桃から生まれた「桃子物語」

懐かしい思い出のの歌と共に綴る
ドラネコ座の迷作
桃から生まれた「桃子物語」
【ねらい】
「桃太郎」のお話を今風にアレンジし,劇中にお年寄りの人達が楽しめる歌の数々を盛り込んで
一緒に歌って楽しめる「参加型」「学芸会風」に仕立ててみた。
◎話の筋は簡潔明快にし,
「桃太郎」と「桃子」の違い等,「違いが分かる楽しさ」を味わっていただくと同時に,
劇中歌を一緒に歌うことで「劇中の1人になれる楽しさ」を味わっていただく事が出来る。
◎2回の練習でもこなせるように台詞は短く簡単に,
衣装・小道具などもなるべく既製のもの,手持ちのものを活用する。(着ぐるみ,鬼の衣装・
かぶり物,水の布など
新しく作るにしても簡単に作れる段ボールの桃,吉備団子など)
歌はお年寄りがよく知っている歌を選曲する。(天才わにちゃんが準備してくれた音)
【登場人物】
桃子(
) 爺(
) 婆(
)
猫(
) ニワトリ(
) ハチ(
) (着ぐるみで登場)
鬼たち (“うらじゃ”と“鬼のパンツ”を楽しく歌い踊る)
(
)(
)(
)(
)(
)
歌と語り【SN】(
) (マイクを持ち,歌をリードする
ナレーター)
水(
)(
)
(水色の布で川を表現)
・音楽担当 (タイミングを見ながら音を出す)(村人の声も兼ねる)
【SN】 みなさん こんにちは~ 今年も来ましたドラネコ座!
今日は懐かしい思い出の歌とともに,おなじみの「桃太郎」のお話をチョッピリ
今風にしてお届けします。題して「桃から生まれた桃子物語」。
途中,皆さんご存じの歌が流れましたら,どうぞ私と一緒に歌ってくださいね。
それでは はじまりはじまり~(中央→上手端へ移動)
・・・・・・・・・・・・・・・・
【SN】昔、昔 あるところに お爺さんとお婆さんが住んでおりました(上手へハケ)
【婆】(上手より出て)わたしゃ山へ柴刈りへ行ってくるけー あんた洗濯しといてなー
(どっさり洗濯物を置き再び上手へハケる)
【爺】(下手よりよろけながら出てきて洗濯物を持って下手へハケると同時に曲 ON)(
♪川の流れのように(前奏~一番まで)
(曲始まりで上手より水色の布登場・・・2名が布を川のように揺らす)
同時に SN 登場し「皆さんもご一緒に歌いましょう」と言う
【SN】 (川の流れのように歌う)
♪知らず知らず歩いてきた 細く長いこの道
)
振り返れば 遙か遠く ふるさとが見える
【爺】(下手より登場し 歌詞に合わせて演技する・・・川まで遠いなぁ・・はるばる来たなぁ)
♪デコボコ道や
曲がりくねった道
地図さえないそれもまた人生
ああ
川の流れのように
ゆるやかに
いくつも時代は過ぎて
ああ 川の流れのように 穏やかに 季節雪解けを待ちながら
【爺】(川で洗濯をする
ピンクのお腰や褌)
(歌が終わり間奏になったら)
川上からドンブラドンブラ大きな桃が流れてくる 爺拾う(曲フェイドアウト)
(
)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【爺】 思案した後,桃を 空手チョップで割る 「アチョー!」
(ぱかぁん と 桃が二つに割れて 桃子登場)
【桃子】ううーーーっ やっと出られたーっ お爺ちゃんありがとう~
【爺】だ・誰じゃ お前はっ(驚いて尻もちをつく)
【桃子】私 桃子 17才!
(いきなり歌い出す アカペラで)♪好きになったら 離れられない
まるでジャングルの火事 恋の炎
♪ドドンパ ドドンパ ドドンパが私の胸にぃ
消すに消せない 火を点けたぁ~
(歌いながら 腰を抜かしているお爺ちゃんを 力強く助け起こす)
私ね,行くとこないの。 そうだ!お爺ちゃんとこに置いて!(甘える)
【爺】オオ オオ・・・(嬉しそうに頷く)
( 桃子,やさしく爺さんの手をとり
下手へハケる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪与作の歌
(曲始まりで SN 上手より登場)
【SN】 一方 山へ柴刈りに行ったお婆さんは・・・・
【婆】(山道を歩いている)
【SN】
♪ 婆さんは木を切る~っ
【婆】
ヘイヘイホー
ヘイヘイホー
【SN】
♪ こだまはかえる
【婆】
ヘイヘイホー ヘイヘイホー
【SN】
♪ 爺さんは 料理する
【婆】
トントントン トントントン
【SN】
♪ 気立てのいい人じゃ
【婆】 トントントン トントントン
【SN】♪婆さん婆さん もう日が暮れる 婆さん婆さん 爺さんが呼んでいる
【SN・婆】
♪ホーホーホーホー
(婆 躓いて転ぶ)曲カットアウト
【婆】
痛いぃ~ うーーっ 足が・・・
BGM ♪はげ山の一夜(15”)
【SN】 日も暮れ
あたりはすっかり暗くなってきました
♪うらじゃ (鬼 1 人ずつ躍り出て 1 番を踊る)
【鬼たち】ドン うらじゃ
ドン うらじゃ
ドンうらじゃ
ドンうらじゃ
【SN】
陰で
「うらじゃ」を歌い煽る(鬼になって)
温羅じゃ 温羅じゃ 温羅じゃ・・・
燃やせ 叩け 熱いうちに
飲めや 踊れや 夜更けまで
今は昔の吉備(きび)の冠者(かじゃ)よ
ぼっけもんじゃ ぼっけもんじゃ
真金(まがね)吹く吹く 吉備の国で
ぼっけもんじゃ うらじゃ
今は昔の吉備の冠者よ
ぼっけ ぎょうさん
宝を産んだ
鬼は踊りながら
婆を取り囲み「うらじゃうらじゃうらじゃ」と言いながら連れ去る
全員( )手へハケる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
桃子と爺 心配そうに登場
【桃子】
それにしても お婆ちゃん帰りが遅いね
【爺】
こねぇ遅そうまで 婆さんが帰らんだこたぁねえ。
もしかして鬼にさらわれたんじゃねぇか
【桃子】
えっ 鬼?
【爺】
そうじゃ。あの山には鬼が出る言う噂じゃ。行くな言うても聞きゃあせん。
誰も行かんけーあの山は宝の山じゃ 山菜でもきのこでもなんでも採れる
言うからなぁ。
わしが気も体も弱えもんじゃけぇ代わりに婆さんが・・・
【村人】陰の声 遠くからの声 「皆の衆~!鬼が出たぞ~~」
(桃子と爺は 目を見合わせ) 【桃子】 お婆ちゃん! 【爺】婆さん!
【桃子】私 助けに行く!必ずお婆ちゃんを連れて帰って来るよ。 行ってきます!
(桃子 勇んで出て行く
爺 後を追うように見送る)
2 人ハケる
【SN】お婆ちゃん助けに桃子ちゃん,鬼の住む山へとまっしぐら!
♪ 桃太郎の歌
曲始まりで桃子,猫,鶏,蜂の4人 上手より登場
【SN】ん? 何と何と 桃子の後ろを歩くのは猿雉犬ならぬ猫鶏蜂のようです!
さあ 皆さんも「桃太郎」の歌を一緒に歌って 応援しましょう!
1. 桃子さん
桃子さん
お腰につけた
(猫,鶏,蜂の 3 人が桃子に
2. やりましょう
(桃子
やりましょう
吉備団子を取り出し
3. 行きましょう
(桃子を先頭に
行きましょう
連なって
きびだんご
ひとつわたしに
吉備団子をくれとおねだりする
これから鬼の
征伐に
パントマイムで)
ついていくなら
それぞれに分け与える
あなたについてどこまでも
勇ましく行進し
くださいな
やりましょう
3 人喜ぶ)
家来になって
行きましょう
下手へハケる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【SN】おやおや?みなさん
耳を澄ませてみて。なにやら楽しげな声が聞こえて来ました
(鬼たちと婆
楽しそうな笑い声とともに
上手よりドーーっと現れ)
♪ 鬼のパンツ
(鬼は歌って踊る アカペラで)(婆は笑顔で手拍子)
鬼のパンツは いいパンツ 強いぞ 強いぞ
何年はいても 破れない
強いぞ 強いぞ
そこへ桃子,猫,鶏,蜂の 4 人が 客席から登場
【桃子】
あっ いたぞ!あそこだ!
みんな行くぞぉ!
【桃猫鶏蜂】 やーーっ(なだれ込む)
【鬼たち】何だ!?何だ!?(口々に)
(驚いて 婆さんを庇うように前に立ちはだかり身構える)
【婆】 ええい皆の者 鎮まれ 鎮まれぃ! 何事じゃ-!
全員フリーズ
♪ 水戸黄門
ON
SN 登場
【SN】皆さんもご一緒に歌って下さい「水戸黄門の歌」
人生楽ありゃ苦もあるさ
涙の後には虹も出る
歩いてゆくんだ しっかりと
自分の道を 踏みしめて(カットオフ)
フリーズ解ける
【桃子】
【婆】
お婆ちゃんっ 助けにきたんよ! もう大丈夫 安心して!
あんた誰?何言うとんじゃ! わたしゃ この人らぁに助けてもろうたんで
ほれっ(足を見せる 包帯が巻いてある)
見かけは鬼に見えるけど,みーんな優しいええ人ばあじゃ。
そこへ爺がよろよろと登場(客席から)
【爺】
【婆】
【爺】
【婆】
おーーい 婆さん~ 大丈夫かぁ~
爺さん どうしたん
こんなに遠くまで 体大丈夫なん?
おめえこそ 大丈夫か 心配したぞ
山の中で迷うてしもうてなぁ 転んでケガまでしてしもうたけど
助けてくれたんよ 爺さんからもようお礼を言うてぇ
この人らぁが
--- ♪今日の日はさようなら
【SN】 いつまでも かわることなく 友だちでいよう 明日の日を夢見て 希望の道を
(歌が流れる中)
爺婆桃猫鶏蜂 パントマイムで鬼に謝る。 鬼「いいよ」という仕草
全員仲直りの握手
【全員】信じ合うよろこびを
【SN】こうして誤解もとけて
大切にしよう
みんな仲直り
今日の日はさようなら
めでたしめでたし
また逢う日まで
また逢う日まで
おしまい
♪星影のワルツ
【SN】(前奏が流れる中)今日はお招きありがとうございました。
「桃から生まれた桃子物語」 楽しんでいただけましたか?
最後に ご一緒に「星影のワルツ」を歌って お別れしましょう。
大きな声で しっかり歌いましょう~
別れることは辛いけど 仕方がないんだ君のため
別れに星影のワルツを歌おう
冷たい心じゃないんだよ 冷たい心じゃないんだよ
今でも好きだ 死ぬほどに
ー完ー