薬品情報 360 号 No. 360 2016/10/31 監修 三浦 昌朋 編集 薬品情報室 主な内容 1. 2. 3. 4. 5. 新規採用薬品一覧 製造販売中止および切換えによる処方オーダー停止薬品 医薬品の自主回収 ランタスXR注ソロスターの取り扱いに関する注意点 「デパス錠 0.5 ㎎、1mg、細粒 1%」および「アモバン錠 7.5 ㎎」の 第三種向精神薬への指定と処方日数制限について 1.新規採用薬品一覧 [院内採用薬品] 1139:その他の抗てんかん剤 ペランパネル水和物 Perampanel Hydrate フィコンパ錠 2mg Fycompa 習慣性、処 エーザイ [剤] 内用:フィルムコーティ ング錠 [組] 1 錠中にペランパネルと して 2mg を含有 [効] (1)他の抗てんかん薬で十分な 効果が認められないてんかん患者の 下記発作に対する抗てんかん薬との 併用療法、(2)部分発作(二次性全般 化発作を含む)、(3)強直間代発作 [用] 通常、成人及び 12 歳以上の小 児にはペランパネルとして 1 日 1 回 2mg の就寝前経口投与より開始し、そ の後 1 週間以上の間隔をあけて 2mg ずつ漸増する。 本剤の代謝を促進する抗てんかん薬 を併用しない場合の維持用量は 1 日 1 回 8mg、併用する場合の維持用量は 1 日 1 回 8~12mg とする。 なお、症状により 1 週間以上の間隔を あけて 2mg ずつ適宜増減するが、1 日 最高 12mg までとする。 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者。重度の肝機能障害の ある患者。 [副]重大な副作用 攻撃性 1179:その他の精神神経用剤 アセナピンマレイン酸塩 Asenapine Maleate シクレスト舌下錠 5mg Sycrest sublingual 劇薬、処 Meiji Seika ファルマ [剤] 内用:舌下錠 [組] 1 錠中にアセナピンとし て 5mg を含有 [効] 統合失調症 [用] 通常、成人にはアセナピンとして 1 回 5mg を 1 日 2 回舌下投与から投 与を開始する。なお、維持用量は 1 回 5mg を 1 日 2 回、最高用量は 1 回 10mg を 1 日 2 回までとするが、年齢、 症状に応じ適宜増減すること。 1 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者。昏睡状態の患者。バ ルビツール酸誘導体等の中枢神経抑 制剤の強い影響下にある患者。アド レナリンを投与中の患者。重度の肝 機能障害(Child-Pugh 分類 C)のあ る患者 [副]重大な副作用 悪性症候群。遅発性ジスキネジア。 肝機能障害。ショック、アナフィラ キシー。舌腫脹、咽頭浮腫。高血 糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖 薬品情報 360 号 尿病性昏睡。低血糖。横紋筋融解 症。無顆粒球症、白血球減少。肺塞 栓症、深部静脈血栓症。痙攣。麻痺 性イレウス。 2189:その他の高脂血症用剤 ロスバスタチンカルシウム Rosuvastatin Calcium クレストール OD 錠 2.5mg [効] 高コレステロール血症、家族 性高コレステロール血症 [用] 通常、成人にはロスバスタチ ンとして 1 日 1 回 2.5mg より投与を Crestor OD 処 開始するが、早期に LDL-コレステ アストラゼネカ ロール値を低下させる必要がある場 合には 5mg より投与を開始してもよ [剤] 内用: 口腔内崩壊錠 い。なお、年齢・症状により適宜増 [組] 1 錠中にロスバスタチン 減し、投与開始後あるいは増量後、 2.5mg を含有 4 週以降に LDL-コレステロール値の 低下が不十分な場合には、漸次 10mg まで増量できる。10mg を投与 しても LDL-コレステロール値の低 下が十分でない、家族性高コレステ ロール血症患者などの重症患者に限 り、さらに増量できるが、1 日最大 20mg までとする。 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者。肝機能が低下してい ると考えられる以下のような患者急 性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬 変、肝癌、黄疸。妊婦又は妊娠して いる可能性のある婦人及び授乳婦。 シクロスポリンを投与中の患者。 [副]重大な副作用 横紋筋融解症。ミオパチー。免疫性 壊死性ミオパチー。肝炎、肝機能障 害、黄疸。血小板減少。過敏症状。 間質性肺炎。末梢神経障害。多形紅 斑。 2492:すい臓ホルモン剤 インスリン グラルギン(遺伝 子組換え) Insulin Glargine (Genetical Recombination) ランタスXR注ソロスター Lantus XR SoloStar 劇薬、処 サノフィ [剤] 注射剤 [組] 1 キット(1.5mL)中にイ ンスリン グラルギン(遺伝子 組換え)を 450 単位含有 [効] インスリン療法が適応となる糖 尿病 [用] 通常、成人では、初期は1日 1回4~20 単位を皮下注射する が、ときに他のインスリン製剤を 併用することがある。注射時刻は 毎日一定とする。投与量は、患者 の症状及び検査所見に応じて増減 する。なお、その他のインスリン 製剤の投与量を含めた維持量は、 通常1日4~80 単位である。 ただし、必要により上記用量を超 えて使用することがある。 [禁] 低血糖症状を呈している患 者。本剤の成分又は他のインスリン グラルギン製剤に対し過敏症の既往 歴のある患者。 [副]重大な副作用 低血糖。ショック、アナフィラキシ ー。 2492:すい臓ホルモン剤 インスリン デグルデク/アス パルト (遺伝子組換え) Insulin Degludec /Aspart (Genetical Recombination) ライゾデグ配合注 フレックスタッ チ Ryzodeg flex touch 劇薬、処 ノボノルディスク ファーマ [効] インスリン療法が適応となる糖 尿病 [用] 本剤は、超速効型インスリン (インスリン アスパルト)と持効 型インスリン(インスリン デグル デク)を 3:7 のモル比で含有する 溶解インスリン製剤である。 通常、成人では、初期は 1 回 4~20 単位を 1 日 1~2 回皮下注射する。 2 [禁] 低血糖症状を呈している患 者。本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者。 [副]重大な副作用 低血糖。ショック、アナフィラキシ ー。 薬品情報 360 号 [剤] 注射剤 [組] 1 筒(3mL)中にインスリ ン デグルデク(遺伝子組換 え)210 単位(1260nmol)/ インスリン アスパルト(遺伝 子組換え)90 単位(540nmol) を含有 1 日 1 回投与のときは、主たる食事 の直前に投与し、毎日一定とす る。1 日 2 回投与のときは、朝食直 前と夕食直前に投与する。投与量 は症状及び検査所見に応じて適宜 増減するが、維持量は通常 1 日 4~ 80 単位である。但し、必要により 上記用量を超えて使用することが ある。 2615:アルコール製剤 エタノール [効] 手指・皮膚の消毒、手術部位 [禁] 損傷皮膚及び粘膜 Ethanol (手術野)の皮膚の消毒、医療機器 [損傷皮膚及び粘膜への使用によ 消毒用エタノール液IP の消毒 り、刺激作用を有する。] Ethanol solution IP [副]重大な副作用 健栄製薬 [用] 本品をそのまま消毒部位に なし [剤] 外用:液剤 塗布する。 [組] エタノール 76.9~ 81.4vol%を含有(添加物とし てイソプロパノールを含有) 449:その他のアレルギー用薬 モンテルカストナトリウム Montelukast Sodium シングレア OD 錠 10mg Singulair OD [効] 気管支喘息、アレルギー性鼻 炎 [用] (1) 気管支喘息 通常、成人にはモンテルカストとし 処 て 10mg を 1 日 1 回就寝前に経口投 MSD 与する。 [剤] 内用: 口腔内崩壊錠 (2) アレルギー性鼻炎 [組] 1 錠中にモンテルカスト 通常、成人にはモンテルカストとし として 10mg を含有 て 5~10mg を 1 日 1 回就寝前に経口 投与する。 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者 [副]重大な副作用 アナフィラキシー。血管浮腫。劇症 肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸。中 毒性表皮壊死融解症 (TEN)、皮膚粘 膜眼症候群 (Stevens-Johnson 症候 群)。血小板減少。 625:抗ウイルス剤 ドルテグラビルナトリウム Dolutegravir Sodium テビケイ錠 50mg Tivicay 劇薬、処 グラクソ・スミスクライン [剤] 内用: フィルムコート錠 [組] 1 錠中にドルテグラビル として 50mg を含有 [効] HIV 感染症 [用] 通常、成人には以下の用法・ 用量で経口投与する。本剤は、食事 の有無にかかわらず投与できる。投 与に際しては、必ず他の抗 HIV 薬と 併用すること。 (1) 未治療患者、インテグラーゼ阻 害薬以外の抗 HIV 薬による治療経験 のある患者 ドルテグラビルとして 50mg を 1 日 1 回経口投与する。 (2) インテグラーゼ阻害薬に対する 耐性を有する患者 ドルテグラビルとして 50mg を 1 日 3 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者 [副]重大な副作用 薬剤性過敏症症候群 薬品情報 360 号 2 回経口投与する。 なお、12 歳以上及び体重 40kg 以上 の未治療、インテグラーゼ阻害薬以 外の抗 HIV 薬による治療経験がある 小児患者には、ドルテグラビルとし て 50mg を 1 日 1 回経口投与でき る。 6399:他に分類されない生物学的製剤 抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グ ロブリン Anti-human Thymocyte Immunoglobulin サイモグロブリン点滴静注用 25mg Thymoglobuline 生物由来、劇薬、処 サノフィ [剤] 注射剤 [組] 1バイアル中に抗ヒト胸 腺細胞ウサギ免疫グロブリン を 25mg含有 [効](1)中等症以上の再生不良性貧 血、(2)造血幹細胞移植の前治療、 (3)造血幹細胞移植後の急性移植片 対宿主病、(4)下記の臓器移植後の 急性拒絶反応の治療(腎移植、肝移 植、心移植、肺移植、膵移植、小 腸移植) [用] (1)中等症以上の再生不良性 貧血:通常、1日1回体重1kg あ たり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グ ロブリンとして 2.5~3.75mg を、 生理食塩液又は5%ブドウ糖注射 液 500mL で希釈して、6時間以上 かけ緩徐に点滴静注する。投与期 間は5日間とする。 (2)造血幹細胞移植の前治療:通 常、1日1回体重1kg あたり抗ヒ ト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン として 2.5mg を、生理食塩液又は 5%ブドウ糖注射液 500mL で希釈 して、6時間以上かけ緩徐に点滴 静注する。投与期間は造血幹細胞 移植5日前より4日間とする。 (3)造血幹細胞移植後の急性移植片 対宿主病:通常、1日1回体重1 kg あたり抗ヒト胸腺細胞ウサギ免 疫グロブリンとして 2.5~3.75mg を、生理食塩液又は5%ブドウ糖 注射液 500mL で希釈して、6時間 以上かけ緩徐に点滴静注する。投 与期間は5日間とする。 (4)臓器移植後の急性拒絶反応の治 療 ○腎移植の場合 通常、1日1回体重1kg あたり抗 ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリ 4 [警] 本剤は、緊急時に十分対応で きる医療施設において、再生不良性 貧血、造血幹細胞移植又は臓器移植 に関する十分な知識・経験を持つ医 師のもとで、本剤が適切と判断され る症例についてのみ投与すること。 また、治療開始に先立ち、患者又は その家族に有効性及び危険性を十分 説明し、同意を得てから投与するこ と。 [禁] 本剤の試験投与でショック状 態等の過敏症が認められた患者。重 症感染症(肺炎、敗血症等)を合併 している患者。妊婦。弱毒生ワクチ ンを投与中の患者。 (原則禁忌)本剤又は他のウサギ血清 製剤の投与歴のある患者。ウイルス 感染症の患者。細菌感染症の患者。 真菌感染症の患者 [副]重大な副作用 ショック、アナフィラキシー。重度 の infusion associated reaction(サ イトカイン放出症候群を含む)。感 染症(肺炎、敗血症等)。発熱性好 中球減少症。進行性多巣性白質脳症 (PML)。BK ウイルス腎症。間質 性肺炎。血小板減少、白血球減少。 出血傾向。重篤な肝障害。リンパ増 殖性疾患。 重大な副作用(類薬) 急性腎不全 薬品情報 360 号 ン と し て 1.5mg を 、 1 バ イ ア ル (抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロ ブリンとして 25mg)あたり、生理 食塩液又は5%ブドウ糖注射液 50mL で希釈して、6時間以上かけ 緩徐に点滴静注する。投与期間は 7~14 日間とする。 ○肝移植、肺移植、膵移植及び小 腸移植の場合 通常、1日1回体重1kg あたり抗 ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリ ン と し て 1.5mg を 、 1 バ イ ア ル (抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロ ブリンとして 25mg)あたり、生理 食塩液又は5%ブドウ糖注射液 50mL で希釈して、6時間以上かけ 緩徐に点滴静注する。投与期間は 最大 14 日間とする。 ○心移植の場合 通常、1日1回体重1kg あたり抗 ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリ ンとして 1.5~2.5mg を、1バイア ル(抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グ ロブリンとして 25mg)あたり、生 理食塩液又は5%ブドウ糖注射液 50mL で希釈して、6時間以上かけ 緩徐に点滴静注する。投与期間は 最大 14 日間とする。 [院外採用薬品] 1139:その他の抗てんかん剤 ペランパネル水和物 Perampanel Hydrate フィコンパ錠 4mg Fycompa 習慣性、処 エーザイ [剤] 内用:フィルムコーティ ング錠 [組] 1 錠中にペランパネルと して 4mg を含有 [効] (1)他の抗てんかん薬で十分な 効果が認められないてんかん患者の 下記発作に対する抗てんかん薬との 併用療法、(2)部分発作(二次性全般 化発作を含む)、(3)強直間代発作 [用] 通常、成人及び 12 歳以上の小 児にはペランパネルとして 1 日 1 回 2mg の就寝前経口投与より開始し、そ の後 1 週間以上の間隔をあけて 2mg ずつ漸増する。 本剤の代謝を促進する抗てんかん薬 を併用しない場合の維持用量は 1 日 1 回 8mg、併用する場合の維持用量は 1 日 1 回 8~12mg とする。 なお、症状により 1 週間以上の間隔を あけて 2mg ずつ適宜増減するが、1 日 最高 12mg までとする。 5 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者。重度の肝機能障害の ある患者。 [副]重大な副作用 攻撃性 薬品情報 360 号 2399:他に分類されない消化器官用薬 メサラジン Mesalazine ペンタサ顆粒 94%(1000mg/包) Pentasa granules [効] (1)潰瘍性大腸炎(重症を除 く)、(2)クローン病 [用] (1)潰瘍性大腸炎:成人にはメ サラジンとして 1 日 1,500mg を 3 回 処 に分けて食後経口投与するが、寛解 杏林製薬 期には、必要に応じて 1 日1回の投 [剤] 内用: 徐放性顆粒 与とすることができる。なお、年 [組] 1 包中として 1000mg を含有 齢、症状により適宜増減するが、1 日 2,250mg を上限とする。 ただし、活動期には、必要に応じて 1 日 4,000mg を 2 回に分けて投与する ことができる。 小児にはメサラジンとして 1 日 30~ 60mg/kg を 3 回に分けて食後経口投与 する。なお、年齢、症状により適宜 増減するが、1 日 2,250mg を上限とす る。 (2)クローン病:成人にはメサラジン として 1 日 1,500mg~3,000mg を 3 回 に分けて食後経口投与する。なお、 年齢、症状により適宜減量する。 小児にはメサラジンとして 1 日 40~ 60mg/kg を 3 回に分けて食後経口投与 する。なお、年齢、症状により適宜 増減する。 [禁] 重篤な腎障害のある患者。重篤な 肝障害のある患者。本剤の成分に対し 過敏症の既往歴のある患者。サリチル 酸エステル類又はサリチル酸塩類に対 する過敏症の既往歴のある患者。 [副]重大な副作用 間質性肺疾患。心筋炎。間質性腎炎、 ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性 腎不全。再生不良性貧血、汎血球減 少、無顆粒球症、血小板減少症。肝 炎、肝機能障害、黄疸。膵炎。 2699:他に分類されない外皮用薬 マキサカルシトール/ベタメタ [効] 尋常性乾癬 ゾン酪酸エステルプロピオン酸 エステル [用] 通常、1日1回、適量を患部に塗 Maxacalcitol/Betamethasone 布する。 Butyrate Propionate マーデュオックス軟膏 Marduox 劇薬、処 マルホ [剤] 外用:軟膏剤 [組] 1g 中にマキサカルシトー ル 25 μg/ベタメタゾン酪酸エ ステルプロピオン酸エステル 0.5 mg を含有 6 [禁] 本剤の成分に対して過敏症の既 往歴のある患者。細菌・真菌・スピ ロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び 動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ 等)。潰瘍(ベーチェット病は除 く)、第2度深在性以上の熱傷・凍 傷。 [副]重大な副作用 高カルシウム血症。急性腎不全。 薬品情報 360 号 3999:他に分類されないその他の代謝性医薬品 アバタセプト(遺伝子組換え) Abatacept(Genetical Recombination) オレンシア皮下注 125mg オートインジェクター1mL Orencia autoinjector [効] 関節リウマチ(既存治療で効 果不十分な場合に限る) [用] 通常、成人には、投与初日に 負荷投与としてアバタセプト(遺伝 子組換え)点滴静注用製剤の点滴静 注を行った後、同日中に本剤 125mg 生物由来、劇薬、処 の皮下注射を行い、その後、本剤 ブリストルマイヤーズスクイブ 125mg を週 1 回、皮下注射する。ま [剤] 注射剤(オートインジェ た、本剤 125mg の週 1 回皮下注射か ら開始することもできる。 クター) [組] オートインジェクター1mL 中にアバタセプト(遺伝子組換 え)125mg を含有 [警] 1.本剤を投与された患者に,重 篤な感染症等があらわれることがあ る。敗血症,肺炎,真菌感染症を含 む日和見感染症等の致命的な感染症 が報告されているため,十分な観察 を行うなど感染症の発現に注意する こと。また,本剤との関連性は明ら かではないが,悪性腫瘍の発現も報 告されている。本剤が疾病を完治さ せる薬剤でないことも含め,これら の情報を患者に十分説明し,患者が 理解したことを確認した上で,治療 上の有益性が危険性を上まわると判 断される場合にのみ投与すること。 また,本剤の投与において,重篤な 副作用により,致命的な経過をたど ることがあるので,緊急時に十分に 措置できる医療施設及び医師の管理 指導のもとで使用し,本剤投与後に 副作用が発現した場合には,担当医 に連絡するよう患者に注意を与える こと。 2.本剤の治療を行う前に,少なくと も 1 剤の抗リウマチ薬の使用を十分 勘案すること。また,本剤について の十分な知識とリウマチ治療の経験 をもつ医師が使用すること。 [禁] 本剤の成分に対し過敏症の既往 歴のある患者。重篤な感染症の患 者。 [副]重大な副作用 重篤な感染症。重篤な過敏症、ショ ック,アナフィラキシー様症状。間 質性肺炎。 2.製造販売中止および切換えによる処方オーダー停止薬品 当院採用の下記薬品について、製造販売中止および切換えのため処方オーダー停止となります。 中止薬品 備考 ネオ・エフラーゼ配合カプセル 製造販売中止のため (院内外採用) (経過措置満了日:平成 29 年 3 月 31 日) エアゾリンD1 製造販売中止のため (院内外採用) (経過措置満了日:平成 29 年 3 月 31 日) パンスポリンT錠 100 製造販売中止のため (院外採用) (経過措置満了日:平成 30 年 3 月 31 日) クレストール錠 2.5 ㎎ OD 錠採用のため切換え (院内外採用) 7 薬品情報 360 号 シングレア錠 10 ㎎ (院内外採用) オレンシア皮下注 125 ㎎シリンジ (院内外採用) OD 錠採用のため切換え オートインジェクター採用のため切換え 3.医薬品の自主回収 ①プロタノールL注 0.2 ㎎(興和創薬)の自主回収に関して 心機能・組織循環促進剤のプロタノールL注 0.2 ㎎(10A/箱)において、長期安定性試験において 含量低下が認められ、該当ロット製品が自主回収となっています。これを受けまして、救急カートを 含めた病棟定数薬品についても交換を実施がとなっています。 ②注射用サイメリン 50 ㎎(田辺三菱製薬)の自主回収に関して 抗悪性腫瘍剤のサイメリン注 50 ㎎において、長期安定性試験において質量偏差試験で規格外が認め られ、充填バラツキにより質量が低い製品が混在している恐れがあるため自主回収となっています。 当院では、該当ロットについて在庫が無く回収には至っておりません。 4.ランタス XR 注ソロスターの取り扱いに関する注意点 新規採用薬品のランタス XR 注ソロスター【450 単位/KT】につきまして、使用時の注意点が以下の ようになり、注射前の空打ちの単位数 3 単位、注射後の保持時間 5 秒間となり、既存のランタス注ソ ロスターと異なりますので、取扱い時ご注意ください。 (メーカー提供資材より) 5.「デパス錠 0.5 ㎎、1mg、細粒 1%」および「アモバン錠 7.5 ㎎」の第三種向精神薬への 指定と処方日数制限について 当院採用の「抗不安薬:デパス錠 0.5 ㎎,1mg,細粒 1%」(田辺三菱製薬)および「睡眠薬: アモバン錠 7.5 ㎎」(サノフィ株式会社)の 2 薬剤は、平成 28 年 9 月 14 日「麻薬、麻薬原料植物、 向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令の一部を改正する政令」が公布され、これまで向 精神薬の指定がされておりませんでしたが、10 月 14 日より第三種向精神薬に指定されることと なりました。 これを受けまして、11 月 1 日より処方日数制限が設けられ、上記対象 2 薬剤は処方発行時に 上限 30 日の処方日数制限を設けることとなります。 8
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