実行 トップへ 海外事情一覧 ├ 新着情報 最新情報の一覧へ戻る ▲ ├ 専門学校とeラーニング 2013年5月24日 ├ イベントカレンダー ├ ニュースリリース 第42回 上流から見たeラーニング24「ソーシャルラーニングとラーニング3.0のトレンド ~アバターでリーダーシップ研修に参加す るIBM~」(後編) elcについて ├ 活動主旨と沿革 前編、中編と二回にわたってIBMがセカンドライフ上で行った研修について、そのいきさつと内容について紹介して きた。今回はLearning 3.0と言われるそうした取り組みの今後について触れてみたい。 ├ 会員一覧 ├ 会員メリット ├ 入会方法 初めてのeラーニング ├ 導入ガイド ├ 導入事例 ├ 海外事情 ├ 用語集 └ 書籍案内 データ・資料 ├ カンファレンス資料 ├ 映像アーカイブ集 ├ AEN └ ALIC報告書 今後の課題とチャレンジ パイロットとしてスタートしたセカンドライフ上での「インクルーシブ・リーダーシップ」は、現在、対面の集合研修、 他のオンラインコースと並んで、世界中の社員に提供されている。ソロモン氏とグローブズ氏は今後の課題として、 まず「いかに事前のコミュニケーションとオリエンテーションを効果的にするか」をあげている。その理由としては次 のようなことがあげられている。 セカンドライフに慣れていない社員がまだ多い 世界中の社員を対象にしているので、場所によって、技術的にセカンドライフをフルに使えない環境にいる 社員も少なくない 社内ではなくモバイル機器を使って受講している社員が多いが、ラップトップのコネクションが悪いことがよ くあり、学習できなかった社員は、開発側の責任であると途中で投げ捨てる社員もいた。このようなことのな いように、事前にオリエンテーションルームでラップトップ、タブレットの利用のしかたについても説明してあ るが、事前準備をせずに参加する社員もいる。 次に、2時間という研修は長いので、その間「いかに受講者の気持ちをつかみ参加意欲を高め、その意欲を維持す るか」である。受講者が退屈になって途中で投げ捨てるということのないように、ファシリテータが常に質問を投げ かけ、受講者が参加できるように心がけたり、受講者同士のディスカッションを主にした小グループセッションを設 けたりし、2時間を「対話性のある研修」にしている。お二人は、「今後、セカンドライフのアバターは手を上げ発言し たり、そのときに受講者の話している内容に合わせて口を動かすようになると、あたかも自分がそこにいるという実 感が強まり、仮想と現実とのギャップはさらに縮まるので、受講者の参加意欲を高めるのに役立つであろう」と話し ている。 最後に、「セカンドライフの機能はどんどん進化しており、開発しているとあれもやりたいこれもやりたいとつい欲張 ってしまいます。実はパイロットの『インクルーシブ・リーダーシップ研修』は、開発時間が予定以上かかってしまい、 人件費が予算を大きく上回ってしまいました。欲張ってやり過ぎないように気をつけることも開発側の人間としては 大事ですね」というのが、お二人の反省であり、これから開発される方へのアドバイスであった。 eLP資格制度 ├ 資格について ├ 資格認定コース └ 資格更新案内 SCORM ├ ニュースリリース ├ SCORMとは └ SCORM技術者資格制度 └ SCORM技術者講習会テキスト ├ SCORM技術者一覧 └ SCORM適合LMS ├ SCORM適合コンテンツ ├ 各種ダウンロード └ SCORM技術者コミュニティ 「ラーニング3.0」に向かっている他の企業事例 今回は、IBM社のバーチャルワールドクラスを主にご紹介したが、2012年は、IBM社以外にもバーチャルクラスル ーム、ゲームをもとにした学習、マルチプレーヤー・シミュレーションを活用してソーシャルラーニングを実施してい る企業事例が目立って登場した年で、数は多くはないが「ラーニング3.0」に企業が向かい始めていることは確かで ある。 例えば、「エベレストに登るEverest V2」 http://www.youtube.com/watch?v=rFVMd6QiJa0 というチームシミュレーションゲームは、フェデックス社、ハートフォード社、ユニオンパシフィック社等がリーダーシッ プ研修の中で、オンラインと併用した形で活用されている。このソフトはもともとハーバード大学MBA大学院生用 に「リーダーシップとチームダイナミック」を学ぶためにマイケル・ロベルト教授とエドモンドソン教授が開発したもの で、ウェストコースト社がソフトウェアの開発に携わった。1996年にエベレスト登山中に5人が亡くなった出来事が り、そこから学んだ内容をもとに作られたもので、現在は企業内教育用に改良されている。 5人ぐらいが1チームとしてエベレストの頂上まで行くのだが、一人一人に任務が課せられており、一人でも欠けたり 一人が自分の任務を果たさなかったり協力しなかったりすると、全員が死んでしまう可能性がある。生死をかけた シミュレーションであり、気を抜くことのできない研修のため全員が必死になって最後まで参加している。内容的に は決して難しすぎるものでなく、参加しやすいようになっているが、同時にある程度のチャレンジを与え、やさしすぎ ることもないように作られてある。 また医療機器を提供するメドトロニック社は、エスパイヤ・ラーニング社のチームシミュレーション用ソフトを活用し、 次期上級管理者候補のマネージャーを対象としたリーダーシップ研修を実施している。参加者はパーソナルリーダ ーシップ・スタイルを理解し、クロスファンクショナルなチームワークをシミュレーションを通して体験しながら学んで いく。 エスパイヤ・ラーニング社の社長ハード氏は、「昨年に比べ、オンラインでチームベースのシミュレーションを利用し ている企業が増え、現在、参加者の25%はオンラインシミュレーションの利用者である」という。また、オンラインシ ミュレーションに参加している人達を対象にして行ったアンケートによると、「人は、ストラクチャーのある学習環境 の中でのインタラクションを好み、オープンエンドの学習ゲームを好まない。大事なのは、仲間どうしでの意味ある 話し合いが行われるソーシャルラーニングが存在しているかどうかである」という。 ├ アセッサ向け移行プログラム ├ AEN メールマガジン 2013年に向けて クレーグ・ウェイス氏は、2012年9月19日のブログ「2013年のeラーニングでホットなものとは?」 ( http://elearninfo247.com/2012/09/19/on-fire-in-2013-whats-going-to-be-hot-in-e-learning/)の中で、次よう なことを予測している。 リンク集 サイトマップ アクセスマップ 音声機能の進化のおかげで、キャラクターの会話に合わせてアバターの口が動く製品が出る タブレットを使ったmラーニングが増える スマートフォーンよりタブレットを使ったコースが急増する。 iSpringのコンバータは HTML5のコンテンツを iPad用に作ることができ、iSpring Suite を使うと 3D ブ ックを作成できる。 パーソナライゼーションが可能な製品が増える 例えば、Xbox 360やセカンドライフで自分なりの姿格好を作ることができる。YouTube channelで自 分の好きな音楽、ビデオを選択できる。モバイル機で自分の好きなアプリケーションを選択できる。 LMSにおいても同様で、ブロック/ウィジェット をon/offにできたり、自分の好きな言語に切り替える ことができたり、自分の好みのルックにしたり好きなアプリケーションを追加できる。このようなことが できるLMSはまだ少ない。 ムービーが急増する ビデオクリップとか YouTubeクリップという小さなものではない、フルタイムのムービーの活用が増え る。ビデオストリーミングが技術的にもコスト的にもより可能になり、ムービーの 管理、 編集、収録 が増える。 eブックが増える SaaSがより浸透し、オーサリングツールの会社も今まで以上にクラウドに入っていく お問い合わせ また、グーグル社のインストラクショナル・デザイナーで「まじめなゲーム」の推進者であるマット・ランデス氏は、「ゲ ームは単なるお遊びではなく、学習に大事な役割を果たすもの」という捉え方が、政府、企業、その他の社会組織 全体で認められ始め、「これからのLMSはオプションとして基本的なゲーム機能を取り入れはじめている」ことを指 摘している。 Web2.0でいつでもどこでも「人とつながる」ことが容易になり、世界中どこにいてもモバイル機器を使ってソーシャル ラーニングができる土壌ができた。しかし、IBMのソロモン氏、グローブズ氏をはじめとした欧米の教育者が何度も 口にする「意味ある対話、学習」につなげるには、まだ改善すべき所が多くある。ビジネスの変化とスピードは加速 する一方で、益々予測が難しくなっている。このようなビジネス環境の中で、より早く、より多くの社員に、より大きな インパクトのある学習方法、すなわち「人の気持ちをつかみ参加意欲を高め意味ある対話を生み出す学習方法」を 望むのは、IBMのようなグローバル企業にとっては当然の期待である。このような期待が欧米の企業をラーニング 3.0に向かわせているのではないだろうか。 【著者紹介】 きよみ・山崎・ハッチングスさん シリコンバレー在住、1992年に自らCrossTech社を設立。 日米ビジネ スに関連したコンサルテ―ションの他、ハイテク業界でグローバル・カン パニーとして成功するためのノウハウ、情報、コミュニケーション・スキ ル等を入れた企業向け研修プログラム、ビジネスセミナー等を日米で 開催している。 小松会長を団長とした「海外e-ラーニング調査団」の通 訳としても活躍し、アメリカでの先端的なe-Learning活用状況について 調査・研究を続けている。 検索結果一覧 eLCメールマガジン購読者募集中 eLCメールニュース 日本eラーニングコンソーシアムでは、eラーニングに関するイベント、 セミナー、技術情報などをメールマガジン(無料)で配信しております。 メールアドレスを記入して『登録』ボタンを押してください。 メールアドレス 必要事項を入力して、登録ボタンを押して下さい。 →バックナンバーを読む All Rights Reserved. Copyright (C) 日本eラーニングコンソシアム 登録
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