子供の携帯電話の 利用に係る取組

子供の携帯電話の
利用に係る取組
取
1
2
3
4
組
学校に携帯電話を持ち込まないよう指導する。
子供に携帯電話を持たせる場合は、ルールづくりをしっかりと行う。
全学級でネット被害防止の指導を行う。
ネット被害に対して、組織的な解決が図れるネット被害担当者を校内に置く。
子供が、携帯電話のメールやインターネットを利用する機会は、近年急激に増加してきており、それに伴い、インタ
ーネット上の学校非公式サイト(いわゆる学校裏サイト」)等を利用し、誹謗・中傷が行われるなど、いじめの問題が生
じています。また、子供が出会い系サイト等のインターネット上の有害な情報に携帯電話から接続し、犯罪に巻き込ま
れる事件も起こっております。
東京都教育委員会は、都内公立学校での抽出調査を実施・分析し、「子供の携帯電話等の利用」について、基
本的な考え方を平成 20 年 10 月に子供、保護者、先生方、関係業者にアピールとして発しました。
そして、今後の具体的な取組として、「子供の携帯電話の利用に係る取組」をまとめました。
平成21年1月8日
東京都教育委員会
1
携帯電話を学校に持ち込まないよう指導する。
学校における携帯電話の扱い(平成20年12月都調査)
小学校
100
0
中学校
100
0
2.2 1.7
96.1
高等学校
0%
20%
原則持込禁止
40%
校内使用禁止
60%
80%
100%
授業中使用禁止
すべての小・中学校で
原則持込禁止にしている
現在、携帯電話は、すべての小・中学校で
は原則持込禁止、高等学校では持込みや使用
を禁止しています。
学校は本来子供たちが学習する場所であ
り、携帯電話を持ち込むことによって学習に
集中できなくなるなど、授業等の妨げになる
ことがあってはなりません。
こうした理由から、学校には携帯電話を持
ち込む必要はないと考えます。
基本的な考え方
○ 携帯電話は、特別な事情がない限り学校には持ち込む必要はない。
学校の取組
○ 携帯電話を学校に持ち込まないよう指導する。また、安全管理上等、持込みが必要と判断される場合
は、校長の判断により、扱い方を明確にして、全教職員の共通認識のもとで徹底する。
都教育委員会の取組
○ 学校の指導を支援するため区市町村教育委員会と連携し、保護者への啓発活動を行う。
2
子供に携帯電話を持たせる場合は、ルールづくりをしっかりと行う。
携帯電話利用のルールについて
(児童・生徒)
携帯電話利用のルールについて
(保護者)
17.9%
42.9%
47.1%
12.7%
69.4%
10.1%
決めて守っている
決めている が守れない
ルール無し
決めて守らせている
決めている が守らない
ルール無し
子供と保護者に乖離がある
ルールづくり
ルールを守っていると答えた
子供が 47.1%であるのに対して、
保護者の 69.4%が子供にルールを
守らせていると答えています。
子供に携帯電話を持たせる場
合は、ルールづくりを行うだけで
なく、子供の携帯電話の利用状況
を保護者がしっかり把握するこ
とが必要です。
基本的な考え方
○ 携帯電話を子供に持たせることは保護者の責任であり、持たせる場合はルールづくりを行い、利用状況を
しっかり把握する。
学校の取組
○ 携帯電話を子供に持たせる場合は、保護者の管理のもとでファミリ e ルール(東京都/心の東京革命
推進協議会作成)などを利用して、家庭でルールづくりを行うよう指導する。
都教育委員会の取組
○ 家庭でのルールづくりが徹底するよう関係機関と連携を図っていく。
3
全学級でネット被害防止の指導を行う。
3
全学級でネット被害防止の指導を行う。
ネットトラブルの有無
(全校種児童・生徒)
無し
80.3%
有り
19.7%
子供のネット被害は 5 人に1人
携帯電話をもっている子供の 5 人に1人は、ネ
ット被害に遭っており、今後、携帯電話を持って
いる子供のすべてがネット被害に遭う可能性が
あります。
子供がネット被害に遭わないようにするため
には、危険を予測し回避する力を高めることが大
切です。
こうしたことから、全学級でネット被害につい
て発達段階に応じた指導を行うことが必要です。
基本的な考え方
○ ネット被害の未然防止には、全学級で発達段階に応じた指導が必要である。
学校の取組
○ 全学級で、帰りの会やショートホームルームなどの時間を活用して、発達段階に応じた携帯・ネット被害
防止の指導を少なくとも年 1 回を行う。
都教育委員会の取組
○ 全公立学校教員がネット被害への正しい知識を身に付け、発達段階に応じた指導ができるための指
導資料を作成する。
4
ネット被害に対して、組織的な解決が図れるネット被害担当者を校内に置く。
インターネット、携帯ネットのトラブル対応(教員)
3.5%
自分で解決
10.3%
14.5%
他の教員に相談
管理職に相談
9.8%
41.7%
20.1%
関係機関と連携
家庭で解決する よ
うに言った
対応に努めたが解
決していない
ほとんどの教員は他の教員に相談している
ネット被害に遭った場合、自分で解決すると答
えた教員は 10%となっており、ほとんどが他の教
員、管理職に相談するとしています。
このことから、校内にネット被害に対する担当
者を置き、組織的な対応ができる学校体制を整え
る必要があります。
基本的な考え方
○ 未然防止策や初期対応策を指導するとともに、子供が被害に遭った場合は組織的に対応する。
学校の取組
○ 学校内にネット被害担当者を置き、ネット被害に対する組織的な対応ができる体制を整える。
都教育委員会の取組
○ ネット被害担当者連絡会を設置し、未然防止策、初期対応などの最新情報の提供を行うとともに、
関係機関への協力を依頼する。
○ 学校非公式サイトの実態把握を行い、子供に関する掲示板等での誹謗中傷の防止に向け、不適切
な書き込みやサイトの削除要請を行う。
ファミリ e ルール
携帯電話やインターネットなどに関わるトラブルに対して、
「家庭でのルール作り」を各家庭
で実践できるように、心の東京革命推進協議会と東京都青少年・治安対策本部総合対策部が作
成した冊子で、内容は次のようになっています。
○ インターネット&ゲーム意識チェック
○ 親子の対話と理解から生まれる家庭のインターネット、ゲームのルール
○ グループワーク
事例1 子どものケータイの使いすぎ
事例2 ケータイでのメールのやりとり
事例3 チェーンメールが届いた
事例4 ネットで人と知り合う
事例5 掲示板への書き込み
事例6 ワンクリックで架空請求が届いた
事例7 子どものゲームの使いすぎ
事例8 ゲームソフトの対象年齢区分
○ 子どもをネット社会の脅威から守る7つの方法
○ インターネットゲーム用語解説
○ Let‘s Try!「家庭のルールを作ってみましょう」
この冊子のPDF版は
http://www.kokoro-tokyo.jp にあります。
ファミリ e ルール講座
1グループを5~8 人位に編成し、冊子「ファミリ e ルール」に掲載している事例につい
て、ファシリテーターの進行のもと、互いの考えを話し合うグループワークを行う講座です。
対象は、小・中学生の保護者、講座時間は2時間程度、経費は無料です。
講座申し込み方法は、開催場所・希望日時・人数・担当者連絡先を決めた上で 東京都
青少年・治安対策本部総合対策部青少年課(電話 03-5388-3186)に連絡して
ください。
ネット被害の相談窓口
◆ ネットいじめ
東京都教育相談センター
いじめ相談ホットライン
03-5800-8288(24 時間)
◆ネット犯罪
警視庁ハイテク犯罪対策総合センター
03-3431-8109
◆迷惑メール
平日8:30~17:15
迷惑メール相談センター【財団法人日本データ通信協会】
03-5974-0068
平日10:00~17:00