ユニ・チャームは、これまで、 生活者のより豊かな暮らしの実現に尽くしてきました。 単なる「モノづくり」ではなく、 人が抱える様々な悩みや負担に対し、誠実に向き合ってきました。 事業を通じて、人と人の間に、 人と地球の間に「やさしさ」をつくり続けたい。 そこに芽生えた「豊かさ」を、 「やさしさ」でささえ続けたい。 この思いが、ユニ・チャームのサステナビリティ。 ユニ・チャームの企業理念「NOLA&DOLA」 Necessity of Life with Activities Dreams of Life with Activities 赤ちゃんからお年寄りまで、 生活者がさまざまな負担から解放されるよう、 心と体をやさしくサポートする商品を提供し、 一人ひとりの夢をかなえるために 力を尽くし続けていきます。 「社会で弱い立場にいる女性たちを助けたい」―その願いが、ユニ・チ さらに大きな目標にチャレ ャームの事業の始まりでした。そして2001年、 ンジするために、対象を「女性」から「生活者」へ拡大。ユニ・チャーム の新しい企業理念である、新世紀「NOLA&DOLA」を打ち出しました。 『CSR報告書2006』編集にあたって 2005 年はさまざまなステークホルダーの方々との対話から今後 の事業活動の課題を把握するため、ステークホルダーミーティン グを開催し、その際いただいたご意見を参考に編集いたしました。 複数のガイドラインを参考に、当社の理念、事業活動、商品、 サービスなどについて報告するという基本的な考え方は踏襲しつつ、 皆様のご意見を反映させ当社の定めた各ステークホルダーテーマ ごとの報告といたしました。併せて前年同様、会社案内も兼ね た編集としています。 引き続き数値、推進プロセスの透明性と信頼性を高めるため、 CONTENTS 『CSR報告書2006』編集にあたって/もくじ 社長メッセージ/会社概要 3 4 第三者機関の審査を受け、その結果を「第三者審査報告書」 として付記しております。また、環境報告書審査・登録マークは、 本報告書に記載された環境情報の信頼性に関して、日本環境 情報審査協会(http://www.j-aoei.org/)の定めた環境報告書 審査・登録マーク付与規準を満たしていることを示すものです。 今後も、より多くの方々へ正確かつ有益な情報をご提供して いきたいと考えております。忌憚のないご意見をお聞かせいただ ければ幸いです。 対 象 組 織 6 日本の人々の暮らしを支え続けた ユニ・チャームの「不快を快に」の思想 8 10 ユニ・チャームのCSRの原点 12 ステークホルダーの皆様に向けて 18 事業概要、CSRビジョン、活動目標、体制、推進実績、 会計データなど。2005年度の実績を中心に、一部 2006年度以降の最新の情報を含め、報告しています。 ユニ・チャームステークホルダーミーティング 19 ユニ・チャームグループ連結ベースで記載しています。 環境活動報告は、当社グループ企業のうち2005年度 末までにISO14001の認証を取得したマネジメント範 囲を対象としています。 お客様とのかかわり 24 対 象 読 者 すべてのステークホルダーの皆様(お客様、株主、お 取引先、社員および社会) 対 象 期 間 2005年4月1日∼2006年3月3 1日(一部、前後の活動 や将来目標を含む) 参考ガイドライン ●GRI『サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン 2002』 ●環境省『環境報告書ガイドライン(2003年度版)』 本 書 発 行日 2006年6月2 9日 今後の発行予定 毎年6月下旬 掲 載 媒 体 一人ひとりの"生活者"の心とからだの健康を サポートする企業として アジアへ、 そして世界へ広がる ユニ・チャームの「やさしさ」 報告内容 対 象 範 囲 人々の「豊かな生活の実現」のために 当社ウェブサイト URL http://www.unicharm.co.jp/ サイトデータはウェブサイトに記載しています。 関連情報は、各ページ記載のURLをご参照ください。 『環境活動報告2001』より本書まで、全号PDFでダ ウンロードできます。 商品開発/品質保証/お客様とのコミュニケーション 株主・投資家の皆様とのかかわり 30 株主とのコミュニケーション お取引先とのかかわり 32 サプライチェーンの取り組み強化/業界総資産拡大 社員とのかかわり 34 労働環境/人材育成 社会への貢献と責任 40 社会貢献/環境活動 C S R 活動に ついての お問い合わせ コーポレート・ソシアル・レスポンシビリティ部(CSR部) ※ Tel:03-3449-3571(直通) ※ Fax:03-3448-9335 企業情報全般 についての お問い合わせ 企画本部広報室 ※ Tel:03-3449-2858(直通) ●財務IR情報 URL http://www.unicharm.co.jp/ir/ ●『アニュアルレポート2006』は9月下旬発行予定です。 ※本社事務所移転にともない、2006年10月以降はお問い合わせ先が変更になります。 新住所は、東京都港区三田3丁目5番27号です。 新しいお問い合わせ電話番号は、当社ホームページ上でご確認願います。 第三者審査報告/編集後記 55 代表取締役 社長執行役員 ユニ・チャームは、2005年度に「グローバル10」ビジョンを策定し、社是の精神である「第一級の商品・サービスの創造による日本および世 「不織布吸収体事業でアジアNo.1、 グローバルシェア10%世界トップ3」を目標に掲げて事 界中の人々の豊かな生活への寄与」を目的に、 また、高原社長は、同じく社是に謳われる「企業の成長発展、社員の幸福、 および社会的責任達成の一元化」を 業変革を推進しています。 一層図っていくことも表明しています。 そこで、現在のCSRへの取り組みと今後の方針についてインタビューしました。 ●「グローバル 10」ビジョンの目的は社是の実現とのことですが 創業時に掲げたはるかな「夢」を、 今こそ実現するとき 既に世界 24 カ国以上の国およびエリアの人々の暮らしに貢 献できるところまで到達しています。 創業当時は、はるかな「夢」であった「世界中の人々の 弊社は、1961 年創業時の「社会で弱い立場にいる女性 豊かな生活への寄与」が、今、現実のものとなりつつある たちを不快や不便から解放し、夢の実現を後押ししたい」と ことに大きな喜びを感じるとともに、これからもさらに高い頂 いう願いから NOLA&DOLA を企業理念に掲げ、女性用生 をめざして努力を重ねてまいりたいと思います。 理用品からスタートしてベビー用紙おむつを中心としたベビー 4 ケア用品、大人用排泄介護用品、シートクリーナーなどのお ●消費財メーカーとしてお客様の満足のために心がけていることは 掃除用品、食品の鮮度保持シート、化粧用パフ、ウェットテ ィッシュ分野、そして、ペットケア用品、幼児教育事業へと 「安心できる企業」 という 「信頼」を 何より大切にしています 事業分野を展開してきました。時代とともに変化する環境や 肌に直接つけてお使いいただくという製品特性から、安 生活習慣にともなう消費者ニーズの変化を先駆けて捉え、そ 全性には細心の注意を払い、お客様の期待と信頼に応え れを満たす商品を提供し続けることで日本の消費者の生活を る品質の提供を最重要と考え取り組んでいます。独自の高 サポートし、変化を促進することができたと自負しています。 い商品安全基準を設定して厳守し、ISO 規格を満たすマネ 1980 年代から現在に至るまで、アジア各国の経済成長を ジメントシステムをマーケティング・開発・生産から物流・ 背景とした高品質な生理用品やベビー用紙おむつへのニー 納品まで一貫して適用し、サプライチェーン全体での品質 ズの高まりに着眼し、それぞれの市場で最高水準の製品を 保証体制も構築してきました。 投入することによって、さらなる普及促進とそれにともなう人々 おかげさまで、このたび経済産業大臣表彰である平成 の生活の質の改善を牽引しています。 17 年度「消費者志向優良企業」の総合表彰もいただくこ さらに 2005 年には、サウジアラビアの地場企業を連結子 とができました。理由としては、(1)経営トップ主導の消費 会社化して中東、北アフリカ 11 カ国での製造・販売を開始、 者志向(2)先進的商品開発体制とユーザー重視の商品 グループの新たな成長戦略 グロー バ ル 10 不 織 布 吸収体事業でグロー バ ルシェア 10%世界トップ3 企業に づくり(3)グローバルで一貫した商品管理体制(4)環境 命題に取り組んできました。また、2004 年度には、中期経 問題への熱心な取り組み(5)消費者啓発活動の実践の 営計画に掲げた、「公正な企業経営の推進」実現の端緒 5 項目でした。これは、「安全」を超えて「安心できる企業」 として企業倫理室を創設し、社員相談窓口の開設、企業 という「信頼」をいただいたことと大変光栄に思っています。 倫理に則った「行動指針」の制定などの基盤づくりに努め この喜びと誇りは全社員のものです。これを励みに、今後 ました。そして、2005 年度には、それらの取り組みをさらに もお客様の声に真摯に耳を傾けるとともに、製品ライフサイ 深めるとともに、初めてステークホルダーミーティングを実 クル全体での環境負荷低減、京都議定書発効をふまえて 施し、弊社の CSR 活動や報告について外部の方の客観 再設定した CO2 削減目標の達成に向かって努力していきます。 的なご意見や期待を伺い、認識を新たにいたしました。 2006 年度は、グローバルリーダー企業を本格的にめざし ●グローバルリーダー企業をめざす上での責任とは ていくにあたり、「グローバル・コンパクト」の支持を表明し、 社会全体課題解決への貢献が 不可欠だと考えています その実践を通じて世界の積極的な変化に寄与することを志 向していきます。 21 世紀の企業に望まれることは、 「社会に貢献」しつつ「市 そして、今後、消費財業界のリーダー企業をめざすため 場での成長を果たす」ということであると思います。これは、 には、国際社会、とくにアジアにおける少子高齢化、環境、 私どもの社是の精神ともまったく合致するところです。 公衆衛生、資源、労働、教育、貧困など多様化し複雑化 弊社は、メーカーの第一の使命である高品質で価値の高 する課題に対して、全社一丸で取り組み、解決に着実に貢 い「モノづくり」に特化した CSR を掲げ、業界に先駆けて 献するという責任を果たせる企業になる必要があると考えて CSR 部を創設した 2003 年を「CSR 元年」として、この います。 会社概要 おもな連結子会社 および 関連会社 社 名 ユニ・チャーム株式会社 英社名 Unicharm Corporation 日本 ユニ・チャームマテリアル(株) 設 立 1961年2月1 0日 国光製紙(株) 上海尤 佳有限公司(中国) 資本金 15,992百万円(2006年3月3 1日現在) コスモテック (株) 尤 佳生活用品(中国)有限公司(中国) 発行済株式数 68,981,591株(2006年3月3 1日現在) ユニ・チャーム ペットケア(株) 尤 佳生活用品服務(上海)有限公司(中国) LG Uni-Charm Co., Ltd.(韓国) (株) ユニ・チャームプロダクツ 海外 嬌聯股 有限公司(台湾) Uni-Charm(Thailand)Co., Ltd.(タイ) 本 社 愛媛県四国中央市金生町下分182番地 (株) ユニ・ケアー 社員数 1,004名[グループ合計6,030名] ユニ・チャーム エデュオ (株) PT Uni-Charm Indonesia(インドネシア) ユニ・チャーム メンリッケ(株) Uni.Charm Molnlycke B.V.(オランダ) (2006年3月3 1日現在) 上場証券取引所 東京証券取引所 市場第一部 事業内容 フェミニンケア関 ベビーケア関連製品、 連製品、ヘルスケア関連製品、化粧パフ、 ハウスホールド製品、産業資材、食品包 材等の販売 URL Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd.(サウジアラビア王国) その他 8社(2006年3月3 1日現在) http://www.unicharm.co.jp/ 5 人々の「豊かな生活の実現」のために この世に生を受けたその日から、快適で健やかな人生を送ってほしい。 その願いを実現するために、ユニ・チャームは、不織布吸収体の加工・成形分野で培ってきた技術を活かして、 さまざまな世代に向 けた商品やサービスをお届けしています。 baby care [ ベビ ー ケ ア 事 業 ] ぐんぐん成 長 するお子様に 最 適の商 品ラインナップ © DISNEY 赤ちゃんの肌はとてもデリケート。おむつかぶれなどを心配するお母様は少なくありません。一方で、頻繁に おむつ替えをしなければいけないため、簡単に替えることができる便利さもおむつには求められます。 ユニ・チャームのベビーケア用品は、不織布吸収体の技術を活かし、はかせやすさとモレ・ムレにくさを併せ 持ったおむつを開発・販売し続けてきました。 最近では「おむつは白」という概念を打ち破るカラフルな商品や、ディズニーキャラクターのおむつなど、お マミーポコ むつ替えを楽しくするラインナップで、お子様もお母様も楽しく、喜べるおむつを送り出してきました。 育児の負担や不満を減らし、笑顔に包まれた育児生活を送っていただくことが、ユニ・チャームの願いです。 マミーポコパンツ ムーニーのびーるフィット ムーニーマン feminine care ムーニーマン汗スッキリ [ フェミニ ン ケ ア 事 業 ] 女 性のポジティブな 活 動をサポート ソフィ ボディピースセット 10代前半から閉経を迎えるまで、女性は生理と向き 合って暮らしていかなければなりません。 ソフィ ボディフィット ソフィ ボディフィット ふわピタスリム ライフスタイルが変化し、仕事に趣味にとアクティブ に活躍する女性が増えた現代。ユニ・チャームは女性 のからだと心の仕組みを科学的にとらえ、生理による心 理的・精神的な束縛から女性達を解放したいと、生理 用品の改良を続けてきました。 モレに対する不満を改善し、使用シーンや時間帯を 想定したラインナップでナプキンの使いわけを図り、 タ ソフィふわごこち ンポン・ショーツ・軽失禁までを含む「トータルフェミニン ソフィ ボディフィット 超熟睡ガード ケア」を提案してきたユニ・チャーム。時代とともに変 化する女性のニーズを的確にキャッチし、女性のポジテ ィブな活躍をサポートしていきます。 チャームソフトタンポン 6 health care [ ヘ ル ス ケア 事業 ] 高齢 者、そして す べ ての人 が 喜びを感じて生きる社 会 へ 吸水さらフィ 超立体マスク 花粉用 人は誰もが老い、 からだの機能低下や、介護を必要とする 生活の悩みに直面する日が来ます。ユニ・チャームでは一生 を通じて「生きる歓び」を感じながら生活できる環境づくりを 支えていきたいと考えています。 そのために最も大切にしているのが「高齢者が自立できる こと」 「寝たきりの人を生み出さないこと」 「介護する側の負 担も軽減すること」。排泄ケアや健康という「人の尊厳」に関 ライフリー うす型軽快パンツ ライフリー どんな動きにも安心 テープ止めシリーズ ライフリー その瞬間も安心 わる商品だからこそ、ユニ・チャームでは真摯に課題に取り組み、 商品・サービスを生み出していきたいと考えています。 clean & fresh [ クリー ン &フレッシュ事 業 ] pet care 人・もの・場 が 快 適だと 感じられる環境 づくり [ ペットケ ア 事 業 ] 住まいのお手入れや食生活の安全を守ること。そんな衛生 面での「快適」も、人生においては大切な要素です。ユニ・チ ペットと人の暮らしを 快適なものにするために ャームでは「簡単・便利・衛生的」をコンセプトに、ホームケア かけがえのないパートナー、家族の一員として受け入れられ した。 用品、パーソナルケア用品、 キッチンケア用品を拡充してきま るようになったペット達。愛情を注ぐ対象だからこそ、衛生面 いつもきれいに暮らせる、楽しくお掃除ができる、食品にも や健康の管理に気を遣う飼い主様が増えています。 安心して使える…そんな商品を暮らしに提供し続けていきます。 ユニ・チャーム ペットケアでは、ペット向けフードや排泄シ ート・システムトイレ・ペット用おむつ、ペット用サプリメントシリ ーズなどで、ペットと飼い主様の双方にとって暮らしやすい環 境を実現します。 ウェーブ ハンディワイパー 愛犬元気 銀のさら ねこ元気 銀のスプーン 1週間消臭・抗菌 デオトイレフード付き シルコットウェットティッシュ ハンディウェット education クックアップ シャキッと食感シート [幼児教育事業] お子 様 一 人ひとりとふれあい 可 能 性を広げる教 育 お子様のもつ可能性を最大限に育み、豊かな心と生きる力を身につけてほし い―そんな願いから始まったのが、ユニ・チャーム エデュオの幼児教育事業です。 育児に不安や悩みを抱える保護者の皆様に対してもセミナーや交流づくりで サポート。ふれあいを重視した教育で、明日の社会を担う子どもたちの笑顔をつ くっていきます。 7 人々の「豊かな生活の実現」のために 時代とともに変化する社会と人々のニーズ。 ユニ・チャームは常にその変化を先取りする商品を提供し、女性、赤ちゃん、高齢者から生活者全般へと対象を拡げながら 生活の質の変革を推進してきました。 日本 の 世 相 日本 の 世 相 終戦からの復興が進み、人々が暮らしに「豊かさ」を求め始めた 世界的な好景気を受け、 日本経済は急成長を遂げます。戦後の 高度経済成長期は、 その後の日本を形づくる転換期ともいえます。 豊かな日本に生まれた「新人類」たちは、バブル経済の発展と海外 しかし一方で、1970年代には全国的な公害問題やオイルショック から伝えられる最新情報に支えられ、 ものや情報を選びとり消費す などの大きな課題もあり、経済的な側面だけではない「豊かさ」の 「感性の時代」とも呼べる文化を築いていきます。 るセンスを磨いて、 本質に注目がシフトしていきます。 このような時代背景に支えられ、女性の社会進出も進みました。 人々が自分たちの「生活」に目を向け、生活を支えるものや出来 「キャリアウーマン」が認知されるようになったのも、 この時代から 事に強い関心を抱くようになった時代。そんななかでも、生理用品 です。 は薬局のカウンターの中に置かれ、隠れるように買う商品という見 方をされていました。アメリカでは生理用品が店頭に堂々と陳列さ れていることは、1960年代前半の日本では信じられないような出来 事だったのです。 1980年代 1960 19601970 -1970 年代 ∼ 女性の社会進出、 子育ての負担 生理用品が 日用品になる ユ ニ・チャー ム の 活 動 ユニ・チャームには、商品によって女性の社会進出を支えてきた ユ ニ・チャー ム の 活 動 ユニ・チャームの前身、大成化工(株)が生理用ナプキンの製造・ 販売を開始したのは1963年。商品性能を向上させるだけではなく、 日用品店の店頭に陳列するという当時としては画期的な販売方法 により「生理用品=隠さなければいけないもの」というそれまでの 常識を打ち破りました。 1974年にユニ・チャーム(株)が設立。1976年には東京証券取 引所市場第二部に上場し、薄型ナプキン「チャームナップ ミニ」を 発売しました。 斬新な商品と販売方法が浸透するにつれて、ユニ・チャームのナ プキンの存在は女性の社会進出を後押しするものとなっていきます。 当時のCM 8 という自負があります。 1980年に先の丸い「チャームソフトタンポン」を発売。1981年 には「社会で弱い立場にいる女性達を助けたい」という思いから 企業理念「Necessity of Ladies with Activities & Dreams of Ladies with Activities」=「NOLA & DOLA」発表し、翌年、立 体ナプキン「ソフィ」を発売しています。 一方、働く女性が増えることで、育児の負担の軽減も求められま す。そのような背景も踏まえ、赤ちゃんが快適で子育てが楽しくなる ために、ベビー用紙おむつ「ムーニー」を1981年に発売しています。 日本 の 世 相 出生率の低下と高齢人口の増加により、少子高齢化は確実に 進展しています。また、 インターネットの普及などを背景に、ものや 日本 の 世 相 高齢者の増加傾向が顕著なものとなり、介護などが身近な課題 として受け取られるようになります。さらに、ペットが「家族の一員」 として見られるようになり、家族の捉え方そのものが変容した時代 でもありました。 バブル経済の崩壊により、所得の低減、消費の低迷、雇用情勢 情報に対する価値基準が個人個人で多様化し、ニーズも細分化さ れてきました。生活者一人ひとりが、自分に最適な商品やサービス を選ぶという「快適さ」を求め始めているのです。 その一例として、アレルギーへの注目が挙げられます。体が反応 するアレルゲンは人ぞれぞれ異なり、各自が対策を講じています。 自分が快適に暮らすためにどうすればよいかこれまで以上に意識し、 考える時代がやってきているといえるでしょう。 の悪化などが顕在化し、将来に対する不安が増大していきます。も のや情報を選ぶ視点も、 センス重視から品質・価格などが注目され ると同時に、 「地球にやさしいこと=エコロジー」に対しても注目が 集まるようになりました。 2000 ∼ 1990年代 多様化する価値観 少子高齢化の 社会問題化 ユ ニ・チャー ム の 活 動 2001年、 「NOLA & DOLA」の「Ladies」を「Life(生活者)」 ユ ニ・チャー ム の 活 動 1990年代は、来るべき少子高齢化社会に向けた商品開発を 推進してきました。1987年に発売された大人用紙おむつ「ライフリ ー」は、1995年、パンツ型の「ライフリー リハビリ用パンツ」へと進 化。高齢者が自らはき替えることを促すこの商品は、寝たきりの人 を増やさないという国の方針とも合致し、一挙に介護の常識を変 えました。 また、初めてのパンツ型ベビー用紙おむつの開発で「はかせや すさ」を実現しました。さらに、尿吸収ライナー「チャームナップ さわ (1997)、一般用ウェットティッシュ「シルコットウェッ やかライナー」 へと進化させ、新世紀「NOLA & DOLA」として発表。新世紀の始 まりに、 より大きな目標へとチャレンジする姿勢を明確にしました。 多様化するニーズに応え、 クリーン&フレッシュの分野で拡大が 進みます。2001年「ウェーブ ハンディワイパー」、2003年「超立体 マスク」を発売。2005年には、野菜鮮度保持シート「クックアップシ ャキット食感シート」を発売。同年、アレルゲン対策への注目を反映 して「アレルケアウェーブ」も発売しています。 ベビーケア事業では「ムーニーマンハイハイ用」 (2001年) 「ムー ニーマン水あそびパンツ」 (2004年)、 フェミニンケア事業では「ソ (2004年) と、新しいコンセプトに基づく商品 フィ ボディピースセット」 を次々と市場に投入し、生活者に新しい価値を提供し続けています。 ト」 (1998)などにより、新しい価値の提供も推し進めていきました。 9 人々の「豊かな生活の実現」のために 日本の人々に提供してきた「不快」を「快」にというコンセプトを 世界の人々へ届けるために、新しい事業戦略「グローバル10」を発表しました。 そしてグローバルに―― まずはアジアから、 快適さとすこやかさを生む「やさしさ」を世界へ。ユニ・チャームの挑戦は続きます。 オランダ vo i c e お客様の声に耳を傾けながら No.1のポジションを さらに拡大したい Uni-Charm(Thailand)Co.,Ltd 生産本部 製造第一グループマネージャー (ベビーケア担当) チャナサック・イヤムタス タイ マミーポコパンツ ユニ・チャームタイランドは、ベビー用紙おむつ、生理用ナプキンにおいて、 タイ国内でNo.1 のポジションを獲得しています。特にベビー用紙おむつではシェア60%を突破。 「マミーポコ」 に対して「長時間使えて非常に便利だ」という意見をいただくなど、製品の品質の高さに対す る声を多数お寄せいただいています。 ユニ・チャームでの仕事を通じ、私はさまざまな成長のチャンスを得ることができました。2005 年4月からマネージャーとなり、 これまで学んだ専門知識だけでなく、 自己成長を通して工場の タイ パンティライナー すべてのセクションに対してもっと影響力を与えられるようになりたいと考えています。 今後も、最高の満足を提供しつづけられる製品と品質の維持に努めることで、近隣 ASEAN諸国に暮らす人々に対しても生活の向上に貢献し続けられる企業でありたいと考え タイ ソフィボディフィット ています。 © DISNEY サウジアラビア vo i c e ●ユニ・チャームのグローバル展開データ 売上高 9% ユーザ−としても、 ユニ・チャーム商品に 大きな価値を感じています 営業利益 2% 11% PT Uni-Charm Indonesia マーケティング本部 フェミニンケア担当 16% 9% 75% イングン・アテ・マレム・メリアラ 87% ユニ・チャームは、 インドネシアの女性に豊富なラインナップ でナプキンを提供することで、生理用品が機能的な商品であ ることを消費者に伝えてきました。 日本 ユニ・チャームのコア・コンピタンスである吸収技術は、高 アジア 品質、心地よさという面でインドネシアの消費者に高く評価さ その他 ※売上高は外部顧客に対するもの とくに、新商品のチャームプリンドゥンサンピンは、 れています。 従来問題だった横もれ対策が施されており、女性に安心感を 与えています。 また、私自身もユーザーとして、 ユニ・チャーム商 品の質の高さに大きな「価値」を感じています。 マーケッターとしてのレ 私がユニ・チャームでめざすことは、 ベルを高め、 ユニ・チャーム商品により高い価値を与えていく ことです。 10 インドネシア チャーム プリンドゥンサンピン 昼用 インドネシア チャーム プリンドゥンサンピン 夜用 ●おもな海外展開(2006年3月現在) 国・地域 ベビーケア フェミニンケア ヘルスケア C&F 生産 販売 中国 台湾 韓国 タイ インドネシア マレーシア シンガポール ベトナム フィリピン サウジアラビア オランダ オランダは、技術提携によるベビー用および大人用パンツ型紙おむつの生産です。 vo i c e 中国女性の社会進出に 貢献していると 感じています 上海尤 佳有限公司 総経理助理兼公共関係高級総監 中国 ソフィボディフィット 富永 英志 中国政府が夫婦の共働きや「一人っ子政策」を推進するなか、生理期の不 快感や育児の負担を軽減する上海ユニ・チャームの企業活動は、女性の社会 進出を支えていると思います。 また、中国は高齢化社会になりつつあり、 ユニ・チ ャームの失禁介護の商品が中国の市場にいつ参入するのかと高い期待感が 寄せられています。 上海ユニ・チャームは「成功している企業」として社会的に認められており、 私はユニ・チャーム社員として非常に誇りを持っています。中国の現地法人で経 韓国 中国 自己革新に努めていきたいと思います。 営者になる夢に向かって、 vo i c e 高品質な商品で 働くお母さんたちを 応援しています 台湾 嬌聯股 有限公司 マーケティング部門 フェミニンケア担当 フィリピン 台湾 SOFY 戴 毓慧(タイ ユ フエイ) 台湾は共稼ぎ家庭のウェイトが高く、子供がいても職場で 活躍している既婚女性が多くいます。 ナプキンのSOFYは彼女たちを生理の束縛から解放し、 タイ ベトナム 紙おむつのマミーポコが育児のプレッシャーを軽減させ、育 児の喜びを感じさせます。わたしたちは、高品質なユニ・チャ ーム商品を提供することで台湾女性たちの夢の実現を応援 台湾 ライフリーリハビリパンツ しています。 マレーシア SOFYは、女性を理解した高品質なブランドイメージで、台 シンガポール 湾生理用品市場においてお客様支持率NO.1を獲得してい ます。ユニ・チャーム商品を通じて多くの満足を提供している ことを誇りに思います。常にチャレンジ精神でさらに大きな達 成感を獲得していきたいと思います。 インドネシア 11 ユニ・チャームは、 「企業の成長発展」 「社員の幸福」 「社会的責任の達成」の一元化を掲げた社是に基づき、共通の精神と行動 ステークホルダーの皆様の信頼に応え、社会的責任を果たします。 原則に則った公正な事業活動で、 さらに、真のグローバル企業化へ向けて「グローバル・コンパクト」への参加をはじめ、世界を視野に入れた取り組みを展開しています。 社 是 1. 我が社は、市場と顧客に対し、常に第一級の商品とサービスを創造し、 日本及び海外市場に広く提供すること によって、人類の豊かな生活の実現に寄与する。 1. 我が社は、企業の成長発展、社員の幸福、及び社会的責任の達成を一元化する正しい企業経営の推進に 努める。 1. 我が社は、 自主独立の精神を重んずると共に、五大精神の高揚に努め、誠実と和協を旨として、全社員協働 の実をあげる。 (1974年制定) 社 是 信念と誓い ●ユニ・チャームの企業理念体系 我が五大精神 ユニ・チャームグループ 各社行動指針 社員 お客様 お取引先 株 主 社 会 法令・倫理 12 人事規程・就業規程・ 業務マニュアル 国連「グローバル・コンパクト」への参加 ユニ・チャームグループは、2006年5月に国連が提唱する「グローバル・コンパクト」に参加いたしました。 当社は「人類の豊かな生活の実現に寄与する」ことを社是に謳い、国際社会において責任ある行動をとるた 「グローバル・コンパクト」の10原則を支持することを宣言いたします。これからも日本、 アジア、欧州・中 めに、 グローバルな視点から社会的責任や役割を認識し活動を推進していきます。 東の展開国において、 国 連 グ ロ ー バ ル ・ コ ン パ ク ト の 10 原 則 人権 原則 1:企業はその影響の及ぶ範囲内で国際的に 環境 原則 7:環境問題の予防的なアプローチを 宣言されている人権の擁護を支持し、尊重する。 原則 2: 人権侵害に加担しない。 労働 原則 3: 組合結成の自由と団体交渉の権利を 実効あるものとする。 支持する。 原則 8:環境に関して一層の責任を担うための イニシアチブをとる。 原則 9:環境にやさしい技術の開発と普及を 促進する。 原則 4:あらゆる形態の強制労働を排除する。 原則 5: 児童労働を実効的に廃止する。 ユ ニ チ ャ ー ム の C S R の 原 点 腐敗防止 原則10:強要と賄賂を含むあらゆる形態の 原則 6:雇用と職業に関する差別を撤廃する。 腐敗を防止するために取り組む。 “ 信 念 と 誓 い ”と 企 業 行 動 原 則 お客さまへの誓い 私たちは、常に全力で尽くし続けることによって、No.1のご支持を頂くことを誓います。 株主への誓い 私たちは、業界一級の利益還元を、実現することを誓います。 お取引先への誓い 私たちは、公平で公正な関係を保つことによって、 お互いの健全な成長の実現を誓います。 社員への誓い 私たちは、 ひとりひとりに自信と誇りを提供し、社員及びその家族の幸福を実現することを誓います。 社会への誓い 私たちは、全ての企業活動を通じて、 そこに携わるひとびと、及び社会全体の、経済的かつ精神的充足に貢献することを誓います。 (1999年制定) “ 我 が 五 大 精 神 ”と 社 員 行 動 原 則 創造と革新 私たちは、社会に対し、新しい価値を創造することを尊重し、常に変革を求める精神を持ち続けます。 オーナーシップ 私たちは、創業者の精神を継承し、経営目標達成の為、全社的視野での課題形成と解決に努めます。 チャレンジャーシップ 私たちは、失敗を恐れず、限りない可能性への挑戦を信条とし、 自らの能力革新をし続ける、積極的姿勢を貫きます。 リーダーシップ 私たちは、組織の進むべき道を明らかにし、 自らの意志で人を動かすことができるリーダーとなります。 フェアプレイ 私たちは、人間尊重の精神と、高い倫理観を持ちあわせた、公正な企業活動を行います。 (1971年制定、1999年改訂) ユ ニ・チ ャ ー ム グ ル ー プ 行 動 指 針 社是・行動原則を実践するためにどのような行動をとれば良いかを示したものが行動指針です。 社員が日々の仕事における判断や行動の基準にしています。 13 ユ ニ チ ャ ー ム の C S R の 原 点 CSRの推進 「やさしさをつくる。やさしさでささえる。」 ライアンス認識強化を徹底してきました。 はいたらず、人権、社会貢献は大きな方 赤ちゃんからご高齢の方々まで使用す 企業倫理室と倫理相談窓口の設置も 向 性を定めるに留まりました。ただし る紙おむつ、生理用品を主要商品とし その一環です。 CSRの認識強化策としてCSR教育は た製造販売業の社会的責任はどうある 第2ステージとして2005年度は「本 グループ企業に向けても実施し、社内 べきかを社員一人ひとりが毎日の業務 業に特化したCSR」に加え、 リスク管理、 的に「CSR」の認識は広がりを見せた で具現化していくことがユニ・チャーム サプライヤー対応、人権対応、社会貢 と思われます。 のCSR推進の基本です。 献の4項目へと拡大し、そのために社長 第3ステージとなる2006年度は「グ 2003年4月からCSR部を設立し、第1 を委員長として全社横断的推進組織と ループ&グローバル」としてグループ会 ステージとして2003年∼04年度は「本 なる「CSR委員会」を設立し、年4回開 社とグローバルへ拡大するとともに人権、 業に特化したCSR」を重点として安全 催しました。また、ステークホルダー交 社会貢献は定めた方向性を基盤として で安心感を提供できる商品づくり、且 流を通じて社会からのご期待・ご意見 当社の考える社会の課題へ 関与して つ環境負荷の低減をはかる事業活動 をいただくことができました。しかし、サ いきたいと思います。 を推進、日常的に意識する倫理・コンプ プライヤー対応は「CSR調達」にまで コーポレートガバナンスと内部統制 コーポレートガバナンス 行に関する重 要 案 件の 施 策 審 議、目 ております。結果として「内部統制シス 従来より「社是」に「正しい企業経 標未達の現状分析と「なぜ」の繰り返 テム構築の基本方針」が、法令に準拠 営の推進」 「企業の社会的責任の達成」 しによる真 因の追 究で課 題 解 決を可 して9項目にわたって定められました。こ を掲げて適正な経営を推進してきまし 能な状態にしていきます。 れに先立ち社内部門長を中心に監査 たが、業 務 執 行の迅 速 化と責 任 権 限 2006年3月現在のガバナンス体制は、 役による勉強会が開催され認識の統一 の明確化のため、1999年6月に執行役 取締役6名、執行役員18名(うち取締 を図りました。本整備により、取締役・ 員制度を導入しました。また、2004年 役との兼任5名)、監査役4名(うち社 社員の法令および定款を遵守した業 より今までの経営手法を集大成した人 となっています。 外監査役2名) 務執行の実効性と業務プロセス明確 間尊重と達成感重視の「SAPS経営 14 化がなされ、監査役への監査に適応し 手法 」をスタートさせ、経営目標を明 内部統制整備 た項目の報告事項などが明文化されて、 確に設定し「優先順位の高い課題に 2006年5月施行の会社法および会 事業の透明性が更に担保される事にな 時間と行動を集中する」仕組みで経営 社法施行規則に基づく体制を整備し、 ります。当該内容は2006年5月16日の を推進中です。これにより取締役の職 J - S O X 対 応・業 務の 改 善に向けて、 取締役会で社内承認を得ました。 務執行の効率化を図っています。取締 2006年4月、社内に「内部統制整備プ ※SAPS = Schedule Action Performance Spiral 役会は毎月開催され、実質的な議論を ロジェクト」を設置して業務の適正を確 充実させるとともに執行役員の業務執 保する体制としての内部統制を整備し ※ ●ユニ・チャームのCSR推進体制 展開の方向 2006年 第3ステージ グループ& グローバル グローバル コンパクト 2005年 第2ステージ 本業特化から の拡大 CSR委員会 2003-4年 第1ステージ 品質保証室 (品質・安全) 環境推進室 企業倫理室 CSR部 CSR企画チーム 品質保証室 (品質・薬事・安全) 環境推進室 品質保証室 (品質・薬事・安全) 企業倫理室 情報セキュリティ クライシスマネジメント CSR部 組織化 本業特化 ユ ニ チ ャ ー ム の C S R の 原 点 CSR部 CSR企画室 環境推進室 企業倫理室 倫理相談窓口 CSR報告書発行 2002年以前 社会では 品質・安全・倫理面での 社会問題が多発 サステナブル社会の要求 トリプルボトムライン 薬事グループ 商品安全グループ 品質保証グループ 環境グループ 経済性 環境保全 社会性 倫理コンプライアンス 2004年4月企業倫理室を開設以来、 底しました。また、企業倫理教育に重点 プ会社の社員が同じ価値観で判断でき 全社員が企業理念・企業倫理に則した を置き、部室長研修・eラーニング企業 るよう、今後も企業倫理研修を継続的に 行動をするよう企業倫理浸透活動を実 倫理講座などの研修を実施しました。 実施していきます。 施しています。2005年度は国内グルー こうした活動により社員の企業倫理に ※ユニ・チャームエデュオ、ユニ・チャームメンリッケを除く プ各社 の行動指針を作成し、社員へ徹 関する意識は高まりましたが、全グルー ※ 社員相談窓口 社員相談窓口「りんりんダイヤル」では、 を第一に考慮し、守秘を徹底しています。 『法令・倫理違反がおこったとき』、 『自 年度の初めには相談窓口の案内を全社 分や他の社員の行動に疑問を感じたとき』、 員に発信し、認知度が向上しました。 『職場風土に問題があるとき』などの相 今後も、相談窓口の信頼を高め、社 談を電話・メール・手紙・面談にて受け付 員が相談しやすい環境をつくっていき けています。相談窓口では相談者保護 ます。 りんりんダイヤルカード The Unicharm Way “ The Unicharm Way ”は、ユニ・ 帯することで、 さらなる浸透を狙います。 チャームの企業理念や各種ポリシー・マ 海外の現地法人においては、各国の ニュアルを1冊のハンドブックに集約した 実情にあわせた行動指針を作成中で、 ものです。2005年3月に国内各部門の 2006年度に全社員への配布を完了する 対象者に配布しました。社員がつねに携 予定です。 The Unicharm Way 15 ユ ニ チ ャ ー ム の C S R の 原 点 社内へのCSRの浸透 ●企業倫理アンケート結果 (2006年2月実施) 報告書を読む会 企業倫理社員アンケート 社員がCSR推進の取り組みを理解す 年1回の企業倫理アンケートを実施し、 るために、 「報告書を読む会」を実施し 企業倫理に関する社員の意識や現状の ています。2002年度「環境報告書を読 問題を把握しています。前年と比較し、 非常にそう思う ややそう思う む会」からスタートし、継続して実施して 法令遵守に対する意識も高まり、 また企 どちらとも言えない あまりそう思わない います。2005年度は8拠点で実施し、各 業倫理に関する意識も向上していると 部門における課題を共有する場ともなっ いう結果がでました。しかしながら、問題 (%) 100 ています。 を共有する風土については部門ごとにま 80 だ格差があり、全グループ社員の意識レ 60 倫理教育 e ラーニング ベルを上げていくことが今後の課題です。 企業倫理研修でeラーニングを導入い Q 私は企業理念や倫理に 基づいた良識ある 判断・行動を実践している 59% 2005年4月 2006年2月 回答数:624 回答数:810 ントなど身近なケースを取り上げ、 自分だ ったらどのように行動するかを各自考え、 Q 会社としての考えを共有しました。 今後も現場で起こりそうなケースを取 り上げ、 「どのような行動をすればよいの 行動指針の配布・企業倫理 eラーニング講座などの実施 により、 企業倫理について 意識が高まったと思いますか? 変わらない 25% 「どのようなことに気をつければ良 か?」 非常に高まった 17% やや高まった 58% いのか?」企業倫理について考えるきっ かけづくりにしていきたいと考えています。 94 % 41% 29% 0 の取り扱い・著作権・セクシャルハラスメ 53% 88 % 40 20 たしました。第1回目は、会社の極秘情報 1% 5% 2% 10% eラーニング講座 意識が 高まった 75% ※アンケート対象:ユニ・チャーム、 ユニ・チャームプロダクツ column CSR研修 とパネルディスカッション CSRを社員に浸透させるために、 社員が製品に自信と誇りを持って働 管理職対象のCSR研修を行いました。 くことがCSRの基本であり、 また良い 講師の平田監査役より、CSRに関す 風土醸成のためには、社員一人ひと る潮流を学び、今まで以上に社会的 りが倫理のものさしを持つことが重 責任のある行動が必要であるという 要であるなどの意見が交わされました。 こと、社会や環境の問題をステーク 社外監査役 平田 雅彦 ホルダーとの相互関係という観点で の改善が重要であることを再確認し 研修では、多くの社員から、 目の輝きを読 ました。 み取ることができました。 「ユニ・チャーム ユニ・チャームプロダクツの研修 ブランドは私たちの誇りです」そう言い続 けられるためにも、CSRの精神を積極的に では、パネルディスカッションを行い、 生産現場での問題を討議しました。 16 「誇り」と言える ブランドづくりの ために パネルディスカッション 取り入れていってほしいと思います。 今回の受賞は、開発部門をはじめ関係部門の皆さんと 力を合わせて取り組んだ成果であり、 たいへん誇りに感じるとともに、 私たちの自信につながるものと考えます。 今後も企業価値の向上につながる 知的財産戦略の推進に努めていきます。 じ びき 知財法務部 地曳 慶一 受賞パネル 知的財産経営の取り組み ユニ・チャームグループの知的財産は、 グループのブランドを守るために、事業 社内知財教育は、研究開発拠点に特 知財法務部が一元管理し、事業戦略、開 戦略に基づき商標権を中心に権利取得 許教育ができる者を配置し、開発者のレ 発戦略と連動した知的財産戦略を策定 を行い、パッケージ保護も含めた取り組 ベルに応じた教育を実施しています。また、 および遂行しています。 みを実践しています。 事業部門のマーケティング担当者に対し、 特許出願戦略として、事業・開発成果 知財係争対策として、 とくに国内外で 商標法、著作権法を中心にブランド勉強 を知的財産として権利化を図るとともに、 の模倣品に対し、事業部門、開発部門、 会を定期開催しています。 事業のグローバル展開を意識し、海外出 現地法人のみならず、各国政府との連携 これらの取り組みが評価され、2006年 願を強化しています。その結果、特許査 を図ることで、商品と権利の保護を実現 4月に「平成18年度産業財産権制度活 定率(2003∼2005年の平均特許査定 しています(日本知的財産協会の委員会 用優良企業等表彰」として経済産業大 率77.6%)※と外国出願比率を高水準で 活動や国際知的財産フォーラムの官民 臣表彰を受賞しました。 維持しています(2004年69.7%)。また、 合同訪中ミッションなどに参画しています)。 ※特許庁「特許戦略指標上位企業」による も実施して理解と認識を深め、実地に備 労働省「石綿障害予防規則」に準拠し ユ ニ チ ャ ー ム の C S R の 原 点 リスクマネジメント クライシスコミュニケーション 企業活動におけるリスクが顕在化し、 えました。 た作業方法が必要となるため、専門業者 クライシスに発展したときこそ、 そのマネ にご相談いただくようホームページでご ジメントの質で企業の価値評価が分か 石綿(アスベスト)対応 案内しています。 れます。 ユニ・チャームグループは、創業時より また、当時従事していた社員および退 ユニ・チャームでは、独自にクライシス 建材事業を営み、2002年に撤退しました。 職者に健康診断を呼びかけ、実施しまし コミュニケーションマニュアル(CCM)を 当時は、非飛散型の固定化されたボード たが、石綿の影響による死亡または疾病 作成し、ハンディ版を全社員が携帯して、 を資材メーカーから購入し、他の資材と の報告は5月末現在ありません。同様に 全社挙げての対応を実践しています。運 貼り合わせ加工をして最終製品として販 社屋の吹き付け石綿使用の有無も専門 用開始時には、CCM説明会も開催し、そ 売するという「二次加工業者」でした。 業者を交え順次確認し、適切な対応をと れを受けてのグループ各社、各部門での 当時の製品は、非飛散型製品ですが、 っています。 リスクの洗い出しと対応シュミレーション 使用した建造物を解体する際には、厚生 情報セキュリティ 情報セキュリティ体制 ティ強化・指紋認証パソコンの導入など、 施し、管理運用面の問題点を共有し改 「情報セキュリティポリシー」に基づき「情 情報漏洩防止の対策を行いました。 善しました。今後も継続的な社員教育と 報セキュリティ規程」 「ユーザーズマニュ 個人情報の取り扱いに関しては、個 監査体制により、情報管理を徹底してい アル」を発行して社員が守るべきルール 人情報保護規程に基づき、管理者と管 きます。 を明確にし、社内徹底を図りました。また、 理方法を明確にし漏洩を防止しています。 機密情報を管理するサーバーのセキュリ 個人情報取り扱い部門では勉強会を実 個人情報保護方針および 個人情報保護に関するお問い合わせ先 「お客様相談ダイヤル」TEL 0120-573-001 17 ユニ・チャームは、 「企業の成長発展、社員の幸福、及び社会的責任達成の一元化」という社是のもと、 ステークホルダーに対し、責任 ある事業活動を行うことで初めて、持続的な発展が実現できると考えています。ステークホルダーに対する「やさしさ」を事業活動に反 映し、社員全員が一丸となって取り組むことで社是の実現をめざしています。 ステークホルダーテーマと CSR 会計 当社は、各ステークホルダーごとに主要テーマを明確にし、事業活動をはじめとする様々な取り組みにおける指標としています。 今年度から活動と費用、効果がより明確になるように、CSR 会計の詳細は、各ステークホルダーページの最後に金額と効果を併せて掲載することにいたしました。 ステークホルダー お客様 株主 お取引先 主要なテーマ 商品開発 品質保証 安全性と高品質が確保された、お客様にご満足いただける製品を市場に送りだします。 お客様との コミュニケーション 当社の企業理念や事業活動をご理解いただくために積極的に情報発信するとともに、多岐にわたる お客様ニーズをより詳細に把握するため、広くご意見をお寄せいただいています。 株主との コミュニケーション 着実な事業成長を果たすことで企業価値を向上させ、緻密な情報発信を行うことで株主様の利益還 元につなげます。 サプライチェーンの 取り組み強化 製品品質向上に向け、サプライヤー各社とともに品質管理体制の確立に取り組んでいます。 業界総資産の拡大 資材サプライヤー様だけではなく、卸・小売店様と協働して業界全体での総資産拡大をめざしています。 労働環境 社員一人ひとりの幸福のために、ダイバーシティを視野に入れた福利厚生および人事制度を整備します。 人材育成 真のグローバル企業化に向けて、リーダーとして会社を牽引していける人材を育成します。 社会貢献 社是に基づき、地球環境も含めた社会全体の幸福を実現するため、国内外でさまざまな貢献活動を 展開していきます。 環境活動 限りある資源を消費するメ−カーとして、事業活動における資源節約と環境負荷削減に全グループで 取り組んでいきます。 社員 社会 合計 金額(千円) 掲載ページ 1,453,795 P24 ∼ 49,551 P30 ∼ 176,572 P32 ∼ 1,769,981 P34 ∼ 1,831,748 P40 ∼ 5,281,647 「環境活動」の数値は、ユニ・チャーム本社、ユニ・チャーム四国中央地区事業所、開発地区事業所、掛川地区事業所、 ユニ・チャームプロダクツ福島工場、ユニ・チャームマテリアル、国光製紙、ユニ・ケアーの数値を集計したものです。 18 2006年1月20日、 当社初の試みとなるステークホルダーミーティングを開催しました。 当社のCSRに対して貴重なご意見をいただきました。 企業やNGOなどさまざまな分野のステークホルダーをコメンテーターとしてお招きし、 開催の背景・テーマ 概要 者による質疑応答が行われました。 CSR活動・CSR報告書について、ス 当日は、 まず会社案内ビデオの上映や 第2部では、 「CSR報告書2005」の企 テークホルダーと直接対話することにより、 ユニ・チャームのCSR活動についての 画面・デザイン面などについて幅広い視 多角的な視点で課題を把握し、今後の 説明があった後、 ファシリテーターである 点でご意見をいただき、次年度以降の CSR推進・報告書作成に役立てることを (株)イースクエア代表ピーダーセン氏よ 取り組みに向けた課題点の抽出に大い 目的に開催しました。 り社会におけるCSRの現状や傾向につ に役立つものとなりました。 いての考察をお話しいただきました。 最後に、今後、ユニ・チャームのCSR その後のディスカッションは、2部構成 に期待することを伺い、石川CSR部長の になっており、第1部では、ユニ・チャーム あいさつをもって幕を閉じました。 のCSR活動に対する評価と各部門担当 参 加 者 プ ロ フ ィー ル ファシリテーター: ピーターD. ピーダーセン氏 阿部 博人氏 多田 博之氏 歴史や経営に関する執筆・講演活動のほか、 ソニーイーエムシーエス株式会社経営品質 CSR・環境分野でのコンサルティングをお コンプライアンスと企業社会責任に関する 部長。NGOジャパン・フォー・サステナビリ もな事業とする株式会社イースクエアの代 啓発活動にも取り組み、NPO法人企業社 ティ代表。環境レポート、 コミュニケーション 表取締役社長を務める。 会責任フォーラム代表理事を務める。 などに関する論文、講演多数。 早川 祥子氏 土肥 将敦氏 松平 悠公子氏 日本ハム社外取締役。 高崎経済大学講師。一橋大学大学院商学 日経BP社フリーマガジン「エコマム」プロ 厚生労働省労働政策審議会労働条件分 研究科博士課程修了。 デューサー。コロンビア大学大学院に留学し、 科会労災保険部会委員、内閣府国民生活 NPOソーシャル・イノベーション・ジャパンの ジャーナリズム・ビジネスを専攻。 審議会消費者政策部会委員。 フェローも務める。 ユ ニ・チャ ー ム の 参 加 者 石川 英二 吉原 範純 伊賀上 隆光 高橋 紳哉 松岡 逸海 取締役常務執行役員CSR部長 常務執行役員 企画本部長 執行役員待遇 開発本部付PJ担当部長 執行役員 知財法務部長 執行役員 人材開発部長 高久 堅二 三室 良彰 亀高 由佳 小山 雅子 富岳 貴久雄 熊谷 幸博 グローバルマーケティング本部 副本部長 ユニ・チャームプロダクツ品質管理部長 企画本部 広報室長代理 CSR部企画チームマネージャー CSR部環境推進室長 CSR部品質保証室長 2006年1月時点 19 ピーダーセン氏: 持続可能性との関わりから見て、CSRは非常によい進化のプロセスをたどっています。日本 それ においてここまでCSRが注目される背景には、やはりさまざまな企業スキャンダルがあり、 に対する防衛の体制という観点から日本でのCSRブームは始まったのだろうと思います。 しかし、今や日本のみならずとくに欧州が該当するかもしれませんが、CSRの定義は社会の持続 コンプラ 可能な発展に対する企業の貢献として欧州を中心に捉えられています。今、世界では、 イアンスに加え環境や社会貢献といったものもすべて含めてしっかりと取り組んでいくことが、 企業が持続可能な社会発展に本当に貢献できるCSRの土台、ベースとなると捉えられています。 阿部氏: これからの社会をどうするか、の視点がCSRについては重要だと思います。日本が、世界がどうなっていくか、 それに対して何をしていくべきか。 事業構成、商品、 ガバナンス、人事と幅広いものの中から、可能なものから組み立てていくことが必要ではないでしょうか。 多田氏: 残念ですが、今の社会は持続可能ではない。持続不能な今の社会を、持続可能にパラダイムシフトする。そのために企業がそれに対して 何ができるかが問われます。 「やさしさで支える循環型社会」と言っているが、ユニ・チャームの使い捨てビジネスモデルは循環型ではない。今後ビジネスモデル また、 どうやって循環型に合ったビジネスモデルに を変えていく考えはあるか、地球にはやさしくないという厳しい状況に乗っているビジネスを、 変えていくのか、 そこまで踏み込んでほしい。 「やさしさで世界を変えていく」はすばらしいが、やさしさは必要条件。十分条件となる「how」の部分(技術など)も伝えてほしい。さらに 従来のステークホルダーにぜひ、地球や子どもたちを加えてもらいたいです。 土肥氏: ステークホルダーからのリクエストに対して動くと CSRの“R”は、基本は「レスポンス」であり、概念自体は受動的なものです。今までは、 より社会に働きかけ、 メッセージを出し、行動に移すことで、新しい価値を生み出していくべきです。 いう発想でした。これからは、企業から、 ソーシャルなイノベーション、新しい社会との関わりを生み出す事業を構築してほしいと思います。 早川氏: 企業人であっても、消費者、生活者の視点で、 それぞれが共存できる企業活動、企業人活動がCSRだと思います。 37年近く化粧品会社に勤め、品質本意主義、共存共栄、消費者主義(消費者の言いなりになるのではなく、消費者がいることで起こる問 という5項目をたたき込まれてきました。これ 題を一緒に考える)、堅実主義、徳義尊重主義(社員一人ひとりが徳を積むことが社会貢献)、 ら全体がCSRを意識していると思います。 松平氏: 私の専門知識は「(育児に)迷えるお母さん」であり「(介護に)迷える娘」であ ることなのですが、経済誌を長く担当していた視点から言うと、つきつめれば「感 謝の気持ち」ではないでしょうか?いろいろなひとに感謝する気持ち。気持ちが 伝わると共感される。その共感が強いブランドとなって、企業の経済的な成長 になるのではないかと思います。 また、ユニ・チャームさんには、モノだけでなく、消費者の心にも目を向けていた だきたいです。 その他にいただいたご意見 ●ユニ・チャームはステークホルダーが幅広い。 しかも商品はQOL(Quality of Life)に直結している。重要性も増すし、提供側の重要性、社会的使命も大きい。 ●大量に資源を消費しなければならないビジネスで、多くの企業が抱える循環ビジネスへのジレンマにどう対応していくか。 ●次の子どもたちに対する責任をもっと色濃く打ち出してはどうか。intergenerational responsibility(世代間責任)。Intergenerational commerce(世代 を超えた商売) をめざしてほしい。 ●「やさしさ」はよいキーワード。Benign(やさしいこと)。Benign Technological Innovationなど、 キーワードにできるのでは。 20 阿部氏: 早川氏: CSRの体制が全体に内向きの社風、視 商品をつくっている会社はリニューアル 点になっているのでは?今後の問題として、 がありますが、既存の未使用商品をどう 社外取締役、できれば女性の社外取締 いうふうに使っているのでしょうか。災害 役を採用してほしい。消費者問題、お客 時に商品をお届けしているという記述は 様対応に詳しい方を入れるのも意義があ ありますが、使えるにもかかわらず既存商 ります。女性の取締役が当面難しければ、 品が廃棄されるということはないでしょうか? 社外から入れていってもよいのでは。 できればそういう商品を恵まれない乳幼 また、CSR会計はたいへんすばらしいので、 児や高齢者福祉にシステム的に使われ アニュアルレポートとのブリッジを今後意 るようにするのもひとつではないでしょうか。 識していってほしいです。 少子化と高齢社会の面では、ペット商品 を扱っているので、子供にもペットを通じ 多田氏: て「やさしさ」 「いたわり」を醸成できる モノづくりのメーカーみんなが抱える課題、 でしょう。ペットボランティアを見たことが 製品と環境。 「やさしさ」の証として、人生 ありますが、ペットと過ごす数時間で高 の始まりと終わりで商品・サービスを提供 齢の方々がいきいきしてくる。ペットケア しているところに光が見出せる。世代で綿々 商品を通じて、安らぎを共有できるような とつながるとサステナブルなビジネスモデ 場の提供はできないだろうかと思います。 ルを創出していくべきだと思います。 報告書の中で「女性のために」というの グローバル展開に関して、アジア中心で がよく出ていますが、社内での支援策な あれば、多様性の問題をよく議論・理解し、 どはどうなのでしょうか?あるのであれば CSR戦略に埋め込むことをチャレンジし アピールすれば、働きがいを示せるはず てほしい。 です。 CSR活動で投下するのは、 コストではなく 投資。ブランディング、どういう顔で社会 松平氏: の方を向くかを考えていくべきです。ステ 紙おむつ使用後の資源循環、衛生的に ークホルダーの共感ある、エコチャーミン 持って帰る方法、捨てるときのマナーな グなユニ・チャームでいてほしいし、 それを ども教えてほしいです。 CSR戦略につなげてほしいです。 また、ケミカルアレルギーのお客様向け 土肥氏: を日本企業にもお願いしたいです。 に布ナプキン、アレルギーフリーの対応 社会性を経済性にいかに組み込んでいくのか。 世界のどこに住んでいる子どもにもフェ 分けて議論されてきましたが、 それが日本の アトレードを通じたやさしい目を向けてほ CSRが発展しなかった原因ではないでしょうか。 しいです。自分が買う商品がどこかの子 経営基本方針では、CSRの課題がどう結び 供の犠牲の上に成り立っているのであれ ついているかがきちんと明記されるべきです。 ば、嬉しくないと思います。また、ハンディ 一貫性や統一性が大事。報告書をみると キャップのある子どもにもやさしい目を向 アドホックな取り組み、場当たり的な取り組 けたコーポレートメッセージを発信してほ みが多く、 企業価値につながりにくく感じます。 しいです。 どん 社会貢献活動からは、 どんな意図で、 サステナブルに必要なのは心のコミュニ な姿勢で取り組んでいるかが見えません。 ケーション。いろいろな形で消費者とコミ どういう戦略的な位置づけなのかを示した ュニケートする中で、 どういうメッセージを 方がよいと思います。 どういう価値観で届けるのか。そういう部 ステークホルダーをどう絞り込むか、女性、 分に配慮するといいのではないでしょうか。 高齢者、子供・赤ちゃんなど、NPO/NGOな どと協力し、戦略的にやっていくべきです。 21 [企画面] [デザイン面] ●報告書のターゲットはどこか。ランキングを見据えているのか、 少し専門的すぎる。ひとつひとつの項目で、お客様の声を入 れて、 それに対してどうしたかを書いてもよい。 ●食材のトレーサビリティのように、原材料についてもどこのど ●ポイントを絞って、何が書いてあるか一覧できるとよい。 ●項目、見出しを絞って伝えたいことを大きくして、 メリハリをつ けるとよい。同化しやすい色を見出しに使っているので、 コン トラストがわかる色に。 ういうところで作られた素材を運んできたか、が求められるよう になってくるのでは。 [報告面・情報量] ●読み手も多様化してきている。色々なアイデアを駆使して引 きつけるユニークさを追求してほしい。 ●CSRレポートとアニュアルレポートの関連性・統一性があると よいのでは。 ●ネガティブ情報の掲載を。課題は課題として示し、 どう変化し たかを示すとダイナミズムが見えるのではないでしょうか。 ●制度紹介、数値消化にとどまらず、読み手としては、 どういう 現場でどう行われているのか(障がい者雇用など)が知りたい。 ●立派なファクトレポートだが、全体の関連性が見えにくい。21 世紀を一緒に生きていく企業としては、 コンテンツよりコンテ クストを重視し、進化していかなければいけない。 ●B to Cのビジネスなのだから、消費者、大学生などお客様と の座談会をぜひ掲載してほしい。 ●環境部分のボリュームが充実している一方、社会貢献などが 淡々としている。 ●社員、社会貢献の部分の充実を。ES(社員満足)があって、 CS(顧客満足)が可能になる。 ●課題中心に書いたほうがよい。廃棄物が出ることなど、 どこが ●ユーザーニーズ、消費者との対話を。使用者の声を入れ、で 一番の悩み・苦しみ・課題なのかを書くと優先順位がわかる。 きること、できないこと、努力していることを入れるとインタラク ●環境配慮商品の定義が掲載されていない。増えるのはよい ティブになります。一部をウェブにとばすのもアイデア。 ことだが、定義を明確にする必要がある。 ス テ ー ク ホ ル ダ ーミー ティン グ を 終 え て ユニ・チャーム 取締役常務執行役員 CSR部長 石川 英二 「やさしさ」をキーワードにたくさんのご意見をいただきました。 22 思います。 人生の始まりからずっとお使いいただける商品をお届けしてい CSR報告書に関しましても、企画面・デザイン面で数々のご指 る当社だからこそできるCSRがあるということを改めて気付かさ 摘をいただきました。ご意見を基に、お客様・社員との関わりの れました。また、使い捨て商品を提供しているメーカーとして、 ページを充実させる・見出しをわかりやすくする・社内制度の 持続可能な社会実現のために取り組む責任を重く受け止め、 活用について記載するなど、改善できるところから2006年版 今後活動していきたいと考えております。社会貢献に関しまし へ反映いたしました。 ても製品を通じた活動・消費者とのコミュニケーションを通じた 今後もミーティングでいただいた貴重なご意見をCSR活動へ 活動・ペット事業を通じた活動などユニ・チャームだからできる 反映させるとともに、継続してステークホルダーの皆様とのコミ 活動について数々のヒントをいただきました。今後はこのご意 ュニケーションの機会を設け、様々な立場からのご意見を伺っ 見を踏まえ、社会貢献活動を仕組み化し、実行していきたいと ていきたいと思います。 平成17年度『消費者志向優良企業』 として経済産業大臣表彰を受賞 ユニ・チャームは、 「市場と顧客に対し、常に第一級の商品とサービス を創造し、 日本及び海外市場に広く提供することによって、人類の豊か な生活の実現に寄与する」という社是のもと、事業活動を通じてお客様 に尽くし続けてきました。今回の応募は、当社の顧客重視の活動を外部 の公正かつ厳正な眼で評価をいただくためのもので、お客様相談室が 事務局となって取り組みました。 初応募での受賞は、全社員にとって大きな喜びであると同時に、社是 の実現に向けた今後の事業活動への励みとなりました。 受 賞 の ポ イント 1. 経営トップ主導の消費者志向 お客様相談室が、社長および管掌執行 2. 先進的な商品開発研究体制と 3. グローバルで一貫した ユーザー重視の商品づくり 品質の確保 役員のもと高い独立性が確保されている 新たな市場を開拓する先進的な商品 ISO9001に基づく品質マネジメントシ など、組織体制がトップ主導で消費者志向 開発研究体制を保持し、開発から生産ま ステム(QMS)をマーケティングから納品 型になっている。また、消費者志向重視を での各過程において消費者・生活者のニ まで適応し、全社を上げた品質保証体制を 徹底するために、お客様相談室による社内 ーズを反映する仕組みが整えられている。 構築している。また、海外生産工場におい ユーザー重視を徹底した商品づくりが行 てもISO9001の認証を取得し、グローバ われている。 ルで一貫した品質向上に取り組んでいる。 報告会、研修などを整備し活動している。 4. 環境問題への熱心な取り組み 5.消費者啓発活動の実践 全社横断的な環境マネジメント体制を 女性の尿もれケアや高齢者向け排泄 構築し、ISO14001認証を業界に先駆け ケアの啓発、初経教育活動など商品以外 て取得している。環境負荷低減に向けた の情報発信も積極的に行っている。新製 取り組みや使用済みおむつのリサイクル 品の開発・販売と消費者向け教育、普及 の促進など、環境経営を全社一丸となって 活動を一体化させ、安全・安心の健康事 推進している。 業の確立に努めている。 受 賞コメント (原) 関係者全員が一致団結して取り組み、夢を実現できたことに、大きな 達成感を感じています。受賞は、 お客様相談室へ配属になった時から 目標としていたものなので、一層の喜びを感じています。挑戦する機 会を与えてくれた会社とご協力いただいた皆様に感謝しています。 (鍵谷) 今回の挑戦を通じて、各部門のお客様満足に対する様々な取り組 みを知ることができ、改めてユニ・チャームが好きになりました。 事務局 お客様相談室 鍵谷 泉・原 弘行 外部のご指摘は、今後の課題を気づかせてくれるもので、個人的 にも会社にとってもプラスになった挑戦でした。 23 ユニ・チャームのDNAである「尽くし続けてこそNo.1」に基づき、製品の開発から生産まで、 すべての工程においてお客様の声が 反映されています。 お客様の期待以上の品質を提供するために、 日頃から様々な研究やコミュニケーション活動を積極的に行っています。 ステークホルダーテーマ お客様 商 品 開 発 / 品 質 保 証 / お 客 様と の コミュニ ケ ー ション 商品開発 お客様視点での商品開発 ユニ・チャームのものづくりには、ひ かせません。商品開発の各段階で、様々 ともに、生産段階における標準化した とつひとつの工程に「お客様へのやさ な調査やモニタリングを行い、積極的に 管理と製品検査でのチェックで、統一さ しさ」を込めています。 お客様の声を集めています。 れた品質と安全性の提供に向けた取り お客様にご満足いただける商品開発 また、 あらゆるお客様の使用パターンや、 組みを実践しています。 には、お客様視点でのニーズ追求が欠 誤使用も含めて想定したテストを行うと マーケティング 商品設計・開発 生 産 お客様が求めているニーズを 見つけ、新しい提案を実現 お客様のニーズを満たす 製品の開発 品質・安全性の徹底した製造時の 品質管理 売 マーケティング 商品設計・開発 生産 企業理念である「NOLA&DOLA」の 新開発の製品は、お客様が求めてい 資材の受け入れから生産、出荷までの 実現のために、赤ちゃんからお年寄りま るニーズがきちんと製品の機能に反映さ 工程を、品質マネジメントシステムに基づき、 で生活者が様々な負担から解放されるよ れているかを検討していきます。そのた 作業手順書とチェックリストで標準化して う心とからだをやさしくサポートする商品 めに、製品試験室での機能試験をくり返 管理を行っています。製品の製造マシンは、 とサービスの提供を行っています。お客 すとともに、実際に使用していただいたう 非常に高速で運転していますが、製品検 様との座談会や訪問調査を行い、お客 えで製品機能を確認しています。また、 査は、品質規格および品質管理基準書に 様のご意見や実際のご使用状況を深く 資材段階での安全性の確認はもとより、 従って行われています。さらに、作業の記 広く把握してお客様が求めているニーズ 実際に使用する状況を想定した安全性 録はすべて保管され、製品として市場に出 を見つけ出し、新しい商品やサービスの 評価も行い、検証しています。 荷したあともロットナンバーにより品質記録 提案に結びつけています。 を確認できる体制を整えています。 製品試験 訪問調査 ファームルーム 製品チェック �� 販 商 品 が できるまで ∼『吸水さらフィ』におけるものづくり 製品づくりの各工程で取り入れている お客様満足のための工夫や取り組みを、 お 客 様 と の か か わ り 『 チャームナップ 吸水さらフィ』とは 尿もれをパンティライナーなどの代替品で対処している方の多さ ヘルスケア商品「吸水さらフィ」を例に、 に着目して開発された、 おりものも尿も気軽にケアできるパンティ 各工程の担当者が紹介します。 ライナーです。 従来のパンティライナーに、水分の吸水にすぐれたドライポリマー を搭載し、 ベタつきのない、 さらっと快適な使用感を実現しました。 マ ー ケ ティン グ お客様の視点から生まれる商品コンセプト 「気軽にケア」が『吸水さらフィ』のコンセプトです。 「尿もれ」という言葉に抵抗や距離感 を感じるというお客様座談会でのご意見を反映し、 「尿もれ専用品」ではなく、 「尿もケア できるパンティライナー」として企画したことで、売り場でも気軽に手に取っていただける商 品になりました。 グローバルマーケティング本部 ヘルスケア事業部 原 潤子 商 品 設 計・開 発 重要なのは 、技術とお客様ニ ーズの融合 尿に対する吸収性能の違い チャームナップ 吸水さらフィ おむつなどに使用されている吸水性の高い高分子吸収材 を使用することで、尿ケアもできるパンティライナーが実現 おりもの専用 パンティライナー しました。ポリマーの形状は粉末なのでほとんど厚みは出ま せん。軽快な装着感も『吸水さらフィ』の特長です。 肌への逆戻り量 製品の吸収量 開発本部 第2開発部 河村 浩治 生産 すべての お客様に 、高品質と安全性をお届けするために 生産時の品質管理では金属探知装置などの機械による検査のほか、社員が手に取って 直接規格をチェックする工程も設け、生産ミスの回避を強化しています。また、すべての社 員がどの商品でも同水準のチェックが行えるように勉強会を実施し、チェック項目や商品 情報の共有を行っています。 ユニ・チャームプロダクツ 四国工場中央製造所 細川 智義 販売へ �� 品質保証 品質保証の考え方と体制 お 客 様 と の か か わ り ●海外でのISO9001取得状況 ユニ・チャームでは、ISO9001に基づ 続的改善につなげています。 く品質マネジメントシステム(QMS)をマ グローバルで一貫した品質向上に取 ーケティングから納品まで適用し、全社 り組むために、海外生産工場においても 品質保証体制を構築しています。 ISO9001を認証取得し、中国第2工場で 「品質マネジメント=品質経営」とい は、第1工場の管理方式と工場長のリー う考え方から「品質方針=中期経営計画」 海外事業所 初回認証取得日 審査機関 (登録日) 中国第1工場 2002.12. 12 ZDHY 中国第2工場 2006. 1. 18 ZDHY 韓国 2004. 4. 7 KSA ダーシップ、担当者の知見を活かし、計 台湾 2002.11. 27 BSMI と位置づけ、 システム適合性と有効性を 画から8ヵ月間の対応で認証取得をしま タイ 2002. 3. 3 JQA 確認するために、内部監査・外部審査を した。 インドネシア 2003.12. 26 LR QA 実施し、是正・予防処置をとりながら継 IQNet9004の基準達成証明書を取得 2005年8月、ユニ・チャームは第三者認 ンスを客観評価できるようにしたモデルで 証登録機関JQAの審査により、 日本で初 す。評価結果は経営者の意図や方針を めてIQNet9004の基準達成証明書を取 考慮し、 グラフと数値により達成レベルが 得しました。 評価されます。 ISO9001の要求事項を超えて、QMS 当社は、積極的にマネジメントシステム の有効性と効率の双方を考慮する指針 ステークホル 全体を強化していくことで、 を提供する国際規格としてISO9004があ ダーのより高い満足を追求していきたい このISO9004 りますが、IQNet9004とは、 と考えています。 をベースに、第三者がQMSのパフォーマ IQNet9004の基準達成証明書授与式 お客様視点での品質保証 薬事法改正に伴い、総括製造販売責 任者、品質保証責任者、安全管理責任 者を配置し、品質保証基準・製造販売後 安全管理基準の遵守に取り組む体制を 構築しています。 薬事法対象製品だけでなく、全製品 「苦情対応連絡会」 について、週一度、 ●品質の是正・改善の流れ 苦情対応連絡会 製造販売業者 発売元 (ユニ・チャームプロダクツ) (ユニ・チャーム) 品質保証責任者 CSR部品質保証室 (品質管理部) を開催し、お客様からの苦情・気になる 声の情報を共有し、是正・改善のPDCA、 再発防止に取り組んでいます。 26 安全管理責任者 (品質管理部安全管理室) お客様相談室 報告 是正要請 改善報告 統括製造 販売責任者 対応部門 品質・安全に関する お客様の声 1998年に上海ユニ・チャーム品質課の 管理員になり、今まで専門的に 第1工場・第2工場のISO推進と管理を 担当し、今回の認証取得を達成しました。 上海尤 佳有限公司ISO9001担当 劉 和 (リュウ ハーゼン) 安全性を確保する仕組み 資材調達の段階では、 「安全性に関す 認しています。 スでのゲートチェック体制を強化しました。 る資材調達ガイドライン」を定め、品質方 2006年5月からは、より万全に安全性 安全性評価委員会Ⅰでは、新製品・製 針説明会においてサプライヤー各社に基 を確認するために、商品ライフサイクル 品改良の新規成分及び新規材料のリ 関連ページ P32) ( 準を明示しています。 の切り口で担当部門毎に安全性を確認 スク評価を行い、安全性評価委員会Ⅱ 人体および環境への有害性が明らか する項目のチェックシートを作成し、運用 では、 (1)安 全 性の 観 点での 市 場 導 な化学物質の混入を未然に防ぐよう、専 を開始しています。 入可否と(2)市販後説明責任の準備 任部署(CSR部品質保証室)がすべて また、2006年1月から安全性評価委 状況の確認を行うことを目的としてい の資材の事前確認を行い、安全性を確 員会の運用を開始し、製品開発プロセ ます。 お 客 様 と の か か わ り ●安全性評価体制 資材安全 製品設計安全 製造安全 輸送・保管安全 使用安全 廃棄安全 資材調達ガイドライン 安全性チェックシート 安全性評価委員会 商 品 ラ イフ サ イク ル 基礎研究への取り組み 産学共同研究により、夏場の乳幼児 に発症しやすい皮膚疾患のひとつであ る「紅色汗疹(あせも)」の発症に、 「表 皮ブドウ球菌」が関与していることを実 証しました。この研究成果は、本年の日 本感染症学会、日本皮膚科学会、日本 使いやすさへの取り組み vo i c e 持ったその手でふたが開く設計のシ 基礎研究 「肌と細菌の関係」 開発本部 生活科学研究所 丹下 明子 ルコットハンディウェットや、大人用のお しりふきをワンタッチオープン式にするなど、 誰にでも使いやすいユニバーサルデザ インの導入をすすめています。 小児皮膚科学会にて発表しました。 この研究の成果は、乳幼児と母親の わが子をだっこしたときのやわらかい肌 汗疹発症に伴う不快感と負担感の改善 の感触は、育児のたいへんさをふきとば といった新たな商品の開発に大きく貢献 しかし、夏場はだっこする してくれます。 するものであり、今後もお客様のお役に 立てる商品の開発に活かしていきます。 ほうもされるほうも汗びっしょり。何とか できないかと肌と汗を調べていくうちに、 シルコットウェットティッシュ ハンディウェット いつもは悪さをしない皮膚常在菌が関 与していることがわかりました。 ライフリーおしりふき 27 お 客 様とのコミュニ ケ ー ション お客様相談室での取り組み お 客 様 と の か か わ り お客様相談室では、年間約7万件の 情報を提供しています。たとえば、ヘル ISO 規格にそったお客様対応 お客様からの貴重なご意見に対し、迅速 スケア介護相談窓口「いきいきダイヤル」 2002年よりJIS規格にそった苦情対 で誠意ある対応を心がけ、お客様満足 では、ご本人、介護者の方が「ほほえみ 応マネジメントシステムを構築し、運用し 度の向上をめざしています。 合える介護」の実現を重要な役割と考え、 てまいりました。 お客様からのご相談は、購入に関する それぞれのケースに適した排泄ケアのア 現在はISO10002規格に準拠した内 お問い合せ、製品性能、ご使用での疑 ドバイスを行っています。 容に改訂し、2006年7月に自己適合宣言 問から介護の相談まで幅広く寄せられ、 また、お客様からのご意見は関係部門 を予定しています。お客様からの声に対し、 お客様相談室では購入情報や使用方 と共有し、商品の改善・改良に反映して いかなる時も誠実・迅速に対応すること 法の説明など、お客様のニーズにあった います。 を誓った「苦情対応方針」を定め、社内 に周知・徹底しています。 ●お客様相談室からの情報発信 〈各部門〉 〈各部門〉 社 長 執行役員 ACVIS システム…… お 客 様 相 談 室 お客様相談室にて お客様情報を入力。 お客様の声を関係 部門と同時に共有 できる ACVIS: Agile Customer's Voice Information Systems 社長定期報告会……月間トピックスを月1回報告 執行役員への報告会……週間トピックスを週1回報告 マーケティング マーケティング・ 開発・生産 すべて お客様相談室レポート…… 社内イントラネットに週次・月次でレポートを発行 <研修の実施> お客様相談室研修…… お客様志向強化・品質の強化を目的として、 開発・製造部門などの関係部門 や全社希望者に対し、 お客様相談室研修を実施。2005年度は741名が受講。 〈報告会の実施・会議への参加〉 開発 コミュニケーション保証会議…… 新製品の表示案について、 事業部・お客様相談室・知財法務部・CSR部で 複眼的に確認を実施 お客様相談室報告会……事業部ごとに月1回実施 品質改善会議……製造品質を中心に月1回実施。 生産 苦情対応連絡会……P26・品質の是正・改善の流れの図を参照 お客様からの声による商品反映事例 1 ソフィボデイピースセット 事例 ソフィボデイピースセット 2 大人用紙おむつ 事例 (テープ止めタイプ) 追加発売(2005年10月) しやすいように改良を実施 (2005年10月) 「からだにはさむピース」 と を 「下着につけるシート」 組み合わせた生理用品 お客様の声 ボデイピースセットのピース 現状品 写真は 「ライフリーどんな動きににも安心伸縮テープ止め」 だけを頻繁に取り替えられるよう お客様の声 ピースを多くしたセットを テープのつまみ部分が 発売してほしい。 小さいので、つけやすく してほしい。 28 テープのつまみ部分面積を アップし、つけはずし 1シート+6ピースを 新製品 丈夫な 不織布を採用 カーブの 形状を変更 つまみの 面積を拡大 私達は、お客様からの ご相談・ご質問に対し、 相手の立場に立った分かりやすい説明、 迅速で丁寧な対応を心がけています。 お客様相談室アドバイザー 宇佐美 良子 お客様への情報発信 楽しい育児の応援 初経教育活動 環境活動報告サイト「With ECO」 「ベビータウン」 ・ 「プレママタウン」は 近年、初経年齢の低下が進むなか、初 環境サイト「With ECO」は、快適な暮 お母様・お父様と赤ちゃんを応援する育 経教育についてお悩みの保護者の方が らしと地球環境保護の両面を、お客様と 児関連企業が提携し、赤ちゃんの成長段 増えています。 ともに考えるコミュニケーションスペース 階にあわせた妊娠・出産・育児の情報や ユニ・チャームでは初めての生理をポ です。ユニ・チャームの環境に対する取り 悩みを交換できる交流の場を提供するサ ジティブに迎えられるよう、お子様と保護 組みを紹介しています。 イトです。 者の方が生理について学び合う「はじめ これからも、育児が楽しくなる情報をお てからだナビ」を立ち上げています。また、 届けしていきます。 「ソフィスクール」では、生理に関する情 With ECO http://www.unicharm.co.jp /eco ベビータウン http://www.babytown.jp 報や快適に過ごすアドバイスをご紹介し 高齢者向け排泄ケア プレママタウン http://www.premama.jp ています。女性の体と心を深く理解し、お 「在宅介護のための排泄ケアナビ」は、 客様それぞれが生理を通してご自身のか 介護の必要な高齢者や介護されるご家 らだと心にと向き合えるようなコンテンツ 族に、快適な排泄ケアの知恵と工夫を紹 の充実に努めています。 介するサイトです。排泄ケアの基本・技術 はじめてからだナビ http://www.unicharm.co.jp/girls ソフィスクール http://www.unicharm.co.jp/sofy ベビータウン お 客 様 と の か か わ り から、紙おむつの選び方・使い方までわか りやすくまとめています。 在宅介護のための排泄ケアナビ http://www.carenavi.jp 女性の尿もれをサポート 日本の中高年女性のうち、約30%が尿 もれを経験しているとされています。尿も れは進行の段階や種類によっては、セル フケアである程度の回復が見込まれます。 「尿もれケアナビ」ではその方法を示すと はじめてからだナビ 在宅介護のための排泄ケアナビ ともに、皆様の心のサポートに役立つも のでありたいと願い、各種コンテンツの充 実に努めています。 尿もれケアナビ http://www.nyoucare.jp CSR 会計 ステークホルダーテーマ 実行プラン 製品安全性確保 の取り組み 安全性確保のための研究・試験/わかりやすい商品情報の表示/ お客様情報のフィードバック/自主基準・法の遵守/その他 27,129 お客様との コミュニケーション ステークホルダーミーティング開催/お客様相談室対応/ お客様情報モニタリング/市場調査/広告、PR実績、キャンペーン/その他 1,426,666 合計 金額(千円) 指標(効果) ●ベビーケア用紙おむつシェア 47.4% ●ベビー用ウェットティッシュ 36.2% ●大人用紙おむつシェア 44.2% ●大人用失禁パッドシェア 50.8% ●ナプキンシェア 34.7% ●女性用ライナー 28.0% ●化粧用パフ 26.4% ●一般用ウェットティッシュ 26.5% (2006年3月末時点・エーシーニールセンデータより) ●日経新聞 品質経営度ランキング102位 1,453,795 ※安全性に直接関わる研究・試験に関連した費用のみ計上しました。 29 市場を上回る高い事業成長率で、企業価値を向上させることが、最も有効な株主の皆さまへの利益還元であると考えています。 アジアナンバーワンの地位の獲得を目指し、国内のヘルスケア事業や成長市場であるアジアでの事業拡大に対して積極的に投 また、 資を行っています。 ステークホルダーテーマ 株 主と の コミュニ ケ ー ション 株主 株 主と の コミュニ ケ ー ション IRコミュニケーションの方針 情報開示の方針 の迅速且つ正確な情報開示に努めると 年に2回の決算説明会では、高原社 情報開示については、 「信念と誓いと ともに、幅広い情報開示により、経営の 長より機関投資家の皆様に事業部門の 企業行動原則」の中で、 “株主への誓い” 透明性を高めるよう活動しています。 概況、今期の戦略について説明を行っ として「私たちは、積極的な経営情報の 決算短信の発信につきましても1999 ています。2005年9月に東証一部上場し 開示を行い、信頼される企業経営の推 年3月期は5月18日発信でしたが、迅速な ましたユニ・チャームペットケアも決算説 進に努めます」と定めております。この“株 情報発信を実現する為決算日より発信 明会を行い、二神社長より事業につい 主への誓い”に基づき、株主・投資家を までの日数を短縮し、2006年3月期は4月 ての説明をし、機関投資家の皆様とのコ はじめとするあらゆるステークホルダーへ 28日に発信致しました。 ミュニケーションを図っています。 ●2005年度IR活動 4月 6月 7月 9月 10月 12月 1月 2004年度決算発表・決算説明会 株主総会 2004年度事業報告書発送 2004年度有価証券報告書提出 2005年度第1四半期決算発表 2004年度アニュアルレポート発行 2005年度中間決算発表・中間決算説明会 2005年度中間事業報告書発送 2005年度半期有価証券報告書提出 2005年度第3四半期決算発表 決算説明会 ●決算概況 (10億円) .3 2005 12 15 16 .4 2004 .2 16 16 .9 28 .5 27 .0 12 9 21 25 28 20 .3 35 30 .7 27 1 6. 24 24 0. 1 22 3. 2 7 (10億円) 19 200 20 6. 250 0. 300 .8 4 (10億円) 8. 150 14 8 7 4 100 50 0 0 2002 2003 2004 売上高 30 2005 2006 2002 2003 2004 営業利益 2005 2006 0 2002 2003 当期純利益 2006 株主への利益還元 利益還元の考え方 また、フリーキャッシュフローの活用 ●配当金推移 当社は、株主の皆様へ利益を還元す につきましては、将来の企業価値増大 (単位:円) ることを最も重要な経営方針のひとつ の観点から、海外および国内事業の業 と考え、そのためにキャッシュ・フローの 容拡大、研究開発、情報システム整備 創出による企業価値の増大に努めて などの事業投資に対して、重点配分す おります。 ることを最優先しました。また、配当と合 株主配当につきまして、収益力向上 わせて株主の皆様への利益還元率50 のため企業体質の強化および成長に %を目標として、自己株式の取得も適 向けた積極的な事業投資の拡大を図 宜行い、これまでに実施した自社株買 りながら、配当の安定的かつ継続的な いは累計で288億4700万円に達しまし 増加の方針を堅持してまいります。 た。効率の高い経営体質をめざします。 40 30 28.0 30.0 32.0 24.0 20 株 主 ・ 投 資 家 の 皆 様 と の か か わ り 10 0 03/3 04/3 05/3 06/3 column 管理会計としてのCSR会計 受付時間の延長 費用実績(2001年基準で指数化) 受付コスト (2001年基準で指数化) (円/件) (%) お客様の声をより 多くお受けする (%) 250 200 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 200 150 100 50 年 ︵ 1 01 件 年 あ 度 基た 準り の ︶ [受 %付 ]コ ス ト 05 年 年 04 年 0 03 費 用 実 績 ︵ 01 年 度 基 準 ︶ [ % ] 02 お客様相談室の事例 社会情勢の変化からお客様相談室への問い合わ せ件数が急増しています。しかし、単純人員増には限 界もあり、多大なコストもかかってしまいます。そこで 2005年1月からウェブでよくあるご質問を掲載し、2005 年4月からはe-mailでの受付を開始、 またウェブ上での ベビー用紙おむつのサンプル請求を2005年5月より 開始しました。ニーズの多様化に合わせて電話以外の アクセス経路を増やしました。 お客様相談室費用実績と1件あたりの受付コストの推移 01 年 会計の目的 現在では環境会計が意思決定、業務改善の一翼を 担っているのに対し、ユニ・チャームが従来実施してき たCSR会計は、外部への情報開示を目的とした、財務 会計の側面しか持っていませんでした。 そこで、CSR会計を意思決定ツールとしてより有効 活用するために、お客様相談室の事例を用いて、内部 管理型CSR会計を試みました。 今後も経営的な観点をCSR活動に含めることで、 マルチステークホルダーに対応した企業活動を推進し ていきます。 お 客様 の ニ ー ズ の 多 様 化や ライフスタイル の 変 化 へ の 対 応 e-mailやウェブサイトなどITを活用 生理などのデリケートな 悩みも気軽に相談できる 働く女性の増加など 24時間いつでも相談できる ● お客様の利便性を向上させ、 受付件数、 電話対応率、電話対応満足度もアップ 企業経営とお客様のニーズの両立をめざし、 ウェブ を利用してこれらの複合的な課題に対応しました。 CSR的な視点で、 企業経営にも貢献しました。 ● 同時にITの活用により、 1件あたりの受付コストも減少 CSR 会計 ステークホルダーテーマ 株主との コミュニケーション 合計 実行プラン IR関連費用/総会費用/ アニュアルレポート作成、発送費用IR説明会 金額(千円) 49,551 指標(効果) ●連結売上高 前年同期比 +9.9% ●連結当期経常利益 前年同期比 +2.9% ●株主資本率(ROE)10.6% ●FTSE 4 Good Index 認定 49,551 ※配当金や自社株買いなどの費用は含まれていません。 31 お客様にご満足いただける品質を保ち、 さらに環境や安全にも配慮した製品をつくるには、最適な資材を最適なフローで提供していた だいているさまざまなお取り引き先との協力体制が不可欠です。 ユニ・チャームは徹底したサプライチェーンマネジメントにより、 製品品質の確保だけではなく、 業界総資産拡大にも積極的に取り組んでいます。 ステークホルダーテーマ お取引先 サ プ ラ イチェー ン の 取り組 み 強 化 / 業 界 総 資 産 拡 大 サ プ ラ イチェー ン の 取り組 み 強 化 サプライヤー各社との意識共有 品質方針説明会 今年度も、特に品質向上に功績のみと ー各社の環境意識啓発を推進しており 7月に当社主催による品質方針説明 めらたサプライヤーに対し、 「ユニ・チャ ます。 会を実施いたしました。第一級の品質の ーム品質賞」を贈らせていただき、継続 商品をお客様にお届けするためには、サ 的な品質向上へのご協力をお願いして 安全性の確保 プライヤー各社の原材料に関する品質 おります。 資材については、資材調達ガイドライ とも 確保が不可欠です。趣旨を説明し、 に品質向上に取り組む必要性をご理解 いただきました。 ンを設定し、サプライヤー各社に順守い 資材調達の基本方針 ただくことにより安全性の確保をおこな 資材調達の基本方針は、品質・コスト・ っております。 納期・環境などの各要素を重視しつつ、 国・ 今まで使用したことのない資材について 規模・実績の有無を問わずオープンで は、社内でリスク評価を実施し、安全性 公平な参入機会を提供することを基本 を事前に確認しています。 としており、ホームページ上でのエントリ また、お客様からのお問い合わせに、 ーを随時受け付けております。 より迅速により正確にお答えできるように、 グリーン調 達 の 推 進につ いては、 法規制並びに自社基準に適合した安全 2003年度より実施している「環境経営 性データの取得や情報の検索スピード 度アンケート」を継続実施し、サプライヤ アップを推進しております。 品質方針説明会 物流パートナーと協働して行う取り組み ロジスティクス施策 省エネルギー講習会 電動バッテリーリフト導入 全国の各DC(倉庫)間を輸送する幹 隔月で開催している全DC物流パート 西日本(四国)DCの作業用フォークリ 線便の距離短縮を図り、CO 2の削減を ナーとの「3PL戦略共有会議」の場にて フトをガソリン式からバッテリー式に切り 狙いとした、主要お得先様への「工場生 “改正省エネルギー法”についてレクチ 替えました。 産品直送」体制の拡大を2005年度新 ャーを行ない、UC物流としての環境へ 全国主要3DC(北日本、 中日本、 西日本) 規に11ルート増加させました。また、各物 の取組み認識を共有しました。 での電動化が実現しました。 流パートナー様においても独自に省エネ のための運転指導・講習会を開催して います。 改正省エネ法レクチャー 32 電動バッテリーリフト 海外での取り組み 海外サプライヤー監査 ー各社にご協力をいただき定期的に実 り組み状況において年間に1社のみが 2004年12月から2005年6月にかけて 施しています。 選ばれる栄誉ある賞です。日用衛生用 日本向け資材を納入していただいている、 年々お取り引き量が拡大するなかで、 品メーカーからは初めての受賞です。ダ 海外のサプライヤー各社にご協力いた 一定の品質を維持するためのコミュニケ ムロン営業本部長、担当セールス、営業 だき、内部監査を実施しました。 ーションツールのひとつとして運用を行 サポート、カテゴリーマネジメントチーム この監査の目的は、品質基準に合致 っています。 の結束が実を結びました。 した資材が安定供給されるために、 「決 められたこと」を「決められた通り」に「き ユニ・チャームタイランド っちりやる」、すなわち3Kの管理が確実 最優秀サプライヤー賞受賞 に実施されているか、発生した不具合品 ユニ・チャームタイランドが、タイのスー の再発防止策が正しく機能しているか、 パーマーケットNo.1企業「TOPS(トップ 想定される不具合項目に対して、発生防 ス)」を擁するセントラルグループの 止・流出防止策が設定されているかを確 2005年度最優秀サプライヤー賞を受賞 認させていただくものであり、サプライヤ しました。これは売上成長率、納品率、取 お 取 引 先 と の か か わ り ベストサプライヤー賞授賞式 業界総資産拡大 卸・小売店様との協働体制 ユニ・チャームでは、卸、小売店様へ しています。卸店様には、営業方針の お客様により良い商品・サービスを提 商品だけでなく、売り場のご提案をして 説明会等を実施し信頼関係を深めて 供するよう努めていきます。 います。お客様や環境の変化を捉え、 います。 お客様の生活スタイルにあった商品ラ 2005年度の卸店各社を対象とした「日 インの組み合わせや売り場・売り方をご 用品・化粧品業界卸売業経営実態調査」 提案し、協働で顧客満足実現のための (日本商業新聞2005年12月15日号)で 取り組みを進めています。 は、売上伸張率第2位、利益貢献度第2 年2回「新製品発表会」を全国の会 位、今後より強化していきたいメーカー 場で開催し、卸、小売店の皆様に、新 第3位の評価をいただきました。 製品のご案内と売り場のご提案を実施 今後もお取引先様との協働により、 営業方針説明会 CSR 会計 ステークホルダーテーマ サプライヤーとの コミュニケーション 強化 合計 実行プラン 各種説明会/納品環境整備 サプライヤーの環境配慮検討/その他 金額(千円) 176,572 指標(効果) 卸先からみた評価 ⇒売上伸長率2位、利益貢献度2位 平成17 年12 月15 日付 日本商業新聞より ( 石鹸・化粧品・日用品卸業の経営実態卸店さま総合順位) 176,572 ※お取引先様、 サプライヤー様との通常の取引による費用については含まれていません。 33 今日のユニ・チャームグループをつくりあげたのも、 これからのユニ・チャームグループをつくりあげていくのも、社員一人ひとりです。ユ ニ・チャームグループは”真のグローバル企業”へ向けて、 「グローバル10」という大きな夢に進んでいます。 そのためには、社員一人ひ とりの多様な価値観を尊重し、能力を発揮できる職場づくりが重要です。社員が夢を語り合い、夢に向かっていきいきと働ける職場づく りをめざしています。 ステークホルダーテーマ 社員 労働環境/人材育成 労働環境 夢を実現できる職場づくりに向けて 人材に対する基本理念 使協議会と安全衛生委員会を開催して 「企業価値の源泉は人にあり」を根 います。賃金交渉をはじめ、安全衛生、 本に人事理念を明文化しています。ユニ・ 労働時間・休日、福利厚生などについて、 チャームグループが持続的発展を続け 会社側と組合側双方のニーズや施策、 ていくためには、原動力である社員一人 職場の問題点などを共有し協議してい ひとりの人間としての成長・発展が欠か ます。2005年度の取り組みでは、就業規 vo i c e ph せません。同時に、会社の発展とともに、 則の見直し、安全運転の徹底、時短に ユニオン (労働組合)の 取り組み そこで働く人々がより幸福にならなけれ 対する取り組みを労使一丸となって行い ユニ・チャームユニオン 代表執行委員長 ば何の意味もありません。 「個人の幸福 ました。 大山 千春 なくして会社の発展なし」人事理念には また、労働組合が男性社員の育児参 そういった考えが込められています。 加についてアンケートを実施し、意識改 の幸せを考えていく協力関係にあり、本 善のために労使協働で検討を重ねた結果、 当にありがたい仕事をさせていただいて 労働条件・労使関係 2006年4月から1歳未満の子どもを持つ いると感謝しています。 社員が安心していきいきと働ける職場 男性社員を対象に、育児のための有給 社員が「この会社で働いてよかった」と づくりのためには、労使間の信頼関係が 休暇「ハローベビー休暇」キャンペーン 不可欠です。ユニ・チャームでは毎月、労 を推進し、意識改善に努めています。 当社において会社と組合はともに社員 思えるようにすることがユニオンの目標 です。 ●ユニ・チャームグループ人事理念 成長と創造 組織と個人 私たちは多様な価値観を認め合うとともに、変化が 私たちは志を同じくする者が、互いに力を引き出しあい、 価値を創造することを認識した上で、一人ひとりの 共に将来のビジョンを創造し、全体が成長する喜び 価値をさらに高めます。 を共有します。 私たちは意欲を持つものには、互いに成長の機会を 提供し合い、 また成長の成果を発揮する機会を自ら 創出します。 企業価値の源泉は 人にあり 私たちは市場原理を1つの基本原理とし、組織と個 人の新たな共生、更なる発展を追求します。 人間観 私たちはお互いが、自立した個であることを認め、 その自 由と自己責任のもとでの一人ひとりの自発性を尊重します。 私たちは互いが、 自身の使命と役割を理解し、 自ら思考・ 行動する、主体的・能動的な存在であると認識します。 34 全社員が公私両面で付加価値の高い時間を過ごせる 環境づくりが人材開発部の役割です。 2005年は業務の効率化による「時短」をおもなテーマとし、 営業部門とともにワークフロー見直し、資料作成時の テンプレート共有化などの業務改善を推進しました。 人材開発部マネージャー 岡村茂樹 安全で快適な職場づくり 安全への取り組み 労働時間対策 心身の健康への取り組み ユニ・チャームグループでは、 「人間尊 社員一人ひとりの業務時間の効果・ ユニ・チャームグループは、すべての 重」の考え方を基本に、社員の安全と健 効率を追求することは、成果を高め能力 役員・社員を対象に毎年定期健康診断 康を守るため、労働安全管理を積極的 を開発することだけでなく、心と身体の を行っています。健康診断の結果は、医 に推進しています。ユニ・チャームプロダ 健康を維持することにもつながります。 療機関から本人に通知され社員は自分 クツでは、2002年に工場で起きた痛まし 2005年度は「時間の効果・効率化」を の体調を把握し管理することができます。 い労働災害を決して風化させないよう、 実現するために、 「就業リミット時刻」を 会社も安全配慮義務の観点から健康診 2003年度より毎年1回「全社安全大会」 設定し、業務を終了するマネジメントを導 断結果の管理を行っています。なお、健 を開催しています。2005年度は、前年度 入しました。また、勤務票を改訂するなど 康診断の結果に関する個人情報は厳重 無災害チームの団体表彰、 また各工場 時間外申告制の仕組みを改善し、業務 に管理し、守秘義務を徹底しています。 より安全衛生教育、現場KY(危険予知) の効率化、労働時間管理の強化にも取 また、メンタルヘルスサポート体制を 活動、先取りの設備安全対策など日頃 り組んでいます。 整えており、社員だけでなくその家族も 外部の専門家に相談できます。ここで相 の安全衛生活動について発表を行いま した。 セクシュアルハラスメント防止への 談した内容は守秘義務があり、会社に一 また、 その他ユニ・チャームグループで 取り組み 切知らされない仕組みになっています。 は、全社労働安全強化週間中に、緊急 セクシュアルハラスメント (セクハラ) 避難経路の確認、交通事故対策なども の被害を受けた社員の相談は、CSR部 実施しました。東京本社事務所では、毎 企業倫理室相談窓口「りんりんダイヤル」 年普通救命講習を開催し、蘇生法の実 で受け付けています。また、社内イントラ 習やAED(自動体外式除細動器)の使 ネットで「セクハラガイドライン」を掲載し、 用方法を訓練し万一の時の備えをして 日頃から気をつけるべきことなど啓発を います。こうした安全への取り組みが評 行っています。2005年度は倫理教育eラ 電話によるカウンセリング 価され、高輪消防署より感謝状をいただ ーニングでセクハラのケースを取りあげ、 希望・内容により 面接カウンセリング きました。今後も安全への取り組みを継 社員の意識向上を図っています。 続的に推進していきます。 全社安全大会 社 員 と の か か わ り ご本 人 ユニ・チャームグループメンタルヘルスサポート 面接による カウンセリング 関連ページ P15,16) ( 救命講習 高輪消防署よりの感謝状 35 オープンな風土づくり 社 員 と の か か わ り 社長と社員のコミュニケーション 度や会社の理念について意識調査を行 社内提案制度 風通しのよい風土をつくるためには円 いました。寄せられた社員の声から、組織 「考 ユニ・チャームプロダクツでは、 滑なコミュニケーションが重要です。ユニ・ の持つ強み・弱み、改善点が明らかにな える体質と問題意識を持つ風土づくり」 チャームグループではコミュニケーション りました。調査結果は社内イントラネット を目的に、社内提案制度を導入してい をマネジメントに欠かせないツールと捉 上で全社員に公開するとともに、回答が ます。2005年度は大幅にリニューアルし、 えています。社長と社員のコミュニケー 10名以上の部門長には、全社と自部門 半期に一度ずつ「改善提案月間」を設 ション手段として、社内イントラネットの「社 とを比較した結果もフィードバックしてい けて全社員が提案できる仕組みにしま 長の部屋」を設け、毎週メッセージを社 ます。今後も社員意識調査を毎年継続し、 した。また、インセンティブは賞金だけで 員に発信しています。また、社内報で常 意識の変化を観察し、施策に反映させて なくさまざまな特典をつけることにより、 にトップメッセージを送り続け、士気を高 いく予定です。 楽しく提案できるよう社員の意欲を引き 出 す 工 夫 もしています 。その 結 果 、 めるようにしています。コミュニケーショ ンが一方通行にならないよう社員と対話 発明報奨制度 2005年度下期の提出率は93.0%、1人 する機会も設けています。2005年度は、 ユニ・チャームでは、社員個々人の発 あたり平均提出件数は1.14件という結 全20拠点で「SAPSリセット計画浸透キ 明活動を刺激・促進し、優れた発明を生 果となりました。今後も社内提案制度 ャラバン」による対話を実施しました。また、 み出すために、事業利益に貢献した発明 を定着させて、常に問題意識を持ち続 年に数回中堅・幹部社員との朝食会や 者に対する報奨を2004年度より毎年実 ける風土づくりを推進していきます。 若手社員との昼食会を実施しています。 施しています。一定の基準を満たした発 明に対し、社内で厳正な審査を行い、優 社員意識調査 れた発明には貢献度に応じて報奨金を ユニ・チャームでは、会社の風土およ 支給するしくみになっています。2004年 「社 び施策の浸透状況を把握するために、 度は14名、2005年度は16名が受賞しま 員意識調査」を実施しています。2005 した。四国テクニカルセンターの正面玄 年度は正社員・契約社員を対象に仕事 関には受賞者のネームプレートが飾られ へのやりがいや職場の雰囲気、人事制 ています。 提案シート 上海でのキャラバン 36 受賞者ネームプレート ワーク・ライフ・バランスの実現 両立支援制度 ユニ・チャームは、社員が出産や育児、 ●各種支援制度 制 度 概 要 また介護をしながら仕事を継続するよう、 産前産後休暇 最大付与日数 合計14週間(多胎妊娠の場合は22週間) 法律を上回るさまざまな支援制度を導入 出産休暇 配偶者の出産のための休暇 1日付与 しています。育児休業制度は妊娠時から ライフサポートフレックス コアタイムなしのフレックスタイム制。月間所定労働時間は通常勤務者と同じ 子供が満2歳になるまでの期間に休業で こども看護休暇 未就学の子の負傷・疾病による看護のため子1人につき年間5日付与 き、男性も利用できます。育児休業を取 育児休業 妊娠時から子どもが満2歳に達する日まで育児のための休業 得した社員の9割以上は、元の職場に復 介護休業 要介護家族1名につき通算183日までの休業 帰しています。 育児短時間勤務 1日の労働時間を5時間まで短縮可能 2005年度は「仕事と育児・介護の両立」 介護短時間勤務 1日の労働時間を5時間まで短縮可能 について社内でアンケートを行いました。 9割の社員が「仕事と育児・介護を両立 させながら働き続けたい」と回答しつつも、 風土については、半数以上が「不十分」 という回答結果になっています。このた め社内報やイントラネットで両立支援制 度の仕組みや利用者の体験談を紹介し、 2006年の新しい取り組み ハローベビー休暇キャンペーン 1歳未満の子どもを持つ男性社員が対象、年間5日の有給休暇を利用 vo i c e 育児休業を 取得した社員 しているのかを社員に伝え、支援制度が グローバル マーケティング本部 フェミニンケア事業部 利用しやすいような環境づくりに努めて 廣岡 直枝 また、今後どのような取り組みをしようと います。 社 員 と の か か わ り 比較的長期間の休暇・休業など制度面は従 そのための環境づくりも進んでいます。 始め、 来から充実していましたが、最近では男性社 また、休業前と後の職場内でのフォローには、 員も積極的に育休をとろうとする意思が見え 本当に助けられました。 福利厚生 個人の価値観やライフスタイルが多 ラン」 「リゾート&トラベル」など豊富な 様化し、福利厚生制度へのニーズも多 種類があり、会員料金で利用すること 様化してきています。ユニ・チャームは ができます。四国地区では、2004年に 2005年度に従来の福利厚生サービス 引き続き社員と家族、地域の方々も参 を見直し、地域によって不公平感がな 加して大運動会を開催しました。仕事 いようメニューを選べる仕組みにしました。 を離れてリフレッシュし、ものづくり部門 メニューは「スポーツ」 「レクリエーション」 「健康・医療」 「自己啓発」 「ライフプ の一体感を醸成することができました。 大運動会 37 多様性を尊重する職場づくり 社 員 と の か か わ り 性別の差なく活躍できる環境 定年再雇用制度 い者雇用率は、ユニ・チャームが1.58% ユニ・チャームでは、仕事の範囲や 定年後も長年の経験と能力を有効に と法定雇用率を下回る結果となってしま 責任の大きさ、評価には、性別による差 活かし、活躍していただくために再雇用 いました。退職による人員減が要因でし は一切ありません。個人の市場価値を 制度を導入しています。2005年度まで その後の雇用活動により1.80%を たが、 高めたいという意欲が高く、出る杭にな の3年間にユニ・チャームグループで再 クリアしました(2006年5月)。ユニ・チャ ろうという人材であれば男女関係なく 雇用した人数は9人です。ユニ・チャーム ームプロダクツでは、2.06%と前年度を 出る杭を活かしていくという考え方があ では再雇用希望者のうち一定の基準を 上回る実績となりました。 ります。しかし、女性管理職比率は2.4 満たした人を、定年後は「シニア・エキス %とまだ低いのが現状です。また、女性 パート社員」として再雇用しています。雇 社員比率は横ばい状況にあります。今 用期間は定年退職日の翌日から再雇用 後はワーク・ライフ・バランス(仕事と家 年度の末日 (3月31日) までですが、最長 庭の両立)の推進などにより女性社員 65歳の誕生月まで更新できます。 比率を上げ、女性社員も男性社員もい また、 セカンドライフについて考え早期 きいきと働き、能力を発揮できる職場環 に人生設計を立てる目的で、45歳以上 境づくりを進めていきます。 の希望者には「ライフ・キャリアデザイン 研修」を受講する機会を提供しています。 外国籍社員 定年再雇用制度 の活用 シニア・エキスパート社員 CSR部 池見 良祐 2004年に定年退職した後、再雇用制 度を利用し、 (社)日本衛生材料工業 連合会(日衛連)の常務理事に引き続 アジアを中心にグローバルに事業を 障がい者の雇用 展開するからには、国籍や文化、宗教、 ユニ・チャームグループでは、人間尊 法律などが異なる地域の人々との交流 重の考え方のもとに、障がいを持った方 お取引先とのネットワー る資格や技能、 や協働が必要不可欠になってきます。 も能力を発揮できる職場環境づくりをめ クは、再雇用後も大いに役立っています。 ユニ・チャームでは、タイなどの現地法 ざしています。2005年度はノーマライゼ 人から国内事業所に社員を受け入れて ーションを推進するため、障がいの内容 います。また社内報で現地法人の社員 や配慮すべきポイントを記載したガイド の様子を紹介し、ユニ・チャームグルー ラインを作成しました。また、新入社員研 プの仲間として連帯意識を醸成してい 修でノーマライゼーションの考え方と取 ます。 り組みを説明しました。2005年度の障が 単位 2003 2004 2005 名 名 % % % % % 名 % 歳 名 987 5,057 2.2 100.0 1.80 21.7 2.7 37 54.1 38.3 12 1,007 5,234 3.0 100.9 1.87 21.9 2.3 29 44.8 38.6 12 1,004 6,030 4.3 98.4 1.58 21.6 2.4 36 44.4 38.6 16 ①社員数(単体) ②グループ社員数(連結) ③社員離職率(定年退職、役員昇格、グループ内転籍除く) ④年間給与(1人当り平均) ⑤障がい者雇用率(年間平均) ⑥女性社員比率 ⑦女性管理職比率 ⑧新卒採用者数 ⑨女性新卒採用比率 ⑩社員平均年齢 ⑪外国籍社員数 ※各年度末3/31基準(⑧,⑨は期初4/1基準) ※正社員対象 ※③社員離職率=退職者数(定年退職、役員昇格、グループ内転籍除く) /各年度期首(4月末)人数 き就任しています。 定年以前に取得した福祉・介護に関す vo i c e 日本で働く 外国籍社員 として グローバル マーケティング本部 フェミニンケア事業部 ジャンタニ・ヒルンカム ●人事関連データ(②のみグループ対象、その他データはユニ・チャーム(株)単独) 38 vo i c e ※④年間給与={(基準内給与+基準外給与)×12+年間賞与} /社員数の2003年度比伸長率 ※⑦女性管理職比率=女性管理職数/全管理職数 ※算出基準を変更したため、過去の数字を一部変更しています。 3年前、実習生として日本に来ました。 日 本のヒット商品をタイマーケットに導入し、 現地化するノウハウなどを学びました。 ユニ・チャームがグローバルな企業とな るために、 日本人と外国籍のスタッフは、 積極的にお互いの経験を共有していく べきだと思います。 ジュニアボードで、社長をはじめとする経営層と 会社の将来や課題について同じ視点で語り合えたことは 非常に貴重な経験でした。 また、当時の上司や同期生とのつながりは、 現在の社内コミュニケーション醸成にも大きく影響しています。 営業本部 ナショナルアカウント1部 マネージャー (ジュニア・ボード第6期生) 古川 敬士 人材育成 人材育成の戦略 グローバル人材戦略 修を実施し、現地でSAPS経営を推進し 公正な選考を行い、採用後は「出る杭は 世界中の人々から高く評価され信頼さ ていくための実践ツールを活用して浸透 どんどん伸ばす」というポリシーのもと、 れる“真のグローバル企業 ”となるため を図っています。また、幹部社員を中心と チャレンジ精神が根づくよう人材育成に には、人種・国籍・性別・年齢などに関係 した現地法人社員の育成責任者を対象に、 力を入れています。2005年12月に、東京 なく、世界中から優秀な人材を確保・育成 心構えや適切な評価を身につけることを し、適正に配置することが必要です。現地 目的に、育成責任者訓練を実施しています。 セミナーでは、 社長が自ら参加学生に会社・ 法人に赴任する社員には海外派遣前研 事業の魅力や詳細について話し、現場で グローバル人事担当者 と大阪で開催した『Challengers Field 2007』 採用ポリシー 活躍する先輩社員とのセッションを通し ユニ・チャームでは高い目標と強い願 てユニ・チャームの生の姿をじかに伝えま 望で自ら行動していく自立型の人材を求 した。その他入社直後の新入社員研修 めています。そのために会社を、 生きる の後、消費者を理解し、お客様の立場に 喜び、張りや誇りを実感する場にしたいと 立った提案ができるようになるために、5 考えています。採用にあたっては、公平で カ月間の営業研修を実施しました。 社 員 と の か か わ り 社員の自己実現サポート 教育プログラム ョンを考えるための3年目研修を導入し リーダー育成 ユニ・チャームグループは社員一人ひ ました。また、上級階層には創業者自身 社員一人ひとりが「経営者」の感覚を とりが仕事や趣味・学習などを通じて「自 がリーダー育成のために開講した「慶一 持ってほしいという方針から公募制のプ 己実現目標」を持ち、 その実現のために、 朗塾」の受講を義務づけています。 ログラムもあります。 「ジュニアボード」は、 ともに行動する仲間と 努力し続け、共感 将来ビジネスリーダーをめざす若手社員 し合える企業文化をめざしています。自ら キャリアチェンジ が経営者の視点で経営課題を捉え、解 成長しようとする社員の意欲を促すため ユニ・チャームでは、社員が自分のキャ 決策を経営層に提言することを自ら体験 にさまざまなプログラムを用意しています。 リアプランを実現するため、自ら異動を し、身につける場を提供しています。これ 2005年度はトップと社員の本音のコミュ 希望申告する制度「キャリアチェンジ制度」 までに12期で186名の社員が受講しまし ニケーションを円滑にしていく目的で教 を実施しています。2000年度より導入し、 た。 「ユニ・チャームビジネスカレッジ」は 育体系の見直しを行いました。入社3年 これまでの利用実績は応募者数259名、 それを 経営に必要なスキルを身につけ、 目の社員には、会社のビジョン、SAPS経 うち90名が異動を実現しています。 駆使して経営戦略を提言します。 営の理解を深めた上で、自らの将来ビジ CSR 会計 ステークホルダーテーマ 実行プラン 労働環境 雇用活動/企業倫理室(りんりんダイヤル)/ 社員倫理教育(eラーニング)/福利厚生/ メンタルヘルス/その他 人材育成 社内企業家の育成/キャリア支援 各種教育支援制度/CSR教育/その他 合計 金額(千円) 1,403,984 365,997 指標(効果) ○社員倫理教育受講率 99% ○育児休業取得者 15 名 ○ライフサポートフレックス制度利用者 9名 ○障がい者雇用率 1.58%(UC※)2.06%(UCP) ○通信教育受講講座数……229講座/年 ○選択型研修……12 講座 ○日経新聞 働きやすい会社ランキング 47 位 1,769,981 ※ユニ・チャームの障がい者雇用率は2006年5月時点では1.8%に上昇しました。 39 資源を調達し、製品をつくり、流通させるというユニ・チャームの事業は、社会や地球環境と深い関わりを持っています。それは、皆 様や地球環境に対して悪影響を及ぼせば、企業としての存在を認められなくなるということでもあります。製造業としての責任を果 たすために、ユニ・チャームはさまざまな取り組みを進めています。 ステークホルダーテーマ 社 会 社会貢献/環境活動 ユ ニ・チャー ム の 社 会 貢 献 社 会 貢 献 に 関 す る報 告 P41∼43 ユ ニ・チャー ム の 環 境 活 動 環 境 活 動 に 関 す る報 告 P44∼54 ユニ・チャームはチーム・マイナス6%に加入しています。 40 社会貢献 ユニ・チャームは、本業を通じて社会 ベビー用紙おむつ、大人用紙おむつな 学や修学旅行生の社会見学の受け入 に貢献することはもとより、その事業特 どをできる限り迅速に必要な量をお届け れなど女性、子供、高齢者を対象とした 性を生かした弊社ならではの分野を中 できるように、そして、少しでも不自由を 地道な貢献活動も継続的に行っています。 心にした、支援および協賛活動を行って 軽減していただけるように関係省庁や業 海外現地法人でも災害時における商品 います。 界団体と連携しながら全力で取り組んで 提供、子供の養護施設の慰問や寄付、 とくに、地震や水害などの災害発生時 います。 その国や地域に密着した活動 献血など、 には、 ライフラインに次ぐレベルで求めら また、母子施設や高齢者施設に対す を自発的に行い、企業市民としての役割 れる必需品のひとつである生理用品、 るバザー協賛、地域の子供達の工場見 を積極的に果たして行こうとしています。 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 協賛活動 ユニ・チャームは、地域に根ざした活 ※ (財) さわやか福祉財団 に製品を提供 動の一環として、生産拠点などの周辺地 たいへん喜んでいただき、財団より感謝 社会貢献活動の一環として、 『ライフ 域で行っている活動(お祭り、花火大会、 リー横モレ安心テープ止め』ほか4アイテ 球技大会など)への協賛を行っています。 ムの試供品を「さわやか福祉財団」の 状をいただきました。 ※1995年に「新しいふれ あい社会の創造を目指し て」発足したボランティア 支援団体。ユニ・チャームは、 2000年より財団会員。現在、 高 原 会 長が評 議員に就 任中。 また、バザーなどへの商品の提供も行 会員であるNPO法人に提供しました。 っておりますが、バザーの目的が主に「社 ヘルスケア事業本部の協力とさわや 会的弱者サポート」としているものを選 か福祉財団様のネットワーク力により、 ぶ事で、チャリティや福祉活動へつなが 大人用紙おむつ8,480枚を、全国16の るものとしています。 介護施設や老人ホームにお届けした結果、 ●バザーへの商品提供 開催日 相手先 内 容 2005 ドメスティックバイオレンス (家庭内暴力)被害女性のための 4月 6日 NPO法人 かながわ・女のスペース“みずら” シェルター。被害者の自立支援に向けたチャリティバザー用 商品提供 7月 16日 NPO法人 風の会 紙まつり 横浜国際フェスタ 重症心身障害者理解のための夏祭りバザー 10月 29日 サンライズ山中 社会福祉法人恩賜財団へのバザー協力 10月 29日 横浜国際フェスタ2005組織委員会 留学生国際交流商品提供 11月 3日 障がい児者の将来を守る父の樹会 父の樹バザーへの協力 11月 5日 東京パイロットクラブ 第35回チャリティー広場(バザー)への協力 11月 12日 サンライズ世田谷 サンライズ世田谷バザーへの協力 11月 13日 NPO【Good Will】花岡児童総合研究所 第21回 花岡祭「GOOD WILL」バザー企業献品のお願い 11月 20日 栄町 社会福祉協議会 第5回栄町 社会福祉大会 11月 27日 NPO法人 風の会 11/27ふきのとうバザー 12月 10日 日本てんかん協会 第17回てんかんふれあいフェスタ (バザー)への協力 41 地域社会とのつながり 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 工場見学・インターンシップ 美化活動 交通安全 ユニ・チャームは、各工場で工場見学 ユニ・チャームは各工場で周辺地域 交通安全週間の期間中、交通ルール やインターンシップの受け入れを行って の美化活動を行っています。 徹底のための啓発活動として、街頭での います。 各工場で内容は異なりますが、定期的 交通安全指導を行っています。子供たち 工場見学では、 小学生・中学生・高校生・ に周辺道路あるいは川などで、清掃・ゴミ の交通安全意識の向上による交通事故 お取引先(卸店・小売店) ・消費者グル 拾いを実施しています。 防止と、 ドライバーの方々の注意喚起を ープ・社会福祉協議会など国内外様々 目的としています。社員への安全運転の な方達に来ていただき、商品の歴史を説 徹底はもとより、地域全体の安全を願い 明したり、実験等を行うことで製品を知っ 活動を行っています。 てもらい、生産現場で実際にその商品が どのようにつくられているのかを見学し ていただいています。 「こんな風につくら れるんだ」という声を聞くと、工場見学を 実施する喜びを感じます。また同時に品 掛川地区の美化活動 質や環境への取り組みについても説明 を実施し、理解を深めていただくように 街頭指導の様子 努めています。 インターンシップでは、中学生や高校生 に工場の活動を理解してもらえるような実 習の場を提供しています。 それらを通じて地域社会と未来を担う 子どもたちとの交流に努めています。 教育分野での取り組み 中学生の企業訪問 学校自慢エコ大賞 ユニ・チャームでは、子どもたちに企業 前年に引き続き、 「学校自慢エコ大賞」 のことをよりよく知ってもらうために、企業 に協賛しました。次の世代を担う子供 訪問の受け入れを行っています。2005年 たちに、環境問題に取り組むことの重 5月、仙台市立台原中学校の生徒5名が、 要性を理解してもらい、幅広く環境活 各製品の特徴を担当社員が説明 修学旅行の一環でユニ・チャームを訪問 動が推進されることを願い支援を行っ されました。生徒の皆さんは環境問題や ています。 安全・品質に関して関心が高く、CSR活 動を中心に活動を説明しました。 吸水性試験を行う生徒たち 42 仙台市立台原中学校のみなさん 学校自慢エコ大賞 海外での支援活動 インドネシアの施設訪問 タイの施設への寄付 ユニ・チャームインドネシア(UCI) ユニ・チャームタイランド (UCT)は、 では、 「商品・サービス以外でも社会 タイ大手小売業ザ・モールと協同し に貢献したい」という思いから、創業 て社会貢献活動を行っています。 記念日である6月5日に、自主参加の これは、ザ・モールの売り場で購入 UCI社員57名が高原豪久社長とと された「マミーポコ」の売上の一部を、 もに、イスラム教系児童養護施設と 養護施設などの恵まれない子どもた キリスト教系知的障がい者施設を慰 ちに寄附するというもので、地元紙 問しました。社内募金で購入した文 にも大きく取り上げられました。売り 房具を施設の子どもたちに寄付をし 場には活動の趣旨を表したPOPが た後、一緒に昼食を楽しみました。また、 設置され、消費者の方からも多くの 6月11日には、同じく28名の社員が 賛同を得ています。 献血活動を実施しました。 献血活動 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 孤児院の子どもたちと 地球の森プロジェクト ユニ・チャームでは地球環境平和財団・国連環境計画(UNEP)が推進する、 世界各国の子どもたちを主体に植樹活動を行う「地球の森プロジェクト」に 協賛しました。 環境面の改善だけでなく、各国政府機関、自治体、市民団体などと協力し、 植樹を文化として地域社会に定着させることで、環境保全の啓発教育を促 進することが目的です。 2003年より開催している「地球の森プロジェクト in ケニア」では、ケニア の子どもたちとともに、100万本を目標にケニア国内で植樹活動を続けてい ます。現在、40万本を超える樹が子どもたちの手により植えられ、今回のキャ ンペーンでは、約7万本が植樹されました。 2003年にナイロビ市でプロジェクトがスタートして以来、年々参 加する子供の数が増えています。学校内で育苗も始めており、今 後は目標の100万本に向け早いペースで植樹が進みそうです。 何よりも嬉しいことは、一緒に植樹をしているときに、子供たち が森の大切さ、植樹の方法などを熱心に教えてくれることです。 とも こ 地球環境平和財団 矢野 等子 事務局長 植樹に対する意識がしっかりと芽生え、一人ひとりの心の中にも 豊かな森が育っていることを実感しています。 43 環境活動 ユニ・チャームの環境ポリシー ユニ・チャームグループでは、社是・企業行動原則にのっとり、環境方針と環境行動指針からなる「環境ポリシー」を定めています。 環境ポリシーでは、使い捨て商品を提供する責任を真摯に受け止め、循環型社会を実現するための意識と行動を明文化しています。 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 ユニ・チャームグループ 環境方針 私たちユニ・チャームは、私たちの提供する商品とサービスを通じて、 世界の人々が健やかで生きる喜びを謳歌できることを願っています。 同時に私たちユニ・チャームは、使い捨て商品を提供する責任を 真摯に受け止め、快適な暮らしと地球環境保護の両立を目指すと ともに、新しい価値の創造と社会の継続的発展を見据え地球に やさしい循環型社会の実現に向けて貢献していきます。 1 環 境負荷の抑制 ユニ・チャームグループ 環境行動指針 1 環境負荷の抑制 ・省エネルギーを推進し、温暖化ガスの排出を抑制します。 ・資源を有効利用し、省資源を目指し廃棄物を減らします。 ・排出した廃棄物はリサイクルを推進し、 ゼロエミッションを目指します。 ・生産活動での有害化学物質の使用・排出を最小限に抑えます。 ・社員一人ひとりが業務改善を行い、継続的に環境負荷を削減します。 ・資源の循環性に配慮し、森林保護活動に積極的に取り組みます。 2 法 規 制・自主 基 準 の 遵 守 私たちは、未来の地球環境を考え、省資源・省エネルギー・廃棄物の削減・ ・定常的に情報を入手し、法規制の遵守に努めます。 リサイクルの推進に努めていきます。 ・管理基準との適合性を定期的に監視し、管理します。 3 環境行動指針の設定 2 法 規制 ・自主基準の遵守 私たちは、関連する環境法規制・合意事項を守り、事業活動を通して人類 の安全な生活の実現を目指します。 3 環 境行動指針の設定 私たちは、事業活動が環境に与える影響を的確に把握し、環境行動指針を 定め効率的に推進していきます。 4 環 境 適 応 商 品 ・ サ ービス の 開発 ・環境影響を効果的に削減する為、 地球環境に配慮した経営方針を作成します。 ・部門方針に則した各個人の環境目標を作成します。 ・環境行動指針は、必要都度見直し、常に最新とします。 4 環 境 適 応 商 品 ・ サ ービス の 開 発 ・商品に有害化学物質は使用しません。 ・科学的に環境負荷を把握し、 生分解性素材・再生素材を積極的に導入します。 ・環境に配慮した、新しい廃棄方法・サービスを提供します。 私たちは、環境保護と新しい価値創造を両立するための研究開発・技術開 発を推進し、地球環境への負荷が小さい商品・サービスを提供していきます。 5 環 境情報の開示 ・技術革新により製造工程での環境負荷を低減します。 5 環境情報の開示 ・定期的に環境報告書を発行し、 また必要都度情報を開示します。 私たちは、環境方針・環境管理の取り組み内容を適切に社会に伝えます。 6 環 境意識の向上 ・社内外から広く意見を求め、環境改善活動を効果的に推進します。 6 環境意識の向上 私たちは、社会の一員として、環境保全活動へ積極的に参画・支援し、広報・ 啓発活動を通し、環境保護意識の向上に努めます。 ・各階層、各職種毎に計画的に環境教育を実施します。 ・社会貢献活動に参画し、積極的に支援します。 ISO14001 認証取得・報告対象範囲 ユニ・チャームグループでは、計画的に環境活動を行い、事業全体の環境負荷を低減するため、ISO14001の導入を進めています。 本報告書で報告する環境活動の対象範囲は下記のとおりです。 ●ISO14001認証取得事業所一覧 44 事 業 所 初回認証取得日 審査機関 報告対象 事 業 所 掛川地区事業所 四国中央地区事業所 福島工場 川之江製造所 ユニ・チャームマテリアル 大野原製造所 金生製造所 タイ 1997.10.17 2000. 5. 2 2001. 3. 9 2001. 7. 6 2002. 2.15 2002. 5.10 2003. 5.16 2003.11.14 JQA JQA JQA JQA JQA JQA JQA JQA ● ● ● ● ● ● ● 台湾 豊浜製造所 開発地区事業所 本社地区事業所 ユニ・チャーム 三重工場 伊丹事業所 ペットケア 国光製紙 ユニ・ケアー 初回認証取得日 2003.12. 1 2004. 3. 5 2004. 3.12 2004. 4. 9 2004. 9. 3 2005. 3. 4 2005. 5.20 2005. 6. 3 審査機関 報告対象 SGS JQA JQA JQA JQA JQA JQA JQA ● ● ● ● ● ● ● 環境マネジメント推進体制 ユニ・チャームでは、環境ポリシーに基 ●環境マネジメント体制図 づいた環境マネジメント体制を構築。環 CSR委員会 環境部会 境活動の推進をCSRの優先課題と位置 委員長:ユニ・チャーム(株)代表取締役 社長執行役員 づけ、積極的に取り組んでいます。 CSRに関する全社横断組織「CSR委 員会」に環境部会を設置し、社長執行役 事務局:CSR部 環境推進室 員によるトップダウンで活動を推進してい ます。 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 製品環境、省エネ対策、廃棄物リサイ クルといった重要なテーマについては、 ワ 製品環境 ワーキンググループ ーキンググループを設け、商品ライフサイ クルに関わる各部門が連携して、 アクショ 省エネ対策 ワーキンググループ 廃棄物リサイクル ワーキンググループ ンプランに沿った活動を展開しています。 ISO14001 とリスクマネジメント ユニ・チャームグループでは、環境部 フォーカス監査 従来のEMSによる限られた時間内で 会を軸とし、ISO14001 に基づいた環境 従来からISO14001に則った環境内部 の監査では発見することが難しい内容の 活動を推進しています。今後もグループ 監査を毎年、行ってきました。しかし、時間 指摘もありました。そこで多くの改善提案 全体の環境負荷低減と環境リスクの予 の制約や監査員のレベルに差があるなど が出され、環境面でのコンプライアンス 防に全力で取り組んでいきます。 の監査の質に課題がありました。そこで 違反によるリスクを軽減しました。 なお、2005年度は重要な法規制違反 今回、特定の課題に対して集中的に監 今後もテーマを決めて、質にこだわっ はありませんでした。 査を行うことで、監査の質を高めて環境 た監査を行い、 リスクの軽減だけでなく、 関連法規制に特化した監査を行いました。 さらなる環境パフォーマンスの向上をめざ していきます。 ●環境リスク予防のPDCAサイクル ● 環境部会・各拠点でパフォーマン ス向上のためのアクションプランの 設定、方針の見直し有無の検討 などを実施 マネジメントレビュー Check 点検および是正処置 ● 環境会議を実施(拠点ごと) ● 内部監査の実施(年 1 回以上) ● フォーカス監査の実施 Plan 継続的改善 環境方針 計 画 ● 全社方針をもとに、拠点ごとに 重点事項を追加し、方針を設定 ● 環境部会にて決定したアクショ ンプランを拠点ごとに推進 Action Do 実施および運用 ● アクションプラン実施徹底を図るべく、 部門開催の会議においてその都度確 認しながら実施 45 ライフサイクルで見る環境影響 商品の環境影響 ユニ・チャームグループでは、ベビー用・ ●製品のライフサイクルと環境影響 大人用紙おむつ、生理用ナプキン、 タン 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 ポン、ウェットティッシュなどの、使い捨て 商品を中心とした製造を行っています。 このため、資材の調達からお客様の使 用後の廃棄まで、ライフサイクル全体で 環境影響を把握し、環境負荷の低減を めざすことが必要だと考えています。 関連ページ P51/LCAの取り組み LIME ※手法の応用 企業活動の環境面での評価を行うため、 資源 日本版統合化指標であるLIME手法を用 資 材 メー カ ー 輸送 いて、企業活動全体をライフサイクルの 観点から評価を実施しました。2005年度 は前年に比べてLIME係数が若干増加 しました。また、売上高原単位で示される パルプの環境負荷について 環境効率も悪化しました。主な要因は商 パルプは針葉樹木材を原料としていま すが、この原木は種子から立ち木への 育成、伐採にいたるまですべて計画的 に管理されているものです。したがって、 品構成の変化による資材購入率の増加 が挙げられます。 使用されるパルプが森林破壊につなが ることはないと考えられます。 これらの数値のほとんどは資材製造 段階での環境負荷がしめており、今後も CSR調達・グリーン調達に注力してまい ります。 2003年 (10億) ] 25 10.00 20 8.00 15 6.00 10 4.00 5 2.00 0 46 2003 2004 2005 0 環 境 効 率 [ 円/ point point L I M E 係 数 [ ] 2004年 2005年 ※ LIME(ライム) Life-cycle LIME係数 (環境負荷合計) [百万 point] 27,989 国内連結売上高 [百万円] 196,229 23,567 25,825 Method Impact based assessment on Endpoint modeling(日本版被害算定型影 響手法)。排出物による環境影響 198,762 206,502 を、人間の健康や生態系などの 被害量として表現する方法。自然 環境効率 [円/point] 7.01 8.43 8.00 科学的知見に基づいた特性化と 被害評価、および社会科学にお ける分析評価を利用した統合化を ● 対象範囲はユニ・チャーム本社、開発本部、 ユニ・チャーム四国地区事業所、掛川地区事業所、 ユニ・チャームプロダクツ福島工場など ●インベントリデータの対象を増加し、 過年度分を含めて変更しました。 ひとつの評価体系のもとで、被害 量というかたちで算出するものです。 製品づくりのインプット 原材料・副資材 資源 原材料・副資材 361,570ton 電気 215,085千kWh PRTR対象物質 36.2ton 重油 11,858kl 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 輸送のインプット 資源 水 4,251,014ton 生産 軽油 10,485kl 製品 ユニ・チャーム 輸送 製品 337,176ton 卸・小売店 消費 サーマル リサイクル ※ 排出物 31,593ton NOx 144.9ton 排水・蒸気 4,251千ton CO2 27,723ton 廃棄物 928千ton NOx 190.9ton 容器包装 10.4千ton SOx 117.2ton 焼却物 3,254ton CO2 123,279ton PRTR対象物質 11.5ton 敷地外排出物 28,294ton 25,311ton 2,983ton リサイクル リサイ クル 委託処分 汚泥 0.9% 燃え殻・ばいじん 1.2% 河川放流、大気放出 大気放出 廃棄・焼却 ※使用後の総重量の推定値です 動物性残渣 0.1% その他 2.8% プラスチック 3.8% 金属 3.6% 紙 7.4% 紙 32.3% リサイクル内訳 25,311ton プラスチック 59.1% 廃油 12.3% その他 8.7% 委託処分内訳 2,983ton 汚泥 55.5% 動物性残渣 12.3% 47 環境目標とアクションプラン 環境部会各ワーキンググループでの ●2005年度実績と2006年度の目標・長期目標 取り組みを中心に、優先順位を明確にし たプランを実行しました。各ステークホル 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 テーマ 分 野 指 標 技術開発 設 計 環境配慮型商品比率 ダーとのコミュニケーションを強化しなが ら、当社に求められることを実行可能なと 2005 目 標 50% ころから確実に遂行し、企業の責任を果 たしていきます。 2005年度は、ほぼ目標 を達成しました。 製 品 省資源・ CO2 削減 グリーン 購入 環境配慮型商品については、環境効 設 CO 2 削減商品比率 計 (前年度比) 設 計 グリーン購入比率 たちでご理解いただけるような情報提供 が可能となるよう継続して検討します。 製 省エネルギー率 省エネルギー 造 (1999年度比) ・環境配慮型商品と 同様 協同推進による 全体レベルの 向上 ・取り組み継続要請 ー8.6% ・ホットメルトアプリケーター 断熱強化 ・補機ファンインバーター化 ・ガスエンジン発電検討 ・高効率ファン化検討 +13.0% ・トリム継続削減 ・梱包材削減推進 ・ 川之江製造所での ゼロエミッション ・掛川地区事業所 焼却炉廃止 ・福島工場おむつロス リサイクル化 生 産 CO2削減目標については、京都議定書 廃棄物削減 製 総排出重量 造 (1999年度比) 環境負荷 低減 リサイクル率 製 造 (主要3拠点、 サーマル分含む) ゼロエミッション 拡大 ISO 14001 展開 間 接 − マルチサイト構築 環境活動 報告 間 接 − 開示範囲の拡大 環境会計 マ 導入 ネ ジ メ ン 省エネルギー ト ・省資源 間 接 − 管理会計化推進 ・CSR活動計画とリンクした 会計化 管理対象範囲の拡大 ・営業拠点への拡大 環境監査員の育成 ・自社養成システム による育成 の発効をうけ、長期目標値の見直しを実 施しています。省エネを中心とした活動 により、着実な成果を積み上げています。 また、マルチサイトの構築については、現 状のEMSの有効性を十分に維持した形 ・事業本部とのコミュニケー ション強化 ・環境評価シートの 設計手順への組み込み 30% (2004年度比) 率の指標化を進めています。商品への 環境配慮について、より分かりやすいか アクションプラン 廃 棄 物 処 理 ・ リ サ イ ク ル で移行が可能かどうか検討をしました。 48 間 接 廃棄物排出重量 コピー用紙購入量 電気使用量 ・マルチサイト 仕組み構築 環境教育 間 接 環境負荷 低減 物 CO 2 排出量 流 (2000年度比) 走行効率化推進 ・重複走行削減 の拡大 その他 間 接 環境適応企業価値向上 ・外部要請対応 − − 年度 実績 2006年度 目標 実 績 56. 0% 評価 課題など ○ 目 標 アクションプラン 55. 0% 36. 7% ○ 継続要請 ○ −9. 0% ○ 生産量増加にともなう エネルギー 使用量増加 +12.2% ○ ・掛川地区焼却炉廃止 ・福島おむつロスリサイクル推進 35. 0% 長期目標 55%(2010年度) ・事業部と開発本部の アクションプラン整合による 推進強化 ・啓発戦略の立案、推進 基準の見直し CSR 調達への移行 −10. 1% ・集塵機ファン高効率化 ・ホットメルトアプリケーター断熱化 ・コンプレッサー台数制御更新等 CO2削減 売上高原単位 2000年度比−20% 生産量増加にともなう 工程中廃棄物増加 +14.8% ・ロス率低減 ・歩留まり向上 △ マテリアルリサイクル の拡大 サーマルから マテリアルリサイクル への転換 ・福島工場おむつロスリサイクル化 ・静岡、四国工場の おむつロスリサイクルの拡大 ・対象事業所拡大 △ 効果比較 間接部門への展開 ・本社地区EMS拡大 ・非製造拠点へのベーシック版展開 ・UCペットケア情報開示 ○ 海外情報の拡大 海外情報の開示 ・一部のCSR活動の管理会計化 ○ CSR活動の 評価方法検討 管理範囲の拡大 ・CSR活動計画における 集計対象範囲の拡大 ・クールビズ、 ウォームビズの 統一実施 ○ 継続管理 ・本社地区EMS拡大、 データ取り ・非製造拠点でのデータ管理 ・29名実施 ○ 環境監査員の継続養成 ・自社システムによる養成 ・継続推進 ○ 荷主責任の履行 ・省エネ法に沿ったデータの集計 ・問い合わせ対応 ・ステークホルダー ミーティングでの意見交換 ○ 環境コミュニケーション 推進 ・双方向コミュニケーションの推進 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 QMSとの統合 [評価]○:目標達成 △:達成率70∼100% ×:達成率70%未満 49 開発段階での環境負荷低減 開発の考え方 使い捨て商品を扱うユニ・チャームでは、 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 ライフリー『 ボディにフィット テープ 』・ 『 ボディにフィット パッド』の事例 製品が使用され、廃棄されるときの環境 製品環境ワーキンググループにマー 負荷まで、ライフサイクル全体での配慮 ケティング部門も加わり、お客様に環境 が必要だと考えています。このため、 ライ 面でも新しい価値を提供した新製品が、 フサイクルの上流、すなわち開発や設計 ライフリーの『ボディにフィット テープ』 の段階から環境負荷の低減を目指し、製 と『ボディにフィット パッド』です。 品環境ワーキンググループを中心に取り 従来の紙おむつとパッドの関係と異 組みを進めています。 製品環境ワーキンググループには、開 発本部のほかにマーケティング部門も参 加しており、製品のコンセプト作りの段 階から環境配慮を考えることのできる体 組み合わせる 『ボディにフィットテープ』 『ボディにフィットパッド』 なり、専用のテープ型おむつとパッドを 組み合わせることで、漏れやよれなどを 12%削減 防ぐオムツの基本性能を向上させました。 また、漏れにくいためおむつの交換回数 も減り、結果として廃棄物量も従来のも のに比べ12%削減することができました。 旧システム 制を構築しています。 新システム 従来の紙おむつの環境負荷を 1とした場合の比較 column 『ムーニー おしりふき』の環境対応 環 境 配 慮 ポ イント 1 水に近く環境負荷の少ない 薬剤を使用 2 焼却時のCO2排出量 約50%ダウン 3 工場における様々な 資源ロスの削減 カシミヤのような柔らかい肌ざわりで、赤ちゃんのおしり をやさしく拭ける『ムーニー おしりふき』。 自然環境も守れるよう、開 赤ちゃんの肌を守ると同時に、 発時から配慮がなされています。 50 © DISNEY 開発本部 第4開発部 開発本部 購買部 包装材G ユニチャームプロダクツ 四国工場 豊浜製造所 坂東 健司 小林 進一郎 寒川 浩司 シートに使用されている薬剤は限りなく 包装材は従来3層だったものを、素材を シート裁断時のロス部分などをなるべく 成分が水に近く、環境負荷の少ないも 変えて2層にすることで、重量を10%、 少なくできるように、開発・設計担当と連 のです。また、シートの素材は再生可能 CO2排出量を50%ダウンさせました。同 携して生産体制を構築しています。その 原料である計画伐採された針葉樹林パ 時に使用する資材の量も節減されました。 ほか、人や機械の動きを効率的にマネ ルプの割合を増やしています。 さらに2層になったことで、包装材もより ジメントすることが、結果的に省エネル やわらかな手ざわりになっています。 ギーにつながっています。 LCAの取り組み LCA(ライフサイクルアセスメント)の考 多くのサプライヤー様のご協力で、今 え方を既存商品の評価に用い、開発デー 当 回の生理用品のLCAを行うことができ、 ●2005年のLCA結果 ソフィボディフィット ふわピタスリム ソフィボディフィット スーパーナイトガード タとして蓄積する取り組みを進めています。 社の代表的な商品(おむつ、生理用品) 今回、 それぞれのカテゴリーの代表的生 のLCAを行ううえでの基本データが概ね 理用品でLCAを行い、右の結果になりま 収集できました。 した。それぞれ使用条件が異なるため、簡 今後はこれらの情報をうまく開発段階 単に比較はできませんが、今後もこのよう に生かし、上市後の製品の比較ではなく、 なかたちで環境情報を開示し、お客様の 上市前の開発段階で利用できる環境を 製品選びのひとつの参考にしていただけ 整備して、製品性能の一部として環境性 ればと考えています。 能を反映させていきたいと考えています。 代表的な普通の日用 スリム型ナプキン 代表的な夜用・多い日用 生理用ナプキン 0.114point 0.205point 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 ※計算条件 ・ソフトはJEMAI-LCA Proを使用 ・LIMEによる計算結果の統合化を実施 ・データは上記ソフトデータと独自収集したデータを利用 ・point=LIME(関連ページP46)のポイントです。 資源の有効活用に向けた取り組み 水使用量の推移 横ばいです。開発段階からの環境配慮 物をリサイクルに回すことでさらにリサイ 全体実績の大部分をしめるのは、今回 を進めることと製造部門におけるEMS クル率を向上させました。しかし、他工場 新たに報告対象範囲に含めた国光製紙です。 の推進による生産性の向上と不良率の において焼却炉ボイラーの改良工事に 一方で、おむつ製造拠点では、製造ラ 削減により原単位での改善を推進して ともない一部廃棄物処理を外部委託し インで水を若干使用していた工程を順 いきます。 たため、結果としては若干ダウンしました。 次廃止しており、水使用量は減少傾向 2006年度は一部サーマルリサイクル リサイクル率推移 に回っている工程ロスを、マテリアルリサ リサイクル率は2004年度に比べ、1.3 イクル化し、 グループ内での再生利用(ペ 廃棄物発生量推移 %ダウンしました。 ットシートの原材料)を拡大し、 グループ 生産量の増加から主要3拠点の廃棄 静岡工場では単純焼却のみだった焼 内リサイクルを推進していきます。 物発生量は若干増加しました。原単位は 却炉を廃止し、今まで焼却していた廃棄 にあります。 25,000 20,000 2,000,000 15,000 2003 2004 水使用量推移 2005 0.10 5,000 0 1 98 . 99 90 0 2002 2003 2004 2005 リサイクル率推移 0.05 10,000 2002 2003 2004 31,593 2002 852,437 0 798,987 500,000 736,575 1,000,000 849,646 1,500,000 4,251,014 2,500,000 22.718 3,000,000 96 .2 0.15 (%) 100 92 .8 30,000 0. 11 3 0. 09 4 (ton/ton) 21,554 3,500,000 (ton) 35,000 7 0. 11 9 0. 11 3 4,000,000 全体原単位 全体発生量 24,607 (ton) 4,500,000 主要3拠点原単位 主要3拠点発生量 0. 11 全体実績 22,801 主要3拠点実績 .4 主要3拠点実績 マテリアルリサイクル+サーマルリサイクル 2005 主要3拠点:掛川地区事業所・四国中央地区事業所・福島工場 0.00 廃棄物発生量推移 静岡工場焼却炉撤去跡 51 地球温暖化対策・省エネ対策 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 ユニ・チャームで発生する温暖化ガス プレッサー台数制御や、設備更新があげ ではデータ算出方法の確定などの現状 はCO2のみで、製造段階におけるエネル られ省エネに大きな効果をもたらしました。 把握に努めております。 ギー使用による排出がほとんどを占めて その他の拠点でも大きな投資はありま 荷主の立場として、今後は製品のコン います。 せんでしたが、細かな省エネを積み重ねて パクト化推進や「工場生産直送」体制 今年度はCO2排出量が大幅に減少し 着実に成果を出しました。 の増加など幹線便の走行距離の短縮を ました。要因としては静岡工場における焼 各工場では製造設備の省エネにも着 図っていきます。 却炉廃止による減少と、福島工場の重油 手し、成功事例を各拠点で共有し、成果 使用量を削減したことによるものです。 を拡大させたのも大きなプラス要因にな オフィスでの対策 エネルギー使用量は若干増加しました りました。 国内ユニ・チャームグループを対象に、 がエネルギー原単位は省エネ効果により 改善しました。省エネの諸対策もCO2排 夏季に「クールビズ」を、冬季に「ウォー 今後の対策 ムビズ」を実施しました。クールビズでは、 出削減に寄与しています。製造段階では、 当社のCO2排出量の最も大きな割合 本社・支店などの事務所で室温28℃を 一部、CO2を排出する設備がありますが、 を占めるのはエネルギー使用量です。 基準に空調温度の調節とノーネクタイ 全体の排出量の約0.1%程度に留まって 今後も省エネ対策を積極的に推進する の奨励を、ウォームビズでは、室温20℃ います。 ことで、CO2排出量を削減してまいります。 を基準に空調温度の調節と暖かい着こ なしの奨励を、全社員に呼びかけました。 輸送段階での温暖化対策 省エネルギー対策 また、社内アンケートを実施し、 クール 2005年度は、 当初の目標を大きく上回り、 ユニ・チャームおよび、ユニ・チャーム ビズ、ウォームビズの取組みで環境に対 省エネ率で1.92%の省エネを達成しました。 ペットケアは改正省エネ法(2006年4月 する意識が高まったという結果が出ており、 主な要因としては四国工場におけるコン 今後も地球温暖化防止のための活動を 改正)の特定荷主に該当します。現段階 推進していきます。 主要3拠点原単位 主要3拠点実績 全体原単位 全体実績 主要3拠点原単位 主要3拠点実績 全体原単位 全体実績 0.60 60,000 0.30 6 2005 CO2排出量推移 0. 22 0. 21 0. 22 0. 0.10 0.20 10,000 0.10 0 2002 2003 2004 2005 68,562 2004 20,000 44,814 2003 0.15 43,005 82,820 2002 まったく高まっていない 5% あまり 高まっていない 18% 高まった 32% 0.20 30,000 45,292 86,770 123,279 94,469 0 92,812 20,000 40,000 0.25 [クールビズ] 0.40 0.30 40,000 50,000 44,038 0. 60,000 0.50 36 0. 41 1 5 7 45 0. 47 45 0. 0. 80,000 22 2 0. 20 3 100,000 5 (kl/ton) 0.35 9 (kl) 70,000 6 (ton/ton) 0.70 6 (ton) 120,000 Q.クールビズ、 ウォームビズの実践で 環境への意識は高まりましたか? 0.05 0.00 [ウォームビズ] 少しだけ高まった 45% まったく高まっていない 7% あまり 高まっていない 29% 高まった 18% 少しだけ高まった 46% エネルギー使用量推移 アンケート:2006年4月実施 国内ユニ・チャームグループ対象 「クールビズ」実施の案内 52 汚染物質と有害化学物質の削減 大気汚染防止(NOx、SOx 対策) 水質・土壌汚染、悪臭対策 PRTR 対象物質 NOx、SOxの排出量は総量、原単位 今年度から報告対象範囲に含めた、 今年度から報告対象範囲に含めた、 ともに大幅に減少しました。 国光製紙では水を多く使用するため、 国光製紙では一部PRTR対象物質を使 原因は、四国工場にて冬季、 自家用発 確実な水質汚染対策を推進しています。 用していますが、有害化学物質削減の 電機を休止し、稼働時間を大幅に削減 行政にも毎月報告を行うなど、適切な 活動を積極的に行い、2000年に比べる したためです。 水質管理と情報開示を行っています。 とPRTR対象物質の取扱量は99.9%削 今後も省エネによる削減を推進すると ユニ・チャームペットケア伊丹事業 減しました。 ともにLNGへの燃料転換など抜本的な 所では以前からクレームはありませんで ダイオキシン類に関しては、静岡工場 施策導入を検討していきます。 したが、従来から行ってきた悪臭対策を でのダイオキシン測定結果が前年より さらに強化し、排水処理施設の対策を 悪化したため、発生量が増加しています。 オゾン層破壊物質 実施しました。 しかし、2005年11月に静岡工場では焼却 オゾン層破壊物質は、空調設備での また、今年度はどの地区においても 炉を廃止したため、今年度からはダイオキ 冷媒で使用しております。今年度は特に 土壌汚染は発見されませんでした。 シン類の発生量も減少する見込みです。 ●BOD・COD発生量 ●PRTR対象物質取扱量 1.2 100 150 0.9 75 0.3 0.6 50 0.2 0.3 25 0.1 100 50 0 7 200 41 冷媒 0.5 0. 冷媒 0.65 0. 34 7 0.05 掛川地区 125 2002 2003 2004 2005 NOx排出量推移 0 0 2002 2003 2004 2005 117.2 ユニ・チャーム ペットケア伊丹事業所 1.5 250 84.0 冷媒 (kg/ton) 0.6 1 0.02 全体重量原単位 全体SOx実績 67 冷媒 国光製紙 10.897 11.488 22.396 24.695 0.309 0.003 0.012 0.020 0.019 0.010 1.817 3.506 0. 冷媒 0.01 (ton) 150 取扱量 9.601 10.351 7.470 7.560 ー ー ー ー ー ー 1.817 3.506 127.9 0.12 金生製造所 (kg/ton) 1.8 0. 豊浜製造所 (ton) 300 主要3拠点重量原単位 主要3拠点SOx実績 主要3拠点 0.4 9 冷媒 65 5 冷媒 0.34 0. 42 1.94 四国中央地区 全体重量原単位 全体NOx実績 144.9 掛川地区 主要3拠点重量原単位 主要3拠点NOx実績 132.0 冷媒 54 0.37 0. 消火剤 福島工場 1. 5 消火剤 0.07 10 1. 26 5 1.55 四国中央地区 296.4 CFC 掛川地区 261.5 代替 フロン 保管量 用途 (ton) 1. 3 ハロン 事業所 255.6 物質名称 7 ●オゾン層破壊物質 4 討していきます。 0.01 0.28 12.44 0.04 3.71 0.01 3.66 0.01 0.11 35.67 年度 2004年 トルエン [t on /年] 2005年 2004年 エチレンオキシド [t on /年] 2005年 1-3 ジクロロ-2-プロパノール 2004年 [t on /年] 2005年 ポリノニルフェニルエーテル 2004年 [t on /年] 2005年 ポリアルキルエーテル 2004年 [t on /年] 2005年 2004年 ダイオキシン [mg-TEQ/年] 2005年 118.7 数や地球温暖化係数の小さい冷媒を検 福島工場 掛川地区 BOD ユニ・チャーム ペッ トケア伊丹事業所 ユニ・チャーム ペットケア三重工場 四国中央地区 川之江製造所 ユニ・チャームマテリアル COD 大野原製造所 開発地区 国光製紙 PRTR 対象物質 53 の適正処理だけでなく、オゾン層破壊係 地 区 57 ですので、 その際にはオゾン層破壊物質 発生量 (ton/年) 0. 今後、空調関係の更新も発生する予定 104.8 増減はありませんでした。 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 0.0 SOx排出量推移 53 環境会計 社 会 へ の 貢 献 と 責 任 環境会計の考え方 2005 年度集計結果 の増大、 アスベスト除去やその処理・対策 当社の環境会計は、環境対策コストと 2005年度からユニ・ケアーと国光製 費用が発生し、大幅増加しました。一方、 環境負荷低減の費用対効果の分析が 紙が対象に加わり、環境対策費用は全 ユニ・チャームマテリアルにてリサイクル 内部目的であり、廃棄物処理時の効果 体的に増加しました。特に廃棄物の適正 推進のための新たな設備投資を行いました。 的な方法の選択などで活用しています。 処理費用は、国光製紙が加わり大幅増加。 法規制遵守活動では、ユニ・チャーム 外部には環境情報の透明性化を目的とし、 さらにユニ・チャームマテリアルでの新規 マテリアルにて排水の連続監視装置を 各テーマのアクションプラン実行のコス 導入し、大きな投資が発生しました。 設備導入に伴う埋立て廃棄物処理費用 トを集計し開示しています。 ●環境会計 設 計 製 造 マ ネ ジ メ ン ト 分 野 テーマ 具体的な取り組み 技術開発 環境配慮型商品の開発 LCAの実施 省エネルギー 投資(千円) 費用(千円) 合計(千円) 効果 関連ページ 0 57,924 57,924 CO2 削減商品比率(前年度比)36.7% 環境配慮型商品比率 56.0% 省エネルギー機器導入 86,360 3,542 89,902 エネルギー費用の削減額 42,724千円 省エネ率 −1.92% P52 廃棄物削減 不良品の削減 適正処理の推進 30,295 70,255 100,550 アスベスト対策、新規設備導入による 廃棄物の種類変化で増加 P17 P51 環境負荷低減 リサイクル推進 9,950 423,478 433,428 リサイクル素材売却収入 29,582千円 リサイクル率 98.1% P51 法規制遵守 監視・測定の実施 法規制対応設備整備 容器包装リサイクル法対応 68,360 898,973 967,333 アスベスト対策工事の完了 P17 P45 P53 ISO14001運用 EMS運用 外部審査、内部審査 0 123,813 123,813 CSR報告書・会計 CSR報告書作成 CSR・環境会計集計 0 22,300 22,300 環境教育 講習会実施 0 300 300 0 45,598 45,598 194,965 1,646,183 1,841,148 その他 外部コミュニケーション実施 (座談会情報公開ツールなど) 合計 EMSの範囲を拡大し、改善の範囲の拡大をしています。 同時に情報開示範囲の拡大も行いました。 また、CSR報告書の活用方法を拡大し、発行部数を 15,000部発行しました。 7,000部(2004年度)⇒15,000部(2005年度) P50 P51 P44 P45 P18 P54 P16 P19∼2 2ほか 表の説明 集計範囲:本社環境管理部門、製品開発部門、四国中央地区、掛川地区、福島工場、川之江製造所、ユニ・チャームマテリアル、大野原製造所、金生製造所、豊浜製造所、ユニ・チャーム ペットケア三重工場、 伊丹事業所、国光製紙、ユニ・ケアー 期間:2005年度(2005年4月1日∼2006年3月3 1日) 注記:① 減価償却費は費用に含めていません。 ②「効果」は確実なもののみで、偶発的効果や推定効果は算出していません。 ③環境推進室の費用を「ISO14001運用」に含めることにしました。 ④ 容器包装リサイクル法による再商品化委託料については、請求書に基づき当期に支払った金額を計上しています。 ●前年度との比較(ユニ・チャームプロダクツ合計) 項 目 リサイクル委託費用 2004年度(千円) 2005年度(千円) 341,219 260,410 主な内容 増減額(千円) −80,809 2004 年度は内部の設備の不具合があり、外部にてリサイクルしていた費用が突発的に発生したため CSR 会計 ステークホルダーテーマ 実行プラン 金額(千円) 社会貢献 工場見学/地域の子供達とのかかわり/地域協賛/海外ボ ランティア/各種フォーラム・イベント協賛/商品提供/福祉 活動協賛/その他 100,773 環境活動 ※環境会計参照。ただし、 ユニ・チャームペットケアは除く 合計 1,730,974 指標(効果) ● 日経ビジネス CSRランキング 6位 ● 東洋経済 CSRランキング 76 位 ● 寄付金 タイ政府より感謝状 ● 国連環境計画から植樹協賛の感謝状 1,831,748 ※環境活動費用にはユニ・チャームペットケアの費用は含まれておりません。 54 ●第三者審査報告書 ●第三者審査手続の補足説明 第三者審査報告にあたり、 審査手続の概要を補足説明として以下に示します。 ステップ1 事前調査 ・報告書の情報 システムの状況確認 ステップ2 審査実施 ・事務局および 現場の審査 ・訪問事業所の特定 ステップ3 ステップ4 ステップ5 審査報告 最終版報告書 のチェック 第三者審査 報告書の提出 ・審査結果指摘 ・ステップ3での (修正・提案)事項報告 指摘事項の フォローアップ ・第三者審査 報告書の提出 1. 今回訪問した事業所 本社 開発本部 ユニ・チャームマテリアル 国光製紙 四国中央地区事業所 中央製造所 大野原製造所 川之江製造所 2. 訪問事業所は、 ローテーション計画に基づき実施して います。今回訪問しなかった事業所については、 記録類の閲覧・照合を本社で実施しました。 ・審査事項の特定 ●審査の様子 編集後記 CSR報告書としての発行は今回で3回目となりました。回を重 できる限りご意見を反映いたしました。また社員の声を掲載し、現 ねるごとに情報量が増えていき、読み手の立場に立った内容とな 場での取り組みをより理解していただけるようにしました。この報 っているか不安がありました。そこで2005年度はステークホルダ ステークホルダーの皆様にユニ・チャームグルー 告書を通じて、 ーミーティングを実施し、報告書についてもご意見をいただきまし プのCSR活動をご理解いただき、今後もコミュニケーションを深め、 た。ページ構成に偏りがあったり、デザイン面でわかりやすさへの ご意見を伺いながらCSR活動を進めていきたいと考えております。 工夫が不足していたりと、多くのことに気付かせていただき、今回 (ユニ・チャーム株式会社 コーポレート・ソシアル・レスポンシビリティ部) http://www.unicharm.co.jp/ 本報告書は、古紙配合率100%再生紙を利用し、 アロマフリータイプ「大豆油インキ」で印刷しています。
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