講義資料[PDF:3.57MB]

平成26年度後期一橋大学商学部「観光経営論」 講義資料
観光政策概論
平成26年10月20日
国土交通省観光庁
観光産業課長 石原 大
1.観光政策の流れ
2.観光に携わるプレーヤー
3.インバウンドの推進
4.国内旅行振興
5.観光産業について
2
1.観光政策の流れ
3
観光とは
観光
中国の儒教の経典である四書五経の一つ『易経(えききょう)』の「観国之光、利用賓于王」による。
国の光を観るは、もって王たるの賓によろし。(くにのひかりをみるは、もっておうたるのひんによろし)
「光」は文物、政治、暮らし向き、風俗などのこと、「観」はただ漠然と見ることではなく「よくみる」、「しめ
す」の意味もある。つまり観る、観せるの意味をもつ。((財)日本交通公社『現代観光用語辞典』)
国の光を観る、観せる
我が国で「観光」が使われ始めたのは、江戸時代末期。広く大衆が認知したのは、オランダ国王から徳
川幕府に贈られた蒸気船に付けた「観光丸」。その意図は、進んでいる海外の実情を観るとともに、我が
国の意気を観せることにある。因みに、正式に購入した船は有名な「咸臨丸」で力を合わせて事に望むこ
とを意図している。なお、観光を冠する初めての我が国の行政機関は、昭和5年の鉄道省国際観光局。
4
観光立国の歩み
明治11年 山口仙之助が福澤諭
吉から国際観光の重要
性を説かれて、富士屋
ホテルを開業
昭和5年 鉄道省に国際観光
局設置。外貨獲得
のため、外国人誘
致を国策として積
極的に展開
大正8年 アメリカ人映画監督ブロツ
キーほか撮影隊一行が、鉄
道院による特別列車で全国
を縦断して日本紹介映画
「Beautiful Japan」を制作
昭和29年
昭和2年 大阪毎日新聞と東京日
日新聞が「日本新八
景」を募集。人気投票
では総投票数9300万
票を得る全国的な盛り
上がりを見せた。
松下幸之助が文藝春秋5月号にて
観光立国の弁を発表
・・・・・・・我が國は今、観光に基礎を置くべき絶好の時期に来てい
ると思う。・・・・・・・観光立國こそ、我が國が、もつとも適しているも
のに、その基礎を置いていると言えるだろう。私が観光立國を、声
を大にして叫ぶ所以なのだ。・・・・・・・だからこそこの際思い切つ
て観光省を新設し、観光大臣を任命して、この大臣を総理、副総
理に次ぐ重要ポストに置いたらいい。・・・・・・・
昭和24年 運輸省設置
(観光部発足)
昭和62年
「テンミリオン計画」策定
によりアウトバウンド施策へシ
フト。国際収支のバランス改
善のため5年間で日本の海
外旅行者の倍増を目指す。
(計画より1年前倒しで平成
2年に目標達成)
5
観光政策の流れ①
 終戦直後から、外貨獲得を⽬的にインバウンド振興を中⼼とした施策を推進。
 ⾼度経済成⻑期は、貿易摩擦問題への対応等からアウトバウンドに注⼒。
昭和23年7⽉
旅館業法成⽴
昭和24年6⽉
通訳案内業法成⽴
12⽉
国際観光ホテル整備法成⽴
昭和27年7⽉
旅⾏あっ旋業法(後の旅⾏業法)成⽴
昭和30年5⽉
(財)⽇本交通公社から国際観光協会(JNTO)独⽴
昭和38年6⽉
観光基本法成⽴
昭和39年4⽉
OECD加盟、海外旅⾏の⾃由化
昭和41年5⽉
国⽴京都国際会館開館
昭和46年11⽉
旅⾏あっ旋業法→旅⾏業法
昭和53年7⽉
世界観光機関(WTO)に加盟(後のUNWTO)
昭和62年9⽉
海外旅⾏倍増計画(テン・ミリオン計画)策定
→国際相互理解・国際親善の推進、国際収⽀バランス改善等を⽬的
当時552万⼈だったアウトバウンドを4年で1000万⼈を⽬標
平成3年7⽉
観光交流拡⼤計画(ツー・ウェイ・ツーリズム21)策定
6
観光政策の流れ②
 少⼦⾼齢化の進展や国内経済の低迷といった状況を踏まえ、再びインバウンドを中⼼とした
観光⽴国に向けた取組が始動。
平成6年6⽉
国際会議等の誘致の促進による国際観光の振興に関する法律成⽴
平成8年5⽉
訪⽇観光交流倍増計画(ウェルカムプラン21)策定
平成9年6⽉
外国⼈観光旅客の来訪地域の多様化の促進に関する法律成⽴
平成15年1⽉
⼩泉総理が「観光⽴国懇談会」を主宰
4⽉
ビジット・ジャパン事業開始
観光⽴国懇談会報告書(⼩泉内閣)
→「住んでよし、訪れてよしの国づくり」
平成19年1⽉
6⽉
観光⽴国推進基本法施⾏(議員⽴法)
観光⽴国推進基本計画閣議決定(安倍内閣)
平成20年10⽉
観光庁発⾜(⿇⽣内閣)
平成24年3⽉
観光⽴国推進基本計画改訂(野⽥内閣)
平成25年3⽉
観光⽴国推進閣僚会議設置(安倍内閣)
6⽉
「観光⽴国実現に向けたアクション・プログラム」決定
「⽇本再興戦略 –JAPAN is BACK-」 閣議決定
12⽉
平成26年6⽉
訪⽇外国⼈旅⾏者1000万⼈達成
「観光⽴国実現に向けたアクション・プログラム2014」決定
「⽇本再興戦略」改訂2014
閣議決定
7
観光とは(観光立国推進基本法前文)
観光は、国際平和と国⺠⽣活の安定を象徴するものであって、その持続的な発展は、恒久の平和と国際社会の相互理解の
増進を念願し、健康で⽂化的な⽣活を享受しようとする我らの理想とするところである。また、観光は、地域経済の活性
化、雇⽤の機会の増⼤等国⺠経済のあらゆる領域にわたりその発展に寄与するとともに、健康の増進、潤いのある豊かな⽣
活環境の創造等を通じて国⺠⽣活の安定向上に貢献するものであることに加え、国際相互理解を増進するものである。
我らは、このような使命を有する観光が、今後、我が国において世界に例を⾒ない⽔準の少⼦⾼齢社会の到来と本格的な
国際交流の進展が⾒込まれる中で、地域における創意⼯夫を⽣かした主体的な取組を尊重しつつ、地域の住⺠が誇りと愛着
を持つことのできる活⼒に満ちた地域社会の実現を促進し、我が国固有の⽂化、歴史等に関する理解を深めるものとしてそ
の意義を⼀層⾼めるとともに、豊かな国⺠⽣活の実現と国際社会における名誉ある地位の確⽴に極めて重要な役割を担って
いくものと確信する。
しかるに、現状をみるに、観光がその使命を果たすことができる観光⽴国の実現に向けた環境の整備は、いまだ不⼗分な
状態である。また、国⺠のゆとりと安らぎを求める志向の⾼まり等を背景とした観光旅⾏者の需要の⾼度化、少⼈数による
観光旅⾏の増加等観光旅⾏の形態の多様化、観光分野における国際競争の⼀層の激化等の近年の観光をめぐる諸情勢の著し
い変化への的確な対応は、⼗分に⾏われていない。これに加え、我が国を来訪する外国⼈観光旅客数等の状況も、国際社会
において我が国の占める地位にふさわしいものとはなっていない。
これらに適切に対処し、地域において国際競争⼒の⾼い魅⼒ある観光地を形成するとともに、観光産業の国際競争⼒の強
化及び観光の振興に寄与する⼈材の育成、国際観光の振興を図ること等により、観光⽴国を実現することは、⼆⼗⼀世紀の
我が国経済社会の発展のために不可⽋な重要課題である。
ここに、観光⽴国の実現に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、この法律を制定する。
8
観光に関する安倍内閣総理大臣の発言
安倍内閣総理大臣の所信表明演説の中で、「観光立国」を一つの項目として取り上げられるなど、観光は、政府
全体における重要分野として位置づけられている。
○第4回観光⽴国推進閣僚会議における安倍内閣総理⼤⾂の発⾔(平成26年6⽉17⽇)
・昨年、訪⽇外国⼈旅⾏者数1000万⼈を史上初めて達成したが、観光⽴国に向け、この数字に⽢んじるわけにはいかない。
・「2020年オリンピック・パラリンピック東京⼤会」の開催を追い⾵として、「2020年・2000万⼈の⾼み」を⽬指すべく、本⽇、アクショ
ン・プログラム2014を決定した。今後、このアクション・プログラムについて、しっかり進捗管理し、毎年⾒直しを⾏いながら、全⼒で取り
組んで⾏くため、各閣僚のご協⼒をお願いする。
○第187回国会における安倍内閣総理⼤⾂所信表明演説(抄)(平成26年9⽉29⽇)
三
地⽅創⽣
(観光⽴国)
「桃源郷のような別世界」
東洋⽂化の研究家であるアレックス・カーさんは、徳島の祖⾕に広がる⽇本の原⾵景をこう表現しました。鳴⾨のうず潮など、⾵光明媚な徳
島県では、今年の前半、外国⼈宿泊者が、前の年から四割増えています。
外国⼈観光客は半年間で六百万⼈を超え、過去最⾼のペースです。今年四⽉には、旅⾏収⽀が、⼤阪万博以来、四⼗四年ぶりの⿊字になりま
した。
さらなる⾼みを⽬指し、ビザの緩和、免税店の拡⼤などに戦略的に取り組んでまいります。外国語を駆使しながら名所旧跡の案内ができる⼈
材を、⾃治体の努⼒で育成できるよう、特区制度を活⽤して規制を緩和します。
昨年度、沖縄を訪れた外国⼈観光客は過去最⾼になりました。「アジアの架け橋」たる沖縄の振興に全⼒で取り組み、この勢いを更に発展さ
せてまいります。
それぞれの地域が、豊かな⾃然、⽂化や歴史など、特⾊ある観光資源を活⽤できるよう応援してまいります。
9
観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014
1.「2020年オリンピック・パラリンピック」を
見据えた観光振興
○ 「オリパラ」開催国としての国際的注目度を
活かした訪日プロモーション
○ 文化プログラムを活用した日本文化の発信
○ 「東京オリパラ」開催効果の全国への波及
○ 道の駅・郵便局・コンビニの活用を含めた、
外国人旅行者への観光情報提供拠点の充実
2.インバウンドの飛躍的拡大に向けた取組
○ 様々な業種の参画による新たな取組の創出
4.世界に通用する魅力ある観光地域づくり
○ 多様な広域ルートの開発・提供と発信
○ 地域内の周遊観光をしやすくするための
仕組みづくり
○ 和食文化の発信、農産漁村での滞在促進
○ 観光振興による被災地の復興支援
5.外国人旅行者の受入環境整備
○ 免税制度の拡充を契機とした免税店の拡大
(全品目に対象拡大、全国で10000店規模へ倍増)
(エンタメ、ファッション、食、流通、IT等様々な業種を担い手に)
○ 無料Wi-Fiの整備促進、多言語対応の強化
○ 訪日プロモーションの戦略的拡大
○ ムスリム旅行者への適切な情報提供
(中国沿岸部・内陸部、東南アジア、インド・ロシア等への展開)
○ JNTOを実施主体とした訪日プロモーション
の実施体制の整備
3.ビザ要件の緩和など訪日旅行の容易化
○ 戦略的なビザ要件の緩和
(インドネシア向けビザ免除、フィリピン・ベトナム向け実質ビザ免除等)
○ CIQに係る体制整備
(地方空港における緊急的な体制整備等)
○ 安全・安心の確保(災害や病気・怪我への対応)
6.MICEの誘致・開催促進と外国人ビジネス客
の取り込み
○ MICEに関する取組の抜本的強化
○ ファーストレーンの設置、「信頼できる渡航者」
の自動化ゲート対象化
○ IRについての検討
10
人口減少・少子高齢化の推移・予測
 今後、人口減少が進み、2047年には1億人程度となる見通し。
 少子高齢化が急速に進行しており、2060年には総人口の約40%が65歳以上になる見通し。
 それにより、生産年齢人口は現在の2060年には現在の半分近くまで減少。
(人口:千人)
15歳未満人口
総人口
140,000
15歳以上64歳以下人口(生産年齢人口)
約1.28億人
120,000
65歳以上人口
総人口(2047年)
約1億人
65歳以上割合
総人口
約23%
約8700万人
100,000
80,000
65歳以上割合
約40%
生産年齢人口
60,000
約8200万人
40,000
生産年齢人口
約4400万人
20,000
2060
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026
2027
2028
2029
2030
2031
2032
2033
2034
2035
2036
2037
2038
2039
2040
2041
2042
2043
2044
2045
2046
2047
2048
2049
2050
2051
2052
2053
2054
2055
2056
2057
2058
2059
2060
2010
2010
(年)
0
(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(中位推計))
11
拡大する北東アジア・東南アジアの国際観光市場
◯北東アジア・東南アジア地域は世界の中で最も高い伸びが予測される国際観光市場。
(%)
7
国際観光客到着客数の年平均伸び率予測
2010年-2020年
6
5
(百万人)
5.4
5.2
4.7
4.3
4
5.8
4.6
4
2020年-2030年
4.2
3.8
2.9
3
2.9
2.7
2.2
2
国際観光客到着客数の推移と今後の予測
2,000
18.09億人
南アジア・太平洋
1,800
中東
1,600
アフリカ
1,400
米州
北東アジア・東南アジア
13.59億人.
4.80億人
28.3%
欧州
1.8
1,200
9.40億人
1
1,000
全世界
ヨーロッパ
アメリカ
北東アジア・
東南アジア
アフリカ
中東
南アジア・
太平洋
0
800
3.18億人
23.4%.
600
400
1.81億人
19.3%
200
0
(年)
1980
1990
1995
2000
2005
2010
2020
2030
(出展)UNWTO「Tourism Towards2030」
12
国内における旅行消費額(2012年)
22.5兆円
日本人海外旅行
(国内分)
1.4兆円(6.3%)
訪日外国人旅行等
1.3兆円(5.7%)
日本人国内宿泊旅行
15.3兆円(68.2%)
日本人国内日帰り旅行
4.4兆円(19.8%)
出典:観光庁「旅行・観光消費動向調査」、財務省・日本銀行「国際収支状況(確報)」より
13
観光立国の意義
1.国際観光の推進はわが国のソフトパワーを強化するもの



諸外国との健全な関係の構築は国家的課題
国際観光を通じた草の根交流は、国家間の外交を補完・強化し、安全保障にも大きく貢献
日本に実際に来てもらう、見てもらう、交流してもらうことで、日本の印象も変わる
2.観光は少子高齢化時代の経済活性化の切り札



少子高齢化で成熟した社会には、観光振興=交流人口の拡大、需要の創出による経済の活性化が有効
国内における旅行消費額は22.5兆円。生産波及効果は46.7兆円(対国民経済計算 産出額5.2%)で、これによる雇用効果は
399万人(対総就業者数6.2%)(※ともに平成24年)
訪日外国人も今や無視できない消費活動の主体(平成25年の訪日外国人旅行消費額→1.4兆円)
3.交流人口の拡大による地域の活性化


地方においては地域振興策の新たなアプローチが必要。観光による交流人口の拡大は地域経済の起爆剤
集客力のある個性豊かな地域づくりは、各地域の自主・自律の精神も促す
4.観光立国により国民が誇りと自信を取り戻す

観光立国の推進は、我が国の歴史的・文化的価値を国民が、住民が、再認識するプロセスであり、日本の魅力の再活性化にも
つながるもの
~ 観光交流人口の拡大による日本の再生 ~
14
2.観光に携わるプレーヤー
15
観光政策実施のプレーヤー(産学官+民)
産
旅⾏業
宿泊業
官
旅⾏業・宿泊業を核とした、
裾野の広い産業分野
学
観光学の研究、観光⼈材の育成
運輸業
⼤学・⼤学院
製造業
↓
娯楽施設
観光学部の設置
観光関連の講義
等
⼩売・飲⾷業
訪⽇旅⾏や国内旅⾏を振興するべ
く、財政・制度⾯から⽀援
国(観光庁等)
⽇本政府観光局
(JNTO)
地⽅⾃治体(都道府県、市町村)
⺠
観光ガイドや観光コンテンツの発
掘等を通じ地域観光を⽀える存在
NPO
ボランティア
サークル
16
官公庁・国交省組織図
内閣
防衛省
環境省
国土交通省
経済産業省
農林水産省
厚生労働省
文部科学省
財務省
外務省
法務省
総務省
復興庁
内閣府
人事院
内閣法制局
内閣官房
官公庁組織概要
国土交通省組織概要
国土交通省
(
外局)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
観光庁
Japan Tourism Agency
国際観光振興
機構(JNTO)
気象庁
運輸安全委員会
海上保安庁
大臣官房
総合
政策局
国土
政策局
土地・建設
水管理・国土
都市局
道路局
産業局
保全局
住宅局
鉄道局 自動車局
海事局
港湾局
航空局
北海道局 政策統括官
国際統括官
17
観光庁の概要
◆組織 : 下図参照
国際観光課
地方運輸局企画観光部
観光庁長官
観光地域振興課
JNTO(日本政府観光局)
次
長
(庁内事務の総括・長官の代行)
審 議 官
総 務 課
・・・機密、人事・定員・予算、文書管理 等
観光戦略課
・・・観光に関する基本的な方針の企画・立案
観光産業課
・・・観光産業の発達・改善・調整、日本人旅行者の安全確保
国際観光課
・・・国際観光推進に関する企画、目標管理、インバウンド事業のPDCAサイクルの管理
参事官(日本ブランド発信・外客誘致)
参事官(外客受入)
参事官(国際会議等)
・・・ビジット・ジャパン事業の計画・実施・効果把握
・・・出入国手続、交通機関対応、多言語表記等の計画・実施・効果把握
・・・国際会議等の誘致推進等
観光地域振興部
観光地域振興課
観光資源課
・・・観光圏の整備促進、地域における人材育成、観光による地域活性化
・・・観光資源の保存・継承・活用、文化・産業観光、エコ・グリーン等のニューツーリズム
の推進、通訳案内士
18
独立行政法人国際観光振興機構 《日本政府観光局/JNTO》 の概要
目
組織・予算
的
●役
員 : 5人(理事長1、理事2、監事2)
員 : 93人(国内57人、海外36人)
その他海外現地職員36人
※平成26年4月1日現在
●国 内 : 4部制
(経営戦略部、海外マーケティング部、事業連携推進部、
コンベンション誘致部)
●海 外 : 14事務所
●運営費交付金 : 19.1億円(平成26年度)
海外における観光宣伝、外国人観光旅客に対する観光案内、その他外
国人観光旅客の来訪の促進に必要な業務を効率的に行うことにより、国際
観光の振興を図ることを目的とする。
沿
●職
革
●昭和39年 4月
●平成15年10月
特殊法人国際観光振興会設立
独立行政法人国際観光振興機構設立
※(独)国際観光振興機構法(平成14年法律第181号)施行
●平成21年 1月
通称名を従前の「JNTO」から
「日本政府観光局(またはJNTO)」に改称
業
務
●外国人観光旅客の来訪促進のための宣伝
外国人観光旅客に対する観光案内所の運営
●通訳案内士試験事務の代行
 国際観光に関する調査研究・出版物の刊行 ●国際会議等の誘致促進、開催の円滑化等
※(独)国際観光振興機構組織規程改正施行
 その他附帯業務
ロンドン
ソウル
本 部
フランクフルト
パ リ
東京都千代田区有楽町
(東京交通会館10F)
北 京
トロント
ニューヨーク
上 海
ロサンゼルス
香 港
バンコク
ジャカルタ
シンガポール
シドニー
JNTO海外事務所
19
3.インバウンドの推進
20
訪日外国人旅行者数1000万人の達成
○昨年の訪⽇外国⼈旅⾏者数は約1036万⼈、対前年⽐24.0%増。
○ビジット・ジャパン事業を開始した2003年の521万⼈から倍増。
○本年1⽉〜8⽉も順調に増加。中国・台湾・東南アジアを中⼼に好調が続いている。
史上初
1000万人達成
10年間で倍増
万人
1000
1~8月計
863.8万人
(25.8%増)
震災後、
V字回復
900
800
111.0
700
127.0
7月 26.4%増
105.5
6月 17.1%増
109.7
5月 25.3%増
123.1
4月 33.4%増
105.1
3月 22.6%増
88.0
2月 20.6%増
94.4
1月 41.2%増
8月 22.4%増
VJ開始
600
1036
500
614
300
673
861
835
835
400
733
679
836
622
521
200
1~8月計
686
100
0
2003年
2004年
出典:日本政府観光局(JNTO)
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
21
注) 2013年以前の値は確定値、2014年1月~6月の値は暫定値、2014年7月~8月の値は推計値
2013年の訪日外国人旅行者数及び割合(国・地域別)
ドイツ
12万人
フランス
(1.2%)
15万人
(1.5%)
ロシア
6万人
(0.6%)
オーストラリア
24万人
(2.4%)
その他
69万人
(6.6%)
イギリス
19万人
(1.9%)
カナダ
15万人
(1.5%)
ベトナム
8万人
(0.8%)
インド
8万人
(0.7%)
韓国
246万人
(23.7%)
欧州
53万人
(5.1%)
米国
80万人 北米
(7.7%) 95万人
(9.2%)
フィリピン
11万人
(1.0%)
総計
1036万人
アジア 795万人(76.7%)
うち東南アジア 115万人(11.1%)
インドネシア
14万人
(1.3%)
マレーシア
18万人
(1.7%)
(2013年確定値)
香港
75万人
(7.2%)
シンガポール
19万人
(1.8%)
タイ
45万人
(4.4%)
台湾
221万人
(21.3%)
中国
131万人
(12.7%)
※
※
※
※
( )内は、訪日外国人旅行者数全体に対するシェア
その他には、アジア、欧州等各地域の国であっても記載のない国・地域が含まれる。
数値は、それぞれ四捨五入によっているため、端数において合計とは合致しない場合がある。
日本政府観光局(JNTO)資料より観光庁作成
22
外国人旅行者受入数の国際比較(2013年)
84,726 1位
フランス (France)
米国 (U.S.A.)
スペイン (Spain)
中国 (China)
イタリア (Italy)
トルコ (Turkey)
ドイツ (Germany)
英国 (U.K.)
ロシア (Russia)
タイ (Thailand)
マレーシア (Malaysia)
香港 (Hong Kong)
オーストリア (Austria)
ウクライナ (Ukraine)
メキシコ (Mexico)
ギリシャ (Greece)
カナダ (Canada)
ポーランド (Poland)
マカオ (Macau)
サウジアラビア (Saudi Arabia)
オランダ (Netherlands)
韓国 (South Korea)
シンガポール (Singapore)
スウェーデン(Sweden)
クロアチア (Croatia)
ハンガリー (Hungary)
日本 (Japan)
モロッコ (Morocco)
アラブ首長国連邦 (U.A.E.)
南アフリカ共和国 (South Africa)
エジプト (Egypt)
チェコ (Czech Republic)
スイス (Switzerland)
インドネシア (Indonesia)
デンマーク (Denmark)
ポルトガル (Portugal)
台湾 (Taiwan)
ベルギー (Belgium)
ベトナム(Vietnam)
★アイルランド (Ireland)
69,768
60,661
55,686
47,704
37,795
31,545
31,169
28,356
26,547
25,715
25,661
24,813
24,671
24,151
17,920
16,588
15,800
14,268
13,213
12,782
12,176
11,899
11,635
10,955
10,675
10,364
10,046
9,990
9,537
9,174
9,004
8,967
8,802
8,557
8,324
8,016
7,642
7,572
(7,550)
0
10,000
10位
※1 : 外国人旅行者数は、各国・地域ごとに異なる統計基準により算出・
公表されているため、これを厳密に比較する際には統計基準の違い
に注意することが必要である。
(例:外国籍乗員数(クルー数)について、日本の統計には含まれない
が、フランス、スペイン、中国、韓国等の統計には含まれている)
※2 : 外国人旅行者数のうち、隣国から陸路により入国する旅行者数が
大半を占める国・地域も数多く存在しており、例えばフランス、イタリ
ア、英国といった受入数上位国でも、空路による旅行者数に限定すれ
ば、概ね2000万人強となっている。
(島国である日本は、約95%が空路による入国者である)
20位
日本は世界27位。アジアで8位。
30位
出典: 世界観光機関(UNWTO)
作成: 観光庁(JTA)
注1: 本表の数値は2014年9月時点の暫定値である。
注2: ★印を付したアイルランドは、2013年の数値が不明であるため、2012年の数値を採用した。
注3: アラブ首長国連邦は、連邦を構成するドバイ首長国のみの数値が判明しているため、その数値を採用した。
注4: 本表で採用した数値は、韓国、日本、台湾、ベトナムを除き、原則的に1泊以上した外国人旅行者数である。
注5: 外国人旅行者数は、数値が追って新たに発表されたり、さかのぼって更新されることがあるため、数値の採用時期によって、そのつど順位が
変わり得る。
20,000
40位
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
80,000
90,000
23
千人
2013年の訪日外国人旅行消費額について(国籍・地域別)
○2013年の訪日外国人の旅行消費額は、1兆4167億円と推計。
前年(1兆846億円)と比べ30.6%増となり、過去最高額。
○旅行消費額を国籍・地域別にみると、多い順に中国、台湾、韓国。
対前年比の増加率が大きい国はタイ、シンガポールであり、タイは前年比73.7%増の576億円、
シンガポールは前年比68.4%増の311億円となった。
16,000
1,600
1,400
11,490
10,846
10,000
1,000
1,036.4
8,135
8,000
6,000
800
835.8
861.1
600
621.9
4,000
400
2,000
200
0
0
2010年
平成22年
2011年
平成23年
旅行消費額(億円)・左目盛
2012年
平成24年
2013年
平成25年
訪日外客数(万人)・右目盛
その他
1,516億円
11%
2%
1,200
訪日外国人旅行者数(万人)
旅行消費額(億円)
12,000
旅行消費額の国籍・地域別構成比
マレーシア
256億円
カナダ
288億円 2%
14,167
14,000
ロシア インド
127億円 110億円
1%
1%
ドイツ
190億円
1%
旅行消費額と訪日外客数の推移
シンガポール
311億円
2%
フランス
316億円
2%
旅行消費額
1兆4,167億円
英国
329億円
2%
オーストラリア
521億円
4%
タイ
576億円
4%
中国
2,759億円
19%
香港
1,054億円
7%
米国
1,362億円
10%
台湾
2,475億円
17%
韓国
1,978億円
14%
24
国際旅行収支の改善について
○ビジット・ジャパン事業を2003年に開始して以来、国際旅行収支は改善。
2014年4月には、単月ではあるが約44年ぶりに黒字。同年5月、7月には単月で再び黒字。
◆旅行収支、訪日外国人旅行者数と日本人出国者数の推移
旅行者数
1970年(昭和45年)
9月(IN7.9万人,OUT
5.1万人)以来、約44
200
178.8
年ぶりに訪日外国
人旅行者数が日本
141.5
人出国者数を上回
128.9
128.1
150 る
(万人)
1000
年
旅行収支(億円)
2003年
▲ 23,190
2004年
▲ 29,189
2005年
▲ 27,659
2006年
▲ 20,199
2008年
▲ 17,631
2009年
▲ 13,886
2010年
▲ 12,875
2011年
▲ 12,963
2012年
▲ 10,617
2013年
159.7
145.4
800
165.2
400
149.6
147.7
124.4
140.5
125.3
155.4
126.5
600
訪日外国人
▲ 21,409
2007年
183.9
出国日本人
118.9
140.0
130.0
85.7
92.3
100.3
87.5
90.1
90.6
92.9
86.7
84.0
86.5
94.4
109.7
340
88.0
1970年(昭和45年)
127.0
123.1
105.1
111.0
105.5
(億円)
字)以来、約44年ぶ
りに旅行収支が単
月で黒字となる。
その後、2014年5
月、7月も黒字となる
(注2)
50
200
旅行収支
0
100 7月(100万ドルの黒
3月
34
16
2014年
2013年
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
-79
-200
-224
-50
-439
-336 -334
-400
-292
旅行収支
-378
-426 -470
▲ 6,545
-100
-493 -498
-600
-533
-658
-150
-800
-853
訪日外国人
旅行者数
-913
日本人出国
者数
-200
-1000
出典:旅行収支・・・財務省国際収支統計、 訪日外国人旅行者数・・・日本政府観光局(JNTO)訪日外客数、日本人出国者数・・・法務省出入国管理統計
注1)旅行収支における2014年7月、8月の値は速報値、2014年1月~6月の値は第2次速報値、2013年以前の値は確報値
注2)10月8日の発表時に、本年4月速報値177億円黒字→340億円黒字に、5月速報値46億円赤字→16億円黒字に修正
25
都道府県別日本人・外国人延べ宿泊者数
都道府県別 日本人延べ宿泊者数
都道府県別 外国人延べ宿泊者数
(単位:万人泊)
0
東京都
北海道
大阪府
静岡県
沖縄県
千葉県
京都府
長野県
神奈川県
愛知県
福岡県
兵庫県
宮城県
福島県
栃木県
三重県
新潟県
群馬県
広島県
石川県
鹿児島県
長崎県
熊本県
山梨県
大分県
岐阜県
岩手県
山形県
岡山県
茨城県
青森県
和歌山県
山口県
滋賀県
埼玉県
富山県
宮崎県
愛媛県
香川県
鳥取県
秋田県
島根県
福井県
高知県
佐賀県
奈良県
徳島県
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
5,282
3,097
2,388
2,092
2,079
2,040
2,009
1,875
1,684
1,465
1,399
1,323
1,133
1,075
972
969
968
914
794
745
732
725
706
693
671
604
559
平成25年延べ宿泊者数
543
522
515
476
444
438
407
397
382
372
360
359
354
349
327
325
287
264
248
226
1出典:観光庁「宿泊旅行統計調査」((平成25年 確定値))
(単位:万人泊)
6,000
4億6,589万人泊
0
東京都
大阪府
北海道
京都府
千葉県
沖縄県
愛知県
神奈川県
福岡県
静岡県
長野県
兵庫県
山梨県
長崎県
熊本県
岐阜県
大分県
広島県
石川県
鹿児島県
和歌山県
栃木県
奈良県
宮崎県
富山県
滋賀県
三重県
群馬県
宮城県
新潟県
埼玉県
香川県
茨城県
岡山県
愛媛県
岩手県
青森県
佐賀県
鳥取県
山口県
福島県
山形県
秋田県
徳島県
福井県
高知県
島根県
2「外国人」とは、日本国内に住所を有しないものをいう。
200
400
600
800
1,000
1,200
983
431
307
263
205
149
115
107
90
56
54
51
49
42
42
42
41
37
33
21
19
18
16
14
14
13
13
11
11
11
10
10
9
9
7
7
6
6
5
5
4
4
4
3
3
2
2
平成25年外国人延べ宿泊者数 3,350万人泊
26
訪日外国人旅行者の国籍別・都道府県別宿泊状況(2013年)【確定値】
国籍(出身地)別、都道府県外国人延べ宿泊者構成比(上位5都道府県)
出典:観光庁(宿泊旅行統計調査)
東京都,22%
韓国
大阪府,19%
東京都,28%
中国
大阪府,17%
東京都,25%
香港
千葉県,9%
大阪府,17%
東京都,19%
台湾
福岡県,9% 北海道,7% 熊本県,6%
北海道,16%
大阪府,12%
東京都,41%
アメリカ
京都府,15%
東京都,46%
英国
京都府,12%
フランス
東京都,49%
ロシア
東京都,49%
タイ
東京都,31%
マレーシア
東京都,30%
大阪府,20%
神奈川県,14%
東京都,40%
オーストラリア
京都府,17%
東京都,42%
インドネシア
大阪府,20%
東京都,36%
フィリピン
0%
10%
20%
大阪府,18%
30%
40%
50%
千葉県,8%
京都府,6%
大阪府,8% 愛知県,6% 千葉県,6%
千葉県,7% 北海道,5% 山梨県,5%
愛知県,12%
千葉県,9%
山梨県,8%
埼玉県,7% 京都府,7% 千葉県,6%
60%
47万人泊
70%
55万人泊
22万人泊
その他,21%
88万人泊
その他,17%
143万人泊
その他,30%
大阪府,10% 千葉県,7% 北海道,6%
大阪府,16%
東京都,29%
ベトナム
千葉県,6% 愛知県,6%
北海道,16%
東京都,43%
インド
58万人泊
その他,17%
その他,23%
大阪府,12% 千葉県,7% 京都府,6%
大阪府,13%
32万人泊
その他,20%
神奈川県,4%
その他,18%
大阪府,8%
広島県,2%
京都府,9% 千葉県,6% 神奈川県,5%
北海道,21%
北海道,14%
千葉県,7% 神奈川県,4%
大阪府,9% 神奈川県,7%
北海道,10%
289万人泊
その他,26%
神奈川県,8% 千葉県,6% 大阪府,6%
京都府,19%
東京都,38%
シンガポール
618万人泊
その他,38%
大阪府,9%
千葉県,10%
255万人泊
その他,27%
大阪府,7% 神奈川県,7%
京都府,16%
東京都,38%
ドイツ
沖縄県,11% 京都府,4%
京都府,11% 千葉県,8%
415万人泊
その他,32%
沖縄県,7% 京都府,7%
東京都,45%
カナダ
北海道,8% 愛知県,7%
北海道,16%
378万人泊
その他,37%
51万人泊
その他,19%
21万人泊
その他,24%
89万人泊
その他,20%
43万人泊
その他,24%
13万人泊
その他, 22%
18万人泊
その他, 27%
80%
90%
100%
27
首都圏空港/首都圏以外の空港における外国人旅客数推移と就航路線
○
○
首都圏以外の空港の外国人旅客の割合は相対的に増加しており、外国人旅客の受け入れの重要な役割を担っている
今後、LCC等の普及により海外から地方へ直接乗り入れる航空路線が更に増加するとみられ、受入体制の強化が必要
我が国の空港における出入国外国人推移
地方空港における国際線就航状況(2014年夏ダイヤ期初計画)
2014年夏期当初計画の定期旅客便数。
便数は週当たりの往復便数。
経由便の場合、経由地も1便としてカウント。
就航都市数には経由地も含む。
首都圏/
首都圏以外
の出入国
外国人
割合推移
年平均成長率(%)
(2006年度=100)
空港別
出入国
外国人
推移1)
那覇
29
羽田
21
小松
新千歳
福岡
関西
広島
中部
函館
成田
14
10
8
7
1.8
1.6
1.0
0.8
首都圏
3.5
首都圏以外 6.7
1.
2.
対象としている空港は、2006年度から存在する空港で、2013年度において外国人出入国者数の多い上位10空港
出典:法務省「出入国管理統計」、国土交通省航空局作成
※週あたりの便数
地方空港26空港において、週591便の定期国際旅客便が就航
就航都市数:24都市
28
地方空港の利便性向上に向けた検討について
〇 訪日外国人旅行者の更なる増加に向けて、地方空港においても、積極的なポートセールスなどを行い、新規路線の誘致な
どに取り組んでいく必要がある。
〇 これと併せて、空港ターミナルビルの機能拡充や、空港関係者による旅客支援、CIQ体制の充実等、地方空港の利便性向
上に向けた検討が必要。
旭川
○:CIQ常駐空港
新千歳
△:CIQ一部常駐空港
函館
▲:CIQ全て非常駐空港
※常駐していない空港においては、近隣の
港、合同庁舎等より出張にて対応)
青森
秋田
新潟
小松
美保
福岡 北九州
長崎
熊本
広島
大分
松山
福島
富山
茨城
岡山
高松
仙台
関西
中部 静岡
羽田
成田
鹿児島
宮崎
那覇
29
※航空局作成
LCC及びビジネスジェットの参入促進
○今後、航空需要はアジアを中心に増加することが予測されている。我が国においても、新規需要の喚起による航空需要の底上げ
のため、LCCやビジネスジェットの受入れ環境整備を図る必要がある。
○平成24年秋に、成田国際空港においてLCCの暫定受入施設が供用開始されるとともに、同年10月に、関西国際空港において本
邦初のLCC専用ターミナルが供用開始された。今後もLCCの旺盛な就航が見込まれることを踏まえ、成田国際空港においては、
平成26年度中にLCC専用ターミナルを整備することとしている。
○その他、国際線ネットワークの形成においてインバウンド促進を考慮した取組が必要である。
LCC=ローコストキャリア(Low Cost Carrier)の略称。効率的な運営
により低価格の運賃で運航サービスを提供する航空会社を指す。
アジア中心に航空需要は今後増加
(世界の航空旅客輸送量予測(2011~2031年))
★LCCの受入環境整備
・空港使用料の引き下げ
・LCCターミナルの整備
・訪日旅客増加に向けたプロモーション
★ビジネスジェットの受入環境整備
・情報発信やビジネスジェットに関する規制緩和
・空港における迅速な移動の確保に向けた検討
欧米ではLCCシェアは2~3割程度
(世界のLCCシェア推移)
・出典:CAPA Centre for Aviation HP
LCC需要増が航空需要増に貢献(欧州)
座席キロ(億キロ)
LCCシェア(%)
30
我が国へのLCC (低コスト航空会社)の就航状況
LCC(低コスト航空会社)は北東アジア等でも急成長しており、我が国への就航も増加してきている。
定期便
(13社)
(2014.9中旬)
国・地域
航空会社
乗入年月日
日本就航路線
備考
チェジュ航空
09年3月20日
関西=仁川 (デイリー) 関西=金浦 (デイリー)
中部=金浦 (デイリー) 福岡=仁川 (デイリー)
成田=仁川 (2デイリー)
エアプサン
10年3月29日
福岡=釜山 (2デイリー)
成田=釜山 (デイリー)
ジンエアー
11年7月15日
新千歳=仁川 (週4便)
長崎=仁川 (週3便)
沖縄=仁川 (デイリー)
イースター航空
11年5月5日
成田=仁川 (デイリー)
関西=仁川 (週9便)
ティーウェイ航空
11年12月20日
福岡=仁川 (デイリー)
新千歳=仁川 (週5便)
佐賀=仁川 (週3便)
中国
春秋航空
12年6月23日
茨城=上海 (週6便)
高松=上海 (週4便)
関西=上海 (デイリー) 佐賀=上海 (週3便)
武漢-関西-天津(週4便) 天津-関西-重慶(週3便)
天津-関西-武漢(週1便) 重慶-関西-上海(浦東)(週3便)
上海(浦東)-関西-武漢(週3便)
香港
香港快運航空
13年11月8日
羽田=香港 (デイリー)
福岡=香港 (デイリー)
ジェットスター・アジア航空
10年7月5日
関西=台北=シンガポール (週11便)
関西=マニラ=シンガポール (週4便)
福岡=バンコク=シンガポール (デイリー)
カンタスグループ49%出資
スクート
12年10月29日
成田=台北=シンガポール (デイリー)
シンガポール航空100%出資
エアアジアX
10年12月9日
羽田=クアラルンプール (デイリー)
関西=クアラルンプール (デイリー)
韓国
シンガポール
マレーシア
関西=釜山 (2デイリー)
アシアナ航空46%出資
大韓航空100%出資
関西=香港 (2デイリー)
中部=香港 (週6便)
中部=クアラルンプール (週4便)
フィリピン
セブ・パシフィック航空
08年11月20日
関西=マニラ (週5便) 成田=マニラ (デイリー)
中部=マニラ (週4便)
タイ
タイエアアジアX
14年9月1日
成田=バンコク(週7便)
オーストラリア
ジェットスター航空
07年3月25日
成田=ゴールドコースト (週7便) 成田=ケアンズ (デイリー)
成田=メルボルン (週4便)
ケアンズ-関西-ケアンズ-メルボルン (週5便)
関西=バンコク(週5便)
カンタスグループ100%出資
31
4. 国内旅行振興
32
国民1人当たり国内宿泊観光旅行の回数及び宿泊数の推移
4
2.00
1.78
1.71
1.52
1.52
1.46
3
1.50
1.30
回数 (
回)
宿泊数(
泊)
1.32
1.39
1.35
2.92
2.74
2.48
2
2.38
2.37
1.00
2.09
2.08
2.14
2.25
1
0.50
0
0.00
平成17年
(2005年)
平成18年
(2006年)
平成19年
(2007年)
平成20年
(2008年)
平成21年
(2009年)
宿泊数
平成22年
(2010年)
平成23年
(2011年)
平成24年
(2012年)
平成25年
(2013年)
宿泊観光旅行回数
(注)2008年までは、20歳から79歳までが調査対象。
2009年以降は、全年齢が調査対象
観光庁「旅行・観光消費動向調査」
33
若者旅行振興に係るデータ
年代別・男⼥別 宿泊旅⾏(国内)実施率の推移
〇 各年代で減少傾向にあり、特に若い男性の宿泊旅⾏(国内)の減少率が⾼い。
75
20~34歳 男性
70
(%)
65
20~34歳 女性
60
35~49歳 女性
35~49歳 男性
50~79歳 男性
55
50~79歳 女性
50
H16年度 H17年度 H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度
出所:
「じゃらん宿泊旅⾏調査2013」
宿泊を伴う国内旅⾏、海外旅⾏の実施頻度(学⽣(専⾨学校⽣・⼤学⽣・⼤学院⽣)時代)
〇
観光庁が⾏ったアンケート調査
によると、若い頃によく旅⾏した
⼈の⽅が旅⾏していない⼈に⽐べ、
⾮ゼロ階層
⼤⼈になってもよく旅⾏に⾏く
(n=1500)
傾向にある。
※「ゼロ階層」とは、直近1年以内に「宿泊を
伴う国内旅⾏」及び「海外旅⾏」のいずれも
1度も実施していない者を指している。
ゼロ階層
(n=1500)
34
出所:将来的な商品化に向けた観光資源磨きのモデル調査業務(平成26年、観光庁)
若者旅行振興の取組
(1)「今しかできない旅がある」若者旅行を応援する観光庁長官賞の創設
「今しかできない旅がある」をキャッチフレーズに、若者(特に20代)の旅行振興に寄与した地方公共団体、
NPO、企業、個人等の取組の第2回目募集を平成25年12月から募集を行い、受賞者を平成26年6月18日
に発表。表彰式は平成26年6月25日に開催。
第1回 若者旅行を応援する取組事例集
○第1回 観光庁長官賞:trippiece(㈱trippiece)
http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/wakamono_zirei.html
○第2回 観光庁長官賞:社会問題発信型のプラットフォーム
第2回 若者旅行を応援する取組事例集
リディラバのスタディツアー((一社)リディラバ、㈱Ridilover) http://www.mlit.go.jp/common/001043253.pdf
(2)若旅★授業
平成25年2月より、「旅に出たい、出よう」という気持ちへの働き掛けを行うべく、旅に精通した方を講師とし
て派遣し、学生に旅の意義・素晴らしさを伝える、「若旅★授業」を実施している。
平成26年9月末までに、計10校において実施。
<実績>
<講師一覧>
品川女子学院高校、神田外語学院、文教大学、千葉大学教
新居 奈津子さん(トラベルズー・ジャパン㈱)、石田 言行さん(㈱trippiece
代表取締役)、伊藤 春香さん(ブロガー・作家)、窪 咲子さん(トラベルライ
ター)、世古 奏芽さん(日本航空㈱)、谷口 朋代さん(日本航空㈱)、とまこ
さん(旅作家・料理冒険家)、松澤 亜美さん(LunchTrip)、水野 千尋(㈱ダイ
ヤモンド・ビッグ社) 等
(50音順)
育学部附属中学校、大妻多摩高校、大成女子高校、早稲田
大学、東洋大学、名古屋市立高校、都立蒲田高校(計10校)
35
観光地域づくり・情報発信に向けた各主体の役割分担
○観光地域づくり・情報発信の主人公は地域。
○国は地域における取組を後押しするための環境づくりや支援を実施。
観光地域づくり・情報発信の主人公
地域
地方公共団体
民間
(地域の取組の牽引・情報発信)
(コンテンツ・サービスの提供)
○地域資源の磨き上げ
○各種イベント・プロモー
ションの実施(地域のPR)
○地域づくりを担う人材育成
○周遊ルートの設定
(地域内・広域)
○受入環境整備
連携
○地域資源の商品化
○宿泊施設の機能向上
○観光関係者の能力向上
(おもてなしの向上)
○異業種間の連携
(地産地消等)
等
○社会資本整備
(道路、景観、交通等)
等
○各地域の特性を活かして、各市場に対し、戦略的なマーケティングを実施
国
地域における取組を後押しするための環境づくり・支援
観光関係省庁
観光庁
○制度づくり (CIQ、ビザ緩和等)
○地域に対するコンサルティング
○統計データの提供
○旅行振興
○広域連携のインキュベート
○市場との仲介
○地域づくりの先進的取組への支援
等
連携
○社会資本の整備
○自然環境の保全・利活用促進
○景観形成
○地域公共交通の活性化 等
36
これからの観光地域づくり
1. 地域の「お宝」を見つけよう!
【ないものねだり → あるもの探し】
景観の見直しや応用、埋もれている資源の発掘等、地域の原風景や歴史・伝統な
どを活かして、わがまちならではの魅力を再発見する。
2. やる気ある人で仲間づくり、組織づくりを始めよう!
【やる気のカラ回り → 地域改革のエンジン役】
走り回る世話役・リーダー、これに協力するサポーター、冷静なアドバイザーが中核
となり、既存の観光業の枠にとらわれない幅広い業種や住民の参画を促進する。
「よそ者」「若者」「ばか者」による自立的な活動
3. 「誰」に「何」を「どういう方法」でアピールするか、「皆」で考えよう!
【自己満足・お国自慢 → 売れてなんぼ】
市場の調査、観光メニューや体験コースの企画・商品化、プロモーションのやり方
等、草の根でマーケティング活動を実施する。
37
地域づくりの取組と連携した観光地域の例
観光資源のポテンシャルを活かした地方の創生については、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム
2014」に基づき、以下のような切り口から、地域活性化プラットフォーム(※)等と連携し、地域の個性を活かした
観光資源を磨き上げることが重要。
(※)地域活性化プラットフォーム・・・新たな活力ある地域づくりのためのビジョン具体化に向けた、各省庁連携によるワンストップ支援体制。
①魅力ある空間の形成
(岐阜県高山市)
≪歴史的景観とバリアフリーの相乗効果による観光振興≫
②美しい自然を活かして
(北海道知床)
≪日本最北の世界自然遺産で観光と保護の両立≫
③海洋観光の展開
(島根県海士町)
≪離島のハンデを克服した観光システムづくり≫
○国選定重要伝統的
建造物群である歴史
遺産やバリアフリーに
配慮したまちづくりを
推進。
○野生生物や自然環
境へ配慮した、森づく
り体験を実施し、観光
と自然保護の両立を
実現。
○島の漁業資源の急
速冷凍化により、首都
圏等への販路拡大を
実現し、離島という地
理的ハンデを克服。
○駅周辺、歴史的地
区とそれらを結ぶ商
店街の一体的なを実
現。振興により、観
光活性化。
○個人、企業からの
支援を得て、旧開拓
地の自然復帰を推
進。
○観光協会による顧客
管理の徹底等により、
リピーターの確保や移
住者の増加が実現。
④豊かな農山漁村の魅力
(北海道帯広市)
⑤日本食文化の発信
(三重県鳥羽市)
⑥文化資源・科学技術との連携
(群馬県富岡市等)
≪「農」の優位性を活かした産業と観光の融合≫
○学校給食で地場
産食材を活用するな
ど、地産地消による
6次産業化を推進。
○地産地消レストラ
ンや専門ガイド付き
農業体験等により、
観光客誘致を推進。
≪地産から地消までを観光客とともに創りあげる地域≫
○豊富な海の幸を活
かした地域の郷土料
理に、地元大学の専
門家による監修を加
え、鳥羽ならではの
健康食を観光客へ
提供。
○地元海女との交流
体験プログラムを実
施。
≪産業遺産を核とした広域連携での観光振興≫
○明治の産業遺産と
現在の企業群を産業
観光の資源と位置づ
け、広域連携での観
光客誘致を推進。
○農業と連携した特
産品の開発や食事メ
ニューの提供により、
観光客へのおもてなし
を向上。
38
「観光地域づくり相談窓⼝」は、観光まちづくりをサポートしています!
観光まちづくりによる地域活性化に
取組む⾃治体、事業者の皆様・・・
どこに相談したら
良いんだろう?
国の機関による
サポートはないか?
こんなときは・・・
他の地域ではどんな
ことをしているのか?
お気軽に「相談窓⼝」へご相談ください!
※「観光地域づくり相談窓⼝」は、地⽅運輸局企画観光部等と観光庁観光
地域振興部に設置しています。
相談内容に応じて、
・先進事例によるアドバイス
・他府省庁が実施しているものも含めた観光関連⽀援メニューの紹介
(国⼟交通省・観光庁ほか、農林⽔産省農村振興局、中⼩企業庁経営⽀援部など)
・関係府省庁や部局への橋渡しが受けられるほか、相談後も、
状況に応じて適切なフォローを⾏います。
詳しくは観光庁ホームページへ
http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/madoguchi.html
(観光庁トップ→施策→観光地づくり→観光地域づくり相談窓⼝)
相談実例①
○相談員の対応
○相談内容
①先進事例からアドバイザーとして、ノウハウのあるNPO法⼈を⾒つけ、担当者を紹介。
⾈運・河川を活⽤し、観光と防災の⾯から地域振興を
②⽀援制度として内閣府で実施している「地⽅の元気再⽣事業」を紹介。
図りたい。何かアドバイスや⽀援制度はないか?
→相談者は協議会を⽴ち上げ、同事業に応募。選定され、取組スタート。
相談実例②
○相談内容
地下鉄開業にあわせて、地域振興のために「お祭り会館
(仮称)」を建設したい。何か⽀援制度はないか?
○相談員の対応
⽀援制度として、整備局で実施している「まちづくり交付⾦」等を紹介。
相談員が整備局へ取次を⾏い、担当者も紹介。
→相談者は後⽇、整備局から同交付⾦の説明を受け、具体的検討スタート。
39
5.観光産業について
40
観光産業のイメージ
○ 観光産業は、旅行業と宿泊業を核として、運輸業、飲食業、製造業等にまでまたがる裾野の広い産業
分野。
○ 平成24年の旅行消費額は22.5兆円と推計。
旅行サービス
宿泊
ホテル・旅館
旅行業者
地域の観光客受け入れの中核
旅行商品の造成やチケットの手配等を行う事業者
簡易宿所
旅行業者代理業者
民宿、ペンション、山小屋、ユースホステル等
旅行業者と旅行商品の代理販売契約を結んだ旅行代理店
ランドオペレーター(ツアーオペレーター)
宿泊業
3.68兆円
旅行サービス業等
1.45兆円
旅行業者の依頼を受けて、ホテル・レストラン・
ガイド等の現地手配を行う専門の業者
観光資源・ 娯楽施設
旅行消費額
添乗サービス業者
パッケージ旅行に同行し、旅行中の旅行者の
案内や安全管理等の添乗業務を実施
運輸業
5.69兆円
(平成24年)
小売業
1.38兆円
娯楽施設
遊園地、博物館などのレクリエーション施設
22.5兆円
小売店・飲食店
飲食店業
2.49兆円
農林水産業
0.24兆円
運輸
土産物屋などの魅力発信の中核
食料品産業
1.76兆円
製造業者
名産品やお土産の製造
航空事業者、鉄道事業者、バス事業者、フェリー事業者等
41
旅行業の概要
旅行業界の現状
■事業者数:9,978社(平成26年4月時点) 【第1種:696、第2種:2,777、第3種:5,625、地域限定:45、代理業:835】
■従業者数:10万9千人(平成21年)
■主な旅行会社(取扱額上位):①JTBグループ(14社)、②KNT-CTホールディングス(9社)、③日本旅行、④エイチ・アイ・エス、⑤阪急交通社
旅行業者における旅行取扱額の推移
旅行取扱額(
単位・兆円)
8.00
6.66
7.00
6.00
5.63
5.62
6.82
6.44
6.08
5.76
5.70
6.26
6.04
5.15
5.00
4.00
3.00
6.49
3.94
3.31
3.31
3.21
2.39
2.27
4.06
3.95
3.74
3.90
3.77
4.13
国内旅行
海外旅行
3.19
2.49
2.66
2.69
2.42
2.29
2.19
2.22
2010
22年度
2011
23年度
1.96
1.81
2.00
3.82
総取扱額
2.27
1.00
0.00
2002
14年度
2003
15年度
2004
16年度
2005
17年度
2006
18年度
2007
19年度
2008
20年度
2009
21年度
2012
24年度
2013
25年度
(平成)
出典:主要旅行業者旅行取扱状況年度総計〔観光庁〕
国内の旅行業者における訪日外国人旅
行取扱額は、旅行取扱額全体の1%程
度。
1000
日本人
国内旅行
64%
日本人
海外旅行
35%
取扱額(
億円)
訪日外国人旅行取扱の状況
訪日外国
人旅行
1%
832
800
625
497
600
400
200
621
539
660
634
458
292
出典:主要旅行業者旅行取扱状況年度総計〔観光庁〕
0
旅行取扱区分別割合(平成25年度)
17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 (平成)
42
旅行業を取り巻く状況・課題
1. インターネット取引の増加、海外OTA※の台頭
・スマートフォン、タブレットの普及に伴い、航空券や宿泊施設の予約について、楽天・じゃらん等の
OTA(インターネット旅行会社)の利用者が急増
・Expedia, Agoda等の海外OTAも日本市場に進出
※OTA・・・Online Travel Agent
2. アウトバウンド中心の事業形態であり、インバウンド取り込みへの対応の遅れ
・国内旅行業者における訪日外国人旅行者取扱額は、旅行取扱額全体の1%程度に留まる
(参考:旅行取扱額の内訳)
日本人国内旅行:64%、日本人海外旅行:35%、訪日外国人旅行:1%(平成25年度)
3. 運輸サービスの乗車券手配や宿泊施設を仲介して手数料を収受する、収益性の低い
旧来のビジネスモデルが依然として多い
4. 旅行業制度の見直し
43
宿泊業の概要
宿泊業の現状
■宿泊施設数:80,412施設(平成25年3月現在)
【ホテル:9,796(客室数814,984)、旅館:44,744(客室数740,977)、 簡易宿所:25,071、下宿:801】
■国際観光ホテル・旅館数:登録数:2,584施設(平成26年7月末現在) 【登録ホテル:987、登録旅館:1,597】
■市場規模:2.71兆円(平成24年)
■従業者数:69万人(ホテル・旅館)(平成21年)
■国内観光旅行1人当たり宿泊数:2.25泊(平成25年)
■延べ宿泊者数:4億6,589万人泊 (日本人:4億3,239万人泊)(平成25年)
ホテルの軒数と客室数の推移
(室)
900,000
(軒)
10,000
軒数 +82%
客室数+105%
(91~13の伸び率)
800,000
(室)
9,000
(91~13伸び率)
(91~13伸び率)
900,000
8,000
600,000
7,000
800,000
500,000
6,000
700,000
400,000
5,000
300,000
4,000
(軒)
-41%
軒数 軒数
-41%
客室数-27%
客室数-27%
1,000,000
700,000
200,000
旅館の軒数と客室数の推移
80,000
75,000
70,000
65,000
60,000
55,000
50,000
600,000
45,000
3,000
40,000
500,000
(年)
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 (年)
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
客室数
軒数
客室数
軒数
出典:生活衛生関係営業施設数調べ〔厚生労働省〕 ※各年3月現在の数値
(百万人)
年別延べ宿泊者数(うち外国人延べ宿泊者数)の推移
500
400
300
3億900万
3億1,000万
3億100 万
2,300万
2,200万
1,800万
4億1,300万
4億1,700万
4億4,000万
4億6,600万
2,800万
1,800万
2,600万
3,400万
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
200
100
0
平成19年
延べ宿泊者数
平成20年
平成21年
外国人延べ宿泊者数(内数)
(注)平成22年4月以降は、全ての施設の集計値であり、それ以前は、従業者数10人以上の施設で集計 (出典:観光庁 宿泊旅行統計調査報告)
44
宿泊業を取り巻く状況・課題
1. 宿泊ニーズの偏在
・施設、エリア、時期等により、需要の偏在が大きい状況
・東京圏、大阪圏では、ホテルの客室稼働率が90%近くまで上昇する一方、地方部では70%程度、
また、旅館は更に低い稼働率。
2. 経営意識の問題(特に旅館)
・旅行会社任せの集客、外国人受入に対する抵抗感、部門別の管理会計ができていない等
・対外的な情報発信が脆弱(特に外国語ウェブサイト)
3. 民泊ニーズの高まり
・自分の別荘・空き物件を旅行者に貸したいニーズ、一般家庭に滞在したい旅行者などの民泊ニーズの
高まり
4. 耐震改修への対応
・自治体によって支援内容に差異
45
旅館・ホテル等の客室稼働率について
○ 夏季をピークとして年間を通して客室稼働率に大きな変動がある。
○ 施設別では、ホテルは高く、旅館は低い。
○ 地域別では、都市圏(特に東京)で高く、地方圏で低い傾向がある。
90.0%
シティホテル・旅館の年別客室稼働率
平成25年
1~3月
4~6月
7~9月
10~12月
シティホテル(全国)
北海道
48.5%
49.8%
72.4%
53.9%
シティホテル(東京)
東北
45.4%
50.4%
56.2%
52.2%
北陸信越
37.1%
36.3%
47.8%
39.7%
関東
61.4%
63.7%
67.8%
67.0%
うち東京
77.7%
81.7%
80.9%
84.1%
中部
46.6%
45.3%
53.8%
53.3%
近畿
57.8%
61.0%
65.5%
65.0%
中国
48.0%
53.3%
58.9%
57.1%
シティホテル
四国
43.2%
44.3%
49.8%
47.4%
旅館
九州
51.0%
50.3%
56.3%
54.7%
沖縄
55.2%
53.3%
62.6%
56.5%
全国
51.3%
52.8%
60.2%
56.8%
80.0%
70.0%
60.0%
50.0%
旅館(全国)
40.0%
30.0%
21年
22年
23年
24年
25年
(平成)
平成25年 月別客室稼働率
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
平成25年 地域別客室稼働率(全体)
(注)
全体
20.0%
(出典:観光庁 宿泊旅行統計調査報告)
※客室稼働率:利用客室数を総客室数で除して算出したものをいい、総客室数とは、客室数に各月の日数を乗じて算出したものをいう。
(注)平成22年第二四半期より従業者数9人以下を含む全宿泊施設へ調査対象を拡充。
46
宿泊業における非正規労働者の状況
○ ホテル・旅館における従業者のうち、非正規労働者(非正規雇用者・臨時雇用者)の割合は58%と、全
産業の平均以上。
○ 需要の季節変動が大きいホテル・旅館では、オフシーズンでも最低限必要な労働力は正規雇用で確保
している一方で、夏休み等の稼働率が高い時期にのみ必要な労働力は非正規の雇用で確保しているこ
とが、ホテル・旅館の正規雇用割合が低い要因のひとつ。
業種別雇用形態
6%
23%
32%
14%
12%
4%
10%
7%
15%
23%
3%
1%
7%
20%
3%
5%
6%
12%
正規雇用者
1%
25%
19%
5%
17%
6%
7%
31%
30%
3%
臨時雇用者
10%
2%
10%
24%
29%
43%
42%
34%
65%
86%
64%
62%
11%
非正規雇用者
69%
92%
77%
77%
86%
88%
82%
71%
66%
63%
63%
73%
51%
43%
48%
24%
公務(その他)
45%
サービス業(その
他)
複合サービス事業
教育・
学習支援業
43%
医療・
福祉
飲食店・
宿泊業
不動産業
金融・
保険業
卸 売・
小 売業
運輸業・
郵便業
情報通信業
電気・ガス業
製造業
建 設業
鉱業
漁業
林業
農業
全産業
仮に、年間を通じて客室稼働率が平準
化すれば、必要な労働力の季節変動が
解消されつつ、安定的な正規雇用の
ニーズも高まり、正規雇用の求人が増
加することで、雇用対策にも寄与
13%
ホテル・旅館
出典:経済センサス基礎調査(平成21年)〔総務省〕
47