近現代史Webフリー(無料)辞典 普及プロジェクト

近現代史Webフリー(無料)辞典 普及プロジェクト
― 暗記する歴史から、活かす歴史へ ―
2015.11.23 ZIGEN(株)
1.背景
戦後日本の教育では、近現代史を「教えない」という手段で「無かったもの」にした。これによって「歴史の
空白」ができてしまい、多くの日本人は先人の残した実績も失敗・教訓も失い、根拠ある議論ができない
だけでなく精神的支柱にも影響が出ていると思われる。
2.主旨
バイアスを極力排除した当時の実記録としての近現代史を読める形で広く公開することで、ますます難しくなる
国際関係の中で日本が平和で住みよい国であり続けるために、そして他国から尊敬を集められる国である
ために、日本の近現代史を特に大学生・20代・30代に普及させ 「考えるきっかけ」を遺す。
3.目的
近い過去に起こったことの経緯や因果関係を知ることで同じ過ちを回避するとともに、祖先の情熱や歴史の
パターンを再確認して生きるための判断力・知恵を豊かにする。
4.概要
以下の項目をWebサイトにて構築・提供する。若い世代に興味を持ってもらうため、参加型・わかりやすさ・
親しみやすさの提示を考慮する。(メインサイト構築後にポータルサイトを別途複数制作する)
(1) 公文書と当時の私文書(書簡、雑誌、新聞記事等)の原書画像に、現代文訳・要約・英訳を追加する。
(2) それらを政治・経済・外交・災害・軍事等に分類して、見やすく配列する。
(3) 使いやすい検索・サマリー機能を提供する。
(4) 個々の資料に関する説明や解釈は記述しない。
5.対象期間
幕末から昭和末期まで
6.概算予算
月額120万∼(サイト構築・保守、公文書取得、交通費、事務所経費、人件費等) → 寄付・会費・助成金にて運営
7.運営
年明けに一般社団法人(非営利型)設立し、数年後に公益法人化を目指す。
ボランティアスタッフ(在宅が中心)を広く募集する。
Webサイトイメージ (サンプルサイト制作を計画中)
TOP page
公文書
私文書(一般投稿)
原文
書簡等
公文書に無い記録
当時存命者の回顧録
雑誌・新聞記事
等
活字化
現代語訳
20代30代の親しみやすい
入口(ポータルサイト)を
メインサイト構築後に作成
史実にキャラクターを
割り当てて擬人化(例)
Youtubeに公文書現代語訳
朗読+英訳を投稿して、
サイトへ誘導(例)
イメージで視覚的に検索
できるポータル(例)
過去の教科書比較
(近現代史部分)
・見たい情報を1∼2クリックで
・インデックスを充実させた、シンプルで
使いやすい検索・サマリー機能
・ストーリー(流れ)がわかる機能
・感動を得られる構成
・因果関係がわかるよう一覧配列
・解釈・説明ナシ
1億総活躍社会対策
オリンピック対策
海外観光客対策
要約
英訳
将来は多言語対応、
他国公文書翻訳も
波及効果
・ 根拠ある近現代史討議の一次資料になると共に、様々な二次
利用ができる。(社会的インフラ・公共財としての意義)
・ 若いボランティアの活躍により、公文書・私文書の存在認識と
内容理解を通して史実が広まり、現在までの日本の成り立ちを
基礎とした発展を考えられるようになる。
・ 高齢者ボランティアに活躍してもらうことで、生き甲斐と共に
社会活動や若い世代との交流のきっかけとしてもらえる。
・ 日本人としての自信と誇り・アイデンティティを見直すきっかけに
なる。
・ 英訳により、外国人に対する日本近現代史アピールになる。
推進スケジュール案
一般社団法人(非営利型)を設立し、数年後に公益法人化を目指す
2015
2016
10
11
12
1
★
企画確定
★
10/31 Kickoff
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3
4
5
6
7
2017
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12
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6
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8
9
10
ボランティア募集
寄付募集・助成金申請・会員募集(一社設立後)・運営資金確保
一般社団設立準備
★ 一般社団設立
サンプルサイト構築
公文書収集・翻訳、私文書募集、サイト構築・順次公開、サイト改善
Web上での広報イベント
クラウドファンディング
公益化検討
11
12
一般社団法人体制案
理事会
・全体方針決定
企画編集チーム
事務局
・連絡調整
・事務全般
・会計
・資金調達
・プロジェクト全体の企画立案、実行管理
・公文書選定、公文書館への申込み・調整
・公文書複写取得
・各チームへの指示、全体管理
・各種内容審査
・広報活動
Web制作運用チーム
コンテンツ制作チーム
・Webシステムの設計、制作、保守、改善
・システムへの公文書アップロード
・関連情報アップロード
・コメント管理
・公文書収集、テキスト化、現代語訳、要約・英訳作成
御署名原本・明治四十三年・詔書八月二十九日・韓国併合ニ関スル詔書(国立公文書館)
・原書は読めない
・草書になるともっと読めない
12.2 第3軍参謀長
203高地占領の件公報のこと
<活字化>
朕東洋ノ平和ヲ永遠ニ維持シ
帝國ノ安全ヲ將來ニ保障スルノ
必要ナルヲ念ヒ
又常ニ韓國カ禍亂ノ淵源タルニ顧ミ
曩ニ朕ノ政府ヲシテ韓國政府ト協定セシメ
韓國ヲ帝國ノ保護ノ下ニ置キ
禍源ヲ杜絕シ平和ヲ確保セムコトヲ期セリ
爾來時ヲ經ルコト四年有餘
其ノ間朕ノ政府ハ銳意韓國施政ノ改善ニ努メ
其ノ成績亦見ルヘキモノアリト雖
韓國ノ現制ハ尚未タ治安ノ保持ヲ完スルニ足ラス
疑懼ノ念每ニ國內ニ充溢シ民其ノ堵ニ安セス
公共ノ安寧ヲ維持シ民衆ノ福利ヲ增進セムカ爲ニハ
革新ヲ現制ニ加フルノ避ク可ラサルコト瞭然タルニ至レリ
朕ハ韓國皇帝陛下ト與ニ此ノ事態ニ鑑ミ
韓國ヲ擧テ日本帝國ニ倂合シ
以テ時勢ノ要求ニ應スルノ已ムヲ得サルモノアルヲ念ヒ
茲ニ永久ニ韓國ヲ帝國ニ倂合スルコトトナセリ
韓國皇帝陛下及其ノ皇室各員ハ
倂合ノ後ト雖相當ノ優遇ヲ受クヘク
民衆ハ直接朕カ綏撫ノ下ニ立チテ
其ノ康福ヲ增進スヘク產業及貿易ハ治平ノ下ニ
顯著ナル發達ヲ見ル至ルヘシ
而シテ東洋ノ平和ハ之ニ依リテ愈々其ノ基礎ヲ
鞏固ニスヘキハ朕ノ信シテ疑ハサル所ナリ
朕ハ特ニ朝鮮總督ヲ置キ之ヲシテ朕ノ命ヲ承ケテ
陸海軍ヲ統率シ諸般ノ政務ヲ總轄セシム
百官有司克ク朕ノ意ヲ體シテ事ニ從ヒ施設ノ緩急其ノ宜キヲ得
以テ衆庶ヲシテ永ク治平ノ慶ニ賴ラシムルコトヲ期セヨ
御名御璽
明治四十三年八月二十九日
・活字にしても意味不明
<現代語訳>
私は東洋の平和を永遠に維持し、
帝国の安全と将来を保障する必要がある。
また常に韓国は騒動の元になっているため、
私の政府と韓国政府が協定して、韓国を帝国の保護下に
おいて、(騒動の)元を絶ち平和を確保しようと考えた。
それから4年余り、私の政府は鋭意韓国施政の改善に努め
その成果があがりつつあるが、韓国の現状は治安を維持できず
民衆は不安な気持ちを持っている。
公共安定を維持し、民衆の福利を増進するために、
現行制度を革新しなければならないのは明らかである。
私は、韓国皇帝陛下とともに、この事態に対して韓国を
日本帝国に併合することによって対応することにした。
韓国皇帝陛下及び皇室全員は併合後も優遇され、
民衆は直接私の施政下に入り、健康で幸せになれるよう
産業・貿易は安定した政治下で顕著な発展をするであろう。
そして、東洋の平和の基礎を確固たるものにすることを
確信する。
私は朝鮮総督府を置いて、私の命令で陸海軍を統率し、
様々な政務を総括させる。すべての役人は私の意図を
理解し、礼儀正しく、必要に応じて設備を整備し、
庶民が永遠に平和でいられるように努力せよ。
睦仁(明治天皇) 御名御璽(天皇公印)
・主にボランティアにより
明治四十三年八月二十九日
現代語訳、要約、英訳を追加
・訳を複数の別のボランティア
<要約>
によりチェックして精度を上げる
公共安定を維持し、民衆の福利を増進するために、
私は、韓国皇帝陛下とともに、韓国を日本帝国に
・公開後も指摘により誤訳を修正
併合することにした。
韓国皇帝陛下及び皇室全員は併合後も優遇され、
民衆は直接私の施政下に入る。
私は朝鮮総督府を置いて、私の命令で陸海軍を統率し、
様々な政務を総括させる。
・参照できるのは原書のみ
(現代語訳無し)
・事項が少ない
・事項に対して原書は1つのみ
(政治外交等の関連が不明)
公文書館では
現代語訳・英訳等は
しない
・参照できるのは原書のみ
(現代語訳無し)
・検索が複雑
・余計なものが多数引っ掛かる
6 国立公文書館
国立公文書館、国立公文書館アジア歴史資料センター(デジタル化)、
防衛省防衛研究所図書館史料閲覧室、
外務省外交史料館、国文学研究資料館アーカイブズ、宮内庁書陵部
本企画の経緯と
寄せられた声
・ 2年半前から構想、複数回立案し破棄。今回は8月半ばから企画開始。
・ 9/1から10/31まで、20代から90代男女 約100名と、のべ300時間協議・意見収集。
・ 多くの意見により、当初案から大きく変化 = 100人によってできた案。
・ 特に20代から40代女性の反応が強い。
声・ すぐにでもやってほしい(ほぼ全員が興味・期待あり)。
声・ 過去にあった本当のことを知りたい。
声・ こんなのが欲しかった。
声・ これを基にして、いろんな応用・活用ができそう。