平成21年第2回東大和市議会定例会会議録第14号 - ホーム

平成21年第2回東大和市議会定例会会議録第14号
平成21年6月15日(月曜日)
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出 席 議 員 (22名)
1番
吉
野
孝
君
2番
西
川
洋
一
君
3番
尾
崎
一
君
4番
粕
谷
久 美 子
君
5番
関
田
貢
君
6番
中
村
庄 一 郎
君
7番
粕
谷
洋
右
君
8番
森
田
憲
二
君
9番
関
野
杜
成
君
10番
小
林
知
久
君
11番
押
本
修
君
12番
蜂 須 賀
千
雅
君
13番
関
田
正
民
君
14番
石
川
庄 太 郎
君
15番
長
瀬
り
つ
君
16番
尾
崎
信
夫
君
17番
佐
村
明
美
君
18番
中
間
建
二
君
19番
御 殿 谷
一
彦
君
20番
下
条
学
君
21番
大
治
雄
君
22番
二
宮
子
君
后
利
由
欠 席 議 員 (なし)
議会事務局職員 (3名)
事 務 局
長
石 川 和 男 君
主
事
指 田 弘 安 君
議 事 係
長
小 島 裕 治 君
出席説明員 (27名)
市
長
尾 又 正 則 君
副
長
小飯塚 謙 一 君
長
佐久間 栄 昭 君
企画財政部長
浅 見 敏 一 君
長
氏 井
博 君
市 民 部
長
北 田 和 雄 君
子ども生活部長
木 内 和 郎 君
福 祉 部
長
榎 本
建設環境部長
並 木 俊 則 君
建設環境部参事
乙 幡 修 爾 君
学校教育部長
阿 部 晴 彦 君
学校教育部参事
今 城
徹 君
社会教育部長
窪 田 きく江 君
企 画 課
鈴 木
尚 君
財 政 課
長
関 田 新 一 君
防災安全課長
西 永 宣 昭 君
産業振興課長
木 下 恒 雄 君
子ども生活部
副
参
事
関 田 実千代 君
保 育 課
関 田 孝 志 君
市民生活課長
吉 沢 寿 子 君
教
育
総 務 部
長
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市
長
豊 君
健 康 課
長
田 代 雄 己 君
都市計画課長
内 藤 峰 雄 君
土 木 課
長
木 村 哲 夫 君
建 築 課
長
堂 垣 隆 志 君
下 水 道 課 長
池 谷
学校教育課長
下 平 一 紀 君
学 校 教 育 部
副
参
事
布 宮 英 明 君
一 君
議事日程
第 1 一般質問
本日の会議に付した事件
議事日程第1
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午前 9時30分 開議
○議長(粕谷洋右君) ただいまから本日の会議を開きます。
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日程第1 一般質問
○議長(粕谷洋右君) 日程第1 一般質問を行います。
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◇ 中 間 建 二 君
○議長(粕谷洋右君) 通告順に従い、18番、中間建二議員を指名いたします。
〔18番 中 間 建 二 君 登壇〕
○18番(中間建二君) 公明党の中間建二でございます。通告に従い、一般質問を行います。
初めに、新型インフルエンザ対策についてであります。
5月16日、空港などでの検疫を除く国内で初めての新型インフルエンザの発症例として、神戸市内の高校生
が感染していることが明らかになり、あすでちょうど1カ月となります。この間、南は九州から北は北海道ま
で全国各地で感染例が相次ぎ、昨日までに全国の24都道府県で601名もの感染患者が確認されるほど感染が拡
大をしております。また東京都内でも八王子市や三鷹市、東久留米市などでの感染者の存在が明らかになって
おります。
折しも先週にはWHOが警戒水準をフェーズ6へ引き上げを発表し、世界的な大流行、いわゆるパンデミッ
クが宣言をされました。これからは梅雤から夏に向かって気温が高くなる時期でもあり、これまでの感染者の
容体も比較的軽度なことから、事態は収束に向かっているとの見方が一般的ではありますが、しかし秋、冬に
かけて感染が広がるおそれも十分にあり、当市における感染者の発生についても、いつあっても不思議ではな
いとの現状認識を持ち、その対策については十二分に備える必要があります。
そこで①として、市内での発生に備えて、これまでどのような対策を講じてこられたのか伺います。
②として、市民が感染した場合には、具体的にどのような措置が講じられるのか伺います。
③として、特に新型インフルエンザに感染した場合に、重篤に至るおそれがあるとされている妊婦や糖尿病
などの慢性疾患の患者への啓発をどのように行っていかれるのかお尋ねいたします。
次に、ゲリラ豪雤への対策についてであります。
昨年8月31日の記録的なゲリラ豪雤の発生によって、南街、向原、新堀地域を中心に、これまでに想定でき
なかったほどの大きな水害が発生をいたしました。特に東大和市駅近くの住宅街では、床上浸水が起こるほど
の被害があり、これまでも集中豪雤のときには幾つかの幹線道路で水があふれ、道路に面する住宅や店舗など
に水が入る被害が発生しておりましたが、河川のはんらん以外で当市の中心市街地においてあのような水害が
発生することは、私も想像もしておりませんでした。
私はゲリラ豪雤の当日は、自宅近くの冠水している道路の交通整理に当たったり、市役所から土のうを運ん
だり、また床上浸水をされた御家庭をお見舞いに歩いたりと大変な1日でありました。このような、これまで
経験したことのない水害の発生に際して、二度と同様の被害を出さないために最大限の措置を講じることは行
政の当然の責務であります。
昨年の夏以来、今日まで私ども公明党といたしましても、再三再四ゲリラ豪雤の発生に備えた対策の実施を
強く要請してまいりました。そこで、改めて以下の点についてお尋ねをいたします。
-173-
①として、昨年夏のゲリラ豪雤による水害の発生以降、今日に至るまで具体的にどのような対策を講じてこ
られたのか伺います。
②として、ゲリラ豪雤への備えとして、行政が万全を講じるよう努力することは当然のこととして、被害を
最小限度に抑えるためには市民の皆様にも御協力をお願いすることも必要であると考えますが、いかがでしょ
うか。
③として、市民の皆様に迅速に災害情報を提供し災害の発生に備えていただくためには、当市の安全安心情
報送信サービスを活用して、災害情報を発信していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、東大和市駅前交番の設置について伺います。
この件につきましては、6年前の初当選以来、折に触れて一般質問で取り上げてまいりましたが、今回で通
算8回目となります。改めまして交番設置の実現に向けた見通しについて伺います。
最後に、市内商店街の振興策についてであります。
当市においては地域経済の活性化と商業振興を目的として、東大和市商工会が5月1日からプレミアムつき
商品券を発行いたしました。政府において実施された給付つき税額控除の先駆けとしての定額給付金の支給時
期と重ねていただいたこともあり、大変に厳しい景気低迷の中、大きな成果があったと認識をしております。
しかし市内を歩き現状をつぶさに見たときに、私はこの事業の成果にとどまることなく、二の矢、三の矢とし
ての商業振興策を講じていかなければ、市内商店街の疲弊した状況はなかなか改善できないものとの厳しい現
状認識を持っております。
市民に身近な商店街で買い物ができる環境を守り支えていかなければ、結果的に不利益をこうむるのは市民
一人一人であります。その意味からも、①としてプレミアムつき商品券の発行に続く商業振興策について当市
の考えを伺います。
②として、以前にも一般質問で取り上げましたが、商店街が設置している装飾灯の電気代の負担が商店街の
維持に大きな負担となっている実態があります。そこで、これらの装飾灯を省エネ型のエコ対応の製品に交換
することができないか伺います。
この場での質問は以上とし、再質問につきましては自席にて行わせていただきます。
〔18番 中 間 建 二 君 降壇〕
〔市 長 尾 又 正 則 君 登壇〕
○市長(尾又正則君) 皆さん、おはようございます。
初めに、新型インフルエンザ対策についてでありますけども、まず市内の発生に備えてどのような対策を講
ずるかであります。市では、5月1日に東大和市新型インフルエンザ対策本部を設置するとともに、5月12日
には東大和市新型インフルエンザ対策に係る基本方針を定めて、市内の患者の発生に備えた対策を講じている
ところであります。
次に、市民が感染した場合、どのような対応が講じられるかであります。市民の皆さんが発熱などの症状が
ある場合には、直接医療機関には行かずに東京都発熱相談センターに電話で相談していただくことをお願いし
ております。これは感染の拡大を防止するためのものでございます。東京都発熱相談センターでは、相談者か
ら発熱などの症状、新型インフルエンザが蔓延している国や地域での滞在歴などを確認して、疑いのある場合
には指定された医療機関を紹介しております。指定された医療機関で新型インフルエンザと確認された場合に
は、入院治療となります。
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次に、重篤に至るおそれのある妊婦、糖尿病患者などへの啓発をどのように行うかであります。今回の新型
インフルエンザは、幸い弱毒性と言われておりますが、症状は季節性のインフルエンザの症状に類似しており
まして、妊婦や糖尿病などの基礎疾患のある方が感染した場合には、重症化した例もあると言われております。
妊婦や糖尿病などの基礎疾患のある方への啓発につきましては、チラシやインターネット、市報などを通して
行ってまいりたいと考えております。
次に、去年夏の豪雤以降の対策でありますけども、市内において被害が発生いたしました去年8月の豪雤以
降、南街、向原、桜が丘、仲原地域における雤水排水施設の清掃と、第二小学校西側の新海道公園内に新たな
雤水浸透施設の設置をしたところであります。今後も豪雤による被害の軽減に努めてまいりたいと考えており
ます。
次に、市民の皆さんに協力をお願いしたいことでありますけども、雤水の流出抑制としまして、降った雤を
尐しでも宅地内で処理するための雤水浸透施設の設置や住宅等への浸水を防ぐための防護策として、土のうな
どを事前に準備していただくことなどが考えられております。
次に、安全安心情報送信サービスを活用して災害情報を配信できないかという提案でありますけれども、現
在子供の安全に関する情報として配信しておりますので、新たに災害情報も加えるということにつきましては、
システム等の関係もありますことから今後研究課題とさしていただきたいと存じます。
次に、東大和市駅前交番の設置に向けた見通しであります。市としましても、その必要性は十分認識してお
りまして、従来から設置に向けて東大和警察署に対しまして強く要望を行っております。また私自身も直接署
長にお会いしまして、設置の必要性を訴え要望を行ってきたところであります。しかしながら署員の配置数の
見直しや担当区域の適正化等の問題から早期の設置は困難であると、そのような回答を受けております。詳し
くは担当部長から後ほど説明をお願いします。
次に、プレミアムつき商品券に続く対策でございます。商工会を通して実施しました商品券発行事業につき
ましては、地域での消費喚起、商業活動の活性化及び市民生活の向上に一定の効果が得られたと、そのように
受けとめております。商品券発行事業後の商業振興対策につきましては、商店街等イベント助成事業や、商工
会による市内商業販売促進事業及び商店街組織力強化支援事業の推進を通して、引き続き地域商業の活性化に
努めてまいりたいと考えております。
次に、商店街の街路灯を省エネ型のエコ対応にすることについてでございます。商店街で設置、管理してご
ざいます街路灯、いわゆる装飾灯につきましては、商店街の景観向上やにぎやかさを演出するなど、多様な役
割を果たしているものと認識をしております。その一方、店舗数の減尐等で組織率等が低下している商店街で
は、装飾灯の電気料金の負担が重くなっているとも聞き及んでおります。そのため装飾灯の省エネ型への交換
につきましては、商店街の意向等を踏まえ検討してまいりたいと、そのように思っております。
以上であります。
〔市 長 尾 又 正 則 君 降壇〕
○総務部長(氏井 博君) 駅前の交番の今後の見通しについてでございますが、他の議員の質問にお答えした
こととダブってしまいますが、5月28日に東大和警察署に出向きまして最新の状況を聞いてまいりました。そ
れを申し上げますと、一つは交番の設置要望は年間各署に100件前後あり、新設されるのは一、二カ所である
と。二つ目は、平成18年以降、交番機能の強化として交番警官の充実配置が行われている。このことにより交
番の統廃合が進んでいる。三つ目として、強化策として一つ一つの交番の機能強化を図り、空き交番をなくし
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市民サービスの向上を図っている。四つ目としまして、一つの交番で8人の警察官が必要になる。4班体制で
1班につき2人で対応している。5番目といたしまして、南街交番は駅前交番以北を担当でき、位置的には好
ましい状況である。六つ目として、一方、駅広に移設すると小平署管轄と接し過ぎる。このようなお話がござ
いまして、南街交番を移設するという考えは財政上からも難しいという回答を得ているところでございます。
以上でございます。
○18番(中間建二君) それでは、再質問させていただきます。
まずインフルエンザ対策でありますが、このインフルエンザの感染拡大が、約1カ月の間に瞬く間に広がっ
ているという感じで受けとめておりますが、壇上でも申し上げましたが、発生の状況をいろいろ報道等で拝見
をしておりますと、いわゆるこれは東大和市の中でいつ起こっても全く不思議ではない状況だというのは、恐
らく共通認識として持っていただいているかと思いますが、いずれにいたしましてもいたずらに市民の不安を
あおるということではなく、行政としてとり得る万全の対策、措置をしっかりととっていただく。また市がと
っていただいている対策の状況をきちっと市民の皆様にお知らせをしていくということが、市民のいざという
ときの安心にもつながっていくとこのように考えておりますので、こういう視点で幾つかお尋ねをしたいと思
うんですけれども。
まず先ほど壇上では、東大和市新型インフルエンザ対策に係る基本方針を取りまとめているということでご
ざいますが、この内容について御説明をいただきたいと思います。
○福祉部長(榎本 豊君) これは市で設置しました対策本部で、5月12日に策定したものでございます。目的
といたしましては、新型インフルエンザの発生による市民の健康被害を最小限に抑え、市民の安全及び安心の
確保を図るために基本的な方針を定めるとしております。
取り組み事項といたしましては大きく二つございまして、早急に行う対策と感染の拡大に備えた対策という
ことでございます。
まずは1といたしまして、早急に行う対策を講じたところでございます。一つ目に国、東京都からの正確な
情報の収集、それらを市民、学校関係者、社会福祉施設、関係団体等への的確な情報の提供、さらに事業者で
あります市役所としての取り組みといたしまして、市でやっている業務の継続計画の策定、これも調査し策定
済みでございます。さらには市立の学校、保育園─市立でございますが、それから通所施設等における感
染予防策の実施、それから来庁者、市の施設利用者及び担当する職員に対する感染予防マニュアルの策定、こ
れも策定が済んでおります。さらには感染予防のためのマスクなどの防護具等の整備、これにつきましても順
次備蓄が終わっているところでございます。さらには緊急時の職員の連絡体制の再度確認をしたところでござ
います。
なお感染の拡大に備えた対策といたしまして、今後やらなければならないとしているところでまだ未着手の
部分もございますが、市における発熱相談センターの設置の検討ということで、これにつきましては医師会と
大体協議が終わっております。それから発生早期発熱外来及び蔓延期の発熱外来の設置の検討、さらには支援
を必要とする高齢者、障害者世帯の把握並びに支援の方法等の検討─これはこれからでございます。さら
に拡大したパンデミック期に在宅で療養している患者への支援方法の検討─これは着手したところでござ
います。さらには市内における学校、保育園等の臨時休業に対する要請をする場合や、集会や催し物などの開
催自粛を要請する場合の決定方法並びに連絡体制ですね、こちらにつきましても早急にマニュアルをつくる必
要があるかと考えているところでございます。
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基本方針に基づく取り組み事項は以上でございます。
○18番(中間建二君) 今るる述べていただきましたが、政府のほうでもこのインフルエンザの発生以降さま
ざまな情報が示されておりまして、基本的な対処方針ですとか、また医療の確保、検疫、学校、保育施設等の
臨時休業の要請等に関する運用指針ですとかですね、いろいろ示されておりますが、この中で政府においての
対策の目標、まあ一貫して一致しているところが、一つには感染の拡大を防ぐという点、これが対策の第1の
目標であると。第2に、後ほどお尋ねいたしますが、基礎疾患を有する患者を守る、いわゆる重篤に至るおそ
れのある慢性疾患、また妊婦患者等命に及ぶ危険性のある方を優先的に、また最優先に守っていくというのが
目標として示されております。
そういった意味では、二つの大きな政府の示している目標に沿って、当然のことながら当市においても対策
がとられていくべきであると思います。当市においては発生例は今のところないわけですが、この感染の拡大
を防ぐという1点について、先ほど部長のほうでるる御説明をいただきましたけれども、具体的に現場─
市としてとれる対策というのが、どういうことが想定をされるのか、これから具体的な患者が出た場合に、そ
の1人の発症例、感染例から市民に広がっていくことを防ぐためにどうしていくのか。ここを明確にし、また
その対策の内容を広く周知をしていくということが安心につながっていくんだろうと考えておりますけれども、
この点について再度確認をさせていただきたいと思います。
○福祉部長(榎本 豊君) 万が一市民で発生した場合にはですね、まず市としての対策につきましてやはり広
報する必要があるだろうと考えております。八王子市とか東久留米市等で発生した場合には即日ですね、今考
えている対策、方針を市民にPRをしております。学校は休校しないとかですね、イベントの中止要請はしな
いとかですね、あとは各施設においてマスクの着用、手洗いの励行をお願いしたいということが主に書いてあ
るようでございます。
それを受けまして6月4日に市の感染予防マニュアルを策定いたしましたけども、その中におきまして来庁
者及び市の施設利用者への感染予防策といたしましては、今もやっておりますけど、ポスター、チラシ等によ
りましてマスクの着用等の徹底をお願いすると。それから施設等におきましては、必要に応じて市の施設等で
アルコール製剤の設置を検討するとかですね、施設にいらした方で、そのような症状がある方については窓口
で申告をしてもらうというようなことも検討したいとしておるところでございます。さらにやはり担当する職
員も予防しなければなりませんので、それにつきましても感染予防マニュアルの中で詳細にわたり決定をして
いるところでございます。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 今御説明いただきましたけれども、先ほど御答弁いただいた例えば基本方針にしても
ですね、それから政府が示している具体的な対策の目標─感染の拡大を防ぐ、また重篤に至るおそれのあ
る患者を優先的に守っていく、例えばこういう二つの目標、またそれに対して市が具体的にどう対策をとって
いるのかということが、現状でなかなか市民には情報発信されてない現状だと思うんですね。例えば市のイン
ターネットページを見ても、国や東京都の対策にはアクセスできるわけですけれども、東大和市が今具体的に
どういう現状認識を持ちどういう対策をとっているのかというところが、市としての独自性といいますかです
ね、現状認識も含めた対策が発信をされてない状況があるかと思います。
例えばつい先日、6月15日付の市報の一面で、新型インフルエンザに対する呼びかけも出されておりますが、
この中で呼びかけていただいていることは大事なことなんですが、しかしいわゆるこの危機感というかですね、
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万が一に備えて万全の対策をとろうという意気込みというかですね、そういったものがなかなかこの市報から
も伝わりにくい現状があるかと思います。この点についての現状認識はどのようにお持ちでしょうか。
○福祉部長(榎本 豊君) 中間議員がおっしゃるようにですね、市民に発する手段といたしまして、やはり早
急に、迅速にできるのがインターネットですけれども、なかなかパソコンをお持ちでない方もいらっしゃいま
すので、そうしますとやはり紙媒体を使わなければならないのかなというところで、チラシ、ポスターをやっ
ているところですけれども、それでもやはり市民の皆様にとなりますと、まだまだそれでは不足というところ
は認識しているところでございます。これから秋口に第二波がくるということも非常に言われておりますので、
中間議員から今提案された件も含めまして市報にですね、紙面の都合もございますので、できれば特集で中に
チラシを入れるとかいたしまして、今やっている対策と今後皆さんにしていただきたい対策ですね、それを含
めたものを広報したいなとは考えているところでございます。
以上です。
○18番(中間建二君) もちろん紙媒体での提供は大事なことなんですが、しかし今インターネットを活用す
る市民も相当数ふえておりますので、これはもう世代にかかわりなくパソコン、インターネットを活用される
ような時代にもなってきております。ぜひこういうときこそインターネットを活用して情報発信をしていただ
きたい。また市がですね、これからもう尐し伺いたいところなんですが、とっている対策をしっかりと情報提
供することが市民の安心につながるかと思いますので、そこをお願いしたいと思うんですが。
若干ちょっと前後しますけれども、もう一つ政府の対策の大きな目標となっている慢性疾患患者、妊婦への
予防措置といいますか、命の危険に及ぶ可能性が高い方々への啓発ということなんですけれども、先ほど壇上
の御答弁でも情報提供に努めるということはあったかと思うんですが、ここも例えば妊婦さんということであ
れば通常の妊婦健診というものもあり、また市の健康課のほうで母子手帳の発行ですとか、さまざま妊娠、出
産にかかわるところで市として接点を持つところは幾つかある。また例えば慢性疾患、さまざまなものがあり
ますけれども、例えば糖尿病ということであれば、そういった病院にかかる患者さんというのもある程度特定
がされる。
そうすると何といいますか、ある程度命に及ぶ危険性があるという方々に対しては、より慎重に、より備え
ていただく。例えばよく言われています人込みを避けるだとか手洗いうがいを励行するだとか、さまざま情報
提供されておりますけども、どうしてもこの通常の情報提供だけですと、まあ自分は大丈夫だろうと、海外ま
で行かないし、海外に行った方とそう交流することもないし、自分は大丈夫だろうと思ってしまうのが一般的
だと思うんですけれども、より重篤に至る可能性が高い方ということで考えますと、ある程度ターゲットを絞
って、そこに対してはしっかりと命に及ぶ可能性があるということもお伝えする手段がいろいろとれるかと思
うんですが、この点についてはどういう御認識をお持ちでしょうか。
○福祉部長(榎本 豊君) 妊婦の方につきましては健診等ございますので、保健センター等においでいただく
機会かなりあるかと思いますので、そのときにいろいろ情報はですね、発信するのはできるかなと思うんです
けれども、やはり糖尿病で透析が必要な方などにつきましては、なかなか個別には難しいのかなというところ
がございますけれども、やはり蔓延期になりますと感染指定病院だけでは受診できなくなると思いますので、
そうしますと市内の登録してある医療機関等が公表されるかと思います。その辺をですね、まあなってないと
なかなか公表できないんですけれども、なったときにインフルエンザでかかる場合にはこういう病院ですよ、
さらにインフルエンザは患者を診察しない医療機関というのも公表するようになるかと思いますので、その辺
-178-
をですね、そのような透析等が必要な方につきましては、そういうような体制になりますよということを事前
に周知していく必要性はあることは認識しておりますので、その場合には御自分が今行かれているところがど
うなるんだというところの確認をお願いするような周知はしたいなと考えておるところでございます。
以上です。
○18番(中間建二君) 幸いにというかですね、市長の御答弁もありましたが、今回の新型インフルエンザが
弱毒性ということで、感染した場合でも尐なくとも日本国内においては新型インフルエンザで命を落としたと
いう例は今のところ発生してないかと思うんですが、そういった意味でも何といいますか、いわゆる警戒感と
いいますかね、警戒心が若干薄らいできているのかなというふうにも思うんですが、そういった中で特に重篤
に至る、命にかかわる可能性が高いということを明確に政府のほうで言っているわけですので、この方々に対
しては特にこのおそれがあるんですよと、備えなければ危険ですよということについては、市としてこれは最
優先で情報提供、また対策に取り組むべき事項だと思うんですけれども、それはやり方はいろいろあるかと思
うんですが、個別にお知らせをするということもありますし、また保健センターや医療機関等に市独自のポス
ター等で啓発をしていくというやり方もあるかと思いますけれども、いずれにしても感染の拡大を防ぐという
対策とともに、この二つ目の今申し上げている対策が、最優先でやらなければいけない、また今回の新型イン
フルエンザに対してはとるべき対策ということでこれは明確になっておりますので、ここはしっかりと取り組
んでいただきたいと思うんですが、再度御答弁いただきたいと思います。
○福祉部長(榎本 豊君) 警戒感が薄らいでいるというようなところでございますけれども、市におきまして
は先日対策本部の部員の部長、課長級ですけども、金曜日に開催いたしまして、やはり現在は非常にまた毎日
のように何例もふえている。東京都におきましてももう36例ぐらいですか─ございます。今アメリカが夏
休みに入りまして、家族でお仕事の関係で行っている方が夏休みになりまして日本に帰ってきているケースが
非常にここで多いと。そういう方がやはり都内で発症している例も多いということで、やはりまた気を引き締
めなければならない時期ではあるというようなことを対策本部の中で確認しあったところでございます。
そんな中で中間議員がおっしゃっているようにですね、やはりこれから秋口にかけまして、先ほども申し上
げましたが、今市でやっていること、さらには糖尿病、それから妊婦の方にはですね、こういうような感染予
防の方法、さらには蔓延期になった場合にはなかなか外に出ないほうがいいというふうに言われておりますの
で、食料の備蓄ですね、生活用品等、2週間程度のものは備蓄しておいたほうがいいというような国のガイド
ラインもございます。そのことも含めまして周知したいなと考えているところです。
以上でございます。
○18番(中間建二君) じゃあ尐し具体的な対策の取り組みについて確認したいんですが、例えばお一人の方
が感染をした、また感染したであろうと思われる場合はですね、先ほど御説明いただいたように東京都の発熱
相談センターですか、ここに問い合わせをし、具体的に外来で対応ができる病院に紹介がされるということだ
と思うんですが、いわゆる発生がですね、お一人の方が感染した、また感染したと思われるという場合につい
ては特定の相談センター等で対処し、またその方を一定の隔離を行うことで感染を防ぐというのは理解できる
んですけれども、幾つか全国で例があるように、例えば市内の学校等で集団で、いわゆる人から人への感染が
明らかな状態が仮にこれが出た場合には、一種のパニック状態というかですね、どれだけそういうものが広が
っていくかわからない、こういう心理状態になる中で、さまざま全国的な報道等を見てもいろんな混乱が生じ
ている状況も報道されておりますけれども、例えば具体的に当市の中で学校等で一定数の感染がもう既に広が
-179-
ってしまっているということが起こった場合、具体的に当市としてどのような措置を、対策をとっていかれる
のかというところは想定なりもされているかと思うんですけども、この点についてはいかがでしょうか。
○学校教育部長(阿部晴彦君) 市内の学校で感染した場合は、大きく二つに対策が分けられるというふうに今
政府あるいは東京都からも方針が示されております。この点につきまして、まず初めに尐し御説明申し上げた
いと思います。
学校で新型インフルエンザの発症が認められた場合、まず感染の初期ということで患者の発生数が尐ないよ
うな場合、その場合には政府は感染の拡大の防止に目標を置くということでございます。それに対して今御質
問のように、急速に患者数がふえている場合には、重症化の予防、そちらに重点を置くというような方針が現
在示されております。仮に市内の学校でインフルエンザの患者の発症が確認された場合につきましては、東京
都から学校の設置者に対しまして臨時休業等の要請があるとされておりまして、これまでも都内において私立
の学校等で発症を確認された場合には、関連のところから要請があったと伺っております。その場合には、市
としましては東京都とよく相談した上で、また医師会等の御意見も当然伺いながらですね、関係機関と連携を
とりながら万全の対策をとりたいと考えております。
したがいまして集団感染も、既に学校で多数が感染しているというような事態に陥った場合には、東京都、
国から要請というよりも、その場合には重症化を防止せよということでございまして、通常の季節性のインフ
ルエンザと同様の対処をするということであります。具体的には出席を停止したりとかですね、それではもう
追いつかないという場合には、通常のインフルエンザと同様に学級閉鎖あるいは状況によっては学校の閉鎖と、
そういう対策をとる必要があると考えております。
以上です。
○18番(中間建二君) 例えばそういう場合に、あちこちで今修学旅行を中止をするというような措置がとら
れている例も全国的に挙がっておりますが、当市の現状の考え方について確認したいと思います。
○学校教育部長(阿部晴彦君) 修学旅行につきましては市内の学校の─これから9月に向けて多うござい
ます。方針でございますけども、これも東京都の教育委員会からの情報なども踏まえた上での判断になります
けれども、行き先あるいは経由先で感染拡大するなりしていて学校が閉鎖されているような、そんな状況にな
った場合には見合わせると。その状況になければ、通常どおりの学校の教育活動でよろしいのではないかとい
うことでございます。今後とも先ほど福祉部長、市長からもございましたように、第二波が秋口心配もされて
おりますので、国や東京都等の関係機関との情報を適切にこちらも把握しまして、学校長ともよく相談した上
で万全の対策をとりたいと考えております。
以上です。
○議長(粕谷洋右君) ここで10分間休憩いたします。
午前10時12分 休憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
午前10時23分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○18番(中間建二君) 修学旅行等に対しての考え方、御説明いただいたところですが、仮に当市で集団感染
のようなものが事例が起こった場合には、やはり一種のパニック状態というかですね、非常に不安が一気に広
がるような状態になるかと思うんですけれども、そういった場合には先ほど部長のほうで御答弁いただきまし
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たが、通常の発熱相談センターのレベルではなくて、市内において発熱外来を設置をし、また感染したおそれ
のある方を優先的に市内で治療、また診察ができる体制は、これは現状でもとる準備ができているということ
でよろしいのか、この点について確認をお願いしたいと思います。
○福祉部長(榎本 豊君) 広がった場合にはですね、市内に発熱外来、一つ以上を設置しなければならないと
いうことでございますので、現在では休日急患の利用を考えているところでございますけれども、それで足ら
なくなった場合があるかと思います。その場合には保健所のほうで、既に市内の各医療機関に協力をしてくれ
るかどうかというような登録をもう受け付けているところでございますので、そちらの医療機関にお願いをす
る運びになるかと思います。
以上でございます。
○18番(中間建二君) なかなか市によっては発熱外来の設置が困難というかですね、非常に難しいというよ
うなことを言ってるような自治体もあるやに伺っております。もちろんこれは万が一の感染拡大での対処とな
りますけども、この万が一に備えて当市市内での発熱外来、万が一のときにはしっかりと設置ができる体制を
ぜひ構築をお願いしたいと思います。市内の医師会等の皆さんにも御協力いただくことは当然だろうと思いま
す。
そこで先ほど御答弁でも、当市において独自にマスク、それから消毒液、防護服等を備えていただいている
ということでございますが、具体的にどの程度備蓄をされているのか。これは一定の状況といいますか、患者
の発生数なり発生状況なり一定の想定のもとに準備がされているんだと思いますけれども、この点はどういう
発生状況等を想定をされた上での準備なのか、またいわゆる抗インフルエンザ薬、タミフル等の医薬品等につ
いては、市が独自で備蓄されているものがあるのかどうか、この点について確認をしたいと思います。
○福祉部長(榎本 豊君) 市におきましては、昨年度から防護服等の備蓄を進めているところでございます。
現在防護服は1,600尐々ございます。これにつきましてはやはり発熱外来で1日10着、それで2週間分で140、
そのほかに市の職員で訪問したりしなければならないケースがございますので、その場合には大体1日50人当
たりで30日分ぐらいで1,500ぐらいというふうに見込んでおりますけれども、まだまだその期間がですね、一
度発生すると8週間ぐらい続くんじゃないかというふうに言われているような情報もございますので、まだま
だ数量的には足らないのかなと考えているところでございます。
通常の我々がやるサージカルマスクというものにつきましても、現在1万枚ございますけれども、やはり学
校で集団発生した場合には、当日児童・生徒の方に帰っていただくときにですね、マスクをして帰っていただ
くというような必要性がございますので、そうすると全校でやっておりますと6,000何がしすぐに消えてしま
いますので、それにつきましては今後学校独自に調達をしていただこうと考えておるところで、現在さらに追
加をいたしまして1万5,000枚追加いたしましたので、7月になりますと今の1万枚に加えまして、2万5,000
枚ぐらいは7月以降には備蓄できるのかなと考えているところでございます。それから、それに伴い医療用の
N95マスクというのも今500枚弱ございます。それにつきましても発熱外来でですね、やはり従事する医療関
係者の必要量で算出したものでございます。
それから抗治療剤のタミフルでございますが、発熱外来が設置されますと、既に保健所において備蓄をして
いるのがございますので、市が指定いたしますと、東京都から供給されるようなルートになってございます。
ですからそれが届くのが、まあ当市でいいますと多摩立川保健所でございますので、そこから供給されるまで
の期間ですね、その期間をつなぐ意味で現在タミフルにつきましては10人分─10カプセルですか、ですか
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らいっときですけれども、10箱分は備蓄がございます。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 防護服、またマスク等、一定数確保していただいているということで確認さしていた
だきましたが、やはりタミフル等の抗インフルエンザ薬と言われる薬品ですね、これが聞くところによると、
東京都では400万人分備蓄をしているということですが、これがどういう発生状況になれば供給がされるのか。
要は今、例えば自分が、いわゆるインフルエンザにかかっていなくてもですね、事前に予防としてタミフルを
服用したいということで本人が希望しても、現状では投与されないというふうに私は認識をしているんですが、
具体的にタミフルが投与されることになるケースというのはどういう状況になるのか、その点について確認さ
せていただきたいと思います。
○福祉部長(榎本 豊君) 先ほど申し上げたとおり市の発熱外来の場合には、東京都が備蓄しているものが供
給されます。さらに拡大しまして市内の医療機関で診療していただくとなりますと、やはりそこで簡易キット
等で検査をするんだと思うんですけれども、そこで陽性になった場合にはタミフルを投与することになろうか
と思います。その場合にはですね、市内で診ていただける医療機関につきましては、国からの医療体制の中で
通常のルートで供給されるというふうに聞いております。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 確認なんですけどね、いわゆるインフルエンザに感染をしてなくても、感染が心配な
ので予防的に飲みたいんだというね、仮にそういう人がいる場合には、現状では一定の患者にしか投与しない
ということだと思うんですが、現状これが今どうなっているのか、ここについての認識をちょっともう一度確
認させていただきたいと思います。
○健康課長(田代雄己君) 抗インフルエンザ薬ということで、タミフル、リレンザ等あるんですけども、基本
的に予防投与というのはやらないような方向であります。ただ初期の段階では濃厚接触者等ですね、予防した
ほうがいいという方には投与しますけれども、逆に今度は蔓延期になった場合には原則として予防投与はしな
いで治療にすべて充てるというような考え方になっております。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 都で400万人分というと相当数あるなという受けとめ方もあるんですが、しかし先ほ
ど市独自の備蓄が10人分ということになると、万が一発生したときに迅速な対応ができるのかというところも
若干懸念があるんですが、再度確認になりますけれども、東京都が指定している発熱相談等の病院等で1人や
2人がかかっている分には、当然都のほうで対応がとれるかと思うんですが、仮に市内で集団感染のようなも
のが発生した場合には、市独自の発熱外来を設置をし、そこには東京都のほうから迅速にタミフルが供給され
るということで、感染者はもちろん予防的な広がりのおそれのある方についても投与ができるということの現
状認識を確認させていただきたいと思います。
○健康課長(田代雄己君) タミフルの供給なんですが、当初は市で備蓄すべきかなというふうに判断していた
ところですが、国の医療体制あるいは東京都の体制で確認しますと、すべて国が流通を一手に規制するという
か把握して、それで万が一に備えているということです。例えば市が設置する発熱外来にはですね、そこには
優先的にタミフルが供給されるということで、改めて先日も立川保健所に確認したんですが、市が行政として
タミフルを備蓄する必要はないということですね。通常の流通ルートの中で確保できるという確認はとってお
ります。
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以上でございます。
○18番(中間建二君) なかなかその辺の仕組みがですね、私もある意味で議場で質問し、初めて認識する部
分もあるわけですけれども、またさらに一般の市民がですね、仮に身近なところでインフルエンザが発生した
場合に、果たして迅速な対応ができるのかということについてはやはり懸念を持たれる方もいらっしゃると思
うんですね。そういった意味では、ちょっとこのインフルエンザの質問について最後になるんですけれども、
今幾つかポイント的にお話、質問させていただいたような内容をですね、やはり市がきちっと一定の、既に国
内で600人以上の感染者が出ている状況を踏まえ、現状の危機認識をしっかりと持っていること、またそれに
対して市がとり得るべき対策、対応をしっかりととっているということ。それからまた万が一にこの感染者、
また集団感染等が発生した場合には、発熱外来の設置、また都や国と連携をとりながら迅速な拡大を防止する
ための措置がとられる。また基礎疾患を有する患者を守るための対策を万全にとっていく、このような点をし
っかりと市のほうから発信をしていただかないと、なかなか市民の安心感というのが生まれてこないと思うん
ですね。
ここをせっかく今─せっかくというかですね、大変な思いをして担当課のほうでこの5月以降、大変な
御苦労をして取り組んでいただいているかと思うんですが、そこの取り組みの内容等をしっかりと市民に周知
をしていくことが、市民の安全安心につながっていくかと思いますので、ここをしっかりと取り組みをお願い
したいということを再度確認をさせていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○市長(尾又正則君) この件につきましては担当の職員、もちろん私もそうでありますけども、連休を休まず
に本部に詰めていただきまして、大変職員には活躍をしていただきました。先ほど中間議員さんがおっしゃっ
た件ですけども、6月15日の市報でありますが、万が一に備えての意気込みが足りないと御指摘もありました。
これはその紙媒体の弱さだと私も認識をしていますけども、今後御指摘のインターネット等を用いて万全を期
したいと、そのように思っております。
先ほど壇上で言いましたように、今回のインフルエンザは思ったよりも弱毒性だったわけですよね。それで
非常に日本国全体が安心しきっているわけですが、実際には報道で聞きますと、状況によっては弱毒性からも
っと悪化するという情報も得ております。その意味でですね、今後とも市としましては万が一の場合に備えて
万全を期したいと、そのように思っております。今中間先生からいただいた御提言につきましては、今後とも
本部長である私を中心に職員ともしっかりと研究して万全を期したいと、そのように改めて決意をしておりま
す。
○18番(中間建二君) 迅速な情報発信が安心につながるということで、お取り組みをお願いをしたいと思い
ます。
それからまた政府の今回の緊急経済対策、昨年来続いておりますが、今回の補正予算の中でも地域経済の活
性化、また安心のための予算が確保されておりますので、そういった中でもこのインフルエンザ対策に充てら
れるということも伺っております。もし備蓄体制等で不足するものがありましたら、ぜひ御検討をお願いした
いと思います。
続いて、ゲリラ豪雤対策についてお尋ねをいたします。
先ほど市長のほうからは、8月以降、雤水浸透施設の整備、また浸透井の設置等の説明がございましたが、
ただ確認の意味でですね、それぞれ予算化もされたわけでございますが、昨年の8月以降、今日に至るまでの
このゲリラ豪雤、集中豪雤対策として具体的にどういう予算をとって取り組みを進めてきたのか、それぞれの
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事業の名称と、それから予算額を確認をしたいと思います。また予算額のこのゲリラ豪雤対策としての総額も
確認をさしていただきたいと思います。
○建設環境部長(並木俊則君) それでは昨年8月31日のゲリラ豪雤、これを踏まえましてその後行った対応で
ございますが、まず20年度の事業の中では市道の第3号線の排水管の清掃という部分がございます。ここの部
分につきましては、8月、9月で実施した部分がございますが、金額的には既に執行しておりますので1,000
円単位でお話し申し上げますが、243万6,000円、排水管の清掃ということになります。
続きまして、昨年の12月補正予算に計上さしていただきまして執行した部分でございます。これにつきまし
ては仲原排水管の清掃ということでございまして、この部分につきましては地域活性化・緊急安心実現総合対
策交付金を利用さしていただきました。既に執行をしておりまして、この部分につきましては約でございます
が、約530万円、排水管の清掃にかかってございます。実施時期については、ことしの2月から3月にかけて
行っております。
それとあと20年度につきましては、通常の雤水の排水管あるいは集水ます、現在浸透井を既設で13基─
新海道公園で1基設けましたので全部で14になっておりますけど、既設の13カ所の浸透井等も含めまして、昨
年の12月とことしの3月で約330万円からの部分で清掃を行っております。
それと今も申し上げましたが、20年度の3月補正の計上になりますが、地域活性化・生活対策臨時交付金を
利用さしていただきまして、雤水浸透井の設置を行いました。事業年度としましては、繰越明許費をかけてお
りますので21年度の決算というふうになりますが、工期につきましては3月末から6月中ということで、既に
ほぼ完成しておりますので、金額につきましては945万円かかってございます。貯留の量については、浸透井
内でございますが約40トンの浸透井を設置してございます。
今後の予定というふうな形になりますが、今議会の補正予算で計上いたしました南街地区等の集水ますの清
掃、これにつきましては今後の執行になりますが、緊急雇用創出事業補助金、これを活用させていただきまし
て、予算額については165万円、南街地域を中心に600カ所の集水ますの清掃を行いたいと、こういうふうな計
画でございます。それと当初予算に既に計上してございます仲原排水管、引き続き清掃に入りまして、予算額
については800万円ということで、これにつきましても今後の実施というような形でございます。
総額につきましては……。済みません、今のを足さないとわかりませんで……。済みません、約3,000万円
という合計の金額になります。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 大変に財政等厳しい中で、国の交付金等を活用していただいて、とり得るべき対策を
とっていただいてきていると認識をしております。そこでこの3,000万円からの予算を使って、今このゲリラ
豪雤、集中豪雤対策をとっていただいているわけですが、いわゆる費用対効果というかですね、この3,000万
円のお金でどの程度の効果が望めるのか。他の議員の質問の中でも、排水管の清掃等が非常に有効的だという
御答弁もありましたけれども、一番大きな排水管の清掃以外には浸透井の設置、14基目ということでございま
すけれども、この浸透井を1基設置することでどの程度の効果を期待ができるのか、この点について確認をさ
せていただきたいと思います。
○建設環境部長(並木俊則君) 効果といいますと、なかなかパーセンテージ、あるいは実質的な数字でこのぐ
らいの効果というのが計算上出ませんが、先ほどもお話ししましたように新海道公園の浸透井の設置で約40ト
ンからの部分の設置、これがゲリラ豪雤ですと一気に水がくるわけですが、長時間の対応ですと2時間、3時
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間になれば浸透井ですので、ためるだけではなく浸透させますので、その部分も当然のごとく効果がございま
すので、浸透井についてはなかなか数字ではあらわせないんですが、効果的には現在の緊急対応策では非常に
如実に、確実に効果があらわれるというふうに思っています。
全体的なことを見ますと、やはりそのゲリラ豪雤がどの地域に降って、どのように雤水が集まってくるか。
また下流がどうなっているかで非常に難しい部分ございまして、やはり一地域だけではなく今の対応策としま
しては、全体を見渡した中で地域としては南街、向原、それと仲原、あるいは当然新堀、こういった地域、そ
れと最上流であります桜が丘、こういったところも見ましてですね、どの部分の清掃あるいは浸透井の今後の
設置も含めまして効果があるかということで考えながら今検討しているところでございます。
以上でございます。
○18番(中間建二君) なかなか河川の拡幅、河川の護岸工事ですか、これまでも建設環境委員会等での議論
もありましたが、一定の河川整備が、全体が終わらなければ単純に雤水を河川にそのままつなぐことが難しい
と。河川のはんらんにつながってしまうというような議論も議会の中ではありました。そういった中では総合
雤水対策というんですかね、この河川に流す以外の方法で雤水をどう吸収していくかっていうことが、これは
都のほうからも示され、予算化もされ、当市においても取り組みをしていただいているんだと思うんですが、
3,000万円という予算をこの1年の中でとっていただいて、対策をとっていただいた。これは大変にありがた
いことなんですが、しかし当然、これで万全だと言い切れるところまではなかなかいかないんだろうと思うん
ですが、仮にこの……。
じゃあちょっとごめんなさい、現状認識もう一度確認したいと思うんですが、この3,000万円、この約1年
で対策をとっていただいた、現状でできることはやっていただいているかと思うんですが、この6月に入りま
しても梅雤の時期、またこれから夏のシーズンで、もういつ昨年のようなゲリラ豪雤が起こってもおかしくな
い季節にいよいよ入ってまいりまして、仮に昨年と同様の集中豪雤が起こったときに、どこまでこの1年とっ
ていただいた対策の中で効果があるのか、これは降ってみなきゃわかんないというところは当然あるんですが、
現状認識をちょっともう一度確認したいと思います。
○建設環境部長(並木俊則君) 昨年の8月31日の集中的なゲリラ豪雤は、何回も申し上げてあれなんですが、
時間にしますと1時間当たりの雤量が72ミリという、今まで東大和市内になかったような集中的なものでござ
いました。これがことしどのような形でというのを、それをも予測ができない状況でございます。きょうの天
候なんかでも、夕方以降雷雲が発生というような情報も入っておりますが、そういった中で現在昨年のことを
踏まえましていろいろな緊急の対策をやってきた部分はですね、当然のごとく清掃についても浸透井について
も、昨年よりは効果があるものだというふうに私どもは考えまして、予算化も、大きな予算でございますが、
いろいろとお願いをして対策を講じてきている部分ございますので、これで全部万全でということでございま
せんので、雤水、溢水の対策については今後もこういうものを地道に続けていくことによって、昨年のような
状況が尐しでも軽減されるということを市のほうは図ろうということで、引き続き対策に努めていきたいとい
うふうに考えております。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 仮にここまで対策をとっていただいて、600カ所からの集水ますの清掃も取り組んで
いただくということでございますが、わずか1年で3,000万円、これから先、仮にこの次にとれる─まあ予
算化、非常に捻出も大変だと思うんですが、仮に予算を一定額確保して対策をとる場合には、次に優先的に現
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状のこれまで取り組んできた対策とあわせて、プラスアルファでやれる対策としてはどういうものが想定され
るのか、これは確認させていただきたいと思います。
○建設環境部長(並木俊則君) 仮ということでございますので、私どもの建設環境部内で溢水対策でこの21年
度という中で考えておりますのは、やはり効果があるのは、大きさにもよりますが浸透井の設置が一番効果が
あると。それに付随して排水管、集水ますの清掃も同時に行っていくという方法が一番効果があると思います。
また浸透井の設置も、現在部内のほうでは次に効果がある場所ということを今検討に入っておりますので、い
ずれにしても緊急対策としてはそういうものが考えられております。今後、中期的なもの、長期的なものとい
う部分が当然ございますので、先ほど中間議員もおっしゃったように、当然のごとく空堀川の改修工事の進捗
のことも踏まえませんといろいろな対応がまたできない。ひいては最終的には長期の計画の中では、公共下水
道の雤水の事業ということも今後視野に入れてかないと、なかなかこのいろいろなまちづくりの中で都市化が
進んできますので、そういったものも長期的には考えていかなきゃいけないというふうに思っております。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 今の雤水排水計画の件も、建設環境委員会の中で議論がありましたけれども、当然当
市だけの事業としては難しいかと思いますので、東京都また近隣市としっかり連携をとりながら抜本的な対策
も当然視野に入れてやっていただきたいと思いますが、また一方で、先ほど御答弁いただいたように、仮に次
予算がとれた場合にはですね、現在14基目の浸透井ということでしたが、15基目、16基目の浸透井を設置する
ことで雤水排水管の詰まりというかですね、急激な雤水が流れ込むことよる雤水の詰まりを緩和する、横に逃
がすシステムというふうに伺っておりますので、ここの予算化もぜひ検討を進めていただければありがたいと、
このように思っております。
今ハード面での対策としていろいろ伺いましたが、また一方でソフト面の対策としては、先日も議会のほう
に水防訓練のことが案内されておりましたが、ことし行う水防訓練というのは具体的にどういう内容になって
いるのか、確認させていただきたいと思います。
○防災安全課長(西永宣昭君) 水防訓練でございますが、これは北多摩西部消防署の指導のもと、市の水防本
部の情報連絡体制と、それから消防団のほうにも応援願いまして、緊急の場合に備えた情報連絡網、また危険
箇所の確認ということで体制を組んでいるものでございまして、実は昨日、午前中に行ったところでございま
す。
以上でございます。
○18番(中間建二君) このハード面での対策を備えることも当然なんですが、水防訓練等を行っていただい
て、いわゆるソフト面での行政側の─万が一の水害の発生時には行政のとり得るべき措置、対応として、
通常は土のう等を配布していただく、もしくは準備していただくということがありましたが、これは今回お尋
ねしております市民へ御協力をお願いするということでのことなんですが、土のうを事前に備えることで水害
の発生に一定の効果は当然あるわけですけれども、なかなかこれも現状ですね、土のうを梅雤やまた夏場の集
中豪雤の時期に備えるというところの意識も、なかなかまだ浸透してないんじゃないかと思うんですが、この
点もう尐し行政側としても、まあこれはもちろん被害をこうむるのは市民の側でありますので、また行政のほ
うで土のうが用意できるということであれば、市民のほうでも備えることを、事前に準備をすることは市民の
ほうでもできるかと思うんですが、このあたりもう尐し行政のほうで積極的な土のうの準備に対して協力を呼
びかけるべきではないかと思うんですが、この点についていかがでしょうか。
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○防災安全課長(西永宣昭君) 土のうにつきましては、市役所の敷地の中に常に1,000体ほどは準備してござ
います。さらにこれから起こり得る集中豪雤に備えてですね、蓄えをふやしていきたいと思っています。あわ
せて先ほど建設部長も触れましたけども、この時期、やはり梅雤の時期ですので、これから大雤が降る可能性
がございますので、今ですけども市民の方から問い合わせがあるときにつきましては、御希望の数をとりに来
ていただいたり、あるいはお年寄りにつきましては、こちらのほうで必要な数をお持ちしているところでござ
います。
先ほどのちょっと補足さしていただきますけども、水防訓練の中でことし集中的に行いましたのは、昨年の
集中豪雤に対応いたしまして、例えばマンホールからの噴出を防止するための水防工法ですとか、それから2
次災害に備えた地下室への雤水の流入を防ぐ簡易な方法を、はしごあるいはプランターを使ってつくったり、
そういうことを昨日行わさせていただきました。
以上でございます。
○18番(中間建二君) 土のうを備えていただくためには、いわゆる今までは土のうを貸し出すというような
スタンスだったと思うんですけども、これは前にも担当課とお話をしたんですが、常に土のうを─ 一定
の過去の雤で被害が発生するところはそれぞれ皆さん自覚があるわけですから、これは貸し出すというよりも、
そこにもう常に備えていただく、土のうを差し上げるというこで、その御家庭においては対策をとっていただ
く、準備していただくということのほうがより効果があるかと思うんですけど、この点についての認識を確認
したいと思います。
○総務部長(氏井 博君) 土のうにつきましては、先ほど担当課長のほうからお話しさしていただきましたが、
私どもも原則的にですね、いつも水が出やすい場所というのは大体状況が同じでございますので、お貸しする
というよりそれは差し上げてお使いいただく。また新たにもし必要であればですね、私どもがまたお持ちした
りですね、取りに来ていただいたりしておりますので、基本的には差し上げて─中には不要になったから
引き揚げてほしいというふうな依頼もございますが、そういう場合は別の目的で使っていただきたいというふ
うなお話をしていますので、基本的には差し上げているというふうに考えてございます。
○18番(中間建二君) そのあたりの考え方もですね、逆に市のほうは土のうはもう必要なところには差し上
げるので、ぜひ備えていただきたいという情報発信をすることで、備える側も備えようという気になるかと思
うんですね。その時々のお家で土のうを借りてる、また返さなきゃいけない、そういう発想だとなかなか申し
出にくい、またそのやりとりが面倒くさいというようなこともあるかと思いますので、ぜひ市のほうから土の
うは差し上げるので必要なところはそれで備えていただきたいということの情報発信をしていただきたいと思
うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○総務部長(氏井 博君) いずれにしても事前に御準備いただいて、水害から守ることが大事だと思っており
ますので、それらの発信もこれから進めていきたいというふうには考えてございます。
○18番(中間建二君) それとこのゲリラ豪雤対策で、もう一つ一定の効果が期待できるのが、いわゆる道路
舗装ですね。雤水が尐しでも浸透できるような道路舗装ができないかということなんですが、これもなかなか
全体をそういう舗装にするということは非常に難しいと思いますが、例えばこれも、いわゆる市内で低い場所
というのは明らか、また一定の水が出る場所というのは明らかなわけですから、せめてそういう被害が明らか
な箇所だけでも、浸透型の道路舗装を一部取り入れるということができないかと思うんですが、この点につい
てはいかがでしょうか。
-187-
○土木課長(木村哲夫君) 透水性の舗装につきましてのお尋ねでございますが、透水性の舗装及び透水性のイ
ンターロッキング等につきましては、通常の道路の歩道部に現在使用しておりまして車道部には使っておりま
せん。といいますのは、車道部につきましては、やはり構造的なもので車両等が通過しますので、現在では一
部新青梅街道等につきましては、騒音の低減のために一部透水を兼ねたものというのは使用しておりますが、
東大和市におきましては車道では透水性の舗装は現在使っておりませんので、また今後その材質的なもの等も
含めまして、使用できるようになれば使用していきたいというふうには考えております。
以上でございます。
○議長(粕谷洋右君) ここで10分間休憩いたします。
午前11時 5分 休憩
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午前11時16分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○18番(中間建二君) 浸透型舗装、歩道にしかやらないんだということですけれども、例えば青梅街道のよ
うな幹線道路であればまだしも、いわゆる昨年のゲリラ豪雤で大きな床上浸水等が発生した場所というのは基
本的には住宅街なわけですね。道路も生活道路なわけです。当然生活道路でも車は入ってくるわけですが、た
だ日常的に大型車が通行するような道路ではないわけですから、生活道路であれば尐し工夫ができるんじゃな
いか。また、いわゆる被害が具体的に発生しているという意味では、そこに対する緊急措置として、その生活
道路の一部分だけでも浸透化させることでの対策というのはとれるんじゃないかと思うんですけれども、再度
いかがでしょうか。
○建設環境部長(並木俊則君) 都市計画道路3・4・26号線のところの新しい青梅街道との交差点部分につき
ましては、設計段階からいろんな検討がされました。その中で最終的には、中間議員おっしゃるような道路部
分でのなかなか浸透的な部類は、通行量、いろんなことがあって、管理上すぐ目詰まりするようなことがある
ということで、それに策としてかわるものとして、道路につきましては道路部分の雤水について、これも集水
ますの浸透できるものということで、新たに設置を考えて設置したところでございます。歩道部分につきまし
ては、インターロッキングで浸透させるということで、道路の舗装のことではなく、浸透のますを設けるとい
うことで対応したところであります。
以上でございます。
○18番(中間建二君) ですから、26号線のような幹線道路はそれでわかるんですが、いわゆる生活道路に当
たる部分であれば、もう尐し違った考え方ができるんじゃないかということで再度申し上げたんですけれども、
いかがでしょうか。
○土木課長(木村哲夫君) お尋ねの一般的な生活道路の中でございますが、今部長のほうからも答弁さしてい
ただきましたが、現在では車道の浸透性、透水性の舗装というのがございませんので、かわるものとしまして
生活道路であっても雤水の浸透ますのほうですね、ますのほうを既存のものから改造するというようなことも
考えられますので、状況によりましては今後浸透のますのほうに変更するということも、考えていかなければ
いけないというふうには考えております。
以上でございます。
○18番(中間建二君) いずれにしても、例えば浸透井の設置は当然のことながら、この雤水排水管の上流部
-188-
分に設置をすることで下流での水害の発生を防ぐということですが、また一方では、具体的に水が出る場所と
いうのはもう既に御答弁いただいたように明らかなわけですから、そこの個別箇所についても対策をとってい
く、それが浸透舗装なのか、今御説明いただいた浸透ますの設置でそれが緩和できるんであれば、ぜひ具体的
な個別の箇所についても対策を講じていただきたいと、このように思います。
それからあとメールによる情報発信をということでお願いをいたしましたが、御答弁の内容等を伺うと、な
かなか検討が難しいような御答弁に受けとめましたが、いずれにしても既にある災害無線等で、例えば一定の
雤量の警報が発生したような場合には当然無線等での発信も行うんでしょうし、またそのための行政防災無線
だと思いますので。もうこれは一定の基準があれば、速やかに市民にお知らせしなきゃいけない行政としては
義務があるかと思いますので、それの一つの媒体として、既にメール情報送信サービスが、特に子供を対象と
した安全安心情報ということではスタートしていることはもちろん認識しているんですが、ただせっかくそう
いうハードと─これをハードと言うのかソフトと言うのかあれなんですが、体制ができていますので、そ
れの運用を拡大するだけでこれは速やかな情報発信ができるわけですから、これはちゅうちょすることなくで
すね、ぜひ取り組みを進めていただきたいと思います。
時間がないので次の駅前交番のほうへいかせていただきます。
駅前交番、何度も何度も伺っていますが、当然前回の質問のときにも伺ったかと思うんですけれど、交番を
1個新しくつくりなさいと言ってもですね、それは100カ所要望がある中で年間一、二カ所─なかなか進ま
ないと。それはもう何回も聞いていますからそこは理解してるんですけれど、要はもう南街の交番、こことの
併設、共存、これをどうするかってもうこれしかないかと思うんですよ、駅前に交番つくるためにはですね。
駅前交番は必要だということで何回も何回も私も申し上げ、市長も必要だという当市としての認識も持ってい
るということですので、あとは具体的に警察と、既にある南街交番の機能をどう駅前まで広げていくかってい
うこういう発想でやるしかないかと思うんですよ。そうすると二つの交番が並列するというよりも、どちらが
より重点的に交番機能を果たしていくかっていう、こういう発想で考えていくしかないっていうことを以前に
も申し上げたかと思います。
これは当市としては必要性の認識はもう十分に、これまでの質疑の中で持っていただいているわけですから、
あとは具体的に市のほうで踏み込んでですね、南街の交番のあり方も市のほうから具体的に提言をしながら警
察と協議をしていくようにしなければ、これはなかなか新しい交番を東大和市に1カ所ふやすということは、
単純にはこれは難しいということはこれまでの議論の中で明らかですので、そこをぜひ踏み込んでいただきた
いと思うんですが、またこれを先延ばしにすれば、結果的にまた来年もできない、再来年もできないというこ
とでずっと毎年毎年進んでいくわけでございますので、東大和市もやっと生活安全条例ができて、警察また地
域の関係者の皆様とともに、この防犯体制、地域の安全を守っていこうという体制ができ、スタートするわけ
でございますので、その中でも東大和市駅前の交番の設置─何度も申し上げますが、当市の安全安心のま
ちづくりの最優先課題として取り組むべきだということで何度も何度も申し上げてきました。ここをぜひもう
一度明確にしていただいて踏み込み、また警察と具体的な市側の提案をもって協議を進めていただきたいと思
うんですが、いかがでしょうか。
○総務部長(氏井 博君) 交番につきましては、今中間議員がおっしゃいましたように、警察のほうも駅前の
重要性、もちろん十分認識して、市のほうからも再三強く要望しております。そこで一つ話題になるのが、い
つも南街の交番の存在ということがあるんですね。あそこをつくるときに、地元からあそこに残してほしいと
-189-
いうふうな、昔は意見があったという─要望があって、あそこを改造したという経過がございまして、東
大和警察のほうでもその南街の交番をどうするか。じゃあ駅前にもしつくったとして南街の交番をどうするか
というところも非常に頭を痛めている状況でございますので、今後も再三今まで答弁さしていただきましたよ
うに、駅前の重要性というのは十分認識してございますので、じゃあ南街の交番をどうするのかも含めてです
ね、これから機会をとらえましてまた警察のほうと協議していきたいというふうに考えてございます。
○18番(中間建二君) 部長は機会をとらえて協議とおっしゃいますけれども、これはずっとですね、ずっと
6年間言い続けてまいりました。先ほど南街の交番の位置が、比較的現在のまちを見ていくためにはいいんだ
という、警察が言っているということですけれど、しかしよく見てみますとですね、青梅街道をもう尐し北側
に上っていくと奈良橋庚申塚の交差点にはまた交番があるわけですよね。交番の距離としては、非常に南街の
交番と奈良橋庚申塚の交番も距離的には近いわけですよ。桜が丘の大きなマンションができ、駅の利用者もふ
え、駅前の住環境も変わっている、駅の利用者もふえている。そういう中でもう何年も前から、駅前には交番
が必要だということはずっと市長も御認識いただいて言っていただいている。
そういう中では、警察のほうは正直ほかにも要望がある中で簡単には1個できませんよって、これはもうず
っと平行線ですよ。そういった意味では、繰り返しになりますけど、市から具体的な提案を言っていかない限
りは警察動かないと思うんですよ。当然南街の交番をなくせっていうことは言えない。これはよくわかります
ので、南街の交番、あそこは宿舎になっているわけですから、そこをなくすことはあり得ないわけですから、
そこの機能を縮小してでも駅前にしっかりとした交番をつくらなきゃいけないという認識をやはり御担当のほ
うで持っていただいて、その認識をもとに協議をしていかなければ、いつまでたっても駅前交番というところ
にはなかなかたどり着かないかと思うんですが、再度御答弁いただきたいと思います。
○市長(尾又正則君) 実は今の東大和市の交番の配置は、かつてこの東大和市が大和町だった当時の人口並び
に町の状況を前提に考えられたものというふうにかつて聞いた記憶もございます。しかしながら先生もおっし
ゃるように東大和市は大きく変わりました。駅前にマンションがたくさんできまして、東大和市の中心が駅前
のほうに移動をしている状況であります。先ほど南街の交番機能を東大和市の駅前まで広げていくべきだとい
う御指摘はもっともでありまして、今後市としましても東大和市の重心が駅前にいってるんだと。ここでもっ
てですね、全体的に交番機能の見直し時期にきていると。そうでないと、このまちの警察機能のバランスが好
ましくないという方法でもって改めて警察には強く要請してまいりたいと、そのように思っております。
○18番(中間建二君) この問題は、地元市の強い要望があって、最終的には警察が決定することですから、
市の意向だけでは結論が出ないことは重々承知をしているんですが、しかしそうはいってもですね、やはり市
側の強い意思がない限りはいつまでたってもたどり着かないということを心配をしておりますので、何回も何
回も申し上げるしかないんですが、そこを具体的な市側の提案をもって協議を進めていく、そうしなけれ
ば─逆にいうと条件闘争みたいなところもあるわけですよね。じゃあ具体的に市がどうすれば駅前に交番
が出せるのか、そこを警察から具体的に提案させてやるというやり方もあるかもわかりません。そこをぜひ、
とにかく─私は議員になって6年でございますけれども、何とか今任期中に交番設置のめどをつけていた
だきたいというような強い強い思いを持っておりまして、また特に駅周辺の住民の強い思いでもあり、当議会
でも陳情も採択されておりますので、再度ここの取り組みをお願いしたいと思います。
それで最後商店街の振興策でございますけれども、時間がうまく配分がいかなくて申しわけないんですが、
プレミアムつき商品券、一定の効果はあったと思いますが、しかし今読売新聞等でですね、「買い物難民」と
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いう名称で連載記事が書かれておりますが、要は大型店との競争に負けて小売店が撤退をしていく。気がつい
たら大型店も景気の動向で撤退をすると、生活圏の中に全く買い物するところがないというような状態が生ま
れているということが連載記事等で書かれています。これはそうあってほしくないわけですけれども、しかし
全国どこの地域でもそういうことが起こってもおかしくない。
そういった意味では、当市においてもこの地元の商店街を守っていく、また行政として支えていくという姿
勢を常に示していただかなければ、商店主のほうも単純に自分のお店の利害、利益だけで経営をしているわけ
ではないっていうところの発想を持ちながら行政としても商店街の振興を支えていく、またさまざま答弁いた
だいたような事業もやっていただいているということで確認もございましたが、そこでもう時間がないんで、
1点だけですね、街路灯の省エネ電球への交換補助ということで、横須賀市で行われているということで事前
に確認をいたしました。この商店街の装飾灯の電気代の負担が非常に商店街としては大変に重くなっていると
いう実態がございます。時間がないので答弁求めませんので要望にとどめておきますが、ぜひここは商店街の
実情を踏まえて対策をお願いしたいと思います。
○議長(粕谷洋右君) 発言の途中ですが、時間がまいりましたので中間建二議員の一般質問を終了いたします。
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◇ 佐 村 明 美 君
○議長(粕谷洋右君) 次に、17番、佐村明美議員の一般質問を行います。
〔17番 佐 村 明 美 君 登壇〕
○17番(佐村明美君) 17番、公明党の佐村明美でございます。通告に従いまして、一般質問を行わせていた
だきます。
1点目の女性の健康施策についてであります。
女性が健康で安心して生活ができる基盤があること、そしてあらゆる分野で持てる力を発揮できる社会をつ
くっていくということは、女性だけではなく男性にとっても重要であります。女性が健康で安心して生活がで
きるためにも、女性の健康支援の取り組みも大きな課題であります。
私ども公明党東京都本部は、女性の健康週間に合わせて本年3月、一つ目にはがん対策強化充実を求める署
名運動を全都的に行い、127万2,637名の方々に賛同いただき、3月27日、課題また要望を石原都知事に提出し
たところであります。また同時に行った子宮頸がんアンケート調査にも、10万名を超える方々に御協力をいた
だき、舛添厚生労働大臣にもさまざまなワクチンの早期導入、また検診率の向上に向けた取り組み強化を申し
入れをいたしました。私ども、我が党、また並びに多くの都民、国民の期待にこたえ、国は女性特有のがん検
診に対する支援策を補正予算案に盛り込んだところでございます。
そこでお伺いをいたします。
1点目の女性の健康パスポートについてであります。女性は思春期、妊娠、出産、更年期と生涯にわたって
ホルモンバランスが大きく変わります。女性特有の疾病の情報、そしてまた知識を得ることができれば、安全
な出産や女性特有の疾病の予防など賢明に対応することが可能になります。予防接種や治癒歴、出産、がん、
健康診断など、女性のライフステージの変化に応じた健康管理ができる女性の健康パスポート、いわゆる女性
の生涯健康手帳でありますが、これを発行していく必要があると考えますが、市長の御所見をお伺いをいたし
ます。
②の子宮頸がん対策についてであります。近年20代から30代の女性で子宮頸がん、そして40代から50代の女
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性で乳がんがふえております。女性の特有のがんに関する関心が高まっているわけでありますが、子宮頸がん
の原因となるヒトパピローマウイルスには約8割の女性が一生の間に感染すると言われております。国内では
毎年2,500人の方々が子宮頸がんで亡くなり、そして子宮頸がんはほかのがんと違い、がんになる前に容易に
発見できます。検診の受診、ワクチンの使用とあわせて、もう技術的には100%近く予防することができると
言われているわけでございます。そこでお伺いいたしますが、若い世代からの子宮がん検診の受診率の向上と、
そしてまた早期の予防ワクチンの導入、普及が必要と考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
3点目の乳がん対策についてでありますが、乳がんは日本の女性のがんでもっとも多く、年々増加しており
ます。平成17年度では約4万1,000人が乳がんと診断され、2人に1人ですが残念ながら1万人が亡くなって
おります。これはマンモグラフィー、乳房エックス線撮影検診の普及のおくれと、そしてまた受診率の低さが
原因の一つであります。そこで定期的な乳がん検診やマンモグラフィー、また超音波等による検診内容の充実
を図る必要があると考えますが、市長の御所見を伺います。
4点目の受診率向上のための施策についてであり、対応策についてであります。平成19年4月、がん対策基
本法が成立して、おくれをとっていたがん対策が大きく前進いたしました。ところが女性特有の乳がん検診の
受診率は全国的に低く、欧米が70から80%なのに日本は20%以下と極端に低い状況が続いております。早期発
見、早期治療が命を救うとして、がん検診の受診率をアップさせることが急務であります。平成19年に策定さ
れた国のがん対策推進基本計画では、職域を含むがん検診の受診率を5年以内に50%にすることを目標として
おります。そこで東大和市は、検診受診率の目標をどのように立て、若い世代からの検診の受診率の向上のた
めの施策をどのように講じていかれるのか、御所見をお伺いするものであります。
5点目の新経済対策の女性の特有がん検診に対する支援についてお伺いをいたします。新経済対策、経済危
機対策の裏づけとなる2009年補正予算が29日成立いたしました。社会保障では女性特有がん対策であるがん検
診無料クーポンが盛り込まれております。これにより子宮頸がんは20歳から40歳まで、乳がんは40歳から60歳
まで5年刻みで無料検診を受けられることとなります。なぜ経済危機対策なのに女性のがん検診なのかと思う
向きもあるかと思いますが、この対策の目標は安心と活力であります。女性が安心して社会の中で活動してい
くことは、ひいては社会の活力にもつながるものと考えます。この事業は子宮頸がんと乳がんに関する健康手
帳を送付し、女性の特有のがん検診の受診促進を図り、がんの早期発見と正しい健康意識の普及啓発と健康増
進を推進していくものであります。現在全国で速やかに実施できるよう、厚生労働省とまた地方自治体で検討
が進められていると思われますが、当市の取り組みについてお伺いいたします。
2点目のグリーン・ニューディールの取り組みについてであります。
この3月、環境問題と経済危機の克服を同時に達成することを目標とした政策「緑の経済と社会の変革」が
発表されました。今世界同時不況の中、日本経済の底割れを防ぎ、そして雇用を確保するために新たな需要を
創出することが必要であります。他方、地球温暖化問題は待ったなしの状況にあり、世界全体の温室効果ガス
の排出量を2050年までに半減させなければ地球環境は破壊的影響を受けるおそれがあります。こうした状況の
中、環境対策を思い切って実行することにより、環境問題を解決するとともに経済危機を克服しようとする考
え方がグリーン・ニューディールとして国際的な潮流となりつつあります。
今回の日本版グリーン・ニューディール、緑の産業革命は、環境ビジネスは10年後には市場規模が120兆円、
雇用規模は280万人に拡大するという数字も出ております。具体的には省エネ家電、次世代自動車、次世代省
エネ住宅という新三種の神器の普及、太陽光発電を初め再生可能エネルギーの大量導入、学校などの公的施設
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のエコ改造、地域の取り組みを支援する地域ニューディール基金の創設など、新たな政策を幅広く大胆に打ち
出されております。まさしく地域の活性化と低炭素化とエコ化を同時に推進しようとするもので、緑の社会へ
の構造改革を目指し、地方もスピードをもって、そして積極的に取り組むことが要請されております。
そこで具体的な取り組みについてお伺いをいたします。
1点目の地域グリーン・ニューディール基金についてでありますが、本市はこの基金をどのように活用し特
色ある我がまち、我が市のグリーン・ニューディールをどう展開されているのかをお伺いいたします。
2点目のスクール・ニューディール構想の推進についてであります。新経済対策に含まれているスクール・
ニューディール構想は、事業規模1兆円というプロジェクトで、さまざまな方面から高い関心が寄せられてお
ります。このスクール・ニューディール構想は、学校施設における耐震化とエコ化、そして情報化を集中的に
推進しようとするもので、具体的には公立校を中心に太陽光発電パネル設置などのエコ開始を進めるほか、温
暖化の防止や子供の遊び場として注目される校庭の芝生化、またインターネットのブロードバンド化や校内L
ANの充実などICT、すなわち学校内情報通信技術環境を整備しようとするものであります。そして予定さ
れていた耐震化も、前倒しをして3年間で集中に実施をしようとするものでもあります。そこでこうした21世
紀の学校にふさわしい教育環境の抜本的整備をしていく必要があると考えますが、それぞれどのように取り組
んでいかれるのか御所見をお伺いいたします。
3点目のクールアース・デーについてであります。地球温暖化防止や自然との共生に向け、日本がいよいよ
国際社会に向けて重要な役割を果たすため、日本が率先をして国民全体で地球環境を考え行動し、それを世界
に対して広く発信していく運動が広がりつつあります。G8サミットが、2008年7月7日の七夕の日に開催さ
れたことをきっかけに、天の川を見ながら地球環境の大切さを国民全体で再確認し、年に一度、低炭素社会の
歩みを実感するとともに、家庭や職場における取り組みを推進するための日として、「クールアース・デー」
(地球温暖化対策の日)が毎年7月7日、七夕の日に設置されました。全国でも地球温暖化防止のため、CO2
削減ライトダウンキャンペーンやライトダウン運動などが行われております。東大和市におきましてもこうし
たクールアース・デーの取り組みをと考えますが、御所見をお伺いをいたします。
3番目の次世代育成支援についてであります。
昨年10月の人口推計では、65歳以上の比率が22.1%に対し、ゼロ歳から14歳が13.5%と世界的にも低く、日
本は世界でも最も尐子化が進行しております。公明党は、子供の幸せや子育ての安心が確保される社会こそ国
民すべてに優しい社会であるとの考えに立ち、子育てを社会の中心軸に位置づけ、社会全体で支援するチャイ
ルドファースト、子供優先社会の構築を訴えているところであります。昨今の厳しい雇用情勢にあって、待機
児童が一段と増加するなど、ますます子育て支援の強化が求められております。
そこで以下の3点について市長の見解を伺います。
1点目の安心こども基金についてでありますが、安心こども基金は国が平成20年度2次補正で1,000億円を
計上し創設されました。今全国の保育所待機児童は約2万人、その中で3歳未満の子供は約7割を超えており
ます。幼稚園や保育所、認定こども園や保育ママなどの環境整備を進め、待機児童解消に努めるというもので
あります。さらにこの21年度補正予算で1,500億円を積み増しし、安心こども基金が拡充いたします。具体的
には都市部の待機児童解消など保育サービスの充実、ひとり親家庭の職業訓練のための資格取得にかかわる費
用をサポートすること、また地域における細やかな子育て支援活動を促進するための地域子育て創生プロジェ
クトや、このほか保護者の経済状況が急変したために就学が困難になった高校生を対象に授業料減免や、就学
-193-
金を強力にバックアップする緊急支援も行うというものであります。そこで当市においても、安心こども基金
を活用し、喫緊の課題である保育サービスの拡充と保育所待機児童解消を図る必要があると考えますが、市長
の御所見をお伺いいたします。
②の社会全体で子育てを応援する東京プログラムについてであります。東京都は昨年12月19日、長期計画、
「10年後の東京」の実現に向けて、平成21年から23年までの具体策を掲げた「実行プログラム2009」を発表し
ました。非正規雇用者策や子育て支援策など394事業が盛り込まれて、この3年間で総事業費1兆9,000億円を
投じます。今年度はまず5,900億円規模で事業を展開するものでありますが、目標とする世界に先駆け超高齢
社会に都市モデルを描き、その柱の一つが社会全体で子育てを応援する東京であります。都はこれまでにも保
育サービスを進めてきたものの、待機児童は増加の一途であります。「社会全体で子育てを応援する東京」21
年度予算は430億円、3カ年事業費は880億円となっております。東大和市におきましても、こうした子育て支
援サービスの質と量を充実するために都と連動した施策を講じる必要があると考えますが、市長の御所見をお
伺いいたします
最後に3点目の東大和市次世代育成支援に関するニーズ調査報告書についてであります。平成15年7月、国
が次世代育成支援対策推進法を制定し、東大和市におきましても次世代育成支援計画を策定、またすこやか親
子支援5カ年改革を策定され、計画に基づいて支援のための施策を講じられてこられました。本年2月にはす
こやか親子支援5カ年計画実施状況報告がなされ、またこのたび次期計画の策定に向けての子育て家庭の生活
実態、そして市の施策への意見を集約するための東大和市次世代育成支援に関するニーズ調査の報告がなされ
たところであります。そこで当市の次世代育成支援に対しての現状、そして緊急に取り組むべき課題がここで
見えてくるわけですが、市としてはどのように施策に反映させていかれるのか、市長の御所見をお伺いをいた
します。
この場での一般質問は以上でございます。再質問につきましては自席にて行わせていただきます。
〔17番 佐 村 明 美 君 降壇〕
〔市 長 尾 又 正 則 君 登壇〕
○市長(尾又正則君) 佐村先生には、東大和市初の女性議長として2年間大変な実績を重ねてこられました。
本当に御苦労さまでした。心から感謝申し上げます。
それでは、順次御答弁をさしていただきます。
初めに、女性の特有のがん検診率の向上と内容でございます。
まず女性の健康パスポートでありますけども、女性の健康パスポートの趣旨につきましては、国の女性の健
康支援対策事業におきまして健康手帳の交付などの事業が組み込まれているようでございます。この事業は、
都道府県、保健所設置市、特別区に対して国が委託して行うものでありまして、具体的な実施につきましては
都道府県等が考えるものであると聞いております。
次に、子宮頸がん対策であります。当市の平成21年度の子宮頸がん検診につきましては、対象者は20歳以上
の女性でありまして、前年度に検診を受診された方は除かれております。内容は問診、視診、子宮頸部の細胞
検査でありまして、定員は1,600人でございます。また最近、子宮頸がんの予防ワクチンが開発されたと聞い
ているところでございます。今後予防ワクチンの活用につきましては研究してまいりたいと考えております。
次に、乳がん対策であります。平成21年度の乳がん検診につきましては、対象者は40歳以上の女性で前年度
に検診を受診された方は除かれてございます。内容は問診、視診、触診、マンモグラフィーと言われる乳房エ
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ックス線検査でございます。定員は650人で、20年度から200人ふやしております。また乳がん検診の方法とし
ましては、エコーによる検査もあるところでありますけども、エコー検査につきましては今後とも研究してま
いりたいと思っております。
次に、受診率の向上のための対応策でございます。子宮がん、乳がんが女性の場合にはだれでもかかり得る
病気であること、かつまた早期発見が早期治癒につながることを理解していただき、検診のPRをしていくこ
とが重要であると、そのように認識をしております。また子宮がんにつきましては、若い世代の受診率の向上
が課題であると認識しておりまして、引き続き研究してまいりたいと思っております。啓発につきましては、
引き続き成人健診や乳幼児健診に来る方など、さまざまな機会を活用しまして周知してまいりたいと考えてお
ります。
次に、経済対策における女性特有のがん検診に対する支援であります。国の平成21年度補正予算におきまし
ては、女性特有のがん検診に対する支援事業を実施することになっております。この対策は1年度限りの事業
であると言われておりますが、このことによりましてこれらのがん検診の受診率の向上、さらにまたがんの早
期発見、健康意識の普及、啓発が図られるものと期待をしております。詳しくは後ほど担当部長から答弁をお
願いします。
次に、地域グリーン・ニューディール基金であります。グリーン・ニューディール政策は、旧来の公共事業
としてではなく、地球温暖化対策として内需拡大を図り、環境と経済について同時に危機を克服しようとする
政策でございます。地域グリーン・ニューディール基金は、省エネ住宅の促進等で地域活性化と低炭素化を後
押しするために、国が財政支援する政策と認識をしております。
次に、スクール・ニューディール構想の推進であります。経済危機の対策の一つの柱としまして、スクー
ル・ニューディール構想の推進がございます。この構想は学校施設の耐震化、エコ化、ICT化等の教育環境
の整備を促進するものであります。学校の教育環境整備に対して国庫補助金以外にも合わせて交付金を充てる
ことができることから、庁内で他の事業との調整を図るとともに、積極的に活用してまいりたいと思っており
ます。詳しくは教育委員会から後ほど御答弁をお願いします。
次に、クールアース・デーについてでございます。国は地球温暖化を初めとする環境問題を解決するため、
限られた資源を有効に利用し二酸化炭素をできるだけ排出しない取り組みとして、毎年7月7日をクールアー
ス・デーとしてライトダウンを呼びかけてございます。こうしたことから市では7月1日号の市報におきまし
て、七夕ライトダウンについて掲載する予定でございます。
次に、次世代育成支援であります。我が国においては、尐子化や人口減尐が進み、経済産業や社会保障の問
題にとどまらず、国や社会の存立にかかわる問題となってございます。
初めに、安心こども基金についてでございますが、子育て支援サービスの緊急整備のために国の平成20年度
第2次補正予算にその創設が盛り込まれました。この基金は新待機児童ゼロ作戦の前倒し実施を図り、平成22
年度までの集中重点期間に15万人分の保育所等の整備を促進することなどが目的でございます。今年度、当市
の保育需要は例年にない高まりを示し、多くの待機児童が生じたことから当該基金を活用してどのような待機
児童対策がとれるのか、早急に検討してまいりたいと思っております。
次に、社会全体で子育て支援をする東京プログラムについてでございます。これは東京都が策定した「10年
後の東京」への実行プログラムの中にある施策の一つであります。この施策は待機児童5,000人の解消、子育
てと仕事が両立できる雇用環境の整備、子育て家庭の孤立化を防ぎ社会全体で子育てを支援することを目標と
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してございます。市では待機児童の解消に向けまして、安心こども基金の活用とあわせて早急に検討を進めて
まいりたいと思っております。また子育てと仕事の両立、いわゆるワークライフバランスの推進に向けまして
は、積極的な啓発を、子育て家庭の孤立化の防止に向けましては、子ども家庭支援センターの機能充実を図っ
ていきたいと思っております。
続きまして、東大和市次世代育成支援に関するニーズ調査報告書であります。これはことしの2月に実施し
ました子育てに関するアンケート調査の結果をまとめたものでありまして、議員の皆様に配布するとともに、
5月15日号の市報及び市の公式ホームページで公表したところでございます。今後この結果をもとに来年の3
月までに次世代育成支援計画(後期)を策定する予定であります。
以上であります。
〔市 長 尾 又 正 則 君 降壇〕
○議長(粕谷洋右君) ここで午後1時30分まで休憩いたします。
午前11時57分 休憩
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午後 1時31分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○教育長(佐久間栄昭君) それでは、2番目の御質問の②スクール・ニューディール構想の推進についてにつ
きまして御説明さしていただきます。
国は平成20年7月に教育振興基本計画を定めまして、教育に関する基本的な方針、講ずべき施策、その他必
要な事項を明らかにいたしました。この教育振興基本計画等の整備目標を踏まえ、平成21年4月、この4月で
すね─にスクール・ニューディール構想を含めた経済危機対策を決定いたしました。
このスクール・ニューディール構想は、経済施策の一つとしての意味合いがありますので、午前中におっし
ゃられましたように耐震、エコ対策、情報化等が柱になっているところであります。教育関連では、全国の公
立小・中学校の耐震化を図る。それから太陽光発電パネルの設置や校庭の芝生化などのエコ改修、それから地
上デジタルテレビの導入などの情報通信技術環境の整備を進めていこうとするものであります。
当市では、まず学校施設の耐震化につきましては精力的にですね、かつ計画的に進めていく考えであります。
次に、校内LANと呼ばれる学校内の情報通信網やコンピューターの整備、拡充、それから平成23年度の地
上デジタル放送への対応など、質の高い教育を支える環境を整備し、学校のICT環境の整備を着実に進めて
いきたいというふうに考えております。
またエコロジー対策では、地球環境を良好とするという大きな、かつ緊急的な課題の中で、校庭の芝生化で
すね、あるいは小さい事業なんですが、いろいろと地球環境を守っていくというようなことを各小・中学校で
行っていきたいということであります。
これらの事業を進めるには大きな費用を要しますので、今回のスクール・ニューディール構想に沿った事業
を積極的に取り入れまして、小・中学校の教育環境の充実を図っていくよう市長部局とも相談して調整を図っ
ていきたいというふうに考えてるところであります。
以上であります。
○福祉部長(榎本 豊君) それでは、私のほうからは1の⑤経済対策の女性の特有のがん検診に対する支援の
内容について御説明申し上げます。
-196-
子宮頸部がん検診につきましては、5歳間隔の節目の年齢を設けまして、20歳、25歳、30歳、35歳及び40歳。
乳がん検診につきましては、同様に5歳間隔で40歳、45歳、50歳、55歳及び60歳の女性に対して無料のクーポ
ン券を配布するとともに、検診手帳を交付することによりまして検診の受診率の向上を図るものとされており
ます。またこれらに対する検診費や事務費等、国が10分の10の補助をすることとなっております。
なお具体的な実施の方法等につきましては、現在国や東京都からの考え方を情報収集しているところでござ
います。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) それでは、順次再質問をさせていただきます。
初めの女性の健康施策についてでありますけれども、先ほど市長の御答弁の中で説明をいただきました。そ
れで特に女性の健康づくりというのは、女性自身がやっぱり自分の健康について強く関心を持っていかなけれ
ばいけませんし、また正確な情報を把握するということも必要かと思います。とりわけ女性のライフサイクル
とさまざまな健康診断、検診がありますけれども、大きくこれはかかわっているかと思います。
女性は女性ホルモンが大きく心と体に影響しているということで、年齢によってそうした分泌量も変わって
きます。思春期であったり、それから成熟期であったり更年期、そうしたライフサイクルの中から大きな変化
があります。そこでそうした変化のある中で、やはり一生涯にたわる自分自身の健康管理、それからまた検診
やさまざまな病院等で治療を受けたときの経歴というんでしょうか、それは自分の健康管理にもなりますし、
また検診を受けるときのデータにもなりますし、また病院にかかったときも、お医者様にとってもそれは大き
な参考になるかと思うんですね。これは外国なんかで出産すると、今までのそうした治癒歴だとか検診歴だと
か予防接種、そうしたものを一度持っていらっしゃいと、そういうところが多いようです。なかなか日本はま
だそこまでいっていないわけですけれども、やはり女性が社会的に活躍をしていくそうした面では、さまざま
な不安、またストレス、また問題も生じますので、やっぱりそうした女性の健康を守っていくという意味で、
この女性健康パスポート、女性の生涯健康手帳があればいいなと思うんですけれども。
今回は全国で100カ所─当初30カ所のモデルを100カ所、急遽ここでふやしました、国は。都道府県や特
別区、政令指定都市などということで、市町村は対象外ということでありましたが、ここで八王子市や新宿区
が手を挙げる予定だということを伺っております。保健所の所管内ということですので、そうであるならば東
大和市は立川市の保健所管内でもありますので、そこへの働きかけをするとか、それからまたこういった検診
の東京都の包括補助がありますので、その事業を活用してですね、そして市単独でこうした女性の生涯健康手
帳、女性の健康パスポートをつくってね、そしてとりわけ人生のスタートである成人式にですね、しっかり若
い女性の方々に配布していってはどうかなと思いますけれども、改めて見解を伺います。
○福祉部長(榎本 豊君) 女性の健康パスポートにつきまして東京都に確認したところによりますと、国の女
性の健康支援対策事業実施要綱の中にございます健康手帳の交付かと思われますけれども、今佐村議員がおっ
しゃったように、補助対象が都道府県並びに保健所設置の区並びに市ということで聞いております。また今東
京都の包括補助というような、活用というようなお話ございました。その中でやはり10分の10の補助の中でが
ん検診の受診勧奨事業というのがございます。対象は市町村が実施するがん検診の対象者を対象とするとなっ
ておりますので、今後調査と研究をして当市におきましてもその事業が導入できるものかというのは研究して
いきたいと考えておるところでございます。
さらに補助率がちょっと下がるんですけど、がん対策の予防事業の中でキャンペーン等ですね、実施事業に
-197-
やる場合にも補助対象となるというようなものもございますので、それらにつきましても実施しているところ
の状況の調査並びに研究を重ねてですね、当市におきましても子宮がん検診のスタート年齢に合わせた成人式
等を活用して行う事業等ができるものかということも、研究してみたいなと考えているところでございます。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) ぜひこの21年度の第1次補正予算の中でもですね、女性の健康支援の拡充の中でさま
ざまな事業例が挙げられておりますので、これらもぜひ調査させていただいて、取り組んでいただくことを要
望をさせていただきます。
次に、子宮頸がん対策についてでありますけれども、この子宮頸がん対策については、子宮頸がんはほぼ
100%予防できる子宮頸がんの予防ワクチンの早期承認と検診の推進をしてもらいたいという命題でございま
す。今子宮頸がんにつきましては、20代、30代の女性の間で大変急増しております。年間約7,000人がかかっ
て、2,400人が亡くなっていると言われておりますし、外国では子宮頸がんというのは治るんだというね、予
防ができるというこういう認識があります。それは先ほど申し上げましたけれども、ヒトパピローマウイルス、
この感染で発症します。これはもうだれでもがかかるというウイルスでありますけれども、これはワクチンも
開発をされています。このワクチンが各国で承認されているんですけれども、アジアでは日本と北朝鮮だけが
未承認なんですね。この子宮頸がんにストップをかけるためには、予防ワクチンを早期承認しなくちゃいけな
いということで、私どもも要望させていただきましたけれども、どうやらことし承認できるかなというような
情報も伺っているんですけれども、やはり20代からの検診率がとっても重要になってくるかと思うんですね。
外国ではこのように1次予防はワクチン、プラス検診、でも日本は1次予防が検診と、こういう状況にあり
ますので、ぜひこの内容も進めていきたいと思います。またワクチン導入の折には、しっかりとこれを取り組
んでいただきたいと思います。
この子宮頸がんにつきましては、20歳以上隔年受診を国の指針によって対象でされているんですけれども、
これを対象拡大している自治体があるかどうか、この辺について確認されているかどうかお伺いいたします。
○健康課長(田代雄己君) 子宮頸がんの隔年実施の市ですが、手元の資料によりますと26市のうち五、六市が
毎年実施をしているところです。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) ということで、受診回数を年1回に拡大できないかということでありますけれども、
今申しましたように20代、30代の女性の間で子宮頸がんが急増している。それなのに20代、30代の女性の検診
率が、当市でも行政報告の中で見ますとがんと低い、極めて低い状況にあると思うんですね。できれば対象者
全員に年1回の検診が望ましいんですけれども、昭島市は20歳以上であれば毎年でもということで伺っていま
す。それから世田谷区は20歳から39歳までは年1回で、そして40歳では隔年。それから20歳以上というのは、
これはちょっと私どものほうで各市でアンケート調査をさせていただいた状況ですので、ちょっと正確かどう
かあれですけど、20歳以上のところは幾つかあるようです。
そういう状況からすれば、本来は全員が望ましいんですけれども、この20代、30代のここへの女性の隔年受
診を年1回にふやしてはどうかなと思います。また必要であるあるかと思いますけれども、この点についての
見解をお伺いいたします。
○福祉部長(榎本 豊君) 子宮がんの検診は、年間で1,600人ぐらい定員の枠を持って実施している事業でご
ざいますけれど、何分その枠をとってましても、やはり検診を受けていただかなくてはならないかと思ってお
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ります。若い方が保健センター等にいらしていただく機会はなかなかないんですけれども、やはり妊娠された
お母さんが来ることも結構ございます。そのような機会をとらえて検診の重要性をPRしていきたいなと考え
ているところでございます。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) 今部長のほうから1,600人枠があるけれども受診率が低いということで、それはあと
の受診率の向上のところで指摘をしたいと思うんですけれども、これ逆でね、尐ないからこそそこへの拡大へ
の努力をしていく必要があるかと思うんです。カナダ、アメリカでは大学入学時に健康診査します、日本もそ
うですけれども。その健康診査のときにもう子宮頸がんを同時に行うと、こういう状況にあるんですね。そう
いった意味からすれば教育関係者などにも、そういった正しい知識とか情報を提供することも必要かと思いま
す。これは若い世代への毎年の─これは要望させていただきますし、問題はちょっと後でまた取り上げた
いと思います。
検診内容の充実ということでありますけれども、子宮頸がんと体がんとは全く違うんですね。がんになるメ
カニズムと治療も違います。市によりますと、この体がんも取り組んでやっているということでありますけれ
ども、特に子宮頸がんについては若い世代、そして体がんについては50代から60代の中高年の高齢者に多いと
いうことで、清瀬市、立川市、あきる野市でしょうか、ここはちょっと若干有料になっていますけれども、頸
部、体部、ともにあわせて検診をしているというこういう実態がありますが、そうした視点から内容の充実を
図れないかということの見解をお伺いいたします。
○福祉部長(榎本 豊君) 国の指針を申し上げますと、子宮頸がん等を行った場合にですね、子宮体がんのあ
るような方につきましては、その医療機関への受診を勧奨しろというようなところが指針でございます。です
から子宮体がんの場合ですね、そこで御本人の選択があるかと思います。その中でもですね、話戻りますけれ
ども、一遍にオプションをつけてですね、一緒に検診している方もおると聞いております。ですから市といた
しましても今後検討するのはですね、全員に両方の検診をするとかなりの経費もかかってしまいますので、ハ
イリスクな方に限って実施するというようなことになると経費の節減もあるかなということも考えられますの
で、その辺研究したいなと考えているところでございます。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) これもどうしても国の基準にのっとった中身でしかできませんので、実態はこういう
状況であるということを指摘をさせていただいて、検診の内容もしっかり充実を図っていただきたいと思いま
す。
それから乳がん対策についてでありますけれども、乳がんの場合は定期的な検診が効果的でありますし、検
診内容についてもマンモグラフィー、超音波による乳がん検診、内容の充実を図れということでちょっとお伺
いいたしたいと思いますけれども、先ほどの子宮頸がんの場合は予防もできるがんですけれども、乳がんは早
期に発見すれば治るということで、これは基本的には、まあ専門家の方のお話によれば月に一度の自己検診と
年に一度の医療機関での画像診断を受けることが大切だと。特に日本の女性のがんでは乳がんが最も多い。ま
してや年々増加しているということで、特にこのマンモグラフィーの検診については私どもも長年取り組ませ
ていただいて、国も導入を図ったわけでありますし、また市も一生懸命今取り組んでいただいております。そ
ういったマンモグラフィーの普及のおくれが受診率の低さにもつながっているわけですけれども、東大和市の
乳がんの受診率というんでしょうか、今この現状はどのようになっておりますでしょうか。
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○健康課長(田代雄己君) 乳がんの受診率でございますが、19年度が6.1%という実績になっています。21年
度今概算で試算しているところですが、やはり6.1%ということになっております。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) 6.1%、これ受診率がとても低いですよね。低い上に応募者に対し─先ほどは子宮
頸がんの場合は1,600人枠があるけれども尐ないということですけれども、乳がんの場合はことしたしか予算
のときに450人から650人でしょうか、ふやされたかと思うんですね。しかしながら応募は800人いらっしゃい
ますね。まだまだ応募者の数にはいっていないと思うんです。
この応募者に対して受け入れ人数がまだ不十分だと思うんですね。これは今回東大和病院に加えて府中病院
でも受けられるということで、国の指針にのっとってされているんですけれども、実はこの乳がんの場合です
ね、どうしても技術的な問題、機械設備の問題等があるかと思うんですが、自治体によっては医療機関の状況
がまちまちだと思うんですよね。当初このマンモの検診をスタートしたときに、東大和市の場合は一医療機関
での対処しかできませんでしたが、東村山市もたしか幾つかの医療機関がもう整っていた。各自治体によって
受け入れの医療機関の体制が大変尐ない実態があるかと思うんですね。この辺の医療機関尐ないですから、ど
ういう工夫をしていくのかって思うんですね。今回府中病院での枠をされましたけれども、後でまた申します
けれど、これからクーポン等も出てくればますます医療機関の受け入れが足りなくなるわけじゃないですか。
この辺への体制づくりをどう認識されていて取り組んでいかれるのか、この点についてお伺いいたします。
○福祉部長(榎本 豊君) 今佐村議員がおっしゃったように、定員を200名今年度ふやしまして650名に増加を
させていただいたところでございますけども、やはりそれ以上の方の応募があるというのは現状ではございま
す。
ただ今年度ここで、国の補正予算で行います節目ごとの年齢ごとにやる方全員にお配りするわけですので、
そちらの方につきましてはこの650名の枠をうまく外せればですね、今年度に限ってですけれども、かなりの
定員増が図れるのかなと思っているところでございます。
さらに医療機関の問題でございますけども、東京都予防医学協会がマンモグラフィーのですね、言ってみる
と移動検診車─胃のバリウムみたいな検診車を持っております。そちらにつきましても1日当たり45人ぐ
らいの撮影ができるというふうに聞いておりますので、そちらの利便性、さらにはそれが受診率の向上につな
がるというような効果も期待されておるようでございますので、調査研究してまいりたいなと考えているとこ
ろでございます。
以上です。
○17番(佐村明美君) 私も東村山市の議員といろいろ懇談しながら状況を伺ってみたんですけれども、もと
もとスタートしたときからかなり医療機関の体制があったというところに加えて、検診率を高めたいというこ
とで、あれはピンクリボンだったのか東京都の移動検診車だったんでしょうか、それを活用して今年度は、こ
の移動検診車を活用しながら回数をふやしたと、そのように直接お伺いをいたしました。
特に昭和病院については、さまざまな検診事業にも構成市の中でしていただいています。東京都もかなり台
数を、このマンモの移動検診車をふやしたということですけれども、昭和病院なんかもこれはぜひですね、構
成市でもあるので、そうした構成市の市民の検診を助成していくということでは、移動検診車も持つべきだろ
うとこのように考えております。この辺についての取り組み、考え方、活用できないかということでお伺いい
たします。
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○福祉部長(榎本 豊君) 昭和病院におきましては、今までは胃の検診車を2台持ってたんですけども、1台
が老朽化したということで今1台で運用しております。昨年から院長もかわりまして、やはり胃の検診─
バリウム検診から血液と、それから内視鏡による検診に変わっていくべきだというような考えもお持ちのよう
です。その分をですね、やはりマンモグラフィーの移動検診車に変えていくのが今の流れであり、昭和病院も
そのほうに向けて検討しなければいけないというようなところを理事会等の席で発言はございます。その辺で
すね、構成市の議会の中でもこういうようなお話があるというのは、昭和病院の部長会等を通じまして、また
理事会を通じまして要望をさしていただきたいなとは考えているところでございます。
以上です。
○17番(佐村明美君) 乳がんの場合は残念ながら予防ってなかなかいかなくて、早期発見、早期治療が望ま
しいわけです。また早期発見であれば、約90%が治癒していくということでございます。受診率の向上に当た
っても、移動車のことに触れましたけれども、これもやっぱり献血と同じようにね、スーパーや、それから東
大和市の例えば駐車場や、相当身近なところで受診を受けられると、そういう体制も必要かと思います。
この検診内容の充実をしっかり図らなくてはいけないということで、特に乳がんの場合は年代によって、ま
あホルモンの状況もあって変わってまいります。検診の内容も変わってくるということで、本来はそれは問診
と視・触診とマンモグラフィーと超音波、これを行うのがベストだって専門の方はおっしゃっております。
30代の場合は年1回、視触診と超音波を組み合わせた検診がベストということで、これはまだ30代は乳腺が
厚みがあるので、超音波検診のほうが望ましい。
それから40代は、日本女性の乳がん発症のピークが40代ということですから、これはもう乳がん適齢期とい
うことで、これも年1回マンモグラフィーと超音波検査をぜひ行ってもらうと、これは専門家の御意見でした。
なかなか視触診だけでは早期発見は難しい。
それから50代では、40代と同じくまだまだ乳がんの発症率も高い、また更年期世代でも女性のホルモンが大
きく変わりますし、また乳腺の状況も変わってくるということで、しっかりこれは40代と同じような検診体制
が望ましい。
また60代になってくると脂肪化してくるので、今度逆にマンモグラフィーが見やすいというんでしょうか、
それから超音波では見にくくなると。
そういう年代、年代によっても検診の方法が変わってくるということで、これはきめ細かな検診体制、検診
内容が必要かと思います。そうした中で、これが一つですね、内容の充実を図ってもらいたい。
それから40歳未満の検診、これも隔年検診になっておりますけれども、今ちょっと話題になっております
「余命1ヶ月の花嫁」という映画がやっておりますし、またドキュメンタリー番組が─若年の乳がんにな
った長島千恵さんの感動的なストーリーが報道されておりました。自分の経験から若い人にはこういう思いを
してもらいたくないということで、今その意思を継ぎながら全国キャラバンで早期発見のための検診運動が進
められております。
そういった中で、やはり費用はかかるかもわかりませんけれども、ダブル検診というんでしょうか、マンモ
と超音波の検診をしていくとか、それからやはり引き下げる─受診の年齢を30歳以上とかね、これは結構
かなり都内で─港区、葛飾区、品川区等々でですね、マンモについては40歳とか、さまざま工夫をしなが
らきめ細かな検診体制を行っておりますので、こうした年代に応じた検診体制と、40歳未満の隔年検診、これ
も30歳以上については毎年やるとかね、そういったきめ細かな検診体制も必要かと思いますけれども、これら
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についての見解をお伺いいたします。
○福祉部長(榎本 豊君) 佐村議員が今おっしゃったように、エコー検査の得意なところ、マンモの得意なと
ころというようなところが言われております。実際に医療機関で自費で検診を行っている方の中にはですね、
両方、ダブルの検診を受けている方も多いということも聞いております。ですからこれから受診率向上のため
にはですね、まずは枠を広げるというのも大事かと思います。さらに他の団体等で採用されている方法ですね、
若い方にはエコー、40歳以上の方には今までのマンモの検診をやる等も含めまして研究したいなと考えている
ところでございます。
以上です。
○17番(佐村明美君) あと1点、乳がん検診については、申し込み方法をちょっと改善していただきたいと
いうことの要望があります。とりわけこれから半年間の申し込みですよね、これ前半と後半で今回受け付け終
了されましたけれども、前半は東大和病院で、後半が府中病院でしたでしょうか。
これを希望するときに、第1希望から第5希望まで月を書いて、曜日を書くということですね。それから結
果は指定日、15分ですよね。何月何日の何時から何分─15分間隔で決定をされてくるようなんですけれど
も、この先の予定なんて立つのかなと思うんです。こういった意味からすると、もう尐し申し込み方法を改善
していただきたいと思います。これは要望で結構でございますので、よく検討してください。
それから若い世代からの検診の受診率の向上のためにということで、施策について再度質問させていただき
ます。
先ほど御紹介させていただきました10万人アンケート─いただきました。今多くの自治体で住民検診が
行われていて、乳がん検診、子宮がんの検診も公費助成によって無料、もしくは本当に低い負担で受けられま
すけれども、女性が積極的に足を運べる環境にはなっていないんですよね。体制はとっていても環境ではない。
私どもが3月に10万人の女性の方々に伺いました。伺った方は、検診を受けたことがない─20代の女性
は75%。受診しない理由は、婦人科に行くのが抵抗がある、忙しくて時間がとれない。対策としては、定期健
診の項目に入れてもらいたい、女性の医師なら受ける等々の回答がありました。先ほど申し上げました子宮頸
がんにつきましては、予防ワクチンの早期承認がされて思春期に予防接種をすれば、20代からの検診をしてい
けばもう技術的にはほぼ100%も予防ができると、そういう時代に入ってきているにもかかわらず、大半の女
性が受診をしていない。そして多くの女性が命を落としているという現状は、間違いなくこれは変えていかな
ければいけないと思うんです。
お知らせは、例えば広報とか、「東やまと」もそうですけどホームページだとか、それからまあ三、四カ月
でしょうかね、そういった折々に啓蒙されておりますけれども、私はそういった状況からすれば、周知活動と
普及啓発活動、そして検診を受けやすくするその方法と検診体制をしっかり充実、強化、先ほどちょっと例を
挙げて申し上げましたけども、そういう体制をつくっていく必要があるかと思います。この周知活動、普及啓
発の取り組みをどのようにされているのかお伺いいたします。
○健康課長(田代雄己君) 現在一般的な普及啓発ということですが、保健センターのほうに母子の方が来られ
たりですね、3歳児健診とかで健診で来られます。例えば3歳児健診に来られた方に乳がんのファイルです
か─ファイルをお配りしたりですね、あるいは啓発用のパンフレットをお配りしたり、そういう形で健康
課のほうに来たお母さん方に、そういう啓発グッズを配って、そして啓発しているような状況でございます。
以上です。
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○17番(佐村明美君) 答弁漏れ、周知活動。
○健康課長(田代雄己君) 周知活動ということで、掲示の関係ですと市報やホームページですね、広報媒体を
使いまして周知しているところでございます。
以上です。
○17番(佐村明美君) この周知活動なんですけど、ここも大きな課題だと思うんです。これは東京都、それ
から厚労省でしょうか、全国で調査をしましたらば、受診者の拡大を図っていくために、やっぱり対象者全員
の個別通知をね、ここしっかりしていかないと、意識のある人だけが、毎回同じ人が検診していたんでは幾ら
たっても拡大にならないんですよね。調査の中で約50%が個別をしているということが、全国の厚労省かなん
かの調査で今回明らかになっておりますけれども、この辺は改善していかなければいつまでたっても受診率っ
て拡大しないと思います。
ということで、今回こういう形のクーポン券になったかと思うんですけれども、かなり私もアンケート調査、
各自治体でさせていただきました。かなり対象者─全員の個別通知だとか節目のところの受診票を送った
りとか、それから国分寺市では成人式に受診票も配布しているんですよね。やっぱりそうした勧奨通知という
のはとっても大事で、ただ関心のある人ではなくて無関心な人をどう教育をして意識を高めて、多くの方に検
診を受けてもらえる体制をつくるのか。これが大事だと思いますので、ぜひこれは取り組んでください。これ
は取り組んでください。たしか今回の都議会での質問の中でも、石原都知事はこれは通知をしっかりしていき
たいというふうな、たしかそういう質疑のやりとりがあったように伺っておりますので、これはぜひ取り組ん
でいただきたいと思います。
それから検診を受けやすくするほう、検診体制については土日の検診とかダブル検診─先ほど申しまし
たけれども、それから移動検診等にも工夫をしていただきたいと思います。
それから職域がん検診を含めて50%ということで、なかなか厳しいんですけれども、この辺も例えば国保加
入者への意識啓発にも努めていただきたいと思います。
それからここでの項目の最後は、総合的な相談ということで、やっぱりがんって診断されたときに、ほとん
ど─本人もそうですし、家族もそうですし、さまざまな不安や恐怖に落ち込んでしまいます。そのこと自
体が受診率の低下につながるっていう要因にもなっておりますので、そういったがんの総合的な相談、それか
らまた女性の健康についての総合的な相談ができる窓口の設置も努めてください。これは要望にとどめさせて
いただきます。
それから5点目の新経済対策の女性の特有のがん検診ですが、これはちょっと詳細なことをお話しされてい
ませんでしたけれども、事業に向けた今後のスケジュールですね。それから対象人数、費用、検診無料クーポ
ンの配布、課題ですね、どういうスケジュールでどのように進められるのか、ちょっともう尐し詳細について
教えてください。
○健康課長(田代雄己君) まずスケジュールですが、今ちょうど国の補正予算というのは、21年5月29日に可
決しまして、それから有効だということで、早速資料は国のほうから送られてはきているんですが、ただ内容
がまだ不確定ということで、要綱の内容等もまだ案の段階で配布されている状況です。今後確定の要綱が近々
に来るという情報を得ていますので、まずそれを確認しなくてはいけないということを考えております。それ
に基づきまして今後予算を、まあ実績報告を国に出して、金額の総枠を聞いて、それが決定しますと予算の関
係ですので議会に提案させていただいて、事業が動いていくというふうに考えております。その後ですね、予
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算が可決した後には、検診手帳の印刷だったりクーポンの印刷ということです。また医療機関に対して契約を
しなくてはいけませんので、その辺の事務も行う必要があるというふうに考えております。仮に9月補正に御
提案させていただきますと、実際それから動くことになりますので、大分厳しいスケジュールになるのではな
いかというふうに考えています。
また無料クーポン券の有効期間なんですが、国のほうは6カ月間ということで考えています。年度中の実施
を考えておりまして、そのままスケジュールを見ますと10月から翌年3月ぐらいの有効期間の中でやらなくて
はいけないということを考えています。
それと対象者なんですが、子宮がん検診の対象者はですね、節目ということで、20歳、25歳、30歳、35歳、
40歳です。その生年月日の人を抜き出しますと2,746人という人数になっております。また乳がんの対象者な
んですが、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳の節目の年齢の方で2,889人ということです。
総経費といいますか、全体の検診費用なんですが、今子宮がん検診の場合は市の検診費用としまして1人当
たり6,730円、税別ですけれどもそれぐらいの費用がかかっていまして、子宮がん検診の総費用が約2,000万円
弱ぐらいになるんじゃないかと。乳がんのほうが1人当たりが8,240円かかってますので、全体で2,500万円ぐ
らい。さらにそのクーポン券の印刷代や啓発資料の印刷、郵送料等かかりますので、仮に受診率を全部の方が
受けるとした場合には5,000万円ぐらいの予算になるんじゃないかというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(粕谷洋右君) ここで10分間休憩いたします。
午後 2時13分 休憩
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午後 2時24分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○17番(佐村明美君) 今回のクーポン券、無料クーポン券と健康手帳が送付されますけれども、課題もある
と思います。医療機関が尐ない東大和市でのこの対応、受け入れ体制ですね。ぜひキャパシティーの問題もあ
りますので、年度内にしっかりと事業が遂行されるように、また医療機関との連携、設備と人的配置も必要不
可欠であると思いますので、ぜひ取り組んでください。
それから、ただこの予算をつけてクーポン券を配るだけではね、受診率は上がらないんだろうと思うんです。
また役所が検診を広報に告知するだけでは、今までと全然変わらないと思うんですね。ですからやっぱり行政
がしっかりと意識を持って、検診の必要な女性の手元にクーポンを届けることが大事ですので、またさらには
将来を見据えた制度設計もしっかりと確立をしていただき、そして今回のこの取り組みで受診率が上がって、
1人でも多くの女性ががんで苦しまず、命を落とさず生活できるようにと私どもは祈っております。ぜひ取り
組みの強化を求めたいと思います。これは要望にとどめさせていただきます。
それからちょっと順番を前後させていただきます。3点目の次世代育成支援のほうを先に取り上げさせてい
ただきますけれども、今回ニーズ調査を行っていただきました。私は今回の一般質問の他の議員とのやりとり、
またこのニーズ調査から見るに当たって、大きな三つの緊急課題があるのかなっていうふうに思います。それ
は市としても考えておられれば結構です。私はこのニーズ調査を見ながら、やはり何といっても保育園の待機
児の解消、早急にしなければならないんだろうと思います。それから学童の待機児童も早急に取り組まなけれ
ばならないと思います。
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アンケート調査の中で次に多かったのが、たしか一時保育、かるがもの充実をしてもらいたい、この辺
が─ほかに細々とありましたけれども、これが大きな主要課題なのかなと私は思いますけれども、この辺
は市としてこのニーズ調査報告書についてはどのようにとらえておられますでしょうか。またどのように対応
されますでしょうか。
○子ども生活部長(木内和郎君) 今回実施いたしましたニーズ調査でございますが、いろいろな回答が寄せら
れました。その中で特徴的でございますのが、就学前児童の母親の就業状態、そういったところにスポットを
当ててみますと、以前は働いていたが現在は就業していない、これが最多で半分以上でございました。また、
そういったことから出産、子育てのために退職人が多いのかなと、そういったことが推測できるわけでござい
ます。また同じく就学前の子供の出産前後に離職した、それと出産1年前に既にもう働いていなかった、これ
を合わせますと67.8%─約70%近くになります。またその母親の働いていない理由を聞きますと、就学前
あるいは小学生の母親ともに働きながら子育てできる適当な仕事がない、こういったことが上位を占めており
まして、いわゆるワークライフバランスの考え方、こういったものが余り浸透していないように感じとれるわ
けでございます。
次に自由意見を類型別に分析いたしますと、今佐村議員おっしゃいましたように、保育園、学童保育の待機
児童あるいは一時保育の定員増など、保育に関する不備、要望が多数を占めておりました。ただし現行の次世
代育成支援計画の中では、保育園、学童保育所、一時保育の定員につきましては、21年度目標量を充足してお
りまして、目標量は達成したものの需要量がそれを上回った状況となっていることがうかがえます。この需要
量の増大でございますが、現下の経済情勢を起因とする一過性の現象なのか、あるいは女性の社会進出が進ん
だ結果の恒久的な社会的要求なのか、これはさらに分析する必要があると思いますが、いずれにつきましても
このニーズ調査、今後さらに精査を進めまして、現在策定中の後期次世代育成計画の中に反映していきたいと、
そのように考えているところでございます。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) 今部長のほうから説明をいただきましたけれども、1点、保育サービスは十分かとい
うことで、意識調査の中で女性の社会参加という意識があると、またそれを望んでいると。しかし現実に、今
おっしゃったようにいざ働こうとしても保育園に入れない実態がありますし、定員を大幅に上回る入所希望者
が殺到していると。で、保育児童の待機児童が増加をしております。これは女性の社会参加とともに、もちろ
んこれは不況で減った家計を補うということもあるでしょうけれども、これは両方相まってのことではないか
と思っております。
この次世代育成支援計画、健やか親子支援5カ年改革、これは達成しているとおっしゃっているんですけど
ね、この5年間の推移からしていけば、私はこの保育体制は十分だったのかなという懸念をしてるんですね。
この辺の考え方ですよね。その数値目標を16年でしたかしらね、立てられて、5年単位ぐらいで見てね、これ
は緊急的な課題がいっぱいあったんだろうと思うんですよ。この17年、18年、19年、20年、ずっと待機児童が
続いている中でですね、そして21年、倍増、急増したとはいえ、この5カ年改革の中間地点でですね、きちっ
とこれは社会参加─この経済不況のその前からあるわけですから、この辺も整備、検討していく必要があ
ったんじゃないかって私はこう思うんです。
さまざま親御さんの切実な─本当に働きたくても働けないし、生活が苦しければ子供もつくっていられ
ないというようなね、そういう切実な声もあります。一方で認証保育とか認可外保育で待機待ちするけれども
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保育料が高いと、そういう声もあるわけです。私は一つは、当然これは保育園の整備を早急に図る、これが一
つあります。それから一つは、例えばこういった認証保育園とか認可外保育園で待機待ちした場合に、施設補
助は出されていますけれども、利用者の負担補助というんでしょうかね、これがされていないんだろうと思う
んですね。ここを助成していけば、さらにこういった施設への利用が拡大されて待機児が尐なくなるんじゃな
いかなと思いますけれども、これらについて今どのように取り組もうとされているのか、2点お伺いいたしま
す。
○子ども生活部長(木内和郎君) 確かに次世代育成計画の中の目標量、これから策定していくわけでございま
すが、今後5年間を見据えた中でどのような目標量が最も適切なのか、それはこれから現下の状況等を考えな
がら進めていきたいと思っています。ただ5年後の需要予測をした中でですね、最も適切な数字を考えていき
たいと思っております。
それから特に現在待機児が非常に多い状況でございまして、その待機児解消のために、例えば認可保育所の
設置あるいは認証保育所の設置、そういったものが考えられると思います。ただそういった中で現在、国、都
で行われております安心こども基金をどのように活用していけば最も待機児解消に適切な施策ができるか、そ
ういったものも早急に調整をしながらですね、もう残された期限があと1年と10カ月ほどしかございませんの
で、その間に最も適切な方向を考えていきたいと思っているところでございます。
そういった中の一つとして、例えば認証保育所に行く補助を出すのがいいのか、あるいは認可保育所の定員
を増とするのがいいのか、そこら辺は十分考えていきたいと思っているところでございます。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) そこで安心こども基金のほうの1番に戻りたいと思うんですけれども、先ほど国が安
心こども基金を20年度1,000億円計上して、これちょっと使い勝手が─いろいろ御意見ありました。21年度
補正予算で1,500億円を積み増ししてさらに拡充されています。これは先ほどおっしゃったように新待機児童
ゼロ作戦ということで、保育園の受け入れ体制を整備していくというものであります。
加えて一方、東京都は平成20年度からこれまでの1.5倍のスピードで定員1万5,000人の整備を行う保育サー
ビス拡充緊急3カ年事業を取り組んでいます。このたび、東京都はこの安心こども基金と都独自の支援策によ
る保育所等緊急整備についての今年度の整備目標を1.5倍に引き上げて、安心こども基金を財源にしてしてい
くという、仕組みに変えていくというふうなことでありますけれども、これらを活用してですね、私はもうこ
れはさまざま定員の枠を拡大したり、それぞれのところを紹介していますけれども、もうこれは保育園の整備
を早急にやる必要があるかと思いますけれども、この点についてお伺いいたします。
○子ども生活部長(木内和郎君) 現在待機児対策として行っておりますのが、例えば保育園の中で定員増を図
るといった形で進めてはきていますが、やはり根本的な解決にはちょっとほど遠い状況となっております。そ
ういった中で今般、安心こども基金、平成20年度が1,000億円、平成21年度補正予算ではさらに1,500億円を追
加されまして、合計2,500億円が盛り込まれてございます。こういった中でやはり保育所等緊急整備事業ある
いは保育サービスの充実、こういった中で今週には具体的な説明会が予定されておりますが、その中でどうい
ったことが活用できるのか、根本的な解決に結びつく方法があるのか、そこら辺を十分精査していきたいと思
っているところでございます。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) もうこれはですね、たしか総合基本計画で、ちょっと中止になっていましたけれども、
-206-
公立保育園の整備をするということで計画が頓挫している内容があったと思うんですね。これですね、だって
20年、21年、22年で終了する3カ年事業ですよ。21年度事業に合わせなければできないわけじゃないですか。
今検討するとかね、そんな悠長なことを言っているような状況ではなくて、事業内容だとか事業計画だとか申
請だとかね、この辺はしっかり─検討なんて言っている場合ではないかと思うんですけれども、この辺ど
のように進めていかれるんでしょうか。具体的にちょっと考えがあればお示しください。
○子ども生活部長(木内和郎君) おっしゃるとおりですね、例えばこれから計画を策定して、それを練って、
またそれによって整備をしていくという段階ではないと思っております。ただそういった中でですね、今週中
にももっと具体的な、課長会の中で安心こども基金の説明会がございます。それを踏まえてですね、とにかく
今年度中に何ができるか、そこら辺をですね、何ができるか─何かをしなくちゃいけないと思いますので、
そこら辺も含めて検討していきたいと思っております。
○17番(佐村明美君) 何ができるかなんて言ってられないじゃないですか。市長、違いますか。だってこれ
東京都が事業きちっとですね、安心こども基金と都独自の支援策による保育等の緊急整備についてということ
で3カ年事業、それから20年度から21年度までかなり事業内容が充実されてですね、それぞれの負担率がかな
り違うじゃないですか。この辺の事業をつかんでないんですか。事業者だって8分の1までの負担軽減になっ
ていますし、もう待ったなしの、子供たちがこんなに長年にわたって、ましてや数年間の倍増した待機児を放
置したまんま、また国も東京都もやるって言っている中で、まだ課長会で─課長会に行く前にやっぱり案
というのはないんでしょうかね。やっていくんだっていう、そういうものを持っていないと課長会だって臨め
ないじゃないですか。
きちっとこれは大きな政策判断というか、政策的なね、それは課長なり部長、説明はいいですけれども、こ
れだけの大きな課題の待機児をいつまでも100人近くも放置したままで長年いて、それで国はこうやってやる
っていう中でね、それはもう市長を先頭に、この補助金を使って整備するんだっていう決意がなければ進まな
いじゃないですか。それについてちょっと見解、もう一度市長からお伺いしたいと思います。
○子ども生活部長(木内和郎君) おっしゃるとおりでございますが、とりあえず17日に東京都主催の保育担当
課長会がございます。その中で全貌が明らかになった時点でですね、直ちに市長あるいは理事者を含めた中で、
私どものほうが説明できるものをもって早急に対応していきたいなと思っているところでございます。
平成20年度の事業の中では5点ございまして、その中で最も有効と思われるのが保育所等緊急整備事業、こ
れは保育園、認可保育所あるいは認証保育園の増改築、そういったものが予定されています。それから今回の
新たに1,500億円の中にはですね、保育サービスの充実といたしまして、雇用情勢悪化による待機児童の増加
に対して即効性のある対応ということで、例えば賃借物件による保育園の増設、そういったものも今回は含ま
れておりますので、そこら辺を具体的に聞きまして、まあ課長会と言いましてもあとあした、あさってぐらい
ですので、そこら辺を十分に踏まえて理事者に説明できるような形をしたいと思っております。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) ではこういう状況ですので施設整備をですね、計画にのっていたのが頓挫しています
から、これはチャンスですのでね、いつまでもこういうことを放置することなく、この事業を活用して保育園
の整備を早急に図っていただきたいと思いますけど、これちょっと市長ですね、課長会で説明ある、説明ある、
説明あるということで部長がおっしゃっているんですけども、市長としてはこの子供たちの待機児対策を、こ
のこども基金を使ってね、やっぱりこれ積極的にやっていこうという気持ちがあるのかどうか、その辺につい
-207-
て再度お伺いいたします。
○市長(尾又正則君) 実はこの待機児につきましては各市長も非常に悩んでおりまして、実は市長会の構成員
もこの基金につきましてその全貌がまだわからないという中で、17日、課長会がございます。その課長会でも
って全貌がはっきりすると。その中で当市がどうこれを使うか、どのようにこれに対応するかを早急に練って、
実践してまいりたいとそう思っております。
○17番(佐村明美君) ここでは私は深刻な待機児童の解消を図るために、安心こども基金を活用して保育園
の整備を促進せよ─特にもともとあった計画等を交えながら、新設なり整備なりをしながら子供たちの待
機児を早急に解消していただきたいことを要望させていただきます。
それからあともう一点、この今回のニーズ調査の中で大きく、また今議会でも問題になっております放課後
の居場所づくりですね。これはかねてから、子供たちが安全安心に生活できるための放課後の居場所づくりと
していろんなことを要望してまいりました。とりわけこの学童保育所というのは、放課後に保護者が仕事とか
病気などの理由で、本当に適切な子供たちの安心な生活する場としての設置した施設でございます。ここも待
機児が出ているということですね。これもすこやか親子支援5カ年改革の中でね、これも長年一部とはいえず
っとですね、この学童の待機児がずっと続いてたわけじゃないですか。ニーズ調査の要望の中でも厳しい意見
がここで出ています、学童保育のところについては。本当に放課後子ども教室をふやしてもらいたいとか、放
課後学校を開放してほしいです。学童にも入れずひとりで家に帰り過ごしている。放課後学校で過ごしたら尐
しは安心して仕事ができるんだけど─こういうニーズですよ。
放課後待機児対策、それぞれ学童クラブとか児童館へ来館されていますけれども、これもさまざまな課題が
指摘されています。時間の問題、おやつの問題、それから来年度は70名を超えた場合の学童としてじゃなくて
児童館への補助。まあ学童としての補助がなくなる等々、夏休みの問題、それから児童館の業務の問題等々で
すね、課題が山積をしているのに全然手つかずで、数年間も放置しながらすこやか親子支援5カ年改革なんて、
改革なんかしてないじゃないですか。待機児、待機児、待機児で、実態としてですよ。
本当に切実な声ですのでね、これはこのお母さん─それからまたさまざま言ってますけど、この学童ク
ラブね、これ例えば第一学童と第二学童を同じところの学区内に─教育長、これ余裕教室ね、これ開放し
ていただきたいってさまざまな視点であるんですけれども、使い方あると思うんで。特にですよ、この余裕教
室の開放というのはできないですかね。それからこの周辺市でそういう学童を余裕教室に使っているところが
あるのかどうか、その点についてお伺いいたします。
○学校教育部長(阿部晴彦君) 東大和市にとりましては、今の学童の待機児の対策というのも大きな課題と私
ども認識しております。その中で学校の教室、余裕があるのではということで、実際としてあるところもあり
ます。ただ学童の待機児が多い学区域、そこにつきましては、例えば第八学童等もそうでございますが、八小
の教室自体が、建設当時─例えば普通クラス24教室ですが、現在20クラスで授業をやっております。そう
しますと本来ですと24に対しての2割が一時的な余裕教室ということで確保できているはずなんですが、それ
すらも今現状としては確保できない状況で、大分きつきつの状況ということがございます。そういうこともご
ざいますので、どのように学童のですね、今他市の状況なども調べていきたいと思いますが、学校も余裕がな
いところに対してですね、いかに学童の子供たちを、余裕教室といいますか、どこで安全を確保した学童が例
えばできていくのかというのは、市長部局のほうともいろんな情報などをやりとりをしています。ただ現状と
して学童の待機児が多いところは、学校も普通教室に余裕がないという現状も一部にはございます。今後とも
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いろんな情報をやりとりをしながら課題解決に、学校としてできることもやっていきたいと思います。
以上でございます。
○17番(佐村明美君) 時間がありませんから余り申しませんけれども、学校は市民の公共財産です。という
ことは教育委員会でうたわれています。学校は、自分たちが教育をしている多くの子供たちが学童クラブに入
れなくて、放課後を安全に生活ができない状態にあるのに、子供たちの学校を放課後、子供たちの安全のため
になぜ開放できないんでしょうか。
それから特別室として視聴覚室など使っていると言いますけれども、子供たちがいっぱいいたころは、もと
もと特別教室とか視聴覚室ってなかったんですよ。そういう中でちゃんと教育をされていたんですよ。今若干
余裕教室がないとかっておっしゃっていますけれどもね。私はこの間から教育長のほう、いろんな他の議員と
の質問のやりとりを聞きながら、教育の根幹どっか間違ってんじゃないでしょうかねって、こう思うんです。
周辺の自治体の状況をちょっと調べていただきましたけれども、こちらで。八王子市では学童保育所、市民
の勉強に4校を開放している。立川市では余裕教室を学童保育所、尐人数学級、市民に開放している。町田市
では学童に開放している。国立市では1カ所のみ学童保育所に開放している。福生市では放課後子ども教室で
使用している。清瀬市では一部を学童で使用している。稲城市では学童不足のため、空き教室ではないが、部
屋を工夫して学童にしている。西東京市では教室を財産処分として学童にしているって。こういうふうに工夫
してね、されているんですよ、それぞれの自治体の状況あるかもしれませんけれども。
私はもういつまでもそういう硬直した教育委員会であってはならないと思います。何のための教育委員会な
んだろう、何のための教育なんだろう、これは子供たちのやっぱり幸せと、子供たちの安全安心のために学校
っていうのはあるわけですから、こういう実態を、学校が開放できない─で、私は市長もですね、1校1
校、校長先生にひざ詰め談判をして、開放してもらいたいってね、これぐらいの熱意を持ってされれば、校長
先生や教育関係の人たち鬼じゃないですから、それをもって心を開くと思うんですよ。これぐらいの意気込み
で、私は学校の特別室の開放に取り組んでいただきたいと思いますけど、これ市長の見解を伺います。
○市長(尾又正則君) せんだっても他の議員さんから学校の開放というお話は強くいただいております。私も
長年教員をしましたけれども、大学の自治の建前から世間とは縁を切るというところが大学にはございました。
でも大学は私立学校ですからやむを得ないと思うんでありますが、今先生がおっしゃるように小・中学校の建
物は公共の財産でございまして市民共有のものでございます。その意味で時代に相応した使い方が必要だろう
と、そのように思っております。先ほどの阿部部長の話によると4教室余っているということになるわけです
よね、八小の場合には。そうなるとなぜ余っている教室を使えないか疑問であると、私は思っています。
ところで佐村議員がおっしゃった件でございますが、実際に私今までずっと十数年間、学校について地元の
老人会並びに学童に使うべきだという議論をしてきましたけども、一向にらちが明かないという中にあっては、
御指摘のとおり市長みずからが校長とお会いして現状を把握して、その上でもって教育委員会と対応するとい
う方向でやってまいりたいと思っております。その意味で佐久間教育長もですね、しっかりと今の議員さんの
お話を把握して、お互いに協力しながらこの問題に対応されたいと、そのようにお願いしたいと思っています。
○17番(佐村明美君) ぜひこの放課後児童クラブ設置の促進事業も、こども基金の中で整備する場合はそこ
も活用できます。学童クラブは放課後の子供の居場所づくりの根幹であると思います。ぜひ子供たちの安全確
保のために、また健全育成のために教育委員会と市が一体となって取り組んでいただきたいと思います。これ
は要望させていただきます。
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それから一時保育、私は一つの大きな柱─この一時保育のニーズが大変多かったです。これは預けよう
と思ってもいっぱいで、何カ月も前から申し込んでも、1日5名なので申請しても預かってもらえないという
ことがありますので、これはもう子ども家庭支援センターの施設整備を早急にし、このかるがもの一時保育の
拡大をしていただくことを要望をさせていただきます。
ここでは、本当に現下の厳しい経済状況でありますけれども、やっぱり子供たちを安心して産んで育ててい
ける環境を整えなくてはいけないと思います。計画ばっかり立てていても、どこまで子育て支援のサービスの
質と量を充実できたのかっていうのが問われていくんだろうと思いますので、ぜひしっかりと取り組んでいた
だきたいと思います。
残り時間も尐なくなりましたので、グリーン・ニューディールの取り組みについては尐しいろいろと若干時
間をいただきながらやりたいと思います。
今回のグリーン・ニューディール基金については、さまざまな取り組みができます。とりわけ地球温暖化対
策推進法の改正によって地域の削減計画をしなくてはいけない、また環境対策をしなくてはいけない等々があ
ります。低炭素社会、「ニッポンまるごと太陽光」、「ニッポンどこでもエコカー」、「ニッポンだれでも省
エネ家電」と国もしゃかりきにやっていますし、東京都も「カーボンマイナス東京」ということでやっており
ます。
そこでちょっと三つお伺いしたいと思いますけど、一つはですね、東大和市は環境基本計画できております
けれども、国も数値目標どうするかということで一定の方向性は見出しているのでありますが、東大和市とし
ても地球温暖化対策地域推進計画をきちっと目標をつくってね、それぞれの市民がやること、事業者がやるこ
と、行政がやること、やっぱり一体とならなければこうした低炭素社会というのは築かれないと思いますので、
この計画をつくること。
それから住宅用の太陽光発電の支援ですね。国は一生懸命、「ニッポンまるごと太陽光」ってやってますけ
れども、太陽光発電はかなり大きな低炭素社会への起爆剤となってきますので、これは一般住宅へのそうした
利用者に対する助成ができないのか。
それからあと一点は、日本は結構自動車の燃費は敏感ですけれども、エコハウスという意識はまだまだ弱い
と思います。東大和市で住宅リフォームの助成をしておりますけれども、これ大変好評で多くの方が活用して
おります。こうした時代の流れの中でエコハウス、エコリフォーム制度を実施できないか。
この3点についてお伺いいたします。
○建設環境部参事(乙幡修爾君) 地域グリーン・ニューディール基金、これにつきましては東京都のほうから
まだ具体は示されてございません。そういった内容の中でですね、私どもが東京都に確認した内容の中では、
先ほどお話ございました太陽光発電、エコカーの購入等、これにつきましては公共施設の省エネグリーン化推
進事業という位置づけの中でですね、この基金の対象事業というような内容というように聞いてございます。
このグリーン・ニューディール基金につきましては、他の緊急雇用等の事業とは違いまして、やはり基金と
いう形で平成21年から23年までの3カ年事業というような内容になってございます。そういった内容で東京都
の基金のほうから各市町村に補助が行われるというような内容と聞いてございます。そういった内容の中で、
先ほどお話のあった省エネ住宅、省エネ住宅リフォーム、そういったもろもろの推進事業、そういったものも
やはり実行計画に踏まえて、これを計上することによってですね、この地域グリーン・ニューディール基金等
の対象事業になるのではという認識はございます。
-210-
以上です。
○17番(佐村明美君) ぜひこれは検討していただいて結構ですので、要望にとどめさせていただきます。
それからそれぞれスクール・ニューディールについては、エコ化等、耐震化も進めているということで、あ
とはICT化についてはさまざまな課題もありますけれども、ぜひこの状況をつかんでいただいて取り組みを
していただければと思います。
クールアース・デーについては、ただ広報に掲載するだけじゃなくて、行政って一体何をするのかというこ
とをきちっとしなければいけないと思います。しっかり啓発事業とともにですね、市が七夕ライトダウンへの
参加を登録、促進をしていただくということ、それから削減による啓発、推進もやっていただければと思いま
す。
時間がありませんので詳しく申し上げませんが、今回のグリーン・ニューディールの取り組みについては、
先ほど冒頭申し上げましたけれども、緑の経済と社会の変革、日本版グリーン・ニューディールの取り組みに
ついて基金の活用を伺いましたし、またそれもしっかりと取り組んでいくということで、地球温暖化対策、本
当に待ったなしの状況にありますし、また経済の危機も待ったなしであります。
今回のグリーン・ニューディールの政策が、一部の企業を救済するだけであってはならないと思います。国
と、それから行政と企業と市民社会が未来への責任に立って連帯して、これは相乗効果を発していかなければ
ならないと思います。スクール・ニューディールについては我がまち、我が市としての主体性を持って、21世
紀にふさわしい学校へと進化していけるよう見定める必要もあります。クールアース・デーについては、都会
に住む人々は星降る夜は見ることはできませんが、たまにはそうした明かりを消して地球に思いをはせる日が
あればいいかなと思いますので、これも取り組みを要望して今回の私の一般質問を終わらせていただきます。
○議長(粕谷洋右君) 以上で、佐村明美議員の一般質問は終了いたしました。
ここで10分間休憩いたします。
午後 2時58分 休憩
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午後 3時10分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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◇ 御殿谷 一 彦 君
○議長(粕谷洋右君) 次に、19番、御殿谷一彦議員を指名いたします。
〔19番 御殿谷一彦君 登壇〕
○19番(御殿谷一彦君) 議席番号19番、公明党、御殿谷一彦です。平成21年第2回定例会に当たり、通告書
に従い一般質問を行います。
大不況と言われる中で、総額75兆円の事業規模の景気対策が実施されました。一番話題になったのが定額給
付金でございます。定額給付金については、マスコミを初めとする一部の方々が、効果がない、市民は望んで
いないなどと言っていましたが、この生活現場の実態が全くわかっていない批判に対し、三井住友銀行の日本
総合研究所調査部が編集しているマンスリー・レビューでは、定額給付金が可処分所得を押し上げる、また景
気の下支え役になると前向きに分析していました。そして現実に定額給付金、そして各種経済対策のプラス効
果は、商店主や飲食業、サービス業、経営者など、地域の景気動向に敏感な人々からの回答をもとにした街角
-211-
景気の物差しである景気ウオッチャー調査にあらわれています。内閣府が6月8日に公表した5月の景気ウオ
ッチャー調査では、景気の現状について対前月比で5カ月連続上昇と判断していました。背景として、定額給
付金の給付や高速道路料金の引き下げ、エコカー減税など追加経済対策を上げております。株価も3月には
7,000円を割るという悲惨な状態でありましたが、日経平均株価は今月に入り9,000円を超え、先週末には、ま
た本日も1万円を超える勢いになっております。楽観は許されませんが、景気は底を打ったとの見方も出てい
ます。マスコミは定額給付金はばらまきだ、経済対策はばらまきだとの批判的レッテルを張りたがります。そ
れが国民の感覚、経済の実態とずれていたことははっきりしています。
そして今、東大和市に目を向けたときに、市の財政状況に批判が向けられています。財政状況に対する判断
もさまざまな方々がいろんな分析をしています。これにレッテルを張るのは簡単です。レッテルではなく、中
身を見た上での判断が大事なのです。私は各市の財政指数を勉強させていただいていますが、市民感覚から見
たときに、例えば財政指数での説明は本当に多くの市民への説明になっているのか疑問でございました。財政
状況の把握と、そこから私たちが何をしなければならないのかとの判断のため、また市民一人一人に判断して
いただくために、今市に問われているのは、この説明責任─アカウンタビリティとも言いますが、その説
明責任と応答性、そして市民の気持ちにきちんと向き合ってわかりやすく、市民感覚での説明責任を果たし、
応答しようとすることではないでしょうか。
そこで1番として、市財政のわかりやすい情報開示を求めます。
①として、予算または決算の市民への説明はどのようにしているのか御説明を求めます。
②として、市民の目線で、また一般的な言葉を使った予算または決算の説明書の作成を求めます。
項目のアとして、イラスト、写真を使い何に使われているかイメージしやすくすることを提案いたします。
項目イとして、質問回答の様式、QA方式とも言いますが、これを取り入れ、市民が知りたいことをわかり
やすくすることを御提案いたします。
③として、納めた税金がどのように使われるか、また使われたか、平均的な1世帯が納めた税金を単位にし
ての説明で、市民の身近な話題にすることを求めます。
次に、学校、公園の避難場所への誘導標識の設置の件でございます。
東大和南公園が、都議会公明党谷村議員の推進で、21年度に防災公園として整備されることになりました。
東大和南公園にヘリポートを整備し、緊急物資の輸送が円滑にできるようにするものと聞いております。いつ
起こるかわからない地震などの災害に対して、警戒、準備を怠らないことは大切です。去る1995年1月の阪
神・淡路大震災で最も被害の大きかった神戸市長田区では、29カ所の指定避難場所以外に、住民や地域外の人
が避難した場所が79カ所に及び、これらの人員把握や非常食などの支給に数日間も要したと聞いています。特
に地域外の人には有効な誘導標識、避難場所への案内標示がなかったため、指定避難場所の所在がわからず混
乱に陥ったと聞いております。
そこでお尋ねします。
①として、当市、東大和市の避難場所と誘導標識の設置状況はどのようになっておりますでしょうか。
②として、当市、東大和市の避難場所への誘導標識の整備を求めます。
アとして、整備費として防災拠点整備の補助金活用の検討を求めます。
イとして、企業広告とタイアップし、この誘導標示の整備費の捻出の検討を求めます。
次に、被災者支援システムについて質問いたします。
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昨日、市役所駐車場で行われた水防訓練を見学させていただきました。消防団員が熱心に訓練を行う姿を見
させていただきました。なでしこ隊に入隊希望の女性も見学に来ておりました。団員諸子の方々の努力で、市
の水防体制が維持されていることを実感させていただきました。暑い中での訓練、大変に御苦労さまでござい
ました。市民に襲いかかる災害はどのように起こるか、いつ起こるか、全くわかりません。震災や台風、その
他の災害に対して危機管理は重要な問題です。東大和市でも各種の対応の策定や備蓄物資の確保などの対策が
実施されています。しかし災害時の情報の収集、分析と活用についての準備はできているのでございましょう
か。阪神・淡路大震災を経験した西宮市の元電子自治体推進担当理事の吉田氏は、次のように災害時の情報管
理の重要性について述べています。情報が整理されていてこそ各種対策に実効性が働きます。情報の集約なく
して危機管理は行えません。危機管理下における適切な意思決定や資源配分の基礎は、情報の把握と一元化に
ありますと述べています。
そこで質問です。
①として、現状の災害対応用のシステムとその機能について御説明願います。
②として、総務省提供の「被災者支援システム」の評価についてお伺いいたします。
③として、このシステムの導入コストについてお伺いいたします。
以上、再質問については自席より行います。
〔19番 御殿谷一彦君 降壇〕
〔市 長 尾 又 正 則 君 登壇〕
○市長(尾又正則君) 初めに、予算、決算の市民への説明についてであります。現在は市報並びに市のホーム
ページを通しまして、予算が年2回、決算が年1回、そして市の財政状況につきましては年2回、計5回の情
報提供及び内容の説明を実施しております。また市民の方々が行う自主的な学習会へ市の職員を派遣する出前
講座においても、予算と財政状況についてを講座の一つとして実施しております。
次に、市民の目線でのわかりやすい予算説明書の作成であります。現在は予算の説明資料として、行政参考
資料や新規事業等の概要、工事予定箇所図等を作成し公表しております。しかし内容は、限られた紙面の中で
必要な情報を伝えることを重点に置いていることから、イラストや写真の使用や質問形式での説明などの手法
は採用してはございません。引き続き他市での実施内容等を参考にしながら、わかりやすい資料の作成に努め
てまいりたいと思っております。
次に、納めた税金がどのように使われているかなど、身近な話題を利用しての情報開示についてであります。
自分の納めた税金がどう使われているかは多くの市民の方々が関心を持っておられると、そのように思われま
す。今後の情報提供のあり方を考える中で、身近な話題を活用しての方法につきましても、調査研究してまい
りたいと、そのように思っております。
次に、学校、公園の避難場所への誘導標識の設置であります。
避難場所と避難標識の設置状況につきましては、市内の小・中学校を中心として22カ所設置してあります。
そのうち広域避難場所は上仲原公園ほか3カ所でありまして、公園以外の避難場所にそれぞれ誘導標識を設置
しております。市民を災害から守るために、避難誘導標識は極めて重要でありますので、その際の避難標識が
有効にその役割が果たせるように、日ごろの管理、点検に努めてまいりたいと思っております。
また災害拠点整備の補助金活用など整備費捻出に関しましては、今後国や東京都の補助について調査してい
きたいと思っております。
-213-
次に、被災者支援システムの導入でございます。
現状での災害対応用のシステムと機能についてでありますけれども、現在市における災害対策のシステムと
いたしましては、東京都の地震防災情報システムを利用しておりまして、災害時には東京都との間において災
害情報や支援要請等の迅速な対応を行うシステムが構築されております。
次に、総務省提供の被災者支援システムにつきましては、未曾有の被害を受けた西宮市が、困難を極めた救
済・復旧復興業務の中で開発したものでありまして、極めて効果的なものであると思っております。当システ
ムの導入に当たりましては、機能、コスト等、今後十分な研究が必要だろうと、そのように思われます。
なお冒頭ですね、御殿谷議員さんの定額給付金の件でございますけども、私も商工会が発行しております商
品券を購入しました。今2軒ほどお店に参りましたけれども、店の主人の話によりますと、商品券を持参した
市民が多数来ておられるという話を聞きまして、この定額給付金をベースにした商品券の活用が非常に浸透し
ておるという実感を得ております。市内の商店街の発展のための一助となっていると、そう実感をしておりま
す。
以上です。
〔市 長 尾 又 正 則 君 降壇〕
○19番(御殿谷一彦君) まず、市の財政のわかりやすい情報開示のところから再質問させていただきます。
予算、決算、それぞれ年2回、年1回、それから説明会等されておるようでございますが、説明書等をつく
られておるということで、今説明書として開示されているのは、市報とそれからホームページで、ホームペー
ジというのはホームページのどのような項目というか、例えば行政報告書が載っているとか、その辺のホーム
ページのどれを指してホームページとおっしゃっているのか、ちょっと教えていただければと思います。
○企画財政部長(浅見敏一君) 予算あるいは決算のホームページでの掲載でございますけれども、市報全編を
ホームページに掲載してございます。ですからその内容をそのままホームページに掲載しているという、その
程度の内容でございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) その説明会も含めまして、市民の理解、どのようにとらえておりますでしょうか。
よく理解していただいておるのか、その辺の感触を聞かしてください。
○企画財政部長(浅見敏一君) 予算、決算、財政状況について非常に市民の方々がですね、そのまま受けると
理解しにくい、あるいは尐し見にくい─見にくいというんでしょうかね、難しく受けとめる傾向にありま
すので、そういう意味ではなかなか多くの声からちょうだいしたということではございませんけれども、初め
て見て中身を理解するという点では工夫が必要かなとは思っております。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) 私、去年の視察のときにニセコ町のほうにちょっと行かしていただきました。本来
の視察目的ではなかったんですけども、ニセコ町のほうで予算説明書をいただきました。大変これ見やすいも
のでございまして、財政規模が当市とは五、六倍違うので、彼らのほうが小さいので、ちょっとその分説明し
やすいのかと思いますが、このニセコ町の予算説明書、ごらんになったことございますでしょうか。
○財政課長(関田新一君) 私のほうも興味がございまして、取り寄せまして手元にございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) ちなみに、御感想はいかがでございますか。
-214-
○財政課長(関田新一君) 御質問者おっしゃいましたとおり写真ですとか、あるいはグラフですとか、先ほど
も御質問いただきましたQ&Aという形で身近な話題を取り上げているということがございまして、見るほう、
受け手のほうから見ますとわかりやすいというような印象は持ってございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) わかりやすい説明をするというのは、送り手側からいうと非常に難しい問題がござ
います。本当に理解をしていないとわかりやすい説明というのはできないものだとは思っております。そのハ
ードルを超えていただきたいという願いも込めて、ちょっと質問をさしていただければと思います。
先ほどの質問の中にもありましたとおり、ニセコ町の説明書の内容が、本当にその写真も、それからイラス
トも使って大変わかりやすくなっております。この中で、例えば予算の説明を事業ごとに説明されております。
例えば人づくり教育文化という項目でたくさんの事業を上げ、それから環境、景観ということで事業を上げる
という形で事業ごとになっております。当市も一応、市報に掲げている説明書にも事業ごとにはなっておるわ
けでございますが、当市の説明書のほうは事業ごとに幾らかかる予定か、幾らかかったかというその金額しか
書いておりません、私が見た限りでは。もしかしたら見落としているかもしれませんけども。
ところが、このニセコ町の説明書を見ますと、幾らかかるかというのと、それからその財源について、要は
一般財源からこんだけかかりますよ、それから補助がこんだけ入ってきますよというふうに非常に─例え
ば100の事業を行うときに、当然100という規模の事業の理解は市民にしてもらわなきゃいけないんですけども、
その100が、どこから100が出てくるのか。自分たちがすべて100を出さなきゃいけないのか。または50が都か
らくるのか国からくるのか、70が都からくるのか国からくるのかという、そういうような説明─まあ北海
道ですから都でもないんですけども、そういうふうに国のほうから50きますよ、30きますよとかっていう形で
一応書かれているわけです。そのような説明をされたらいかがかなと思うんですけども、いかがでございまし
ょうか。
○企画財政部長(浅見敏一君) 今の事業別の予算を編成しておりまして、市報あるいはホームページでござい
ますけれども、それは基本構想の項目別に分類しまして、それで掲載をしております。その点におきましては
予算書から一歩工夫をして、市の計画事業に沿った形で分類しての計上でございますけれども、一方財源がど
の辺までわかるかという点になりますと、やはり歳入は幾ら歳出は幾らということで、その事業にぶつけてで
すね、細かな内訳は現状ございませんので、そういった点で見る立場で考えたときにですね、さらなる工夫と
いう点では必要であるかなというふうな認識は持っております。
○19番(御殿谷一彦君) 大変手間のかかることなので難しいとは思いますが、努力を願いたいと思います。
さらにちょっと質問を続けさせていただきます。
例えば国保について、当然当市の市報のほうにも国保についてということで述べてあります。これを見たと
きに、例えばこれも同様に経費が幾らかかるか、そして財源がどこから出てくるのかということがしっかり書
かれております。当市の場合は、一応は書かれてはいるんですけども、いまいちはっきりわかりにくいという
ところがあるかと思います。
その原因が何かなとちょっと思っていたんですけども、要は、例えば当市の市報を見たときに、健康保険事
業として、国民健康保険税が20億円になっていますよ。それから国庫支出金が17億円入りますよ。それから一
般会計の繰入金が10億円入りますよというふうになっております。例えば国民健康保険税、それから国庫支出
金、一般会計繰入金─理事者側の皆さん方当然わかっているし、議員の皆さん方も当然これが何かという
-215-
のはわかっていると思うんですけども、例えばこれを私の母が読んだときに、国庫支出金って何、国民健康保
険税って何なの。自分が当然保険を納めてますけども、保険を納めているということと、国民健康保険税とい
う言葉はそう簡単に結びつかないというふうに私自身は思います。その辺どのようにお考えになりますか。
○企画財政部長(浅見敏一君) そうですね。やはり市報が一番、年配の方々も含めましてごらんになる機会が
多いと思います。その際に国保加入者であれば、その方々がわかりやすいという表現がやはり必要であろうか
とは思います。現在までの市報の中での紙面という制限もある中で、一般会計あるいは特別会計の掲載等をい
たしておりましたので、その中で公表する機会ですべて網羅できるかどうかは別といたしまして、例えば市民
の方々に身近な予算に伴うもの、これらを抜き出すようなことで一つ工夫をすることも別の段階でもできるか
なとも思いますので、そういう意味では現在までこれは公表は、やはり自治法に基づく公表等もございますの
で、これについては形式的なものも行う必要はあろうかと思います。そのほかのわかりやすい表現をですね、
尐し手を加えたものが可能かどうか、まあ何分事務的な事務量等もございます。ただやはり市民の方々という
ことを念頭に置かなければいけないと思いますので、工夫なりを検討させていただきたいなと思っております。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) もう尐しちょっとお話をさしていただきますが、例えば借入金の返済額と積立金の
額の説明ということで、これも市報に載っております。表形式で載っております。ニセコ町のほうのちょっと
説明書を見させていただくと、例えば借入金、返済金に対して、町が実際に返済を負担する額と、それから国
から交付される額、当然ながら返済に対しても交付金というか補助金が入っているようになっておりますので、
その認識で正しいと思いますけど、もし間違っていったら言ってください。そういう市の負担と国からの補助
が非常にわかりやすく書かれております。ただ単に返済金というだけじゃなくて。その辺もどのようにお考え
になりますでしょうか。
○財政課長(関田新一君) 市の借金の説明というのはですね、いろいろ難しい表現もございますし、補てんさ
れる財源というのも今複雑にはなってきてございます。交付税に算入されるものもございますし。ただわかり
やすい表現ということでは、先ほど部長のほうからもございましたとおり、引き続き理解しやすいような表現
方法、また説明等を加えながら今後とも検討を加えていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) そういう意味で、本当にわかりやすい説明をするというのは非常に難しいところが
あると思います。そこは努力をしていただきたいというふうに思います。
私も会社員時代に、要は自分の業種の言葉で話してしまう、仲間しか通用しない言葉で話してしまう。例え
ば市の中でいえば、この市役所庁舎内、市議会でわかり合う言葉で話してしまう。市議会とかそこで話す分に
はそれぞれわかっているわけですから、それはよろしいわけですけども、それを市民に対しても同じような言
葉で話してしまう、そのような傾向があるのではないかと思います。
まことに申しわけございませんが、市報にそのまま言葉が出てしまう。確かに正確な言葉と正確な数字を出
したいということで、その意図はわかりますが、市民に本当にわかっていただくためには、市民のレベルまで
落とした言葉を使う、市民のレベルまで落とした─レベルって低いっていう意味じゃございませんよ、わ
かりやすいという意味でございますけども、市民のレベルに合わせた数字の上げ方をする。そのような説明を
ぜひともしていただきたいなと思っております。
その中で一つ、先ほども言いましたQA方式、この方式もぜひ取り入れていただきたいなと思います。要は
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市民からの質問というのは、たくさん質問がありますけども、大体聞いていますとある系統にというか、幾種
類かの代表的な質問に集約されると思います。それらの質問に対しての答えということで、回答されるという
ことも必要じゃないかと思います。そうすればあえて無駄な心配をかけずに、市民に理解していただけるので
はないかと思います。
ちなみに、このニセコ町の説明書にも同じようにQA方式で財政の説明、それから財源が逼迫しているのか、
逼迫してないのかというような説明もしっかり書かれておりますので、そのような方式も取り入れていただけ
ればと思いますが、いかがでございましょうか。
○企画財政部長(浅見敏一君) 先ほどのイラストであるとかですね、そういったわかりやすい表現の検討と同
時にですね、こういったQ&Aということで、市民の皆様が疑問に思ったりあるいは不明な点というものは、
それは多く質問としてなされるようなもの、こういったものを尐し選択しまして、その中にも盛り込めるよう
な工夫をできるように検討させていただきたいと思います。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) 紙で出して印刷して市民に渡すっていうのは、なかなかお金もかかるということで
ございましたら、それこそ先ほど御説明されたホームページ、こちらのほうにそのような内容を掲載されると
いうのも一つの方法かなというふうにも思います。御提案さしていただきます。
それから、先ほど私たちが納めた税金がどのように使われているのか。要はそれを1人の、1世帯の立場か
ら見れる、そういうような説明を御検討していただきたいということでお話をさしていただきましたが、この
ような例、他市ではございますでしょうか、ちょっとわかりましたら御説明願います。
○財政課長(関田新一君) ただいまの御質問でございますが、税金がどのように使われているかというのがや
はりこちらのほうにも、市民からの御質問というんでしょうか、そういうものもくることもございます。ただ
どのような形で税金が使われているというのを、どういうふうな形で表現するのがわかりやすいのかというこ
ともございまして、他市でどのような例があるかなと思いまして、多尐他市の参考資料等を取り寄せてみたこ
ともあるんですが、やはり余りそのようなケースというのはないと。ただ一部、多摩市において市民1人当た
りの税金の使い方ということで、民生費にどのくらい、総務費にどのくらいというような努力をされていると
いうのもございますので、このような形がとれるのかどうなのか、またどのような表現方法がわかりやすいの
かというのは、当市でも引き続き検討はしてみたいと、このようには考えてございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) 企画財政課のほう大変お忙しいということでお聞きしておりますので、大変だと思
います。先ほども言ったようにわかりやすく説明するということは、説明するほうが本当に200%、300%理解
してないと説明できませんですから、これはしっかり勉強して市民にわかりやすく説明していただければと思
います。
要は健全性を判断するために、私も以前の一般質問の中で話させていただきましたけども、財政指標、出し
ていただいております。ただこの財政指標、市民には非常にわかりにくいものだというふうに思います。数字
の開示も大変ですが、ただその数字の羅列、数字をただ単にネガティブに述べていくだけじゃなくて、むしろ
身近な観点から、市民の観点から自分たちの納めた税金がどのように使われているのか、そのような観点から
自分たちが受けているサービスの費用はどのように捻出されているのか、そのように具体的な説明をしていた
だければ、市民も安心して、また市の本当の問題点が何なのかということもはっきりわかっていただけるので
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はないかと思います。あえて説明をずらすんじゃなくて、本当にわかりやすく、市民に本当にわかっていただ
こうという気持ちで、この予算説明、決算説明を資料、または説明会のときにやっていただければというふう
に思います。それを要望して、最初の質問を一応終わらさせていただきます。
それから次に学校、公園等の避難場所への誘導標識の件ということでお話さしていただきました。学校、そ
れから公園が上仲原公園ほか、あわせて三つというふうにさっきお話があったと思うんですけども、三つとい
うのはどれとどれとどれでございましょうか。
○防災安全課長(西永宣昭君) 先ほど市長のほうから御答弁いたしました22カ所のうち、小・中学校が15校、
都立高校が2校、そのほか公園が5個のうちの3個というのが、上仲原公園と桜が丘市民広場と東大和南公園
の3カ所でございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) 済みません。高木中央児童公園と東京街道団地中央公園は、これは今は外れている
ということで解釈されるんでしょうか。
○総務部長(氏井 博君) 今担当課長のほうからお話ございましたが、もう一度繰り返させていただきますと、
当市の避難場所でございますが、22カ所ということで、その内訳は小・中学校の15カ所、高校の2カ所、公園
5カ所、この公園5カ所につきましては、東街中央、高木中央児童、上仲原、桜が丘、東大和南の5カ所でご
ざいまして、そのうちの上仲原、桜が丘、東大和南が広域避難場所という3カ所というふうになってございま
す。
○19番(御殿谷一彦君) 当市の避難場所ということでは、公園5カ所ということでよろしいわけですね。
○総務部長(氏井 博君) 公園といたしましては、今申し上げました5カ所ということになってございます。
○19番(御殿谷一彦君) 学校とか公民館については、収容人数等がホームページにも載っておりますが、避
難時の収容人数が予定されています。そういうような人を収容して、そこで、要は眠るところ、食べるところ
ということで提供されるんだと思いますが、公園はどのように使われると想定されているんでございましょう
か。
○総務部長(氏井 博君) 人員的なものでよろしいでしょうか。(御殿谷一彦議員「はい」と呼ぶ)内訳を申
し上げますと、上仲原公園が面積が4万4,775平方メートル、有効面積が1万8,740平方メートル、収容人員と
しましては9,370でございます。それから桜が丘、東大和南、合計いたしますと面積が8万2,752平方メートル、
有効面積が3万4,636平方メートル、収容人員としては1万7,318名と。これを総計いたしますと、面積として
は12万7,527平方メートル、有効面積が5万3,376平方メートル、収容人員としましては2万6,688名になって
おります。これは、ちなみに地域防災計画の1人当たり2平方メートルで算出したものでございます。
○19番(御殿谷一彦君) 済みません、もう一つ追加として、その公園はこれらの2万人余りの人数を収容し
て、どのように使われるか。要は使用内容ですね、そちらのほう。
○総務部長(氏井 博君) 公園につきましては、先ほど申し上げました一時避難場所ないし広域避難場所とし
て使用されると思います。そのほかに考えられますものは、避難スペース、応急仮設住宅建設、それから生活
物資の集積、輸送の拠点、それからライフラインの復旧活動拠点、これらとして活用できるというふうに考え
てございます。
○19番(御殿谷一彦君) ちなみに東大和南公園が、先ほども述べたとおり防災公園として今年度中に整備さ
れるということで東京都のほうから予算措置がされておるようにお聞きしておりますが、市のほうではどのよ
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うに考えておられるのか、どのようにお聞きしているのかお伺いいたします。
○総務部長(氏井 博君) 都立東大和南公園が震災時の防災公園として整備されるという決定についてはです
ね、具体的に東京都からの連絡は今現在いただいてございませんが、しかし計画策定時に当たりましては、東
大和市でつくりました防災計画との整合性を図りながら進めた経緯がございます。
その計画の中で今わかっておりますものを申し上げますと、都立公園を災害時における救援、復旧活動拠点
として位置づけるものであり、応急、復旧段階での物資の輸送拠点やヘリコプターの臨時離着陸等が可能とな
るような重要な役割を担うものとされております。
具体的に幾つか申し上げますと、都の計画段階を申し上げますと、一つはヘリコプター離着陸のためのグラ
ウンド整備、二つ目として避難場所誘導サイン等の整備、三つ目として災害時に対応できるトイレの整備、四
つ目として夜間停電時に対応できる照明の確保、五つ目が管理棟の耐震化、六つ目が一時集合場所としての整
備、七つ目が緊急車両通行のための出入り口構造の整備、八つ目が非常用放送設備、これらのことが計画の中
に入っているというふうに認識してございます。
○19番(御殿谷一彦君) 東大和南公園がそういうふうに整備されるということで、大変市民の間でも心強く
反応が私のほうにも届いております。しっかり、東京都の仕事ですけども、市のほうとしても一生懸命、ジョ
イントして頑張っていただければというふうに思います。
今の話の中で、それらの公園が生活物資の搬送拠点というんですかね、集積拠点となるというふうにお話を
伺いましたが、そうなった場合に当然ながらいろんなところから、まあヘリコプターも含めてですけども、い
ろんなところからその物資を運び込む、また運び出すということで、それらの公園がどこにあるのか、上仲原、
桜が丘、東大和南公園が、またあと二つの公園も含めてどこにあるのかということが、非常にその標識が大事
になると思いますが、この公園についての標識、私自身もちょっと上仲原とか東大和公園の周りを、それこそ
注意して見させていただいたつもりなんですけども、いまいち標識が見えなかったのが現実なんですけども、
いかがでしょうか。
○総務部長(氏井 博君) 今東大和南公園の果たす役割を申し上げましたが、やはり御殿谷議員おっしゃいま
したように避難誘導等のアクセスの問題、これも大事な問題というふうに思っておりますので、今後それらに
ついても十分検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○19番(御殿谷一彦君) では当市の公園についての避難誘導標識、今後しっかり整備していくというふうに
今のお答え、お聞きさせていただきますけども、よろしいでしょうか。
○総務部長(氏井 博君) 今申し上げましたように、アクセス非常に大事なことだと思っておりますので、方
法等も含めましてどのようなことができるか、それらを十分検討していきたいというふうに考えてございます。
○19番(御殿谷一彦君) この標識の整備について、今回地域活性化の関連も含めまして、防災拠点整備の補
助金とかいう補助金が出ております。このような補助金を活用して、この標識を整備できればというふうに思
いますが、その辺の検討はいかがでございましょうか。
○総務部長(氏井 博君) 確かに整備費としての防災拠点整備の補助金の活用、それらの検討は非常に大切だ
というふうに思っております。都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業と申しますのは、同事業計画を作成
した地方公共団体を対象として、幾つかの整備がされるということになりますが、ちょっとお時間をいただき
ましてお話をさしていただきますと、災害応急対策施設の整備、それから都市公園における建物または橋梁等
の耐震改修、また都市公園施設のバリアフリー化を対象事業としておりまして、平成21年から25年の5年間の
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時限的補助、それで補助額は施設費の場合2分の1、また補助事業要件は事業計画中における合計国費が
1,500万円掛ける計画年数以上とされておりまして、公園施設の整備は対象事業であるが、公園の誘導、アク
セスについては明記されていないということで、そういうふうな把握をしてございますが、今後今申し上げま
したような公園へのアクセスが対象事業となり得るかは、ちょっと調査、研究してみたいというふうに考えて
ございます。
○19番(御殿谷一彦君) もう一つ、実は町田市のほうで、この防災拠点、防災公園の誘導標識の整備のため
に、企業の広告とタイアップして、要は誘導標識が上にあれば、その下半分というか下3分の1なのかわかり
ませんけども、企業の広告をつけて、それでその費用の捻出をしたというお話がありますが、そのような検討
もされたらいかがかなと思いますが、いかがですか。
○総務部長(氏井 博君) 今町田市のお話ございました。町田市のほかに日野市、立川市、八王子市、福生市
あたりでですね、NPO法人を事業推進団体として企業広告を入れた避難所誘導標識を設置しているというふ
うに聞いてございますので、近隣市でございますので、これらを十分調査の上、私どもで活用できるものであ
れば、その費用捻出の方策として検討してみたいというふうには考えてございます。
○19番(御殿谷一彦君) 東大和南公園が防災拠点として整備されるというこの機会もとらえまして、ぜひと
も誘導標識、特に学校関係は私も大体確認さしていただいたんですけども、公園関係の誘導標識がいまいち確
認できない状態でございます。ぜひとももう一度チェック、そして整備を進めていただければ、特にこういう
財源もいろいろと当市に負担をかけない形でできるかもしれないというところもございますので、この検討を
進めていただきたいと思いますが、いかがですか。
○総務部長(氏井 博君) 災害時に安全な場所に誘導することはですね、緊急時でございますからわかりやす
く、そして円滑に行けることが一番大切なことだというふうに思っております。そういう意味から含めまして、
先ほどから答弁さしていただいておりますように、近隣市等を十分参考にしながら検討してまいりたいという
ふうに考えてございます。
○19番(御殿谷一彦君) 私が述べようとしたことを部長が述べていただきましたので、そのとおりだという
ふうに私自身も思います。本当に最初におっしゃったとおり、災害、いつ起こるかわからない、あした起こる
かもわからない、これだけは準備はしっかりしておかなければいけないと思います。せっかく東大和南公園が
防災公園として整備されることも、これを機会にその周辺の当市の避難公園に関しましても、その誘導標識を
整備して、それによって市民の安全安心を守っていかれればというふうに思っております。
次に、被災者支援システムについて御質問さしていただきます。
先ほど被災者支援システムに絡みまして、現状での災害対応のシステムということで、東京都の地震防災シ
ステムがあるというふうにお聞きしましたが、もう一つ、消防庁のほうのシステムもあるかとも思いますが、
その辺の御認識はいかがでございましょうか。
○防災安全課長(西永宣昭君) 現状での災害対応用のシステムとして、ただいま防災安全課の端末が整備され
ております情報システムがございますが、今御指摘ございましたけども、東京都の災害情報システム─D
ISというものでございまして、中身的には気象情報、被害情報、災害救助要請、避難所情報、また交通、水
防等がサブメニューとしてございます。主に地震が中心かなというふうに考えております。
ほかの機能として、今回のインフルエンザのテレビ会議もございましたが、テレビ会議ができるということ
と、それからメールの通信が双方向でできるということです。そのほか防災安全課では、東京都防災無線とい
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うことでホットラインを設置してございまして、またこれにつきましてファクスが附属してございます。あと
固定系と移動系の市防災無線が庁用車、それから消防団とかに積載してございます。
そして御指摘ございましたけども、総務省消防庁の安否情報システム─LGWANと言われるものでご
ざいますが、これが国民保護法に基づく有事の場合、住民からの安否確認を東京都、消防庁で行うということ
でございまして、この安否情報は避難所や病院から東京都あるいは消防庁が収集していると。それを利用でき
るというシステムでございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) 防災課のほうも見させていただきまして、非常にいろんな端末が並んでて大変だな
というふうに思いました。今回私が提案する総務省提供の被災者支援システム、これの情報も当然御入手して
いると思いますが、これの評価、今の現状のシステムと比較して、この被災者支援システムの評価についてお
伺いしたいと思います。
○防災安全課長(西永宣昭君) 御紹介のありました総務省提供の被災者支援システムにつきましては、市長の
答弁にございましたけども、未曾有の被害に遭われた阪神・淡路大震災における困難を極めた復興事業の中で、
兵庫県西宮市の情報管理担当の職員が構築したシステムということでありまして、いわば身近な自治体の被災
システムでございます。これを地方自治情報センター─LASDECの地方公共団体業務用プログラム
ライブラリに登録されたものでございまして、これを全国の地方公共団体が無償で利用できるということでご
ざいます。
これは先ほど東京三多摩のほうで使っております東京都災害情報システムは、広域的な活用とあわせまして、
西宮市の被災者支援システムにつきましては、かなり身近な住民の情報がつかめるということでは評価が高い
というふうに言われております。
以上でございます。
○議長(粕谷洋右君) ここで10分間休憩いたします。
午後 3時58分 休憩
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午後 4時10分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○19番(御殿谷一彦君) では、被災者支援システムの質問を続けさしていただきます。
先ほどこの被災者支援システムの評価をちょっと聞かせていただいたんですけども、要は本当に使う側から
必要な機能を網羅した、大変使いやすいシステムではないかというふうに思っております。市のほうでも、こ
のソフトウエア、CD-ROMだと思いますが、入手してると思いますが、ごらんになられましたでしょうか、
お伺いいたします。
○防災安全課長(西永宣昭君) 総務省から提供されました当システムのプログラムCD-ROMにつきまして
は、当市にも配布されております。中身を見ようと思いましたが、起動ソフトの内容でございまして、インス
トールするためには多尐現システムの修正が必要だというふうに解釈してございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) ちょっと話を戻しますが、これ全国でも導入しているところが幾つかあるようにお
聞きしておりますが、導入済みの他の自治体のお話をお聞きされておるかお伺いいたします。
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○防災安全課長(西永宣昭君) 近隣の市をちょっと尋ねたんですが、まだ導入の実績はないということは現段
階でわかっております。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) いかがでしょう、これがなかなかちょっとうまく進まない理由っていうのはどのよ
うに評価されておりますでしょうか。
○防災安全課長(西永宣昭君) 中身的には、先ほどお答えしましたけども、避難所関連システム、緊急物資管
理システム、仮設住宅管理システムと犠牲者遺族管理システムとか、サブシステムとしては非常に身近な、自
治体にとっては非常に有効なものであると考えておりますが、冒頭御説明いたしました東京都のDISが広域
的な部分ということで有効活用されておりますので、そちらに頼るところがあるのかということと、あるいは
システム変更が伴うということも、多尐財政的にあるのかというふうに思ってございます。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) ただ、要は仮設住宅管理システムとか犠牲者遺族管理システム、それから被災者証
明書の発行等もできるシステムというふうに聞いております。それから義援金の交付管理もできるシステムだ
と聞いております。なかなかそういう東京都、それからその他既存のシステムにはない機能があるシステムだ
というふうに思います。ぜひとも進めていただきたいところですが、今課長からもお話があったとおり、この
導入に対してOSが、既存のOSと─失礼、要はシステム的なベーシックな部分が違っているということ
で、なかなか検証もしにくいというお話がありましたが、それ自身は─ちょっと言葉があれですけど、要
は皆様が御存じのウィンドウズとかというOSではなくて、リナックスというフリーソフトウエアを、ただの
ソフトウエアを使っておる機能でございます。ゆえにこれを使うことに対して、そんなにお金がかからないと
いうのがまず一つです。
それからOSが違うからといって、導入に関しては皆様が普通にパソコンを導入したり、それから大きなシ
ステムを導入したりするのと手間自体はそんなに変わらないシステムというふうに、私学ばさせていただいて
おります。そういう意味でぜひともこのシステム、導入に向けて進めていただきたいというふうに思いますが、
もしこのシステム導入するとした場合に、この導入コスト、いかほどかかるというふうにお考えでしょうか。
○防災安全課長(西永宣昭君) 実は隣の東村山市が、多尐この情報によりまして検討しているようでございま
す。その中では、東村山市の試算によりますと導入時コストで約400万円、運用コストで年約120万円と伺って
おります。
以上でございます。
○19番(御殿谷一彦君) 東大和市のほうでそのような御判断をなされたんだと思いますが、この辺はもう尐
し検証していただきまして、以前他の議員さんからもお話があったとおり、現状いろんなパソコンのハードウ
エアが大変安くなっております。それからいろんなサーバー、クライアントシステムに関しましても大変に値
段が安くなっておりまして、普通の企業のシステムが100万円以内で構築できるような機能も今あるように聞
いております。そういう意味で、この手のシステムどこまで充実させるかという、どこまでバックアップ機能
を持たせるとか、どういう大きさにするとかという規模の問題が出てきますが、ある程度のところでおさめれ
ば、それなりの費用でもおさまる─それなりのって幾らなんだって言われてもちょっとあれですけども、
本当に400万円もかからないでおさまるシステムだというふうに思います。この辺、当市でもできましたらぜ
ひとも検証していただいて、どこまで費用的に、また機能的に導入できるものなのか、この検証ぜひとも進め
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ていただきたいのですが、いかがでございましょうか。
○総務部長(氏井 博君) 先ほど御紹介ありましたように、サブシステムとしても非常に広範囲でございまし
て、担当課長が申し上げましたように、これはシステム的には有効であるというふうに考えてございます。し
かし一方、先ほどのような導入コスト等もございますので、近隣各市の状況等を見定めながら今後導入も含め
て検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○19番(御殿谷一彦君) できれば私みずから東村山市にも行って、東村山市もやれというふうに言いたいと
ころでございますが、検証をとにかく進めていただきたい。お願いいたします。
課長がちょっとしり込みしたOS、ソフト的なところも決して難しい問題ではございません。値段の面に関
しましても、この吉田さんのセミナーというか、ちょっと伺ったことがございますが、400万円もかからない
でできるというお話も本人しておりましたので、その意味で今後研究をぜひとも進めていただきたい。ぜひと
も一度、どこかのシステムにこのCD-ROMインストールしていただいて、使う使わないはその上で判断し
ていただくのは結構でございますが、ぜひとも見ていただきたいなというふうに思います。
とにかく一番最初のところにも述べさせていただいたとおり、災害時にいろんな物資だとか、それから避難
場所だとか、いろいろ大事なところはたくさんございます。ただし今現在の世の中において、情報というもの
が大変に重要なものでございます。いざ何かあったときに市のほうでは何の情報もつかんでいない─まあ
何の情報もつかんでいないということはないと思いますが、情報不足である。私の母親がいるはずだけども、
どこにいるかもわからない状態になってしまった。それをもし市側で、いやそれはこの避難所にいるんですよ
ということが簡単にわかるようになっているとかということになっていれば、これほど心強いことはございま
せん。市民に対しても、またいろんな風評被害を防ぐためにも、この情報をしっかり押さえるということが大
事でございますので、このシステムをぜひとも導入に向けて検討していただきたいなというふうに思います。
災害発生時における行政の素早い対応、これが復旧、復興には不可欠であり、被災時に被災者の氏名、住所
などの基本情報や被害状況、避難先、被災者証明の発行などを総合的に管理する、この被災者支援システムを
今のうちに、平時のうちに構築していくことが大変重要だと思います。その割には値段はそんなにかかるもの
ではないと思います。ぜひともこの当システムの積極的な取り組みを要望したいんですけども、再度市長、御
返事をいただきたいと思います。
○市長(尾又正則君) 震災等ですね、未曾有の事態に対しましてはいろんなデマがありますし、危険な状況に
陥るということは歴史的にも、関東大震災のときに大変なデマが起こって多くの方々が命を失った経緯もござ
います。その意味で今先生がおっしゃるように、将来的にどんなことがあるかわからない状況であると、そう
私は考えています。その意味で今おっしゃった被災者支援システムでございますけれども、これは市民の命と
財産を守るためにも重要なものであろうと、そのように認識をしております。まあ今この場でもって即答はち
ょっと困難でありましょうけれども、今後担当職員ともよく相談し合って検討してまいりたいと、そのように
思っております。
○19番(御殿谷一彦君) では、こちらも極力情報を集めて提供したいとも思いますし、いろんなこれに関し
ての情報がありましたら積極的に御通知していきたいと思っておりますので、ぜひとも導入に向けて御検討よ
ろしくお願いいたします。
以上をもちまして、一般質問を終わります。
○議長(粕谷洋右君) 以上で、御殿谷一彦議員の一般質問は終了いたしました。
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◇ 尾 崎 信 夫 君
○議長(粕谷洋右君) 次に、16番、尾崎信夫議員を指名いたします。
〔16番 尾 崎 信 夫 君 登壇〕
○16番(尾崎信夫君) 16番、尾崎信夫でございます。通告に従いまして、一般質問を行わさせていただきま
す。
いよいよ空堀川も、一番大変な災害場所であった奈良橋川と空堀川の合流点であります高木橋以西が河川改
修に入る予定となっております。今回この空堀川の高木橋以西の河川改修と計画の概要でありますが、まずは
一つ目として高木橋以西の護岸整備の状況と宮前一の橋付近並びに砂の川橋付近の護岸整備などについての概
要をぜひお答えいただければと思っております。
また二つ目として、宮前一の橋の付近と砂の川橋のかけかえ工事などの概要についてもあわせてお願いした
いと思います。
またこの高木橋、何といっても高木橋のかけかえ工事がいよいよ大きな工事となると思われます。特にここ
は奈良橋川との合流をどう位置づけるかということが大きな課題となるわけでございます。これらのかけかえ
工事の計画の概要がおわかりであれば、御説明いただきたいと思います。
二つ目に奈良橋川の用地買収の状況、また河川改修の概要、同じ計画でございます。
一つ目には、今現在、用地買収が進められております。これらの状況、また問題点があるのか、また市とし
てどう把握をされているのか確認をしたいと思っております。
二つ目に、奈良橋川の空堀川との合流部の整備計画がどのようになっていくのか。現在、何といってもここ
が、今までは空堀川、奈良橋川が90度で接することにより、溢水の問題が23年以上、この地域の方々心配をな
さっていたわけでありますけれども、これらの合流部の整備計画がどのようになるのかをお尋ねしたいと思い
ます。
それから、3番目の空堀川の奈良橋川合流部の5号線への人道橋の設置でありますけれども、これは地域住
民の方からお話が出てるものですから、高木橋の橋のかけ方によってこの問題が発生するのではないかと思っ
ております。これらについて状況をあわせてお尋ねしたいと思います。
3番目でございますが、武蔵大和駅のバリアフリーなどの進捗状況であります。
いよいよ22年を目途に、各駅5,000人以上の乗降する駅につきましてのバリアフリー、エレベーターの設置
であります。いよいよ武蔵大和も、東大和市の残るところのバリアフリーをしていかなければならない駅でご
ざいます。これはやはり武蔵大和のバリアフリーにつきましては、乗降客6割以上の方が東大和市の方々でご
ざいます。このバリアフリー、どういう状況になっているのか、西武、東村山市との話し合い、これらについ
てどのようになっているかお尋ねしたいと思います。
それから二つ目には、武蔵大和駅前、この信号機の設置であります。武蔵大和駅から西に行ったところの信
号機、また東村山市側の赤坂に信号機があるわけでありますが、この武蔵大和駅から反対側に渡るため、現在
は特に問題はないとしてもですね、今後やはり信号機の設置をしてほしいという御意見を地域の方からいただ
いております。これらについてどのような考えがあるのか、ぜひお考えをお聞かせいただければと思っており
ます。
また武蔵大和駅の整備、特に西武のどのような計画があるのか、あわせてまた自転車置き場についてどのよ
-224-
うになるのかをお尋ねしたいと思います。かなり自転車置き場につきましても、現在不足の状況に達している
と考えております。それらについてあわせてお尋ねしておきます。
4番目は志木街道の整備計画の進捗状況であります。
今現在、武蔵大和駅前、前川はふたかけの一部が終わっております。これらの前川のふたかけ、また志木街
道の整備状況、遅々と進まないわけでありますが、これらはどのように進むのか。現在東村山市側は、この金
山神社から赤坂まではほぼ整備が完了しているわけであります。ところが、この東大和市側であります武蔵大
和駅からそこのスーパーまでの間、まだまだ遅々として進まない状況であります。特にこの志木街道、126号
線の整備計画は、東京都としては交差点改良という考えで進んでいるはずでございますので、それらの状況に
ついてあわせてお尋ねしておきたいと思います。
それから志木街道の以西、塩釜神社までの間が今、舗装、また歩道のグリーン舗装化がなされておりますけ
れども、その後塩釜神社から奈良橋の交差点までの間、これらをどのように計画的に道路整備を行うのか、か
なり志木街道の道路も、この塩釜神社以西も、かなり道路の状況はカメの子のような状況に、マンホールのふ
たの周辺がなってきたりしております。大分傷んでいるわけでございますので、これらの整備、またここ一小
に通う子供たちの、まさに通学する方々の安全確保のためにも大事なことだろうと思いますので、この歩道整
備、どのようにするのかお考えを示していただきたいと思います。
それから最後の5番目、都市農業のあり方であります。
今現在、東大和市の農業、かなり農地が尐なくなってきているわけであります。この東大和市における農地
をどのように市として守っていくのかが最大の課題でございます。これらの都市計画上の農地の確保をどのよ
うに進めるかというのは大きな課題であります。また第一次産業で占められている東大和市の農家の方々、専
業、兼業、あわせてやはりこの方々の生産確保という部分では大事でありますし、農地が宅地化になってしま
うことでは、かえってヒートアイランド現象─さまざまな東大和市の環境が大きく変わってしまうわけで
ございますので、これらの農地の保全をどうするのか、市としての考えをお示しいただければと思っておりま
す。
二つ目については、都市農業の後継者対策であります。今農家の方々、高齢化率、非常に高まっております。
後継者がどのようにこの都市農業を守るかというところに、市が基本的な姿勢を示していかなければ、今後の
後継者対策は進まないのではないかと思っております。これらについてどのようにお考えなのかお尋ねしたい
と思います。
また三つ目、何といっても農産品の販路拡大、都市農業、やはり所得がどうしてもふえていかなければなら
ないわけであります。この意味では農産品の販路の拡大、さまざまな市として、また農家と一緒になって、ま
た農協と一体となって、販路の拡大、農産品の主要品目をどのように生産を進めていくのか、まさに所得がふ
えていかなければ都市農業を守っていけないわけでありますので、これらの販路の拡大をどのようにしていく
のかお尋ねしたいと思います。
この場からでは以上の質問で終わらさせていただきます。答弁によりまして、自席にてまた質問させていた
だきますので、御答弁いただきますようお願い申し上げます。
〔16番 尾 崎 信 夫 君 降壇〕
〔市 長 尾 又 正 則 君 登壇〕
○市長(尾又正則君) 初めに、空堀川の高木橋以西の河川改修についてでありますが、空堀川の河川整備事業
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につきましては、東京都によりまして事業が進められているところでありますが、空堀川全体の整備率としま
しては約8割が完了しているところであります。なお東大和市内の河川改修の概要と計画につきましては、担
当部長から後ほど説明をお願いします。
次に、奈良橋川の用地買収の状況と河川改修であります。奈良橋側の河川整備事業につきましては、東京都
によりまして空堀川との合流点から宮前二の橋上流までの間におきまして、河川拡幅整備に向けた用地の買収
が行われております。詳しくは後ほど担当部長から説明をお願いします。
次に、武蔵大和駅のバリアフリーの進捗状況でございます。西武鉄道が事業を計画し、東村山市と当市を含
めた三者でエレベーターの設置によるバリアフリー化について、平成22年度の事業実施に向け協議を続けてい
るところでありまして、近々には西武鉄道側から具体的な計画案が示されるものと思っております。
次に、武蔵大和駅前の信号機の設置であります。東京都によりますと、都道整備に伴う警視庁との協議の中
では、信号機の設置は計画していないということであります。
次に、武蔵大和駅の整備でございます。先ほど答弁しましたように、駅のバリアフリー化につきましては、
西武鉄道が事業主体となりまして、東村山市と当市を含めた三者で協議を進めているところでありますが、駅
全体の整備計画につきましては、近いうちに西武鉄道から計画案が示されるものと思われます。その際には、
必要に応じて当市側の要望を申し入れてまいりたいと思っております。
次に、自転車置き場についてでありますけども、現在東京都水道局から用地を借り上げて使用しております
第3駐輪場が、都道整備に伴いまして拡張することも可能となりましたので、水道局と協議しているところで
ございます。
次に、武蔵大和駅前付近の志木街道の整備計画の状況であります。武蔵大和駅前付近の都道第128号線の整
備につきましては、都市計画道路3・4・26号線の線形に合わせて施行されるため、現在は道路の築造工事に
先立ち水路の暗渠化工事が進められている段階でございます。工事を施行しております東京都北多摩北部建設
事務所によりますと、本年度は東大和市域の水路工事を予定しているということであります。今後は水路工事
を先行させながら道路築造工事を進め、平成23年度ごろの完了を目途としたいと、そういう方針であるようで
ございます。
次に、塩釜神社の信号から奈良橋までの舗装と歩道の整備であります。都道を管理している東京都北多摩北
部建設事務所によりますと、塩釜神社の信号から奈良橋までの区間の舗装補修工事につきましては、平成22年
度以降、路面の損傷状態を見た上で施行を検討していくということでございます。
次に、まちづくりの中で農地の保全でございます。当市の農地は農産物を生産する機能以外にも、緑の景観
形成や防災空間、自然環境保全などさまざまな機能を発揮しておりまして、良好な都市環境の形成に重要な役
割を果たしていると、そのように思われます。その一方、他の都市及びその周辺地域と同様、依然として農地
の減尐傾向が続いておりまして、農業振興上の大きな課題となってございます。現在、農地法等の一部改正が
議論されております。また国において都市計画制度の見直しも検討されているようでございます。生産緑地制
度と相続税等の納税猶予制度は、都市農業の命綱と言われる制度でありますので、両制度の根幹維持と制度の
拡充が図られるよう、関係機関と連携して要請活動に取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
次に、都市農業の後継者対策でございます。農業経営者の高齢化等により、農業従事者が減尐する傾向にあ
りまして、担い手、後継者の育成、確保が農業振興上大きな課題の一つであると認識をしております。農業後
継者の不足は、他産業並みの所得が得られにくいことが大きな原因になっているものと考えられます。経営面
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の魅力を高めるとともに、当市で多く見られますUターン就業者に対する生産技術を習得するための支援が必
要であると思われます。引き続き農業生産技術の向上に取り組む青壮年部の研修活動を応援するとともに、東
京都事業の活用を通して担い手、後継者の育成、確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、農産物の販路の拡大であります。都市農業には多くの消費者が身近に控えているという優位性があり
ます。当市におきましても、多くの農家が直売施設を設置するなどして、身近な市民に農産物を販売する経営
に取り組んでいるところでございます。こうした直売については、農産物の新鮮さのみならず、生産者の顔が
見え会話もできることなどから、多くの市民に利用されておりまして、重要な販路の一つになっているものと
受けとめております。現在農家が設置した直売施設とあわせて、地元農産物の販売や原材料として利用する商
店を紹介する、いわゆる農産物直売所マップの作成を進めております。直売所マップの発行を通して、需要の
拡大とともに商業の地元農産物を活用した取り組みの拡大を期待しているところであります。
以上であります。
〔市 長 尾 又 正 則 君 降壇〕
○建設環境部長(並木俊則君) それでは、初めに空堀川の護岸整備と橋のかけかえの概要についてでございま
す。
空堀川の河川整備事業につきましては、空堀川と奈良橋川の合流点でございます高木橋の下流までの整備が
完了しております。高木橋の合流点を除きまして、現在上流の橋であります下砂橋から奈良橋庚申橋上下流調
節地の間の護岸整備工事と奈良橋6丁目地内におきまして砂の川橋南側付近の護岸整備工事を現在行っており
ます。
橋梁のかけえにつきましては、現在奈良橋6丁目地内におきまして、市道第541号線に新設されます(仮
称)砂の川橋1、それと同じく市道第542号線に新設されます(仮称)砂の川橋2の工事が現在進められてい
るところでございます。
なおこの付近の今後の橋梁のかけかえといたしまして、八幡通りにかかってございます東芝中橋の計画があ
るとのことでございます。
また高木3丁目地内の整備に伴います(仮称)新宮前一の橋の設計に現在着手しているということでござい
ます。今後この(仮称)新宮前一の橋と高木橋のかけかえを予定をしているということでございます。
次に、高木橋のかけかえ工事の計画についてでございますが、東京都によりますと高木橋につきましては平
成22年度から2カ年をかけて実施する予定ということでございます。
次に、奈良橋川、河川用地の取得状況についてでございますが、東京都によりますと現在全体計画の2割か
ら3割の取得が完了しているということでございます。
次に、奈良橋川と空堀川との合流部の整備計画についてでございますが、東京都によりますと高木橋のかけ
かえ工事のそれ以降ですね、整備工事の予定となっているということでございまして、施行時期等につきまし
ては現在のところ未定というような状況でございます。
最後でございますが、市道第5号線への人道橋の設置についてでございますが、東京都によりますと合流点
付近の河川整備に伴いまして、人道橋を設置する予定はないということでございますが、計画的には旧河川の
敷地を埋めまして歩行者等が平地で通行できるような形に計画をしているということになりまして、人道橋の
必要性はない計画を今考えているということでございます。
以上でございます。
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○議長(粕谷洋右君) ここであらかじめ会議時間の延長を行います。
○16番(尾崎信夫君) ありがとうございました。
高木橋以西の護岸状況、ここで工事を進めているわけでありますけれども、宮前一の橋の橋のかけかえは、
ここ道路が二つに分かれるような形になるわけだろうと思いますが、新しい橋になるわけでありますが、これ
らの状況というのは、特に橋─今現在二またに分かれているところがちょうど川の河床になってしまうわ
けでありますけれども、これらについてもう尐し具体的な説明をお願いしたいと思います。
それから砂の川の橋のかけかえ工事も、いわゆる現河川よりかなり高い位置の場所を掘り下げて、空堀川の
現況をつくるということになるんだろうと思いますけれども、これらの状況をちょっともう尐し具体的に説明
いただきたいと思いますが。
○土木課長(木村哲夫君) まず1点目の仮称でございますが、新宮前一の橋の件でございます。新たに道
路─現況は道路でございますが、そこに新設される橋ということで、今現在設計中ということで、今月末
に説明会等も開かれる予定になっておりますが、東京都によりますと現在の予定ですと、現在の宮前一の橋か
ら北方向に向かいまして橋を渡り終わった時点で管理用通路、これが道路幅員6メーターになる予定でござい
ますが、そこの管理用通路に丁字路の形でぶつかるというような計画でおります。
続きまして、奈良橋の砂の川橋のかけかえの関係でございますが、ここにつきましては現状の空堀川よりも
位置的には南側にくることによりまして地形的に相当高くなります。ただ民有地の関係もございますので、川
と今現在の土地との高低差が相当発生してしまうということで、擁壁関係がかなり高いものになるのではない
かというふうに考えております。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) 高木橋のあたりの空堀川は、これ24メーターになるんですか、河川自身が。管理用通
路は4メーターぐらいですか、そんなもんなんですか。ちょっとその辺のあれと、それと砂の川橋のあたりの
断面図を見ますと16から18、管理用通路が4メーターとなっているわけですけれども、この状況をちょっとお
尋ねするのと、それから砂の川橋の場合には管理用通路は、今の現状のところに管理用通路がくるようになる
んでしょうか。そうすると八幡の道路から東側を見ると、かなりの坂を上るような格好になるんじゃないかと
いう、管理用通路がですね─なるんじゃないかという気がするんですけど、これらはどうなるんですかね。
○土木課長(木村哲夫君) まず1点目の川幅の関係でございますが、上流から申し上げます。計画河川の幅で
ございますが、武蔵村山市境から中砂の川橋、これは芝中の中央の通りになりますが、ここまでが管理用通路
左右4メーターを含みまして24メーターの計画でございます。中砂の川橋から高木橋の間ですね、こちらにつ
きましては同じく管理用通路を含めまして26メーターの計画でございます。高木橋から東村山市の行政界まで
が32メーターの計画でございます。
あと砂の川橋近辺の河川用通路の関係でございますが、通常河川用通路につきましては、河川の護岸と同じ
形になりますので、余り東芝中橋等の高さから見ても高低差は発生しないのではないかと思われます。ただ管
理用通路と民有地との間の高低差が相当生じますので、そちらの擁壁が高いものになるというふうに聞いてお
ります。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) わかりました。かなり管理用通路が、砂の川の周辺は使えないという状況なんですね。
すぐ擁壁になって、河川を見れば河川と管理用通路が下にあるという状況になるということでいいんですね。
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わかりました。
それと空堀川のこの問題については、正直言って昨年の8月31日の豪雤による水が、実際はこの奈良橋川と
空堀川の合流点では溢水騒ぎは当時多分起きなかったんだと思います。その理由は何かといえば、仮水路を設
けたことにより水があふれずにいたという状況になるわけですね。今後考えられることは、この奈良橋川も、
まあ先ほど奈良橋川─ 一緒にやっちゃっていいですかね─ 一緒にやっちゃいますね、どうせ一緒なん
ですからね。奈良橋川から空堀川への橋のかけかえの前には、当然現況の空堀川がなくなってしまうわけです
ので、奈良橋川については仮水路を設ける形になるんだろうと思うんですけれども、これらについて。
もう一方ですね、ここに仮水路を設けて、また今後現況の河川が新しい河川になったときにはですね、結局
ここではとまらずに下流にどんどん流れていく状況になるわけですね。そうすると例の新堀、南街の水は清水
橋に接続しているわけですから、当然大雤が降ったときに河川の高さが護岸と同じ高さになってしまえば全然
のみ込めないわけですよね。そういう状況が続くということは、今後もずっと東大和市内の新堀、南街地域に
おいてはやはり影響があるわけですので、その影響をどう避けるかというと─空堀川というのはふだんは
本当にちょろちょろとしか流れていない。そういう状況の中で雤が降れば一斉に水があふれかえるという状況
になるわけですから、ここの差をどうするかというのが大きな課題であると思うんですね。ですから河川の中
でやはり貯留できるものがもう一度この空堀川の中でつくれれば、ある意味ではまた下流における影響を避け
られるのではないかと私は思うんですよね。その一つの方策を言えば芝中調整池なども、もう尐し今あるよう
な調節池、貯留槽を設けるということによって水をため込むことも考えなければ、今後の要するに豪雤におけ
る水害を避けることができないのではないかという気がするんですね、私自身の考えですけども。
その一つの方法とすれば、例えば芝中調整池を、貯留槽を設けたり、または現況ちょうど砂の川の一の橋か
ら……。一の橋じゃないんだ、これ現況はね。現在のあれは砂の川橋から下流、高木橋までの間、現況の河川
があわけですよね。この現況の河川も、まあ今後どう整備するかはあれですけれども、できればここを今ある
現況の河川を残して、そこに一時的でも空堀川の水をため込むということを考えることも一つの溢水の対策に
私はなるんだろうと思うんですね。ただ単に今ある現況の空堀川を埋めてしまったんでは、私はもったいない
んだと思うんですね。この辺に対する雤水排水の設置等もあるわけでしょうから、これらも新河川に当然入れ
るわけでしょうから、周辺住民の影響はなくなってくるんだろうと思いますので、こういう方法を考えること
によって、要するに高木橋以西で水を、空堀川が大雤が降ったときに尐しでも水位を下げることで下流の部分
での影響が避けられ、溢水対策にもなるんだろうと私は思うんですけども、これらについてどうお考えかちょ
っとお尋ねしたいと思います。
○議長(粕谷洋右君) ここで10分間休憩いたします。
午後 4時53分 休憩
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午後 5時 3分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○建設環境部長(並木俊則君) 幾つか御質問いただきましたので、それぞれお答えいたします。
まず高木橋付近の空堀川と奈良橋川の合流で、まず最初に今後工事が入った場合の仮設の水路というふうに
呼んでおりますが、これにつきましては最終的な─当然合流の幅より狭いわけでございますが、基本的に
は空堀川と奈良橋川の交差は緩やかな線形にするということで、その計画をもってして用地買収も今行ってい
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るところでございます。最終的には空堀川に奈良橋川が合流する部分については、なるべく緩やかな角度をも
ってして合流するような、そのような計画のものを今持ってございます。
空堀川につきましては、最終的には時間雤量50ミリの対応ということで計画をしております。現在時間雤量
30ミリの対応ということで、これにつきましては下流の埼玉側のほうの護岸整備工事がなかなか進まないとい
うことで、東京都のほうの部分が早目に工事が進んでおる関係で現在は30ミリ対応と。最終的には河床をとっ
た中で50ミリ対応というようなことで考えておりますので、現在の東京都の計画の中ではその拡幅整備された
河川におきまして貯留槽等の計画はございません。
それとまだ現河川ですが、新河川ができた場合の旧河川の活用の問題でございますが、この部分についても、
上の部分についての検討は何回か行っておりますが、その部分を溢水対策でという部分はですね、なかなか高
低差の関係で技術的にも難しい関係がありまして、溢水対策で何か形になって施設をというのはなかなか難し
いというのが現況でございます。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) 私が言っているのは、溢水対策とともに、いわゆる空堀川というのはまさに名前のと
おり空堀川です。ですから芝中橋より以西は水がない状況で、以東もある意味では水がなければ空になってし
まうんですね。ですから今水鳥、いろんなコサギとかさまざまな野鳥がやってきているのも、水があり、そこ
に魚がすむようになった。奈良橋川も非常に今まで水質が悪かったわけですけれども、そこに魚がきてるから
鳥がやってくる、こういうことだと思うんですね。
今後のヒートアイランド現象を考えたときに、今現況高木橋以東の河川、ほとんどもう細い流量しか流れて
ません。かえってあれだけの広い河川があって、ヒートアイランド現象になりつつあるんだろうと思っている
んです。だからその現象を避けるためにも、どこかで水を確保しなければならないわけですね。ですからもっ
と言えば、野火止用水のように高度処理水を本来なら空堀川にも接続できればと思いますけれども、かなりの
距離がある。今空堀川のさまざまな会議の中でも、野山北公園に樹木を植えて水を何とか出せるようにするん
だと言っておりますけれども、現状でさえ今野山北公園はあのような森林公園になっていても水量の確保が難
しいから、河川の河床の改修の仕方によって水が下に浸透してしまう、流れてきても。こういう状況が続いて
いるわけです。
だからこそ、じゃあどっかで水を確保する方法を考えなきゃいけないんだと思うんですね。空堀川というの
は暴れ川だと、ある意味では。台風や何かがやってくれば、もう一挙に流れ出してしまう河川なわけですから。
これらのことも含めて、要するにその災害を救うためにも空堀川の水位を下げるという努力を私はしなきゃな
らないと思うんですよ。空堀川で、それも。周辺地域でやったって、これ意味ない。空堀川でこそ、その水量
の調整を図る機能を持たせることが今後私は大事になるんだと思うんです。これ東京都の事業ですから、だけ
れども市としての─やはりそれは主張を私はすべきだろうと思います。
今現在、要するに現河川、これが新河川ができれば、旧河川は当然上は遊歩道的にするわけですから、その
川底を使って尐しでもためるようにする。そしてその水を足らないときに流すという方法も、一つの私は対策
だと思っているんです。どの程度たまるかわかりません。ただ長さから考えればかなりの距離になるわけです
から、これは実際に計算してみないと出てこないんだろうと思いますけれども、1万トンや2万トン程度はた
まるんだろうと思うわけですし、芝中調整池はやはり3万トンもためられるわけですから、あそこにまさにそ
の機能を持たせ、そして上は要するに公園にする。そして芝中のゲートボール場等の整備を行うことで、十分
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地域の方々に対することができるんだろうと思うんですね。今現在でさえ使っているところがなくなってしま
う可能性はあるわけですから、この芝中の調節池等を使って水の確保、それを下流への流すことの水を確保す
る。また現河川で水を確保するというのも、一つの私は対策だろうと思っているんです。
ぜひ一つ調べてもらいたいのは、今まで仮水路ができなかったときの東大和市内の水害状況と、あの仮水路
ができた以降の水害状況を、ぜひ私は調べる必要があるんだと思うんです。あの清水橋での流れない理由は、
空堀川が満水になってしまうため、また空堀川のあの清水橋の位置と新堀の位置が同じレベルなわけですよ。
どんなに科学的サイホンやったって水は流れないんですよ。同じ高さ、レベルであるわけですから。レベルの
低いところに流さなきゃいけないものが、現在は同じレベルの場所に流しているからああいう現象が起きてい
るわけですから、これらの対策をするには現河川の水量を10センチでも20センチでも下げる対策をする。いざ
降ったときにする対策を講ずることが、私は大事なことだと思っています。
それともう一点は、今ある空堀川のこれからの─いわゆる芝中橋以西の流量確保、または以東について
の水の確保をどうするかということを私は真剣に考えるべきではないかと思っております。柳瀬川、空堀川の
会議の中ではそういう話が話題に出てるんだろうと私は思うんですけども、これら東京都には当然そういう話
が、北北建には話がいってるはずですので、市としてはやはり強力的にその点を踏まえて、私は主張すべきと
ころは主張する必要があるんだと思うんですけども、これらについてどうお考えなのか。
それからもう一つ、先ほど砂の川一の橋の状況を聞きました。そうしますと砂の川一の橋前後、何メーター
になるんですか、これ。その間ですね、いわゆる9メーター、10メーター、下に管理用通路ができて、まさに
ここを八幡通りから、いわゆる現況の民地だから庚申橋あたりまので間が、いわゆる管理用通路自身が、何も
なければ真っ暗、それから夜中に通っていれば人が通れない状況になるんだと思うんですけども、これらの防
犯上の問題はどう考えていらっしゃるのか、この点についてお尋ねしておきます。
○建設環境部長(並木俊則君) 幾つか御質問いただきましたが、東芝中橋以西の水量の確保、そのことにつき
ましては、当然のごとく流域の市と協議会等を設けた中で課題というふうにはなっております。ただどうして
も東京都の整備事業の中でですね、一番に考えるのがどうしても溢水対策、雤水対策ということが第一に上げ
られておりまして、そちらを考えた中での計画ということが第一に決められたところでございます。今後環境
のことも考えた中でですね、今いただいた話についてはですね、今後各市との調整あるいは当然東京都との調
整も必要でございますので、すぐに話を伝え考えていきたいというふうに思います。
それと清水橋等での水量を下げる課題につきましてもですね、やはり部分的に護岸工事あるいは河川の拡幅
の整備工事をやっておりますので、なかなか全体が私どもも見えない部分というのがございまして、ほぼ完了
に近い段階にここ数年でなってきますので、そういったことも踏まえまして水量の関係については考えていき
たいと思います。
砂の川橋付近のちょっと高さの部分につきましては、土木課長のほうから説明させます。
○土木課長(木村哲夫君) 高低差におけます明るさという関係でございますが、空堀川につきましては市のほ
うで街路灯を設置しておりまして、河川工事にあわせまして街路灯の配線関係が将来的にできるように中身の
ない空管を河川用通路等に埋設だけしておきまして、大体翌年でございますが、河川用の管理用通路が完成し
ましてから、翌年にその箇所に街路灯を設置するようにしております。ですので完成当初はしばらく暗い部分
も、まあ高低差の関係で暗い部分もあろうかと思いますが、翌年からは街路灯を設置いたしますので、なるべ
く御不便をかけない、暗い期間が短いような施行時期で施行しますので、その辺は問題ないかというふうに考
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えております。
以上です。
○16番(尾崎信夫君) あとは高木橋のかけかえについては、空堀川の新河川に橋をかけるということになる
わけですね。現況の高木橋はなくなってしまうということで考えていいんですかね、これね。そういうことに
よって人道橋は、多分必要ないのかもしれません。この図面を見ましても、小さい図面ですからわかりません
けれども。そういうことでいいのかどうか、その確認をしておきます。
要するに溢水対策のために川を広げるんですから、川を広げたことによってかえって水害が起きるというこ
とはあってはならないわけなんで、その意味ではどう─要するに空堀川、奈良橋川、合流すればですね、
緩やかに空堀川に接続するわけですから、流れは当然奈良橋川、空堀川、この高木橋からはぐっと水位が下が
ってしまう状況になるわけですから、今まではここで何とか押さえていたものがなくなってしまうということ
が、かえって下流に影響を与えると私は思うわけですので、これはぜひ東京都にですね、溢水対策のためにや
る河川工事が、逆に他の場所における水害の影響を与えるというのは、これは甚だおかしな話ですので、これ
については強力に私は主張すべきだろうと思いますけれども、これはぜひ状況を私は調べてみる必要があると
思います。ぜひこれは高木橋が、仮水路ができていなかったときの水害状況、空堀川が、仮水路ができた以降
の状況とは水害の出方が、あのゲリラ豪雤のときも、現にこの空堀川と奈良橋川の合流点では溢水にはならな
かったというのがありますので、これはぜひ十分検証した上で、東京都に対しては私は主張すべきではないか
と思いますので、よろしくお願いいたします。
ちょっとあわせてお願いいたします。
○建設環境部長(並木俊則君) まず高木橋の付近でございますが、尾崎議員おっしゃるように今かかっている
橋についてはなくなります。新しい河川の計画の橋はその真南になるような形で、現在の橋についてはなくな
るということで、おっしゃるように周辺はですね、最終的には旧河川を埋め立てまして平地、まあ緑道等ある
いは植栽等になると思いますが、そういった形で歩行者がですね、あるいは自転車が通れるような形を今計画
しておりますので、そういうことを今予定しているところでございます。
今の高木橋の空堀川への奈良橋川の合流でございますが、緩やかな流れをもってして合流させるような形、
今は直角に近いわけでありますが、滑らかな形をとるという計画の部分でございますので、それがほかの部分、
特に下流ですね、どのような影響があるかということは、東京都のほうに十分な検証をもってして対応してい
ただくということですぐに伝えたいというふうに、今後も市のほうといろんな形で調整をしたいということで、
すぐに申し入れたいというふうに思っています。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) ぜひ、よろしくお願いします。
あと水の確保はぜひさまざま検証していただければと思いますので、よろしくお願いします。
次に、武蔵大和のバリアフリーの進捗状況です。
この武蔵大和駅バリアフリーについて西武はどういう考えで、また今後平成22年に事業着手ということであ
ればもう時間がないわけです。東村山市の状況、それから西武鉄道の状況がどうなっているのか。ここできっ
ちりしないと22年に間に合わないわけですので、武蔵大和が、バリアフリーが取り残されてしまう現状になる
わけでありますので、これらどういう状況なのかをまず聞いておきたいと思いますが。
○企画財政部長(浅見敏一君) この武蔵大和駅のバリアフリー化につきましては、三者ということで、まあ西
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武鉄道が事業主体でございますけれども、東村山市、そして東大和市の三者でこのバリアフリーに関しての協
議はしております。正式な三者が集まった協議というものはですね、平成20年度においては1回行われました。
その際に素案というものが示されていたわけでございますけれども、その際のお話で事業年次を平成22年度、
国庫補助等の最終年次になりますので、そこを目標にということでお話をその段階ではいたしました。それぞ
れ事業内容と項目が決まった段階で再度詰めるということで現在に至っているわけでございますけれども、現
在の状況でございますけれども、まず本年5月ということで、まあ5月の末ぐらいだと思いますが、西武鉄道
では国に対しまして補助金等の関係ございますので、事前の相談、協議というものを行ってございます。ただ
細かいものについてはまだ三者の詰めは行っておりませんので、事業を実施したいという段階かと思います。
それで、その上で西武鉄道から東村山市と東大和市に対しまして、平成22年度の鉄道駅のエレベーター等の
整備事業にかかわる計画書、これを提出することになりますので、近々に西武鉄道のほうから東村山市、そし
て当市のほうに協議が持ちかけられると思います。その段階で具体的な事業費である点、あるいはその内容に
ついての提示があろうかと思います。それを受けまして、本年度はそれぞれの市におきましては主要事業計画
等で計上いたしまして、来年度の予算措置に向かっていくということになります。
現状細かな詳細図等はまだいただいておらない段階ですが、スケジュール的にはそのような状況でございま
す。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) 東村山市ともまだ調整はされてないわけですね。ぜひその辺がどうなるのか、それか
ら駅舎をどうするかという話はありましたけども、今からではこの22年度にとなると、この駅舎なんていうこ
とを言ってられない。まさにホームまでの間をどういうふうにするかということになろうかと思うんですけど
も、全然その具体的内容も何も指し示されていないんでしょうか。
○企画財政部長(浅見敏一君) 東村山市とのやりとりにつきましては、何回も電話等ではさせていただいてお
ります。西武鉄道からは東村山市への協議もまだ、その後のプランについては提示がないということでござい
まして、いずれにしても協議するのはですね、当市におきましても応分の負担をするという意思表示をしてお
りますので、その中で東村山市とあわせて協議に参加さしていただこうと思ってございます。
それでプランについて、先ほども答弁申し上げましたが、なかなかまだ具体的なプランが今現在は手元にご
ざいません。ただ昨年の段階で示されたプランについて、これもごく素案でございましたけれども、エレベー
ターを設置して、それで駅舎のほうに導くというプランでございました。それも二つほどございまして、一つ
は都道から入りましてすぐにエレベーターを設置して、上昇して、そこから通路をフラットに設けまして、駅
舎のほうに向かっていくというプランが一つございました。もう一点は、駅舎そのものを動かしまして、エレ
ベーターを上げてから短い距離で駅舎のほうに一度接続して、それからプラットホームに向かうというような
プランもありました。これに伴いますと、駅の整備そのものも必要になってまいりますので、その際におきま
してはバリアフリーの補助対象となる範囲と西武鉄道で行う駅整備、これは明確に分離しましてそれぞれの負
担額を総負担しようというお話は昨年させていただいておりますので、それに基づいて西武鉄道におきまして
は、今回の事業計画の案を現在作成して近いうちに提示されるというふうに踏んでおります。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) 都道からすぐですか。すぐというあれでエレベーターの設置という─当初の考え
はそうだったということですね。これは全然じゃあまだ何も見えないということですか。
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もう一つは、東村山市としてはこれについて特に─いよいよ来年なわけですので、東村山市としては西
武との協議は進んでないでしょうから、東村山市はどのような連絡をとっていただいてて、どういう状況でし
ょうか。
○企画財政部長(浅見敏一君) 東村山市におきましては、駅所在でございますので、当然この事業に対して積
極的に取り組みたいと。それに応じて東大和市の市民の方々の利用が、数年前の話で65%ぐらいというお話を
聞いておりますので、それを受けて東大和市でも、東村山市だけでなく三者での負担ということで行ってまい
りましたので、東村山市につきましても計画年次として平成22年度工事と、そのように受けとめているという
お話は聞いております。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) この西武が示した1案、2案、予算的には規模ではどうだったんでしょうか。
○企画財政部長(浅見敏一君) これが一番、昨年お話があったときに不明だったんでございますが、1案、2
案、それぞれ2億5,000万円あるいは3億円強という数字でございました。ただその内訳がなかったものです
から、当市としては駅の整備と、それからバリアフリーに関する区分、これらが明確でないならば、この数字
について根拠としては受けられないということでお話をしました。ですからそれを踏まえてですね、今年度の
計画についての協議があるというふうに受けとめております。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) では近くに話はくるということですね、西武鉄道から。ぜひ何といってもここで終え
なければ国の補助が出ないわけですので、ぜひこれについてはしっかりと進めていただきたいと思います。
早くてどうなんでしょうか、7月ぐらいには話し合いができるんでしょうか。そこをちょっとお尋ねしてお
きます。
○企画財政部長(浅見敏一君) そうですね、先日も西武との連絡をとっております。そこでやはり7月時期に
はまず第1回目の協議をしないとですね、その先の国に出す、あるいは東京都にも経由いたしますので、そう
いった計画書、事業計画そのものが明確になりませんので、時期的には7月というふうに当市でも予定してご
ざいます。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) ぜひ、よろしくお願いいたします。
次に、武蔵大和駅前の信号機、またこの自転車置き場についてですけれども、武蔵大和の駅前の信号、今現
在は非常に道路の幅が狭いわけですから、ただし今後6メーターの3メーター、3メーターですよね、志木街
道128号線の拡幅については当然歩道が設置されるわけですので、この信号機につきましてはボタン式、また
武蔵大和の西側の信号機、赤坂の信号機と連動する形ですれば、今現在でも並んでしまっている状況ですから、
連動式にすればそんなに車の混雑、また車道に対する影響はないんだろうと思うんですね。それでなおかつボ
タン式にするという方式をとれば、ある意味では信号機の設置も可能なんではないかと思うんです。ともかく
武蔵大和駅から反対側に渡るのに、わざわざ武蔵大和の西側の信号まで行って渡る。逆に東村山市側は赤坂ま
で行かなければ渡れないという状況になるわけですから、これら反対側の歩道に渡れるようにしなければ、当
然信号無視して人はどんどんどんどん歩いて渡ってしまう。歩道だけでは、当然今の状況では歩道があったっ
て車が来ようと何しようと人間はどんどん渡ってしまいますから。
そういう状況が続いているわけですので、これがもっと道路が広くなれば、歩行者にとって安全は確保でき
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ないわけですので、この信号機の設置というのは大事な課題なわけです。ですから連動式にして、混雑が起き
ないような信号機の連動式にすれば、そんなに影響はないんだと思うんです。だからそのためには人が渡れる
ように押しボタンにしてということは、私はぜひそれはやるべきだろうと思うわけですけども、このことにつ
いてお尋ねしておきます。
また自転車置き場についてはどの程度、今ある志木街道の拡幅で出てくる道路による、どの程度の自転車が、
台数がとめられるのか、これらについてちょっとあわせてお尋ねしておきます。
○建設環境部長(並木俊則君) 武蔵大和駅前の横断歩道の信号機の設置でございますが、市としましても従前
からここの横断歩道については信号機を設置していただきたいということで東大和警察署のほうに、年度でい
きますと平成5年度からずっとお願いをしているところでございます。実現はまだないということになります
が、今回、先ほども市長の答弁の中でもありましたが、都道でございますので、東京都と警視庁との協議の中
では、今尾崎議員おっしゃるように、東側の廻田赤坂交差点の信号機との距離が70メートルということで非常
に近過ぎるということが大きな理由でございまして、信号機の設置は今回の都道の整備拡幅に伴ってのは、現
在のところ東京都と警視庁の協議では設置は困難というふうな結論を出しております。
また西側の交差点でございます武蔵大和駅西交差点からも、やはり距離が短いということで、信号機の設置
については双方の考えの中で、協議の中では難しいというのが現状でございます。私どもとしては、都道が拡
幅するわけでございますので、引き続きいろいろな方策で信号機の設置はできないかということで要請はして
まいりたいというふうに思っております。
また都道の拡幅に伴いまして一部ですね、現在の第3自転車置き場ですが、都道の北側の部分になりますが、
ここの部分、拡幅に伴いまして一部自転車が置けるような土地が創出されますので、ここの部分につきまして
は、ちょっとまだ線形等はっきりわかりませんが、まず100台はとめられるんじゃないかと、まあそれ以上と
められるんじゃないかなというふうに試算はしているところでございます。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) 信号機はぜひですね、現在の状況よりも、私は非常に人が渡るのが危険を伴ってまい
ると思っております。そういう意味ではぜひ信号機、連動式でボタン等の信号機をぜひ設置を、市としては強
力に警察署に要請をしてもらいたいと思います。よろしくお願いいたします。
それから志木街道の整備計画ですけれども、23年までということでございますが、今現在の前川のふたかけ
は、今後ことしも順次進んでいくのでしょうか。それからこの前川について、一度工事の影響で水害が起きた
わけでありますけれども、昨年の8月31日のゲリラ豪雤のときには、ここのところはどうだったんでしょうか。
それらについてちょっとお尋ねしておきます。
○建設環境部長(並木俊則君) 前川の部分の水路工事でございますが、今年度、平成21年度でございますが、
今の自転車道付近から西側の部分ですね、こちらにつきまして21年度で水路工事を行います。22年度、来年度
につきましては東側の東村山市域で残りの部分まだございまして、そちらを22年度ということで予定しており
ます。道路築造につきましては、その水路工事が終わった状況でないとできませんので、道路工事はその後と
いうふうな形になると思います。
それと昨年8月31日の市内のゲリラ豪雤のときですね、そのときについてはここの前川、要するに交差点部
分、前川の部分については溢水等のことはなかったというふうなところでございます。
以上でございます。
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○16番(尾崎信夫君) あとこの志木街道の整備計画が全然周知されてない、常に何か前川の工事をやれば看
板が立つ、終わるとなくなっちゃう。何をやってるかが、要するに市民には周知されてないわけですね。です
からその意味ではもっとしっかり看板をつけて、どういうふうな計画でどうなるかということ。それから当然
何か─この間の4月のときには水害というか、工事の関係で水害があったわけですけれども、いざという
ときの─やはり対処する連絡先等がわからないと非常に地域住民の方々も困っておりますので、これらに
ついてしっかり看板等、また連絡先等がわかるようにしていただきたいと思いますけれども、これらについて
ぜひ状況を御確認いただければと思います。
それから塩釜神社以西の奈良橋までの間でありますけれども、道路の状況は今現在の塩釜神社から以東の状
況とそう大して変わらないわけです。これ同じ状況なわけですから、ぜひこの志木街道の整備、年度ごとに進
めていただきたいと思いますけれども、これらについてぜひ東京都に対しては強く要請をいただければと思う
んですけれども、既に東村山市側は東村山駅までほぼ完了し終わっておりますので、同じように東京都の事業
であるわけですから、片方できて片方できないということはあり得ないので、ぜひこれらしっかりと市側とし
ては要請を行っていただきたいと思いますが、その点どうでしょうか。
○建設環境部長(並木俊則君) まず志木街道の先ほどお話ししました水路工事あるいは拡幅整備工事等の、ま
あなかなか工事が一たん年度で終わってしまうと、その工事の概要の案内板等がないということでございます
が、実際今もございません。ここで東京都、北多摩北部建設事務所にもですね、市民の方からそのようなお話
も伺いましたので、案内等を常時掲示できるような形をとれないかということでお話はしました。
その中で東京都のほうでは、21年度の水路工事ですね、これについては今後業者のほうが入札して決まると
いうことで、どうしてもその間は業者のほうの対応になるので看板等がないので、今後検討してみるというよ
うな回答はいただいているところでございます。
あと志木街道の塩釜神社から奈良橋の交差点までの部分の補修整備工事でございますが、今後ですね、今現
在東側の部分をやっておりますので、引き続き22年度に行っていただきたいということで、4月21日の日も市
長のほうから北多摩北部建設事務所長のほうにですね、引き続き志木街道の補修整備をしてくれるようにとい
うことの中でですね、市長から要請を東京都のほうにもしました。今後も引き続いて要請を続けていきたいと
いうふうに思っております。
以上でございます。
○16番(尾崎信夫君) ぜひよろしくお願いいたします。
あとは、じゃあ都市農業のほうに入ります。
今現在の東大和市の農地の状況、まあここ10年ぐらいの状況、もしおわかりになれば。
それから結局農地が減っていく状況というのは、やはり今あるまさに相続猶予、生産緑地等のさまざまな問
題があろうかと思いますし、そもそもこの都市農業のあり方について都市計画法で生産緑地を指定していると
いう、ここに大きな課題があるわけであります。これらについてしっかりやはり東京都の考え方自身も、今の
都市計画のあり方も変えていかなければ、今ある東大和市の農業は守っていけないのではないかと思いますが、
これらについてちょっと状況をお話しいただきたいと思いますが。
○市民部長(北田和雄君) まず農地の推移ですけども、ここ15年ほどの推移をちょっと御説明いたします。平
成5年から平成20年の間ということで、平成5年を取り上げましたのは、平成4年に生産緑地法の改正があり
ましたので、平成5年を一つの区切りとして取り上げております。
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まず生産緑地ですが、平成5年には60.7ヘクタールございました。平成20年ですが49.2ヘクタール─
11.5ヘクタール、18.9%の減尐でございます。
あと市街化区域畑、まあ宅地並み課税の農地でございますが、平成5年には60ヘクタールございました。平
成20年にはこれが24.3ヘクタール─35.7ヘクタールの減尐で、率にしますと59.5ということでございます。
合計しますと、平成5年には東大和市では生産緑地と市街化区域畑合計で120.7ヘクタールございましたが、
平成20年には73.5ヘクタールと、47.2ヘクタールの減尐で39.1%という減尐になっております。
この減尐の大きな要因としましては、やはり従来から言われていますとおり相続などが大きな要因になって
いるというふうには思われます。一つは相続によって、均等相続でございますので、財産が相続され、分割さ
れることによって農地が細かくなっていくと。場合によってはその農地が、農地ではなくて宅地転用されてい
ってしまうということと、あと相続税がかなり高いですので、まあ納税猶予を受ければそうでもないんですが、
そうじゃない場合は、納税猶予が受けられない宅地などはかなり相続税かかってきますので、この相続税の納
税のために農地を処分せざるを得ないというような状況によって、農地が減尐しているということだというふ
うに認識はしております。
それから都市計画法の関係でございますけども、現在都市政策の基本的な課題と方向検討小委員会というの
が報告書案というのをまとめられております。その中で都市農業の農地に関して幾つか言及がございますので、
その内容をかいつまんで御説明いたしますと、まず基本的な考え方として、今まで都市政策というのが都市の
拡大成長を前提としていたと。その社会経済が拡大成長基調にあるときは、それはそれで一定の成果を上げて
はきたと。ただ、しかし現在は拡大成長の持続化から人口減尐、高齢化をベースとした縮小へと転換している
と。我が国の総人口も2004年をピークに減尐に転じると。高齢化も急速に進むと。こういう状況の中では、都
市の拡大成長を前提につくられた制度では限界にきているということが言われております。特に地球環境問題
などは、都市の社会経済情勢を大きく変化させるものというふうにとらえております。その中で、都市政策は
今大きな転換が必要じゃないかと。
そこで都市農地の扱いですけども、今までは市街地の農地というのは、都市の成長を前提にしておりますの
で、住宅市街化の予備のものというふうにとらえておりましたけども、先ほど申しましたように都市の成長が
もう限界にきていると。縮小に向かっていくということも言われている中では、やはり今後はこれを保全をし
ていくと。そのことが近年言われている地球環境の問題にも貢献をしていくということで、都市における農地
のあり方についてやはり基本的な考え方を変えていく必要があるだろうということが、今論議をされていると
ころでございます。
以上でございます。
○議長(粕谷洋右君) ここで10分間休憩いたします。
午後 5時47分 休憩
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午後 5時57分 開議
○議長(粕谷洋右君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
○16番(尾崎信夫君) 都市計画法上では、いわゆる農地の保全方法というのは多分指定されていない。生産
緑地法で指定されていて、都市計画の中ではどう宅地の規制をかけるかというのが都市計画法の主な内容であ
るわけですので、これらのやはり考え方自身をもっと変えていかないと、これからのいわゆる人口減尐、また
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今の経済状況を考えたときに、高齢化また人口減尐、高齢者が多くなる状況の中では宅地化することのみでは
なくて、農地をいかに保全するかという考え方を持たないといけないんだろうと思います。
それらについて公明党としても、この都市農業に対する試案を出していただいておりますけれども、今まさ
にある生産緑地の指定緩和や、また区市町村が買い取りの補助をする制度も、本来生産緑地では市に対して買
い取り請求を出すわけですけれども、国の補助制度はないという現状、これらが大きな課題になっているわけ
であります。これらのやはり国または東京都の農業に対する支援のあり方ももう一つ考え直さなきゃいけない
ところもありますし、まさに農地がなぜ生産緑地法で指定されて動いているかということも大きな課題である
わけであります。公明党としてもその点については、大いに建設省とも折衝し、都市農業のあり方について、
日本全体における農地のあり方についても大きく変わってきているわけでありますが、今後はこの生産緑地、
いわゆる都市農業に対するあり方というものを大きく変えていかなければならないと考えております。その意
味では、ぜひ今ある都市計画の中で農地をどう保全するかという考え方も入れていかなければならないと考え
ております。ぜひそれらを進めていくことが大きな課題だろうと思っておりますけれども、これらについては
どのようにお考えなのかお尋ねしておきます。
○市民部長(北田和雄君) 都市部の農地ということで、常に減尐の危機にさらされていることは事実でござい
ます。ただ都市化が進んだ東京圏といえども、かなりの農地が今でも残っております。そこで農産物が生産さ
れ、その近くで地産地消ということで消費されているということも事実あります。
先ほど溢水の話とかいろいろ、ヒートアイランドのことも問題になっておりましたが、やはり農地というの
は都市に潤いと、それから気温が上がるのを抑える役割もあると思いますので、今までのような考え方とは違
った意味での機能も、やはりこれから積極的に評価していく必要があると思います。基本的には生産の場であ
り、近くにいる消費者のための供給の基地でありますが、それだけではなくて都市にあるということを考えれ
ば、先ほど申しました環境問題あるいは防災の問題などの機能も、やはりもっと積極的に評価されるべきじゃ
ないかというふうには考えております。
そこで東京都の農地を抱えている自治体が、平成20年に都市農地保全推進自治体協議会というものをつくり
ました。東大和市もここには参加をさしていただいていますが、この自治体協議会の目的としましては3点ご
ざいます。1点は、住民へのPRの促進ということです。これについては農地の保全が求められているという
ことを、農業者だけじゃなく住民へもさらに理解を深めていくPRをしていこうということです。あと2点目
は、時宜に即した国への要望ということで、今農地法の改正ですとか都市計画法の見直しなどもされておりま
すので、こういう時期に合わせて農地を持っている都市部の自治体として、国のほうに適宜要請なり要望をま
とまって行っていきたいということをやっております。また3点目としては、都市農業の振興ということで、
農業委員会ですとか農協ですとか関係団体ありますので、これらと連携しながら大消費地に立地する特性を生
かしながら、さらに都市住民の多様なニーズ、これは市民農園とかそういったことも入ってくると思いますが、
そういったものも含めて都市農業の特性を生かした振興を図っていこうということで設置されたものです。
ですからこういう協議会などを通して都市農業の振興、保全に今後とも努力していきたいというふうには考
えております。
以上です。
○16番(尾崎信夫君) ぜひ生産緑地の─ 一生営農するという精神もあるわけですけれども、これらの考
え方も見直す必要もあろうかと思いますし、ぜひこの都市における農地をどう確保するかという、都市計画法
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の中にも農地保全という考え方を盛り込めるような、やはり対策をしていかなければ私はいけないんだろうと
思っております。ぜひその点、国に対して要請を図っていただきたいと思います。
一方、じゃあだからといって農地を守れば農地が守れるかというとそうではなくて、今ある高齢化率、大き
く高まっております。時間もないので私のほうから話をしてしまいますが、後継者対策をどういう形で進めて
いくのか、また年老いた高齢者の80を過ぎる方々が、今ある農地、自分の持っている農地をどう守れるのか、
これらの対策をやはり市や農協、また農業者の方々の中で、いわゆるそれを守れる体制づくりをつくっていか
なければならないと思うわけですね。そのための対策をやはりしっかりしないことには、まさに都市農業、今
のまま続いていったとしても相続対策で終わってしまう可能性が高いわけですので、これは農地を持ってる方
のためだけではなくて、都市のあり方に対して大きな課題を投げかけていると思います。
現在農地が宅地化されているけれども、それがいつまでも続くわけじゃありません。また兼農の農家の方々
はアパートを所有したりして他の不動産所得を得ておりますけれども、これらも今後人口減尐化に伴って収益
が落ち込むことは明らかでありますし、それらの中では新たな所得を求めていかなければならないわけですの
で、これらの対策をしっかりかけること。
また3番目の農産品の販売拡大についてもそうでありますけれども、いかに農産品を─どう販路を拡大
するかというのが大きな課題だと思いますが、これらについて市としてのお考えをお尋ねしておきます。
○市民部長(北田和雄君) 都市農業が業として成立するということが、やはり一つは大切だと思っております。
やはり産業でございますので、その産業で生計が成り立っていくということがないと、農地の保全はできても
農業が守れないというようなことになりかねません。そういう意味では農業を経営としてどうしていくかとい
うのがやっぱり一番、一つ重要な問題だと思います。その経営として成り立つことが、後継者をつくっていく
ということにもつながってくるというふうに考えております。
そこで今年度から認定農業者という制度を、導入を今進めております。どういった制度かといいますと、意
欲のある農業者がみずから経営計画を立てて、農業経営改善計画をその市町村が認定をすると、その計画を。
その計画達成に向けて関係機関が支援をしていくというような内容でございます。
利点としましては、無利子の融資ですとか、あと施設、機械のリースの助成ですとかいろいろ特典あります
ので、こういった認定農業者制度を入れることで農業経営の強化をしていきたいというふうに考えております。
今市内には販売農家で95戸ほどございますが、目標としましては30戸ほどの認定農業者を確保していきたいと。
農業所得の目標水準としまして、中核を担う形態は年500万円、農業所得がですね。あと東大和市の農業の広
がりを支える形態として300万円と、この二つの所得目標を設定しまして今進めているところでございます。
これから認定農業者の募集なりをしていくところでございますので、ここにできる限り、現在まだ95戸の販売
農家ありますから、この中からより多くの認定農業者が生まれることを期待をしておるところでございます。
それで認定農業者になりますと先ほど申しました利点のほかに、市のほうに認定農業者相談支援チームとい
うものを設置します。これは農業委員会ですとか都の農業振興事務所など関係機関の職員で構成をして、認定
農業者への相談あるいは支援などを行うチームができますので、ここで認定農業者になれた方の経営の支援を
していきたいというふうには考えております。
それからまた販路の問題でございますが、都市農業の場合は地産地消ということで、直売というのは非常に
大きな販路だというふうに考えております。現在は共同直売所運営委員会というのがございまして、市内3カ
所で直売をしております。ただすべて仮設でございます。現在東京みどり農協の取り組みでございますが、各
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地区に農協の直営の直売所の設置を進めております。事実武蔵村山市では、武蔵村山農協のところに農協の直
営の直売所が設置されました。ことし5月でございますがね。立川市も立川駅周辺に検討を進めていると。東
大和市につきましても直売所運営委員会とか、あと農協の理事が中心になりまして、東大和市駅の近くに常設
の農協の直売所を今検討を進めております。これが常設になりますと販売は農協が請け負いますので、今やっ
ている共同直売所運営委員会のように農家の方が当番で販売をするということの負担が軽くなりますので、日
数もふえますから、かなり農家の所得をふやす意味では効果があるかなというふうには考えております。
それからもう一点、新たな販売ルートということでございますが、現在地元のブルーベリーなどの果実を使
って、それを洋菓子店が販売しているというようなこともあります。また市役所の食堂も地元の野菜を使って
一応提供はしているんですが、この辺がまだ個人的なつながりの中でやっていることでございますので、これ
らを今後は制度として何かできないのかということが一つ課題としてあるかと思います。
最近のことなんですが、商工会のほうから地元野菜を使いたいという飲食店が何店かあるので、農家との話
し合いができないかという相談がありましたので、市が間に入りまして近いうちに農家の、まあJAも含めま
して生産者と、それから商工会の地元野菜を使いたい方の代表などを集めて、1回会議を持ちましてそこで情
報交換を進めながら、個人的なつながりでやっていた地産地消が制度として何か模索できないのかを、今後は
考えていきたいというふうに考えております。
以上です。
○16番(尾崎信夫君) 何といっても農業に魅力がなければ若い人、Uターン組の人たちも農業をやろうなん
ていうことは考えない、考えるに非常に─農業をやれば一生涯農家でなければならないという選択をしな
ければならないわけですので、これらをやはり後継者の方々、また若い人が魅力ある農業にしていくこと。ま
さに今この経済状況の中では、三次産業が大きく衰退しつつ─衰退という言い方はおかしいですけど、今
の経済状況で厳しくなってきている現状、また若い人たちの職が失われつつある中では、まさに第一次産業で
ある農業、ここにやはりしっかり目を向け、行政、東京都、国等も一緒になって目を向けながら、新しい農業
のあり方というものをやはりバックアップする支援対策を講じていかなければならないと思いますし、Uター
ン組がすぐに農家になれるかというとそうではないわけですので、これらのいわゆるこれからの農業に従事す
る人たちの訓練できる場所というのも、当然確保なされなければ私はならないんだと思います。
決して農協を責めるわけじゃありませんけれども、農協もある意味では農業の方々、農業所得者からさまざ
ま利益を得ているわけでありますので、農協と一緒になってこれらの農業のあり方をもう一歩前進させるため
に、ぜひ市も、またさっきも言った商工の連携でその話があるということは、ある意味では大事なことだと思
いますので、もっと基本的なベースをつくりながら農業対策、販路の拡大というものを進めていただきたいと
思うんですけど、この点の後継者育成等についてはどういうふうに考えていらっしゃるのか。
○市民部長(北田和雄君) 後継者対策でございますが、基本的には農業経営の基盤が強くなることが一番の後
継者対策だとは思っておりますが、現在の後継者対策としては、青壮年部に対する研修費の支援などいろいろ
補助制度などもございます。ただ東大和市の農業後継者の場合、一般的に多いのが両親が農業でやっておりま
して、息子さんは最初サラリーマンをしていると。ただ御両親が高齢になって、なかなか畑もできなくなって、
仕事をやめて農業に従事するという方もかなりいらっしゃいます。
こういう人たちが会社勤めをすぐやめてできるほど農業というのは甘いもんじゃありませんので、その人た
ちの研修ということで、東京都で幾つか研修制度がございます。一般的によく利用されていますのが「フレッ
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シュ&Uターン農業後継者セミナー」ということで、これは研修期間2年間ほどの期間で、その修了生につい
ては終わった後も技術、経営能力の支援なども行っているような制度でございます。こういった東京都が中心
になってやっている制度がございますので、これらのPRなり周知をすることで農業をやろうという人たちが
途中で挫折することなく、農業を続けられるような支援を続けていきたいというふうには考えております。
○16番(尾崎信夫君) あとは農産品の問題ですよね。結局つくるものがどういうものなのか、またもう一つ
は今ある東大和市の農業者の方々が自分の技術力、これをやはり共有できるようになっていくことがある意味
では大事ですし、ある大手のスーパーの経営者というか支店長は、いわゆる近場でとれた農産品はものすごい
新鮮だと。これを要するに他のところから仕入れするよりは、地元で十分な農産品が確保できるんであればぜ
ひそれを使いたいというのがそれぞれ、これはスーパーだけではなくて食堂、いわゆる飲食店を経営する方々
も、ある意味では生産者がわかり、明らかにそれが有機農業であり、どういうものなのかがわかれば、ある意
味ではすごい意味での市内での販路拡大を大きく展開できることが、まさにこれからの後継者の育成に私はつ
ながるんだろうと思いますので、これらをどういうふうに拡大─先ほどの話もあったわけですけれども、
この点についてどうお考えなのかお尋ねしておきます。
○市民部長(北田和雄君) 確かに販路の拡大というのが農業経営の強化には一番のことだと思っております。
先ほども若干触れましたが、地産地消がやはり一つ都市農業の目玉ということになってくると思います。鮮度
が命ですから、野菜というものは。ですからそういう意味では共同直売所、これの充実ですね。これ農協のほ
うで今進めていますので、これらについて市のほうも積極的に進められるよう支援はしていきたいというふう
に考えております。
あとは先ほど例を出しましたが、商工との連携の中で新たな販路を拡大していくと。地元の野菜を使って飲
食なり、あるいは加工品を出しているということが、商工業者にとっても、その店の個性なり売りになるとい
うようなことが、やはり一番双方にとってメリット生むことだと思っていますので、商と農の連携についてさ
らにどういったことができるのか検討を進めたいというふうには考えております。
以上です。
○16番(尾崎信夫君) ぜひ農業が自信を持ってできる東大和市農業をしていただきたいと思います。特にま
た農産品の特産品を、東大和市ではこういうものがありますというものも、ぜひそれらの拡大もしていただく
ことが大事だと思っておりますので、その点をあわせてお願いしつつ、今回の一般質問を終了させていただき
ます。大変ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
○議長(粕谷洋右君) 以上で、尾崎信夫議員の一般質問は終了いたしました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○議長(粕谷洋右君) お諮りいたします。
本日の会議はこれをもって延会としたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(粕谷洋右君) 御異議ないものと認め、これをもって延会といたします。
午後 6時18分 延会
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