外食や旅行へ出かける際に 立ちはだかる高いハードル 卵や牛乳、大豆、小麦、ピーナッツ、 そばをはじめ、いろいろな食物にアレ ルギー反応を示す子どもたちが年々増 えているといわれています。なかには、 重篤なショック症状を示す例も少なく アレルギー症状を誘発する食品を避 ないようです。 けられるよう、とくに特定原材料等を 含む食品はアレルギー表示が義務化ま たは奨励されていますが、飲食店など ま せ ん。 ﹃食物アレルギーの子を持つ ジと の呼びかけで、ヒルトンニセコビレッ 日本ハム株式会社︵以下、日本ハム︶ で提供される食品にはその義務があり 親の会﹄ ︵以下、親の会︶代表の武内澄 社で連携し、これまで各社がそ 子さんは、食物アレルギーの親子にと 言います。 って、旅行に出掛けることは難しいと ーツアーを実施しました。 子を対象とした ウをもち寄って、食物アレルギーの親 れぞれの立場で取り組んできたノウハ 日の北海道スキ ﹁食物アレルギーの子は、表示義務の ります。とくに旅行はハードルが高く、 り、外での体験が少なくなる傾向にあ 食べ物を持参しての移動には限界があ 気軽に外食をすることができません。 旅行中の食事に使用される食材のアレ 者へのサポートを実施。日本ハムは、 り航空機やバスの徹底した清掃と参加 の企画に加え、アレルギー対応策に則 JAL グ ル ー プ で は、 ツ ア ー 全 体 泊 ない外食で発症するリスクが高いため、 経験のない子も珍しくありません﹂ ルゲン検査や米粉パンの提供を行うと ともに、宿泊先であるヒルトンニセコ ビレッジと協力して、料理長とのメニ 理器具、食器、テーブル、椅子の清掃 ュー調整や使用食材一覧表の作成、調 方法にいたるまで、食物アレルゲン管 各々のノウハウを持ち寄り、 安心・安全なツアーを実現 食物アレルギーのあるご家族にも、 言葉とともに、日頃から感じている問 アーを﹁神さまからの贈り物﹂と評す 発信や食育活動など、他社に先駆けた ﹃食物アレルギーねっと﹄による情報 親の会の武内さんは、言います。 ことが普通であるために、そしてすべ 成功させることができました。普通の と参加された皆さまの協力もいただき、 振り返ります。 い経験をしている子どもたちが、思う て自信を与えてくれます。多くの悲し 存在が、他者への信頼感と勇気、そし して、支えてくださるツアー関係者の が初めてでした。行程をお客さまに楽 本格的なツアーを実施したのは、今回 ﹁アレルギーのお子さまを対象にした ち の 笑 顔 に 力 を も ら っ た よ う で す。 ジャルパックの永瀬聡は、お子さまた 一方、このツアーの企画に携わった 顔でスキーを楽しみ、バイキングで好 理を綿密に調整しました。 安 心 し て ご 旅 行 い た だ き た い ││。 月、JAL グループは、 思いきり食事を楽しみ 2014 年 明るい笑顔が れる機会に ﹁周囲の理解を得られず疲弊している ての人に﹃食べる喜び﹄を。その実現 今回のツアーでは、複数企業の連携 取り組みを行ってきました。 親子にとって、こうしたツアーは共感 の声をいただきました。 い ら っ し ゃ い ま し た が、 専 門 医 や 親 の できる仲間との出会いの場でもあり、 に向け、今後も食物アレルギーの取り 組 の ご 家 族 の な か に は、 会 と の 連 携 に よ り、 安 心 し て ニ セ コ で 組みを進めていきます﹂ 今回が初めての家族旅行という方々も のスキーや札幌・小樽の観光を楽しま 安心感と元気を取り戻す機会でもあり ﹁私は、ホテルのバイキング式の料理 存分食事を楽しみ、開放的な笑顔を見 しんでいただくのはもちろんのこと、 年 生 の 女 の 子 は、 が 初 め て の 経 験 で、 と て も う れ し か っ せる食物アレルギー対応ツアーは、心 バイキング料理がとても楽しかったと たです。飛行機の清掃をありがとうご を育てる大きな意義もあるのです﹂ アレルギーに対応する食事のみならず、 移動のバス、滞在先のホテルなどの清 掃もいつも以上に入念に実施し、お客 みの料理を選んでいるお子さまたちの さまをお迎えしました。屈託のない笑 このツアーでアレルゲン管理などを これからも、いろいろな事情で旅行に 指導した日本ハム中央研究所の大石泰 行きにくいと感じているお客さまの支 笑顔を見ることができ、このツアーを ます。 えとなり、心の底から楽しんでいただ 之さんは、企業理念である﹁食べる喜 ﹁食物アレルギーは食の大きな問題で けるようなツアーを企画していきたい 実施して本当によかったと感じました。 すが、当社が取り組みを始めた当時、 と思います﹂ JAL グ ル ー プ で は、 今 後 も 食 物 この問題に取り組む企業は多くありま アレルギーのお子さまとそのご家族に せ ん で し た。 そ ん な な か、﹃ 困 っ て い び﹂をすべての人に提供したいと言い 障壁を取り除き より多くの方に喜びを ざいました。アレルギーの友だちと出 今回参加した小学 れました。 ます。そして、食物アレルギーを理解 参加された 題点や今後の要望など、さまざまな生 ーを実現した取り組みをご紹介します。 る人がいるならやりなさい﹄という創 便では、座席周辺の特別清掃など機内環境に配慮した対応をさせていただきます。こう ギーのご家族に安心して参加いただけるツア 業者の言葉のもと、当社は食物アレル さらに、ピーナッツの粉によるアレルギー反応誘発の危険性があるお客さまが搭乗される は、複数の企業との連携により、食物アレル 安心して旅行を楽しんでいただける環 また、JAL/JEX/JTA 運航便では、機内食からピーナッツを取り除くよう努めています。 サービスは不足しているのが現状です。今回 境づくりに取り組んでまいります。 際線予約・案内センターにお申し込みください。 りますが、いまだ周囲の認識や対応する食品、 会えて、みんな同じ経験をしているこ ツアー期間中に行われた情報交換会 とも感じられました﹂ では、参加されたご家族より、このツ 3 キッチンで調整しています。ご希望のお客さまは、ご出発の 96 時間前までに、日本航空国 前に比べて食の問題として理解が進みつつあ ギー対応食品﹃みんなの食卓﹄の製造 リジナルの機内食メニューを提供しています。サラダ以外はすべて同社のアレルギー専用 食物アレルギーの親子を支えるツアー 6 2 JAL 国際線では、辻安全食品株式会社とタイアップし、食物アレルギーに対応した JAL オ 患者数が年々増加する食物アレルギーは、以 販売、食物アレルゲン検査技術の開発、 欧米路線エコノミークラスのアレルギー対応機内食 (一例) 年中無休 9:00 ∼ 1700 0120-747-707 JALプライオリティ・ゲストセンター/ 10 3 アレルギー対応機内食 (国際線)をご用意しています 3 環境 次世代育成 安全・安心 日本と世界を結ぶ vol.19 明日 の 空へ 私たちが大切に考える4つの分野 JAL CSR REPORT より良い社会を 繫げるために、 私たちができること。 した対応が必要なお客さまは便出発の 2 週間前までに、下記宛にご相談ください。 私たちが取り組むCSR活動に関する詳細は、 こちらでもご覧いただけます。 w w w. j al. com / j a/ c s r / 102 October 2014
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