、停電や
漏電等の事故のないようにしてください。
施工にあたり、電気・ガス・水道等の一時的な供給停止を伴う作業を行う場合には、必ず事前に監
督員と日時の協議を行うようにしてください。
施工にあたり必要となる関係官庁等への諸手続きは、受注者において行ってください。
施工の際には、朝霞市の書式による工事書類の作成提出が必要です。詳細は朝霞市ホームページ(財
産管理課)に掲載していますので参考にしてください。また、施工図と完成図については、製本した
ものと電子データの両方を提出してください。部数やサイズなど詳細は以下のとおりです。
種類
施工図
完成図
サイズ・規格等
部数
・A1 版二つ折製本
1部
・A3 縮刷版二つ折製本
3部
・電子データ(JWW, DXF, PDF)
1部
・A1 版二つ折製本
1部
・A3 縮刷版二つ折製本
3部
・電子データ(JWW, DXF, PDF)
1部
8
(4) 経済性に関する要求水準 ★必須★
本事業における契約上限額については、応募要領書2.(3)事業費の項に示すとおりとします。
(5) 地域貢献に関する要求水準 ★必須★
施工にあたっては、朝霞市内に本店を有する事業者、朝霞市内に拠点を有する事業者、近隣地区(新
座市、和光市、志木市)に拠点を有する事業者の活用について、具体的な数値目標を設定して取り組
むようにしてください。
4.設計に関する要求水準
(1) 設計内容 ★必須★
市庁舎の本館および議場棟の耐震改修工事およびこれに付随して必要となる工事に関する、基本設
計、構造設計、実施設計、評定および認定の取得にかかわる業務、およびこれらを実施するにあたり
必要となる調査や検討を行ってください。
(2) 設計業務の内容と範囲
①
★必須★
一般業務
・建築(意匠、構造)工事、その他必要となる各種設備工事の基本設計
・建築(意匠、構造)工事、その他必要となる各種設備工事の実施設計
②
追加業務
・建築(意匠、構造)工事、その他必要となる各種設備工事の積算
(積算数量算出書の作成、単価作成資料の作成、見積の徴収、見積検討資料の作成を含む)
・発注者の要求等の確認
・設計条件変更時の協議
・工事費の算定(実施設計完了後、工事発注用図書として指定書式により提出する)
・リサイクル計画書の作成
・設計に関連する各種調査
・関係法令等に基づく各種申請手続き(認定、評定の取得を含む)、届出業務
その他、必要に応じて監督員が業務内容を追加することがあります。
(3) 設計業務の実施 ★必須★
①
一般事項
・基本設計業務は、本書に示す要求水準、提示された設計与条件および適用基準等により行ってく
ださい。
・実施設計業務は、本書に示す要求水準、提示された設計与条件、基本設計図書および適用基準等
により行ってください。
・積算業務は、監督員の承諾を受けた実施設計図書および適用基準等により行ってください。
②
打合せおよび記録
打合せは、業務着手時のほか、監督員が指定するとき、設計管理技術者が必要と認めたときに行う
9
ものとし、速やかに記録を作成して提出してください。
③
適用基準等
ア
共通
・第 2 次朝霞市環境基本計画
・官庁施設の総合耐震・対津波計画基準
・官庁施設の総合耐震診断・改修基準
・埼玉県グリーン調達推進方針
(平成 25 年)
・彩の国公共事業コスト改善プラン
(平成 21 年)
・埼玉県福祉のまちづくり条例
イ
ウ
・建設副産物のてびき
(平成 23 年)
・彩の国建設リサイクル実施指針
(平成 14 年)
・建築物解体工事共通仕様書
(平成 24 年)
・工事費内訳書作成要領(朝霞市総務部財産管理課)
(平成 26 年)
建築
・埼玉県建築工事特別共通仕様書
(平成 26 年)
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
(平成 25 年)
・公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)
(平成 25 年)
・建築設計基準
(平成 18 年)
・建築構造設計基準
(平成 22 年)
・建築工事標準詳細図
(平成 22 年)
耐震改修
・既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・改修設計指針
(平成 13 年)
・既存鉄骨鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・改修設計指針
(平成 21 年)
・既存鉄筋コンクリート造建築物の免震・制震による耐震改修ガイドライン
(平成 18 年)
エ
オ
・既存鉄筋コンクリート造建築物の外側耐震改修マニュアル
(平成 14 年)
・埼玉県公共施設のための耐震診断・耐震補強マニュアル
(平成 24 年)
・既存建築物の耐震診断・耐震補強設計マニュアル
(平成 24 年)
建築積算
・公共建築工事積算基準
(平成 23 年)
・建築数量積算基準
(平成 23 年)
・公共建築工事内訳書標準書式(建築工事編)
(平成 24 年)
設備
・建築設備計画基準
(平成 25 年)
・建築設備設計基準
(平成 25 年)
・公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)
(平成 25 年)
・公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)
(平成 25 年)
・埼玉県電気設備工事特別共通仕様書
(平成 26 年)
・公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
(平成 25 年)
・公共建築設備工事標準図(機械設備工事編)
(平成 25 年)
10
カ
・埼玉県機械設備工事特別共通仕様書
(平成 26 年)
・建築設備設計計算書作成の手引
(平成 21 年)
設備積算
・公共建築設備数量積算基準
(平成 23 年)
・公共建築設備工事内訳書標準書式(設備工事編)
(平成 24 年)
なお、各種書類の様式で重複した規定があるものは、朝霞市の様式を優先してください。
(4) 設計成果物 ★必須★
①
成果物の取扱について
設計成果物については、その二次利用(市民、市議会、庁内等への説明資料に利用することを想定
しています)を含む使用権を発注者に許諾するものとします。また、提出された CAD データについ
ては、工事監督業務や、しゅん工後の建物の維持管理に使用することがありますので、予めご了承く
ださい。
②
提出部数と媒体
業務完了時に成果物として提出する図書は、以下のとおりとします。なお、必要に応じて監督員が
追加指示をすることがありますので、ご了承ください。
品 目
設計図
仕
様
数 量
紙
電子
二つ折製本(表紙および背表紙に指定文字を入れて
ください)
・A1 版二つ折
2部
・A3 縮刷版二つ折
7部
電子データ
(JWW, DXF, PDF の各形式ごとにフォルダにまと
A
めてください。PDF は頁全体の画像貼り付けにしな
いでください。
)
設計金額内訳書
朝霞市指定書式の Excel による積算
参考数量書
朝霞市指定書式の Excel による積算
(金抜き内訳書)
1部
B
1部
B
積算数量調書
数量算出の根拠資料
1部
単価根拠書
見積書の原本、刊行物等の写し、代価表、明細書
1部
起工図書
設計図:A3 縮刷版(A4 サイズ折り)
設計金額内訳書:A4 印刷
1部
参考数量書:A4 印刷
契約用設計図書
設計図:A3 縮刷版(折らない状態)
必要部数
注記: ・紙で提出するものは、各図書ごとに A4 版ファイルに綴じたうえで図書名を表紙に
記載してください。
11
・電子データで提出する図書は、上表の A と B に分けて CD や DVD などのディスク
媒体に収録してください。また、提出前に最新定義ファイルに更新されたウィルス検
知ソフトでチェックするようにしてください。ディスクは追記不可能な状態で閉じて
書き込んでください。
・電子データ提出に使用するディスクは白色レーベルのものとし、ラベル面にはプリ
ンタによる印刷もしくは不滅インクで下記の項目を記入してください。
業務名称、提出年月、受託者、枚数/全体枚数
(5) 設計業務に関する注意事項 ★必須★
本書に記述のない事項については、埼玉県建築工事委託業務実務要覧(平成 22 年)によるものと
します。
設計や打合せの過程において、設計内容に重大な影響を及ぼす事項が判明した場合は、遅滞なく発
注者に連絡し、その対応策についての助言を行うようにしてください。
本事業のうち一部は国庫の交付金を受ける予定であるため、各種資料作成へのご協力をお願いしま
す。
受託者は、本業務が終了した後であっても、設計内容に不備が認められた場合には、速やかに設計
図書等を訂正してください。また、これに要する費用は受託者の負担とします。
5.監理に関する要求水準
(1) 監理業務の内容 ★必須★
市庁舎の本館および議場棟の耐震改修工事およびこれに付随して必要となる工事について、常駐で
の監理を行ってください。
工事監理業務の実施にあたっては、工事監理技術者(条件は応募要領書に定めるとおり)のほかに
現場責任者を配置してください。また、必要に応じて担当主任技術者をおくことができます。担当主
任技術者は、それぞれの担当分野において、公共工事の工事監理について実務経験を有することを条
件とします。
(2) 監理業務の範囲 ★必須★
一般業務については、
「埼玉県建築工事監理業務委託共通仕様書」によるものとします。
追加業務は、以下のとおりとします。なお、必要に応じて監督員が業務の追加を指示することがあ
ります。
・施工計画等の特別な検討、助言に関する業務
現場、製作工場などにおける特殊な作業方法および工事用機械器具について、その妥当性を技
術的観点から点検し、工事施工者等に対して助言すべき事項を監督員に報告してください。
・工事書類の確認
施工者が提出する工事書類および完成図について、その内容が適切であるかどうかを確認し、
結果を監督員に報告してください。確認の結果、適切でないと認められる場合には、施工者に
対して修正を求めるべき事項を検討し、その結果を監督員に報告してください。
12
(3) 監理業務の実施 ★必須★
①
一般事項
監理業務は、本書に示す要求水準、実施設計図書および適用基準等により行ってください。業務の
実施にあたっては、施工者と定期的かつ密接に連絡を取り、施工状況を把握するようにしてください。
②
打合せおよび記録
打合せは、業務着手時のほか、監督員が指定するとき、業務計画書に定める時期、工事監理技術者
が必要と認めたときに行うものとし、速やかに記録を作成して提出してください。
③
適用基準等
ア
共通
・第 2 次朝霞市環境基本計画
・官庁施設の総合耐震・対津波計画基準
・官庁施設の総合耐震診断・改修基準
・埼玉県グリーン調達推進方針
(平成 25 年)
・彩の国公共事業コスト改善プラン
(平成 21 年)
・埼玉県福祉のまちづくり条例
イ
ウ
・建設副産物のてびき
(平成 23 年)
・彩の国建設リサイクル実施指針
(平成 14 年)
・建築物解体工事共通仕様書
(平成 24 年)
建築
・埼玉県建築工事特別共通仕様書
(平成 26 年)
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
(平成 25 年)
・公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)
(平成 25 年)
・建築設計基準
(平成 18 年)
・建築構造設計基準
(平成 22 年)
・建築工事標準詳細図
(平成 22 年)
耐震改修
・既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・改修設計指針
(平成 13 年)
・既存鉄骨鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・改修設計指針
(平成 21 年)
・既存鉄筋コンクリート造建築物の免震・制震による耐震改修ガイドライン
(平成 18 年)
エ
・既存鉄筋コンクリート造建築物の外側耐震改修マニュアル
(平成 14 年)
・埼玉県公共施設のための耐震診断・耐震補強マニュアル
(平成 24 年)
・既存建築物の耐震診断・耐震補強設計マニュアル
(平成 24 年)
設備
・建築設備計画基準
(平成 25 年)
・建築設備設計基準
(平成 25 年)
・公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)
(平成 25 年)
・公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)
(平成 25 年)
13
④
・埼玉県電気設備工事特別共通仕様書
(平成 26 年)
・公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
(平成 25 年)
・公共建築設備工事標準図(機械設備工事編)
(平成 25 年)
・埼玉県機械設備工事特別共通仕様書
(平成 26 年)
提出書類
提出書類は以下のとおりです。それぞれ 2 部作成し、提出してください。
・業務計画書
・打合せ記録
・監理業務日誌
・工事監理月報
6.参考資料
(1) 添付図
添付図は以下のとおりです。いずれも参考図であり、縮尺は正確なものではありません。現況と図
面が異なる場合は現況優先とします。
図番
図面名
縮尺
添付 01
案内図・配置図
A3
NS
添付 02
地下 1 階平面図
A3
1/400
添付 03
1 階平面図
A3
1/400
添付 04
2 階平面図
A3
1/400
添付 05
3 階平面図
A3
1/400
添付 06
4 階平面図
A3
1/400
添付 07
5 階・PH 階平面図
A3
1/400
添付 08
R 階平面図
A3
1/400
添付 09
立面図
A3
NS
添付 10
断面図
A3
NS
(2) 設備概要
①
サイズ
電気設備
・高圧引き込みおよび受変電設備
・自家発電設備
・直流電源設備
・監視設備
・電話設備
・火災報知設備
・館内放送設備
・昇降機設備
14
・その他の設備
②機械設備
・空気調和設備
・給水設備
・井戸水設備
・排水設備
・消火設備
・ガス設備
・その他設備
③設備の注意事項
市庁舎の電気設備および機械設備については、過去数度にわたり改修工事を実施しており、別館や
屋外を含めた複雑な構成になっています。応募や技術提案書の作成にあたっては、十分にご検討くだ
さい。
7.連絡先
本事業に関するお問い合わせは、下記までお願いします。
〒351-8501 埼玉県朝霞市本町一丁目 1 番 1 号
朝霞市総務部財産管理課 担当 木田
電話
電子メール
048 (463) 0203
[email protected]
以上
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