被支配者から市民へ:国民団結計画(NSP)

Inger W. Boesen
August 2004
From Subjects to Citizens: Local Participation in the National Solidarity
Programme
被支配民から市民へ:
国民団結計画(NSP)への住民参加
定義
参加 : 「参加するということは利害関係者への影響と、開発分野における主導権及びそれらに影
響を与える決定と資源の管理を共有する過程である1」。
生計 : 「…個人・世帯・コミュニティ(地域社会)が、社会的、経済的、文化的および環境的資
源を組み合わせて使いながら、長い時間の流れの中で生活を作り、維持してきた手段と方法の集合体
2
」。
Jerib :
およそ5分の 1 ヘクタール(2,000 平方メートル)
家族 : この研究のために、NSPがそのプログラムのために考案した次のような定義を「家族」
の定義として用いる。核家族とは1人の男性とその妻(たち)、およびその夫婦の未婚の子、もしく
は未亡人と彼/彼女の未婚の子である3。
世帯 : 今日の学術界において、「世帯」の概念は、核家族もしくはいくつかの世代を含む拡大家
族であると理解されている。それは、父系の家柄であり、共有資産と家族の財産(住居・土地・家畜
とその他の資産)管理という共通の利害関係でつながっている家族である4。
この定義は少々物議をかもしている。それは世帯を「同じ釜の飯を食う人々」というような、研究
者たちがこれまで用いてきたより狭い定義よりも広いためである5。そして、このことは、異なる社
会構造と状況に関して、アフガン独特の概念の流動性と複雑性を捉えんとする研究チームの試みに影
響を与えているのである。例えば、典型的拡大家族はいくつかの親類核家族を含んでおり、男性家長
とその妻、もしくは妻たち、その未婚の子どもたち、さらに息子家族と妻たち、未婚の孫を持った家
族たちで構成される。しかしながら、こうした家族の構成メンバーは、土地や家屋敷のような資産を
共有するという利益を共有しているにもかかわらず、家族は複数の料理スペースを持ち、「同じ釜の
飯を食う」グループは事実、核家族ごとであり、妻と子どもたちは親家族とは別々に料理して食べる
のであり、すべてはそれぞれの特別な個人的関係によっているのである6。
The World Bank, “Environmentally Sustainable Development.” The World Bank
Participation Sourcebook. Washington, D.C.; World Bank, 1996; 3.
2
Pain, A. and Lautze, s. Addressing Livelihoods in Afghanistan, Kabul: AREU, 2002;1.
3
NSP Operational Manual, 20 March 2004; 8.
4
See for example Boesen, I. W. “ Conflicts of Solidarity in Pakhtun Women’s Lives.” In:
Utas. B (ed): Women in Islamic Societies. Social Attitudes and Historical Perspectives.
(Scandinavian Institute of Asian Studies; now Nordisk institut for Asiensforskning (NIAS)).
London: Curzon Press, 1983; Christensen, a. “ Agnates, Affines and Allies: Patterns of
Marriage among Pakhtun in Kunar.” In: FOLK, (Danish Ethnographic Association) 1982;
24.
5
Hunte, P. A. Some Notes on the Livelihoods of the Urban Poor in Kabul, Afghanistan,
Kabul; AREU. 2004.
6
Boesen, I. W. “Women, Honour, and Love. Some Aspects of the Pashtun Woman’s Life in
Eastern Afghanistan.” In; FOLK, (Danish Ethnographic Association), 1980; 21-22. 資産・
土地財産の共有における家・家族の語彙使用はアフガニスタンではそれぞれのエスニックグループご
1
Afghanistan Research and Evaluation Unit (AREU)
被支配民から市民へ:NSPへの住民参加
1.イントロダクション
1.1 概要
20 年以上続いた紛争と内乱、強制退去や社会的混乱により、アフガニスタンのインフラ設備や生
活基盤、住宅、農業資源は大規模に崩壊し減退した。この崩壊が、戦前の教育や保健衛生サービスを
含む社会的および政治的な制度やインフラ設備を粉砕した。このインフラの再建を目的とした緊急救
援 と 復 興 支 援 に お い て 、 大 規 模 な 農 村 復 興 支 援 と 国 民 団 結 計 画 ( NSP )( ダ リ 語 :
Hambastagi-e-Melli; Pashto: Milli Paiwastoon)は、中心的役割を担っている。NSP は、世界銀
行と国際開発機構の初期の支援をもとにアフガニスタ暫定イスラム政権(Transitional Islamic
Government of Afghanistan:TISA)主導で、2003 年中ごろ開始された。このプロジェクトの目
的は、コミュニティレベルでの統治を強化するための基礎を敷くこと、社会的で生産的なインフラと
サービスへの農村コミュニティのアクセスを改善する、コミュニティ運営のサブプロジェクトを支援
することである。
NSP は、アフガニスタン開発計画において、奇抜なアイディアを出している。1990 年代初頭以
降 NGO(Non governmental organizations)が、多くの小規模なコミュニティ開発プロジェクト
を行ってきた一方で、NSP はこうした活動の規模を国家レベルで大幅に拡大した。加えて、NSP は
アフガニスタンで初めて、NGO と政府との実務的なパートナーシップを立ち上げた。このパートナ
ーシップは、実務における NGO の強みと経験を引き出しつつ、政府が NSP を国家プログラムとし
てさらに発展させることを可能にするねらいがある。NSP はまた、中央政府とローカルコミュニテ
ィの関係の歴史的変化をもたらした。地域の意志決定における女性の役割、という今日的研究課題に
ついてはとりわけそうである。
NSP はローカルレベルの開発への参加型アプローチを通して、民主主義の学習過程の全体像を提
示した。この試みは、村レベルの民主的な代表となるコミュニティ開発委員会(Community
Development Committees:CDCs) の創設も含まれる。CDCs のメンバーは、成人一人一票の
原則に基づく普通選挙とジェンダー・社会的平等を含んだ市民参加の考えにたって選ばれている。女
性も含むすべての人へ開かれた市民参加権の原則は、1964 年の憲法によって定められているものの、
この概念は、アフガニスタンの農村社会においては、ジェンダーに関する伝統的価値観と規範におい
て新しい。たいていの地域では、女性が家庭の外で公的な意志決定に加わることは許されていない。
NSP の CDCs における住民参加の概念は、アフガニスタンの最も中心的な規範、すなわちジェンダ
ー関係のことやローカルレベルの権力構造といったものに、このようにして挑むものとなっている。
この点で、地域レベルの民主的統治の枠組みにおける社会経済発展の推進は、明らかに、またとりわ
け女性の社会参加に関して、かなり手ごわい課題である。同時に、NSP はアフガニスタンにおける
民主主義の構築を学ぶにあたり、各コミュニティにとって、とても重要な経験を提供するものである。
NSP は、アフガニスタンの社会と歴史における多くの慣習や伝統、権力構造に真っ向から対立す
るものとなった。プログラムは 上から の民主化導入の試みである一方、その目的は、地域コミュ
ニティで固く支えられた民主化の過程の中で、地域レベルの参加とパートナーシップを育成すること
にある。このように、NSP は、農村地域の復興や開発だけでなく、民主選挙における地域レベルの
参加の研究に比類のない機会を提供している。アフガニスタンの紛争後暫定政権が、ここ 30 余年で
初めての国政選挙を準備しているという歴史的瞬間に起こっていることなのである。
とに異なる。このようにマンテカの概念、つまり居住スペースの共有(一族の居住エリア・場所を意
味する)がダリ語が話されている中央アフガニスタン・ハザラではアイデンティティを共通認識する
際、重要な役割を示すといわれている。ここでは、研究チームはヴォタダリの概念では同じ故郷に属
するものを示すことがわかった。
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この研究は、いくつかの選択されたコミュニティにおいて、CDCs 選挙の過程を考察したものであ
る。とりわけジェンダー関係や女性参加について、政治と権力についての地域的概念における選挙や
投票についてのコミュニティの考えについて、そして選挙の目的と結果に対してコミュニティが抱い
ている認識や期待について、焦点を当て進める。それはまた、CDCs の担う役割への見方、定額地方
交付金の利用、コミュニティの貢献、NSP における政府の担う役割の理解を含むものである。
*******
10.結論と提言
全ての成人住民から選ばれた CDCs を通した NSP 復興開発プログラムにおける住民参加は、アフ
ガニスタン農村地域における民主化プロセスを学ぶにあたって恰好の触媒となっている。概して、コ
ミュニティの人々は、民主選挙と代表選出の概念を熱意をもって受入れている。アフガニスタン史上
初めて、中央政府が復興開発においてコミュニティをパートナーに引き込んだという事実は、彼らに
権限を与える経験となっているのである。それは、上から導かれる民主化の過程を私たちに示すだけ
でなく、政府とコミュニティのパートナーシップによる下からの民主主義の到来を根本から支えてい
る。とりわけ、そういったコミュニティは、他の様々な課題おいても政府当局と相互に協力しあいな
がら確かなリーダーシップを築き上げていくことができる。
これに関して、NSP における コミュニティ の運営上の概念は、プログラムに関わる人々が暮
らす地域の社会的現状を基本とし、取り入れている。アフガニスタンの公認の 村 の定義は、1970
年代初頭にまでさかのぼるものであり、その間にあった人口構造の変化や、数十年の紛争や亡命など
の人口の変動により、今やすでに時代遅れである。コミュニティの新しい定義は、コミュニティと地
方自治体の連携で FPsによって新しく再構築され、このために、社会組織についての人々の見方に
影響を与えた。しかしながら、NSP コミュニティ開発プロジェクトは、個々のコミュニティ対象に
制限されていたのではなく、1つの村というレベルを超えたニーズに対応するプロジェクトで協力し
合うことを望むコミュニティは、いくつかのコミュニティの間で協力し合う地域間プロジェクトへ提
供される NSP の定額地方交付金のいくらか、またはすべてを使うことができる。このようにして、
個々の村、あるいはもっと大きな実体――manteqa(D.)、qaum、gwandey(P.)のような、社会
的・居住的な地域性の構造についての独特の認識を引き出すような単位――のどちらを連携の単位に
するか決めるために、現存する社会ネットワークや関係に基づいて決定することが、地域受益者たち
に委ねられている。
また、住民参加動員の過程は、長期的自立の視野にたった復興への協力と貢献について、コミュニ
ティの人々の意識化と意欲を強めてきた。自立と自治は、アフガニスタンのアイデンティティ認識に
当たり中心的要素である。さらに、意志決定における民主的参加の概念は、ジルガやシュラといった
伝統的議会様式に表れているように、アフガニスタンの社会や文化において、全くの外からの要素と
いうわけではない。つまり、普通選挙権や秘密投票の要素をもつ選挙は新しく、西洋的概念であるが、
一方で伝統的にアフガニスタンが持っている価値観や規範と非常によく合致するもので、アフガンニ
スタンの農村地域社会は民主主義を 水を得たあひる のように取り入れているのである。
しかしながら、現在、こうした発展の未来を予測することはいささか早い。CDCs は、コミュニテ
ィが整理統合され、互いに協力していくのには時間が必要だと見ている。NSP よりも拡大された、
民衆レベルの新たな公的単位として完全に理解されるためには、とりわけそうである。すべてのコミ
ュニティメンバーに参加可能で透明性のある方法でプロジェクトが履行され、それによって地域レベ
ルにおいても新しい単位が有効に作用することが、こうした統合の過程において大変重要な役割を果
たす。CDCs が技術と能力をより強化し、他の省庁(保健省、教育省、灌漑省)やその他救援団体、
NGO によって実施されるほかのプログラムとの関係を構築するためにもまた、時間はかかるだろう。
最終的には、郡及びおそらく州レベルにおいても行政構造との関係において、横のつながりと一定の
役割を持つことが必要であると考えている。長期的にみても、NSP の学校修繕の件で CDCs と郡及
び州政府の間で新しく構築された連携は、こうしたつながりやより広範に捉えた CDCs の統合のた
めに、はじめて場を提供するものとなる。
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実践の教訓から反省し学ぶこともまた必要である。能力向上においては、それ自体がとても重要で
ある。地域コミュニティの鍵を握る団体としての CDC によるところの大きいアフガニスタン社会の
住民参加と民主化の過程は、時間がかかるだろう。このことは、NSP の第1フェーズの間の FPsの
経験によって明らかになっている。特に、プログラムの重要な社会的政治的エンパワメントの側面は、
センシティブな事項であり、アフガニスタンのコミュニティでしっかりと根付かせるためには、安定
的で特権的、そしてより広範に力を持ちうる政治的環境が必要である。好意的で特権的な政治環境に
おいては、NSP プログラムがアフガニスタンでの安定した民主的政治的過程の発展に明らかに貢献
できるという指摘がある。
ところが、コミュニティの NSP、選挙および CDCs 経験は新しく、その過程は、多くのコミュニ
ティのこれまでの規範に対し、挑戦的な側面を複数含んでいる。すべての過程においてもっとも重要
であり、また最も困難な要素は、コミュニティの協力と意志決定における女性の参加である。このた
めに、アフガニスタンのジェンダー関係と Purdah の観念の中心的価値観と規範への挑戦が必然とな
る。女性の社会参加の兆しが出ているとは言え、コミュニティの協力と意志決定における女性の参加、
特に、女性の開発ニーズについての課題は依然大きい。
このようにして、民主的参加における女性の参加は、伝統的、地域的規範と価値観の対話の中で生
まれる必要がある。これは研究に関わった FPsの実例からも分かる。しかしながら、ちょうど文化
がその媒体と社会の実践の中で恒常的に変化し発展するように、アフガニスタンのジェンダー関係に
関する価値観と規範も NSP の状況とコミュニティの協力のなかで進展するかもしれない。NSP での
参加により、女性の社会参加への姿勢が変わる過程が始まっている兆しがある。
コミュニティ開発ためのコミュニティの協力と CDC 選挙を通した NSP への参加を通して、民主
主義の概念を学習することは、国家社会において、被支配民から市民へと人々の発展を導く可能性を
もったエンパワメントの過程である。この学習とエンパワメント自身が、アフガン史上とても顕著な
開発のひとつであろう。しかし、この過程へのアフガン女性の参加なしには、市民としてのエンパワ
メントは、アフガニスタンの人口の半分しか含まないことになるのである。
こういった背景のもとに、NSP の将来フェーズにおいて次のことを重要な提言事項とする。
1.
ファシリテーションパートナーの方法と活動を強化すること
質の高いファシリテーションの必要性は、NSP に関係して政府(TISA および MRRD)の役割を
認識することを含め、プログラムにおいて住民参加が鍵となる側面全てを必然的に伴う。しかし、女
性と女性の CDCs への特別な配慮と支援は、プロジェクトの優先順位付けおよび実施における意思
決定へ影響を及ぼさずに、NSP における女性の本当の参加を促進し、女性の shrus での女性の孤立
化やゲットー化(偏見に満ち、粗悪に扱われること)を避ける為に必要なことである。女性のファシ
リテート・スタッフ(SOsと CFs)のトレーニングと配置は、プロジェクトへ女性を巻き込むため
に重要な役割を果たす。女性スタッフへの支援は、purdah の規範により、コミュニティにおける女
性へのアクセスを得る上で基本となる。女性スタッフへの支援は、男性スタッフと同様のトレーニン
グ、雇用条件、そしてキャリアの可能性における機会の平等を含むべきである。
2.
女性参加の促進
女性の参加を促進し強化するには以下の点に特に留意する必要がある。
• プログラム、プログラムの構成、選挙と投票方法、そしてプログラムから予想される結果に
関する情報に、女性がアクセスできるように改善する。
• 特に CDCs は、特に女性のプロジェクトニーズについて、男女間(AKDN 地区の場合は CDC
全体)でコミュニケーションを図り、女性が協力できる機会を持てるように促進する。
• CDC で女性の実際の役割と、コミュニティにおけるプロジェクト参画に女性優先することに
留意すること。CDC の全般にわたって女性に関するプロジェクトが優先されることを保証す
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•
3.
る必要がある。必要ならば、NSP の運営ガイドラインに従って、定額地方交付金の最低10%
を女性のプロジェクトに充てることで可能である。さらに必要であれば、女性が実際に NSP
に参加することを推進し強化するような方法に対して、コミュニティの中で、CDC やその他
影響力があり尊敬されているコミュニティメンバーを含めた FP において、特に慎重な会議
が必要となるだろう。
予算計画や財政管理、プロジェクト施行とその維持などの分野において、CDC における男性
と同等なトレーニングと能力開発を CDC の女性メンバーにも推進することで女性の CDC で
の役割を強化すること。
収入向上プロジェクトの発展
多額に必要な収入やコミュニティでの雇用を増やしうるプロジェクトの点に特に留意する必要が
ある。このことは男女両方のプロジェクトにいえることである。そのような収入向上プロジェクトは
参加者に有用な収入をもたらすことができるように、経済的に実行可能であるべきである。他のコミ
ュニティメンバーが収入向上のために資金やローンにアクセスできるように回転資金に貢献すべき
である。持続可能な収入向上プロジェクトはさらに CDC の存続に貢献するだろう。収入向上プロジ
ェクトは以下の点を必要とする。
• 新しくて持続可能なマーケティングの潜在性の観点を持ちつつ、経済的に可能で、特に女性
のための、より幅広いプロジェクト活動を確立すること。
• 提起された枠組みの実行可能性とマーケティングの潜在性を評価するために、シンプルなビ
ジネス計画においてトレーニングをすること。そのようなトレーニングには FP スタッフや
男女 CDC メンバーを含めること。
4.
CDC の長期的構造と持続性の強化
政府は、最初の定額地方交付金よりは少ないが、循環的な例年の定額地方交付金を中央政府から
CDC に振り込むことで支援されている常設の地方自治体として CDC を把握している。現在、さら
に将来の政府収入の様子に基づいてこのプロジェクトが経済的に可能かどうかの問題は別として、
CDC と地方自治体の構造上のつながりやその継続、CDC メンバーの再選挙に向けた CDC に対する
明確な指針についての問題が生じている。
正当な地方の指導力として CDC の永続を保証するために、長期的な展望にたって CDC の構造に
関して、NSP が指針と範囲を定義する必要がある。このことは特に CDC メンバーの任期や再選挙の
手順に関連してくる。このような指針は、例えばメンバー全員を同時に改変することを避け、維持を
保障するために、一部の CDC メンバーを段階的に再選挙する方法を含む。こうした CDC メンバー
の再選挙によってさらに、権力に基づいて開発資金にアクセスしたり、これを悪用したりする新たな
地方自治体として CDC を設立することを防ぐだろう。
Afghanistan Research and Evaluation Unit (AREU)
The Afghanistan Research and Evaluation Unit (AREU) is an independent research organisation that
conducts and facilitates action-oriented research and learning that informs and influences policy and
practice. AREU also actively promotes a culture of research and learning by strengthening analytical
capacity in Afghanistan and by creating opportunities for analysis, thought and debate. Fundamental
to AREU's vision is that its work should improve Afghan lives. AREU was established by the
assistance community working in Afghanistan and has a board of directors with representation from
donors, UN and multilateral organisation agencies and non-governmental organisations (NGOs).
AREU is currently funded from contributions by the European Commission, the Department for
International Development (DFID), the United Nations Assistance Mission to Afghanistan (UNAMA),
the United Nations High Commission for Refugees (UNHCR), and the governments of Switzerland
and Sweden.
This Japanese translation was undertaken with the permission of AREU. The original contents of the
research paper are property of AREU only and are available at http://www.areu.org.af
The translation project is run by the Japan Afghan NGO Network (JANN) and this translation is
available at www.jca.apc.org/~jann/JANN.html The overview was translated by Ms. Aska Hayashi
Ms. Mayu Uchino and Ms. Tokiko Ito and edited by Tohru Tada and Christian Dennys.
アフガニスタン調査評価機構(AREU)は独立の調査組織で、行動指向の調査研究の実行および促進
をおこない、それによって政策とその実行にたいして情報提供と影響を与えている。AREU はまたア
フガニスタンにおける分析能力を強化することによって、またそれと同時に思考と議論を通じた分析
のための機会を提供することによって、調査研究の文化を積極的に促進している。AREU の視点の重
要なものは、その活動によってアフガン人の生活を向上させようというものである。AREU はアフガ
ニスタンで活動する支援コミュニティによって設立され、国連、国際機関、非政府組織(NGO)と
いった出資者からの代表を伴った理事会を有する。
AREU は現在欧州委員会、英国際開発庁、国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)、国連難
民高等弁務官事務所(UNHCR)、およびスイス政府とスウェーデン政府からの助成で活動している。
この邦訳はAREUの許可を得ておこなわれた。調査報告書の原典はAREUのみに所有権がある。以下
のウェブサイトから利用可能であるhttp://www.areu.org.af
日本アフガンNGOネットワークは翻訳プロジェクトを行っています。これはJANNウェ> ブペー
ジで閲覧可能です www.jca.apc.org/~jann/JANN.html これは林飛鳥と内野麻由と伊藤解子
が翻訳し、多田透とクリスデニスが編集しました。
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