トップコミットメント 皆さま方には、日ごろ、本会の事業につきまして多大な や肥料原料面での中国の合弁会社からのりん安の取扱 るご協力・ご支援を賜り、誠にありがとうございます。 拡大、海外での焼肉店舗の展開などによる牛肉の輸出拡 平成26年度は、昨年度に引き続き、①元気な産地づく 大をすすめ、玄米で輸出し現地で搗精・精米販売する新 りと地域のくらしへの貢献②国産農畜産物の販売力強 たな取り組みも始めたところです。 化③海外事業の積極展開について、さらに取り組みを強 こうした取り組みの結果、平成26年度は経営収支面で 化してまいりました。 もまずまずの決算を結ぶことができました。会員の皆さま 「元気な産地づくりと地域のくらしへの貢献」では、加工・ のご支援・ご協力に改めてこころから感謝申し上げます。 業務用野菜の周年供給体系の確立に向けた産地づくり さて、平成27年度は、変化する事業環境への対応はも や鉄コーティング水稲湛水直播栽培など省力・低コスト とよりですが、改正農協法への対応を挙げなければなり 栽培技術の普及、トマトの大規模・高機能園芸施設など ません。昨年11月の系統農協としての自己改革案とりま 実証・研修農場の設置、産地づくりに向けた人材育成な とめに際し、全農としては全国の10人の組合長で構成す どに取り組むとともに、地域のくらしへの貢献の一環として る総合運営委員会を開催し、①プロダクトアウトからマー 「新たな JA 生活事業の実践運動」の実践 JA を拡大しま ケットインへ事業を転換②生産から販売までのトータル した。 コスト低減の取り組み③農産物生産にかかる多様化する 「国産農畜産物の販売力強化」では、精米における大 農業者ニーズへの柔軟な対応、の3点を将来の充実すべ 手実需者との安定的取引の拡大や新たな炊飯工場の建 き事業の方向性として確認し、既に平成27年度計画に一 設、東西パールライス会社の統合による販売力強化、青 部反映しているところです。 果物におけるJA 全農青果センター(株)の機能強化によ 今般の農協改革の目的は農業・農村の発展とされてお る直販事業の強化、卸売市場の市場機能を活用した契 り、これからは系統経済事業のあり方が議論の中心にな 約販売の拡大、畜産における系統の産地基盤の特徴を ります。特に、法案成立から施行まで半年近くありますが、 活かしたこだわり商品の拡大、外食店舗の多店舗化や その間の過ごし方が非常に重要になると考えています。 JA 直売所への売場開設、など取り組みの幅を拡げている 法案成立後、対応方法などについて皆さまと協議の場を ところです。 もちたいと考えていますので、あわせてよろしくお願い申し 最後に「海外事業の積極展開」では、飼料原料面での 上げます。 安定確保に向けた米国子会社などでの集荷基盤の拡充 経営管理委員会会長 代表理事理事長 5 1 特集 元気な産地づくりと地域のくらしへの貢献 販 売 力 強 化 が 元 気 な 農 業 を つくる 直 販 を ベ ース にし た 地 域 生 産 振 興 1996年に多様なチャネルを活用した青果販売事業をスタートさせて19年の歴史がある茨城の「VF (ベジタブル・フルーツ) 事業」、2011年から農家への労働力支援と値決め販売を組み合わせた岡山の「園芸らくらくいきいき戦略」。これらの 取り組みは、全農がすすめる「元気な産地づくり」や地域のくらしに大きく貢献しています。それぞれの事業のきっかけと 現状、独自の施策について茨城県本部 園芸部 鴨川部長と岡山県本部 園芸部 梶田次長が対談しました。 成功の秘訣はともに 直販値決め販売 ―― 事業をはじめたきっかけと成功の要因をお聞かせく ださい。 茨城 当時は市場流通による委託販売だけで、県下の共 販率は低迷していました。この状況を何とか打破しようと 1996年に始めたのがVF 事業です。既存の取引はもちろん てもらえるなら、作っていきたい」そういった労働力不足に のこと、実需者への直販、契約取引に活路を見出し、取引 悩む生産者の声がいろいろな地域から挙がってきました。 形態に合った産地開発と販売体制をJAと連携して構築し これは全農として何とかしなければいけない。せっかく生 ようと考えました。いくらで売れるかわからない、誰が買っ 産者が作る技術も意欲もあるのに生産を断念するなんて、 ていくかわからないのが当たり前の時代に、あらかじめ取 もったいない話です。そこで、 「収穫隊」を試験的に結成す 引条件を整え、生産者には種を蒔く前に条件を提示して、 ることにしました。一方で、収入の不安定さを考えると、収 出来上がったものをお客さまに届けるという計画的販売に 穫作業の委託料は、生産者の経営を圧迫することになりま 取り組みました。また直接買い取って販売するため、商談 す。そこで、直販による「値決め買取り」方式を導入し、収 での即決も可能になる (一方ではリスクになる) ため、販売 入がいくらで経費がいくらと作付け前に計算できるようにし を拡大することができました。当初の目的だった共販率アッ ました。 「値決め買取り」で販売先との商談方法も大きく プに貢献し、現在は青果販売の取扱高の約20%を占める 変化しました。販売先に品目、時期、価格などを提案して に至っています。 から作付けをするマーケットインの手法を取り入れていく 岡山 岡山ではまず、生産者の声をいろいろ聞いて回った ようになりました。ニーズを把握し、作付け前に買取り価格 のですが、 「はくさい、キャベツ、だいこんなどの重量ものは を生産者に提示することで生産者の安定した所得を確保 収穫がツライ」 「技術もあるし作る意欲もあるのに、収穫が し、農作業の軽減を両立する。名付けて「園芸らくらくいき きついので作るのを断念する」という高齢の生産者が多い いき戦略」を2011年から始めました。 ことがわかってきました。また同時に「収穫だけでも手伝っ 茨城 VF (ベジタブル・フルーツ) 事業 茨城県本部 園芸部 部長 鴨川 隆計 1994年から減少していた青果物販売高も2002年以降、増加または横ばい に改善、 ここでご紹介するVF事業が大きく貢献しています。 6 「園芸らくらくいきいき戦略」 の 現状と新しい試み には産地開発顧問がいます。営農、生産技術に精通したJA のOB職員5名にお願いしました。生産振興、 マーケットイン の考え方を産地に定着、根付かせるためになくてはならな ――岡山の取り組みは5年が経過しましたね。現状と今後 い存在です。 お客さまに新しい品目を提案する場合、作物・ の試みをお聞かせください。 品種によっては技術指導者が必要になります。 もちろん、彼 岡山 お客さまには、この時期にこれだけの数量をこの値 らは現場のことも良くわかっていますし、 それぞれの生産者 段でお売りしますと商談が成立していても、農業は天候が の人となりもわかっている生きた会話ができるんです。産地 相手ですから、収穫量も収穫時期も計画通りにいくとは限 開発の具体例をひとつ紹介しましょう。加工用トマトは露 りません。取り扱い品目は新しく始めたものもありますが、 地の地這い栽培を行いますが、黄化葉巻病(ウイルス病) 途中で止めたものもあります。試行錯誤を繰り返しながら を持ち込む危険性があるため、嫌う農家が多いんです。 とこ 作付面積・品目を拡大しているところで、まだ道半ばです。 ろが、産地開発顧問の指導により約1.2億円まで売上を伸 また、販売につなげるための考え方を生産者に理解してい ばし、加工用トマト日本一の産地になりました。産地開発 ただくことも重要です。生産者は作りやすい時期にまとめ 顧問はVF事業成功の鍵です。茨城では220社以上と直販 て作ろうとする傾向がありますが、それではなかなか販売 取引をしています。 その大きな力になっているのが、産地開 先は確保できません。露地とハウス栽培を組み合わせて長 発顧問です。 い期間販売できる工夫と、県南部から県中北部への継続 リレー出荷を組み合わせて、山谷の少ない生産体制をめざ しています。労働支援に関しては、県全体に拡大していこう とすれば、県本部だけではとてもカバーしきれません。JA 全農がその地で果たす 役割の追求を の力が不可欠です。作業の受託はJAと協力企業との契約 ――全農は地域生産振興のために何をすべきでしょうか。 により地域密着型の雇用をめざしています。収穫支援と選 茨城 セリ取引中心の時代は、量をまとめて出荷すること 果場運営を組み合わせるなど、年間を通じた仕事の確保 によって有利販売も可能になり、間違いなく存在理由があ に向け新しい試みが始まっています。 りました。相対取引が多くなってきている現在、 自分たちの 役割、持っている機能は何だろうか、 しっかり追求していく 地域生産新興の鍵は VFステーションと産地開発顧問 必要があります。多種多様な業種の企業と信頼関係のある 付き合いができる、 ここが重要だと思います。 それと、JAとの 連携を深め、現場の声やお客様の声などの情報が共有化 ――茨城の地域生産新興のための取り組みを教えてください。 できるといいですね。 茨城 販売拠点として 「VFステーション」 を設けています。 岡山 その通りですね。 生産者は値決め販売があるから安 県内に3か所あり、園芸市場流通、 買取直販事業、園芸資 心して、 計画的に生産できます。 販売があってこその、 地域生 材事業を現場で実践しています。 ネーミングには「産地と 産振興ですし、 その先に元気な農業があるのだと思います。 消費地をつなぐ始発駅」 という意味が込められ、集出荷施 それを全農としてこれからもサポートをしていきたいです。 設、冷蔵庫、簡易パッケージ、物流機能などもあります。 ここ (2015年7月対談) 岡山 園芸らくらくいきいき戦略 岡山県本部 園芸部 次長 梶田 謙二 農業者の全国平均よりも4才も高い深刻な高齢化、後継者不足、生産量 の減少を、 どう克服していくかが大きな課題になっています。 7 2 特集 国産農畜産物の販売力強化 J A グル ープ 国 産 農 畜 産 物 商 談 会 農家手取りの向上と、 担い手・生産部会からの 販売力強化の要望に 応えるために 第9回 JAグループ国産農畜産物商談会 を開催しました 幅広い業種の方々の来場が 出展意欲の向上につながりました JA全農は、JA全中、JAバンクと共催で、国産農畜産物 本商談会は実需者への取扱拡大・新たな販路開拓を やその加工品などの販売チャネルの拡大や産地と実需者 目的に平成18年度から継続開催しています。安全・安心・ の交流を目的に、全国のJAグループが集結する国産農畜 高品質な農畜産物のプレゼンテーションや各地の特長あ 産物商談会を毎年開催しています。第9回を迎えた2015 る新品種、在来品種、加工品の掘り起こしなどの生産・販 年3月の商談会では、 出展者数・来場者数ともに前年を上 売企画、営業活動を行っています。 また、全農県本部がJA 回る規模となり、175団体が出展、5700名の実需者(バイ とともに商談会に参加し、実需者に評価される商品や、展 ヤー) に来場いただきました。 示・商談方法など、取得したノウハウを日ごろの営業活動 JA・県JA・経済連、地域農業の担い手に出向くJA担当 に活かしています。 こうした継続的な取り組みにより、現在 者「TAC」、農業法人の各団体が、 さまざまな業態の来場 では、食品スーパー、生協、百貨店、外食・中食、食品加工 者に、新たな視点で開発した地域の特産品などを、開発ス 業などの他、 ドラッグストアや道の駅、通信販売業、輸出業 トーリーや食のシーンの説明を交えながら試食・提案・商 談をすすめました。近年では国産農畜産物を原料とする 加工品が注目されており、地域の特色あるレトルトカレー、 珍しいと好評のお茶ジャム、搾りたて果実100%ジュース、 本格風味の野菜の乾燥スープなど、 日々の食卓はもちろ 商談できたバイヤーの業種(出展者アンケート) その他 7.4% 食品加工業 5.5% ん、贈答用や輸出対応についての提案も行っています。 外食業 21.2% 小売業 35.4% 商社・流通業 30.5% 取引の際、重要視する点(来場者アンケート) 79.9% 商品の魅力 57.2% 生産者・生産地 54.6% 価格 39.0% 担当者の姿勢 33.1% 生産量 14.5% 調達時期 13.0% 生産履歴 10.0% 4.5% 8 取引先との地理的距離 その他 など幅広い業種の方々に来場いただくようになり、商談件 賞を受賞、 ほか7点の優秀賞が表彰され、展示ブースは多 数・取引件数も徐々に増加し、出展者の出展意欲向上に くのバイヤーで賑わいました。 つながっています。今後も、実需者が望む商品を、 マーケッ トインの発想に立って生産・加工し、価値ある商品として 送り出していくことで、商談会の意義を高めていきます。 セミナーやコンテスト表彰式も 開催しました 大賞の茨城県JA常陸の 米発酵アイス 会場では、バイヤーや出展者向けにセミナーを開催し ています。今回も各種団体の協力により 「おすすめ品種 紹介(農研機構)」 「 食品表示の現状と今後(日本食品分 析センター)」 「食トレンド (クックパッド)」 「ハラルを学ぼう (ハラル・ジャパン協会)」の各テーマで講演をいただき、 いずれも参加者に好評でした。 また、新しい取り組みとして 2015年より 「JAグループ6次産業化商品コンテスト」の表 彰式を開催し、今期は茨城県JA常陸の米発酵アイスが大 「JAグループ6次産業化商品コンテスト」 の表彰式 出展 者 V O ICE 01 JAしまね(出雲地区本部) JAしまね (出雲地区本部) では、いちじくが名産ですが、今年は小ぶりで甘み が強いことが特徴の「多岐いちじく」に的を絞り商品を展開しました。海外製品 に比べて口当たりが柔らかく深い味わいの干しいちじくや、いちじくの姿煮・ジャ ムを出品したのですが、お客様からは想定以上の問い合わせをいただき、主に 店舗売り用として複数社との商談が成立しました。業務用については、数量・価 格の両面で課題はありますが、見積もり依頼をいただいているため、あらためて 同一商品群の市場調査などを行い、今後、取引を拡大すべく商品企画をすす めていきたいと考えています。このように大変意義のある商談会ですので、可能 であれば今後も是非参加して出雲のいちじくの知名度をもっと高めていきたい と考えています。 02 全農千葉県本部 全農千葉県本部では、あじさいねぎ加工品、貴味メロンゼリー&プリン、干し 芋、落花生、房総ポーク加工品セットなどを出品しましたが、あじさいねぎ肉み そだれ・醤油だれ・うま辛だれの引合いが最も多く、特に女性バイヤーから興味 を持たれました。この商品は千葉県本部主催の地域ブランド商品開発コンテスト、 「第1回アグリろっくin 千葉」で最優秀賞を受賞したアイディアから商品化され、 JA・企業と連携し「生産、加工、卸売」を県内で行っている6次産業化商品です。 商談時は相手先から、原材料や産地、商品の開発ストーリー、商品バリエーショ ン、現在の販売先、今後の展開、対応可能ロット・価格や賞味期限、食べ方に 至るまで詳細の確認があり、バイヤーの関心の高さがうかがえました。現在は、 小売販売向け商品を供給していますが、今後は外食産業向けの業務用規格 商品や、加工品、原材料など総合的な提案を行っていきます。 9 3 特集 海外事業の積極展開 日 本 の 安 定 的 な 食 料 生 産 を 支 える 肥料・飼料原料の海外調達事業 現在72億人の世界人口は2050年には97億人に増加すると予測され、地球温暖化による異常気象も頻発。 肥料・飼料の大部分を輸入に頼っている日本の農業への影響は? 海外で肥料・飼料の原料を買い付けるバイヤーとして第一線で活躍する肥料農薬部と畜産生産部の職員が、 いま海外で起こっていること、全農の取り組みについて語ります。 人口増、気候変動、巨大なバイヤー 中国の出現、増え続ける需要、 世界で肥料・飼料原料の争奪戦に 世界の穀物の生産量、収穫面積、単収などの推移と見通し(1961年=100) 指数 350 300 a/人 1人当たりの収穫面積 (右目盛り) 生産量 21.1 (予想) 単収 268.3 収穫面積 277.2 249.2 150 100 いますが、作付け面積には限界があるため、穀物の増産に 100 50 1961年 70 80 90 10.1 9.5 107.7 112.9 2000 10 も限界が生じています。そのため、単位面積当たりの収量 を伸ばすことを目的に肥料の需要が増えており、世界的な 穀物の争奪戦が、肥料の争奪戦につながっています。特 25 20 250 200 日向野 世界の人口増加にともない穀物が必要となって 312.9 19 15 10 5 0 出典:農林水産省 世界人口の推移(推計値) 20世紀 21世紀 100 90 2050年97億人(予測) 80 70 に需要の伸びているブラジル、インド、中国といった国々 2011年70億人 60 50 からの引き合いが強まれば、価格が上がることになります。 40 30 私が担当している加里は日本にない資源であり、全量を輸 入に依存しています。主な産出国は、カナダ、ロシア、ベラルー 20 10 0 (個人) 8000 3000 紀元前 紀元後 500 1000 1500 2000(年) 出典:国連人口基金東京事務所 シといった国々で、上位5か国が世界の加里の90% 近くの シェアを占める寡占化された市場となっており、輸出国の ルの原料にとうもろこしが使用されるようになり需要が急 価格政策の影響を大変受けやすい原料となっています。 増しました。そのため需給は中長期的に逼迫する傾向にあ 畑中 飼料穀物の観点からいっても、気になるのは巨大 ります。一方の生産量は、遺伝子組換え技術などの発展 なバイヤーである中国や近年台頭してきたアジア諸国の で増加傾向にありますが、農作物ですので天候に大きく左 動向です。これらの国々 右されます。また、遺伝子組換えしていないとうもろこしを が経済的に成長して畜 することにも、世界で初めて取 分別管理(IPハンドリング※) 産物を大量に消費する り組みました。2012年には米国のとうもろこし生産地帯が ようになり、とうもろこし 記録的な干ばつに襲われ、その年の生産量が大幅に減少 をはじめ飼料穀物の輸 しました。このことにより米国のとうもろこし価格の指標で 入量を増やしています。 あるシカゴ定期はそれまでの200ドル/トン台前半から330 また飼料の他にも、米国 ドル/トンまで暴騰しました。 においてバイオエタノー 日向野 穀物課としては、どういう対策を取ったんですか。 畑中 価格競争力のあるブラジルやウクライナなど米国 以外の産地からの買い付けをすすめ、価格上昇幅を抑え 本所 畜産生産部 穀物課 10 るようにしました。近年ではこのような米国以外の産地に 畑中 愛美(2011年入会) おけるとうもろこし生産は拡大しており、輸入先を多元化 初任地は福岡の畜産生産事業所。2015年 3月より現職。飼料の50%を占めるとうもろ こしの輸入を担当。飼料に関わり5年目。畜 産農家の産地研修のアテンドなど米国の コーンベルト地帯への出張も多い。 することで組合員である畜産農家の経営安定に貢献でき るよう日々努力しています。 ※ IP ハンドリング:p20 参照 世界から安定的に肥料・飼料を確保 するために全農のいままでの取り組み、 これからの取り組み 迅速な意思決定のための情報収集に努めています。 日向野 肥料の海外拠点はニューヨークとシンガポール においています。2015年に新設したシンガポールはアジア の肥料貿易拠点であり巨大な需要地、中国、東南アジア 日向野 加里では、世界で大きなシェアを持っているカナ が近いということもあって、多くのサプライヤーが拠点を構 ダとは1962年より50年以上にわたって良好な関係を築い えていて、情報がタイムリーに収集できます。 ています。窒素の代表的な原料である尿素は主にマレー シアから輸入していますが、こちらもペトロナス・ケミカル・ グループ社と1991年より安定的な関係を維持しています。 また、りん酸でも1994年より取引を通じて信頼関係を構築 海外の原料に依存しない 国内での取り組みエコフィード、 飼料用米、鶏糞燃焼灰 してきた中国・貴州省の大手りん酸メーカーである瓮福(お うふく) と戦略的パートナーシップ協定を締結し、最近で 畑中 2015年3月までいた福岡では、九州のコンビニやお は福建省にあるりん酸工場の一部株式を取得し経営参加 弁当の製造工場の廃棄物を回収して粉砕・乾燥させて飼 しています。このように、肥料では原料を安定的に調達で 料用に加工する、エコフィード (食品残さ) を利用していま きるネットワークを世界中で構築しています。 した。直近のトピックとしては、飼料用米の活用です。水 田を維持して米を飼料に利用すれば、輸入への依存度を 抑え、自給率をアップするという効果も期待できます。今 年はとくに飼料用米を増やしていこうと積極的に取り組ん でいます。 日向野 肥料では家畜ふん堆肥や鶏糞燃焼灰など肥料 原料にすることにも取り組んでいます。また、土壌診断をしっ 瓮福紫金社の新工場 かり行い必要な分だけ使用するということも重要だと思い 畑中 日本の商社系による輸入は、穀物メジャーからの ます。肥料を含めて地球の資源は有限なのですから。 買い付けに頼るところが大きく、限られた品揃えからとう 今後の人口増加にともない、穀物や肥料の需要は世界 もろこしを選択するしかありません。一方、全農は1979年 的に高まっていきます。日本の食料をささえるうえで私たち に穀物輸出会社・施設である全農グレインを設立、1988 が行っている海外事業は農家組合員への肥料・飼料の安 年には米国国内の穀物集荷会社であるCGB 社を買収し、 定供給を図るうえ 主産地である米国の生産農家からとうもろこしを安定調 で非常に重要です。 達できるよう流通システムを確立しました。また、国際的 今後ともお互いがん にとうもろこしを有利な価格で安定的に確保するために ばりましょう。 各国の農協組織との関係強化を通じて、産地の多元化を (2015年7月対談) 図っています。米国最大の農協 CHS 農協や南米最大の 農協であるアルゼンチンの ACA 農協とはそれぞれ合弁会 社を設立し、またオーストラリア、ヨーロッパ、ブラジルなど、 主な産地国の農協とも取引を強化しています。生産国と 消費国と立場は違っても同じ農協であることで信頼関係 ができています。また、 ニューオーリンズ、ポー トランド、パース、ロン 本所 肥料農薬部 海外原料課 ドン、北京にある海外 日向野 陽介(2004年入会) 拠点からは、駐在員が 初任地は福岡の肥料農薬事業所。2012年よ り現職。肥料の主要原料である加里の輸入 を担当。年に数回は海外での業務をこなす。 ひ が の 全農グレインの輸出エレベーター 11 東日本 大 震 災からの復 興 支 援 東日本大震災から4年が経過し、生産基盤の復旧が進む中、産地からは営農再開した 農畜産物の販路回復、付加価値を高める取り組みへの要望が高まっています。全農では これらの要望に応えるべく、生産振興・商品開発・販売促進の支援に取り組んでいます。 一方で、風評被害の払拭に向けて、JA や行政と連携して放射性物質検査に取り組む とともに、消費者・実需者への広報対策や提案活動など、全農グループが一丸となった 取り組みをすすめています。 農 業 生 産 基 盤の復旧支 援 地 域 農 業の復 興とくらしの支 援 ● 大規模な被災地区では復興が進む中、JA出資型農 ● 福島県産の麓山 (はやま) 高原豚、 福島牛、 米品種 「天 業生産法人の設立に向けた支援や機械化一貫体系 のつぶ」 などを使用したオリジナル弁当を開発、 首都 の構築、新技術・新品種の導入などの提案を実施 圏の企業や東京の福島県アンテナショップ 「MIDETTE ● 原発事故の旧警戒区域での営農再開に向けて、 JAと の連携による衣料染料用途など、非食用作物の栽培 実証の実施 (ミデッテ) 」 で販売 ● 東北一のいちご産地であった宮城県のJAにおいて、 新たに高設養液栽培による 「復興いちご」の生産を 再開、 そのいちごを原料としたワインを開発し、仙台 市内の百貨店などで販売 紫甘藷を染料に 全農と福島県JAふたばでは、紫甘藷を栽培し染料とし ● 岩手県のJAにおいて、地元の特産「小枝柿」 を原料と した干し柿を 「気仙小枝柿」 としてリニューアル、盛岡 市内やインターネットで期間限定販売 て利用する取り組みを行っています。震災によって農業の 担い手が減少する中、作業の負担が軽く、地元に合った作 物は何だろうと考えた結果が紫甘藷の栽培でした。紫甘 「わたりのいちごワイン」誕生 藷を絞って精製すると、美しいピンク色のアントシアニン色 素ができます。 この色素は、菓子や衣料などの着色に使用 宮城県の亘理(わたり)は津波で壊滅的な被害を受 できます。2年前から試験的に栽培を始め、平成27年度は け、東北一のいちご産地だった沿岸部のいちごハウスの 5トンの収穫をめざしています。この試みが、福島県の農業 9割以上が流出しました。国の支援を受けて新設した大 復興の希望の一つになればと期待されています。 規模いちご団地で、昨年11月にいちごの本格出荷が再開 しました。今年は、 その 「復興いちご」 をふんだんに使用した 「わたりのいちごワイン」 が誕生しました。山形の人気ワイ ナリー、高畠ワインが醸造したいちごワインは、深紅の美 しい色で甘みと酸味のバ ランスもほど良く仕上がり ました。約1万本が、全農 の直 売 所 、亘 理の酒 店 、 仙台市内の百貨店、みや ぎ生協などで販売されま した。 12 風 評 被 害の払 拭 ● 安全・安心な農畜産物の提供に向けた放射性物質 目を引く春らしい演 出で県産農産加工 品を陳 列した宮 城 県本部 検査に係る、福島米の全量全袋検査、 肉牛の全頭検 査、 モニタリング検査の継続実施 ● 農林中央金庫との連携による東北、首都圏、関西圏 のバイヤーを対象とした商談会の開催 ● 福島では、行政・県内JAなどと連携し、 「食の商談会」 を開催 ● 大手企業などの協力を得てイベント販売、社員食堂 おつまみやおやつ に最適な「いわちく」 (( 株 )岩 手 畜 産 流 通センター)の人気 加工品をPRした岩 手県のブース への食材提供、社内販売などを実施 JAグループ主催 東北復興商談会 青森県本部はリンゴ ジュースなどを紹介し ました 今年で4回目の開催となる商談会では、東日本大震災 からの復興に向けて国内外への販路開拓を重視して、今 回初めて輸出の相談ブースも設置しました。 出展数は東北6県のJAや農業法人など54団体、 買い手 は東北、関東、関西の流通・小売業、百貨店、ホテルなど 69団体が参加し、参加数は過去最多となりました。出展 者は6次産業化商品などをPRし、熱い商談を行いました。 秋田からは、枝豆の冷 凍ペースト( J Aあきた 北)、枝豆アイスとりん ごアイス( J Aあきた湖 東)、 いぶりがっこ (おば こ食品)などを出品し、 好感触を得ました 東北復興商談会の模様は、JA全農ウィー クリーvol.715でも紹介しました 全 農 が 取り組 む自 然 災 害 対 策 雪害対策 全農は、2014年2月より行政機関やJAと連携し、降雪により被害を 受けた農業用ハウスの復旧支援を行っています。 ハウスの部材不足に より再建の目途が立たない生産者の営農再開を支援するため、資材 を安定的に確保できるよう供給体制を整えました。 またハウス再建に 必要な施工業者が不足していたことから、生産者が自力で建てられ るようにパイプハウスの建て方についてのDVDを作成したり、講習会 を各地で開催したりしました。復旧の進捗状況は県ごとに異なります が、2016年1月には全面復旧できるように取り組んでいます。 13 第三者インタビュー 中嶋 康博・東京大学大学院教授 グローバル時代における 日本の食と農のあり方 ――2010年以来5年ぶりの食料・農業・農村基本計 めには重要な尺度です。それに加えて、生命・健康の維持 画(以下、基本計画)の策定でした。今回、初めて食 を目的に限られた食事構成だった場合にどの程度食料を ※ 料自給力 を明記しましたね。 供給できるのか、その意味での食料潜在生産力である「自 給力」を示すことで、我が国農業の実力が理解しやすくな 計画の取りまとめに当たり日本の食と農が大きなターニ ります。あらためて食と農のあるべき姿を国民的な課題と ングポイントを迎えていることを意識しました。特に人口 して考えてもらう「第一歩」となるのではないでしょうか。 減少が本格化する中での基本計画であるということが重 要だと思っています。高齢化が進み、担い手不足、耕作 ――グローバル化が加速する中で、 日本農業再生へ 放棄地の問題など国内農業をめぐり懸念すべきことは多 のキーワードは何でしょうか。 くなっています。また、90年代半ば以降、一人当たり食料 14 消費が減少して国内マーケットが縮小し、一方で円高と キーワードは「持続可能性」です。国内の人口減少に 自由化が進んで輸入農畜産物が増えていきました。その より食料消費が縮小することが予想され、これまでどおり ために我が国の農業生産額は年々下がっています。 グローバル経済を前提にした取り組みが求められる中、 国外に目を転じると、人口増加と経済成長によって、世 農業も食料産業もイノベーションをおこし、マーケット拡 界が必要とする食料は確実に増加しています。これまでど 大の可能性を追及していかなければ産業として持続でき おり輸入に頼れない状況に将来直面するかもしれません。 ないでしょう。長期的視点にたち、農畜産物や食品を海 それに備えるためにも、国内農業を振興し、農業生産額 外に輸出することにも取り組んでいくべきです。しかし、単 を増やすことが重要ですが、今までのやり方ではこうした 純な輸出戦略では海外との価格競争になることは必至で 取り組みを進めることができないことは過去の経験が示し す。したがって、現在、全農が海外でのレストラン展開を ています。我が国の食料供給について新しい認識と挑戦 進めているように、高品質な品目を中心に海外市場でも が必要です。 バリューチェーンの構築をめざすべきだと思います。 今回の基本計画では、食料「自給力」の指標を示しま 「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。 した。自給率は、国内の食料生産力の実態を確認するた この機会を有効に利用すべきです。日本の食事や食材の 第三者インタビュー 評価が世界中で高まっています。インバウンド観光で外国 の方が国内で消費をしてくれていますが、これは輸出と同 じ効果をもちます。しかも本物の日本料理を実際に味わっ てもらうことで、自国に帰ってから日本の食文化を広げて もらうことが期待されます。こういった一つ一つの積み重 ねが、国内農業の維持や、農家の所得の向上、地域の活 性化につながってほしいと願っています。 そのためにも、近い将来に起きるであろう穀物や資源 の争奪戦に負けないよう、全農は飼料事業や肥料農薬 事業を中心に海外からの生産資材の有利・安定購買のた め、積極的な投資をすすめてほしいと思います。 さらに持続可能な農業を確立するには、人づくり、経営 継承、そして農地・水など資源の維持管理が重要です。こ 中嶋 康博 (東京大学大学院教授) なかしま・やすひろ 東京大学大学院農学系研究科博士課程修了 (農学博士)。東大農学部助 手、助教授、准教授を経て現職。1959年9月生まれ、56歳。専門は農業経 済学。農水省の食料・農業・農村政策審議会企画部会長として新たな基 本計画取りまとめを担う。主な著書に『食の安全と安心の経済学』 『食の経 済』 (編著) など。 れは農村の多面的機能の維持向上や、地域のくらし、豊 かな農村を守っていくことに繋がります。水田を中心とし さらに、今全農が取り組んでいることかと思いますが、大 た自然と共生する生産・生活スタイル、その精神や風土を 手食品企業と合弁会社を設立し国産農畜産物を原料と 持続してもらいたいと思います。 した加工品の製造・販売や、 「全農ブランド」商品の開発 私は、農業の活動は「資源の維持管理」 、 「栽培・収穫」 、 などをすすめてもらいたい。 JAグループが総合力を発揮す 「収穫後作業」の三つの段階から構成されると考えてい ることで農業が振興され、地方創生にもつながるはずです。 ます。かつては、この一連の活動を農家や農家が組織す その中心に元気な農業・農家が位置付けられなければな る団体で行ってきましたが、今ではそれぞれの活動が専 りません。いかに特色のあるスモールビジネスを振興する 門の経済主体に担われています。各段階における活動の かですが、その過程で地域の全ての人に役割を与えるよ 専門化・効率化を進めることが、農業の「持続可能性」に うなチャンスを創造して地域社会全体の維持・活性化に とって鍵になると思います。この専門化・効率化の過程に 貢献していただけることを期待します。 おいて、 「収穫後作業」での流通・加工・販売を地域内で 農業は、私たちが生活していくうえで必要な食料を生 実現し、雇用と所得を発生させていくべきです。これが6次 産するほか、農地や農村をとりまく自然など国土の保全・ 産業化の取り組みとなります。 文化の伝承など、大切な役割を持っています。この農業・ 農村の多面的機能はこれからも維持されなければなりま ――地方創生の実現に向け、国産農畜産物の販 せん。これらの役割や機能を消費者に理解してもらえるよ 売力強化がますます問われていますが、全農とJAグ う、コミュニケーションを積極的にとっていくべきだと思い ループに何を期待しますか。 ます。 (2015年6月インタビュー) JAグループには、持続可能な農業をめざして、食をめぐ る新たな挑戦のサポートを期待します。ひとつには、本年 開催のミラノ万博で JAグループが「食」をテーマとして提 案しているとおり、健康的な日本型食生活、食文化と合わ せた国産農畜産物の輸出拡大に一層取り組んでほしいと 思います。また、国内市場において、消費者ニーズは細分 化し変化のスピードもますます速くなっています。地域の JA には品質の優れた地場農畜産物を、付加価値を高め るように工夫して販売することにも取り組んでいただきたい。 ※食料自給力 今次基本計画において、政府より初めて提起された考え方。現 在の農地面積・単収などから、 「食料の潜在生産能力 (国内のみで どれだけの食料を生産することが可能か) 」を4パターンで試算・指 標化したものであり、食料安全保障などに関する国民的な議論を 喚起する狙いがある。 一方、その試算においては、作付転換に要する期間を考慮しな いなど、現実と離れた一定の前提がおかれているため、我が国の農 業生産実態に対する過大な認識・誤解を来たさぬよう、その捉え方 に注意する必要がある。 同じく基本計画に掲げられている、食料自給率目標、品目別の生 産数量目標とともに、わが国の食料・農業をとりまく環境をよりよい ものとする前向きな議論につなげていく必要がある。 15 国産品を ささえる 私たち全農グループは「国産農畜産物をささえる」 という使命のもと、生産 から販売まですべてのプロセスで、全農グループだからできるサポートを実 践しています。営農・生産技術の研究・開発から、 グローバルネットワークを 活かした肥料・飼料原料の仕入、需給環境の大きな変化にも耐えられる安 定的な資材供給の確保、省力・低コスト生産技術の提案など地域の活性 化に取り組む営農現場支援、全国ネットワークで展開する国産農畜産物 の加工・流通・販売の一貫したしくみの構築、多様なチャネルを駆使した国 産農畜産物の販売と消費拡大への取り組み。 この章では、私たち全農グ ループが取り組む各事業を紹介します。 次世代を担い、農業の未来を拓いていく若手農業者。彼らとビジョンを共有 し、夢を実現させようと奮闘する千葉県JA長生のTAC。全農と各地のJAが組 織する農業コーディネーターであるTACは、担い手を日々訪問して農業に関す るあらゆる相談に応じています。 生 産 者 から 流 通 現 場 へ 、さらに 消 費 者 へ 。安 全・安 心 で つ なぎます。 生産に 安 定を 16 研究・開発 原料仕入・資材供給 営農現場・地域生活支援 安全でおいしい農畜産物づくりに 全農独自のグローバルネットワー 生産コストの低減、新しいブラン 欠かせない技術の研究・開発、 さ クを活かして、飼料原料や生産資 ドづくりから農家の生活支援ま らに次代を担う人材の育成も。 材を低コストで確実に供給。 で、 トータルに営農をサポート。 流通に 安 心を 加工・流通 消費に 安 全を 販売 食の流通に欠かせない独自の安心シ 国内に加え海外レストラン出店など、 ステムと全国ネットワークの強みを活 安全な国産農畜産物の消費拡大に かして、 商品を迅速に提供。 貢献。 17 生産に 安 定を 卓越した技術と人材の育成で 日本の農業を支える 研究・開発 安全に欠かせない品質検査から 新品種・新商品の開発まで 営農・技術センター 営農・技術センターは、生産技術や栽培技術の研究・ 基礎的な研究・開発から、低コストの肥料・ 開発、JAグループで取り扱う商品の原料や製品の品質検 飼料の原料・生産資材の提供、 さらにさま 査および技術講習会などの開催を通じた人材育成に取り ざまな営農現場支援まで、農業生産をトー 組んでいます。生産者と消費者の双方の視点から、 ニーズ タルにサポートします。 に対応する新品種の開発や、農産物加工品の商品開発・ 研究も行っており、実需者の意見・評価を直接聞いて商 品提案に結び付けるために、業務用米や野菜の品種品評 会を開催しています。 また、隣接するJA全農青果センター (株)神奈川センターと連携して、産地・取引先にさまざま 鉄コーティング 水稲直播栽培の拡大 な角度で提案を行っています。 す い と う ちょく は 鉄コーティング水稲直播は、鉄粉などでコーティング した水稲種子を代かき後の水田に直接播種する技術で す。育苗作業を省略できるほか、 コーティングした種子を 長期間保管できるため、農閑期の種子製造が可能となり、 春作業の大幅な省力・軽労化、 そして移植栽培との作業 分散が期待できます。 JA全農青果センター(株) と連携した特長野菜品種展示会 全農では作業時間や生産コスト面の実証をはじめ、 専用肥料や飼料用米などを使った栽培試験、展示圃の 設置、講習会の開催などを通じて、本技術の普及をすす めています。 畜産農家の生産性向上のために 画期的な商品や技術を開発 飼料畜産中央研究所 畜産農家の経営と全農の飼料畜産事業を技術面から 支える研究施設として、配合飼料や畜産資材の商品化、 飼養技術・生産性向上に関わる技術の開発などを行って います。畜産技術者の養成、技術力強化のための講習会 なども開催しています。 最近の成果としては、全農製法特許技術を活用した子 豚用人工乳の開発、高い発育能力と肉質をそなえた雄系 18 国産品をささえる 種豚および出荷頭数の増加が期待できる多産の雌系種 件、検査数は50万件に上ります。 グループ飼料会社や畜 豚の開発などがあります。 産資材会社とも連携しながら、 これからも生産者とともに 今後もこれら高品質種豚 畜産を守る砦となります。 生産に 安定を に対する飼養管理体系の開 発・普及や、低コスト和牛肥 ET 技術と受精卵移植システムで 優良和牛の増産に貢献 育体系の確立など革新的な 商品や技術の開発と普及に 取り組みます。 ET研究所 ET(Embryo Transfer:受精卵移植)技術を活用した優 良な和牛素牛の生産が各地で行われています。JAグルー 家畜の病気を未然に防ぐ 予防衛生を積極的に推進 プとして最先端のET技術の研究開発にいち早く取り組 み、現在では約23,000個/年の受精卵と約1,200頭/年 のET妊娠牛を全国に供給しています。 家畜衛生研究所 また1頭でも多くの妊娠牛を生産するため、研究所の職 家畜の病気が畜産経営に及ぼす損害は甚大です。 その 員自らが生産者のもとへ出向き、牛の発情管理から受精 ため、病気を未然に防ぐ予防衛生がとても重要です。研究 卵移植までを一貫して行う新しい受精卵移植システムを 所では、 ワクチンや免疫増強飼料、診断薬の開発を通じ 全国で展開しています。 これからも家畜繁殖の分野に深く て、予防衛生に貢献するとともに、研修会の開催、予防衛 こだわり、生産者の皆様とともに新技術の開発・実証と普 生マニュアルの作成・配布も随時行っています。 またクリ 及を行っていきます。 ニックセンターでは生産者に対する巡回、農場から採取 した検体を分析し、報告書を作成するとともに予防衛生 に対する助言を行っています。 検査項目は抗体 検査、遺伝子検査、 病理解剖など多岐 にわたり、報告書作 成 件 数は 年 間 2 万 受精卵の検査風景 01 VOICE 畜産生産部 ET 研究所 富永 なおみ 生産者の利益アップに貢献できることに やりがいを感じています 私は、牛の体内から受精卵を採取する 「採卵」業務と、生産者のもとへ出向き、 後、 その生産者から繁殖成績改善の話を 聞けた時が、一番やりがいを感じます。 牛の繁殖管理や受精卵移植などを行って 農場や牛の細かい変化に気を配った います。繁殖という分野に全力でアプロー り、生産者が気兼ねなく話しかけてもらえ チし、生産者の利益アップに貢献できる るような雰囲気作りに努めています。何気 ことにやりがいを感じています。牛の繁殖 ない会話の中から、 その農場の問題点を 成績が悪い生産者に対して、飼養管理や 見つけられることも多々あります。 生産者とコミュニケーションを 取りながらの直腸検査 ホルモン剤使用方法の指導などを行った 19 グローバルネットワークを活かして安定的に確実に 原料仕入・資材供給 全国の消費地へ産地へ 農業の総合物流サービス 飼料原料の安定確保を支える 北米穀倉地帯の物流拠点 全農グレイン株式会社 全農物流株式会社 全農グレインは、配合飼料原料の安定確保をめざし て、ルイジアナ州ニューオーリンズ地区に1979年に設立 されました。関連会社のCGBエンタープライズ(株) ととも に、米国穀倉地帯からの飼料原料の買付・輸送・保管・船 積みといった、物流拠点および情報拠点としての役割を 全農物流は、全農・JAグループの物流会社として、1971 担い、配合飼料の主原料(とうもろこしなど)の安定確保 年に設立されました。北海道から九州まで、 日本全国に70 に努めています。 の事業拠点(3部支社、8支店、58営業所・事業所など) の 全国ネットワーク体制を駆使し、年間1,870万トン以上の 物量を取り扱う総合物流会社です。 生産者と消費者を安全・安心でつなぐ懸け橋 をモッ トーに、輸送から保管・管理まで多様なニーズに対応し、 高品質な物流サービスを提供しています。 肥料原料の買付から 加工さらに配送業務まで IP ハンドリング とうもろこしの 世 界 最 大 の 輸 出 国 である米 国 で は、GMO(遺伝子組み換え)種子の作付け比率が92% 全農アメリカ株式会社 全農グリーンリソース株式会社 全農アメリカは、肥料原料・製品の買付、北米農業・農 協に関する情報収集・調査を行うなど、北米地区などにお ける全農の海外業務に貢献しています。 全農グリーンリソースは、肥料原料・製品などの輸入業 務や港湾での荷役・保管・輸送業務を一貫して行ってい (2015年現在) まで拡大しています。全農グループでは 生活協同組合など消費者からのニーズに応え、IPハンド リングによるPHF/NON-GMOとうもろこしを使用した配 合飼料の供給を行っています。IPハンドリングとは、 穀物 の栽培・収穫・貯蔵・輸送から配合飼料の製造・供給まで 徹底した分別管理を行うことです。 全農グループは自らの 集荷能力および輸出能力を最大限発揮して、NON-GMO とうもろこしを信頼の品質で安定的にお届けします。 PHF:収穫後に品質保持のための農薬を使用しないこと NON-GMO:遺伝子の組み換えを行っていない作物のこと る会社です。顧客のニー ズにあわせた肥料のふる い分け、袋詰めなどの加 工 作 業や最 適な輸 送 方 法の選択による配送合理 化にも取り組んでいます。 全農グリーンリソース広島本船荷役 20 CGBが組織する穀物生産者などのメンバーが IPハンドリングプログラムを実践 単一エレベーターで世界最大規模の取り扱いを誇る輸出エレベーター 国産品をささえる 徹底した品質管理体制で 輸入穀物・原料を全国に 生産に 安定を 全 6 工場で ISO9001 を取得 信頼される飼料を生産・供給 全農サイロ株式会社 JA東日本くみあい飼料株式会社 全農サイロでは、世界各地から輸入される穀物などの JA東日本くみあい飼料は、関東・甲信越・東海・北陸の 原料を、安全・確実な管理体制のもとサイロなどの最新設 16都県を販売エリアとする広域飼料会社です。JAグルー 備に保管し、 さらに飼料メーカーや食品工場まで送り届 プの一員として、安全・安心な食の提供を使命とし、信頼 けます。国際認証規格 ISO9001を取得するなど品質管理 性の高い飼料・資材の製造活動を通じて、畜産農家の経 面の強化をはかりながら、入出庫、保管から配送システム 営と豊かな食文化の向上に貢献しています。 さらに品質 まで一元化したサイロビジネスを築くことによって、物流 管理強化の取り組みとして、肥料工場を含む全6工場が の合理化、飼料コストの低減化にも寄与しています。 ISO9001の認証を取得。 また、飼料工場全5工場が、国の 定める工程管理手法の抗菌剤GMPガイドライン確認証 を取得しました。 パナマックス船などで輸送された穀物(約6万トン) の受け入れが可能 配合飼料を牛用飼料専用車で農場に配送 系統飼料工場体制 八戸工場 (鶏豚牛) ホクレンくみあい飼料 (株) 十勝工場 (牛) 苫小牧工場 (鶏豚牛) 釧路西港工場 (牛) 新潟工場 (鶏豚) 石巻工場 (鶏豚牛) JA全農北日本くみあい飼料 (株) 太田工場 (牛) ジェイエイ北九州くみあい飼料 (株) 神戸工場 (鶏豚牛) 水島工場 (鶏豚牛) 福岡工場 (鶏豚牛) 長崎工場 (鶏豚牛) 知多工場 (鶏豚牛) 清水工場 (鶏豚牛) 鹿島工場 (鶏豚) JA東日本くみあい飼料 (株) 坂出工場 (鶏豚牛) 大分工場 (鶏豚) 工場種別 熊本工場 (牛) 南日本くみあい飼料 (株) 谷山工場 (鶏豚牛) 宇和島工場 (鶏豚) 日向工場 (鶏豚) JA西日本くみあい飼料 (株) 牛専用工場 豚鶏専用工場 総合工場 志布志工場 (鶏豚牛) 計 工場数 4 5 12 21 (2015年4月現在) 21 海 外 ネットワー クと産 地 多 元 化 22 日本の畜産生産に必要な飼料原料の約8割は海外か 構築しました。 らの輸入に頼っています。全農は世界最大の穀物輸出国 また、 アルゼンチンACA農協、 ブラジルCOAMO農協、 である米国で、海外子会社である全農グレイン、CGBを活 オーストラリアCBH農協、欧州INVIVO農協など海外農協 用し中西部におけるとうもろこし集荷基盤の拡充・強化を 組織などとの提携による海外ネットワークの構築をすす すすめるとともに、西海岸では米国最大の農協組織CHS め、米国以外の産地多元化にも取り組んでいます。2012 と提携することにより、米国穀物集荷輸出ネットワークを 年は米国産地の干ばつによる生産量の減少で穀物需給 国産品をささえる が逼迫するなど、海外ネットワークを活かした穀物・粗飼 いった国々の山元と長期取引を前提とした契約により信 料の安定確保がますます重要になっています。 頼関係を築き、安定調達に努めています。 おうふく し 肥料農薬事業では、海外原料・原体の安定確保と事 2012年より中国のりん安製造合弁会社である瓮 福紫 業拡大を重点実施策に位置付け、海外山元との関係強 金 化 工 股 份 有限公司に出資、同時に役員を派遣し経営 化に取り組んでいます。肥料原料に関しては、 そのほとん に参加することで、高品質のりん安を優先的かつ安定的 どを海外からの輸入に依存していますが、全農では、 りん に調達しています。 生産に 安定を きん か こう こ 酸(中国、モロッコ、南アフリカ、ベトナム)、加里(カナダ、 ロシア、ベラルーシ、 ドイツ、台湾)、尿素(マレーシア) と 23 生産から毎日のくらしのライフラインまで 営農現場・地域生活支援 営農現場支援 生産資材事業 さまざまな農産物の栽培から出荷に必要な資材(園芸 省力・低コスト生産で 消費者に安心と満足を 資材・袋資材・段ボール資材) と農業機械の取り扱い、 カン トリーエレベーター・共同選果施設などの農業施設の施 工管理や都市近郊における賃貸住宅の設置支援などを 営農・生産資材事業 行っています。 さらに最近では、台風被害や雪害に備えた 消費者が求める 「新鮮・美味・安心」 と、生産者が求める 系統パイプハウス補償制度の普及、価格・品質・サービス 「省力・低コスト農業生産」。その双方のニーズに応える で負けない資材の開発、JAグループ独自型式農機の普及 べく取り組んでいます。近年では、省力的な米づくりをめざ や農機レンタル、農業施設の総合コンサル対応の強化な して、鉄コーティング水稲直播栽培の普及をはかるととも ど、 「 安心・低コ に、低コスト資材・生産技術の開発や実需者のニーズに スト農 業 生 産 」 対応した品種開発を行っています。営農・生産資材事業 の実現に取り組 では、生産から販売までのマーケットインへの事業転換 んでいます。 を支援するため、TACの取り組みを通じて、 トータルコスト の低減と、多様な生産者・実需者ニーズへの対応を強化 しています。 アピネス/アグリインフォ 生産と営農指導を支援す る有料会員制Webサービス です。新規薬剤や適用変更の 情報を適時反映した農薬登 録情報データベース、農作業 計画に役立つピンポイント予 報を提供する5kmメッシュ気 肥料農薬事業 海外からの肥料原料仕入れ機能の強化、低成分肥料 象情報など、営農技術の情報 の提供を通じて生産者を支 えています。 「PKセーブシリーズ」や共同開発農薬の普及を通し、省 http://www.agri.zennoh.or.jp/ 力・低コストな資材の推進に取り組んでいます。 グリーンレポート 本会が発行する月刊誌で、 営農や生産技術に関する情報 の他、 生産振興の取り組み、 国 産農畜産物の販売などに関す る記事を掲載しています。月間 の全体発行部数は約73,000 部で、 うち担い手農家には約 54,000部を配布しています。 24 国産品をささえる 激動の時代、 日本の米を守り 未来につなげる 地域ブランドのシェア拡大 新しい販売チャネルの開拓 米穀事業 生産に 安定を 園芸事業 日本人の主食である米。 しかしいま、 その生産・流通は 地域・県産ブランドの確立をはじめ、直販施設の機能 時代の波に揉まれています。そうしたなか日本の米を守 を活用した大消費地での販売の拡大、主産地が連携した り稲作経営の安定をはかるため、ニーズに即した生産を 需給調整事業、国産青果物の消費拡大など、 さまざまな TACと連携して推進するとともに、大手実需者との安定的 取り組みを展開しています。 また、卸売市場流通のほか、 取引の拡大やインターネット通販を活用した消費者接近 生協・量販店はもとより、食品メーカーや外食産業といっ 事業に取り組んでいます。 た加工業務向け実需者への対応など、多様なチャネルへ また、全国のパールライス会社を通じた精米や炊飯米 の販売を強化、生産者が安定した収入を確保できるよう の販売拡大に取り組んでいます。 さらに、水田機能の有効 努めています。 さらに、実需者ニーズに対応した品種開発 活用と国産米需要の確保に向けて、飼料会社と連携した や周年供給のために、国・県・大学などとの連携による新 飼料用米生産の拡大や、原材料・加工用途向けの米の生 品種・栽培技術などの実証研究・ノウハウ蓄積を踏まえ 産の定着にも取り組んでいます。 こうした事業のほか、米 た生産提案の実施、鮮度劣化を防ぐための温度管理流 の消費拡大に向けて、 ごはんが主食として優れていること 通システムの構築などに取り組んでいます。 を広く国民にアピールする取り組みも行っています。 02 VOICE 生産資材研究室 栃木分室 山田 圭太 トマトの実証試験を通じて地域生産振興に 貢献したい 私は2014年に全農自ら設置したトマト栽 います。 トマトの栽培は暑い中、 寒い中での 培実証施設 「ゆめファーム全農」 で、 トマト 重労働です。 このことは生産者の方々であ の安定・多収栽培技術の実証試験を行っ れば、 誰しも経験されることですが、 実際に ています。 地元のJAしもつけおよびトマト部 行ってみないと分からないことです。 業務を 会の協力を得て、 栽培パッケージングづくり 通して、 生産者の視点・感覚を得られる立 と、 安定した収益が見込める営農モデルの 場にあることにやりがいを感じています。 ま 確立に取り組み、 優れた栽培技術・資材を た、 生産者にとって本当に必要となる資材な 担い手に提案し、 地域生産振興をめざして どの開発・普及につなげていきたいです。 「ゆめファーム全農」 から 地域生産振興をめざす 25 酪農事業 国産の麦、大豆、 でん粉の 安定供給と消費拡大を推進 北海道・東北・九州などの主産地から、関東・近畿など の消費地に向けた生乳の安定供給と需給調整を行って います。 また、脱脂粉乳・バターなどの乳製品や業務用牛 麦類農産事業 食品原料である国産の麦、大豆、 でん粉などについて、 乳(缶コーヒーなどの原料) の需要拡大にも取り組んでい ます。 安定供給に努めるとともに消費拡大を推進しています。同 時に、種馬鈴しょの取り扱いや大豆の契約栽培推進など にも取り組み、 それらの品目の生産振興も行っています。 また、果汁、乾椎茸をはじめとする農産加工品の販売拡 大もすすめています。 地域生活支援 地域住民に寄りそい 生活に密着したサービス 生活リテール事業 農家の生産基盤の維持 安定経営に向けた取り組みも Aコープ店舗やネット・宅配事業などさまざまな供給 チャネル・拠点を活用した商品・サービスの提供によりラ 畜産・酪農事業 イフライン対応や地域コミュニティの活性化など 「地域の くらし支援」 に取り組んでいます。 また、 「 国産農畜産物の 販売拡大」 の一環としてエーコープマーク品や全農ブラン ド商品の開発・販売強化の取り組みもすすめています。 A コ ープ 店 舗 事 業 JAグループの食品スーパーであるAコープ店舗は、国産 農畜産物の販売と地域のくらしの拠点として 「国産最優 先」 「 農産物直売コーナーの設置」などをコンセプトとし ET(受精卵移植)技術などを活用した畜産生産基盤の た店舗づくりに取り組んでいます。 また、地域のくらしを守 維持や畜産環境対策、海外子会社を活用した飼料原料 るライフライン店舗の継続対策として、 「 Yショップ型」 「コ の安定確保、競争力ある飼料価格の実現など、多角的な ンビニ (ファミリーマート)型」 「ミニスーパー型」への業態 取り組みを通じて農家経営の安定に力を注いでいます。 転換メニューを整備して転換をはかる取り組みもすすめ 畜産販売事業では、海外拠点(ニューヨーク、シンガ ています。 ポール、 ロンドン) を中心に輸出事業を推進します。 また、 26 国内外での店舗出店を積極的に展開します。指定産地取 ネット・宅 配 事 業 引やこだわり商品の拡大など、地域と連携した取り組みを インターネットを通じて食品・日用品をいつでも簡単に 継続していきます。 注文できる 「JAくらしの宅配便」 や国産農畜産物のショッ 国産品をささえる ピングサイト 「JAタウン」などのネット事業や食材宅配・ 生産に 安定を 頒布会などの宅配事業など組合員・消費者へのダイレク トマーケティングの強化に取り組んでいます。 原 料 にこだわった 商 品 開 発 組合員の要望やJAの特色を活かして開発した 「エー コープマーク品」 は安心と信頼のブランドとして食品・日用 全国7か所の石油基地から全国のJA-SSへ燃料油をお届けします 品などを中心に約1,200規格を取り扱っています。 また、主 原料は可能な限り国産農畜 L P ガス 事 業 産物とすることを必須条件と 中東諸国からの直接輸入体制を整えるとともに、保安・ した全農ブランド商品を販 価格・サービスの一層の充実を進め、組合員・消費者に 売するなど国 産 農 選ばれる事業の確立を推進しています。 畜産物の消費拡大 農 業 施 設 を 利 用した 太 陽 光 発 電 支 援 事 業 に取り組んでいます。 再生可能エネルギーの「固定価格買取制度」スタート を受けて、全国のJAグループ関連の農業施設所有者に対 する太陽光発電支援事業に取り組んでいます。国内にお ける再生可能エネルギーの普及貢献とこれまでの一極集 中型から地域分散型に転換することでエネルギーの地産 石油、 ガスなどの供給から 太陽光発電支援事業まで 地消・自給率向上を促し、 ひいては地域の活性化に貢献 していきます。 燃料事業 石油事業 全国にあるJA-SSを通じ、生活に欠かせないガソリン を提供しています。近年セルフSSの設置を積極的に展開 し、 より快適なカーライフ提供に取り組んでいます。 また、 生活・営農用燃料(灯油・A重油) の安定的な供給に努め ています。 03 VOICE いわて純情米広域集出荷センターの屋根に設置された太陽光発電システム 京都府本部 生産資材部 肥料農薬課 小山 太陽 適正な肥料を 「提案する」 ことで 生産者の所得向上をサポートする 肥料主任者として、施肥コスト低減に 土壌診断を軸として適正施肥を推進 向けた取り組みをすすめており、 国内地域 し、 ムダな肥料を減らすことで、 施肥コスト 資源を活用した 「エコレット」 の普及拡大 低減と安定生産をめざしています。 農業は をめざしています。 ただ単に肥料を 「売る」 生き物を相手にする仕事なので、問題に だけでなく、 生産者のために適正な肥料を 対する答えが分からないこともあります。 そ 「提案する」 ことで、生産者の所得向上を んな中、正しい情報を生産者に伝え、 より サポートすることが、私の仕事の魅力だと よい技術を提案できるよう常に意識してい 感じています。 ます。 施肥コスト低減に向けた提案でJAと一体となり 生産者をサポート 27 流通に 安 心を 全国ネットワークと安心システムで 「おいしい」 を届ける 加工・流通 全国の青果物を生協や量販店に 多角的な取り組みでブランド展開 JA全農青果センター株式会社 全農グループの大消費地圏における直販機能の一翼 新鮮で安全・安心な国産農畜産物を、皆様 を担っており、全国のJAで生産・出荷された野菜・果物を へお届けするために、加工・物流・販売の一 コールドチェーンが確立された新鋭施設を通じ、生協、量 貫したしくみを構築しています。 販店、 加工・業務実需者などへ直接販売しています。 多様化する消費者ニーズへの対応や生産者のこだわり を商品化するため、主要事業拠点ごとに包装加工機能を 備えており、付加価値を高める包装加工を実施しています (平成26年度包装加工実績合計 約2億パック) 。 また、営農・技術センターや種苗会社、食品メーカーな 消費者が 国産品を選べる表示を! 全農グループの自主基準 どの異業種とも連携し、 業態別ニーズに対応した生産提案 (品目、 品種、 規格、 生産時期など) を実施しています。 今後、更なる事業領域の拡大にむけ、従来の素材供給 事業に加え、国産青果物を原料とした加工品などの製 現在の国のルールでは、 ほとんどの加工食品で、使わ 品・販売事業への進出をすすめており、 パートナー企業と れた原料の産地を表示しなくても良いことになっていま 連携した新商品開発 (加熱済みチルド野菜・冷凍野菜・惣 す。 そのため、 輸入原料が使われていても国産原料が使わ 菜・カットフルーツなど) を積極的に取り組んでいきます。 れていると 「誤解」 されているケースがたくさんあります。 そこで私たち全農グループは、 産地情報を正しく伝える ことが消費者の利益にかなうと考え、加工食品の原料原 産地情報を開示する自主基準を策定しました。2013年以 降、 自主基準にもとづいた表示への準備が整った商品か ら、 順次切り替えをすすめています。 低温自動倉庫内に一時保管される青果物 28 国産品をささえる 野菜の品質保持は、低温管理が最も優先されますが、 業務用サラダ野菜加工工場を キユーピーと合弁で設立 産地で予冷された新鮮な野菜を、温度管理した工場屋内 で荷卸しできるよう工夫し、原料受入から生産・出荷まで 流通に 安心を 一貫したコールドチェーンを実現しています。 株式会社グリーンメッセージ 健康で幸福な生活を送るためには、 良好な食生活を実 践することが必要です。特に野菜は良好な食生活を送る 上で重要な位置づけになっています。1日当たりの野菜の 摂取目標量350gの実現に向けて、 グリーンメッセージは 業務用サラダ野菜の提供を通じて健康な食生活の実現 に貢献していきたいと考えています。 グリーンメッセージ工場 グリーンメッセージは2015年5月から操業を開始しまし た。 「野菜加工をつうじて、 お客様・産地・地域の皆様に健 康を提供いたします。」 を経営理念に掲げ、 「生産者と食卓 の想いをつなぐ野菜工場」 として業務用サラダ野菜の製 造・販売を行っています。 ライフスタイルが多様化する中で、食の外部化が進んで います。国内の野菜需要は加工・業務用の野菜、 とくにカッ ト野菜の割合が増加しています。全農では国産野菜を原 料とする業務用サラダ野菜を製造・販売するグリーンメッ 今日も新鮮な国産野菜が 工場に届きます 業務用として加工されたカット野菜 セージをキユーピー(株) との合弁により設立し、拡大し続 ける加工・業務用のマーケットに対し、国産野菜原料や温 度管理・品質管理などにこだわり、野菜の特性を最大限 に理解した製法によって野菜本来の味を提供しています。 04 VOICE 営農販売企画部 輸出推進課 いろいろな葉野菜を組み合わせた ハートは、 グリーンメッセージのコン セプトである 「想いをつなぐ野菜工 場」を象徴し、やさしさを表すロゴ マークとしました。 三口 健太 少しでも多くの海外消費者に 日本のお米を食べていただきたい 輸出用原料米の集荷、輸出に係る書類 行い、消費者に実際に商品を購入しても の作成、原料および製品の受発注事務、 らうと励みになります。 商品企画、商品提案、輸出先への営業な 組合員の生産したお米を魅力的な商品 どを行っています。 提案や販促活動などにより、少しでも多く 日本各地のお米を 「JA-RICE」 ブランド の海外消費者に食べてもらうことで、国内 として、 中国・香港・シンガポールを中心に の水田農業が維持されるよう業務に取り 世界各国へ輸出しています。 デパートや高 組んでいます。 シンガポール明治屋で開催した 全農フェアにおける販促活動 級レストランでの試食などの販促活動を 29 を越えて愛されるロングセラー商品になっています。 高品質な精米を2大消費地圏へ さまざまな販売ルートで消費拡大 お客様とのコミュニケーションの強化を図るために始 まったSNS(フェイスブック)の取り組みでは、当社公式 キャラクターの 「オムレッツくん」が好評で、人気者に育っ 全農パールライス株式会社 てきました。今後は国産たまごを使った加工食品などの JAグループの精米販売の拠点会社として、全国の産地 開発に取り組み、 さらなる鶏卵産業の発展に貢献して参 で丹精込めて生産されたお米を高品質な精米に加工し、 ります。 首都圏・関西圏という2大消費地圏を中心とした生協・ 量販店、外食チェーン、加工メーカー、 インターネットなど さまざまな販売ルートを通じて、消費者の食卓に 「安全」 「安心」 「 美味」 とともにお届けしています。 また、千葉炊 飯工場では、IH炊飯設備により炊き上げた 「おいしいごは 生でおいしい 「しんたまご」 ん」 を、取引先のニーズに応じて白飯はもちろんのこと、酢 飯、赤飯、 いなりずしなどに加工しお届けしています。 公式キャラクター「オムレッツくん」 新鮮な食肉・加工品を全国に さらに和牛の魅力を海外にPR 新鮮・美味・安心の全農たまご 新商品の開発や各種情報発信も JA全農ミートフーズ株式会社 JA全農たまご株式会社 30 大消費地における全農グループの食肉の販売・加工・ JAグループの一員として 「新鮮・美味・安心」 を基軸に 物流拠点として、全国の産地から集められた国産食肉お 国産のたまごを全国のお客様にお届けしています。指定産 よびその加工品を迅速かつ安定的に消費者にお届けし 地や飼料部門と連携し、品質の向上に努めるとともに、安 ています。 全面では各種衛生管理や検査などを実施し、科学的な トレーサビリティシステムの構築や全農安心システムの 根拠に基づくバックアップ体制を整えています。 これらの取 導入などを通じて、安全・安心な国産食肉を提供し、生産 り組みを生かし、お客のさまざまなニーズにお応えするた 者と消費者を結ぶ懸け橋となっています。 めに、新商品や売場作りの提案を行っています。 一方、加工施設では、SQFの認証取得を拡大し、衛生 日本の 「食」 と 「農」への貢献のほか、社会貢献につなが 的な設備の完備、品質の向上に努め、 「 安心」 「おいしい」 る活動にも積極的に取り組んでいます。国産玄米(飼料用 を前面に出した国産食肉関連商品を生協・量販店などに 米) を飼料に活用する取り組みは食料自給率の向上につ を展開する お届けしています。 また、直営焼肉店「ぴゅあ」 ながります。 など、多様なニーズにお応えしています。 発売24年目を迎えた 『生でおいしい 「しんたまご」』は、 さらに、日本の文化でもある和牛の輸出拡大に向け、 これら国産玄米(飼料用米) の活用のほか、 オメガ3(α-リ 海外マーケットに積極的に進出し、 日本産食肉の認知度 ノレン酸) や葉酸を強化したプレミアムエッグとして、時代 アップに取り組んでいきます。 国産品をささえる 導入により 「JAチキン」 ブランドの確立に取り組み、 「安心」 「美味」 「 新鮮」な国産チキンを全国の営業拠点から迅 流通に 安心を 速に消費者にお届けしています。 グループのシナジー効果を発揮して加工食品の開発に 取り組むとともに、生産性の向上と営業力の強化をすす め、業界のトップランナーとして今後も系統ブロイラー事 業の発展に貢献していきます。 おにくだいすき!ゼウシくん 国産畜産物の消費拡大及び全農のファンを増やすこと を目的に誕生した全農オリジナルキャラクターです。 お肉 全国500か所の食品取扱拠点で コンプライアンスの遵守を徹底 がとっても大好きな「ゼウシくん」や「みの太」、 そのほか 大勢の個性的なキャラクターが国産畜産物を盛り上げ 食品品質表示管理・コンプライアンス部 ていきます! http://zeushi-kun.jp/ 食品をめぐる事件・事故が相次ぎ、消費者の食に対す る信頼が揺らぐ中、食品品質表示管理・コンプライアンス 部は、全農グループにおける食品の品質表示に関わる法 令遵守態勢の整備に取り組んでいます。 子会社を含め、全国で500か所の工場・Aコープ店舗・ ゼウシくんとみの太 直売所・飲食店などの食品取扱拠点を巡回して、要領・マ ニュアルは整備されているか、作業は手順どおりに行われ ているか、衛生管理は適切か、などを確認します。課題が 検出された場合には必要な指導・助言を行い、現場ととも に改善を図ります。 また、食品取扱拠点の自発的な改善 飼育・加工・販売の一貫体制で 「JAチキン」 をトップブランドに 活動の支援や管理機能強化に資するため、全国500か所 の拠点をネットワーク化した情報共有システムを構築し、 食品に関するさまざまな情報の共有や、全国の拠点の優 全農チキンフーズ株式会社 良な取り組み事例を水平展開しています。生産者が愛情 国産チキンの3大生産県である、宮崎、鹿児島、岩手に を込めて育てた農畜産物を、消費者が信頼し安心して購 生産子会社を擁し、全農チキンフーズグループとして生 入することができるよう、食品に関する法令を遵守した適 産・処理・加工から販売まで一貫した事業を行い、系統イ 切な品質・表示管理に取り組んでいます。 ンテグレーションを構築しています。 処理施設・加工工場のISO取得とトレーサビリティの 31 消費に 安 全を インターネット、 直営店で販売拡大 販売 パソコンやスマートフォンから 国産の 「おいしい」 を産地直送で JAタウン 「JAタウン」 は全農が運営するインターネットモールです。 インターネットモール「JAタウン」や、全国 2015年4月現在、 出店数は96店舗、 会員数は27万人まで拡 の直売店、 レストランなど多様な直営店で、 大し成長しています。 この 「JAタウン」 は、 全農の経営理念で 安全でおいしい国産農畜産物の消費拡大 ある 「生産者と消費者を安心で結ぶ懸け橋になります。 」 の に貢献します。 実現と、 ITを活用した新たな事業の確立による、 国産農畜 産物の消費拡大を目的としています。 おいしい情報満載の 「JAタウン通信」 や 「ショップだより」 などのメールマガジンの発行で消費者に産地の情報もお 届けしています。 「Aコープ新業態店舗」 の展開 プやJAタウンでご利用いただける 「JAタウンギフトカード」 全農グループでは 「国産農畜産物の販売力強化」 に向 らに、 2015年1月から総合オンラインストア Amazon.co.jpへ け、 農産物直売所と大型スーパーマーケットが一体となっ 出店し、 認知度向上と集客力拡大に取り組んでいます。 また、 飲食店などの業務向けを対象とした業務用ショッ の取り扱いなどで、 お客様の利用拡大をすすめています。 さ たAコープ新業態店舗の出店をすすめています。 出店地域の特産品に加え、 全農グループの調達力を活 かした全国の特長商品や 「全農ブランド商品」 「エーコー プマーク品」を取り揃えるなど、国産にこだわったJAグ ループらしい店舗づくりに取り組んでいます。 http://www.ja-town.com/ 32 国産品をささえる の消費拡大を通じた国内農業・生産支援への貢献です。 全農の経営理念を具現化 ナショナルブランドをめざして ナショナルブランドとしての商品認知度をさらに高め、 より 多くの消費者にお届けするため、現在、販売チャネルの拡 消費に 安全を 大にむけた営業推進に力を入れています。 全農ブランド JAグループの販売拠点に加え、一般量販店や生協の 共同購入、 コンビニエンスストア、農産物直売所での取り 扱いも拡大しています。 また、JAタウンなどインターネット 販売での取扱品目数も順次拡大中です。 全農ブランドでは、今後とも 「全農」 のもつ 安全・安心 のイメージが伝わるような商品づくりを心がけ、消費者が 求める 「国産」 に加え、 プラスαの付加価値の提供を追求 していきます。 「全農ブランド」 は、国産農畜産物の販売力強化の一 環として、国産原料最優先使用、安全・安心・健康への配 「全農ブランド」のこだわり 慮、素材・製法へのこだわりなど、新たな商品価値の提供 ① 国産原料優先使用 を基本コンセプトに、全農自らが開発・販売を行っている ② 安全・安心・健康への配慮 加工食品のブランドです。 ③ 環境への配慮 ライフスタイルや食生活の変化により、 調理時間の短縮 ④ 全農グループによる品質保証 や簡便化など消費者の加工食品に対するニーズは年々 ⑤ お客様に満足いただける価値・おいしさ 「全農ブランド」 の5つのこだわりを通して、国産農畜産物の愛用・消費 拡大、豊かで健康的な食生活の提供、 「 生産者と消費者を安心で結 ぶ懸け橋」 を実現します。 高まりつつあります。 こうした情勢を受け、全農ブランドは、 2013年11月に販売を開始し、 カット野菜、 チルド惣菜、加 工肉、冷凍食品などさまざまなカテゴリーで2015年3月末 現在163アイテムを展開しています。 全農ブランドの特長点は 「国産」 へのこだわりです。 加工 食品では海外原料を使用した商品が多いなかで、主原料 は国産農畜産物を基本としています。 全農ブランドが商品の販売を通じてめざしているのは、 レギュラーシリーズ 加工食品に対する国産ニーズへの対応と国産農畜産物 緑の葉は、 日本人のこころである 米 の苗が、 これから力強く育っていく様子 をイメージ。 黄金の葉は収穫前の稲の葉をイメージしています。 05 VOICE 生活リテール部 商品開発課 全農ブランド推進室 プレミアムシリーズ 谷口 雅哉 全農ブランド商品を通じて 生産者と消費者の懸け橋になりたい 全農ブランド商品には、 「全農」 という名 の食のニーズに応えることだと思っていま 称がロゴマークに記載されています。 組織の す。私の仕事は営業ですから、消費者の 看板を掲げた商品を販売するわけですか 方々に商品の良さをお伝えし、安全安心 ら、 個人・部署だけでなく、 全農全体としての な商品の提供ができるよう日々精進してい 責任を感じながら、 仕事に励んでいます。 ます。商品を通じて、生産者と消費者の懸 国産原料を使用した全農ブランド商品 け橋となれるようこれからも頑張ります。 の販売拡大が、 日本の生産者の暮らしを 商談会で全農ブランド商品の 魅力をプレゼンテーション 守ることに繋がり、 結果的に消費者の方々 33 から販売までの一貫した米輸出事業の構築に取り組んで 国産農畜産物輸出と 海外レストランの展開 います。玄米を輸出し、現 地で精米することで、高品 質で鮮度の高さをアピー 全農は、 日本食や食材の評価の高まりに応じた国産農 ルし、新たな市場開拓を 畜産物の輸出事業に本格的に参入するなど、 国産農畜産 めざします。 物の輸出拡大に取り組んでいます。 生鮮品・加工品・レスト ラン展開など輸出相手国の事情に合わせて多様な仕組み を展開し、 長期に安定する事業をめざします。 そのため、 国 2015年10月にロンドンで開店予定の 和食レストラン (完成予想図) 際ビジネスの中心であるロンドン、 シンガ ポールに海外事務所を開設しました。 海外レストラン展開 レストラン展開では、香港、米国ロサ ●外食店舗 ンゼルス、 シンガポールに日本食レストラ 全農レストランロンドン (株) (ZRL) ンや焼肉レストランを開店し、 日本産和 牛の 「高い品質」 「おいしさ」 「 安全性」 を アピールするとともに、食べ方などを提 ●創作和食料理店 案し、普及拡大をめざします。今後はロ SHIKI BEVERLY HILLS (ZRB) ンドンをはじめ海外へのレストラン出店 ●直営飲食店舗 「和牛焼肉 純」 (1・2号店) 全農肉類香港有限公司 を拡大します。 ●和食レストラン 「匠・花蝶」 (株) わしょくワークスシンガポール 2015年より (株) クボタと連携し、生産 海外店舗 2014年4月、米国に初の直営レストラン 「SHIKI BEVERLY HILLS」 オープンを皮切りに、海外で直営レストランを展開しています。 ■ SHIKI BEVERLY HILLS ■ 和牛焼肉 純1号店(コーズ・ウエイ・ベイ店) 410 N.Canon Drive, Beverly Hills, CA 90210 香港島、 コーズ・ウエイ・ベイ、 ユンピンロード42号、 ヘンリーハウス15階 tel.+1-310-888-0036 tel.+852-2807-0103 香港島の中心街であるコーズ・ SHIKIビバリーヒルズは日本の米 ウエイ・ベイに位置し現地の大手 や和牛を中心とした和食本来の インターネットグルメサイトであ 味と美味しさをお届けします。藤 る 「Open Rice」 で2013年に香港 本シェフの手による本物の和食 島および九龍半島も含めた新規 をSHIKIビバリーヒルズで、 ご堪 開店レストラン部門で最優秀賞 能下さい。 を受賞しました。 ■ 匠・花蝶 ■ 和牛焼肉 純2号店(チム・サー・ツイ店) 2 Keppel Bay Vista, #02-01Marina at Keppel Bay, Singapore 九龍、 チム・サー・ツイ、 グランビルロード96号、 ヒルトンタワー1階 tel.+65-6271-7414 tel.+852-2723-3868 国内で調理した国産食材を特殊 な技術で冷凍して輸出し、 海外の 店舗で盛付し、 輸送と料理人のコ 34 九龍半島のチム・サー・ツイ (尖 スト・食材ロスを削減できる新しい 沙咀)東地区の高級ホテルエリ コンセプトの本格的和食料理店 ア周辺の立地です。席数が94席 です。 ある大きな店舗です。 全国のお店 全農グループでは、産地で首都圏でさまざまな店舗を運営し ています。国産農畜産物の直売店、 レストラン・食堂、 さらに 併用型やイベントコーナーを併設したタイプなど多様な店舗 で国産農畜産物の魅力をダイレクトにアピールしています。 レストラン・食堂 ■ ラ・カンパーニュ 地元のとれたての食材を使ったおいしい料理でおもてなし 農畜産物直売所、体験教室コーナーがあるタイプも ■ みのりカフェ (銀座) 東京都千代田区大手町 1-3-2 大手町カンファレンスセンター B1F 東京都中央区銀座 4-6-16 銀座三越9F 銀座テラス tel.03-5293-1171 tel.03- 5524- 3127 全国のJAから取り寄せた旬 の国産農畜産物を、 カジュア 旬の国産野菜や果物をジェ ルから本格的なコース料理 ラートやスープなどで気軽に まで、北岡飛鳥シェフオリジ 楽しめるカフェ。オリジナル ナルの彩り豊かなフランス料 米粉ベーグルを使ったサンド 理で提供します。 イッチも大人気です。 ■ みのりカフェ (福岡天神) ■ みのる食堂 福岡県福岡市中央区天神 2-11-1 福岡パルコ新館 6F 東京都中央区銀座 4-6-16 銀座三越9F 銀座テラス tel.092-235-7487 tel.03- 5524- 3128 九州産農畜産物を100%使 旬の国産農畜産物を活かし 用したカフェ。四季折々の旬 たシンプルな和洋食メニュー の野菜や果物で作るフレッ を提供する食堂。ストレート シュジュースやグリーンス ジュースのカクテルや国産ワ ムージーが人気です。 インも充実しています。 ■ 焼肉ぴゅあ ■ 銀河浪漫 神田店、新橋店、品川店、大手町店、三田店、池袋店、飯田橋店 神田店/東京都千代田区鍛冶町1-7-15 tel. 03-6206-8602 錦糸町店/東京都墨田区江東橋3-8-11 おいてけ堀MSMビル5F tel. 03-6659-2772 http://www.jazmf.co.jp/shop/ 岩手の銘柄豚・銘柄鶏をメ イン食材に、南部鉄器を用い た肉料理や、岩手の食材にこ 「JAの産地からおいしい牛肉 だわった郷土料理を提供し、 をお手頃な価格で」 をコンセ 国産食材の魅力をお伝えし プトに、国産のみを使用した ます。店内は大正浪漫風の落 焼肉専門店として、東京都内 ち着いた雰囲気で、 日本酒メ に7店舗を展開しています。 ニューも充実しています。 35 ■ みやぎフードキッチンCOCORON ■ 福島牛焼肉レストラン 牛豊 宮城県仙台市青葉区一番町 2-5-1 朝日店/福島県郡山市朝日 2-3-34 tel.024-934-4129 tel.022- 211- 0556 八山田店/福島県郡山市喜久田町字四十担 10-3 tel.024-934-1129 宮 城の野 菜 、お米 、仙 台 黒 毛和牛、宮城野豚みのりな 黒毛和牛の 「福島牛」 をはじ どを中心とした料理を提供。 め、 「 ふくしま煌牛(きらめき また県産の野菜・肉・加工品 ぎゅう)」 「 麓山高原豚(はや を始め、総菜の販売も行って まこうげんとん)」など県産自 います。 慢のお肉を集めました。 ■ ポケットファームどきどき ■ 和風焼肉富山育ち つくば牛久店/茨城県牛久市猪子町 967-1 tel. 0120-201-445 富山県富山市桜町 1-4-24 白倉ビル 2F 茨城町店/茨城県東茨城郡茨城町下師字高山 1945 tel. 029-219-1161 tel.076- 431- 2911 毎日食べても飽きない、家族 「とやま牛」 「とやまポーク」 を の健康を考えて作る家庭料 はじめ、米・野菜など富山県 理がテーマ。県産素材を使っ 産食材にこだわった和風焼 たさまざまな料理をブッフェ 肉店です。 ラインナップがそ 形式で提供しています。 ろった県産オリジナル焼酎も 一緒にお楽しみください。 *2015年秋に富山駅前で移転オープンする予定です。 ■ 飛騨牛料理 匠味 ■ 焼肉・すき焼き 純 岐阜県岐阜市橋本町2-52 岐阜シティー・タワー43 2F 梅田本店/大阪府大阪市北区角田町 7-1 HEP ナビオ 7 階 tel.050-5787-8938 tel.058- 267- 1129 天神警固店/福岡県福岡市中央区警固 1-6-56 サウスガーデンビル 1F tel. 050-5788-1895 「新鮮・美味・安心な国産黒 毛和牛肉! 霜降り 牛肉を 36 飛騨牛の旨みを逃さず、肉の リーズナブルに!」 がコンセプ 持ち味を引き出す創作料理 ト。上質な黒毛和牛を お手 を提供する飛騨牛料理専門 頃価格 にてお楽しみいただ 店です。 けるお店です。 ■ 神戸プレジール ■ 長崎和牛焼肉 ぴゅあ 兵庫県神戸市中央区下山手通 2-11-5 ホテル ザ・ビー神戸1F 長崎県長崎市新地町 2-7 tel.078- 571- 0141 tel.095-824-2900 世界の舌を魅了する「神戸 鮮やかな色あい、 なめらかで ビーフ」を中心に、新鮮な県 柔らかい肉質、 豊かな風味が 産・国産農畜産物を使った 特徴の長崎和牛を堪能でき 料理を、 こだわりの日本酒や るお店です。 その他食材も県 ワインとともに提供するレス 産品にこだわってご提供して トランです。 います。 国産品をささえる ■ 新鮮ほるもん弐日市亭 ■ お米カフェ musubime 福岡県筑紫野市二日市中央 6-2-8 福岡県福岡市中央区天神 4-3-30 tel.092-923-7990 tel.092- 714- 3910 西鉄二日市駅西口の目の前 人と人を食で結ぶ「結び目」 で、 地元の食肉センターから = musubimeです。福岡でと 直送の新鮮なホルモンを使 れたお米や野菜、 そして福岡 用し、 炭火の七輪焼でご提供 の良さをゆっくりと味わって しています。 ください。 直売店 地産地消型の直売所を全国各地で展開 野菜・お米・お肉はもちろん、花・植木を扱うお店も ■ JA全農あおもりアグリショップ ■ JA農産物直売所 愛情館 東京店/東京都品川区平塚2-14-8 池田屋ビル1F tel.03-5749-2681 福島県郡山市朝日 2-3-35 青森店/青森県青森市安方1-1-40 青森県観光物産館アスパム1F tel.017-735-5318 tel.024- 991- 9080 青森の特産物であるりんご、 消費に 安全を 福島の大地が育んだ 「安全・ ながいも、にんにくなどの青 安心・新鮮」 な農畜産物が並 果物をはじめ、 りんごジュース びます。旬の果 物や野 菜が などの加工品を取り揃えてい 試食できるセンターキッチン ます。全国発送も承り、青森 が常設。店内加工の惣菜や の新鮮を全国へお届けして 県産の生乳を使用したジェ います。 ラートコーナーも人気です。 ■ ポケットファームどきどき ■ 花木流通センター つくば牛久店/茨城県牛久市猪子町 967-1 tel. 0120-201-445 群馬県前橋市亀里町 1307-1 茨城町店/茨城県東茨城郡茨城町下土師字高山 1945 tel. 0120-770-104 tel.027- 220- 2427 ひろい売場で、花や植木、農 業・園芸用資材、産直野菜、 旬 の 青 果 物 、県 産 銘 柄 豚 「ローズポーク」 とその加工 品、県産黒毛和牛「常陸牛」 野菜苗など販売しています。 特に植木は、県内の各地域 から、 季節にあった樹木を低 などを販売。季節のイベント 木から高木まで数多く取り揃 を通じて地域交流も図ってい え、 約2万本を展示販売して ます。 います。 ■ やさいひろば JA直販 愛菜館 ■ JA全農のお店 吉祥寺 群馬県前橋市古市町 106-1 東京都武蔵野市吉祥寺南町 2-13-8 藤和シティスクエア吉祥寺 1F tel.027- 210- 7788 tel.0422- 44- 1831 愛菜館はJR新前橋駅南口 徒歩2分の好立地にある野 菜の直売所です。高崎・前橋 生産者と消費者をつなぐパイ を中心とした生産者が作っ プ役として、青果物、畜産物、 た旬の野菜や果物はもちろ お米、乳製品、 その他加工品 ん、特産品やお米、切り花な など「国産」商品の品揃えを ども取り扱っています。 展開しています。 37 じ ゃ ■ JAグリーンかながわ ■ 農産物直売所 たべるJAんやまなし 神奈川県平塚市田村 4-14-43 山梨県甲府市青葉町 1421-1 tel.0463- 51- 4361 tel.055- 225- 1001 生産資材や各種苗を取り揃 山梨県産の農畜産物・物産 え、専業農家から家庭菜園 品を中心に全国の旬の農産 まで幅 広いニーズに応えま 物を販売しています。毎月開 す。地元新鮮野菜の販売や、 「 ふれあい市 」など催 事 開 催する 「朝市」 や生産者が直 接 販 売するイベントを通じ 催で地域に愛される店舗を て、お客様を笑顔で元気に めざします。 お迎えします。 ■ 丹後やさい館 きちゃり∼な ■ JA交流ひろば とれたて元気市 京都府京丹後市峰山町荒山 397 広島県広島市安佐南区大町東 2-14-12 tel.0772- 62- 7820 tel.082- 831- 1831 地産地消をコンセプトに、丹 県産の農産物・加工品が並 後産コシヒカリ、琴引メロン、 ぶほか、 精米したての米や4等 京たんご梨など、地 元 生 産 級以上の和牛、新鮮な魚介 者による安全・安心な四季 類が揃います。 店舗に隣接す 折々の農産物などを販売し る地産地消の食材を提供する ています。 「元気市食堂」 も人気です。 ■ JAグリーンコアやまぐち ■ JAグリーンえひめ 山口県山口市佐山字産業団地南 1200-1 愛媛県東温市北野田 345 tel.083- 988- 0620 tel.089- 964- 4300 地元の新鮮な農産物、県内 産の精肉・惣 菜( 対 面 販 売 農業資材・園芸資材はもち ろん、花や野 菜の苗などの 花木類や農業資材を販売し 品ぞろえも充実し、店頭精米 ています。 「れんげ祭り」 「収穫 コーナーや産直コーナーも 祭」 など交流イベントも人気 人気です。 です。 ■ 農協特産センター とさのさと 高知県高知市南川添 7-10 tel.088- 878- 8722 県下各地のふるさとのぬくも りに満ちた新 鮮な野 菜・果 物・お肉・お米・お惣菜・加工 品・花き類などの他、市場直 送の鮮魚も販売しています。 38 コーナー)、手 作り加 工 品 、 国産品をささえる ■子会社・関連法人 レストラン 銀河離宮 岩手県盛岡市菜園 1-4-10 第ニ産業会館 1 階 019-606-3739 みやぎ純米酒倶楽部さなぶり 宮城県仙台市青葉区上杉 1-2-16 JA 宮城ビル地下 1 階 022-264-8710 お米ぎゃらりぃ 駅前店 宮城県仙台市青葉区中央 2-6-36 中央トレンドビル 1 階・2 階 022-213-5515 Koboスタ 宮城店 宮城県仙台市宮城野区宮城野 2-11-6 楽天 Kobo スタジアム宮城内 ー 肉の駅 本店 群馬県佐波郡玉村町上福島 1189 0270-65-2550 ららん藤岡店 群馬県藤岡市中字広町 1131-8 ららん藤岡内 0274-25-8122 玉村宿店 群馬県佐波郡玉村町上新田 604 - 1 道の駅玉村宿内 0270-27-8829 焼肉あぐり 群馬県前橋市古市町 106-1 027-210-8989 焼肉くら 群馬県太田市新田村田町 783 0276-57-0429 焼肉かぶら苑 群馬県富岡市中高瀬 364-4 0274-60-1729 焼肉楽楽苑 群馬県安中市原市 634 027-381-0011 もーとん 福島県福島市置賜町 8-8 パセナカ Misse 024-521-3625 砺波そだち 富山県砺波市宮沢町 3-11 0763-34-4141 長崎店 長崎県長崎市出島町 1-20 095-820-2285 諌早店 長崎県諌早市永昌町 14-31 0957-26-3012 ふれあい純情市場 さっこら 岩手県盛岡市仙北 2-5-4 019-636-3688 ジョバンニ 岩手県紫波郡紫波町犬渕字南谷地 120 019-676-2135 いわちくキッチン 盛岡駅 岩手県盛岡市駅前通 1-44 フェザン B1F 019-654-9777 Aコープレストラン 消費に 安全を 直売店他 いわちく パルクアべニュー カワトク店 岩手県盛岡市菜園 1-10-1 019-624-1215 アネックス カワトク店 岩手県盛岡市緑ヶ丘 4-1-50 019-663-7317 直売所ぴゅあ 相模原店 神奈川県相模原市中央区上溝 1856 047-752-4189 河内長野店 大阪府河内長野市高向 1218-11 0721-53-4129 石川県金沢市専光寺町ロ 114-3 076-268-8714 石川県金沢市木ノ新保町 1-1 076-208-3119 石川県金沢市木ノ新保町 1-1 076-235-3000 野田宿 群馬県北群馬郡吉岡町上野田 1050-3 0279-30-5512 朝日町 群馬県前橋市朝日町 1-27-7 027-220-1313 JA全農ファーマーズ ららぽーと和泉店 大阪府和泉市あゆみ野 4-4-7 0725-51-3231 ファミリーマート+Aコープ しんじ店 島根県松江市宍道町昭和 15 0852-66-0507 いよ店 愛媛県伊予市市場 127-1 089-982-1439 ファーマーズマーケットいよっこら 愛媛県伊予市下吾川北野 511-1 089-997-3720 ギフトガーデンピルナス 高知県高知市北御座 3-1 088-878-1187 JAグリーン金沢 Beishinおこめキッチン あんと店 Aガイヤ JAファーマーズ 39 次世代を ささえる これからの日本を担っていく子どもたちに、食と農の本当の大切さを理解し てもらうため、全農グループはさまざまな 「次世代をささえる」社会貢献活動 に取り組んでいます。 「田んぼの生きもの調査」 では生産者、消費者、子ども たちが参加して、 田んぼやその周辺で暮らす生きものを、 田んぼに入って調 べることで農業のあり方を見つめ直し、生物多様性の大切さを学ぶ場を提 供しています。子どもたちへの食農教育やスポーツ支援にも積極的に取り 組み、福祉・文化活動を通して、地域社会の明日に貢献しています。 ニッポン 人の活躍を 「ニッポンの食」 で支えるため、 日本代表強化選手のトレーニン グ施設へ国産の米、肉、野菜などを提供、 またカーリング女子日本代表や 卓球日本代表のオフィシャルスポンサーとしてサポートしています。 この章で は、 私たち全農グループが取り組む社会貢献活動を紹介します。 八ヶ岳牧場の 「ふれあいファーム」 では、都会で暮らす小学生を対象に搾乳体 験を実施。全農グループでは社会貢献活動の一環として、子どもたちへの食農 教育に積極的に取り組んでいます。 全国で各県で首都圏で 全農グループは、 「環境のために」 そして 「子どものために」 、 さまざまな社会貢献 活動に取り組んでいます。 40 環境の ために 子どもの ために 全国のJA、 生産者、 消費者、 子どもたちと 「田ん チビリンピックやWCBF少年野球教室などのス ぼの生きもの調査」 を実施、 農業と生物多様性 ポーツ振興、 さらに農業体験ツアーや酪農出前 保全の大切さを学びます。 また全農グループ全 授業などを実施。 首都圏では国産農畜産物を 体で省エネ活動を実践しています。 使った親子料理教室を開催しています。 41 環境の ために エネルギー使用量、電力使用量を 全農全体で削減 省エネ活動 エネルギー使用量 (全体) について、 前年度との対比で、 25年度の99.1%に対し、 26年度は同97.7%と削減がすすみま した。電力使用量も前年度対比で、 25年度は98.6%、 26年度 は97.2%と毎年削減がすすんでいます。27年度は、 26年度に 引き続き、 省エネをすすめていきます。また、 4月1日からフロン 排出抑制法にもとづく、 簡易点検を開始し地球温暖化防止 生物多様性保全の大切さを全国の生産者、 への取り組みも強化します。 消費者、子どもたちがともに学ぶ体験学習 や、全農グループ全体で取り組む省エネ活 単位 : GJ 1,633,901 1,618,728 1,580,962 動など、 さまざまな活動に取り組んでいます。 24年度 25年度 26年度 エネルギー使用量 (全体) 地域の小学校への 「国連生物多様性の 出前授業 10年(2011-2020) 」 に向けた取り組み 全農では、未来を担う子どもたちに 「農業」 や 「食」 への興 2010年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第 味を持ってもらう活動を積極的に行っています。特に次世 10回締約国会議(COP10) で、生物多様性保全のための 代にむけて日本の農業を知ってもらう農業体験や施設見 新たな世界目標である 「愛知目標」 が採択されました。 目 学を通じて 「農業」 のことや 「食」 について考えてほしいと 標達成に貢献するため、全農では 「田んぼの生きもの調 の願いから、 さまざまな活動を続けています。 「出前授業」 査」 を通じて、水田が 「生物多様性保全」 において重要な 「栽培実習」 「 施設見学」 に重点を置き地域の小学生へ 役割を果たしていること、 またお米を食べ続けることが生 の食農教育として水稲もち米栽培の米作指導やトマトな 物多様性保全につながることを伝えています。 ど野菜の栽培体験により農業への親しみを持ち、 その重 要性を学んでもらいます。 単位 : 千kWh 137,480 24年度 135,598 25年度 131,810 26年度 電力使用量 日本の原風景「田んぼ」 は 多種多様な生物のゆりかご 田んぼの生きもの調査 全農では「田んぼの生きもの調査」を全国のJA、生産 者、消費者、子どもたちと実施し、環境と農業の深い関わり や、生物多様性保全の大切さを 「五感」 を通じて感じ取っ てもらう活動を展開しています。 田んぼの泥に足をとられな がら、生きものと出会い、名前を調べ、学んだ記憶は決して 忘れることはありません。 ごはんも生きものも 「田んぼの恵み」 であり、 その生きもの を育んできたのは、生産者が何十年何百年にわたって水を 絶やさず、畦を整え、丹精こめて田んぼをつくり続けてきた 結果なのです。 そして、 その 「農の営み」 をこれからも支えて いくのは、 そのお米を食べ続けてくれる消費者あってこそな のです。私たち全農 はそんなメッセージ を 「田んぼの生きも の調 査 」に込めて 活動しています。 42 次世代をささえる 食 農 教 育 として 「国連生物多様性の 10年日本委員会」 に参画 小学校の総合学 習などの時間に 「出 環境の ために 前授業」 として実施 しています。 平成25年度から委員となった 「国連生物多様性の10年 また、 日本最大級 日本委員会UNDB-J」 ( 農水省・環境省が幹事となって経 の環境展示会 「エコプロダクツ」 へ毎年、 出展して、 農業への 団連などで構成) に参画したほか、 「 NPO法人ラムサール・ 関心を持ってもらうようお米づくりやエコな農業技術をわかり ネットワーク日本 (ラムネットJ) 」 が主宰する 「田んぼの生物 やすく伝えています。 多様性向上10年プロジェクト」 を活動支援しています。 宮城 県大崎市とUNDB-Jが共催した 「第3回生物の多様性を育 地 域 の 人 たちとの 交 流 として む農業国際会議」 に参加・協力 JAグループの活 し、 「 田んぼの生きもの調査活 動を地域の人たち 動」 のブース展示を行いました。 に知ってもらい理解 してもらうことは大 変重要です。 「田ん 「鳥との共生」 をすすめる 自治体などを支援 ぼの生きもの調査」 を通じて地域住民とのふれあいや組織の理解醸成をはかる ため一般消費者対象のイベントとして参画しています。 コウノトリやトキを野生復帰させる取り組みが、兵庫県 豊岡市、新潟県佐渡市でそれぞれすすめられています。 ま 環 境 保 全 型 農 業 の 推 進 に向 けて た、宮城県大崎市では、 ガン・カモ類と農業との共生をめ 自然環境や生態系に配慮した農法の検討や農業と生 ざす地域づくりがすすめられています。 あらたに、栃木県小 物多様性保全の 山市もこの活動に参加し行政間関連を行っています。全農 関わりを再認識す は生物多様性保全に るため、生 産 者自 積極的に取り組む活 らが「 田んぼの 生 動に協力しています。 きもの調査」 に取り 組んでいます。 06 VOICE 長野県本部 畜産酪農部 八ヶ岳牧場 塩原 将次 「牛乳」 は 「命」 でできていることを 肌で感じてもらう 「ふれあいファーム」 八ヶ岳牧場の 「ふれあいファーム」 では、 撮った子が、 笑いながら友達と見せ合いっ 都会で暮らす小中学生に乳牛に触れ、搾 こしています。 乳経験をしてもらいます。 「臭い」 と鼻をつま 最後はとても大きな声でお礼を言ってく んだり、 牛の糞が飛んだと大騒ぎします。 子 れる子どもたちを見送ると、 逆に自然の尊 牛のまつ毛の長さにびっくりして、親牛の さを私たちが教えられたような、何とも甘 大きさに後ずさりします。 牧草地で、 はるか 酸っぱい気持ちになるのでした。 遠くに見える岩まで競争すればあっという 八ヶ岳山麓 275ha の土地で、 約 400 頭の乳牛を飼養しています 間に見えなくなってしまいます。 空を写真に 43 子どもの ために 著名スポーツ関係者などを招いて スポーツ大会や教室を開催 スポーツ活動 全農杯全日本卓球選手権大会 ( ホ ープ ス・カブ・バンビ の 部 ) 2013年から小学生の全日本卓球選手権大会にあたる 「全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビ の部)」 に特別協賛しています。全国47都道府県予選、全 国大会で副賞および参加賞を提供し、約12,000人の次 これからの日本を担っていく子どもたちの 世代を担う子どもたちの夢を 「ニッポンの食」で応援して ために、全農グループではスポーツ活動、 います。 農業体験、食育支援などさまざまな社会貢 献活動を積極的に推進しています。 元プロ野球選手に 野球の基礎を学ぶ JA全農WCBF少年野球教室 小中学生を対象に少年野球教室(WCBF王 貞治 全農は、子どもたちの 「夢」 「 未来」 「 笑顔」 「 健康」 「元 理事長他・プロ野球OBが講師) を年6回開催しています。 気」 を応援するスポーツ支援の一環として、元プロ野球選 監督・コーチにはケガ防止のトレーニング法を指導すると 手を講師として招き、 野球教室を開催しています。 ともに、保護者には栄養学教室を開催。全農グループ各 子どもたちは 「投げる」 「打つ」 「捕る」 「走る」 の基本を 社が協賛しています。 元プロ野球選手から学び、子どもだけでなく指導者も真 剣に話を聞いていました。 これからも本教室を通じて健康で元気な笑顔のある野 球少年を育て、 子どもたちの夢や成長を応援していきます。 JA全農GIRLS' BASKETBALL CAMP WJBL(女子バスケットボール日本リーグ機構)OG選 手、おもにオリンピック出場経験があるOG選手が中心と なって、女 子中学 生 に基礎技術を指導し ます。 また、成長期の 栄養学を学べる教室 を開催しています。 44 次世代をささえる J A 全 農 チビリンピック 自分で料理を作ることの楽しさ 食べ物の大切さなどを学ぶ活動 「こどもの日」恒例の小学生スポーツの祭典は、2015 年で37回目を迎えました。 ゲストとして著名なスポーツ選 子どもの ために 手を招聘し、約5,600人がマラソン、短距離走、8人制サッ カー、卓球などの競技に参加しました。 食育支援 ひ ろがれ「 弁 当 の 日 」 全 農 親 子 料 理 教 室 ひろがれ 「弁当の日」と銘うって、親子料理教室を開催 しています。全農グループ各社から新鮮な国産農畜産物 の提供を受け、子どもたちが親に頼らずお弁当作りに挑戦 する企画です。 自らお弁当を作ることで、食べ物の大切さ と食材の理解・関心を高めてもらいたいと考えています。 J A 全 農 杯 チビリンピック 小 学 生 8 人 制 サッカ ー 大 会 日本サッカー協会公認競技で、チビリンピックの主要 種目でもあります。全国9地区で予選を実施し、全国大会 を開催(5月3∼5日)。 日産スタジアム (神奈川県横浜市) で 開 催された決 勝 戦の模様を中心に、 農 業 と食 と環 境 の つ な がりを 学 ぶ 出 前 授 業 BS朝日で特別番組 学校の授業のなかで、 「農業」 と 「食」 と 「環境」 のつながり が放映されました。 を学んで欲しいとの願いから 「出前授業」 をはじめています。 学校がもつ水田での 「田んぼの生きもの調査」 を小学校、 大 学などで実施しており、 今後取り組みを広げていく予定で す。 あわせて、 生産技術や栽培技術の研究・開発に取り組 む営農・技術センター (神奈川県平塚市) では、 小学校を対 親子を対象にした 農業への理解が深まる体験ツアー 象にした水稲もち米栽培の稲作指導やトマトなど野菜の 栽培体験、 「 施設見 学」 を通じて、 農業へ 農業体験 の親しみを持ち、 その J A 全 農 親 子 農 業 体 験 ツアー 重要性を学んでもら 日頃農業と親しむ機会の少ない消費者と生産者の交 います。 流を深め、野菜や花などの植え付けや収穫、田植えや稲 刈りの体験を通じて農業への理解を深めることを目的に、 JAの協力を得て、栃 木 、茨 城 、神 奈川の 5JAで開催していま Hellosmile (ハロースマイル) は20代、 30代 の女性に増え続けている 「子宮頸がん」 の予防啓発プロジェクトです。 す。毎 年のべ4 0 0 名 の首 都 圏 在 住の親 子が参加しています。 全農は、 子宮頸がん予防啓発に賛同し、 ハロースマイルに協力しています。 © 1976, 2015 SANRIO CO., LTD. APPROVAL No. G560950 45 県 本 部 の 主 な 活 動 各県本部でも、子どもたちの食育支援、スポーツ支援、福 祉・文化活動など、さまざまな社会貢献活動を継続的に 行っています。地域社会、住民の方々と一体となった取り組 みは、大きな成果をあげています。代表的な活動を紹介し ます。 ■ 青森県本部 食農教育 青 森 県内の小・中学 校を ■ 岩手県本部 食農教育 盛岡市の渋民小学校5年 対象に児童・生徒が「食」 生を対象に、 イオントップバ に対して関心を持ち、 「作 リュ (株)、JA新いわてと共 る」 「 食べる」楽しみを知っ 催で田植え・稲刈り体験・ てもらおうと 「弁当の日」 を 交流会を実施しました。約 実施しました。約90人が参 50人が参加しました。 加しました。 ■ 宮城県本部 食農教育 ■ 秋田県本部 仙台白菜プロジェクトで、 県内の小 学 校や高 校で 農業高校・みやぎ生協・JA 「田んぼの生きもの調査」 の協力により地元の子ども を実施(全12回)。地域の たちの参加のもと、仙台白 田んぼの生態系や農のめ 菜の種まき・定植・収穫体 ぐみを学習しました。小学 験を実施しました。約500 生・高校生・学校関係者な 人が参加しました。 ど、のべ530人が参加しま 食農教育 した。 ■ 山形県本部 46 食農教育 ■ 福島県本部 宮城県の被災した子ども 2013年にJ3リーグへ参入し たちを対象に農業体験ツ た 「福島ユナイテッドFC」 の アーを開催し、稲刈り体験 ホームゲームで、毎月1回、 と山 形の郷 土 料 理「いも 先着500人に県産農畜産 煮」体験を実施しました。 物のプレゼントを実施して 小学生、職員を含め約70 おり、来場者においしさや 人が参加しました。 魅力をPRしました。 スポーツ支援 次世代をささえる エネルギー使用量、CO2排出量を JA全農全体で削減 ■ 茨城県本部 食農教育 ■ 栃木県本部 産学官連携プロジェクトと 畜産経営の後継者育成の して、地元小学校への 「食 一環として、県内の肉牛生 省エネ活動 農出前 講座」 を 「ポケット 産の後継者と農業高校生 ファームどきどき茨城町店」 徒、栃木県農業大学校の のスタッフが実施しました。 食農教育 生徒を対象に枝肉研究会 を開催。後継者38人と、学 生36人の合計74人が参加 しました。 ■ 群馬県本部 食農教育 ■ 埼玉県本部 前 橋 市 の 花 木 流 通 セン 地産地消活動、組合間連 ター 敷 地 内 の 収 穫 体 験 携の一環として、 消費者を 農園で、収穫体験イベント 対象に 「体験稲刈り&田ん ( 3 回 )、実 地 栽 培 講習会 ぼの生きもの調査」 を埼玉 (10回)、肥料・農薬講習会 県生協連と共催。 食育教育 (2回)などを開催し、のべ を絡めたビンゴゲーム、 すり 1,193人が参加しました。 食農教育 鉢でできる精米や県産米 の紹介なども実施しました。 ■ 千葉県本部 食農教育 ■ 東京都本部 県 内 の 小 学 生と保 護 者 J A 東 京グループでは、少 を対 象に、稲 刈り、さつま 年サッカーの発展と子ども いも・落花生掘り、手作り たちの健全な育成のため、 ウインナー体験などを行う 東京都5年生サッカー大会 「夏休み親子農業体験ツ 「JAカップ」 をサポートして アー」 を開催しました。 スポーツ支援 います。第26回大会では、 48チームが参加しました。 ■ 神奈川県本部 食農教育 ■ 山梨県本部 毎年、県内の小学校で県 小学高学年を対象に、県 産 銘 柄 豚「 やまゆりポー 産の果 物・野 菜に対する ク」 を使った食育授業を開 理 解 促 進を深めるため、 催(4地区)。ふれあい給食 野菜ソムリエを講師に迎え に使用する豚肉を贈呈し 「くだもの・やさい教室」を ました。 食農教育 開催しました。 生産者と直にやりとりできる職場 やりがいを感じています ■ 長野県本部 食農教育 ■ 新潟県本部 県内3大学の食堂で県産 小学生親子を対象に「収 農畜産物をつかった 「食育 穫体験&サッカー教室」 を ランチ」 を900食提供。 管理 開 催 。えだまめの収 穫 体 栄養士が考案したメニュー 験、 アルビレックス新潟選 を学生たちに味わってもら 手とのサッカー教 室を実 いました。 施しました。42組84人の親 食農教育 子が参加しました。 47 ■ 富山県本部 食農教育 ■ 石川県本部 スポーツ支援 「JA全農WCBF少年野球 生協組合員親子14組を対 象に、 じゃがいも掘り取り 教室」 に協賛し、県産品を 体験を実施しました。収穫 提供しました。 後は、 県産食材を使用した カレーライスやコロッケな どを食べ、 選別調製施設で じゃがいもの出荷作業を見 学しました。 ■ 岐阜県本部 食農教育 ■ 三重県本部 県下幼稚園・保育園やイ 地 元 津 市出身のレスリン ベント会場などを県内21 グ・吉田沙保里選手に県 か所訪問し、 「ぎふの米」 の 産コシヒカリ600キロ(10 特長の紹介や、オリジナル 俵) を提供し、活動を支援 ソング・ダンスでの交流を しました。 スポーツ支援 実施しました。 ■ 滋賀県本部 スポーツ支援 ■ 京都府本部 その他 「世界の京都・まちの美化 「JA全農WCBF少年野球 教室」において、近江米新 市民総行動」 ( 清掃活動) 品種「みずかがみ」や近江 に参加しました。 米ごはんパック、近江のお 茶を提供しました。 ■ 大阪府本部 その他 ■ 兵庫県本部 第4回大阪マラソン開催前 要望のあった小学校に、食 に実施された美しいまちづ 農授業の副教材として兵 くり 「大阪マラソン クリー 庫県農産物地図クリアファ ンUP作戦」 にJAグループと イルを提供しました。 食農教育 して参加しました。JA大阪 センタービル、JA全共連ビ ル・中之島中央公会堂周 辺を清掃しました。 ■ 鳥取県本部 JAグループ主催の地域ボ ■ 岡山県本部 県特産品の白桃を地元小 ランティア( 清 掃 )活 動に 学校へ無償で提供しまし 参加し、JAグループ直売所 た。 「わったいな」に隣接する 海水浴場周辺を清掃しま した。 48 その他 食農教育 次世代をささえる ■ 広島県本部 スポーツ支援 ■ 山口県本部 県内外から約2,000人のラ JA山口クループでは、 老人 ンナーが参加した「ひろし 福祉施設へ入居されている まクロスカントリー大会」 方にこれまで地域社会を支 に協賛し、 ゴール地点で県 えてこられたことへの感謝と 産飲料を提供したほか、会 年末を元気に過ごしていた 場内のブースで県産加工 だきたく 「山口みかん」 を贈 品を販売し、大会を盛り上 呈しました。 福祉・文化 げました。 ■ 徳島県本部 食農教育 ■ 愛媛県本部 とくしま生協の会員親子約 JAグリーンえひめが 「れんげ 40人を招き、田植え体験、 祭り」 として、 れんげ畑を開 田んぼの生きもの調査を実 放。 園児60人と親子200組 施し、 田んぼの生態系や農 が自然や生き物とのふれあ のめぐみを学習しました。 いを体験しました。 ■ 高知県本部 スポーツ支援 食農教育 ■ 福岡県本部 食農教育 県内の中高生を対象に、博 6,543人のランナーが疾走 したフルマラソン「高知龍 多ブランド農産物を使った 馬マラソン2 0 1 5 」にJ Aグ 「 青 春レシピコンテスト」 ループとして協賛し、給水 を実施。1,712通の応募レ 所ではゆずジュース、ゴー シピが集まりました。子ども ル地点では土佐茶と、県産 たちが審査員の前で真剣 飲料をふるまいました。 に料理を作りました。 生産者と直にやり とりできる職場 やりがいを感じています ■ 長崎県本部 大阪府の2校の小学生 食農教育 ■ 大分県本部 スポーツ支援 「OITAサイクルフェス2014」 (184人)を対象に長崎県 で、 自転車教室参加の子ど 産馬鈴薯「デジマ」 「アイノ もや自転車レース上位者に アカ」の種子の植え付けか 県産飲料を提供しました。 ら収穫までの体験と、収穫 した馬鈴薯の調理・試食な どを実施しました。 49 CLOSE UP 全農はニッポン人の活躍を 「ニッポンの食 」で支えます。 全農は、子どもたちが未来へ羽ばたくフィールドから 世界の頂点である大舞台まで、すべてのアスリートたちの夢の実 現を 「ニッポンの食」を通じてサポートしています。 卓球競技へのサポート カーリング競技へのサポート 全農は、卓球日本代表のオフィシャルスポンサーであ 全農は、 カーリング女子日本代表のオフィシャルスポン り、卓球女子日本代表の石川佳純選手と所属契約を結 サーであり、全農日本カーリング選手権大会(全日本選 んでいます。 また、全日本卓球選手権大会やITTFワールド 手権)の冠スポンサーとして特別協賛しています。大会で ツアーの荻村杯・ジャパンオープンなど大会への協賛、世 は、国産の農畜産物の副賞贈呈や、観客・メディア・他関 界 卓 球 選 手 権 大 会では日 係者全員へのサンプリングなどを通じて、 「ニッポンの食」 本代表選手団への食材支 をPRしました。 援を行ってきました。また、 また、世界選手権大会などでも日本代表選手や関係者 2013年からは小学生の全日 に 「ニッポンの食」 を提供し、海外での活躍もサポートしま 本卓球選手権にあたる 「全 した。 農杯全日本卓球選手権大会 (ホープス・カブ・バンビの 部)」 に特別協賛し、 トップア スリートから次世代を担う子 どもたちまで、幅広い層のア スリートの夢を 「ニッポンの 食」 で応援しています。 2014年の天皇杯・皇后杯に協賛 し、副賞として国産のお米と畜産物 を贈呈しました。 第32回全農日本カーリング選手権大会(2015年2月) に協賛し、副賞として 国産のお米(優勝チームに1トン) や柑橘セットを贈呈しました JA全農世界女子カー リング 選 手 権 札 幌 大 会2015に特別協賛し、 日本代表選手へおむ すびを提供しました。 全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)に特別協賛 し、副賞として兵庫県産のお米と牛肉を贈呈しました。 50 ミラノ万博2015で日本の多様な食文化をPRしました。 ミラノ万博2015 日本館 JAグループ出展ブース 全農は、 JAグループの一員として、 2015年5月1日か 煮、 どんこステーキなど日本の郷土料理の食材を提 ら10月31日まで開催されたミラノ万博2015に協賛しま 供し、 寿司や天ぷら、 すき焼きなどメジャーな日本食だ した。 ミラノ万博2015は、 「地球に食料を、 生命にエネ けではない、 日本の 「食」 の多様性を訴えました。 ルギーを」 というテーマを掲げた、 「食」 に関する初めて また、 全農はミラノ万博を契機とした和牛輸出拡 の万博です。 日本館は 「Harmonious Diversity −共 大の取り組みも行いました。 7月10日にイタリアの肉卸 存する多様性−」 を出展テーマとして、 JAグループも しやレストラン関係者、 メディアを招待し、 和牛を紹介 多様な農業とそこから生まれる多様な食文化の大切 する商談会や、 ミラノ市内の11店舗のレストランで和 さをアピールしました。 牛を使用したメニューを提供してもらう 「和牛サテライ 全農は、 万博開催期間中、 日本館内のレストラン、 ト」 企画も実施しました。 フードコートで使用されたお米と和牛を提供し、 田ん ぼの多面的機能や和牛の安全性をPRしました。 JAグループは、 ミラノ万博日本館と連動して開催 された 「ジャパンサローネ」 にも出展。 その中で全農 は、 日本のお米、 和牛、 青果物、 加工品や地域色のあ る飲料などの展示、 試食を実施し、 現地イタリア人と の商談も行いました。 7月11日に開催されたミラノ万 博 「ジャパンデー」 のレセプションでは、 いも煮やがめ 関係者を招いての和牛商談会 51 JAグループと全農について J A グル ープ の 組 織 と事 業 JAは、組合員の参加と結集を基本に事業活動を行う ■全農の役割は 組織です。農業協同組合法にもとづき、農業生産に必要 全農グループは、JAグループにおける経済活動の担い な資材を共同で購入したり、農畜産物を共同で販売しま 手として、経済活動に関するさまざまな情報・技術・物資 す。 また、 日常的な生活物資の提供や貯金・貸出などの信 を効率的に活用するしくみを構築し、 その事業活動を通 用事業、生命・建物・自動車などの共済事業など、幅広い じて、国民全体に 「食料」を供給するという責務を負って 事業を展開しています。 います。 とりわけ近年では、市場主義的な事業環境が激 このような単位JA(総合JA) の事業を、 より効率的に行 化する中、食を通じて消費者に 「安全」 「 安心」 といった真 うため、都道府県段階での連合会・中央会があり、全国 の生活の豊かさを提供する役割が強まっています。全農 段階での全国連があります。単位JAーJA都道府県連合 グループは、我が国の食料生産・供給に関し、大きなシェ 会・JA中央会ーJA全国連の3段階の組織全体をJAグ アを占める組織として、 これからも最大限の努力を続けて ループと呼んでいます。 いきます。 経済事業においては、連合会の組織整備により、都道 府県のJA連合会とJA全農との統合がすすめられ、現在で は全国に34の都府県本部があります。 J A グル ープ の 組 織 図 全国 都道 連 央 中 道 都道府 県農 府県 業協 中 同 組 央 合 中 合 全 組 JA 協同 JA都 経済 同組 組合員 組合員の生産した農畜 産物を消費者に届ける 「販売事業」 と組合員に 必要な資材を供給する 「購買事業」 を行う。 会 協 農業 村段階 J道A県経合済連農合業会 全国 市町 業 J 農 合 全 組合連 会 央 中 ) 農 同 会 A 事業 国 A (経済 会 全 県J 協 JAの指導や監査、教育 のほか、農政活動、広報 活動を主に行う。 経済事業 府県段階 県 本 部 指導事業 段階 正組合員 456 万人 准組合員 558 万人 合 生命共済、損害共済、年 金共済を扱い、組合員の 生活を保障する役割を 担う。 連 共済事業 合 会 その 他の県段階連合会 その他 の全国段階連合会 その他の事業 厚 生 事 業 、新 聞 情 報 事 業、出版・文化事業、旅行 事業を行う。 52 林 金庫 J 道 同 都 協 央 中金 連 現 中 1日 農 月 林 JA 7 9( 2 0 1 5 年 7 農 組 連 合6 信 ) 組 A 済 同 府 県 組 信 合 用 連 農 合 業 会 業 共 協 在 農 済農 J A業 協 同 全国共 (2013事業年度末現在) 信用事業 組合員の貯金を原資に 組合員に対する各種金 融サービスを行う。 資料編 全 農 プ ロフィール ● 設立 1972年(昭和47年)3月30日 ● 事業の目的 「会員が協同して事業の振興をはかり、 その構成員で ある組合員の農業の生産効率をあげ、経済状態を改 善し、社会的地位の向上に寄与すること」を目的とし て、主として生産資材・生活用品の供給および農畜産 物の加工・販売などの事業を行う。 ● 事務所 〈本所〉東京都 〈都府県本部〉青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・ 茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・長 野・新潟・富山・石川・岐阜・三重・滋賀・京都・大阪・ 兵庫・鳥取・岡山・広島・山口・徳島・愛媛・高知・福 ET研究所 岡・長崎・大分 *島根県本部は2015年3月1日に島根県農業協同組合(JAし まね) になりました。 ● 会員数 (2015年8月1日現在) 1,011会員(准会員157含む) 青森県本部 ● 出資金 秋田県本部 1,152億6,660万円(2015年8月1日現在) 山形県本部 岩手県本部 新潟県本部 ● 職員数 群馬県本部 8,067名(2015年8月1日現在) 鳥取県本部 宮城県本部 長野県本部 富山県本部 石川県本部 岐阜県本部 福島県本部 栃木県本部 飼料畜産中央研究所 茨城県本部 広島県本部 滋賀県本部 山口県本部 埼玉県本部 福岡県本部 家畜衛生研究所 千葉県本部 三重県本部 京都府本部 兵庫県本部 長崎県本部 愛媛県本部 大分県本部 大阪府本部 岡山県本部 徳島県本部 本所 東京都本部 神奈川県本部 営農・技術センター 山梨県本部 高知県本部 53 全農組織図 (2015年8月1日現在) 監事会 監事 6 名 総 会 総代会 総代定数 232 名 経営管理委員会 会長 1 名 副会長2名 経営管理委員17 名 54 理事会 代表理事理事長 1 名 代表理事専務 2 名 常務理事 7 名 ● 監事監査事務局 ● 業務監査部 ● 食品品質表示管理・コンプライアンス部 ● 法務部 ● 広報部 ● 総合企画部 海外事務所 ● グループ会社統括部 ● IT推進部 ● 総務部 ● 人事部 ● 経理部 ● 営農販売企画部 ●営農・技術センター ● 米穀事業部 ● 米穀部 ● 麦類農産部 ● 園芸総合対策部 ● 畜産事業部 ●飼料畜産中央研究所 ● 畜産総合対策部 ● 畜産生産部 ●家畜衛生研究所 ● 酪農部 ●ET研究所 ● 生産資材事業部 ● 肥料農薬部 ● 生産資材部 ● 生活関連事業部 ● 燃料部 ● 生活リテール部 ● 青森県本部 ● 岩手県本部 ● 宮城県本部 ● 秋田県本部 ● 山形県本部 ● 福島県本部 ● 茨城県本部 ● 栃木県本部 ● 群馬県本部 ● 埼玉県本部 ● 千葉県本部 ● 東京都本部 ● 神奈川県本部 ● 山梨県本部 ● 長野県本部 ● 新潟県本部 ● 富山県本部 ● 石川県本部 ● 岐阜県本部 ● 三重県本部 ● 滋賀県本部 ● 京都府本部 ● 大阪府本部 ● 兵庫県本部 ● 鳥取県本部 ● 岡山県本部 ● 広島県本部 ● 山口県本部 ● 徳島県本部 ● 愛媛県本部 ● 高知県本部 ● 福岡県本部 ● 長崎県本部 ● 大分県本部 資料編 役 員 (2015年8月1日現在) ● 経営管理委員 経営管理委員会会長 …………… 中 野 吉 實 (佐賀県農業協同組合 会長理事) 経営管理委員会副会長 ………… 岡 本 健 治 (愛媛県本部運営委員会会長 えひめ中央農業協同組合 経営管理委員会副会長 ………… 長 澤 豊 (山形県本部運営委員会会長 経営管理委員会会長) 山形農業協同組合 会長理事) 経営管理委員 …………………… 佐 藤 俊 彰 (ホクレン農業協同組合連合会 代表理事会長) 経営管理委員 …………………… 阿 保 直 延 (青森県本部運営委員会会長 津軽みらい農業協同組合 会長理事) 経営管理委員 …………………… 髙 橋 武 (栃木県本部運営委員会会長 経営管理委員 …………………… 大 澤 憲 一 (群馬県本部運営委員会会長 はが野農業協同組合 会長) 前橋市農業協同組合 会長理事) 経営管理委員 …………………… 廣 瀬 久 信 (山梨県本部運営委員会会長 フルーツ山梨農業協同組合 代表理事会長) 経営管理委員 …………………… 細 田 勝 二 (富山県本部運営委員会会長 みな穂農業協同組合 代表理事組合長) 経営管理委員 …………………… 足 立 能 夫 (岐阜県本部運営委員会会長 東美濃農業協同組合 代表理事組合長) 経営管理委員 …………………… 中 川 泰 宏 (京都府本部運営委員会会長 京都農業協同組合 会長) 経営管理委員 …………………… 中 出 篤 伸 (奈良県農業協同組合 経営管理委員会 会長) 経営管理委員 …………………… 萬 代 宣 雄 (島根県農業協同組合 代表理事組合長) 経営管理委員 …………………… 平 山 功 (徳島県本部運営委員会会長 経営管理委員 …………………… 北 郷 栄 (鹿児島県経済農業協同組合連合会 経営管理委員会会長) 経営管理委員 …………………… 岡 徳島市農業協同組合 代表理事組合長) 正 晶 (弁護士) 経営管理委員 …………………… 池 田 敏 夫 (公認会計士) 経営管理委員 …………………… 一 政 伸 子 (生活クラブ生協連合会) 経営管理委員 …………………… 野 村 一 正 (千葉科学大学 教授) 経営管理委員 …………………… 池 田 耕 一 (社会と企業研究所 所長) ● 理事 代表理事理事長 ………………… 成 清 一 臣 代表理事専務 …………………… 神 出 元 一 代表理事専務 …………………… 吉 永 正 信 常務理事 ………………………… 小 原 良 教 常務理事 ………………………… 岩 城 晴 哉 常務理事 ………………………… 山 﨑 周 二 常務理事 ………………………… 金剛寺 誠 常務理事 ………………………… 吉見 均 常務理事 ………………………… 野口 栄 常務理事 ………………………… 桑田義文 ● 監事 監事 ……………………………… 藤 井 憲 章 監事 ……………………………… 榎 本 健 蔵 監事 ……………………………… 濱 田 達 海 監事 ……………………………… 大 塚 孝 子 (弁護士) 監事 ……………………………… 鈴 木 啓 之 (公認会計士) 監事 ……………………………… 松 浦 洋 (アイカ工業株式会社 非常勤監査役) ● 参与 参与 ……………………………… 山 下 秀 俊 (全国農協青年組織協議会 参与) 参与 ……………………………… 川 井 由 紀 (JA全国女性組織協議会 理事) 55 流通のしくみ/事業別取扱実績 お米の流通 畜産物の流通 国内では、 約788万トンの米が生産されており、 消費者 牛・豚などは、 「生体」 を 「と畜」 することで食肉になります。 「と の手に届くまでにはさまざまなルートがあります。 その中で 畜」 は、 主に産地食肉センターや食肉卸売市場で行われ、 枝 JAグループでは全体の約45%、 また全農では約35%を取り 肉になります。 その後、 部分肉、 包装肉の工程を経て、 最終的 扱っています (平成26年産米) 。 に、 量販店や外食産業などを通じて消費者の手に渡ります。 ■ お 米 の 流 通 イメージ JA全農ミートフーズ (株) では国産の牛肉流通量の約19%、 国 産の豚肉流通量の約12%を取り扱っています (平成26年度) 。 鶏卵は、 基本的に産卵後毎日集卵され、 GPセンターにお いは段ボール詰めの製品として流通します。 鮮度が重要視 消費者 小売 卸等 JA等 生産者 JA全農等 いて洗卵 (殺菌) と各サイズに選別を行い、 パック詰めある されるため、 産地から問屋や加工メーカー、 量販店、 生協な どに直接出荷し、 流通時間の短縮を図っています。 JA全農 たまご (株) では、 国産鶏卵の流通量の約15%を取り扱って います (平成26年度) 。 ■ 肉 の 流 通 イメージ 小売業︵広域・大消費地︶ ︵量販店・生協・外食等︶ 消費者 小売業︵県域・地域︶ 食肉 市場買参人 食肉 生体 食肉 食肉卸売市場 ︵量販店・生協・外食等︶ 問屋 JA全農ミートフーズ ︵株︶ 生体 生体 生体 30%を取り扱っています (平成25年度)。 生体 です。産出額のうち、JAでは全体の約56%、全農では約 食肉 県JA・経済連・全農県本部 生体 億円となっています。一方、生鮮青果物輸入は2,602億円 食肉 食肉 生体 JA 生産者 39,030億円をピークに年々減少し、平成25年で30,121 生体 青 果 物( 野 菜・果 実 )の 農 業 産 出 額 は 平 成 3 年 の 食肉 産地食肉センター 生体 生体 青 果 物 の 流 通( 卸 売 市 場 ) 食肉 生体 と畜 と畜 ■たまごの 流 通 イメージ ■ 青 果 物 の 流 通 イメージ 問屋 小売業︵広域・大消費地︶ 消費者 小売業︵県域・地域︶ 問屋 JA 生産者 ︵量販店・生協・加工メーカー等︶ ︵量販店・生協・加工メーカー等︶ GPセンター (消費地) JA全農たまご ︵株︶ 経済連・JA全農 GPセンター (産地) 消費者 出荷組合等 JA全農青果センター(株) 小売業︵量販店・生協・ ︶加工メーカー等 仲卸 卸売会社 県JA・経済連・JA全農 JA 生産者 56 卸売市場 資料編 購買品の流通 配 合 飼 料 の 流 通( 系 統 流 通 ) 購買品の流通にはさまざまなルートがあります。肥料 国内の配合飼料取扱量は、約2,400万トン (平成26年 (堆肥などを除く)の流通において全農のシェアは約5割 度)で、全農グループでは約29%を取り扱っています。 ま であり、品質の良い肥料を安定的に供給することで生産 た、四半期ごとの価格改定時に、原料情勢などについて 者の営農を支援しています。 また、農薬流通については全 の情報開示に努めています。 農のシェアは約4割であり、安全・安心な農作物づくりを めざし農薬適正使用の徹底に取り組んでいます。 農業機械の流通は、 農協系とメーカー系列販社を中心 ■ 飼 料 原 料・配 合 飼 料 の 流 通 イメージ とした商系の2通りに大別されます。 安全で低コストな農業 海外 国内 バラ製品 生産者 関連会社 JA倉庫 国内原料メーカー 袋物製品 袋物製品 製品中継地 バラ製品 営業倉庫 JA 生産者 JA全農 メーカー・輸入業者 経済連 海外原料メーカー 地域別飼料会社・くみあい飼料製造会社 関連会社 関連会社 関連会社 関連会社 ■ 購 買 品 の 流 通 イメージ 輸出エレベーター の普及拡大によるコスト低減に取り組んでいます。 リバーエレベーター いて、 全農のシェアは約5割であり、 低コスト段ボール原紙 穀物農家 して取り組んでいます。 また、 青果物用段ボールの流通にお カントリーエレベーター 機械の供給と、 信頼されるアフターサービスの提供をめざ 港湾サイロ とうもろこし等 事業別取扱実績の推移 平成22年度 平成23年度 8,408 7,806 10,852 10,465 10,333 10,449 10,638 8,416 8,617 8,589 10,250 10,690 48,028 10,725 48,250 平成24年度 8,219 10,080 平成25年度 8,170 10,541 11,421 平成26年度 7,674 11,119 11,361 8,268 10,161 米穀農産事業 園芸事業 畜産・酪農事業 営農・生産資材事業 燃料・生活事業 9,405 48,259 11,314 50,852 48,584 合計 (単位・億円) 57 財務情報 平 成 2 6 年 度 損 益 計 算 書(平成26年4月1日∼平成27年3月31日) 科目 金額 前年金額 (単位:百万円) 前年比 91,489 100,628 91% (1)事 業 収 益 4,964,261 5,194,076 96% (2)事 業 費 用 4,872,771 5,093,448 96% 95,181 97,201 98% (1)人 件 費 60,034 62,082 97% (2)業 務 費 8,164 8,227 99% (3)事 務 費 6,621 6,588 101% (4)諸 税 分 担 金 8,281 7,743 107% (5)施 設 費 8,808 9,271 95% (6)減 価 償 却 費 3,269 3,287 99% △ 3,691 3,426 ー 12,671 9,801 129% 68% 1. 事業総利益 2. 事業管理費 事業利益 3. 事業外損益 経常利益 8,980 13,228 4. 特別損益 2,533 △ 1,754 ー 11,513 11,473 100% 税引前当期利益 334 338 99% 法人税等調整額 3,026 1,922 157% 当期剰余金 8,152 9,212 88% 法 人 税 、住 民 税および事業税 平 成 2 6 年 度 貸 借 対 照 表(平成27年3月31日現在) 資産の部 1 .流 動 資 産 金額 前年金額 886,716 1,089,566 増減 △ 202,849 現金 228 537 △ 309 預金 14,860 35,098 △ 20,238 (単位:百万円) 負 債および 純 資 産 の 部 金額 前年金額 3 .流 動 負 債 831,509 1,031,187 16,691 13,576 3,115 短期借入金 175,072 230,448 △ 55,375 未払債務 △ 145,652 支払手形 受取手形 832 607 225 537,677 683,329 有価証券 46,396 102,795 △ 56,399 未精算債務 18,551 15,779 2,771 未収債権 448,939 510,685 △ 61,745 雑負債 76,893 81,301 △ 4,407 未精算債権 201,387 248,897 △ 47,510 賞与引当金 4,564 4,575 △ 11 棚卸資産 140,832 143,433 △ 2,601 550 746 △ 195 33,257 48,804 △ 15,546 1,454 1,374 80 3,688 3,938 △ 249 54 54 0 △ 3,707 △ 5,232 1,525 100,249 96,737 3,511 359,006 358,244 762 長期借入金 9,193 7,574 1,619 330,445 331,995 △ 1,549 長期未払金 6,346 5,904 441 △ 192,290 △ 193,192 902 長期受入保証金 1,469 470 999 雑資産 繰延税金資産 貸倒引当金 2 .固 定 資 産 有形固定資産 減価償却累計額 無形固定資産 外部出資 長期保有有価証券 長期未収金 災害対策引当金 商品券回収損失引当金 ポイント引当金 4 .固 定 負 債 7,309 8,209 △ 900 長期事業預り金 1,267 1,366 △ 98 145,823 142,474 3,349 資産除去債務 2,457 2,528 △ 71 30,976 29,930 1,046 退職給付引当金 79,117 78,486 630 1,131 270 861 397 407 △9 諸引当金 長期前払費用 1,531 1,577 △ 45 負債の部合計 931,759 1,127,924 △ 196,165 その他の資産 19,312 20,670 △ 1,358 5.純 資 産 313,963 319,885 △ 5,921 長期繰延税金資産 15,992 17,521 △ 1,528 出資金 115,266 115,275 △9 貸倒引当金 △ 429 △ 436 6 9,622 9,622 ー 外部出資等損失引当金 △ 796 △ 776 △ 20 36 36 ー 92,897 91,047 1,850 任意積立金 75,810 84,837 △ 9,026 当期未処分剰余金 15,676 15,192 483 4,654 3,873 780 1,245,723 1,447,810 △ 202,087 資本準備金 再評価積立金 利益準備金 評価差額金 資産の部合計 58 増減 △ 199,677 1,245,723 1,447,810 △202,087 負債および純資産の部合計 資料編 平 成26 年 度 取 扱 高 事業 米穀農産事業 計 (単位:億円) 金額 前年金額 前年比 7,674 8,170 94% 430 544 79% 米穀 6,039 6,373 95% 麦類 229 209 109% 大豆なたね 268 262 102% 一般農産品 705 781 90% 3 1 273% 11,119 10,541 105% 11,074 10,501 105% 45 40 112% 11,361 11,421 99% 畜産生産 1,491 1,479 101% 単 味 飼 料・飼 料 原 料 4,200 4,454 94% 畜産販売 1,971 1,832 108% 酪農 3,069 3,049 101% 630 606 104% 8,268 9,405 88% 56 59 94% 肥料 2,196 2,521 87% 農薬 1,226 1,436 85% 園芸資材 425 395 108% 袋資材 174 178 98% 段ボール資材 968 1,083 89% 農機 1,154 1,659 70% 建設 2,069 2,074 100% 10,161 11,314 90% 168 200 84% 石油 6,617 7,586 87% ガス 975 1,081 90% 生活 2,401 2,448 98% 合計 48,584 50,852 96% パ ー ル ライ ス 販売企画 園芸事業 計 園芸 県直売 畜産事業 計 生体販売 営 農・生 産 資 材 事 業 計 JAグリー ン 生活関連事業 計 自動車 59 平成26年度連結損益計算書 事 業 別 内 訳(事業収益) (単位:百万円) (平成26年4月1日∼平成27年3月31日) (平成26年4月1日∼平成27年3月31日) 科目 1. 事業総利益 金額 前年金額 科目 前年比 214,952 214,331 100% (1)事 業 収 益 6,216,366 6,436,417 97% 園 (2)事 業 費 用 金額 米 穀 農 産 (単位:百万円) 前年金額 905,145 92% 芸 1,183,932 1,133,051 104% 6,001,414 6,222,085 96% 畜 産 2,208,207 2,107,180 105% 2.事業管理費 194,877 196,595 99% 営 農・生 産 資 材 843,331 974,749 87% (1)人 件 費 124,519 125,966 99% 生 活 関 連 1,044,683 1,217,482 86% (2)業 務 費 16,652 16,600 100% その他(運輸等) 222,349 229,930 97% (3)事 務 費 9,552 9,082 105% 計 6,339,762 6,567,540 97% (4)諸 税 分 担 金 10,860 10,451 104% △ 123,395 △ 131,123 (5)施 設 費 23,862 24,733 96% 6,216,366 6,436,417 9,230 9,627 96% 198 133 149% 事業利益 20,075 17,736 113% 3. 事業外損益 15,204 11,000 138% 経常利益 35,279 28,737 123% 599 △ 4,607 35,878 24,129 149% 法人税、住民税および事業税 9,494 7,416 128% 法人税等調整額 3,671 2,665 138% 法人税等合計 13,166 10,082 131% 少数株主損益調整前当期利益 22,712 14,047 162% 2,318 1,516 153% 20,394 12,530 163% (6)減 価 償 却 費 (7)そ の 他 の 費 用 4. 特別損益 税金等調整前当期利益 少数株主利益 当期剰余金 去※ 消 合 計 資産の部 1.流動資産 (1)現金および預金 (2)受取手形 金額 ー (単位:百万円) 負 債および 純 資 産 の 部 103,057 113,766 △ 10,709 18,222 15,620 2,602 2,835 2,946 △ 111 (2)短期借入金 316,102 384,541 △ 68,438 522,104 604,441 △ 82,336 18,547 15,735 2,812 143,185 200,063 △ 56,877 9,365 9,256 108 199 247 △ 48 198,434 185,955 12,478 ー 900 △ 900 54,534 46,137 8,396 102,832 102,343 489 9,584 7,732 1,851 1,048 3.流動負債 (1)支払手形 105,405 △ 53,555 (3)事業未払金 545,988 △ 62,053 (4)事業未精算債務 (5)事業未精算債権 200,723 248,271 △ 47,548 (5)雑負債 (6)棚卸資産 237,668 238,792 △ 1,123 (6)賞与引当金 (7)雑資産 121,114 128,883 △ 7,768 (7)繰延税金負債 2.固定資産 (1)有形固定資産 減価償却累計額 増減 △ 181,680 51,850 (9)貸倒引当金 前年金額 増減 1,384,721 483,934 (8)繰延税金資産 金額 前年金額 1,203,041 (4)事業未収金 (3)有価証券 ー 97% ※事業間の内部取引金額を記載しています。 平成26年度連結貸借対照表(平成27年3月31日現在) 5,622 6,046 △ 424 4.固定負債 △ 3,764 △ 5,379 1,615 (1)社債 565,481 558,573 6,907 (2)長期借入金 954,380 941,604 12,776 △ 606,586 △ 597,985 △ 8,601 (3)退職給付に係る負債 (4)その他の長期性引当金 1,027,728 1,229,907 △ 202,178 13,628 14,328 △ 699 (5)長期金銭債務 19,539 18,490 115,490 107,478 8,011 (6)資産除去債務 5,991 5,591 399 31,989 30,537 1,452 (7)長期繰延税金負債 4,459 3,976 483 (5)長期金銭債権 8,172 7,724 448 (6)長期前払費用 1,969 1,983 △ 13 (2)無形固定資産 (3)外部出資 (4)長期保有有価証券 (8)その他固定負債 負債の部合計 5.純資産 1,492 784 708 1,226,162 1,415,863 △ 189,700 542,360 527,431 14,928 115,266 115,275 △9 1,267 785 481 (8)その他の資産 23,518 27,612 △ 4,094 (1)出資金 (9)長期繰延税金資産 23,323 25,354 △ 2,030 (2)資本剰余金 9,659 9,659 ー △ 1,448 △ 637 △ 811 (3)利益剰余金 370,682 364,552 6,130 △ 224 △ 212 △ 11 (7)退職給付に係る資産 (10)貸倒引当金 (11)外部出資等損失引当金 (4)評価・換算差額等 (5)少数株主持分 (6)その他 資産の部合計 60 前年比 837,257 1,768,522 1,943,295 △ 174,772 負債および純資産の部合計 9,690 3,067 6,622 37,129 34,944 2,184 △ 68 △ 67 △0 1,768,522 1,943,295 △ 174,772 資料編 全農子会社等一覧 <子会社> ● 本所(国内) 全農レストラン ビバリーヒルズ有限責任会社 全農物流(株) (株) JAアグリ島根 (株)全農ビジネスサポート 全国農協食品(株) (株) アグリネットサービス 全農パールライス (株) JA全農青果センター(株) JA全農たまご (株) JA全農ミートフーズ(株) JA高崎ハム (株) JA全農インターナショナル (株) (株)科学飼料研究所 全農サイロ (株) (株)長野県食肉公社 (株)長野エーコープサプライ ● 岩手県本部 くみあい肥料(株) (株)純情米いわて ● 宮城県本部 (株) パールライス宮城 (株) エーコープ宮城 ● 山形県本部 (株)全農ライフサポート山形 山形食品(株) (株)庄内食肉公社 ● 富山県本部 くみあい建設(株) (株) JAライフ富山 JA全農北日本くみあい飼料(株) JA東日本くみあい飼料(株) JA西日本くみあい飼料(株) (株)JAライフクリエイト福島 JAパールライン福島(株) (株)美土里耕産 ジェイエイ北九州くみあい飼料(株) 北日本JA畜産(株) 釧路サイロ (株) (株)西日本ジェイエイ畜産 ● 茨城県本部 (株)全農ライフ茨城 茨城協同食肉 (株) 宇和島養魚飼料(株) JA北九州ファーム (株) ● 栃木県本部 JAうすきたまごファーム (株) (株)JAグリーンとちぎ 協同フィッシュミール工業(株) (株) ジェイエイ栃木ライフ (株)畜産経営研究所 東北協同乳業(株) 全農グリーンリソース (株) 全農エネルギー(株) 全農クミックス (株) (株) Aコープ北東北 (株) エーコープ関東 (株) エーコープ近畿 (株) Aコープ西日本 ● 群馬県本部 (株)群馬県食肉卸売市場 群馬農協チキンフーズ(株) ジェイエイハウスサービス (株) ● 埼玉県本部 (株) 川越花き市場 (株) パールトータルサービス (株) ジェイエイエナジー埼玉 JAえひめアイパックス (株) JAえひめフレッシュフーズ(株) (株) ひめライス JAえひめエネルギー(株) ● 石川県本部 (株) えひめフーズ (株)JAアグリライン石川 (株)JA建設エナジー (株) ジャコム石川 ● 高知県本部 (株)JAエナジーこうち (株)JAメモリアルこうち ● 岐阜県本部 岐阜アグリフーズ(株) (株) エーコープ庄内 ● 福島県本部 ● 愛媛県本部 (株) えひめ飲料 ● 福岡県本部 九州協同食肉 (株) 石巻埠頭サイロ (株) 全農畜産サービス (株) 徳島県協同肥料(株) (株) ジェイエイオート長野 ● 三重県本部 (株) JA全農みえミート 福岡ライフエナジー(株) (株) ふくれん 三重コープ産業(株) ● 長崎県本部 ● 滋賀県本部 (株) パールライス滋賀 ● 京都府本部 (株)長崎県農協直販 佐世保食肉センター(株) ● 大分県本部 (株) エーコープ京都 (株) ジェイエイフーズおおいた (株)Aコープ園部 (株) パールライス大分経済連 ● 兵庫県本部 (株)JAエネルギー兵庫 兵庫県レンダリング(株) <子法人等> ● 本所(国内) ピュアディッシュ (株) 全農チキンフーズ(株) ● 鳥取県本部 (株)鳥取県食肉センター 日本海三菱自動車販売(株) 住田フーズ(株) 宮崎くみあいチキンフーズ(株) 鹿児島くみあいチキンフーズ(株) コープケミカル (株) ● 岡山県本部 岡山パールライス (株) ● 本所(海外) 岡山JA畜産(株) 全農グリーンリソースタイ (株) (株) Aコープ九州 ● 千葉県本部 ● 本所(海外) 全農肉類香港有限公司 (株)JAエネルギー千葉 (株) ジェイエイライフ・千葉 全農グレイン (株) 全農ヘイ (株) 全農ACA有限公司 全農グレイン ブラジルホールディングス有限会社 全農インターナショナル欧州(株) 全農インターナショナルアジア (株) 全農レストランロンドン (株) 全農アメリカ (株) ● 広島県本部 全農広島鶏卵(株) 広島県製肥(株) (株)全農広島直販 ● 山梨県本部 ● 山形県本部 (株) 山形県食肉公社 (株)広島クミアイ燃料 ● 新潟県本部 (株)新潟コープ畜産 (株) さんけい ● 山口県本部 ● 長野県本部 (株)JAアグリエール長野 (平成27年8月1日現在) 山口農協直販(株) 日本果実工業(株) (株)全農長野計算センター 長野県農協直販(株) (株) マイパール長野 ● 徳島県本部 ジェイエイ徳島燃料サービス (株) 米国全農フーズ(株) ■ 子会社とは、 本会および子会社が50%を超える議決権を有する会社です。 ■ 子法人等とは、 本会および子会社が40%以上50%以下の議決権を有し、 かつ、 取締役会の過半数を占める等、 支配力を有する会社です。 61
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