本物の共著者は誰だ?

■短 報
本物の共著者は誰だ?
−著者資格(authorship)の倫理−
Who are true authors?: ethics in determining authorship in clinical nurses’ research
勝原裕美子
1
Yumiko KATSUHARA
前田 樹海
2
Jukai MAEDA
ウイリアムソン彰子
4
Akiko WILLIAMSON
小西恵美子
3
Emiko KONISHI
星 和美
5
Kazumi HOSHI
田中 高政
6
Takamasa TANAKA
キーワード:著者資格、研究倫理, 臨床看護師の研究
Key words:authorship, research ethics, clinical nurses research
誰が共著者にふさわしいのかという著者資格(authorship)について、臨床看護師による共同研究についての
仮想事例を題材に、日本看護倫理学会第 5 回年次大会の交流集会で議論した。その結果、著者資格の捉え方は、
参加者が属する組織の考え方や慣習、あるいは各人の経験などに依拠していることや、各人の内的基準によっ
て多様であることが明らかになった。著者資格に関する外的基準を理解し、内的基準と合わせて総合的に捉え
られるように研究倫理の視点を養う必要がある。そして、主任研究者を中心に、一つずつの研究において共著
者の資格、役割、責任を確認し、
「共同」で仕上げるという相互認識のもとで発表活動が行われるのが望ましい。
1 .問題の所在
とに検討した結果、会場からは多種多様な意見が出
された。そして、共著者に入れるべきか入れざるべ
日本看護倫理学会第一期学術活動推進委員会で
きかを分ける根拠は、いずれも発言者の所属する
は、活動の一環として、看護倫理の課題に対する考
(していた)病院の慣習にあることがわかった。つ
え方を普及させることを目的に、全国各地でワーク
まり、研究のなんたるかをどのような環境下で教
ショップ方式による議論を重ねてきた。その中で、
わってきたかで、著者資格に対する価値観が異なる
平成24年 1 月のワークショップ(参加者40名)にお
ことが明白になった。
いて採り上げた著者資格(authorship)の問題は高い
研究倫理に関しては、看護研究が充実してきた過
関心を呼んだ。議論の焦点は、共著者をどのように
程において急速に感受性が高まり、教育研究機関お
選定するのか、どのような貢献までを共著者と呼ぶ
よび学会等での整備が進んだ。日本看護協会からは
のかであり、スタッフが主体として行った研究に師
「看護研究における倫理指針」(2004年)が出され、
長の名前を載せるかどうかについての具体事例をも
臨床現場の研究においても倫理的配慮の必要性が浸
1 聖隷福祉事業団 聖隷浜松病院 Seirei Social Welfare Community
2 東京有明医療大学 Tokyo Ariake University of Medical and Health Science
3 鹿児島大学 Kagoshima University
4 三木市立三木市民病院 Miki City Hospital
5 大阪府立大学 Osaka Prefecture University
6 佐久大学 Saku University
46 日本看護倫理学会誌 VOL. 5 NO. 1 2013
透していった。しかし、研究倫理に関する各種ガイ
について詳細に記載しているのは日本看護研究学会 3
ドラインが定める内容は、研究協力者の個人情報保
の雑誌投稿規定であり、「資金の確保、データ収集、
護やデータの取り扱いに対する配慮などが中心であ
研究グループの総括的監督に携わっただけでは著者
り、研究者が自らを律することを求める著者資格に
資格を得られない」との記載も見られる。このよう
ついての言及はほとんど見当たらない。
な規定に見習うべきことは多いが、現実には学会員
多くの研究者が参考にする『APA 論文作成マニュ
1
以外の目に触れることは少なく、著者資格について
アル第 2 版』には、
『著者は自分が実際に行った著
どれほどの看護職者が認識しているかは定かでな
作、または実質的にそれに貢献している著作に対し
い。
てのみ「著者としての資格」
(authorship)をもつ」
』
このような問題意識の中で、第一期の学術活動推
「問題
(p.12)とあり、実質的な学術貢献の例として、
進委員会と編集委員会の有志が集まり、日本看護倫
点や仮説を明確化したり、実験計画を立てたり、統
理学会第 5 回年次大会(平成24年 5 月)において、
計を整理・分析したり、実験・調査結果を解釈した
交流集会「本物の共著者は誰だ?:オーサーシップ
り、あるいは論文の主要部分を執筆したりするこ
の倫理」を開催した。本論は、その際の議論の展開
2
と」を挙げている。Fineら は、研究論文における
を追い、日本看護倫理学会参加者という倫理に関心
4 つの要素、すなわち、①研究のアイデアを着想し
を寄せる国内の看護師たちが持つ著者資格について
着目する現象を概念化する、②データ収集し研究を
の考え方を整理し、課題を明らかにし、提言を導く
実行する、③データを分析・解釈する、④原稿を書
ことを狙いとしている。
く・修正する、のうちのいずれか 2 つ以上を満たし
た人が著者であると述べている。そして、著者に名
2 .交流集会の概要
を連ねる全ての者は、原稿をよく読み、同意に達す
1 )交流集会の目的
るまで意見交換に参加することで、最終的な原稿作
参加者の所属する病院や大学などにおいて慣習と
成に寄与しなければならないとある。また、第三者
なっている著者資格の考え方に焦点を当て、臨床現
から当該論文の細部を尋ねられたとき、弁護でき、
場・教育現場における「共著者」の扱いの実態を明
かつ説明できなければならないとの、きわめて具体
らかにすること、「共著者」の考え方についてあら
的な内容を示している。
ためて検討すること、適切な「共著者」とは何なの
表 1 に示すように、国内の学会において著者資格
かを考えること、適切な「共著者」の考え方を浸透
表1 主な看護系学会・団体による著者資格への言及
(平成25年 2 月15日現在)
著者資格に関する
言及箇所 記載内容
日本看護協会
「看護研究における
倫理指針」
研究者の氏名として記載するのは、原則として研究に携わった人であ
る。
日本看護倫理学会
「投稿手引き」
提出する原稿は共同研究者にフィードバックを求めるなどして、十分
に推敲を重ねること。
日本看護科学学会
「看護研究上のモラ
ルに関する提言」
研究者が複数の場合、主任研究者は共同研究者間での連絡を密にと
り、オーサーシップを倫理的に定めること
日本看護研究学会
「雑誌投稿規定」
学会・団体名
「著者」
(Author)とは、通常、投稿された研究において大きな知的貢
献を果たした人物と考えられている。
著者資格(Authorship)は以下の三点に基づいているべきであるとと
もに、そのすべてを満たしていなければならない。
・研究の構想およびデザイン、データ収集、データ分析および解釈
に、実質的に寄与した
・論文の作成または重要な知的内容に関わる批判的校閲に関与した
・出版原稿の最終承認を行った
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させるにはどうすればいいかを検討することを目的
論点に反論する。第二弁論:会場に座っている
とした。
同じグループからの補足意見を聴取し、再度主
2 )交流集会の進め方
張する。最終弁論を行うという 4 回の発言を、
開催時間は90分間であった。事例をもとにディ
賛成側と反対側の交互に行ってもらった。それ
ベートを実施し、その後、意見交換を行った。出入
ぞれの発言は約 3 分。作戦タイムは約 5 分とし
りはあったが最大着席者数は70名であった。以下は
た。弁論内容は、進行役の一人が板書した。
具体的な進行内容である。
(1)事例を配布し、司会者が読み上げた。
【事例】
入職 3 年目の私は、ラダー教育の一環として同
期と 3 人で共同研究を行うことになった。文献
検索は、車で1時間もかかる看護協会に行って
行い、論文指導は、母校の指導教員から受け、
何とか報告書の作成までこぎつけた。師長から
「ちょっと目を通しておきたいから」と言われ
(6)ディベートを終えた感想を自由に述べてもら
い、司会が最終的なまとめを行った。
3 )参加者が組み立てた弁論内容と弁論の結果
表 2 に、実際に発言が行われた順に、弁論内容を
紹介する。
以上のディベートを終えての判定は、賛成10名、
反対54名であった。
3 .ディベートを通して見えた課題
提出したところ、 3 日後に赤ペンで「?」とか
ゲームとしてのディベートは反対グループの勝利
「意味不明」といったコメントが返ってきたの
に終わったが、討論やその後の意見交換をとおし、
で、 1 週間かけて修正をした。発表資料を印刷
あらためて浮き彫りになった考察を述べる。
してもらうため USB で師長に提出した。また、
1 ) 研究機関の学者が行う研究 と 臨床の看護
発表スライドと読み上げ原稿はメンバー 3 人で
師が現場で行う研究 とでは、著者資格の考え方
作成した。発表当日に配布された資料には、メ
は異なるのだろうか。異なってもよいのだろうか。
ンバー 3 人の後に師長の名前が加えられてい
この課題は、学者の行う学術研究と、臨床の看護
た。師長からは、発表スライドにも名前を追加
師が現場の質改善のために行う活動を同等に扱って
しておくように言われた。発表は無事終了し、
もよいのかという問いにつながる。今回の討論にお
質疑にも自信をもって応答できた。医師からは
けるキーワードの一つが フィールド であり、も
全国的な学会で発表をしてはどうかと言われる
う一つは 管理業務 である。学者は、臨床現場を
出来であった。しかし、後から考えても、実際
研究のフィールドに使わせてもらうという客観的な
に指導をしてくれた母校の教員が謝辞で、師長
スタンスをとっている。その一方で、臨床看護師
が共同研究者として名前を連ねていることに、
は、職場の業務改善や質改善を主目的に、学術研究
私は釈然としない。
の様式を真似ながら自職場をフィールドとして研究
(2)第一感として、師長が共著者にふさわしいと
に取り組んでいく。職場管理を任されている師長
思うか、ふさわしくないと思うか挙手しても
は、多かれ少なかれ管理業務の一環として研究に関
らったところ、約半数ずつに意見は分かれた。
与することになるため、著者にすべきかどうかの議
(3)着席位置から参加者を左右に二分し、師長が
論が持ち上がる。
共著者にふさわしいとするグループ(賛成側)
『APA 論文作成マニュアル第 2 版』1 や Fineら2 の著
とふさわしくないとするグループ(反対側)と
者資格の考え方は、学術論文の作成が前提になって
した。ディベートの考え方に則り、個人の意見
いるため、職場の改善やスタッフの研究能力の向上
とは異なるグループに属していても、グループ
を目的とする現場の研究における著者資格は、学術
の立場から論を組み立て、意見を述べるように
研究と同等に扱わない方がよいのかもしれない。
説明した。
(4)各グループから手挙げ方式で 3 名ずつの弁論
者を選出し、前に出てきてもらった。
(5) 3 人の中の発表順はグループ内で決めてもら
しかし、次のような新たな課題が浮上してくるこ
とになる。
2 )管理者としての師長は、現場で行われるいかな
る研究にも責任を持ち、共著者になるべきだろう
い、第一弁論:なぜ、その立場を主張するのか
か
3 つの論点を出す。第一反駁:相手方の 3 つの
スタッフが現場で行う研究に対して師長が管理責
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表2 参加者が組み立てた弁論内容
師長が共著者になることに賛成する立場
(賛成側)
師長が共著者になることに反対する立場(反対側)
① 研究者である看護師は看護部組織の一員として研 ① 管理者として師長が研究に目を通し、支援をする
究をしている。師長は管理者の立場で研究を進め
るスタッフの支援をしている。
第一弁論 ② 研究は継続教育の一環であり、教育活動でもあ
の論旨
のは当然の業務範囲である。研究者とは異なる。
② 共著者として名前を入れることにメンバーの同意
を得ていない。
る。教育に責任を持つ師長は教育的に支援してい ③ 研究者としての定義に相応しい役割を果たしてい
る。
ない。
③ 師長は報告書に目を通し、病棟管理者として責任
をもって対応している。
① 師長は管理者として関わっているという点につい ① 管理者の立場で師長がスタッフを支援するのは当
ては確かに当然だが、管理者の立場として果たす
べき役割をとっているのだから共著者に入れるこ
第一弁論
に対する
反駁の論
旨
とに問題はない。
然であるが、共著者として研究のテーマや内容に
関わっているとは考えられない。
② 教育指導をいうなら、師長よりも卒論指導教員の
② 業務上の一環であっても研究のプロセスに関わ
サポートの方が大きな役割を果たしている。ま
り、報告書にも目を通しているので、敢えてメン
た、師長が報告書内にコメントした「?」とか
バーの同意を得る必要性を考えることもない。
③ 研究メンバーを組織し、一連の関わりを持つとい
「意味不明」というのは単なる批判であり、教育
的サポートとはいえない。
うのは研究の一環であり、研究者の定義にはずれ ③ 報告書の書き方に責任を持っているのであり、内
てはいない。
容に責任をもって対応できるのかについては疑問
である。
① 研究のフィールドは病院である。師長は研究の ① 組織の一員として行う研究であっても、研究は業
フィールドを提供しておりそれに責任を持つ立場
務時間外の私的な時間を費やして行われることが
にある。
ほとんどであり、業務として関わる師長の立場と
② 恩師から指導を受けたかもしれないが、指導責任
や研究内容への責任は師長にあった。
③ 報告書の師長のコメントは、次の検討につながる
投げかけであるので教育的である。
は区別する必要がある。
② 研究者が組織の一員だから師長も共同研究者にな
れるというのであれば、その他大勢のスタッフも
共同研究者になれることになる。
④ 研究が世に出れば研究者のものという点について ③ 研究の支援は師長としての業務である。
第二弁論
は、世に出た後に結果や報告内容に誰が責任をも ④ 師長が研究フィールドを与え支援することは重要
の論旨
つのかを考えた場合、組織の責任者として共著者
だが、それが共著者として名前を入れる理由には
となるのは当然のことである。
ならない。
⑤ 医師からも全国大会に出そうと言われるくらいに ⑤ 師長の権力を行使して研究を取り上げていること
質を高めたのは、師長としても十分に貢献し役割
を果たした結果である。
⑥ 臨床研究は学術研究とは異なる。臨床研究は業務
にもなり得る。
⑥ 師長は研究についての質問に対応できるとは思え
ず、プロセスに関わったとは言えない。
改善のために行われるのであって、師長がそこに ⑦ たとえ業務改善の一環で行われた研究であって
関わることは当然であり、名前を入れるべきであ
も、いったん組織から出て世に出たものは研究者
る。
のものである。
① 研究をするにはフィールドが必要である。フィー ① 研究のテーマの設定から報告書の作成までの全プ
ルドの責任者として師長は研究にも責任を持って
いる。
最終弁論
の論旨
ロセスに関わっていない。
② 研究内容を把握していない。
② 研究メンバーを選出する際に管理者が調整してい ③ 筆頭著者に同意なく共著者に名前を連ねており、
るはずである。
③ 研究の総合的な調整をとる師長の存在なくして、
結果的に筆頭著者がためらっている状況を作った
ことに倫理的な問題がある。
研究は成り立たない。
④ 若い研究者だけで研究が出来たとは思えず、師長
の支援あってこそ研究は成り立っている。
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任を持つのであれば、職場で行ういかなる研究にも
事例を読み、経験やそのときの価値観によって賛
師長が著者資格を持つと考えるのが妥当なのだろう
否を考えているときは、自分の内面にある基準に問
か。その反対に、研究支援は管理者として当然の業
いかけて判断していることになる。それも大事な倫
務なので、共著者になる必要はないとする反対側の
理の営みである。しかし、外的基準という、自分の
意見に立てば、スタッフ主体で行ういかなる研究に
中の枠組みではなく外に設定されている基準に照ら
おいても師長は共著者にはなりえないのだろうか。
して考えるアプローチを学んでおくことは、倫理的
交流集会参加者の中には、実際に職場長の立場に
な気付きを更に磨き、解決の助けになる。著者資格
ある人たちもおり、複数の発言が得られた。それら
にも国際的な規準(外的基準)があることを知り、
3
3
3
3
の発言の趣旨は「この事例では、師長は業務として
内的基準と合わせて考える習慣をつけることが、今
関わっているのであって共著者にはなりえない」と
後求められよう。
いうものであった。すなわち、共著者になりえるか
どうかは一律に決めることではなく、研究プロセス
4 .まとめ
の中のどの段階で加わっているのか、また師長とい
学術研究と臨床研究とでは、研究の性質に違いは
う立場はもとより、共同研究者という立場での貢献
あっても、著者になる資格は、研究にどの程度の関
をどの程度行っているのかが、著者資格を議論する
わりをしたかによるものであり、管理者イコール共
ポイントになるということである。
著者にはならない。Fineら2 が、「真に著者たるべき
その意味では、学者が行う研究であっても臨床看
人を除外すること、あるいは、義理や温情、好意等
護師が行う研究であっても考え方は同じということ
の理由で著者に加えることは、学問に対する背信行
になる。
為である」と述べているように、著者の選定はきわ
3 )発表という研究プロセスの最終段階において共
めて重要な問題であり、慎重に扱わなければならな
著者を増やすことができるのだろうか
い。
事例の主役である3年目看護師の懸念は、師長
これまで開催したワークショップや今回の交流集
が、突然、共同研究者として発表原稿に名前を連ね
会において、
「大学病院なので、医師の名前を入れ
たことであり、ポジションパワーを持つ師長のやり
るのも慣習になっている」
「大学教員はフィールド
方に戸惑いを隠しきれないでいる。師長からすれば
を借りており、その責任者の師長の名前も入れてい
他意はないのだろうが、共同研究者であるかどうか
る」などの発言も聞かれた。また、「研究プロセス
は研究者間の合意形成が必要であることを考える
に少ししか関わっておらず、必ずしも内容を熟知し
と、説明もなく自分の名前を記載する行為は不信感
ていないのに、便宜上の理由で共著者になると後で
を買うことになる。
問い合わせがきても困る」という意見もあった。今
最初から共同研究者として師長が入ることが決
後は、慣習や流儀で選定する方法は見直し、主任研
まっているのであれば、その旨を最初の段階でス
究者を中心に、一つずつの研究において共著者の資
タッフに話し、どのような支援をするのか、その役
格、役割、責任を確認し、
「共同」で仕上げたとい
割と責任を明示しておく必要があろう。
う相互認識のもとで発表活動が行われるように望み
4 )議論を助ける外的基準の存在
たい。
交流集会での著者資格に関する議論は、参加者が
属している組織の考え方や慣習、あるいは各人が経
引用文献
験的にこうであろうと考える内的基準に基づいて行
1 . アメリカ心理学会(APA)
.2010 / 前田樹海,江藤
われていた。もしも、表 1 にあるような投稿規定や
裕之,田中建彦 2011:APA 論文作成マニュアル
Fineら2 の外的基準を、たとえばワークショップの
最後に参加者たちに示したならば、また異なった議
論が展開されたかもしれない。実際、著者のひとり
(小西)は、倫理研修で議論の的に関わる外的基準
(第 2 版)
,東京,医学書院.
2 . Fine, M.A., Kurdek, L.A. Reflections on determining authorship credit and authorship order on faculty-student collaborations, American Psychologist
1993, 48(11)
:1141−1147.
をタイミングをとらえて示すことで、参加者が自ら
3 . 日本看護研究学会,一般社団法人日本看護研究学
の意見をより明確に述べられるようになる経験を何
会雑誌投稿規程.日本看護研究学会雑誌 2012,
度もしている。
35(2)
,142.
50 日本看護倫理学会誌 VOL. 5 NO. 1 2013