42 平成22年８月１日発行由利本荘医師会報サッカーのワールドカップが終わり､平穏な日常を取り戻した人達も多いことだろうと思う｡深夜にＬｉｖｅでサッカーを応援しない人は日本人じゃないと言っている人もいるぐらいみんなが夢中になった数週間だった｡テレビの番組では､真剣に応援するサポーターもいればサッカーのルールも知らないけどとりあえず青いＴシャツを着てみんなと一緒に騒ぐ｢にわかサッカーファン｣もいることを面白おかしく特集していた｡そんなにみんなが夢中になったのに､私はたった１ゲームも日本の試合をＬｉｖｅで観ないで終わってしまった…｡翌日のスポーツニュースが美味しいとこ取りだから…とは言ってみたものの､やっぱり乗り遅れた感じは残る｡言い訳ではないが私にもそれなりの理由があった｡ ①夜中の試合が多く､次の日の仕事にさし障るから｡ ②予選や親善試合での日本のゲームの結果を見るとＬｉｖｅで観るのが心配だった｡ ③本田選手のビッグマウスについて行けなかった… 結果的にはかなり有言実行だったと思うが…｡試合が終わった後に出てくるいろいろな裏話を聞くと､やっぱＬｉｖｅでテレビを観ておけば良かったなと思います｡ 1998年のワールドカップフランス大会決勝の時､私はニューヨークにいました｡フラフラとあちこち歩いて偶然ブラジル人街に入った時､小路を通行止めにして真ん中に大きなテレビを置いてみんなで決勝戦を観ていました｡ブラジル対フランスで､結果的には０−３でフランスが勝利したのですが､にわかサッカーファンの私もその場から離れられず周りの人たち(多分ブラジル系の人たち) と一緒にずっとブラジルチームを応援していました｡そのあと､街を歩いているとフランス国旗をまとった人達があちこちで歓喜の雄叫びをあげているのをみてちょっぴり悔しい思いになりました｡もうひとつＬｉｖｅで観ようか毎回悩むものにオリンピックがあります｡この場合､サッカーとは異なり､同じ期間に多数の競技が行われるため､翌日のスポーツニュースでも美味しいところを取【発行所】由利本荘医師会りこぼします｡おまけに次々といろいろな競技が行われるため､どこまで集中したらいいものか…｡特に私の場合､球技のような対戦型の競技より陸上競技や器械体操が好きなので､いちど観始めたらずーっと観終われません｡アテネオリンピック体操男子団体決勝の時､私は当直をしていました｡夜中の患者さんは少なく､当直室で何気なくテレビをつけたら体操競技が始まっていました｡眠るにも眠れず､かなりドキドキしながら競技を観ていたのを覚えています｡しかも優勝のかかった最終種目は落下すると減点になる鉄棒で､最終競技者の富田選手が最後に伸身の新月面宙返りの着地を決めて日本の逆転金メダルが決まったところで､外来から｢患者さんです｣のコールでした｡診察を終えて､患者さんの薬ができるまでの間待合室の大きなテレビで表彰式を観ながら､今日はいいものを観た…という気持ちでいっぱいでしたが､あのドキドキした感じでテレビを観ているのに耐えられず､いつに間にかスポーツニュース派になってしまいました｡スポーツ中継とは別に､なぜかＬｉｖｅで観てしまうのが選挙速報です｡つい先日も全ての局で速報の番組が組まれている中､どのチャンネルでも同じだろうと思いながら､次々とチャンネルを変えながら放送終了まで観ていました｡最終的にはすべての開票が終わらなければ結果はわからないのに､しかも開票率２％当選確実…のような表示に信じられないと思いながらも○○党に１議席増えたとか､テレビの画面に出ている数字をみて楽しんで (？) いる私は一体何なのだろうと思います｡これほど選挙速報の番組ばかりなのだから､私のような人は多いのだろうと思います｡選挙の結果によって政策が変わる可能性があると思うから､人々は選挙速報にも興味があるのでしょう｡結局どの政党でも何も変わらないから結果はＬｉｖｅじゃなくて翌日でいいや…などど思われないような政治を行ってもらいたいものだと思います｡仔狸 (毎月１回発行) 由利本荘市水林 456−4 TEL 0184 4085 【医師会 HP】http : //www. honyui. com/