環境報告書 - サカタインクス

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環境報告書
Environmental Report
2006
サカタインクス株式会社
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目 次
「環境報告書2006」の発行にあたって
■編集方針
2
3
5
ごあいさつ
誠実な企業であるために
会社概要・事業内容
サカタインクスは、環境パフォーマンスと環境保全活動に関する開示・
報告を主な目的として、
また、社会とのコミュニケーション手段のひとつ
として、2002年より環境報告書を発行しています。
2006年版は、当社の中核事業である印刷用インキにおいて、環境に
関連した社会的ニーズとこれに対する環境配慮の変遷と役割について
特集しました。また、事業活動における環境保全活動の報告や社会性報
告を継続して掲載し、内容の充実に努めています。
特集
■参考にしたガイドライン
7
9
印刷用インキのライフサイクルと環境負荷の全体像
環境配慮型製・商品の変遷と役割
本報告書は、環境省の「環境報告書ガイドライン(2004年3月発行)」
を参考にして作成しています。
また、環境会計については、環境省の「環境会計ガイドライン(2002
年3月発行)」および社団法人日本化学工業協会、日本レスポンシブル・
ケア協議会による「化学企業のための環境会計ガイドライン」を参考に
環境報告
作成しています。
13
環境マネジメント
■報告対象期間
主に2005年度(2005年4月1日∼2006年3月31日)の状況につ
環境経営方針 いて報告しています。ただしデ−タ推移や継続的に行っている活動を示
す場合などは2004年度以前の情報を含め、
また、2006年4月以降の
環境マネジメントの体制
情報も必要に応じて掲載しています。
ISO14001の認証取得状況
■報告対象となる組織
当社国内工場を主な報告対象組織としています。なお、環境パフォー
環境関連法規の遵守
01
目
次
・
ご
あ
い
さ
つ
マンスデータに関しては、非生産拠点(本社、支社・支店・営業所)のデー
教育・訓練活動
タも記載しています。また、海外関連会社の取り組みも含めて報告して
います。
グリ−ン調達
15
17
19
環境保全活動の目標と実績
環境会計
環境負荷低減への取り組み
地球温暖化防止とエネルギー使用量削減
19
■発行日
2005年版、2006年版は9月に発行しています。次回発行予定は
2007年9月です。
「環境報告書ガイドライン(2004年3月発行)」
対応対照表
廃棄物の削減とリサイクル化
大気汚染物質(NOx、SOx)排出量の削減
ガイドライン項目
21
該当ページ
1)基本的項目
1 経営責任者の緒言(総括及び誓約を含む)
P2
2 報告に当たっての基本的要件(対象組織・期間・分野) P1
3 事業の概況
P5‐6
水質汚濁防止
PRTR法に基づく化学物質の管理
オフィス部門での取り組み
2)事業活動における環境配慮の方針・目標・実績等の総括
23
4 事業活動における環境配慮の方針
5 事業活動における環境配慮の取組に関する目標、計画
及び実績等の総括
6 事業活動のマテリアルバランス
7 環境会計情報の総括
グリーン購入
海外関連会社での環境活動
25
工場別環境保全監視測定データ
26
社会性報告
27
29
従業員のために
社会のために
P13
P15-16
P7‐8
P17‐18
3)環境マネジメントの状況
8 環境マネジメントシステムの状況
9 環境に配慮したサプライチェーンマネジメント等の状況
10 環境に配慮した新技術等の研究開発の状況
11 環境情報開示、環境コミュニケーションの状況
12 環境に関する規制の遵守状況
13 環境に関する社会貢献活動の状況
P13‐14、25
P14
P9‐12
P29‐30
P14、26
P30
4)事業活動に伴う環境負荷及びその低減に向けた取組の状況
14 総エネルギー投入量及びその低減対策
15 総物質投入量及びその低減対策
16 水資源投入量及びその低減対策
17 温室効果ガス等の大気への排出量及びその低減対策
18 化学物質の排出量・移動量及びその管理の状況
19 総製品生産量又は総商品販売量
20 廃棄物等総排出量、廃棄物最終処分量及び
その低減対策
21 総排水量及びその低減対策
22 輸送に係る環境負荷の状況及びその低減対策
23 グリーン購入の状況及びその推進方策
24 製品・サービスのライフサイクルでの環境負荷の状況
及びその低減対策
P7‐8、19
P7‐8
P7‐8、21
P7‐8、19
P7‐8、22
――
P7‐8、20
P7‐8、21
P19、24
P24
P7‐12
5)社会的取組の状況
表紙には「大気」
「水質」
「土壌」をテーマに、
当社社員が撮影した写真を使用しました。
25 社会的取組の状況
P27‐30
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ごあいさつ
環境経営の推進は、
当社の社会的責任です
サカタインクスは、新聞インキの製造・販売を目的に、1896年大阪で創業し、本年11月で
110周年を迎えます。この間、発展し続ける印刷情報産業とともに歩み、
その発展に貢献し
てきたものと考えております。社会の変化に伴い、印刷物は新聞、商業印刷物(パンフレット・
チラシなど)、パッケージ印刷物(食品包装用フィルム、段ボールなど)
など形態が多種多様
なものに広がり、
またそれぞれの印刷形態で求められる品質がより高度なものになってまい
りました。この印刷物の移り変わりのほか、社会からの要望に応える印刷用インキを開発し
ています。
当社は、2007年3月期を初年度とする、
中期経営計画(SHIP Ⅱ 63)
を策定しています。
堅実で調和のとれた発展を図り、最終年度(2009年3月期)に連結経常利益63億円を計
画しています。当社グループの持続的成長と企業価値の向上を目指し、「収益力の強化」
および「社会的責任の遂行」をコンセプトにしております。環境経営の推進を「社会的責任
02
の遂行」のひとつとして掲げ、環境負荷低減活動の推進、海外子会社でのISO14001認
証取得を継続して実施いたします。また、顧客や市場のニーズに適応した環境配慮型印
サカタインクスは『人々の暮らしを快適にする情報文化の創造』を存在意義とし、社会か
らより必要とされ、
より信頼される企業として、私たちを取り巻くさまざまな方々とのより良き
関係を維持しながら事業活動を展開してまいります。
本報告書では、環境報告と社会性報告に分けて記載しています。当社グループのこれ
らの取り組みをご理解いただくとともに、忌憚のないご意見をお待ちしております。
2006年9月
代表取締役社長
Environmental Report 2006
刷用インキや印刷用機材を今後も積極的にご提供いたします。
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誠実な企業であるために
コーポレート・ガバナンス
基本方針
サカタインクスは、当社を取り巻くさまざまなステー
する監督機能の強化と透明性の向上が不可欠であると
クホルダーとの良好な関係の構築を常に意識し、社会に
の認識にたち、株主総会、取締役(会)、監査役(会)、会
おける存在意義を高めることが当社の持続的な成長に
計監査人による適正なコーポレート・ガバナンスの構築
つながるものと考えています。そのためには、経営に対
に努めています。
会社の機関の内容および内部統制システムの整備の状況
1.
会社の機関の内容
【意思決定・業務執行体制】 当社では、必要な施策をタイムリーに実行すべく、月
関である経営審議会を機動的に開催し、経営に関する
1回以上の定例取締役会とともに、代表取締役の諮問機
重要事項の審議および結果・経過報告を行っています。
【監査体制】 当社は監査役設置会社であり、監査役、内部監査部門
の重要会議に出席し、
取締役の職務の執行状況を監査し、
(監査室)および会計監査人による監査体制をとってい
03
誠
実
な
企
業
で
あ
る
た
め
に
必要に応じて助言・勧告を行っています。
ます。それぞれが必要に応じて情報交換するなど、緊密
また、内部監査として、監査室(2名)が、各事業部、各
な連係を保ちつつ、監査の実効性を高めています。
部門などでの業務について、諸規程類の遵守状況等を
監査役会は4名、
うち社外監査役は2名(社外監査役
中心に定期的に監査し、
評価しています。なお、
監査役は、
と当社の間には、利害関係はありません)で構成されて
必要に応じて監査室に対し調査の実施を求めることが
います。監査役は、前述の取締役会、経営審議会等社内
できますが、
この調査に関して監査室は、取締役の指揮
命令を受けないことになっています。
会社の機関・内部統制の関係
株
経営監視
選任・解任
会計監査人
(監査法人)
主
総
会
選任・解任
選任・解任
監査役会
(監査役)
取 締 役 会
(取締役)
監査
選任 監督
業務執行
内部統制
連係
代表取締役
諮問
経営審議会
監査室
委員会等
内部監査
内部統制推進プロジェクト
コンプライアンス委員会
監督・報告
リ ス ク マ ネ ジ メント プ ロ ジェクト
各 種 委 員 会
取 締 役
指揮・命令
各事業部・各部門・各子会社・各関連会社
2.
内部統制システムの整備の状況
業務を適正かつ効率的に推進する上では、当社の実
さらに、
「内部統制システムの整備に関する基本方針」
情に即した、有効な内部統制システムの構築・運用が不
を制定した上で、新たに「内部統制推進プロジェクト」を
可欠であると認識しています。当社は、
コンプライアンス、
発足し、改めて当社の内部統制システムを総合的に検
リスク管理など、経営上の重要なテーマに対する各種委
証し、
レベルアップを図るべく、取り組んでいます。
員会を設置し、当該委員会のもと、全社的な各種取り組
みを推進しています。
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リスク管理体制の整備の状況
リスクマネジメントプロジェクトを設け、予想される諸
係を取りながら、迅速に対処できる体制をとることとし
リスクの洗い出しをした上で、体系的に整理し、それぞ
ています。
れのリスクに対する施策の検討を行っています。
今後は、前述の内部監査システムの整備に関する取り
その上で、当社の業績や財政状態に影響を与えるリ
組みの中で、当社における諸リスクを横断的に統括・管
スクが発生した場合は、
リスクに応じて各関連部門が連
理する体制の整備を推進していきます。
コンプライアンス
2004年10月にコンプライアンス委員会(委員長:取
組織が法令や会社のルールに違反する行動をとってい
締役社長)を設置するとともに、
コンプライアンス推進
ることを知った場合の「通報」を受け付ける機能、もう
プロジェクトを立ち上げ、
コンプライアンスに関する具
ひとつは、自分や組織の行動に関し倫理行動基準に照ら
体的な推進策を検討しています。
し合わせて疑問に思うときや、上司に相談しにくい場合
その一環として、
「倫理行動基準」を明文化し、
この基
に「相談」を受け付ける機能です。この制度により、違法
準にのっとり、社員一人ひとりが良識ある行動を実践す
行為の抑制と、
問題発生時の早期把握と解決を図ります。
るように、当社としての価値観、倫理観を示しています。
この中では、単に法律などで決められている事項だけ守
04
ればよいのではなく、当社が社会から求められているこ
とは何かを考えたうえで、より高い意識を持って行動す
るべきであるという考え方を盛り込んでいます。
また、社内メールシステムには、社員のコンプライア
います。
さらに、通報者の保護を重視した内部通報制度「イン
クス・ヘルプライン」を設けています。この制度には「通
報」と「相談」の二つの機能があり、ひとつは従業員や
倫理行動基準
個人情報保護
お客様および当社に個人情報を提供されるすべての
方の個人情報の重要性を認識し、
これらを適切に取り扱
い、その保護の徹底を図るために、
「個人情報保護方針」
(2005年4月制定)を定めています。この内容は、当社
のホームページ(http://www.inx.co.jp/privacy/
main.html)に掲載しています。
個人情報の取扱いについての基本的な考え方
1.
個人情報に適用される「個人情報の保護に関する法律」その他
の関係法令を遵守するとともに、一般に公正妥当と認められる個
人情報の取扱いに関する慣行に準拠し、
適切に取扱います。
また、
適宜、取扱いの改善に努めます。
2.
個人情報の取扱いに関するルールを明確にし、従業員等に周知
徹底します。また、取引先等に対しても適切に個人情報を取扱う
ように要請します。
3.
個人情報の取得に際しては、利用目的を特定して通知または公
表するとともに、
その利用目的に従って個人情報を取扱います。
4.
個人情報の漏えい、紛失、改ざん、誤用等を防止し、適切な管理を
行うために必要な対策を講じます。
5.
保有する個人情報について、
お客様ご本人からの開示、訂正、削
除、利用停止等の依頼があった場合は、適切に対応します。
Environmental Report 2006
ンスの意識向上を目的に、
「法務ニュース」を掲載して
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会社概要・事業内容
会社概要
社
名
(2006年6月29日現在)
売上高(億円)
サカタインクス株式会社
連結
単独
(SAKATA INX CORPORATION)
創
業
1896年11月1日
本社所在地
969
956
1,062
997
大阪本社/大阪市西区江戸堀1-23-37
559
578
617
592
東京本社/東京都文京区後楽1-4-25(日教販ビル)
代
資
表
本
代表取締役社長 丸 博次(たかまる ひろつぐ)
金
2002
2003
2004
(125期)
(126期)
(127期)
2005 年度
(128期)
7,472百万円
経常利益(百万円)
各種印刷用インキ・補助剤の製造・販売
事業内容
連結
単独
印刷用・製版用機材の販売
電子機器・情報関連機材の販売
4,410
記録材料関連品の製造・販売、輸出入
決
算
2,945
4,981
5,068
3,189
3,400
3,457
3月31日
期
単独814名(連結2,756名)
従業員数
(2006年3月31日現在)
子会社26社(内連結対象会社15社)
企業集団
2002
2003
2004
(125期)
(126期)
(127期)
当期純利益(百万円)
2005 年度
(128期)
連結
単独
関連会社7社(内持分法適用会社4社)
05
会
社
概
要
・
事
業
内
容
4,691
(2006年3月31日現在)
2,777
2,614
1,891
事業内容
3,323
3,421
2,323
2,463
3,425
2002
2003
2004
(125期)
(126期)
(127期)
2005 年度
(128期)
印刷用インキ事業
サカタインクスは、一世紀を超えるその歴史の中で、
常に印刷情報産業の発展に寄与してきました。当社の
ビジネステ−マは「ビジュアル・コミュニケ−ション・テク
ノロジ−の創造」。印刷用インキ事業を核としながら、顔
新聞用オフ輪インキ
オフセット枚葉インキ
オフセット輪転インキ
料分散、画像処理、色彩などの基盤技術に関する研究開
発を進め、印刷関連分野における新規事業を積極的に
展開しています。
フレキソインキ
各種印刷用インキの分野で高品質・高機能化、環境配
グラビアインキ
印刷用機材事業 印刷製版材料/印刷製版関連機器
慮型の製品開発に取り組む一方で、
基礎技術をベ−スに、
新規画像形成材料なども開発。さらにデジタル画像処
理技術などをベ−スに、新たな画像処理、画像伝達、カ
ラ−マネジメントなどのシステムも開発しています。
当社はこれからも、
培った技術とノウハウをさらに磨き、
軟包装フレキソ印刷機
インフィニティ
インキディスペンサー
印刷情報産業の技術革新に貢献していきます。
事業区分別売上高構成
連結
デジタルカラー印刷機
オセ CPS
単独
9%
23%
(2006年3月期)
41%
1,062億円
印刷用インキ事業
5%
68%
印刷用機材事業
617億円
その他の事業
54%
カラーマネジメントシステム
その他の事業 記録材料/電子情報関連機器/色彩関連機器
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サカタインクス株式会社
● 大阪本社
● 東京本社
● 支社(愛知、福岡)
● 支店(北海道、宮城、静岡、石川、広島、香川)
○ 営業所(全国13ヶ所)
生産拠点
● 東京工場(千葉県野田市<中里工業団地内>)
● 大阪工場(兵庫県伊丹市)
● 羽生工場(埼玉県羽生市<羽生小松台工業団地内>)
大阪本社
大阪工場
羽生工場
東京工場
東京本社
主な国内グループ会社
●連結対象会社
●持分法適用会社
所在地別売上高構成 (2006年3月期)
欧州
アジア
●阪田産業株式会社(工業薬品、化成品などの販売)
日本
●サカタラボステーション株式会社(写真事業)
6% 4%
28%
●サカタインクスエンジニアリング株式会社(色彩関連事業)
62%
国内
●ロジコネット株式会社(物流事業など)
●シークス株式会社(電子部品輸出入・EMS事業)
〇ジーエーシティ株式会社(印刷関連情報提供など)
北米
主な海外グループ会社
●連結対象会社
●持分法適用会社
北米
● THE INX GROUP LTD.
(アメリカ・持株会社)
SAKATA INX SHANGHAI CO., LTD.
(中国・上海)
● INX INTERNATIONAL INK CO.(アメリカ・シカゴ)
● TRIANGLE DIGITAL INX CO.(アメリカ・オークランド)
● INX INTERNATIONAL INK CORP.(カナダ・モントリオール)
アジア
● P.T.SAKATA INX INDONESIA(インドネシア・ジャカルタ)
● SAKATA INX(INDIA)LTD.(インド・ニューデリー)
● SAKATA INX(MALAYSIA)SDN.BHD.(マレーシア・クアラルンプール)
● SAKATA INX VIETNAM CO., LTD.(ベトナム・ホーチミン)
● TAIWAN SAKATA INX CORP.(台湾・台北)
● NANSHA SAKATA INK CORP.(中国・広州)
〇 SAKATA INX SHANGHAI CO., LTD.(中国・上海)
〇 MAOMING SAKATA INX CO., LTD.(中国・広東省茂名)
〇 CDI SAKATA INX CORP.(フィリピン・マニラ)
〇 ETERNAL SAKATA INX CO., LTD.(タイ・バンコク)
欧州
● INX EUROPE LTD.(イギリス・持株会社)
● INX INTERNATIONAL UK LTD.(イギリス・マンチェスター)
∼
● SAKATA INX ESPANA, S.A.(スペイン・バルセロナ)
● INX INTERNATIONAL FRANCE SAS(フランス・パリ)
● INX INTERNATIONAL METAL DECO INK COMPANY IRELAND LTD.(アイルランド・ダブリン)
INX INTERNATIONAL
INK CO.(アメリカ・シカゴ)
68%
Environmental Report 2006
海外
売上高
1,062億円
06
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印刷用インキのライフサイクルと環境負荷の全体像
印刷物の環境負荷低減のために、
サカタインクスではさまざまな取り組みを行っています。
印刷用インキは、顔料、樹脂、溶剤、添加剤などを原料とします。その製造過程ではエネルギー、水、化学物質を使用し、また
外部環境にはCO2、廃棄物、水、化学物質を排出します。したがって、サカタインクスにとって重要な課題は、印刷物を通じた情
報伝達の一役を担うとともに、メーカーとして環境への影響を可能な限り削減することなのです。
また製品の環境・安全配慮設計も求められています。インキに含まれる有機溶剤は、使用時(印刷時)に揮発し、環境に影響
を与えています。そこで当社ではVOC(揮発性有機化合物)を低減したインキの開発に努めるとともに、印刷過程で揮発する
有機溶剤ガスの処理装置を提案しています。
インキのライフサイクルと、その過程で環境負荷の低減のために当社が取り組んでいる活動は下記の通りです。
INPUT
(三工場合計)
エネルギー使用量
サカタインクス(インキの製造)
(原油換算量)
07
特
集
水使用量
総量
280 千m
3
上水
60 千m3
工業用水
20 千m3
地下水
樹脂ワニス製造
原材料配合・撹拌
練 肉
調 整
200 千m3
総物質投入量
総量
58,400 t
樹脂
17,400 t
溶剤
26,000 t
顔料
12,400 t
添加剤
品質検査・充填
2,600 t
当社の取り組み
含有化学物質の管理
PRTR法の指定化学物質
労働安全衛生法の該当物質
NL規制物質
水系への負荷削減
騒音防止
廃棄物の削減
土壌汚染防止
省エネルギー
大気への負荷削減
印刷方式の種類
インキローラー
オフセット
一般に平板印刷のことを言い、平らな版に、
インキがなじみやすい部分
(画線部)と水がなじみやすい部分(非画線部)を作り、
インキと水が混
ざりにくい性質を利用して印刷します。印刷時には、版からゴム版(ブ
ランケット)に一旦インキを移すことから“オフセット”と呼ばれます。
裁断された用紙に一枚ずつ印刷する場合は枚葉、ロール状に巻かれた
用紙に印刷する場合はオフ輪と呼ばれます。
(例)新聞、
カタログ、
ポスター、ちらしなど
被印刷物
フレキソ
版
水ローラー
インキ
ブランケット胴
ブランケット胴
圧胴
凹凸のついた版の凸部にインキを付け、
被印刷体に移して印刷する凸版印刷の
うち、ゴムや感光性樹脂で作成した柔
軟な版を使用した印刷です。
(例)段ボール、紙袋など
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OUTPUT
(三工場合計)
再資源化量
廃棄物排出量
CO2換算排出量
総量
総量
総量
3,517 t
3,997 t
10,748 t-CO
金属くず
廃インキ・廃溶剤
汚泥(排水処理)
その他(木くず、
廃プラスチックなど)
847 t
1,508 t
562 t
600 t
金属くず
廃インキ・廃溶剤
汚泥(排水処理)
その他(木くず、
廃プラスチックなど)
2
電気
A重油
灯油
847 t
1,509 t
913 t
728 t
排水
大気汚染物質
化学物質の排出・移動量
(PRTR届出物質)
総量
NOx
SOx
2.4 t
14.1 t
BOD
COD
総量
221 千m
49,294 kg
3
公共下水道
工場外排水処理場
放流(河川)
水質汚濁負荷
7,600 t-CO2
2,426 t-CO2
723 t-CO2
27 千m3
186 千m3
8 千m3
大気への排出
公共用水域への排出
公共下水道への移動
事業所外への移動
6,349 kg
70 kg
49 kg
42,826 kg
08
0.6 t
1.2 t
注)四捨五入により、合計があわない場合があります。
印刷会社(インキの使用)
Environmental Report 2006
製品
印刷物の消費
廃棄・リサイクル
*有機溶剤ガス処理装置(P11参照)
大気への負荷削減
人への健康配慮
NL規制遵守(P14参照)
フレキソインキ容器のリサイクル
大豆油インキ
ノンVOCインキ
ノントルエンインキ
ノントルエン・ノンMEKインキ
水性インキ
古紙再生時の阻害要因削減
水系への負荷削減
脱墨性
湿し水の無リン化、
ノンIPA化
水なし印刷用インキ
古紙から再生紙を作る際、パルプ原料液(古
紙と水の混合物)から、
インキを泡状にして
取り除く工程を脱墨(だつぼく)といいます。
グラビア
圧胴
被印刷物
インキ
内容物への安全配慮
廃棄物の削減
版
インキローラー
金属ロールを腐食あるいは彫刻した版
にインキを付け、
ドクターと呼ばれる刃
で掻き取り、凹部に残ったインキを被
印刷物に圧力をかけて移して印刷する
方式です。
(例)食品・雑貨包装用フイルム、ペット
ボトル飲料のラベルなど
圧胴
被印刷物
ドクター
インキ
版
インキ
インキパン
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環境配慮型製・商品の変遷と役割
サカタインクスは、
印刷用インキと周 辺技術で、
地球環境保全に貢献しています。
サカタインクスは、一世紀を超える歴史の中で、常に業界ニーズを的確につかみつつ地球環境に配慮した
当社の環境配慮型インキの割合 2005年度
製品開発を進めています。
販売数量実績に占める環境配慮型インキの割合(当社基準)
その他
当社が製造している印刷用インキには、オフセットインキ(新聞輪転、オフ枚葉、オフ輪転)、グラビアインキ、
■環境配慮のアプローチ サカタインクスは環境負荷の少ないインキを研究・開発し続けています。
オフセットインキ
グラビアインキ
使用する石油系溶剤を、
アロマ(芳香族成分)
フリータイプに置き換えたインキ
人への影響を考え、
作業管理濃度規制が比較的厳しい
トルエンを使用しないインキ
石油系溶剤を植物油(大豆油など)に
置き換えたインキ
トルエンもMEK
(メチルエチルケトン)も
使用しないインキ
植物油(大豆油など)の使用割合をさらに増やし、
VOC成分を含まないインキ
11%
従来、印刷時に必要であった
湿し水を使用しないインキ
フレキソインキがあり、使用する原材料やインキ性状が異なるため、環境配慮のアプローチも異なります。
ここでは、当社製品の環境配慮への取り組みを製品・商品を通してまとめました。
89%
∼
09
特
集
大豆油インキ
2001年頃
オフセット
ノンVOCインキ
オフセット
「エコピュア」シリーズ
「Diatone エコピュア SOY CL-100」
石油系溶剤の代わりに、大豆油を使用したインキ
大豆油インキからさらに環境に配慮したタイプです。
です。1970年代、
オイルショックの影響やEPA
(米
大豆油インキ中の石油系溶剤をゼロにし、大気中
国環境保護庁)によるVOC(揮発性有機化合物)
に放出されるVOC(揮発性有機化合物)を削減し
規制制定を背景に、
アメリカで開発がはじまりました。
たインキです。
1997年ごろから急速に注目され普及しています。
アロマフリーインキ
環境配慮型インキ
オフセット
湿し水
「エコセブン」 「サイファPW」
Diatone
エコピュア
SOY CL-100
『エコセブン』は、新聞印刷用に開発した、排水時
の中和工程が不要で、極めて低リンの中性湿し水
用H液です。
『サイファPW』は、
商業オフセット印刷用に開発した、
大気や水質に影響を及ぼすIPAを併用することな
Diatone エコピュア SOY HP
く高品質の印刷物が得られる湿し水用H液です。
エコセブン
オフセット
オフセット
「Diatone 水無しエコピュア SOY」
国際癌研究機関の見解をもとにOSHA(米国労働
業界初
湿し水を使用しない水なし印刷用に開発したイン
安全衛生局)が危険有害性の表示を義務づける規
制を実施しました。これにより、従来の石油系溶剤
キです。水なし印刷は、版面上のシリコーンゴム層
水なしノンVOCインキ
に比べて臭気・皮膚刺激、その他の毒性が少ない
がインキをはじく機能を有し、湿し水を使用せずに
「Diatone 水無しエコピュア SOY CL」
溶剤(アロマフリー溶剤)が作られ、
これをインキ
印刷する方式です。
オフセット
水なし印刷用途において、従来品と同等以上の優
原料として使用したインキです。
ノントルエン型グラビアインキ
ラミネート用「スーパーラミメイト」
表刷り用「NT-2000」「サピリア」
サイファPW
水なしインキ
れた性能を有し、揮発性石油系溶剤を大豆油など
グラビア
ノントルエン・ノンMEK型
グラビアインキ「ベルカラー」
に置き換え、VOC成分を排除した枚葉インキです。
グラビア
(ラベルデザイン 変更しています)
この製品を使用した印刷物には定量表示型環境マー
クの掲載が可能です。
作業環境面や大気への汚染問題を考慮し、
ラミネー
溶剤性グラビアインキに使用する有機溶剤に対し
ト用のノントルエン型グラビアインキから、さらに
ては各種規制が強化され、特にトルエンは、作業環
脱MEK
(メチルエチルケトン)化したインキです。
Diatone 水無しエコピュア SOY CL
境改善やPRTR法規制第一種化学物質への指定
により脱トルエン化が求められています。このノン
ベルカラー
トルエン型には、
ラミネート用、
表刷り用があります。 スーパーラミメイト(ラベルデザイン 変更しています)
水性グラビアインキ
ラミネート用「スーパーラミピュア」
表刷り用「スーパーエコピュア」
グラビア
容器リサイクルシステム
フレキソ
「Super EX FK-99」
「ラップトーン」など
フレキソ印刷は、周辺技術開発による印刷品質向
グラビアインキの環境への対応には、溶剤性インキ
回収・運搬
日本通運(株)
粉砕処理
お客様
います。段ボール、紙袋用印刷には、従前より水性
チがあります。有機溶剤と水の特性差による課題
インキが普及しており、充填容器は、金属缶からポ
を克服するため、
インキ設計や製版・印刷機などの
リプロピレン製に変更し、
回収・再生使用しています。
スーパーエコピュア
スーパーラミピュア
リサイクル推進協議会
会長賞 受賞
インキ充填
段ボール製函用接着剤
「水性接着剤SKTグルーECO」シリーズ
フレキソ
上と環境にやさしいとの認識から、関心が高まって
の有機溶剤種変更のほか、水性化によるアプロ−
ハード面を含めた取り組みにより開発しています。
フレキソインキ
容器成型
出光プラスチック(株)
段ボールシートをボックスに成形する際に使用する、
※
フタル酸エステル や有機溶剤(トルエン、キシレン
フレキソインキ廃水処理装置
「ハイパーフィルター」
「ダブルドラムドライヤー」
商 品
段ボール工場の廃液処理施設の小規模化、
など)を含まない水性接着剤です。
高度処理化に対応した商品です。維持管理
※フタル酸エステル:PRTR法第一種指定化学物質に指定され、
ま
た内分泌かく乱作用を有すると疑われている化学物質(環境ホ
ルモン)です。
が容易な多重円板型脱水機 『ハイパーフィ
ルター』と、スラッジの大幅削減を可能に
する乾燥機『ダブルドラムドライヤー』など、
最適な廃液処理システムをご提供します。
サカタインクス(株)
sakata 06.9.28 1:11 PM ページ13
エコマーク
ソイシール
登録インキ名
認定番号
NEWS WEBMASTER エコピュア
WEBMASTER エコピュア メガ
(財)日本環境協会が運営する環境ラベリング
制度です。商品類型ごとに認定基準が制定され、
印 刷 用イン キ は商 品 類 型 1 0 2( 印 刷イン キ
Version2.1)の対象となっています。
アメリカ大豆協会(ASA)が大豆油イ
用 途
第03102048号
第03102049号
ンキや、大豆油インキで印刷した印刷
新聞輪転インキ
物に対し、その旨を証明するために作
成したマ−クです。
オフ輪転インキ
インキラベルなどに表示
大豆油インキの認定基準は、一定量以
バタフライマーク
水なしオフセット印刷である
■サカタインクスオリジナル環境マーク
ことを 示 す マ ー クで す 。
サカタインクスでは、定量表示型環境マークを
1993年、水なし印刷普及
用意しています。
のため、アメリカで設立され
た水なし印刷協会(WPA)
当社のノンVOCインキを使用
した印刷物に掲載が可能です。
Diatone 水無し エコピュア
第03102050号
水無し枚葉インキ
Diatone エコピュア
第03102051号
枚葉インキ
です。
〔枚葉オフセットインキ20%以上、
Super-EX FK-99
第04102023号
段ボール用フレキソインキ
ヒ−トセット・オフセット輪転用インキ7
当社の水なしノンVOCインキ
%以上、新聞インキ(色)30%以上、新
を使用した印刷物に掲載が可
聞インキ(墨)40%以上〕。
能です。
ラップトーン
第04102024号
上の大豆油を含有していることが条件
製袋用フレキソインキ
印刷物に表示
が作成しました。
2002年∼2005年
ノンVOCインキ
「Diatone エコピュア
SOY CL-100X」
オフセット
Diatone エコピュア
SOY CL-100X
ノントルエン型
グラビア
グラビアインキ
表刷り用 「NT ダイヤ」シリーズ
表刷りインキは、一般雑貨やレジ袋・ショッ
新開発樹脂の採用により、高速セット性・
た近年はサニタリー分野にも使用されて
乾燥性を有したインキです。セット時間を
います。特にトイレットペーパーなどの紙
従来のノンVOCインキの約1/2(当社従
製品包装では、充填工程等使用条件が過
来品比)に短縮し、
裏写り現象や2次ブロッ
酷であるためインキにも高い性能が求め
キング現象による印刷面のトラブルを抑
られます。こうしたニーズに対応するべく
制します。
開発したインキです。
大豆油インキ
オフ輪低温乾燥型
「NEWS WEBMASTER
エコピュア Luce」
今般の法改正では、
「法規制」と「自主的取組」を適切に組み合わせ、
VOC(揮発性有機化合物)
JANPS2005
の大気排出量を、2000年を基準にして2010年までに3割程度削減することが目標になって
(第18回新聞製作技術展)で紹介
います。法規制の対象は、6施設類型のうち一定規模以上の施設で、それぞれ排出基準が定め
新聞カラー印刷の再現・高品質の要望に
られています。
応えるべく新開発した高発色・高品質イ
オフセット輪転印刷やグラビア印刷に係る乾燥施設、包装材料の接着関係施設などが挙げら
ンキです。印刷機上での安定性向上によ
れ、事業者には各種届出、測定、排出基準遵守が義務づけられます。自主的取組では、法による
り長時間連続印刷での紙面品質を維持し、
施設類型や規模の指定はなく、
業界団体の自主行動計画による目標設定と対策が講じられます。
の優れた紙面が得られます。
オフセット
埼玉県生活環境保全条例
大豆油インキ
オフセット
オフセット輪転インキ
グラビア印刷、金属印刷、
ラミネート、塗装などの事業所に、炭化水素類の大気放出削減を求
める条例で、使用事業所に規制基準が設けられています。基準の達成手段については、事業者
「Web Master エコピュア メガ J」
に委ねられており、低揮発性原材料の使用や、揮発性物質の回収、直接燃焼などの処理設備の
省エネルギーや省資源(印刷用紙)に視
点をおいたオフ輪用大豆油インキです。
NT ダイヤ
(ラベルデザイン 変更しています)
低温乾燥が可能で、乾燥工程に使用する
設置などが挙げられます。
オフセット枚葉インキ
2007年4月からは、規制基準の適用が猶予されている一部の事業所についても、規制基
「Diatone エコピュア HP J」
ガス削減につながります。また、
しわやブ
準遵守が求められます。
JGAS2005
リスターの抑制による紙面品質向上と擦
値のない印刷物)を低減できます。
Web Master エコピュア
メガ SOY HD
(Japan Graphic Arts Show
グリーンプリンティング(GP)認定制度
2005)で紹介
当社独自技術の「IMGM(インクス マイク
ロジェル メソッド)」により、
インキ中の顔
(社)日本印刷産業連合会により創設された、印刷企業が取り組む環境負荷低減活動を客観
Web Master エコピュア メガ J
有機溶剤ガス処理装置
「有機溶剤回収精製装置」
「有機溶剤畜熱燃焼装置」
大気汚染防止法改正などにより、有機溶剤を使用
する軟包装グラビア印刷業界やラミネート加工業
界では、VOC排出量の削減が求められています。
当社は、単一溶剤の使用が多いラミネート加工分
ハイパーフィルター
的に評価し、認定する制度です。2006年4月から運用を開始しています。
第三者からなる認定委員会が、同連合会の「オフセット印刷サービス」グリーン基準に基づい
料を従来より均一に分散させたタイプです。
商 品
て、工程、事業者の取り組み、印刷物資材など総合的な観点で審査します。認定を受けた事業
セット・乾燥リードタイム削減による生産
所は『グリーンプリンティングマーク』を表示することができます。
性向上と高光沢で網点再現の安定化によ
る高品位な印刷が可能です。
環境保護印刷認証マーク(クリオネマーク)
フレキソインキ
12
改正大気汚染防止法の施行
色域拡大と網点再現性向上により発色性
「Web Master エコピュア
メガ SOY HD」
れに対する性能向上により、損紙(商品価
印刷業界を取り巻く動き
JANPS2005
技術開発奨励賞受賞
フレキソ
「バイオステップ」
環境保護印刷マーク認証制度は、環境保護印刷推進協議会がオフセット印刷において、non
生分解性
VOC/non Drainを目指して設けた基準をもとに認証、登録する制度です。認証登録された
企業が作成した印刷物にはクリオネマークを表示することが可能です。登録基準には、GOLD
インキ原料の樹脂に、
トウモロコシから作っ
プラス、GOLD、SILVERの3段階のステータスが設けられています。
野には、
『有機溶剤回収精製装置』を、
また、混合溶
た「ポリ乳酸」を使用した生分解性インキ
剤を使用している軟包装グラビア印刷分野には、
『有
です。
当社インキでは、
『エコピュアSOY CL-100X』、
『エコピュアSOY HPシリーズ』、
『New
機溶剤蓄熱燃焼装置』を提案しています。
菌による24週間後の分解率は60%を超
GSLシリーズ』が対応資機材として登録され、
また、推奨資機材として、
ノンVOC湿し水(H液)
え、通常インキの1.7倍以上です。
バイオステップ
『サイファECOグリーン100』が登録されています。
Environmental Report 2006
ピングバッグなど幅広い用途において、
ま
大豆油インキ
オフセット
新聞輪転用インキ
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ15
環境マネジメント
環境経営方針
環境基本理念
1973年に「環境部(現在:品質・環境部)」を設置し、
サカタインクスは地球環境の保護を最重要経営課題と認識し、企業活
動において、環境に配慮した取り組みを継続的に推進する。
地球環境保全への取り組みを開始して以来、サカタイン
クスは時代の変化に対応しつつ、環境保全、保安管理に
環境基本方針
努めてきました。
1.
全社員は、地球環境の保護を最重要課題と認識し、行動する。
現在、地球温暖化、天然資源の枯渇、オゾン層の破壊
2.
環境関係の法規、条例および協定などを遵守する。
などの環境問題への対応、地球規模での環境保護が世
4.
環境に配慮した製・商品の開発に努める。
界共通の課題となっています。当社では環境管理組織
5.
環境目的・目標を定め、実施し、定期的な見直しにより環境の保護に
3.
省エネルギ−、廃棄物の減量化などにより環境負荷の削減に努める。
努める。
の整備、事業活動にともなう環境負荷の低減、環境事故
13
環
境
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
の未然防止の強化を重要経営課題と認識し、
これらの
ために「環境委員会」を設け、環境経営体制を整備しま
環境活動に取り組んでいます。
した。
2001年1月には、生産・開発部門での環境活動を推
さらに、環境との調和を図りながら持続発展的に企業
進するために「環境管理委員会」を設置。また、2002
経営を進めていくには、環境に関する全社的な基本理
年6月には、社長を委員長とする「環境経営委員会」を
念と基本方針の策定が必要と考え、2002年6月に「環
設置すると同時に、営業・間接部門での環境活動推進の
境基本理念」と「環境基本方針」を制定しました。
環境マネジメントの体制
環境経営委員会
全社の環境に対する、理念・方針を策定し、環境経営を実践します。
環境管理委員会
環境委員会
営業部門、間接部門での環境配慮活動の推進を担当します。
生産部門、開発部門での環境配慮活動の推進を担当します。
(生産・開発部門)
東京工場
(営業・間接部門)
大阪工場
大阪本社
羽生工場
東京本社
支社・支店・営業所
ISO14001の認証取得状況
ISO14001は国際標準化機構(ISO)が1996年に
には、工場敷地内の関連会社である、ロジコネット株式
制定した、環境マネジメントシステム(EMS)の国際規
会社を登録範囲に含めました。
格です。当社は、
環境保全への取り組みを自主的に進め、
また、海外関連会社では、ETERNAL SAKATA INX
継続的に改善していくため、ISO14001の認証取得を
CO., LTD(タイ)、INX INTERNATIONAL INK CO.
推進しています。
(アメリカ・ダンカーク)、SAKATA INX(INDIA)LTD.
国内では、2001年3月、東京工場、大阪工場、羽生工
(インド)が認証を取得しています。
場の三工場で認証を取得しました。また、2004年8月
事業所
国 内
サカタインクス株式会社 東京工場、大阪工場、羽生工場
ロジコネット株式会社 野田事業所、伊丹事業所
登録年月日
2001年3月30日
審査登録機関
財団法人日本品質保証機構
財団法人日本品質保証機構
登録証番号
JQA-EM 1466
JQA-EM 1466*1
2004年8月27日
*1 認証登録範囲の拡大
海 外
関連会社
事業所
ETERNAL SAKATA INX CO., LTD(タイ)
INX INTERNATIONAL INK CO.(アメリカ・ダンカーク)*2
SAKATA INX(INDIA)LTD.(インド)
登録年月日
2004年4月20日
2005年2月10日
2005年8月11日
審査登録機関
SGS
SGS
TUV Management Service GmbH
登録証番号
GB 04/61555
US98/1479
12 104 25618 TMS
*2 1998年に認証を取得していた、CPS CORP.(アメリカ、登録証番号US98/1479)
は、INX INTERNATIONAL INK CO.(アメリカ)の事業所
として生産活動を継続しています。このため、ISO14001認証登録は登録事業者名の更新を2005年2月に行いました。
※1 化学物質審査規制法(化審法)
1973年に制定された「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」のことです。
環境を経由して人の健康や動植物の生息・生育を損なうおそれがある化学物質の製造、
輸入および使用を規制する法制度で、新たに製造・輸入される化学物質を対象に人への
有害性などについて事前に審査を行うよう定めています。
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ16
環境関連法規の遵守
当社各工場が遵守すべき環境関連規制としては、
大気、
施し、第三者分析測定機関へも環境測定を依頼し、環境
水質、騒音、振動、悪臭などに関する各種の法規制や、毒
関連法規の遵守状況を定期的にチェックしています。
物および劇物取締法、労働安全衛生法などの法規制の
2005年度は、環境に関連した苦情や事故は発生し
ほか、各自治体の条例および協定があります。
ていません。また、当社が環境関連で処罰を受けた事例
各工場では、実態把握と監視のために自社測定を実
はありません。
教育・訓練活動
環境マネジメントシステムに基づき、環境に関する知
各工場では、火災や爆発、化学物質などの漏洩、地震
識や技能、自覚の向上を図っています。著しい環境影響
などの災害が発生した場合の対応マニュアルを作成す
の原因となる可能性のある業務に従事する場合には、
るとともに管轄自治体や近隣自治会への連絡体制や社
当該従業員に対して適切かつ必要な訓練および教育を
員召集体制を整備しています。
行い、能力の向上に努めています。また、公的資格の取
また消火栓放水訓練、二酸化炭素自動消火設備訓練
得を奨励しています。
などの消防訓練、アンモニア水やインキ・油類の漏洩を
想定した事故訓練を行い、万一の事態に備えています。
資格取得者数
資
格
工場計(人)
名
2005年3月末 2006年3月末
資
格
工場計(人)
名
2005年3月末 2006年3月末
1
1
産業廃棄物中間処理施設技術管理者
水質関係公害防止管理者(1種)
5
5
衛生管理者1種
水質関係公害防止管理者(2種)
2
2
作業環境測定士1種
水質関係公害防止管理者(4種)
1
1
酸欠危険作業主任者(酸欠)◆
1
1
大気関係公害防止管理者(1種)
5
4
酸欠危険作業主任者(酸欠・硫化水素)◆
36
38
45
47
64
68
◆
大気関係公害防止管理者(3種)
1
1
特定化学物質等作業主任者
ダイオキシン公害防止管理者
1
1
有機溶剤作業主任者
東京都公害防止管理者2級
2
2
(化)1種圧力容器取扱作業 主任者
エネルギー管理士
6
4
小規模ボイラー取扱技能者
4
4
ボイラー技士2級
4
4
エネルギー管理員
◆★
特別管理産業廃棄物管理責任者
◆★
◆★
◆★
◆★
◆
◆★
◆★
4
4
6
4
3
2
1
2
31
24
11
11
◆印:工場で必要な公的資格
★印:環境マネジメントシステムの中で特定教育として運用しているもの
グリーン調達
当社は、印刷用インキをはじめとする製品の原材料の
調達に際して、
各仕入先企業に『原材料化学物質管理シー
ト』を提出いただいています。
また、原材料の構成成分ごとに次の項目を確認して
います。
主な確認項目
※1
・化学物質審査規制法への登録有無
・TSCA(米国、有害物質規制法)への登録有無
・PRTR法の指定化学物質の含有状況
・労働安全衛生法の表示物質・通知対象物質の含有状況
※2
・NL規制物質の不使用
・鉛、水銀、
カドミウム、六価クロム、
ポリ臭化ビフェニール、
ポリ臭化ジフェニルエーテルなどの化学物質
原材料化学物質管理シート
※2 NL(ネガティブリスト)規制
「食品包装材料用印刷インキに関する自主規制(NL規制)」は、1973年、印刷インキ工業連合会が食品の包装材料に使用される印刷用インキの原材料に、
有害性が高く、健康を損なう可能性があると考えられる物質の使用を禁止することを取り決めた、業界独自の規制です。
同連合会は、2002年、食品包装材料用以外の印刷インキも含め、
この規制に準拠していることを示す「NL規制準拠マーク」を制定しました。
また、2006年5月には、
「印刷インキに関する自主規制(NL規制)」を新たに制定し、海外の法令なども考慮して新たな使用禁止物質の選定基準を設け、
500以上の物質・物質群をリストアップしています。
(従来は130物質)
当社はこれらの物質を調達・使用することのないよう厳しく管理し、
インキラベルや製品カタログなどに「NL規制準拠マーク」を掲載しています。
14
Environmental Report 2006
環境計量士
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環境保全活動の目標と実績
環境目標と実績
当社は、ISO14001に基づき、三工場共通の目標で
「共通テーマ」と「部門自主テーマ」では、具体的に次
ある「共通テーマ」と、各工場の部門独自で設定する「部
のような取り組み項目を設けており、各々の2005年度
門自主テーマ」の二つのレベルで環境目標を設定して
実績は、次項に示しました。
います。それぞれの環境目標では可能な限り定量的な
目標値を設定し、その達成をめざして環境負荷の低減
に取り組んでいます。
「共通テーマ」
「部門自主テーマ」
(1)電気使用量の削減(生産部門・非生産部門)
(1)燃料(灯油)使用量の削減(大阪工場 生産技術部門)
(2)廃棄物排出量の削減(生産部門)
(2)有機溶剤蒸気排出量の削減
(3)全廃棄物排出量の削減とリサイクル率の向上(各工場)
(東京工場・大阪工場 グラビアインキ生産部門)
環境目標における「共通テ−マ」の実績
15
環
境
保
全
活
動
の
目
標
と
実
績
(1)電気使用量の削減
大阪工場の非生産部門、羽生工場では、削減目標を達
きませんでした。また東京工場では、前年度より削減し
成しました。生産部門において、大阪工場では、目標以
ましたが、目標には到達しませんでした。
上の削減を果たした部署があったものの、目標には届
(電気使用量原単位:電気使用量kWh/生産量t)
項 目
2004年度実績
(対1999年度比)
2005年度削減目標
(対1999年度比)
2005年度実績
(対1999年度比)
2006年度削減目標
(対1999年度比)
事業所
部 門
東京工場
生産部門
非生産部門※
電気使用量原単位
電気使用量
21.3%削減
23.2%削減
30.0%
23.2%
23.9%削減
22.6%削減
32.0%
26.0%
大阪工場
生産部門
非生産部門
電気使用量原単位
電気使用量
30.8%削減
28.7%削減
34.0%
29.0%
27.2%削減
31.3%削減
34.0%
32.0%
羽生工場
全部門
電気使用量原単位
12.8%削減
18.0%
20.4%削減
21.0%
※2005年3月に船橋工場から移転した開発部門を含めています。2004年度実績、2005年度削減目標はさかのぼって再計算しているため、前回報告書の数値とは異なります。
(2)廃棄物排出量の削減
大阪工場では廃溶剤などが増加し、目標を達成でき
ませんでした。東京工場、羽生工場では、目標には達し
ていませんが、前年度を上回り削減しています。
(排出量原単位:廃棄物排出量kg/生産量t)
事業所
部 門
項 目
2004年度実績
2005年度削減目標
2005年度実績
2006年度削減目標
(対2000年10月比)(対2000年10月比)(対2000年10月比) (対2000年10月比)
東京工場
生産部門
排出量原単位
36.6%削減
40.0%
38.2%削減
43.0%
大阪工場
生産部門
排出量原単位
26.6%削減
40.0%
17.1%削減
43.0%
羽生工場
生産部門
排出量原単位
15.1%削減
70.0%
29.9%削減
50.0%
(3)全廃棄物排出量の削減とリサイクル率の向上
2003年度からは、
「全廃棄物排出量の削減」として、
利用される(サーマルリサイクルを含む)割合をリサイ
生産部門だけでなく、非生産部門からの発生分も含め
クル率として、目標値を設定し活動しています。
た廃棄物の削減をめざしています。また、資源として再
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ18
■全廃棄物排出量の削減
東京工場、羽生工場では、前年度より削減しました。し
ん。大阪工場では、新製造棟への移設にともなう、廃イ
かし、2002年度に比べますと、それぞれ汚泥の増加、
ンキ・廃溶剤の増加により目標達成はできませんでした。
廃プラスチックの増加が影響し目標には到達していませ
2005年度実績
(対2002年度比)
2006年度削減目標
(対2002年度比)
事業所
2004年度実績
(対2002年度比)
2005年度削減目標
(対2002年度比)
東京工場
20.9%増加
17.0%
3.9%増加
20.0%
大阪工場
4.3%増加
15.0%
21.3%増加
20.0%
羽生工場
68.0%増加
30.0%
45.0%増加
30.0%
2005年度目標
2005年度実績
2006年度目標
■リサイクル率の向上
設定目標には届いていませんが、一部廃プラスチック
のリサイクル化や、
リサイクル処理されない汚泥の発生
抑制などにより、三工場とも着実に向上しています。
事業所
2004年度実績
東京工場
70.8%
97.0%
88.7%
99.0%
大阪工場
83.8%
90.0%
87.5%
99.0%
羽生工場
53.7%
97.0%
87.3%
99.0%
(1)燃料(灯油)使用量の削減:大阪工場 生産技術部門
大阪工場では、2000年8月、熱源を熱効率の高い貫
に設定し、
2005年度は22.6%改善しています。今後も、
流ボイラーに変更し、燃料も重油から環境負荷のより少
熱損失の削減やスチームの効率的使用、効率の低いボ
ない灯油に変更しました。生産技術部門では、同年10
イラーの運転を減らすなど、継続して改善に取り組んで
月から、
このテーマを掲げて活動しています。
いきます。
単位量当たりの灯油で発生するスチーム量を原単位
(スチ−ム用給水量原単位:スチ−ム用給水量m3/灯油使用量㎘)
部 門
事業所
項 目
生産技術部門 スチーム用給水量原単位
大阪工場
2004年度実績
(対1999年度比)
2005年度目標
(対1999年度比)
2005年度実績
(対1999年度比)
2006年度目標
(対1999年度比)
19.6%改善
35.0%改善
22.6%改善
26.0%改善
(2)有機溶剤蒸気排出量の削減:東京工場・大阪工場 グラビアインキ生産部門
東京工場、大阪工場のグラビアインキ生産部門では、
2005年度は、両工場とも増加しました。攪拌容器の
有機溶剤蒸気排出量原単位という指標によって、生産工
密閉性向上、攪拌時間の削減や使用済洗浄溶剤の再利
程で発生する有機溶剤蒸気の排出量の削減に取り組ん
用などロス削減を行っていますが、製造品種替えにとも
でいます。
なう洗浄作業の増加により目標には届きませんでした。
(有機溶剤蒸気排出量原単位:有機溶剤蒸気排出量kg/生産量t)
事業所
部 門
項 目
2004年度実績 2005年度削減目標
2005年度実績 2006年度削減目標
(対1999年度比) (対1999年度比) (対1999年度比) (対1999年度比)
東京工場
グラビアインキ生産部門 有機溶剤蒸気排出量原単位
8.0%増加
6.0%
43.7%増加
6.0%
大阪工場
グラビアインキ生産部門 有機溶剤蒸気排出量原単位
6.0%削減
7.0%
18.0%増加
7.0%
Environmental Report 2006
環境目標における「部門自主テ−マ」の実績
16
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ19
環境会計
サカタインクスは、環境報告書2002から、環境関連
環境報告書2004からは、環境会計ガイドラインの分
投資の合計額や主な環境保全設備に関わる改善・維持
類に準じた環境保全コストの公表を行い、さらに環境保
費用、環境負荷監視費用および廃棄物適正処理費用な
全効果を前回から算出し、取りまとめました。
どの合計額を公表しています。
環境保全コスト
■集計結果
(1)環境保全コストの投資額合計は、
27百万円でした
(2)環境保全コストの費用額合計は、
903百万円でした
主な内容は、水質保全設備の改善、大気汚染防止、廃
主な費用は、環境配慮型製品の研究開発費用、廃棄物
棄物施設の改善などです。
の削減・リサイクル・適正処理のため費用、環境管理活
動費用、水質汚濁防止設備の維持・管理費用などです。
環境保全コスト
(単位:百万円)
分類
17
環
境
会
計
主な取り組みの内容
2004年度
2005年度
投資額
費用額
投資額
費用額
12
30
19
34
公害防止コスト
大気汚染防止設備、水質汚濁防止設備、
騒音防止設備などの維持・管理
地球環境保全コスト
省エネルギー設備の維持・管理
7
8
2
8
資源循環コスト
廃棄物の削減・リサイクル・適正処理
0
209
5
209
上・下流コスト
環境製品を提供するためのコスト
0
1
0
2
管理活動コスト
環境情報の公表、環境マネジメントシステム維持
環境負荷監視、緑地の維持・管理
1
56
1
55
研究開発コスト
環境保全に関する研究
0
441
0
595
社会活動コスト
環境保全活動の地域支援
0
1
0
1
環境損傷対応コスト
ーーーーーー
0
0
0
0
744
27
903
事業エリア内コスト
合 計
参考:2005年度 投資額の総額
2005年度 研究開発費の総額
19
四捨五入により合計が合わない場合があります。
2,441百万円
1,606百万円
集計について
環境保全コストの算定基準
①基本とした指針
①投資額
環境省「環境会計ガイドライン2002年版」および社
環境保全に関わる設備投資額(一部予算額)を集計し
団法人日本化学工業協会 日本レスポンシブル・ケア協
ています。
議会「化学企業のための環境会計ガイドライン」を参考
②費用額
にしました。
複合コストの場合、按分計算をしています。
②対象期間
●減価償却費:環境保全に関わる設備を対象とし、財務
2005年4月1日∼2006年3月31日(会計年度と一致)
③集計範囲
サカタインクス株式会社
④公表様式
環境保全コスト主体型フォーマット(環境省 公表用
A‐1表)に準じました。
会計上の金額を集計しています。
●人件費:平均人件費単価に環境保全設備に対する環
境保全活動時間を乗じて集計しています。
●研究開発コスト:研究テーマごとに環境保全係数を
決め、按分計算しています。
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ20
環境保全効果(物量単位)
廃棄物排出量の削減・リサイクル率の向上により、処分量を半減できました
■集計結果
●エネルギー(電気、燃料)は、絶対量でも、活動量によ
る調整後でも削減しています。
●廃棄物排出量を削減し、
リサイクル率が向上している
ため、処分量は前年度に比べ半減しています。
環境保全効果(物量単位)
エネルギー (原油換算
)
削減量
*
2004年度
2005年度
6,016
5,992
51
電気 (原油換算
)
4,804
4,809
16
燃料 (原油換算
)
1,212
1,183
35
10,819
10,748
119
4,057
3,997
78
951
480
475
NOx (t)
2.4
2.4
0.1
SOx (t)
15.0
14.1
1.0
二酸化炭素換算排出量 (t)
廃棄物排出量 (t)
処分量 (t)
* 削減量:生産量による活動量調整を行い比較しています。
削減量(活動量調整後)について
=2005年度環境負荷(活動量調整後)
−2005年度環境負荷
2005年度環境負荷(活動量調整後)
=2004年度環境負荷×
(2005年度生産量/2004年度生産量)
経済的効果
経済的効果
(単位:百万円)
2004年度
7
3
△12
△10
1,554
1,246
エネルギー費用(電気、燃料)の削減
廃棄物処理費用の削減
環境配慮型製品販売
*
その他推定的な効果として、
リスク回避による効果や企業イメージの向上が挙げられますが、金額換算が困難なため算出していません。
* 今回、算出方法を変更したため、2004年度の数値を再計算しています。
今後の取り組み
環境保全コストの集計と、効果の算出を継続して実施
し、環境保全活動と情報開示に努めます。
2005年度
Environmental Report 2006
削減量(活動量調整後)
18
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ21
環境負荷低減への取り組み
地球温暖化防止とエネルギー使用量削減
■工場のエネルギー使用量と二酸化炭素換算量原単位は減少しました
2005年度の当社工場におけるエネルギー使用量を、
地球温暖化のおもな原因物質である二酸化炭素(CO2)
に換算すると10,748t-CO2で、前年度より約0.7%減
少しています。また、1990年度を100とした二酸化炭
素換算量原単位(二酸化炭素換算量÷生産量)では94
となり、6ポイント削減しています。
*1
二酸化炭素換算量推移(工場)*2
(t-CO2 )
エネルギー使用量は、羽生工場の操業(1994年)や
120
117
生産量の増加などにより、2000年度までは増加を続け
ていましたが、環境マネジメントシステムを構築した
2001年度以降は、各部門が生産効率化を推進し、省エ
104
100
96
11,251 11,523
ネルギーに向けた工夫と改善を実施したことで減少し
ています。
19
環
境
負
荷
低
減
へ
の
取
り
組
み
2004年度からは、新製造棟の建設と稼動に伴い絶
7,139
対量が増加していますが、2005年度は若干削減する
2,147
101
95
94
10,523 10,447 10,353 10,819 10,748
3,470
3,588
3,015
2,983
2,924
3,228
3,148
7,781
7,935
7,508
7,464
7,429
7,591
7,600
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005 年度
ことができました。エネルギーの使用効率を示す、二酸
化炭素換算量原単位は継続して減少しています。
工場内関連会社を含め、今後もエネルギー使用量削
4,992
1990
燃料使用量(t-CO2) 電気使用量(t-CO2)
減活動を継続して実施していきます。
二酸化炭素換算量原単位(1990年度を100としています)
なお、当社は地球温暖化の原因となるフロン類は、原
*1 工場内関連会社の電気使用量を含めています。
材料としても、製造工程においても使用していません。
*2 二酸化炭素換算量は、環境省環境活動評価プログラムの換算係数を用いて
算出しています。
■本社や支社・支店などでは、二酸化炭素換算量は若干、増加しました
本社、支社・支店・営業所で使用するエネルギーには、
電気と営業活動に伴うガソリンが挙げられます。
右のグラフは、
これらの使用量を二酸化炭素(CO 2 )
二酸化炭素換算量推移(非生産拠点)*1
(t-CO2 )
2,352
2,309
に換算し、その推移を示したものです。2001年度から
2,167
2,135
2,180
減少を継続していたものの、2005年度の換算量は
2,180t-CO2となり、前年度より約2.1%の増加となり
ました。
1,391
1,334
1,201
1,167
1,177
961
975
966
968
1,003
2001
2002
2003
2004
2005
事務所における電気使用量の削減活動や営業車両の
低燃費車への更新など、今後も継続して実施していき
ます。
〔オフィス部門での取り組みのページ(P23-24)には、
電気とガソリンそれぞれの状況を記載しています〕
年度
ガソリン使用量(t-CO2) 電気使用量(t-CO2)
*1 二酸化炭素換算量は、環境省環境活動評価プログラムの換算係数を用いて
算出しています。
■省エネルギ−活動の事例
・生産設備の効率化
・製造条件の見直し
・保温倉庫の稼動時間、温度の見直し
・空調温度の適正化および効率向上
・ボイラ−の効率向上
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ22
廃棄物の削減とリサイクル化
■廃棄物の総排出量の減少とリサイクル率の向上で、処分量は半減しました
当社工場では、共通課題として、事業活動にともなっ
抑制したことにより、
リサイクル率は88.0%に向上しま
て発生する廃棄物の排出量をできる限り抑制するとと
した。この結果、処分量(非再資源化廃棄物)は、前年度
もに、再使用やリサイクル(再資源化)を推進し、処分量
の約半分に削減しています。
の削減に取り組んでいます。
今後は、非再資源化廃棄物の約3/4を占める汚泥な
取り組みの進捗状況は、廃棄物排出量とリサイクル率
どの再資源化をさらに進め、ゼロエミッションの達成を
(%)の2つの指標で把握していますが、
これらの推移
めざします。
を以下のグラフに示しました。
2005年度、廃インキ・廃溶剤は増加しましたが、金属
くずや汚泥が減少し、総排出量は3,997tと前年度の
4,057tから1.5%削減しました。また、
一部廃プラスチッ
クの再資源化やリサイクル処理されない汚泥の発生を
全廃棄物の排出内訳
2004年度
2005年度
38%
その他(木くず・廃プラスチックなど)
廃インキ・廃溶剤
17%
24%
4,057t
21%
23%
*2
リサイクル率(%)
88.0
67.6
53.8
50.9
3,152
3,231
3,166
1,623
1,738
1,611
78.0
76.6
4,057
(t)
3,997
処分量(非再資源化廃棄物)の排出内訳
3,732
3,682
2,490
951
2,911
3,106
汚泥
(排水処理汚泥)
3,517
76%
1,529
1,493
1,555
1,192
821
951
480
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
再資源化利用量(t) 処分量(t)*1
*1 処分量:単純焼却処分や埋め立て処分される廃棄物の排出量
73%
年度
その他
(木くず・廃プラ
スチックなど)
24%
2004 年度
*2 リサイクル率の算出には、
サーマルリサイクルを含めています。
■廃棄物削減活動の事例
480
■再資源化委託の事例
・使用済みドラム缶などのリユ−ス
・排水汚泥の炭化による土壌改良材・水質浄化材への再利用
・購入原材料の荷姿変更・通い容器化
・排水汚泥の発酵による肥料化
(缶→ドラム缶→コンテナ−)
・廃インキを燃料として再利用
・廃溶剤の溶剤回収
・金属くずを製鉄原料として再利用
・廃プラスチック固形燃料(RPF)化
・セメント原料
27%
2005 年度
Environmental Report 2006
汚泥(排水処理汚泥)
金属くず(原材料容器など)
(t)
51.5
38%
3,997t
29%
廃棄物排出量とリサイクル率
20
18%
30%
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ23
環境負荷低減への取り組み
大気汚染物質(NOx、
SOx)
排出量の削減
■SOx排出量は前年度に比べ6%減少しました
各工場では、印刷用インキ製造時の熱源としてスチー
NOxとSOxの排出量推移
(t )
ムを使用しており、
このスチームを発生させるボイラ−
の燃料燃焼時に、NOx(窒素酸化物)およびSOx
(硫黄
酸化物)が大気中へ排出されます。
右のグラフは、燃料使用量から換算した排出量の推移
15.5
16.3
13.4
13.5
13.3
15.0
14.1
を示したもので、2005年度のNOx排出量は2.4tで前
年度と同程度、SOx排出量は14.1tで前年度に比べ6
%減少しています。
当社は、スチームの効率的使用や熱損失低減などを
2.7
1999
継続して実施し、環境負荷の削減に努めます。
2.2
2.4
2.4
2003
2004
2005
年度
*2
SOx排出量(t)
*1 NOx排出量は、環境省環境活動評価プログラムの換算係数を用いて、
濃度が基準値以下であることを確認しています。
燃料使用量から求めた値の合計です。
〔2005年度の測定デ−タはP26に記載しています〕
環
境
負
荷
低
減
へ
の
取
り
組
み
2.3
2002
*1
NOx排出量(t)
なお、ボイラーの排ガス検査は定期的に実施し、排出
21
2.3
2001
2.7
2000
*2 SOx排出量は、使用燃料に含有する硫黄(S)分をSO2に換算した値の合計です。
水質汚濁防止
■水質検査を行い、排水水質の監視を実施しています
2005年度、当社工場では280千m 3 の水資源を使
排水処理設備(活性汚泥法)概念図
用し、221千m3を排出しました。
汚水
このうち、公共下水道には27千m3(12.2%)、工場
エアー
外排水処理場には186千m3(84.2%)排出し、河川に
は8千m3(3.6%)放流しています。
当社は、工場内で排水処理(右図参照)を行ったのち
に工場外に排水しており、水質の汚濁防止に努めるとと
処理水
曝気槽
もに、管轄自治体が定める条例や協定などに基づいた
沈殿槽
水質検査を行い、排水水質の監視を行っています。
※1
※2
また、排水のおもな水質検査項目であるCOD、BOD
汚泥
※3
やSSの測定値は、各工場とも継続して基準値を下回っ
ています。
曝気により、排水は活性汚泥と
混合攪拌され、排水中の有機
物は微生物によって吸着、酸
化分解されます。
なお、測定値と排水量から算出したCOD、BODはそ
沈殿により、
きれいな上澄液と
固形物(沈殿汚泥)に分離され
ます。
れぞれ1.2t、0.6tです。 返送汚泥
〔2005年度の測定データは、P26に記載しています〕
用水 280千m3
上水 60千m3
工業用水 20千m3
地下水 200千m3
蒸発 52千m3
廃棄
排水 221千m3
生産関係 7千m3
※1 COD(化学的酸素要求量)
余剰汚泥
公共下水道 27千m3
工場外排水処理場(共同組合) 186千m3
放流(河川) 8千m3
※2 BOD(生物化学的酸素要求量)
Chemical Oxygen Demandの略。おもに湖沼や海域における水質汚濁指標として用
Biochemical Oxygen Demandの略。おもに河川における水質汚濁指標として用い
いられます。水中の有機物を酸化剤で酸化する時に消費される酸素量(mg/
られます。微生物が水中の有機物を酸化分解する時に必要な酸素量(mg/ )のことで、
で、値が大きいほど水質汚濁程度も大きくなります。
)のこと
値が大きいほど水質汚濁程度も大きくなります。
※3 SS
Suspended Solidの略。水に溶けない浮遊物質(泥など)のことで、
この量が多ければ
水が濁っているといえます。
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ24
PRTR法に基づく化学物質の管理
■有害化学物質の排出・移動量を把握し、管理しています
※4
当社は、PRTR法に従った有害化学物質の排出・移動
また、製品取引の際には製品の有害性、取扱上の注意
量の把握と管理を実践しています。
といった情報をMSDS(製品安全データシート)によっ
2005年度は、年間取扱量が1t以上の第一種指定化
てユーザーに提供し、取扱時や輸送時の安全の確保に
学物質について、各事業所から排出量と移動量を管轄
努めています。
※5
都道府県に届け出ました。下表は対象事業所(工場、名
古屋支社、九州支社)が届け出たデータを集計したもの
です。
PRTR集計表(2005年度)
(単位:kg/年)
大気への排出量
イソホロンジイソシアネ−ト *1
27
0.0
0.0
0.0
0.0
エチレングリコ−ル
43
0.0
67.4
49
442
キシレン
63
5.5
0.0
0.0
29
グルタルアルデヒド
66
0.0
0.0
0.0
0.0
トルエン
227
6,344
0.0
0.0
42,201
ヒドロキノン
254
0.0
0.0
0.0
74.1
ポリ
(オキシエチレン)
=アルキルエーテル
307
0.0
1.7
0.0
13
ポリ
(オキシエチレン)
=オクチルフェニルエーテル
308
0.0
0.0
0.2
9.9
ポリ
(オキシエチレン)
=ノニルフェニルエーテル
309
0.0
0.4
0.0
5.3
モリブデン及びその化合物
346
0.0
0.0
0.0
52
6,349.4
69.5
49.2
42,826.3
化 学 物 質 名
合計
公共下水道
への移動量
事業所外への
移動量(廃棄物)
*1 3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル=イソシアネート
※4 PRTR(化学物質排出移動量届出制度)
Pollutant Release and Transfer Registerの略。PRTR法は、有害性のある特定の
※5 MSDS(製品安全データシート)
Material Safety Data Sheetの略。化学物質を適正に管理するため、法令により、化
化学物質について、事業所から環境中(大気・水域・土壌)への排出量と、廃棄物としての
学物質・化学製品を取引する際に事業者に提供が義務づけられた、有害性、取扱上の注
移動量・公共下水道への移動量を集計し、公表する法制度です。1999年7月、
「特定化
意などに関する情報が記載されたデータシートです。
学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」が公布され、
2001年4月から排出量・移動量を把握し、都道府県経由で国に届け出ることになってい
ます。
22
Environmental Report 2006
政令番号
公共用水域
への排出量
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ25
環境負荷低減への取り組み
オフィス部門での取り組み
■廃棄物のリサイクル率は、着実に向上しています
本社では、事務所内に分別ボックスを配置し、
ビル管
月ごとのリサイクル率の連絡や分別状況の調査報告
理会社と協力して廃棄物のリサイクルに努めています。
も行い、継続的な活動により、
リサイクル率は着実に向
飲料容器、
OA用紙、
新聞・雑誌、
段ボールのほか、
ペーパー
上しています。
(このリサイクル率は、マテリアルリサイ
タオルや小さな紙ゴミなども分別しています。保管期
クルされている割合を示しています)
間が経過した書類は、再資源化処理を別途委託してい
大阪本社・東京本社のリサイクル率
ます。
(%)
また、個人情報や機密情報の漏洩を防止するために
活用しているシュレッダーは、排出くずの再資源化が容
易なタイプを導入しており、
紙のリサイクルとの両立を図っ
ています。
57.8
52.8
23
環
境
負
荷
低
減
へ
の
取
り
組
み
85.3
79.4
2003
大阪本社
77.9
71.3
2004
2005
年度
東京本社
再資源化が容易なシュレッダー排出くず
■電気使用量は夏季は削減したものの、冬季は増加しました
社内報や昼休みの館内放送による啓蒙活動、階段利
用の推奨を行うことで、電気使用量の削減に努めていま
電気使用量
(千kWh)
す。また、昨年度からは夏の軽装勤務(冷房設定温度
28℃)も導入し、省エネ活動を継続しています。
2,612
2,539
2,515
2,521
1,405
1,380
1,403
1,431
220
217
216
209
914
917
902
972
2002
2003
2004
2005
2005年度は、夏季使用量は削減できたものの、冬季
使用量が増加し、
年間では前年比約3.6%増加しました。
階段利用を推奨するポスター
大阪本社
夏の軽装勤務時のポスター
注:関西広域連携協議会様のポスターをもとに、
画像データを加工し、
オセ社デジタル印刷機
CPSシリーズ(当社取扱商品)にて印刷しました。
東京本社
支社・支店・営業所
年度
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ26
■ガソリン使用量は、総量および1台あたりともに削減傾向です
2005年度は、使用量、1台あたりの使用量はともに
前年と同等であり、2001年度からの削減傾向を維持し
ガソリン使用量
(
)
ています。
(ガソリン使用量は、経費金額と単価より算出
100
98
しています)
92
90
90
509
495
499
2003
2004
2005
590
今後も、
燃費性能の良い車両への更新や、
アイドリング・
566
ストップなどのエコドライブを心がけ、使用効率向上に
努めます。
2001
2002
ガソリン使用量(
年度
)
1台あたりのガソリン使用量(2001年度を100としています)
グリーン購入
品カタログの作成時などに考慮し、採用しています。
んでいます。
営業リース車両については、低公害車(低燃費・低排
発注時には、総務部門がまず中古品の利用を推奨し、
出ガス認定車)への切り替えを行っており、2005年度
該当品がない場合に品質と価格を考慮してグリ−ン購
末では82.7%に達しています。
入対象品を優先的に購入するようにしています。
OA用紙(古紙再生紙100%)の購入は、
インターネッ
当社グリ−ン購入対象品
トによる発注システムを活用しており、文具購入も利用
するようにしています。2005年度、
このシステムで発
注したOA用紙、文具のグリーン購入率は約86%となっ
※1
グリ−ン購入法適用品
エコマ−ク認定品
※2
ています。また、再生紙の使用は、名刺や社用封筒、製
GPNデータベース掲載商品
低公害車導入率
(%)
再生紙を使用した印刷物
85.2
OA用紙
64.7
52.3
72.3
75.2 82.7
55.7
36.8
2002
「グリーン購入に取り組んでいます」
2003
計画
※1 グリーン購入法
国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(2000年5月制定)
2004
2005
2006 年度
実績
※2 GPN(グリ−ン購入ネットワ−ク)
環境を考慮して、環境への負荷ができるだけ少ない製品やサ−ビスを選んで調達、購入
することを「グリ−ン購入」といいます。グリ−ン購入ネットワークは、
グリ−ン購入を促進
していくために1996年に組織された行政機関・企業・消費者団体の全国ネットワ−クで
す。
当社は2001年9月に、
グリ−ン購入ネットワ−クの会員になりました。
24
Environmental Report 2006
当社は、OA用紙や文具、事務用備品を中心に取り組
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ27
環境負荷低減への取り組み
海外関連会社での環境活動
■海外3拠点においてISO14001認証を取得、
中期経営計画に基づき、
さらに多くの海外生産拠点での認証取得を進めています
すでにインド、タイ、米国(ダンカーク)の各拠点で
ISO14001認証を取得しています。さらに、中期経営
計画SHIP Ⅱ 63にサカタインクスの社会的責任として
環 境 経 営 の 推 進 を 挙 げ 、海 外 生 産 拠 点 に お け る
ISO14001認証取得を積極的に推進しています。
このほか、現地行政による環境管理システムに準じた
活動を進めているところもあり、大気・水域への環境負
荷削減や廃棄物処理の適正管理などの環境汚染防止に
努めています。当社は、
各現地法人に対しては、
エネルギー
使用量や廃棄物排出量、大気・水質汚染防止などの調査
ETERNAL SAKATA INX CO., LTD(タイ)
横断幕右側には、
『ISO14001に則って、環境保全と改善に努めます』
と記載されています。
を行い、環境配慮活動の状況把握に努めています。
25
環
境
負
荷
低
減
へ
の
取
り
組
み
海外関連会社 環境活動事例
阪田油墨(上海)有限公司 SAKATA INX SHANGHAI CO., LTD.
阪田油墨(上海)有限公司(サカタインクス上海)
は、パッケージング用リキッドインキの製造販売を
事業として、
2002年12月に設立、
スタートしました。
中国国内でも環境問題に対する厳しさが増して
いる中、環境マネジメントシステムを構築し、2006
年5月にISO14001認証を取得しました。電気使
用量の削減や排水のBOD、CODの削減などに目
標を設定し活動を行っています。
また、印刷用インキの使用禁止化学物質につい
ては、日本国内のNL規制のほか、取引先からの管
理規程に従い、定めています。
ISO14001 登録証
阪田油墨(上海)有限公司
登録年月日
2006年5月30日
審査登録機関
SGS
登録証番号
CN06/00001EM
ミーティング(ISO14001)
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ28
工場別環境保全監視測定デ−タ
東京工場
所在地 :千葉県野田市 (中里工業団地内)
敷地面積:40,125m2
生産量 :約32,300t
・オフセットインキ(新聞用、商業印刷用)、
フレキソインキ、
グラビアインキの製造
・オフセットインキ(新聞用、商業印刷用)の開発
大気 (大気汚染防止法)
項目
ばいじん(g/m3N)
NOx(ppm)
SOx(m3N/h)
水質 (排水処理共同組合規約)
項目
測定値(最大値)
基準値
測定値(最大値)
設備
基準値
ボイラー1
0.3以下
0.026
COD(mg/ℓ)
10以下
9.4
ボイラー2
0.3以下
0.030
BOD(mg/ℓ)
10以下
6.6
ボイラー3
0.3以下
0.016
SS(mg/ℓ)
20以下
6.0
ボイラー4
ボイラー1
0.3以下
180以下
0.015
84
pH
5.8∼8.6
8.0
ボイラー2
180以下
85
ボイラー3
180以下
115
ボイラー4
110
朝
65
57
朝
60
57
ボイラー1
180以下
0.72以下
0.204
昼
70
60
昼
65
57
夕
65
59
夕
60
55
ボイラー2
0.72以下
0.185
夜
60
60
夜
55
54
ボイラー3
0.76以下
0.396
ボイラー4
0.73以下
0.359
騒音 (野田市環境保全条例)
A地点
時間区分
B地点
基準値(dB) 最大値(dB)
C地点
時間区分
時間区分
基準値(dB) 最大値(dB)
D地点
基準値(dB) 最大値(dB)
時間区分
基準値(dB) 最大値(dB)
朝
65
47
朝
65
49
昼
70
68
昼
70
58
夕
65
54
夕
65
54
夜
60
51
夜
60
50
大阪工場
SOx(硫黄酸化物)の基準値
所在地 :兵庫県伊丹市
大気汚染防止法では、SOxの排出量に対して、
敷地面積:39,372m2
地域や設置時期によってK値と呼ばれる基準
生産量 :約25,400t
を定めています。このK値をもとに、時間あたり
れ、基準値となります。この値はボイラーの煙
フレキソインキ、
グラビアインキの製造
突の高さや排ガスの温度などに左右されます。
・フレキソインキ、
グラビアインキの開発
項目
ばいじん(g/m3N)
NOx(ppm)
3
SOx(m N/h)
水質 (伊丹市下水道条例)
設備
基準値
測定値(最大値)
ボイラー1
0.3以下
<0.001
ボイラー2
0.3以下
0.009
ボイラー3
0.3以下
<0.001
ボイラー4
ボイラー1
0.3以下
*
180以下
<0.001
126
ボイラー2
250以下
68
ボイラー3
180以下
51
ボイラー4
89
ボイラー1
180以下
0.055以下
<0.001
ボイラー2
0.797以下
<0.003
ボイラー3
0.115以下
<0.001
ボイラー4
0.053以下
<0.001
項目
基準値
測定値(最大値)
BOD(mg/ℓ)
300以下
SS(mg/ℓ)
300以下
4
pH
5.7∼8.7
8.5
16
騒音 (伊丹市環境保全条例)
A地点
時間区分
B地点
基準値(dB) 最大値(dB)
時間区分
基準値(dB) 最大値(dB)
昼
70
59
昼
70
65
夜
60
48
夜
60
57
C地点
時間区分
D地点
基準値(dB) 最大値(dB)
時間区分
基準値(dB) 最大値(dB)
昼
65
60
昼
65
58
夜
50
42
夜
50
43
* ボイラーの伝熱面積や設置時期をもとに基準値が定められていますが、軽質燃料のみを燃焼させることから、
この基準値の適用を除外されています。
ただし、
自主的な基準として、運用しています。
羽生工場
所在地 :埼玉県羽生市 (羽生小松台工業団地内)
敷地面積:14,946m2
生産量 :約6,800t
・オフセットインキ(新聞用、商業印刷用)の製造
騒音 (規制対象外)
大気 (大気汚染防止法)
項目
設備
水質 (羽生市との環境保全協定)
項目
測定値(最大値)
基準値
ばいじん(g/m3N)
ボイラー
0.3以下
NOx(ppm)
ボイラー
180(160)以下
SOx(m3N/h)
ボイラー
13.2以下
<0.01
62
0.25
( )内:県指導基準値
基準値
測定値(最大値)
10.8
BOD(mg/ℓ)
25以下
SS(mg/ℓ)
60以下
28
pH
5.8∼8.6
8.2
Environmental Report 2006
の硫黄酸化物排出許容量(m3N/h)が計算さ
・オフセットインキ(新聞用、商業印刷用)、
大気 (大気汚染防止法)
26
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ29
従業員のために
雇用・機会均等
さまざまな個性を持つ従業員
■従業員教育
を支援するため、各種制度を設け
階層(職級)別教育や部門別教育などにより、従業員
ています。
の能力開発と人材育成を効果的に進めていくことをめ
また、就業規則において「労働
ざしています。
基準法をはじめとする労働関係法
また、自己啓発に取り組み、キャリア形成を図ることを
の精神に基づいて、さまざまなス
援助するため、通信教育奨励制度と資格取得奨励制度
テークホルダーとの良好な関係
就業規則
を設けています。
構築を意識し、企業価値の向上に
そのほか、
コンプライアンス・環境配慮・交通安全・知
努め、従業員に対しては、その人格を尊重し、福祉増進を
的財産についての意識向上のために、社内メールシス
はかること」と定め、関係法令の遵守と良識ある行動を
テムや社内報で情報提供をしています。
実践しています。
サカタインクスの教育体系
■障害者雇用
資 格
一 般 社 員
P職
2005年度の障害者雇用率実績は1.5%で、法定雇
用率の1.8%には到達していません。障害者の方が、そ
27
従
業
員
の
た
め
に
主 幹 社 員
C職・M職
新任
研修
階層別教育
の能力を十分に発揮し、自立した社会生活を営めるよう
中堅
社員
研修
新入社員
研修
C職
研修
考課者
訓練
コーチング研修
な社会の実現に貢献するため、今後も障害者雇用に対
職場内OJT教育、社外講習受講
して努力を継続します。
目標管理制度(個人面談)
共通
■定年退職者の再雇用
定年退職者の貴重な職務経験や技能、能力、知識が新
部門別
教育
たな職場や新分野で発揮されるよう、該当者の希望と
会社意向を考慮したうえで再雇用する制度を設けてい
ます。
色合せ技能者教育
退職準備教育(シニアライフ勉強会)
営業
管理間接
研究
技術
製造
育成計画書(育成プログラム・OJT支援)
社内教育(債権管理・経理・法務教育など)
教育訓練実施計画表(育成プログラム・OJT支援)
社内教育(研究・技術・製造関連教育など)
英語教育
TOEIC受験・英会話学校派遣など
自己啓発支援
資格取得奨励制度・通信教育奨励制度
労働環境
従業員にとって働きやすい環境を実現していくため、
■セクシュアルハラスメント防止
各種の制度や窓口を設けています。
従業員が個人として尊重されつつ業務を遂行できる
また、ICカードによる出退社時間記録とイントラネット
職場環境を維持するため「セクシュアルハラスメント防
上での勤務報告を導入して、労働時間の適正管理に努
止委員会」および相談窓口を設置しています。相談や苦
めるとともに、管理業務を効率化しました。
情に対応する際には、対象者の名誉・人権・プライバシー
に十分に配慮するよう定めています。
■フレックスタイム制度・裁量労働制度
研究開発職の従業員を対象に、主体的に研究活動を
進められるように「フレックスタイム制度」の導入や業
務の繁忙度に応じて勤務時間の配分や調整を行えるよ
うに「裁量労働制度」を採用しています。
■リフレッシュ休暇
永年勤続の節目において心身を活性化し、仕事への
新たな活力を得てもらうために、勤続15年、20年、25
年の従業員には「リフレッシュ休暇制度」を設けています。
2005年度は対象従業員の93%が同制度を利用しま
■福利厚生
従業員とその家族の心豊かな生活をサポートするため、
各種制度を設けています。従業員の非常時や住宅購入
時に利用できる融資金制度や、
リフレッシュ休暇、
ボラン
ティア制度、産前・産後休暇、育児休業、看護休暇、介護
休業などの休暇制度などがあります。法改正などに伴う
対応も確実に実施しています。
した。
■ボランティア休暇
老人福祉・身障者福祉などの社会福祉活動や、環境美
化活動、地域消防団、自治活動などの地域活動に自主的
に携わっている従業員を支援する「ボランティア休暇制
度」を設けています。
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ30
労働安全衛生
安全衛生委員会によるパトロールの実施や各職場に
また、健康管理(健康診断、メンタルヘルス、分煙、腰
おけるチェックリストにより、設備面、労働安全面、職場
痛予防体操)、法令遵守(労働安全衛生法、その他関連
環境面における労働安全衛生リスクを洗い出し、不具合
法令の知識修得)、交通安全(講習会の実施、
シートベル
をチェックしています。また各職場では、労働災害リスク
ト着用推進運動)などの活動を実施しています。
を事前に抽出し、そのレベルを区分し、
リスクの大きい
このほか、5S
(整理、整頓、清掃、清潔、
しつけ)活動や
事例から優先的、重点的に改善することを継続的に実施
ヒヤリハット・KY
(危険予知)活動、改善提案活動などを
しています。
日常的に実施し、
「労働災害ゼロ」をめざしています。
度数率
*1
2.17
製造業
化学工業
サカタインクス
2.05
1.26
1.19
1.19
1.07
1.18
0.92
0.00
1994
1995
1.10
1.00
1.04
0.97
2.05
1.04
1.02
1.02
1.03
0.99
0.92
0.89
0.97
0.00
0.00
2000
2001
0.00
1996
1997
1998
1999
2.02
0.98
0.98
0.99
1.01
0.83
0.98
0.92
0.88
0.99
0.90
2002
2003
2004
2005 年度
強度率 *2
0.69
製造業
0.21
0.16
0.11
0.22
0.15
化学工業
0.14
0.13
28
サカタインクス
0.12
0.10
0.12
0.10
0.12
0.08
0.16
0.10
0.11
0.07
0.11
0.06
0.05
2002
0.00
2003
0.02
2004
0.18
0.00
1994
1995
0.00
1996
0.00
0.00
1997
1998
0.04
1999
0.00
2000
0.00
2001
*1 度数率=労働災害による死傷者数/延べ労働時間数(100万時間あたり)
製造業、化学工業:厚生労働省「産業別労働災害度数率及び強度率」より
*2 強度率=労働損失日数/延べ労働時間数(1,000時間あたり)
労働災害の発生状況を表す指標として、度数率と強度率を用いています。
0.09
0.07
0.01
2005 年度
当社工場の1994年度から2005年度の推移を上のグラフに示しました。
健康管理・メンタルヘルスケア
従業員に対しては、一般健康診断を年1回実施し、工
に対応することが求められ、事業
場では加えて特殊健康診断を年2回、また腰痛予防体
所の健康管理室では従業員からの
操を毎朝始業前に行っています。また有機溶剤や顔料
相談を日常的に受け付けています。
などの粉末状原料を取り扱う作業場では、有機溶剤濃度
労使の専門委員会では、社内報
測定や粉じん濃度測定を年2回実施し、適切な作業環境
での案内、ポスター掲示、看護師・
の維持に努めています。社内報には、医療、健康などに
外部講師による講和(セルフケア、
*1
*2
関する産業医のワンポイントアドバイスを毎号掲載して
ラインケア)など具体的な行動計
います。
画を協議しています。
職場の健康管理には身体的健康だけでなく「心の健康」
*1 セルフケア:従業員自身が、各自のストレスに気づくためのノウハウや
メンタルヘルスケア ポスター
ストレスに対する対処方法を学習
*2 ラインケア:管理職が、部下の人間関係の改善や異常の早期発見、
部下からの相談への対応方法を学習
交通安全活動
交通事故発生「ゼロ」をめざし、2003年4月に交通
安全推進体制を整備し、交通安全推進委員会を設置し
ています。安全運転講習会の開催、啓発ポスター作成、
啓発ビラ配布、無事故・無違反者に対する表彰など、事
故防止に向け活動を推進しています。
交通安全講習会は、全社的な安全運転の励行と事故
防止を目的に年2回開催しています。
交通安全講習会の内容
○上期講習会 (講師:営業リース車両管理会社)
合計300名受講
当社の状況解説(事故件数と発生傾向)
とヒューマンエ
ラーによる交通事故
○下期講習会 (講師:各事業所所轄の警察署)
合計429名受講(関係会社社員を含む)
交通事故防止や地域の事故発生状況とその対応
Environmental Report 2006
0.12
0.07
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ31
社会のために
環境報告書の発行
■当社製100%植物油型水なし印刷用インキにて印刷しています
2002年、国内工場の環境保全活動報告をおもな内
報告書2003からは、FSC認証紙を使用し、当社製
容とする環境報告書をはじめて発行しました。以降、掲
100%植物油型水なし印刷用インキにて印刷し作成し
載データ、本社や海外関連会社の活動状況報告、環境会
ました。
計、社会・従業員とのかかわりなど内容の拡充に努めな
環境報告書の配布先は、取引先が6割強を占めてい
がら、毎年継続的に発行しています。
ます。また、金融・投資関係、教育関係、報道関係のほか、
初回は、当社が販売する、XEIKON(ザイコン)社製オ
希望される方に送付しています。
「環境報告書2005」
ンデマンド印刷機で印刷し作成しました。2回目の環境
の配布状況は次のグラフの通りです。
「環境報告書2005」配布状況
報道関係 1.7%
企業 3.8%
研究・教育関係
その他 1.0%
5.1%
社員
29
社
会
の
た
め
に
6.5%
環境報告書2002
環境報告書2003
金融・投資関係
14.1%
環境報告書2004
環境報告書2005
ホームページによる公開
「環境報告書」は、当社ホームページの「環境への取
り組み」にPDF形式で掲載しています。このサイトには
約28,000件(2005年10月∼2006年7月)のアク
セスをいただきました。
環境への取り組み
また環境に配慮した印刷用インキの製商品情報は、
当社ホームページ「製商品案内」でもご覧いただけます。
「環境への取り組み」サイト
http://www.inx.co.jp/kankyou/main.html
「製商品案内」サイト
http://www.inx.co.jp/product/main.html
製商品案内
取引先
67.8%
sakata 06.9.28 1:09 PM ページ32
展示会における環境提案
各種印刷用インキ事業を展開する事業部では、業界
こうした展示会において、環境をテーマに、環境保全
や社会の未来を見つめた積極的なアプローチのもと、
に関わる多くの提案や最新技術の紹介を行っています。
さまざまな展示会に出展しています。
■JGAS2005(Japan Graphic Arts Show 2005)
当社テーマ <環境価値の創造 ∼テクノロジーの融合と最適化∼>
<出展例>
オフ輪ヒートセットインキ「Web Master エコピュア メガ J」
オフセット枚葉インキ「Diatone エコピュア HP J」
オフセット枚葉インキ「Diatone エコピュア SOY CL-100X」
ノンアルコール型湿し水「PWシリーズ」、
「ASシリーズ」
■JANPS2005(第18回新聞製作技術展)
技術展統一テーマ <発展する新聞技術−地球環境との共存>
<出展例>
高発色プロセスインキ「NEWS WEBMASTER エコピュア LUCE」
中性湿し水「エコセブンN-CT」
30
■新機能性材料展 2006
<出展例>
ガスバリア性コ−ティング剤「エコステージGB」
Environmental Report 2006
紙用機能性コーティング剤「ブライトーン」
印刷業界からの情報発信に協力
環境省の委託による社団法人日本印刷産業連合会の
さらに、2006年6月に開催された「VOC規制対応講
『印刷産業におけるVOC排出抑制自主的取組推進マニュ
演会&処理装置メーカー展示会」
(環境対策協議会)では、
アル』の作成、また、中小の特殊グラビア印刷企業が
約270名のグラビア印刷関係者が出席される中、7講
VOC排出処理装置を導入するための課題と提言を取り
演が行われました。当社は、処理装置カタログの展示と
まとめた『印刷産業における化学物質排出処理装置の
説明を行うとともに、
『軟包装グラビア印刷における
導入に関する調査研究』に参画しています。
VOC処理装置の動向』というテーマで講演し、処理設
備導入の手順や対策設備の問題点などを説明しました。
大阪本社 「ごみ減量優良事業所」
2年連続認定
大阪本社の廃棄物減量・リサイクルに対する取り組みが評価され、
ごみ減量優良事業所として、大阪市
より「ごみ減量優良標」を授与されました。これは、大阪市が創設した制度で、年1回実施される同市環境
事業局の立ち入り検査の結果を考慮して認定されるものです。
本社では、廃棄物の分別・リサイクルについて2003年から本格的に取り組み、ルール作りや啓蒙を重
ね、徐々にレベルを上げてまいりました。
2005年度は、総務担当者が清掃工場を個別に訪問し、処理状況の見学や当社の状況を説明して、
コ
ミュニケーションを図りました。また、11月には、自治体主催の「クリーンおおさか2005」に賛同し、社
員約30名が周辺地域の清掃活動を実施しました。
今後も連続して認定されるように、社員の環境配慮意識の更なる向上と活動レベルの維持・向上を目
指します。
ごみ減量優良標
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Cert no. SA-COC-1210
この報告書は、当社が開発した、100%植物油型の水なし
印刷用インキ「Diatone 水無しエコピュア SOY CL」にて
印刷しています。
用紙は「FSC認証紙」を使用しています。
2006年9月 発行