Vol.192-2【平成 26 年 7 月 30 日発行】 テーマ2 キャラクターを導入した農産物の販売拡大への取り組み 【山梨総合研究所 主任研究員 千野正章】 概要 農産物の消費量が減少しつつある中、農産物の販売量の確保や新たな販路拡大は重要な 課題である。農産物の販売にキャラクターパッケージを用いて新たな顧客獲得に成功して いる例もある。 本稿は、キャラクターの導入によって農産物の販売拡大の効果を知るため、モモ・ブド ウなどの農産物の販売実験調査を行った結果を取りまとめたものである。 県内 5 農業法人と(公財)山梨総合研究所が共同して、東京や神奈川等の都市部で消費 者に対するヒアリング調査を行った。その結果、キャラクター導入により、一定の販売促 進効果は認められたものの、より詳しい調査が必要と考えられる。今後、キャラクターは 農業法人等によって導入されていくことが期待される。 1.山梨県の農業生産 1-1 モモ 平成 24 年度の全国のモモ栽培面積 10,700ha、生産量は 135,200t であり、山梨県の モモ栽培面積は 3,510ha、生産量 44,800t で、栽培面積・生産量とも全国の 30%以上と なっていて、全国第一位である(山梨県ウェブサイトより)。 また、山梨県の平成 24 年山梨県農業及び水産業生産額実績 90,806 百万円のうち、果 樹生産額は 50,239 百万円と全体の 55.3%を占め、果樹の中でもモモの生産額はブドウ に次いで 2 位の 17,215 百万円で、農業生産額の 19.0%を占める。山梨県農業にとって 非常に重要な作目である。 モモは甲州八珍果の一つであり、古くから県内で栽培されていたが、戦後養蚕からの 切り替えの際に、気象条件がモモ栽培に適合すること、必要な栽培技術が確立されたこ と、県・農業団体・生産者が一体となって優良品種への改植ができたことなどから、昭 和 41 年に生産量日本一になって以来、今日までモモ生産への振興が図られている。 -1- 品種としては、ちよひめ、日川白鳳、夢しずく、白鳳、浅間白桃、川中島白桃などが 導入されている。 1-2 ブドウ 平成 24 年度の全国のブドウ栽培面積は 18,600ha、生産量は 198,300t であり、山梨 県のブドウ栽培面積は 4,210ha、生産量は 48,700t で、栽培面積・生産量とも全国の 20% 以上となっていて、全国第一位である(山梨県ウェブサイトより)。 また、ブドウの生産額は果樹の中で 1 位の 23,638 百万円で、農業生産額の 26.0%を 占める。山梨県農業にとって非常に重要な作目である。 ブドウも甲州八珍果の一つであり、盆地特有の雨が少なく昼夜の温暖差が大きい山梨 の気候に適するため、古くから勝沼等で栽培されていた。栽培の歴史は 800 年とも 1200 年とも言われている。古くからの栽培の歴史に加え、明治期に近代的なブドウ棚が開発 されたことから、山梨県におけるブドウ栽培は急速に広がり、今日まで日本のブドウ栽 培の中で頂点にある。 昭和 25 年農林水産省が統計調査の結果を公表してから、山梨県は栽培面積・生産量 とも日本一となっている。 県内の栽培品種は、デラウェア、キングデラ、サニールージュ、紫玉、藤稔、 巨峰、 ピオーネ、ネオ・マスカット、ゴルビー、ロザリオ・ビアンコ、甲州等が導入されてい る。 1-3 野菜類 平成 24 年度の全国の野菜栽培面積は 488,400ha、生産量は 13,799,000t であり、山 梨県の野菜栽培面積は 3,129ha、生産量は 61,568t で、生産量ベースで全国の 0.4%程 度である(農林水産省作物統計)。 また、山梨県の農業生産額 90,806 百万円のうち、野菜の生産額は 11,462 百万円で、 全体の 12.6%を占める。果樹と比較すると生産額は低いが、峡中や峡北地域では重要品 目である(平成 24 年山梨県農業及び水産業生産額実績)。 品目としては、スイートコーン、ナス、トマト、キュウリの順で多く、その他イチゴ、 ホウレンソウ、ネギ等多くの品目が栽培されている。 トマト、キュウリ等の施設園芸は減少傾向にあるが、北杜市を中心として有機的な栽 培を行う農業者が増えている。そうした農業者が生産することが多いニンニクとタマネ ギについては、県内の生産額は 133 百万円となっている。ニンニクについては、県内で の生産についてのデータはないが、全国では 2,240ha 生産されている(農林水産省統計 情報)。 -2- 1-4 イチゴ 平成 24 年度の全国のイチゴ栽培面積は 5,720ha、生産量は 163,200t である。一方、 山梨県のイチゴ栽培面積は 16ha、生産量は 323t であり、生産量ベースで全国の 0.2% 程度である(農林水産省作物統計)。 また、山梨県の農業生産額 90,806 百万円のうち、イチゴの生産額は 366 百万円で、 全体の約 0.4%を占める(平成 24 年山梨県農業及び水産業生産額実績)。 果樹と比較すると生産額は低く、野菜の中でもマイナーな作目ではあるが、甲府市や 山梨市に観光イチゴ園の団地が形成され、冬場の観光スポットとして人気を集めている。 また、イチゴの栽培は、果樹栽培との労力分散が可能であり、果樹農家の冬場の経営 品目として導入される例が増えている。 イチゴの栽培は、秋に苗の植え付けを行い、ビニールで被覆し、保温することで冬季 にイチゴの収穫を行う。そのため、イチゴ栽培にはビニールハウスといった設備投資が 必要である。近年、土耕栽培に加えて、生育をコントロールしやすい水耕栽培の導入も 増えているが、水耕栽培の場合はビニールハウスに加えて、水耕栽培ユニットを導入す る必要があり、設備投資額はさらに増えるため、導入時には慎重な検討が必要である。 1-5 コメ 平成 25 年度の全国の水稲栽培面積は 1,597,000ha、生産量は 8,466,000t であり、山 梨県の水稲栽培面積は 5,260ha、生産量は 28,800t で、面積・生産量とも全国の 0.3% 程度である(農林水産省作物統計)。 また、農業生産額 90,806 百万円のうち、水稲の生産額は 7,380 百万円で、全体の 8.1% を占める。果樹と比較すると生産額は低いが、峡北地域では重要品目である(平成 24 年山梨県農業及び水産業生産額実績)。 栽培されている水稲の品種としては、コシヒカリが約 70%と圧倒的なシェアを占め、 次いであさひの夢、ひとめぼれ、農林 48 号、ヒノヒカリとなっている(山梨県農政部 調査)。 -3- 2.農産物の消費量と販路拡大 2-1 農産物の消費 農林水産省「果樹をめぐる情勢(H26.3)」によれば、果実全般の摂取量は、平成 22 年~24 の平均で 104.8g/人・日と 10 年前の 124.6g/人・日より大きく減少している(図 1)。 200 g 平成12‐14年平均 180 平成22‐24年平均 174.8 160 147.4 140 124.6 122.9 115.6 111.3 120 104.8 100.0 100 88.4 83.5 80 99.2 79.1 75.0 66.9 61.1 160.1 152.0 144.7 97.5 68.3 60 40 20 0 総数 1‐6歳 7‐14 15‐19 20‐29 30‐39 40‐49 50‐59 60‐69 70歳 図 1 果実摂取量(農林水産省:「果樹をめぐる情勢(H26.3)」より引用) 農林水産省「野菜の消費をめぐる状況について(H25.1)」によれば、野菜の摂取量 は、平成23年には91kg/人・年であり年々減少している(図2) 図2 野菜の年間摂取量 (農林水産省:野菜の消費をめぐる状況について(H25.1)より引用) -4- 2-2 新しい販路拡大への取り組み 果樹においても、野菜においても消費量が減少しつつある中、販売量を確保していく ためには既存の販路を維持しつつ、新しい販路を開拓していかなくてはならない。 農産物の販売量の拡大や有利な条件での販売に取り組むに当たり、大規模取引と小規 模取引とで手法が異なるため、それぞれ分けて考えていく必要がある。 大規模取引における取引量の拡大や取引価格の向上については、産地全体で減農薬等 の栽培方法の統一や、高品質化など中長期的な視点から戦略を持って進めていく必要が ある。 地域全体で フェロモン トラップ 1 を 導入して減 農薬栽培に 取り組むJ Aフルーツ 山梨 の事例が参考となる。 小規模取引の拡大については、取り組みやすく様々な工夫の余地がある。特に「パッケ ージ」については、様々な工夫が見られるが、特に注目すべきは、コメ販売においてキャ ラクターパッケージの導入によって新しい顧客の開拓に成功している事例であろう。 例えば、ターゲットとして「日頃米を食べない人」を想定し、成功を収めているのは、 秋田県羽後町の JA うごが展開している「萌え米」の取り組みである(図 3)。パッケー ジを美少女のイラストにすることで、20~40 代の男性が米を買うようになり、年間 50 ~100t が販売されている。また、山梨県内でも JA フルーツ山梨がテレビアニメとコラ ボレーションし、ブドウの販売拡大に成功している事例がある(図 4)。 図3 図4 1 JA うごの美少女米 JA フルーツ山梨とテレビアニメのコラボレーション(JA フルーツ山梨 HP より) 合成された性フェロモンを誘引源とし、害虫を捕獲したり、繁殖を阻害する罠のこと。 -5- 3.実験方法 販売実験に当たって、まず各作目をその地域に縁のあるデザイナーにキャラクター化し てもらい、カードやラベルを作成した。それらのキャラクターカード・ラベル付き農産物 を都市部のマルシェで販売し、販売時に購入者に対して対面式聞き取りによりアンケート 調査を行った(表 1、図 5~9)。 表1 販売実験におけるキャラクター化手法および協力デザイナー一覧 作目 キャラクター化手法 デザイナー イベント概要およびアンケート モモ 「モモ」をキャラクター 化して、カードを作成し、 甲州市在住 カード付き農産物とす ha-ru 氏 る。カード裏面にモモの 栽培過程を記載した。 平成 25 年 8 月 29 日に新宿駅西口で開 催された「甲斐の国マルシェ」におい て、カード有無毎に農産物を用意し、 購入もしくは購入を検討した消費者に 対して対面式聞き取りアンケート調査 を実施 ブドウ 「ブドウ(巨峰、ピオー ネ)」をキャラクター化し て、カードを作成し、カ ード付き農産物とする。 甲州市在住 ha-ru 氏 平成 25 年 9 月 29 日(日)に新宿区で 開催された「歌舞伎町農山村ふれあい 市場」において、カード有無毎に農産 物を用意し、購入もしくは購入を検討 した消費者に対してアンケート調査を 実施 野菜 ( ニ ニク タマ ギ) 「ニンニク」、 「タマネギ」 をキャラクター化して、 カードを作成し、カード 付き農産物とする。 北杜市農業法 人での農作業 経験を持つ もりもとふみ 「森基書 」氏 平 成 25年 11月 24日 に 中 目 黒 で 開 催 さ れ た「中目黒村マルシェ」において、カ ード有無毎に農産物を用意し、購入も しくは購入を検討した消費者に対して アンケート調査を実施 甲州市在住 ha-ru 氏 平成 26 年 3 月 29 日、30 日にパシフィ コ 横 浜 で 開 催 さ れ た 「 SATOYAMA & SATOUMI へ行こう 2014」において、キ ャラクターカード付き商品と通常の商 品とを並べ、購入もしくは購入を検討 した消費者に対して聞き取り調査を実 施 甲府市在住 YANAMi 氏 平成 26 年 3 月 29 日、30 日にパシフィ コ 横 浜 で 開 催 さ れ た 「 SATOYAMA & SATOUMI へ行こう 2014」において、キ ャラクターパッケージ商品と通常の商 品とを並べ、購入もしくは購入を検討 した消費者に対してアンケート調査を 実施 類 ン 、 ネ イチゴ 「イチゴ」をキャラクタ ー化して、カードを作成 し、カード付き農産物と する。 コメ 「生産者」をキャラクタ ー化して、キャラクター ラベルとしてパッケージ に印刷する。 共通 キャラクターのぼり作成 -6- 図5 図6 図7 モモのキャラクターカードと販売実験の様子 ブドウのキャラクターカードと販売実験の様子 野菜のキャラクターカードと販売実験の様子 -7- 図8 図9 イチゴのキャラクターカードと販売実験の様子 キャラクターラベルを付けたコメと販売実験の様子 -8- 4.結果 4-1 モモ アンケート結果から、キャラクターカードの導入によりモモに付加価値が付くとした 者は全体の 23.8%であった(表 2)。また、普段モモを食べない者がキャラクター導入 によりモモの購入につながっており、全体の 4.7%が普段モモを食べないが、キャラク ターカードがあったことで購入した(表 3)。 4-2 ぶどう アンケート結果から、キャラクターカードの導入によりブドウに付加価値が付くとし た者は全体の 27.1%であった(表 2)。また、普段ブドウを食べない者がキャラクター 導入によりブドウの購入につながっており、全体の 9.3%がキャラクター導入により購 入した(表 3)。 4-3 野菜類 アンケート結果から、キャラクターカードの導入によりニンニク・タマネギに付加価 値が付くとした者はそれぞれ全体の 4.3、6.5%であった(表 2)。また、普段ニンニク・ タマネギを食べない者がキャラクター導入によりニンニク・タマネギの購入につながっ ており、ニンニクは全体の 8.7%、タマネギは全体の 4.3%が普段ニンニク・タマネギを 食べないが、キャラクターカードがあったことで購入した(表 3)。 4-4 イチゴ アンケート結果から、キャラクターカードの導入によりイチゴに付加価値が付くとし た者は全体の 33.3%であった(表 2)。また、普段イチゴを食べない者がキャラクター 導入によりイチゴの購入しており、全体の 7.4%が普段イチゴを食べないがキャラクタ ー導入により購入した(表 3)。 4-5 コメ アンケート結果から、キャラクターラベルの導入によりおコメに付加価値が付くとし た者は全体の 29.6%であった(表 2)。また、普段コメを食べない者がキャラクター導 入によりコメの購入につながっており、全体の 11.1%がキャラクター導入により購入し た(表 3)。 -9- 表2 キャラクター導入により農産物に付加価値を見出す者の割合 作目 すべての購 入者 A うちカード 付きの対象 農産物を購 入した者 B うちカード があったか ら購入した 者C うちカード に対して付 加価値を見 出す者 D 合計 (A×B×C×D) モモ (n=43) 100% 62.8% 73.1% 51.8% 23.8% ブドウ (n=53) 100% 81.1% 58.1% 57.6% 27.1% ニンニク (n=46) 100% 30.4% 35.7% 40.0% 4.3% タマネギ (n=46) 100% 21.7% 40.0% 75.0% 6.5% イチゴ (n=27) 100% 88.9% 66.7% 56.2% 33.3% 100% 55.6% 73.3% 72.7% 29.6% コメ (n=27) 表3 普段対象農産物を食べない者に対するキャラクター導入の効果 作目 すべての購 入者 A うち普段対 象農産物を 食べない者 B うちカード 付きの対象 農産物を購 入した者 C うちカード があったか ら購入した 者D 合計 (A×B×C×D) モモ (n=43) 100% 9.3% 75% 66.7% 4.7% ブドウ (n=53) 100% 9.3% 100% 100% 9.3% ニンニク (n=46) 100% 10.9% 100% 80% 8.7% タマネギ (n=46) 100% 4.3% 100% 100% 4.3% イチゴ (n=27) 100% 11.1% 100% 66.7% 7.4% 100% 11.1% 100% 100% 11.1% コメ (n=27) - 10 - 5.考察 今回の販売実験に際して、カードやノボリの作成費は以下の表 4 の通りであった。カー ドは作成するロットにより単価が大きく異なる。実験ではカード 1,500 枚、ノボリ 2 枚、 デザイン費 40,000 円×2 点として作成した。 表4 キャラクター導入に要した経費 項目 カード ロット (枚) 合計(円) 100 140 14,000 1,500 33.5 50,250 10,000 24 240,000 100,000 5.5 550,000 500 192 96,000 シール 米袋印刷 単価(円) 6,000 ノボリ デザイン費 2 425,000 4,500 9,000 30 2,340 70,200 1 20,000~ 50,000 備考 モモ、ブドウ、ニンニク、タマ ネギ、イチゴで作成 コメで作成 参考 すべての作目で作成 実験では 40,000 円 こうしたコストに対して、いずれの作目でもキャラクターの導入により付加価値を見出 す者がおり、普段その作目を食べない者が購入行動を行っていることが示された。 青木貞茂氏は「キャラクター・パワー」(NHK 出版新書)の中で、日本人のアミニズム とキャラクターは深く結びついていることを指摘しており、今回の例では、農産物と消費 者をつなぐインターフェイスとして有用であることが示された。 このような取り組みは、組織の大きい JA 単位や行政機関が導入していくのは、当初は 困難である。まずは、個人農家や農業法人が試験的に導入しながら、効果測定を行ってい くことが必要である。 なお、山梨県内には、農業生産法人は 122 法人存在する(表 5、山梨県ポケット統計) ため、そういった農業法人での活用が期待される。効果測定については、統計処理に耐え うるサンプル数を確保していくことが必要である。 今後、このような活動の導入事例が増えることで、面的な広がりにより知名度が向上す るとともに、JA うごのようにコンテンツツーリズム 2 等への発展が期待できるだろう(図 10、表 6)。 2 地域に「映画や小説等のコンテンツを通じて醸成された地域固有のイメージ」としての「物 語性」「テーマ性」を付加し、その物語性を観光資源として活用すること。近年地域活性化手 法に多く用いられる。 - 11 - 表5 農業生産法人の推移 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 農業生産法人数 63 66 105 122 図 10 JA うごにおける美少女米パッケージファンの稲刈りツアー 表 6 今後の広がり 項目 内容 キャラクターの面的 な広がり キャラクター導入事例の増加によ り、キャラクター同士のコラボ等、 面的な活動への発展により知名度向 上が期待できる。 コンテンツツーリズ ムへの発展 面的に広がることで、ワインツーリ ズムのように消費者が産地を巡回す るコンテンツツーリズムへの発展が 期待される。 キャラクター 導入戦略 諏訪市の PMOA の事例 が参考となる。 行政との連携、地域ビ ジネスとの連携、PR 活 動などを戦略的に行っ ている。 発行:平成 26 年 7 月 30 日 編集:公益財団法人山梨総合研究所 TEL:055-221-1020(代表)FAX:055-221-1050 URL:http://www.yafo.or.jp 発行人:村田俊也/編集責任者:末木 淳 - 12 - 甲府市丸の内 1-8-11
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