Title 高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン 、英国

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高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン
、英国、日本の比較研究
黒田, 研二; 馬場, 寛; バトラー, ジョン; 吉原, 雅昭
社會問題研究. 1999, 49(1), p.45-67
1999-12-24
http://hdl.handle.net/10466/6815
Rights
http://repository.osakafu-u.ac.jp/dspace/
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関する
スウェーデン、英国、日本の比較研究
黒田研二¥馬場寛 2¥ ジョン・パトラーヘ吉原雅昭 4
*
要約
1
9
8
0年代から 9
0年代にかけて先進国ではあいついで高齢者ケアの政策転換
をはかつてきている。日本の今後の高齢者ケアの制度的方向付けを検討する
うえでも、他の先進国の介護政策の動向と実績の評価は重要なテーマである。
1
9
9
7年にスウェーデンにおいて、 1
9
9
8年に英国において高.齢者ケアの調査を
行い、日本を含めた 3カ国の比較を行った。スウェーデンでは、エーデル改
9
2年)により、病院病床の減少に拍車がかかり、高齢者ケアの改革の
革(19
あとも、知的障害者、精神障害者の医療とケアの領域で、同様の改革が推し
進められてきていることが印象的であった。英国では、コミュニティケア改
9
9
2
1
9
9
3年)によって、病院医療に対する
革と併せて行われた NHS改革 0
費用支払い方法が変更されるとともに、病院医療の効率化(病床数の減少)
が一層進行していた。両国とも、長期ケアを必要とする高齢者や精神障害者
のための病院病床数の削減に呼応して、ナーシングホームなど従来の病院機
能を代替するホームの定員数を増加させていた。これらの代梓ホームは両国
とも、日本に比べて小規模であり、しかも個室を多く取り入れるなど、居住
性を高めていることが特徴である D
f
3カ国の人口万対医療機関病床数を比較すると、スウェーデン 51
.7(
19
9
4
f
)、
2.
1 0995年)に比べて、日本では 1
51
.9 (
19
9
6年)で、 3
英国イングランド 4
-大阪府立大学社会福祉学部、教授
・スウェーデン、ストックホルム・ベリングビー区高齢者在宅ケア責任者
2
・英国ケント大学、教授
3
4・大阪府立大学社会福祉学部、講師
Fhu
社会問題研究・第 4
9巻第 l号
(
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9
9
.1
2
.2
4
)
倍ほど多かった。一方、日本は病院に替わる高齢者入居施設、あるいは在宅
ケアサービスが圧倒的に少ないという結果が改めて浮き彫りにされた。介護
保険制度は、病院という社会資源の一部を介護施設に指定し、費用も介護保
険制度から支払われるように変更することで、将来的に病院病床を病院以外
の介護施設へと誘導する政策につながる可能性を有している o しかし日本の
介護施設は、入所定員の規模は大きくかっ個室の普及は遅れており、一般住
居の代替ホームとしてのアメニティをそなえているとはいえなし」日本にお
いても、虚弱・要介護高齢者のための質の高い一般住居の代替ホームを作り
出していくことが高齢者施策の課題のひとつであろう o
1. 緒 言
日本は現在、高齢者の長期ケア(介護)政策において重要な転換を迫られ
ている。人口の高齢化は今後さらに深刻化するとともに、高齢単身世帯・老
夫婦世帯が増加し、女性の就業率もさらに高まると予想されている o 家族介
護を前提とする従来の福祉政策では、要介護高齢者の生活を支えることは困
難になっており、介護サービスの拡充は必須の課題である。介護保険の構想、
はこうした課題への回答のひとつではあるが、問題解決に結び、つくものかど
うかまだ不確定な要素が強い。
翻って考えると、死亡率の低下と寿命の延長、出生率の低下にともなって
人口の高齢化が生じるのは必然、であり、それにともない介護の社会化が課題
となるのも必然、である。人口学的変化がその課題の基礎にある o 2
0世紀後半
に先進国は共通にこれらの課題に直面した。 2
1世紀には現在の開発途上国の
多くも直面することになるであろう人類社会共通の課題だといえる。
先進国ではあいついで、 8
0年代から 9
0年代にかけて、長期ケアの政策転換
9
2年)により医療サー
がはかられている。スウェーデンはエーデル改革(19
ビスから長期ケアの要素を分離させて基礎自治体の事業へと移行させた。英
国では NHS (国民保健サービス)とコミュニティケアの改革(19
9
2
9
3年)
において、国営医療および地方自治体で行われている対人社会サービスの提
-46-
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
供体制に競争原理を導入する改革を行った。日本は介護保険制度を導入し、
医療に含まれる介護の要素を介護保険のサービスへと移行させ、従来の福祉
サービスと一体化したサービス提供体制を構築しようとしている O 日本の今
後の制度的方向付けを検討するうえでも、スウェーデンや英国など諸外国の
介護政策の動向と実績の評価は重要なテーマである O
本研究は、こうした問題意識にもとづき、スウェーデン、英国、日本の長
期ケア政策の動向、サービス実績についての国際比較を行おうとするもので
ある。
l
l
. 研究方法
本研究は、 1
9
9
7年度および 9
8年度の 2年度にわたって実施した。 1
9
9
7年 8
月・ 9月にスウェーデンと日本における調査と比較研究を実施し、 1
9
9
8年 8
月・ 9月に英国において調査を実施し、 3か国の比較研究へと発展させた。
比較研究は、①国レベ、ルで、の政策動向とサービスの実績、②地方自治体レベ
ルでの長期ケアに関する諸政策の展開の状況、③利用者レベルでのサービス
の検討という 3つの次元で実施した。本稿は主に①を中心に報告する O
スウェーデンでは共同研究者(馬場寛)が在宅ケア責任者を担当している
ストックホルム・ベリングビ一区をフィールドとしてサービスの現状を調査
し、大阪府箕面市の高齢者在宅ケアの実績と比較を行った O 英 国 で は 、 共 同
研究者のケント大学ジョン・パトラー教授のもとで NHSおよびコミュニティ
ケアに関する資料を収集し、日本との比較研究を行った。
i
l
l
. スウェーデンにおける調査結果の概要
1
9
9
2年 1月に導入されたエーデ‘ル改革(高齢者ケア改革)によって、ナー
シングホームの運営の責任が従来の県(ランステイング)から、コミューン
(基礎自治体)に移管された。エーデル改革とその後のコミューンの対応によっ
て、次のようなケアシステム上の変化がもたらされている。
凋
斗
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円
社会.問題研究・第 4
9巻第
l号 (
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9
9
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2
.
2
4
)
まず、民が運'討する病院の病床数は、エーデ、ル改革実施後、急速に減少し
ている(表 1)(九その即山に、従来の長則療養病棟やナーシングホームがコ
ミューンに移行されて、病院ベッドとして統計上カウントされなくなったこ
と、病院入│抗期間が短期化し、病床利用の回転が早くなったことがあげられ
るO ま た 、 高 齢 者 ケ ア 改 革 に 続 い て 、 知 的 障 害 者 お よ び 精 神 障 害 者 の ケ ア の
領域でも、県が運'営してきた長期療養病棟を閉鎖して、コミューンが運営す
るグループホームなどに入所者を移す改革が進められている o このことによっ
ても病院病床数が減少してきている。
表 1 スウェーデンにおける病院病床数および人口万対策病床数の推移
病院病床数
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州H
ミ
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三
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身体
治療
長期
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人口万対病床数
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の 也 病床
病床
合計
3
3,
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4
2
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6
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5
3
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1
,
5
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7
短期
身体精神
治療
長期病床
1
9
7
5
1
9
8
0
1
9
8
4
1
9
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1
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1
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6
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1
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4
.
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95
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.
2
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55
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.
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.2 5
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1
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1
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1
3
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6
1
2.
4
1
1
.1
その
他
5
.
1
5
.
7
6
.
2
2
.
5
2
.
5
1
.8
2
.
0
1
.8
ナーシングホーム、グループホーム、および従来からコミューンが所管し
ていた老人ホーム、サービスハウスの 4種類のホームは「特別な住宅 J(以下、
福祉住宅と呼ぶ)と呼ばれ、とくにナーシングホームや老人ホームは、従来
の「施設 Jとしてのイメージを一掃してきている o 表 2に は 、 福 祉 住 宅 の 4
つの種類別の入居者数の推移を示した
(2)D
エーデル改革導入後、コミューンでは、ナーシングホームを個室化したり、
48-
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
小規模化することによってその居住性を高めている O また痴呆性老人のグルー
プホームも増加している。ナーシングホームや老人ホームを小さな居住単位
に区分し、グループホームとしての運営を取り入れるところも増えている O
各戸の広さは、サービスハウスだと 40m2ないし 50m2程度、それ以外の種類で
も20m2ないし 30m2程度あり、住居としての快適性は高い。エーデル改革後は
国レベルで 4種類別の統計は発表されなくなっている O そ れ ぞ れ の 区 分 の 境
界があいまいになってきていることがその理由であろう
O
日
福祉住宅には 1
3万
γ
(
;
1
臼5
歳以上の人口の 8.4%に相当する(表 3)
5千人の高齢者が住んでおり、 6
福祉住宅への入居者は 8
ω
0歳以上高齢者者.に多く、この年齢層では 2割 以 上 が 福
祉住宅に入居している O
表 2 スウェーデンにおける福祉住宅に住む人の数
年
老人
サービス
グループ
ホーム
ハウス
ホーム
1
9
8
4
"
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1
9
9
5年
長期療養施設
合計
(ナーシングホーム)
1
9
8
4
5
1,
740
33,
479
3
3
.
4
9
5
1
1
8,
714
1
9
8
5
916
4
8,
35,
949
3
4
.
8
6
5
730
1
1
9,
1
9
8
6
380
4
4,
39,
428
35,
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8
1
7
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1
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9
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9
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192
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4
5,
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055
3
4,
5
7
7
1
2
2,
4
0
.
6
4
4
8
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1
48,
34,
4
5
3
1
2
3,
978
1
9
8
9
924
38,
49,
469
2
1
3
32,
6
0
4
1
2
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1
9
9
0
150
3
7,
5
2,
2
6
1
9
4
1
2
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1
1
9,
1
9
9
1
5
1
5
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2,
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1
9
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6
1
1
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1
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1
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4
7
4
注:福祉住宅 C
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aboer
川町 former: 特 別 な 住 宅 形 態 ) と は 、 老 人 ホ ー ム 、 サ ー ビ ス ハ ウ
ス、ナーシングホーム、グループホームをf
旨す。
資 料 :8CB,Landstingsforbundet,
。只 1994:24,80cialstyrelsen CSocial s
e
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v
i
c
e,vard och
omsOl'g i8verige 1996 から・部簡略化して引用〕
49-
社会問題研究・第 4
9巻第
表
1号 (
'
9
9
.1
2
.
2
4
)
3 スウェーデンにおける福祉住宅に住む人の数、年齢階層別の率
1
9
9
2,
.
.
.
,1
9
9
5年(各 1
2月3
1日現在)
年齢階層別の率(%)
6
4歳以下
8
0
歳以上
6
5歳以上
6
5
7
9歳
1
9
9
2
0
.
2
%
2
.
7
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2
1
.2%
.4%
1
1
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.
6
1
8
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1
9
9
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.
2
2
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8
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1
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0
2
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4
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e1
9
9
6
)
年
総数
次に、在宅サービスの実績を検討する。ホームヘルプ・サービスの利用状
況を表
4に 示 し た
。国全体でみて、利用者数が減少傾向にあることがわか
(3)
るo 6
5歳 以 上 の 人 口 中 の 利 用 者 の 割 合 は 1
9
9
5年 に 1
1
.0%である O ホ ー ム ヘ ル プ
利用者の数が減少している理由には、介護が必要で支援ニーズが高い人々に
サービスを集中させてきていること、コミューンによってはサービスの費用
を削減してきていることがあげられる。
1
9
8
0年 代 か ら 2
4時 間 対 応 の 巡 回 型 ホ ー
ムヘルプサービスが普及してきており、現在ではすべてのコミューンで実施
されている。
表 4
スウェーデンにおけるホームヘルプを利用する人の数、
年齢階層別の率
1月)
1
9
9
2
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"
'
"1
9
9
5年(各年 1
年齢階層別の率(%)
年
総数
6
4歳以下
6
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1
9
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1
9
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3
1
9
9
4
1
9
9
5
8
0歳以上
6
5歳以上
0
.
3
%
6
.
0
%
2
9.4%
1
1
.9%
2
0
6
.
5
5
8
1
1
.3
5
6
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.
8
2
0
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0
.
3
5
.
5
1
1
.4
1
9
6
.
0
0
4
2
8
.
0
0
.
3
5
.
5
2
7
.
4
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4
1
1
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1
8
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.
2
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.
1
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9
9
6
)
表には示していないが8
0
歳以上を 8
0
8
9歳と 9
0
歳以上に分けると、 1
9
9
5
年には前者は
2
4
.
7
%、後者は 4
2
.
7
%がホームヘルプを利用。
。
-50-
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
訪問看護の事業は従来、県が実施していたが、現在はコミューンが実施し
ているところ、あるいは従来通り県が実施しているところ、コミューンが実
施する訪問看護と県が実施する訪問看護が混在しているところなど、まちま
4時 間 対 応 の 訪 問 看 護 が 普 及 し て き て い
ちである o しかしいずれにおいても 2
る。県が提供する医療(病院およびプライマリケア)や訪問看護と、コミュー
ンが提供する訪問看護、ホームヘルプ、あるいは福祉住宅におけるサービス
との連携については、さまざまな改善の試みがなされつつある。
N. 英国における調査結果の概要
以下に示すデータは、 1
9
9
8年 8月時点で入手可能であった英国イングラン
ドの医療と対人社会サービスに関する統計である O
まず、病院医療についてだが、英国でもスウェーデンと同様に病院病床数
9
8
0年以降に病床数は 1
5万床減少しており、
の削減傾向が著しい(表 5)ω。 1
1
5年間で約半分になっていることがわかる。とくに精神疾患、知的障害に対
する精神科病床の削減が著しく、老年科病床の減少率も大きい。
社会問題研究・第 4
9巻第 1号 (
'
9
9
.1
2
.2
4
)
イングランドにおけるナーシングホーム、レジデンシャルケアホーム
表6
定員数の推移
ナーシングホーム 1)
年
定員数
1
9
8
5
レージデンシャルホーム運営主体別の内訳
レジデンシャルホーム')
定員数
自治体立
ボランタリー
1
2
8,
7
0
0
4
1,
5
0
0
プライベート
5
0,
9
8
5
1
9
8
7
2
8
3
.
8
0
0
1
9
9
0
1
1
3,
6
0
0
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2
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800
1
2
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3
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0
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0
1
5
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4
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1
3
3,
3
3
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6
0
0
1
1
2
.
6
0
0
5
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8
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1
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.
2
0
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1
9
9
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4
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1
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7,
0
0
0
3
3
3,
1
0
0,
9
0
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10
0
1
7
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1
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1
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1
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6
.
3
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4
0
0
1
0
0
6
5,
1
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1
0
0
1
9
9
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1
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5,
3
2
4
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2
0
0
7
5,
5
0
0
6
6,
4
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0
1
8
7,
4
0
0
1
9
9
6
1
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7
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3
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0
0
7
3,
1
0
0
6
7
.
4
0
0
1
9
8,
3
0
0
1)ナーシングホーム定員数は各年 3月末。 R
e
g
i
s
t
e
r
e
dHomesAct1
9
8
4によって登録され
ている民間(プライベー卜およびボランタリー)セクターが運営するもの。
資料
Departmento
fH
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l
t
h,S
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i
s
t
i
c
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lb
u
l
l
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t
i
n97/5March '
9
7
.
2
) レジデンシャルケアホーム定員数は、各年 3月末、職員が配置されたホームについて。
小規偵なもの(定員 4人未満)を除く。
資料
Departmento
fH
e
a
l
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i
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i
c
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lb
u
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t
i
n96/25D
e
c
.
'
9
6
.
ナーシングホームは NHS保健当局に登録されることになっており、 1996
年 3月末現在で登録されたナーシングホーム数は 5.535、 約 19万 床 で あ る ( 表
6)問
。 1985年以降、ナーシングホーム定員数は 14万人分ほど増加している o
病院病床が削減されたのに対応して、長期療養者のかなりの部分がナーシン
グホームに移行したことが伺われる o 1ホーム当たりの定員数は平均 32人で、
日本の施設に比較して小規模である。
720のホーム
レジデンシャルケアホームについては、 1996年 3月末現在、 16,
900人分の定員がある(表 6)(fi)。 コ ミ ュ ニ テ ィ ケ ア 改 革 に よ っ て 民 間
に338,
セクターからサービスを提供することが奨励されており、 1991年 以 降 、 地 方
自治体が運営するレジデンシャルホームは減少している D レジデンシャルホー
ム 1カ所当たりの入居定員数は平均 20人である O レジデンシャルホームの総
-52-
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
定 員 数 の う ち 個 室 が 76%を占め、 2人 部 屋 が 23%、 3人 以 上 の 部 屋 が 1 %を
9
9
1年 の 登 録 ホ ー ム 法 の 改 定 に よ っ て 、 定 員 4人 未 満 の 小 規 模
占めている。 1
ホームも 1
993年
4月 よ り 地 方 自 治 体 に 登 録 さ れ る よ う に な っ た 。 1996年 3月
.
6
7
0ホームあり、 1
2,
200人 分 の
末現在で、小規模レジデンシャルホームは、 6
定員スペースがある o
ナ ー シ ン グ ホ ー ム と レ ジ デ ン シ ャ ル ホ ー ム の 入 居 者 の 内 訳 は 表 7の 通 り で
ある o ナ ー シ ン グ ホ ー ム の ベ ッ ド の 89%は 高 齢 者 用 で あ る O ナ ー シ ン グ ホ ー
ム定員数のうち 15%は 精 神 科 ナ ー シ ン グ ホ ー ム と し て 登 録 さ れ て お り 、 そ の
うち 2
2,
130床 は 痴 呆 性 老 人 の た め の も の で あ る 。 レ ジ デ ン シ ャ ル ホ ー ム も 、 約
8割 は 高 齢 者 に よ っ て 占 め ら れ て お り 、 つ い で 知 的 障 害 者 が 1割 程 を 占 め て
いる。レジデンシャルホームの大部分は長期滞在用のホームであり、短期滞
在 用 の ホ ー ム は 4 %に 過 ぎ な い 。 ナ ー シ ン グ ホ ー ム と レ ジ デ ン シ ャ ル ホ ー ム
に入居している高齢者は、 65歳 以 上 人 口 の う ち 5 %強を占めている。
表
7 ナーシングホームおよびレジデンシャルケアホームの内訳別定員数
0996年)
レジテe ンシャ jレケアホーム 2)
ナーシングホーム 1)
精神疾患
2
6
4
1
0 04.7%)
知的障害
3
3
2
0 (1
.9%)
高齢者
身体・感覚器障害
2
6
3
8
0
0(
7
7
.
8
%
)
8
4
0
0 (2.5%)
産
1
0
0 (0.1%)
痴呆性高齢者
1
2
0
0
0 (3.5%)
身体障害
2
7
0
9
0 05.1%)
精神疾患
1
3
6
0
0 (4.0%)
助
アルコール薬物依存
その他
i
i t
圭
ロ
5
1
0 (0.3%)
知的障害
3
8
3
0
0(
1
1
.3%)
1
2
1
7
9
0(
6
8
.
0
%
)
その他
2
7
0
0 (0.8%)
1
7
9
2
2
0 000%)
合計
3
3
8
9
0
0(
100%)
注1)資料:D
epartmento
fH
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h,S
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c
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i
n97/5March'
9
7
.
注2
)資料:Departmento
fH
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h,S
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n96/25D
e
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.
'
9
6
.
r
注3
) ナーシングホーム「その他」およびレジデンシャルホーム「高齢者 J 痴呆性高齢者」
5
歳以上人口百対比で率にすると 5
.
1
%となる.
の定員数合計を、 6
ナーシングホームとレジデンシャルホームへの費用の支払い方法も、コミュ
993年 4月 ま で は 民 間 セ ク タ ー の 施 設 に 入 居
ニティ改革によって変化した。 1
社会問題研究・第 4
9巻第
l号 (
'
9
9
.1
2
.2
4
)
している人々は、費用の全額を自費で支払うことが困難になった場合、国レ
u
p
p
o
r
t
) を申請し、所得審査をもとに費用の一部
ベルの所得給付(IncomeS
または全額が国から支払われていた。
1
9
9
3年 以 降 、 自 費 で 費 用 の 支 払 い が 困
難な人については地方自治体が費用負担をすることになり、それまで、国が
所得給付として支払っていた費用は地方自治体に移管された。
1
9
9
6年 3月末
7.
10
0人に対して自治体から
現在、ナーシングホーム入居者の約 4割を占める 5
費用支援が行われている o また、職員が配置されたレジデンシャルホームの
5
5,
0
0
0人、
入居者のうち、地方自治体から何らかの費用支援を受けている人は 1
46%を占めている
O
次に、イングランドで 1
9
9
7年
9月の特定の 1週間に実施されたホームヘル
プ、食事サービス、デイセンターに関する調査結果を紹介する(7)。コミュニ
ティケア改革が導入されて 4年 6カ月たった段階のものである。ここで示さ
れる実績は、年間を通じたサービスについてのものではないことに注意を要
する O これらのサービスは、地方自治体と契約を結んで提供されているもの
で、地方自治体からの費用支援を受けずに提供されている民間セクターの活
動は含まれていない。
9
9
2年時点に比べて大幅に増加していた。
ホームヘルプは、提供時間が 1
年
1
9
9
7
9月の 1週間で 2
6
0万時間であったが、これは 1
9
9
2年の実績と比較して 50%
以上の増加である O しかし、表 8に示すように、サービスを利用している世
帯数は、
1
9
9
7年 9月調査で 4
71
.0
0
0世帯で、 1
9
9
2年より減少している o 利 用 世
帯のうち、
6
5歳以上の高齢者の利用が 88%を占めている
D
ホームヘルフ。の提供時間の総数は増加しているのに利用世帯数は低下して
いるのは、 1世帯当たりの利用時間が増加していることを意味している。
週間の利用時間数の平均は 1
9
9
7年で
1
1世帯当たり 5
.
6時間であった。地方自治
体、ボランタリーセクタ一、私的セクターの 3つの提供主体別に、世帯当た
.
2時間で最も長かった。
り平均提供時間を比較すると、私的セクターからが 8
6
5歳以上のホームヘルパ一利用者を、 6
5歳以上人口百対比で率にすると、 1
9
9
2
年は
6
.
2
%、 1
9
9
7年は 5
.
2
%である
D
-54-
高齢者長期ケア政策の動向と夫総に関するスウェーデン、英国、Ll本の比較研究
表 8 イングランドにおけるホームヘルプ利用世帯数、年齢階級別、
提供主体別
1
9
9
2年
, 1
9
9
7年 (9-10月の調査週における実績)
総数
全年齢
1
9
9
2
5
2
8,
5
0
0
5
1
7,
7
0
0
1
9
9
7
0
0
0
4
7
1,
8
0
0
3
2
4,
3,
7
0
0
7
0
0
3,
...-ー・ーーーーー・----.・・・
1
8
歳未満
1
9
9
7
1
9
9
2
1
9
9
7
・
・・
・
・
ー
・
・
帽
4
1
9
9
2
司
司
・
ー
ー
・
18-64歳
地方自治体
5
,
4
0
0
5
,
4
0
0
.
.
.
-
・
4
8
.
5
0
0
4
7
.
3
0
0
6
2.
40
0
3
6
.
5
0
0
ー
ー
・
_
.
ー
ー
・
・
ー
ー
ー
ー
・ ・
・
-
1
9
9
2
4
7
6
.
2
0
0
1
9
9
7
4
0
3
.
2
0
0
プライベート
2,
3
0
0
8,
6
0
0
2
2
.
0
0
0
1
2
4,
3
0
0
。
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1
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6
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-
e
6
5歳 以 上
E
ボランタリー
pp
4
6
6
.
7
0
0
1
.
9
0
0
7
.
8
0
0
5
0
0
2
8
4,
1
5,
7
0
0
1
0
3
.
0
0
0
注1.数字を丸めているため要素の合計が総数に一致しない。 Oは5
0未満を意味する。
注2
.ボランタリ一、プライベートセクターからのサービスは自治体と契約を結んで提供された
もの。
.ホームヘルプの提供時間総数は 1
9
9
2
年に比べ 1
9
9
7
年では1.5
6倍増加している。
注3
資料:D
e
p
a
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8
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1
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l・
9
8
.
6万 6千 食
1
9
9
7年 9月の 1週間に実施された食事サービス(食事数)は、 7
であった。このうち 85%は利用者の家に配食されたもので、残りは会食方式
で提供されたものである O 地 方 自 治 体 が 直 接 実 施 し た 食 事 サ ー ビ ス は 58%を
占める O 残りは民間セクターからのもので、食事サービスはホームヘルプや
デイセンターと比較すると、民間セクターから提供されている割合が大きい。
利用者の家に配食する食事サービスでは 41%が民間セクターからのもので、
会食形式のサービスは 63%が民間セクターによるものである O なお、こうし
2
7
1
た食事サービス以外に、調査期間中にデイセンターにおける活動の中で 3
1千食の食事が提供されている D 調 査 朋 問 中 に 食 事 サ ー ビ ス を 利 用 し た 人 の
4万 7千人。これらの食事サービスの利用者は、ほとんどが 6
5歳 以 上
実数は 2
5歳以上、 32%が 8
5歳 以 上 で
の高齢者によって占められており、 4分の 3が 7
.
6回利用しており、
ある O 家への配食サービスを利用している人は、週平均 3
回の利用である。週末にも食事サービスを受けて
会食サービスでは週平均1.7
<
-
5
5
社会問題研究・第 4
9巻第 1号 (
'
9
9
.1
2
.2
4
)
いる世帯が 9 %あり、 1992年以降増加傾向にある。
調査期間に延べ定員数で 63万 2千 人 分 の デ イ セ ン タ ー の サ ー ビ ス が 提 供 さ
れ
、 49万人延べ利用者(1日換算)がみられた。デイサービスの延べ定員数の
78%)は、地方自治体によって直接提供されているサービス分である o
大部分 (
週 7日利用できるものが 7%を占める。利用者のうち 3分の lが 6
5歳 以 上 の
人で、ホームヘルフ。や食事サービスの利用が高齢者に集中しているのと異なっ
5歳未満の人の利用が多い。 6
5歳未満の利用者のうち、 70%は知的障害
て
、 6
者で、精神障害者および身体障害者がそれぞれ 15%ず、つを占めている o
v
. 日本の現状およびスウェーデン、英国イングランドとの
比較
ここではスウェーデン、英国イングランドおよび日本の 3カ 国 の 間 で 、 入
院医療、入居型高齢者施設、在宅サービスの 3つの領域を比較する。
1.医療機関への入院状況
日本の医療機関(病院および有床診療所)における総病床数は、 1992年ま
で伸び、つづけ、その後わずかだが減少傾向に転じている(表 9)G
的 O
表 9 日本における医療機関病床数および人口万対病床数の推移
医療機関病床数(千床)
人口万対病床数
病床総数
圃
圃
圃
圃
一版
一数動
一床の
一診国
目
一床
一有会
rb
円
L- 十AFhu叫
部一仰臼 m
mmMM節 句 一 む 僻
官
qunU ワtnoqunU のLFOG-U
i
ヴ
門
i η I ヴ1 ワーハOFOnd-円U
台4
4&FhUFhUFhuphUFHUFhUFhu
1 i 1ょ 1i1i1i141i1ょ 1i
老人病床
1 1 1 1 1 1 1一 含 '
一を向
官
ω おω 自 白 白 白 印 刷 一一所病衛生
円
3 3 3 3 3 3 3 3 3一療民
精神病床
i
門 Qunun6n6ponUQυ
一総生
1 1 1 1 1 1 1 1 1一数統
竺丙
一床厚
OFDA ATnL1i i↓
βnU1l3A3F3
3339- に 計
円
ハUpbnu1iつb q U A吐 FO 0・1!fT
QUQUQdododQuododod--- 虫干
問問問問問問問問問一注資
病床総数
精神病床
老人病床
2
6.
4
2
7
.
7
7
.
1
2
9
.
0
2
9
.
1
2
9
.
1
2
9
.
0
2
9
.
0
2
8
.
8
2
8
.
7
1
2
.
1
1
2
.
3
1
4
.
3
1
4
.
6
1
4
.
7
1
4
.
8
1
5
.
3
ハhu
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
9
8
5年に改正された医療法において都道府県に医療計画策定が
日本では、 1
義務づけられ、算定された必要病床数を超える病床増加が原則的に認められ
ないようになり、病床増加に歯止めがかけられた。しかし、すでに人口万対
51
.9を 数 え て お り 、 こ れ は ス ウ ェ ー デ ン の 5
1
.7
、イングランドの
病床数は 1
4
2
.
1の 3倍ほどの値である o 1
9
8
0年代から 9
0年代前半にかけて、スウェーデン
以上、イングランドでも 40%以 上 減 少 さ せ て い る O いず
では総病床数を 60%
れも、精神障害者や高齢者など障害を有する人を病院に長期入院させるので
はなく、病院以外の入居施設において生活できるようにすることで、病院病
床数を減少させてきたものである O また、一般病床も、入院期間を短縮させ、
1病床当たり、一定期間により多くの入院治療を可能にすることで、病床数
そのものを減少させてきている O
2
. 入居型高齢者施設
次に、病院に替わる入居型施設の定員数を 3カ国で比較する O 日本では、
0カ年戦略の公表以降、 9
0年代になって老人保健施設、
高齢者保健福祉推進 1
特別養護老人ホーム、ケアハウスなどの施設が増加し定員数も拡大している D
1
9
9
6年の時点で、表 1
0
(
9
)に示すように入居型高齢者施設の定員は 6
5歳 以 上 人
口の 2
.5%ほどである。スウェーデンでは 8.4%、 イ ン グ ラ ン ド で は 5.1%の人
がこうした施設(ホーム)に入居できるのと比べると、はるかに少ない状況
である。イングランドではナーシングホーム、
レジデンシャルケアホーム以
外にも、シェルタードハウジングと呼ばれるケア付き住宅(日本のケアハウ
スに類似)が、地方自治体の住宅部局によって管理されており、そこに入居
5歳以ヒの 5%弱であり、これを合わせると 6
5歳 以 上 人 口 の 1
0
する高齢者は 6
%ほどがホームやケア付き住宅に入居していることになる O 日本の新ゴール
ドプランでは、老人保健施設 2
8万人分、特別養護老人ホーム 2
9万人分、ケア
0万人分を 2
0
0
0年までに整備することにしているが、これらを合計し
ハウス 1
7万人分で、 6
5歳以上人口の 3.1%に過ぎない。
ても 6
-57-
社会問題研究・第 4
9巻第 1号 (
'
9
9
.1
2
.
2
4
)
表1
0 日本の老人保健施設、各種老人ホームの定員数の推移
年
老人保健
設
施
1
9
8
0
1
9
8
5
1
9
9
0 2
9
.
4
5
5
1
9
9
4 8
5
.
5
4
7
1
9
9
6 1
.6
9
8
11
1
9
9
7 1
4
7
.
2
4
3
1
9
9
8 1
9
8
7
7
3,
養護老人特別養護軽費老人ケア有料老人総数日歳以上
ホーム老人ホームホームハウスホーム
人口百対比
4
5
0
7
0,
6
9
.
1
9
1
9
3
8
6
7,
5
0
5
6
7,
6
7,
0
1
4
8
0,
3
8
5
8
5
8
1
1
9,
1
6
1
.
6
1
2
2
0
6,
6
1
1
2
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9
9
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1
7
2
4
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1
2,
5
4
5
1
6,
5
2
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1
7
.
1
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1
1
5
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1
7,
0
6
9 9,
8
8
9
1
6,
9
1
6 1
6,
8
9
3
2
3
.
3
2
6
5
6
7
5,
49
0
8.
1
7,
4
2
02
9
3,
7
5
6 2.0%
2
5,
5
6
34
1
2,
1
8
4 2.3%
2
9,
14
64
7
7,
6
5
9 2
.
5
%
注:軽費老人ホームには A型および B型を含む
資料:厚生統計協会 国民衛生の動向、各年版。同国民福祉の動向、各年版
3
. 在宅サービス
こ こ で は 在 宅 サ ー ビ ス で 重 要 な 位 置 を 占 め る ホ ー ム ヘ ル プ に つ い て 3カ国
“
5
歳以上の人のうちどれくらいの人がホ一ムへルフプ。を利用し
の比較を行う o 6
日1
に日本のデ一夕を整理した(1凶ヘ
0
ているかを比較するために、表 1
;帯日出貯;?'を単単.位として統計がとられているが、この表では 6
5歳 以 上 人 口 を 分 母 と し
て、対 6
5歳以上人口比を算出している。 1
9
8
0年 代 終 わ り ま で ホ ー ム ヘ ル プ 利
用世帯は対 6
5歳以上人口比で 1%を超えることはなかったが、 9
0年 代 に 増 加
し、現在
2%を超えるまでに拡大した。しかしスウェーデンの 1
1
.0%
、イング
.2%に比較すると、かなり少ない状況である O
ランドの 5
表1
1 日本におけるホームへルパ一派遣世帯数
年
1
9
8
0
1
9
8
5
1
9
9
0
1
9
9
2
1
9
9
3
1
9
9
4
1
9
9
5
1
9
9
6
1
9
9
7
内 訳
その他世帯
派遣世帯
総 数
老人世帯
8
7,
7
4
5
9
3,
2
9
0
1
4
7,
2
7
1
2
01
.1
3
6
2
3
4
.
8
7
4
2
6
8,
1
5
5
3
1
4,
7
1
3
1
7
3
3
6
9,
4
1
4
.
6
5
0
5
5
.
0
5
4
6
0,
3
7
8
9
2,
3
8
5
1
2
5,
7
8
1
1
4
6
.
3
8
0
1
6
6,
9
8
8
1
5
3
1
9
5,
2
2
8,
9
9
2
2
5
6
.
5
7
6
資料:厚生統計協会
3
2
.
6
9
1
3
2,
9
1
2
5
4,
8
8
6
7
5,
3
5
5
8
8
.
4
9
4
1
0
1,
1
6
7
1
1
9,
5
6
0
1
4
0,
1
8
1
1
5
8
.
0
7
4
国民福祉の動向、各年版。
派遣世帯
対6
5歳以上人口比
0
.
8
2
%
0
.
7
5
0
.
9
9
1
.2
4
1
.3
9
1
.6
2
1
.7
2
1
.9
4
2
.
1
0
Fhd
n
o
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
羽.大阪府箕面市とストックホルム・べリングビ一区の比較
大阪府箕面市とストックホルム・べリングビー区の、 1
997年 8月 時 点 に お
2
)。
け る 高 齢 者 サ ー ビ ス の 実 績 を 比 較 す る ( 表1
表1
2 大阪府箕面市とストックホルム・ベリングビー区の高齢者サービス・
施設の比較
ベリングビー区
箕面市
人口
1
2
5
0
0
0人
2
5
0
0
0人
6
5
歳以上人口
1
5
0
0
0
人(12%)
5
0
0
0人 (20%)
ホームヘルプ利用者
1
5
7世帯 (
6
5
歳以上の 1%)
4
2
3世帯 (
6
5
歳以上の 7%)
夜間巡回ホームヘルプ
デイサービス
1日定員数 8
0人
デイケア
1日定員数
入居型施設
特別養護老人ホーム 2
1
0人分
準夜
6
7世帯
深夜
2
0世帯
利用者
8
0人
5
0人
5
0人分
ナーシングホーム
2
0
4人
老人ホーム
6
5人
老人保健施設
2
0
0人分
痴呆老人グループホーム
3
4人
合計
4
6
0人分
サービスハウス
2
6人
養護老人ホーム
(
6
5歳以上人口の 3.7%)
合計 3
2
9人 (
6
5
歳以上の 6.5%)
注:1
9
9
7
年 8月現在の比較。箕面市では翌年度より 2
4時間巡回型ホームヘルフ。を開始してし唱。
高齢者のうちホームヘルプを利用する人は、ベリングビ一区はスウェーデ
5歳 以 上 人 口 の 7 %で あ る 。 一 方 、 箕 面 市 で は 1 %ほ ど
ン平均よりも少なく 6
4時 間 体 制 の ホ ー ム ヘ ル プ は 実 施 し て
に過ぎない。箕面市ではこの時点では2
998
年より開始)。デイサービス・デイケアについては比較し
い な か っ た ( 翌1
う る デ ー タ が 入 手 で き な か っ た が 、 箕 面 市 で は 1日 利 用 定 員 の 数 倍 の 利 用 者
があると推測されるので、 65歳 以 上 の 利 用 率 は 、 箕 面 市 で は 、 べ リ ン グ ビ ー
区のそれとほぼ同程度だと思われる。入居型高齢者施設の利用者(定員)は、
ベ リ ン グ ビ 一 区 で は 65歳 以 上 人 口 の 6.5%に 対 し 箕 面 市 で は 3.7%であった。
-59-
社会問題研究・第 4
9巻第
1号 (
'
9
9
.1
2
.2
4
)
このように特定地域の比較においても、これまでみてきたスウェーデンと
日本の全国レベルで、の福祉サービス供給量の差を、同様に観察することがで
0カ年戦略公表以降に、かなり
きた。ただし、日本では高齢者保健福祉推進 1
のスピードで高齢者サービスが拡大しつつある。箕面市も同様であり、こう
したサービス実績やその運営上の工夫については、今後の変化に注目してい
。
、
かなければならな L
9
9
7年 6月時点で実施した、ホームヘルプ利用者の全数調
次に、箕面市で 1
3
7名分)と、ベリングビ一区で同年 8月に実施したホームヘルプ
査(調査数 1
0分の lの無作為抽出調査(調査数 4
2名 分 ) の 結 果 を 比 較
利用者のうちの約 1
3
)。いずれもサービスを実施している自治体担当職員が保管する資
する(表 1
料にもとづいて、同じ内容の調査票に利用者の現状を転記するという方法で
行われたものである ω。利用者の生活の特性、ホームヘルプの内容およびそ
の他にどのようなサービスを利用しているかを上ヒ車交した。
利用者の年齢分布では、ベリングビ一区の方が後期高齢者の割合がやや多
く、平均年齢は箕面市 72.5歳、ベリングビ一区~78.1 歳と差がみられた。べリン
グビ一区では女性の比率が箕面市より高かった。歩行、排出、食事摂取といっ
た日常生活動作の能力の分布には差は認められない。箕面市では入浴に全面
介助を必要とする人が多いのは、浴槽を利用する日本と、主としてシャワー
を利用するスウェーデンの、生活習慣上の違いを反映したものであろう。箕
4%であったが、ベリングビ一
面市のホームヘルプ利用者のうち一人暮らしは 3
区では 86%を占めていた。箕面市では持ち家が多いのに対し、ベリングピ一
区では公営住宅に住む人が大部分を占めている。
9
9
5年 以 降
ホームヘルプ利用を開始してからの期間をみると、箕面市では 1
に開始した人(利用期間 3年以下)が 7害iJを占めるのに対し、ベリングビー
区では 1
9
9
4年以前から利用している人が
6割を占めていた。ホームヘルパー
Iを 占 め る の に 対 し て 、 べ リ ン グ
の訪問頻度は、箕面市では週 1・2回が 7害J
ビ一区では週 1・2凹が 4割、毎日が 5害iJというように分布が 2極化してい
た
。
1日当たりの訪問回数も箕面市では 1日 1回が 9害J
Iを占めるが、ベリン
グビ一区では 1日 2回以上訪問する場合が半数を占めていた。
-60-
1日当たりの
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
0分以上 1
8
0分未満に 85%が
訪 問 時 間 (1日合計)を比較すると、箕面市では 6
おさまるのに対し、ベリングピー区では 9
0分 未 満 が 6割以上を占めていた。
一日当たりの訪問時間の平均は箕面市 1
1
3分に対してべリングピー区は 8
1分で
ある o ホームヘルプの利用料(月額)は、箕面市では無料
(65%) と6
0
0
0円
以上(14%) に 2極化する傾向がみられ ω、ベリングビ一区では無料 (24%)
から 6
0
0
0円以上
(
3
5
%
) まで広く分布していた(1クローナを 1
5円に換算)。
ホームヘルプの内容を比較すると、箕面市に比べ、ベリングピ一区では、
r
r
r
「入浴介護 J 身体清拭・洗髪J 衣類洗濯・補修 J 掃除」といった介護およ
び家事援助の提供頻度が高かった。箕面市では「相談・話し相手」の頻度が
高かった。ホームヘルプ以外に利用しているサービスを比較すると、ベリン
r
r
グビー区では「訪問看護J 緊急通報装置 J 移送サービス」の利用頻度がい
ずれも 5割を超えており、箕面市に比べて高かった。
V
H
. おわりに
スウェーデンでは、エーデル改革により、病院病床の減少に拍車がかかり、
高齢者医療の改革のあとも、知的障害者、精神障害者の医療とケアの領域で、
同様の改革が推し進められてきていることが印象的で、あった。英国では、コ
ミュニティケア改革と併せて行われた NHSの改革によって、病院医療に対
する費用支払い方法が変更されるとともに、病院医療の効率化(病床数の減
少)が一層進行していた。
両国とも、長期ケアを必要とする高齢者や精神障害者のための病院病床数
の削減に呼応して、ナーシングホームなど従来の病院機能を代替するホーム
の定員数を増加させていた。これらの代替ホームは両国とも、日本に比べて
小規模であり、しかも個室を多く取り入れるなど、居住性を高めていること
が特徴である D
同時に、在宅サービスをいかに総合化し、効率的に運営するかが、スウェー
デン、英国に共通する課題であった。サービスを総合的・効率的に提供する
ために、両国ともケアマネジメントの方法を取り入れているが、その点につ
-61-
社会問題研究・第 4
9巻第 1号 (
'
9
9
.1
2
.
2
4
)
表1
3 ホームヘルプサービス利用者・箕面市とベリングビー区の比較
箕面市
ベリングビー区
利用者の年齢
6
4歳 未 満
6
5歳 7
4歳
7
5歳 8
4歳
85歳 以 上
2
9(
21
.2%)
2
7(
19.7%)
5
2 (38.0%)
2
9 (21.2%)
5(
1
1
.9%)
8(
19.0%)
1
8 (42.9%)
1
1 (26.2%)
性別
男
女
4
5 (32.8%)
9
2 (67.2%)
7(
16.7%)
3
5 (83.3%)
歩行
自分で可能
一部介助が必要
全面的介助が必要
66 (49.3%)
48 (35.8%)
2
0(
14.9%)
1
7 (40.5%)
1
9 (45.2%)
6(
14.3%)
排池
自分で可能
一部介助が必要
全面的介助が必要
1
0
3 (76.3%)
1
5(
1
1
.1%)
1
7(
12.6%)
2
7 (69.2%)
15.4%)
6(
6(
15.
4%)
食事摂取
自分で可能
一部介助が必要
全面的介助が必要
1
1
1(
81
.6%)
1
6(
11.8%)
9 (6.6%)
3
4 (82.9%)
5(
12.2%)
2 (4.9%)
入浴
自分で可能
一部介助が必要
全面的介助が必要
7
0 (53.0%)
3
7 (28.0%)
2
5(
18.9%)
1
7(
41
.5%)
2
2 (53.7%)
2 (4.9%)
同居家族人数
(本人含む)
l人
2人
3人
4人 以 上
46 (34.1%)
5
4 (40.0%)
1
6(
11.9%)
1
9(
14.0%)
3
6 (85.7%)
6(
14.3%)
住居の種類
持ち家
民間借家
公営住宅
80 (
61
.1%)
3
6 (27.5%)
1
5(
1
1
.5%)
2 (4.9%)
3
9 (95.1%)
1987--1989
1990--1994
1
9
9
5
1
9
9
6
1
9
9
7
3 (2.2%)
3
7 (27.6%)
3
0(
2
2.4%)
3
4(
2
5.4%)
3
0(
2
2.4%)
1
1 (26.2%)
1
4 (33.3%)
6(
14.3%)
9(
21
.4%)
2 (4.8%)
4
3(
31
.4%)
5
3 (38.7%)
2
4(
17.5%)
1
4(
10.2%)
3 (2.2%)
17.5%)
7(
1
1 (27.5%)
1 (2.5%)
1 (2.5%)
2
0 (50.0%)
ホームヘルプ
開始時期
ホームヘルプ
訪問頻度
週
週
週
週
週
1回 以 下
2回
3--4回
5--6回
7回
-62-
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
表1
3 ホームヘルプサービス利用者.箕面市とベリングビ一区の比較(続き)
箕面市
ベリングビー区
1
2
2 (89.1%)
1
2 (8.8%)
3 (2.2%)
1
9 (50.0%)
9 (23.7%)
4 (10.5%)
3 (7.9%)
3 (7.9%)
6
0分 未 満
6
0分 8
9分
9
0分 1
1
9分
1
2
0分 1
7
9分
1
8
0分 以 上
3 (2.2%)
3
3 (24.3%)
3
1 (22.8%)
5
2 (38.2%)
1
7(
12.5%)
6(
15.0%)
1
9 (47.5%)
5(
12.5%)
8 (20.0%)
2 ( 5.0%)
ホームヘルプ
利用料(注)
無料
1円 1
9
9
9円
2
0
0
0円 3
9
9
9
f
I
J
5
9
9
9円
4000円 9
9
9
9
f
可
6
0
0
0円 1
0
0
0
0円 以 上
88 (65.2%)
5 (3.7%)
5 (3.7%)
4 (3.0%)
1
2 (8.9%)
2
1(
15.6%)
1
0 (23.8%)
8 09.0%)
5 01
.9%)
4 ( 9.5%)
1
0 (23.8%)
.9%)
5 01
ホームヘルプ
内容(重複)
食事の介護
排出の介護
衣類着脱の介護
入浴の介護
身体の清拭・洗髪
通院・外出の介助
調理
衣類の洗濯・補修
住居の掃除・整理整頓
買い物
相談・話し相手
関係機関との連絡
その f
也
1
5(
10.9%)
2
3(
16.8%)
2
9 (21.2%)
1
3 (9.5%)
1
3 (9.5%)
3
4 (24.8%)
6
1 (41.5%)
2
3 06.8%)
6
5(
4
7.
.
1
%
)
6
6 (48.2%)
1
1
9 (86.9%)
4
0 (29.2%)
1
6(
1
1
.7%)
4 ( 9.5%)
5(
1
1
.9%)
1
5 (35.7%)
2
1 (50.0%)
1
3(
31
.0%)
9(
21
.4%)
1
9 (45.2%)
2
4 (57.1%)
4
0 (95.2%)
34 (
81
.0%)
1
1 (26.2%)
6 04.3%)
1
1 (33.3%)
2
4(
17.5%)
3
6 (26.3%)
2
2(
16.1%)
1
7(
12.4%)
1
0 (7.3%)
2
6(
19.0%)
1
4(
10.2%)
4
7 (34.3%)
2
2(
5
2.4%)
1
1 (26.2%)
2 ( 4.8%)
2
3 (54.8%)
1日当たり
訪問回数
1日 1回
2回
3回
4回
5回
1日当たり
訪問時間
(合計〉
ホームヘルプ以外 訪 問 看 護
に利用している テfイケア・デイサービス
サービス(重複) ショートステイ
緊急通報装置(アラーム〉利用
入浴サービス
給食サービス
移送サービス・福祉タクシー
福祉用具の利用
注:スウェーデン lクローナを 15円として換算。
Il
。
利用料の平均は、箕面 4,341円、ベリングビ一区 4,873f
6
3
1
1 (26.2%)
3
7(
8
8
.
1%)
2
1 (50.0%)
社会問題研究・第 4
9巻第
l号 (
'
9
9
.1
2
.2
4
)
いて本稿では触れる余裕がなかった。
両国とも、入院医療からコミュニティケアへの円滑な移行、家庭医や訪問
看護婦によるプライマリケアと社会サービスの総合的提供など、ヘルスサー
ビス(医療)と社会サービスの連携が重要な課題となっている。こうした連
携のあり方は、スウェーデンでもイングランドでも地方自治体ごとに異なっ
ている。対応がうまく図られている地域とそうでない地域が存在する。
3カ国の比較では、スウェーデン、英国に比べて、日本では医療機関病床
数が対人口比で 3倍ほど多いが、病院に替わる高齢者入居施設、あるいは在
宅ケアサービスが圧倒的に少ないという結果が改めて浮き彫りにされた。介
護保険制度は、病院という社会資源の一部を介護施設に指定し、費用も介護
保険制度から支払われるように変更することで、将来的に、病院病床を病院
以外の介護施設へと誘導する政策につながる可能性を有している。医療費の
効率的運用、利用者にとっての QOLの向上という点では望ましい方向だと
いえる O しかし、医療法人立など私的病院が大部分を占める日本において、
スウェーデンや英国のような計画的な医療の変革を短期間に実施するのは困
難であることも予想される O
日本の介護施設は、病院に比べると一人当たり居室面積が広いとはいえ、
入所定員の規模は大きく、かっ個室の普及は遅れている o 一般住居の代替ホー
ムとしてのアメニティをそなえているとはいえなし、。日本においても、虚弱・
要介護高齢者のための質の高い一般住居の代替ホームを作り出していくこと
が
、 2
1世紀における高齢者施策の課題のひとつであろう o
英国については、無料で提供される NHSにおいて病院病床数が削減され、
長期ケアを要する人々がナーシングホームやレジデンシャルホームでケアを
受けるようになったことは、政策的には公的負担を私的負担に転化してきて
いる、との見方ができる O 私的な費用負担の額にはホームごとに差があり、
高額な負担に不満を抱く人も少なくないのが現状であった。英国では政権が
交代し、労働党のブレア政権下で新たな NHS改革と社会的ケアの改革が導
入されようとしていた
。今後、コミュニティケアの分野にも新たな変化が
ω)
もたらされるものと予想される O 今後の継続した観察と分析が必要である O
-64-
高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英│司、 1
1本の比較研究
謝辞:本研究は、財団法人松下国際財団の研究助成にもとづいて実施された。
同財団の助成に感謝申し上げる o
注と文献
(1
)S
t
a
t
i
s
t
i
c
k Arsbok f
o
rS
v
e
r
i
g
e各年版をもとに筆者が作成した。
(2) SCB,Landstingsforbundet,Ds 1
9
9
4
:
2
4,S
o
c
i
a
l
s
t
y
r
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l
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e
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i
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r
v
i
c
e,
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r
dochomsorg S
v
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r
i
g
e1
9
9
6から一部簡略化して引用した。
(3) S
o
c
i
a
l
t
j
a
n
s
t
s
t
a
t
i
s
t
i
k
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n
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i
a
ls
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r
v
i
c
e,v
a
r
d och omsorg iS
v
e
r
i
g
e
1
9
9
6による
O
(4) Depaetmento
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(5) ナーシングホームについての統計と記述は、 Departmento
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(9) 厚生統計協会
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(
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) 厚生統計協会
国民福祉の動向、各年版をもとに筆者が作成した。
(11)箕面市のホームヘルパ一利用者調査では黒田研二、吉原雅昭が共同で調査票を作
成した。ストックホルム市ベリングビー区における調査では、箕而市調査で用い
た調査票を馬場寛がスウェーデン語に翻訳したものを使用した。
(
12
) 箕面市におけるホームヘルプサービスは、利用料の算定において厚生省基準を緩
和した基準を用いており、前年度所得税額が厚生省基準の各ランクの 5倍以内の
範囲であれば、厚生省基準で定められた当該ランクの利用料を支払うこととして
いる。
(
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高齢者長期ケア政策の動向と実績に関するスウェーデン、英国、日本の比較研究
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