ATS(排気後処理装置) - Volvo Trucks

N o.2
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ATS(排気後処理装置)
概要: ATS(排気後処理装置)について
モデル: NLT(新長期規制)車両 (シャシ番号:A647917以降)
内容: ATS(排気後処理装置)の説明
1. ATS(排気後処理装置)とは?
エンジンの排気ガスには有害な成分が含まれています。ATS はこれら有害成分を浄化する
装置で、サイレンサーに内蔵された酸化触媒とフィルター(VPF)、排気管上に取り付けられた
燃料インジェクターやセンサーで構成されています。ATS の制御はエンジンを制御しているコ
ンピューターが行います。
【おもな有害成分と ATS の作用】
VPF
CO(一酸化炭素)および HC(炭化水素)
酸化触媒の作用により無害な CO 2(二酸化炭素)と
H 2O(水)にします。
PM(粒子状物質)
フィルターで捕集します。
2. 煤と灰について
フィルターで捕集された PM のうち、炭素を主成分とする煤は、酸化反応により無害な二酸化
炭素になり、フィルターから排出されます。これを「再生(サイセイ)」とよびます。
しかしながら、エンジン・オイルの成分に由来する灰は酸化して排出することができません。そ
のため、少なくとも1年に 1 回はボルボ・トラック正規ディーラーで清掃を行なわなくてはなりま
せん。またボルボ純正エンジン・オイルを使用することが重要です。
3. フィルターの再生
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コンピューターは、再生が不十分だと判断すると、ディスプレイに警告メッセージとシンボル・マ
ークを表示し再生を要求します。再生の開始には、コンピューターによる自動再生とドライバ
ー自身で行う手動再生の2つの方法があります。
警告が表示されていないときは、いずれの再生もできません。
1.
走行再生(自動再生)
走行中に排気温度を含む必要条件が満たされる(もしくは満たす)と、コンピューターが
自動的に再生を開始します。開始された走行再生を維持するには一定速度で高速走行
(高負荷走行)を行う必要があります。
2.
駐車再生(手動再生)
その名の通り、駐車中に手動で開始する再生です。メーター・ディスプレイの警告レベル
がレベル1~3にあるとき、ディスプレイのメニュー『ATS』から開始することができます。
4. 警告レベルと再生方法
メーター・ディスプレイに警告メッセージとシンボル・マークが表示されたら、警告レベルに応じ
た再生を行ってください。運転席上のサンバイザーには、4段階の警告レベルと再生方法を説
明したステッカー『排気後処理装置(ATS)について』が貼付されています。
レベル1 ⇒ 走行再生または駐車再生を実行します。
レベル2 ⇒ 走行再生または駐車再生を実行します。
レベル3 ⇒ 駐車再生を実行します。
レベル4 ⇒ もはや走行再生も駐車再生もできません。速やかに最寄りのボルボ・トラックデ
ィーラーに連絡してください。
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1. 駐車再生方法
①
初めに再生レベルがレベル1~レベル3にあるこ
とを確認します。(バイザーに貼付のステッカーを
確認してください)
②
ハンドルの右レバーを操作し、ディスプレイメニュ
ーからメインメニューの『ATS』を選択し実行ボタ
ン
③
を押します。
『ATS』メニューから『システムジョウケン』を選択
し、
ボタンを押します。
④ この画面で再生に必要な全ての条件を確認しま
す。条件が整っている場合は『OK』と表示されま
す。条件が整っていない場合は『テンケン』と表示
され、システムが適用されていない場合は『ガイト
ウナシ』と表示されます。(システムジョウケンの
内容については車両に搭載されているブラックバ
インダーをご確認ください)
⑤
④ですべての条件が整っていることを確認しまし
たら、『ATS』メニューから『サイセイヲヨウキュウ
シマス』を選択し、
ボタンを押します。この
後、エンジン回転数が上がり再生が始まります。
再生には20~30分を要し、1~2リットルの燃料
を消費します。
また、ディスプレイには再生中を示すシンボルマ
ークと排気システムが高温であることを知らせる
シンボルマークが表示されます。
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⑥
再生に失敗すると右図のように表示されます。再
度、『システムジョウケン』を確認し、条件が満たさ
れているにもかかわらず再生が出来ない場合に
は最寄りのボルボ・トラックサービス工場へご連
絡してください。
2. 強制終了
何らかの理由で再生を途中で中止したい場合、サブ・メニュー「ATSオン/オフ」で「ATSガ
オフデス」を選択するか、イグニッション・スイッチをオフすることで中止できます。また、再
生条件が解除された場合においても再生は中止となります。※「ATSガオフデス」を選択
し再生を中止した場合は、同じ手順にて「ATSガオンデス」に戻すか、イグニッション・スイ
ッチをオフにした後、約30秒以上経過後にオンにし「ATSガオンデス」に復帰させます。
どちらかの作業をできるだけ早い時期に実行してください。
5. 再生時の注意
・
駐車再生時、VPFは高温になります。そのため、可燃物の近くや人が多く集まる場所で
は行なわないでください。
・
駐車再生中は車両より離れないでください。離れなくてはならない場合は再生を終了して
ください。
・
再生中または再生終了直後は周辺部品もVPFの影響を受けて熱を持ちます。手など触
れないように注意してください。
※ その他、ご不明な点につきましては、ボルボ・トラック正規ディーラーまでお問い合
わせください。
ボルボ・トラック・ジャパン
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