日本植物学会東北支部 第 20 回秋田大会 公開シンポジウム 中学生・高校生の研究発表 秋田県立大学 学生自主研究 研究発表 講演要旨集 Abstracts of the 20th Annual Meeting of the Botanical Society of Japan, Tohoku Branch in Akita 2007 年 12 月 8 日(土)・9 日(日) 秋田県立大学 生物資源科学部(秋田キャンパス) 主催:日本植物学会東北支部 共催:秋田県立大学 後援:秋田県教育委員会、秋田県知事 日本植物学会東北支部 第 20 回秋田大会 講演要旨集 支 部 長 大会会長 原 慶明 山本好和 目次 会場案内······················································································ 2 講演プログラム ············································································ 3 公開シンポジウムの講演要旨 ······················································· 11 中学生・高校生の研究発表の講演要旨 ·········································· 14 秋田県立大学 自主研究の講演要旨················································ 26 一般講演(ポスター発表)の講演要旨 ·········································· 35 一般講演(口頭発表)の講演要旨················································· 56 大会参加者名簿 ·········································································· 72 表 紙 解 説 鳥海山は標高 2,236 メートル、秋田県と山形県の県境にあり、秋田富士、 出羽富士、または鳥海富士とも呼ばれ、山麓の人々から古代より崇拝の対 象とされてきた山です。 日本海に面した厳しい気象条件に曝されていることもあり、自然の変化に 富んでいます。植物学的にはチョウカイフスマなどの固有種があり、夏の 高山植物が咲き乱れる季節や、秋の紅葉シーズンにはたくさんのハイカー が訪れ、親しまれています。 撮影・説明文 秋田県立大学 生物資源科学部 mi 1 水野 幸一 会場案内 秋田県立大学 秋田キャンパス全体図 大学院棟会場配置図 2 講演プログラム [大会日程] 第一日目 12 月 8 日(土) 10:10∼10:20 開会挨拶 大会会長 山本好和(秋田県立大学) 10:20∼11:00 公開シンポジウム1 11:00∼14:00 ランチ&ポスター(ポスター発表会と昼食) ・一般ポスター発表 ・中学生・高校生の研究発表 ・秋田県立大学 学生自主研究発表 14:00∼15:20 公開シンポジウム2 15:20∼15:40 コーヒーブレーク 15:45∼16:45 一般講演(口頭発表) 16:50∼17:30 日本植物学会東北支部総会 18:30∼ 懇親会 (会場の秋田ビューホテルまで大学発のバスが利用できます) 第二日目 12 月 9 日(日) 9:00∼10:30 一般講演(口頭発表) 10:30∼10:45 コーヒーブレーク 10:45∼12:15 一般講演(口頭発表) 12:25∼12:45 一般講演最優秀賞の選出と表彰式 [公開シンポジウム1] 12 月 8 日(土) 10:20∼11:00 大学院棟 2F 大講義室 S1 秋田の米誕生物語 ̶あきたこまち、秋田酒こまち、秋田 63 号̶ 眞崎 聡(秋田県農林水産技術センター農業試験場) [公開シンポジウム2] 12 月 8 日(土) 14:00∼15:20 大学院棟 2F 大講義室 S2 地衣類の重要性 ̶東北の自然、環境の指標̶ 山本 S3 好和(秋田県立大学 生物資源科学部) 地衣類と光合成 ̶生きものの戦略̶ 伊藤 繁(名古屋大学大学院 理学研究科) 3 [中・高校生の研究発表] 12 月 8 日(土) 11:00∼13:30 学部棟Ⅱ 1F コートプラザ H01 種子におけるクラウンゴールの形成 佐藤悠紀, 中村有里(秋田県立大館鳳鳴高等学校) [指導教諭:工藤高志, 高田 典雅] H02 住居環境の化学物質と快適性に関する実験 佐藤聡介, 畑山光, 笠原元気, 木村仁士, 近藤暢彦, 桜庭勇人, 渡部晃平, 尾張紗 恵子, 藤田真弓, 信太陽(秋田県立能代高等学校) [指導教諭:藤田綾子] H03 海水魚と淡水魚は一緒に住めるか? 高橋由香里, 伊藤知美, 井上聡美, 倉橋保奈実, 佐藤歩子, 佐藤友里恵, 細川正 寛(秋田県立横手高等学校)[指導教諭:佐藤修耕] H04 光触媒の働き 亀沢直, 加藤敦, 奈良光翼, 寿松木充, 長塚大騎, 橋本渓, 後藤彩香, 斎藤由里 (秋田県立横手高等学校)[指導教諭:佐々木学] H05 髪の毛について 内藤航, 榎本知史, 尾久陽平, 近野平, 藤原早希, 三浦南, 最上静香(秋田県立湯 沢高等学校) [指導教諭:高橋弘毅] H06 触覚神経と視神経の速さに差はあるのだろうか 深田伸哉, 村山雄大, 高橋慶子, 柴田望, 高橋和記子, 奥山徳子, 由利早都実(秋 田県立湯沢高等学校)[指導教諭:高橋弘毅] H07 水生生物とその地域の水質調査について 阿部さゆり, 柿崎友花, 高橋亜衣, 高橋明久, 高橋祐未, 藤原しほ(秋田県立湯 沢高等学校) [指導教諭:高橋弘毅] H08 ホトケドジョウの北限地における生息状況と形態変異について 伊藤聖, 宮崎絵里(秋田県立本荘高等学校)[指導教諭:木村青史] H09 さがせ!さがせ!!吸血鬼の弱点 内藤春菜(秋田市立秋田北中学校) [指導教諭:佐々木孝] H10 液状化現象について 和田知世(秋田市立秋田北中学校) [指導教諭:佐々木孝] 4 H11 炭酸ガスと地球温暖化 山平泰喜(秋田市立秋田北中学校) [指導教諭:佐々木孝] H12 岩城周辺の地層及び化石 佐々木篤, 原田翔平, 田口健哉, 阿部桃子, 中安麻衣, 菅原未来, 伊藤なつみ(由 利本荘市立岩城中学校) [指導教諭:齋藤俊朗] [学生自主研究発表] 12 月 8 日(土) 11:00∼13:30 学部棟Ⅱ 1F コートプラザ J01 ピロリ菌の感染経路と生活習慣との関連性に関する研究 佐藤千瑞, 斎藤静香(応用生物科学科)[指導教員:稲元民夫, 福島淳, 志村洋 一郎] J02 食材の殺菌作用とその効果的な利用方法に関する研究 岡澤理奈, 唐牛麻貴, 金野敬子, 鈴木晶(応用生物科学科)[指導教員:稲元民 夫, 張函, 志村洋一郎] J03 イネの発芽に伴うアクアポリンの発現量の変化 伊東麻紀, 新島盛子(応用生物科学科)[指導教員:北川良親, 岩崎郁子] J04 小さな幸せ研究Ⅱ ∼四つ葉のクローバーのメリクロン培養∼ 百目木幸枝, 川上寛子, 平泉彩, 加藤緑(生物生産科学科)[指導教員:山本好 和, 小峰正史, 原光二郎] J05 生薬植物の組織培養研究その 2 藤原拓也, 三浦一将(生物生産科学科)[指導教員:小峰正史, 山本好和, 原光 二郎] J06 薬草で美白になろう 藤内真貴, 大川朋美(生物生産科学科)[指導教員:原光二郎, 山本好和, 小峰 正史] J07 ジャンボかぼちゃを育てて、めざせ世界一! 小野田美穂, 高橋明, 円谷アンナ(生物生産科学科)[指導教員:桜井健二, 小 峰正史] J08 植物ホルモンサイトカイニン合成の遺伝子工学 佐々木貴光, 田口修也(生物生産科学科) [指導教員:我彦広悦, ユーセフィア ン・ショハブ] 5 J09 バイオジオフィルター水路とビオトープ池を組み合わせた生活排水の浄化 小河原康浩, 佐藤勇紀, 守屋拓(生物環境科学科) [指導教員:尾 保夫] [一般講演] 第一日目 12 月 8 日(土) 11:00∼13:30 ポスター発表(学部棟Ⅱ 1F コートプラザ) 15:45∼16:45 口頭発表(大学院棟 2F 大講義室) 第二日目 12 月 9 日(日) 9:00∼12:15 口頭発表(大学院棟 2F 大講義室) ポスター発表 P01 磐梯山の遷移アカマツ林における木本実生の分布様式 1 1 2 1 2 嵐田達也 *,斎藤芳郎 ,辻村東國 ( 山形大・院・理工, 山形大・理・生 物) P02 マルハナバチはキハギに訪花しないのか? ̶閉鎖系行動実験による訪花性 の検討̶ 本間嵩司*,横山潤(山形大・理・生物) P03 ベニバナニシキウツギの花部形態の変異 1 2 3 1 1 2 佐々木友希 *,吉田馨 ,福田達哉 ,横山潤 ( 山形大・理・生物, (株) 3 エコリス, 高知大・農・森林科学) P04 ギンリョウソウと菌根菌との対応関係の地理的変異 1 2 1 1 2 高井真理 *,横山亜紀子 ,横山潤 ( 山形大・理・生物, 山形大・院・理 工) P05 小胞子培養を用いた植物の胚発生と種子形成に関与する因子の機能解析 晴山聖一,横井修司*,津和本亮,高畑義人(岩手大・農) P06 オオムギとシロイヌナズナを用いた花粉形成時にみられる高温障害の研究 三浦慎也*,苫米地真理*,押野健,阪田忠,東谷篤志(東北大・院・生命科 学) 6 P07 サクラとリンゴの花芽に蓄積する蛋白質 荻野陽文,生田あけみ,渋谷美緒,北村八重,鮫島正純*(弘前大・農学生命 科学) P08 コケモモの組織培養とアルブチン生産 斉藤美沙子*,原光二郎,小峰正史,山本好和(秋田県立大・生物資源科学) P09 植物腫瘍遺伝子によるオーキシンの集積 高橋幸子*,小川敦史,我彦広悦(秋田県立大・生物資源科学) P10 ヤマノイモのアブシジン酸代謝酵素遺伝子:単離と発現 1 2 3 4 5 吉田隆浩 *,古井丸葉月 ,Haniyeh Bidadi ,清水和弘 ,豊増知伸 ,岡田 6 7 2 1 2 3 勝英 ,岡上伸雄 ,丹野憲昭 ( 山形大・院・理工, 山形大・理・生物, 4 5 6 筑波大・院・生命環境, 山形大・院・医科学, 山形大・農, 山形大・地域 7 教育文化, 前千葉大・園芸) P11 接合菌ヒゲカビのキチン代謝をゲノム情報から読む 野田直宏*,宮嵜厚(石巻専修大・理工) P12 フウセンモの青色光反応 高橋文雄*,石川美恵,片岡博尚(東北大・院・生命科学) P13 The involvement of carotenoids in the assembly and the functionality of PS I and PS II photosynthetic reaction centers, studied by a mutant of Synechocystis PCC6803 defective in carotene synthesis 1 1 1 2 3 2 *Gombos Z, Kis M, Bozkut O, Komura M, Komenda J and Itoh S 1 ( Biological Research Center of the Hungarian Academy of Sciences, 2 3 Hungary, Nagoya University, Institute of Microbiology, Czechia) P14 Interactions between Rab GTPases and a Bacterial Protein implicate Vesicle Transport in Plant Host Basal Defenses 1 2 1 3 Youssefian Shohab *, Kuramata Masato , Abe Midori , Orudjev Emin 1 2 3 ( Akita Prefectural University, University of Tohoku, University of California) 7 P15 組換えイネの合成ファイトケラチンの発現がカドミウム抵抗性・吸収能に与 える変化 1 2 3 2 1 1 阿部みどり *,倉俣正人 ,北川悦子 ,草野友延 ,Youssefian Shohab ( 2 3 秋田県立大・生物資源学部, 東北大・院・生命科学, 秋田県農試) P16 イネ茎葉部と根部カドミウム吸収特性の品種間差異 1 1 2 3 1 北川悦子 *,佐藤友博 ,Youssefian Shohab ,草野友延 ( 秋田農技セ農業 2 3 試験場, 秋田県立大・生物資源科学, 東北大・院・生命化学) P17 バクテリア抵抗性反応に関与する Serine Palmitoyltransferase の機能解析 1 2 2 2 2 高橋芳弘 *,Berberich Thomas ,神崎洋之 ,松村英生 ,斎藤宏昌 ,草野 1 2 1 2 友延 ,寺内良平 ( 東北大・院・生命科学, 岩手生工研) P18 イネ開花関連遺伝子の低温ストレスによる発現の変動 久保隆洋*,岩渕恵,高畑義人,横井修司(岩手大・農) P19 セイヨウナタネ雄性発生胚特異的遺伝子 ESP の同定および機能解析 津和本亮*,横井修司,高畑義人(岩手大・農) P20 イネ晩生変異体における開花関連遺伝子の発現解析 岩渕恵*,久保隆洋,高畑義人,横井修司(岩手大・農) P21 サヤがはじけないシロイヌナズナ突然変異体(Shatterproof)のサヤの構造に ついて 後藤伸治(理研・BRC) 8 口頭発表(第一日目) 12 月 8 日(土) 15:45∼16:45 大学院棟 2F 大講義室 15:45 L01 セイタカアワダチソウカルスの培養環境とゴム生合成能 1 1 2 3 1 大谷典正 ,三上大輔 *,長岐正彦 ,古山種俊 ,菱沼佑 , 槙雄二 1 2 1 3 ( 山形大・理, 弘前大・理工, 東北大・多元研) 16:00 L02 Pseudomonas cichorii に対する抵抗性反に関与する NbVDAC の機 能解析 舘田知佳*,草野友延,高橋芳弘(東北大・院・生命科学) 16:15 L03 病原菌抵抗性反応に関与する新規転写活性化因子の機能解析 1 1 1 1 1 2 小野寺悠 *,尾崎玲 ,舘田知佳 ,山口公志 ,高橋芳弘 , 小泉望 , 1 1 2 草野友延 ( 東北大・院・生命科学, 大阪府大・生命環境) 16:30 L04 野生植物からの重金属耐性関連遺伝子の単離と機能解析 1 1 1 2 3 倉俣正人 *,増谷修一 , 高橋芳弘 , 北川悦子 , Youssefian Shohab , 4 1 1 2 3 井上千弘 ,草野友延 ( 東北大・院・生命科学, 秋田県農試, 秋 4 田県立大・生物資源科学, 東北大・院・環境科学) 口頭発表(第二日目) 12 月 9 日(日) 9:00∼12:15 大学院棟 2F 大講義室 9:00 L05 地衣類共生ラン藻の地衣体内環境と強光耐性の関係について 1 3 3 1 2 岩崎郁子 *,小村理行 ,佐藤圭介 ,鈴木英治 ,佐藤朗 ,原光二 1 1 1 3 1 郎 ,小峰正史 ,山本好和 ,伊藤繁 ( 秋田県立大・生物資源科学, 2 9:15 L06 3 ヤマハ発動機(株)・ライフサイエンス, 名大院・理学研究科) 男鹿半島の植物、その特異性 堀井雄治郎(みちのく植物研究会) 9:30 L07 国史跡名勝南湖の植物の年代変化と消滅した植物復元の試み 1 2 2 1 黒沢高秀 *,中野晋太 ,藤田正明 ( 福島大・共生システム理工, 2 9:45 L08 福島大・教育) パラオ海水湖群の海藻フロラと優占種の特徴 1 2 1 2 工藤創 ,原慶明 *( 山形大・院・理工, 山形大・理・生物) 9 10:00 L09 パラオ諸島の海水湖産タコクラゲに共生する渦鞭毛藻 Symbiodinium spp.の系統上の位置 1 2 2 1 1 2 佐藤洋之 *, 宍戸雄太 , 工藤創 , 原慶明 ( 山形大・理・生物, 山 形大・院・理工) 10:15 L10 日本産黄雪雪上藻 Ochromonas smithii の分類と系統 1 2 3 1 2 設楽智文 *,長谷井稔 ,原慶明 ( 山形大・院・理工, 株式会社 3 ハセイ, 山形大・理・生物) 10:30 10:45 (コーヒーブレーク) L11 有孔虫に共生する紅藻の生理生態学的特徴と系統学的位置 1 2 1 2 横山亜紀子 *,原慶明 ( 山形大・院・理工, 山形大・理・生物) 11:00 L12 ラン藻デンプンの諸性質 1 2 2 鈴木英治 *,Philippe Deschamps ,Christophe Colleoni ,Steven 2 1 1 2 Ball , 中村保典( 秋田県立大・生物資源科学,CNRS・UMR8576・ France) 11:15 L13 イネ花粉突然変異体 Tos0216 の単離と解析 1 1 1 1 2 上田健治 *,豊澤恵子 ,高橋幸子 ,渡部奈穂美 ,宮尾安藝雄 , 2 3 3 1 1 廣近洋彦 ,野々村賢一 ,倉田のり ,井上正保 ( 秋田県立大学・ 2 3 生物資源科学, 農業生物資源研, 国立遺伝研) 11:30 L14 キチチタケ由来ゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素の高次構造解析 1 1 2 2 2 大谷典正 ,佐藤英憲 *,宮城ゆき乃 ,佐上博 ,古山種俊 ,槙雄 2 1 2 二 ( 山形大・理, 東北大・多元研) 11:45 L15 ラン科希少種レンギョウエビネの難殺菌性完熟種子の発芽とプロト コーム形成 1 2 3 1,4 1 川上清久 *,神戸敏成 ,遊川知久 ,三吉一光 ( 秋田県立大・院・ 2 3 4 生物資源, 富山県中央植物園, 国立科博筑波実験植物園, 秋田県 立大・生物資源科学) 12:00 L16 カフェイン生合成系酵素についての分子進化的考察 1 2 2 1 水野幸一 *,石田麻里子 ,加藤美砂子 ( 秋田県立大・生物資源科 2 学, お茶女大・院・ライフサイエンス) 10
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