提言概要【PDF:51KB】

「世 界 都 市 」を創 る都 市 型 産 業
∼産 業 ステージの拡 大 と名 古 屋 の魅 力 向 上 ∼
【背
景】
【 都市型産業振興策の提案 】
「万博・空港」の成功により一層の加速を深めている「ヒト」、「モノ」、「カネ」、「情報」の交流
を活かし、さらに当地域をステップアップさせ、「世界都市・名古屋」の実現を目指す。
その実現のためには、当地域の核となる「モノづくり産業」のさらなる発展はもとより、その
発展の積極的なサポートや都市に集う人々へサービスを提供する「都市型産業」の集積・発展
が求められる。
視点 1
プラン1 ユネスコの「The Global Alliance's Creative Cities Network」への参画
「花の都パリ」のように明快な都市イメージを印象付けられる都市ブランドを構築する
ために、世界遺産認定機関であるユネスコが実施している「The Global Alliance's
Creative Cities Network」への参画認定を受け、今一度「デザイン都市名古屋」を
ブランド戦略として展開する。
「世 界 都 市 ・名 古 屋 」
モノづくりの一大拠点としての厚みと広がりのある産業基盤によって、世界中のビジネスマンに信頼され、
産業の広がりや技術水準の高さ、ユニークな歴史と文化の深み、都市生活を満喫できる安心感と快適性が、
内外の人々に挑戦意欲や憧れを抱かせ、それらが常に新しい交流を生み続ける都市
「The Global Alliance's Creative Cities Network」(2002 年より開始)
分野別にユネスコの「Creative City」認定を受けた都市が連携・協力し、当該分野での振興を図るもの。
[認定7分野]Design (デザイン)、Literature(文学)、Cinema(映画)、Music (音楽)、
Folk Art(民芸)、Media Art(メディア アート)、Gastronomy(食文化)
[デザインでの認定都市]ブエノスアイレス(アルゼンチン)、ベルリン(ドイツ)、モントリオール(カナダ)
【 都市型産業とは 】
都市型産業自体、一般的に確立された定義はないが、本提言書では知識集約型・知的価値
創造型のサービス業を広く含むものとして捉えている。
ビジネス面でのサポートを通じてその高度化に寄与するものと、個人に直接働きかけて市
民生活の質的向上をもたらすもの等に大別できる。
BtoB型
広告、宣伝、設計
調達、財務、会計、
情報提供、ソフトウェア、
法務、福利厚生、
教育・研修、デザイン、
情報処理、コンサルテイング、 育児支援、
等
人材派遣、等
BtoC型
健康、医療、福祉、
映像、放送、ファッション、
理・美容、エステティック、
小売、飲食、観光、
ホテル、
等
【 都市型産業の現状と課題 】※ 都市型産業の主体であるサービス業で検討
1.全国の状況
サービス業は製造業に並ぶ主要産業に成長(平成16 年GDPシェア:製造業、サービス業ともに21%)
地域別には都市部に集中、特に情報通信や広告業等、東京に一極集中(県別愛知県順位4位)
B to B型サービスの成長要因:急速なIT化やグローバル化の進展、企業体質のスリム化による
経営資源(人材等)の選択と集中等を背景に、情報サービス業や人材派遣業を中心に成長
B to C型サービスの成長要因:高齢化等の社会変化や消費者ニーズの多様化等を背景に、介護
関連サービス業の台頭や種々の新たな生活関連サービスの登場等により成長
2.当地域の状況
全国同様にサービス業は伸長、開廃業率の逆転傾向のなかサービス業の開業率は高水準を維持
モノづくりの地に相応しく、機械設計業やデザイン業等の売上高の全国シェアは高水準
3.当地域の都市型産業の課題
取引先確保と人材の確保
【 都市型産業の振興に期待する効果 】
産業ステージの拡大(モノづくり産業の高度化、新たな産業分野・業種の創出と交流の促進)
都市のオンタイムとオフタイムの充実
※都市型産業発展に重要な役割を期待される人々:①若者、②女性、③シニア、④外国人
「地域全体のパワーアップ」
視点 2
「都市型産業のパワーアップ」
プラン2
アクティブシニア起業塾の開講
都市型産業は比較的開業し易いことから、事業所数増加のため本所・支部が行
う開業・経営支援事業の拡充を図る。特に今後一層の増加が見込まれるアクティ
ブシニア層に対象を絞った「アクティブシニア起業塾」(仮称)を開催する。
プラン3
都市型産業版ブランド NAGOYA の創設
本所が平成14年から16年にわたり実施した優れた技術・技能を有する製造業の顕
彰制度「モノづくりブランドNAGOYA」の都市型産業版を創設し、
事業意欲の高揚を狙う。
プラン4 メッセナゴヤを活用したビジネスチャンスの創出
「メッセ ナゴヤ」において、都市型産業に関連するテーマの取り上げや、都市型産
業企業等に対するプレゼンテーション・ビジネスマッチング機会の提供を行う。
「メッセ ナゴヤ」(主催:名古屋商工会議所等)
わが国を代表する「メッセ都市」を目指し、時代のトレンドを反映した業界横断的なテーマのもと
開催する国際見本市。18年10 月の「環業見本市」を第1回とし、以後テーマを変え毎年開催予定。
プラン5
名商冠講座の開講
デザイン、コンテンツなどの都市型産業分野の人材育成のために、大学と連携
して学生、社会人向けの講座を開講する。
プラン6
就業マッチング・大学保有機器等の活用
都市型産業に関わりの深いデザイン系学部等との産学連携を推進し、優秀な人材を
地元に引き止めるための就業マッチング機会の創出や、一般企業からの受託による市
場調査やプログラム開発等の教材化、大学保有機器等の民間活用化などを展開する。
プラン7
ロボット・アニメ・IT 関連イベントの開催
「愛・地球博」で大きな注目を集めたパートナーロボット分野は、その後も進化し
続けていることから、ロボットやアニメ、IT をキーワードとしたイベントの開催に
向けて、行政等と協議する。