SADC(南部アフリカ開発共同体)とは 1. 概要 • 30年以上の歴史を持つ地域機構として、域内の平和・安全保障、政 治、開発と貧困削減分野の協力を通じて地域経済統合を目指す • 加盟国:タンザニア、ザンビア* 、ボツワナ、モザンビーク、アンゴラ 、 ジンバブエ* 、レソト、スワジランド* 、マラウイ* 、ナミビア、南ア、モー リシャス* 、コンゴ(民) * 、マダガスカル(資格停止中) * 、セイシェル* 2. 機能 (* COMESAとの重複加盟国) • 事務局: ハボロネ(ボツワナ) • 事務局長: ステルゴメナ・ローレンス・タックス (Dr. Stergomena Lawrence Tax) (元タンザニア東アフリカ共同体(EAC)省次官) • 主な機関: 首脳会合(サミット)、政治・防衛・安保保障協力機関(通 称オーガン)、閣僚級会合、セクター別閣僚級会合、常設委員会(次 官級)、国別委員会、SADC法廷、事務局など • サミット議長国(輪番制): マラウイ(2013年)、ジンバブエ(2014年) 3.主要な方針・政策 ・アフリカ連合(AU)の「アフリカ開発のための新パートナーシップ (NEPAD)」を踏まえた地域指標戦略開発計画(RISDP)を作成。優先分 野とプロジェクトを明確にする。2012年8月、インフラ開発に特化した地 域インフラ開発マスタープラン(RIDMP)を発表。 ・2012年、オーガンの戦略的指針計画Ⅱ(SIPOⅡ)を発表。域内の国防 や平和維持のためのプロジェクトをより具体的にする。 4.課題 • 加盟国の多様性と開発状況の違い(地域統合の課題) 域内ジャイアント・南アとの関係 地域の安定(ジンバブエ、マダガスカル、コンゴ(民) 等) • • • • RISDPの限界(加盟国の実施意欲と実施能力がカギ) 加盟国の負担金(年間経常予算約半分がドナー拠出金) 加盟国が重複する地域機構(COMESA、EAC)との連携強化 野心的な経済統合のスケジュール SADC⇒我が国に対する期待 2008年自由貿易圏発足 広域回廊、ICT、電力、河川・ 2010年関税同盟(遅延) 水資源、観光促進など 2015年共同市場 2018年統一通貨 平成25年11月 在ボツワナ日本国大使館 地域の特徴 • 人口約2億8千万人(南ア5,060万人)* • GDP(購買力平価)9,196億ドル(豪州と同等)* • 豊富な天然・地下資源 • 最大貿易相手は、EU(輸出約26.3%、輸入約31.8%)** • 対SADC外国直接投資の高い伸び(対サブサハラ・アフリカFDIの約30%*** がSADC地域、特に南ア、モザンビーク、ザンビア)、南アの支配的経済力 アフリカ地域内の関係 • アフリカ連合(AU)が掲げるアフリカ地域統合における重要な役割 • SADC・EAC・COMESA 3地域FTA Tripartite に向け準備中 (2008年に第1回Tripartite Summit が開催) ドナー国・機関との関係 • 国際協力パートナー(ICPs)の形成、国際諮問会議(閣僚級)、コアグ ループ(大使級)、及び実務レベルでの各種テーマ別会合設置により 援助協調を促進 • 主要ドナー:EU、アフリカ開銀、国連機関、GIZ、USAIDなど • 各国・地域(北欧諸国、EU、米、印、伯、豪など)との経済協力協定 我が国との関係 • 1995年度より拠出金支出 • 1996年から2003年まで、事務局に専門家派遣 • 2004年、2009年、2012年、日・SADCハイレベル政策対話実施 • 2009年、2010年、JOGMECセミナー開催 • 2008年、TICAD IV横浜行動計画における広域インフラ整備協力 • 2011年、事務局に専門家派遣再開 • 2012年3月、日・SADCインフラ投資セミナーの開催 • 2012年4月、経済協力に関する覚書(MoU)締結 • 2013年6月、日・SADCインフラ投資セミナーの開催 (TICADV/JICAサイドイベント) 出所: *2011年統計/WDI 2012、**2000-09年の平均/IMFDOTS 2011 ***2011年統計/ANCTAD・WIR 2012
© Copyright 2024 Paperzz