情報提供資料 国内株式市場の下落について 2016年2月3日 日銀が導入した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の効果や影響に関する不透明感の高まりや、原油価 格の下落に伴うリスク回避的な動きの加速、ここもとの円高などによる国内企業業績の下方修正が嫌気された ことなどを背景に、国内株式市場は下落。 ◆足元の株価下落の背景 日経平均株価の推移 (円) (2015年1月30日~2016年2月3日:日次) 2月3日の国内株式市場は、日経平均株価終値で17,191円 22,000 25銭と前日比559円43銭(▲3.15%)の大幅下落となりま 21,000 した。株価下落の背景には、以下の要因があると考えられます。 20,000 ①日銀が導入した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」は 市場参加者にとってサプライズであり、現状では評価が定ま らず、効果・影響に関する不透明感が意識されていること 19,000 18,000 17,000 16,000 15,000 ②昨日の米国原油先物市場において、石油輸出国機構 15/1 (OPEC)とロシアの協調減産をめぐる観測が後退するなか、 WTI原油先物価格が再び30ドルを割る水準まで下落し、リ スク回避的な動きが加速し、米国株式市場(ダウ平均)が 300ドル近い下落となったこと 15/4 15/7 15/10 16/1 (年/月) 原油価格の推移 (2015年1月30日~2016年2月2日:日次) (ドル) ③為替市場において、ここもと米ドル円相場が円高・ドル安に 振れたことなどで、足元の10-12月期国内企業業績の下方 修正が相次いだこと 70 60 50 40 ◆今後の見通し 30 日銀による「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」発 表を受けて、先週末から月初にかけての国内株式市場は大きく 上昇しました。背景には、追加金融緩和の内容が、市場参加者 にとってサプライズであったことや、この政策の結果、米ドル 円相場が一時121円台後半までドル高・円安が進行したこと などがあります。 しかし、これまでの原油市場や中国市場に対する懸念や、 ここもとの円高による企業業績の下方修正懸念に加えて、 足元では、市場参加者は日銀のマイナス金利政策の効果・影響 をはかりかねているものとみられます。 具体的には、1点目として、世界的な金融緩和、および米国 利上げ観測の後退の流れの中で、マイナス金利政策の波及経路 である為替相場への影響が限定的となっている点が挙げられま す。 次ページへ続く 20 15/1 15/4 15/7 15/10 *WTI原油先物価格を使用。 16/1 (年/月) 米ドル/円レートの推移 * (円)(2015年1月30日~2016年2月3日 :日次) 128 124 120 116 112 15/1 15/4 15/7 15/10 *2016年2月3日は15時時点(日本時間)。 16/1 (年/月) 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における日経平均株価、原油価格および米ドル/円レートの推移を示唆、保証するものではありません。 ※日経平均株価に関する著作権並びに「日経」及び日経平均株価の表示に対する知的財産権その他一切の権利は、全て日本経済新聞社に帰属します。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」をご覧ください。 1/3 年初来の金融市場においては、中国人民元相場や同国株式市場が不安定化したことに加え、原油価格の低迷、中国経済 の急減速懸念などを背景に世界的なリスク回避の動きが継続しています。この影響もあり、欧州では欧州中央銀行 (ECB)による次回3月理事会での追加金融緩和観測が高まっているほか、イングランド銀行(BOE)のカーニー総裁 は利上げ条件は整っていないとの認識を示しています。また、昨年12月に利上げを決定した米連邦準備制度理事会 (FRB)は、昨今の国際的な金融市場の混乱を受けて、1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)において景気認識をや や下方修正しています。加えてフィシャーFRB副議長は講演にて、最近の金融市場の混乱の長期化が世界経済の減速や 米国経済の成長・インフレ率に与える影響を危惧する旨の発言をしており、一部市場参加者の間ではFRBが今後従来の 想定通りに利上げを実施できるのかを疑問視する見方が浮上しています。 2点目として、マイナス金利政策は国内では過去に導入されたことがなく、銀行収益等への負担を通じた影響に対する 不透明感が強く、新しい政策の効果を慎重に見極めたいとの思惑があります。 かかる環境下、今後の国内株式市場は引き続き原油価格の動向や中国経済、米国金融政策などの海外要因に左右される 値動きの荒い相場展開が予想されます。しかし、日銀が今回決定した追加緩和策に対し、「日銀のデフレ脱却への強い意 志の表れ」との評価が次第に織り込まれると考えます。原油価格に底打ちの兆しがみられれば、市場は落ち着きを取り戻 し、グローバル景気の緩やかな拡大を背景とした国内企業業績の増益基調等により、国内株式市場は緩やかに上昇するも のと考えます。 (2016年2月3日 16時30分執筆) ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」をご覧ください。 2/3 [投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項] ●投資信託に係るリスクについて 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等 (外貨建資産に投資する場合には為替変動リスクもあります。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変 動します。したがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されているものではなく、基準価額の下落により、 損失を被り、投資元金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さま に帰属します。また、投資信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることか ら、リスクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みく ださい。 ●投資信託に係る費用について みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託については、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担 いただきます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料 : 上限3.78%(税抜3.5%) 換金時手数料 : 換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率等を示す ことができません。 信託財産留保額 : 上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬)※ :上限 年2.16%(税抜2.0%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬 額の加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額 の水準等により変動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等で ご確認ください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登 録金融機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信 託委託会社が行います。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率 につきましては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれ ぞれの費用における最高の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡 しいたしますので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご 確認のうえ、お客さまご自身が投資に関してご判断ください。 みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加入協会/一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 【本資料のご利用にあたっての注意事項等】 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資 勧誘を目的に作成されたものではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社 は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記 載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のものであり、今後予告なしに変更さ れることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。 3/3
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