第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 (旧 CRH・ACTH研究会) プログラム・抄録集 日 時 平成28年3月12日(土)9:00∼17:00 会 場 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 本社ビル 〒105-0014 東京都港区芝2丁目6番1号 当番世話人 東條 克能(東京慈恵会医科大学附属柏病院) 共 催 間脳・下垂体・副腎系研究会 株式会社LSIメディエンス ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 ※本研究会は日本内分泌学会・内分泌代謝科専門医認定更新単位付与の対象です。研究会参加者には2単位が付与されます。 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 案内図 都営大江戸線・浅草線 大門駅 A3 A1 東京モノレール 浜松町駅 芝東照宮 浜松町二丁目 吉野屋 ART COFFEE 浜松町交番 芝園橋 都営三田線 芝公園駅 A1出口 浜松町 駅 J R ファミリーマート 金杉橋南 A1 東京グランドホテル ローソン ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 セレスティン ホテル 戸板女子短期大学 芝小学校 日本電気本社 ビル 東京女子 学園高校 京浜 第一 港勤労福祉会館 都営浅草線・三田線 三田駅 JR 田 町 駅 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 本社ビル 交通のご案内 浜松町駅からの道順 浜松町駅南口より徒歩8分 浜松町駅南口より金杉橋口の階段を下ります。 ART COFFEEのあるT字路を右折し、 吉野家のある交差点 (浜松町二丁目交差点) を渡り左折します。 第一京浜金杉橋南交差点を右折し、 東京グランドホテルの先となります。 田町駅からの道順 田町駅西口より徒歩8分 田町駅西口より第一京浜を右折し、 港勤労福祉会館のある交差点を渡り左折します。 日本電気本社ビル、 セレスティンホテルを左手に直進。 芝園橋交差点を右折しローソンの先となります。 芝公園駅からの道順 都営三田線芝公園駅A1出口より徒歩1分 芝公園駅A1出口より階段にて地上へお上がりください。 芝園橋交差点を右折し、 ローソンの先となります。 大門駅からの道順 都営大江戸線大門駅A1・A3出口より徒歩10分 大江戸線大門駅A1・A3出口より第一京浜を田町駅方面へ向かいます。 第一京浜金杉橋南交差点を右折し、 東京グランドホテルの先となります。 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会プログラム 日 程 9:00∼9:03 ご挨拶 代表世話人:沖 隆(浜松医科大学 地域家庭医療学) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 9:03∼9:05 開会の辞 当番世話人:東條克能(東京慈恵会医科大学附属柏病院) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 9:10∼10:10 【セッション 1】基礎研究1 座長: 蔭山和則(弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 10:10∼11:10 【セッション 2】基礎研究2 座長:沖 隆(浜松医科大学 地域家庭医療学) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 11:10∼11:40 【セッション 3】クッシング病1 座長:菅原 明(東北大学大学院医学系研究科 分子内分泌学分野) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 11:40∼12:10 【セッション 4】クッシング病2 座長:西山 充(高知大学医学部 内分泌代謝・腎臓内科) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 12:10∼12:20 ブレイク ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 12:20∼13:20 ランチョンセミナー 腸内細菌によるストレス応答・行動特性の制御 座長:芝 保(日本医科大学) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 13:20∼13:35 ブレイク、世話人会報告 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 13:35∼14:10 教育講演1 座長:柳瀬敏彦(福岡大学医学部 内分泌・糖尿病内科) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 14:10∼14:45 教育講演2 座長:島津 章(独立行政法人国立病院機構京都医療センター) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 14:45∼15:30 【セッション5】異所性 ACTH 症候群 座長:大塚文男(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 15:30∼15:35 ブレイク ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 15:35∼16:20 【セッション 6】下垂体機能低下症 座長:片上秀喜(帝京大学ちば総合医療センター 内科臨床研究部) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 16:20∼16:50 【セッション7】副腎腫瘍 座長:方波見卓行(聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 代謝・内分泌内科) ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 16:50∼16:55 閉会の辞 当番世話人:東條克能 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 口演者へのお願い ・口演時間は下記の通りです。会の円滑な進行のために時間厳守をお願い致します。 一般演題………口演時間 12 分、討論 3 分 ・該当セッションの 30 分前までに PC 受付にて発表データを登録し、発表前には次演者席に必ずご着席ください。 第 27 回 間脳・下垂体・副腎系研究会 目次 9:03-9:05 開会の辞 当番世話人:東條克能(東京慈恵会医科大学附属柏病院) 9:10-10:10 【セッション1】 基礎研究1 座長:蔭山和則(弘前大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科学講座) 「ニコチンの心筋細胞に対する Urocortin I の抗酸化作用の検討」 池田惠一 1)、馬目佳信 2)、東條克能 3) 1)東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター基盤研究施設(分子細胞生物学) 、 2)東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター、3)東京慈恵会医科大学医学部 「デキサメサゾンによる POMC 遺伝子転写抑制における転写因子 NeuroD1 の作用」 パービン レハナ 1)、箱田明子 2)、島田洋樹 2)、横山 敦 2)、菅原 明 2) 1)東北大学大学院医学系研究科分子内分泌学分野、 2)東北大学大学院医学系研究科 「QRFP による視床下部 CRF 遺伝子発現調節機序についての検討」 石亀敬子、蔭山和則、髙安 忍、大門 眞 弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座 「脂肪由来幹細胞塊のステロイド産生能と脾内移植によるステロイド補充の試み」 田中智子 1)、小玉正太 2)、柳瀬敏彦 3) 1)福岡大学医学部生活習慣病病態制御講座、2)福岡大学医学部再生・移植医学、 3)福岡大学医学部内分泌・糖尿病内科 10:10-11:10 【セッション2】 基礎研究2 座長:沖 隆(浜松医科大学 地域家庭医療学) 「Hsp90 阻害剤は高脂肪食誘導肥満抵抗ラットの血中コルチコステロン濃度を低下さ せる」 根本崇宏 1)、芝﨑 保 2) 1)日本医科大学生理学(生体統御学) 、2)日本医科大学 「加齢・ストレスによるテストステロン低下の脳への影響」 井口和明 1)、海野けい子 2) 1)静岡県立大学薬学部統合生理学分野、2)静岡県立大学 「イヌ Cushing 病における脱ユビキチン化酵素 USP8 のホットスポット変異」 駒田雅之 1)、川口紘平 2)、伝田公紀 2)、佐藤朝香 3)、原 康 3) 1)東京工業大学大学院生命理工学研究科生体システム専攻、2)東京工業大学、 3)日本獣医生命科学大学 「エクルーシス試薬コルチゾール II を用いた血中コルチゾール測定の基礎的検討」 柿沢圭亮 1)、大川雄太 1)、大石敏弘 1)、山下美保 1)、佐々木茂和 1)、佐橋 徹 2)、 遠山和成 2)、沖 隆 3) 1)浜松医科大学第二内科、2)公益財団法人 SBS 静岡健康増進センター、 3)浜松医科大学地域家庭医療学 11:10-11:40 【セッション3】 クッシング病1 座長:菅原 明(東北大学大学院医学系研究科 分子内分泌学分野) 「難治性クッシング病 4 例に対するテモゾロミド治療の経験」 福原紀章 1)、井下尚子 2)、岡田満夫 2)、西岡 宏 2)、鈴木尚宜 2)、竹下 章 2)、 竹内靖博 2)、山田正三 2) 1)虎の門病院間脳下垂体外科、2)虎の門病院 「ミトタン投与中に女性化乳房と総テストステロン濃度上昇を示したクッシング病の 一例」 中村祐太 1)、方波見卓行 2)、川名部新 2)、松葉 怜 2)、福田尚志 2)、石井 聡 1)、 浅井志高 2)、田中 逸 1) 1)聖マリアンナ医科大学代謝・内分泌内科、2)聖マリアンナ医科大学横浜市西部病 院代謝・内分泌内科 11:40-12:10 【セッション4】 クッシング病2 座長:西山 充(高知大学医学部 内分泌代謝・腎臓内科) 「ニューモシスチス肺炎を発症し,診断・治療に難渋した重症 ACTH 依存性クッシング 症候群の一例」 手塚雄太 1)、森本 玲 1)、工藤正孝 1)、小野美澄 1)、岩倉芳倫 1)、五十嵐康宏 1)、 清治和将 2)、高瀬 圭 2)、福原紀章 3)、堀口健太郎 3)、西岡 宏 3)、山田正三 3)、 伊藤貞嘉 1)、佐藤文俊 1) 1)東北大学病院腎・高血圧・内分泌科、2)東北大学病院放射線診断科、3)虎の門病院 間脳・下垂体外科 「ブロモクリプチン単回投与によって数日間の寛解を認めたクッシング病の一例」 浅利ゆう子 1)、高安 忍 2)、大高英之 2)、木村裕輝 2)、綿貫 裕 2)、蔭山和則 2)、 二川原健 2)、大門 眞 2) 1)弘前大学医学部内分泌代謝内科学講座、2)弘前大学医学部 (ブレイク) 12:10-12:20 【ランチョンセミナー】 12:20-13:20 座長:芝﨑 保(日本医科大学) 「腸内細菌によるストレス応答・行動特性の制御」 須藤信行 九州大学病院心療内科 (ブレイク、世話人会報告) 13:20-13:35 【教育講演1】 13:35-14:10 座長:柳瀬敏彦(福岡大学医学部 内分泌・糖尿病内科) 「corticotropin-releasing hormone (CRH)と proopiomelanocortin (POMC) ペプチド に対する超高感度・高感度ホルモン測定法からみえてくるもの」 片上秀喜 帝京大学ちば総合医療センター内科臨床研究部 14:10-14:45 【教育講演2】 座長:島津 章(独立行政法人国立病院機構京都医療センター) 「クッシング病の内科的治療~現状と将来的展望」 福岡秀規 神戸大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科 【セッション5】 異所性 ACTH 症候群 14:45-15:30 座長:大塚文男(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科) 「出産後に急激に顕在化し,コントロール不良の糖尿病を来した ACTH 産生胸腺カルチ ノイドによる異所性 Cushing 症候群の一例」 藤原久美 1)、大和 梓 1)、林 毅 1)、松谷大輔 1)、井手華子 2)、金澤 康 2)、 坂本昌也 1)、東條克能 1)、宇都宮一典 1) 1)東京慈恵会医科大学附属病院、2)川口市立医療センター 「肺癌手術時に明らかとなったびまん性 tumorlet による異所性 ACTH 症候群の 1 例」 当真貴志雄、稲垣兼一、原 孝行、小松原基志、細谷武史、和田 淳、大塚文男 岡山大学病院腎臓・糖尿病・内分泌内科/内分泌センター/総合内科 「転移性腫瘍を摘出して寛解に至った異所性 ACTH 産生腫瘍の一例」 菅原 明 1)、笹野公伸 2)、阿部二郎 3)、佐藤郁郎 4)、田中遼太 3)、笠島敦子 5)、 高橋里美 3)、伊藤貞嘉 6) 1)東北大学大学院医学系研究科分子内分泌学分野、2)東北大学大学院医学系研究科 病理診断学分野、3)宮城県立がんセンター呼吸器外科、4)宮城県立がんセンター病 理部、5)東北大学病院病理部、6)東北大学大学院医学系研究科腎・高血圧・内分泌 学分野 (ブレイク) 15:30-15:35 【セッション6】 下垂体機能低下症 15:35-16:20 座長:片上秀喜(帝京大学ちば総合医療センター 内科臨床研究部) 「食後低血糖症状を呈した下垂体性副腎皮質機能低下症の一例」 鈴木里佳子、林 毅、淺野 裕、大村有加、廣津貴夫、安藤精貴、坂本敬子、坂本 昌也、藤本 啓、東條克能、宇都宮一典 東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科 「画像診断上リンパ球性下垂体炎の自然寛解が疑われた ACTH 分泌不全症の一例」 桜井華奈子、山下りか、新妻さつき、上野孝之、在原善英 独立行政法人国立病院機構仙台医療センター内分泌代謝内科 「当初統合失調症と診断されステロイドホルモン補償後に劇的な改善を認めた ACTH 単 独欠損症の一例」 松原史明 1)、方波見卓行 2)、石井 聡 1)、加藤浩之 1)、永井義夫 1)、田中 逸 1) 1)聖マリアンナ医科大学病院代謝・内分泌内科、2)聖マリアンナ医科大学横浜市西 部病院代謝・内分泌内科 16:20-16:50 【セッション7】 副腎腫瘍 座長:方波見卓行(聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 代謝・内分泌内科) 「両側褐色細胞腫と膵内分泌腫瘍を呈した VHL 病の一例」 大和 梓 1)、林 毅 1)、小口愛子 1)、藤原久美 1)、原興一郎 1)、森 良介 2)、 山城健二 1)、川浪大治 1)、木村章嗣 3)、坂本太郎 4)、赤崎安晴 2)、東條克能 1)、 宇都宮一典 1) 1)東京慈恵会医科大学付属病院糖尿病・代謝・内分泌内科、2)東京慈恵会医科大学 付属病院脳神経外科、3)東京慈恵会医科大学付属病院泌尿器科、4)東京慈恵会医科 大学付属病院肝胆膵外科 「副腎皮質癌と鑑別が困難であった後腹膜 malignant rhabdoid tumor の一例」 川名部新 1)、方波見卓行 2)、浅井志高 2)、福田尚志 2)、松葉 怜 2)、岡南裕子 3)、 船津美恵子 3)、笹野公伸 4)、田中 逸 5) 1)聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院代謝・内分泌内科、2)聖マリアンナ医科大 学横浜市西部病院、3)聖マリアンナ医科大学診断病理学、4)東北大学医学部病理診 断学分野、5)聖マリアンナ医科大学病院 閉会の辞 16:50-16:55 当番世話人:東條克能 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 (旧 CRH・ACTH 研究会) ランチョンセミナー抄録 【ランチョンセミナー】 腸内細菌によるストレス応答・行動特性の制御 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:芝 保 【ランチョンセミナー】 座長:芝﨑 保 腸 内 細 菌 によるストレス応 答 ・行 動 特 性 の制 御 須藤信行 九州大学大学院医学研究院 心身医学講座 腸内細菌は広大な粘膜面を介して生体と接触しており、その数は成人で 1014 個 、 重 量 に し て 実 に 1kg に も 相 当 す る と さ れ て い る 。 こ れ ら 腸 内 微 生物は、宿主の様々な生理機能の発現に深く関与しているが、脳の機能や 発達に関与しているかについては不明であった。 2004 年 、演 者 ら の グ ル ー プ は 、腸 内 細 菌 が ス ト レ ス 応 答 を 構 成 す る 視 床 下 部-下垂体-副腎軸反応の発達に関わっていることを明らかにした。すな わ ち 無 菌 ( germfree: GF) マ ウ ス は 通 常 の SPF マ ウ ス と 比 較 し 、 拘 束 ス ト レ ス に 対 す る 血 中 ACTH お よ び コ ル チ コ ス テ ロ ン の 上 昇 反 応 が 有 意 に 亢 進 し て い た 。 人 口 菌 叢 マ ウ ス を 用 い た 検 討 で は 、 Bacteroides vulgatus 単 一 細 菌 マ ウ ス の ス ト レ ス 負 荷 に よ る ACTH, corticosterone 上 昇 反 応 は GF マ ウ ス と 同 一 で あ っ た が 、Bifidobacterium i nfantis 単 一 細 菌 マ ウ ス で は 、SPF マ ウ ス と 同 程 度 ま で 反 応 性 が 減 じ て い た 。 一 方 、 ウ サ ギ 由 来 の 病 原 性 大 腸 菌 株 の 単 一 細 菌 マ ウ ス で は 、 GF マ ウ ス と 比 較 し ス ト レ ス 反 応 性 が亢進していたが、遺伝子変異株 を 欠 損 し た 病 原 性 大 腸 菌 )単 一 細 菌 マ ウ ス で は 反 応 性 の 亢 進 は 認 め ら れ な か った。さらに最近、腸内細菌による影響はストレス反応に留まらず行動特 性にも及ぶことが演者を含む複数の研究グループによって明らかにされた。 事実、ビー玉埋没行動とオープンフィールド法を用いた行動特性の解析で は 、 GF マ ウ ス は 、 通 常 の SPF マ ウ ス の 腸 内 細 菌 で 再 構 成 さ れ た 人 工 菌 叢 マウスと比較し、多動で不安レベルも高かった。以上 の結果は、腸内細菌 は宿主のストレス応答や行動特性を決定する重要な因子であることを示し ている。 本講演では、演者らの一連の研究結果を紹介し、“腸内細菌-脳-腸”と 呼ばれる新しい研究領域の動向について述べたい。 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 (旧 CRH・ACTH 研究会) 教育講演 【教育講演1】 corticotropin-releasing hormone (CRH) と proopiomelanocortin (POMC) ペプチドに対する超高感度・高感度ホルモン測定法からみえてくるもの ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:柳瀬敏彦 【教育講演2】 クッシング病の内科的治療∼現状と将来的展望 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:島津 章 【教育講演1】 座長:柳瀬敏彦 corticotropin-releasing hormone (CRH) とproopiomelanocortin (POMC) ペプチドに対 する超 高 感 度 ・高 感 度 ホルモン測 定 法 からみえ てくるもの 片上秀喜 帝京大学ちば総合医療センター内科臨床研究部 内 分 泌 系 は 血 中 の 微 量 の 生 理 活 性 物 質( ホ ル モ ン )を 介 し て ,標 的 内分泌腺の機能を調節し,生体の恒常性を保つ役割を担っている.うち, 視 床 下 部 -下 垂 体 -副 腎 皮 質 系 ( HPA) は 内 分 泌 調 節 機 構 の 中 心 を 占 め る が , HPA 系 の 疾 患 は 高 血 圧 や 糖 尿 病 に 比 較 し て ,稀 少 疾 患 で あ る .た と え ば ACTH 単 独 欠 損 症( IAD)は ,そ れ ぞ れ ,人 口 1 0 0 万 人 あ た り 有 病 率 は 19.1 人 , 新 規 の 年 間 発 症 率 は 0.9 人 と , 少 な い . こ れ ら HPA 疾 患 の 稀 少 性 は 日 常 診 療では見落とされがちで,診断と治療の遅れにつながりやすい. HPA 疾 患 の 診 療 で は , 「 知 識 と 観 察 」に も と づ き ,内 分 泌 系 と 神 経 系 にまたがる臨床徴候を手がかりとして,フィードバック調節を含めたホル モン分泌調節の異常を血中ホルモン濃度を測定し,定量的に評価する.た だ , そ の ペ プ チ ド や ホ ル モ ン の 血 中 濃 度 は ア ッ ト モ ル ( amole, 10 - 1 8 M) レ ベ ル の 低 濃 度 ( e.g. M.W. 1,000 の ペ プ チ ド 1mg が 東 京 ド ー ム 1000 個 分 に 溶 解 )で あ る こ と や ,血 中 の 干 渉 物 質 の た め , CRH は sandwich 法 と も 呼 ば れ る 非 競 合 法 EIA で も 煩 雑 な 抽 出 ・ 濃 縮 操 作 を 加 え な い と , 測 定 で き な い .さ ら に ,ACTH の 従 来 法 の 感 度 は い ず れ も 不 十 分 で ,5pg/mL 以 下 の ACTH 血 中 濃 度 測 定 値 は 測 定 キ ッ ト 間 の 変 動 は 大 き く ,特 に ,2pg/mL 以 下 の 血 中 濃度は測定不能である. 今 回 の 教 育 講 演 で は , ま ず , 自 験 症 例 で あ る 若 年 発 症 の IAD の 患 者 さ ん を 診 察 し た こ と を 契 機 と し て , ヒ ト ACTH に 対 す る 超 高 感 度 測 定 法 の 開 発 に つ な が っ た こ と を 紹 介 す る . つ ぎ に , ACTH 産 生 の tumorlet type の 気 管 支 カ ル チ ノ イ ド に よ る 異 所 性 ACTH 症 候 群 ( EAS) の 診 断 と 治 療 に 難 渋 し た こ と よ り , big ACTH 測 定 系 ( γ 1-MSH, γ 3-MSH) と , CRH に 対 す る 高 感 度 ・ 超 高 感 度 測 定 開 発 に 至 っ た 経 緯 を 紹 介 す る ( LDV : ACTH 1-39 ; 0.3fg/tube ,CRH; 3.0fg/tube ).そ の 結 果 ,ACTH 単 独 欠 損 症 を 含 め ,各 種 の ACTH 分 泌 不 全 症 の 病 型 分 類 を 可 能 と し た . さ ら に , EAS 診 断 に お い て , 煩雑な海綿静脈洞サンプリングや下錐体静脈洞サンプリングの代用となる big ACTH 測 定 を 用 い た , ACTH 依 存 性 Cushing 症 候 群 の 鑑 別 診 断 algorithm を 提 唱 す る . そ し て , 最 後 に 既 報 の 異 所 性 CRH 産 生 腫 瘍 診 断 上 の 課 題 を 提 起する. 以 上 よ り ,こ れ ら 超 微 量 の CRH や POMC ペ プ チ ド に 対 す る 新 規 の 超 高 感 度 測 定 法 は HPA 疾 患 の 診 断 に 有 用 で あ る . 【教育講演2】 座長:島津 章 クッシング病 の内 科 的 治 療 ~現 状 と将 来 的 展 望 福岡秀規 神 戸 大 学 医 学 部 附 属 病 院 糖 尿 病 ・内 分 泌 内 科 ク ッ シ ン グ 病 の 内 科 的 治 療 は 、術 前 症 例 、残 存 再 発 例 、局 在 診 断 困 難 例 、 手術困難例、放射線治療中でコルチゾール低下が十分でない症例などがそ の適応と考えられ、比較的予後不良な本疾患における本治療の更なる発展 が急務である。現在の内科的治療としてその標的により、下垂体標的、 副 腎標的、末梢組織標的に分けられる。本講演はその中でも下垂体標的に焦 点をあてて議論する。 下垂体標的として現在臨床で使用されているものにカベルゴリンがある。 短 期 で は 50-75%の 腫 瘍 で コ ル チ ゾ ー ル 抑 制 効 果 を 認 め る が 、 長 期 で の そ の 効 果 は 約 30-40%と エ ス ケ ー プ を 認 め る 腫 瘍 も 存 在 す る 。 欧 米 で は 広 域 な ソ マ ト ス タ チ ン 受 容 体( SSTR)、特 に SSTR5 を 標 的 と し た ソ マ ト ス タ チ ン 誘 導 体 で あ る SOM 230 が 承 認 さ れ 、 現 在 日 本 で も 治 験 中 で あ る 。 一方、今後の新たな薬物治療につながる多くの研究結果が近年報告され て き て い る 。 HSP90 は コ ル チ ゾ ー ル の ACTH に 対 す る ネ ガ テ ィ ブ フ ィ ー ド バ ッ ク を 抑 制 す る 因 子 と し て 知 ら れ て い た が 、近 年 ACTH 産 生 下 垂 体 腺 腫( ACTHoma)で HSP90 発 現 が 高 く 、ACTHoma の 治 療 標 的 と な り う る こ と が 報 告 さ れ た 。ま た 、同 じ く ACTHoma に お け る コ ル チ ゾ ー ル 抵 抗 性 に 関 連 す る 因 子 と し て Cables1 が 報 告 さ れ 、潜 在 的 治 療 標 的 と し て 今 後 の 研 究 が 期 待 さ れ る 。 ま た Cyclin E は ACTHoma の 腫 瘍 化 に か か わ る 事 が 知 ら れ て い る が 、そ の 阻 害 剤 で あ る ロ ス コ ビ チ ン が ACTHoma の 標 的 薬 と し て 効 果 を 示 す こ と が 示 さ れ て い る 。 我 々 は EGF 受 容 体 の チ ロ シ ン 活 性 阻 害 が ACTH 抑 制 効 果 、ACTHoma の 腫 瘍 縮 小 効 果 を 持 つ こ と を 以 前 に 示 し て 来 た 。 ま た 、 近 年 usp8 が ACTHoma の 約 40%の 原 因 遺 伝 子 と し て 同 定 さ れ 、そ の 機 序 と し て EGFR の 強 発 現 と 関 連 し て い る こ と が 報 告 さ れ た 。 EGFR フ ァ ミ リ ー に は EGFR の 他 に ErbB2, 3, 4 が 存 在 す る が 、 我 々 は pan-ErbB チ ロ シ ン キ ナ ー ゼ 阻 害 薬 で あ る カ ネ ル チ ニ ブ を 用 い た 検 討 で 、 ErbB 受 容 体 の 中 で も ErbB4 が 重 要 な 機 能 を 持 つ 可 能 性 を 示 し て き た 。 ErbB4 の ACTHoma に お け る 発 現 を 検 討 し た と こ ろ Knosp grade0-1 腫 瘍 と 比 較 し 、Knosp garde 2-3 腫 瘍 で 有 意 に ErbB4 発 現 が 低 い こ と が 明 ら か になり、さらに検討を進めている。本日は最近の我々の結果を含めクッシ ング病の今後の展望について議論する。 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 (旧 CRH・ACTH 研究会) 一般演題抄録 【セッション 1】 基礎研究1 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:蔭山和則 【セッション 2】 基礎研究2 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:沖 隆 【セッション 3】 クッシング病1 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:菅原 明 【セッション 4】 クッシング病2 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:西山 充 【セッション 5】 異所性 ACTH 症候群 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:大塚文男 【セッション 6】 下垂体機能低下症 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:片上秀喜 【セッション 7】 副腎腫瘍 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 座長:方波見卓行 【セッション1】 基礎研究1 座長:蔭山和則 ニコチンの心 筋 細 胞 に対 する Urocortin Iの抗 酸 化 作 用 の検 討 池田惠一 1) 、馬 目 佳 信 2 ) 、東 條 克 能 3) 1) 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 総 合 医 科 学 研 究 セ ン タ ー 基 盤 研 究 施 設 ( 分 子 細 胞 生 物 学 )、 2) 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 総 合 医 科 学 研 究 セ ン タ ー 、 3) 東 京 慈 恵 会 医 科 大学医学部 [目的] ニコチンは、生体内の細胞に対して酸化ストレスを及ぼすとさ れ て い る 。CRH 関 連 ペ プ チ ド で あ る urocortin ( Ucn) I はその作用機 序よりニコチンの酸化ストレスに対して細胞保護的に働くと考えられた。 こ の た め 、 Ucn、 特 に Ucn I がニコチンの酸化ストレスといかなる関係 を有しているかを検討し、喫煙による心筋細胞に対する有害作用との関係 HL- 1 心 筋 細 胞 を 96- において担っている役割を検討する。[方法] well plate に 播 種 し た の ち 、ニ コ チ ン お よ び Ucn レ ス を 2’ , 7’ - Dichlorodihydrofluorescein す る こ と に よ り 、 検 討 し た 。 さ ら に mouse ん だ luciferase reporter I を添加して酸化スト ( DCF) の 産 生 量 を 比 較 Ucn I promoter を 組 み 込 plasmid を 作 製 し 、ニ コ チ ン に よ る Ucn 誘 導 に つ い て の 検 討 を 行 っ た 。[ 結 果 ] 産 生 量 は 有 意 に 増 加 し た が 、 Ucn Iの ニ コ チ ン の 添 加 に よ り 、DCF の I の 添 加 に よ り 、 ニ コ チ ン に よ る DCF 産 生 の 増 加 は 抑 制 さ れ た 。 一 方 、 Uc n 2 型 受 容 体 を 介 し て 作 用 す る Ucn I と 同 様 、 心 筋 細 胞 に お い て CRF II の 添 加 で は 、Ucn I と は 異 な り 、コ ントロールレベルにおいてもニコチン存在下においても有意な作用を示さ な か っ た 。 さ ら に ニ コ チ ン は 、 mouse せ た 。[ 結 論 ] Uc n Ucn I promoter 活 性 を 増 加 さ I は 、ニ コ チ ン に よ り 誘 導 さ れ た 酸 化 ス ト レ ス に 対 しても抑制的に作用したが、その作用は、今回の助成期間を通した研究結 果 も 併 せ て 考 察 す る と CRF 2 型受容体を介していない可能性が推察され る 。 さ ら に 、 ニ コ チ ン は 、 Uc n I promoter 活 性 を 増 加 さ せ る 作 用 を 有 し て い る こ と か ら 、 ニ コ チ ン は 、 心 筋 細 胞 に お い て Ucn I との相互作用 が存在することが示唆され、その機序の検討が必要である。 【セッション1】 基礎研究1 座長:蔭山和則 デキサメサゾンによるPOMC遺 伝 子 転 写 抑 制 における転 写 因 子 NeuroD1の作 用 1) 、箱 田 明 子 2 ) 、島 田 洋 樹 2) 、横 山 パービン レハナ 敦 2 ) 、菅 原 明 2) 1) 東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 分 子 内 分 泌 学 分 野 、 2 ) 東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研究科 The mechanism of negative regulation of Pomc by dexamethasone (DEX) remains unclear. We here demonstrated the involvement of NeuroD1 in the DEX-mediated Pomc suppression in AtT20 cells. The cells were tr eated with different concentrations of DEX for 24 hours. Pomc promoter ac tivity /mRNA expression were examined by luciferase assay /quantitative RT-PCR . The interaction of NeuroD1 and E-box of Pomc was examined by ChIP assay. DEX suppressed Pomc promoter activity/mRNA expr ession in a concentration-dependent manner. Deletion /point mutants analyses of Pomc promoter revealed that E-box , a NeuroD1 binding site, was important for the DEX-mediated suppression . Mouse Neur oD1 promoter (- 2.2 kb) activity and mRNA expression wer e also inhibited by DEX. NeuroD1 overexpression rescued the interaction DEX-mediated suppression . of NeuroD1 and E-box DEX as well also inhibited the as NeuroD1 protein expression . NeuroD1 may therefore play an important role in the DEX-mediated Pomc negative regulation. 【セッション1】 基礎研究1 座長:蔭山和則 QRFPによる視 床 下 部 CRF遺 伝 子 発 現 調 節 機 序 についての検 討 石 亀 敬 子 、蔭 山 和 則 、髙 安 忍 、大 門 眞 弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座 【 目 的 】Corticotropin- r eleasing factor における視床下部-下垂体-副腎 ( HPA) る 。 近 年 発 見 さ れ た pyr oglutamylated ( CRF) は 、ス ト レ ス 反 応 系賦活化の主要な因子であ RFamide peptide ( QRFP) は 、 代 謝 や 摂 食 行 動 に 重 要 な ホ ル モ ン と さ れ る 。 QRFP 受 容 体 で あ る GPR103 は 、 ス ト レ ス 応 答 の 中 心 で あ る 視 床 下 部 室 傍 核 ( PVN) で の 発 現 が報告され、ストレス反応への関与が示唆される。本研究では、視床下部 4B 細 胞 を 用 い て 、 QRFP に よ る CRF 遺 伝 子 発 現 調 節 機 序 に つ い て 検 討 し た 。【 方 法 】視 床 下 部 4B 細 胞 を 用 い 、GPR103 - microglobulin を コ ン ト ロ ー ル と し た real mRNA 発 現 を 調 べ た 。β2 time- PCR 法 に よ り CRF mRNA を 、CRF 遺 伝 子 5’- promoter - luciferase fusion gene 導 入 に よ り CRF の 転 写 活 性 を 評 価 し 、 QRFP に よ る 変 化 を 調 べ た 。 ま た 、 各 種 protein kinase ( PK) 阻 害 剤 の 前 添 加 に よ っ て 、 CRF 転 写 活 性 調 節 作 用 へ の 影 響 を 検 討 し た 。QRFP 添 加 に よ る リ ン 酸 化 CREB ( p- CREB) 蛋 白 発 現 の 変 化 に つ い て Wester n blot 法 に よ り 調 べ 、阻 害 剤 に よ る 影 響 に つ い て 検 討 し た 。 【 結 果 】 視 床 下 部 4B 細 胞 に お い て Gpr103 発 現 を 確 認 し た 。100 性 は そ れ ぞ れ 24 nM hと 6 QRFP 添 加 に よ り 、CRF mRNA mRNA 及 び 転 写 活 h で 有 意 に 増 加 し た 。QRFP に よ る CRF 転 写 活 性 の 増 加 は 、 PKA 及 び PKC 阻 害 剤 の 前 投 与 に よ り 抑 制 さ れ た 。 QRFP 添 加 に よ り p- CREB が 増 加 し 、同 作 用 は PKC 阻 害 剤 と カ ル モ ジ ュ リ ン キ ナ ーゼ ( CaM K) 阻害剤の前投与によって抑制された。【考察】視床下 部 細 胞 に お い て 、 QRFP は CRF 遺 伝 子 発 現 を 増 加 さ せ 、 HPA 系 の 活 性 化 に 関 与 す る 可 能 性 が 示 唆 さ れ た 。QRFP に よ る CRF 遺 伝 子 発 現 に は 、PKA 及 び PKC 経 路 の 関 与 が 示 唆 さ れ た 。更 に 、p- CREB の 発 現 増 加 が 、PKC 阻 害 剤 と CaMK 阻 害 剤 の 前 投 与 に よ っ て 抑 制 さ れ た こ と か ら 、こ れ ら の 経 路 が PKA の 上 流 に あ る と 考 え ら れ た 。 【セッション1】 基礎研究1 座長:蔭山和則 脂 肪 由 来 幹 細 胞 塊 のステロイ ド 産 生 能 と 脾 内 移 植 による ステロイ ド補 充 の試 み 田中智子 1) 、小 玉 正 太 2 ) 、柳 瀬 敏 彦 3) 1) 福 岡 大 学 医 学 部 生 活 習 慣 病 病 態 制 御 講 座 、2 ) 福 岡 大 学 医 学 部 再 生・移 植 医 学 、 3)福 岡 大 学 医 学 部 内 分 泌 ・ 糖 尿 病 内 科 【 背 景 】 脂 肪 組 織 由 来 幹 細 胞 ( ASC ) を 非 接 着 デ ィ ッ シ ュ に て 浮 遊 培 養 す る と 球 状 の 細 胞 塊 を 形 成 す る 。 ASC は 転 写 因 子 SF- 1/ Ad4BP の 強 制 発 現 に よ り ス テ ロ イ ド 産 生 細 胞 へ 形 質 転 換 す る 。 本 研 究 で は 1) SF- 1 誘 導 性ステロイド産生細胞を細胞塊または接着培養し、ステロイド産生能を検 討 し た 。2)GFP 発 現 ASC は 細 胞 塊 培 養 に よ り ス テ ロ イ ド 合 成 酵 素 が 低 量 な が ら も 発 現 誘 導 さ れ た た め 、 SF- 1 遺 伝 子 導 入 無 し の ASC 細 胞 塊 を 副 腎摘出マウスに脾内移植しレスキュー実験を行った。【方法】マウス皮下 脂 肪 由 来 ASC に SF- 1 ま た は GFP 発 現 レ ン チ ウ イ ル ス を 感 染 後 、非 接 着 性ディッシュと I 型コラーゲンコートディッシュに播種し、培養後、ステ ロ イ ド 合 成 酵 素 の 発 現 量 を 定 量 的 RT- PCR で 解 析 し た 。 次 に 、 両 側 副 腎 摘 出 マ ウ ス 脾 臓 に 1×10^ 6 個 ASC か ら な る 細 胞 塊 を 移 植 し た 。脾 内 移 植 と同時に、摘出した左副腎を左腎皮膜下に移植した。移植副腎によるステ ロ イ ド 補 充 下 に 80 日 間 マ ウ ス を 飼 育 後 、左 腎 を 摘 出 し た 。【 結 果 】SF- 1 誘 導 性 ス テ ロ イ ド 産 生 細 胞 の 細 胞 塊 は 接 着 培 養 と 比 べ 3βHsd1 , Cyp21a2, Cyp11b1, 17βHsd3 の 発 現 量 が 増 加 し 、Cyp19a1 は 有 意 に 低 下 し た 。 GFP 細 胞 塊 は 接 着 培 養 と 比 べ Star, Cyp11b2, Cyp17a1, Cyp11a1, Cyp21a2, 17βHsd3 お よ び Cyp19a1 が 低 量 で は あ る が 有 意 に 増 加 し た 。 以 上 の 結 果 、 ASC 自 身 の ECM シ グ ナ ル や 細 胞 塊 内 部 の 低 酸 素 状 態 が ス テ ロ イ ド 合 成 酵 素 の 発 現 に 影 響 す る と 考 え ら れ た 。ASC 細 胞 塊を脾内移植した副腎不全マウスは移植副腎を含む左腎摘出後 3 日以内に 死 亡 し 、ASC 細 胞 塊 移 植 に よ る レ ス キ ュ ー は 認 め な か っ た( n= 3)。組 織 染 色 の 結 果 、移 植 細 胞 の 脾 内 生 着 は 認 め ら れ た 。【 結 語 】今 後 、さ ら に 種 々 の条件の違いにより、ステロイド産生能を検討予定である。 【セッション2】 基礎研究2 座長:沖 隆 Hsp90阻 害 剤 は高 脂 肪 食 誘 導 肥 満 抵 抗 ラットの血 中 コルチコステロン 濃 度 を低 下 させる 根本崇宏 1) 、芝 﨑 保 2) 1) 日 本 医 科 大 学 生 理 学 (生 体 統 御 学 )、 2) 日 本 医 科 大 学 【背景】高脂肪食摂取や肥満では血中グルココルチコイド濃度の上昇や HPA 軸 の フ ィ ー ド バ ッ ク 調 節 の 異 常 が み ら れ る 。我 々 は こ れ ま で に 高 脂 肪 食誘導肥満抵抗ラットの下垂体において、ストレス負荷後のグルココルチ コ イ ド 受 容 体 ( GR) 発 現 量 の 低 下 や グ ル コ コ ル チ コ イ ド に よ っ て 発 現 誘 導 さ れ GR 遺 伝 子 発 現 調 節 に 関 与 す る miR - 142- 3p の 発 現 誘 導 が み ら れ な い こ と を 報 告 し て い る 。 ま た 、 細 胞 質 に お い て GR に 結 合 す る シ ャ ペ ロンやコシャペロン因子の発現異常が関与する可能性を本研究会にて報告 し た 。最 近 、Hsp90 阻 害 剤 が ク ッ シ ン グ 病 モ デ ル マ ウ ス の 血 中 コ ル チ コ ス テ ロ ン 濃 度 を 低 下 さ せ る こ と が 報 告 さ れ た こ と か ら 、Hsp90 阻 害 剤 の 高 脂 肪食誘導肥満抵抗ラットにおける血中コルチコステロン濃度抑制効果を調 べたので報告する。【方法】 5 週間にわたり高脂肪食を負荷した肥満抵抗 ラ ッ ト に Hsp90 阻 害 剤 ( 300mg / kg b.w./ day ) を連日経口投与 し た 。 3 日 目 に 拘 束 ス ト レ ス を 負 荷 し 、 負 荷 前 と 負 荷 120 分 後 の 血 中 コ ル チ コ ス テ ロ ン 濃 度 と 下 垂 体 に お け る GR や CRF 1 型 受 容 体 、 Hsp90 の mRNA と タ ン パ ク 質 の 発 現 量 を 測 定 し た 。【 結 果 】肥 満 抵 抗 ラ ッ ト に お け る 基 礎 お よ び ス ト レ ス 負 荷 120 分 後 の 血 中 コ ル チ コ ス テ ロ ン 濃 度 は 高 脂 肪 食 負 荷 群 が 標 準 食 摂 餌 群 に 比 べ 有 意 に 増 加 し た が 、こ れ ら の 増 加 は Hsp90 阻 害 剤 の 投 与 に よ り 低 下 し た 。 下 垂 体 に お け る GR や CRF 1 型受容体の 発 現 量 は Hsp90 阻 害 剤 投 与 に よ り 有 意 に 低 下 し た が 、 Hsp90 の 発 現 量 に 差 は み ら れ な か っ た 。【 結 語 】Hsp90 阻 害 剤 は 高 脂 肪 食 負 荷 に よ り 異 常 と な っ た GR や CRF 1 型受容体の発現量の下方制御を正常化させ、基礎値 とストレス負荷後の血中コルチコステロン濃度を低下させることが示され た。 【セッション2】 基礎研究2 座長:沖 隆 加 齢 ・ストレスによるテストステロン低 下 の脳 への影 響 井口和明 1) 、海 野 けい子 2 ) 1) 静 岡 県 立 大 学 薬 学 部 統 合 生 理 学 分 野 、 2 ) 静 岡 県 立 大 学 加齢または慢性ストレスによりアンドロゲンの低下がみられるとともに, 両者に共通する症状として抑うつ傾向や意欲・認知力低下がしばしばみら れ る と い わ れ る . そ こ で , 本 研 究 で は テ ス ト ス テ ロ ン ( T) の 低 下 が 脳 に ど の よ う に 影 響 す る か 調 べ る 目 的 で ,マ ウ ス 性 腺 機 能 低 下 モ デ ル を 作 製 し , 脳への影響を検討した.モデルとして,加齢モデルに老化促進マウス ( SAMP10, 雄 性 ) の 若 齢 群 ( 11 週 ) と 加 齢 群 ( 42 週 ) を 用 い た . 慢 性 ス ト レ ス モ デ ル に は , マ ウ ス ( ddY, 雄 性 , 11 週 齢 ) を プ ラ ス チ ッ ク チ ュ ー ブ に 拘 束 ( 16h/ d, 7 日 ) し , 作 製 し た . 加 齢 モ デ ル に お い て , 加 齢 群 で は 血 漿 T 値 は 若 齢 群 に 比 し 低 下 し ,精 巣 な ら び に 大 脳 皮 質 T 値 も 低 下 し て い た .大 脳 皮 質 T 値 は 血 漿 T 値 と よ く 相 関 し ,大 脳 皮 質 が 精 巣 由 来 T の 影響を強くうけていることが示唆された.慢性ストレスモデルでは,スト レ ス 負 荷 に よ り 大 脳 皮 質 中 の T 値 は 著 し く 低 下 し ,血 漿 T 値 低 下 と も 相 関 す る こ と か ら ,ス ト レ ス に よ る 精 巣 T 低 下 が 大 脳 皮 質 に 影 響 す る こ と が 示 唆 さ れ た . 次 に , 加 齢 モ デ ル マ ウ ス で ,精 巣 の T 分 泌 能 を 増 加 さ せ る 作 用 を も つ タ マ ネ ギ エ キ ス ( Ox) を 摂 取 さ せ た . 精 巣 初 代 培 養 法 に よ り , Ox 摂 取 に よ る 精 巣 の T 分 泌 能 の 増 加 と と も に 血 漿 T 値 も 増 加 し た .ま た ,大 脳 皮 質 ア ン ド ロ ゲ ン 受 容 体 発 現( AR mRNA)量 は ,若 齢 群 の そ れ に 比 し 加 齢 群 で は 高 く , Ox 摂 取 加 齢 群 で は 若 齢 群 レ ベ ル ま で 低 下 し た .ま た , Y 字 迷 路 試 験 に よ り 空 間 作 業 記 憶 能 を 判 定 し た と こ ろ ,加 齢 群 で 低 下 が 認 め , Ox 摂 取 に よ る T 増 加 に 伴 い 回 復 す る 傾 向 が み ら れ た .こ れ ら 結 果 に よ り , 精 巣 か ら の T 分 泌 能 の 増 加 が ,脳 の 加 齢 に よ る 変 化 を 抑 制 し た 可 能 性 が 考 え ら れ た .一 方 ,慢 性 ス ト レ ス モ デ ル に お い て は , T( 1mg / kg/ day,皮 下 ,3 回 )を 投 与 し た と こ ろ ,そ れ に よ る 血 漿 T 増 加 と と も に 大 脳 皮 質 AR mRNA 量 の 低 下 が 抑 制 さ れ る こ と が わ か っ た .ま た ,う つ 病 と の 関 連 が 指 摘 さ れ る BDNF に つ い て も T 投 与 に よ る 大 脳 皮 質 BDNF mRNA 量 の 増 加 が み ら れ た . さ ら に , 海 馬 に お い て も 同 様 に AR, BDNF と も に T の 増 加 と mRNA 量 に 正 の 相 関 が み ら れ た .以 上 の 結 果 は ,加 齢 お よ び ス ト レ ス に伴う精巣機能の低下に伴う T 低下が脳に影響することを示し,また,T を増加させることにより,加齢やストレスを低減できる可能性が示唆され た. 【セッション2】 基礎研究2 座長:沖 隆 イヌ Cushing 病 における脱 ユビキチン化 酵 素 USP8 のホットスポット変 異 駒田雅之 1) 、川 口 紘 平 2 ) 、伝 田 公 紀 2) 、佐 藤 朝 香 3 ) 、原 康 3) 1) 東 京 工 業 大 学 大 学 院 生 命 理 工 学 研 究 科 生 体 システム専 攻 、 2 ) 東 京 工 業 大 学 、 3) 日 本 獣 医 生 命 科 学 大 学 Cushing 病 は 、イ ヌ に お い て は 毎 年 1,000 頭 あ た り 2~ 3 頭 と い う 高 頻 度 で発症すると推定されており、獣医学の分野でも重要疾患として位置づけ ら れ て い る 。 最 近 、 ヒ ト Cushing 病 患 者 の 脳 下 垂 体 腫 瘍 の 30~ 60% に お い て 、 脱 ユ ビ キ チ ン 化 酵 素 USP8 の 14- 3- 3 タ ン パ ク 質 結 合 モ チ ー フ に ホ ッ ト ス ポ ッ ト 変 異 が 発 見 さ れ た 。 そ こ で 今 回 、 Cushing 病 の イ ヌ か ら 摘 出 し た 脳 下 垂 体 腫 瘍 に お け る USP8 変 異 の 有 無 を 検 討 し た 。 10 頭 の Cushing 病 の イ ヌ か ら 摘 出 し た 脳 下 垂 体 そ れ ぞ れ の パ ラ フ ィ ン 切 片 を 抗 ACTH 抗 体 で 免 疫 組 織 染 色 し 、そ の 抗 体 陽 性 領 域 を ス ラ イ ド ガ ラ ス か ら か き と っ て 回 収 し た 。 そ の 組 織 抽 出 液 を 鋳 型 と し た PCR に よ り USP8 遺 伝 子 領 域 を 増 幅 し 、ダ イ レ ク ト ・ シ ー ク エ ン シ ン グ を 行 っ た 。ま た 、 PCR 産 物をプラスミドにクローニングして個々のクローンの塩基配列を決定した。 そ の 結 果 、10 頭 の イ ヌ す べ て の 脳 下 垂 体 腫 瘍 が そ れ ぞ れ 複 数 の USP8 ホ ッ ト ス ポ ッ ト 変 異 を も つ こ と が 明 ら か と な っ た 。ヒ ト Cushing 病 の USP8 変 異 体 と 同 様 、 イ ヌ Cushing 病 の USP8 変 異 体 も 14- 3- 3 タンパク質結 合能を喪失しており、その結果、限定分解を受けて活性化されること、そ し て EGF 受 容 体 を 過 度 に 脱 ユ ビ キ チ ン 化 し て そ の ダ ウ ン レ ギ ュ レ ー シ ョ ン を 阻 害 す る こ と が 確 認 さ れ た 。 以 上 の 結 果 は 、 USP8 遺 伝 子 の ホ ッ ト ス ポ ッ ト 変 異 が イ ヌ Cushing 病 を ひ き 起 こ す 主 要 な 原 因 で あ る こ と を 示 し ている。 【セッション2】 基礎研究2 座長:沖 隆 エクルーシス試 薬 コルチゾール II を用 いた血 中 コルチゾール測 定 の基 礎 的検討 柿沢圭亮 1) 、大 川 雄 太 1) 、大 石 敏 弘 1 ) 、山 下 美 保 1) 、佐 々木 茂 和 1) 、佐 橋 遠山和成 2) 、沖 隆 徹 2)、 3) 1) 浜 松 医 科 大 学 第 二 内 科 、 2) 公 益 財 団 法 人 SBS 静 岡 健 康 増 進 セ ン タ ー 、 3) 浜 松 医 科 大 学 地 域 家 庭 医 療 学 【背景・目的】血中コルチゾールの測定は副腎皮質機能異常症の診断に必 要不可欠な検査項目の 1 つである。今回、我々はエクルーシス試薬コルチ ゾールの検出系にモノクローナル抗体を採用し、コルチゾール分子に対す る 特 異 性 を 高 め た 電 気 化 学 発 光 免 疫 測 定 法( ECLIA )を 測 定 原 理 と す る 試 薬 「 エ ク ル ー シ ス 試 薬 コ ル チ ゾ ー ル II」 を 検 討 す る 機 会 を 得 た の で 、 そ の 結 果 を 報 告 す る 。【 対 象 と 方 法 】当 院 な ら び に SBS 静 岡 健 康 増 進 セ ン タ ーにて得られた健常ボランティア血清検体、および当院中央検査部にコル チゾール測定依頼のあった患者検体を用いた。本試薬の試薬性能を確認す る た め 、エ ク ル ー シ ス 試 薬 コ ル チ ゾ ー ル お よ び E テ ス ト「 TOSOH」II( コ ルチゾール)を対照試薬として用いた。【結果】健常ボランティア検体に よ る 基 準 範 囲 の 設 定 結 果 は 、 5~ 95 パ ー セ ン タ イ ル 値 よ り 、 午 前 ( 6~ 10 時 ; n = 83): 7. 07~ 19. 6 μg/ dL, 午 後 ( 16~ 20 時 ; n = 89) : 2. 96~ 9. 77 本試薬(y μg/ dL で あ っ た 。 200 名の患者検体を用い、 軸)とエクルーシス試薬コルチゾール法(x 軸)との相関性 を 評 価 し た と こ ろ 、y= 0.7912x + 0.3201,r= 0.9913 で あ り 、ま た 、 3 μg / dL 以 下 の 低 濃 度 域 で は 、y = 0.9011x- 0.0001,r = 0.9317 で あ っ た 。さ ら に 、他 法 と し て 本 試 薬( y 軸 )と E テ ス ト「 TOSOH 」II 法 ( x 軸 ) と の 相 関 性 を 評 価 し た と こ ろ 、 y= 0 . 9107x - 0. 8585 , r = 0. 9806 で あ っ た 。 こ れ ら の 相 関 性 評 価 に お い て 、 乖 離 を 認 め た 15 検 体 に つ き 、 ID- LC/ MS/ MS 法 で 測 定 を 行 っ た と こ ろ 、 そ の 測 定 値 は い ず れ も 本試薬での測定値と近似していた。コルチゾール分析用ヒト血清標準物質 を用いた評価においても、本試薬では、検討した全ての濃度レベルで正確 な 測 定 値 が 得 ら れ た 。 ま た 、 本 試 薬 は dexamethasone に 対 す る 交 差 反 応 性を全く認めなかった。【考察】本試薬はコルチゾール値の測定が正確に 行 な え 、dexamethasone と の 交 差 性 の な い 、間 脳 下 垂 体 副 腎 系 機 能 異 常 を 診断する上で非常に優れた試薬である。しかしながら、本試薬で得た血清 コ ル チ ゾ ー ル 値 は 、 従 来 品 と 比 較 し 約 20% 程 度 ( 低 濃 度 域 で は 約 10% 程 度)低値となることから、切り替えの際は留意が必要である。 【セッション3】 クッシング病1 座長:菅原 明 難 治 性 クッシング病 4例 に対 するテモゾロミド治 療 の経 験 福原紀章 内靖博 1) 、井 下 尚 子 2) 、岡 田 満 夫 2 ) 、西 岡 宏 2 ) 、鈴 木 尚 宜 2) 、竹 下 章 2) 、竹 2) 、山 田 正 三 2 ) 1) 虎 の門 病 院 間 脳 下 垂 体 外 科 、 2 ) 虎 の門 病 院 【 序 論 】予 後 不 良 な ク ッ シ ン グ 病( CD)で は 、ACTH 、コ ル チ ゾ ー ル( F) の正常化とその原因となる腫瘍のコントロールが必須の治療到達点となる。 し か し 、腫 瘍 が 大 き な 浸 潤 性 の マ ク ロ 腺 腫 で 、集 学 的 な 治 療 を 行 な っ て も 、 依然その目的が達成出来ない症例に遭遇することがある。近年下垂体癌に 対 す る テ モ ゾ ロ ミ ド ( TMZ) 治 療 の 有 効 性 が 報 告 さ れ 、 わ れ わ れ も CD か ら 下 垂 体 癌 に な っ た 症 例 に TM Z を 使 用 し 予 後 良 好 な 一 例 を 報 告 し た 。 こ のような状況を踏まえ、従来の治療にてコントロールがつかなかった難治 性 CD 4 例 に 対 し 、 TMZ 治 療 を 施 行 し た の で 、 そ の 結 果 に つ い て 報 告 す る 。 【 結 果 】 症 例 は 男 性 3 例 、 女 性 1 例 、 年 齢 は 33- 62 歳 。 い ず れ も 海 綿 静 脈 洞 浸 潤 を 伴 う マ ク ロ 腺 腫 で 、当 院 初 診 時 、 ACTH pg/ ml、F 13.1- 53.9 70. 9- 1770. 0 μg/ dL で あ っ た 。1 例 は 他 院 で 3 回 の 手 術 、 1 例は他院での手術と放射線治療を受けたが、再発してきたため当院で再 手術を受けた。1 例は当院で 2 回の手術と放射線治療、薬物療法を受けて いたが、腫瘍が再増大し、F が上昇してきた。1 例は当院で手術を受けた が 、浸 潤 性 で 腫 瘍 が 残 存 し た 。病 理 診 断 は 1 例 が Crooke で あ っ た 。MIB- 1 adenoma index は 1.0- 8.0% で あ り 、全 例 免 疫 染 色 で M GMT は 陰 性 で あ っ た 。当 院 で の 手 術 後 も ACTH 10.0- 35.6 cell 177.0- 789.0 pg / ml、F μg/ dL と コ ン ト ロ ー ル が 不 十 分 で あ り 、TMZ 治 療 を 導 入 さ れ た 。 開 始 後 、 全 例 で ACTH 、 F が 徐 々 に 低 下 し 、 腫 瘍 も 縮 小 し て い っ た 。TMZ の 休 薬 は 3 例 に 行 わ れ 、1 例 は 12 コ ー ス 、2 例 は 24 コ ー ス で 一 旦 中 止 と さ れ 、 3- 56 ヵ 月 の 現 在 、 F の 再 上 昇 、 腫 瘍 の 再 増 大 を 認 め ら れ て い な い 。 【 結 語 】 M GM T 陰 性 の 難 治 性 CD の 症 例 で は TMZ が 非 常 に 有 用な薬剤として期待されることが示された。また投与期間についても効果 出現後に中止できる可能性があることも合わせて示唆された。 【セッション3】 クッシング病1 座長:菅原 明 ミトタン投 与 中 に女 性 化 乳 房 と総 テストステロン濃 度 上 昇 を示 したクッシン グ病 の一 例 中村祐太 1) 、方 波 見 卓 行 2 ) 、川 名 部 新 2) 、松 葉 浅井志高 2) 、田 中 逸 怜 2 ) 、福 田 尚 志 2) 、石 井 聡 1) 、 1) 1) 聖 マリ アンナ医 科 大 学 代 謝 ・ 内 分 泌 内 科 、 2) 聖 マリアンナ医 科 大 学 横 浜 市 西 部 病 院 代 謝 ・内 分 泌 内 科 症 例 : 45 歳 、 男 性 。 主 訴 は 両 側 乳 房 腫 大 。 2006 年 に Cushing 病 と 診 断 、 下垂体腺腫摘出術後も高コルチゾール血症は改善せず。その後、放射線治 療 、メ チ ラ ポ ン 投 与 が 行 わ れ た が 、周 期 性 の ACTH 分 泌 も あ り 、安 定 し た コ ン ト ロ ー ル を 得 る こ と は 困 難 だ っ た 。2009 年 か ら ミ ト タ ン に 変 更 、概 ね 2g/ 日 投 与 で 尿 中 遊 離 コ ル チ ゾ ー ル の 正 常 化 が 得 ら れ て い た 。 2010 年 よ り両側乳房腫大を自覚、改善ないため 4 月に精査を希望し、受診した。身 体所見:両側の乳房腫大以外に特記すべき異常なし。乳腺超音波:両側乳 房腫大あり。内分泌検査(デキサメタゾン 61mIU / ml 、 FSH 遊離テストステロン ゲステロン 3. 94mIU/ ml、 総 テ ス ト ス テ ロ ン 8. 0pg / ml、 エ ス ト ラ ジ オ ー ル 0.4ng/ ml、PRL コルチゾール 0. 5mg 服 用 下 ) : LH 8. 8 . 32ng / ml、 26pg / ml、 プ ロ 78.45ng / ml、ACTH 33.4pg / ml、 4. 6μg / ml と 総 テ ス ト ス テ ロ ン 高 値 と 遊 離 テ ス ト ス テ ロ ン低値を認めた。薬剤性の可能性を考え、ミトタンを一時中止したところ 女 性 化 乳 房 は 消 失 し 、 総 テ ス ト ス テ ロ ン は 正 常 化 ( 5. 57 ng/ ml) し 、 遊 離 テ ス ト ス テ ロ ン に 変 化 は な か っ た ( 7. 7pg / ml) 。 ミ ト タ ン 中 止 後 、 尿 中 遊 離 コ ル チ ゾ ー ル は 65. 1μg / 日 か ら 192μg / 日 に 上 昇 し 、 ミ ト タ ン 再開。再開後速やかに、女性化乳房 と高総テストステロン血症が再出現し た。 考 察 : ミ ト タ ン で は エ ス ト ロ ゲ ン 受 容 体 を 介 し て sex binding hormone- globulin( SHBG)を 増 加 さ せ る 。本 例 で は SHBG 濃 度 は 測 定 し て い な い が 、SHBG の 増 加 に よ り SHBG 結 合 テ ス ト ス テ ロ ン 分 画 が 増 加 し 、 血中総テストステロン濃度上昇をもたらしたと考えられた。女性化乳房は エストロゲン過剰やアンドロゲン欠乏により生ずるが、この例ではミトタ ン の エ ス ト ロ ゲ ン 受 容 体 直 接 刺 激 作 用 と SHBG 上 昇 を 介 し た bioavailable テストステロン濃度の低下の関与が 示唆された。結語:ミトタン投与中に 女性化乳房を呈す一方で、総テストステロン濃度が高値となる場合があり 注意を要する。 【セッション4】 クッシング病2 座長:西山 充 ニューモシスチス肺 炎 を発 症 し,診 断 ・治 療 に難 渋 した重 症 ACTH 依 存 性 クッシング症 候 群 の一 例 手塚雄太 1 ) 、森 本 玲 1 ) 、工 藤 正 孝 1) 、小 野 美 澄 1) 、岩 倉 芳 倫 1) 、五 十 嵐 康 宏 清治和将 2) 、高 瀬 圭 伊藤貞嘉 1) 、佐 藤 文 俊 1 ) 2) 、福 原 紀 章 3 ) 、堀 口 健 太 郎 3 ) 、西 岡 1) 東 北 大 学 病 院 腎 ・ 高 血 宏 1) 、 3 ) 、山 田 正 三 3) 、 圧 ・内 分 泌 科 、2) 東 北 大 学 病 院 放 射 線 診 断 科 、3) 虎 の 門 病 院 間 脳 ・下 垂 体 外 科 【 背 景 】 ACTH 依 存 性 ク ッ シ ン グ 症 候 群 ( ADCS ) を 呈 す る ク ッ シ ン グ 病 ( CD),異 所 性 ACTH 症 候 群 の 多 く は ,重 症 化 し 早 期 治 療 が 必 要 と な る が , 一 部 の 症 例 で は 局 在 診 断 に 時 間 を 要 す る . 【 症 例 】 62 歳 , 女 性 【 既 往 歴 】 52 歳 高 血 圧 【 内 服 薬 】 ア ム ロ ジ ピ ン 10mg/ 日 【 現 病 歴 】 X- 1 年 12 月 よ り 下 腿 浮 腫 , 満 月 様 顔 貌 が 出 現 し , X 年 1 月 に 前 医 受 診 . 高 血 圧 ( 201/ 117mmHg),低 K 血 症( K 2.16mM)を 認 め , 高 コ ル チ ゾ ル 血 症( コ ル チ ゾ ル 59.9μg/ dL)か ら ク ッ シ ン グ 症 候 群 と し て 当 科 紹 介 .【 入 院 時 所 見 】身 長 150cm,体 重 59.9kg,満 月 様 顔 貌 ,中 心 性 肥 満 を 認 め る .【 検 査 所 見 】 WBC 9800 / μL , Hb 13 . 9g / dL , Plt 220000 / μL , Na 148mM , K 2. 5mM( TTKG 11. 5) , Cl 97mM , 肝 腎 機 能 は 正 常 , HbA1c 7. 2 % , ACTH 228 . 0pg / mL , コ ル チ ゾ ル 49 . 6μg / dL , UFC5224.5μg/ day【 経 過 】ACTH,コ ル チ ゾ ル は 日 内 変 動 な く ,CRH 負 荷 で ACTH 頂 値 205.0pg/ mL( 負 荷 前 163.0pg/ mL),ddAVP 負 荷 で ACTH 頂 値 237. 0pg/ mL( 負 荷 前 176. 0pg/ mL) と 反 応 を 認 め た . 負 荷 試 験 直 後 に 発 熱 し , 両 肺 ス リ ガ ラ ス 陰 影 , 喀 痰 PCR で の Pneumocystis jirovecii 陽 性 か ら ニ ュ ー モ シ ス チ ス 肺 炎 と 診 断 .抗 菌 薬 に メ チ ラ ポ ン を 併 用 し ,一 時 気 管 挿 管 を 要 し た が 2 週 間 で 人 工 呼 吸 器 を 離 脱 .以 上 内 分 泌 学 的 評 価 は 一 部 未 施 行 で あ っ た が 、 CRH 負 荷 試 験 結 果 な ど 総 合 的 に CD と 判 断 し た . 造 影 MRI で 下 垂 体 左 後 方 に 造 影 不 領 域 を 認 め , 経 蝶 形 骨 洞 下 垂 体 手 術 を 施 行 .術 中 ,下 垂 体 の 広 範 な 検 索 で 明 ら か な 腫 瘍 性 病 変 は 認 め ず ,術 後 評 価 に お い て も ACTH, コ ル チ ゾ ル 共 に 改 善 は 認 め な か っ た が , 術 後 に 行 っ た CS サ ン プ リ ン グ で は ,CRH 静 注 後 の ACTH 末 梢 比 は 右 CS で 8.2 倍 と CD が 示 唆 さ れ た . デ キ サ メ タ ゾ ン 8mg 抑 制 試 験 に て コ ル チ ゾ ル の 抑 制 な く , 術 後 の 造 影 MRI で は 明 ら か な 異 常 領 域 は 指 摘 さ れ ず , 現 在 , 薬 物 療 法 に て 経 過 観 察 中 で あ る .【 考 察 】CRH 負 荷 試 験 ,CS サ ン プ リ ン グ か ら CD が 示 唆 さ れ る 一 方 , 術 後 の MRI で は 下 垂 体 に 責 任 病 変 を 認 め な か っ た . ADCS に お け る 局 在 診 断 に つ い て , 負 荷 試 験 の 解 釈 を 含 め 考 察 す る . 【セッション4】 クッシング病2 座長:西山 充 ブロモクリプチン単 回 投 与 によって数 日 間 の寛 解 を認 めたクッシング病 の 一例 浅 利 ゆう子 二川原健 1 ) 、高 安 2) 、大 門 忍 眞 2) 、大 高 英 之 2) 、木 村 裕 輝 2) 、綿 貫 裕 2 ) 、蔭 山 和 則 2 ) 、 2) 1) 弘 前 大 学 医 学 部 内 分 泌 代 謝 内 科 学 講 座 、 2 ) 弘 前 大 学 医 学 部 【 症 例 】 60歳 代 女 性 【 経 過 】 X- 27年 ( 当 時 30歳 代 ) に 2~ 3週 間 隔 の 尿 中 17- OHCS の 増 減 か ら 周 期 性 ク ッ シ ン グ 病 と 診 断 さ れ た 。 さ ら に は ブ ロ モ ク リ プ チ ン( Bromo)試 験 で Fの 低 下 も 認 め ら れ て い た( Horm Res 1 9 9 1 ; 36: 227- 234)。同 年 経 蝶 形 骨 洞 手 術 が 施 行 さ れ た が 、寛 解 に は 至 ら な か っ た 。 術 後 は 近 医 で Br omo 5 mg/ 日 が 継 続 さ れ て い た 。 MRIで は 正 中 か ら 右 側 後 方 斜 台 に か け て 腫 瘍 の 残 存 が 指 摘 さ れ て お り 、 X年 に は 鞍 上 、 後 方 へ の 増 大 が 認 め ら れ 、 当 科 紹 介 ・ 入 院 と な っ た 。 Cushingoid features と し て は 皮 膚 の 萎 縮 が あ る の み で あ っ た 。 Bromo中 止 後 の 基 礎 値 は ACTH 15 pg / ml、 F 16. 1 μg/ dl、 尿 中 遊 離 コ ル チ ゾ ー ル ( UFC) 89- 124 μg / 日 、深 夜 F 12.8 ( ACTH 22)。0.5 mg デ キ サ メ タ ゾ ン 抑 制 試 験 で F 6. 0 ( ACTH 6) 、 DDAVP試 験 ( 午 後 施 行 ) で は ACTH 10 → peak 49 と 反 応 。CRH試 験 で は ACTH peak 219と 過 大 反 応 を 認 め た 。Bromo試 験 で は 、 投 与 前 ACTH 24、 F 16. 4 → 投 与 4時 間 後 ACTH 6、 F 8. 9と 明 ら か な抑制を認めた。同試験終了後から患者に食欲不振、倦怠感が出現。早朝 F 5. 7、 深 夜 Fは 3. 4、 UFC 8- 20ま で 低 下 し 、 副 腎 不 全 と し て グ ル コ コ ル チ コ イ ド 補 充 を 要 し た 。し か し 、試 験 6日 後 に は ACTH 17、F 20.4と な り 症 状 も 回 復 。 深 夜 F 14. 6 ( ACTH 12) を 呈 し た 。 Br omo 試 験 再 検 で 、 翌 朝 の ACTH 13、 F 7. 8と 同 様 の 現 象 を 確 認 し た 。【 考 察 】 ド パ ミ ン 受 容 体 2型 ( D2)ア ゴ ニ ス ト が ク ッ シ ン グ 病 あ る い は 異 所 性 ACTH 産 生 腫 瘍 の ACTH 抑 制 に 有 効 と の 報 告 が 散 見 さ れ る 。 ま た 、 周 期 性 ク ッ シ ン グ 症 候 群 へ の 同 薬 少 量 短 期 の 投 与 の み で ACTH 、Fを 長 期 間 正 常 化 で き た 自 験 例 も あ る ( Endocrinol Diabetes Metab Case Rep 2014; doi: 10. 1530/ EDM - 14- 0001) が 、 そ の 詳 細 な メ カ ニ ズ ム は 明 ら か と な っ て い な い 。 今 回 、 Bromo投 与 と ACTHの 抑 制 周 期 と が 偶 然 重 な っ た こ と は 否 定 で き な い が 、 D2ア ゴ ニ ス ト が 寛 解 期 へ と 誘 導 す る ト リ ガ ー に な っ て い る 可 能 性 が 示 唆 された症例として報告する。 【セッション5】 異所性 ACTH 症候群 座長:大塚文男 出 産 後 に急 激 に顕 在 化 し,コントロール不 良 の糖 尿 病 を来 した ACTH産 生 胸 腺 カルチノイドによる異 所 性 Cushing症 候 群 の一 例 藤原久美 1) 、大 和 坂本昌也 1) 、東 條 克 能 1 ) 、宇 都 宮 一 典 1) 梓 1) 、林 毅 1) 、松 谷 大 輔 1 ) 、井 手 華 子 2 ) 、金 澤 康 2)、 1) 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 附 属 病 院 、 2) 川 口 市 立 医 療 センター 【 症 例 】21 歳 ,女 性 .イ ン ド 出 身 .既 往 歴 や 家 族 歴 に 特 記 す べ き 事 項 は な い . 第 1 子 妊 娠 中 , 経 過 は 特 に 異 常 は 認 め ら れ な か っ た が , 妊 娠 31 週 で 破 水 し ,緊 急 帝 王 切 開 術 施 行 さ れ た . 2 ヶ 月 後 よ り 急 激 に Cushing 徴 候 が 出 現 し , 当 科 受 診 . ACTH783pg/ mL, コ ル チ ゾ ー ル ( F) 152μg/ dL と 高 値 を 認 め , 胸 部 CT 上 45mm 大 の 前 縦 隔 腫 瘍 を 認 め た . 同 時 に 随 時 血 糖 値 866mg/ dL,HbA1c 9.4% と 高 値 を 認 め ,血 糖 コ ン ト ロ ー ル ,Cushing 症 候 群 精 査 目 的 で 緊 急 入 院 と な っ た . 精 査 の 結 果 , ACTH ・ F の 日 内 変 動 は 消 失 し ,尿 中 F は 4950μg / day と 異 常 高 値 ,DDAVP 負 荷 試 験 で は ACTH の 頂 値 が 前 値 の 1. 5 倍 以 上 で あ っ た も の の , CRH 負 荷 試 験 で は 明 ら か な 反 応 性 は な く , DEX 抑 制 試 験 で は 少 量 ・ 多 量 と も に 抑 制 を 認 め な か っ た . ま た 縦 隔 腫 瘍 に 対 し て CT ガ イ ド 下 生 検 を 施 行 , ACTH 産 生 胸 腺 カ ル チ ノ イドと診断された.転院後メチラポン内服となり,最終的にはメチラポン 1500mg / day , ヒ ド ロ コ ル チ ゾ ン 30mg / day 内 服 で 胸 腺 摘 除 術 を 施 行 と な っ た .病 理 診 断 の 結 果 Atypicalc arcinoidofthethymus ,正 岡 病 期 分 類 Ⅱ 期で他臓器への明らかな浸潤は認めなかった. 【考察】無治療で妊娠が可能であった胸腺カルチノイドによる異所性 Cushing 症 候 群 と い う 非 常 に 珍 し い 症 例 を 経 験 し た .出 産 後 に Cushing 徴 候が顕在化したことは非常に興味深く,過去の文献的な考察を参考にしつ つ,本症例の病像について考察し述べる. 【セッション5】 異所性 ACTH 症候群 座長:大塚文男 肺癌手術時に明らかとなったびまん性 tumorlet による異所性 ACTH 症候 群の 1 例 当 真 貴 志 雄 、稲 垣 兼 一 、原 孝 行 、小 松 原 基 志 、細 谷 武 史 、和 田 淳 、大 塚 文 男 岡 山 大 学 病 院 腎 臓 ・糖 尿 病 ・内 分 泌 内 科 /内 分 泌 センター/総 合 内 科 症 例 は 50 代 女 性 。 生 来 健 康 で あ っ た が 、 倦 怠 感 の た め 前 医 を 受 診 し た 際 に 高血 圧 と 耐 糖 能異 常 を 指 摘さ れ た 。その 1 ヶ 月後 に 糖 尿 病 が急 激 に 増 悪 し( 随 時 血 糖 500mg/ dl 以 上 )、著 明 な 低 K 血 症( 2.8mEq/ l)、ACTH 及び コルチゾールの上昇(それぞれ 451pg / ml , 109μg / dl) を 認 め ク ッ シ ン グ 症 候 群 の 疑 い に て 当 院 に 紹 介 さ れ た 。 ACTH 及 び コ ル チ ゾ ー ルの日内変動は消失しデキサメサゾン負荷試験にて抑制されず、尿中フリ ー コ ル チ ゾ ー ル は 著 増 を 示 し た 。 CRH 負 荷 試 験 で は ACTH 無 反 応 で 下 垂 体 MRI に て 腫 瘍 を 認 め ず IPSS の 結 果 か ら 下 垂 体 性 よ り 異 所 性 ACTH 症 候 群 が 疑 わ れ た 。 全 身 CT で は 左 肺 上 葉 末 梢 に spicula を 伴 う 小 結 節 影 を 認 め 、 ProGRP の 軽 度 上 昇 ( 301 pg / ml ) を 認 め た 。 FDG- PET / CT では有意な集積を認めなかった。コルチゾールを速やかに低下させるため メ チ ラ ポ ン の 内 服 を 開 始 し オ ク ト レ オ チ ド を 併 用 し た と こ ろ 高 ACTH 血 症は速やかに是正され、その 後はメチラポンを中止しオクトレオチドのみ で良好なコントロールが得られた。 3 年の経過にて左肺上葉の結節影が増 大 傾 向 を 示 し た 為 VATS を 施 行 し た 。同 病 変 は 高 分 化 型 腺 癌 と 診 断 さ れ た が同時に切除された区域内に気管支や肺胞壁に沿うように異形細胞を胞巣 状 に 複 数 個 所 で 認 め chromogr anin A 及 び synaptophysin 陽性より tumorlet と 診 断 し た 。 ProGRP の 上 昇 は 術 後 も 継 続 し 微 小 な tumorlet が 切除区域以外の肺内に残存している可能性が考えられたが、術後に施行し た DOTA - TOC PET/ CT で は 肺 を 含 め 全 身 に 有 意 な 集 積 を 認 め な か っ た。本症例では肺にびまん性に存在する画像上指摘できない微小な tumorlet が 異 所 性 ACTH 症 候 群 の 原 因 と 考 え ら れ た が 、 局 在 不 明 で あ る ことも多い本疾患の病態を考慮する上で非常に興味深く文献的考察を加え 報告する。 【セッション5】 異所性 ACTH 症候群 座長:大塚文男 転 移 性 腫 瘍 を摘 出 して寛 解 に至 った異 所 性 ACTH産 生 腫 瘍 の一 例 菅原 明 1) 、笹 野 公 伸 2 ) 、阿 部 二 郎 3 ) 、佐 藤 郁 郎 4 ) 、田 中 遼 太 3 ) 、笠 島 敦 子 5) 、 高橋里美 3) 、伊 藤 貞 嘉 6 ) 1) 東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 分 子 内 分 泌 学 分 野 、 2 ) 東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 病 理 診 断 学 分 野 、 3 ) 宮 城 県 立 がんセンター 呼 吸 器 外 科 、 4) 宮 城 県 立 がん センター病 理 部 、 5) 東 北 大 学 病 院 病 理 部 、 6 ) 東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 腎 ・ 高 血 圧 ・内 分 泌 学 分 野 我 々 は 第 12 回 CRH・ ACTH 研 究 会 に お い て 、 オ ク ト レ オ タ イ ド ス キ ャ ン に て 確 定 診 断 が つ い た 気 管 支 カ ル チ ノ イ ド に よ る 異 所 性 ACTH 産 生 腫 瘍 の 1 例 を 報 告 し た ( ACTH related peptides 13: 99-105, 2002) が 、 本 症 例 は 2015 年 に 転 移 性 腫 瘍 の 摘 出 術 を 施 行 さ れ た の で 経 過 を 報 告 す る 。症 例 は 70 歳 、女 性 。1992 年 よ り 高 血 圧 、1995 年 か ら 顔 面 浮 腫 と 低 カ リ ウ ム 血 症 が 出 現 し た 。 当 初 Cushing 病 が 疑 わ れ た が 、画 像・内 分 泌 学 的 精 査 の 結 果 、異 所 性 ACTH 症 候 群 と 考 え ら れ た 。 胸 部 CT 上 中 縦 隔 に 腫 瘍 を 疑 わ せ る 小 結 節 が 認 め ら れ る も 確 診 つ か ず 、 111In オ ク ト レ オ タ イ ド ス キ ャ ン を 施 行 し た と こ ろ 同 部 に 一 致 し た 取 り 込 み( +)の た め 2001 年 5 月 に 東 北 大 学 病 院 呼 吸 器 外 科 に て 胸 腔 鏡 下 腫 瘍 摘 出 術 を 施 行 し た( 55 歳 時 )。病 理 上 摘 出 組 織 は 非 定 型 カ ル チ ノ イ ド と 考 え ら れ 、 免 疫 染 色 上 も ACTH 陽 性 、 ク ロ モ グ ラ ニ ン A 陽 性 、 SSTR ( 2+)、SSTR5 陰 性 で あ っ た 。術 後 は ACTH・コ ル チ ゾ ー ル と も に 低 値 と な り症状改善が認められ、ステロイド補充が施行された。肺病変に関しては呼 吸 器 外 科 で フ ォ ロ ー ア ッ プ さ れ て い た が 、2003 年 9 月 に 右 肺 の 小 結 節( 8 mm) が 、2011 年 に 左 肺 の 小 結 節( 6 mm)が 認 め ら れ た 。2004 年 か ら コ ル チ ゾ ー ルの再上昇傾向が認められ、メチラポン投与にて対応。経過観察中、右肺結 節 の 大 き さ に は 著 変 が 無 か っ た 一 方 で 、左 肺 結 節 は 増 大 傾 向( 2015 年 2 月 に 13 mm) に あ っ た た め 、 宮 城 県 立 が ん セ ン タ ー 呼 吸 器 外 科 に て 2015 年 8 月 10 日 に 左 肺 結 節 に 対 し て 左 肺 下 葉 部 分 切 除 術 が 施 行 さ れ た 。病 理 組 織 像 は 腺 癌 で あ っ た 。術 後 の ACTH・コ ル チ ゾ ー ル 値 は 不 変 で あ っ た 。続 い て 、2015 年 10 月 5 日 に 右 肺 結 節 に 対 し て 右 肺 上 葉 部 分 切 除 術 が 施 行 さ れ た 。 病 理 組 織 像 は 肺 神 経 内 分 泌 腫 瘍 で あ り 、2001 に 摘 出 し た 縦 隔 腫 瘍 の 転 移 と 考 え ら れ た 。 免 疫 染 色 上 も ACTH 陽 性 、 ク ロ モ グ ラ ニ ン A 強 陽 性 、 SSTR( 2~3+) 、 SSTR5(+)で あ っ た 。術 後 は ACTH( 4.8 pg/mL)・コ ル チ ゾ ー ル( 1.0 µg/dL) 値 と も に 著 減 し 、 Cushing 症 候 群 は 寛 解 し た と 考 え ら れ た 。 現 在 プ レ ド ニ ゾ ロ ン 5 mg を 補 充 中 で 、 今 後 減 量 予 定 で あ る 。 今 後 も 、 腫 瘍 の 再 発 ・ 転 移 に 関して、注意深いフォローアップが必要であると考えられた。 【セッション6】 下垂体機能低下症 座長:片上秀喜 食 後 低 血 糖 症 状 を呈 した下 垂 体 性 副 腎 皮 質 機 能 低 下 症 の一 例 鈴 木 里 佳 子 、林 毅 、淺 野 裕 、大 村 有 加 、廣 津 貴 夫 、安 藤 精 貴 、坂 本 敬 子 、 坂 本 昌 也 、藤 本 啓 、東 條 克 能 、宇 都 宮 一 典 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 糖 尿 病 ・代 謝 ・内 分 泌 内 科 【 症 例 】27 歳 ,男 性 .【 主 訴 】食 後 3- 4 時 間 後 の 倦 怠 感 .【 現 病 歴 】2014 年 8 月 に 原 因 不 明 の 発 熱 に て 3 週 間 の 入 院 加 療 し , 約 8 kg の 体 重 減 少 を 認 め た . 2014 年 10 月 頃 よ り 昼 食 後 3- 4 時 間 後 に 自 制 不 能 な 倦 怠 感 が 出 現.同時期より口渇・多飲・多尿も自覚し,患者本人が 糖尿病を疑い近医 を 受 診 . 3hr の 75 g OGTT を 施 行 し 糖 尿 病 型 は 認 め な か っ た . 倦 怠 感 の 原 因 と し て 内 分 泌 学 的 異 常 を 鑑 別 に 挙 げ ,検 査 を し た と こ ろ , ACTH 11. 1 pg / ml, F 5. 1 μg/ dl と 低 コ ル チ ゾ ー ル 血 症 を 認 め た . こ の 結 果 を 踏 ま え , 下 垂 体 機 能 評 価 を 含 め 精 査 目 的 で 2015 年 1 月 9 日 当 院 当 科 外 来 を 紹介受診.下垂体機能評価および低血糖精査目的で 4 月 9 日に入院した . 【 入 院 時 検 査 所 見 】 6 時 間 75 g OGTT の 結 果 , 4 時 間 後 に PG 56 mg/ dl と低血糖症状を伴う低血糖発作を認めた.内分泌学的 検査では,甲状腺機 能 は 正 常 で あ っ た が , 抗 TPO 抗 体 が 陽 性 で あ っ た . 早 朝 安 静 時 に ACTH 19. 3 pg/ ml, F 6. 8 & # 61549; g/ dl と 相 対 的 副 腎 不 全 を 認 め , 三 者 負 荷 試 験 に お い て CRH に 対 す る ACTH, F の 反 応 性 の 低 下 が あ り , 下 垂 体 性 副 腎 皮 質 機 能 低 下 症 を 認 め た . 下 垂 体 造 影 MRI に お い て は partial empty sella を 認 め た . 【 臨 床 経 過 】 入 院 後 , 各 種 内 分 泌 検 査 を 施 行 す る とともに,食事摂取速度を緩徐に心掛けるよう栄養指導を実施. また,分 食 の 指 導 も 行 っ た . 空 腹 時 お よ び 食 後 3- 4 時 間 後 に 低 血 糖 を 認 め な く な ったことを確認して退院した.外来通院を継続しているが,食後低血糖症 状の改善は継続している.【考察】本症例では,感染を契機に自己免疫性 下垂体炎を発症し,下垂体性副腎皮質機能低下症を呈した可能性が示唆さ れ た . 食 後 低 血 糖 症 状 を 呈 す る 患 者 を 診 察 し た 際 に は ,副 腎 皮 質 機 能 低 下 症を鑑別に挙げることが重要である. 【セッション6】 下垂体機能低下症 座長:片上秀喜 画 像 診 断 上 リンパ球 性 下 垂 体 炎 の自 然 寛 解 が疑 われた ACTH 分 泌 不 全 症 の一 例 桜 井 華 奈 子 、山 下 りか、新 妻 さつき 、上 野 孝 之 、在 原 善 英 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 仙 台 医 療 センター内 分 泌 代 謝 内 科 【 症 例 】 41 歳 女 性 。 2015 年 8 月 頭 痛 を 主 訴 に 近 医 受 診 。 MRI に て 下 垂 体 の 腫 大 を 認 め 、当 院 脳 神 経 外 科 紹 介 受 診 。MRI 再 検 に て 下 垂 体 腫 大 の 改 善を認めたため、紹介元でのフォローアップの方針となった。しかしその 時 の 採 血 で 、ACTH 2 . 372 μIU / ml, PRL16.6 <2 FT3 pg/ ml, cortisol < 0.8 3 . 02 pg / ml, FT4 μg/ dl, 0 . 73 TSH ng / dl, ng / ml で あ り 、下 垂 体 機 能 低 下 症 が 疑 わ れ 当 科 紹 介 受 診 し た 。 MRI で は 、下 垂 体 柄 の 腫 大 が 著 し く 、自 然 経 過 で 腫 大 の 改 善 が み ら れ て い た 。 TSH 2 . 368 μIU / ml , FT3 3 . 97 pg / ml , FT4 1 . 27 ng/ dl と 正 常 化 し て い た が 、 ACTH < 2pg / ml, cortisol < 0. 8μg / dl, DHEA - S 28 μg/ dl と 低 値 の 状 態 は 継 続 し て い た が 、 副 腎 不 全 の 症 状 は 認 め な か っ た 。精 査 の 結 果 、サ ル コ イ ド ー シ ス は 否 定 的 で あ り 、 IgG4 60.7 mg/ dl で あ っ た 。4 者 負 荷 試 験 に て TSH , PRL, GH, LH, FSH は 正 常 反 応 を 認 め 、ACTH, cortisol は 無 反 応 で あ っ た 。ACTH 負 荷 試 験 で は cor tisol の 低 反 応 を 認 め た 。 ま た 、 イ ン ス リ ン 低 血 糖 試 験 に て ACTH 、 cortisol は 無 反 応 で あ っ た 。 画 像 診 断 上 、 自 然 寛 解 し た リ ン パ 球性下垂体炎が強く疑われた。治療としては、薬理量のステロイド投与は 施行せず、生理量のヒドロコルチゾン補充を開始した。【考察】リンパ球 性下垂体炎は臨床病期により、初期には下垂体の腫大をきたし、後期には 萎 縮 を き た す と い わ れ て い る 。 一 方 、 ACTH 単 独 欠 損 症 で は 、 診 断 時 に は 下 垂 体 サ イ ズ は 正 常 & # 12316; 萎 縮 し て い る 例 が 多 い 。 本 症 例 は 画 像 診 断 的 に は 、自 然 寛 解 し た リ ン パ 球 性 下 垂 体 炎 と と ら え ら れ る 。そ の 一 方 で 、 内 分 泌 学 的 に は ACTH 単 独 欠 損 症 と 診 断 さ れ る 。リ ン パ 球 性 下 垂 体 炎 の 一 部 は ACTH 単 独 欠 損 症 な ど の 選 択 的 下 垂 体 前 葉 機 能 低 下 症 へ 移 行 す る と い う 報 告 が あ り 、下 垂 体 萎 縮 を 伴 う ACTH 単 独 欠 損 症 の 多 く は 、リ ン パ 球 性下垂体炎の終末像を捉えているという説がある。本説に基づくと、本症 例 は 、リ ン パ 球 性 下 垂 体 炎 と ACTH 単 独 欠 損 症 の 関 連 に つ い て き わ め て 示 唆に富んだ症例と考えられた。 【セッション6】 下垂体機能低下症 座長:片上秀喜 当 初 統 合 失 調 症 と診 断 されステロイドホルモン補 償 後 に劇 的 な改 善 を認 めた ACTH 単 独 欠 損 症 の一 例 松原史明 1) 、方 波 見 卓 行 2 ) 、石 井 聡 1 ) 、加 藤 浩 之 1 ) 、永 井 義 夫 1) 、田 中 1) 聖 マリ アンナ医 科 大 学 病 院 代 謝 ・ 内 分 泌 内 科 逸 1) 、 2) 聖 マリアンナ医 科 大 学 横 浜 市 西 部 病 院 代 謝 ・内 分 泌 内 科 症 例 : 52 歳 , 男 性 . 現 病 歴 : 2010 年 頃 よ り 食 思 不 振 , 倦 怠 感 が 持 続 , 社 会生活困難となり精神科病院入退院を繰り返し,感情鈍麻,思考貧困,自 発 性 の 低 下 な ど 陰 性 症 状 か ら 統 合 失 調 症 と 診 断 さ れ た .2015 年 1 月 ,肺 炎 罹 患 時 に 低 血 糖 , 低 Na 血 症 が 出 現 し 続 発 性 副 腎 皮 質 機 能 低 下 症 を 疑 わ れ ヒ ド ロ コ ル チ ゾ ン ( HC) 開 始 ( 30 mg/ 日 ) . 3 月 に 当 院 転 院 . 転 院 時 現 症 : 意 識 清 明 , BM I 16. 6, 血 圧 寝 た き り .検 査 所 見( HC 30 / dl, BUN 96 時血糖 0.6 9. 2 mg/ 日 補 償 下 ):生 化 学:Cr mg/ dl, Na 1.8 & # 181 ; U / ml , GH ml( 基 準 値 143 mEq/ l, K mg / dl.内 分 泌 検 査:ACTH & # 181; g/ dl,FT3 11 . 15 98 / 53mmHg , 日 常 生 活 動 作 は 66- 194) , LH ml,teststeron 360 < 1.0 3. 11 mEq/ l, 随 0.8 ng/ dl,TSH ng / ml , IGF - I mIU/ ml, FSH 22.98 mg pg / ml,cortisol( F) pg/ ml,FT4 0 . 412 ng / dl,PRL 2. 7 0.55 47 5. 23 ng/ ml,IgG4 ng/ mIU/ 61.6 mg / dl,抗 下 垂 体 抗 体 陰 性 ,抗 サ イ ロ グ ロ ブ リ ン 抗 体 陰 性 ,抗 TPO 抗 体 陰 性 . 下 垂 体 MRI 検 査:体 部 萎 縮 ,甲 状 腺 超 音 波:橋 本 病 の 所 見 な し .内 分 泌 負 荷 試 験:イ ン ス リ ン 低 血 糖:ACTH 無 反 応 ,GH 低 反 応 / ml) . CRH 負 荷 : ACTH 7. 5 2.5 (頂値 無 反 応 . GHRP2 負 荷 : GH 低 反 応 ng/ ml) . TRH 負 荷 : TSH 正 常 反 応 ( 頂 値 36. 9 ng (頂値 & # 181; U / ml).LHRH 負 荷 : LH 低 反 応 ,FSH 低 反 応 .入 院 後 経 過 : 続 発 性 下 垂 体 機 能 低 下 症 , 原 発 性 甲 状 腺 機 能 低 下 症 と 診 断 し HC( 15 ㎎ / 日 ) , レ ボ チ ロ キ シ ン ナ ト リ ウ ム( 50& # 181;g/ 日 )の 補 充 と リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン に よ り 抗 精 神 病 薬 の 投 薬 な し で 日 常 生 活 動 作 は 自 立 し 31 病 日 退 院 . 16 週 後 の 内 分 泌 負 荷 試 験( 2 回 目 )で は GH,LH ,FSH 共 に 正 常 反 応 を 示 し 最 終 的 に ACTH 単 独 欠 損 症 と 診 断 . 退 院 30 週 後 TSH 6. 03 & # 181; U/ ml, IGF- I 91 ng / ml で 同 補 償 継 続 し 現 在 就 労 中 . 結 語 : 当 初 認 め て い た 精 神 症 状 も ACTH 単 独 欠 損 症 の 一 症 状 で あ っ た と 考 え ら れ た .文 献的考察を含め報告する. 【セッション7】 副腎腫瘍 座長:方波見卓行 両 側 褐 色 細 胞 腫 と膵 内 分 泌 腫 瘍 を呈 したVHL病 の一 例 大和 梓 1 ) 、林 山城健二 毅 1) 、小 口 愛 子 1) 、藤 原 久 美 1 ) 、原 興 一 郎 1 ) 、森 良介 2)、 1) 、川 浪 大 治 1) 、木 村 章 嗣 3 ) 、坂 本 太 郎 4 ) 、赤 崎 安 晴 2) 、東 條 克 能 1 ) 、 宇都宮一典 1) 1) 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 付 属 病 院 糖 尿 病 ・代 謝 ・内 分 泌 内 科 、 2) 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 付 属 病 院 脳 神 経 外 科 、 3) 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 付 属 病 院 泌 尿 器 科 、 4) 東 京 慈恵会医科大学付属病院肝胆膵外科 症 例 は 29 歳 女 性 . 16 歳 時 に 延 髄 血 管 芽 腫 の 手 術 歴 が あ り 経 過 観 察 さ れ て い た .3 か 月 前 よ り 両 手 及 び 右 側 優 位 の 下 肢 し び れ と 嚥 下 困 難 感 を 自 覚 し , 頭 部 MRI に て 延 髄 嚢 胞 性 病 変 を 認 め た た め 切 除 術 を 行 っ た .病 理 所 見 よ り 血 管 芽 腫 が 確 定 し , 転 移 検 索 と し て 腹 部 CT を 施 行 し た と こ ろ 右 副 腎 腫 瘍 を 3 個 ,左 副 腎 腫 瘍 1 個 お よ び 膵 尾 部 に 60mm 大 の 腫 瘤 性 病 変 を 認 め た た め 精 査 目 的 に 当 科 転 科 と な っ た .尿 中 メ タ ネ フ リ ン 0.24 中ノルメタネフリン 5. 92 mg/ day , 尿 mg/ day と 高 値 で あ り , 123I- MIBG シ ン チグラフィにて両側副腎に一致した部位に集積を認め両側褐色細胞腫とし て矛盾しない所見であった.その他内分泌学的異常所見は認めなかったも の の ,膵 尾 部 腫 瘍 は 造 影 CT で 早 期 濃 染 を 認 め 内 分 泌 腫 瘍( 以 下 NET)が 疑 わ れ た . 以 上 よ り 臨 床 的 に von Hippel Lindau 病( 以 下 VHL 病 )と 診断した.両側副腎部分切除・膵体尾部切除・脾臓全摘術が施行され,病 理 学 的 に 両 側 副 腎 腫 瘍 は い ず れ も 褐 色 細 胞 腫 ,膵 尾 部 腫 瘍 は 非 機 能 性 NET と診断された.術後,内因性コルチゾール分泌は保たれている.本症例は VHL 病 と 診 断 さ れ る 以 前 に 体 外 受 精 に て 妊 娠 歴 が あ り ,血 管 芽 腫 術 前 に 稽 留流産のため人工妊娠中絶を行っている.今後は再度挙児希望もあるが, VHL 病 は 浸 透 率 100% の 常 染 色 体 優 性 遺 伝 を 示 す 疾 患 で あ る た め 慎 重 な 遺 伝 カ ウ ン セ リ ン グ を 行 っ た う え で 遺 伝 子 検 査 を 検 討 し て い る .VHL 病 に 伴 う 褐 色 細 胞 腫 と 膵 NET を 同 時 に 診 断 し , 治 療 し 得 た 貴 重 な 1 例 で あ り ここに報告する. 【セッション7】 副腎腫瘍 座長:方波見卓行 副 腎 皮 質 癌 と鑑 別 が困 難 であった後 腹 膜 malignant rhabdoid tumorの一 例 川名部新 1 ) 、方 波 見 卓 行 2 ) 、浅 井 志 高 2) 、福 田 尚 志 2) 、松 葉 船津美恵子 3) 、笹 野 公 伸 4 ) 、田 中 逸 怜 2) 、岡 南 裕 子 3) 、 5) 1) 聖 マリ アンナ医 科 大 学 横 浜 市 西 部 病 院 代 謝 ・ 内 分 泌 内 科 、 2) 聖 マリアンナ医 科 大 学 横 浜 市 西 部 病 院 、 3) 聖 マリアンナ医 科 大 学 診 断 病 理 学 、 4) 東 北 大 学 医 学 部 病 理 診 断 学 分 野 、 5) 聖 マリアンナ医 科 大 学 病 院 症 例 :60 歳 代 ,男 性 .現 病 歴: 平 成 22 年 2 月 よ り 両 側 鼠 径 部 か ら 臀 部 に か け 違 和 感 を 自 覚 .同 年 3 月 に 同 部 位 に 疼 痛 が 出 現 し 、受 診 .画 像 検 査 に て 3. 3 ㎝の腫瘤を右副腎に認め,入院を勧めたが拒否.5 月より背部痛増悪,歩 行 困 難 と な り ,入 院 .現 症:左 後 耳 介・左 鎖 骨 上 窩 に リ ン パ 節 触 知 ,Cushing 徴 候 な し .主 要 検 査 所 見:血 算: WBC 8900/ μl,Hb 8.0g/ dl,PLT 9.8 万 / μl.生 化 学: LDH 282 IU/ l,Alp 729IU/ l,г- GTP 119IU / l, Cr 0. 79mg / dl, CRP 20 . 35mg / dl, IL- 2R 7830U/ ml. 内 分 泌 検 査:ACTH 106pg/ ml, Cortisol ( F) 25.6μg/ dl、UFC 128μg / day, DHEA- S 148μg/ dl. 画 像 検 査 : CT: 右 副 腎 腫 瘤 は 5. 1 ㎝ に 増 大 , 肝 浸 潤 も 疑 わ れ た . ま た 左 副 腎 腫 瘤 ( 1. 7 ㎝ ) , 腹 部 大 動 脈 周 囲 リ ン パ 節 腫 大 , 第 2~ 5 腰 椎 の 転 移 像 , 腹 部 大 動 脈 分 岐 部 下 方 の 仙 骨 腹 側 に 不 整 形 の 腫 瘤 ,下 行 大 動 脈 の 壁 在 腫 瘍 塞 栓 像 ,両 肺 多 発 結 節 影 を 認 め た .経 過: 原 発 性・転 移 性 副 腎 癌 も 疑 わ れ た が ,全 身 状 態 不 良 な こ と か ら 負 荷 試 験 は 施 行 せ ず ,対 症 療 法 と 全 身 管 理 に 努 め た が 、第 15 病 日 に 死 亡 し た .剖 検 所 見 : 肉 眼 所 見 : 右 後 腹 膜 に 肝 へ の 直 接 浸 潤 を 伴 う 11 ㎝ の 腫 瘍 を , 左 後 腹 膜 に 2.5 ㎝ の 腫 瘍 を 認 め た .HE 染 色:腫 瘍 内 部 は 好 酸 性 の 胞 体 を 有 す る 敷 石 状 に 配 列 し た 類 円 形 細 胞 の び ま ん 性・腫 瘍 性 の 増 殖 が 主 体 で ,多 数 の 凝 固 壊 死 , 脈 管 浸 潤 像 を 認 め た . 免 疫 組 織 化 学 的 : AdBP/ SF- 1 が ご く 一 部 に 非 特 異 的 に 染 色 ,inhibin- α・SCC・ 3& # 61538;HSD・c17・c21・DHEA- S は 全 て 陰 性 .vimentin 強 陽 性 .cytokeratin 陰 性 で , 細 胞 間 の 結 合 性 は 低 下 .以 上 の 所 見 よ り 後 腹 膜 原 発 malignant rhabdoid tumor(MRT)と 診 断 し た .転 移 は 肝 左 葉 ,肝 門 部 ・左 鎖 骨 上 ・ 腹 腔 動 脈 周 囲 リ ン パ 節 ,両 肺 に 存 在 し , 第 2~ 5 腰 椎 と 周 囲 の 腸 腰 筋 内 へ 直 接 浸 潤 と 胸 部 大 動 脈 内 に 腫 瘍 塞 栓 を 認 め た . 考 察 : MRT の 報 告 は 成 人 発 症 例 , 腎 以 外 の 臓 器 ・ 組 織 発 生 例 を 含 め 増 加 し て い る が , 検 索 の 範 囲 で 後 腹 膜 原 発 MRT の 報 告 は 極 め て 少 な い . MRT は 急 速 に 転 移 ・ 浸 潤 す る た め , 副 腎 偶 発 腫 の 鑑 別 の 観 点 か ら も 重 要と考え報告する. 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 (旧 CRH・ACTH 研究会) 間脳・下垂体・副腎系研究会会則 平成26年3月15日改訂 平成25年3月23日改訂 平成24年3月31日改訂 平成23年9月 3日改訂 平成22年3月13日改訂 平成20年3月29日改訂 平成19年3月17日改訂 間脳・下垂体・副腎系研究会会則 第1条(名称) 本研究会は、 「間脳・下垂体・副腎系研究会」と称する(以下「本研究会」という)。 第2条(目的) 本研究会の主旨は、CRF、ACTH関連ペプチドおよびコルチゾールに関する 基礎及び臨床医学の研究を通じ、専門知識の増進・普及と技術の交流に貢献する 事を目的とする。 第3条(事業) 本研究会は、前条の目的を達成するために次の事業を行う。 1.本研究会学術集会の開催(年1回) 2.学術集会記録集の発行(以下「記録集」という) 3.その他本研究会の目的を達成するための必要な事業 第4条(会員) 本研究会の会員資格者は、CRF、ACTHおよび関連ペプチドに関する基礎及 び臨床研究を行っている者及びその指導に当たる者とする。 第5条(会費) 1.本研究会の会員は所属、住所、電子メールアドレスを登録し、年会費を納め るものとする。 2.年会費の額は役員会において決定し、施行細則に記載する。 第6条(役員) 1.本研究会には、次の役員を置く。 世話人:7名程度、幹事:若干名、監事:1名 1)世話人のうちから、 「代表世話人」を1名選出し、世話人会・役員会の運 営を総括する。 2)代表世話人の任期 代表世話人の任期は、1 期を 2 年とし、2 期までとする。 3)世話人のうちから、任期1年間の「当番世話人」を1名選出し、学術集 会長として学術集会の企画・開催・運営及び記録集の作成を担当する。 4) 監事の任期 監事にも任期を設ける。任期は、1 期を 2 年とし、2 期までとする。 5) 監事はオブザーバーとして世話人会に出席する。 2.役員は世話人会で推薦し、役員会にて決定する。 3.役員の任期は2年とし、再任は妨げない。但し満 6 5 歳になった場合、その 年度末で退任となり、以降は再任されない。 第7条(役員の職務) 1.代表世話人は、学術集会の開催毎に役員会を開催し、会計報告、役員改選、 その他本研究会の運営に関わる事項について決議する。 2.当番世話人は、学術集会の開催場所・日時・演題等の選出について、世話人 会を開催し、ここに提案し、決議する。また、当番世話人は、記録集の作成、 監修を行う。 3.幹事は、学術集会のプログラムの企画立案等、研究会の運営を補佐する。 4.監事は、本研究会の会計、資産、会務を監査する。 第8条(記録集の作成) 1.学術集会に発表された演題の内容を記録集「ACTH RELATED PEPTIDES」にまと めて発行する。なお、本記録集は口演者及び会参加者等に配布する。 2.本記録集は、国立国会図書館、科学技術振興事業団、化学情報協会及び要求 のある大学図書館等に寄贈する。 3. 著作権は本研究会に属するものとし、執筆依頼時に執筆者からその承諾を得 る。 第9条(学術集会の共催) 学術集会は、他団体及び企業と共催することができる。 第10条(学術集会開催場所) 学術集会の開催場所は、原則として東京都内とする。また、開催時期は、原則と して3月とする。 第11条(学術集会支給規定) 学術集会開催における、謝礼、交通費、宿泊費等の費用の支給については、役員 会において決定し、施行細則に記載する。 第12条(名誉顧問) 本研究会には、名誉顧問を置く事ができる。 第13条(会計) 1.本研究会の会計年度は、学術集会の開催日に始まり、次回開催前日に終わる。 2.本研究会の経費は本研究会会員の年会費等を以ってこれに当てる。 第14条(事務局) 本研究会の事務局は、代表世話人の所属施設に設置する。 なお、共催する団体に事務業務の代行を依頼することができる。 第15条(会則の変更) 本研究会会則の変更については、役員会にて承認を得ることとする。 この会則は、平成24年4月1日より施行する。 第16条(細則) 本研究会会則の細則は、役員会にて承認を得て別途定める。 施行細則 第1条(年会費) 本研究会会員の年会費は 3,000 円とする。なお、本会費は学術集会参加費を兼ね ることとする。 1)会の発展と人材育成を目的に、学部学生並びに大学院修士課程の学生の年会 費は無料、大学院博士課程の学生と初期研修医は 1,000 円とする。 第2条(名誉顧問) 名誉顧問は世話人を務めた者より本研究会への貢献が著しい者から推挙される。 なお、名誉顧問は役員会の承認を得るものとする。 第3条(共催団体・企業) 共催を要望・依頼する団体・企業は、本研究会の目的に沿ったものであるか、世 話人会で討議し決定するものとする。共催の団体・企業が決定後、この団体・企 業と学術集会の運営・費用負担等についても討議し決定するものとする。なお、 この会議での決定事項等を議事録に作成し保管するものとする。 第4条(支給規定) 学術集会開催における各経費の支給基準を、次の各号のとおり規定する。 1)謝礼の支給対象者は、研究会会員以外の国内招待のみ研究会経費として認め るものとする。従って、外国招待は研究会経費からは支払わないものとし、 これを企画する当番世話人がその費用の算段を行うこととする。 2)交通費の支給対象者は、研究会会員以外の招待講演者とする。その支給金額 は、出発地から会場最寄り駅までの新幹線、航空機代の旅費についてのみ実 費とする。なお、グリーン料金・Jクラス/スーパーシート等の料金は支給し ないものとする。 3)宿泊費の支給対象者は、研究会会員以外の招待講演者のみとする。 第5条(記録集の作成及び配布) 記録集の作成は事務局が主管する。 1)記録集への掲載資料については、 学術集会での発表者より当番世話人または、 代表世話人等が入手し作成、監修を行なう。 2)企業・団体への広告等の募集は基本的に当番世話人または、代表世話人等が 行う。 3)記録集の印刷・配付については当番世話人または、代表世話人等で行なう。 4)機関リポジトリ等での公開希望があった場合には、代表世話人が対応し、当 研究会記録集掲載論文であることを明記すること、内容は改変しないことを 条件に公開を許諾する。 以上 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 (旧 CRH・ACTH研究会) 間脳・下垂体・副腎系研究会 世話人会 【当番世話人】 東條 克能(東京慈恵会医科大学附属柏病院) 【代表世話人】 沖 隆(浜松医科大学 地域家庭医療学/内分泌代謝内科) 【世話人】(五十音順) 有田 和徳(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 脳神経外科学教室) 井樋 慶一(東北大学大学院 情報科学研究科情報生物学分野) 岩崎 泰正(高知大学 臨床医学部門) 柳瀬 敏彦(福岡大学医学部 内分泌・糖尿病内科) 山田 正三(虎の門病院 間脳下垂体外科) 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 プログラム抄録集 平成27年3月7日作成 平成27年3月12日発行 第27回 間脳・下垂体・副腎系研究会 当番世話人:東京慈恵会医科大学附属柏病院 東條 克能 共 催:間脳・下垂体・副腎系研究会 株式会社LSIメディエンス ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
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