27X-pm06S

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皮膚線維芽細胞における二糖コンドロイチン硫酸の IL-6 及び TNF-α への影響
○北澤 和之1, 加納 聰2, 橋本 フミ惠1, 杉林 堅次1, 徳留 嘉寛1(1城西大薬, 2マルホ京都
R&D セ医薬開発研)
【背景・目的】紫外線(ultra violet: UV)は皮膚の炎症を引き起こす原因の一つと
して知られている。特に、長波長の UVA は、皮膚の深部にまで到達し、線維芽細
胞に傷害を与えることにより炎症を誘発する。その炎症誘発機構として、UV が細
胞内に活性酸素種(reactive oxygen species: ROS)を発生させることにより、IL-6
や TNF-α のような炎症性サイトカインを誘導し、皮膚炎を引き起こすことが知ら
れている。コンドロイチン硫酸(chondroitin sulfate: CS)は、グルクロン酸と N-ア
セチルガラクトサミンの二糖が連なった水溶性高分子で、硫酸基の結合位置によ
って種類や作用が異なる。これまでに、我々は、種々の二糖 CS を用いて、酸化処
理した線維芽細胞の細胞生存率や細胞内 ROS 量への影響を比較し、N-アセチルガ
ラクトサミンの C-6 の部位に硫酸基が結合していない CS が細胞生存率を増加させ、
ROS 量を減少させることを報告してきた。そこで、本研究では、皮膚で最も多く
存在する CS4 及び CS6 に着目し、酸化処理した線維芽細胞における炎症性サイト
カインへの影響を調査した。
【方法】皮膚線維芽細胞に各種 CS(二糖 CS4: DCS4、高分子 CS4: HCS4、二糖 CS6:
DCS6、高分子 CS6: HCS6)及び H2O2 を添加し、細胞生存率、細胞内 ROS 量、IL-6
及び TNF-α の遺伝子発現量を測定した。
【結果】DCS4 添加群において、細胞生存率は有意に増加し、細胞内 ROS 量、IL-6
及び TNF-α の遺伝子発現量は有意に減少した。しかし、HCS4、DCS6、HCS6 にお
いて有意な変化は認められなかった。このことから、DCS4 は、ROS を介した炎症
性サイトカインの発現を抑制することで、抗炎症作用を示すことが示唆され、医
薬品や化粧品への応用が期待できる。