2011/5/2 目次 「三田文学ライブラリー」の紹介 -目録の作成をとおして- 2011年3月 メディアセンター研究発表会 三田メディアセンター 谷藤・五十嵐・筒井 MBLとは • 昭和41(1966)年発足 • 慶應関係の文筆家の作品や自筆原稿、書簡 などを集めたコレクション • 保存が目的 1. MBLとは 発足まで、きっかけ、その後、見直し 2. 主な蒐集対象者 3. 図書の部、雑誌の部 仕分け・確認・記録、所蔵情報、現物紹介 4. 原稿の部 5. 書簡の部 6. 利用方法 7. これからの展開 発足まで • 戦前から、ベースとなりうる資料群はあった 水上瀧太郎、戸川秋骨、 馬場孤蝶、泉鏡花などの寄贈資料 • 戦災の影響と資金の問題で実現しないまま 発足のきっかけ その① 久保田万太郎 • 1889年~1963年 • 小説家、劇作家、演出家、俳 人。慶大文学部卒。昭和32年 文化勲章。 • 昭和37(1962)年 著作権を義塾に譲渡 「久保田万太郎記念資金委員 会」発足 発足のきっかけ その② 佐藤朔 • 1905年~1996年 • 東京出身。詩人、翻訳家。慶 大仏文科卒、教授、塾長(昭 和44~48年)、名誉教授。 • 1965年~1969年 図書館長 • 久保田委員会の委員でもあり、 委員会に資金援助を要請 • 昭和41(1966)年「設立趣意 書」 1 2011/5/2 その後 • • • • 蒐集対象者 54名でスタート 久保田資金での購入と寄贈資料で蔵書増 増えるほど、蒐集対象者があいまいに 何をどこまで集めるか? 2009年見直し • 「三田文学ライブラリー検討WG」発足 久保田資金担当常任理事 文学部国文学専攻教員 三田メディアセンター事務長など • 蒐集対象者を検討、絞り込み 蒐集対象者の条件 • 塾員や教員など、義塾にかかわりが深い • 「三田文学」など文筆業でも評価されている • 物故者 =>106名が決定! 主な対象者:はずせない人 • • • • 泉鏡花 永井荷風 水上瀧太郎 森鴎外 • 該当者の資料を抜き出し、目録作成へ 主な対象者:小説家 • • • • 遠藤周作 石坂洋次郎 小島政次郎 丸岡明 主な対象者:教員系 • • • • 奥野信太郎 小泉信三 高橋誠一郎 西脇順三郎 2 2011/5/2 劇作家・評論家 • • • • • • • • • • 梅田晴夫 江藤淳 瀧口修造 小山内薫 図書の部・雑誌の部 1. 仕分け・確認・記録 その他 図書・雑誌 2.MBL図書・雑誌の所蔵情報 3.MBL図書・雑誌現物紹介 佐藤春夫 上田敏 金子光晴 草野新平 野口米次郎 堀口大學 • 与謝野鉄幹 • 尾崎行雄 などなど 仕分け・確認・記録(図書) 図書約4800冊→対象文人だけ抜き出し 約3000冊を1冊ずつ確認 ・重複 (状態のよいものを残す) ・函帯の有無 ・著者署名、特装本・限定本 ・その他特筆すべきこと 仕分け・確認・記録(雑誌) 雑誌 約170タイトル タイトル、編集者、発行者、所蔵巻号年を確認 してリスト作成 MBLの保存雑誌として相応しいか内容確認 参考:国文学 解釈と鑑賞 30巻13号(昭和40年10月臨時 増刊号)近代文学雑誌事典 3 2011/5/2 MBL雑誌の収集基準(仮) • • • • 文人が創刊、主宰した雑誌 文人がよく寄稿した雑誌 文人の特集号、追悼号、連載記事 慶應義塾学生同人誌 MBL図書・雑誌の所蔵情報 MBL図書 (KOSMOSに所蔵表示あり) 配置場所:地下1階保存庫 請求記号:MBL@T@著者記号@追い込み番号 例)『睡眠:詩集』 青柳瑞穂著 MBL@T@A1@1 MBL雑誌のKOSMOS所蔵情報なし MBL図書・雑誌の紹介 原稿の部 ・収録点数:365点 図書 ・小室案外堂『自由艶舌女文章』 ・江藤淳『夜の紅茶』 ・奥野信太郎『中庭の食事』 ・梅田晴夫『冬眠者』 雑誌 文人が投稿してるもの ・「三田詩人」 ・「三田英文学」 ・特徴 久保田万太郎・水上瀧太郎の原稿が多い 三田評論に掲載された原稿が多い ・付録・泉鏡花自筆原稿 181点 4 2011/5/2 書簡の部 その他 ・収録点数:215点 ・内容:文人の書幅・遺品等 ・特徴 差出人・宛先とも蒐集文人の場合は重複して それぞれの元に記載。 内容がわかるように1行解説を付与。 ・収録点数:65点 泉鏡花の遺品(約160点)は除く ・著作権と取り扱い 具体的な資料の紹介 ・特徴 水上瀧太郎・久保田万太郎のもの多い。 永井荷風の書簡 • 書簡 永井荷風(額装) • 自筆原稿 永井荷風、水上瀧太郎、泉鏡花 • 書幅・遺品 久保田万太郎の帽子、万年筆、泉鏡花遺品 石坂洋次郎の自筆原稿 大正元年11月24日付 厨川白村宛 梅田晴夫の自筆原稿 5 2011/5/2 泉鏡花の水差しと原稿 久保田万太郎の色紙、帽子など MBLの利用方法 三田文学ライブラリー これからの展開 • 図書・雑誌 保存目的のため通常の閲覧には供さない。 研究目的の場合は事前申請制 貸出不可・コピー不可 • 原稿・書簡・その他 原則非公開・事前申請制 著作権保護期間中の場合は許諾必要。 • 現在の三田文学ライブラリー対象の文人 の資料をどのようにして蒐集していくか • 対象文人の追加は • 増加した資料の目録 • 維持していくためには ご清聴ありがとうございました。 6
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