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社会とつながる。
未来へつなげる。
「 社 会 の信 頼 に 応え、モノづくりを通じて、
人 々 の 幸 福 と豊 かな 社 会づ くりに 貢 献 する」
― それが ジェイテクトの 理 念 です。
私 たちはこの 理 念を 実 践 する上 で 、
「 社 会とつながり続 けること」が 最も大 切 だと考えています。
これからもあらゆるステークホルダー のみなさまからの 声 に 耳を 傾 け 、
社 会から信 頼され 、真 に 尊 敬される企 業を目 指していきます。
この C S Rレポート2 0 0 8 は 、私 たちの 取り組 みと課 題を知っていただくことで、
みなさまとともに 未 来 を考えていくた めのツー ル です。
CONTENTS
CSR レポート
2008
JTEKT CSR Report 2008
全 体マネジメント
【社長インタビュー】
社 会 的 責 任 )に 対 する基 本
新たな価値を創造し、
豊かな社会づくりへとつなげていくために。
的な考え方とビジョンについ
◎会社概要/主要製品/国内ネットワーク/海外ネットワーク
2
ジェイテクトのC S R
9
ジェイテクトの C S R( 企 業 の
てご紹 介します。
JTEKT VISION 2015
10
企業行動規準
11
社員の行 動 指 針
14
コーポレートガバナンス
14
オンリーワンの技術を
より良い未来へつなぐ
15
ンジをご紹介します。
LFT-
16
P 15 -19
I F S / I T CC
18
社 会 性報告
2 0 0 7 年 度 活 動のサマリー
21
お客 様とともに
22
取 引 先 様とともに
25
社員とともに
26
地 域 社 会とともに
32
P 20 - 35
株 主・投 資 家のみなさまとともに
35
環 境 報告
2 0 0 7 年 度 活 動のサマリー
37
環 境マネジメント
38
開 発・設 計 段 階での取り組み
45
生 産・物 流での取り組み
50
P 36 - 57
事 業 所 別 環 境データ
54
グループ企業の
取り組み
光洋機械工業株式会社/豊興工業株式会社
59
光洋シーリングテクノ株式会社/株式会社CNK
60
光洋サーモシステム株式会社/光洋電子工業株式会社
61
ダイベア株式会社/宇都宮機器株式会社
62
株式会社 豊幸/豊田バンモップス株式会社
63
JALY/KCUM
64
KMP/YKS
65
P 2 -14
特集
地 球 環 境 保 全と社 会への 貢
献を目指した開 発へのチャレ
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
特
集
各ステークホルダーのみなさ
まとの 信 頼 関 係 強 化 に 向け
た取り組みについてご紹 介し
ます。
社
会
性
報
告
地 球 環 境 保 全を進めるため
の体 制と取り組みについてご
紹 介します。
「CSRレポート2008」の
対象期間および対象組織 ■ 対象期間
2 007年 度( 2 0 0 7 年 4月∼2 0 0 8 年 3月) 国 内 主 要 1 0 社と、海 外 7 0 社
からピックアップした 4 社 の
C S R へ の 取り組みをご紹 介
します。
※一部の項目については対象期間外の内容も含みます。
■ 対 象 組 織・範 囲
株式 会 社ジェイテクト単 独の全 活 動
※一部の項目については関係会社の実績も記載しています。
参考にしたガイドライン
P 58 - 65
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
ジェイテクトCSRレポート2008に対する第三者意見 6 6
◎GRI(グローバル・リポーティング・イニシアティブ)
「サステナビリティ・リポーティング・ガイドライン2006」
◎ 環境省「環境報告ガイドライン(2007年版)」
第三者 意 見を受けて
66
※ L FT、IFS、ITCCは株式会社ジェイテクトの登 録商 標です。
1
【 社長インタビュー】
新 たな価値を創造し 、
豊 か な社会 づくりへと
つなげて いくために。
株式会社ジェイテクト
取締役社長
横山元 M o t o h i k o Yo k o y a m a
企業 理念
企業目的
企業理念は「企業目的」と「経営姿勢」で
私たちジェイテクトは、社 会 の 信 頼 に 応え、モノづくりを通じて、
構成されます。
人々 の 幸 福と豊かな 社 会 づくりに 貢 献 する。
経営姿勢
1. 新たな価 値を創 造し、広く社 会に「喜 びと感 動」を提供する
2. グローバルで革 新 的な経 営により、社 会との調 和ある成 長を目指す
3. 人間 尊 重を基 本に、明るく活 力ある企 業 風 土をつくる
4. 安全で豊かなくらしの実 現に取り組む
シナジー効果を発揮して新たな価値を創造。 ― まず、ジェイテクトの概要を教えてください。
ジェイテクトは、1 9 2 1 年に軸 受の製 造を始めた光 洋 精 工と1 9 4 1 年に
工作機械を祖業として設立された豊田工機が合併し、2006年に発足した
沿革
2005年5月
光洋精工株式会社と
豊田工機株式会社が合併契約書締結
2
会社です。大きく分けて「ステアリング事業」
「軸受・駆動事業」
「工作機械・
メカトロニクス事 業 」の3 事 業を展 開しています。合 併 前の両 社の歴 史も
含めて考えれば、ジェイテクトは長い歴史を持っている会社といえるでしょう。
しかし一 方で、誕 生から2 年 余りの非 常に若い会 社ともいえます。新しい
2006年1月
歴 史の 創 造を目指して、社 員みんなが 新 入 社 員のような目線で会 社を
株式会社ジェイテクト誕 生
形づくろうとしているところです。
社長インタビュー
電動パワーステアリング
電動パワーステアリングシステム
自動車用軸受
風力発電機用軸受
インテリジェントフロント
ステアリング(IFS)
油圧パワーステアリング
鉄鋼用軸受
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
工作機械用軸受
油圧パワーステアリングシステム
クルマの「曲がる」機能を担うス
テアリング。ジェイテクトはあらゆ
軸受
ステアリング
STEERING SYSTEMS
BEARINGS
自動車、半導体、製鉄設備、家庭
用機器、宇宙など、
あらゆる産業で、
るタイプのステアリングを供給で
あらゆる機 械 装 置の 回 転を支え
きるシステムサプライヤーとして、
ているジェイテクトの軸受。長寿命・
「環境性」
「安全性」
「快適性」
軽量・高速回転など、高度化・多
のさらなる向上を追求しています。
様化するニーズに応えています。
主要製品
エンジンからタイヤまでをつなぎ、
ジェイテクトは部 品メーカーで工
クルマの「走る」機能を担う駆動
います。また、低 燃 費・軽 量 化な
どの技術革新を続けています。
電子制御4WDカップリング(ITCC)
ドライブシャフト
社
会
性
報
告
作機械技術を持つ類まれな企業。
部品。優れた静粛性と低振動性
能で、快適な乗り心地を提供して
特
集
駆動
DRIVELINE
トルセンディファレンシャル
AT・CVT用比例制御弁
工作機械・
メカトロニクス
MACHINE TOOLS &
M E C H AT R O N I C S
円筒研削盤
専用工作機械
その工作機械は徹底したマーケッ
トインの 開 発システムから生 み
出され、お 客 様 の 安 定した生 産
と品質を支えています。
マシニングセンタ
プラグラマブルコントローラー
(PLC)
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
※ IFS、IT C C、
トルセンは株 式 会 社ジェイテクトの登 録 商 標です。
社長インタビュー
3
【 社長インタビュー】
新 たな価 値を創 造し 、
豊 か な社 会 づくりへとつなげて いくた めに 。
― 両社のシナジー効果をどのように創出するかが、未来に向けての大きな
■会社概要
社名
株式会社ジェイテクト
JTEKT Corporation
その通りだと思います 。そのためにはまず 、
目指 す 方 向 性を明 確にし、
本店所在地
大阪市中央区南船場3丁目5番8号
社員一人ひとりのベクトルを合わせることが大切と考え「企業理念(P2参照)
」
本社所在地
名古屋本社
名古屋市中村区名駅4丁目7番1号
ポイントですね。
「JTEKT VISION 2015( P9参照)
」を策定しました。企業理念は、
ジェイ
テクトとしての企業価値、使命や基本姿勢を表しています。いわば永遠に
大阪本社
大阪市中央区南船場3丁目5番8号
代表
取締役社長 横山元
求め続ける、
ジェイテクトの根本となる価値基準です。この企業理念のもと、
資本金
368億円(2008年3月31日現在)
社 員 一 人ひとりが 主 役・主 人 公となって、新たな価 値の 創 造に向けて、
社員数
32,542人(連結)
(2008年3月31日現在)
10,023人(単独)
(2008年3月31日現在)
未来に羽ばたこうとしています。
売上高
1兆1,575億円(連結)
(2008年3月期) (2008年3月期)
6,831億円(単独)
経常利益
「Quality First Company」の実現は 、
モノづくり企業としての社会的責任 。
― 企 業目的の 最 初に「 社 会の 信 頼に応え」という言 葉がありますが、
その背景にはどのような思いがあるのでしょうか。
社会とお客様から信頼を得ることは私たちの活動の基本です。企業が
持続的に成長していく上で最も大切なことだと考えています。
― では、信頼を得るためには何が重要だとお考えですか。
「品質」です。評価される企業とは「規模やボリュームの大きさ」ではなく、
品質の確かな商品や行き届いたサービスを通して「お客様に高い満足」を
提供できる企業だと考えています。だから私たちは中期経営計画(2008∼
2010年度)において、
目指す姿として「Quality First Company」を掲げ
ました。Qualityとはもちろん、
お客様に提供する製品の品質のこと。
しかし、
それだけではありません。会社の中のあらゆる業務の品質を高めることが、
将来に向けての成長の基盤を固めることにつながると考えています。一人
ひとりが「質の向上なくして成長なし」を心に刻み込み、仕事の質の向上に
取り組んでほしいと考えています。
「社会性」と「環境」は 、追求し続けると一つにつながる。
― 今後はどのような企業像を目指していきますか。
「JTEKT VISION 2015」では、
「地球環境にやさしいモノづくり企業」
「安全、安心、快適を提供する『生活・労働環境』改善推進企業」
「市場
の変化をビジネスチャンスと捉え、世界で成長し続ける企業」
「世界各地
域の社会・文化を理解し共存する真のグローバル企業」の四つを目指す
企業像として掲げています。
4
社長インタビュー
728億円(連結)
(2008年3月期) (2008年3月期)
371億円(単独)
連結子会社
93社(国内31社、海外62社)
DOMESTIC NETWORK
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
特
集
32
29
22
1 26
34
28
35
33
13
36
4 8
27
37
38
12
6 24 25
5 9
2
39
18
19 17 11
16
15
30
40
20
7 21
31
社
会
性
報
告
23
10
3 14
JAPAN
本社
販売拠点
1 名古屋本社
●
2 大阪本社 ●
20 東京支社
●
21 東日本支社
●
22 北関東支社
●
23 浜松支社
●
24 第1豊田支社
●
25 第2豊田支社
●
26 名古屋支社
●
27 関西支社
●
28 西日本支社
●
29 宇都宮営業所
●
30 水戸営業所
●
31 千葉営業所
●
32 北陸営業所
●
33 神戸営業所
●
34 岡山営業所
●
35 福岡営業所
●
36 九州営業所
●
研究開発センター
3 奈良県
●
4 大阪府
●
5 愛知県
●
テクニカルセンター
6 中部テクニカルセンター
●
7 東部テクニカルセンター
●
生産拠点
8 国分工場
●
9 刈谷工場
●
10 徳島工場
●
11 岡崎工場
●
12 東京工場
●
13 香川工場
●
14 奈良工場
●
15 東刈谷工場
●
16 豊橋工場
●
17 田戸岬工場
●
18 花園工場
●
19 亀山工場 ●
物流拠点
37 関西物流センター
●
38 河合物流センター
●
39 中部物流センター
●
40 関東物流センター
●
本社
1 名古屋本社
8 国分工場
9 刈谷工場
10 徳島工場
11 岡崎工場
12 東京工場
13 香川工場
14 奈良工場
15 東刈谷工場
16 豊橋工場
17 田戸岬工場
18 花園工場
19 亀山工場
2 大阪本社
研究開発センター
3 奈良県
環
境
報
告
生産拠点
4 大阪府
5 愛知県
テクニカルセンター
6 中部テクニカル
センター
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
7 東部テクニカル
センター
社長インタビュー
5
【 社長インタビュー】
新 たな価 値を創 造し 、
豊 か な社 会 づくりへとつなげて いくた めに 。
― 目指す企業像の最初に「環境」への取り組みを掲げていますね。
■売上高
単独
(億円)
世界中で環境保全に対する意識が高まってきている中にあって、環境
問題への対応は最重要課題の一つであると認識しています。
連結
12,000
10,000
8,000
6,000
― 目指す企業像の実現に向けて必要なことは。
このビジョン実現に向けて私たちの将来を切り開く推進力は、
やはり技術
4,000
2,000
0
'03
'04
'05
'06
'07(年度)
の力であると思います 。ジェイテクトの総力を結集し、環境・省エネ・安全・
安 心を提 供できるダントツな技 術・商 品をスピーディーに提 案 することが
■経常利益
単独
(億円)
極めて重要であり、
かつその数をどんどん増やしていきたいと願っています。
それが叶えば、社 会の持 続 的な発 展に貢 献 することができますし、社 会
から信頼と評価を得ることになると思います。
社員一人ひとりが
仕事に誇りを持てる環境づくりを推進。
800
700
600
500
400
300
200
100
0
20,000
この喜びや成 長を得るためには、高い志を持って新しいことに積 極 的に
'07(年度)
連結
10,000
0
体験でき、
苦労をともにした仲間と分かち合う機会を得られることだと思います。
'06
単独
(人)
まさに、
こうした取り組みの基 盤は「 人 」にあり、企 業の財 産は人 材で
働くということは、
自分自身を成長させる場・機会を得ること、
そして喜びを
'05
40,000
30,000
― どのような人材に成長してほしいとお考えですか?
'04
■社員数
― こうした方針を実現させていく上では、人材育成が不可欠ですね。
あると確信しています。
'03
連結
'03
'04
'05
'06
'07(年度)
■地域別売上高(2007年度)
その他
アジア・オセアニア
13.5%
1.9%
チャレンジすることが必要です。新しいことにチャレンジすれば、成功すること
もありますし、失敗することもあります。肝心なのは、失敗の中から何を学ぶか
であって、
そこで得られた経験は、
その人やその職場、会社にとって大きな
北米
15.5%
財産となります。だからこそ、明るく何にでも積極的にチャレンジし、
かつ何が
何でもやり抜くんだという我慢強さや気概を持った社員とともに成長していき
たいと思います。そのためには、
会社、
職場がチャレンジできる風土であることが、
とても重要です。
国際社会から信頼される
「真のグロー バ ル企業」を目指して 。
― 海外展開について教えてください。
海外には1958年から積極的に進出しています。現在では日米欧アジア
の世界4極で、研究開発・生産・販売を手掛け、70を超える拠点を展開し
ています。
6
社長インタビュー
欧州
20.4%
日本
48.7%
G LO B A L N E T W O R K
9 KOYO BEARINGS(EUROPE)
LTD.(U.K.)
3 JTEKT AUTOMOTIVE
TENNESSEE-MORRISTOWN,
INC.(USA)
11 JTEKT TORSEN EUROPE S.A.
(Belgium)
12 DALIAN KOYO WAZHOU
AUTOMOBILE BEARING
CO., LTD.(China)
2 14
18
8 16
1 11 12
19
16
13
1
14
6 13
22 TOYODA MITSUI EUROPE
GMBH(Germany)
17
3
15 21
4
19
7
12
3
20
4
9
19 21
26
17
11
15
5
14 4
9
18
1 22 23
5
2 8 16 24
8 KOYO CORPORATION OF U.S.A.
[MANUFACTURING DIV.]
(USA)
2 JTEKT AUTOMOTIVE
TENNESSEE-VONORE CO.(USA)
20 TOYODA MACHINERY
(DALIAN)CO., LTD.(China)
13
10
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
29
25
18
17
10
5 JTEKT AUTOMOTIVE DIJON
SAINT-ETIENNE S.A.S.(France)
27
6 JTEKT(THAILAND)CO., LTD.
[MANUFACTURING]
(Thailand)
特
集
15
6
7 JTEKT AUTOMOTIVE
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
7
28
10 TOYODA KOKI DO BRASIL
INDUSTRIA E COMERCIO DE
MAQUINAS, LTDA.(Brazil)
ASIA / OCEANIA
NORTH AMERICA&SOUTH AMERICA
EUROPE
統括
統括
統括 1 JTEKT NORTH AMERICA, INC.
(USA) ●
1 JTEKT EUROPE S.A.S.
(France)
●
2 JTEKT EUROPE BEARINGS B.V.
(Netherlands)
●
3 JTEKT TORSEN HOLDING S.A.
(Belgium)
●
1 JTEKT
(CHINA)CO., LTD.(China)
●
2 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
●
ステアリング製造
2 JTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-VONORE CO.
(USA)
●
3 JTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-MORRISTOWN, INC.
(USA)
●
4 JTEKT AUTOMOTIVE VIRGINIA, INC.
(USA)
●
5 JTEKT AUTOMOTIVE TEXAS, L.P.
(USA)
●
6 JTEKT AUTOMOTIVA BRASIL LTDA.
(Brazil)
●
7 JTEKT AUTOMOTIVE ARGENTINA S.A.
(Argentina)
●
ベアリング製造 8 KOYO CORPORATION OF U.S.A.
[MANUFACTURING DIV.]
(USA)
●
駆動部品製造
9 JTEKT AUTOMOTIVE SOUTH CAROLINA, INC.
(USA)
●
ステアリング製造
4 JTEKT HPI S.A.S.
(France)
●
5 JTEKT AUTOMOTIVE DIJON SAINT-ETIENNE S.A.S.
(France)
●
6 JTEKT AUTOMOTIVE LYON S.A.S.
(France)
●
7 JTEKT AUTOMOTIVE CZECH PLZEN, S.R.O.
(Czech Republic)
●
8 JTEKT AUTOMOTIVE UK, LTD.
(U.K.)
●
ベアリング製造 9
●
KOYO BEARINGS(EUROPE)LTD.(U.K.)
10 KOYO ROMANIA S.A.
(Romania)
●
駆動部品製造 10 TOYODA KOKI DO BRASIL INDUSTRIA E
●
11 JTEKT TORSEN EUROPE S.A.
(Belgium)
●
12 JTEKT AUTOMOTIVE
●
工作機械製造 COMERCIO DE MAQUINAS, LTDA.(Brazil)
CZECH PARDUBICE, S.R.O.(Czech Republic)
テクニカルセンター テクニカルセンター
11 JTEKT NORTH AMERICA, INC. TECHNICAL CENTER
(USA)
●
12 JTEKT CORPORATION NORTH AMERICAN
●
13 JTEKT EUROPE S.A.S. TECHNICAL CENTER
(France)
●
14 JTEKT CORPORATION
●
TECHNICAL CENTER(USA)
EUROPEAN BEARING TECHNICAL CENTRE(Netherlands)
販売
販売 13 KOYO CORPORATION OF U.S.A.[SALES DIV.]
(USA)
●
14 JTEKT TORSEN NORTH AMERICA, INC.
(USA)
●
15 KOYO ROLAMENTOS DO BRASIL LTDA.
(Brazil)
●
16 KOYO CANADA INC.
(Canada)
●
17 KOYO LATIN AMERICA, S.A.
(Panama)
●
18 KOYO MEXICANA, S.A. DE C.V.
(Mexico)
●
15 KOYO FRANCE S.A.
(France) ●
16 KOYO
(U.K.)LIMITED.(U.K.)
●
17 KOYO DEUTSCHLAND GMBH
(Germany)
●
18 KOYO KULLAGER SCANDINAVIA A.B.
(Sweden)
●
19 KOYO ITALIA S.R.L.
(Italy) ●
20 KOYO IBERICA, S.L.
(Spain)
●
販売・サービス 販売・サービス 19 TOYODA MACHINERY USA CORPORATION
(USA)
●
21 TOYODA MACHINERY AND
●
ENGINEERING EUROPE SAS(France)
22 TOYODA MITSUI EUROPE GMBH
(Germany)
●
社
会
性
報
告
ステアリング製造
3 JTEKT AUTOMOTIVE
(TIANJIN)CO., LTD.(China)
●
4 JTEKT AUTOMOTIVE
(FOSHAN)CO., LTD.(China)
●
5 JTEKT STEERING SYSTEMS
(XIAMEN)CO., LTD.(China)
●
6 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.[MANUFACTURING]
(Thailand)
●
7 JTEKT AUTOMOTIVE
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
●
8 KOYO JOINT
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
●
9 JTEKT SONA AUTOMOTIVE INDIA LTD.
(India)
●
10
● JTEKT AUTOMOTIVE(MALAYSIA)SDN. BHD.(Malaysia)
ベアリング製造
11 WUXI KOYO BEARING CO., LTD.
(China) ●
12 DALIAN KOYO WAZHOU AUTOMOBILE BEARING CO., LTD.
(China)
●
13 KOYO BEARING DALIAN CO., LTD.
(China) ●
14 KOYO LIOHO
(FOSHAN)AUTOMOTIVE PARTS CO., LTD.(China)
●
15 KOYO AUTOMOTIVE PARTS
(WUXI)CO., LTD.(China)
●
16 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.[MANUFACTURING]
(Thailand)
●
17 KOYO JICO KOREA CO., LTD.
(Korea)
●
18 KOYO MANUFACTURING
(PHILIPPINES)CORPORATION(Philippines)
●
駆動部品製造
19 JTEKT DALIAN INNOVATION AUTOMOTIVE CO., LTD.
(China)
●
工作機械製造 20 TOYODA MACHINERY
(DALIAN)CO., LTD.(China)
●
テクニカルセンター 21 JTEKT AUTOMOTIVE SCIENCE AND
●
TECHNOLOGY CENTER(DALIAN)CO., LTD.(China)
22 JTEKT
(CHINA)CO., LTD. TECHNICAL CENTER(China)
●
販売 23 KOYO
(SHANGHAI)CO., LTD.(China)
●
24 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.[SALES]
(Thailand)
●
25
● GKN TOYODA(THAILAND)LTD.(Thailand)
26
● JTEKT KOREA CO., LTD.(Korea)
27 KOYO SINGAPORE BEARING
(PTE.)LTD.(Singapore)
●
28 KOYO AUSTRALIA PTY. LTD.
(Australia)
●
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
販売・サービス
29 TOYODA MACHINERY S.E. ASIA CO., LTD.
(Thailand)
●
社長インタビュー
7
【 社長インタビュー】
新 たな価 値を創 造し 、
豊 か な社 会 づくりへとつなげて いくた めに 。
― 海外に進出するにあたり、大切にしている考えはありますか。
前述した通り、
目指す企業像の一つとして「世界各地域の社会・文化を
理解し共存する真のグローバル企業」を掲げています。また、企業行動規
準の一つに「国際ルール、各国各地域の法律・文化・慣習を尊重し、
その
発展に貢献する」を掲げています。
世界各地域に受け入れられる企業とは、奉仕の精神に基づく社会貢献
活動を通して地域との相互信頼を築いていける企業であり、地域と融和で
きる企業です。私たちはともに成長できるパートナーとして経営の現地化を
進めていきたいと思っています。
社会とつながり続けることが 、
より良い未来につながっていく。
― では、あらためてジェイテクトのビジョンについて聞かせてください。
「JTEKT VISION 2015」の目的は二つあります。一つは、会社の夢の
実現 。
「モノづくりの企業として、真に求められる商品・サービスを通じて、
人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献する」ことです。もう一つは、社員の
自己実現。
「企業活動を通じて社会に貢献でき、他者から認められる存在
となり、喜びと誇りにあふれる」―そんな職 場 環 境をつくっていきたいと
考えています。
ビジョン実現に向けての合言葉は「創成」と「打破」。会社の夢の実現と、
社員の自己実 現を目指し、新たな価 値を創 造することでお客 様のお役に
立ちたい、
ともに喜びを分かち合いたいと、全社員が取り組んでいます。
― では最後にステークホルダーの方々へのメッセージをお願いします。
これからも私たちはステークホルダーの方々との対話を大切にしながら、
社会から信頼される企業を目指していきます。ぜひこのCSRレポートにより、
私たちの活 動について理 解を深めていただき、率 直なご意 見・ご感 想を
お寄せください。いただいた意見を、私たちの継続的な改善活動につなげ
ていきたいと考えています。
8
社長インタビュー
JTEKT CSR Report 2008
ジ ェ イ テ クト の C S R
持 続 可 能な未 来 へ つ なぐ使 命
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
社 会 から の 信 頼を 得 て 、高 め て い く。
そ れ が 、ジェイテクトの 活 動 の 基 本 。
ジェイテクトでは、2 0 0 6 年 の 合 併 時に
すべてにおける価 値 観 の 根 本として、新たな企 業 理 念を掲げました。
そこには社 会に価 値を提 供し、その 信 頼を得ようとする、C S R の 考え方が 貫かれています。
また、経 営 活 動と社 員 一 人 ひとりの日常において、
C S R の 考え方が 行 動に移されていくことを大 切に考え、
「 J T E K T V I S I O N 2 0 15 」「 企 業 行 動 規 準 」「 社 員の 行 動 指 針 」を定め 、
特
集
浸 透を図っています。
企 業 価 値を高め 、人・社 会・地 球 環 境 の 持 続 可 能 性に寄 与するために、
こうした仕 組みを企 業 全 体で共 有する試みも、継 続して行っています。
地球
E
JT
KT
VI
O
SI
N
2
5
01
安全
市
安心
、
を提
、快 適
環境
企業
くり
づ
モノ
しい
さ
にや
働
活・労
「生
る
す
供
環
善
境 」改
で成
え、世 界
ンスと捉
ャ
チ
ス
をビジネ
場の変化
推進
企業
企
業
価
値
の
向
上
る企 業
長し続 け
社
会
性
報
告
環
境
報
告
世界各地域の社会・文化を理解し共存する真のグローバル企業
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
企業行動規準
企 業 行 動 規 準 を 軸 足 に 、ビジョン の 実 現 に 向 け て 前 進 。
「 企 業 行 動 規 準 」をベースに、2 0 1 5 年を達 成目標とする「 J T E K T V I S I O N 2 0 1 5 」を推 進。
四つの観点から企業のあるべき姿を明 示し、その実 現を目指していくことで、
ステークホルダーから、より尊敬される企業となることができると考えています。
ジェイテクトのCSR
9
ジェイテクトの C S R
JT E KT V I S I O N 2 0 1 5
ジェイテクトでは、
「Creation & Innovation」を合言葉にした、
「JTEKT VISION 2015」を策定し、
その達成を目指して企業活動に取り組んでいます。
コ アパ ラダイム
目指 す 企 業 像
目指 す 企 業 像
1
1
2
『高い志』を持ち続ける
安 全、安 心、快適を提 供 する
地球環境にやさしい
「 生 活・労 働 環 境 」
モノづくり企業
4
『やり遂げる文化』を
醸成する
改善推進企業
Crea ti o n
&
I nn o v ati o n
2
『スピード』重視で、
判断、行動する
目指 す 企 業 像
目指 す 企 業 像
4
3
3
世界各地域の社会・文化を
『チームワーク』で
理解し共存する
成果を挙げる
真のグロー バル 企業
市場の変化を
ビジネスチャンスと捉え 、
世界で成長し続ける企業
目指すべき未来を、社員一人ひとりが共有するために。
ジェイテクトは、目指す方 向 性を共 有し、社員一 人
ひとりが主人公として自分の役割を実践していくために、
2007年に「JTEKT VISION 2015」を策定しました。
ビジョンは、
「会社の夢の実現」と「社員の自己実現」
会社 の 夢 の 実現
モノづくり企 業として、
真 に 求 められる商 品・サービスを通じて、
を目的とし、四つの「目指す企業像」と、全社員の考
人々 の 幸 福と
え方や活動の基本となる「コアパラダイム」から構成
豊かな 社 会 づくりに 貢 献 する されています。
「Creation&Innovation」を合言葉
にしたビジョンのもとで活動を展開し、あらゆるステー
10
JTEKT VISION 2015 の目的
社員の自己実現
企 業 活 動を通じて社 会 に 貢 献 でき、
クホルダーのみなさまから信頼を得る企業へと成長
他 者から認 められる存 在となり、
を図っています。
喜 びと誇りにあふれる
ジェイテクトのCSR|JTEKT VISION 2015
「JTEKT VISION 2015」
を共 有するために、全 社員
に冊子を配付。
ジェイテクトの C S R
企業行動 規 準
「企業行動規準」は、ジェイテクトが企業活動を行っていく上で
実行すべき七つの項目を定めたものです。
企業活動を通じて広く社会に必要な存在となるために、
一つひとつの規準を、実際の経営や日常業務に反映させています。
1
コ ン プ ラ イア ン ス
2
お客様満足
遵法精神に基づき、公正、透明、自由な競争ならびに適正な取引を行う
マーケットから発想し、最高の品質・技術・サービスを提供し、お客様の満足と信頼に応える
3
環境保全
4
社員尊重
5
情報開示
6
社会貢献
7
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
地球環境問題への取り組みは、企業の重要な使命のひとつであることを深く認識し、自主的・積極的に行う
特
集
社員の人格と個性を尊重し、可能性と働きがいを大切にする職場を作り、一人ひとりの豊かさを実現する
社
会
性
報
告
株主はもとより、広く社会とのコミュニケーションを図り、企業情報を公正に開示する
「良き企業市民」として社会貢献活動を積極的に推進する
グロー バ ル 企業
国際ルール、各国各地域の法律・文化・慣習を尊重し、
その発展に貢献する
環
境
報
告
2007年の重点取り組み事項
1
掲載ページ
コンプライア ン ス
◎「社員の行動指針」改訂
14
◎「社員の行動指針」改訂
14
グ ル ープ 全 体 で 責 務を 果 たし、
ポケット版を全社員に配付
公 正・適 正 な 取 引を 実 現 するた めに 。
◎「社員の行動指針」改訂版を
14
社内イントラネットに掲載
ジェイテクトにとって、遵法とは企業活動
グループ全体としてのコンプライアンス
において果たすべき第一の責務と考え
プログラムの構築を「企業行動・リスク
ています。その責務を果たした上でこそ、 管理委員会」で決定いたしました。また、
公正・適正といった取引を実現できるの
その中で定めたコンプライアンス方針の
です。また、
それはジェイテクト単体にとど
一つとして「社員の行動指針」を全社員
まらず、
グループ全体としての対応が求
に対して展開しています。
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
められるものと認識しています。そのため、
ジェイテクトのCSR|企業行動規準
11
ジェイテクトの C S R
企業行動規準
2007年の重点取り組み事項
2
お 客 様満足
お 客 様 の 視 点 、さまざまな 声を
常 にモノづくりに 反 映させていく。
お客様に高いご満足を提供するために、 情報などを、社内各部門にフィードバッ
掲載ページ
◎「お客様満足度調査」
22
◎お客様の視点・立場に立った
22
「モノづくり」
◎商品・技術による社会貢献
15∼19
24
◎取引先様と一体となった品質管理
23
◎製品の環境負荷物質の根絶
23
環境保全
◎「地球環境保全委員会」による
38
自らの 積 極 的 な 行 動 で
◎目標と実績
かけがえのない 地 球を 子どもたちへ 。
◎地域環境リスクの低減
「お客様の視点・立場に立った『モノ クし、提案型営業や製品開発・設計、
づくり』の 実 践 」を、すべての 判 断と
加工・組立のモノづくりに反映させてい
行動の基本としています。具体的には、 ます。お客様の求める最高級の商品・
日頃のコンタクトの中でお客様からいた
技術・サービスをご提供し続けることが
だいたご意見やご要望、定期的に行っ
ジェイテクトの使命であり、社会的責任
ている「お客様満足度調査」から得た
を果たすことにつながると考えています。
3
全社的マネジメント
41,42
◎環境監査
42
の対応は経営の最重要課題の一つと
◎環境教育の実施
44
い地球を子どもたちに引き継ぐために
位置づけ、社長を委員長とする「地球
◎環境貢献技術の開発
は、環境問題の重要性に対する社員
環境保全委員会」を設けています。今
地球環境問題への取り組みは、企業の
動を推進しています。また、環境問題へ
社会的責任の中核です。かけがえのな
一人ひとりの自覚が欠かせません。そこで、 後も、温暖化対策や環境リスク管理な
環境方針に「自主的・積極的」の文言
ど環境保全への意識を高め、
その強化
を入れて自らの行動を促し、環境保全活
を図っていきます。
4
12
39
社員尊重
誰もが 働きや すい 環 境を 整え
人を 大 切 にする風 土を 確 かなもの に 。
企業の財産は人材です。企業目標の達
ション、
フレックスタイム制度、育児休業
成や経営姿勢を実行するためには、
「人
制度、再雇用制度などを導入し、社員
権を尊重し、多様な人材に対して差別
一人ひとりが働きやすい環境を整えてい
のない職場づくり」
「より高い目標に向
ます。今後もコミュニケーションを促進し、
けて挑戦し、やり遂げる風土づくり」が
◎事業活動にともなう
CO 2 排出量削減
15∼19
45∼49
50,51
◎社員意識調査
26
◎人材育成プログラムの充実 27
◎女性の活躍支援
28
◎高齢者の再雇用
28
◎育児休業制度
28
◎労働災害防止
29,30
◎メンタルヘルス対策
31
人と人との連携を強化することで、
「人
◎過重労働対策
31
必要と考えます。その実現のために、自
を大切にする風土」を強固なものとして
◎生活習慣病対策
31
己申告制度、人事評価制度、
ローテー
いきます。
ジェイテクトのCSR|企業行動規準
2007年の重点取り組み事項
5
情報開示
社 会 からの 信 頼を 得るた めに
掲載ページ
◎経営の透明性の向上
14
◎ホームページでの情報公開
35
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
公 平・正 確 な 企 業 情 報を 開 示 する。
社会との信頼関係を築くとともに、経
大切にしています。ジェイテクトのあら
営の透明性の向上を目指して、公平・ ゆる活 動に共 感していただくことが、
正確な情報を適時、継続的に開示し
社会から信頼を得る上で最も重要なこ
ています。ホームページでタイムリーに
とである、
と考えています。今後も開か
各種情報を公開するほか、CSRレポート
れた企業として、あらゆるステークホル
の発行、各種説明会や見本市などで
ダーのみなさまとのコミュニケーション
はステークホルダーとの直接の対話も
の機会を積極的につくっていきます。
6
社会貢献
企 業として 個 人として
地 域 活 動を 支 援し、社 会 に 参 加 。
国際社会や地域から信頼され、認めら
社員一人ひとりがボランティア活動に
れる企業になるためには、奉仕の精神
参加するなど、地域社会の一員として
に基づく社会貢献活動を通じて、地域
自ら行動しています。今後も、企業とし
との融和を推し進め、相互信頼を築い
ての取り組みを一層強化すると同時に、
ていくことが大切です。ジェイテクトでは
社会貢献活動に対する個人の意識の
企業として、
さまざまな地域活動への寄
向上を図り、豊かな社会づくりの実現
特
集
◎地域懇談会の開催
32
◎社員によるボランティア活動
33
◎小学生サッカー大会後援
33
環
境
報
告
付や協賛などを積極的に行っているほか、 に貢献したいと考えています。
7
グロー バ ル 企業
◎各国・各地域の文化・法律などを
海 外 の 地 域 社 会と共 存し、
◎経営の現地化
知る、尊重する
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
世 界 の 人 々 から信 頼される企 業 へ 。
真のグローバル企業への進化を目指
地域の発展に貢献できる事業活動の
すジェイテクトは、世界の人々から信頼
推進が必要と考えます。グローバル社
される「JTEKT」ブランドを確立し、浸
会との共存という原則のもとに、築き
透させることを目標としています。その
あげてきた企業文化を共有し、
ともに
実現には、各国・各地域の文化・法律
成長できるパートナーとして経営の現
などを知り、尊重する姿勢が欠かせま
地化も行っていきます。
社
会
性
報
告
せん。
また、
その国の地域社会と共存し、
ジェイテクトのCSR|企業行動規準
13
ジェイテクトの C S R
社員の 行動指針
法改正に合わせて内容を改訂
企業倫理相談窓口を社内と社外に
2008年6月、法改正などに対応して「社員の行動指針」
コンプライアンスに関する問 題や 疑 問が生じたときに、
(2006年4月制定)
を改訂しました。これはジェイテクトの
社員が相談・通報できる窓口として「社員の意見箱」
(法
企業理念の実践、会社の目指す姿の実現に向けて、社
務部)
と社外相談窓口「企業倫理ヘルプライン」
(弁護士)
員が活 動していくときの基 本 的な心 構え、指 針をわかり
を設けています。社内と社外に二つの窓口を設置するこ
やすくまとめたもので、改 訂にともないコンプライアンス
とで、より相談しやすい環境をつくり、コンプライアンスに
方 針 の 一つとして位 置づけ直しています。内 容は社 内
関する重要情報の早期把握に努めています。
イントラネットに掲載するとともに、携帯できる「ポケット版」
また、企業倫理相談窓口を社員に知ってもらうために、社内
を配付し、全社員への徹底・浸透を図っています。
イントラネットで紹介し、社内報にも2カ月に1回掲載して
います。
「 社員の 行動指針 」の 構成
相談者
第1章 会 社との関 係における社員の行 動 指 針
第2章 会 社の活 動における社員の行 動 指 針 第3章 社 会との関 係における社員の行 動 指 針
「社員の意見箱」
法務部が運営
第4章 社員の私 的行 為についての行 動 指 針 「企業倫理ヘルプライン」
社外弁護士に委託
ジェイテクトの C S R
コー ポレートガバ ナンス
企業の社会的責任を果たすために
ジェイテクトは、企業価値の持続的な向上、国際社会から
独立した、グローバル監査室により業務管理・手続きの
信頼される企業市民として課せられた社会的責任を果た
妥当性、遵法性などの業務全般の監査を行っています。
していくために、株主はもとよりあらゆるステークホルダー
さらに、内 部 統 制 報 告 制 度( J - S O X )の施 行により、内
に対して経 営の透 明 性 確 保に努めています。経 営を監
部統制の整備・強化を進め、ジェイテクトグループ全体の
視する仕組みとしては、監査役制度を採用しており、社外
全 社 的 統 制、業 務のプロセス統 制およびI T 統 制の取り
監 査 役 3 名を含む5 名 の 監 査 役により、取 締 役 の 職 務
組みの見直しや再検証を行い、適切な内部統制の構築
執行を監査。また、内部監査部門として各業務執行とは
に努めています。
株主総会
選任
取締役会
取締役
報告
グ
ロ
ー
バ
ル
監
査
室
14
代表取締役
監査
監査役会
監査役
各種機 能会議
各 種 委 員会
企業行動・リスク管理委員会
輸出管理委員会
地球環境保全委員会
● 安全衛生委員会 等
●
●
●
各機能・事業部門 、グ ル ープ関係会社( 国内会社・海外会社 )
ジェイテクトのCSR|社員の行動指針・コーポレートガバナンス
報告
常務会
経営会議
監査
選任
選任
会計
監査
会
計
監
査
人
L F T -Ⅲ
1
IFS
一 人 の 熱 意が 導 いた
きれ いな 地 球 に
つ なぐチャレンジ。
2
安 全 性 能と
環 境 性 能を
つなぐチャレンジ。
I TCC
3
運 転 の 楽しさに
環 境 へ の やさしさを
つなぐチャレンジ。
|特集|
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
特
集
オンリーワン の 技 術を
より良 い 未 来 へ
社
会
性
報
告
つなぐ
ジェイテクトにとって、開 発とは 常 に 社 会 的 意 義を 強く意 識した 活 動 に ほ かなりませ ん。
社 会 の 一 翼を 担っている企 業として、
本 当 の 意 味 で 社 会 的 責 任を 果 たしていくには、どうす べきか。
環
境
報
告
それには、オンリーワン 技 術 で 地 球 環 境と社 会 に 貢 献 する以 上 の 答えはなく、
モノづくりという本 業 にお い て、力を 発 揮 することが、
企 業として の 存 在 価 値 の 向 上 、持 続 的 な 成 長 の 源 泉 になると考えます。
特 集 では 、ジェイテクトの オンリーワン 技 術 が 生 んだ 三 つ の 製 品を 通じ
未 来 に つながる開 発 へ の チャレンジを 紹 介します。
START
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
※ LF T、IF S、IT C C、R D- EPS、E- VGRは株式会社ジェイテクトの登録商 標です。
オンリーワンの技術をより良い未来へつなぐ
15
1
| 特 集 | オンリーワン の 技 術をより良 い 未 来 へ つなぐ
超 低トルク円すいころ軸受
L F T -Ⅲ
トルク損 失
80
1
%
削減
一 人 の 熱 意が 導 いた
0.5
きれ い な 地 球 に
つ なぐチャレンジ 。
0
標準品
2 0 0 6 年 の 合 併により、世 界でも類 のない 機 能 部 品メーカーへ
開発品
目標
に打たれ、志に共 感する仲 間が次 第
進 化したジェイテクト。常に社 会 的 意 義を意 識した製 品 開 発は、 に増えていきます。やがて、多くの部署
合 併 前 の2 社から受け継がれる遺 伝 子であり、
どんな開 発でも、
いま社 会が 求 めている課 題 は 何 か?その 課 題 にどう技 術 力で
応えていくか?という問いを出 発 点としています。
から集まったメンバーたちは自発 的に
研 究に取り組 み、これをきっかけに、
正 式なプロジェクトとして本 格 的な製
品 開 発が始まりました。
そして、環境保全という課題への解の一つが、
「LFT-Ⅲ」の開発でした。 高い目標を志したチームの力で
超低トルク軸受の開発に成功
トルク損失1/10を目指す
自発的な取り組みを第一歩に
そもそも「トルク損 失 1/ 10 」は、一 人
「 みんなで協 力すれば 常 識 は超えら
の 研 究 者 が地 球 環 境 に 対 する危 機
れる」という思いのもと、プロジェクト
世界中でクルマの需要が急増する中、 感から言 い 出した、途 方もない目標
16
チームは試 行 錯 誤を繰り返しながら、
燃 費 向 上とC O 2 削 減は、地 球 環 境と
でした。な ぜなら、技 術 の 最 先 端 の
まず、熱 処 理 技 術や設 計 技 術を開 発
未 来 のクルマ社 会 が共 生していくた
世 界では、多くの 部 品を改良し、その
し、製 品の 長 寿 命 化と小 型 軽 量 化に
め の 大きな 課 題 です 。これに 対し、
効 果を集めて合 計コンマ数%の燃 費
成 功します 。そ の 後 、これまでどの
ジェイテクトでは「 軸 受( ベアリング)
向 上というレベ ルが常 識。そのため、
メーカーも着目していなかった 潤 滑
一 つで、一 層 の 効 果を」と、2 0 0 2 年、 他の研究 者たちが最 初は真剣に取り
油 の 量と流 れを最 適 制 御 する新 形
常 識 の 壁 を 打 ち 破 る「トル ク 損 失
合わないほど、夢のような話だったの
状 を 開 発し、2 0 0 4 年 、トル ク 損 失
1/10プロジェクト」をスタートさせます。
です。しかし、環境保全への強い熱意
2 / 10を達 成しました。目標は1/ 10で
オンリーワンの技術をより良い未来へつなぐ |LFT-
1
L F T -Ⅲの独自技 術
接触角を大きく
内 部 諸 元を最 適 化して、
低トルク化と長 寿 命 、高 剛 性を両立
実験と各種理論に裏付けられた新たな軸受設計技術を開発。
また、各部の最適な接触状態を見出す技術で、転がり粘性
特殊クラウニング(※1)
形状を採用
鍔、ころ端面の
粗さを最適化
抵抗とすべり抵抗を低減させ、低トルク化と長寿命、高剛性
を同時に達成しました。
2
長 寿 命 熱 処 理の
適 用による小 型 化
ギヤなどから摩耗粉が侵入した異物油の中でも、軸受が長
寿 命となるように、表 面の硬さや材 料 組 織を適 正 化する熱
処 理 技 術を開 発 。軸 受 の 負 荷 容 量を増 加させることで、
40%の小型軽量化を実現しました。
流 入 油 量を制 御して
ころを太く、短く、少なく、
攪 拌 抵 抗を低 減
PCD(※2)を小さく
3
流 入 油 量を制 御して
攪 拌 抵 抗を低 減
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
これまで未 検 討だった軸 受内部の潤
滑 油の流れがトルク損 失に与える影
流入制御なし
響を解明し、潤滑油の量と流れを最適
※1 クラウニング
工作物の面の形状を中高(なかだか)に加工
すること。
制御するための新形状を開発 。流入
※2 PCD
「Pitch Circle Diameter」
(ピッチ円径)の略で、軸受の
ころ中心間の直径のこと。
制御によって潤滑油を流れやすくする
ことで、攪拌抵抗を抑制しました。
流入制御あり
特
集
すが、現 段 階でも地 球 環 境 保 全に大
器 表 彰 」で 経 済 産 業 大 臣 賞を受 賞
きく貢献できることから、世界トップの
することができました。
超低トルク円すいころ軸受「LFT-Ⅲ」
として、2 0 0 7 年より量 産を始めてい
技術を活かし、幅広い分野で
ます。「 L F T -Ⅲ」は標 準 的な円すい
環境保護に貢献していく
ころ軸 受 に 比 べ 、回 転トルク損 失を
実 用 化 にあたり、商 品 サンプ ルを国
8 0%低 減 できます 。また、長 寿 命 で
内および 海 外 のメーカーにプレゼン
変 形に強く、従 来 品に比べ 4 0%も小
テーションした際は、たった一 つの 部
さく軽くなりました。その結 果、クルマ
品で2%の燃費向上という性能に、多
のディファレンシャルギヤに採用された
くの 驚きの 声が寄せられました。現 在、
場 合 、燃 費が2%向 上し、またC O 2 排
「LFT-Ⅲ」は国内メーカーのクルマに
出 量 の 削 減( 3 ∼5 g / k m ≒ 2リットル
初めて搭 載され、今 後は産 業 機 械に
1
2
環
境
報
告
のペットボトル1.15本)も期待できます。 も導 入されていく予 定です。また、軸
ちなみに1 台 のクルマが年 間 1万 k m
受はあらゆる機 械 や 装 置に使われて
走るとすると、ペットボトル 1万 1 , 5 0 0
いるため、今後は「LFT-Ⅲ」の技術を
本 分 の C O 2を減らすことが可 能です。 幅広い分野へ 展開し、地球環境保全
こうした優れた省エネルギー効 果と、
に貢 献していきたいと考えています。
技術の独創性、経済性が高く評価され、 そして、
トルク損 失 1 / 1 0 の 軸 受 の 量
3
1.試行錯誤の中でトルク10倍軸受を試作する失
敗も。 2.プロジェクトメンバーの一人、戸田一寿
研究企画室長。
「いい仲間に恵まれていい仕事が
できた」と語る。 3 . 経 済 産 業 大 臣 賞の副 賞の
「 平 成 1 8 年 度 優 秀 省 エネルギー 機
産化にも挑戦を続けていきます。
社
会
性
報
告
賞金は全額ユニセフに寄付。
オンリーワンの技術をより良い未来へつなぐ |LFT-
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
17
2
| 特 集 | オンリーワン の 技 術をより良 い 未 来 へ つなぐ
インテリジェントフロントステアリング
IFS
燃費
安 全 性 能と
3 5%
※
∼
向上
環 境 性 能を
つ なぐチャレン ジ 。
※ 油 圧 パワーステアリング搭 載 車との比 較
ドライバーを助ける
インテリジェントなクルマを
新の電動パワーステアリングです。高
出力化により、大型乗用車への搭載を
E-VGR
知能を持つクルマがドライバーを助け、 可 能とした上 、電 動 式 のため油 圧 式
事 故を未 然に 防ぐことはできないか。 に比べて燃 費を3 ∼5%向 上できます。
燃 費 向 上、C O 2 排出削 減などの環 境
E - V G R は 、クル マ の 速 度 に 応じて
性 能とともに、予 防 安 全 技 術をはじ
ステアリングギヤ比を変 化させること
めとするクルマの安 全 性 能へ の期 待
が できる 機 構 で す 。低 速 走 行 時 や
が高まっています。ジェイテクトは、そ
駐 車 の 際には、少ないハンドル 操 作
うした両 方のニーズに応えるため、世
でタイヤの 切れ角を大きくし、高 速 走
界トップクラスの 高 出 力 化 に 成 功し
行 時には、ハンドル操 作によるタイヤ
たラック同軸電動パワーステアリング
切れ角を抑えて、走 行 安 定 性を向 上
( R D - E P S )に、電 子 制 御 式 ギヤ 比
させます。さらに、車 線 変 更 時 や 滑り
RD -EP S
滑りやすさの異なる路面での急制動
制動なし
可 変 機 構( E - V G R )を一 体 化した、
急制動
制動あり
制動距離
短縮
滑りやすい路面
やすい路 面でブレーキをかけたとき、
「 I F S(インテリジェントフロントステ
横 風を受けたときなども、クルマの 走
アリング)システム」を開 発しました。
行状況や安定性を検知し、
ドライバー
の ハンドル 操 作をアシストします。環
環境への配慮とともに
より安全な運転を追求したい
「 I F S 」は、地 球 環 境 保 全 、クルマの
RD-EPSは、従来品に比べ 70%高出
操 作 性 向 上および予 防 安 全に大きく
力 化し、ノイズを2 3%低 減させた、最
貢献する製 品です。
急な横風の発生
横風
制動あり
境 性 能 と 安 全 性 能 を 一 体 化 した
制動なし
18
オンリーワンの技術をより良い未来へつなぐ |IFS
通常路面
3
| 特 集 | オンリーワン の 技 術をより良 い 未 来 へ つなぐ
電子制御4WDカップリング
I TCC
燃費
運 転 の 楽しさに
5%
※
約
向上
環 境 へ の やさしさを
つ なぐチャレン ジ 。
※フルタイム4 WD 走 行との比 較
4WDならではの快適・安全と
燃費向上の両立を目指して
大型車への搭載も可能にし
シェアの 拡 大で環 境 保 全を推 進
(1)
パワフルな走りが人気の4WDですが、 大型車の場合、カップリング内のクラッ
近 年は環 境 保 全 の 観 点から、その 燃
チへ の 負荷 が大きく、従 来 、カップリ
費 が 課 題 になっています 。そのため
ングも大型になるのが課題でした。そ
ジェイテクトは4 W D の 燃 費 向 上を目
こで、ダイヤモンドに近い特 性を持ち、
指し、小 型・高 性 能の 電 子 制 御 4 W D
磨耗に強いダイヤモンドライクカーボン
ITCC
(2)
多板クラッチ
カップリング「 I T C C 」を開 発しました。 (DLC-Si)の膜を被せた電磁クラッチ
「 I T C C 」は駆 動 部 品で、通 常は二 輪
を開発。軽量・コンパクトでありながら
駆 動で走 行しパワーを抑 制する一 方
従 来 品 比 8 倍 にまで耐 久 性を高 め 、
で、雪 道 のような 滑りやすい 路 面 で
「ITCC」の大型車への搭載を可能と
の発 進 時などには二 輪 駆 動から四 輪
しました。2 0 0 4 年 の 生 産 開 始 以 来 、
駆 動 へ自動で切り替えます。路 面 や
「ITCC」は日・米・韓の大手各社に採
走 行 状 況 に 応じて 最 適 な 動 力を後
用され、現 在 、電 子 制 御 の 動 力 伝 達
輪 へ 伝えることで、4 W Dならではの
システムの 世 界 市 場で5 4%のシェア
前方
(3)
後方
電磁力
前方
後方
快適で安全な走りを確保するとともに、 を獲 得しています。この 安 全・快 適・
フルタイム4 W Dに比 べ 約 5%燃 費を
燃費向上を同時に達成する新技術は、
向 上させました。同 時 に 、後 輪 車 軸
地球環境保全やクルマの新しい可能
へ の負荷が減り細くできたことで、車
性を示し、さまざまな産 業 分 野での利
(1)ITCC搭載位置
(2)通常は二輪駆動での走行のため後輪へ
駆動力は伝わらない
(3)凍結などでのスリップをセンサーが感知し、
電磁力でクラッチをかみ合わせ、駆動力を
両 重 量を約 3 0 k g 軽 量 化しています。 用も期待されています。
後輪に伝える
オンリーワンの技術をより良い未来へつなぐ |I TCC
19
JTEKT CSR Report 2008
社会性報告
より深 く社 会 と
つながるために 、
全 員 で 課 題と向き合 い
解 決を目指 す 。
モノづくり企 業としてのジェイテクトが 、
現 在 直 面する社 会 的 課 題は 多 岐にわたります。
Q u a l i t y F i r s tを核 に 推 進 する、さらなる品 質 向 上
職場の安全
交通事故の撲滅
地 球 環 境 や 地 域 社 会との 共 存
人 類 の 持 続 的 発 展 に 貢 献 するような 新しい 技 術 の 開 発など
こうした 広 い 視 野で、いま一 度 、私たちが 抱える多くの 課 題を整 理し、
社 員 全 員で共 有し直すことが 、課 題 解 決 のために不 可 欠だと考えます。
この「 社 会 性 報 告 」の 章では 、
ステークホルダーごとに課 題を整 理し、取り組 みを紹 介します。
20
社会性報告
S o ci al Re port
社会性報告
2 0 0 7 年 度 活 動 の サ マリー
お客様と
ともに
「お客様満足度調査」を実施
お客様の視点に立ったモ
「お客 様 満 足 度 調 査」を
生産
P22
取引先様と
ともに
製品企画
ご意 見
Quality Management)
試作評価
社員と
ともに
活動を推進しています。
「調達方針説明会」を開催
P25
「グリーン調達ガイドライン」を
発行
達方針説明会」を毎年開
て、
「グリーン調達ガイドラ
催。2007年度は、2008年
イン」を発行し、取引先様
3月に開催し、334社400
特
集
へ協力をお願いしています。
名にご参加いただきました。
「社員意識調査」を実施
P26
メンタルヘルス対策を推進
社員の意識を把握し、会社方針や部門方針に反映す
管理監督者を対象とした
るために、モラールサーベイ
(社員意識調査)
を実施し
メンタルヘルス教育や、社
ています。
員を対象としたストレスマ
います。
P26
「工場フェスティバル」を開催
P32
P31
2007年度ストレス調査結果
[ストレス度(点)
]
40
33.6
32.5
20
10
防火と交通安全への取り組み
社員と家族、地域の方々と
地 域 社 会から信 頼される
の親睦を深めるために、各
企業であり続けるために、
工場で毎年「工場フェステ
防火活動・交通安全活動
ィバル」を開催しています。
を重要な活動と位置づけ、
'06
'07 (年度)
P34
環
境
報
告
P35
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
推進しています。
定時株主総会を開催
P35
社
会
性
報
告
30
0
P 32
株主・投資家の
みなさまと
ともに
P25
グリーン調達の推進に向け
ネジメント教育を実施して
地域社会と
ともに
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
工程設計
取引先様を対象とした「調
P25
ない 改 善 」
「全員参加」
製品設計
ご提案 反映
生産準備
P23
を基 軸としたTQM(Total
お客 様の
実施し、
その結果を全社に
TQM活動を推進
「お客 様 第 一 」
「 絶え間
商品企画
情報収集
販売
サービス
ノづくりを実践するために
展開しています。
P22
情報開示への取り組み
定時株主総会は、毎年6月
経営の透明性を高めるために、
「適時」
「公平」
「正確」
下旬に開催しています。議
な情報を「継続的」に開示するよう努めています。
長である社長のあいさつに
始まり、各種報告が行われ
P 35
ます。
社会性報告|2007年度活動のサマリー
21
Social Report
社 会性報告| お客様とともに
お 客 様とともに
ジェイテクトは「品質第一に徹し、お客様の信頼と満足を得る商品を提供する」を
品質方針として掲げ、
トップから全社員まで
「お客 様 第 一 、品質最重視」を徹底し、
お客様に満足していただける魅力ある商品づくりに努めています。
[ 品質管理 ]
■ さらなる「 質 の 向 上 」に向 けて
ジェイテクトは、商品企画から製造・販売サービスまでの「仕事の質向上」と「人
と職場の活性化」をベースとして、品質のつくり込みを実践しています。特に、
2007年度は「さらなる『質の向上』による確実な成長の基盤づくり!」を経営
方針に掲げ、品質の確かな商品や行き届いたサービスをお客様にご提供で
きる企業づくりを進めました。
■ 「 お 客様満足 度 調 査 」を実 施
お客様の視点に立ったモノづくりを実践するために、
ジェイテクトでは年1回、
主要なお客様を対象に「お客様満足度調査」を実施しています。この調査
では、品質、デリバリー、技術力、
コストなどについて、お客様から評価をいただ
き、
その結果を全社に展開しています。
また、お客様からのご要望に応えられるよう、商品企画・情報収集から販売
サービスまでの各段階での実施事項、保証すべき事項を明確にした品質
システムを構築しています。 図|01
図|01
お客様のご意見・ご提案を
反映させた品質管理体制
商品企画
情報収集
◎商品企画/情報収集
販売
サービス
製品企画
お客様の声を積極的に取り入れています。
◎製品企画
品質・
トータルバランスに優れた企画を行います。
◎製品設計
蓄 積された技 術 ・ 経 験をもとに高い品 質を図 面に
お客様の
生産
ご意見
反映します。
製品設計
ご提案反映
◎試作評価
さまざまな使用条件のもと、品質を繰り返し確認します。
◎工程設計
工程での品質のつくり込みを行います。
◎生産準備
生産準備
試作評価
高 品 質の商 品を安 定 的につくることができるよう
入念に検討します。
工程設計
◎生産
作業標準に基づき、高品質の商品をつくります。
◎販売サービス
信頼と満足を得る確かな商品・サービスを提供します。
22
社 会 性 報 告 |お客 様とともに
■ 品 質マネジメントシ ステム
品質保証の基本は、各工程で必要な品質をつくり込み、後工程へ不良品を
流さない、
さらには、不良品を生み出さない工程づくりにあります。そのために、
開発や生産準備、量産の各段階で保証すべき項目および実施すべき事項
の必要条件を明確にして、確実に「品質を各工程でつくり込める仕組み」の
強化に日々取り組んでいます。その証として、品質マネジメントシステム(QMS)
の国際規格であるISO9001、および自動車業界のセクター規格である
ISO/TS16949の第三者機関による認証をいち早く取得しました。現在も
奈良工場のISO/ TS16949認証書
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
QMSの継続的改善を通して、
お客様満足度の向上に努めています。
■ TQM活動を推 進 ジェイテクトは「お客様第一」
「絶え間ない改善」
「全員参加」を基軸とした
TQM(Total Quality Management)活動を推進しています。経営トップから
特
集
社員一人ひとりに至るまで、
より効果的に、効率的に日々の業務を遂行でき
るよう改善に取り組んでいます。
現場の第一線では、職場の身近な問題を取り上げて改善していく小集団
第2回 J-QCサークル全社発表大会
(2007年11月17日)
活動(J-QCサークル活動)
を通じて相互研鑽を図っています。この活動も、
お客様に信頼される「ジェイテクト品質」の一翼を担っています。
社
会
性
報
告
■ 取 引 先 様も巻き込ん だ 品 質 保 証 品質・信頼性は「JTEKT」
「Koyo」
「TOYODA」
「TORSEN」各ブランドの
最重要ポイントです。お客様から信頼いただける高品質の商品を提供する
ため、社内だけでなく取引先様をモノづくりの大切なパートナーとして位置づけ、
一つの品質保証システムの中で品質を確実に保証するとともに、品質向上
に取り組んでいます。
環
境
報
告
■ 製品の環境負荷物質の根絶へ 「環境負荷物質の製品への非含有」を保証すべき品質特性として位置づけ、
お客様に安心してご使用いただける製品を提供しています。
■ お 客様 からの 表 彰 「お客様第一、品質最重視」の方針に基づくさまざまな活動の成果として、
ジェイテクトはお客様各社から表彰を受けています。
2007年度の主な表彰
お客様名
表彰名
受賞企業
トヨタ自動車株式会社
品質管理優秀賞
株式会社ジェイテクト
トヨタ自動車株式会社(本社工場)
納入不良ゼロ賞
株式会社ジェイテクト
アスモ株式会社
品質優秀賞
株式会社ジェイテクト
澤藤電機株式会社
品質優良賞
株式会社ジェイテクト
Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc.
Launch Award(新規導入賞)
JATM(アメリカ:ステアリング生産現地法人)
広州豊田汽車有限公司
品質協力賞
JAFS(中国:自動車部品生産現地法人)
天津一汽豊田汽車有限公司 品質優秀賞
KWA(中国:軸受生産現地法人)
天津一汽豊田汽車有限公司 品質優良賞
KWK(中国:軸受生産現地法人)
Thai Yamaha Motor Co., Ltd.
BEST QUALITY AWARD(品質優秀賞)
JTC(タイ:統括現地法人)
Thai Yamaha Motor Co., Ltd.
BEST DELIVERY AWARD(納期優秀賞)
JTC(タイ:統括現地法人)
社会性報告|お客様とともに
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
23
Social Report
社 会性報告| お客様とともに
[ お 客 様と の 関 わり ]
■ 環境をキ ーワ ードに
技術の発展により、人々は便利な生活を送ることが可能になりました。
しかし
世 界の産 業と環 境に貢 献
その反面、地球温暖化をはじめとする環境問題も深刻化しています。人類の
持続的発展のために、環境保全と生産・消費活動を両立させる試みは、重要
さまざまな製 品に貢 献
度を増し続けています。すでにクルマの分野ではハイブリッドカーや電気自動
車、電力の分野では風力発電など、あらゆる分野で環境にやさしい技術が
ジェイテクト
追求されています。
部
ジェイテクトにおいても「Value & Technology」のスローガンのもと、環境に
やさしい、価値ある先端技術の開発に努めています。これからも技術の革新
を通して、
あらゆる産業分野に新たな価値を提供するとともに、持続可能な
精度と
効率を
高めあう
軸受
社会の実現に貢献していきます。
精
して使われ
品と
る
度
の高
工作機械
くる
い 部 品 をつ
■ モノづくりの 基 盤を支える
軸受(ベアリング)は“産業の米”とも呼ばれ、幅広い分野の機械製品や身
の回りの家電製品にも使われています。また、工作機械は“マザーマシン”と
も呼ばれ、機械を生み出す機械としてモノづくりを支えています。ジェイテクトは、
あらゆる産業に必要不可欠なこれら二つの技術を、事業として兼ね備える
類まれな企業です。
“産業の米”とも呼ばれる軸受
高精度な工作機械をつくるには、高精度な軸受が欠かせません。また、高精
度な軸受は、高精度な工作機械がなければ生まれません。ジェイテクトは、
こ
の二つの技術を融合・深化させることで、産業の発展に貢献しています。
それだけにジェイテクトの製品にもし不具合があれば、
その影響は社会全体
にまで及んでしまいます。ジェイテクトは、
その社会的責任を強く自覚し、常に
技術と品質の向上に努めています。
T
O
P
I
C
“マザーマシン”とも呼ばれる工作機械
S
お客様との関わりを表現したシリーズ広告を制作
ジェイテクトの製 品は、世の中の人々の
農 作 物をつくる農 業 機 械、衣 類をつくる
身近な分野で活 躍しています。たとえば
繊維機械、紙や本の製紙機械や印刷機
クルマには、ステアリング、駆 動 製 品 、 械、鉄や電気をつくる設備などにジェイテ
軸 受(ベアリング)、オイルシールなどの
クト製品が使われています。
ジェイテクト製品が搭載されています。また、 ジェイテクトは取引先様だけでなく、最終
ご家 庭ではエアコン、洗 濯 機、冷 蔵 庫、 消費者のみなさまも大切なお客様と考え
掃除機、パソコンなど、
そして街の中では、 ています。こうしたジェイテクトの社 会 的
新幹線をはじめとする鉄道車両、船や飛
役割を広く知っていただくために、シリー
行 機、駅やビルのエレベーターやエスカ
ズ広告を制作しました。
レーターなど、
さらに、衣食住関連としては、
24
社 会 性 報 告 |お客 様とともに
これらの新聞広告は、
ジェイテクトのホームページの「新聞広
告ライブラリ」でご覧いただけます。
Soci al Repor t
社会性報告| 取 引 先 様とともに
取 引 先 様ととも に
ジェイテクトは、取引先様をパートナーとして尊重し、
良好な信頼関係を築き、
ともに「法令遵守徹底」「情報開示」「グリーン調達推進」に取り組むことで、
企業の社会 的責任を果たすよう努めています。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
[ 調達の考え方 ]
■ 調達基本方針 ジェイテクトでは、以下の理念・方針に基づき、調達活動を展開しています。
特
集
遵法精神に基づき、公正、透明、自由な競争ならびに
適正な取引を行う
(ジェイテクト企業行動規準より)
[ 調達理念 ]
●オープンでフェアな取引
国籍、企業規模、取引実績の有無を問わず、オープンで公正かつ公平な参入
機会を提供します。
社
会
性
報
告
調達基本方針
●相互信頼
取引先様との密接なコミュニケーションにより相互の信頼関係を構築します。
●共存共栄
取引先様との相互信頼に基づく相互繁栄を実現します。
●長期安定的取引
継続取引を行うことで品質、価格、量、納期を満足する安定調達を実現します。
調達方針説明会での表彰式
●グローバル調達
グローバル視点での最適調達を実現します。
また強固なサプライチェーンで国際
競争力の向上を図ります。
■「 調達方針説明会 」を開催
調達方針・施策を共有することを目的に、取引先様を対象とした「調達方針
説明会」を毎年開催しています。2007年度は2008年3月に開催し、334社400
名にご参加いただきました。
「変える、
やり遂げる」と「チームワークとスピード」
の2点を重点方針とした調達施策を説明するとともに、年間を通して品質、原価、
技術開発などの面で優れた実績をあげられた取引先様の表彰を行いました。
グリーン調達ガイドライン
グリーン調達ガイドラインでは、特に以下のポイント
を取引先様にお願いしています。
■ グリーン 調 達 へ の 取り組 み 環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
●環境マネジメントシステムの構築
ジェイテクトでは、持続可能な循環型社会の構築を目指し、全社をあげてグリーン
●環境関連法規制の遵守・徹底
調達活動に取り組んでいます。その推進に向けて「グリーン調達ガイドライン」
●環境負荷物質の使用禁止または制限
を発行し、取引先様へ協力をお願いしています。
●CO2排出量の削減など環境パフォーマンスの向上
社会性報告|取引先 様とともに
25
Social Report
社 会性報告| 社員とともに
社 員ととも に
ジェイテクトでは経営姿勢の一つに「人間尊重を基本に、明るく活力ある企業風土をつくる」を掲げています。
社員一人ひとりが自らを「主人公」として認識し、
自律的な行動によって目指す企業像の実現を推進することが、
働きがいを実感できる職場づくりにつながっています。
[ 人事理念 ]
ジェイテクトは「社会の信頼に応え、モノづくりを通じて、人々の幸福と豊かな
社会づくりに貢献する」を企業理念として、新たな価値を創造し、広く社会に
喜びと感動を提供できるよう、社員一人ひとりの創造力を大切にした人材育
成を目指しています。人格と個性を尊重し、可能性と働きがいを大切にする
職場をつくり、
その中で自己の創造力を高め、企業の発展に積極的にチャレ
ンジしていくという企業風土の実現に向け、
さまざまな活動を展開しています。
「人材育成」
「評価」
「処遇」の三要素を有機的に結びつけ、入社から退社
まで高いモチベーションを維持しながら、社員の能力向上を図ることができ
るよう、各種人事制度を関係づけながら構築しています。
組 織
モ
チ
ベ
ー
シ
ョ
ン
評 価
退職
支援
給与
賞与
資格を
中心として
支援
支援
配 置
(ローテーション)
採用
能力
職位
人材育成
能
力
福利厚生
勤 続
[ 労使関係 ]
ジェイテクトでは良好な労使関係を基軸に、会社の発展と、社員の生活安定・
向上の実現を目指した、
さまざまな取り組みを行っています。
「労使協議会」
「中央生産分科会」を定期的に開催しているほか、各工場・各事業部に
おいても「生産分科会」
「労使懇談会」など、労使が直接対話のできる機会
を設けることで、相互信頼・相互理解を深めています。
[ 社員意識調査 ]
ジェイテクトの組織風土や業務に対する意欲、合併に対する意識などを把握し、
会社方針や部門方針に反映するため、
モラールサーベイ
(社員意識調査)
を
調査項目
実施しています。調査では、組織活力や社員満足度、
コミュニケーション活性度
● チームワーク性
など組織や社員の活性度合いを観点に質問を設定しています。2008年2月の
調査では、1,500名を対象に実施し、98.9%の回答を得ました。調査結果は、経営
トップに報告するとともに、社内報で社員にフィードバックし、明らかになった
課題を踏まえて「JTEKT VISION 2015」の実現に役立てていきます。
26
社 会 性 報 告 | 社員とともに
● チャレンジ性
●
責任明確度
● 自律度
●
社員満足度
● コミュニケーション度
[ 人材育成 ]
■ 人 材 育 成 の 考え方
人材育成の考え方
ジェイテクトでは右記の「人材育成の考え方」を基本に、社員一人ひとりが
達成感を得ながら成長できるよう、体系的な人材育成制度を構築しています。
1.企業理念を理解し、経営目標を達成できる高い
専 門 性・創 造 性、卓 越した技 術を持ち合わせた
人材を育成する。
2.自主・自律的な行動により、常にやりがいを持って、
昇 格・昇 給・賞 与
成
果
の
発
揮
キャリアプラン(職場・個人)
職 場ニーズを反 映した人 づくり
職位・資格に応じた
必要能力の明示と育成
自らを高め、自己実現できる革新的な人材を育成
する。
業務知識の習得
技術・技能レベルの向上
自主・自律した人 づくり
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
3.人権を尊重し、環境との調和に努め、社会ルール
を遵守する国際性豊かな良識ある人材を育成する。
個人が能力を向上させる
ための自己啓発支援
社員
教育訓練計画
階層別教育
機能別教育
職場別教育
特
集
■ 事務技術員の 人材育成
ジェイテクトの教育体系は「階層別教育(全社教育)」、専門分野の「機能
別教育」、職場が推進する「職場別教育」から構成されています。
階層別教育では、各階層で保有すべき知識・スキルや果たすべき役割を明
確にし、
それぞれのレベルに合った教育を実施しています。専門教育では、
※1 OJT
On the Job Trainingの略。
実際に仕事をしながら教育する方法。 それぞれの機能別分野に精通した社内外の講師により、高度な専門知識・
技術を習得できるよう教育を行っています。職場別教育では、教育訓練計画
を策定し、職位・資格に応じた能力習得を計画的に推進しています。
そのほかにも資格取得支援制度や各種自己啓発支援を行っています。
V O
I
C
E
社
会
性
報
告
岡崎工場
浅野高好 卓越した技能と後進の育成が高く
■ 技能員の 人材育成 評価され、厚生労働大臣が表彰する
「現代の名工」
(2007年度)に選出。
軸受事業、工作機械事業を併せ持つ機能部品メーカーとして、信頼性や先進
性の高い技術を基盤にした「モノづくりを革新する技術力」を世界に発信し
続けるために、
トップレベルの技術・技能を持った人材を継続的に育成できる
仕事の楽しさを若い人たちに
伝えていきたい。
教育制度づくりに取り組んでいます。
後進を育成するために、社内技能検定制
技能員を対象とした教育については、高等学園教育を基本に、OJT(※1)に
度を創設し、試験問題もつくっています。よ
り専門的な仕事に興味を持ってもらえるよう、
よる体系的な技能習得を指導しています。また、国家技能検定・社内技能
指導を心がけています。感覚・感性が大切
検定制度、各種技能講習を活用し、職場と一体となって高度技能者の育成
になる部分の仕事に携わる楽しさや喜びを、
に努めています。
若い人たちに伝えていきたいと考えています。
T
O
P
I
C
S
「技能五輪全国大会」に参加
ジェイテクトでは、最先端技術を備えた職場
環
境
報
告
歳以下の若者(一部の職種を除く)が、技能
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
の核となる人材育成を目的として、2006年 レベル日本一を競う大会です。今後も同大
度から「技能五輪全国大会」に参加してい
会への参加を奨励し、技能向上に取り組ん
ます。この大会は、製造業などに携わる満23 でいきます
社会性報告|社員とともに
27
Soci al Report
社会 性報告| 社員とともに
[ 人 権・機 会 均 等・多 様 性 の 尊 重 ]
■ 多様な人材を活 用 ジェイテクトでは企業行動規準において「社員の人格と個性を尊重し、可能
性と働きがいを大切にする職場を作り、一人ひとりの豊かさを実現する」と
定めています。多様な人材の活用を図るため、外国人社員の採用、女性社員
の活躍支援、期間社員の正社員化、障がい者雇用、育児・看護介護者への
就労支援、定年後の継続雇用など、
さまざまな取り組みを進めています。 ■ 女性の活躍支援 性別を問わず社員の意欲と能力に合わせて、公正・公平に活躍の機会を提
供しています。具体的には「女性総合職の採用」
「適性に応じた職種変更」
「女性の基幹職登用」などに取り組んでいます。
■ 高齢者の再雇用 社会の少子高齢化が進む中、
ジェイテクトでは定年退職後も高い就労意欲
や豊富な知識・経験を持った社員が継続して働けるよう、2006年4月より
「シニアパートナー制度」を導入しています。シニアパートナーの適用者は、
ジェイテクトの次代を支える担い手の育成にあたっています。
■ 仕 事と育 児 の 両 立 支 援 図|01
育児休業制度や短時間勤務制度を導入し、仕事と育児の両立を考える
図|01
育児休業取得者数
(人)
25
22
社員が安心して仕事に取り組めるよう、積極的に支援しています。
20
2007年11月に実施した育児休業経験者に対するアンケートでは、81%が「育
15
児休業を取得しやすい職場」と感じており、
また72%が「職場の理解を得ら
10
れた」と回答しています。また、家族の傷病時に利用できる積立休暇制度も
5
設けるなど、安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。
0
23
4
3
1
'03
'04
'05
'06
'07 (年度)
■ 「 職場力 」の 向 上を目指して ジェイテクトでは、OJTと計画的な職場内教育訓練により、社員一人ひとり
の能力とチームワークの向上を図ることで「職場力」の強化に努めています。
また、工場フェスティバルやクラブ活動、各種レクリエーションなどの活動を通
じてコミュニケーションを活性化し、職場の上下関係だけではなく、部門を越え
た横のつながりを醸成しています。
( P32 関連記事)
図|02
■ 期間社員から正 社 員 へ の 登 用 図|02
社員の構成(2008年3月末現在)
男性
ジェイテクトでは、
さまざまな働き方を提供しています。また、多様な人材の
キャリアアップを図る施策の一環として、期間社員から正社員への登用制度を
2006年度に設けました。2008年度は90名程度の登用を計画しています。
正社員
期間社員など(※2)
合計
社員勤続年数
離職率(※3)
女性
9,386名
637名
合計
10,023名
1,788名
312名
2,100名
11,771名
966名
12,737名
18.0年
16.5年
17.9年
1.1%
※2 期間社員・パート・再雇用・嘱託の合計
※3 自己都合退社率
28
社 会性 報 告 | 社員とともに
[ 安 全・衛 生・健 康 ]
全社安全衛生方針
1.従業員の安全と健康の確保は企業経営に必要
不可欠な要件であることを深く認識し、その実現
のために全社をあげて積極的な安全衛生管理活
■ 「 全社安全 衛 生 方 針 」を策 定 動を推進する。
安全で快適、
そして、心身ともに健康に過ごせる職場環境づくりを会社全体
で進めていくために、ジェイテクトでは「全社安全衛生方針」を2007年に
2.安全衛生関係法令および行政官庁の通達・指
針を社内規程に適切に反映し順守するとともに、
改定しました。また、
この全社安全衛生方針を受け、
それぞれの工場において
リスクアセスメントなどを強化した労働安全衛生
「工場安全衛生方針」を定めています。これらの方針のもと、
より安全・快適・
より、設備や作業における危険要因・有害物質な
健康に働くことのできる職場環境をつくるために、社員が一体となってさまざま
マネジメントシステムによる未然防止活動推進に
どの特定および徹底的な削減を進める。
3.全従業員の安全意識を高揚し、本質的に安全な
な活動に取り組んでいます。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
場づくりや安全に強い人づくりを推進するととも
に以下の安全衛生管理項目を強力に推進する。
(1)労働災害の撲滅
■ 方針を具現 化 するた め の 管 理 体 制 「安全・衛生」
「健康」
「交通・防火」に関するジェイテクトの方針や目標、
方策については「全社安全衛生管理委員会」で審議し、決定するとともに、
達成状況の進捗管理を行っています。
また、海外における安全衛生活動につ
いては、親工場、各現地法人、安全事務局などの関連部署の役割を細分化し、
活動を展開しています。
(2)快適な職場環境の形成
(3)交通事故の撲滅
(4)防火管理の強化
(5)心と体の健康づくり
特
集
(6)安全衛生教育の充実
4.従業員の意見を取り入れながらあらゆるフェーズ
で継続的改善と革新を推進する。
工場における安全衛生活動については「安全衛生推進会議」で取り決めた
社
会
性
報
告
実施事項や重要情報を「各工場安全衛生委員会」にて全社員に展開し、
災害の再発防止や職場の安全性向上に結びつけています。
このようにジェイテクトでは「全社安全衛生方針」を計画的・効率的に具現化
するために、全社的な管理体制を構築しています。
一元管理体制
環
境
報
告
経営会議
全社安全衛生管理委員会
[2回/年 9、3月]
グローバル展開
JTEKTグル ープ安全連絡会
[1回/4カ月]
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
設備安全設計委員会
[1回/3カ月]
海外現法安全連絡会
[2007年度∼]
JTEKT取引先様への情報展開
[2007年度∼]
安全衛生推進会議
[1回/月]
各工場安全衛生委員会
(12工場+ 3機能)
[1回/月]
社会性報告|社員とともに
29
Soci al Report
社会 性報告| 社員とともに
■ 活動を計画的に推進 計画的かつ継続的に安全衛生のレベルアップを図るために、安全衛生活動に
関する中・長期計画を設けています。この計画では「安全場づくり」
「安全人づ
くり」
「OSHMS(※1)展開方法の充実」の三つを柱に、単年目標・中期目標を
設定しています。2007年度は主要施策として以下の項目に取り組みました。 01 |労働安全衛生マネジメントシステムに基づく活動
花園工場OSHMS認定証授与式
リスクアセスメント
(※2)の推進による作業方法・設備の改善に取り組みま
※1 OSHMS
した。また、外部機関による労働安全に関する認定の取得を進めました。
2007年度までに国内の全12工場で認定取得を完了しています。
Occupational Safety & Health Management
System(労働安全衛生マネジメントシステム)の略。
事業所における安全衛生水準の向上を図ることを
目的として計画的かつ継続的に安全衛生管理を主
体的に推進するためのシステム。 02 |安全な場づくり・人づくりの強化
※2 リスクアセスメント
日常の安全衛生活動をリスクアセスメントに反映し、職場環境の改善を進め
職場に潜む危険性を調査し、適切なリスク低減対
策を実施するための手法。
ました。また、安全に関する内部監査を充実させました。
図|01
主な教育(2007年度受講人数)
03 |設備本質安全化の取り組みの推進
階層別教育
設備の導入時における「安全衛生点検表」をつくりました。また、設備の設
計段階における「リスクアセスメント実施要領」を作成しました。
安全管理者教育
114
職長(GL)教育
208
新入社員教育
133
64
学園生教育
特別教育
148
研削砥石取替え
59
アーク溶接
04 |職場環境の向上
53
フォークリフト
作業現場における騒音を8職場(66設備)で改善しました。また、高齢者、
女性の働きやすい職場環境づくりを推進するために、人間工学に基づいた
192
クレーン
51
ロボット
他
作業環境評価を国内3工場で実施しました。残りの国内9工場においても
2008年度に実施する予定です。
全豊田外来工事責任者教育
549
全豊田工事責任者教育
379
高所作業教育
758
感電防止教育
740
427
リスクアセスメント教育
3875
合計
■ 教育により、意 識・知 識を向 上 図|01
安全衛生に関する教育と訓練は、職場の安全衛生活動の中でも最も大切
な要件の一つと捉え、計画的に実施しています。主な教育としては、職位に
応じた「階層別教育」、職種に応じた「特別教育」など、主な訓練としては「KYT
基礎4R訓練(※3)」
「危険体感訓練」
「技能反復訓練」などを行っています。
※3 KYT基礎4R訓練
KYTとは危険(キケン)のK、予知(ヨチ)のY、訓練
(トレーニング)のT。4Rとは、4ラウンドのこと。危険
予知訓練を4つの段階を経て、進めていくものです。
※4 休業災害
ジェイテクトでは「休業1日以上の労働災害」を休
業災害と定義しています。
図|02
休業度数率の推移
■ 安 全 体 質 の 強 化を目指して 図|02
2007年度上期には8件の休業災害(※4)が発生しました。ジェイテクトでは
[休業度数率]
1.2
1.0
0.8
これを重大な危機と捉え、8月に緊急安全会議を開催し、安全活動を強化し
0.6
ました。その結果、2007年度下期の休業災害は2件と減少させることができ
0.4
ました。これからもさまざまな安全活動を通して、労働災害リスクの低減に努
0.2
0.0
めていきます。
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07(年度)
当社 輸送用機械器具製造業
一般機械器具製造業 全製造業
休業度数率 =
30
社 会性 報 告 | 社員とともに
休業災害件数
のべ労働時間
×
100万
■ 心と体 の 健 康 づくり 社員一人ひとりの健康の確保は、
企業活動に不可欠な要素です。ジェイテクトでは、
社員の健康を心身両面からサポートするために、
さまざまな活動を行っています。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
01 |心の健康づくり
うつ病の発症予防を主眼とした、
メンタルヘルス対策を積極的に推進しています。
管理監督者を対象としたメンタルヘルス教育や、全社員を対象としたストレス
2007年度ストレス調査結果
[ストレス度(点)
]
40
33.6
マネジメント教育を実施しているほか、
自己のストレスへの気づきを促すことや
30
職場の状態を把握することを目的に、健康診断時にストレス調査を行っています。
20
ストレス調査の結果、高ストレス者にはカウンセリングを実施し、
メンタルケアを必
10
要とするケースへの早期対応を行っています。2007年度は、部下の異常を早期
0
'06
32.5
'07 (年度)
に発見するツール「メンタルヘルス向上のためのクリティカルパス」を実施しまし
※5 ストレス度(抑うつ尺度)
た。これらのメンタルヘルス活動の結果、
ストレス度(※5)
は減少傾向にあります。
ストレス度は調査時のストレスと心の状態を表して
実施内容
2000年
2005年
自己の気づき
管理監督者
特
集
2010年
ストレス調査
職場のヘルス
カウンセリング
異常の早期発見
メ
ン
タ
ル
ヘ
ル
ス
教
育
2008年
います。60点以上の場合、
うつ病の疑いがあります。
メンタル
ヘルス
講演会
メンタルヘルス向上のためのクリティカルパス
管理監督者
メンタルヘルス教育(480人)
管理監督者
メンタルヘルス
教育(800人)
リスナー教育
(740人)
リスナー教育
(1,200人)
ストレス
マネジメント教育
(6事業所)
全社員
社
会
性
報
告
ストレス
マネジメント教育
(9事業所)
02 |過重労働対策
健康管理のため、長時間労働者には医師による面接指導を行うことが事
業者の義務となっています。ジェイテクトでは、所定の労働時間を3カ月連続
45時間超過し、医師の面接を希望する場合と、単月70時間超過している場
環
境
報
告
合には、産業医の面接を行い、事後措置、保健指導を実施しています。
人事部
時間外労働
情報の提供
安全衛生管理室・産業医
各部門
本人
長時間労働者の把握
3カ月連続45h/月 超過者
問診票記入の指示
問診票記入・提出
70h/月 超過者
問診票記入、
産業医との面談指示
問診票記入・提出
産業医面談
特定保健指導 2007年度実施内容
問診票診断・産業医面談
問診票診断
(本人の希望または産業医の
判断により面談を行うことがある)
産業医の判断
就業(残業) 就業(残業)
制限は不要 制限が必要
就業(残業)
制限の遵守
03 |生活習慣病対策の実施
2008年4月からスタートした「特定健診・保健指導」に先立ち、2007年10月
より特定保健指導を実施しています。
健
康
診
断
・
人
間
ド
ッ
ク
階
層
化
特
定
保
健
指
導
初
回
指
導
保
健
指
導
6
カ
月
後
評
価
効
果
評
価
情結
報果
提通
供知
特定保健指導2007年度結果
初回指導
保健指導
実施時期
2007年12月
2008年1∼4月 2008年6月
実施数
770人
628人
346人
実施率
100%
81%
45%
グ
ル
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プ
企
業
の
取
り
組
み
効果評価
社会性報告|社員とともに
31
Soci al Report
社会 性報告| 地 域 社 会とともに
地 域 社 会ととも に
ジェイテクトは、地域社会の一員として、
周辺地域のみなさまとの交流を大切に考えています。
「地域懇談会」「工場フェスティバル」など、
さまざまな活動を通して地域のみなさまとのふれあいを図っています。
[ 推進体制 ]
■ 「 地域環境部 会 」による全 社 的マネジメント
ジェイテクトでは、社長を委員長とする「地球環境保全委員会」内の六つ
の専門部会の一つとして「地域環境部会」を設置しています。この組織は
「ジェイテクトが地域住民から愛され、行政から信頼され、工場、本社、支社、
営業所、物流センター、技術センターが継続的に発展しながら、稼働し続けら
れること」を活動の目的としています。地域の声に耳を傾け、改善を続けるこ
とが、企業市民としての役割を果たすことにつながると考えています。
[ コミュニ ケ ー ション ]
■ 地域懇談会を開 催 それぞれの工場において、定期的に周辺地域の方をお招きし「地域懇談会」
地域懇談会(東刈谷工場)
を開催しています。この懇談会では、環境保全活動に関する実績報告や意見
交換が行われます。こうした活動を通して、地域との良好な関係を築いています。
2007年度は全工場で合計160名の方に出席していただきました。
■ 「 の ぞ い て みようモノづくりの 現 場 」を開 催 刈谷市制50周年記念イベントとして2000年にスタートした、
トヨタグループ7社
による共同イベントです。地域のみなさまに事業活動への理解を深めていただ
くために毎年開催しているもので、各社のショールームや工場をご案内します。
のぞいてみようモノづくりの現場
当初は、刈谷市に在住・在学・在勤の方を対象としていましたが、現在では
三河地区(刈谷市・安城市・高浜市・碧南市・知立市)、
さらに大府市や東海
市にまで対象を広げています。小学生からお年寄りの方まで、地域のみなさま
にモノづくりの現場(工場)
を肌で感じていただくことで交流を深めています。
1
2
3
4
■ 工場フェスティバ ル ジェイテクトでは、社員と家族、地域の方々との親睦を深めるために、各工場
で毎年「工場フェスティバル」を開催しています。それぞれの工場において、
ステージ、ゲーム、社員による模擬店販売など、
たくさんの企画を用意し、来場
者に楽しんでいただいています。
2007年度は計10回開催し、のべ7,723名の参加がありました。
32
社 会性 報 告 | 地 域 社 会とともに
工場フェスティバル
1.花園工場フェスティバル 2.刈谷工場フェスティ
バル 3.岡崎工場フェスティバル 4.田戸岬工場
フェスティバル
[ 地域社会貢献 ]
■ 地域清掃・緑 化 活 動 への 参 加 社員の環境意識の向上を目的とした、地域美化活動を毎年実施しています。
工場周辺の清掃活動や花いっぱい活動に社員が積極的に参加し、地域と
の共生を図っています。
たとえば亀山工場では2007年6月3日、亀山市主催の「鈴鹿峠クリーン作戦」
ゴミゼロ運動(豊橋工場)
に参加しました。鈴鹿峠付近はゴミのポイ捨てや不法投棄が後を絶ちません。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
小雨の降る中、亀山工場からの参加も合わせて約500名の市民が参加し、
空き缶、ペットボトル、
タイヤ、ホイールなど、多種多様なゴミを回収しました。
また、2007年8月24日には、大阪市中央区で行われた「御堂筋一斉清掃」に
参加しました。この清掃は世界陸上大阪大会のマラソンコースとして選ばれ
た御堂筋を清掃するためのもので、沿道の企業・自治体から約800名、
ジェイ
テクト大阪本社から11名の有志が参加し、猛暑の中、ペットボトルなどのゴミ
鈴鹿峠クリーン作戦(亀山工場)
特
集
拾いや、銅像の清掃などを行いました。
2007年度は地域清掃・緑化活動へ、のべ2,472名の参加がありました。
■ 「こども110番 」運動に参加 「こども110番」運動とは、
トラブルに巻き込まれそうになった子どもたちが、助
けを求める場所を、身近に数多く確保するものです。誰もが安心して暮らせる
環境を地域ぐるみでつくるため、全国の自治体で展開されています。
御堂筋一斉清掃(大阪本社)
社
会
性
報
告
大阪府でも、府内の家庭や企業に「こども110番」への協力を呼びかけており、
国分工場では地域貢献活動の一環として、2007年12月からこの運動に参加。
通勤バス4台と業務用車両3台に「こども110番」のステッカーを貼り、
「動く
こども110番」として、地域のトラブル防止に貢献しています。
環
境
報
告
「こども110番」運動(国分工場)
T
O
P
I
C
S
小学生のサッカー大会を後援
スポーツを通じた青少年の育成を目的 ります。この大会には、
ジェイテクトのサッ
に、1997年から刈谷市連盟会長杯小 カー部からボランティアとして審判員
学生サッカー大会を「JTEKTチャレン を派遣しています。また、寒い中参加
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
ジカップ」として後援しています。毎年 いただいた選手や応援の父兄のみな
冬に開催され、刈谷市内の小学校(16 さまへ、社員ボランティアが「豚汁」の
校)
から30を超えるチームの参加があ サービスを行うのが恒例となっています。
社会性報告|地域社 会とともに
33
Soci al Report
社会 性報告| 地 域 社 会とともに
[ 防 火 活 動・交 通 安 全 活 動 ] ■ 防 火 活 動 の 推進
地域から信頼される企業であり続けるために、火災の予防は重要な活動と
位置づけています。自主活動とともに地域の消防行政のご指導のもと、
防火管理を推進しています。各職場においては、火災危険箇所の見える化
(マップ化)
を図り、
「自分たちの職場は自ら守る」という意識を持って防火
消防総監賞を受賞(東京工場)
活動を行っています。2007年度は、消防活動や危険物管理に関して東京
工場で消防総監賞を受賞し、田戸岬工場、東刈谷工場では地元消防署
より表彰を受けました。
(1)火災を出さない職場づくり
● 火災マップ・手順書の最新版管理
● 危険物施設の法定・自主点検
● 高圧ガス施設の法定・自主点検
● 防火管理者による防火点検の実施
● 初期消火訓練の実施
(2)工場防火対策の推進
初期消火訓練(岡崎工場)
● 工場建屋等施設・設備の見直し
● 自動火災受信設備更新
● LPGタンクの撤去(LNG化)
● 炉・インライン設備の防火対策の推進
■ 地 域 社 会と一体となった 交 通 安 全 活 動
ジェイテクトは自動車関連企業の一員として、交通安全活動を推進することは、
大切な社会的責任の一つであると考えています。
「交通安全立哨への参加」
や「警察関係者を講師とした交通安全講習会の開催」など、地域のみなさま
や自治体、警察と一体となって、交通安全に関する取り組みを行っています。
トヨタグループ統一活動(香川工場)
花園工場はこれらの取り組みが評価され、
2007年度「交通安全優良事業所」
●イエローストップ活動 ●交通安全立哨
として地元警察より表彰されました。
7月
200名参加 9月 300名参加
12月
300名参加
T
O
P
I
C
S
社内向けの交通安全活動も推進
プライベート事故を含むすべての交通事故を
防止し、社員の安全と幸せを守るために、社
内向けの交通安全活動を積極的に展開し
ています。具体的には、交差点に重点を置い
た危険予知(KY)訓練や通勤経路の危険
箇所に対する意識を向上させるための啓発
活動を実施しています。また、
「交通事故と
保険制度」
「事故発生状況と対応」をテー
マにした交通安全教育を実施しています。
34
社 会性 報 告 | 地 域 社 会とともに
交通安全教育(国分工場)
交通安全講習会(花園工場)
Social Repor t
社会性報告| 株 主・投 資 家のみなさまとともに
株 主・投 資 家 の み なさまととも に
ジェイテクトは、株主・投資家のみなさまとの長期的な信頼関係の構築を目指しています。
そのためには、企業価値の向上と、安 定 的な配当の継 続 、
そして、透明 性の高い経営が重要だと考えています。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
1株あたりの配当金の状況
[ 業 績と利 益 還 元 ]
(円)
30
2007年度の連結売上高は1兆1,575億と、前期に比べ1,322億円、率にし
24
25
て12.9%の増収となりました。連結経常利益につきましては、原材料などの
15
15
価格の上昇、法人税法の改正による減価償却費の増加などの影響があり
10
ましたが、売上高が増加したことの効果などにより、728億円と前期に比べ
5
0
59億円、率にして8.9%の増益となりました。連結当期純利益につきましては、
期末配当
19
20
年間配当
10
9
7
4
3
5
4
6
9
'03
'04
'05
'06
13
中間配当
9
11
'07 (年度)
前期比14億円、率にして3.2%減益の434億円となりました。その結果、年間
株式会社ジェイテクトは、2006年1月1日付で光洋
配当金は1株につき24円と、前期に比べ5円の増配といたしました。
足いたしました。2003年度、2004年度につきましては、
精工株式会社と豊田工機株式会社が合併して発
特
集
光洋精工株式会社の配当金を記載しております。
今後もさらなる品質管理体制の確立、市場ニーズを先取りする新商品の開発・
提案、原価低減活動による収益基盤の強化などを進めることで、株主・投資
月間最高値
月末終値
月初始値
月間最安値
家のみなさまからのご期待に応えていきたいと考えています。
当社株価の推移
月間最高値
月初始値
月末終値
月間最安値
株価(円)
2,800
2,600
2,400
2,200
2,000
1,800
1,600
1,400
1,200
1,000
出来高
社
会
性
報
告
(千株)
45,000
40,000
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
0
2005/4
2005年度
2006/4
2006年度
2007/4
2007年度
2008/3
環
境
報
告
[ 株主総会 ]
定時株主総会は、毎年6月下旬に開催しています。議長である社長のあいさ
つに始まり、監査報告、営業報告書、賃借対照表および損益計算書などの
報告が行われます。 第108回定時株主総会の様子
[ 情報開示 ]
株主・投資家のみなさまと長期にわたる信頼関係を構築するためには、経営
の透明性を高めることが重要と考え、
「適時」
「公平」
「正確」な情報を「継
続的」に開示するよう努めています。
主なIR活動
●半期ごとの決算説明会の開催
●報告書の発行
●アニュアルレポートの発行
●ホームページによる財務・IR情報の発信
●個別訪問・取材対応
●工場見学
社会性報告|株主・投資家のみなさまとともに
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
35
JTEKT CSR Report 2008
環境報告
地球環境への
貢献につながる、
新 た な 可 能 性 を 探し 、
追 求し 続 け る 。
ジェイテクトでは 、環 境 へ の 取り組 みを経 営 の 最 重 要 課 題 の 一 つとして認 識し、
企 業 行 動 規 準にも掲げて、日々 、活 動を展 開しています。
全 社 統 一 の 環 境 方 針 の 周 知・徹 底
地 域 の 安 心・安 全を守る環 境リスクへ の 対 策
生 産 性 の 向 上 による環 境 負 荷 の 低 減
省エネ、省 資 源 、リサイクル 商 品 の 開 発など
社 内だけに目を向けるのではなく、
地 球 環 境にやさしいモノづくり企 業として、
本 業を通じた 環 境 へ の 貢 献を模 索し、その 可 能 性に挑 戦しています。
この「 環 境 報 告 」の 章では 、
地 球 の 未 来につながる取り組 みを紹 介します。
36
環 境報 告
E n vi ronme ntal R eport
環境報告
2 0 0 7 年 度 活 動 の サ マリー
環境
マ ネ ジ メント
中国での
環境取り組みを開始
インド現地法人SONAが
環境表彰
中国において、環境と安全への取り
環境保全活動が高く評価され、国家
刈谷工場と東刈谷工場で、保管中
組みがスタート。15拠点の現地法人
表彰である『第6回企業表彰』環境
のPCB(ポリ塩化ビフェニル)使用
を集めた中国総会を開催しました。
部門最優秀賞を受賞しました。
機器を、無害化処理しました。
P 38
PCB使用機器を
無害化処理
P38
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
P42
特
集
P38
開 発・
設 計 段 階 での
取り組 み
電動パワステ
高出力化に成功
針 状 軸 受のトルク損 失を
大幅低減
工作物の消費エネルギー
を大幅削減
ラックアシストタイプの高出力化を実
クルマのトランスミッション用である
高 剛 性 砥 石 軸 の 開 発により生 産
現し、大型SUV車やピックアップトラッ
スラスト針状ころ軸受のトルク損失
性が大 幅に向 上 。工 作 物 1 本あた
クへの搭載を世界で初めて可能にし
を5 0 % 低 減し、燃 費 向 上に貢 献し
りの消 費エネルギーも総 合で4 5 %
ました。
ました。
削減しました。
P 46
P48
社
会
性
報
告
P49
パワーステアリングのエネルギー消費比較
(%)
3
3.0
2.5
2.0
2
環
境
報
告
1.0
1
0.5
P45
生 産・物 流 で の
取り組み
0
HPS
HPS
(従来)
(高圧)
H-EPS
H-EPS
EPS
(Idle&Go制御)
国分第 2 工場が
省エネ表彰を受賞
遠隔地物流の改善
近畿経済産業局から、
「平成19年
奈良・豊橋―岩手間の物流における
廃 棄 物 低 減 活 動として 取り組む
度エネルギー管理優良工場」として
荷姿と手段を見直し、CO 2 排出量を
「ショットカスの有価物化について
表彰されました。
大幅に削減。他地域への物流にも
の改 善」が評 価され、文 部 科 学 省
展開します。 から表彰を受けました。
P 50
P51
JTEKT
改 奈良工場
善
前
JTEKT
豊橋工場
JTEKT
改 奈良工場
善
後
JTEKT
P50
徳島工場で
『創意工夫功労者賞』を受賞
豊橋工場
P53
上
郷ト
集ヨ
荷タ
セ輸
ン送
タ
ー
J
R
名
古
屋
南
駅
取引先様
工場
J
R
盛
岡
駅
関
東
商
事
様
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
取引先様
工場
※ H-EPSは株式会社ジェイテクトの登 録 商 標です。
環境報告|2007年度活動のサマリー
37
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 環 境マネジメント
環 境 マ ネジ メント
ジェイテクトは、かけがえのない地球環境を未来に受け継いでいくために、
環境保全活動を推進しています。
「環境方針」を定め、事業活動のあらゆる分野で環境負荷の低減に取り組み、
持続可能な社会の実現に貢献します。
[ 推進体制 ]
環境方針
1.地球環境保全の重要性を深く認識し、当社の国
内外のあらゆる事業活動・製品及びサービスに
おいて、自主的かつ積極的に地球環境保全活動
■ 「 環境方針 」を策 定
を推進する。
ジェイテクトでは、環境マネジメントを推進するため、全社統一の環境方針を
定めています。ジェイテクトの敷地内で作業する外部業者を含めた全社員に
周知徹底するとともに、社外にも公開しています。また、工場の独自性・地域
性を踏まえ、工場環境方針を定めている工場もあります。
2.事業活動と環境を調和させるために、環境マネジ
メントシステムの継続的改善を図る。また、原材
料等の供給者との協力を推し進める。
3.事業活動にかかわる環境法令・条例・協定およ
びその他の要求事項を順守し、積極的に環境汚
染の予防に努める。また、地球環境保全上の技
■ 全社一元管理 体 制を確 立
術的ニーズを的確に把握し、
これらに対応する商
品を開発提供することで社会に貢献する。
ジェイテクトでは、社長を委員長とする「地球環境保全委員会」のもと、六つの
環境専門部会を設置し、全社の方針や目標、方策を審議・決定しています。
国内・海外のグループ全体での取り組みについては、
「グローバルジェイテクト
グループ環境連絡会」を設置し、国内・海外の関係会社とともに環境活動を
展開しています。2007年度は、経済の急成長にともなう環境問題が懸念さ
4.全社員の環境意識を高揚して、事業活動・製品
及びサービスに関する環境管理重点テーマとし
て次の項目に取り組む。
①消費エネルギーの有効活用によるCO2削減
②廃棄物の削減
れる中国での取り組みを開始しました。中国国内15拠点の生産・販売現地
③化学物質管理の徹底及び環境負荷物質の低減
④主資材・副資材の削減
法人で中国総会を開催し、
その中で環境・安全体制の強化を図りました。
⑤物流に関するCO2削減
⑥地域環境の維持及び改善
地 球 環 境 保 全 委員会
5.環境保全体制の整備と環境保全活動の目的と
委員長 取締役社長
内部環境
監 査 員チーム
環境管理責任者
グローバルジェイテクトグループ環境連絡会
ジェイテクトグループ環境連絡会
国内
海外ジェイテクトグループ環境連絡会 海外
が協業して環境保全活動を推進する。
6.各事業場の立地条件を認識し、関係諸官庁・地
環境専門部会
①環境設計部会
②省エネ部会
③物流部会
目標を定め、定期的なレビューを行い、全従業員
④省資源部会
⑤廃棄物部会
⑥地域環境部会
域住民とのコミュニケーションを図る。また必要に
応じて、環境管理活動の実施状況について公開
する。
2008年4月1日
各工場|工場環境保全委員会
工場以外
※
①名古屋本社・大阪本社
②営業支社 ③物流センター
※第3者認証範囲外
T
O
P
I
C
S
ジェイテクトグル ープ企業が環境部門でインド国家表彰を受賞
インドの資源エネルギー研究所主催の『第6 回はSONAの有害物質削減、工場用水節約、
回企業表彰』において、インドのステアリン
植樹による緑化推進などの活動が高く評価
グ生産現地法人SONAが環境部門の最優 されました。同賞を自動車業界で受賞したの
秀賞を受賞しました。これは、環境保全で著 はSONAが初めてとなります。
しい成果をあげた企業を表彰するもので、今
38
環 境報 告 | 環 境マネジメント
SONA Kapur会長(左)
、Chidambaram大蔵大臣(右)
[ 目 標と実 績 ]
■ ジェイテクト環 境 取り組 みプラン
ジェイテクトは、持続可能な社会を実現するため、2010年度までの取り組み方
針および具体的な目標を定めた「ジェイテクト環境取り組みプラン」を策定して
います。このプランに基づき、関係会社を含めて環境保全活動を展開しています。
PRTR法
環境汚染物質排出・移動登録の略で、
化学物質の環境への排出移動量を行
政 に 報 告し 、行 政 が 公 表 する 制 度
すでに2010年度の目標を達成した項目については、
さらに厳しいチャレンジ目
(Pollutant Release and Transfer
標値を設定し、活動しています。
Register)
【 1 】 環境負荷の削減強化による環境保全活動の充実
項 目
内 容
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
※チャレンジ目標
2007年度目標
実 績
評価
ページ
温暖化
防止対策の推進
● CO2総排出量:2010年度末までに総排出量を03年度比5%減
● CO2原単位:2010年度末までに原単位を05年度比30%減 ※
268,000(t-CO2)
41.4(t / 億円)
282,306(t-CO2)
41.3(t /億円)
×
○
50
環境負荷物質の
管理・削減の強化
● PRTR法対象物質:2010年度末までに98年度比60%減
96(t)
88(t)
○
53
廃棄物削減と
省資源の推進
● 埋立廃棄物ゼロ:2010年度末までにゼロ ※
● 焼却廃棄物:2010年度末までに90年度比96%減 ※
● 排出物原単位:2010年度末までに03年度比30%減 ※
● 主資材重量原単位:2010年度末までに05年度比5%減
● 主資材金額原単位:2010年度末までに05年度比5%減
● 副資材金額原単位:2010年度末までに05年度比5%減
28(t)
1,254(t)
10.7(t / 億円)
1.536(t / 百万円)
9.69(百万円/百万円)
4.37(百万円/百万円)
26(t)
1,177(t)
9.3(t / 億円)
1.538(t / 百万円)
9.41(百万円/百万円)
4.25(百万円/百万円)
○
○
○
×
○
○
52∼53
17,406(t-CO2)
17,621(t-CO2)
×
物流合理化の
推進
● 輸送段階におけるCO2排出量を2010年度末までに
90年度以下
● 輸送段階におけるCO2原単位を2010年度末までに
90年度比40%減
2.68(t / 億円)
2.58(t /億円)
○
51
特
集
社
会
性
報
告
【 2 】 環境に配慮した開発・設計
項 目
内 容
● 環境負荷の低減
開発・設計段階
での取り組み
取引先様との
連携強化
● グリーン調達の一層の推進
● 環境に配慮した「グリーン調達ガイドライン」を策定し、
取引先様へ展開
実 績
評価
ページ
・世界最高水準の高出力電動
パワーステアリング(RC-EPS)の開発
・スラスト針状ころ軸受の低トルク化
・小型車用ハブユニットの軽量化
・ダンパプーリの小型・軽量化
・GL32J円筒研削盤の消費電力削減 など
○
45∼49
「グリーン調達ガイドライン」の改訂(2008年4月)
○
25
【 3 】 連結経営に対応した環境マネジメントシステムの拡充
項 目
体制整備と活動充実
内 容
● 基本方針・行動指針の共有化
実 績
評価
ページ
○
38,42
評価
ページ
工場周辺の清掃活動などの実施
○
33
環境に関する地域住民との懇談会の継続実施
○
32
社会・環境報告書2007の発行
○
国内外グループ企業とともに活動継続
【 4 】 企業市民として社会的保全活動への積極的な参画
項 目
社会貢献活動の推進
内 容
● 環境保全活動への参画
地域社会との
● 自治体との連携および支援
コミュニケーションの充実
広報活動・
情報開示の推進
● インターネットを活用した環境情報提供の充実
● 環境報告書の充実と継続発行
● 地域社会のボランティア活動の推進
実 績
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
※ RC-EPSは株式会社ジェイテクトの登 録商 標です。
環境報告|環境マネジメント
39
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 環 境マネジメント
[ 事 業 活 動 にとも なう環 境 へ の 負 荷 ]
環境保全活動は、事業活動のすべての段階で環境負荷を低減することが重
要です。ジェイテクトでは、資源・エネルギー投入量(インプット)
と環境負荷物
質排出量(アウトプット)の全体像を定量的に把握し、事業活動の各段階で
の環境負荷低減に取り組んでいます。
■ 資源・エネ ルギ ー 投 入 量と環 境 負 荷 物 質 排 出 量
2007年度の資源・エネルギー投入量と環境負荷物質排出量を表しています。
ジェイテクトではエネルギーを効率的に使用し、温暖化への影響を最小化する
ことに取り組んでおり、鍛造、鋳造、熱処理、機械加工工程などのエネルギー
使用量の削減に取り組むとともに、
よりエネルギー効率の良い電気や都市
CO2排出量算出に用いたCO2換算係数
電力
0.3817 kg-CO 2 / kWh
A重油
2.7000 kg-CO 2 / L
灯油
2.5308 kg-CO 2 / L
プロパンガス
3.0094 kg-CO 2 / kg
都市ガス
2.2559 kg-CO 2 / m 3
※CO 2 換算係数の出典:
(社)日本自動車工業会
本報告書での換算では、自社改善が実績評価でき
るよう電気換算係数は固定し、
コージェネレーション
のCO 2 削減効果は火力平均で換算して、その効果
を排出量に反映しています。
ガスへのエネルギー転換を進めています。
エネルギー投入量において電気、都市ガスが占める割合は約95%(熱量換算)
となっています。各工程からの社外排出物では、98%をリサイクルし、資源を
有効に活用しています。
GJ
ギガジュール(熱量を表す単位)
G=10 9
COD
化学的酸素要求量(水質汚濁の度合い
を表す指標)
INPUT
資源・エネルギー投入量
原材料(金属、非鉄金属)
合計 290 千t
エネルギー
合計 6,961,175 GJ
電 力
都 市 ガス
L
P
G
OUTPUT
製 造
大気への排出
鍛 造・鋳 造
熱処理
591,091 MWh
17,543 千Nm 3
875 kl
A 重 油
3,901 kl
282,306 t-CO2
CO 2
PRTR法対象物質
排出量
70 t
水域への排出
機械加工
3,135 t
灯 油
環境負荷物質排出量
排 水 量
D
6.9 t
素
8.3 t
り ん
0.1 t
C
塗 装
1,034
千m 3
O
窒
PRTR法対象物質 0.1 t
水
合計 2,860 千m 3
上 水
498 千m 3
工業用水
508 千m 3
地 下 水
組 立
社外排出物
廃棄物
1,854 千m 3
13,918 t
売 却リサイクル
48,391 t
PRTR法対象物質
化学物質
1,203 t
リサイクル
17.4 t
製 品
(PRTR法対象物質取扱量)
自動 車 部 品
合計 132 t
軸 受
工作機械
物流
包装梱包材
40
メカトロ 製 品
5,174 t
環 境報 告 | 環 境マネジメント
物流
製品輸送に関わるCO 2
17,621 t-CO2
[ 地 域 環 境リス ク の 低 減 ]
ジェイテクトは、地域環境に悪影響をおよぼすような法令違反、異常・苦情の
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
発生ゼロに向けて、防止策を環境マネジメントシステムに組み込み、地域環境
リスクの低減に取り組んでいます。
また、異常・苦情には至らない事例も把握して対策を講じるとともに、
その情報
を共有して、防止に活かしています。さらに地域環境部会を通じて地域の声に
応え、改善を図るほか、万一に備えて、毎年、緊急事態訓練を実施しています。
■ 地域に配慮した 騒 音 対 策
地域環境リスク低減の一環として奈良工場で古い建物を撤去する際、周辺環
境に与える騒音を低減するため防音壁を設置しました。このほか、音の反響に
よって敷地外に影響をおよぼさないように、工場建屋には吸音シートも施工しま
特
集
した。
防音壁(奈良工場)
■ 環境事故・苦 情 へ の 対 応
2007年8月、豊橋工場でCOD(化学的酸素要求量)
とSS(水中の浮遊物
質量)が法基準値を超過する事故が発生しました。原因は、砂ろ過塔の目詰
社
会
性
報
告
まりにより、未処理の排水がオーバーフローしたことによるものでした。
2008年1月には、国分工場で汚水配管に流れ出た油が雨水配管に流入し、
公共水路へ流出する事故が発生しました。これは、雨水放流口に監視機能
が無く、雨水配管への油流入の発見が遅れたことが原因でした。
いずれも再発防止のための設備対策と併せて、運用管理の見直し・徹底を
図るとともに是正措置を他工場にも展開しました。
今後も継続的な取り組みにより、防止活動を推進していきます。
環
境
報
告
■ 環境法令などの 遵 守 状 況
工場排水や大気放出物質については、法基準を上回る厳しい自主基準値を
設定し、防止に努めています。2007年度においては上記2件の環境事故を
除いては罰金・科料は無く、環境に関する訴訟もありませんでした。
■ 土 壌・地下 水 に関 する取り組 み( 継 続 報 告 )
図|01
過去に使用していた洗浄剤などに含まれていたトリクロロエチレンによる地下
図|01
2007年度 トリクロロエチレン測定値
工場
地下水測定結果の最大値
水汚染を防ぐため、1998年から刈谷工場と岡崎工場で、揚水曝気方式(※1)
刈谷
0.710 mg /L
による工場敷地外への流出防止・浄化対策を継続的に行っています。さらに
岡崎
0.137 mg /L
岡崎工場では浄化促進対策として、2004年度から栄養剤注入による微生
物浄化法(※2)
を導入し、微生物浄化を行った地点では基準値を下回るなど、
効果を出しています。なお、地下水の測定結果については行政に報告すると
ともに、
「地域懇談会」を通じて地域住民の方に説明・報告しています。
( P32 関連記事)
※環境基準値 0.03 mg /L
※1 揚水曝気方式
地下水を汲み上げ噴霧し、下からエアーを吹き付け
て有機溶剤を気化・分離し、活性炭に吸着させ除去
する方式。
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
※2 微生物浄化法
微 生 物 機 能を活 用して汚 染した環 境を修 復する
方法で、栄養剤などの注入により現場に生息する
微生物の浄化機能を高める方法。
環境報告|環境マネジメント
41
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 環 境マネジメント
■ PCB機 器 の 対 応
図|01
図|01
保管中のPCB機器
絶縁油にPCB(ポリ塩化ビフェニル)
を使用していたコンデンサなどの機器を
工場
コンデンサ
適正に保管し、保管状況と数量を定期的に行政へ報告しています。2008年
国分
15
3,761
刈谷
1
850
徳島
66
126
岡崎
83
99
東京
23
269
奈良
11
112
5月には、刈谷工場と東刈谷工場で保管していたコンデンサ31台を日本環境
安全事業株式会社に委託して、無害化処理を行いました。今後も計画的に
委託処理を進めていきます。
東刈谷
合計
安定器
0
1
199台
5,218台
記載工場以外はPCB機器の保管はありません。
[ 環境監査 ]
ジェイテクトでは、環境マネジメントシステムが継続的に維持・改善されている
かを評価するために、内部監査および外部審査を毎年実施しています。
■ 内 部 監 査 の 実施
ジェイテクトでは、監査計画に基づき、各部署や環境専門部会を対象とした
内部監査を年1回実施しています。内部監査員による指摘事項については
すべて是正を行い、環境保全レベルの継続的向上や、潜在的な環境リスク
の低減を図っています。
■ 外 部 審 査 の 実施
ジェイテクトでは、審査機関が環境マネジメントシステムの継続的適合性を確
認する外部審査として、
サーベイランス審査(1回/年)
と更新審査(1回 /3年)
外部審査の様子
を実施しています。2007年度のサーベイランス審査では、環境法規制遵守や
環境リスク低減を適切に行うためのしくみについて指摘を受け是正しました。
総合的には、環境マネジメントシステムが適切に実施・運用されていると評価
されました。特に評価された点は、業務と直結した環境改善の取り組みと成果、
環境負荷低減に向けた積極的な改善活動、地域美化などの地域コミュニ
ケーション活動に関するものでした。
■ グループにおける環境マネジメントシステムの取り組み
図|02
国内・海外のジェイテクトグループ各社において、2007年度は五つの事業所
でISO14001を認証取得しています。
T
O
P
I
C
図|02
2007年度
ISO14001認証取得会社(国内・海外)
国内グループ会社
認証取得日
光洋熱処理株式会社
2007年12月
光洋販売株式会社
2008年3月
豊ハイテック株式会社
2008年4月
海外グループ会社
認証取得日
KAW(中国)
2007年12月
JAFS(中国)
2008年2月
S
光洋熱処理株式会社がISO14001認証を取得
ジェイテクトでは環境活動の一環として、国 りました。また、内部監査の実施により環境
内グループ企業と一体となってISO14001
法規に関わる遵法評価を確実に行えるよう
認証の取得を推進しています。2007年度は になりました。2008年度は、内部監査員の
光洋熱処理株式会社が認証を取得しました。 増員とレベルアップに取り組むとともに、環
この取り組みを通じて、社員の省エネや廃棄
物削減に対する意識が向上し、効果も上が
42
環 境報 告 | 環 境マネジメント
境保全活動を一層強化していきます。
主サイトである八尾工場(大阪府)
[ 環境会計 ]
ジェイテクトは、環境保全コストと効果の定量的な把握によって、継続的な改
善を効果的かつ効率的に実施しています。環境会計の算出結果は、
ステーク
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
ホルダーのみなさまにジェイテクトの環境保全活動を理解していただくための
情報開示データとして活用しています。 ■ 環境保全コスト
分 類
(単位:百万円)
主 な 内 容
投 資
費 用
1 事業エリア内コスト
●
1 公害防止コスト
○
● 排水処理設備の保守・維持管理費
● 集塵機などの保守・維持管理費
175
298
2 地球環境保全コスト
○
● 省エネルギー対策費
371
57
3 資源循環コスト
○
● 廃棄物の減量化などに関する
投資と維持管理費
● 廃棄物処理、
リサイクルなどの費用
32
707
2 上・下流コスト
●
● グリーン購入費用
● 業界団体への負担金などの経費など
―
661
3 管理活動コスト
●
● 教育、啓発活動費
● ISO14001認証維持費用
● 環境監視、測定費など
―
215
4 研究開発コスト
●
● 環境配慮型製品の研究開発費
870
1,875
5 社会活動コスト
●
● 環境情報公表のための経費
● 緑化などの費用
―
82
6 環境損傷コスト
●
● 汚濁負荷量賦課金(東京・徳島)
● 地下水、土壌浄化のための費用
―
25
1,448
3,920
合計
■ 環境保全対策にともなう経済効果
効果の内容
費用削減
社
会
性
報
告
5,368 総額
収益
特
集
主たる事業活動で生じた廃棄物のリサイクル
および使用済製品などのリサイクルによる事業収入
(単位:百万円)
経済効果
332
省資源およびリサイクルにともなう廃棄物
処理費用の削減
24
合計
■ 2007年度環 境 会 計 集 計 結 果
省エネ効果など、確実に把握できる範囲で集計して
います。そのため、製品付加価値への寄与、環境リ
スク回避、企業イメージの向上といった効果は、経
1,547
省エネルギーによるエネルギー費の削減
「環境保全対策にともなう経済効果」表の注
済効果として算出していません。
原価償却費は含んでいません。支出目的が複合す
る費用については、按分集計しています。
集計範囲:株式会社ジェイテクト単独(本社・支社、
物流センター、研究開発部門、全工場)
1,903
集計期間:2007年度(2007年4月∼2008年3月)
図|01
2007年度の環境保全コストは、投資が14.5億円、経費が39.2億円の計
53.7億円となり、前年度比2.5億円(5%)の増加となりました。地球温暖化
図|01
環境保全コスト・効果
(億円)
コスト
60
対策を目的とした省エネルギーへの投資が事業エリア内コストの64%を占め
ています。
環境保全対策にともなう経済効果は19億円となり、前年度比2.4億円(14.6%)
の増加となりました。これは金属資材などの高騰により、有価売却したリサイ
クル資材の売却益が増加したことによるものです。
環
境
報
告
50
48.0
効果
53.7
51.2
40
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
30
20
14.2
16.6
19.0
10
0
'05
'06
'07
(年度)
環境報告|環境マネジメント
43
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 環 境マネジメント
[ 環境教育/訓練 ]
■ 環境教育を実 施
ジェイテクトでは、全社員の環境意識の向上を図るため、
さまざまな環境教育
を実施しています。内部環境監査員の養成教育を行うほか、新入社員や新
任の基幹職、技能職に対しては全社教育カリキュラムの中で環境に関する
内部環境監査員養成教育
教育を実施しています。
01 |環境自覚教育
毎年6月の環境月間行事の一つとして、社員を対象に各工場で環境自覚
教育を実施しています。2007年度は、
「社員一人ひとりが、自分でできる
活動を考えよう!」をテーマに環境自覚教育を行い、環境取り組みの認識を
環境自覚教育(刈谷工場)
高めました。
02 |内部環境監査員養成教育
V O
I
C
社員と関係会社の方を対象に年1回「内部環境監査員養成教育」を実施
E
環境管理室長
しています。2007年度は、社内外含め30名が受講し、内部環境監査員として
野内宗一
新規登録されました。
主な環境関連資格者数(2007年度)
公害防止管理者
大気
25名
特別管理産業廃棄物管理責任者 水質
30名
危険物取扱者(甲種)
3名
騒音
25名
危険物取扱者(乙種)
250名
振動
17名
危険物取扱者(丙種)
39名
24名
電気主任技術者 第1種
1名
9名
電気主任技術者 第2種
12名
274名
電気主任技術者 第3種
22名
エネルギー管理士
エネルギー管理員
内部環境監査員
32名
時代と社会が求める
環境保全意識を、
全員で共有するために
昨今は環境問題が日常の話題やニュース
で取り上げられています。こうした時代の
中で、会社としてどのような環境保全活動
の取り組みを行っているかを環境教育で
話しています。
環境教育を通じて、社員一人ひとりが自分
でできる取り組みは何かを考えるきっかけを
■ 緊急事態訓練を実 施
与え、一つでも多くの実践に結びつけてい
きたいと考えています。
環境リスクを最小限にとどめるためには、日常的に十分な緊急事態訓練を
行うことが必要です。そこで、
ジェイテクトでは定期的に全員参加の訓練や
環境保全設備の点検を実施しています。訓練や点検は、火災・爆発・地震・
台風・有害物質の漏洩などに起因する緊急事態の中から発生する可能性が
高いものを特定し、緊急事態に対応するために組織された各部門の役割に
基づいて行います。
緊急事態訓練(東京工場)
44
環 境報 告 | 環 境マネジメント
Environmental Re p o r t
環境報告| 開 発・設 計 段 階での取り組み
開 発・設 計 段 階 で の 取り組 み
ジェイテクトは、あらゆる環境取り組みの中でも、
開発・設計段階における努力を、最重要課題の一つと捉えています。
画期的な技術革新は、他の方法では達成できない、
高い目標を捉える可能性を秘めているからです。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
[ 推進体制 ]
全社の環境保全活動を統括する「地球環境保全委員会」の管理のもと、
「環境設計部会」によって、管理推進されています。
この分野では、環境性能の向上とともに、製品としての機能も常に向上させ
特
集
ることが重要です。ユーザーの快適性と安全性を高め、製品として品質・コス
ト・納期の要件を満たし、
それに高い環境性能を加えることで、総合的に社会
貢献できる技術開発を目指しています。
環境設計部会
ステアリング
軸 受・駆 動
社
会
性
報
告
工 作 機 械・メカトロニクス
環境に配慮した商品を開発し、地球環境保全に貢献する
[ 目 標と評 価 ]
環
境
報
告
環境負荷低減効果は、数値で評価できるように「環境効率の基本式」を
ジェイテクト独自の指標として定めています。数値には具体的な目標を策定し、
年度ごとに集計した数値を評価しながら取り組んでいます。 環境効率の基本式
製品の性能/製品の環境負荷=
1 / W
2
2
+T +E
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
2
W:質量項 T:損失項 E:エネルギー項
環境負荷低減値の算出方法
環境効率は、軽量・コンパクト化、省エネなどの度合いから算出される数値です。環境負
荷は、
その逆数として求められる数値になります。
環境負荷低減値は次の式で求めることができます。たとえば、環境効率の値が1.25で
あれば、環境負荷を20%低減したことになります。
( 1 − 1 1.25 )× 100 = 20%
環境報告|開発・設計段階での取り組み
45
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 開 発・設 計 段 階での取り組み
[ 事 業 ごと の 取り組 み と成 果 ]
「ステアリング」
「軸受・駆動」
「工作機械・メカトロニクス」3事業それぞれの、
2007年度の主な取り組みと成果を紹介します。
■ ステアリング
01 | ステアリングのすべてを知る企業の責任として
ステアリングは、
クルマの「曲がる」機能を担う装置で、性能と信頼性が重視
されます。ジェイテクトは、多種あるステアリングシステムのすべてをカバーする、
世界でも数少ない企業であり、
その責任として高性能と環境性とを両立した
製品づくりを進めています。
※1 製品輸送マイレージ
製 品 輸 送にともなう資 源、エネルギー節 約による
CO 2 削減の考え方。製品輸送量に移動距離を掛
02 | 製品輸送マイレージ(※1)削減
け合わせた数字で評価します。
ステアリング製品輸送時のCO2削減を目指して、海外での現地生産化・現地
調達化を積極的に進めています。
パワーステアリングの
エネルギー消費比較
03 | ステアリングの種類と、その適用
3.0
(%)
3
2.5
電動パワーステアリング
2.0
2
油圧、電動ポンプ式油圧に比べて、燃費やコンパクト性に優れています。
しか
し、すべての車両に適用するには、高出力化が課題です。そこで環境設計と
1.0
1
0.5
並んで、高出力化にも取り組みました。
また、電動パワーステアリングには適用車両の異なる3種のシステムがあり、
それぞれのシステムの特徴を考慮した最適な技術開発を行っています。
中でもラックアシストタイプでは大幅な高出力化に成功しました。
T
O
P
I
C
0
HPS
HPS
(従来)
(高圧)
H-EPS
H-EPS
EPS
(Idle&Go制御)
クルマ全体のエネルギー消費の中で、パワーステア
リングのために使われるエネルギーの比率
S
世界初 、大型SUV(※2)に採用された電動パワーステアリング
モーターを動力源とする電動パワーステアリ 品が世界で初めて大型SUV車やピックアッ
※2 SUV
自動車の形態の一つ。Sport Utility Vehicle
(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の略で、
「スポーツ用 多目的 車」と訳される。
ング(EPS)は、エンジンを動力源とする油圧 プトラックへのEPSの搭載を可能にしました。
パワーステアリング(HPS)に比べ、エンジン
今後も、
より一層の技術革新でEPS普及を
のエネルギーロスを少なくするため、燃 費を 推進し、それによって地球環境保全に貢献
EPSの出力と車両総重量との関係
ラック出力N(比スト50mm/rev換算)
13,500
油圧の
領域
向 上させることができます。しかし、車 両 総 していきます。
13,000
高出力化という課題があります。
12,500 EPS領域を拡大
従来の油圧領域に
ジェイテクトでは 、新 方 式 の 開 発を含 め 、
従来の
11,500
おり、
その成果の一つとして、世界最高水準
の高出力ラッククロス式EPS
(RC-EPS)の
開発に成功しました。2007年には、この製
環 境報 告 | 開 発・設 計 段階での取り組み
開発品
12,000 EPS領域
EPSのパワーアップに多角的に取り組んで
46
さらなる
高出力化へ
重量が3トンを超える大型車への搭載には、
新開発の「ラッククロス式EPS」
11,000
2,000
2,500
3,000
3,500
車両総重量kg
4,000
4,500
電動ポンプ式油圧パワーステアリング
ポンプの効率改善と、小型化、
トルク損失低減に取り組みました。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
油圧パワーステアリング
小型化、軽量化、
トルク損失低減に取り組みました。
ステアリングの種類とその適用車両
適用車両
乗用車
軽
小型
中型
大型
搭載場所
大型
車両
電動パワーステアリング(EPS)
● コラムアシストタイプ(C-EPS)
車室内
● ピニオンアシストタイプ(P-EPS)
エンジンルーム内
● ラックアシストタイプ(R-EPS)
エンジンルーム内
電動ポンプ式油圧パワーステアリング(H-EPS)
エンジンルーム内
油圧パワーステアリング(HPS)
エンジンルーム内
システム
コラムアシストタイプ
開発のポイント
● ハウジング最適化(軽量化)
特
集
効 果
質 量
28%削減
トルク損失低減
21%低減
環境効率値
● 日本、北米、欧州、中国、
タイでの現地化による
製品輸送マイレージ低減
電
動
パ
ワ
ー
ス
テ
ア
リ
ン
グ
1.60
消費エネルギー 83%削減
ピニオンアシストタイプ
● ホールIC式トルクセンサ採用
質 量
22%削減
トルク損失低減
25%低減
社
会
性
報
告
(小型化、軽量化)
1.58
環
境
報
告
消費エネルギー 83%削減
ラックアシストタイプ
● モータ効率向上(小型化、高出力化)
質 量
23%削減
トルク損失低減
36%低減
● ボールネジとベベルギヤによる
2段減速機構の採用による高効率化
1.71
消費エネルギー 83%削減
パ電
ワ動
ーポ
スン
テ
アプ
リ式
ン油
グ圧
● ポンプの効率改善(低損失化)
パ
ワ
ー
ス油
テ
ア圧
リ
ン
グ
● ハウジング最適化(軽量化)
質 量
20%削減
トルク損失低減
11%低減
1.40
消費エネルギー 67%削減
質 量
11%削減
トルク損失低減
10%低減
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
1.14
消費エネルギー 17%削減
※ R C - EPS、C - EPS、P-EPS、R - E P S、H-EPSは株式会社ジェイテクトの登 録 商 標です。
環境報告|開発・設計段階での取り組み
47
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 開 発・設 計 段 階での取り組み
■ 軸受・駆動
産業や機械を幅広く支える軸受と、
クルマの「走る」機能を担う駆動部品。ど
ちらも、社会からの高機能化の要求に応えながら、環境性にも配慮しなくては
なりません。
そのような状況の中で、軸受は効率化・軽量化を、駆動部品は小型化・軽量
化および消費エネルギー削減を、
それぞれの主要テーマとして取り組んでい
ます。
01 | 小型車用軽量ハブユニット /30%軽量化
図|01
図|01
ハブユニットの形状最適化
ユニット周辺部分も含めたCAE解析から導き出した、
新しい設計手法を用いました。剛性・強度を維持し
ながら、30%の軽量化に成功。
環 境 効 率 値
1.10
強度を保ちつつ軽量化するための、最適な形状を
設計。
02 | 低トルク スラスト針状ころ軸受 /
回転トルク損失50%低減
図|02
クルマのトランスミッション用軸受であるスラスト針状
ころ軸受については、保持器の最適設計を行いました。
ころの滑り抵抗を低減させたことで、従来製品と比
べて回転トルク損失を50%低減でき、
クルマの燃費
向上に貢献。
環 境 効 率 値
1.15
図|02
構造と特徴
トルク損失低減効果
現行品
開発品
油量:200ml( 回転速度:200min−1 )
ころ中心近傍
での接触
[ 回転トルク(N-m)
]
開発品
現行品
0.5
0.4
ポケット断面
ポケット断面
ころ端面と保持器の
接触位置
50%減
0.2
ころ外周部
にて接触
保持器ポケット
0.3
70%減
0.1
保持器ポケット
ころ端面と保持器の
接触位置
0
1,000
2,000
3,000
[スラスト荷重(N)
]
03 | 小型ガソリンエンジン用ダン パプーリ /
小型化・軽量化と水性塗料の採用
図|03
図|03
軽量化
ダンパゴム部の強度と耐久性の向上にともない、補
機駆動方式をサーペンタイン方式(補機類を1本
(%)
100
100
のベルトで駆動する方式)に変更したことで小型化・
VOC(※1)排出量も削減しました。
48
環 境報 告 | 開 発・設 計 段階での取り組み
100
30%減
100
70
50
軽量化を実現。
さらに、塗装に水系塗料を採用したことで、製造時の
VOC排出量
(%)
50
車両
燃費向上
環 境 効 率 値
1.10
26
0.04%
0
従来品 開発品
74%減
0
※1 VOC 揮発性有機化合物
従来品 開発品
■ 工作機械・メカトロニクス
工作機械の開発・設計に際しては、製品アセスメントを実施し、製造から使用、
廃却までの製品ライフサイクル全体として環境に与える影響を評価。それによっ
て、本当に環境負荷の少ない製品を社会に提供できると考えています。
01 | GL32J円筒研削盤 /
工作物1本あたりの消費エネルギーを45%削減
図|04
図|04
クーラント流量
研削部以外の装置については、
スライド抵抗を低減、
工作物1本あたりの
消費エネルギー
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
クーラント量削減、
さらに砥石軸受油供給冷却エネ
ルギーの削減などにより、機械全体の消費エネルギー
45%減
50%減
削減に成功。
また、研削部では高剛性砥石軸を開発したことで、60
環 境 効 率 値
ミリの幅広砥石による加工を実現しました。これによっ
1.26
従来品
GL32J
従来品
GL32J
特
集
て生産性が大幅に向上。工作物1本あたりの消費
エネルギーでは、総合で45%削減しました。年間20万
本生産する工作物で、CO2を10.5トン削減できます。
02 | CNC【GC50】寸法不良防止機能開発 /
不良品低減による損失エネルギーを90%削減
図|05
生産工程で発生する不良品は、使用エネルギーや資材などのムダを生じさせ、
図|05
不良品低減による損失エネルギーの削減
環境負荷につながります。2007年度は、研削工程での不良品の発生を低減
異物
砥石
シーケンス
コントローラ
噛み込んだままで定寸測定すると誤作動を起こし、
その度に不良品を発生さ
せていましたが、
この機能により異物を除去することができ、不良品の発生を
定寸測定部
定寸測定機
(増幅部)
させるため、寸法不良防止機能を開発。これはインプロセス定寸装置で研削
を行う際、工作物内に混入した異物を検知するものです。これまでは異物を
工作物
操作盤
CNC(GC50)
定寸制御
90%減らすことができました。加工20工程で損失エネルギーを削減した場合、
運転制御
CO2を5トン以上削減できます。
T
O
P
I
C
S
クリーンエネルギーの普及に 、ジェイテクトの技術が貢献
風力発電は、地球温暖化防止の観点や、原
用軸受で転動体にセラミックスを使用するこ
油価格高騰の影響などから欧州を中心に急 とで電 食 ※ 防 止と発 熱 抑 制に成 功し、長 寿
速に普及が進んでいる、世界的に注目の高
命化を実現しました。
いクリーンエネルギーです。高所に設置され その結果、風力発電機全体の信頼性向上と、
社
会
性
報
告
主軸 増速機 発電機
軸受
る発電用風車は、
メンテナンスが容易でない メンテナンスコスト削減に寄与しています。
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
ため、信頼性と長寿命が要求されます。
今回、
ジェイテクトが開発し、量産体制を確立
した「大型絶縁セラミック軸受」は、発電機
※電食
回転中の軸受内部に電流が通過して、転がり接触部
の表面が局部的に溶融する現象
風力発電機の構造
環境報告|開発・設計段階での取り組み
49
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 生 産・物 流での取り組み
生 産・物 流 で の 取り組 み
ジェイテクトは、生産・物流において、
地球温暖化の原因となるCO 2 排出量を削減するとともに、資材の有効活用を進めています。
さらに廃棄物の削減や化学物質の管理・削減に取り組むなど、
環境と調和する生産・物流活動を推進しています。
[ C O 2排 出 量 削 減 ]
図|01
生産におけるCO 2 排出量・原単位推移
CO 2 排出量
■ 生産に お けるCO 2 排 出 量 削 減
図|01
(千t-CO2)
地球温暖化防止はジェイテクトの重要な環境課題です。生産工程における
250
現有設備のエネルギーの高効率化、老朽劣化機器を高効率機器に更新す
200
るなど、省エネルギーとCO2排出量削減を推進しています。2007年度は生産
150
量が増加したこともあり、CO 2排出量は目標値の26万8,000t-CO 2に対して
実績
目標
300
254
269
278
276
282
267
241
100
50
約5%の未達でしたが、原単位では目標を達成しました。今後も原単位での
0
'03
'04
'05
'06
'07
'08
'10(年度)
CO2排出量削減を促進させるとともに、2010年のCO2排出量削減目標に向
けてアイテムの掘りおこしと全社横展開を含めた活動を強化していきます。
01 | 主な取り組 み
(1)熱処理工程の改善
原単位
[CO 2 総排出量(t-CO 2)
/
売上高(億円)]
55
50
(2)生産&付帯設備の改善
(3)低負荷ラインの統合による省エネ拡大活動
(4)自家発電効率運転
(5)エネルギー転換によるCO 2 削減
(6)各職場の省エネ活動活性化
(7)新設工場の環境配慮
国 分 工 場 |クーラント温 調 設 備 の 更新で省エネを実 現
国分工場では、加工工程での発熱を抑えるため、
クーラント温調設備を稼働
させています。使用していたクーラント温調設備が老朽化したことにより、省
エネ性能に優れたインバータ方式の温調設備に更新しました。新しい設備
によってエネルギーを効率よく利用でき、電力量料金は年間140万円削減
でき、CO2排出量も年間47t-CO2を削減しました。今後はクーラント温調方式
ガイドラインに沿って順次拡大し、省エネルギー活動を推進していきます。
T
O
P
I
C
S
国分第2工場が近畿経済産業局長賞を受賞
2008年2月21日、経済産業省主催の省エネ エネルギー合理化への取り組みが認められ
ルギー月間表彰式で「平成19年度エネルギー たものです。
管理優良工場」として国分第2工場が近畿
今後も積極的な省エネルギー化への取り組
経済産業局長賞を受賞しました。これは、国
みを続け、経済産業大臣賞受賞を目指します。
分第2工場の永年にわたっての、
さまざまな
50
環 境報 告 | 生 産・物 流での取り組み
目標
51.4
47.2
45
44.0
40
41.3
38.6
35
30
02 | 主な実施内 容 52.3
実績値
'03
'04
'05
'06
'07
'08(年度)
■ 物流に お けるCO 2 排 出 量 削 減
図|02
2010年には1990年レベルまで総排出量を削減することを目標に、取り組み
図|02
物流におけるCO 2 排出量・原単位の推移
CO 2 排出量
(t-CO 2)
を進めています。
20,000
実績
目標
17,881 17,621
17,000 16,300
15,865
15,800
15,000
01 | 主な取り組 み
10,000
(1)遠隔地物流の改善
(2)幹線便のトレーラー化
5,000
0
02 | 主な実施 内 容
奈良 工 場 / 豊 橋 工 場 | 遠 隔 地 へ の 輸 送 に お ける荷 姿と手 段 の 見 直し
従来、奈良工場・豊橋工場から岩手の取引先様へ製品を輸送する際、各工
'90
'06
部品のままでパレットに詰めて輸送し、取引先様近くで集約して完成品に組
2.5
'10(年度)
実績値
目標
3.62
3.0
2.85
2.0
2.58
2.51
2.34
2.16
特
集
1.5
1.0
0.5
0.0
出量を121トン削減(前年度比 −49%)することができました。
'09
原単位
3.5
せました。さらに、輸送手段を船舶から鉄道に変えたこととも合わせ、CO 2排
'08
[CO 2 総排出量(t-CO 2)/
売上高(億円)]
4.0
場で組み上げた完成品をパレットに詰めて運んでいました。これを工場からは
み上げる方法に変えたことにより、長距離輸送時の収容効率を250%向上さ
'07
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
'90
'06
'07
'08
'09
'10(年度)
今後はこの方法を他地域への物流にも展開し、
さらにCO2排出量を削減して
いきます。
JTEKT
改 奈良工場
善
前
JTEKT
豊橋工場
JTEKT
改 奈良工場
善
後
JTEKT
社
会
性
報
告
上
郷ト
集ヨ
荷タ
セ輸
ン送
タ
ー
取引先様
工場
J
R
名
古
屋
南
駅
J
R
盛
岡
駅
豊橋工場
改善前
改善後
関
東
商
事
様
環
境
報
告
取引先様
工場
成果
CO 2 削減量
収容効率
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
121t /年削減
250%
UP
- 49%
完成品
運搬物
ショートギアと部品送品
1580×810×760H
鉄パレットサイズ
1200×1120×720H
20本
収容数
50本
荷量
30パレット/日
環境報告|生産・物流での取り組み
51
Envi ronmental Re p o r t
環境 報告| 生 産・物 流での取り組み
[ 資材使用量削減 ]
ジェイテクトでは、資源の枯渇問題に対し、環境専門部会の一つとして「省資
源部会」
を組織し、活動を推進しています。具体的には、原材料などの主資材
と、砥石・刃具・研削液といった副資材の使用量削減に取り組んでいます。
■ 主 資 材 使 用 量 削 減 へ の 取り組 み
図|01
製品の材料や材質そのものを変更するだけでなく、工法を変えたり取代を減
らしたりすることで材料のロスを低減。歩留りを向上させることにより、材料費
図|01
主資材 原単位
[主資材使用金額(百万円)/
工場生産金額(億円)]
10.4
実績値
目標
10.2
を削減しています。また、型抜きして製品を作った際に、残った材料から別の
製品をつくるなど、抜き材活用による材料使用量の削減にも取り組んでいます。
10.0
10.24
9.8
9.6
9.4
9.41
9.2
9.37
9.0
鍛 造 素 形 材 の 材 料 歩 留り向上
8.8
'06
中大型ベアリング内輪を鍛造する際に、
あらかじめ可能な限り加工する形状
'07
'08 (年度)
※「省資源部会」がスタートした2006年度からのデータです。
に合わせた材料を準備することで、加工時に生じる材料のムダを低減。月に
59万円の効果を挙げました。
中大型ベアリング内輪
改善前
改善後
フリー鍛造
形状鍛造
■ 副 資 材 使 用 量 削 減 へ の 取り組 み
図|02
砥石や刃具、金型の材質を見直したり、
それらの大きさや硬度といったスペック
を変更したりすることで、一つひとつをより長期間使用できるようになり、費用
の削減を実現しています。また、廃油、砥石、刃具、治具を再生するなど、
リサ
図|02
副資材 原単位
[副資材使用金額(百万円)/
内製生産金額(億円)]
4.5
実績値
目標
4.4
4.40
4.3
イクルにも取り組んでいます。
4.25
4.2
4.23
4.1
熱 鍛 金 型 の 再 生 回 数 変 更 による金 型 費 用 削 減
4.0
'06
寿命が来た熱間鍛造用の金型(パンチ)は、廃却するのではなく、磨耗部分
を削り込んで再使用しています。削り込み量を打ち数で定量化することにより、
5mmから2mmに改善することで、再生回数を増やすことが可能となりました。
パンチ断面
改善前
改善後
再生削り込み量 5mm
5mm × 4回再生=計5回使用
52
環 境報 告 | 生 産・物 流での取り組み
再生削り込み量 2mm
2mm × 9回再生=計10回使用
'07
'08 (年度)
※「省資源部会」がスタートした2006年度からのデータです。
[ 廃棄物削減 ]
図|03
ジェイテクトでは埋立処分場の枯渇、資源の有効活用に対応するため、積極
的に廃棄物削減活動に取り組んでいます。埋立廃棄物排出量・焼却廃棄
物排出量の削減目標に加え、無償・逆有償リサイクル物、売却リサイクル物
を含んだ排出物全体の削減活動を行っています。焼却廃棄物、埋立廃棄物、
排出物原単位の2007年度実績は、2010年の環境取り組み目標を達成した
ため、
さらに厳しいチャレンジ目標値を設定し、活動しています。
図|03
焼却廃棄物排出量年度推移
[排出量(t)]
3,000 2,766
実績
2,384
2,500
目標値
'90年度比−96%
(チャレンジ目標)
2,522
2,000
1,463
1,500
1,177
760
1,000
500
0
'03
'04
'05
'06
'07
'10(年度)
埋立廃棄物排出量年度推移
[排出量(t)]
150
産業廃棄物および再資源化材の処理状況
実績
81
50
98.1%
総排出量
63.5千t
0
'03
'04
36
'05
26
'06
0
'07
'10(年度)
排出物原単位推移状況 無償・逆有償リサイクル量
13.9千t
1.9%
47
27
76.2%
目標
21.9%
社外中間処理量(焼却廃棄物)1.2千t
目標
特
集
目標値
'03年度比−30%
(チャレンジ目標)
13.0
12.0
0.04%
埋立廃棄物 26t
実績値
[総排出量(t)/売上高(億円)]
14.0
1.9%
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
目標値
ゼロ
(チャレンジ目標)
100
売却リサイクル量
48.4千t
目標
11.0
10.0
9.0
■ 主な実施内 容
8.5
9.3
8.0
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'10(年度)
豊 橋 工 場 | 研 削 液 の 油 分を売 却リサイクル 化
図|04
金属を加工するときに使われる研削液を更液す
PRTR法対象物質排出・移動量年度推移
る際、
その廃液は処理代金を支払い燃料原料
としてリサイクルしていました。これを油水分離
'10年環境取り組み目標
120
80
油水分離タンク
目標
('98年度比−60%)
146
121
103
88
77
160
タンクを活用して油分と水分を確実に分離する
ことにより、油分を再生重油原料として産業廃
実績
(t)
200 192
40
棄物から有価物へと変更。これにより産業廃棄物として年間170トン排出し
0
'98
'04 '05 '06 '07
'10(年度)
ていた廃油を有価物化し、処理費用も年間34万円削減することができました。
2007年度PRTR法対象物質排出・移動量内訳
[ 化 学 物 質 の 管 理・削 減 ]
1%
2%
3%
図|04
ジェイテクトでは「化学物質管理規準」を設け、化学物質の管理を行っていま
す。また、PRTR法対象物質の排出量を、2010年度に1998年度比60%削
減するように取り組んでいます。2007年度は、研削液・洗浄液をほう素を含ま
ないものに変更するなどの活動により、PRTR法対象物質の排出量を約15
トン削減しました。
T
O
P
I
C
社
会
性
報
告
3%
1%
2 -アミノ
エタール
15 %
環
境
報
告
キシレン
47%
トルエン
28%
■エチルベンゼン
■マンガンおよびその化合物
■ほう素およびその化合物
■1.3.5 -トリメチル
ベンゼン
■その他
S
徳島工場の改善活動が『 創意工夫功労者賞 』を受賞
「2007社会・環境報告書」で紹介した廃棄 を支払ってリサイクルしていたショットカスを、
物低減活動における実施事例「ショットカス 鉄原料として売却できるようにした取り組み
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
の有価物化についての改善」
(徳島工場)が、 です。今後も廃棄物削減を推進する創意工
『平成20年度 文部科学大臣表彰創意工
夫功労者賞』を受賞しました。これは処理費
夫を活かした改善活動を続けていきます。
右が受賞した徳島工場の山本満
環境報告|生産・物流での取り組み
53
環境報告 |Environmental
Report
事 業 所 別 環 境 デ ータ
ジェイテクトでは「地 域 環 境 部 会」を通して、国内12カ所の工場すべてで、
周辺地域への環境 影 響を測 定しています。
( P41 関 連 記 事 )
今後も、こうしたデータ開 示を含めた、地 域 環 境リスクマネジメントを遂 行していきます。
国分工場
社員数
■ 水質測定データ
項 目
pH
6.0
∼8.0
実 績
最大
平均
7.8
7.0
13
COD
30
21
BOD
30
29
16
各種玉軸受・ころ軸受
SS
60
11
4.5
超大型軸受
油分
4
3.5
1.7
ハブユニット
亜鉛
4
0.47
0.20
溶解性鉄
10
−
−
溶解性マンガン
10
−
−
ふっ素
8
ND
ND
1,250人
生産品目
高精度軸受
刈谷工場
窒素
15
11
5.9
りん
1.5
0.64
0.21
ほう素
−
0.39
0.34
1日あたりの排水量(m3)
−
1,192
889
■ 水質測定データ
項 目
規制値
5.8
∼8.6
7.3
7.0
(14)
6.2
4.9
BOD
(20)
11.7
9.2
工作機械
SS
(20)
1.0
1.0
ダンパプーリ
油分
5
0.60
0.33
機械加工部品
亜鉛
2
0.60
0.20
溶解性鉄
5
0.53
0.40
溶解性マンガン
2
0.25
0.23
5
0.14
0.11
(17.2)
13
12
1,417人
生産品目
pH
ふっ素
窒素
(1.4)
0.05
0.04
ほう素
10
0.05
0.03
1日あたりの排水量(m3)
−
1,653
1,159
りん
徳島工場
社員数
■ 水質測定データ
項 目
pH
6.0
∼8.2
実 績
最大
平均
7.4
7.0
7.8
10
9.8
BOD
−
−
−
玉軸受
SS
19
13
4.7
水ポンプ用軸受
油分
3
2.5
1.8
円筒ころ軸受
亜鉛
2
0.05
0.05
溶解性鉄
10
0.50
0.50
溶解性マンガン
10
0.25
0.25
ふっ素
10
0.11
0.11
窒素
25
6.6
4.8
りん
2.5
0.11
0.05
ほう素
−
−
−
1日あたりの排水量(m3)
−
1,058
906
生産品目
特殊環境軸受
環 境報 告 | 事 業 所 別 環境データ
ばいじん
NOx
SOx
ボイラー
(鍛造用)
規制値
最大値
0.30
100
0.5
0.004
85
0.007
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
最大値
65
70
65
60
70
65
63
64
64
58
46
47
単位:kg/年
物質
番号
化学物質名
16
63
311
2-アミノエタノール
キシレン
マンガンおよびその化合物
排出量
大気 水域 土壌
10,011
0
30
0
2,821 2,821
0
0
1,170
0
23
0
取扱量
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:m3N/hr
設 備
項 目
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ボイラー
(食堂用)
ボイラー
(冷温水発生機)
規制値
最大値
0.1
100
0.5
0.1
100
0.5
−
63
−
0.003
46
−
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
9,981
0
0
0
0
0
0
0
0
0
421
0
0
726
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
化学物質名
40
63
227
エチルベンゼン
キシレン
トルエン
最大値
64
69
64
59
68
63
57
62
63
58
42
39
単位:kg/年
取扱量
大気
3,147 2,562
8,674 8,309
12,591 10,111
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
排出量
水域 土壌
0
0
0
0
0
0
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:K値
設 備
項 目
ボイラー
(暖房用)
ボイラー
(吸収式冷温水機)
ディーゼル機関
規制値
最大値
0.1
250
21
0.1
250
21
0.1
950
21
0.001
165
0.1
0.01
79
0.06
0.03
850
0.1
■ PRTR法対象物質
物質
番号
化学物質名
63
キシレン
単位:dB
規制値
■ PRTR法対象物質
物質
番号
単位:dB
規制値
■ PRTR法対象物質
■ 大気測定データ
規制値
COD
1,096人
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:K値
設 備
項 目
■ 大気測定データ
実 績
最大
平均
COD
社員数
54
■ 大気測定データ
規制値
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
0
0
0
585
0
0
0
0
364
0
0
0
0
2,480
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
単位:dB
規制値
最大値
60
65
60
55
60
55
57
59
57
52
52
52
単位:kg/年
取扱量
4,364
排出量
大気 水域 土壌
4,364
0
0
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
0
0
0
0
■大気/測定値は最大値。
■規制値/規制値は自主基準値。
(法規制値より厳しい値を含みます)
■水質/pH:水素イオン濃度 ■PRTR法対象物質/取扱量1,000kg/年以上の物質を掲載。
COD:化学的酸素要求量 物質番号は、PRTR法第1種化学物質ごとの政令番号を示します。
BOD:生物化学的酸素要求量 除去処理量は、
「PRTR法対象物質」が場内で焼却、中和、分解、
SS:水中の浮遊物質量 反応処理などにより他物質に変化した量。
油分:ノルマルヘキサン抽出物質含有量 消費量は、
「PRTR法対象物質」が反応により他物質に変化したり、
( )は日間平均値。 製品に含有もしくは付随して場外ヘ持ち出される量。
ND:定量下限値未満
岡崎工場
社員数
■ 水質測定データ
項 目
pH
■ 大気測定データ
規制値
6.5
∼8.5
実 績
最大
平均
7.7
7.3
COD
20
4.6
3.1
BOD
20
2.8
1.7
電動パワーステアリング
SS
20
1.3
1.0
パワーステアリングギヤ
油分
2
0.30
0.14
AT・CVT用比例制御弁
亜鉛
3
0.10
0.00
溶解性鉄
5
0.57
0.25
溶解性マンガン
3
0.30
0.10
ふっ素
1
0.10
0.01
窒素
15
8.9
8.0
りん
2
0.07
0.04
ほう素
10
0.06
0.03
1日あたりの排水量(m3)
−
295
206
766人
生産品目
CVTオイルポンプ
プロペラシャフト
鋳造品
東京工場
■ 水質測定データ
項 目
規制値
5.8
∼8.6
7.8
7.3
−
−
−
BOD
150
8.0
3.8
針状ころ軸受
SS
200
18
7.0
等速ジョイント
油分
20
5.0
3.0
ドライブシャフト
亜鉛
2
−
−
溶解性鉄
10
−
−
溶解性マンガン
10
−
−
465人
生産品目
プロペラシャフト
香川工場
社員数
648人
生産品目
円すいころ軸受
pH
ふっ素
8
−
−
窒素
60
14
7.6
りん
8
1.2
0.39
ほう素
−
−
−
1日あたりの排水量(m3)
−
270
234
■ 水質測定データ
項 目
ボイラー
(濃縮装置用)
ボイラー
(空調用)
溶解炉
ガス機関
(コージェネレーション)
実 績
最大
平均
7.8
6.7
COD
40
38
33
BOD
40
38
35
SS
50
12
7.3
油分
3
2.9
2.4
亜鉛
2
ND
ND
溶解性鉄
10
ND
ND
溶解性マンガン
10
ND
ND
ふっ素
8
ND
ND
窒素
60
23
15
りん
8
1.2
0.53
規制値
最大値
0.05
100
0.5
0.1
130
ND
0.15
100
0.76
0.05
180
6.08
ND
54
−
ND
32
−
0.01
83
−
0.005
90
ND
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
最大値
65
70
65
60
70
65
59
59
59
59
30
31
単位:kg/年
排出量
取扱量
化学物質名
大気 水域 土壌
エチレングリコールモノエチルエーテル 1,990
0
0
0
44
キシレン
2,101 2,013
0
0
63
4,734 3,802
0
0
227 トルエン
55,302
0
0
0
311 マンガンおよびその化合物
物質
番号
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:K値
項 目
設 備
ばいじん
NOx
SOx
ガス吸収式ボイラー
規制値
最大値
0.05
50
0.1
0.003
30
0.01
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
0
0
0
1,990
0
0
0
0
88
0
0
0
0
933
0
1,106
0
0
54,196
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
1
16
63
227
最大値
−
70
60
55
60
50
−
69
58
54
47
47
単位:kg/年
化学物質名
取扱量
1043
1,343
2,486
5,284
亜鉛化合物
2-アミノエタノール
キシレン
トルエン
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
排出量
大気 水域 土壌
0
0
0
0
0
0
2,486
0
0
5,284
0
0
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:K値
設 備
項 目
ボイラーNo1
ボイラーNo2
自家発電
ほう素
−
−
−
1日あたりの排水量(m3)
−
694
540
63
304
化学物質名
キシレン
ホウ素およびその他
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
104
0
0
939
4
1,339
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
■ 騒音・振動データ
規制値
最大値
項目
0.3
260
5.0
0.3
250
5.0
0.1
950
5.0
0.0044
65
0.89
0.0802
100
0.32
0.0467
860
0.69
朝
昼
騒音
夕
夜
昼
振動
夜
■ PRTR法対象物質
物質
番号
単位:dB
規制値
■ PRTR法対象物質
物質
番号
単位:dB
規制値
■PRTR法対象物質
■ 大気測定データ
規制値
5.8
∼8.6
pH
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx ■ 大気測定データ
実 績
最大
平均
COD
社員数
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:m3N/hr
設 備
項 目
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
特
集
社
会
性
報
告
環
境
報
告
単位:dB
規制値
最大値
65
70
65
60
49
46
64
65
63
59
32
30
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
単位:kg/年
取扱量
2,922
1,040
排出量
大気 水域 土壌
2,922
0
0
0
42
0
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
0
0
0
0
0
999
0
0
0
環境報告|事業所別環境データ
55
Environmental Report
環境報告|事業所別環境デ ータ
奈良工場
社員数
633人
生産品目
■ 水質測定データ
項 目
pH
5.9
∼8.5
実 績
最大
平均
7.4
6.8
COD
13.5
12
11
BOD
13.5
11
2.5
電動パワーステアリング
SS
20
0.50
0.50
油圧パワーステアリング
油分
2.7
0.50
0.50
マニュアルステアリング
亜鉛
2
−
−
溶解性鉄
0.9
0.19
0.10
溶解性マンガン
0.9
0.17
0.10
ふっ素
8
−
−
窒素
45
44
27
りん
15
8.6
5.2
東刈谷工場
−
−
−
−
138
125
63
227
項 目
規制値
7.9
7.4
29
5.8
4.5
BOD
20
6.8
4.5
メカトロニクス製品
SS
20
2.8
1.5
センサ
油分
5
0.40
0.18
プロペラシャフト
亜鉛
2
0.35
0.13
溶解性鉄
5
0.94
0.43
溶解性マンガン
2
0.30
0.20
0.16
生産品目
機械加工部品
pH
5
0.33
窒素
(48)
33
28
りん
(2.7)
0.07
0.05
ほう素
10
0.10
0.03
1日あたりの排水量(m3)
−
126
110
ふっ素
豊橋工場
社員数
■ 水質測定データ
項 目
pH
6.1
∼8.0
実 績
最大
平均
6.7
6.5
COD
18
15
11
BOD
10
3.1
1.6
油圧パワーステアリング
SS
20
17
7.8
油圧パワーステアリング用ホース
油分
1
1.0
1.0
マニュアルステアリング
亜鉛
−
−
−
溶解性鉄
−
−
−
溶解性マンガン
−
−
−
ふっ素
−
−
−
窒素
50
48
36
りん
5
4.4
2.4
707人
生産品目
安全ハンドルコラム
0.01
60
0.24
0.003
50
0.23
0.002
60
0.14
2工場
(冷温水発生機)
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
取扱量
キシレン
トルエン
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:m3N/hr
設 備
ばいじん
NOx
SOx
単位:dB
規制値
最大値
64
67
64
55
60
55
62
62
62
54
52
47
単位:kg/年
排出量
大気 水域 土壌
14,339 14,339
0
0
3,967
0
0
0
化学物質名
項 目
規制値
最大値
0.15
130
0.57
ND
77
ND
ボイラー
(冷温水発生機)
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
単位:dB
規制値
最大値
65
70
65
60
70
60
58
62
63
57
41
38
■ PRTR法対象物質
※取扱量1,000kg/年以上の物質はありません。
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:K値
設 備
項 目
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
1工場
ボイラー
2工場
(冷温水発生機)
3工場
(冷温水発生機)
規制値
最大値
0.03
100
0.5
0.03
100
0.5
0.10
180
0.5
0.0034
73
0.0001
0.007
26
0.004
0.093
100
0.02
■ PRTR法対象物質
ほう素
−
−
−
物質
番号
1日あたりの排水量(m3)
−
90
82
63
346
環 境報 告 | 事 業 所 別 環境データ
0.1
150
0.6
0.1
150
0.6
0.1
150
0.6
1工場2号
(ボイラー)
■ 大気測定データ
規制値
最大値
1工場1号
(ボイラー)
■ 大気測定データ
実 績
最大
平均
規制値
■ PRTR法対象物質
1日あたりの排水量(m3)
5.8
∼8.6
338人
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
ほう素
■ 水質測定データ
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:K値
設 備
項 目
物質
番号
COD
社員数
56
■ 大気測定データ
規制値
化学物質名
キシレン
モリブデンおよびその化合物
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
単位:dB
規制値
最大値
60
65
65
60
55
50
58
62
59
58
37
29
単位:kg/年
取扱量
1,484
3,926
排出量
大気 水域 土壌
1,421
0
0
0
0
0
移動量
リサイ 除去
消費量
下水 廃棄物 クル量 処理量
0
0
0
0
62
0
0
0
0
3,926
田戸岬工場
社員数
906人
生産品目
ドライブシャフト
4WDカップリング
花園工場
■ 水質測定データ
項 目
pH
■ 大気測定データ
規制値
6.0
∼8.4
実 績
最大
平均
8.1
7.5
3.4
COD
(10)
5.2
BOD
(10)
4.4
2.2
SS
(20)
1.3
0.93
油分
2
0.90
0.20
亜鉛
2
0.10
0.10
溶解性鉄
3
0.10
0.10
溶解性マンガン
2
0.10
0.10
ふっ素
5
0.14
0.14
窒素
(34.8)
2.3
1.7
りん
(3.6)
0.05
0.01
ほう素
10
0.30
0.20
1日あたりの排水量(m3)
−
409
252
■ 水質測定データ
項 目
規制値
6.5
∼8.5
7.5
7.2
8
5.3
4.3
BOD
8
5.0
2.0
電動パワーステアリング
SS
8
2.0
1.1
油圧パワーステアリングポンプ
油分
1.6
1.0
1.0
制御コンピュータ
亜鉛
0.8
0.50
0.12
1,158人
生産品目
pH
4
2.2
0.52
溶解性マンガン
2.4
0.31
0.19
ふっ素
0.8
0.10
0.10
窒素
30
27
15
りん
4
0.07
0.04
ほう素
10
1.0
1.0
1日あたりの排水量(m3)
−
304
217
溶解性鉄
亀山工場
社員数
248人
■ 水質測定データ
項 目
pH
COD
実 績
最大
平均
6.0
∼8.0
7.0
6.4
9
4.0
2.6
BOD
8
5.0
1.5
SS
10
2.0
0.42
クラッチベアリング
油分
2.7
ND
ND
亜鉛
2
0.06
0.02
溶解性鉄
10
0.02
0.01
溶解性マンガン
10
0.03
0.03
ふっ素
8
0.10
0.05
窒素
−
33
21
りん
−
0.12
0.03
ほう素
1
0.10
0.03
1日あたりの排水量(m3)
−
177
122
規制値
最大値
0.1
130
0.5
ND
53
ND
ボイラー
(冷温水発生機)
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
単位:dB
規制値
最大値
65
70
65
59
70
65
56
56
56
55
41
41
特
集
■PRTR法対象物質
※取扱量1,000kg/年以上の物質はありません。
項 目
ばいじん
NOx
SOx
ばいじん
NOx
SOx
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:m3N/hr
設 備
規制値
最大値
0.24
200
0.62
0.24
200
0.62
0.003
29
0.002
0.002
57
0.002
小型貫流ボイラー
ボイラー
(冷温水発生機)
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
夕
夜
昼
振動
夜
騒音
単位:dB
規制値
最大値
54
59
54
49
63
58
50
51
50
49
44
45
※取扱量1,000kg/年以上の物質はありません。
項 目
ばいじん
NOx
SOx
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:m3N/hr
設 備
規制値
最大値
0.1
150
1.65
0.01
83
0.08
1工場
(ボイラー)
社
会
性
報
告
環
境
報
告
■PRTR法対象物質
■ 大気測定データ
規制値
玉軸受
生産品目
ばいじん
NOx
SOx
単位:ばいじん:g/m3N NOx:ppm SOx:m3N/hr
設 備
■ 大気測定データ
実 績
最大
平均
COD
社員数
項 目
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
■ 騒音・振動データ
項目
朝
昼
騒音
夕
夜
昼
振動
夜
単位:dB
規制値
最大値
65
70
65
55
55
50
58
60
53
51
36
33
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
■PRTR法対象物質
※取扱量1,000kg/年以上の物質はありません。
環境報告|事業所別環境データ
57
JTEKT CSR Report 2008
グル ープ企 業 の 取り組 み
す べ て の グ ル ー プ 企 業 を つ なぐ
確 か で 強 い 信 念 のもとに 。
光洋サーモシステム
株式会社
株式会社CNK
光洋シーリングテクノ
株式会社
光洋電子工業株式会社
豊興工業株式会社
JTEKT
ダイベア株 式 会 社
光洋機械工業株式会社
コンプライアンス 環境保全
J ALY
宇都宮機器株式会社
(フランス)
KCUM
株式会社 豊幸
(アメリカ)
豊 田 バンモップス
株式会社
KMP
YKS
(フィリピン)
(中国)
58
[ 国 内 グ ル ープ 企 業 ]
[ 海 外 グ ル ープ 企 業 ]
コンプライアンスと環 境 の 両 面で、
国 内グループ 企 業が 一 体 的に活 動 。
海 外 のグループ 企 業を4 極にわけ、
コミュニケ ーションを強 化 。
国 内グループ企 業 1 8 社は、コンプライアンスと環 境 保 全 の 両 面で、
70社の海外グループ企業を、アジア、中国、北米・南米、欧州の4極にわけ、
ジェイテクトと同一のマネジメントを採用しています。
コンプライアンスと環境保全について、グローバルな活動を行っています。
コンプライアンスでは「企業行動・リスク管理委員会」のもと、遵法と各
コンプライアンスにおいては国際法や各国の法律の遵守、環境保全に
種社会規範への配慮を徹底し、環境保全では「地球環境保全委員会」
おいては共通の目的を設定し、情報の共有化、施策の水平展開を図って
のもと、年4回の「ジェイテクトグループ環境連絡会」を持ち、省エネ、省
います。2007年にはアジアで、2008年には中国で環境連絡会のグループ
資源、物流対策などの活動・目標・実績の共有に努めています。
会議を開催し、コミュニケーションの強化につなげています。
次ページからは、主要10社の取り組みを要約して紹介します。
64・65ページでは、
4極から各1社の活動を要約して紹介します。
グループ企業の取り組み
グ ル ープ企業 の 取り組 み
■会社概要
光洋機械工業株式会社
商号
光洋機械工業株式会社
本社
大阪府八尾市南植松町2丁目34番地
TEL 072-922-7881(代)
URL http://www.koyo-machine.co.jp
を推進する五つの部会を組織し、省資源、省エネ活動にて
創立
1961年(昭和36年)8月
エネルギーのさらなる削減を強力に進めています。環境効
資本金
11億円
率を意識した省エネに寄与する商品の提供にも力を入れて
売上金
2006年度 379億5,300万円
2007年度 396億8,100万円
主要事業
自動車部品、工作機械
FAシステムおよび精密機器などの製造・販売
社員数
1,050名
事業所
営業拠点
生産拠点
光洋機械工業は、地球温暖化の要因となるCO 2 の削減を
最重要命題として取り組んでいます。環境管理重点テーマ
います。また、ゼロエミッションに継続的に取り組んでおり、
2007年度は再資源化率99.5%を達成し、限りなくゼロに近
取締役社長
づけるよう進めています。
宗 眞臣
今後とも、人間尊重を基本とし英知と創造力により、優れた
価値を提供し、安全で豊かな社会の実現に貢献します。
[主な取り組み]
CO 2 削減に向けたさまざまな取り組み
ISO14001
認証取得
CO2削減のため、省エネルギーの一環としてコンプレッサー
東京・中部・大阪・米国・韓国
八尾事業所(大阪)
結崎事業所(奈良)
五條事業所(奈良)
海外現地法人 4社(米国、中国、
タイ)
取得年月:2001年5月
をインバータ式に変更、工場内照明の一部をインバー
■製品紹介
タ式蛍光灯に変更するとともに、材料削減を種々の部
工作機械
平面研削盤
ウエーハ研削盤
インバータ式蛍光灯
その他専用研削盤
プ時間のミニマム化、ハイスピードドレッシング、高速化・
インデックスチャック
量化など、環境負荷の少ない商品の開発にたゆまぬ努
FAシステム
組付システム、音響チェックシステム
ジョイント
自動車用インターミディエイトシャフト
ドライブシャフト
センタレス研削盤
商号
豊興工業株式会社
本社
愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地
TEL 0564-48-2211(代)
URL http://www.toyooki.jp
に貢献します。」を環境理念とし、法的要求事項、および同
創立
1958年(昭和33年)2月
意するその他の要求事項を遵守し、環境負荷の少ない製品、
資本金
2億5,400万円
環境負荷を低減する省エネ・省資源の製品・システムの開
売上金
2006年度 128億3,496万円
2007年度 123億4,149万円
の創造」のスローガンのもとステークホルダーのみなさまの
主要事業
油空圧機器、自動車部品、検査装置の製造・販売
視点に立った価値を提供して、豊かで住みよい社会の実現
社員数
521名
に貢献していきます。
事業所
営業拠点
生産拠点
豊興工業は「環境にやさしい技術を磨き、地域及び地球環
境の保全を図る経営を行い、豊かで住み良い社会の実現
発に取り組んでいます。また、
「お客様の視点で新たな価値
林 保明
[主な取り組み]
環境負荷の少ない商品開発
東京・中部・大阪・広島・福岡
本社工場(愛知県岡崎市)
安城工場(愛知県安城市)
ISO14001
認証取得
取得年月:2003年2月
ISO9001
認証取得
取得年月:1988年12月
地球環境の保全を図るため、地球温暖化防止のための
CO 2 削減と、製品の環境負荷物質の削減を重要命題
■製品紹介
として取り組んでいます。その中で、省エネ商品ではハイ
油空圧機器
油圧機器・油圧装置
住宅・福祉用機器
ブリッド油圧装置、超省エネ電磁切換弁の開発を行い、
お客様のCO 2 削減に貢献しています。今後も環境効率
社
会
性
報
告
■会社概要
豊興工業株式会社
取締役社長
精密ボールねじ、スピンドルユニット
精密機器
コンパクト化したボールねじの開発、高強度ヨークの軽
力を続けます。
特
集
センタレス研削盤
品にわたって見直し成果を挙げています。また、当社の
主要商品であるセンタレス研削盤においてはウォームアッ
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
産車・特車用機器
ハイブリッド油圧装置
自動車部品
の目標を定め商 品 開 発を進めていきます。また、環 境
A/T・CVT用ギヤセット
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
PS・駆動部品
負荷 物 質の 削 減ではS O C 6 物 質の 削 減に取り組み、
検査装置
カタログ商品のRoHS適合割合は2007年度60%とな
りました。
ライン検査用装置
試験研究用装置
超省エネ電磁切換弁
グループ企業の取り組み
59
グ ル ープ企業 の 取り組 み
■会社概要
光 洋 シ ーリン グ テクノ株 式 会 社
商号
光洋シーリングテクノ株式会社
本社
徳島県板野郡藍住町笠木字西野39番地
TEL 088-692-2711
URL http://www.koyo-st.co.jp 美しい四国の清流吉野川の環境との調和を図りながらゴム
創立
1964年(昭和39年)10月
総合メーカーとして製品企画から設計、調達、製造、販売、
資本金
1億2,500万円
サービスに至るすべての事業活動において自主的かつ積
売上金
2006年度 142億5,400万円
2007年度 152億5,508万円
光洋シーリングテクノはオイルシール、ゴム・樹脂機能部品
の製造を通してあらゆる産業基盤、生活基盤を支えています。
極的に地球環境保全活動を推進しています。
世の中の動きを的確に把握し、光洋シーリングテクノの製
取締役社長
品が環境面で貢献するため、全員で知恵を出し地球環境保
佐藤秀樹
全活動に取り組んでいます。
主要事業
オイルシール
(一般・大形品・ボンデッドピストンシール他)
ゴム製品製造
社員数
510名
事業所
生産拠点
ISO14001
認証取得
取得年月:2002年10月
[主な取り組み]
6部会を中心とした地球環境保全活動の推進
地
球
環
境
保
全
委
員
会
省 エネ 部 会
・CO 2削減
省 資 源 部 会
・主資材/副資材使用量の削減
■製品紹介
廃 棄 物 部 会
・廃棄物発生量の削減
物 流 部 会
・包装梱包資材の削減
・物流の効率化
環境設計部会
・低トルク化/軽量化商品の開発
照明安定器のインバーター化
各種オイルシール
大形オイルシール
各種オイルシール
ボンデッドピストンシール
フリクションダンパ
地域環境部会
・遵法
・環境負荷物質削減
・環境関連施設改善
GHP→高効率EHPへの更新
オートマチックトランスミッション用
ボンデッドピストンシール
各種機能部品
商号
株式会社CNK
本社
愛知県刈谷市野田町場割28番地
TEL 0566-21-1833(代)
URL http://www.cnk.co.jp
創立
1958年(昭和33年)8月
資本金
4,800万円
売上金
2006年度 165億7,400万円
2007年度 166億3,200万円
ことを掲げ、2002年2月にISO14001の認証を取得し、環境
主要事業
機械装置、環境製品、
金属表面処理、自動車部品の製造
マネジメントシステムに沿って活動を展開、環境負荷の少な
社員数
297名
い製品の提供により、お客様の取り組みにも貢献しています。
事業所
本社工場、豊田工場、東京出張所
CNKマニファクチャリング(タイランド)株式会社
CNKは、1958年に浸流処理の研究開発を目的に中部熱錬
研究所として創業を開始し、その後工作機械関連のFA機
器の開発、ラックシャフトの生産に着手し、現在に至ります。
経営理念として「人と環境に優しい技術を磨き地球及び地
域環境の保全を図り豊かで住み良い社会の実現に貢献する」
ISO14001
認証取得
[主な取り組み]
工作機械
地球環境への積極的な対応は、社会からの信頼獲得や業績の向上に
環境製品
特に「循環型社会形成および地球温暖化ガスの削減」は最重要命題
TZN9-80型
転造盤
寄与する高精度NC転造盤やクーラントのクリーン化、ロングライフ化に
MGF-080B
セパレータ
金属表面
改質
寄与する円形渦流型クーラントシステムを環境にやさしい製品としてお
客様に提供し、環境負荷低減に貢献しています。
クラッチプレート
DLCコーティング
今後とも、企業倫理、法令遵守を基盤とし、お客様の求める環境にやさ
自動車部品
しい製品を先取りして開発し、地球環境の維持向上活動の展開、より
良い環境社会に貢献する企業を目指していきます。
転造盤
搬送装置
LNⅣ型ローダ
つながる重要な経営資源と捉え、
これを優先して経営に取り組んでいます。
と位置づけ、新製品開発を推進しています。切屑を出さずCO2削減にも
取得年月:2002年2月
■製品紹介
「CNKならでは」の環境にやさしい製品開発
グループ企業の取り組み
各種ジョイント用ブーツ
■会社概要
株式会社CNK
60
徳島工場
中国工場
(光洋無錫密封科技有限公司)
円形渦流型
クーラントシステム
ラックシャフト
円形渦流型クーラントシステム
マグネットセパレータ
サイクロン装置
ペーパーフィルタクーラントシステム
チップコンベアクーラントシステム
DLCコーティング
浸炭焼入れ
高周波焼入れ
真空焼入れ
ラックシャフト
シャフトカップリング
ピニオン
光 洋サ ー モシ ステム 株 式 会 社
■会社概要
商号
光洋サーモシステム株式会社
本社
奈良県天理市嘉畑町229番地
TEL 0743-64-0981
URL http://www.koyo-thermos.co.jp
の低減活動を行うことが、企業の社会的責任の一端を果た
創立
1967年(昭和42年)7月
すと確信し、ISO14001マネジメントシステム活動を展開して
資本金
4億5,000万円
います。
売上金
2006年度 246億6,500万円
2007年度 254億4,700万円
主要事業
金属用熱処理炉、
半導体・電子部品・セラミックス製造用熱処理装置、
液晶・プラズマ表示装置用熱処理装置 他の製造
社員数
430名
事業所
営業拠点
ISO14001
認証取得
取得年月:2001年6月
光洋サーモシステムの製品は、熱エネルギーを使用する関係
上、製品の持つ環境影響の低減と事業活動による環境影響
特に、地球温暖化問題への対応としては、お客様のニーズに
応えるべく、業界トップレベルの環境効率をねらう製品と主力
取締役社長
製品の環境効率をさらにアップするための開発を進め、市場
梶原道郎
に早く送り出すことで、地球温暖化防止に取り組んでいます。
[主な取り組み]
環境効率を改善した製品の提供と省エネの推進
光洋サーモシステムは、枚葉式クリーンオーブンから排気される熱エネルギーのうち、
奈良(本社)
・東京・群馬・愛知・静岡・
福岡・香川
生産拠点 本社工場(天理市)
橿原工場(橿原市)
海外現地法人 4社(中国、台湾、韓国、
タイ)
特
集
50%以上を回収することのできる廃熱回収ユニットを開発しました。現在、これを枚葉
式クリーンオーブンに組み込むことで、この製品の環境効率を改善することに取り組ん
でいます。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
■製品紹介
浸炭焼入炉
縦型システム
また、事業活動の省エネ対策として、ヒータ工場の不要時設備(空調、排気など)の停
枚葉式
クリーンオーブン
止による電力の削減や乾燥炉の乾燥条件の変更および切断工程の一部廃止による
都市ガスの削減などを推進しました。
2008年度は、3カ年中期計画の最終年度でもあり環境目的・目標の必達と次年度以降
の環境改善の立案に向けて、全社員一丸となり地球環境保全活動を推進していきます。
用途:金属熱処理
光洋電子工業株式会社
■会社概要
用途:半導体製造
用途:液晶パネル製造
商号
光洋電子工業株式会社
本社
東京都小平市天神町1丁目171番地
TEL 042-341-3111
URL http://www.koyoele.co.jp
創立
創業:1955年(昭和30年)11月 設立:1959年(昭和34年)3月
人類の活動を許容できなくなっているわけですから、人類の
資本金
15億9,320万円
活動による環境負荷を、何とか地球の許容範囲に抑えるこ
売上金
2006年度 134億5,313万円(単独)
2007年度 141億7,778万円(単独)
主要事業
電子制御機器、車載製品の製造・販売
社員数
403名
事業所
営業拠点 東京・仙台・名古屋・大阪・香川・広島
生産拠点 大泉工場(山梨)
海外現地法人 米国、中国(3社)、台湾
光洋電子工業は、
『環境との調和』を理念に、地球環境の
保全と社会への貢献を目指して自主的に活動を行ってきま
した。昨今の国内外の動きを見ると、それが企業として当然
の活動であり、責任であり、義務となりつつあります。地球が
とが急がれます。これからも、企業活動に伴う環境負荷や、
取締役社長
製品の持つ環境負荷を従来の半分にする意気込みで、一つ
唯根 勉
一つの課題を真面目にこつこつとやり遂げていきます。
[主な取り組み]
ISO14001
認証取得
省エネ・省資源への積極的な取り組み
取得年月:2000年10月
光洋電子工業では、従来から省エネ・省資源やゼロエミッション
に取り組み、
「省エネ施設への切り替え」
「ノーネクタイ運動」
「電
■製品紹介
子情報化による用紙使用量の削減」
「分別収集と業者との連
携による廃棄物の再資源化」などで成果を挙げてきました。その
電子制御機器
プログラマブルコントローラ
プログラマブル表示器
小型・軽量、省エネを実現した
新型プログラマブルコントローラ
ロータリーエンコーダ
一つである夜間電力を利用したエコキュートへの切り替えでは大
近接センサ
幅なCO2の削減を実現し、財団法人ヒートポンプ蓄熱センターか
社
会
性
報
告
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
電子制御ユニット
車載製品
らも高く評価されています。製品についても省エネ・省資源設計
トルクセンサ
各種車載用コントローラ
を推進し、本年度開発したプログラマブルコントローラでは従来機
種に比べて58%の消費電力削減、60%の減量を達成しています。
新型プログラマブル表示器
グループ企業の取り組み
61
グ ル ープ企業 の 取り組 み
■会社概要
ダ イベ ア 株 式 会 社
商号
ダイベア株式会社
本社
大阪府堺市西区鳳北町9丁目510番地
TEL 072-262-1125(代)
URL http://www.daibea.co.jp
います。ダイベアは環境方針で「地球規模での環境保護が
創立
1947年(昭和22年)6月
企業の重要な使命の一つであることを深く認識し、事業活動・
資本金
23億1,700万円
製品およびサービスにおいて、自主的かつ積極的に地球環
売上金
2006年度 240億600万円
2007年度 254億8,700万円
主要事業
各種ベアリングおよびベアリングに関連する
製品の製造・販売
社員数
515名
事業所
本社・堺工場(大阪府堺市)
名張工場(三重県名張市)
地球環境問題は年々深刻さを増しており、環境への取り組み
は企業にとっても、個人にとっても大きな社会的責任となって
境保全活動を推進する」ということを基本理念に掲げています。
将来にわたって持続可能な循環型社会を構築するために、
そ
取締役社長
して残された豊かな自然を私たちの子どもたちへ受け継いで
宮脇修二
いくために、継続的な環境保全活動を推進していきます。
ISO14001
認証取得
[主な取り組み]
取得年月:2001年8月
循環型社会の構築に向けた取り組みと、環境に貢献する製品づくり
ベアリングはさまざまな製品に組み込まれ、摩擦を減らすことによってエネルギーロスを低
■製品紹介
従 来に比 べ 厚みを約 半 分にした
製品。主に複写機の定着ローラー
などに使 用され、省エネ化に貢 献
しています。
減していることから、私たちは環境に貢献する製品であるという強い信念を持っています。
ダイベアでは、省エネ・省資源・環境改善・物流・用紙対策の五つ
の環境専門部会活動を中心に環境パフォーマンス向上への取り
薄肉ベアリング
組みを行っています。特に京都議定書の温室効果ガス削減に関
わるCO2の排出削減や廃棄物の削減による再資源化率99.5%
アドプトロード取り組み
真空・高温・クリーンといった特殊
環境下で、また高速・軽量・絶縁・
非 磁 性などの特 殊な性 能が要 求
される場面で使用されています。
の維持など、循環型社会の構築に向けた取り組みを進めています。
また、地域貢献の一環として「大和川に下流から上流へとつな
ぐ桜堤募金」に30社余りの企業とともに寄付を行いました。
桜記念植樹式
宇都宮機器株式会社
特殊環境用ベアリング
■会社概要
商号
宇都宮機器株式会社
本社
栃木県宇都宮市雀宮町585番地
TEL 028-653-1311(代)
URL http://www.utsunomiya-kiki.co.jp
「短
CO 2 排出削減が求められている中、より「少ない材料」
創立
1953年(昭和28年)10月
時間」
「高エネルギー効率」で手間を掛けない製品をつく
資本金
5,000万円
ることを目指し環境保全活動を推進しています。また、最近
売上金
2006年度 60億1,000万円
2007年度 67億8,000万円
て経営の透明性を高めコンプライアンスを実施するとともに、
主要事業
ニードルローラーベアリングなどの製造
環境や労働安全衛生の改善に積極的に取り組んでいます。
社員数
372名
ISO14001
認証取得
取得年月:2002年8月
宇都宮機器は、針状ころ軸受けを製造、提供することで世
界の省エネルギー、省資源に貢献しています。また、
さらなる
さまざまな局面で求められている企業の社会的責任につい
取締役社長
熊木 修
[主な取り組み]
省エネ・CO2排出削減の推進と、
コンプライアンス委員会の設置
宇都宮機器は、6年前にISO14001を認証取得し全社を挙げて省エネ・CO 2 排出削減
に取り組み、2007年度からは空調機運転効率の向上、エンジンコンプレッサーの運転
停止やコンプレッサーの配管改善によるエアーロス削減、さらにKAPSの導入による
生産性の向上、新技術の開発や加工方法の改善などで環境保全に努めています。
■製品紹介
また、2007年7月から法令違反や不正行為などのコンプライアンス違反の発生または
その恐れのある状況を知った場合、適切に対応できる窓口に直接通報することができ
る内部通報制度を発足させるとともにコンプライアンス委員会を設置し企業の自浄作
用の向上を図っています。
スラストタイプ
ニードルローラーベアリング
62
グループ企業の取り組み
ラジアルタイプ
ニードルローラーベアリング
■会社概要
株式会社 豊幸
商号
株式会社豊幸
本社
愛知県額田郡幸田町大字菱池字江尻1番地3
TEL 0564-62-1211(代)
URL http://www.houko.co.jp
製品ではTOYODA研削盤のオーバーホール・改造での省資
創立
1971年(昭和46年)2月
源化や高性能小形研削盤での省エネ化による地球にやさ
資本金
1億円
しいモノづくりを推進しています。環境改善委員会を通じて、
売上金
2006年度 68億3,000万円
2007年度 73億1,000万円
主要事業
汎用研削盤・CNC研削盤製造
研削盤修理・改造
自動車部品・メカトロニクス製品製造
社員数
240名
ISO14001
認証取得
取得年月:2001年12月
豊幸は、
「人と地球にやさしいものづくりと設備のリユース
を通じて、豊かな暮らしを支えます」という経営理念に基づき、
全員参加で環境保全活動を推進し、CO 2 排出量や工場廃
棄物の低減に取り組むとともに、人にやさしい工場づくりを
取締役社長
進めており、今後もコンプライアンスを含め、地域と社会に
中村一美
貢献していきます。
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
[主な取り組み]
人と環境にやさしい生産システムづくりとCO2排出削減活動
■製品紹介
特
集
長年お使いいただいたTOYODA研削盤に新しい命を吹き込み、機能を高めることで
人と地球にやさしい生産システムづくりに貢献しています。設備の素材リサイクル率
85%以上のオーバーホール事業部門では、2007年度売上は、2006年度に比べ8%アッ
プしました。また、操作性や保守性の向上、省資源化をねらい、G32研削盤シリーズの
G32
GL3
マイナーチェンジも実施しました。社内では、生産革新活動とともに、老朽設備の省エ
ネタイプへの更新などを積極的に進め、廃棄物ではリサイクル化やゼロエミッションに
社
会
性
報
告
対する活動を継続して実施しています。今後も、地域や法令情報を積極的に取り入れ、
コンプライアンスはもとより環境保全活動を永遠の課題として取り組んでいきます。
GE6 series
豊 田 バ ン モップ ス 株 式 会 社
■会社概要
商号
豊田バンモップス株式会社
本社
愛知県岡崎市舞木町字城山1番地54
TEL 0564-48-5311
URL http://www.tvmk.co.jp
砥粒応用工具をお客様にお届けしています。
創立
1975年(昭和50年)4月
循環型社会の構築、持続可能な社会の実現が重要性を増
資本金
4億8,100万円
してくる中、全社一丸となって省エネ、省資源、環境改善など
売上金
2006年度 47億5,000万円
2007年度 50億円
主要事業
ダイヤモンドやCBN砥粒などを使用した
超砥粒応用工具の製造・販売
社員数
270名
事業所
生産拠点
営業拠点
豊田バンモップスは創業以来、高能率加工・省資源・リサイ
クル性を兼ね備えた、CBN研削ホイールをはじめとする超
環境保全活動を推進しています。
一方で、めまぐるしく変化する社会環境の中、法令遵守は
取締役社長
もとより地域や社会の要請に応え、より高い次元での情報
杉田和彦
公開や社会貢献、さらにはお客様のモノづくりの環境負荷
低減に貢献できる超砥粒工具の開発に邁進します。
ISO14001
認証取得
[主な取り組み]
本社工場(愛知)
愛知・東京・大阪・静岡・広島・福岡
取得年月:2001年3月
環境負荷低減商品の開発とCO 2 削減活動の推進
■製品紹介
豊田バンモップスは、
「生産活動・製品を通じて、常に最適な
ビトリファイドボンドCBNホイール
環境マネジメントシステムを構築し、人、社会、地球環境との
・カムシャフト研削用
調和を図り豊かで住みよい社会づくりに貢献し、信頼される企
・クランクシャフト研削用
・超高速コンタリング研削用
業市民をめざす」ことを環境基本理念とし、事業活動のあらゆ
砥石仕様、加工条件の最適化
るプロセス、商品を含めての環境保全活動を推進しています。
とりわけ、環境負荷低減商品の開発、CO2削減活動や工場
(t)
120
から排出される廃棄物の削減活動を通じて「地域社会、地
域住民との共生」をテーマに環境保全活動を含めた、企業
40
・プランジタイプ
60
ベアリング用
ボールネジ用
20
0
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
・トラバースタイプ
100
80
の社会的責任を果たしていきます。
廃棄物量の削減
・汎用円筒研削用 他
ダイヤモンドロータリドレッサ
環
境
報
告
'99 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07(年)
ピストンリング用 他
グループ企業の取り組み
63
グ ル ープ企業 の 取り組 み
J A LY(フランス)
■会社概要
商号
JALYはフランス南東部のローヌ・アルプ県に位置し、ヨー
JTEKT AUTOMOTIVE LYON S.A.S.
(略称 JALY)
本社
Z.I. du Broteau-BP 1 69540 Irigny France
創立
1991年(平成3年)3月より
JTEKTグループ(旧KOYOグループ)に参画
グ(EPS)および油圧ステアリングシステムのラック&ピニオ
資本金
35,860,485ユーロ
ンギアを提供しています。環境問題に対しては、単なる利益
売上金
ロッパを代表する自動車部品サプライヤーとして、主要自動
車メーカー向けに高品質・高性能な電動パワーステアリン
追求だけでなく、企業の社会的責任として、積極的な環境
保全への諸活動を通じて、次世代へ明るい未来を築くため、
取締役社長
日々改善活動を行っています。フランス人の節約精神は非
小西義和
常に見習うべきことであり、企業活動においてもこの精神を
活かすべきであると思っています。
2007年度 353百万ユーロ
(ステアリングシステムなど 2,331千基)
社員数
正社員 1,039名
期間工員 325名
ISO14001
認証取得
取得年月:2004年
ISO/ TS
16949
認証取得
取得年月:2002年
■製品紹介
[主な取り組み]
環境方針に基づき、
日々改善活動を実施
JALYは「法令遵守、OHSAS18001とISO14001などベースに、改善活動を進化させ、
また欧州連合における新しい環境対策のための法律(REACH)も視野に入れつつ、
企業の発展を通じて社会貢献を約束する」という環境方針の基本理念に基づき、環境
コラム式電動パワーステアリング(C-EPS)
とマニュアルギア(MS)
保全に関するさまざまな目標を設定し、日々取り組んでいます。取り組みの概要は、廃
棄物の取り扱いの最適化、エネルギーなどの使用量削減、社員のモラル向上、省エネ
ルギー・ハイパフォーマンス製品の開発・提供などです。
油圧式パワーステアリング(NPS)
K C U M(アメリカ )
■会社概要
商号
KCUMは米国での自動車用軸受の生産拠点として、北米
KOYO CORPORATION OF U.S.A.
(MANUFACTURING DIVISION)
本社
2850 Magnolia Street Orangeburg,
SC 29115, U.S.A.
アの自動車メーカーにも製品を供給しています。緑の豊か
創立
1973年(昭和48年)9月
な地域に位置しており、そのすばらしい環境に融合すべく、
資本金
2007年度 237百万ドル(KCU全体)
地域社会の環境に配慮した積極的な活動を展開しています。
売上金
2007年度 172百万ドル
また社員あっての会社という認識に立った職場環境の改善、
主要事業
自動車用各種軸受製造
さらに省エネルギー対策では、あらゆる無駄を削減するため
社員数
837名
の現地現物での改善活動を展開しています。今後も地域
事業所
オレンジバーグ工場(サウスカロライナ州オレンジバーグ郡)
リッチランド工場(サウスカロライナ州リッチランド郡)
ワシントン工場(テネシー州ワシントン郡)
の日系自動車メーカー、BIG3向け、およびヨーロッパ、アジ
環境保全のリーダーとして、社内外のあらゆる環境対策に
積極的に取り組んでいきます。
[主な取り組み]
地域環境に融合した会社であるために
ISO14001
認証取得
取得年月:2003年
TS16949
認証取得
取得年月:2003年
オレンジバーグ工場では廃液処理をすべて場内で実施しており、また研磨カスについ
■製品紹介
てもプレスタイプの集中処理設備を導入し、加工液と研磨カスの分離効率をあげるな
テーパーローラーベアリング、ハブユニットベアリング
シングルボールベアリング
ダブルアンギュラーコンタクトベアリング
ウォーターポンプベアリング
ダブルボールベアリング
テンショナーベアリング
どの環境対策を実施しています。ワシントン工場では、洗浄工程に環境負荷の少ない
洗浄液を採用、また加工液の持ち出しを極力抑えた加工設備を導入するなどの対策を
実施しています。またエネルギー対策では、職場での改善活動に加え、工場内照明装
置を水銀灯から省エネタイプの蛍光灯に変更、電力使用量の削減を推進しています。
さらに事務所内でもコピー用紙のリサイクル化を実施し、社員一体となった活動を展開
しています。今後は場内物流用の電気式リフター、牽引車への切替えなども推進し、
総合的な環境対策を推進していきます。
64
グループ企業の取り組み
テーパーローラーベアリング
ハブユニットベアリング
■会社概要
K M P(フィリピン)
商号
KOYO MANUFACTURING(PHILIPPINES)
CORPORATION
本社
LIMA TECHNOLOGY CENTER MALVAR
BATANGAS PHILIPPINES
域社会をつくる」ことをモットーに、環境対策としてさまざまな
創立
1997年(平成9年)9月
改善活動をはじめ緑化活動、
そして地域社会に対する積極的
資本金
65億900万円
な取り組みを展開しています。また昨今世界的な関心となっ
売上金
2007年度実績 8億3,900万円
2008年度計画 19億5,900万円
主要事業
シングルボールベアリング、
ニードルローラーベアリング、
ミニチュアボールベアリングの製造
KMPはフィリピンのマニラから70km離れたマルバール市に
位置しており、
「ベアリングの製造を通じて、安全で豊かな地
ているCO2削減などの省エネルギー活動については、電力料
金が他諸国に比べて高いこともあり、会社規模を拡大してい
取締役社長
く中でいかにして電力使用量を削減し生産性を上げていくか
滝本一昭
を課題として取り組んでいます。これからも地域社会あっての
社員数
383名
KMPを念頭に置き、企業活動の活性化を図っていきます。
ISO14001
認証取得
取得年月:2002年
ISO9001
認証取得
取得年月:2001年
ISO / TS
16949
認証取得
取得年月:2006年
OHSAS
18001
認証取得
取得年月:2007年
[主な取り組み]
安全で豊かな地域社会をつくるために
まず環境対策として食堂の排水処理の改善に取り組ん
でいます。以前は3槽のタンクで排水処理していましたが、
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
特
集
5槽のタンクを採用し、油の廃棄量を削減しました。また
緑化活動の一環としては、地域での植樹活動への参加
や工場内での植樹を実施しています。さらに地元の学
産業医による学校での健康診断
■製品紹介
校へ 産業医を派遣して健康診断を行うほか、子どもた
ちへの5S・安全・衛生講話の実施、恵まれない人々へ
のクリスマスプレゼントなど、地域社会に対する積極的
な取り組みを展開しています。
地域での植樹活動への参加
シングルボール
ベアリング
ニードルローラー
ベアリング
ミニチュアボール
ベアリング
社
会
性
報
告
■会社概要
Y K S( 中 国 )
中国では1970年代から大規模な環境汚染が顕在化したため、
比較的早い段階から環境保全関連の法体系の基本は整備され
商号
豫北光洋転向器有限公司(略称 YKS)
本社
中国河南省新郷市和平路322号
創立
1996年(平成8年)6月
資本金
70,063千人民元
売上金
2007年実績 306,652千人民元
2008年計画 331,279千人民元
主要事業
自動車用ステアリング製造
基本構成
豫北(新郷)汽車動力転向器有限公司
49%
ジェイテクト
30.95%
JCC(捷太格特(中国)投資有限公司)10.25%
岡谷鋼機
9.8%
社員数
321人
ISO14001
認証取得
取得年月:2005年
ISO / TS
16949
認証取得
取得年月:2006年
ています。にもかかわらず、人員や予算不足で法規制の実施が適
切に行われないまま急速な経済成長が続いたことで、環境汚染や
自然破壊は一層悪化しました。しかし近年、経済成長の「速さ」か
ら「質」重視への転換で、エネルギー効率や環境保護に力を入れ
るようになり、オリンピックを迎える北京などは大気汚染も以前と
比較にならないほど改善されました。YKSのある「内陸部」と呼ば
総経理
れる河南省でも環境への関心が急速に高まっています。これか
矢 野 睦司
らも地域社会との調和を図り、安全で豊かな社会の実現に向け
て「法令遵守、消費削減、継続改善」で貢献していきます。
[主な取り組み]
省資源・省エネルギーを中心としたきめ細かな取り組みを展開
2005年にISO14001認証を取得以来、更新をしています。YKSでは生産品目上、騒音
や排煙での環境汚染の可能性は少なく、主に省資源・省エネルギーについて重点的
に取り組んでいます。
1.汚さない・緩ませない活動
①設備からの油漏れ箇所をマップ化して根本対策をし油漏
れをさせない ②作動油の劣化改善 ③配電盤内配線
接触不良、鍵なしなどのマップ化
2.切りくずからの油回収
遠心分離機での油回収、再利用
遠心分離機での油回収、再利用
3.電気消費量の削減
①水銀灯から高照度蛍光灯への変更 ②設備電気回路
の省エネルギー回路化
4.生産効率の向上
①可動率、直行率の向上により、無駄なエネルギー使用を
避ける ②工具の長寿命化
水銀灯から高照度蛍光灯への変更
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
■製品紹介
油圧パワーステアリング
環
境
報
告
EPS用マニュアルステアリング
グループ企業の取り組み
65
ジェイテクトC S Rレポート2 0 0 8 に 対する
第三者意見
N P O 法 人「 環 境 型 社 会 研 究 会 」代 表
山口民雄
CSRレポート制作のキックオフ時の勉強会、 に反映していただきたい項目も少なくありま
初 校での意 見 交 換 会などに参 加させて
せん。その第一は「ジェイテクトのCSR」を
いただいた上で、本意見を書かせていた
より明確にしていただきたいことです。
「社会
だきました。
に価値を提供し、その信頼を得る」では一
本レポートは「つながる、つなげる」という
般的です。社会性報告の「扉」では、社会
テーマを設定し、このテーマがレポート全体
的課題を整理し、全員で課題と向き合い解
の軸となり、有機的に構成されているとの
決を目指す、ことが示されています。私はこ
読 後 感があります。このテーマは、企 業
の姿勢にこそ「ジェイテクトのCSR」を深堀
理念を平易にあらわしたものであり、社会、 りするヒントがあるのではないかと考えます。
プロフィール
新 聞 社 に 2 5 年 勤 務 後 、ベンチャー 企
未来だけでなく合併した両社の社員一人
第二は社会性報告の充実、特に労働慣行
ひとりの心情をも包含するふさわしいテーマ
の実態の記載です。わが国では先進国で
です。また、本レポートはデザインや注な
では特異な労働慣行が目立ち、そのための
ど随所に読みやすさの工夫がなされており、 弊害も顕著に出ています。本レポートには
業 広 報、出版 社 雑 誌 編 集を経て、フリー。
関東学院大学経済学部非常勤講師。
1 9 8 9 年 以 降「 地 球 環 境 問 題と企 業
活 動 」に関 心を抱き現 在に至る。
循環型社会研究会
次 世 代 に 継 承 すべき自 然 生 態 系と調
66 頁というボリュームの負担感を読者に 「ストレス調査結果」など他にはない先進
与えません。
「 企 業 行 動 規 準 」の項目の記 載 内 容も
的な記載もありますので、他の項目につ
いてもさらに踏み込んだ記載を心がけて
和した循 環 型 社 会のあり方を地 球 的 視
点から考察し、地域における市民、事業者、
行 政 の 循 環 型 社 会 形 成 に 向けた 取り
組みの 研 究、支 援、実 践を行うことを目
的とする市民団 体 。
高く評価できます。7 項目の解説とともに
ください。
2 0 0 7 年 度の重 点 取り組み事 項と掲 載
意見交換会においては、詳細な意見を多々
h t t p : // w w w . n o r d - s e . c o m / j u n k a n
頁が示されています。このことによって、 申し上げましたがその多くは今後の検討
ジェイテクトがビジョンを達 成するために
課 題となったようです。ぜひ、社 内での
行動規準を重視し、かつ、日常業務の中
CSRならびにレポートのあり方について
でこの規準が具体的に生きていることが
の議論を継続され、
「真のグローバル企業」
よく伝わってきます。
にふさわしい C S R 、レポートが実 現する
一方、今後議論を深めていただき、レポート
ことを期待します。
第 三 者 意 見を受 けて
株 式 会 社ジェイテクト 総 務 部
66
昨 年 度までは、
「 社 会・環 境 報 告 書 」として発 行してまいりま
の代 表 者が集まり開 催した「CSR勉 強 会 」や「 意 見 交 換 会 」
したが、今年度より「CSRレポート」とタイトルを一新し、社会の
にもご参加いただき、ご意見を頂戴しておりました。それらの過
みなさまに「ありのままのジェイテクト」を知っていただくべく、記
程を経て「 第 三 者 意 見 」をいただいており、真 摯に受けとめて
載情報の充実に努めました。また、循環型社会研究会代表の
おります。
山口民雄さんより第三者意見を頂戴し、単年度の評価としてで
ご指摘をいただいたことを踏まえ、次年度へ向けて、まず、社内
はなく、次年度以降の活動に反映したいと考えておりました。
で「真のグローバル企業としてのCSR」について更に議論を重ね、
その結果、今回のレポートは、山口民雄さんよりある程度の評価
それらを明 確にしたうえで、個々の 活 動に反 映していきたいと
をいただいたと自負しておりますが、一方では、大きな課題もご
思っております。そうすることで、本レポートは、更に充 実され、
指摘をいただいております。山口民雄さんには、社内関係部署
社会のみなさまの信頼をいただけるものと思っております。
ジェイテクトCSRレポート2008に対する第三者意見
み な さま と
もっと 、
つながるために。
「つなぐ」をテーマにした今回のレポート、
いかがでしたでしょうか。次回以降も、みな
さまとジェイテクトをつなぐツールとして、
誌 面 の 充 実に努めていきます。ご意 見・
ご感想をお寄せいただけたら幸いです。
発行部署
お問い合せ先
総務部
TEL 052-527-1900
FAX 052-527-1911
発行
2008年 9月
次回発行予定 2009年 8月
本報告書は当社のホームページでもご覧いただけます。
http://www.jtekt.co.jp
[ 用 紙 ]日 本 の C O 2 削 減 の た め に 間 伐 材 1 0 %を 含 む 国 産 材 7 0 % 使 用 の 印 刷 用 紙を 使 用しています 。
国 内 の 木 材 資 源 の 有 効 活 用・林 業 の 活 性 化 に つながる環 境 対 応 型 の 用 紙 です 。
[ 印 刷 ]現 像 液を使うフィル ムが 不 要 な C T P( C o m p u t e r t o P l a t e )製 版 により、資 源・エネル ギーを
節 減しています 。また 印 刷 工 程 で 有 害 な 物 質を含 む 浸し 水 が 不 要 な 、水 なし 印 刷 方 式を採 用しています 。
また 、本レ ポートは I S O 9 0 0 1 認 証 取 得 工 場 で 印 刷しています 。
[インキ ]溶 剤 の 一 部 に 植 物 性 大 豆 油を使 用したソイインキを使 用し、有 害 物 質 の 揮 発 量を抑えています 。
[ 製 本 ]古 紙 処 理 工 程 に お い て 環 境 負 荷 低 減 に つ ながる、日 本 接 着 剤 工 業 会 が 認 定 する 製 本 用 難 細
裂 化 ホットメルト接 着 剤を使 用しています 。
認定番号 K0301090
A-(1)-060001