ネットワーク ワールド

15
ハ ー ティン グ テ クノロ ジニ ュース レター
ネットワーク ワールド
寄稿: Prof. Dr. Wolfgang Wahlster
テクニカル トピック: Automation IT
アプリケーション: RFID電子ネームプレート
people | power | partnership
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harting
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Editorial: Dietmar Harting: «Talent de bien faire».
(Prince Henry, the Navigator) _4
Data transmission
with an ultra-compact multiplexer _52
Guest contributor: Prof. Dr. Wolfgang Wahlster:
Digital Product Memory:
Embedded Systems Keep a Diary _6
BUS Topology for Power Transfer _62
harting 社各国での展示会 2007 _79
Han® Q 2/0 – new options for power supply , for instance
as a connectivity solution for solar energy _64
Rugged and rust-free. Han-INOX: The new range
of stainless steel housings for industrial connectors _66
Automated World オートメーションワールド
The Selection Guide:
the tool for constructing an Automation IT network _10
Monitoring by Ethernet in the food industry _14
Blossoming investment. Greenhouse control systems
utilize industrial Ethernet solutions from harting _18
Microcosm マイクロコズム~小宇宙の世界
RFID deployment now expanded: A Dresden Technical
University-harting cooperation project transponders
and readers to work in the construction industry _24
Tracking the product lifecycle. Electronic nameplate
with RFID for optimum data storage _28
harting Integrated Solutions
“Going Global by Staying Local”. HIS unravels
this conundrum by explaining its principal operating
model – “Uniform Global Footprint” _54
Wide Current Range Sensor
based on 3D-MID Package _31
Integration of SMC board connectors
into a fully automatic component assembly line _56
Cooperating Globally グローバル規模の協力体制
Communications infrastructure
at the new harting works in Zhuhai _74
World of Technology テクノロジの世界
Automatic train coupling in the new “Pendolino” _34
Automation IT becomes reality. Function and installation
of integrated open Ethernet _20
Higher reliability thanks to con:card+ _42
Taking the lead by innovation.
Greater innovative strength thanks to systematic
assessment of success factors and indicators _68
Mutual success started at the Bosphorus _71
Keeping the metro moving. harting connectors support
the deployment of linear drive systems in China _38
Keeping rail passengers comfortable: Han® M12-Crimp
features in passenger information systems _40
Watertight and robust:
Han telecommunications outdoor solution _50
World Standards 世界標準
Enhanced performance of VMEbus systems in Japan
thanks to har-bus® 64 _48
Generic cabling standardization _58
Publication details.
Published by: harting KGaA, M. Harting, P.O. Box 11 33, 32325 Espelkamp (Germany), Phone +49 5772 47-0, Fax: +49 5772 47-400, Internet: www.harting.com
Chief ­Editor: A. Bentfeld | Vice Chief Editor: Dr. H. Peuler, K. Jording | Overall coordination: Communication and ­Public Relations ­Department, A. Bentfeld
Design and Layout: Contrapunkt Visuelle Kommunikation GmbH, Berlin | Production and printing: Druckerei Meyer GmbH, Osnabrück | Comic: Helme Heine
Circulation: 30.000 copies worldwide ­(German, English and 10 additional languages)
Source: If you are interested in obtaining this newsletter on a regular basis, free of charge, contact your nearest harting branch, your harting sales partner or one of the local
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Reprints: Complete reprints and excerpts of contributions are subject to approval in writing by the Editor. This also applies to input into electronic ­databases and reproduction on
electronic media (e. g. CD-ROM and Internet).
All product designations used are trademarks or product names ­belonging to harting KGaA or other companies.
Despite careful editing it is not possible to completely rule out printing errors or changes to product specifications at short notice. For this reason harting KGaA is only bound by
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© 2007 by harting KGaA, Espelkamp. All rights reserved.
In the case that certain terms/words are not stated in a gender-neutral manner here, the other gender that is not specifically stated is also hereby implied and addressed.
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te c . N ew s 15: Edi to r i a l
Dietmar Harting
「 Talent de bien faire 」
(エンリケ航海王子)
15世紀初頭、エンリケ航海王子は、彼の格言である「Talent de
bien faire (成すことへの渇望)」という情熱の元に、ポルトガル
海上帝国の繁栄に貢献しました。王子の航海を成功させた最大
の要因は自身の航海の記録、特に航海日誌を絶えず見直したこ
とです。
地理学の知識や、航海計器の精度、地図作成法、造船その他の学
目を開かせてくれます。またパートナーにも、弊社の技術力や市場
問の発達により、1498年にバスコダガマがインドへの海路を発見
トップの地位がもたらすメリットがあると考えます。
し、利益性の高い香辛料の貿易が可能になりました。
社内の個人としての様々な考え方も大事ですが、同時に外部の弊
バルトロメウディアスや、クリストファーコロンブスら偉大な航海
社に対する見方も大切です。弊社は2006年に、世界で最も優れ
士の知的好奇心のおかげで、ヨーロッパの海洋都市はその海洋ネ
た技術に対して贈られる賞であるHermes Awardを受賞しまし
ットワークを大西洋や太平洋、インド洋へと拡大することができま
たが、そのように第三者が弊社の画期的なソリューションを評価
した。彼らは今日の貿易や商業ネットワークの基盤を構築し、最終
してくださったり、価値があると判断していただけた時は、本当に
的に我々の世界のネットワーキングへの道を開きました。
光栄です。
15世紀初頭のこのグローバリゼーションと、我々が今日直面して
このような評価に私たちは勇気をもらって、進むべき海路に針路
いる21世紀におけるグローバリゼーションとの大きな違いは、時
を定めることができるのです。優れたアプリケーションを求める
間と空間を埋める速度です。私たちはお客様の希望やニーズに対
お客様にソリューションを提供することによって、知的好奇心や
応するために、数世紀前の航海士達のように危険を犯しながら長
発見する喜びを感じ、新しい技術的な課題に挑戦できるのです。
時間をかけて航海する必要はありません。近代のIT技術のおかげ
エンリケ航海王子の信条である「Talent de bien faire」に、弊社
で、スタッフ、顧客、サプライヤ、技術、データの相互接続ができる
も忠実であり続けたいと思います。
ので、各地の開発センターや工場、販売やサービス部門で、すべて
の要件や期待に対応することができるようになりました。
このtec.News 15で、弊社の考えや画期的な開発や新製品の情報
などを、お客様と共有したいと考えております。それによって得た
エンリケ航海王子の時代と同じく、継続的な知識の追求は、発展
力やアイデアが、人と技術が未来を形づくるという共通のビジョン
のための基本的な前提条件であり駆動力でもあります。画期的な
を、現実のものにしてくれるのです。
ソリューションに対するお客様の要望に応えられるよう、弊社のス
タッフは、国境を越えて意見やアイデアを交換しています。弊社の
知識開発はまた、研究機関、団体、企業などのパートナーとの連携
に基づいています。すばらしいパートナーは私達に新しい世界への
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ヴォルフガング・ヴァールシュター
博士(Prof. Dr. Dr. h. c. mult. Wolfgang Wahlster)は、ザールブリュッ
ケン(Saarbrücken)、カイザース
ラウテルン(Kaiserslautern)、ブ
レーメン(Bremen)、ベルリン(
Berlin)に拠点を置く、世界最大規
模を誇るドイツ人工知能研究所(
DFKI GmbH)所長です。研究所か
らは46の新企業が設立。博士は、
ストックホルム(Stockholm)にあ
る、スウェーデン王立アカデミー
(Royal Swedish Academy of
Sciences)の外国人会員に選ばれ
ており、さらにマンマシンコミュニ
ケーション(MMC)研究において、
ドイツ連邦政府大統領より、ドイツ
近未来賞(German President‘s Future Prize)の受賞経験もありま
す。また、連邦政府が招集した研究
連合、Wirtschaft-Wissenschaft
(産業科学) のメンバーも兼務。連
邦政府は、同氏を情報通信技術革
新におけるプロモータとして任命
しました。
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Prof. Dr. rer. nat. Dr. h.c. mult. Wolfgang Wahlster
デジタル プロダクトメモリー:
組み込みシステムによる記録
情報通信技術(ICT)は、いまやあらゆる経済部門におけるイノベーションに必要不可欠な原動力です。情報通信技術は、社会における
仕事や生活に浸透し、情報・知識社会の技術的基盤を確立しています。IT化が進むつれて、主要技術であるICTは、経済成長を促進
させる機能も備えています。私が技術部長を務めるGermany‘s Federal Ministry of Education and Research (BMBF) ICT strategy
グループの各関連会社の幹部は、自動車産業、医療技術、物流における80%以上のイノベーションがITC(ソフトウェアシステム、電子
システム、ネットワーク技術、知識技術)によってサポートされていると明言しています。
従来、コンピュータやOS、データベースシステム、周辺機器(コ
ンピュータスクリーンやプリンタ)を製造してきたドイツですが、
その活躍に広がりをみせています。今やドイツは企業向けソフト
ウェア部門においてトップを走っており、世界で3番目のソフトウ
ェア大国となっています。また自動車や医療業界向けの組み込み
システム用の画期的なアプリケーションソフトウェア開発におい
ても重要な役割を果たしています。ドイツの企業は、物流におけ
るその特殊なICTにより、新規産業や流通コンセプトにおいて優
秀な実績を残しています。そのため、ドイツ政府はこのハイテク
産業に新規雇用の将来性があると考え新たな付加価値をつけた
戦略を構想しています。
デジタルプロダクトメモリーの具体的なビジョンは、RFID(無線
ICタグ)技術や埋め込みシステムなど、人工知能技術の統合によ
り、対象となる分野や膨大なアプリケーションに対応する多大なる
可能性を創り出すことです。
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デジタルダイアリー
クネットワークで情報を交換できます。その結果、冷凍輸送トラ
ICTの対象となるロジスティックや各種サービス(コンサルティン
ック内のワイン箱やチョコレートキャンディの箱が、空気湿度の
グサービスや保守、修理、リサイクルなど)は部門、多くの成功事例
基準をオーバーしているエアコンに対して、
「警告」を発すると、
を実証しています。製品やライフサイクルが短くなるにつれ、ロジ
エアコンは自動的に調整されます。しかし、もっとも重要なのは、
スティックチェーンはより複雑になります。そのため、高額製品の
ユーザがこうした製品のデジタルプロダクトダイアリを活用でき
ライフサイクルをデジタル記録したり、状態を常時監視したり、製
ることです。
品の場所を追跡したりすることは、データへ高いアクセスビリティ
を維持することが、競争力の高い企業であるための必要な条件で
このデジタルダイアリを、ベルーガキャビアのビンの青いふたやベ
す。そして、製品のプライバシーや、消費者情報保護、製品保証な
ルギーの高級チョコレートの箱、フランスの高級ワインのコルクに
どにおける対応策も改善を続けています。
搭載することで、ディーラやエンドカスタマでさえも、常にこうした
高級製品が品質を下げるない環境に保管されていることを確認で
次世代の「スマートアイテム」は、各種組み込みセンサ(温度や位
きます。マイクロセンサは、ワインがどの場所にいつ、平面に置かれ
置、輝度、湿度など)の評価やRFIDタグによる単なる認証機能に
たのか、振動や日光、強い温度変化にさらされたかどうかを記録し
留まらず、製品や運用データを全て記録し、ネットを介し周囲やユ
ます。これにより、エンドカスタマは、その製品に欠陥があるかど
ーザと積極的に情報を交換が可能になるでしょう。
うかに関係なく、製品を提示された価格で購入するかどうかを決め
ることができます。またディーラは輸送中数日間過剰な湿度にさら
デジタル製品メモリは、航空機のフライトレコーダのような、ブ
された高級チョコレートを直接サプライヤに返品できます。
ラックボックスとしての機能があり、関連する周辺パラメータを
将来、中古車のバイヤーが車に搭載されたデジタルダイアリを読
デジタルで記録します。しかし、現在最先端の組み込みシステム
み取り過去2年間の記録を閲覧したとします。そしてその車が過
は非常に小型なので、外部から見えないよう装着できます。マイ
去3回オイルを十分に補給せずに300km以上を走行したことや、
クロプロセッサやメモリ、
マイクロセンサシステム、GPS (Global
運転席のエアバッグが過去6ヶ月間で2回配備されていることが分
Positioning System)チップ、無線モジュールに加え、こうした組
かったとしたなら、こうした事実は購入動機に影響します。また、
み込みシステムにはそれぞれ専用の電源が搭載されています。製
車や航空機、生産機械の重要なスペアパーツが、正当に修理工程
品メモリは互いに、周囲とローカルエリア無線を介したアドホッ
を通過してきたかを確認できる可能性があります。
4. インテリジェント オブジェクト
German Research Center for Artificial Intelligence (DFKI)が、Bosch社、
HARTING社、Siemens社など数社と共同
3. PDS, スマートフォン,
スマートカード
でKaiserslauternの実証・開発センターに
現在設置している工場ラインと共に、将来の
小型化
「スマートファクトリー」では、製品の製造中
にデジタルプロダクトメモリへの書き込みが
2. PC
可能となるでしょう。
1.セントラル・
コンピュータ
タイムフレームの向上
セントラル・コンピュータによるコンセプト.
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写真提供:DFKI社
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時の安全性を確保し、100%安全な車
に近づくため、相互にそして車両間で
通信を行うようになります。しかし、そ
の実現には、製品メモリ間の意味解析
技術が必要です。ウォータセンサを搭
載したフランスのPeugeot が道路に
ある大きな水溜りをアクアプレーニン
グとして検知したとします。これをアド
ホックインターネット接続を通じて、
その後に続くBMWのバイクのローカ
ルなハザード警告システムに警告す
るためには、このセンサには、フラン
ス語ではなく、受け側にも理解可能な
言語を使用しなければいけません。こ
うすることで、バイクに乗った人間は、
デジタルプロダクトメモリー搭載インテリジェントショッピングアシスタント.
写真提供:DFKI社
「注意!200メートル先にアクアプレ
ーニング発生!」という警告を受け取
解析技術
れるのです。ドイツの自動車産業は、この車両間の車両-X間通信
プロダクトメモリーやユーザフレンドリなダイアログアクセス、各
と交通インフラストラクチャにおいて世界最高技術を誇ります。
種製品メモリの相互運用、インテリジェント環境には、機械が理解
数年後には、車両のオイル交換よりも、意味解析ソフトウェアの
できる意味を構築することがが必要です。製品に内蔵されたダイア
アップデートの方が頻繁になるでしょう。
リーの付加価値は、製品を処理するサービスロボットが、その製品
のデジタルメモリのサイズや、重量、安定性、グリップポイントに
当然、不正アクセスや製品メモリの偽造からの保護は重要な研究
関する情報を理解できてこそ初めて生かされます。解析言語には、
事項であります。
共通のデジタルコンテンツを的確に記述するための標準化された
コンセプトを提供する、OWL(Ontology Web Language:オント
BMBFI社がスポンサーを務めるSmartWeb、Specter、Shared-
ロジーウェブ言語) などのマークアップ言語が使用されます。
Life共同プロジェクトで、DFKI社は、デジタルダイアリの意味解
析において、重要な研究を行い、研究成果はCeBIT 2007ので展
日常生活品などが、論理的なつながりますますネットワーク化さ
示されました。上記で説明した要素は、デジタルプロダクトメモ
れるようになると、
「商品のネット化」が生まれます。人々は身辺
リの分野におけるドイツ政府の産業ハイテク戦略の標識となる
のデジタルネットワークを意識することなく過ごすようになるでし
プロジェクトのための重要な前提条件のすべてを提供するもの
ょう。70を超えるマイクロコンピュータから構成される、車の中の
であり、ドイツにおける産業界のバリューチェーンに実装される
組み込みシステムは、動くコンピュータとして、高いレベルの移動
ようになるでしょう。
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Andreas Huhmann
The Selection Guide:
オートメーションITネットワーク構築用ツール
イーサネットを工業用途に導入する際、オートメーションITネットワークは、様々な重要要素によってサポートされます。この要素には、
ITとオートメーション条件を考慮する管理システムに加え、スイッチなどの能動部品や、ケーブルなどの受動部品があります。オフィスで
この二種類の部品を分けるのは簡単ですが、工場内や機械など製造エリアにおいて厳密に分けることは極めて難しいことです。このた
め、ハーティングでは、工業用建物、工場、機械類向けのネットワーク全体を計画するための統一ツールを開発いたしました。
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インフラストラクチャ全体に対する簡単な選別ルールは、シーム
レスなネットワークの開発をサポートしています。ネットワーク部
品・ケーブリングの最適な調和が最も重要です。工場の各設備や
システム、機械類をつなぐネットワークは標準化ではないため、用
途は計画中に考慮すべき重要な要因となっています。イーサネット
ネットワーク部品の特性は用途から生まれる場合があります。例
えば、用途がプロセスデータの記録で構成される場合は、アンマ
ネージドスイッチで十分ですが、リアルタイムの自動化プロセスで
は、アンマネージドスイッチは使用できません。
機能
ネットワーク部品は、eConシリーズは、簡単なスターカプラとし
て使用できます。また、mConシリーズでは、アクティブなセグメ
ント管理の複雑なタスクを実行できます。ハーティング テクノロ
ジグループが提供するeCon、sCon、mConシリーズは、あらゆる
工業アプリケーションに対応しています。
イーサネットネットワーク部品は、工業用途において、次の各種基
本機能を提供します。
–工業用途に応じた温度範囲と、高レベルの機械的堅牢性
–IEEE 802.3 Fast Ethernet (100 MBit/s)に準拠したイーサネッ
トスイッチ
–ストアアンドフォーワード スイッチングモード
–オートネゴシエーション/オートクロッシング
–電気または光ポート
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Business
ERP/CRM/MES
Engineering
CAD/CAE/CAQ
Services
Video
Telephony
Security
Automation
PLC
CNC
Robot
ネットワークアプリケーションの構成
これらの機能は、ハーティングの全ネットワーク部品において基
設置タイプ
本となっています。この機能を搭載したeConシリーズは、ユーザ
正しい機能を選択するだけでなく、適切な設置タイプを選択する
や管理者による設定を必要としない、プラグアンドプレイ部品に
ことも、工業環境では特に重要です。用途に応じて、次の3つのタ
なっています。用途に関連したパラメータ化は行えません。これら
イプを定義できます。
の部品を使用するためには用途を正確に把握してから慎重に考
慮されたネットワークセグメンテーションが必要です。一般に、
–1つ目は、ネットワーク部品がスター型トポロジを作成するため
アンマネージドネットワーク部品は、収束ネットワークには使用
にキャビネット内で使用されるそのクライアントは同じキャビ
できません。
ネット内に収納されます。外部での使用に適したフィールドパ
ッチケーブルが必要になります。
アプリケーションが特有の場合、またはその後の構成変更が必
–2つ目は、キャビネットがイーサーネットネットワークに統合さ
要な場合、sConシリーズが最適です。このネットワーク部品は、
れ、キャビネット内にスター型トポロジとして配備されるタイプ
各用途に応じて、特別な管理ツールなしで変更できます。USBイ
です。分散キャビネットは、ライン型トポロジで簡単に接続でき
ンターフェースによりオフラインのまま試運転時のパラメータ入
ます。
力が可能です。
–3つ目のクラスは、現場でスター型トポロジを構成する場合、構
成部品の大半が高い保護レベルに対応して設計されています。
mConネットワーク部品は、今日のオフィス環境における最新技
また、少数のポートから、線型トポロジ接続が可能です。
術を反映したのと同じように、ネットワーク管理に使用できます。
IGMP、Query、QoS、VLAN、RSTPなどの管理サービスが利用で
プロファイル仕様
きます。簡単な試運転やWebを介した管理用に、Webサーバが統
プロファイルの選択により、PROFINET やEthernet IPに必要な、
合されています。mConスイッチにより、オフィスや工場環境での
特殊な自動化プロファイル特有の機能が、ネットワーク部品に統
収束に重要なネットワーク機能を使用できるため、オートメーシ
合されます。標準イーサーネットとの互換性を保証するため、こ
ョンITを実現できます。
れらの規格には、通常、アンマネージドネットワーク部品の使用
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EtherNet/
IP
IEC 61 918
Profinet
プロファイル
プロファイル
Profinet
ケーブル
スタンダ
ード イー
サネット
Generic Cabeling / ISO/IEC 24 702
4
IEC 61 918
EtherNet/IP
mCon
In-between
設置環境
製品
eCon
sCon
3
Inside
2
Outside
1
Automation IT セレクション ガイドの構築
は含まない機能・インターフェース要件があります。また、これに
統合管理
関連して、ネットワーク部品と自動化プロファイルの互換性を確
管理システムは、ネットワーク中の全部品を統合します。オートメ
保する必要があります。
ーションITのルールに順じることで、管理の統合化が可能になり
ます。自動化環境におけるネットワーク保守は、実際には簡単な
ケーブル
診断ツールで分散的に行うことができます。全ネットワークの相
構内配線は特定の用途で使用します。ケーブリングは、用途の場
互通信は、一定かつ同型でなければならず、またこうした要素は
所に大きく左右されます。ハーティングでは、工業用建物と、工
均一性が重要です。これは、HARTINGのIndustrial VIS//ON管
場、各機械類を区別しています。工場・機械類の場合、自動化プ
理ツールにより実現できます。
ロファイルでは、IEC 61784の特定のプロファイルに従って定義さ
れているように、使用可能なコネクタを指定しています。しかし、
シームレスオートメーションITネットワーク
工業用建物の正しい規格は、ISO/IEC24702になっています。現
HARTING Selection Guideでは、冒頭部分で機能についてふれて
場で組み立て可能なケーブルやコネクタの他にケーブルセット一
います。アプリケーションは多岐に渡るため、それぞれに応じて機
式を使用できます。
能要件も異なります。ハーティングでは、全ての用途に適したネッ
トワーク環境を提供し、最終的には、能動・受動という見方をなく
キャビネット環境と負荷の大きな環境間の移行には、ドラッグチ
すことに成功しました。これは、産業用アプリケーションにおい
ェーンなど、キャビネットの壁や2箇所をつなぐ線に使用されてい
て、完全にシームレスなオートメーションITを構築するまさに最
るのと同じ接続要素も使用できます。これは、ネットワークにシ
適な方法といえるでしょう。
ームレスに挿入できるだけでなくでセキュアなネットワークソリ
ューション用の部品の選択を最小限の選定だけととどめる事が
できます。
Andreas Huhmann
Director Strategic Marketing
Division Industrial Communication and Power Networks
harting Technology Group
[email protected]
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Rhonda Stratton, Tony Guerra & Rob Hanes
イーサネットによる監視
揚げ物用のパン粉やペストリー・ケーキミックスは、手頃な量のパックになって、スーパーで売られています。しかし、こうしたパン製品
を大量に購入する消費者や食品サービス業界に対しては、メーカは様々なサイズの容器を用意しなければなりません。通常の包装単位
は50lb.の袋になりますが、このような大量食品メーカにとって、こうした袋を包装ラインで扱う際、問題が生じる場合があります。包装
データを正確に記録・管理することは、食品製造ビジネスには不可欠な工程です。
正確なプロセス管理
従来の監視方法
ニューイングランド(アメリカ)沿岸にある、大量食品や飲料ミッ
袋詰めプロセスは分散的で、非連続的な計量方法によって管理
クスのトップメーカの工場では、包装プロセスは、個々の袋を秤に
されていました。データはセンサーを通じて、機械に直接記録さ
乗せることから始まります。このプロセスでは、袋は自動的に開封
れ、次に技術室に送信され、解析されていました。作業の正確性
され、供給ラインで中身が詰められます。目標重量に到達する直
はこのデータに基づいて管理されていました。
前に、供給は自動的一度停止して残りの目標量は少しずつ袋に注
入されます。その後、袋は密閉され、出荷を待ちます。この半自動
これは製造責任者が、袋詰め作業の正確性を向上させるためにラ
プロセスは、複数のシフトを行っている各製造ラインで稼動日中
インの調整を行うための情報源となりました。このプロセスは何
ひたすら繰りかえされます。
年にも渡って行われ、それなりに満足する結果が得られていまし
た。しかし、データを連続で長期に渡って解析した結果、特に食
正確な重量管理は非常に重要です。少しでも足りなければ、顧客
品交換時やシフト交代時における改善が求められるようになりま
に迷惑がかかり、逆に多すぎれば、メーカ側の利益が減ってしま
した。
います。更に、製品を輸送する場合、重量の正確な記載は必須条
件となります。
イーサネットによるリアルタイムな監視
製造分野でイーサネットを使用する機会はますます増えてきてい
製品の入れ替え時やシフトの引継ぎ中の食品詰めプロセスの監視
ます。Connectivity & Networksソリューションのトップメーカと
は、特に困難です。ケーキミックスやパン粉などの各種食品は、重
して、ハーティングは大量食品メーカに、イーサネット技術を使
量や流量によって大きく変化するので、種類の違う食品を交互に
用した自動化ソリューションを実装する機会を得ました。ハーテ
連続して梱包する際には、特に注意して監視する必要があります。
ィングのオートメーションIT製品は50lb.の袋詰めラインの、製造
余剰分を無駄にしないために、正確に50lb.のマークに達した瞬間
プロセスを最適化し、顧客のコスト削減が実現するよう貢献して
に、食品の流れが停止するよう、製品が入れかわるたびに、詰め作
いきます。
業の機械をリセットする必要があります。
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ハーティングのイーサネットソリューションは生産上の無駄を最小限におさえます
室内におけるスイッチの設置
ハーティングは、データ記録と袋詰めラインでの手動修正の際に
生じるタイムラグを解析し、イーサネットを使用したリアルタイム
な監視を導入することにより、プロセスの大幅な改善策を提案し
ました。長期的なソリューションとして、ハーティングはスイッチが
設置される過酷な環境(大量の埃や湿気など)を考慮したIP67ソ
リューションを推奨しました。特殊な筐体や取り付け用具を使用せ
ず設置時間とコスト削減のために、イーサネットソリューションを、
50lb.の袋詰めライン近くに導入することを提案しました。
提案したHARTING Automation ITパッケージは、IP67 EthernetスイッチからData 3A 、RJ45コネクタ、産業用イーサネット
ケーブルらの接続により構成されています。食品会社にとって非
常に重要なのは、コアとなる部品をハーティングが直接提供で
きるということです。
ハーティングでは、実装における技術サポートを提供しています。
またSwitchの導入に加え、既存のシリアル接続を使用してハー
IP67 イーサネットスイッチ, IP67 データ3A
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従来のレイアウト
50 lb bag line
In-line Scale
Serial RS 232
Rs 232 to イーサネット コンバータ
3A P/T
Machine 3
3A P/T
3A P/T
Machine 2
IP 67 Switch
電源
PC
Corporate
LAN Port
Automation IT システム 構成
ティングのスイッチと通信できるよう、シリアル-イーサネット間
における問題に対処する必要がなくなり、技術室は長期的な製造
モジュールの設置のための追加サポートを提供しています。 袋
目標に集中できるようになりました。コスト削減達成や、算出した
詰めプロセスの監視に使用する第三者ソフトウェア設置のための
資本収益率を考慮し、会社では現在、他の製造ラインへのイーサ
ヘルプもおこなっています。ハーティングのスイッチは最終的に
ネットによる監視システムの導入も予定しています。
は、ERPシステムにログインするためのPC接続に使用されてい
る既存のLAN接続に近い位置に設置されます。既存の袋詰めラ
インに加え、更に2つの接続により、後で他の機械を統合するこ
とも可能です。
まとめ
食品会社では、イーサネットシステムの導入によって削減されるコ
ストの額は、年間約20,000ドルと見積もっています。製造データ
へのリアルタイムアクセスの導入により、袋詰めラインの調整に
必要な情報を常時外挿し、製造管理に送ることができます。この
結果、食品の変更やシフトの引継ぎ中の袋詰めの超過分が減少
しました。また、LANやVPN接続により、企業の製造データへの
リモートアクセスが可能になりました。この結果、現在では、現場
RHONDA STRATTON
Marketing Communications Manager, North America
harting Technology Group
[email protected]
TONY GUERRA
Field Systems Engineer, Automation IT,
North America
harting Technology Group
[email protected]
ROB HANES
Director of Marketing, Industrial, North America
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 15: Au to m ate d Wo r l d
Jakub Vinčálek & Tomáš Ledvina
設備投資の最大活用
イーサネットソリューションを採用したハーティングの温室管理システム
現代では、温室を使っていない農場はほとんどありません。温室
があれば、気候によって屋外では枯れてしまうような植物を育て
ることができます。しかし、温室内の気温や湿度を最小限に管理
するだけでは最適な環境を保つことはできません。実際は、温室
内の条件は複雑であり、信頼性のある管理システムで継続的に監
視する必要があります。
光、空気、気候、土壌、水の最適化
高性能な温室は、室内と土壌の気温・湿度、空気中のCO2濃度、日
光に対する耐性や光量を管理する設備や、様々な波長の光を使用
した人工照明、給水などの装置の完備が求め荒れます。温室管理
システムには、植物の成長度合や時刻など、刻々と変化する条件に
も対応できる、次の機能が搭載されています。
– 窓の開閉
– 暖房のオンオフ
– 空調のオンオフ
– ブラインド位置の調整
– 人工光のオンオフ
– 灌漑システムのオンオフ
– 空気加湿器のオンオフ
システム全体のみならず、注目すべき性能のひとつとして、成長し
ている植物にとって脅威となりうる全ての条件に関する情報を、リ
アルタイムで提供するという機能があります。システムが設定され
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harting
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平均的なサイズの温室でさえも10–15 万個の種がまかれます。
コントロールシステムはリアルタイムに必要条件を送信します
たパラメータ内で条件を維持できない点に到達すると、自動的に
ことになるため、制御システムは信頼性の高いものであると同時
レポートが作成され、操作者に注意を喚起します。レポートなどこ
に、温度や水、化学物質、機械の影響を受けない耐性が必要とな
れらの情報は固定ネットワークを介して記録されるだけでなく、モ
ります。
バイルネットワークを介して送信することもできます。
ハーティングのIP67-スタンダードプロテクション-ソリューション
過酷な条件
は、産業用イーサネット対応のインフラストラクチャ製品であり、
不安定な温室は、技術システムにとって厳しい条件であるため、
現代の温室に理想的なシステムです。厳しい環境条件下でも高い
システム本体及び全部品は頑強な設計が求められます。室内は相
信頼性を発揮します。また、
「制御」(mCon) 「非制御」 (eCon) ス
対湿度が90%を超えることも多く、部品が水中に設置されること
イッチが搭載され、効率的に分配されたシステムアーキテクチャを
もあるのです。また、システムに影響するのは、気温・湿度や水だ
最適に構築します。制御信号の送信とシステム各部への電力供給
けではなく、植物の栽培に使われる各種化学物質や農薬、作業に
は1本のケーブルで行われます。このシステムケーブルやコネクタ
用いられる様々な機械が、制御システム装置や部品にダメージを与
は、産業規格であり、柔軟性が高く保守も容易です。HARTINGソ
える可能性があるのです。
リューションはユーザーの期待に応え、温室への投資を最大限に
活かせることでしょう。
近年、温室の面積が増加しているため、センサや操作部、プロセッ
サユニット間の距離が、数百メートルもある場合があります。標準
サイズの温室でも、春には、1000万から1500万本の芽が出ます。
理想的な成長条件が整っていなければ、多額の資本が損なわれ
る恐れがあるのです。
信頼性の重視
Jakub Vinčálek
President
TENAX CZ s.r.o.
Prag, Tschechische Republik
温室が使用されるのは農場だけではありません。植物園では、限
りなく自然に近い環境で植物を展示するため、温室を使用してい
ます。もし気候条件の制御に欠陥があれば、希少種を絶滅させる
Tomáš Ledvina
harting Technologiegruppe
Product Manager
[email protected]
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t e c . N e w s 15: C o o p e r at i n g G l o b a l l y
Andreas Huhmann
オートメーションITの実現化
オープンなイーサネット統合の機能と実装
ハーティング テクノロジグループでは、オフィスから製造現場へと展開する、オープンなイーサネットの統合というビジョンを追及し、
現在オートメーションITという形で実用化しています。オートメーションITは、全体的に統一されたイーサネット規格に準拠しています。
IEEE 802.3. コンバージェンスが、オフィスから工場までの各所に配備されているスイッチや管理ソフトウェア、セキュリティ、接続など
のネットワークソリューションを実現します。近い将来オートメーションITのプロセスはよりシンプルとなり透明性が高まる傾向です。
そしてコストを削減する汎用イーサネットが促進されます。
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harting
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PushPull Variant 14 Based Installation
M12 for I/O
インダストリアル ビル
www
PushPull Variant 14 Based Installation
PushPull Variant 4
hybrid based
installation
M12 for I/O
センサー
センサー
インダストリアル プラント
HMI
ボイスメール/メール
電話
ビデオ
Web会議
オフィスIT
HMI
PushPull Variant
4 hybrid for
intelligent
devices
マシーナリー
コミュニケーションの統合
インダストリアル オートメーション
オートメーションIT
オートメーションITスイッチの必要条件
オートメーションITでは、工場や機械の自動化を行うネットワーク
イーサネットネットワークの世界規格
を統合企業ネットワークに埋め込み、WWW(World Wide Web)
今日、オフィスネットワークにおいて、イーサネットネットワークは
に接続します。やがてオフィス向けに提供されているVoIPや電子メ
広く採用されています。このため、多くのITアプリケーションに汎
ール、動画、イーサネットを介した会議などの新しいアプリケーシ
用通信規格が設定されてアプリケーションとイーサネット両方の
ョンも、標準イーサネットを使用することにより工場のフロアに機
開発が続けられています。90年代には、電子メールやERPシステ
械レベルで実装できるようになるでしょう。また自動化システムの
ムなどの典型的なオフィスアプリケーションが重視されていまし
サプライヤは、各種アプリケーションに適した汎用ネットワークの
た。こうしたシステムは効率化され、高帯域が求められている端末
メリットを認識しています。こうしたサプライヤが自動化において
装置をネットワークに統合するため、伝送性能が継続的に向上して
標準イーサネットを使用することを推奨しているのはリアルタイム
きました。セキュリティアーキテクチャや中央データストレージも
性や安全性を考慮したうえでのことと考えられます。
ますます重要なものとなってきました。元々ローカルなコンピュー
タによって分散的に実行されてきた機能は、ネットワークに移され
ました。更に、音声・動画サービスも イーサネットネットワークに
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ケーブル
スイッチ
ケーブル
ケーブル
スイッチ
スイッチ
産業ビル内のイーサネット
マシーン内のイーサネット
製造設備内のイーサネット
使用エリアの全体像
統合されました。これによって、更なる帯域幅の拡大だけでなく、
新しいネットワーク機能(優先順位付けやサービスの品質など)も
–ネットワーク管理:これには、アクティブなネットワーク部品全
てに、SNMPを統合する必要があります。
必要になりました。PoE(Power over Ethernet)搭載イーサネッ
–VLANの作成: スイッチがVLANタギングに対応し、優先順位
トの課題は、データ配信に加え、端末装置に電源を供給すること
付けされた電報を順位どおりに送信できることが必要です。
です。この結果イーサネットは、装置への電源供給のための世界で
–QoS:これには、優先順位付けの機能が必要になります。スイッ
唯一の統一規格となっています。現在、自動化アプリケーションの
チが優先順位キーを処理し、選択によりデータを送信できる必
統合により、イーサネットネットワークをこの分野における統一グ
要があります。
ローバル規格にすることに焦点が置かれています。
–フィルタリング:マルチメディアアプリケーションの開発と共に、
マルチキャスト、ブロードキャストトラフィックの制御がますます
オートメーションITネットワーク部品
重要になってきています。これは、IGMPスヌーピングなどの機
以前は、オフィス環境を特徴づけていたものは標準化ネットワー
能により実現できます。
クステーション(PC)でしたが、この標準化ネットワークステー
ションには、全て中央サーバへの接続が求められています。これ
–冗長性:IEEE 802規格で定義されているRSTPが工業アプリケ
ーションに配備される機会が増えつつあります。
がスイッチの開発へと発展しましたが、その目的はネットワーク
を構成する個々の機器間のポイントツーポイント接続でした。そ
ITアプリケーションに対応したネットワーク部品は、非常に複雑な
のためにもスイッチ機能を充実させる必要があります。以下にそ
機器へと発展しました。ネットワークのインテリジェント化はます
の基本要件を示します。
ます進みつつあります。重要なアプリケーションは制御システムや
サーバから、ネットワーク自体へと移行しつつあります。しかし、汎
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harting
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用オートメーションITネットワークは、ネットワーク部品全てが同
ケーブリングから設置システムへ
程度の互換性のある特性を有した場合にのみ管理できます。これ
障害のない通信はしばしば統一されたケーブリングと混同される
は部品の機能にも関係します。しかし結局は相互運用性の問題で
ことがあります。しかし、一貫した、エンドツーエンドの通信は、特
す。技術開発は自動化を目的としたものではなく、主にこのために
にアプリケーションに合わせて配線を適用する必要があるため、
行われてきました。ネットワーク部品の技術的要件の主な原動力
決して標準化されたケーブル群と同じものではありません。例え
はIEEE 802.3ですが、IEEEによる指導は、個々の規格の作成によ
ば、IP20コネクタは、オフィスやITキャビネットですぐに使用する
る影響を受けません。むしろなすべきことは、イーサネットを扱う
ことができますが、工業環境では使用できません。特徴的な応用
ワーキンググループにおける継続的な開発なのです。
エリアとして、建物、工場、機械の3つがあります。各エリアにより、
その設置システムにおける用途は非常に多様なものとなっており
オートメーションITケーブリング
ます。しかし、違うものだからといって、統一された管理システム
オフィスにおけるイーサネットケーブリングは、規格として幅広
を排除することはできません。
く認知されるようになりました。データ技術という点では、IEC
11801よりも優先されているは明白です。元々イーサネットなど
オートメーションITにより、ユーザは工業アプリケーション向けの
複数のネットワーク技術向けであった汎用ケーブリングは、現在
高性能ネットワークを配備することができます。これは特にオート
ではイーサネット専用の技術へと発展しました。それゆえ、このケ
メーションITの強みが発揮される分野です。すなわち、汎用ネット
ーブリングのカテゴリは全ての工業規格に共通となっています。工
ワーク固有のコスト削減や、全アプリケーション間のバリアフリー
業環境への広範な適用は、2006年末に公表されたIEC 24702の
の通信に伴うプロセスの最適化などです。
開発と共に確立されました。この結果、イーサネットが提示した
データ技術の中央神経システムが、現在では、工業分野でも利用
できます。
ハーティングは現在、工場やシステム、機械を中心とした設置・適
用に取り組んでいます。総合的なデータの透明性を維持しながら
も、工場や機械の設置に適用される様々な原理を考慮するという
問題があります。工場のフロアへの適用には、アクティブ・パッシブ
の両方の機能の融合が伴います。アプリケーションへの需要を反
映した実用例から、理由を次に示します。
–ケーブリングは機械にとって重要な一部なので、プリワイアリ
ングは一般に必要ありません。
–IP67機器を設置するため、ケーブリングを機器に合わせる必要
があります。
–スター型接続の代わりに、スイッチを自動化システムに統合し
ます。通常オフィスにあるパッチパネルなどの中央ケーブルの
交差点は、効率的に省かれます。
–工場の設計に適用される複雑なトポロジが必要なため、スイッ
チは所定の場所に配置されます。したがって、この位置はアプ
リケーションによって変わります。
Andreas Huhmann
Director Strategic Marketing
Division Industrial Communication and Power Networks
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 15: M i c r o c o s m
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harting
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Prof. Dr.-Ing. Peter Jehle, Stefan Seyffert & Detlef Tenhagen
RFIDの需要拡大傾向
ハーティングとドレスデン工科大学の合同プロジェクトによる、建設業界向けトランスポン
ダ・リーダ
UHF-RFIDシステム技術は、やがて建設業界に様々な革新をもたらすでしょう。ドレスデン工科大学の建築・建設学会が後援するプロ
ジェクトでは、各種パフォーマンス機能やコスト削減における更なるメリットと製造システムへの投資利益率(ROI)を確実に得られ
るよう、機能的なシステム統合に焦点をあてています。 その可能性は実際の建設プロセスに限定されず、流通ネットワークや補足サ
ービスにおけるサービス機能も対象としています。建造物に関する文書作成に関する新しい法的要件もここに関連しています。建設分
野での既存の通信技術における慣習を、無線、有線に関係なく、考慮し、実装する必要があります。
土木工事や建築において、RFID(無線IC)トランスポンダを使
指しています。ハーティングはこの新しいプロジェクトに参加し
用するという試みは、その根底となる条件のために何度も失敗し
ています。
てきました、例えば、トランスポンダは通常、信号を吸収する材
料によって囲われています。また、これまでトランスポンダ-リー
ドイツの連邦建設省が承認し、ハーティングと共にドイツの型枠
ダ間のインターフェースには統一された規格が存在していません
メーカ、Hünnebeckも参加している、最初の「建設業界における
でした。 このため、市場に流通しているシステムは互いに互換
RFID技術」プロジェクト段階の目的は、個々のライフサイクル段
性がなく、交換も不可能です。このため、トランスポンダは、開発
階(用途替え、近代化・再開発から、建設物計画、建設物製造、
コストのかさむ、孤立したソリューションとなり、個々の企業が単
運用・保守、破壊まで)において期待できるメリットを確定するこ
独で開発するには不向きの製品でした。その他のIDシステムは建
とです。
設現場では受け入れられませんでした。機械的な要件が高く、埃
をかぶったり頻繁に位置が変わるというという理由から、バーコ
プロジェクトの中心となっている構想の1つは、RFID技術を構造
ードの使用に関しては反対意見が生じたのです。しかしRFIDシ
部材で使用するための基本条件の策定とハードウェア・ソフトウ
ステムがここ数年で発展したことにより、建築業における実装
ェア要件の定義です。システム全体の最大要件はこの段階で生
が可能になりました。
じると考えられるため、これらは特に型枠製造段階で検討されま
す。Hünnebeckの参照構造部材に適用されるハーティングのリー
これはまさにハーティングがRFIDシステム技術向けに開発した
ディングシステムやトランスポンダに関しても検討を行います。そ
製品が活躍できる場所です。ハーティングのトランスポンダは金
のため、リーディングシステムやトランスポンダは、規準建設現場
属面や液体が詰まった容器に直接使用できるように設計されて
での使用の最適性を実証する必要があります。
います。また、IP65に適したリーダには停止・移動状態の両方で
使用できる各種インタフェースが搭載されています。
適用と最適化の可能性
協力体制
建設は非常に複雑で独特なプロセスです。停止建造材料産業に
この研究プロジェクトでは、ドレスデン工科大学は、
「インテリジ
おける最適化されたプロセスの多くは、建設段階中、同じような
ェント」部品(鉄筋コンクリート壁やプレハブパーツ、石造物な
形で発生します。ここでは、その用途と最適化の可能性について、
ど)の実装による、情報への分散アプローチという目的達成を目
いくつかの例を挙げます。
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RFIDベースの監視による安全性
業務事故統計によると、足場での事故全体の内、71%が部品によ
るもので、34%が足場の板が原因(理由:磨耗、破損、老朽化)と
なっています。材料のライフサイクルを自動的に記録することで、
保守管理を向上し、確実に文書化できます。
文書化
構造物の完全かつ徹底的な文書化がますます重要になってきて
います。過去には、情報が多すぎ、インターフェースの種類があり
すぎたために、重要な情報が失われてしまうということがありま
した。RFID技術を使用することで、情報を損失せずにライフサイ
クルを記録することができます。また徹底した品質証明も可能に
なります。これには、想定寿命が30年を超える長期的なRFID製
品が必要になります。ここで挙げる最適化機能は全て、直接的に
も間接的にも、建設コストや時間、品質、業務における安全性を
建設シーケンスにおけるRFIDの利用
向上します。
建設産業の人材研究に従事する科学者が実施した調査の結果、
プロジェクトの実装時間の30~50%が非生産的な、材料探しや、
特定、移動などにかかっていることが明らかになりました。また実
際に手元に確保される建設材料は、計算された量とは大幅に異
なります。部品や材料にRFIDトランスポンダを搭載することで、
保管場所を最適に保つだけでなく、材料の流れも大幅に向上でき
ます。
アクセス制御
建設車両のアクセスが自動的に登録されると、現場にある材料
の種類や量に関する最新情報が建設現場の監督に常時報告され
ます。いわゆる「リーダゲート」を使用することで、コストがか
かる供給車両はマニュアル制御は古いものになります。これ
は、特にコストがかかる大型の型枠材料の積み下ろしに関
係します。
RFID アプリケーション(IP65)に最適な IP65HARTING RF800 リーダーシステム
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harting
tec.News 15 (2007)
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HARTINGのRFID – 現在、そして将来に向けて
RFID技術の使用により、 現在、在庫管理や製品管理、
製品の産業向け製造のプロセスの最適化が進んでいま
す。ハーティング テクノロジグループは、
マイクロテク
ノロジの分野での力量を実証してきました。ハーティン
グは、新開発の受動型RFID UHF トランスポンダで、
Hermes Award 2006を受賞しました。総合リーダシス
テムにより、トランスポンダと各種制御システム間の定
RFID トランスポンダ 実際の装着例
位置でのシームレスな通信が可能です。プロジェクトで
実証されたように、上記システムは建設業界に適用可
能です。
テノロジはROIの推進力
調査の焦点の1つが、こういったシステムの経済効率です。RFIDの
現段階では、こういったシステムは建設業界で選択的
使用は、投資利益率(ROI)の問題と密接に関わっています。この
に使用されているだけです。例えば、大型の掘削機械に
調査により、製品・物流業界が何年にも渡って主張し続けてきたこ
は、技術監視を簡素化し、エラー・故障・動作不良管理
とが実証されました。それは、1関係者グループの内、1つにしか使
をオンラインで行うため、また完全に文書化された機械
用されない単独のシステムはほとんど役に立たないということで
のライフサイクルを自動的に記録するため、RFIDが使用
す。特に建設段階で、大多数の様々な企業が関わっていることを
されています。RFIDにより、いまだ現実化されていない
考慮すると、全ての関係者が個々のビジネスプロセスを最適化で
「建築作業」全体のプロセスの最適化が一層進展しま
きる、標準化されたシステムはコスト効率もよく、利益性も高いと
した。
いうことです。TCP/IPのような標準化されたコミュニケーションプ
ロトコルにより、ハーティングではすでに、全関係者間の総合シス
テム通信のための老朽化しない技術に着目しています。
建設においてRFIDを使用することにより、建設業界の国際的競
争力は大幅に向上することが可能です。様々な基本条件を考慮す
ると、この技術が型枠や足場材料に使用できるということが証明
されれば、全ての関係者にとって最適化の可能性が開けます。実
際の状況を対象とした、定義されたソフトウェア要件により、ハ
ーティングは、建設業界で幅広く使用される、最適なRFID製品
Prof. Dr.-Ing. Peter Jehle
Technische Universität Dresden
Institute of Construction Management
Chair of Construction Methods
を開発できます。
Stefan Seyffert
Technische Universität Dresden
Institute of Construction Management
DETLEF TENHAGEN
Manager Market & Technology Development
Division Industrial Communication and Power Networks
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 15: M i c r o c o s m
Jörg Hehlgans
製品ライフサイクルのトラッキング
最適なデータストレージを実現するRFID搭載電子ネームプレート
病院を始めとする多くの産業において、機器や部品の検査と監視は、ある一定要件を満たすために不可欠な工程となっています。例え
ば、食品産業や動物飼料産業では、欧州における、人間と動物の保護に関する規制で求められる厳しい衛生基準を満たすために、ス
テンレス製の容器を定期的に洗浄します。データが継続的に 保管・更新されていてはじめて、容器が使用後毎に適切に洗浄されてい
ることを証明できますし、高度な安全性も確保できるのです。また高圧・高温で液体を運ぶ洗剤ポンプは衛生基準を満たすことはもち
ろん、ダウンタイムを回避するため、定期的な予防保全も行わなければなりません (図1)。
RFIDが実現する効果的なソリューション
製品やプロセスのライフサイクルを効果的かつ経済的に文書化するにはどう
すればよいのでしょう。HARTING テクノロジグループと­Intellion社
では、最新のIT先端技術を駆使し、RFIDコンポーネント向
けソフトウェアベースの統合システムを開発いたしま
した。
このライフサイクルソフトウェア用に、工業
製品には書き込み可能なトランスポンダ
ー(データチップ)が内蔵されていま
す。携帯型のリーダ/ライタにより、
製品のデータの読み取りや更
新、保守が手早く、確実に行え
ます。HARTING RFIDトラン
スポンダーは、定期保守に
関する情報に加え、
メーカーや製品に関連し
たデータなど、各種情報
を記憶することができま
す。携帯端末で、情報の
記憶や読み取り、データ
ベースへのデータ転送が
できます。Intellion社のラ
イフサイクルソフトウェアに
より、データの準備や製品履
歴の評価・文書化を体系的に行
うことができます。
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harting
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図2: 鉄製の箱に取り付けられた電子ネームプレート
図1: ポンプに取り付けられた電子ネームプレート
製品ライフサイクルの例
Hermes Award受賞
製品のライフサイクルは、プレファブリケーションから始まり、リサ
多様化するアプリケーションやプロセスサイクルに対応すべく、
イクルまで続きます(図4)。ライフサイクルソフトウェアのユーザは、
HARTINGでは、各種RFIDトランスポンダーをご用意しておりま
データトラッキングをいつ開始するかを決定します。原則的に、
す。 「HARfid TP 86 (HT)」は従来のネームプレートに替えて
HARTINGとIntellion社では、産業間で互換性があり、コスト効
ご使用いただけます。Hermes Award 2006を受賞したこの画期
率よく使用できるようにするため、まずプロセス解析・設計を実施
的な製品は、フラットな設計や密閉ハウジング、耐高温性、媒体
します。それにはまずデータモデルを作成し、次にソフトウェア
抵抗性などを備えています (図2)。弊社のトランスポンダーは、
ツールを対応させます。同時に、ソフトウェアプラットフォ
最終製品へ接着したり、リベットやネジで固定することができま
ームには、ユーザの業務プロセスをシームレスに結合
す (図4)。
するため、現行のERPシステム(ERP = enterprise
resource planning) のためのオープンインターフ
ェースが搭載されています。
保証だけでなく、スペアパーツの管理や保
守、サービスでは、こういった分野におい
て特に興味深い省コストを実現できる
ということで、主に製造や物流、とりわ
けアフターサービスにおいて使用され
ます。定義されたプロセスが遵守され
ているかどうかを同時にチェックするの
で、RFID技術はプロセスの安全性を向
上し、化学・製薬業など安全性が重要な
分野においても、承認されたプロセスを
かならず行っています。
図3: 「RS」 電子ネームプレート
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プロダクトライフサイクル
生産
物流
設置取付、アセンブ
リ、実用
修理、メインテ
ナンス
アップグレード、改
良、再調整
リサイクル、処分
サポート
予備部品の管理
管理契約、サービス契約
分析、最適化
特別オプション
クレームや問題の管理
リコール
保証、担保
図4: 基本的なプロダクトライフサイクル
メーカーからユーザまでの流通経路の中で、製品の所有者が次々
まとめ
と変わるのですから、誰でも極秘データにアクセスしたり変更で
高品質な製品を製造するメーカーや、それら製品のユーザは電子
きるのでは困ります。そのため、弊社のライフサイクルソフトウェア
ネームプレートとライフサイクルソフトウェアにより、プロセスを
には、各ユーザレベルへのアクセスコントロールと、書き込みや削
透明性をもって確認できます。また、アフターサービスにおける
除などの不正使用を防ぐためのパスワード機能が搭載されていま
省コストや保守コストが飛躍的に削減されます。
す。また、データは暗号化されているため、あらかじめ定義したユ
ーザグループのみが特定の情報を読み取ることができます。
不正利用の防止
ライフサイクルソフトウェアのもう一つの非常に便利な用途は、正
確な識別機能です。集中データストレージと分散データストレー
ジの情報をネームプレートで比較することで、 サービスエンジニ
アは現地ですべてのプロセスが実行されたか、正しく終了したか
を確認することができます。さらに、 妥当性チェックの内容をソ
フトウェアツールに保存できます。上記の機能により、不正な操
作が明確になり、 登録した商品が盗難にあった場合にはメッセ
ージが表示されます。
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JÖRG HEHLGANS
Head of Marketing and Sales, Mitronics
harting Technology Group
[email protected]
harting
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Dr. Daniel Häfliger
小型の3D-MID Packageをベースと
した電流センサー
電力制御・監視装置の需要が高まると共に低コストで高性能な電流センサーの開発が進
み、ホールセンサチップと電線が単一化し、かつ小型3D型相互接続装置 (3D-MID)を統
合した画期的なセンサーが提供されています。
従来のシャント (連続抵抗器における電圧降下)とは対照的に、ホールセンサーは磁界を
通る電流を測定するため、センサーと電線間で電気的分離が安全に行われ、センサーの
過電圧を防止し、電線を損傷することなく電線内の障害を検出できます。またモジュラー
設計により、センサーが特定の電流範囲に柔軟に対応。表面実装技術にも適応しており、
プリント基板(PCB)に実装されている多数の産業用回路とも多様に統合します。なおか
つ、高密度パッケージングのための、装置の小型化と電気的分離を組み合わせた設計は、
モータ制御などの用途においても高い需要があります。
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t e c . N e w s 15: M i c r o c o s m
–センサーチップをはんだパッドによりお客様のPCBに接続しま
5 mm
す。
–センサーチップのプログラミング用の校正パッドを提供しま
す。
–電線をサポートし、
–センサーと電線を電気的に分離します。
ホールセンサーチップはポリマーハウジングに直接接着されます。
センサーチップの電気接点はアルミニウムワイヤボンドでMIDの
金属線に接続されます。静電遮蔽はホールセンサーチップ下の金
属部に組み込まれています。しかし、3つの円形のプログラミング
図1: センサーフットプリントは37mm²
パッドはセンサーチップの近くにあるのが確認できます。 この
チップは、センサーチップをポリマー体に実装後、校正するのに
使用できます。
MIDによるマルチタスクの実現
現在、3D-MIDは、3D回路作成技術として一般的に認知されるよ
うになりました。MIDは、不要な金属を精製した射出成型熱可
塑性基板に配線を設けたものです。この配線は、成型ポリマー
10 mm
体に、直接レーザによって形成されます。レーザが放射された
8.6 mm
部分は化学的に活性化し、無電解めっきにより、銅やニッケル、
金などの金属多層を生成します。レーザ処理中、ポリマー基板は
傾斜ステージに固定され、ポリマー体の隅に3次元構造を構築し
ます。HARTING テクノロジグループは、長年この3D-MID処理
5 mm
に関するノウハウを蓄積してきました。その技術は、特注の圧力
センサや無線ICタグ(RFID)トランスポンダに実装済みです。
HARTINGでは、このように様々なMIDセンサー製品の開発に有
効な提携を提案します。
図1小スペース内に複合機能性を兼ね備えるサブストレード
–プログラミング回路が統合された半導体ホールセンサーチップ
を内蔵しています (Sentron Melexis AG、Zug、Switzerlandの
CSAモデル)。
–センサーチップを電気的に保護します。
図2: 次世代コンセプト
32
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harting
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パラメーター
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
Remarks
Magnetic
sensitivity
Sm
270
300
330
V/T
T = 25 °C
Sensitivity
S
70
90
100
mV/A
T = 25 °C
Noise
Vn
-
0.3
-
mV
peak-to-peak, T = 25 °C
Offset voltage
Voff
-5
0
5
mV
calibrated, T = 25 °C
Max. error
E
-
0.6
0.9
%
full scale
Ip=1.6 V, T = 25 °C
Response time
tR
-
1
6
μs
T = 25 °C
表1: テクニカルデータ
小型サイズ – 高い汎用性
きます (数100mW)。表1には、1次テストにより求めたセンサーの
電線は、センサーチップの左右隅にある基板上のノッチで、ポリ
パフォーマンスを記載しています。0.6%フルスケール FS = 1.6 V)
マー体に固定、配置されています。このセンサーの完全3次元配
の最大測定誤差を算出。センサーチップは、1次回路にかけられ
置により、電線をホールセンサーに巻くことができます。図1に、
た電圧パルス (5Hz、50Hz、500Hzで、600V)の影響を受けない
U型の電線を備えたPCB上に実装された電流センサーのプロト
ことが分かり、電界遮蔽が効果的に行われていることが証明され
タイプを示します。MID体と電線は、鉛フリーはんだでPCBに結
ました。磁界スクリーニングは、センサーをミューメタル製の小
合させ、PCBの配線がコイル状構造を形成するよう、U型のコン
さな箱で覆って行います。プロトタイプで実証された性能は、商
ダクタを直列に接続。 この構成により、MID上のホールセンサ
業化されているその他の電流センサーシステムと同等であるこ
ーチップは同じ電流に数回さらされ、結果、センサーへの磁界の
とを示しています。
相互作用が増加します。MIDハウジングは、センサーチップを磁
界の密度が最も高いコイル状コンダクタの中央に配置します。
多様なアプリケーション
電線の3次元構造とホールセンサーチップの正確な空間配置の両
電流センサーの用途は、ネットワークの電力管理から、安全スイ
方により、センサーの感度が最大となります。また、コイル状電
ッチの障害検出まで様々です。低消費電力と小型化により、携帯
線周辺の電磁場は、センサーから距離が遠くなると、急速に減少
機器への統合が簡単に行えます。図2に、自動化PCBアセンブリ
します。これは全てのコイル固有のもので、センサーの場合、一定
への準拠性が向上した第2世代のプロトタイプを示します。この
の空間内での3相電流測定が可能な装置間のクロストークを減
プロトタイプは大容量で、実装が効率的に行なえます。
少させます。モジュラコネクタ/ハウジングを設置することで、セン
サーを特定の電流範囲に簡単に調整できます。高電流を得るには
HARTING社の電流センサーは、大型で高精度のシステムと、小型
電線の断面を大きくする必要があるため、同じハウジングに、断
で精度が低いシステムの格差を改善しました。また、一般的に高精
面の異なるコンダクタを設置することで、センサーのカスタマイ
度のシステムは集積性に欠けていますが、3D-MIDは高いパフォー
ズを実現できます。
マンスレベルを維持しつつ、高集積性も備えています。
センサーシステムの優位性
センサーは一般的な5Vの電源で作動します。ホールセンサーの高
い直線性により、オープンループモードで操作できるため、現在の
磁気抵抗測定原理に基づくセンサーに比べ、消費電力量を低減で
DR. daniel Häfliger
Project Manager, Mitronics
harting Technology Group
[email protected]
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Roger Danielsson & Dr. Andreas Starke
アルストム社製「Pendolino」の自動車両連結器
個々の車両の連結に、自動連結器が使用される機会が増えてきています。特にいわゆるEMU (Electrical Multiple Unit)の場合がそうで
す。この自動連結器には、機械的結合と電気接続の設定という2つの機能があります。
高速車両の場合、特にこの自動連結器は、対応する車両が前にあ
イタリアのユーザの要望を受けて、自動センタリングなど特別な
る場合、最適化された流体力学に基づく油圧式のカバーの下に隠
機能がいくつか搭載されています。このセンタリング機能は、保
されます。カバーと連結器の両方は運転席からボタン一つで遠隔
守時や傾斜時に、ツールを使わずに無効にすることができます。
操作できます。次の説明は、新世代の「Pendolinos」に搭載されて
前面カバーの開閉には電気・油圧式アクチュエータが使用
いる自動連結器に関するものです。
されます。この機構は、連結プロセスと連動して作動
します。つまり、これらのプロセスは互いにイン
機械的機能
ターロックされています。連結状態にあ
新型のPendolinoには、バッファ機能が付いたラッチタイプの
る際に、カバーをうっかり閉めてし
Dellner連結器が搭載されています。全長約1.7mの内、バッファ
まうことはありません。油圧シ
ストロークは約20cmになります。電気接続のためのヘッドが2つ
ステムのパワー損失や故
あり、機械連結器の両側に一つづつあります。左右に、水はね防
障時には、機構全体
止用カバーで保護された、2 x 98本のコンタクトがあり、連結中
を手動で操作す
自動的に開閉します。このコンタクトは合計で66本あり、車両の
ることができ
バスシステムの配線を接続します。このインターフェースは、これ
ます。
までに配備されていたイタリアの鉄道会社、TrenItalia社のシステ
ムと完全互換性があります。
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harting
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が切りとられ、変形することで、アルストム社のフロントアブソー
バシステムが作動します。自動連結器は電車に統合されている単
一のユニットで、最大1メガジュールになる1回の衝撃を吸収できる
ことが必要です。この衝撃は、約130km/hで走る総重量1.5トンの
客車の運動エネルギーに相当します。
乗客への安全性に加え、このシステムは事故時の修理時間や停止
時間が短いという利点もあります。連結部のエネルギー吸収管理
については、今も継続的に開発が進んでいます。例えば、PendoliNew 「Pendolino」.
写真提供: Alstom社
noで、最大時速70km/hでの衝撃試験を行いました。車両の運行
はドイツ、イタリア、スイスで承認され、ヨーロッパでの高速列車
指令(TSI 96/48/EC)に準拠しています。
安全性と信頼性
通常の運転中の連結プロセスで生じる衝撃は、ガス-油圧式のア
複雑な電気インターフェース
ブソーバと止め輪の組み合わせにより、吸収されます。このシス
(車両の床下に配備され、重要なシステム要素である)連結器を
テム設計により、エネルギー吸収機能が将来の安全性の要求に
通る電気のインタフェースは、鉄道用途向けに適したハーティン
対応できるようになっています。事故の際には、連結部のヘッド
グのコネクタで実現されます。例えば、多くのインタフェースで電
圧降下や損失を最小限に抑えるため、コンタ
クト1個の接触抵抗は最小限にする必要があ
ります。コンタクト1つで、2.5Ωのコンタクト
ではとわずか0.5Ωの場合の差でも、実際に
使用した際に大きく現れます。 産業規格で
定義されている、その他の技術関連の詳細
も念頭に置く必要があります。例えば、IEC
60352-2には、圧着のための仕様が含まれ
ており、EN 61984では、コネクタの一般的
な安全基準を定義しています。
国際的な統一基準
現在鉄道部門で、有効なコネクタの国際基
準はありません。この用途に対応し、増加の
一途をたどる鉄道車両の要求を考慮した唯
一の基準は、フランスのNFF 61030です。
Pendolinoで使用されているコネクタは、
鉄道用カプラー.
36
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写真提供: Dellner社
harting
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車輌側コネクタ
NFF 61030に準拠しています。主な関連技術の詳細としては、最
現在の鉄道産業において、システムや部品の裏にあるプロセスが
大接触抵抗、最大圧着接続抵抗、圧着接続の安定性、コンタク
ますます重要な役割を担ってきています。今日では、EN50155に
トの保持力、腐食性のある液体への耐性、沿面や空間絶縁距離
準拠した部品や電子機器を提供するだけでは十分ではありませ
の定義などがあります。コネクタは素早く、簡単に交換・使用で
ん。製造プロセスのトレーサビリティや品質管理が乗客の命を
きなければいけません。この要求は、最大限の安全性レベルや環
左右する場合もあるのです。こうした鉄道業界におけるプロセス
境の影響に関する要求と衝突する場合があります。インターフェー
を国際標準化し、ISO 9001で規定されている要求を超えるため、
スコネクタは、塩水や熱、寒さなど、天候による過酷な影響に耐え
2005年末に「International Railway Industry Standard (IRIS)」
なければならず、そのため、コネクタに使用される材料は、自動車
が、ヨーロッパの各メーカ主導で策定されました。2006年4月に
の車台に適しているものと同じ合金になっています。更に重要な
は、ハーティングはこの標準を満たしていることを認められた、
のが、適切な部品やデザインを選択することで、システム自体に
世界でも始めての部品サプライヤとなりました。
よって生じる破壊を考慮することです。これは電磁場干渉や、振
動、衝撃に関して言及しています。NFF 61030には、これに対応
し、この分野において、一般的な産業標準よりも更に厳しい要求
を含んでいます。
Pendolinoには、確実にネジ止めされたIP68コネクタと合計
2x110個のコンタクトが装備されています。コンタクトの断面積
は0.5mm²から4mm²になります。何年も使用される間に、接触
抵抗を最小限に抑えるため、 表面に金メッキを施した圧着コン
タクトが接続部に使用されています。新しい機器の場合、接触抵
抗は銀メッキの場合と同等ですが、金メッキは長期に渡って安定
します。
roger danielsson
Sales Manager
Dellner Couplers AB
Falun, Sweden
DR. ANDREAS STARKE
Market Manager Transportation, Electric
harting Technology Group
[email protected]
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Sam Chen, Liang Wang & Kevin Qi
地下鉄~メトロを支える
中国のリニア運転システムに採用されたハーティングコネクタ
中国では、経済が発展を遂げ、都市の人口は増加し、交通渋滞は深刻な問題となっています。時間通りに目的地に到着する手段として、
鉄道への期待は高まりをみせています。都市郊外を走る20種以上の車両ラインは総距離2,000キロにもおよび、現在、北京や上海、広
州、南京などの約12都市で開発が進んでいます。ハーティングの高品質の製品は各開発工程において重要な役割を担っています。代
表的なプロジェクトとして「CSR Sifang Linear Motor Mass Transit」の参加です。
中国の大手機関車・鉄道車両メーカの1つである、CSR Sifang
た力を利用しています。この駆動力は、車輪とレールの間の摩擦
Locomotive & Rolling Stock Co. Ltd. (以下CSR Sifang社)
力の制限を受けません。そのため、リニアモータカーはきつい傾
は広州の地下鉄4番線と5番線への車両供給を請け負い、2006年
斜を登ることもできます(従来の列車が33%なのに比べ、最大
春以降、最新のリニアモータ技術を搭載した300車両からなる電
70%まで可能)。
車を75台を供給してきました。最初に作られた電車の試運転は、
2005年末に青島にあるCSRの試験用線路で開通。いまや中国は
–コーナリング性能:ボギーの設計により、急なカーブにも対応
リニアモータ地下鉄システム開発・製造において、世界第3位の
できます(60mの旋回) 。これにより、地下鉄のルートの選択
地位を築きあげました。
幅が増し、既存のトンネルの変更や新しいケーブル敷設にかか
る莫大なコストを回避できます。
ユニークな車輌
CSR Sifang社はメトロプロジェクトの設計と製造を担っていま
–ノイズ放出: 推進法が車輪とレール間の摩擦に依存していない
す。各列車は、全長71m、幅2.8m、高さ3.3mで、それぞれ駆動シス
ため、リニアモータ地下鉄は従来の列車よりも静かです。更に、
テムを搭載した4つの車両で構成されます。最大時速は、90 km/h。
ピストン操作のドアによる完全密封が車内の不快な雑音を削減
このリニアモータ地下鉄の特別な機能は以下のとおりです。
します。
–駆動原理:鉄道車両を駆動するのに、リニアモータは、車両中
央にあるモータとファラデープレートの間に電磁効果で発生し
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–高さがすっきり:車高がわずか3.3mなので、トンネルの高さは低
くて済むため、トンネル工事にかかるコストが削減されます。
harting
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広州、初のメトロ
–Han® ModularコネクタとHPR 24B特殊ハウジング:電力、バッ
このような特性により、リニアモータカーは地下鉄システムに理
テリ、接地回路、ビデオ監視システム信号に使用されています。
想的です。この技術はすでに神戸や大阪の地下鉄システムで多く
アクシャルスクリュー端子で固定されています。
採用されています。
–Han® HC 650コネクタとHPR 24B特殊ハウジング:1500 V導
広州4番線、5番線では、リニアモータ技術を採用した最初の地下
体レールで使用されている、アクシャルスクリュー端子で固定さ
鉄が通っています。線路の全長は従来の4/5で、110kmです。 この
れたコネクタです。
リニアモータ地下鉄により、広州と、広州の急成長を遂げる経済
にとって重要な役割を果たしている、珠江デルタ間の交通が改善
されました。4番線、5番線は2010年に開催される第16回アジア
–QuintaxコネクタとHPR 6B特殊ハウジング:受信機のアンテ
ナに供給を行います。この場合は圧着式になります。
競技会を視野に入れ、開発されました。4番線は2006年春に完成
しました。
–Han® Q 5/0コネクタとHPR 3A特殊ハウジング:センサの結合
部に使用されています。なお、このコネクタは圧着式です。
信頼性に着目
新技術の信頼性の実証はCSR Sifang社の将来に続く大きな課題
CSR Sifang社がハーティングコネクタを採用した理由に、高品質
となっています。新技術を採用したプロジェクトの成功により多く
な製品が鉄道業界において広く認知されていることが挙げられま
の受注が期待されるからです。そのため、CSR Sifang社は適切な
す。特殊な性能と品質求められたことで、ハーティングの豊富な経
専門知識を持った、有能なパートナーの協力を要していました。列
験とノウハウが大きな貢献を果たしました。
車に求められる信頼性を持つ製品を選択することは、当然ながら
非常に重要です。
このプロジェクトでは、以下のハーティングコネクタが採用され
ています。
–Han® K 3/2コネクタとHPR 24B特殊ハウジング:拡張電源に
使用されています。アクシャルスクリュー端子で固定されていま
す。
SAM CHEN
Market Manager, Transportation, China
harting Technology Group
[email protected]
LIANG WANG
Regional Sales Manager, North Industrial, China
harting Technology Group
[email protected]
KEVIN QI
Sales Manager, Shandong Province Industrial, China
harting Technology Group
[email protected]
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Dirk Peter Post & Dr. Andreas Starke
快適な鉄道利用
乗客情報システムにおけるHan® M12圧着
接続の機能
鉄道車両では、電気的手段による大量のデータ伝送が伴います。
このデータは大まかに次の3つのカテゴリに分類できます。1つ目
は、電車の運転に必要な制御およびリレー信号で、加速やブレー
キ、ドアの開放などが含まれます。多くの場合、これらの機能は
安全性に関連したものです。2つ目のカテゴリは、電車の行き先
表示やスピーカによるメッセージ、遠隔からのビデオ表示など乗
客情報を伝えるための信号です。3つ目は、娯楽用ビデオやイン
タネットへのアクセスなど、乗客にさらなる快適さを与えるため
のものです。
鉄道技術が長年に渡って発展を遂げると共に、この3つの技術分
野も徐々に進歩してきました。3つ目のカテゴリである、乗客の快
適さとは、鉄道車両環境のなかで、ごく最近確立されました。3つ
の各カテゴリにおいて、継続的な開発が進められています。かつて
鉄道が誕生して間もない頃には、ブレーキを手動で、機械的に操
作していいましたが、現在の最新技術では、完全電子制御圧縮空
気制御システムになっています。最近の開発には、駆動用のモー
タが情況に応じて、運転モードとブレーキモードに切り替わる、
ブレーキのない電車もあります。
電気的接続に関しては、データ伝送率の向上、より細い電線など
が、この3つのカテゴリのトレンドとなっています。こうした開発
において、特に乗客情報システムやビデオモニタリングなどの分
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harting
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野では、Ethernetがますます重要な役割を担ってきています。現
しています。 既存のIDC(Insulation Displacement Connector:
在、ヨーロッパで運行している全ての電車には、アナログデータ
圧接コネクタ)技術を使用する従来のソリューションは、こうした
伝送システムが搭載されており、その一方で、新しい開発プロジ
製品への厳しい要求や期待を満たすためには、適していません。
ェクトは、Ethernetベースの乗客情報システムへ包括的に移行し
詳細な市場調査により、圧着技術を使用したコネクタはM12以
ています。デザイナは、鉄道車輌でも家庭やオフィス環境におけ
外にはないことが明らかになりました。これは評価にあたいする
る場合と同様の機能を持つ実
ハーティングの競争上の優位
績のある電子部品(チップセッ
点です。
ト)を使用できます。
HARAX M12-L for Etherしかし、現在採用されている接
netは、金属性のハウジングに
続法は多種多様です。オフィ
よる実用的で、堅牢な構造 、
ス向けの場合、断面積がAWG
これまで多くの顧客を満足さ
22-26のシールドなしケーブル
せた、IDC技術を用いた実績の
で十分ですが、 鉄道環境で
ある特性を持っています。この
は、ほとんどの場合、断面積が
モデルを出発点として、IDC接
AWG 20 のシールドつきの使
用が義務付けられています。
続が圧着接続に置き換えられ
HARAX M12-L
ました。こうした改良の結果、
RJ45 コネクタは大抵の場合 、
問題なく使用できます(安全性に関する要求が最も少ない)。端
新型のM12コネクタはIDCを
用いた既存のコネクタよりも遥かにコンパクトになりました。
子接続には、圧着が適しています。こうした選択は様々な規格に
で反映されています。
「HARTINGは、様々な要求を満たし、鉄道
M12コネクタのコンパクトなデザインは、製品を使用する際の利
技術での使用に最適な製品を提供するべく、圧着端子技術を採
便性には影響がありません。M12 コネクタは扱いが簡単で、特別
用した、新しいM12コネクタを開発しました。」
な工具も必要ありません。従来の標準的な工具だけでD-Sub用
コンタクトを圧着できます。また、個々のパーツが少ないため、素
多様化するアプリケーションへの対応
早く組み立てられ、取り付けも容易に行えます。
M12コネクタは、上記で説明した通り、乗客情報システムのイン
ターフェースに最適なコネクタです。IEC 60 947-5-2で定義され
将来を見据えて
た勘合面は、増加しつつある様々な用途に対応しています。Dコ
将来Dコードのある改良型以外のモデルも開発されるでしょう。
ーディングにより、他のコネクタシステムとの混乱を効率的に回
パワーコネクタ(4芯、Aコードメス)にはすでに高い関心が寄せ
避することができます。
られています。これにより、次は4芯、Aコードのオスコネクタが
開発されることになります。このように、今後もハーティングから
鉄道環境で使用される部品は、電磁干渉や振動に対する要求も満
新しい製品シリーズが次々と誕生します。
たす必要があります。これらの要求については、EN 50 155で説明
DIRK PETER POST
Product Manager, Electric
harting Technology Group
[email protected]
DR. ANDREAS STARKE
Market Manager Transportation, Electric
harting Technology Group
[email protected]
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harting
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Peter Schäffeler & Michael Seele
Con:card+の高い信頼性
PCI Industrial Computer manufacturing group(PICMG)の新しい規格が話題となっ
ています。AdvancedTCA,MicroTCAは通信インフラ用に開発された製品で、高い効
率性、柔軟性、信頼性に重点が置かれています。特に信頼性の面では、MicroTCAの
関心が高くその重要性が高まりつつあります。Con:card+は、AdvancedMCの高い
接続信頼性を提供します。
PICMG
PICMGは約450社からなる業界団体です。その目的はオープンなアーキテクチャの
開発と普及です。
多くの製造メーカーが様々な製品を大量生産することで低価格になること、幅広い
製品から選択できることで、システム開発者やユーザーにとって、新しいアプリケー
ションを短期間で市場に提供できるようになることが利点です。
PICMG規格には、ISA/PCIパッシブバックプレーン、CompactPCI規格、
­AdvancedTCAがあります。
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AdvancedTCA(以下
コネクタの種類
ATCAと略す)は、通信
ATCAには、キャリアボードとAdvancedMCモジュールを接続す
インフラシステムやキャ
るエッジカードコネクタが必要です。
リアグレード通信装置を
より進歩した形でサポー
PICMGでは、特定のコネクタやその実装方法を限定しているわ
トするための規格です。
けではありませんが、AdvancedMCモジュールにあわせて、次の
最大2.5T bits/sにも及ぶ
4種類を定義しています。
累積伝送速度に対して、
容易な保守と柔軟なアプ
–Type B
リケーションを提供します。
(1スロット、片面接続、85ピン)
AdvancedMC規格(Advanced Mezzanine Card)は、システムの
–Type B+
柔軟性をより向上させるものです。AdvancedMCモジュールをキ
(1スロット、両面接続、170ピン)
ャリアボードに接続することで、ATCA用ドータボードとして機能
–Type AB
します。キャリアボード自体には制御機能のみが実装されており、
(2スロット、片面接続、各85ピン)
実際の処理はAdvancedMCモジュールで行います。
–Type A+B+
(2スロット、両面接続、各170ピン)
このAdvancedMCモジュールを、直接バックプレーンに接続させ
る方式が、MicroTCAです。
MicroTCAはこれらとは異なります。
キャリアボードやATCAに依存しない、より柔軟で小型のシステ
AdvancedMCモジュールを直接バックプレーンに接続できるよう
ムを構築することがねらいで、高機能というより低コストなシス
に、ストレート構造で、
1種類のみです。
テム用です。
しかし、実装方法を含めると、圧入、表面実装(SMT)およびコン
プレッションマウント(CMT)の3種類が定義されています。
通信インフラでは、こうしたプラグイン
接続方式はオフィス環境の拡張時のみ
必要とされていました。
しかし今日では、産業用アプリケーショ
ンにおいても需要が高まりつつありま
す。HARTINGと ept GmbH&Co.( 以
下ept 社)は、小型化を追求すると、製品
の寿命に対する電気接続の安全性や嵌
合の信頼性に危険が生じると考えてき
ました。現在のエッジカードコネクタ
AdvancedMC modules
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のコンセプトでは、ファイブナインズ(99.999%)と呼ばれる高い
うため、これでは不十分です。したがってカードの先端部分の幅
システム保証が困難です。
は、非常に重要になってきます。
con:card+
コネクタのスロット幅は、カードの最大幅に合わせて設計される
こうした背景をもとに、業界のニーズに見合った信頼性の高いプ
ので、最小幅のカードが挿入されると、隙間が大きくなり電気的
ラグイン方式を提供すべく、ept社と弊社はAdvancedMCコネク
に不具合が生じます
タの共同開発に乗りだしました。
「con:card+」コネクタのスロット幅は、いわば可変式です。
そして誕生したのが「con:card+」です。ミュンヘンで開催された
electronica2006で正式に発表しました。
カードが挿入されると、ガイドスプリングが働いて、スロットの逆
側の壁に押しつけようとします。最小幅のカードが挿入された場
接続の信頼性を大幅に向上させる特徴は次の5項目です。
合でも、実際のセンターラインと真位置のセンターラインとのオ
フセット量が、ガイドスプリングが無い場合に比べて60%小さく
GuideSpring
することができます。
ガイドスプリング機構は、
「con:card+」コネクタの最も新しい機
能です。これにより、嵌合の安全性が最大60%向上します。もと
このようにガイドスプリングのおかげで、最悪の条件でも、コンタ
もとAdvancedMCコネクタのコンタクトピッチが小さいことが問
クトが十分に金パッドと接触させることができます。
題でした。
平滑なコンタクト面PIGMGは、産業用コネクタと同様、Telcor0.75mmピッチと小さいため、カードの寸法公差まで小さくする必
dia(Bellcore)仕様に基づく、混合ガステスト及び200回の挿抜
要がありましたが、今日の自動化 連続生産ラインには適した値と
回数テストを要求しています。プラグイン接続方式のコネクタに
はいえません。プリント基板メーカーの通常レベルの生産では、
は、過酷な要件といえます。
「con:card+」コネクタでは、挿抜に
限界に近い値です。
「con:card+」コネクタでは、ガイドス
プリングがカードの位置補正をします
ので、従来のカードでも位置決め精度
の難題がなくなり、システムの信頼性
が向上します。
AMC.0規格では、最悪の条件でも、コ
ンタクトが少なくとも一部、金パッドと
接触するように設定しています。しか
し、許容公差範囲をわずかに上回るカ
ードが1枚でも挿入しようとするとシス
テムは即座にあるいは後で、ダウンしま
ATCAシステムとMicroTCA システム
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21.03.2007 09:59:12
t e c . N e w s 15: C o o p e r at i n g G l o b a l l y
ガイドスプリングなし
最大幅 (65.1 mm)*
標準幅 (65.0 mm)*
Max. 0.025
最小幅 (64.9 mm)*
Max. 0.075
Max. 0.125
AdvancedMC
コネネクタ
* 標準サイズ:コネクタスロット幅=65.15mm
ガイドスプリング付き
最大幅 (65.1 mm)
= PCB用
標準幅 (65.0 mm)
Max. 0.050
最小幅 (64.9 mm)
0
Max. 0.050
ガイドスプリングは勘合信頼性を60%ほどアップさせます
よる金パッドの磨耗を抑えるために、コンタクトの表面を極めて平
を満足する高品質な耐摩耗性を得ることができたことが、3つ目
滑に仕上げています。これが2つ目の特徴です。
の特徴です。
金フラッシュ/パラジウム合金メッキ金パッドのエッジ部に鋭い段
応力緩和特性に優れたコンタクトAMC.0 標準で定義している
差があり、またFR4材自体が粗いため、それでもなお挿抜は過酷
­AdvancedMCモジュールの厚さは、1.44mmから1.76mmです。
です。
現行のメール・
フィメール式のコネクタでは、2接点を有する場合
そこで、ept 社と弊社は、パラジウム合金メッキを採用して、磨耗
がありますが、小型で高密度なAMCコネクタでは、ひとつの金パ
を30%抑えました。パラジウム合金メッキの採用で、厳しい要件
ッドに対してひとつの接点を有する構造です。
ガイドスプリングなし
0.1525
金パッド
コンタクト
0.2275
ガイドスプリング付き
0.100
0.175
ガイドスプリングはコンタクトの金パッドへの接触を向上させます
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MicroTCAパワーコネクタ
harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 09:59:17
どちらの場合でも、ばねコンタクトの変位量はかなり大きいこと
になります。
そこでept 社と弊社は、長期間に渡ってばね性が保てるよう応力
緩和特性に優れた材料を選択しています。
これが4番目の特徴であり、耐振動性が極めて重要な要件である
環境条件下では、重要な点です。
圧入技術
前述したようにATCAコネクタで定義されている実装方法には、
圧入.表面実装(SMT)およびコンプレッションマウント(CMT)
圧入作業はシンプルで経済的です。圧入ツールを使用する作業の
があり、それぞれが競合しています。ept 社と弊社が選択した方
みで、他の作業は必要ありません。
法は圧入です。
半田付けと異なり基版に熱を加えることがありません。スルーホ
機械的特性において優れている圧入を採用している点が5番目の
ールの変形もほんの僅かなためコネクタの交換が最大3回まで可
特徴です。基板スルーホールとコンタクトピンの間でガスタイ
能です。
ト構造を形成することにより、耐腐食性にすぐれ、機械的にも安
定です。
二社供給
ept社と弊社の発想は、同一設計・同一生産にあります。信号の整
振動やたわみなどの機械的な条件や温度が頻繁に変化する条件
合性にも互換性があります。材料の厳選と基準を超えた設計によ
下でも変わりません。
り、高い品質を確立しています。
電気工学上、Fit値(failure in time)が信頼性の指標になります
また、electronica2006において「con:card+」コネクタに加えて、
が、圧入はこの値が低くて、SMTと比較して10分の1から30分の
電源コネクタも発表しました。
1の値です。これはシステム全体のMTBF(平均故障間隔)に大き
く影響します。
製造及び販売は両社が独自に行ないます。
PETER SCHÄFFELER
Director Product Marketing
ept GmbH & Co. KG
ATCA と MicroTCAコネクタ「con:card+コネクタ」
MICHAEL SEELE
Global Product Manager
Metric connectors, Electronics
harting Technology Group
[email protected]
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21.03.2007 09:59:25
t e c . N e w s 15: Wo r l d S t a n d a r d s
Toshiyuki Tanaka & Markus Gfeller
VMEbusシステムのパフォーマンスが向上 ~
har-bus® 64導入事例
加速する高速伝送化と、多様化していくカスタマーのニーズに応えるため、基板ビジネスには標準規格への徹底準拠と安定供給が求
められています。競争性の高い製品市場において差別化を立証するため過去の資産を引き継ぎ、アップグレードするためのスピードと
簡素化が必須となっている状況下において、ハーティングのボードコネクタhar-bus64は最適な設計案を提案するために当初からス
パイスモデルを開発し、信号の整合性を証明してきました。
VME64導入の背景
製品情報~VME64xアプリケーション
VME64規格は、1994年、従来のVMEbus (Versatile Module Eu-
1、開発支援ユニット:
roboard)規格の拡張版として、装置の高速化及びデータ転送の高
新規システム開発が行なわれる際、それらの仕様にあわせた評価
速化を目指し発表された新しいBus規格です。
用のラックやバックボードが必要不可欠であることから、設備費用
の負担と実際の導入までの期間が問題でありました。
従来のVMEbus規格との比較検証から、転送速度が32bitに対し
これらの悩みを解決する簡易的なシステムラックになっておりま
VME64 busは倍の64bitの速度を実現、またVME64規格は既存の
す。
VME規格の拡張版であるべきことが基本として設定されており長
基本的な仕様としてATX電源およびVME64バックボードを標準
期的な視野をもって製品開発への取り組みを開始しました。
搭載しております。
また、オプションにてFANの取付けも可能となっており開発現場で
一方、実装面においては搭載されるコネクタ形状はVMEが3列に
即使用でき、従来の問題点を大きく改善できる製品です。
対しVME64は5列に変更。但し従来のVMEコネクタ(DINコネク
タ)との互換性があり、既存のユーロカードの挿入も可能です。
2、VME64エクステンダーボード:
ラックから基板を延長して使用するため各部品の検証、最終確
VME64規格の特質すべき点はデータ転送速度の高速化、そして
認などが容易に行える製品として、ボードの開発及びデバック用
近年主流のCompact PCI
busに使用されているHMコ
ネクタよりも高対振動性に
優れていることから、防衛
庁関連や鉄道関連など政
府、国債事業などに関わる
多くの企業システムでの採
用が進んでいます。
嵌合されたhar-bus® 64 と
3列DINタイプC
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高対振動性を備えたVME64x サブラック
harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 09:59:31
SRC Corporation
エスアールシー社(SRC Corporation)は「カスタマ本位の製
造思想とゼロディフェクト」を企業理念として掲げ、いち早く標
準化に準拠した製品または標準Bus、VMEbus 、Compact PCI
busを対象としたユニットおよびバックボード、エクステンダーや
ユーロボード規格サイズのラックシステムを中核としたビジネス
を日本市場にて展開しています。多様化する市場ニーズに応える
べく豊富な商品群を用意。その信頼性と拡張性を深く検討し、電
VME64x エクステンダーボード
子機器の実装構造専門メーカーとして、ユニークな商品開発を勢
力的に取り組んでいます。事業内容:マイクロコンピュータ等、電
子機器の実装構造部品及びシステムの開発、製造並びに販売
に、システム開発者ならびに製造技術者から高い評価を得てい
(http://www.src-corp.co.jp)。
ます。
3、VME64バックボード:
標準バックボード、高速タイプのドライバ(ABT、FCT)でのデータ転送に最適で
す。
VME64の5列コネクタは従来のVMEコネクタと互換性があり、バックボード交
換後もVMEの資産が利用可能となっておりますので、VMEbusのモジュール基板
にも適応いたします。
VMEbus規格が長期にわたり守り続けてきた、堅牢性ならびに信頼性が引き継が
れるだけでなく更に高速転送・処理モジュールボードを使用できます。
har-bus 64 in action
高速伝送が必要とされる中で高品質な製品を如何に安定供給できるか頭を悩ませ
ておりましたが、従来よりVMEコネクタで高い信頼性を持たれていたハーティング
社製「har-bus64コネクタ」を選定。I/O用コンタクトまたはシステムのアップグレー
ドのシンプル化に最適であると定評があり、信号・GND比を改善することで確かな
信頼性を確保しつつ高速データ転送を可能にする性能を優先したことが採用の直
接の理由となりました。エスアールシー社、ハーティング社、両社は共同で長年培
ったノウハウを集約しながら、システムの再構築を経済的に支援し、実質的な利益
を創出する提案と展開を図ります。
toshiyuki tanaka
Director Sales Department
SRC Corporation
Japan
Markus Gfeller
Managing Director & CFO, Japan
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 1 5 : W o r l d o f Te c h n o l o g y
Zhong Wang
テレコミュニケーション
ソリューション
Datang Mobile社は、 テレコミュニケーション業界向けのTDSCDMA Mini-Node B無線ベースステーションを提供しています。
このベースステーションは、ブラインドスポットやいわゆるホットス
ポット(屋外も含む)への電源供給を改善するのはもちろんのこと、
特に屋内のエリアに適しています。Mini-Node Bには、例えば、消費
電力が低くシンプルな設置法などのメリットがあります。
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harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 09:59:53
Omni-Macro
Node B
RNC
Omni-Macro
Node B
Road
County
Mini
Node B
Road
Omni-Macro
Node B
Omni-Macro
Node B
Tourist Site
Countryside
Mini
Node B
Road/Railway
Use of Mini Node B
屋外用Mini-Node B
採用されたHARTING製品
特に雨季における、耐候性や耐水性に対する高い要件を満たすた
– Han 48Bバルクヘッドマウンティング
め、Datang Mobile社とHARTINGは、既存のMini-NodeB 屋外向
– Han 48Bフード
けソリューションを共同で再設計しました。この再設計の目的は、
– マルチシールケーブルグランド
水蒸気の進入を防ぐことです。
– シーリングピン
– RJ45パネルフィードスルー
新屋外用ソリューション
– 保護カバー
耐水性と堅牢性向上のため、ハーティングは、金属製の分電箱を、
DB9ケーブル2本とDB37ケーブル1本を保護するマルチシールネジ
止めケーブルグランドと、キャビネットと48Bハウジング間に接着
Datang Mobile
面を作るよう改良した、Han 48Bハウジングにとり換えました。こ
Datang Mobile Communications Equipment Co., Ltd (Datang
れにより、現場での設置コストが更に削減できます。
Mobile) は、2002年2月に、北京で設立され、現在、Datang Telecom Technology and Industry Groupの中核の1つとなっていま
HARTINGの屋外用ソリューションにより、 再設計されたMini-
す。北京の本社に加え、上海に子会社1社、西安に支社1社を所有し
Node B Outdoorは、保護等級IP65/67に準拠しています。また、
ています。革新力と長期的な成長目標により、Datang Mobileは、
このインテリジェントソリューションにより堅牢性は飛躍的に向
携帯通信、特に第3世代携帯通信用に中国で開発された国際規格、
上、そして中国での屋外装置における技術仕様の基準も満たして
TD-SCDMAの分野での研究・開発に従事しています。
います。
Zhong Wang
Technical Support Manager/Telecom China
harting Technology Group
[email protected]
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Fumitsugo Kikuchi & Nobumasa Yamamoto
超小形多重装置
(Ultra Compact Multiplexer)
超小形化多重装置はアナログ音
7.2種類の供給電源DC/ACに対応した電源盤を用意。電源盤を2台実装するこ
声信号およびデジタル信号を最
とにより2系統冗長受電により、装置の信頼性が向上。
大24/30チャンネル多重し、T
8.EMC/EMI対応及びRoHS対応済み
1/E1電気インタフェースまた
日東通信機社の開発・製造製品は、SDH(50Mbps~10Gbps)やギガイー
はT1/E1光インタフェースで
サー製品ですが、高速伝送装置のノウハウで、既存装置を超小型低価格にリメーク
送受信する装置です。
が施されました。基幹伝送装置レベルの高信頼度を確実に提供しています。
超小形化多重装置は、共通部ユ
パートナーとアプリケーション
ニットとCH部ユニットで構成されており、CH部ユニットは最大8台まで増設でき
超小形多重装置は、EMC/EMI対応用やプラグインコネクターを採用する事で保
ます。通信方式は、TDM-SDH-IP化-WDMというブロードバンド化と大容量
守/交換/増設が容易である事そして実績の有る、HARTING HMコネクターを選
化の方向に突き進んでいる、一方社会基盤の通信インフラである電力・鉄道・防災
択。電気的な特性において必要に応じてカスタム設計対応が可能であることも選
に於いては、セキュリティー重視の為、自衛網を使った既存TDM方式で運用してい
定の際の重要なポイントでした。日東通信機社は、電力ソリューション事業・公共ソ
る企業がまだ沢山あります。超小形で極めて低価格な、TDM多重装置はこのよう
リューション事業・鉄道ソリューション事業分野において情報セキュリティーが重
なお客様のニーズに的確に応えます。
視された機器を導入。50年の有線通信機器開発経験のノウハウを凝縮して小型
化・低価格のグリーン及びECO製品の普及を目指します。
洗練されたテクノロジ~主な特徴
1.共通部ユニット及びCH部ユニットともに、19インチ架に搭載される2Uおよび
1Uサイズの小型装置 Nitto Tsushinki Corporation
2.T1/E1伝送路回線のタイムスロットへの各CHのアサインは、共通部ユニッ
日東通信機株式会社は、1952年の創業以来、ものづくりにおける創意と
トとCH部ユニット間の接続により物理的に行われ、システム毎の設定が不要。
品質にこだわり続ける装置製造・開発のエキスパートです。また、社会と
CHインタフェース部より入力された音声/データを時分割多重し、T1/E1イン
の関わりも強く意識し、共存共栄の精神も大切にしています。目まぐる
タフェースへ出力 しく変化する時代において、常にお客様のニーズ、時代のニーズを先取
3.T1/E1伝送路回線は、電気インタフェースと光インタフェースの2種類の装置
りして新しい試みに挑戦しています。(www.nittotsushinki.co.jp)
タイプから選択可能 4.CH部インタフェースは、4W音声インタフェース(OD)、64K URインタフェー
ス(64K UR)、局内回線終端インタフェース(OCU)、対電話機インタフェー
ス(LC)、対交換機インタフェース(COT)の5種類のタイプを用意 5.CH部ユニットは2CH/盤のチャンネル盤を2枚搭載が可能、このため、2C
Fumitsugu Kikuchi
Manager, Research and Development
Nitto Tsushinki Corporation
Japan
H単位の増設が実現。4CH毎にCH部ユニットを増設し、最大24CH/30CH
迄の送受信可能 6.クロック同期源は1.5M伝送路回線、2系統外部入力クロック(64kHz)、内
部クロックの3種類からスイッチ設定により選択が可能
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Nobumasa Yamamoto
Product Marketing & Application, Japan
harting Technology Group
[email protected]
harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 10:00:17
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Paul Atkinson
HARTING Integrated Solutions、
「ローカルベースからのグローバル展開」
HARTING Integrated Solutionsが提案する「Uniform Global Footprint」
グローバル規模でビジネスを展開する企業を増加傾向にあるこの
ごろその販売戦略、コミュニケーションの方法も大きく変化してい
ます。このようなビジネス環境の動向をふまえHARTING Integrated Solutions (HIS)では、バックプレーンや統合ソリューションの
組立をサポートするため「ローカルベース」での製造インフラスト
ラクチャを採用してきました。
更に、この設備をVPN(virtual private network:私設ネットワー
ハーティングでは、製造拠点をアメリカ、アジア、ヨーロッパの3大
ク)でリンクさせることでファイル共有や、障害診断のサポート、製
陸に設立しました。目的は、地元での製造と各地の条件に精通し
造プロセスの遠隔「24時間」プログラミング機能の利用が可能
たハーティングの人材により 各マーケットに製品を供給、カスタ
になります。
マーとの近接性を確保することです。
これに加え、関連する製造原理やプロセス、操作手順、作業標準
「カスタマーのためのソリューション」に全力をそそぎ、技術ベース
のコンサルテーションを様々なマーケットにおいて提供していく
などが全て統合され、標準モデルとして定義されていること、そ
れが「Uniform Global Footprint」なのです。
姿勢です。
例えば、ある都市の大手企業によって取引された製品が、各地にお
VPN(Virtual Private Network:仮想私設ネットワーク)
いて提供が可能。ハーティングは、共通の品番、標準、手法・資本
アメリカのエルジン、イギリスのノーサンプトン、南中国にある珠海
設備で製造された製品を上記各地において生産します。そして、
「
においてハーティングは、共通の設備投資を行い独自の「Uniform
ワールドワイド・プロダクションスタンダード」の必要性を実証し
Global Footprint」の確立を目指します。
ています。
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harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 10:00:31
バックプレーンアーキテクチャは、複数の機能を搭載し、関連す
る電力全てや接地面への配電の手段になるると同時に、ドーター
ボードのアクティブな回路間のデータ伝送用の経路としていなけ
ればいけません。
今日の技術主導型の環境では、バックプレーンは高いエネルギー
消費や関連電力の分配などのニーズを満たすだけでなく、高速化、
シグナル品位の向上などのあるゆる条件を満たすよう、設計・構
築する必要があります。層数が多く、表面が大きく、密度が高く、
複雑なピン配列の組立の場合、多くの処理技術を使用する製造
原理が必要となります。HARTING では、顧客主導の課題に見合
Micro TCA バックプレーン:信号整合性やアセンブリの設計、テストはHISより実証
うようグループの中核となる接続能力を活用してバックプレーンの
設計・開発を行っています。
サポート体制
信号速度だけなく、販売までにかかる時間も製品導入の成功には
Technology Pool
非常に重要です。リアルタイム性が勝負の鍵であり、HARTINGは
ハーティングでは、この3箇所のインフラストラクチャをサポート
各地に対応したサポートを提供し、製品デザインや大量数の要求、
し、コネクタデザイン、バックプレーンデザイン、シグナル統合テ
プロセス管理における迅速な対応、柔軟性を重視しています。
ストから、各種アセンブリ技術やそれに伴うテストソリューション
に至るまでを共有しています。
世界各地でしっかり結びついている購買部では、顧客に対して最
適なプライスパフォーマンス比を提供しています。このコンセプ
各製造拠点から提供される処理技術には、自動・半自動圧入機、
トが、
「所有総コスト」という戦略理念に基づいて、各3拠点にお
分散試験システムやロボット試験機能などのATE(Automatic
ける購入活動を調整しています。
Test Equipment:自動検査装置)以外に、リフロー、ピンホール
貫入機能(Automatic Test Equipment)などの完全表面実装ライ 「マーケットのグローバル化」に注力するコンセプトは、ハーティ
ンのHARTINGのCPMレンジが含まれています。製造定義は全て、 ングの「お客様と1対1で」という理念における基本です。 この理
国際的に認知されている標準基準、IPC610に準拠しています。
念の啓蒙を行いバックプレーンシステムの各国での製造を勢力的
に展開しています。
高速バックプレーン
高速バックプレーンはもはや単なる設計者の夢ではありません。
「
技術は発展とともに、新しいグローバルスタンダードなソリュー
いわゆる」銅めっきの拡大により、最大12.5 Gbit/sのデータ伝送
ションを提唱します。
速度が現実のものになりました。これには、専用のPCB材や管理
層、様々なペア信号ルーティング、整合インピーダンスなど特定の
デザインルールを満たす必要があります。
Paul Atkinson
Operations Director, HIS
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 15: Au to m ate d Wo r l d
Domenico Fioravera & Rosario Pinio
SMCボードコネクタの自動アセンブリと統合化
イタリアは世界で2番目の繊維機械製造国で、最先端技術が駆使されています。急速な経済成長を遂げた国々、あるいは労働コストの
低い地域への移行が進んでいる国々において新たな製造機会が生まれたことにより、イタリアの繊維機械市場は、変革の時期を迎えて
います。すなわち繊維機械メーカは競争が激しい市場での自身の位置を守らなければいけないという困難な課題に直面しているのです。
そのためには、技術的なリーダシップを取ることが重要です。このことは機械工学だけでなく、関係するサプライヤにも影響します。
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harting
tec.News 15 (2007)
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SMC (surface mount compatible) コネクタとPIHIR (pin in hole
intrusive reflow)技術は、部品組立の更なる自動化にとって重要で
した。処理時間の短縮化、物流の簡素化、プロセス安全性の向上
は組立プロセスの最適化のを実現しました。HARTINGでは、こ
の技術的変革の全段階において、ROJ をサポートしてきました。
そしてROJ社はこの協力体制で得た知識を他の製品にも応用し
ています。
ROJ社部品により管理されているアクチュエーター(機器装置)。
モデルにもよるが、おおよそ13,000のアクチュエーターが各機器装置に設置可能
1980年の創立以来、HARTINGは、この市場で重要な役割を果た
半田付け機器アプリケーション
半田付けアプリケーション
SMTコンポーネントの
自動ポジショニング機能
コンポーネントの
自動ポジショニング
リフロー半田付け
リフロー半田付け
し、繊維機械メーカからは、コネクタ技術分野において、信頼ある
パートナとしての地位を築いてきました。HARTINGの電子、産業
コンポーネントの
手動ポジショニング
コネクタは、 編機やソックス用機械、機械・手動織機などの多様
な繊維機械に採用されています。1965年に創立されたROJ社(現
在はVan de Wieleグループの傘下)は、織機用の機器や付属品の
手動半田付け
大手メーカーです。HARTING とROJ社 の協力体制は1980年代
初期にまで遡ります。
プロジェクトの課題と解決策
ROJ社のエンジニアは、成功を目指し、大きなプロジェクトに取
り組んでいます。過去の部品製造プロセスでは、コネクタは別々
の製造段階(ポジショニングやはんだ付け)で装備されていまし
品質管理
自動品質監視
Old
New
ROJ社の新しいアセンブリ技術
た。低労働コスト国との競争に直面し、市場での位置を維持する
ために、ROJ社 は自社製造プロセスの効率化を図らざるを得な
くなりました。プロセスを完全自動化するため、ROJ社には適切
なコネクタが必要でした。
Domenico Fioravera
Production Manager
ROJ Srl
Biella, Italy
Rosario Pinio
Marketing Manager Electronic Division, Italy
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 15: Wo r l d S t a n d a r d s
Gerd Weking
ケーブルの標準化
ITインフラは今やオフィスなどのビル内において熱や光、電気同様に必要なものとなっています。これからのオフィス環境のグロ
ーバル化において標準化に準じていくことは企業の発展にもつながります。
1つの重要な指標は、ISO (International Organization for Standardization:国際標準化機構) とIEC (International Electrotechnical Commission:国際電気技術委員会)の情報技術の標準化
活動が合併して、1987年にJoint Technical Committee ISO/IEC
JTC 1 – Information technologyとなったこと、および委員会SC
25 – Interconnection of information technology equipmentの
発足です。住居やオフィス、工業用の建物向けの汎用ケーブルの標
準化は注目されていました。汎用とは、シグナル減衰やクロストー
ク、リターンロスなどの物理伝送パラメータによって定義されたケ
ーブリングシステムや、どの伝送プロトコルにも対応している周波
数帯域のリミットを意味します。 ISO/IEC 11801 – Information
technology – Generic cabling for customer premisesの初版は
1995年に、第2版は2002年にそれぞれ発行されました。(ISO/IEC
11801は、汎用光ケーブリングでも取扱い対象ですが、ここでは
産業用建物における汎用ケーブル
触れません。)
ISO/IEC 24702 – Information technology – Generic cabling
– Industrial premisesはヨーロッパではCENELEC、米国で
過去5年間で、高い技術、より高い伝送周波数の開発、建物や「イ
はTIAにより、初期の並行作業に基づいて開発されました。
ンテリジェントホーム」の新しい開発など扱ってきました。両方の
ISO/IEC 24702は、両方の定義をサポートしています。
特徴については次でふれます。
–シールド付きケーブル(STP)はヨーロッパで最も普及していま
す。
–シールドなしケーブル(UTP)はアメリカ市場向けです。
58
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harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 10:01:03
HARTINGでは、汎用ケーブリングシステムがTO (Telecommuni-
ありません。また設置したケーブリングのシステム要件でもあり
cation Outlet)におけるISO/IEC 24702の開発に積極的に取り組ん
ません。例えば、伝送リンクは空調されたエリアから始まり、振
できました。このTOとは、産業用オートメーション機器、コンピュ
動や電磁妨害が強いところで終わります。しかし、MICEテーブル
ータ、電話などを接続するためのコネクタのことです。HARTING
は、産業ケーブル開発者やプランナに技術設計用の値を提供しま
­PushPullコネクタは汎用TOとして、ISO/IEC 24702で標準化さ
すが、一方で次のことを考慮する必要があります。
れています。HARTING PushPullは、コネクタ標準、IEC 610763-106で、バリアント4として標準化されているため、 ISO/IEC
–要件は必ずしも、クラス1、2、3と厳格に分かれている訳ではな
24702では、このコネクタ標準のバリアント4についてのみ言及し
く、例えば、M3 I1 C1 E 1のように機械的負荷が強く、気温が低
ています。
く、電磁的負荷が強いようなケースは非常によく見られます。
ISO/IEC 24702におけるテクノロジの強化
–プラニングエンジニアは局部的な緩和や分離技術により、露出
産業用ケーブルの伝送要件や一般構造はISO/IEC 11801に準拠し
しているエリアを保護するよう奨励されています。これには次の
ています。しかし以下の技術的強化については補足があります。
2つの方法があります。
–ケーブルやコネクタのある重要な場所を保護/カバーする(緩和
–ISO/IEC 11801では、通信サービスを配信できる最大距離は
10,000mです(2,000mではありません)。
技術)
–環境的影響(熱、振動、電磁場、重要度の低い経路を使用する)
の原因を区別する
–階層化ケーブリング構造
–投資やITサービスの質を考慮した最適な設置を達成するにあた
–実装オプション
って、前述の内容に加え、コネクタやケーブルなどの部品に対す
–産業用ビルディングの環境クラスはMICEテーブルで定義・指定
るより高い要件が検討されます。
されていました。
国際的協調
MICEとは?
標準化は関係者間の合意に基づいきますが、利害が多様なため、
MICEとは、Mechanical、Ingress、Climatic and chemical、Elec-
合意に達するのが難しい場合があります。ISO/IEC 24702の開発
tromagneticの略で、各自3つのレベルが定義されています。
では、MICE要件や汎用TOコネクタの選定に関して、様々な意見
が飛び交いました。4つのコネクタ候補の間での決定は、最終的
–M1 I1 C1 E1では、ISO/IEC 11801で想定されているよう、一般
的なオフィス環境を分類しています。
–M2 I2 C2 E2では、通常の工場フロアにおける産業環境を分類
しています。
に、参加国委員会のレベルでの国際協議により行われました。こ
の選定の結果は、最終的に各国の委員会にかけられ、FDIS (Final
Draft International Standard:国際規格最終案)で満場一致で承
認されました。
–M3 I3 C3 E3は、重工業などにおける過酷な環境条件を分類し
ています。
インテリジェントホームとネットワークの集合
「インテリジェントホーム」や「スマートホーム、スマートリビン
MICEでは、あらゆる産業環境を考慮することを求めていません。
グ」という言葉は、現在、未来の生活・労働のための手法全体を意
そのため、プラニングエンジニアは今なおプロジェクトの適切な
味しています。今日でも、想定される家庭自動化プロセスのほとん
仕様に従うことを余儀なくされています。ISO/IEC 24702にある
どが実現可能です。関係者や関係コンソーシアムはこうした家庭
MICEテーブル内の値はケーブルやコネクタの認定検査要件では
自動化プロセスの市場での需要に応える準備を進めています。
59
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t e c . N e w s 15: Wo r l d S t a n d a r d s
現在、ヨーロッパ標準のEN 50090が、 Home and Building Elec-
地で同時に開発されていることや、業界が自身の開発したものを
tronic Systems HBESにおいてオープンスタンダードとなってい
国際標準にしたいという思いがあります。国際標準化と相互運用
ます。 大手企業では、ENに対応し、関係するサプライヤの製品
性は現在・将来のソリューションが市場に受け入れられるのに、
間での相互運用性を確保しようとしています。相互運用性に関し
また必要な採算性を達成する上で非常に重要です。国際標準化機
ては、証明書とラベルをつけ、文書化されます。EN 50090に準拠
構、ISOとIEC、ITU (International Telecommunication Union:
した互換性のある部品や機器が多数開発されています。Konnex
国際電気通信連合)は2006年2月にGenevaに会し、インテリジェ
Association傘下の、Batibus (HVAC – 熱、換気、空調)、EHS
ントホーム分野における国際標準化についての意見交換を行い
(European Home System – 家電)とEIB (European Installation
ました。親委員会はこのプロセスで主導的な立場を取るべく、ま
Bus)間の協力体制により、このプロセスにおけるガイドラインが
た主要標準化機構や産業コンソーシアムの協力体制を助長する
提示されました。
ため、ISO/IEC JTC 1 SC25を指示しました。この目的は、現在の
個別化しているソリューション間で相互運用性を実現するため、
その他のヨーロッパの企業は、ANSI/CEA-709 に準拠した、ア
上記の機構が協力して、ホームネットワークのための包括的な標
クセス制御やエレベータ制御エネルギー管理、防火、HVAC、照
準を開発することにあります。
明制御、測定、安全性など、オープンで、相互運用可能な製品の
国際的大手ブランドであると主張している自負するアメリカのコ
より高い伝送周波数と電力をイーサーネットで実現
ンソーシアム、LonMarkに加盟しました。中国では、情報産業省
次に、ISO/IEC JTC1 SC25での開発について説明します。 PoE
が設置したワークグループが家電システムのためのITopHomeプ
(Power over Ethernet)とは、データ線を介して、通信機器に電力
ロトコルの研究を行っています。日本では、 エネルギー節約と
を供給することです。
いう点で、ホームネットワークの開発が進んでおり、ECHONET
(Energy Conservation and Homecare NETwork)を中心に各プ
汎用ケーブルの標準化ステータスを10 GBaseTまで向上
ロジェクトが進行しています。
汎用ケーブルは高度な技術要件が求められます。2006年6月
に公開されたIEEE 802.3an (10 GBaseT)は、とても困難な
国際間の強調の必要性
ISO/IEC JTC 1 SC 25 WG3のトピックとなります。このトピッ
インテリジェントホームのための国際標準化と、システム-部品間
クでは、ケーブリングの周波数は最大500 MHzと指定されてい
の相互運用性はいまだ遠い段階です。この理由としては、世界各
ます。
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harting
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パフォーマンスの低いケーブリングが敷設されている既存の建物
に関しては、現在議論が交わされています。設置したケーブルの
に関して、10GBaseTに確実に対応可能な条件に関する情報を提
温度上昇は特に危険です。現在、ISO/IEC 11801 では、電流によ
供するための推奨事項が現在準備されています。 この成果は番
る加熱を含め、ケーブルには60℃以上の温度を指定しています。
号ISO/IEC TR 24750、Technical Reportとして公開される予定
ISO/IEC JTC1 SC25/WG3 の専門家は 既存の設備が温度の上限
です。新しい設備に関しては、ISO/IEC 11801の付属文書が現在
突破によって破壊されること、その破壊による損傷や故障、家事が
準備中で、この文書では、500 MHzと1,000 MHzには、新しいク
発生する恐れがあることを懸念しています。そのため、古い設備の
ラスEAを指定しています。またこの文書では、続けて部品に対す
要件を上げることは許可できません。IEEEに対応するため、既存
るアプローチをサポートすると思われます。これはつまり、カテゴ
の設備でPoE plusに対応できる条件に関する情報を提供すべく、
リ6Aに準拠したケーブルやコネクタが付いた伝送チャネルがクラ
SC25/WG3ではPoEケーブリングガイドが現在作成中です。
スEAの伝送要件を満たすことを想定しています。
PoE電流を420 mA まで増やした場合、接続部を負荷がかかって
IEC 60603-7-41、-7-51に準拠したカテゴリ6Aのコネクタ
る状態で定期的に切断すると 、コネクタに損傷を与える可能性
250MHzから500MHzまでの周波数範囲の要件が現在議論中で
があります。そのため、ISO/IEC JTC1 SC25の推奨では、IEEE
す。コネクタの重要な伝送特性は、リターンロス、クロストークで、
PoE plus Task Force は、負荷がかかった状態での切断を禁止し
これらは外部ソースによって引き起こされる電磁干渉です。
ています。IEC SC 48B コネクタの専門家はISO/IEC JTC1での
負荷状態での切断に対する推奨についてのTechnical Report作
現在、クロストークの制限値を250と500MHzの間に外挿するべ
成に取り組んでいます。
きかどうか、または、コネクタの要件をこの範囲内で減らすべきか
どうかが、議論になっています。500MHzに関しては、次の各値が
まとめ
議論されています。
近代的な建物でのITインフラストラクチャ向け汎用ケーブリング
システムの開発は今も進んでいます。これまで、銅ケーブリング
500MHzでの値
業界が更なる高みを目指し、つまり、より高い周波数を達成する
NEXT
リターンロス
Cat 6 linearly extrapolated
40 dB
10 dB
Cat 6 with negative extrapolation (relaxation)
TIA 568-B.2-10
34 dB
14 dB
将来、今日のITインフラストラクチャの一部となっていくと思われ
Cat 6 with negative extrapolation (relaxation),
other experts
38 dB
16 dB
ますが、その代わりとなることはありません。
基本指標
ため、現状を打破してきました。その結果、光ケーブリング部門の
発展はそれほど進んでいません。
「無線」への傾向は明白で、近い
インテリジェントホームの場合、共通のプラットフォームでグロー
バルな競争を展開するのには、各種技術標準の集約が必要になり
Power over Ethernet (PoE)
ます。産業用途においてはすでに公開済みのISO/IEC 24702標準
PoEでは、IT機器にツイストペアケーブルで電力を供給できます。
が EN 50173-1として、承認・公開されます。 US National Stan-
この場合、使用していない通信用配線を使用するか、データ信号に
dardとしては、EN 50173-3 for EuropeとANSI/TIA/EIA-1005が
加え、4本の使用しているペアケーブルを使用し、電力を供給しま
公開されます。
す。電源は、スイッチのようにアクティブなネットワーク装置に統
合されるか、別のPSE (Power Supply Equipment:電源装置)を
介して、供給できます。これまでIEEE 803.2afでは、最大電力とし
て、48Vで15.4Wを指定していました。しかし最近のIEEE 803.2at
(PoE plus)発達で最大30Wの電力が必要となり、これ以上の電力
Gerd Weking
General Manager Intellectual Property and
International Standardization
harting Technology Group
[email protected]
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t e c . N e w s 1 5 : W o r l d o f Te c h n o l o g y
Thomas Wolting
電力伝送用BUSトポロジ
機械および施設開発者は標準化インターフェースによるデバイス機能の分散化設置を進めています。その目的は、コストを最適化した
電力分配のための設置技術を統合すること、これに伴い何年にもわたって開発が進められてきた設置技術の最適化にあります。今後開
発が進む電力分配のためのソリューションは数多くあります。
従来の配線の特徴は、信号と電力伝送の2地点設置にあります。実
この新しい配線技術における重要な要素として、電力バスシステム
際、これは各モータが制御室から延びる電源ケーブルに接続され
は、国内外の関連する標準に従いつつ、
「電力を消費する装置」の
ることを意味しています。近接スイッチやバルブ用のセンサやアク
多くを1本のケーブルで接続します。この画期的なシステムは既存
チュエータ端子はすべて並列に接続されています。
の標準化されたインターフェースに依存する必要がありま
す。コンパクトで、堅牢なHan®コネクタが、ポール
センサとアクチュエータを接続するのに、シ
数や電圧・通電容量に対する要件を満たしま
リアルバスコンポーネントを導入すること
す。ISO 23570 では、この分野で使用され
は、回路分野においては大きな技術的進
るコネクタを標準化しています。
歩となっています。データ転送における
新しい設置コンセプトは明らかに、ケー
このコンセプトにおいて、接続タイプは
ブル敷設においてユーザに利点をもたら
基本的に次の2つに区別することができ
しました。制御信号を送受信するための
ます。
既存の信号コンポーネントには、IP 20か
らIP 68までと、非常に多くの保護等級があり
ます。これとは対照的に、小型モータへの電力供
Han-Power S Metal
7 x 6.0 mm² & 5 x 10 mm² コンダクタ
給に関しては、ここ20年間ほとんど変化は見られません
(最大2.2kWほど)。 多くの場合、モータへの電力供給はいまだに
– 個々の配線がタップされているカットされて
いない電力バス分配
– 機械や施設のモジュールを素早く時間をかけずに電気
的に接続するため電源ブランチは完全に接続・取り外しできます
制御室から延びる各ケーブルによって行われています。
VDEに準拠した標準の230/400 V 産業用送電線または最大7個
分散構造
のコンダクタを接続でき、中央の断面が最低4 mm²で、標準のツ
周波数変換器が中央に設置されると、技術的必要性を満たすた
ールとモジュラー設計での接続される、 UL準拠の600V 送電線
めに、最適化された複雑なシールドを施された特殊なケーブルが
のいずれに使用する場合も、基本的な条件は同じです。これらの
必要になります。開発時と同じ、設置工事に伴う高い総コストや
仕様の基本として、HARTINGでは、 新しい送電線として、Han-
大きなスペース要件が、
マテハンなどにおいて、分散設置工事へ
Power ® Seriesを開発しました
の流れを助長しています。高度なモータ制御ユニットは直接機械
やコンベアの経路に再配置されます。HARTING テクノロジグル
Han-Power®Series
ープでは、こうした設置工事における変化をサポートする製品を
標準の製品シリーズ同様、新しいHan-Power ®シリーズ製品はあ
提供します。
らゆる関連仕様に対応します。
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harting
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Han-Power® S
衝撃に対する機械的な安定性も必要なアプリケーションにおいて
分散設置のコンセプトにより、制御室に第1コネクタがあらかじめ
は、金属のものが適しています。この新しい汎用システムソリュー
設置されています。このコネクタは特定の用途に最適化されていま
ションはユーザのシステム設置・保守をサポートします。
す。使用される電線は、5 X 6 mm²および2 X 2.5 mm²ケーブルに
PEコンダクタが接続されたもので、Han® Q 4/2 コネクタに接続
最適な処理と使用が可能な電線によるトレンドセッター設置によ
され、IP 20エリアとIP 65 エリア間を結びます。最大40Aの電流
り、更なる利点がもたらされます。
には、触っても安全な、端子挿入部が必要です。
上記の設置コンセプトは、分散コンポーネントで新しく建設・改
Han®
Q 4/2に実装可能なHan Cコンタクトは、2.5 mm²から
装された様々な製造施設や物流センターで採用されています。
6.0 mm²までの電線が使用可能です。送電線は分散配置したモー
システムが完成した後は、施設でテストランおよび機能テストが
タ制御ユニットを考慮せずに敷設します。ブランチは送電線が遮
行われます。
断されないよう、Han-Power ®Sで作成します。
Han-Power®T
製造ラインの実現の前に、以前テストした電
電源コードを15cmほど剥き、HanPower ®Sに接続します。次に完全に絶縁
気的設置を保持するのに、個々のモジュー
されているストランドを、絶縁を貫く接
ルがどのように輸送され、構築されるのか
続装置に通します。ストランドの最適
という設置コンセプトについて考えなけ
な接触や絶縁分離は、ネジで行いま
ればなりません。
す。IDC端子には分散した「装置」へ
機能テストの利点を生かし、テストしたシ
の相電流が流れるだけです。HARAX®
コンタクト技術により、長期安定性 (IEC
60947-7-1参照)が実現されます。 また接触
は、数kAの短絡電流などの過酷な条件下でも確
ステムでの配線ミスをなくすには、適切な
Han-Power T Q 5/0:
コンパクトインターフェイス
電力分岐用コネクタ
保されています。
電気的設置が必要です。既成のコネクタ付き
ケーブルを使用して送電線を敷設します。分電の
場合、適切なコネクタの付いたHan-Power ®を使用しま
す。信頼性と柔軟性を可能な限り高めるには、
「電力を要する装
各種コンベヤーシステムにも、特定の用途 (自動車産業、空港工
置」への分電もコネクタで行います。電線サイズが最大6.0mm²の
学、一般の物流センターなど) 向けに設計するための新しいコン
分散モータ制御ユニットはHan Q 4/2コネクタを経由して接続しま
セプトが必要になります。ケーブルの断面は、品物が100m以上移
す。電力レベルを小さくするには、Han-Power ®TとHan® Q 5/0コ
動されるようなあらゆる用途において、電線の電圧降下を最小限
ネクタを使用します。これらのコネクタを使用することで、変更を
に抑える上で重要な基準となっています。
素早く行い、製造ラインの停止時間を最小限に抑えることができ
ます。システム要素もすでに設置してあるコンポーネントを使う
所定の用途においてはこれまで、Han-Power ®S Q 4/2が主に使
ことで、素早くシンプルな追加ができます。
用されてきました。 空港での物流センターに設置された製品は、
電線を迅速かつ確実に接続し、荷物の配送における需要を的確
に満たします。
THOMAS WOLTING
Product Manager Han® Industrial Connector, Electric
harting Technology Group
[email protected]
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2
Thomas Heckmann
Han® Q 2/0 –
太陽光エネルギー装置向けの
最適な接続ソリューション
堅牢なコンパクトボディーをもつHan®3Aシリーズは、多様化されるアプリ
ケーションのニーズに応えます。従来の接続部分に改善が重ねられ、光ファイ
バなどのアプリケーションにも対応が可能になりました。この結果、RJ45や
USB、SCなど、標準インターフェースを介したパワーとシグナル伝送を統合す
るハイブリッドソリューションは、あらゆる分野でお客様から高い評価を得て
います。3Aシリーズはコンパクトな堅牢設計である特徴をいかし、厳しい環境
条件と多様化する産業用アプリケーションに柔軟に対応します。
これまでは16Aまでの送電で十分であると考えられてきました。しかし新たに
開発が進んでいる分散型パワーサプライでは最大40Aの電流を確保するため
に、いわゆるシングル-フェイズまたは二極の電気接続を必要としています。ハ
ーティング テクノロジグループでは、分散パワーサプライの接続条件を満た
す小型ソリューション、Han Q2/0を提供します。
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harting
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サポートする機能がついていなければなりません。産業用コネク
タを使用することで、製造中にプラグアンドプレイの最終テスト
を行うことができます。
Han Q2/0にはシンプルで安全性の高い設計が施されています。
現場での組み立て作業を考慮した設計により、インバータの設置
作業効率がより向上されました。Han Q2/0のアクシャルスクリュ
ーにより、安全で信頼性の高い接続が確保されます。圧着端子で
の接続に比べ、信頼性が高く、コネクタが衝撃や振動にさらされ
Han-3Aの新シリーズ:Han Q 2/0
る鉄道車輌などのアプリケーションで力を発揮します。
アクシャルスクリューの利点は、コンタクトが小型化され、圧着
エネルギーの再利用
とは違い、コンダクタをコンタクトに接続するのに特殊な工具が
トレンドセッターである分散パワーサプライのアプリケーション
不要という点です。最新のパワー伝送ソリューションで求められ
例として、太陽光発電 (PV) システムがあります。太陽光から電
ているよう、4~6mm2の電線の接続が可能です。
気エネルギーを発生させるこのPVエネルギーは通常、コンセン
トへの電力供給用に国内の配管網に使用されます。しかし、コン
新しいオプション
セントから離れた場所で使用されるスタンドアロンのPVシステム
「2+ PE」コンタクト構成は、複数のコネクタを使用する場合
の存在が、重要視されつつあります。これはインフラの開発が遅れ
に、誤挿入を防ぐコーディングシステムによって補足されます。
ている国にだけ当てはまるわけではありません。Han Q2/0は各種
Han Q2/0は、バッテリーなど、光電池システムに使用されるエネ
Han 3Aフードおよびハウジングと結合できるため、幅広いアプリ
ルギー蓄積装置使用時におけるフィンガープロテクションの基準
ケーションでの使用が可能です。
を満たしています。最大耐電圧850Vとして設計された本製品は、
電力供給やエネルギー分散のための新たな可能性を広げる小型の
インバータ
接続ソリューションです。
Han Q 2/0の想定されるアプリケーションの1つとして、 太陽光発
電システムのインバータがあげられます。インバータは光電池モジ
ュールからDC(直流)を受け取り、AC(交流)へと変換します。イ
ンバータの接続部分には製造プロセスや設置、保守を
アクシャルスクリュー接続の断面図
THOMAS HECKMANN
Market Manager Renewable Energy, Electric
harting Technology Group
[email protected]
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Jürgen Bösch & Frank Teepe
堅牢構造、防錆素材
Han® -INOX: 産業用コネクタ向け新しいステンレス素材ハウジングシリーズ
最も堅牢で、抵抗性の高い素材の1つであるステンレスは数十年間、産業用途だけでなく、日用品として様々な部分で使用されてきまし
た。それは機能性だけでなく、ステンレスの精巧な仕上がりを消費者は求めているからです。しかし、産業分野においては、実用性のみ
が重視されがちです。ハーティング テクノロジグループでは、Han-INOX 高品質ステンレス鋼製の新しいハウジングシリーズをご紹
介します。
産業におけるステンレスの活躍
その周りの媒体の間でバリアとして機能します。不活性層は不浸
INOXとも呼ばれるステンレスは、10.5%以上のクロムと、1.2%以
透性で、不溶性です。損傷を受けると、酸素の効果により、自らを
下のカーボンからなる合金です。INOXという頭文字はフランス語
修復します。
で、
「酸化しにくい」または「錆付かない」を意味する「inoxydable」に由来します。
この不活性層の形成と保持において、重要な役割を果たすのが
クロムです。モリブデンやニッケルなどその他の素材は不活性膜
ステンレスが錆びにくい理由は、クロムと空気や水に含まれる酸
の形成を助けますが、錆付かない鋼の特性をつくり出すことはで
素の化学反応にあります。この化学反応の結果、ウェハ級の薄さ
きません。
の耐化学性を持った不活性表面層が生成され、この層が合金と
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ステンレス製ハウジングシリーズ:Han INOX
ステンレスは様々な侵略性のある媒体に対して抵抗力があり、そ
より、清掃が簡単に行うことができ、残留物も残りにくい形状に
の他の表面保護を必要としません。INOX鋼は化学産業や食品産
なっています。
業、環境技術などでよく用いられます。
標準のHARTINGコンタクトインサートと Han-INOXハウジング
新しいハウジングシリーズの初期バージョン
をいくつか組み合わせることで、様々な使用法に対応しています。
ハーティングが紹介する新しいハウジングシリーズ、
食品およびパッケージング産業での使用例はほんの一部です。
Han-INOXは、高品質のステンレス鋼製で、過酷な環境下でも安
全性を確保します。業界標準に準拠した設置法や、システム特有
Han モジュラーシステムと共に、専用センサやアクチュエータソリ
のネットワークの設置両方に対応します。
ューション (例えば、ピックアップやリミットスイッチ、ドライブな
ど) から、中央ネットワークレベル (バスシステム通信) の制御シス
ハーティングが提供するこの新しいHan-INOXハウジングは、当
テムにいたる様々な用途に対応する道が開かれています。
初、ある顧客向けの特注製品として開発されました。新シリーズ
初として提供されたのが、Han 10BとHan 3Aサイズです。
耐腐食性ステンレスの使用は、部品が最大限の安全性標準を満た
す上で不可欠となっています。上記に加え、このステンレス鋼の、そ
衛生環境が最重視される産業はもちろん、汚染が激しい環境も機
の他の代表的な用途としては、航空産業、輸送、造船、鉱業、陸上
械部品は特別な条件をクリアする必要があります。ハウジングで
・海上産業、建設などがあります。
は不要な開口やブラインドホール、アンダーカットを表に出さな
いようにしなければなりません。また、表面はごみが沈着しないよ
う、また簡単に掃除できるよう、極めて滑らかでなければなりませ
ん。このような条件は食品・飲料メーカーおよびパッケージング産
業でも多く求められています。
ハーティングは、このような特殊要件を満たす最適な製品を開発
しました。例えば、Han 10Bの場合、コネクタケーシング全体の
丸型の部分に結合されたハウジングの内部にネジがあることに
JüRGEN BÖSCH
Product Manager, Electric
harting Technology Group
[email protected]
Frank Teepe
Market Manager, Electric
harting Technology Group
[email protected]
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Thomas Heimann
革新力を高めて企業のさらなる発展を
成功要因と組織の評価を知ることで、イノベーションを推進する
企業の成功の決め手は、イノベイティブな製品とそれを生み出す開発力です。そ
れらを満たすために、相応の環境を保持する必要があります。中小企業(SME)
の役割の重要性が高まりつつあることから、イノベーション、いわゆる改革は大企
業だけの売りではないということが明らかになりました。 中小企
業の革新力を評価し、強化する手段をサポートするInnoKMUプロ
ジェクトが始動しました。HARTINGは、German Federal Ministry for Education and Research (BMBF)によって立ち上げられ
たプロジェクトのパートナーです。参加企業は、
評価された自社の強みや欠点を認識し、それを
顧客や銀行など、他のパートナーと比較するこ
とができます。
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harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 10:02:05
企業利益と成長どちらが重要な要素でしょうか?
Increasing the innovative ability
Reducing costs
New markets through
internationalization
Focusing on core competencies
Active price management
Increasing capital efficiency
New business segments through
organic growth
New business segments through
acquisitions/partnerships
2
Low
significance
3
4
Very high
significance
5
Source: ADL-study, Fraunhofer IAO, IAT University Stuttgart
図1: Increasing the innovative ability
方法論
ケーススタディ
革新のプロセスは、総じて技術面における限界よりも、はるかに
HARTINGは、 実践的なケーススタディを2K-MIDを使用して行
複雑です。 何かの分析を行う場合、複数の部門から見て、その全
いました。MID (molded interconnect device:成形回路板)は3次
体像を把握しておく必要があります。改革プロジェクトに関わる
元かつ射出形成されたPCBを用いた様々な方法で製造可能です。
社内の9つの分野について、評価を行います(図2参照)。 具体
特に2K-MIDは、経済的に生産が可能です。MIDは、2種類のプラ
的な主要成功要因(CSF)を各分野ごとに明確化します。これら
スティックで構成されます。これらのプラスティックのひとつに、
の要因は企業が策定するもので、改革プロジェクトの成功に大き
く影響します。個々の成功要因は、量的・質的指数から導き出さ
れた可測変数に変換されます。こうした企業固有の値を、企業間
で比較できるようにするためには、統一のスケールを用いる必要
Innovation culture
があります。統一スケールでは、各業界に固有の相対的数値を用
Competence
&
knowledge
いて上記分野に関連した変数を決定する評価基準が、その基盤
となります。
Strategy
Process
Product
&
service
Technology
多様なパラメータを解釈するために、成熟度モデル図(図3)に
して表わします。改革を向上させる方法は、ここから導き出され
ます。
Market
Structure
&
network
Project management
Fraunhofer IAO, IAT University Stuttgart
図2: Areas for assessing innovations
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化学工程の中で、信号伝送用の導電コーティングを施すことが
Result of the self-assessment
できます(図4)。2K-MID手法は一般的ですが、部品が小型化し
ているため、より微細な構造が求められています。照準は、スト
リップ導体構造を通常の600umから200umに減らすことです。
Competencies & knowledge
Innovation culture
以前は、これほど複雑で小型の部品は製造できませんでした。技
Technology
Customer
術的レベルにおける、既存の処理法以上のシステム開発やツー
ル部品開発戦略は、目的を達成する上で不可欠でした。実施され
Strategy
Project management
Product
Service
Structures & networks
Processes
た解析の結果、(製品の定義や組立、接続技術、
マーケティング、
流通から、部品やプロセスの評価に至るまでの)優れた構造、積
極性や内部の技術革新への取り組みといった技術的な
面が、成功のための重要な要素であることが明らかにな
Maturity level
Maturity level 1
beginner
Maturity level 2
on the way
Strategy
There is an innovation
strategy, derived from
the corporate strategy
Consistent linking of
Consistent
the innovation strategy implementation
to relevant categories and pursuit of the
innovation strategy
まとめ
Competence
…
…
HARTING社 は、2K-MIDの小型化によって、業界大手
Technology
りました。更に、EDM機械メーカやプラスティックメー
カなどがこの開発に携わっています。
の地位を確立しました。現在、最適なツール技術だけで
なく、製品の最適化や開発サポートにおける専門的知識
Index
Maturity level 3
innovator
…
Product & service
Project management
々な成功指標を策定でき、これが革新力を向上させるた
めの第一歩となります。
Maturity level 3: innovator
Maturity level 2: on the way
Maturity level 1: beginner
Innovation excellence
をお客様に提供しております。解析の実施に基づいて様
Definition of the measures packages
> Use of methods with respect to the fields to
be improved
> Design recommendations for reaching the
next level
図3: Maturity model
図4: 2-component injection-molding MID
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THOMAS HEIMANN
Project Manager, Applied Technologies
harting Technology Group
[email protected]
harting
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t e c . N e w s 15: C o o p e r at i n g G l o b a l l y
Oktay Yalcin & Sven Holtgrewe
サクセスストーリー~イスタンブール
イスタンブールは2つの大陸をまたぐ都市です、交わる西洋と東
洋の文化がボスポラスという町で分断されています。そこには、
キリスト教文化とイスラム教文化の交わるイスタンブール(旧コ
ンスタンチノプール)独自の歴史を象徴する無数の建造物が立ち
並んでいます。イスタンブールには、有名な観光地が数多く点在
しています。初期のキリスト教の裁判所であり、後にモスクに変
わり、1932年には美術館となった、有名なHagia Sophiaと、その
向かい側にはBlue Mosqueなどイスラム教の重要な建造物が立
ち並びます。
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t e c . N e w s 15: C o o p e r at i n g G l o b a l l y
ラストラクチャの開発が十分ではないため、未開発地域がまだ多
く存在しています。東南トルコでは、1980年代半ばより、包括的な
開発が実施されてきました(ダムや発電所、電化、農業、道路、電
気通信などにおけるGAPプロジェクト)。
上昇を続けるトルコのGDPは、1980年代から1990年代にかけて、
大きく変動しましたが、平均約5%の成長率を維持していました。今
もなお1.52%のままである人口成長を鑑みると、他のOECD加盟
国と比較しても、この値は一人当たりの収入を大幅に減らすほどで
はありません。2001年には1945年以来の財政難による不景気に
見舞われましたが、国際通貨基金(IMF)は改革を率先し、効果
的な税務政策を行う一方で、継続的な成長(2004年で約10%、
2006年で7.6%、2007年前半で7.5%)を達成しました。また一人
当たりの収入が大幅に増えたことも、トルコ通貨が最近強くなっ
てきたことの一因となっています。
パートナー
Hagia Sophia
2001年に、HARTINGはイスタンブールでの販売パートナーとし
てGOKHAN ELEKTRIK社とパートナー契約への合意に至りま
した。GOKHAN ELEKTRIK社は1987年以降、電気・電子部品の
各マーケットへの展開、また各種技術サポートサービスや、倉庫な
イスタンブールは、印象的な屋外美術館であるに留まりません。
どの管理サービスを提供しています。同社は、各地の顧客サポート
1100万人が住むこの町は、トルコの経済・文化の中心となってい
と、新規ビジネス開拓に適したPerpa Elektrokentに本社を、Ka-
ます。伝統と近代の融合がこの国を訪れる人々を飽きさせません。
rakoyに支社を置いています。Perpa Elektrokentは、1989年以来
昔ながらの活気づくマーケットやバザーに圧倒されるかと思えば、
産業の中心地として発展、4,500を超える企業が在籍、200,000人
夜には、ベルリンやロンドンのようなコスモポリタンなクラブを
以上が通勤しています。 インダストリー分野の密集地でありそ
訪れます。
れらの導線として38キロにも及ぶ道路が走っています。Perpaは
まさにトルコにおける電気・機会産業の重要なコンタクトポイン
産業の急速な発展
トと言えるでしょう。
トルコの産業は急速な発展をみせています。特に西トルコは、繊維
や自動車、化学、機械製造、エレクトロニクス産業においての進化
ここ数年にわたり、HARTINGとGOKHAN ELEKTRIK社は協力
はいちじるしいものがあります。この分野はGDP(国内総生産)の
体制を強化してきました。 見本市への出展や、顧客訪問などを同
約30%を占めています。GDPの最大シェア(約60%)はサービス分
行し、HARTINGの製品開発が顧客のニーズに沿って提案されてい
野であり今現在も成長を続けています。東・東南トルコではインフ
ることを確認してきました。2つの成功事例をご紹介します。
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harting
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鉄道輸送に
TUVASAS社は、1,500人の社員を抱えているトルコの貨物車両
メーカです。主に鉄道車両や短・中距離郊外車両、電車、食堂車
などの修理やサービスを提供しています。同社の最新の鉄道車
両(TVS 2000)は非常に快適で、現在における最高水準の技術
が使われています。 この鉄道車両には、ボギーが備えられ、最大
200km/h走行で、自動ロッキングシステムや、空調システム、人間
工学に基づいた座席、モジュラサウンドシステムなども、基本的に
備えられています。TUVASAS社は近々、狭軌鉄道車両や地下鉄車
Perpa
両、地元の公共輸送用路面電車の製造を開始する予定です。
有望企業であるTUVASAS社は、製品の品質やサービス向上にむ
けて、鉄道分野の専門家と連携して対応しています。TUVASAS社
板金加工装置に
では、鉄道車両の下に使用する保護等級IP68という非常に堅牢な
トルコのBAYKAL社は、プレスブレーキやカッター、パンチング
コネクタを必要としていました。HARTINGでは慎重な調査を行な
マシンなど、板金加工用機械メーカです。1950年に設立され、合
った結果、定格電流で使用するのに、アクシャルスクリュー接続モ
計60,000平方メートルにも及ぶ3つの工場では、600人もの従業
ジュールの付いたHPRコネクタハウジングを提案しました。
員が働いています。BAYKAL社では、例えば、機械のフットペダル
と操作盤を接続するのにHARTINGのコネクタを使用するなど、様
Hannover Messe 2007でのパートナー国 として
々な用途でHARTINGの製品を採用しています。
ドイツはトルコにとって最も重要なパートナーであり、2カ国間
の関係は一層強固なものとなっています。しかし、世界経済の加
速により市場と経済面でさらなる可能性が生み出されています。
トルコがHannover Messe 2007のパートナー国として出展する
ことでその将来性はより明確に示されるでしょう。HARTINGと
­GOKHAN ELEKTRIK社のその協力体制はより高い信頼性を確
立していきます。
Oktay Yalcin
Sales Engineer
Gökhan Elektrik
Istanbul, Turkey
Baykal CNC press brakes
Sven Holtgrewe
Director Business Development, Electric
HARTING Technology Group
[email protected]
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Jens Wandelt & Horst Blomenkamp
珠海(Zhuhai)のハーティング新オフィスでの通信インフラ
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harting
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珠海は、中華人民共和国の南、広東省のポルトガル旧植民地であ
ハーティングでは、エスペルカンプ(Espelkamp)の冗長計算セ
るマカオから入り江をはさんだところに位置します。大都市、広州
ンタで、基本的な業務アプリケーションを世界中で共通で利用
と深川に隣接しており、1979年に小都市から急成長をとげ4大経済
しています。この業務アプリケーションには、電子メールやインタ
特区の1つとして数えられています。2002年、人口は120万人に達
ーネット、製品情報システム、レポーティングシステム、顧客管
し、
「ロマンチックシティ」として香港のビジネスマンが、週末を過
理、工場間CAD開発システムなどがあります。この設定では、集
ごすため海を渡ってくるほどの人気です。ハーティングは、1998年
中バックアップやアーカイビングにより、記録管理に対応し、コ
に珠海に子会社を設立し150人がHARTING製品(Hanシリーズ、
ストのかかる帯域幅資源が効率的に使用されるようにします。業
har-busファミリー、MiniCoaxなど)の製造に従事しています。
務用ネットワークがブロードバンド化された時代でも、帯域幅は
決定的なコスト要因となっています。ユーザ全てに、許容できる
インダストリアルパーク内の新オフィス
レベルの、アプリケーションレスポンスタイムを実現するには、
ハーティングでは、現在「珠海ハイテクイノベーション・コート」を
明確で、効率的な帯域幅管理が重要になります。
工業団地に建設中です。大手各社がすでに珠海大学近く2.88平方
キロメートルのこの工業団地に在籍しています。インフラストラク
珠海でのケーブル1本化
チャも整備されており、光ファイバ接続も標準です。
中国のハーティング生産工場における、ITインフラストラクチャ
のレイアウトは「すべてを1本のケーブルでつなぐ」に将来の基盤
第1段階では、この新しいビルは、敷地4,500平方メートルに、3階
として描いています。1本のケーブリングシステムを使用して、全
建ての製造ラインビルと敷地2,700平方メートルと2階建ての倉庫
ての用途をカバーするという戦略があります。複数の通信インフ
で構成されます。オフィスは、メインとなる製造用ビルの前面に建
ラを設置することがいまだに慣習になっています。1つは、電話や
てられます。プラントがユニットごとに増設可能です。
FAXを接続するための、従来の通信用ケーブリングです。もう1つ
は、これに並行して設置される、PCなどを接続するためのITケー
翌年には、珠海の従業員を230名ぐらいまで増員する予定です。こ
ブリングシステムです。製造エリアでは、さらに工場や機械の制
れによりITユーザの増加します。電子メールや、インターネット、フ
御に用いられるフィールドバス用に3つ目のシステムが設置され
ァイル共有などの従来の機能に加え、ERP (Enterprise Resource
ます。これに対しハーティングは、珠海に限らず、一つのインフラ
Planning:エンタープライズ・リソース・プラニング)のユーザや、
で統合管理します。接続を標準化することで、コストを削減でき
CADアプリケーションのユーザも増えるでしょう。
るだけでなく、この3つのエリアを統合できます。
本社とのWAN接続
イーサネットは、OSI Layer 2を選択する伝送技術として普及して
迅速で効率的なビジネスプロセスを確保するため、ハーティング
います。トークンリングやFDDIはもはや過去の遺物となりました。
全社において、各社をWAN(Wide Area Network:広域ネットワ
一方で、初期の10 Mbit/sネットワークは、完全にスイッチ化した
ーク)で連結しています。各工場は、最新のVPN (Virtual Private
1Gbit/sネットワークへと発展を遂げました。現在、PCやノートブ
Network:私設仮想ネットワーク) 技術によりネットワーク化され
ックの大半には、Gbit イーサーネット伝送機能を持つネットワー
ています。ネットワークを外部からの攻撃や不正侵入・妨害から保
クカードが標準搭載されています。インターネットの急速な発展
護することは最重要項目とされユーザ端末側でのセキュリティレ
により、IP (Internet Protocol:インターネットプロトコル)も同様
ベルが強化されます。
に、Layer 3で最も普及したプロトコルとなりました。この3つのエ
リアには次のものがあります。
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HARTING珠海プラント完成図
– 標準オフィスアプリケーション (電子メールからCAD/PLMま
で)
– 従来のテレコミュニケーションと、
います。製造フロアではハーティングの各種スイッチが採用されて
います。第1弾として保護等級IP30の、mCon3100-A 10-portスイ
ッチが選択されました。
– 工業アプリケーション(ERP,自動化)
イーサネットネットワークとして、IPを使用することで利用可能で
珠海では、バックアップサーバ2台搭載したCisco CallManager
す。
4.2が、基本的な通信機能を提供していました。従来の通信サービ
スへのインターフェースは、ゲートウェイを介して実行されます。標
珠海の新工場に、このタイプの標準化インフラストラクチャを構
準のFAXがターミナルアダプタで接続され、ユーザ側には、Series
築するためには、適切なケーブリングシステムや最適な部品を選
7970G、7912G IP電話が提供されます。通信サポートは、電子メ
択することが問題でした。端にあるケーブル(ユーザ側のシステム
ールシステムに接続された電子FAXソリューションによっても行
に近い方)は、Cat6ケーブルをベースとしています。しかし、この建
われます。
物のサイズでは、100mという銅ケーブルの限界にすぐに達してし
まうため、各工場エリアを光ファイババックボーンで接続していま
このネットワークは、パフォーマンスの向上にむけてセントラル
す。マルチモード光ファイバを使用することで、最大550mの距離ま
サーバ室から、放射線状に展開しています。重要なローカルシス
で、1Gbit/sの伝送速度で接続できます。
テムは全て、外部プロバイダ(インターネット/電話)と、サーバ室
に設置されます。
Cat6に準拠した部品は、接続にも使用されています。製造環境で
は、RJ45やIndustrial Outlet Push/pullなど、ハーティングの各製
すでに厳格なセキュリティルールが、ハーティングの各拠点で採
品が使用されています。オフィスエリアには、Cisco社が提供して
用されています。珠海では、さらにネットワークにより特別な設
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harting
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定がされています。基本的に、オフィス、通信、製造の3つのエリ
アに自社のVLAN (Virtual LAN)が配備・分離されています。これ
らのエリアはLayer2で互いに分散しているため、エリア間のトラフ
ィックは中央のLayer3スイッチを通過します。これは、例えば、安
全な製造工場には、特定のPCからのみアクセスできるということ
を意味します。これ以外のシステムは、ネットワークを介して、この
工場にはアクセスできません。
VoIP部品に関しては、ネットワークQoS (Quality of Service:サ
ービス品質)を保証する上で遵守しなければならない要件が他に
もあります。従来のデータ通信に比べ、音声通話などのリアルタ
イム通信は、待ち時間や、ジッタ、パケットの損失などが発生す
る確率が高いのですが、音声通信システムユーザは、普及している
ISDNレベルの品質を期待できます。VoIPソリューションをLANで
Cisco社のコミュニケーション統合ソリューション
使用するには、ネットワークを完全にスイッチ化する必要がありま
す。高性能の100 Mbit/sネットワークで通話していても、セキュア
な環境と品質の向上に貢献する、QoS機能を追加する領域があり
ます。ハーティングでは、適切に優先される音声VLANの実装を
シンプルにする、Cisco社のスイッチとIP電話で構成されるソリュ
ーションを選択しました。このスイッチは、常時音声VLANパケッ
トの有線処理を「強制的に」行います。
安定した部品によるネットワークインフラストラクチャの統合は、
こうした新しいシステムの基盤を提供します。VoIPソリューショ
通信の未来
ンを、MS Outlookなどの電子メールクライアントに統合すること
音声通信の分野では、VoIPが、新しいシステムの規格として認めら
で、ユーザは登録されている連絡先データから直接ダイアルする
れるようになりました。今後、従来の通信分野システムは、あくま
ことができます。電話帳や短縮ダイアルリストを更新する労力は
で補助的にしか機能しないようになるでしょう。従来の通信システ
もはや過去の遺物です。CRMシステムに直接統合することで、例
ムか、VoIPベースのシステムのいずれかを選択することとは別に、
えば、販売員はお客様からの電話を受け取ったと同時に表示され
伝送技術のトレンドもまた、通信ネットワークから離れ、IPへと向
る、現在の発注状況を閲覧することができます。
かっています。大西洋を横断するルートでも、IP通信使用率は上
昇を続けています。これは、各企業がVoIPによるインターナル通
ネットワークインフラストラクチャの統合により、常に対応する
信で、コスト削減に努めているからです。同様に、ビデオ会議ソ
条件を考慮する必要があります。ハーティングなどのグローバル
リューションの分野でもユーザフレンドリなソフトウェアにより、
企業では、厳しい帯域幅管理が重要です。複数の場所での音声
スタッフが、メディアを迅速かつ効率的に、就業日に取り入れる
や動画会議などリアルタイムな要には、一貫したQoS戦略への投
ことができるようになったため、ビデオ会議はますます普及しつ
資が必要です。特にコストやメリットに対する厳しい精査が必要
つあります。
になります。
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Office
Edgeswitch
E-Fax
Fax / 電話
Cat 2960
Cisco ATA 186
チャイナテレ
コムPSTN
ゲートウェイ
イーサネットアダプタ付き
プリンタ
回線管理
mCon3100A
分岐スイッチ
ルーター
ファイヤーウォール
PC
PC
分岐スイッチ
IP電話
CNCインタ
ーネット
ルーター
回線管理
CAD サーバー
ファイル サーバー
新プラントにおけるネットワークトポロジ
まとめ
ハーティングでは、現在、オフィスから製造に至る、統一されたソ
音声ネットワークとデータネットワークとの間の統合はすでに大
リューションにより、珠海で、この未来指向の手法の実装を進めて
幅に進展しています。VoIPは従来の電話システムに取って代わり
います。2006年に開催されたHanover Fairで、ハーティングのパ
ました。新ビジネスモデル・サービスがすでに確立されています。
ートナーであるCisco Systems社と共に、このコンセプトを提案し
オープンなプラットフォームや規格が競争に拍車をかけ、低コスト
ました。設備とパートナーシップの能力を実証するため、珠海の新
での、より優れた製品の開発を加速しました。イーサネットやIPプ
しいビルで、最新技術を用いて現在このコンセプトを推進していま
ロトコルは勝利を収めました。スタンドアロンのソリューションが
す。Ciscoの音声・データ統合の分野におけるリーダーシップとハ
今も普及している、工業分野では、この統合はいまだ初期段階にあ
ーティングの実績のある工業ソリューションの両方により、オート
ります。ユーザとメーカの両方が、この隔離されたシステムを開放
メーションITは実現へと近づきつつあります。
することに対して、いまだ消極的で、むしろ孤立したソリューション
を好んでいるからです。しかし結局は、音声がITネットワークに統
合された時と同様、ネットワークの収束によって付加価値が認知さ
れ新しいソリューションの安全性と安定性が、実証されるそして最
終的には、オフィスやマルチメディア、工業用イーサネットに必要な
JENS WANDELT
Project Manager IT-Infrastructure Zhuhai and Sibiu
harting Technology Group
[email protected]
インフラストラクチャが、一つのプラットフォームに構築されるでし
ょう。これこそがまさにオートメーションITなのです。
78
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HORST BLOMENKAMP
Manager IT-Infrastructure
harting Technology Group
[email protected]
harting
tec.News 15 (2007)
21.03.2007 10:04:54
t e c . N e w s 1 5 : ハー ティン グ 社 各 国 で の展示 会
ハーティング社各国での展示会
16.04. – 20.04.
Germany, Hanover, Hannover Messe
16.04. – 20.04.
USA, Detroit, SAE Show
17.04. – 19.04.
United Kingdom, Birmingham, Traffex 07
19.04. – 22.04.
Korea, Seoul, Expo Comm
23.04. – 27.04.
Brasil, Sao Paulo, FIEE
24.04. – 27.04.
Ukraine, Kiew, ELCOM 2007
16.05. – 19.05.
Korea, Changwon, KOFAS
21.05. – 24.05.
China, Guangzhou, Chinaplas
22.05. – 25.05.
Czech republic, Nitra, MSV NITRA 2007
07.06. – 09.06.
日本,横浜 : 画像センシング展 , 東京 : 自動車部品展2007
12.06. – 14.06.
France, Lille, SIFER
19.06. – 22.06.
Singapore, Singapore, Communic Asia
28.06. – 30.06.
China, Beijing, Wind Power Asia
04.07. – 07.07.
Vietnam, Ho Chin Minh, MTA Vietnam
18.07. – 21.07.
Malaysia, Kuala Lumpur, Industrial Automation
04.09. – 06.09.
Finland, Helsinki, ELKOM 2007
04.09. – 07.09.
Switzerland, Basel, GO-Ineltec
05.09. – 08.09.
Russia, Nizhniy Tagil, Magistral
12.09. – 14.09.
India, Delhi, ELCOMP
18.09. – 22.09.
Germany, Husum, HusumWind 07
24.09. – 26.09.
United Kingdom, Birmingham, PPMA
01.10. – 05.10.
Czech republic, Brno, MSV 2007
27.11. – 29.11.
Germany, Nuremberg, SPS/IPC/DRIVES
79
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Austria
Great Britain
Poland
HARTING Ges. m. b. H.
Deutschstraße 3, A-1230 Wien
Phone +431/6162121; Fax +431/6162121-21
E-Mail: [email protected]
HARTING Ltd.
Caswell Road; Brackmills Industrial Estate
GB-Northampton, NN4 7PW
Phone +441604/766686, 827500
Fax +441604/706777,
E-Mail: [email protected]
Internet: www.HARTING.co.uk
HARTING Eastern Europe GmbH
Przedstawicielstwo w Polsce
ul. Kamieńskiego 201-219; 51-126 Wrocław
Phone +48 71-352 81 71 ; Phone +48 71-352 81 74
Fax +48 71-320 74 44
E-Mail: [email protected]
Internet : www.HARTING.pl
Hong Kong
Portugal
Belgium
HARTING N.V./S.A.
Z.3 Doornveld 23, B-1731 Zellik
Phone +322/4660190; Fax +322/4667855
E-Mail: [email protected]
Brazil
HARTING Ltda.
Av. Dr. Lino de Moraes, Pq. Jabaquara, 255
CEP 04360-001 – São Paulo – SP – Brazil
Phone +5511/5035-0073; Fax +5511/5034-4743
E-Mail: [email protected]
Internet: www.HARTING.com.br
China
Zhuhai HARTING Limited, Shanghai Branch
Room 5403, 300 Huaihai Zhong Road
Hong Kong New World Tower, Luwan District, P.R.C
Shanghai 200021, China
Phone +86 21 – 63 86 22 00, Fax +86 21 – 63 86 86 36
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Czech Republic
HARTING spol. s.r.o.,
Mlýnská 2, 16000 Praha 6
Phone +420 220 380 460; Fax +420 220 380 461
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Finland
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Teknobulevardi 3-5, PL 35; FI-01530 Vantaa
Phone +358 9 350 873 00; Fax +358 9 350 873 20
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France
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Italy
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08029 Barcelona (Spain)
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Russia
HARTING ZAO
ul. Tobolskaja 12, Saint Petersburg; 194044 Russia
Phone +7/812/3276477; Fax +7/812/3276478
E-Mail: [email protected], Internet: www.HARTING.ru
Singapore
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No. 1 Coleman Street; #B1-21 The Adelphi
Singapore 179803
Phone +6562255285; Fax +6562259947
E-Mail: [email protected]
Spain
HARTING Iberia S.A.
Avda. Josep Tarradellas 20-30 4º 6ª, 08029 Barcelona
Phone +34 933 638 484, Fax +34 933 638 469
E-Mail: [email protected]
Sweden
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Gustavslundsvägen 141 B 4tr; 167 51 Bromma
Phone +468/4457171; Fax +468/4457170
E-Mail: [email protected]
Switzerland
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