第 1 章 はじめに 第2章 研究の展開

現代社会における Twitter の影響力
ST
第1章
第1節
はじめに
テーマ設定の理由
近年 Twitter というものが世間で流行している。Twitter とは社会的な要素を備えたコミ
ュニケーションネットワークである。ユーザー数は2007年から上昇し始め、2013
年現在、2億を超えている。この大人気アプリについて詳しく調べたいと思った。
第2節
研究のねらい
Twitter について機能を十分に理解し、その特徴を捉え深い分析をおこなうことで、
その善悪を見極める。さらに社会にどのような影響を与えているのかをつきとめたい。
第2章
第1節
研究の展開
Twitter とその特徴①
まず初めに Twitter とはどのようなものなのかを説明する。Twitter ではツイートと呼ば
れる呟きを140字以内でおこなえる。また画像をアップすることも可能である。内容に
関しては「今何をしているのか」ということが基本ではあったが今ではそれは崩れ、好き
なことを呟いているユーザーが多い。そしてそれらの呟きはフォロワーと共有する。
しかし気を付けなければならないことがあり、ツイートは決してフォロワーとの内密的
なものでは無い。Twitter ユーザーはおろかインターネットができる人であればだれでも見
ることが可能なのである。
では、先ほどから出てきている言葉、フォロワーとは何なのか。
Twitter にはフォローとフォロワーの関係がある。簡単に言えばフォローするとその人の
投稿を見ることができる。またフォローされると自分の投稿を見られることになり、これ
らの人のことをフォロワーという。
そしてこのフォロー機能が Twitter の特徴の一つである。フォローが簡単にできるのだ。
他のコミュニケーションアプリとは違いそのユーザーの許可なしで勝手にフォローしてし
まえる。もちろんされたフォローを取り消すことはできる。だが、このことにより知らな
い人との繋がりが容易くもてるのは確かである。
例えば多くの芸能人が Twitter を利用しているが、その人たちをフォローすることができ
る。普段は TV でしか見られない人たちの様子を知ることができるのだ。しかも、Twitter
の呟きはブログの更新より気軽なため、芸能人はささいなことも呟く。よってフォロワー
はとても親密感を抱ける。
また同じ趣味を持った人をフォローして、日常で友人とではできないような専門的な絡
みをし合う人たちもいる。具体例としては、あるプロ野球チームを応援している人たちが
お互いフォローし合い、試合になると応援のツイートをしたり、選手の評価をしたり、ス
タジアムにいる人は現地の写真を載せて共有したりしている。
このように Twitter は情報について非常にオープンな面をもち、他人と知り合うという
点において優れている。Twitter はもちろん身内だけで楽しむこともできるが、様々な人と
絡むのも面白い。
第2節 Twitter とその特徴②
Twitter の特徴として次に情報発信のしやすさとその拡散力の高さがあげられる。
前節で述べたとおり、Twitter は自由な内容を呟ける。自分が何をしているのか、という
ことや、好きな本の話、おすすめのレストランの話、または映画への感想、政治に対して
の自分の意見など様々なツイートが呟かれている。そしてそれらはフォロワーに直に伝わ
ることになる。140字という制限はあるものの自分の意見を誰かに伝えるためのツール
としては、Twitter はもっとも手っ取り早いかもしれない。
次に Twitter の情報拡散能力について説明する。Twitter ではフォロワー間で呟きを共有
するため、情報の交換が活発である。しかしそれだけではない。Twitter にはある特有の
情報拡散機能があるのだ。それはリツイートというものである。順をおって説明していく。
呟きをするとそれに対して3種類の反応をすることができる。一つ目はリプライ。これ
はメールでの返信のようなもので相手に文を送る。二つ目はお気に入り登録(ふぁぼ)。ツ
イートでお気に入りのものがあったら登録できるのだ。最後に RT(リツイート)、他のユ
ーザーの投稿を再投稿することである。要するに、他人のツイートが興味深かかったり、
面白かったりすると、それらを転送して自分のフォロワーへ見せるという行為である。
分かりやすく説明すると
① A がツイート X を呟く
② A のフォロワーの B、C さんがツイート X をイイね!と思い RT
③ すると B、C のそれぞれのフォロワーもツイート X を見ることになる
④ さらには B のフォロワーD、E が RT、C のフォロワーF、G が...
。
という具合に価値のあるツイートはどんどん広がっていくのだ。
この RT こそが Twitter で多くの情報が拡散する大きな原因の一つである。
この力を宣伝に利用しようと企業のアカウントは商品の紹介をしたり、アーティストは
CD の発売の報告をしたりしている。また、最新ニュースを呟くアカウントや、面白いネタ
を呟くものはたくさん RT されている。
この拡散力は本当にすごく、地震が起きた時『○○が揺てる』とたくさん呟かれ多くの
人が RT をしたため、TV の速報より早く Twitter で地震を知ったという体験もある。
Twitter ではユーザーは誰でも簡単に情報を発信する能力がある。またツイートは多くの
人へ広まる可能性を秘めているのだ。つまり、ただの1市民が Twitter というコミュニケ―
ションツールを通し、それなりの発言力をもち得るようになるということである。
第3章
第1節
考察
Twitter の善悪
これまで Twitter の特徴について述べてきたが果たして Twitter は良いものなのだろうか、
悪いものなのだろうか。Twitter の特徴の長所と短所を述べていきたい。
前章で述べた特徴の通り、ツイートは気軽にでき内容も自由であるがそれらはすべて誰
もが見ることができてしまう。確かに友人や恋人と Twitter 上で会話をするのは楽でいいか
もしれない。しかしその履歴から個人情報が流出する恐れがある。よってあまり内密な話
は別のアプリでおこない Twitter ではちょっとしたからみをする程度をおすすめする。
また、Twitter は全世界の人々とボタン1つ押すだけで容易く繋がることができる。この
ことはとても良いことだと私は考える。単純なことだが、様々な人とつながりを持って仲
良くなることは楽しい。特に同じ趣味を持った人であれば話は盛り上がるであろう。
しかしながらそこに潜む危険性も忘れてはいけない。いろいろな人とつながることがで
きるのだから、中には危ない思想を持った人もいるだろう。また人から誹謗、中傷を受け
る恐れがある。他にも詐欺をしている人もいる。
そのような人は稀ではあるが、自分の身を守るために安易にフォロー関係は持たず、
見極める必要があるということを覚えておくべきである。
解決策としてはアカウントを2つ作り、1つはフォロワーを知り合いだけにしてプライ
ベートとして使い、もう1つは共通の何かをもった人々とつながる用にする。そうするこ
とで私的な呟きと公的な呟きを分けることができるし、フォロワーの管理もしやすくなる。
Twitter での情報発信の簡単さと拡散力に関してはプラス面とマイナス面を両方持ち合
わせている。
プラス面としては自分の思ったことをすぐに呟けること。また、RT によって
今旬な話題や面白いネタが回ってきたり、最新のニュースを知ることができる。
マイナス面としてはウソの情報が出回ったり、過激な画像をツイートしたり、何かを強
く批判した呟きが出回ってしまう。また RT によってそのような悪質なツイートを煽るよう
な形で拡散する人もでてくるのだ。
Twitter は一概に善悪を判断することは不可能かもしれない。だが私は良いものだと思う。
機能としては優秀であるし、他のアプリとは違った独特の特徴をもっている。使い方次第
では様々な役割を果たすであろう。それゆえに誤った使用法をされてしまうのである。
Twitter ではブロック(相手へのフォロ―を解除し、自分へのフォローも解除させる)
や自分のツイートに鍵をかける(フォロワー以外にはツイートを非表示、ただし RT 不可)
などをすることで安全性はある程度保たれる。しかし本来の持ち味を消してしまうことに
もなる。
これからのアップデートで Twitter はさらなる改善をし、整理される予定なのでよりよく
なっていくであろう。
第2節
Twitter が与える社会への影響
Twitter で知らない人とフォローし合い仲良くなるのはよくあることだが、お互いある程
度距離を置いているものである。しかし中には実際にフォロワー間で会ってみるというこ
とをしている人もいる。例えば飲み会を開いたり、カラオケに行ったりしている。
これらの Twitter で知り合った人とリアルな関係を持つという行いは最近増えている。
これは活発的でいい面もあるが、トラブルに巻き込まれかもしれないというデメリットあ
るわけだ。今や Twitter は出会いの場としても使われるほどの影響力を持っているのだ。
Twitter での情報発信の力はかなりの影響力を与えている。まずは有益な呟きが多く、そ
れらが役に立っているという点だ。昔は世の中で起こったことは新聞や TV で確認していた。
それが近年ではネットで調べる人が増えてきてわけだが、ネットで調べるまでもなくなっ
ている。Twitter を開けば様々なジャンルに関する最新のニュースが流れてくるからだ。
RT という拡散機能があるため気になるニュースはたいてい回ってくるのだ。
しかしこの情報発信の容易さと拡散力の高さは時に社会に悪影響を及ぼす。
最近若者たちがアルバイト先の店で、食品に乗ったり冷蔵庫に入った写真を撮るという
悪質ないたずらをした。その写真を Twitter に流したのだ。それらを面白く思ったフォロワ
ーは RT して拡散した。そしてそれらは1000RT を超えた。
結果的その店は衛生問題上つぶれてしまったのだ。
もちろんこの問題は悪ふざけをした人が悪いのだが、Twitter での投稿の影響力が悪いほ
うへと働く結果となってしまった。また RT はされると名誉なことで RT 目当てに、ふざけ
た画像を送る人がいる。今回の件もその延長線にあるといっても過言ではない。
Twitter は人とのつながりやすさ、情報発信のしやすさ、拡散のしやすさ、ととても気軽
なところがある。気軽にできるということは、誰もが簡単に扱えるということで利点であ
る。そしてそれは Twitter の社会への影響力の大きさにもつながる。
第4章
第1節
まとめ
まとめ
コミュニケ―ションツールが発展し、インターネットが普及し、情報化社会と言われ、
グローバル化が進む現代において、Twitter とはまさにぴったりのシステムだと思う。
従来のものより規制が少なくてより自由なことが特徴の Twitter。多くの可能性を秘めて
おり社会への影響は大きい。
この便利なものをどう使うかは私たち次第である。皆がマナーを守り秩序が保たなけれ
ば悪影響が出てしまう。一人一人が使用法を十分考え、Twitter のプラス面をいかしていく
べきである。
第2節 参考文献・資料
ツイッター140字が世界を変える 著コグレマサト マイコミ新書
http://ja.wikipedia.org/wiki/Twitter