ボイラの保守・予防保全について

ボイラの保守・予防保全について
平成27年2月12日
ボイラ技術本部 ボイラ技術部
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目 次
1. ボイラ機器損傷の要因
2. ボイラの検査技術(インナーUTの例)
3. 火炉壁の補修技術
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1. ボイラ機器損傷の要因
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ボイラ耐圧部の漏洩要因の大区分
クリープ
一定の高温度下で一定負荷応力
のもとで時間の経過と共に変形す
る現象をクリープといい、その後に
起こる最終的破損をクリープ破壊と
いう。
腐 食
環境と接している金属材料の表面
が環境との間で化学的な作用に
よって変質していく現象を腐食とい
い、変質した物体は鉄鋼材料の場
合は錆びとかスケールと呼ばれる。
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疲 労
応力の繰り返しにより起こる材料の
き裂、又はそれによる破壊を疲労と
いう。
摩耗(エロージョン)
液滴や固体粒子の衝突による局部
的、機械的、衝撃的な外力を受け
て、材料表面が徐々に脱離(損耗)
する現象を摩耗という。
4
表 ボイラ構成機器の損傷要因
機 器
区 名
厚肉容器
及び
大 径 管
小 径 管
支持装置
機
器
名
クリープ
損
傷
要
因
疲
労
腐
食
摩
耗
ドラム、容器、球
-
○
△
-
管寄せ(高温域)
○
○
-
-
主蒸気管及び継手
○
○
-
-
高温再熱蒸気管及び継手
○
○
-
-
循環ポンプケーシング
-
○
△
-
節 炭 器 管
-
○
○
◎
蒸
管
○
◎
○
○
過 熱 器 管
◎
◎
◎
○
再 熱 器 管
◎
◎
◎
○
大径管又は
容器に付着する小径配管
○
◎
○
○
吊棒および付着金物
△
◎
○
-
発
損傷の程度 ◎:大 ○:中 △:小
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損傷事故発生部位(割合)
AH 1%
計装・制御 2%
燃焼装置 5%
その他 1%
S H :過熱器
R H :再熱器
ポンプ 1%
ECO :節炭器
ファン 7%
蒸発管 33%
弁 5%
非耐圧部 5%
配管 13%
SH・RH・ECO 27%
蒸発管が多くの割合
(約33%)を占める
蒸発管・SH・RH・ECO・配管といった
耐圧部での損傷が全体の約73%を占める。
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損傷事故発生要因(割合)
発生要因のうち、疲労・クリープ・エロージョン・腐食が全体の約70%と大半を占め、
これらはボイラ機器損傷の主要因である。
その他
29%
疲労 43%
疲労が多くの割合
(約43%)を占める
腐食 8%
エロージョン 7%
クリープ 13%
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要因(割合)特徴の分析
◆ボイラにおける損傷事故発生要因は疲労によるものが多い。
事業用ボイラにて疲労による漏洩が多いのは運用パターンが変化
したことにより発停回数が多くなった為である。
'60
S35
'65
S40
'70
S45
'75
S50
'80
S55
'85
S60
'90
H02
'2000
H12
'95
H07
'05
H17
定圧ドラム型
定圧貫流型
変圧貫流型
国
内
電
力
油火力
コンバインドサイクル(GTCC)
ガス火力
石炭火力
定負荷(ベースロード)
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負荷調整・DSS
8
運用形態/累積発停回数の分類
(事業用ボイラ)
7%
23%
62%
15%
26%
ベース運用
ピーク運用
負荷調整用
28%
19%
20%
0~99回
100~299回
300~499回
500~999回
1000回以上
:65%
【出典】火原協講座27
発電設備の予防保全
運用形態
累積発停回数
運用形態が高負荷・定圧運転から、負荷変化・変圧運転・DSS運転等の運転パターンに変
化したことにより、発停回数が多くなっている。
特に、事業用ボイラでは負荷調整運用が多く、発停回数300回以上の設備が65%と多い。
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損傷事故発生によるユニット停止日数
(事業用ボイラ)
火炉壁
火炉壁
14%
節炭器
44%
機器分析
後部煙道壁
後部煙道壁
14%
過熱器
7%
過熱器
再熱器
14日以上
10~13日 8%
10%
7~10日
8%
節炭器
4~6日
3日以下
31%
停止日数
7~10日
10~13日
14日以上
4~6日
45%
再熱器
21%
図1 アッシュエロージョンによる損傷事故発生機器分析結果
3日以下
図2 アッシュエロージョンによる損傷事故発生時の復旧日数分析結果
ユニット停止日数は4日~6日が最も多く、平均停止日数は約6日である。
長いものでは2週間以上の停止を余儀なくされたものもある 。
火力発電プラントの信頼性向上対策としては、ボイラ耐圧部の損傷を未然に防止する
ことが非常に重要であり、定期的な点検・余寿命診断、また必要に応じての設備改善
が必要不可欠である。
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2. ボイラの検査技術
(インナーUTの例)
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目 次
・ インナーUTによる伝熱管肉厚計測技術
(従来型、ケーブルレス)
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インナーUTによる伝熱管肉厚計測技術
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従来型インナーUT
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インナーUTの構成
超音波センサ
炉壁
圧力ポンプ
純水
タンク
ケーブル
巻取り装置
ボイラ伝熱管
超音波厚さ計
データ処理
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特
徴
1.ボイラ伝熱管の全周・全長にわたる連続厚さ測定
測定ピッチ:軸方向:1mm
円周方向 :最大20点同時計測
2.通常では検査できないパネル深層部を検査可能
3.スパイラルフィン管や局部減肉管の厚さ測定に有利
4.ボイラ伝熱管の研磨作業や足場架設が不要
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実機適用事例(ECO)
ボイラ前
全長:120m 段数:23段×2=46段
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
0
1
2
3m
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ボイラ上
測定例(アッシュエロージョンによる減肉)
3.6
A
3.3 3.2 2.6 1.5
B
C
D
E
1.6 2.1 2.5
F
G
H
最小厚さ(mm)
減肉部縦断面のマクロ組織
実測値
フィン
7
6
5
4
3
2
1
0
Φ38.1×t5.1mm
tsr=4.41mm
3.7 3.4 3.3 2.6 1.5 1.7 2.2 2.6
A
B
C
D
E
F
G
H
測定値
測定チャート(最小値表示)
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ベンド部の計測技術
ベンド部最外周部に導入した模擬減肉を±0.1mmの精度で測定可能。
0
2
肉厚値(mm)
4
6
8
10
ベンド減肉部
0
2
肉厚値(mm)
4
6
8
10
減肉部
減肉部
a 2.7mm
a 2.7mm
ベンド部
b 2.4mm
パネル図
b 2.4mm
c 2.7mm
測定方法
測定値(mm)
a
b
c
インナーUT
2.7
2.4
2.7
超音波厚さ計
2.6
2.4
2.6
c 2.7mm
測定精度検証結果
ベンド部の測定結果
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同左拡大
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インナーUT適用実績(機器別)
その他
7%
過熱器
29%
節炭器
44%
再熱器
15%
蒸発器
5%
2014年5月現在
機器別適用実績(総数364部位)
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インナーUT適用実績(事業区分別)
産業用
39%
事業用
61%
2014年5月現在
事業区分別適用実績(総数272ユニット)
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ケーブルレスインナーUT
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ケーブルレス・インナーUT
従来インナーUTシステムの簡素化を図り,特殊ケーブルや大型機器を撤廃した
高効率な肉厚計測システム
120kg/set
1,200kg/set
圧力ポンプ
30kg
炉壁
25kg
超音波センサー
厚さ計
圧力ポンプ
400kg
炉壁
超音波センサー
ボイラ管
ボイラ管
データ処理
300kg
ケーブル
巻取り
装置
12CH探触子
12CH P/R
PCユニット
パワーユニット
バッテリー
調芯ブラシ
データ処理
従来型インナーUTシステム
50kg
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ケーブルレスインナーUTシステム
(*)重量はホースや工具類等の備品を含める。
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3. 火炉壁の補修技術
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実機石炭焚きボイラの火炉還元腐食状況
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火炉還元腐食の範囲
ボイラ前
環境対策
(NOx排出量の削減)
低NOxバーナ
低NOx化
炉内脱硝
(副作用)
AAポート
還元腐食
・硫化腐食
・溝状腐食
バーナ
還元雰囲気
蒸発管の損傷
(減肉・亀裂)
(低02分圧環境)
高熱負荷部
蒸発管の損傷(減肉・き裂)が大きな問題と
なってきている。
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8コーナファイアリング
4コーナファイアリング
高腐食部
ノズル
火炎
平面図
4
前壁
前壁
主な損傷位置
鳥瞰図
2
3
AAポート
前壁
前壁
1
OFA
OFA
バーナ
損傷
位置
高さ方向:バーナゾーンからAAポート部
平面:前壁中央部や後壁コーナ部
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バーナ
高さ方向:バーナゾーンからAAポート部
平面:炉壁中央部
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硫化腐食(1/2)
スケール除去前
炉内側には激しい減肉が見られる
スケール除去後
炉内側 45°
90°
45°
火炎の影響を受ける左右45°付近、
および炉内頂部で腐食が著しい
米国では腐食速度は1~2mm/yと
腐食環境が過酷なユニットもある
炉外側
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硫化腐食(2/2) ~発生メカニズム
燃料成分
N C O
H S
燃焼空気
N2 O 2
【主な腐食反応(還元雰囲気)】
H2S + Fe → FeS + H2
2H2S + Fe2O3 + H2 → 2FeS + 3H2O
FeS2 + Fe → 2FeS
注) Feは管母材成分
還元燃焼
CO H2S※
N2 H2 ※酸化燃焼の場
合、SO2発生
還元ガス等により生成したスケール
(FeS)は、マグネタイト(Fe3O4)よりも腐
食に対する保護皮膜特性に劣る。
付着灰
スケール(FeS含有)
管母材
硫化腐食部位のスケール模式図
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溝状腐食(1/2)
スケール除去前
スケール除去後
漏洩個所
漏洩個所
管の減肉は比較的軽微
管表面、およびフィン部に多数の円周方向き裂が発生
表面の開口幅が小さくても、き裂が深く進展している
フィン部
溝状の割れが進展し、やがては漏洩に至る
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溝状腐食(2/2)~発生メカニズム
溝状腐食損傷発生要因図
溝状腐食の発生
【熱応力因子】
管表面
熱応力高
(過大熱応力)
・デスラッガ運用
・自然落下による付着
灰の脱落と再付着
・プラントの起動停止
H2 S
還元雰囲気・
繰返し
熱応力の発生
腐食因子の存在
発生メカニズム
外面スケール割れ
腐食疲労
外面スケール
溝発生
チューブ
①
②
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③
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還元腐食対策
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従来の還元腐食対策
従来の国内ユニットに於ける設備面での対策状況
対 策
硫化腐食
溝状腐食
パネル取替・短管取替
○
○
溶射パネルによる取替
○
○
現地溶射(管取替無し)
△
×
管と同材による肉盛
備 考
溝状腐食の場合、き裂の完
全な除去を要す
溝状腐食が残存したままの
△
×
肉盛はき裂を助長しやすい
○: 一般的に実施 △: 応急的に実施 ×: 実施しない
 運用面での対策は、明確に出来ていない。(低NOxとのトレードオフ)
 補修、取替えによる設備面での保守管理対策が一般的である。
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耐食溶射の不適合事例
適用後1~2年運転後に,剥離や割れが発生
割れ
管表面
溶射膜
剥 離
割 れ
原 因
運転中のパネルの熱変形、デスラッガ噴射蒸気による熱衝撃
(特に熱負荷が高い部位やパネルの変形が大きい部位が影響大)
溶射施工面のメンテナンス
損傷状況の調査と補修が毎定検時に必要。
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還元腐食への設備対策
溶射技術に替わる対策
対 策
溶射パネルによる取替
肉盛パネルによる取替
短期的な対策
恒久対策
損傷リスク高。
信頼性が低い。
イニシャルコストは肉盛に比べ
備 考
て安価。
損傷リスク低
信頼性が高い。
溶射に比べて高価。
・米国では多数の実績がある
・当社でも2008年秋より本格的な
実機への適用を開始
米国の調査では、共通の認識であった。
米国では、早くから肉盛施工が行われ、多数の実績があった。
耐食溶射による還元腐食対策はリスクが高い。
⇒インコネル肉盛パネルによる取替えが望ましい。
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米国の肉盛パネル実績
SUS309
35000
インコネル625 (‘95~)
30000
施工面積(ft2)
(‘93~)
インコネル622 (‘00~)
25000
20000
15000
10000
5000
0
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
施工年
各種肉盛材料
SUS309
インコネル625
インコネル622
2000
2001
(1000ft2 = 92.9m2)
特 徴
主として亜臨界圧ボイラ向け。
最近一部に割れが報告されている。※
SUS309に比べて、管との熱伸び差が小さい。(1/10以下)
主として超臨界圧ボイラ向け。
※米国での論文では、硫化物アタックによる影響を受け易いためと考えられている。
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インコネル肉盛による対策
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耐食性の検証
腐食速度
1.1
腐食試験結果
0.1
0.03
低合金鋼
SUS309
(炭素鋼~2Cr鋼)
50Cr-50Ni
0.02
インコネル625
0.02
インコネル622
耐食性の比較
低合金鋼の50倍以上、50Cr-50Ni(耐食性溶射材)の1.5倍
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確性試験(一例:機械的性質)
10mm
約200mm
母材
肉盛溶接金属
試験片採取位置および形状
肉盛溶接部
母材(1Cr鋼)
母材(1Cr鋼)
肉盛溶接部
表曲げ
側曲げ
10mm
曲げ試験後、き裂の発生は認められない。
その他、確性試験を行い特に問題は無かった。(疲労、クリープなど)
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インコネル肉盛パネルの製作技術
肉盛パネル外観
PT検査の結果、外観に異常なし
外観および断面とも明瞭な欠陥は認められず、健全である。
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インコネル肉盛パネルの実機検証(1/2)
石炭焚きボイラでの実缶試験を経て、現在も石炭焚き実機へのインコネルパネルを適用中。
パネル
挿入位置
割れ、剥離、
◆実缶調査ユニット仕様
型
腐食減肉は
式:貫流変圧型再熱式
蒸 発 量:3,080T/H
認められず良好。
蒸気圧力:25.1MPa
蒸気温度:542℃/567℃
実缶調査時(H22年時点)
(SH出口/RH出口)
燃
料:石炭・重油
運転時間:約14,000時間
起動停止回数:3回
肉盛パネル挿入位置
実缶試験後のパネル外観(PT後)
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インコネル肉盛パネルの実機検証(2/2)
パネル挿入時
2年運転後
4年運転後
(2010年10月時点)
外観
PT
検査
4年間の運転後も大きな減肉や割れなどの損傷は見られない
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42
インコネル肉盛パネルの適用実績推移
2014年現在累積
1,120m2
350
適用面積
1,000
累積
250
800
200
600
150
400
100
50
200
2006年
実缶試験
適用面積m2(累積)
適用面積m2(年別)
300
1,200
0
0
2006
2007
2008
2009
2010 2011 2012
適用年
実缶試験で溝状/硫化腐食に対する有効性が確認され、
2013
2014
大型石炭焚きユニットへ適用拡大している。
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43
ご清聴ありがとうございました
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44