商学概論4回目 商業・流通の意義

商学概論4回目
商業・流通の意義
5月10日
綿引
今日身につけること
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取引総数の単純化
不確実性のプールの原理
在庫費用とは?
情報縮約の原理
規模の経済・範囲の経済
取引総数の単純化の原理
• 取引総数の単純化(最小化)(principle of minimum total
transaction)
• 取引総数が減少することによって、発注から代金の決済まで
かかる費用が節約される
卸売り
小売
生産者
消費者
取引総数の単純化の問題点
• 生産者(製造業者、メーカー)から商品を増やす
↓
• 流通段階は、複数段階へ
↓
• 規模の経済が得られにくい
∴ 流通費用を節約し、生産者や小売業、消費者の
最適化を図らないと存在意義がない
不確実性のプールの原理
• 流通業者(商業者)が、特に卸売業者が商品を集中
して貯蔵することで、流通段階の流通費用(在庫費
用)が削減される
Ex
• 適切な在庫費用500個*5店舗(小売業)=2500個
• すぐに対応できる卸売り業者の登場で100個の在庫
で足りるようになると
• 500-100個=400個の節約
• 小売業者と仕入れの時期が異なるため常に2000個
を持つ必要がない
しつこいようだが:在庫費用とは?
• 在庫費用・・・場所を確保するための費用
過剰在庫があると・・・
• 破棄費用・・・賞味期限のあるもの、季節モノ、
流行モノ
• 改版費用・・・バージョンアップせざるを得な
いもの・・・情報一般
• 評価費用 ・・・価格に変動があるもの(特に
価格が下がりやすいもの)
• だから在庫管理が必要
在庫管理の方法
• 在庫がある・・・現金化できない資産が存在
(不良資産、不良在庫)
• 在庫が0になると?・・・在庫コスト0
• しかし、頻繁に輸送しなければならない・・・輸
送コスト増大(例えばコンビニ)
• 在庫が0のときに注文が来て売り損ねた・・・
売るチャンスを逃した・・・機会コスト、信用低
下
• そこで適正在庫の概念・・・五島先生の範囲?
不確実性プールの原理の問題点
• 生産者と小売業者が直接取引きして、取引費
用を下げる事がある(ヤマダ、コジマ、DIYな
ど)
• となると卸売業ではなく、倉庫業者でも良
い?!
• 生産者がネットを通じて直売
情報縮約の原理
• 流通業者は取引を一箇所に集約=情報も縮
約
• 生産部門と消費部門は品揃えで表される=
質的・量的情報が整合
• 流通業者の再販売活動により、生産者に需
要が伝達される
∴生産者が個別に情報収集するよりも、流通
業者を通じたほうが、安く情報が手に入る
情報縮約の原理の問題点
• 生産者が直接安価に消費者情報を手に入れ
られるようになった。具体的には?
• Ex.ポイントカード、クレジットカード会社、引
越業者
規模の経済性(scale merit)
単価
・固定費が大きい産業(装置
の値段が高い場合)減価償
却費 、維持費
・生産量が大きいほど、ひと
つ当たりの製造コストが下が
るもの
別名費用逓減産業
生産量
1
10
100
規模の経済の失敗例
• サムソンとエルピーダメモリの対決
安くしても、需要は伸びないこともある
範囲の経済性(Scope merit)
爆薬
• この重なる部分が大
きいほど範囲の経済
性を享受しているとい
える
• メーカーだけではなく
流通・小売にもある
ナイロン
テフロン
例えば、デュポン
例 TUTAYA・・・CD、
DVD、雑誌、雑貨、レ
ンタル・・・・
範囲の経済を得る≒多角化
• 核となる強み(人材、技術、情報、生産設備)を活か
しながら、周辺に進出していく
• 家電メーカー
• 洗濯機→冷蔵庫→炊飯器→マイクロコンピュータ制
御技術→( )→AV家電→デジタル家電
• ホンダ・・・
バイク→軽自動車→普通車→高級車
産業用ロボット→介護用ロボット→???
何が自社の強みか理解できている必要がある。
範囲の経済の失敗例
• 自動車会社が物置や住宅業界に進出
• さて、その心は???
余談:範囲の経済から・・・
• 事業部制
• 例えば、日立製作所は何を作っている?
日立製作所06年度有価証券報告書より
事業部制とは
• 市場、技術、顧客、地域にあわせて事業部
SBU(Strategic Business Unit)