平成27年度 事業報告書

事 業 報 告 書
平成27年度
目
次
● 事業の概要
Ⅰ.地球人の育成と国際交流を推進する事業
1.JAL スカラシッププログラム
2
(1)アジア・オセアニア地区大学生対象プログラム
2
(2)日韓中学生対象プログラム
4
2.「空の日」中学生主要空港派遣事業
5
3.地球人講座
6
4.外国人学生に対する研修プログラム(インターンシップ事業)
6
5.東日本鉄道文化財団研修生に対する研修プログラム
7
Ⅱ.日本文化の紹介等国際理解を推進する事業
1.世界こどもハイクコンテスト
7
2.その他のハイク普及活動への協賛
8
Ⅲ.航空文明社会の発展に関する事業
1.新大気観測
9
● 庶務事項
1.理事会・評議員会
10
2.賛助会員
10
● 事業報告の附属明細書
10
別添:理事・監事・評議員(平成 28 年 3 月 31 日現在)
賛助会員(平成 28 年 3 月 31 日現在)
1
●事業の概要
Ⅰ.地球人の育成と国際交流を推進する事業
1.JAL スカラシッププログラム
(1)アジア・オセアニア地区大学生対象プログラム
アジア・オセアニアの大学生を日本へ招待し、様々な研修や文化交流を通じて日本への理
解や国境を越えた相互の理解を促進し、将来のアジア・オセアニア地域を担う若者を育成す
ることを目的としたこのプログラムは、昭和 50 年(1975 年)に日本航空によって開始され
ている。平成 2 年(1990 年)より、同年に発足した日航財団(現JAL財団)が運営を引き
継ぎ、充実を図りつつこれまでに 1,538 名の海外学生の参加を得るにいたっている。
第 46 回となる今年度のプログラムは、24 名の海外大学生を招き、「アジアの中のニッポ
ン~スカラーが考えるアジアとニッポンの化学反応~」をテーマとして、日本語を使用して
開催した。なお、日本人学生 23 名(石川地区含む)も、海外学生とともに研修やグループ
ワークに臨み、交流を深めた。
・開催期間:平成 27 年(2015 年)6 月 29 日~7 月 21 日(23 日間)
・テ-マ :「アジアの中のニッポン~スカラーが考えるアジアとニッポンの化学反応~」
・開催地 :東京都、石川県(能登、金沢市、白山市等)
・参加者 :韓国(ソウル・プサン)/ 中国(北京・上海・大連・天津・広州・香港)/ 台湾
(台北・高雄)/ フィリピン/ベトナム(ハノイ・ホーチミン)/ラオス/カンボ
ジア/タイ/マレ-シア/シンガポール/インドネシア/インド/グアム(アメリカ)
オーストラリアの各地にて公募・選抜された大学生 24 名
東京・石川地区で公募・選抜された日本人大学生 23 名(東京 14 名、石川 9 名)
・協力
:アジアフォーラム in 石川実行委員会、(公財)東日本鉄道文化財団、
(独法)国際交流基金、(NPO)アイセック・ジャパン東京大学委員会
白山市国際交流協会、白山市俳句協会
・後援
:国土交通省、外務省、文部科学省、石川県、金沢市、白山市
北國新聞社、(公財)金沢コンベンションビューロー、石川県内7大学
(公財)石川県国際交流協会、石川県青年団協議会
・協賛
:日本航空(株)
・開催概要:セミナー・グループワーク・公開発表会
プログラム日程当初のセミナーにおいて、上智大学元教授の橋場義之氏より
「ネット時代のジャーナリズムと日本の魅力発信」と題するご講演を頂き、ジ
ャーナリズムの現状やマスメディアによる日本の魅力発信に関する取り組み
について解説して頂くとともに、今年のテーマについて考察するためのヒント
として、日本とアジア・オセアニアの国・地域間の交流の実情について、米穀、
衣服、建築等の例を挙げて説明して頂いた。続いて、戦後からバブル崩壊まで
の時期を描いた日本映画2作品の鑑賞等を通して、日本の近現代の歩みや現状
2
へ至る背景等について考察した後、日本と各自の国・地域の現状比較や近未来
像等について日本人学生を交えた意見交換や討論が行われた。
学生たちは、その後もグループに分かれてさらにフィールドワークや討論を
重ね、
「アジアとニッポンの化学反応」に関する考察結果をレポートにまとめ、
プログラム終盤の公開発表会において発表した。
なお、フィールドワークの一環として、森アーツセンターのご協力のもと、
日本の最先端を行く職・住・文化複合拠点である六本木ヒルズを訪れたほか、
東日本鉄道文化財団のご協力のもと、鉄道博物館において明治維新後の殖産興
業や戦後日本の高度成長を支えた鉄道の歴史等について学ぶ機会を得た。
アジアフォーラム in 石川
プログラム中盤では石川県を訪ね、同県、金沢市、石川県内の大学・ボラン
ティア団体等と財団で組織するアジアフォーラム in 石川実行委員会の主催す
る「アジアフォーラム in 石川」のプログラムに参加した。
今年のフォーラムは、
「~石川・金沢の魅力を探る~」をテーマに開催され、
学生たちは、能登の自然や「あばれ祭り」等の伝統文化に触れ、浴衣着付け・
茶道・日舞の日本文化を体験した。また、地元の 9 名の日本人学生とともに金
沢市内でのフィールドワーク、企業見学等を行い、さらに、「山出 保」前金
沢市長、「坂内 良明」北國新聞社会部記者のお二人より、金沢の街作りの歴
史・将来・課題に関する講義をお聴きしてグループ討議を重ね、最終日の公開
シンポジウムにおいて、石川・金沢の魅力についての考察結果を発表した。
また、公開シンポジウム終了後に開催された「国際交流まつり」では、地
元の和太鼓チームによる迫力ある演舞の他、海外学生、日本人学生による民族
芸能やパフォーマンスも披露され、地元の皆さんとの親睦、交流が深められた。
白山市プログラム
「アジアフォーラム in 石川」の開催に先立ち、白山市国際交流協会等が企
画し、白山市が後援するプログラムに参加した。初めに獅子吼高原と白山比咩
神社を訪ねて白山市の自然と伝統文化に触れた後、白山鶴来地区の酒蔵、味噌
蔵、麹屋等を訪れるフィールドワークを行った。さらに翌日にはそば打ちを体
験した後、白山市俳句協会の皆さんの指導のもとで俳句創作を行った。海外学
生が俳句を創作する様子は、地元TV局により取材され、放送された。
ホームステイ
家庭生活を体験してもらうことにより、日本人の生活習慣や行動様式に関す
る理解を促すことを目的として、東京地区、金沢地区で各々ホームステイを実
施した。東京地区では日本航空グループ社員/OB/OG の皆さん、石川地区では
公募した地元の皆さんにホストファミリーをお引き受け頂いた。
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(2)日韓中学生対象プログラム
日韓両国の若い世代の交流を進め、両国のより良好な関係の構築に資するために、日韓国
交正常化 50 周年を迎えた平成 27 年度(2015 年)より、「JAL スカラシッププログラム」の
一環として両国中学生を対象とした交流プログラムを開始した。その最初の取り組みとして、
今年 11 月に和歌山市立伏虎中学校の1年生 8 名を韓国大邱広域市へ派遣して、同市立江北
中学校の1年生 8 名との 5 日間にわたる交流プログラムを実施した。
①プログラム実施形態
・交流を深めるために隔年で日韓を相互訪問する形態(2 年で交流を完了)とする。
・相互訪問終了後も交流を維持してもらうために、特定の学校単位での交流形態とし、原
則として 2 年単位で対象校・地域を変更して実施する。
・相互の訪問期間を一週間弱程度とする。
②今年度プログラム概要(韓国大邱広域市訪問)
・訪問期間:平成 27 年(2015 年)11 月4日~11 月8日(5日間)
・訪問地 :韓国大邱広域市
・訪問者 :和歌山市立伏虎中学校 1 年生 8 名、先生 2 名
・受入者 :大邱広域市立江北中学校1年生 8 名、先生
・協力
:和歌山市国際交流課、大邱広域市教育庁
・後援
:国土交通省、外務省
・協賛
:日本航空(株)
・実施概要:初日には、訪問先の江北中学校の講堂同校生徒や父兄、先生方による歓迎会
が開催され、訪れた一行を暖かく迎えて下さった。終了後、和歌山の生徒 8
名は、交流相手となる江北中学校の生徒の家庭に各々引き取られ、2 泊のホ
ームステイを行い、韓国の生活様式や生活習慣への理解を深めた。
二日目には、江北中学校のTV全校放送の朝礼に出演し、引き続き同校の体
育、美術等の授業に交流相手の江北中学校生徒とともに出席し、給食もとも
にして交流を深めた。午後には、郊外にある韓日友好館を訪ねて韓国と日本
の交流の歴史をともに学び、さらに韓服の試着や韓国茶道の体験等を行った。
三日目以降は、郊外の英語教育施設での英会話の勉強、伽耶遺跡の見学や韓
紙のちぎり絵作り、韓国の伝統的な市場である西門市場訪問、遊園地での息
抜き等をともにした。なお、三泊目、四泊目は、和歌山市、大邱広域市の交
流生徒全員が、韓国の伝統的な書院作りの宿舎で寝食をともにし、韓国の伝
統的な遊びに興じるなどによりさらに親交を深めた。
また、訪問中は、同行の通訳がコミュニケーションの援助を行ったが、生徒
たちは、英会話や携帯端末の翻訳機能を活用して通訳を介さない直接のコミ
ュニケーションにも努めており、訪問終了後も、次年度の江北中学校生徒の
和歌山訪問に向けて、生徒同士のやりとりが続いている。
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2.「空の日」中学生主要空港派遣事業
JAL財団は、「『空の日』・『空の旬間』実行委員会」(*)より委嘱を受け、「空の
日」・空の旬間」事業の一つである「空の日」中学生主要空港派遣事業の企画・運営に当
たっている。この事業は、次世代を担う中学生に航空や空港に対する理解と関心を深めて
もらい、視野の広い若者へと育成することを目的としており、成田国際空港や海外の主要
空港、航空機メーカー、運航乗務員養成施設、機内食工場の見学、また、現地学生との交
流等を実施している。平成 6 年度(1994 年度)より実施されており、平成 27 年度(2015 年
度)までの参加中学生は累計 408 名に達している。
(*)「空の日」・「空の旬間」
我が国の航空は、民間航空が再開した昭和 27 年(1952 年)以来、目覚ましい発展を遂
げ、今や国民生活にとって不可欠の交通機関となるとともに、空港は地域発展の核と
なっている。民間航空再開 40 周年にあたる平成 4 年(1992 年)、より多くの国民に航
空に対する理解と関心を深めていただくとの趣旨により、9 月 20 日に「空の日」、9
月 20 日~30 日に「空の旬間」が設けられた。
(*)「空の日」・「空の旬間」実行委員会
国土交通省航空局、本邦航空会社、空港関連企業、航空・空港関連公益法人等で構成
され、広く国民一般の空への関心と理解を高め、航空の発展に寄与するために、「空の
日」・「空の旬間」事業を実施することを目的としている。
平成 27 年度(2015 年度)事業概要
・派遣先:シアトル、フェニックス、ロサンゼルス
・日程
:平成 27 年 7 月 27 日~8 月 1 日(4 泊 6 日)
・参加者:成田空港周辺の中学校生徒 5 名(募集・選考は「実行委員会」が実施)
・見学
: ①成田空港
②シアトル
:管制塔、日本航空格納庫に駐機中の B787 機材等
:ボーイング社エバレット工場、カミアックハイスクール
(現地生徒と交流実施)、Future of Flight 航空博物館
③フェニックス :日本航空フェニックス乗員訓練所
④ロサンゼルス :機内食工場
⑤訪米/帰国時機内:客室乗務員の業務
参加中学生たちは、この研修を通じて、航空産業や空港には様々な仕事があり、その運
営が実に多くの人々の努力や連携によって成りたっていること、「空」の安全が機械やシ
ステムだけでなく、そこで働く多くの人々によって支えられていることを学んだ。また、
参加した中学生同士や現地学校の生徒との交流や、航空関連の仕事に携わっている人々と
の交流を通じ、より視野を広めることとなった。なお、研修終了後、参加者の報告や研修
中の写真を収録した「研修レポート」を発行し、関係先に配布するとともに JAL 財団ホー
ムページに掲載している。
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3.地球人講座
地球規模で考え行動できる青少年の育成を目的として、第一線で活躍する講師による小
中高校生を対象とした「地球人講座」を平成 15 年度(2003 年度)より各地で開催している。
今年度は 21 回目の講座として、これまでの 4 回の宇宙飛行(1996 年、2000 年、2009 年、
2013 年)により宇宙総滞在時間が日本人最長の 347 日 08 時間 33 分に達し、さらに4回目
の長期宇宙滞在(188 日)では、国際宇宙ステーション(ISS)のコマンダー(船長)
を務められた宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士の若田光一さんに、インド・
ニューデリー現地校の小中高校生、同地日本人学校の小中学生を対象とした講演を実
施していただいた。「有人宇宙活動の現状と展望」という演題で、宇宙飛行士になる
までのご自身の体験や宇宙での経験に加えて、「興味のあること、頑張れることを見
つけ、それに関わる何らかの達成目標を定め、その実現に向けて常に努力すること」、
「今出来ることに一所懸命取り組むこと」の大切さを語って頂き、子供たちの心に大
いに響く講座となった。
・開催日:平成 28 年(2016 年)2 月 8 日
師:宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士 若田光一さん
・講
・演 題:“有人宇宙活動の現状と展望”
・開催地:インド・ニューデリー
・聴講者: ①「MODERN PUBLIC SCHOOL」(現地校)生徒 約 120 名
②「ニューデリー日本人学校」
生徒 約 270 名
教師
約 10 名
教師・保護者約 230 名
・共催
:日本航空(株)
・協力
:
(国立研究開発法人)宇宙航空研究開発機構(JAXA)
4.外国人学生に対する研修プログラム(インターンシップ事業)
JAL 財団では、国際交流事業の一環として、海外の大学で日本語や日本文化を学んでい
る大学生を研修生として受け入れて、日本での就業機会を提供し、日本語能力の向上と、
日本に対する理解を深めることを目的としてインターンシップ事業を実施している。平成
2 年度(1990 年度)に開始し、これまでに累計 35 名の海外学生を受け入れている。
平成 27 年度(2015 年度)受け入れ実績
台湾国立政治大学大学院生 1 名(平成 27 年 2 月下旬~8 月下旬)
北京外国語大学生
1 名(平成 28 年 3 月初~8 月末)
研修生は、JAL 財団のスタッフとして日本での仕事を実体験し、さらに日本航空グル-
プのボランティア活動へ参加する等により、日本語能力の向上を図りつつ日本文化・社会
への理解を深めている。また、JALスカラシップ大学生交流プログラムの運営に携わる
ことにより、海外学生とも積極的に交流を行い、相互理解に努めている。なお、研修中に
日本に関するレポートを作成し、終了時に財団内で発表することを課しており、発表終了
後、そのレポート(日本語・中国語版)を財団ホームページに掲載して公開している。
6
5.東日本鉄道文化財団研修生に対する研修プログラム
JAL財団は、東日本鉄道文化財団と各々の事業運営に相互に協力することとしており、
その一環として、毎年、東日本鉄道文化財団がアジア諸国の鉄道会社若手社員を日本へ招
いて実施している研修の一部として、主に安全をテーマとした研修内容を提供している。
平成 27 年度(2015 年度)は、イ ン ド ネ シ ア ・ マ レ ー シ ア ・ タ イ ・ ベ ト ナ ム ・ モ ン
ゴ ル ・ ミ ャ ン マ ー か ら の 1 0 名 の 研 修 生 を受け入れ、日本航空(株)の主催する航空教
室への参加や、同社オペレーションコントロールセンター・羽田部品整備センターの見学
などを斡旋した。なお、この研修内容の提供は、平成 19 年度(2007 年度)に開始し、今年
度までの受入人数は 79 名に達している。
Ⅱ.日本文化の紹介等国際理解を推進する事業
1.世界こどもハイクコンテスト
昭和 39 年(1964 年)に日本航空がアメリカの音楽番組で呼びかけた「ハイクコンテスト」
を端緒とする海外での俳句普及の取り組みを、
平成2年(1990 年)の日航財団(現 JAL 財団)
設立時より財団が引き継ぎ、日本と世界の 15 歳以下の子供たちを対象とした「世界こども
ハイクコンテスト」を 2 年に一度開催している。
このコンテストは、世界の子供たちにハイク創作の楽しさを広め、世界で最も短い「詩」
であるハイクを生み出した日本文化や日本への理解を深めてもらい、国際交流を促進する
ことを目的として、各国の教育機関、日本航空海外支店などの協力を得つつ実施している。
なお、このコンテストの作品は、ハイクと絵で構成することとしており、ハイクを詠むと
ともにそのときの目前の光景や記憶にある情景を自らの手で絵に描きとめてもらうことに
より、子供たちのより豊かな感性を引出し、養うこととしている。
平成 27 年度(2015 年度)末までに作品募集を終えた最新の第 14 回コンテストまでに、
約 52 の国と地域から 68 万以上の作品が寄せられているが、毎回、大会を開催した国・地
域ごとに大賞、優秀賞を選定し、大賞作品については、現地語に日本語・英語の訳を付し
て絵本「地球歳時記」にまとめて出版している。JAL財団は、一定部数を出版社より買
い取り、国内の主な公立図書館や海外の関係機関に寄贈している。
なお、国内のいくつかの俳句大会に協賛を行うにあたり、それらの大会会場において「地
球歳時記」やハイクパネルの展示を行い、世界こどもハイクコンテストの存在や各国の子
供たちのハイク創作の実情の紹介に努めている。
※これまでの参加国・地域
アルメニア、オーストラリア、オーストリア、バングラディシュ、ブラジル、カナダ、カン
ボジア、中国(含む香港)、クロアチア、デンマ-ク、エジプト、エストニア、フィンラン
ド、フランス(含むフィジー)、ドイツ、ギリシア、インド、インドネシア、アイルランド、
イタリア、ケニア、韓国、ラトビア、リトアニア、マレ-シア、メキシコ、モンゴル、モロ
ッコ、ネパール、オランダ、ニュージーランド、パラオ、フィリピン、ポルトガル、ル-マ
ニア、ロシア、セネガル、シンガポ-ル、スロベニア、スペイン、スウェ-デン、スイス、
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スリランカ、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、イギリス、アメリカ(含
むハワイ・グアム)、ベトナム、日本
「第 14回世界こどもハイクコンテスト」の実施
開催期間:日本大会 平成 27 年(2015 年)夏から平成 28 年(2016 年)冬
世界大会 平成 27 年(2015 年)冬から平成 28 年(2016 年)春
テーマ
: 「朝」
協力
: 国際俳句交流協会
協賛
: 日本航空(株)
後援
: 外務省、文化庁、(独法)国際交流基金、(公財)日本ユニセフ協会
第 14 回の大会は、36 の国・地域より 26,047 作品の応募があった。日本大会では、4,658
作品の応募があり、特に海外の日本人学校・補習校 47 校から 3,556 作品(前回は 33 校の
2,395 作品)と多くの作品が寄せられた(日本国内からの応募は 1,102 作品で前回の 582
作品より増加)。また、在日外国大使館をはじめ海外の学校教師からも参加問い合わせが
多数あり、世界大会として新たにアイルランド、ラトビア、エストニア、リトアニア、ネ
パール、セネガルで大会を開催することが出来た。
第 14 回大会の受賞全作品はJAL財団の WEB に掲載し、さらに大賞受賞作品は、平成
28 年(2016 年)11 月に「地球歳時記 第 14 巻『あさのうた』」として編集・出版する予
定である。
2.その他のハイク普及活動への協賛
・第 18 回 松山 「俳句甲子園」への協賛
平成 9 年(1997 年)以来、毎年 8 月に愛媛県松山市で開催される「俳句甲子園」
(全
国高校俳句選手権)に協賛し、賞品を提供している。
・第20回 「草枕」 国際俳句大会(熊本)への協賛
平成 8 年(1996 年)に夏目漱石来熊 100 年記念事業として創設された「草枕」国際俳句
大会に協賛し、ジュニア部門において「JAL財団賞」を提供している。
・第4回日露俳句コンテスト(秋田・ウラジオストク)への協賛
日露文化交流の一環として秋田市とウラジオストク市で開催されている「日露俳句コ
ンテスト」に協賛し、「JAL財団賞」を提供している。
・フランクフルトブックフェアへの協賛
ドイツ・フランクフルトで開催されたブックフェアにおいて、
『地球歳時記第 13 巻「ゆ
めのうた」』や優秀作品のバナーを展示することにより「ハイクコンテスト」を紹介。
・その他協賛
①アルメニア文化週間(駐日アルメニア共和国大使館主催)、②「西日本インポート
フェア&食メッセ」
(公益財団法人西日本産業貿易コンベンション協会・北九州市共催)
等へ会場展示のための優秀作品のバナー貸出し、配布用の作品絵葉書の提供等を実施
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Ⅲ.航空文明社会の発展に関する事業
1.新大気観測
民間航空機に上空の温室効果ガスを測定する装置を搭載して観測を行い、温室効果ガス
の空間分布を明らかにし、研究成果の公表や観測データを国内外の研究者に提供すること
により、地球温暖化メカニズムの解明に資することを目的とする事業である。また、研究
成果や観測データの公開や取り組み内容の公表を通じて、地球環境に対する国民的関心の
向上を図ることも目的としている。
この事業は、国立環境研究所、日本航空、ジャムコ、気象庁気象研究所と共同で実施し
ている調査・研究事業であり、観測装置の開発、温室効果ガスの観測・研究・成果の公表
を国立環境研究所、観測データの品質評価を気象庁気象研究所、観測装置の搭載に係わる
航空機改修とそれに関わる当局の承認取得を日本航空、観測装置の整備と運用性の確認を
ジャムコ、「航空機による地球環境観測推進委員会」の事務局業務とプロジェクト一般の
広報活動を JAL 財団が主に担って推進している。
観測データは国内外に広く開示されており、それに基づく研究成果については、この事
業に参加する研究者に留まらず国内外の多くの研究者により論文にまとめられ、また、学
会等で発表されている。なお、この事業は、平成5年(1993 年)の開始からすでに21年
を経ているが、このように長期にわたる継続的な航空機による大気観測の取り組みは世界
に類がなく、その研究成果とともに国内外から高く評価されている。
・航空機による地球環境観測推進委員会
この事業に対して、産官学の有識者から助言を得るための委員会であり、事務局を JAL
財団が務めている。平成 27 年度は平成 28 年(2016 年)3 月 11 日に開催され、各分野の委
員から有益な助言を得た。
・観測実績
◎大気サンプリング装置
自動大気サンプリング装置(ASE)及び手動大気サンプリング装置(MSE)を使用した
大気採取による CO2、CO、CH4、N2O、H2、SF6、各同位体の濃度測定。
測定回数総計 258 回
CY05
1 回 CY06 20 回 CY07 18 回
CY08 23 回
CY09 25 回 CY10 20 回 CY11 21 回
CY12 31 回
CY13 35 回 CY14 30 回 CY15 34 回
◎二酸化炭素自動連続測定装置
CO2 濃度連続測定装置(CME)を使用した CO2 の濃度測定。
測定回数総計 14,096 回
CY05
59 回
CY06
797 回
CY07 1,591 回 CY08 1,072 回
CY09 1,260 回
CY10 1,147 回
CY11 1,201 回 CY12 1,386 回
CY13 1,820 回
CY14 1,885 回
CY15 1,878 回
注.ASE=Automatic Air Sampling Equipment、MSE=Manual Air Sampling Equipment、
CME=Continuous CO2 Measuring Equipment
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● 庶務事項
1.理事会・評議員会
・第 56 回理事会 (書面表決)
平成 27 年(2015 年)4 月 30 日(木)
①
平成 26 年度事業報告及び附属明細書について審議承認された。
②
平成 26 年度計算書類(貸借対照表及び正味財産増減計算書)、附属明細書及び財産
目録について審議承認された。
③
定時評議員会招集について審議承認された。
・第 49 回評議員会 平成 27 年(2015 年)6 月 4 日(木)
①
平成 26 年度計算書類(貸借対照表及び正味財産増減計算書)、附属明細書及び財産
目録について審議承認された。
②
任期満了に伴う理事・監事の選任について審議承認された。
③
平成 26 年度事業報告が行われた。
・第 57 回理事会
平成 27 年 6 月 4 日(木)
①
理事長(代表理事)・常務理事(業務執行理事)の選任について審議承認された。
②
重要な使用人(事務局長)の選任について審議承認された。
③
業務執行報告が常務理事より行われた。
・第 58 回理事会 (書面表決)
①
臨時評議員会召集について審議承認された。
・第 50 回評議員会(書面表決)
①
平成 27 年(2015 年)9 月 9 日(水)
平成 27 年(2015 年)10 月1日(木)
評議員辞任に伴う新任評議員の選任について審議承認された。
・第 59 回理事会
平成 28 年(2016 年)3 月 15 日(火)
①
平成 28 年度事業計画及び収支予算について審議承認された。
②
業務執行報告が常務理事より行われた。
2.賛助会員
46 社 [平成 27 年度(2015 年度)末現在]
以
上
● 事業報告の附属明細書
平成 27 年度事業報告には、定款第 9 条及び「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
施行規則」第 34 条第 3 項に規定する附属明細書「事業報告の内容を補足する重要な事項」
が存在しないので作成しない。
10
【別添】
評議員・理事・監事
(平成 28 年 3 月 31 日現在)
役職名
氏
名
所
評議員
評議員
評議員
評議員
評議員
評議員
稲川
齋藤
下村
中澤
大川
松平
廣幸
邦彦
満子
高清
順子
恒忠
株式会社JALUX特別顧問
元駐米特命全権大使
ジャーナリスト、一般財団法人東京顕微鏡院特別顧問
東北大学名誉教授
日本航空株式会社取締役専務執行役員
一般社団法人日本英語交流連盟名誉会長
理事長
常務理事
理事
理事
理事
理事
大西
山口
小川
早水
壬生
宮下
賢
順一
利紘
研
基博
惠美子
日本航空株式会社取締役会長
常勤
東京大学名誉教授
公益財団法人日本ユニセフ協会専務理事
森アーツセンター副理事長
国際俳句交流協会評議員
監事
監事
田口
徳永
久雄
信
日本航空株式会社監査役
宗和税理士法人代表社員
11
属
【別添】
賛
助
会 員
(平成 28 年 3 月 31 日現在)
アクサ生命保険株式会社
株式会社 JAL スカイ
株式会社アクセス国際ネットワーク
株式会社 JAL スカイ大阪
株式会社梓設計
株式会社 JAL スカイ金沢
株式会社エージーピー
株式会社 JAL スカイ九州
株式会社オーエフシー
株式会社 JAL スカイ札幌
大阪空港交通株式会社
株式会社 JAL スカイ那覇
沖縄エアポートサービス株式会社
株式会社 JAL ナビア
沖縄給油施設株式会社
株式会社 JAL ファシリティーズ
空港施設株式会社
株式会社 JAL ブランドコミュニケーション
三愛石油株式会社
株式会社 JAL マイレージバンク
株式会社ジャムコ
株式会社 JAL メンテナンスサービス
株式会社 JAL インフォテック
株式会社ジャルカード
株式会社 JAL エービーシー
株式会社ジャルパック
株式会社 JAL エアテック
株式会社ジャルセールス
株式会社 JAL エンジニアリング
ジャルロイヤルケータリング株式会社
株式会社 JAL カーゴサービス
大和証券株式会社
株式会社 JAL カーゴサービス九州
日航関西エアカーゴ・システム株式会社
株式会社 JAL グランドサービス
日本エアコミューター株式会社
株式会社 JAL グランドサービス大阪
日本空港ビルデング株式会社
株式会社 JAL グランドサービス九州
日本航空株式会社
株式会社 JAL グランドサービス札幌
日本トランスオーシャン航空株式会社
株式会社 JAL グランドサービス東京
野村證券株式会社
株式会社 JAL サンライト
株式会社びゅうトラベルサービス
合計 46 社
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