百度[バイドゥ]

藍澤證券株式会社
2016/03/14
審査番号:160314-A1
外国企業レポート
米国:BIDU
百 度 [バイドゥ]
― 王 曦
業種: IT
/ 中国最大の検索エンジンを運営
株式データ
百度[バイドゥ](以下同社)は、中国の大手IT企業。同社は
中国最大のインターネット検索エンジンである「百度」を運営し
ており、パソコンとモバイルの検索分野で約7割の市場シェア
を誇っている。2015年の売上構成は、検索広告などのオンライ
ン・マーケティング・サービスが96.5%、その他が3.5%と、検索
広告が売上高の大部分を占めている。また、同社は検索広告
2016/3/11 現在
株価
売買単位
時価総額
実績 PER
PBR
52 週高値
52 週安値
のほかにも、傘下の会社を通じて動画配信やオンライン旅行
業績推移
予約、経路案内、共同購入、フードデリバリーなど様々なサー
【連結】
決算期
‘14/12
‘15/12
ビスを手掛けている。
182.98米ドル
-株
633億2290万米ドル
36.57倍
5.09倍
223.95米ドル
100.00米ドル
売上高 前年比 純利益 前年比 1株利益 1株配当
49,052 53.6% 13,197 25.2%
40.05
0.00
66,382 35.3% 33,664 155.1%
32.49
0.00
単位:百万元、ただし 1 株利益は元、1 株配当は元
※1 株配当は株式分割・併合等調整済み
/ 2015 年本決算は特別利益の計上で大幅増益
同社の2015年本決算は、売上高が前年比35.3%増の663.8
億元、純利益が同155.1%増の336.6億元と増収増益。昨年10
株価チャート(週足2015年3月27日~2016年3月11日)
出来高
(百万株)
株価
(ドル)
400
240
350
220
予約大手のCトリップ・ドット・コムが株式交換を行ったことにより、
300
200
「Qunar」が連結対象から外れ、約247.3億元の特別利益が発
250
180
200
160
生し、純利益を大きく押し上げた。特別利益の影響を除く営業
150
140
利益ベースでは、研究開発費など販管費の増加が利益を圧
100
120
50
100
0
80
月末、同社の赤字連結子会社である「Qunar」とオンライン旅行
迫して前年比8.8%減の116.7億元となっている。主な経営指
標を見ると、同社の広告主数は前年比29.0%増の104.9万件、
広告主1件当たりの広告収入は同1.9%増の6.1万元、売上高
全体に占めるモバイル比率は同16ポイント上昇の53.0%と、モ
バイル検索の利用拡大を背景に本業の検索広告事業は堅調
な伸びを見せた。
[出所:株式データ、業績推移、株価チャートともに
ブルームバーグなど、アイザワ証券作成]
その他
中国のインターネット検索エンジンの市場シェア
(2015年12月の訪問件数ベース)
/ 2016 年は新規事業の育成と整理に注目
2015年以降、同社はインターネット検索を中核としたエコシ
ステム(生態圏)を構築すべく、多額の研究開発費や買収費用
をかけて様々な新規事業に注力している。現在、同社は共同
奇虎360
(Qihoo360)
15.0%
その他
6.2%
購入やオンライン旅行予約、フードデリバリー、動画配信など
の新規事業を傘下に収めているが、その中で赤字事業につい
て2015年から整理を開始している。具体例としては、昨年行っ
捜狗
(Sogou)
10.3%
百度
(Baidu)
68.5%
たオンライン旅行予約サイトである「Qunar」の株式交換と、動
画配信サイトである「IQiyi」の売却(MBO)などが挙げられる。
[出所:iResearch、アイザワ証券作成]
今後、同社は新規事業の育成・買収と赤字事業の整理・統合
を同時に進めていくと予想され、これらの動きによって同社の
2016年業績は改善に向かう見通しだ。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の 2 ページに記載させていただきました。
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外国株投資の主なリスクと留意点
株価・為替の変動リスク:
株式は株価の変動等により、損失が生じるおそれがあります。外国株式は、為替の変動等
により、損失が生じるおそれがあります。
時価総額リスク:
時価総額による企業の社会的信用度、規模の把握をお勧めします。小型株は、流動性の低
さ/企業の情報開示/コーポレートガバナンス等に問題がある場合があります。また、客
観的投資情報が不足しているため、投資対象として安全なのは、情報量が豊富で、時価総
額の大きな代表企業と思われます。
政策リスク:
突発的な政情変化や政策変更など、また、各国の慣習や文化などの違いにご注意ください。
会計基準変更リスク:
国や企業により会計基準が違いますので、ご注意ください。
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